説明

可逆性感熱記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消去方法、及び印字・消去方法

【課題】 印字消去繰り返し耐久性を低下させることなく、可逆性感熱記録媒体に対する印字あるいは消去を良好に行えるようにする。
【解決手段】 供給ロール7によって消去バー5あるいはサーマルヘッド9の位置に挟持されながら搬送された発色型リライトカード1の裏面からプラテンロール3Aあるいは3Bを押し当て、発色型リライトカード1の反りを矯正する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆性感熱記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消去方法、及び印字・消去方法に関し、特に、可逆性感熱記録媒体の印字・消去繰り返し耐久性を低下させることなく良好な印字・消去を行うことができる可逆性感熱記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消去方法、及び印字・消去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ICカード、キャッシュカードあるいはクレジットカードのような硬質プラスチックカードにおいては、残高や、所定のポイント等の情報をICへの記録あるいは磁気記録により記録する方式が採用されている。そして、このような硬質プラスチックカードは、例えば、JIS X6301に規定されるように、厚さが680μm〜800μmであり、一般には、厚さ280μmの白色硬質塩化ビニルシート2枚と、厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートを表裏に熱貼着した構成を持っている。
【0003】しかし、ICへの記録や磁気記録は、情報の記録性においては優れているものの、記録した情報を直接視認することができないため、カード保持者における情報の判断が困難である。そこで、この情報をカード表面に表示できるようにするため、可逆性感熱記録媒体をカードに適用することが提案されている。
【0004】この可逆性感熱記録媒体は、加熱により、印字・消去が可逆的に可能な媒体であり、しかも、加熱記録は現像が不要であり、発色濃度が高く、安価であることから、現在では広く利用されている。
【0005】また、従来利用されている可逆性感熱記録媒体としては、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体と、発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体とに大別される。
【0006】ここで、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体と発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体とを比較すると、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体は、情報を記録した場合、その情報が透明・白濁に視認されるため、青や赤等の様々な色を発色可能な発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体に比べて、やや視認性が悪く、さらに、発色の多様性の面で劣る。従って、今後、カードに適用される可逆性感熱記録媒体としては、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体から、発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体に移行するであろうことが予想されている。
【0007】ここで、発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体を、硬質のプラスチックカードに適用して、情報を印字・消去できるようにした発色型リライトカードの印字・消去技術について図7および図8を参照して説明する。
【0008】図7は、従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の概略図を示す。図に示すように、この印字・消去装置は、発色型リライトカード1に印字された情報を消去するための消去バー5と、発色型リライトカード1に情報を記録するためのサーマルヘッド9と、消去バー5,サーマルヘッド9に対向して設けられたプラテンロール3A,3Bとから構成されている。
【0009】ここで、消去バー5は、所定の温度以上で発色型リライトカード1の表面を加熱するための部材であり、サーマルヘッド9は、送信された信号により、その表面に信号に対応した発熱が可能な部材である。
【0010】以上の構成を有する従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の動作を図8を参照して説明する。図8(a)は、消去動作の説明図である。図に示すように、プラテンロール3A上に搬送された発色型リライトカード1は、消去バー5で加熱され、加熱後に徐冷される。この徐冷により、発色型リライトカード1の表面に印字された文字等の情報は消去される。
【0011】図8(b)は、印字動作の説明図である。図に示すように、プラテンロール3B上に搬送された発色型リライトカード1は、それに対向して設けられたサーマルヘッド9により加熱され、その後の急冷により表面に印字等の情報が記録される。
【0012】このように、従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置によれば、簡便な方法で、可逆的に発色型リライトカード1の表面に情報を印字・消去することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】可逆性感熱記録媒体が適用される硬質プラスチックカードでは、エンボス加工時あるいは携帯時に約1〜5mmの反りが発生することが多い。このようにカードに反りが発生すると、硬質プラスチックカードはプリペイドカード等の薄いカードと比べて可撓性にとぼしいため、サーマルヘッドや消去バーが印字面・消去面に均一に接触しなくなり、印字不良や消去不良が発生する。これを回避するために、従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置によれば、印字圧や消去圧を上げて反りを矯正していた。例えば、通常、100〜300g/cmの圧力で印字または消去が行われているとすると、矯正する場合には、これを1000〜1200g/cmに上げて印字または消去を行っていた。ところが、印字圧や消去圧を上げて反りを矯正しようとすると、印字面あるいは消去面に強い剪断応力が加わり、印字面あるいは消去面に多数の傷が発生したり、最悪の場合には印字面あるいは消去面が剥離するという問題、換言すれば、印字消去繰り返し耐久性が低下してしまうという問題がある。
【0014】従って、本発明の目的は、印字消去繰り返し耐久性を低下させることなく、可逆性感熱記録媒体に対する印字あるいは消去を良好に行えるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を達成するため、以下の構成を有する可逆性感熱記録媒体の印字装置、消去装置、印字・消去装置、印字方法、消去方法、及び印字・消去方法を提供するものである。
【0016】〔可逆性感熱記録媒体の印字装置〕この可逆性感熱記録媒体の印字装置は、カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段により情報を印字する可逆性感熱記録媒体の印字装置において、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする。この構成において、反り矯正手段は、カードに、印字手段に対向して設けられるプラテンロールを印字手段に向けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを矯正することが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、プラテンロールを印字手段に向けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを矯正することが望ましい。
【0017】〔可逆性感熱記録媒体の消去装置〕この可逆性感熱記録媒体の消去装置は、カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して消去手段により情報を消去する可逆性感熱記録媒体の消去装置において、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする。この構成において、反り矯正手段は、カードに、消去手段に対向して設けられるプラテンロールを消去手段に向けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを矯正することが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、プラテンロールを消去手段に向けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを矯正することが望ましい。
【0018】〔可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置〕この可逆性感熱記録媒体の消去装置は、カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段および消去手段により情報を印字・消去する可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置において、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする。この構成において、反り矯正手段は、カードに、印字手段および消去手段に対向して設けられるプラテンロールを印字手段および消去手段に向けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを矯正することが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、プラテンロールを印字手段および消去手段に向けて押し当てることにより、カードをたわませて反りを矯正することが望ましい。
【0019】〔可逆性感熱記録媒体の印字方法〕この可逆性感熱記録媒体の印字方法は、カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段により情報を印字する可逆性感熱記録媒体の印字方法において、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正工程を有することを特徴とする。この構成において、反り矯正工程は、カードに、印字手段に対向して設けられるプラテンロールを印字手段に向けて押し当てることにより行うことが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げ、印字手段に向けてプラテンロールをカードに押し当てることにより行うことが望ましい。
【0020】〔可逆性感熱記録媒体の消去方法〕この可逆性感熱記録媒体の消去方法は、カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して消去手段によって情報を消去する可逆性感熱記録媒体の消去方法において、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正工程を有することを特徴とする。この構成において、反り矯正工程は、カードに、消去手段に対向して設けられるプラテンロールを消去手段に向けて押し当てることにより行うことが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げ、消去手段に向けてプラテンロールをカードに押し当てることにより行うことが望ましい。
【0021】〔可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法〕この可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法は、カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して情報を印字・消去する可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法において、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正工程を有することを特徴とする。この構成において、反り矯正工程は、カードに、印字手段および消去手段に対向して設けられるプラテンロールを印字手段および消去手段に向けて押し当てることにより行うことが望ましく、また、カードを搬送する搬送ロールを押し下げ、印字手段および消去手段に向けてプラテンロールをカードに押し当てることにより行うことが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕図1は、本発明の第1の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の概略図を示す。なお、図8と同一の内容には同一の符号を付したので重複する説明は省略する。
【0023】図1に示すように、この可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置は、発色型リライトカード1に印字された情報を消去するための消去バー5と、発色型リライトカード1に加熱印字を実行するためのサーマルヘッド9と、消去バー5およびサーマルヘッド9に発色型リライトカード1をカード表裏から挟持して供給する供給ロール7と、発色型リライトカード1の搬送面に対して上下動可能なように設けられ供給ロール7によって搬送された発色型リライトカード1を消去バー5および/あるいはサーマルヘッド9に押し当てながら搬送するプラテンロール3A,3Bと、消去バー5およびサーマルヘッド9によって印字・消去された発色型リライトカード1をカードの表裏面から挟持して装置外部に送出する送出ロール8とから構成されている。なお、供給ロール7と送出ロール8の間には2〜5cm程度の間隔が設けられている。発色型リライトカード1に適用される可逆性感熱記録媒体の長さ,幅,位置等の適用領域を考慮したものである。発色型リライトカード1は、硬質プラスチックカードに可逆性感熱記録媒体を適用したものである。この硬質プラスチックカードは、例えば、JIS X6301に規定されるように、680μm〜800μmの厚さを持ち、一般には、印刷の施された厚さ280μmの白色硬質塩化ビニルシート2枚をコアシートとして、このコアシートの表裏面にオーバーフィルムと呼ばれる厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートが熱貼着されたものであり、カード基材の材料としては塩化ビニルシート以外の材料から構成されたり、層構成も利用形態に合わせて変更される場合もある。本発明でいう硬質プラスチックカードとは、このようなカードを指すものである。
【0024】発色型リライトカード1に適用される可逆性感熱記録媒体としては、加熱により印字・消去が可能な記録層を具備する媒体であり、特に、ロイコ染料、顕減色剤およびバインダー樹脂により構成され、熱によって可逆的に発色/消色を繰り返す層(可逆性感熱記録層)を具備する媒体を使用することが好ましい。
【0025】このロイコ染料は、通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体といわれるものである。このロイコ染料としては、クリスタルバイオレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−クロルフェニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等を挙げることが出来る。これらは、それぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0026】また、顕減色剤は、電子受容性化合物といわれ、加熱後の冷却速度の違いにより染料前駆体に可逆的な色調変化を生じさせるものであり、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも1つ有するフェノール性化合物又はフタル酸化合物、あるいはフェノール性水酸基とアミノ基とを有する酸性化合物が用いられる。この顕減色剤としては、4,4’−イソプロピリデンフェノール、ベンジル−p−ヒドロキシベンゾエート、4,4’−ジヒドロキシ−3,5’−ジアリルジフェニルスルフォン、メチルービス(ヒドロキシフェニル)アセテート、没食子酸エステル、p−フェニルフェノール等が挙げられる。
【0027】一方、バインダー樹脂としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなどが挙げられる。これらは単独であるいは2種以上混合して用いても良い。
【0028】このような可逆性感熱記録材料において、発色を行うには加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、消色を行うには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。例えば、適当な熱源(消去バー、サーマルヘッド、レーザー光、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒーターからの輻射熱、熱風等)で比較的長い時間加熱すると、記録層だけでなく支持体等も加熱されるために冷却速度が遅く、相分離状態(消色状態)になる。一方、適当な方法で加熱した後、急速に冷却することにより、発色状態を発現させることができる。また、サーマルヘッド、レーザー光等を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却(固化)が始まるため、発色状態を発現させることができる。ここで、可逆性感熱記録媒体に利用される可逆性感熱記録層は3〜6μmの厚さに形成されるのが一般的である。
【0029】なお、消色状態(消去)にするための加熱手段(熱源)としては、可逆性感熱記録層の剪断応力が少なく、装置もコンパクトにできるため、消去バーとするのが好ましい。
【0030】次に、本発明の第1の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の動作を、図2(a),(b)を参照しながら説明する。
【0031】図2(a)は、消去動作の説明図である。まず、発色型リライトカード1は、供給ロール7により消去バー5の位置に搬送される。ここで、消去バー5の位置に搬送された発色型リライトカード1に反りがあると、消去面が均一に加熱されないので、発色型リライトカード1の裏面からプラテンロール3Aを押し当てる。このプラテンロール3Aの押当てによって、発色型リライトカード1がたわんで発色型リライトカード1の反りは矯正され、消去バー5に均一に接触し、50〜400g/cmの消去圧(望ましい範囲は100〜300g/cm)で加熱される。この際、発色型リライトカード1は、1〜7mm(望ましい範囲は2〜5mm)の範囲でたわませる。消去バー5による加熱は、発色型リライトカード1の消去バー5と接した部位が連続的に加熱され、加熱された発色型リライトカード1は徐冷され、表面に印字された情報が消去される。消去加熱が実行された発色型リライトカード1は送出ロール8によって送出される。
【0032】図2(b)は、印字動作の説明図である。まず、発色型リライトカード1は、供給ロール7によりサーマルヘッド9の位置に搬送される。ここで、サーマルヘッド9の位置に搬送された発色型リライトカード1に反りがあると、印字面が均一に加熱されないので、発色型リライトカード1の裏面からプラテンロール3Bを押し当てる。このプラテンロール3Bの押当てによって、発色型リライトカード1がたわんで発色型リライトカード1の反りは矯正され、サーマルヘッド9に均一に接触し、50〜400g/cmの印字圧(望ましい範囲は100〜300g/cm)で加熱される。この際、発色型リライトカード1は、1〜7mm(望ましい範囲は2〜5mm)の範囲でたわませる。印字加熱が実行された発色型リライトカード1は急冷され、送出ロール8によってサーマルヘッド9の位置から送出される。
【0033】なお、プラテンロール3A,3Bの押上量は、発色型リライトカード1の移動に伴って制御するようにする。
【0034】また、上記説明では、理解を容易にするために、消去動作と印字動作を分けて説明したが、消去動作の後に印字動作が続く場合があることは当然考えられることである。その場合は、上記動作が連続して行なわれる。
【0035】このように、プラテンロール3A,3Bの突出によって発色型リライトカード1の反りが矯正され、発色型リライトカード1の印字面あるいは消去面が消去バー5およびサーマルヘッド9に均一に接触させるようにしたため、消去バー5およびサーマルヘッド9の消去圧あるいは印字圧を上げることなく、良好な消去および印字を行うことができる。このため、発色型リライトカード1の印字消去繰り返し耐久性を向上させることができる。
【0036】〔第2の実施の形態〕図3は、本発明の第2の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置を示す図である。図1と同一の内容については同一の符号を付したので重複する説明は省略するが、プラテンロール3を上下動しないように固定し、供給ロール7および送出ロール8を押し下げるようにした点において第1の実施の形態と異なる。
【0037】図4(a),(b)は、第2の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の動作を示す図であり、(a)は消去動作を、(b)は印字動作を示す図である。
【0038】図4(a),(b)に示すように、第2の実施の形態によれば、供給ロール7および送出ロール8の押し下げによって、発色型リライトカード1がプラテンロール3Aあるいは3Bの外周に押し当てられて発色型リライトカード1の反りが矯正される。このため、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0039】次に、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明する。
【0040】〔実施例1〕図5は、実施例1において使用する貼付型可逆性感熱記録媒体の断面構造図である。図に示すように、この貼付型可逆性感熱記録媒体は、基材30と、ロイコ染料を主成分として含有し加熱により可逆的に情報の記録消去を行い得る可逆性感熱記録層31と、可逆性感熱記録層31の表面を保護するための保護層32と、ロイコ染料の付着による不可逆な発色を隠蔽するための隠蔽部層33と、この可逆性感熱記録媒体をカード基材等に接着させるための接着層34とから構成される。
【0041】以上の構成を有する実施例1の貼付型可逆性感熱記録媒体は以下のようにして作製した。
【0042】1.基材30厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET.東洋紡績(株)製、商品名E5100)を用意した。
【0043】2.可逆性感熱記録層31下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで60分間分散して塗料とし、#26のワイヤーバーで基材30表面上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射(160W/cm、30m/分、1パス)を行った後、乾燥膜厚6μmに形成した。
・ロイコ染料(3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、山本化成(株)製、商品名ODB) 20重量部・顕減色剤(N−(4−ヒドロキシフェニル)−N’−n−オクタデシル尿素、特開平6−210954) 60重量部・熱可塑性樹脂(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製、商品名ダイヤナールBR−80) 60重量部・紫外線硬化型樹脂(BASF(株)社製、商品名LAROMER LR8864) 20重量部・光重合開始剤(チバガイギー(株)製、商品名ダロキュア1173) 1重量部・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 1000重量部
【0044】3.保護層32下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで10分間分散して塗料とし、#4のワイヤーバーで可逆性感熱記録層31上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射(160W/cm、30m/分、1パス)行った後、乾燥膜厚2μmに形成した。
・紫外線硬化型塗料(大日本インキ化学工業(株)製、商品名ユニディック17−806、固形分80%) 100重量部・シリカ(富士シリシア化学(株)製、商品名サイリシア436) 5重量部・シリコーンオイル(信越化学工業(株)製、商品名KF96) 3重量部・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 150重量部
【0045】4.隠蔽層33下記の組成の材料を攪拌機で30分間攪拌して塗料とし、#10のワイヤーバーで基材30裏面に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚3μmに形成した。
・アルミニウムペースト(旭化成工業(株)製、商品名MH8803) 9重量部・塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体(ユニオンカーバイド(株)製、商品名VMCH) 11重量部・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 40重量部
【0046】5.接着層34下記の組成の塗料を#10のワイヤーバーで隠蔽層33上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚3μmに形成した。
・変形エーテル型ポリエステル接着剤(富士フイルム(株)製、商品名スタフィックスSOC−30−M、固形分30%) 2重量部・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 1重量部
【0047】以上のように作製した貼付型可逆性感熱記録媒体を所望の幅に分割するためにスリットを形成して可逆性感熱記録テープにし、分割された可逆性感熱記録テープを厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートに100°Cに加熱したゴムロールを押し当てて接着した。別に磁気テープも同様にして接着した。そして、可逆性感熱記録層が形成された透明硬質塩化ビニルシートと、印刷を施した厚さ280μmの白色硬質塩化ビニルシート2枚及び厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートを重ね合わせ、熱プレス機で温度135°C、圧力50kg/cm2の条件で10分間熱プレスした。このように熱貼合わせを行って得られたシートを金型でJIS X6301に規定された外形に抜いて、発色型リライトカード1とした。
【0048】以上のようにして作製された発色型リライトカード1を、消去面あるいは印字面側に3mm反らせ、図1に記載した印字・消去装置によって印字・消去を行った。ただし、印字方法としては、その印字密度が8dot/mmであり、印字エネルギーが0.5mJ/dotであるサーマルヘッド9を用いて実行した。また、印字された画像の消去方法としては、幅3.5mmであり、120°Cに加熱された消去バー5を用いた。
【0049】そして、サーマルヘッド9の印字圧を300g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmとし、カードをプラテンロール3A,3Bによって2mmたわませて印字・消去を行った。その結果、印字・消去が良好に行えるのが確認できた。また、印字・消去を繰り返して行ったところ、100回以上繰り返して印字・消去を行うことができた。
【0050】〔実施例2〕実施例1で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を100g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmとし、カードをプラテンロール3A,3Bによって5mmたわまて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行われた。また、印字・消去を繰り返して行ったところ、100回以上繰り返して印字・消去を行うことができた。
【0051】〔実施例3〕実施例1で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を300g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmとし、カードをプラテンロール3A,3Bによって5mmたわまて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行われた。しかし、印字・消去を繰り返して行ったところ、50回で多数の傷が発生した。
【0052】〔実施例4〕実施例1で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を100g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmとし、カードをプラテンロール3A,3Bによって2mmたわませて印字・消去を行った。その結果、印字・消去にかすれが発生したが、100回以上繰り返して印字・消去を行うことができた。
【0053】〔実施例5〕図6は、実施例5において使用する転写型可逆性感熱記録媒体の断面構造図を示す。図に示すように、この転写型可逆性感熱記録媒体は、転写型可逆性感熱記録媒体の製造・管理を容易にするための基材40と、転写型可逆性感熱記録媒体を基材40から剥離するための剥離層41と、後述する可逆性感熱記録層43の表面を保護するための保護層42と、ロイコ染料を主成分として含有し加熱により情報を可逆的に記録消去することができる可逆性感熱記録層43と、バリアー層44と、転写型可逆性感熱記録媒体にスリットを形成して切断した際にロイコ染料の付着により生ずる接着層46上の不可逆な着色を隠蔽するための隠蔽層45と、熱プレス等によりカード基材等に接着を行うための接着層46とから構成される。
【0054】以上の構成を有する実施例5の可逆性感熱記録媒体は以下のようにして作製した。
【0055】1.基材40厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET.東洋紡績(株)製、商品名E5100)を用意した。
【0056】2.剥離層41下記の組成の材料を#4のワイヤーバーで基材40表面上に塗工し、乾燥させ(120°C、2分間)て、形成した。
・シリコン樹脂(信越化学工業(株)製、商品名KS−882) 40重量部・ポリビニルプチラール樹脂(積水化学工業(株)製、商品名BL−1) 4重量部・硬化剤(信越化学工業(株)製、商品名CAT−PS−80) 1重量部・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 600重量部
【0057】3.保護層42下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで10分間分散して塗料とし、#7のワイヤーバーで剥離層41上に塗工し、乾燥させ(100°C、2分間)、紫外線照射(160W/cm3灯、25m/分、1パス)行った後、乾燥膜厚3μmに形成した。
・紫外線硬化型塗料(大日本インキ化学工業(株)製、商品名ユニディック17−806) 20重量部・シリカ(水澤化学工業(株)製、商品名ミズカシルP−603) 1重量部・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 30重量部
【0058】4.可逆性感熱記録層27下記の組成の材料を容器に入れ、直径2mmのジルコニアビーズを加えてペイントシェーカーで60分間分散して塗料とし、#26のワイヤーバーで保護層42上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射(160W/cm、25m/分、1パス)を行った後、乾燥膜厚6μmに形成した。
・ロイコ染料(3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、山本化成(株)製、商品名ODB) 20重量部・顕減色剤(N−(4−ヒドロキシフェニル)−N’−n−オクタデシル尿素、特開平6−210954) 60重量部・熱可塑性樹脂(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製、商品名ダイヤナールBR−80) 60重量部・紫外線硬化型樹脂(BASF(株)社製、商品名LAROMER LR8864) 20重量部・光重合開始剤(チバガイギー(株)製、商品名ダロキュア1173) 1重量部・溶剤(MEK:トルエン=1:1) 1000重量部
【0059】5.バリアー層44下記の組成の材料を塗料とし、#20のワイヤーバーで可逆性感熱記録層43上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射(160W/cm、25m/分、1パス)を行った後、乾燥膜厚10μmに形成した。
・紫外線硬化型塗料(大日本インキ化学工業(株)製、商品名ユニディックC3−374) 1重量部・溶剤(トルエン) 1重量部
【0060】6.隠蔽層45下記の組成の材料を攪拌機で30分間攪拌して塗料とし、#10のワイヤーバーでバリアー層44上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚3μmに形成した。
・アルミニウムペースト(旭化成工業(株)製、商品名MH8803) 9重量部・塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体(ユニオンカーバイド(株)製、商品名VMCH) 11重量部・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 40重量部
【0061】7.接着層46下記の組成の塗料を#10のワイヤーバーで隠蔽層45上に塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、乾燥膜厚3μmに形成した。
・変形エーテル型ポリエステル接着剤(富士フイルム(株)製、商品名スタフィックスSOC−30−M) 2重量部・溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1) 1重量部
【0062】以上のように作製した可逆性感熱記録媒体を所望の幅に分割するためにスリットを形成して可逆性感熱記録テープにし、分割された可逆性感熱記録テープを厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートに100°Cに加熱したゴムロールを押し当てて接着した。別に磁気テープも同様にして接着した。そして、可逆性感熱記録層が形成された透明硬質塩化ビニルシートと、印刷を施した厚さ280μmの白色硬質塩化ビニルシート2枚及び厚さ100μmの透明硬質塩化ビニルシートを重ね合わせ、熱プレス機で温度135°C、圧力50kg/cm2 の条件で10分間熱プレスした。このように熱貼合わせを行って得られたシートを金型でJIS X6301に規定された外形に抜いて、発色型リライトカード1とした。
【0063】以上のようにして作製された発色型リライトカード1を、消去面あるいは印字面側に3mm反らせ、図1に記載した印字・消去装置によって印字・消去を行った。ただし、印字方法としては、その印字密度が8dot/mmであり、印字エネルギーが0.5mJ/dotであるサーマルヘッドを用いて実行した。また、印字された画像の消去方法としては、幅3.5mmであり、120°Cに加熱された消去バーを用いた。
【0064】そして、サーマルヘッド9の印字圧を300g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmとし、カードをプラテンロール3によって2mmたわませて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行われた。また、印字・消去を繰り返して行ったところ、100回以上繰り返して印字・消去を行うことができた。
【0065】〔実施例6〕実施例5で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を100g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmとし、カードをプラテンロール3によって5mmたわまて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行われた。また、印字・消去を繰り返して行ったところ、100回以上繰り返して印字・消去を行うことができた。
【0066】〔実施例7〕実施例5で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を300g/cm、消去バー5の消去圧を250g/cmとし、カードをプラテンロール3によって5mmたわまて印字・消去を行った。その結果、印字・消去は良好に行われた。しかし、印字・消去を繰り返して行ったところ、50回で多数の傷が発生した。
【0067】〔実施例8〕実施例5で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を100g/cm、消去バー5の消去圧を150g/cmとし、カードをプラテンロール3によって2mmたわませて印字・消去を行った。その結果、印字・消去にかすれが発生したが、100回以上繰り返して印字・消去を行うことができた。
【0068】〔比較例1〕実施例1で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、カードのたわませ量だけを0mmとした。その結果、サーマルヘッド9が浮き上がり印字・消去ができなかった。このため、印字・消去繰り返し耐久性の評価を行うことができなかった。
【0069】〔比較例2〕実施例1で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を1200g/cm、消去バー5の消去圧を1000g/cmとし、プラテンロール3によるカードのたわませ量を0mmとして印字・消去を行った。その結果、10回で多数の傷が発生し、20回で印字面・消去面が剥離した。
【0070】〔比較例3〕実施例5で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、カードのたわませ量だけを0mmとした。その結果、比較例1と同様に、サーマルヘッド9が浮き上がり印字・消去ができなかった。このため、印字・消去繰り返し耐久性の評価を行うことができなかった。
【0071】〔比較例4〕実施例5で作製された発色型リライトカード1を同一の装置、同一の条件で印字・消去を行った。ただし、サーマルヘッド9の印字圧を1200g/cm、消去バー5の消去圧を1000g/cmとし、プラテンロール3によるカードのたわませ量を0mmとして印字・消去を行った。その結果、比較例2と同様に、10回で多数の傷が発生し、20回で印字面・消去面が剥離した。
【0072】以上の実施例1〜8および比較例1〜4の実施結果を表1に示す。
【0073】
【表1】


【0074】表1からも明らかなように、印字圧・消去圧の最適値は100〜300g/cmとなり、カードのたわませ量の最適値は2〜5mmとなる。この最適値の範囲で印字圧・消去圧が大きいときにカードのたわませ量を大きくとると、印字消去繰返し耐久性が損なわれ、逆に、この範囲で印字圧・消去圧が小さいときにカードのたわませ量を小さくとると、印字・消去の状態にかすれが生じる。従って、最適値の範囲で、印字圧・消去圧が大きいときには、カードのたわませ量は比較的小さくすることが望ましく、印字圧・消去圧が小さいときは、カードのたわませ量は比較的大きくとることが望ましいことがわかる。
【0075】なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、印字・消去装置の例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、印字のみ、あるいは、消去のみを行える装置として実現させてもよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の可逆性感熱記録媒体の印字装置および印字方法によれば、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段(反り矯正工程)を設けたため、可逆性感熱記録媒体に対する印字繰り返し耐久性を低下させることなく、印字を良好に行うことができる。
【0077】また、本発明の可逆性感熱記録媒体の消去装置および消去方法によれば、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段(反り矯正工程)を設けたため、可逆性感熱記録媒体に対する消去繰り返し耐久性を低下させることなく、消去を良好に行うことができる。
【0078】更に、本発明の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置および印字・消去方法によれば、カードをたわませてカードに発生した反りを矯正する反り矯正手段(反り矯正工程)を設けたため、印字消去繰り返し耐久性を低下させることなく、可逆性感熱記録媒体に対する印字および消去を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の概略図である。
【図2】図1の動作説明図であり、(a)は消去動作、(b)は印字動作の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態による可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の概略図である。
【図4】図3の動作説明図であり、(a)は消去動作、(b)は印字動作の説明図である。
【図5】実施例1〜4において使用される可逆性感熱記録媒体の断面構造図である。
【図6】実施例5〜8において使用される可逆性感熱記録媒体の断面構造図である。
【図7】従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の概略図である。
【図8】従来の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置の動作説明図であり、(a)は消去動作、(b)は印字動作の説明図である。
【符号の説明】
1 発色型リライトカード
3A プラテンロール
3B プラテンロール
5 消去バー
7 供給ロール
8 送出ロール
9 サーマルヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段により情報を印字する可逆性感熱記録媒体の印字装置において、前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の印字装置。
【請求項2】 前記反り矯正手段は、前記カードに、前記印字手段に対向して設けられるプラテンロールを前記印字手段に向けて押し当てることにより、前記カードをたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体の印字装置。
【請求項3】 前記反り矯正手段は、前記カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、前記プラテンロールを前記印字手段に向けて押し当てることにより、前記カードをたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項1または2に記載の可逆性感熱記録媒体の印字装置。
【請求項4】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して消去手段により情報を消去する可逆性感熱記録媒体の消去装置において、前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の消去装置。
【請求項5】 前記反り矯正手段は、前記カードに、前記消去手段に対向して設けられるプラテンロールを前記消去手段に向けて押し当てることにより、前記カードをたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項4に記載の可逆性感熱記録媒体の消去装置。
【請求項6】 前記反り矯正手段は、前記カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、前記プラテンロールを前記消去手段に向けて押し当てることにより、前記カードをたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項4または5に記載の可逆性感熱記録媒体の消去装置。
【請求項7】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段および消去手段により情報を印字・消去する可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置において、前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯正する反り矯正手段を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置。
【請求項8】 前記反り矯正手段は、前記カードに、前記印字手段および前記消去手段に対向して設けられるプラテンロールを前記印字手段および前記消去手段に向けて押し当てることにより、前記カードをたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項7に記載の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置。
【請求項9】 前記反り矯正手段は、前記カードを搬送する搬送ロールを押し下げて、前記プラテンロールを前記印字手段および前記消去手段に向けて押し当てることにより、前記カードをたわませて前記反りを矯正することを特徴とする請求項7または8に記載の可逆性感熱記録媒体の印字・消去装置。
【請求項10】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して印字手段により情報を印字する可逆性感熱記録媒体の印字方法において、前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯正する反り矯正工程を有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の印字方法。
【請求項11】 前記反り矯正工程は、前記カードに、前記印字手段に対向して設けられるプラテンロールを前記印字手段に向けて押し当てることにより行うことを特徴とする請求項10に記載の可逆性感熱記録媒体の印字方法。
【請求項12】 前記反り矯正工程は、前記カードを搬送する搬送ロールを押し下げ、前記印字手段に向けて前記プラテンロールを前記カードに押し当てることにより行うことを特徴とする請求項10または11に記載の可逆性感熱記録媒体の印字方法。
【請求項13】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して消去手段によって情報を消去する可逆性感熱記録媒体の消去方法において、前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯正する反り矯正工程を有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の消去方法。
【請求項14】 前記反り矯正工程は、前記カードに、前記消去手段に対向して設けられるプラテンロールを前記消去手段に向けて押し当てることにより行うことを特徴とする請求項13に記載の可逆性感熱記録媒体の消去方法。
【請求項15】 前記反り矯正工程は、前記カードを搬送する搬送ロールを押し下げ、前記消去手段に向けて前記プラテンロールを前記カードに押し当てることにより行うことを特徴とする請求項13または14に記載の可逆性感熱記録媒体の消去方法。
【請求項16】 カード上に形成された可逆性感熱記録媒体に対して情報を印字・消去する可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法において、前記カードをたわませて前記カードに発生した反りを矯正する反り矯正工程を有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法。
【請求項17】 前記反り矯正工程は、前記カードに、前記印字手段および前記消去手段に対向して設けられるプラテンロールを前記印字手段および消去手段に向けて押し当てることにより行うことを特徴とする請求項16に記載の可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法。
【請求項18】 前記反り矯正工程は、前記カードを搬送する搬送ロールを押し下げ、前記印字手段および消去手段に向けて前記プラテンロールを前記カードに押し当てることにより行うことを特徴とする請求項16または17に記載の可逆性感熱記録媒体の印字・消去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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