吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法
【課題】荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに、警報器を取り外すことができるようにする。
【解決手段】吊り荷警報装置は、介錯ロープ21と、この介錯ロープ21に取り外し可能に取り付けられる警報器2とを有してなる。吊り荷23の移動前、介錯ロープ21に警報器2を取り付け、手動スイッチ6をオンにして警報音が発生している状態にする。次に、吊り荷23を吊り上げ移動し、吊り荷23が目的の位置に到達したならば、荷受け者27は介錯ロープ21を掴んで誘導し、手動スイッチ6をオフにして警報器2に警報音の発生を終了させ、しかる後に警報器2を介錯ロープ21から取り外す。
【解決手段】吊り荷警報装置は、介錯ロープ21と、この介錯ロープ21に取り外し可能に取り付けられる警報器2とを有してなる。吊り荷23の移動前、介錯ロープ21に警報器2を取り付け、手動スイッチ6をオンにして警報音が発生している状態にする。次に、吊り荷23を吊り上げ移動し、吊り荷23が目的の位置に到達したならば、荷受け者27は介錯ロープ21を掴んで誘導し、手動スイッチ6をオフにして警報器2に警報音の発生を終了させ、しかる後に警報器2を介錯ロープ21から取り外す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン等の揚重機により吊り荷を吊り上げ移動する際、警報音を発生して注意を喚起する吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、クレーン等の揚重機により吊り荷を吊り上げ移動する際、吊り荷下周辺の作業者等に警報音を発生して注意を喚起する警報器として、揚重機のフックに取り付けられるものがよく知られている(例えば、特許文献1)。しかしながら、揚重機のフックの形状は様々であるため、1つの警報装置で様々な形状のフックに対応させることはできないという問題があった。
【0003】
また、従来、この種の警報器として、無線遠隔制御により警報音を発生させるものが知られている(例えば、特許文献1)。しかしながら、このように無線遠隔制御される警報器は、コストが高くなるとともに、故障が発生しやすいという問題があった。
【0004】
また、特許文献2には、手動スイッチにより警報音の発生・停止を操作されるようになっているとともに、吊り荷の下部に取り付けられる警報器が開示されているが、この特許文献2に記載の警報器においては、吊り荷の移動先で荷受け者(玉外し者)が警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めたり、警報器を取り外す際に、吊り荷の間近に接近せざるを得ず、安全上問題があった。特に、荷受け者は、吊り荷移動完了後はなるべく早く警報音を止めたいので、吊り荷の動きが完全になくなる前に吊り荷に接近してしまい、吊り荷にはねられてしまう虞があるという大きな問題があった。
【0005】
また、警報器が吊り荷の下敷きになって破損してしまう虞があるという問題もあった。
【0006】
さらに、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまった場合、破片が周囲に飛び散り危険であるという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−56385号公報
【特許文献2】実用新案登録第3102524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに、警報器を取り外すことができる吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、警報器が吊り荷の下敷きになって破損する虞がない吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまっても、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がない吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、信頼性が高い吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による吊り荷警報装置は、
一端側を吊り荷に取り付けられる介錯ロープと、この介錯ロープに取り外し可能に取り付けられる警報器とを有してなり、
前記警報器は、手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作されるようになっているものである。
【0015】
また、本発明による吊り荷の吊り上げ移動方法は、
手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作される警報器を用意する段階と、
吊り荷に介錯ロープの一端側を取り付ける段階と、
前記介錯ロープに前記警報器を取り外し可能に取り付けるとともに、前記スイッチをオンにして前記警報器が警報音を発生している状態にする段階と、
前記吊り荷を吊り上げ移動する段階と、
前記吊り荷が目的の位置に到達した後、前記介錯ロープを掴んで誘導し、前記警報器の手動スイッチをオフにして前記警報器に警報音の発生を終了させる段階と、
前記警報器を前記介錯ロープから取り外す段階とを有してなるものである。
【0016】
本発明においては、警報器が吊り荷に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープに取り付けられるので、荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに警報器を吊り荷から取り外すことができる。
【0017】
また、本発明においては、警報器が吊り荷に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープに取り付けられるので、警報器が吊り荷の下敷きになって破損する虞がない。
【0018】
また、警報器をフックに取り付けないので、どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる。
【0019】
また、本発明においては、無線遠隔操作によらず、手動スイッチにより警報器の警報音の発生および停止が操作されるので、警報器の製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、警報装置の信頼性が高くなる。
【0020】
また、介錯ロープの中間部にロープ附属リングを取り付けておき、警報器側に取り付けられた取付具をロープ附属リングに取り外し可能に接続することにより、警報器を介錯ロープに取り付けることができるようにしておけば、介錯ロープに対する警報器の取り付けおよび取り外しを簡単迅速に行うことができる。
【0021】
また、ロープ附属リングに介錯ロープを通した上、該ロープ附属リングが結び目内に取り込まれて該結び目を貫通している状態となるようにして介錯ロープに結び目を作ることにより、介錯ロープにロープ附属リングが取り付けるようにすれば、結び目の位置を変えることにより、介錯ロープに対するロープ附属リングの取付位置を適宜変更できる。
【0022】
また、警報器を網袋に収容し、この網袋を介錯ロープに取り付けておけば、万一、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまっても、介錯ロープに取り付けられている網袋内に破片が止まり、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がなく、より安全である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の吊り荷警報装置は、
(イ)吊り荷が目的の場所に到達したとき、荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに警報器を吊り荷から取り外すことができる、
(ロ)警報器が吊り荷の下敷きになって破損する虞がない、
(ハ)どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる、
(ニ)警報器の製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、警報装置の信頼性が高くなる、
(ホ)介錯ロープの中間部にロープ附属リングを取り付けておき、警報器側に取り付けられた取付具をロープ附属リングに取り外し可能に接続することにより、警報器を介錯ロープに取り付けることができるようにしておけば、介錯ロープに対する警報器の取り付けおよび取り外しを簡単迅速に行うことができる、
(ヘ)ロープ附属リングに介錯ロープを通した上、該ロープ附属リングが結び目内に取り込まれて該結び目を貫通している状態となるようにして介錯ロープに結び目を作ることにより、介錯ロープにロープ附属リングが取り付けるようにすれば、結び目の位置を変えることにより、介錯ロープに対するロープ附属リングの取付位置を適宜変更できる、
(ト)警報器を網袋に収容し、この網袋を前記介錯ロープに取り付けておけば、万一、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまっても、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がない、
等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の吊り荷警報装置の一実施例における警報器を示す斜視図である。
【図2】前記警報器を示す正面図である。
【図3】前記警報器を示す底面図である。
【図4】前記警報器の電気系統を示すブロック図である。
【図5】前記実施例における網袋を示す斜視図である。
【図6】前記実施例において警報器を網袋内に収容した状態を示す正面図である。
【図7】前記実施例における介錯ロープを示す正面図である。
【図8】図7の介錯ロープのロープ附属リング取付部付近の拡大図である。
【図9】前記ロープ附属リングを示す側面図である。
【図10】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、玉掛者が介錯ロープに警報器を取り付け、手動スイッチをオンにする段階を示す作業説明図である。
【図11】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、吊り荷が移動中、警報器が警報音を発生して周囲に注意を喚起している段階を示す作業説明図である。
【図12】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、吊り荷が目的の場所に到達した後、荷受け者が介錯ロープを誘導して、警報器の手動スイッチをオフにする段階を示す作業説明図である。
【図13】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、荷受け者が警報器を腰に付け替えて荷解きの作業を行う段階を示す作業説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0026】
図1〜13は本発明の一実施例を示し、このうち図1〜3は本実施例における吊り荷警報装置1のうちの警報器2および吊り下げリング3を示している。前記警報器2は、プラスチックからなる下側ケース4と、この下側ケース4に螺合されたプラスチックからなる上側ケース5とを有しており、前記下側ケース4には手動スイッチ6およびLEDランプ7が、それらの一部が外部に露出するようにして取り付けられている。また、前記下側ケース4および上側ケース5内には、図4に示される電気系統およびこの電気系統の電源となる乾電池(図示せず)が収容されている。前記吊り下げリング3は、適当数(図では3個)のリング3a〜3cを直列に連結させてなる。前記上側ケース5の上端部には、逆U字状をなす吊り下げリング支持体8が取り付けられており、この吊り下げリング支持体8には吊り下げリング3のうちの下端のリング3cが接続されている。
【0027】
次に、図4のブロック図を用いて、前記電気系統について説明する。手動スイッチ6がオンされると、制御部9はLEDランプ7を点灯させるとともに、警報信号出力部10に「吊り荷が移動中です!御注意下さい!」という音声警報音の信号と非音声警報音の信号とを交互に出力させ、これらの信号が増幅部11で増幅されてスピーカー12に入力される。これにより、手動スイッチ6がオンされると、スピーカー12から「吊り荷が移動中です!御注意下さい!」という音声警報音と、非音声警報音とが交互に出力される。なお、前記スピーカー12は、図2の一点鎖線で示されるように、下側ケース4に下方に向けて取り付けられている。
【0028】
図5は、本実施例における網袋13を示している。この網袋13は、網袋本体14と、締め紐15と、従来公知の締め具16と、吊り紐17とを有してなる。前記網袋本体14には該網袋本体14の開口部18に沿って該開口部18を一周するように紐収容部19が縫製されており、この紐収容部19に前記締め紐15が通されている。前記締め紐15は両端部を互いに結び合わされることにより、ループ状とされている。そして、前記締め具16には、締め紐15のうちの紐収容部19から引き出されている部分が挿通されており、締め紐15に沿って締め具16を移動させることにより、開口部18を大きく開けたり、小さく絞った状態に固定することができるようになっている。
【0029】
使用時には、警報器2は図6のように網袋13の網袋本体14内に収容される。警報器2を網袋本体14内に入れるときは、締め紐15が緩む向きに締め具16を移動して開口部18を大きくし、警報器2が網袋本体14内に完全に収容されたならば、締め紐15が締まる向きに締め具16を移動して開口部18を小さくし、網袋本体14から警報器2が外部に飛び出さないようにする。また、警報器2の吊り下げリング3のうちの上端のリング3aおよび網袋13の吊り紐17の両方に、スナップフックからなる取付具20を接続する。
【0030】
図7は、本実施例における介錯ロープ21を示している。この介錯ロープ21の一端部にはフック22が取り付けられており、該介錯ロープ21は一端側をフック22により吊り荷23に取り外し可能に取り付けられるようになっている。前記介錯ロープ21の中間部には、ロープ附属リング24が取り付けられている。さらに詳しく言うと、このロープ附属リング24は、図8によく示されるように、該ロープ附属リング24に介錯ロープ21を通した上、該ロープ附属リング24が結び目25内に取り込まれて結び目25を貫通している状態となるようにして固結びで結び目25を作ることにより、介錯ロープ21に取り付けられている。
【0031】
次に、本実施例における吊り荷23の吊り上げ移動作業を図10〜13を用いて説明する。
【0032】
まず、図10のように、玉掛者26がクレーン等の揚重機(図示せず)のフック28に吊り荷23を吊り下げるとともに、介錯ロープ21のフック22を吊り荷23に掛けることにより介錯ロープ21の一端側を吊り荷23に取り付けた後、取付具20をロープ附属リング24に接続することにより取付具20および吊り下げリング3を介して介錯ロープ21の中間部に警報器2を取り付けて吊り下げる。なお、このように介錯ロープ21に警報器2を取り付ける際、既に述べたように警報器2は図6のように網袋13内に収容した状態としておき、取付具20に警報器2の吊り下げリング3と網袋13の吊り紐17との両方が接続された状態としておく。続いて、玉掛者26が警報器2の手動スイッチ6をオンにする。これにより、警報器2は、スピーカー12から「吊り荷23が移動中です!御注意下さい!」という音声警報音と非音声警報音とを交互に発生し続けるようになる。
【0033】
次に、揚重機の運転者(図示せず)が揚重機を運転して、図11のように吊り荷23の吊り上げおよび移動を行う。この吊り荷23の吊り上げおよび移動の間、前記音声警報音および非音声警報音が交互に周囲の作業員等に注意を喚起し続ける。
【0034】
吊り荷23が目的の場所に到達したなら、図12のように荷受け者27は介錯ロープ21を掴んで誘導し、警報器2の手動スイッチ6をオフにし、前記音声警報音および非音声警報音を止める。
【0035】
次に、荷受け者27は、図13のように警報器2を腰に付け替えてから、荷解きの作業を行う。
【0036】
本吊り荷警報装置1および吊り荷23の吊り上げ移動方法においては、警報器2が吊り荷23に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープ21に取り付けられるので、荷受け者27が吊り荷23から一定以上に離れた安全な位置で、警報器2の手動スイッチ6をオフして警報音を止めるとともに警報器2を吊り荷23から取り外すことができる。
【0037】
また、警報器2が吊り荷23に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープ21に取り付けられるので、警報器2が吊り荷23の下敷きになって破損する虞がない。
【0038】
また、警報器2を揚重機のフック28に取り付けないので、どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる。
【0039】
また、無線遠隔操作によらず、手動スイッチ6により警報器2の警報音の発生および停止が操作されるので、警報器2の製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、警報装置1の信頼性が高くなる。
【0040】
また、本実施例では、介錯ロープ21の中間部にロープ附属リング24が取り付けられており、警報器2側に取り付けられた取付具20をロープ附属リング24に取り外し可能に接続することにより、警報器2を介錯ロープ21に取り付けることができるので、介錯ロープ21に対する警報器2の取り付けおよび取り外しを簡単迅速に行うことができる。
【0041】
また、本実施例では、ロープ附属リング24に介錯ロープ21を通した上、該ロープ附属リング24が結び目25内に取り込まれて該結び目25を貫通している状態となるようにして結び目25を作ることにより、介錯ロープ21にロープ附属リング24が取り付けられているので、結び目25の位置を変えることにより、介錯ロープ21に対するロープ附属リング24の取付位置を適宜変更できる。
【0042】
また、本実施例では、警報器2を網袋13に収容し、この網袋13を介錯ロープ21に取り付けているので、万一、吊り荷23の移動中に警報器2が他の物体にぶつかって破損してしまっても、介錯ロープ21に取り付けられている網袋13内に破片が止まり、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がなく、より安全である。
【0043】
さらに、本実施例では、警報器2が複数のリング3a〜3cを直列に接続してなる吊り下げリング3を介して吊り荷23に吊り下げられるので、介錯ロープ21に対して警報器2がある範囲で自由に回転できるため、介錯ロープ21に吊り下げられている状態における警報器2の姿勢が安定する。
【0044】
なお、前記実施例では、警報器2が音声警報音(音声による警報音)と非音声警報音(音声によらない警報音)との両方を発生するようになっているが、本発明においては、警報器が音声警報音または非音声警報音のいずれか一方のみを発生するようにしてもよい。また、警報器が警報音に加えて、警報光を発生するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように本発明は、クレーン等の揚重機により吊り荷を吊り上げ移動する際、警報音を発生して注意を喚起する吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法として有用である。
【符号の説明】
【0046】
1 吊り荷警報装置
2 警報器
6 手動スイッチ
13 網袋
20 取付具
21 介錯ロープ
23 吊り荷
24 ロープ附属リング
25 結び目
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン等の揚重機により吊り荷を吊り上げ移動する際、警報音を発生して注意を喚起する吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、クレーン等の揚重機により吊り荷を吊り上げ移動する際、吊り荷下周辺の作業者等に警報音を発生して注意を喚起する警報器として、揚重機のフックに取り付けられるものがよく知られている(例えば、特許文献1)。しかしながら、揚重機のフックの形状は様々であるため、1つの警報装置で様々な形状のフックに対応させることはできないという問題があった。
【0003】
また、従来、この種の警報器として、無線遠隔制御により警報音を発生させるものが知られている(例えば、特許文献1)。しかしながら、このように無線遠隔制御される警報器は、コストが高くなるとともに、故障が発生しやすいという問題があった。
【0004】
また、特許文献2には、手動スイッチにより警報音の発生・停止を操作されるようになっているとともに、吊り荷の下部に取り付けられる警報器が開示されているが、この特許文献2に記載の警報器においては、吊り荷の移動先で荷受け者(玉外し者)が警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めたり、警報器を取り外す際に、吊り荷の間近に接近せざるを得ず、安全上問題があった。特に、荷受け者は、吊り荷移動完了後はなるべく早く警報音を止めたいので、吊り荷の動きが完全になくなる前に吊り荷に接近してしまい、吊り荷にはねられてしまう虞があるという大きな問題があった。
【0005】
また、警報器が吊り荷の下敷きになって破損してしまう虞があるという問題もあった。
【0006】
さらに、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまった場合、破片が周囲に飛び散り危険であるという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−56385号公報
【特許文献2】実用新案登録第3102524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに、警報器を取り外すことができる吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、警報器が吊り荷の下敷きになって破損する虞がない吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまっても、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がない吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、信頼性が高い吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による吊り荷警報装置は、
一端側を吊り荷に取り付けられる介錯ロープと、この介錯ロープに取り外し可能に取り付けられる警報器とを有してなり、
前記警報器は、手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作されるようになっているものである。
【0015】
また、本発明による吊り荷の吊り上げ移動方法は、
手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作される警報器を用意する段階と、
吊り荷に介錯ロープの一端側を取り付ける段階と、
前記介錯ロープに前記警報器を取り外し可能に取り付けるとともに、前記スイッチをオンにして前記警報器が警報音を発生している状態にする段階と、
前記吊り荷を吊り上げ移動する段階と、
前記吊り荷が目的の位置に到達した後、前記介錯ロープを掴んで誘導し、前記警報器の手動スイッチをオフにして前記警報器に警報音の発生を終了させる段階と、
前記警報器を前記介錯ロープから取り外す段階とを有してなるものである。
【0016】
本発明においては、警報器が吊り荷に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープに取り付けられるので、荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに警報器を吊り荷から取り外すことができる。
【0017】
また、本発明においては、警報器が吊り荷に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープに取り付けられるので、警報器が吊り荷の下敷きになって破損する虞がない。
【0018】
また、警報器をフックに取り付けないので、どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる。
【0019】
また、本発明においては、無線遠隔操作によらず、手動スイッチにより警報器の警報音の発生および停止が操作されるので、警報器の製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、警報装置の信頼性が高くなる。
【0020】
また、介錯ロープの中間部にロープ附属リングを取り付けておき、警報器側に取り付けられた取付具をロープ附属リングに取り外し可能に接続することにより、警報器を介錯ロープに取り付けることができるようにしておけば、介錯ロープに対する警報器の取り付けおよび取り外しを簡単迅速に行うことができる。
【0021】
また、ロープ附属リングに介錯ロープを通した上、該ロープ附属リングが結び目内に取り込まれて該結び目を貫通している状態となるようにして介錯ロープに結び目を作ることにより、介錯ロープにロープ附属リングが取り付けるようにすれば、結び目の位置を変えることにより、介錯ロープに対するロープ附属リングの取付位置を適宜変更できる。
【0022】
また、警報器を網袋に収容し、この網袋を介錯ロープに取り付けておけば、万一、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまっても、介錯ロープに取り付けられている網袋内に破片が止まり、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がなく、より安全である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の吊り荷警報装置は、
(イ)吊り荷が目的の場所に到達したとき、荷受け者が吊り荷から一定以上に離れた安全な位置で、警報器の手動スイッチをオフして警報音を止めるとともに警報器を吊り荷から取り外すことができる、
(ロ)警報器が吊り荷の下敷きになって破損する虞がない、
(ハ)どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる、
(ニ)警報器の製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、警報装置の信頼性が高くなる、
(ホ)介錯ロープの中間部にロープ附属リングを取り付けておき、警報器側に取り付けられた取付具をロープ附属リングに取り外し可能に接続することにより、警報器を介錯ロープに取り付けることができるようにしておけば、介錯ロープに対する警報器の取り付けおよび取り外しを簡単迅速に行うことができる、
(ヘ)ロープ附属リングに介錯ロープを通した上、該ロープ附属リングが結び目内に取り込まれて該結び目を貫通している状態となるようにして介錯ロープに結び目を作ることにより、介錯ロープにロープ附属リングが取り付けるようにすれば、結び目の位置を変えることにより、介錯ロープに対するロープ附属リングの取付位置を適宜変更できる、
(ト)警報器を網袋に収容し、この網袋を前記介錯ロープに取り付けておけば、万一、吊り荷の移動中に警報器が他の物体にぶつかって破損してしまっても、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がない、
等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の吊り荷警報装置の一実施例における警報器を示す斜視図である。
【図2】前記警報器を示す正面図である。
【図3】前記警報器を示す底面図である。
【図4】前記警報器の電気系統を示すブロック図である。
【図5】前記実施例における網袋を示す斜視図である。
【図6】前記実施例において警報器を網袋内に収容した状態を示す正面図である。
【図7】前記実施例における介錯ロープを示す正面図である。
【図8】図7の介錯ロープのロープ附属リング取付部付近の拡大図である。
【図9】前記ロープ附属リングを示す側面図である。
【図10】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、玉掛者が介錯ロープに警報器を取り付け、手動スイッチをオンにする段階を示す作業説明図である。
【図11】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、吊り荷が移動中、警報器が警報音を発生して周囲に注意を喚起している段階を示す作業説明図である。
【図12】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、吊り荷が目的の場所に到達した後、荷受け者が介錯ロープを誘導して、警報器の手動スイッチをオフにする段階を示す作業説明図である。
【図13】前記実施例における吊り荷の吊り上げ移動作業において、荷受け者が警報器を腰に付け替えて荷解きの作業を行う段階を示す作業説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0026】
図1〜13は本発明の一実施例を示し、このうち図1〜3は本実施例における吊り荷警報装置1のうちの警報器2および吊り下げリング3を示している。前記警報器2は、プラスチックからなる下側ケース4と、この下側ケース4に螺合されたプラスチックからなる上側ケース5とを有しており、前記下側ケース4には手動スイッチ6およびLEDランプ7が、それらの一部が外部に露出するようにして取り付けられている。また、前記下側ケース4および上側ケース5内には、図4に示される電気系統およびこの電気系統の電源となる乾電池(図示せず)が収容されている。前記吊り下げリング3は、適当数(図では3個)のリング3a〜3cを直列に連結させてなる。前記上側ケース5の上端部には、逆U字状をなす吊り下げリング支持体8が取り付けられており、この吊り下げリング支持体8には吊り下げリング3のうちの下端のリング3cが接続されている。
【0027】
次に、図4のブロック図を用いて、前記電気系統について説明する。手動スイッチ6がオンされると、制御部9はLEDランプ7を点灯させるとともに、警報信号出力部10に「吊り荷が移動中です!御注意下さい!」という音声警報音の信号と非音声警報音の信号とを交互に出力させ、これらの信号が増幅部11で増幅されてスピーカー12に入力される。これにより、手動スイッチ6がオンされると、スピーカー12から「吊り荷が移動中です!御注意下さい!」という音声警報音と、非音声警報音とが交互に出力される。なお、前記スピーカー12は、図2の一点鎖線で示されるように、下側ケース4に下方に向けて取り付けられている。
【0028】
図5は、本実施例における網袋13を示している。この網袋13は、網袋本体14と、締め紐15と、従来公知の締め具16と、吊り紐17とを有してなる。前記網袋本体14には該網袋本体14の開口部18に沿って該開口部18を一周するように紐収容部19が縫製されており、この紐収容部19に前記締め紐15が通されている。前記締め紐15は両端部を互いに結び合わされることにより、ループ状とされている。そして、前記締め具16には、締め紐15のうちの紐収容部19から引き出されている部分が挿通されており、締め紐15に沿って締め具16を移動させることにより、開口部18を大きく開けたり、小さく絞った状態に固定することができるようになっている。
【0029】
使用時には、警報器2は図6のように網袋13の網袋本体14内に収容される。警報器2を網袋本体14内に入れるときは、締め紐15が緩む向きに締め具16を移動して開口部18を大きくし、警報器2が網袋本体14内に完全に収容されたならば、締め紐15が締まる向きに締め具16を移動して開口部18を小さくし、網袋本体14から警報器2が外部に飛び出さないようにする。また、警報器2の吊り下げリング3のうちの上端のリング3aおよび網袋13の吊り紐17の両方に、スナップフックからなる取付具20を接続する。
【0030】
図7は、本実施例における介錯ロープ21を示している。この介錯ロープ21の一端部にはフック22が取り付けられており、該介錯ロープ21は一端側をフック22により吊り荷23に取り外し可能に取り付けられるようになっている。前記介錯ロープ21の中間部には、ロープ附属リング24が取り付けられている。さらに詳しく言うと、このロープ附属リング24は、図8によく示されるように、該ロープ附属リング24に介錯ロープ21を通した上、該ロープ附属リング24が結び目25内に取り込まれて結び目25を貫通している状態となるようにして固結びで結び目25を作ることにより、介錯ロープ21に取り付けられている。
【0031】
次に、本実施例における吊り荷23の吊り上げ移動作業を図10〜13を用いて説明する。
【0032】
まず、図10のように、玉掛者26がクレーン等の揚重機(図示せず)のフック28に吊り荷23を吊り下げるとともに、介錯ロープ21のフック22を吊り荷23に掛けることにより介錯ロープ21の一端側を吊り荷23に取り付けた後、取付具20をロープ附属リング24に接続することにより取付具20および吊り下げリング3を介して介錯ロープ21の中間部に警報器2を取り付けて吊り下げる。なお、このように介錯ロープ21に警報器2を取り付ける際、既に述べたように警報器2は図6のように網袋13内に収容した状態としておき、取付具20に警報器2の吊り下げリング3と網袋13の吊り紐17との両方が接続された状態としておく。続いて、玉掛者26が警報器2の手動スイッチ6をオンにする。これにより、警報器2は、スピーカー12から「吊り荷23が移動中です!御注意下さい!」という音声警報音と非音声警報音とを交互に発生し続けるようになる。
【0033】
次に、揚重機の運転者(図示せず)が揚重機を運転して、図11のように吊り荷23の吊り上げおよび移動を行う。この吊り荷23の吊り上げおよび移動の間、前記音声警報音および非音声警報音が交互に周囲の作業員等に注意を喚起し続ける。
【0034】
吊り荷23が目的の場所に到達したなら、図12のように荷受け者27は介錯ロープ21を掴んで誘導し、警報器2の手動スイッチ6をオフにし、前記音声警報音および非音声警報音を止める。
【0035】
次に、荷受け者27は、図13のように警報器2を腰に付け替えてから、荷解きの作業を行う。
【0036】
本吊り荷警報装置1および吊り荷23の吊り上げ移動方法においては、警報器2が吊り荷23に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープ21に取り付けられるので、荷受け者27が吊り荷23から一定以上に離れた安全な位置で、警報器2の手動スイッチ6をオフして警報音を止めるとともに警報器2を吊り荷23から取り外すことができる。
【0037】
また、警報器2が吊り荷23に直接取り付けられるのではなく、介錯ロープ21に取り付けられるので、警報器2が吊り荷23の下敷きになって破損する虞がない。
【0038】
また、警報器2を揚重機のフック28に取り付けないので、どんな形状のフックを有する揚重機にも対応できる。
【0039】
また、無線遠隔操作によらず、手動スイッチ6により警報器2の警報音の発生および停止が操作されるので、警報器2の製造コストを安価にできるとともに、故障が生じにくく、警報装置1の信頼性が高くなる。
【0040】
また、本実施例では、介錯ロープ21の中間部にロープ附属リング24が取り付けられており、警報器2側に取り付けられた取付具20をロープ附属リング24に取り外し可能に接続することにより、警報器2を介錯ロープ21に取り付けることができるので、介錯ロープ21に対する警報器2の取り付けおよび取り外しを簡単迅速に行うことができる。
【0041】
また、本実施例では、ロープ附属リング24に介錯ロープ21を通した上、該ロープ附属リング24が結び目25内に取り込まれて該結び目25を貫通している状態となるようにして結び目25を作ることにより、介錯ロープ21にロープ附属リング24が取り付けられているので、結び目25の位置を変えることにより、介錯ロープ21に対するロープ附属リング24の取付位置を適宜変更できる。
【0042】
また、本実施例では、警報器2を網袋13に収容し、この網袋13を介錯ロープ21に取り付けているので、万一、吊り荷23の移動中に警報器2が他の物体にぶつかって破損してしまっても、介錯ロープ21に取り付けられている網袋13内に破片が止まり、破片が周囲に飛び散ってしまう虞がなく、より安全である。
【0043】
さらに、本実施例では、警報器2が複数のリング3a〜3cを直列に接続してなる吊り下げリング3を介して吊り荷23に吊り下げられるので、介錯ロープ21に対して警報器2がある範囲で自由に回転できるため、介錯ロープ21に吊り下げられている状態における警報器2の姿勢が安定する。
【0044】
なお、前記実施例では、警報器2が音声警報音(音声による警報音)と非音声警報音(音声によらない警報音)との両方を発生するようになっているが、本発明においては、警報器が音声警報音または非音声警報音のいずれか一方のみを発生するようにしてもよい。また、警報器が警報音に加えて、警報光を発生するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように本発明は、クレーン等の揚重機により吊り荷を吊り上げ移動する際、警報音を発生して注意を喚起する吊り荷警報装置および吊り荷の吊り上げ移動方法として有用である。
【符号の説明】
【0046】
1 吊り荷警報装置
2 警報器
6 手動スイッチ
13 網袋
20 取付具
21 介錯ロープ
23 吊り荷
24 ロープ附属リング
25 結び目
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側を吊り荷に取り付けられる介錯ロープと、この介錯ロープに取り外し可能に取り付けられる警報器とを有してなり、
前記警報器は、手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作されるようになっている吊り荷警報装置。
【請求項2】
前記介錯ロープの中間部に取り付けられたロープ附属リングと、前記警報器側に取り付けられており、前記ロープ附属リングに取り外し可能に接続される取付具とを有する請求項1記載の吊り荷警報装置。
【請求項3】
前記ロープ附属リングは、該ロープ附属リングに前記介錯ロープを通した上、該ロープ附属リングが結び目内に取り込まれて該結び目を貫通している状態となるようにして介錯ロープに結び目を作ることにより前記介錯ロープに取り付けられている請求項2記載の吊り荷警報装置。
【請求項4】
前記取付具はスナップフックである請求項2または3記載の吊り荷警報装置。
【請求項5】
前記警報器を収容するとともに前記介錯ロープに取り外し可能に取り付けられる網袋を有している請求項1乃至4のいずれかに記載の吊り荷警報装置。
【請求項6】
手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作される警報器を用意する段階と、
吊り荷に介錯ロープの一端側を取り付ける段階と、
前記介錯ロープに前記警報器を取り外し可能に取り付けるとともに、前記手動スイッチをオンにして前記警報器が警報音を発生している状態にする段階と、
前記吊り荷を吊り上げ移動する段階と、
前記吊り荷が目的の位置に到達した後、前記介錯ロープを掴んで誘導し、前記警報器の手動スイッチをオフにして前記警報器に警報音の発生を終了させる段階と、
前記警報器を前記介錯ロープから取り外す段階とを有してなる吊り荷の吊り上げ移動方法。
【請求項1】
一端側を吊り荷に取り付けられる介錯ロープと、この介錯ロープに取り外し可能に取り付けられる警報器とを有してなり、
前記警報器は、手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作されるようになっている吊り荷警報装置。
【請求項2】
前記介錯ロープの中間部に取り付けられたロープ附属リングと、前記警報器側に取り付けられており、前記ロープ附属リングに取り外し可能に接続される取付具とを有する請求項1記載の吊り荷警報装置。
【請求項3】
前記ロープ附属リングは、該ロープ附属リングに前記介錯ロープを通した上、該ロープ附属リングが結び目内に取り込まれて該結び目を貫通している状態となるようにして介錯ロープに結び目を作ることにより前記介錯ロープに取り付けられている請求項2記載の吊り荷警報装置。
【請求項4】
前記取付具はスナップフックである請求項2または3記載の吊り荷警報装置。
【請求項5】
前記警報器を収容するとともに前記介錯ロープに取り外し可能に取り付けられる網袋を有している請求項1乃至4のいずれかに記載の吊り荷警報装置。
【請求項6】
手動スイッチを有し、この手動スイッチのオン・オフにより警報音の発生と停止を操作される警報器を用意する段階と、
吊り荷に介錯ロープの一端側を取り付ける段階と、
前記介錯ロープに前記警報器を取り外し可能に取り付けるとともに、前記手動スイッチをオンにして前記警報器が警報音を発生している状態にする段階と、
前記吊り荷を吊り上げ移動する段階と、
前記吊り荷が目的の位置に到達した後、前記介錯ロープを掴んで誘導し、前記警報器の手動スイッチをオフにして前記警報器に警報音の発生を終了させる段階と、
前記警報器を前記介錯ロープから取り外す段階とを有してなる吊り荷の吊り上げ移動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−16628(P2011−16628A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162780(P2009−162780)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(391007563)ユニット株式会社 (7)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(391007563)ユニット株式会社 (7)
[ Back to top ]