説明

同期化した植物細胞培養による二次代謝産物の大量生産の安定化

【課題】同質的な細胞群開発による細胞増殖と生産能の可変性を減少する方法の提供。
【解決手段】植物から形成層を分離し、形成層から単細胞由来の細胞群(single cell clone)を誘導増殖して、植物細胞の長期培養工程の時発生する細胞生長の低下、生産性の減少の問題点を解決することで、植物有用物質の生産の安全性を向上する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
植物は長い間食糧資源だけではなく、薬剤、香料、色素、農薬、染料などを含む広範囲の化学物質の供給源で非常に重要に使われて来た。これら植物から生産される有用成分の殆どは二次代謝産物(secondary metabolites)である。アルカロイド(alkaloid)、アレルギー抗原(allergen)、アミノ酸(amino acid)、アントラキノン(anthraquinone)、抗白血病物質(antileukaemicagent)、抗生物質(antimicrobial agent)、坑癌物質(antitumor agent)、抗ウイルス物質(antiviral agent)、酵素(enzyme)、フラボノイド類(flavonoids)、殺虫剤(insecticide)、鎭静剤(opiate)、香料(perfume)、色素(pigment)、ビタミン(vitamin)、多糖類(polysaccaride)などがあって、これらの殆どは生理活性物質として作用するので、関心が大きくなっている。Zhong(2002)によると、現在まで知られた植物二次代謝産物は約100,000種類であり、実際に使われている医薬品の25%以上が植物から由来した物質で、毎年新しい二次代謝産物が続々発見されている。
【0002】
これらの獲得方法としては、最近有機化学の著しい発達にもかかわらず、化学的合成が容易でなく、開発と環境汚染による自生地の破壊と季節、場所、気候などの栽培条件による含量変化生産費用の上昇などの問題点が多く存在する。従って、外部環境条件を適宜調節ができるし、狭い空間でも大量生産ができるという長所のある器内培養技術を利用して二次代謝産物を獲得しよう努力が活発である。
【背景技術】
【0003】
大韓民国公開特許第0130100によると、植物細胞培養による有用物質生産は、植物からの直接的抽出法より多い利点を持っている。特に、従来の抽出法と違く環境の影響を受けなく、持続的な生産が可能で、生態系の破壊のような懸案問題を解決することができる最適の方法と思われる。
【0004】
しかし、Naill & Roberts(2004)は二次代謝産物を生産する方法として、植物細胞培養の使用は、一般的に培養物の成長が遅くて生産性が低いということを提示した。これを解決するため、早い増殖のための培地及び培養条件の最適化、生産性を高めるためのエリシテーション(elicitation/Zhong 2002)、過程の最適化などを研究している。国際公開特許第WO93/17121号では培養培地の構成成分などを変化しながら、種々のイチイ属(Taxus属)の植物体を細胞培養した後、細胞株の成長速度及びパクリタキセルの生産を向上させて、その結果に基づき、多量のパクリタキセルを生産するためのエリシテーション条件を提示している。植物細胞培養による、重要な二次代謝産物の生産向上にもかかわらず、生産性の変異はイチイからパクリタキセル生産の場合のような多くの植物システムに主要問題点として、まだ残されている。
【0005】
大規模の植物細胞培養による二次代謝産物生産は、長期培養工程の間、迅速な細胞増殖と高い代謝物質生産能が安定して維持できてから、その商業化が可能である。特殊成分生産能を有する細胞株(cell line)が常に安定した状態で存在しなく、継代培養によって初期生産性の消失する場合が多い。このような問題点をいかに乗り越えるのかによって、その成敗が分かれると言っても過言ではない。
【0006】
植物細胞を培養する時、一個体から由来した細胞でも、各々細胞の物質生産能力が違く、また不安定なので、より収率が高くて、遺伝的に安定した細胞株の獲得が何よりも要求される。
【0007】
単細胞及び複数種類の細胞由来の細胞
単細胞からの植物細胞株の有用物質生産能力の変異は、多くの種類の細胞からの細胞株より変異が少なくて収率が高い。従来の発明では植物細胞株の誘導に望ましい切片(explant)として、茎(stem)、根(root)、種子(seed)及び葉(needle,leaf)を使った。これらの茎、根、種子、葉は、特殊技能を持った多様な形態の細胞株からなる組織である。従って、これらからの植物細胞株、即ち、カルス(callus)は一種類の細胞ではなく、多くの種類の細胞から構成される。従来の多くの種類の細胞からなる組織からカルスを誘導する方法によっては、生産性の変異(variation)を低減するには限界がある。
【0008】
細胞凝集(Cell aggregation)
植物細胞培養の明らかな特徴の一つは、細胞凝集(cell aggregation)である。大韓民国公開特許第0364478によると、植物細胞はその直径が30〜300μmで、動物細胞と比べて約30倍も大きく、植物細胞壁は自然に凝集する特性が強く、懸濁液の場合、完璧に単細胞(single cell)の状態としての培養は不可能である。従来培養技術で説明された懸濁液には、直径が数十μmの凝集体(単一細胞またはいくつかの凝集した細胞)から、数千の細胞からできた直径が数mmの大きさの凝集体まで存在する。培養過程の中での何らかの過程によって細胞を分離しようと努力したが、まだ完璧に分離しにくく、益々凝集の大きさが拡大される。Naill & Roberts(2004)によると、細胞凝集は内部と外部細胞の間に局所的環境の差を誘発して、結果的に生長と物質代謝の変化を発する。
【0009】
液体懸濁培養は純粋な単細胞を得ることを目的にする。その方法として、濾過(filteration)、酵素(enzyme)を利用した離解法(maceration)と原形質体(protoplast)に分離する方法などを利用する。しかし、濾過と離解法ではすべての細胞を単細胞の状態としては得られないし、細胞壁を除いて原形質体だけを利用する方法が、すべての細胞を単細胞として成長できる一番確かな方法であるが、原形質体の培養に使われる分解酵素によって細胞壁が損なわれ、または崩壊され、細胞の生理機能(cell physiology)に変化を与えれれる。なお、パクリタキセルのように不溶性(hydrophobic)である二次代謝産物は細胞壁に保持されるので、細胞壁(cell wall)の変化は生産性と密接な関連がある。
【0010】
また、細胞凝集は数的細胞生長(cell growth)の測定と細胞の生化学的分析にあって、重要な障害原因であった。Naill & Roberts(2004)によると、分析において、単細胞培養が可能であると、培養構成物の中での細胞単位の行動様相(behavior)、即ち二次代謝産物の生合成(biosynthesis)、保存(storage)、分解(degradation)などについて迅速な情報の収集ができる。
【0011】
脱分化(Dedifferentiation)
植物組織を脱分化して得られた細胞株、即ちカルスは染色体変異(somaclonal variation)によって遺伝的変異が発生し、これにより有用物質の生産能の変異が大きくなる。特殊技能を有する多様な形態の細胞株からなる永久組織の葉、茎、根、種子由来カルスは、脱分化でできた2期分裂組織なので微細環境にも影響を大きく受ける。従って、Hirasunaet al.(1996)は細胞密度、継代培養週期、温度などの最適条件を確認し、これらを精度の高く維持する研究を行った。
【0012】
スケールアップ(Scale-up)
植物細胞培養によって所望の二次代謝産物を産業的規模にて大量生産するためにはスケールアップ段階が必須である。細胞培養による有用物質の生産に関する成功的な実験室規模の研究結果が、多くの特許と論文に発表された後、大量生産のための生物反応器(bioreactor)への適用が行われている。大韓民国公開特許第0290004によると、反応器にて大量に培養すると実験室規模のフラスコ培養と非常に違った培養環境を提供するようになり、一般的に生長速度が遅くなり、生産性が減少して、生産物の造成などに変化が生じる。このように大量生産のための生物反応器適用の時、発生する生長率、生産性及び造成の変化は、細胞培養による有用物質の産業化過程で問題として考えれる。植物細胞の大規模培養の時、通気(aeration)と混合(mixing)の效率性を考慮して、外部の動力によって空気を入れ込むか、インペラー(impeller)を装着した生物反応器(bioreator)が好まれる。しかし、植物細胞は剪断(shear)に敏感で、細胞生存率(cell viability)が急激に減少するので、剪断を減らすための対策が必要である。植物細胞の剪断感受性(shear senstivity)の原因としては、大きいサイズ(large size)、堅い細胞壁(rigid cell wall)、凝集(aggregation)、大型液胞(extensive vacuole)が挙げられる(Yokoi, et al, 1993)。従来の解決方法としては、インペラーの形態を変形するか、撹拌速度の調節できる新しいタイプ、即ち剪断を減らす(low shear)培養器を考案した。にもかかわらず、微環境要素(microenviornment)の差を乗り越えることができなく、否定的な結果を生んでいる。
【0013】
凍結保存(Cryopreservation)
凍結保存とは、極低温状態で細胞のほとんどの代謝活動を中断させた状態を長期間維持して、次に遺伝的な変化、特性及び生合成活性の変化なしに細胞を回収することを意味する。植物細胞を冷凍保存して、汚染による損失を無くし、後続細胞株での遺伝的変化を最小化できる。cGMP観点から、細胞株の長期保管技術は原料の安定的な供給のために必須である。動物組織培養細胞は通常、数年間冷凍保存できるが、植物細胞においては、類似の冷凍保存技術はいっそう難しいと証明された。任意の培養液に存在する植物細胞は異質性(heterogeniety)で生理的及び形態的に多様性を示す。従って植物の懸濁細胞は冷凍保存において多数の過程を要して、また冷凍保存を不適切に実施する場合には変異が発生する心配がある。
【0014】
調節因子(Conditioning factors)
Kim et al.(2000)によると、細胞懸濁培養の時、細胞分裂能が消失した細胞株が入っている培養液に、培養細胞が最大に細胞分裂が活発である時の培養液を少量採取して添加すると、細胞分裂を刺激することができる。ローズの懸濁培養(Rose suspension culture)のアントシアニン(anthocyanin)の生産において、いちごの懸濁培養(strawberry suspension culture)の培地一部を採取して添加した結果、生産能が向上した。このように培養細胞から生産・分泌されて細胞の生長及び二次代謝産物の生成を促進する因子を調節因子という。まだこれらの調節因子は具体的に判明されていないし、ただ生長及び産物生産のための化学的シグナルを持っていると理解され、リン酸塩(phosphate)、カルモジュリン(calmodulin)のような、可能性のある少数の物質に対する報告があるだけである。調節因子は調節培地(conditioned medium)、またはヘルパー細胞(helper cells)として供給できる。
【0015】
潅流式培養(Perfusion cultivation)
細胞の培養法には、培養初期に一回、培養液と細胞を入れて、追加の栄養物質の供給や回収がない回分式培養(batch cultivation)と、培養器に培養液を入れて細胞を培養するのにおいて、外部から新しい培養液を一定の速度で流入させると同時に、培養生成物が含まれた古い培養液を同じ速度で回収して、栄養が枯渇しなく、細胞が連続的に培養されるように維持する連続培養(continuous cultivation)がある。
【0016】
回分式培養は培養生成物の低い生産性から産業化が難しいので、最近は連続式培養方法の中、細胞は培養器に滞留させ、生成物を含んでいる培地を連続的に回収し、同時に新しい培地を供給する潅流式培養(perfusion cultivation)がイチイされている。
【0017】
Zhang et al.(2000)によると、細胞培養で二次代謝産物の生成を促進する一番效果的な方法中の一つは、エリシテーションである。エリシター(Elicitor)の添加は、二次代謝産物の合成を促進する一方、細胞生長(cell growth)の阻害と細胞生存率(cell viability)の急速な減少を誘発する。従って、エリシターによる二次代謝産物の合成は、短い期間だけ維持され、非常に制限的である。Wang et al.(2001.a)が提示したように、このようなエリシターによる否定的な效果を最小化し、生産収率を最大化するための方法が潅流式培養(perfusion cultivation)である。
【0018】
Wang et al.(2001.b)とWu & Lin(2003)は次のような内容を報告している。即ち、エリシテーションによって生産した二次代謝産物は、細胞の内(液胞または細胞壁)に保存されるか、細胞の外(培地)に分泌されている。培養過程の間、二次代謝産物の細胞から培地への分泌及び培地からの収得は、精製が容易であるだけでなく、さらに、それらの生合成(biosynthesis)のフィードバック制御(feedback inhibition)と生産物の分解(degradation)と転換(conversion)を低減することができる。従って、既存培地の除去及び新しい培地の補充で、細胞内外に生成物を排出することは、細胞の生存性と生合成を延長できるし、よって生産収率を顕著に増加できる。
【0019】
二次代謝産物の保存と分泌は細胞株(cell line)によって大きな相違がある。タクサス・メディア細胞株(Taxus media cell line/wickremesinhe and Arteca1994)は全く排出しなかった。従って、分泌能が優れた細胞株の確保が要求される。
【0020】
形成層培養(Cambium culture)
維管束形成層(cambium)は植物体側部に位置する側方分裂組織(Lateral meristem)である。裸子植物と木本性双子葉植物では形成層の継続的な活動による肥大生長が起きて、その結果、年齢11,000年以上の巨大植物体が存在するようになる。発生学的に、分裂組織は1期分裂組織と2期分裂組織として仕分けられ、この区別の基準は、1期分裂組織は胚の発生過程の中に発生し、発芽後の植物生長に関与する分裂組織を意味し、2期分裂組織は植物体内の既存永久組織が脱分化してできた分裂組織を意味する。このような観点から見ると、形成層は、中度に永久組織の介入なしに1期分裂組織である前型成層から由来して、分裂組織的に連続性を持った1期分裂組織である。
【0021】
1期分裂組織による成長は無限(Indeterminate)であり、条件が揃えば継続成長できる。従って、迅速な細胞大量増殖を目的として、形成層培養が利用されて来た。
【0022】
従来研究で形成層の切片は次のような方法で用意する:先に樹皮を薄利して、木部に届くように深さ約1mm、間隔5mmで縦で2回切る。従来研究ではこの切片を‘形成層’と呼び、師部、形成層及び木部の夫々の一部分が含まれている。(Jouira et al., 1998)
【0023】
前記方法で誘導された細胞は形成層の単独起源でなく、発生解剖学的に厳然に区別される多くの細胞、即ち師部(phloem)、形成層(cambium)、木部(xylem)起源として見るべきであろう。従って、前記方法は、茎を構成する多くの組織の中で、精巧に形成層のみを分離する理想的な方法ではないことと指摘できる。その理由で、茎の多くの組織から形成層のみを分離できる独創的な方法の提供が要望されて来た。
【発明の詳細な説明】
【0024】
《技術的課題》
本発明の目的は木の幼い茎から形成層のみを分離し、これ由来の単一細胞起源の細胞株(single cell clone)を製作する方法を提供するのである。より具体的には、本発明の目的は、従来のスカルペル(scalpel)を利用した物理的な分離方法に、細胞生理化学的な分離方法を加えて、純粋に形成層のみを分離培養することで、植物細胞培養の変異性を解決し、安定的な植物有用物質の生産方法を提供するのである。
【0025】
本発明の別の目的は、イチイの茎から形成層のみを分離摘出して培養することで、安定的な細胞増殖とパクリタキセルの生産方法を提供するのである。
【技術的解決方法】
【0026】
上記課題を解決するために、本発明ではイチイの茎の形成層を分離し、これを培養する方法によって単細胞起源の細胞株を獲得することで、細胞の安定的な増殖とパクリタキセルの生産方法を提供する。具体的に、本発明の単一細胞起源の細胞株の獲得によって、細胞の安定的な増殖とパクリタキセルの生産方法は、
1)植物材料の用意及び形成層の分離段階;
2)分離した形成層から単細胞由来の細胞株誘導段階;
3)長期培養の確立段階;
4)細胞懸濁培養体の確立段階;
5)スケールアップの拡大段階;及び
6)エリシター、調節因子及び潅流式培養方法によるパクリタキセルの生産段階;
7)冷凍保存によるセルベンク(cell bank)構築段階を含むことを特徴とする。
【発明の效果】
【0027】
本発明の方法によると、木本類の茎の多くの組織から純粋に形成層のみを分離して培養することで、脱分化過程なしに分裂組織的連続性を持つ1期分裂組織的単細胞起源の細胞株(single cell clone)の培養が可能である。前記培養細胞株は長期培養工程で細胞の生長率、生長パターンの変化が少なくて、有用物質を安定的に生産することができるし、従来技術に比べて凝集面が小さくて、多重液胞(multiple vacuole)を有し、生物反応器での剪断敏感性が少なくて産業レベルの大量生産に理想的である。
【0028】
上記培養細胞株に、調節因子を利用して代謝を活性化できるし、潅流式培養(Perfusion cultivation)方法によって相当量の生成物を細胞外の培地に分泌して細胞生存及び生合成を延長することができる。また、上記培養細胞株の同質性(homogeneity)と分裂能のため、冷凍保存後の回収率が高くてセルベンクの構築をはかることができる。本発明を通じて培養物の同質性(homogenity)と二次代謝の変異(variation)の間に密接な関係があることが確認され、また本発明の方法は今後の各種有用物質の生産の変異を調節し、また低減する産業戦略として発展できると期待される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】形成層から単細胞由来の細胞株の誘導過程で分離した各部分を示す図である。
【図2】形成層、胚、葉から夫々由来した3種のイチイ細胞培養の総バイオマスの生産による生長率を示す図である。
【図3】胚または葉及び形成層由来のイチイ細胞の培養の細胞凝集形態を示す図である。
【図4】イチイの懸濁培養の時、パクリタキセル生産に及ぼすエリシターの效果を示す図である。
【図5】イチイの懸濁培養の時、パクリタキセル生産に及ぼす添加された調節因子の效果を示す図である。
【発明の実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明を実試例をあげて詳しく説明する。これらの形成層から単細胞由来細胞株の誘導及び増殖方法は、本明細書に説明されたパクリタキセルの生産システムのみならず、すべての植物の二次代謝産物生産システムに使用可能であるということを理解しなければならない。これら実試例は、ただ本発明を説明するためのことだけであり、これらの実試例によって本発明の範囲が限定されないということは、本発明が属した分野で通常の知識を持った者において自明であろう。
【0031】
<実試例1>植物材料の用意及び形成層の分離段階
イチイの種子(seed)、葉(needle)、茎(stem)を夫々採取した。材料の採取後、直ちに抗酸化剤100mg/Lアスコルビン酸(L-ascorbic acid,DUCHEFA,The Netherlands)溶液に浸漬して運送・保管した。材料の形態・生理学的特性を考慮して、夫々別の方法にて表面殺菌を行った。
(1)種子(seed):70%エタノールで1分間表面殺菌した後、1%clorox溶液に48時間浸漬した後、滅菌水で3〜4回水洗した。引き継いで0.5%PVP(polyvinyl pyrrolidone、DUCHEFA、The Netherlands)、50mg/Lアスコルビン酸(L-ascorbic acid,DUCHEFA,TheNetherlands)、70mg/Lクエン酸(citric acid,DUCHEFA,The Netherlands)が添加された溶液の中で種子(seed)から胚(embryo)を分離して、カルス誘導培地に置上した。
(2)葉(needle)と茎(stem):1%ベノミル(benomyl,Dongbu Hannong Chemical,Korea)、1%ダコニル(daconil,Dongbu Hannong Chemical,Korea)、1%ストレプトマイシン(sterptomycin sulphate,DUCHEFA,The Netherlands)、0.1%セフォタキシム(cefotaxime sodium DUCHEFA,The Netherlands)を含む溶液で24時間、前処理した後、フェノール化合物(phenolic compound)と残存化学物質を取り除くため水道水で30分水洗した。70%エタノール(ethanol,DC Chemical,Korea)で1分、30%過酸化水素(hydrogen peroxide,LG Chemical,Korea)で15分、1%CLOROX溶液で15分、3%CLOROX溶液で5分間表面殺菌後3〜4回洗浄した。酸化防止のため0.5%PVP、50mg/Lアスコルビン酸、70mg/Lクエン酸が添加された溶液の中で葉(needle)を両端部分を切り捨てて、カルス誘導培地に置上した。
(3)茎からの形成層分離(cambium preparation from stem):茎の中央部位である木部をピンセットでつかんで、形成層が含まれた師部(phloem)、皮層(cortex)及び表皮(epidermis)組織を剥離した。剥離した形成層含み組織は形成層が培地面に着くように培養した。
【0032】
<実試例2>分離した形成層からの単一細胞起源細胞株の誘導段階
初期培養4〜7日目、形成層から細胞分裂が肉眼で観察され、培養15日以後に形成層上部である師部皮層及び表皮からなる層からカルスが誘導し始め、培養30日経過後形成層と師部を含む上層で完全に分離し始めると、2層が自然に分離するのを待ち、完全に分離すると、夫々別のペトリ皿(petridish)に分離・培養した(図1)。
【0033】
細胞(cell)及びカルス(callus)誘導の目的で、公知の植物組織の培養用培地を利用できるし、例えば、mB5(modified Gamberg's B5 medium)、MS(Murashige & Skoog medium)、WPM(Lloyed & McCown)、SM(schenk &Hildebrand medium)、LP(Quoirin &Lepiovre)培地が挙げられる。これらの培地すべてが使用可能であり、必要に応じて各種添加剤を加えるか、成分の中で一部を低減または除いて使用可能である。この中で特に望ましいのはmB5であり、その成分と含量は次の表1のようである。
【表1】

【0034】
生長調節制としてオーキシン(Auxin)を1〜3mg/L培地に添加した。培養は25±1℃に調節された暗室で行った。
【0035】
形成層は同質的(homogeneity)細胞からなり、細胞間の分裂が均一で、一定の版状で増殖する一方、師部(phloem)、皮層(cortex)及び表皮(epidermis)含みの組織は多くの種類の細胞からなり、これらの分裂の差で不定形の形態で増殖した。従って、形成層と師部含みの組織で層自体の分裂が自然に行われた(図1)。形成層は同質的(homogeneity)であり、また師部(phloem)を含んだ組織は異質的(heterogeneity)細胞で構成されており、分裂速度の差による分離であると考えられる。
【0036】
異質的(heterogeneity)細胞からなる、胚(embryo)と葉(needle)の切片体は培養15日後脱分化による細胞分裂が始め、これらの細胞は師部含みの組織と同じく、多くの細胞の分裂速度の差で、不定形のカルスを成した(図1)。
【0037】
<実試例3>長期培養の確立
カルスの中で生長率が良く、白くて砕けやすい部分を、毎21日目新しい培地で継代した。初期培養で胚(embryo)と葉(needle)から誘導したカルスは生長率が非常に不安全であり、容易に茶変する傾向が見える一方、形成層由来の細胞は生長速度が早くて、色彩の変化がなく、安定的な細胞の選別が可能であった。
【0038】
培養6ヶ月後、大部分の胚及び葉由来のカルス(callus)は黄色または明るい茶色(low or light brown)で、凝集できるし、形成層由来の細胞は白黄色(white-yellow)で、単一細胞あるいは何個かの細胞クラスターの形で維持された。茶変(browning)及び凝集(aggregation)されたカルスは、自ら分泌するフェノール化合物によって生長が遅くなって、結局怪死した。
【0039】
本発明者らによると、6ヶ月後から胚(embryo)と葉(needle)から誘導したカルスは保持及び大量培養が難しい一方、形成層由来の細胞は20ヶ月以上の長期培養の時、細胞の生長率、生長パターン、凝集程度の変異なしに安定的に保持され、大量培養が可能であった(図2)。即ち、初期植物材料の同質性及び異質性(homogeneity & heterogeneity)の可否によって生長パターンに可変性が現われた。
【0040】
<実試例4>細胞懸濁培養体の確立
胚及び葉由来のカルス(callus)と形成層由来の細胞を夫々液状培地(表2)が入っているフラスコで培養した。
【表2】

【0041】
暗条件で25±1℃で100rpmの回転撹拌機上で培養した。継代培養の周期は2週間に固定して、培養細胞が常に指数増殖期の状態で高い活力を維持するようにした。
【0042】
細胞生産能の変異の主要原因である凝集程度を測定した。細胞凝集の定量化は光学顕微鏡(CX31,Olympus,Japan)で測定し、実験結果は表3のようである。
【表3】

【0043】
胚(embryo)と葉(needle)由来の懸濁培養物の場合には1.5mm以上の細胞凝集体が60%以上であったのに比べて、形成層(cambium)由来の懸濁培養物の90%が単一細胞(single cell)状態で培養されたのが確認された。
【0044】
<実試例5>生産のスケールアップ
3Lのエアリフト生物反応器(airlift bioreactor,SungwonSciTech,Korea)で胚(embryo)及び葉(needle)由来のカルスと、形成層由来の細胞を培養した。培地は液状培地を利用し、暗条件で25±1℃を一定に維持した。
【0045】
胚(embryo)及び葉(needles)由来培養物の場合、フラスコ培養と比べてサイズと形態に大きい変異があった。細胞凝集体の直径が2〜3mmまで大きくなって、培養器内の流れを妨害し、混合の停滞領域が発生した。培養器の内壁に細胞がくっついて生長する成長環(growth ring)が形成し、培養20日以後から培地が円滑に供給できなく、成長環の中央部が死んでしまい、結果的に死んだ細胞から有害物質が分泌され、培養するすべての細胞の活力を低下するのが確認された。これに比べて、少ない凝集を見せた形成層由来の培養物の場合には、培養器内に空気が円満に循環し、空気供給量を分当200mlから150mlに減少できて、従って培地表面に発生する気泡の量も大きく減らすことができた。
【0046】
胚(embryo)及び葉(needles)由来の培養物の倍加時間(doubling time)はフラスコでは12日のに比べて、反応器(reactor)では21日と長くなった。これは反応器内での成長環の生成と培養中の植物培養体の凝集性と、堅い細胞壁の剪断敏感性によって、細胞生存率(cell viability)が急激に減少したのが原因であると考えられる。形成層由来の培養物の倍加時間は4〜5日で、フラスコと反応器の間に差はないか、むしろ短縮された(表4)。形成層由来の培養物は生物反応器内の成長環の面積を非常に小さく形成し、培養器に単純な刺激をあたって培地を動かすと、内壁の成長環が簡単に解離された。また、凝集が少なく、多い液胞を持っていて(図3)、剪断敏感性が低くて細胞生存性の低下をもたらしなかった。
【表4】

【0047】
<実試例6>エリシター(Elicitor)
エリシターは植物細胞で分子シグナル(molecular signal)を調節し、二次代謝に作用するもので、二次代謝産物の生産效率の増加に広く使われている。本発明者らはジャスモン酸メチル(Methyl Jasmonate)の以外約10種を処理した結果、ジャスモン酸メチルがパクリタキセルの生産に效果を見せて、ジャスモン酸メチルと他のエリシターを組み合わせて処理することで、相対的に高い物質生産性を得ることができた。特に、パクリタキセルは、ジャスモン酸メチルとキトサン(chitosan)、フェニルアラニン(phenylalanine)が処理された培養体で最も效果的であった(図4)。
【0048】
<実試例7>調節因子ら(Conditioning factors)
植物体由来の二次代謝産物は、細胞が生長する時生成される場合と、細胞の生長が止める時生成される場合がある。従って、パクリタキセルのように、細胞の生長と産物の生成が分離された場合には、初期段階培養で細胞の生長を最適化して短期間に産物を生産することができる細胞を大量増殖した後、次の段階で培養環境を産物の生産に適宜な条件に換える、2段階の培養が望ましい。
【0049】
二次代謝産物の高い生産力を有する細胞は、低い生産力の細胞に比べて、より遅く生長して、またより急速に怪死する。従って、大量増殖が難しく、よって代謝産物の大量生産が不可能である。
【0050】
本発明では、このような増殖力は低いが生産力が高い細胞株を、大規模増殖用として利用するのではなく、二次代謝産物生産のための調節因子を持つヘルパー細胞として利用した。ヘルパー細胞の添加後、パクリタキセル生成を調査し、その結果を図5に要約した。
【0051】
<実試例8>潅流式培養(Perfusion culture)
胚及び葉由来のカルス(callus)と形成層由来の細胞を、培養14日目エリシターで処理した。エリシテーション時点から毎5日目、各フラスコから使われた培地(spent medium)をピペットを用いて無菌的に回収して、同時に同量の新しい培地を供給した。この方法にて45日間延長培養した後、細胞と培地でのパクリタキセルの生成を調査し、結果を表5に要約した。
【表5】

【0052】
細胞株によって、細胞から培地(medium)へのパクリタキセルの分泌に差があった。形成層細胞株の分泌能力が、従来培養の切片細胞株(explant cell line)より優れるのが確認された。また、潅流式培養法が加えるによって、二次代謝産物の生産量の増加だけでなく、培地内分泌が促進された。形成層(Cambium)由来の単一細胞起源の細胞株と、周期的な培地交換による、二次代謝産物の細胞外培地への分泌向上は、連続的にバイオマスを再使用することができるし、以後の精製が容易である点から非常に重要な意味を持つ。
【0053】
即ち、形成層由来の単一細胞起源の細胞株の培養から、培地を周期的に交換することによって、細胞内に産物の蓄積によって発生する生合成の阻害現象と培地内の代謝産物の変性現象を防止することができるし、重要な産物を長期的で安定的に生産することができる方法である。
【0054】
<実試例9>凍結保存
培養6日〜7日の懸濁培養物を、室温で0.16Mのマンニトール(mannitol)が添加された培地に3日間予備培養した後、4℃で3時間低温処理した。低温処理した細胞を収去した後、40%エチレングリコール(ethylene glycol/Sigma,USA)と30%ソルビトール(sorbitol/DUCHEFA,The Netherlands)が含まれた培地を4mlクリオバイアル(cryovial,Duran,USA)に移して4℃で3分間培養した。
【0055】
冷凍保存剤で処理された培養細胞を液体窒素に浸漬して冷凍した。解凍のため、液体窒素で10分以上維持した培養細胞を取り出して40℃の水槽に入れて1〜2分間解凍した。細胞再成長のため、凍結保存細胞を0.5Mソルビトールが添加された半固型生長培地(表1)上に移し変え、30分間室温で安定化した後、0.1Mソルビトールを含む半固型生長培地で24時間、ソルビトールを含まない半固型生長培地で24時間、引き継いでソルビトールを含まない新しい半固型生長培地で24時間培養後、細胞生存率を観察した。
【0056】
<実施例10>パクリタキセル含量分析
回収したサンプルを細胞と培地で分離した後、夫々のパクリタキセルの含量を分析した。細胞は真空乾燥器(vacuum desicator,Sam Shin Glass,Korea)で完全に乾燥した後、質量を測定した。乾燥重量約100mgの細胞にメタノール(Sigma,USA)、メチレンクロライド(Sigma,USA)の混合液(1:1,v/v)4mlを交ぜた後、室温で1時間ずつ3回にわたって超音波を利用して(ultrasonic cleaner,Branson,USA)抽出した。真空で完全に乾燥させて、また4mlのメチレンクロライドを入れて数回分離した。分離した有機溶媒層は真空乾燥して、残った抽出物を1mlのメタノールに再溶解した。溶解した抽出物を超音波で均質に撹拌し、遠心分離(8,000g×5分)を利用して固相物を取り除いた。
【0057】
細胞から分離した培地(1〜5ml)は同容量のメチレンクロライドと混合して、充分に撹拌して、抽出する過程を3回繰り返した。有機溶媒を真空で完全に乾燥した後、残っている抽出物を0.5mlのメタノールに再溶解した。
【0058】
HPLC(High PerformanseLiquid Chromatography,Shiseido,Japan)を利用して含量を分析し、パクリタキセル標準物質はシグマ(Sigma)製品を使った。逆相コラム(Capcell pak,C18,MG II,5μm,3.0mm×250mm,Shiseido,Japan)をオーブンを利用して40℃に維持し、移動相は水とアセトニトリル(Burdick & Jackson,USA)(50:50,v/v)を混合して0.5ml/分の速度で一定に流して、検出機は紫外線検出機(UV-VIS detector 227nm,Shiseido,Japan)を利用した。
【産業上利用可能性】
【0059】
本発明によると、幼い茎から正確に形成層のみを分離・培養して、脱分化過程なしに分裂組織的に連続性を持った1期分裂組織的単細胞由来の細胞群(single cell clone)を成功的に獲得することで、従来技術の細胞に比べて倍加時間(doubling time)が短く、生産效率が高く、長期培養過程で細胞生長率及び生長パターンの変化が少なく、生産性が安定的で、細胞凝集力(aggregation)が小さく、多数の液胞(multiple vacuole)を持ち、生物反応器内の生産規模のスケールアップが可能で、凍結保存後の遺伝的変異なしに回収が可能な細胞株を得ることができる。
≪参考文献≫
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)植物組織を採取して無菌処理する段階;
(ロ)無菌処理した植物組織から形成層を分離する段階;
(ハ)形成層から単細胞由来の細胞株(single cell line)を誘導する段階;を含む、植物組織から形成層を分離・培養することを特徴とする、植物細胞の培養方法。
【請求項2】
単細胞由来の細胞株による植物細胞培養において、調節因子(conditioning factors)を有するヘルパー細胞(helper cell)を利用することを特徴とする、請求項1に記載の植物細胞の培養方法。
【請求項3】
単細胞由来の細胞株の培養培地を回収し、新しい培地を供給し、細胞生存及び生合成を延長することを特徴とする、請求項1に記載の植物細胞の培養方法。
【請求項4】
誘導した単細胞由来の細胞株を冷凍保存してセルベンク(cell bank)を駆逐することを特徴とする、請求項1に記載の植物細胞の培養方法。
【請求項5】
請求項1の方法で誘導した単細胞由来の細胞株、またはその培養培地を使うことを特徴とする、植物有用物質の生産方法。
【請求項6】
ジャスモン酸メチル(methyl jasmonate)を添加して生産量を増加することを特徴とする、請求項5に記載の植物有用物質の生産方法。
【請求項7】
ジャスモン酸メチル、フェニルアラニン(phenylalanine)及びキトサン(chitosan)を添加して生産量を増加することを特徴とする、請求項6に記載の植物有用物質の生産方法。
【請求項8】
単細胞由来の細胞株による植物有用物質の生産において、調節因子(conditioning factors)を有するヘルパー細胞(helper cell)を利用することを特徴とする、請求項5に記載
の植物有用物質の生産方法。
【請求項9】
単細胞由来の細胞株の培養培地を回収し、新しい培地を供給し、細胞生存及び生合成を延長することを特徴とする、請求項5に記載の植物有用物質の生産方法。
【請求項10】
誘導した単細胞由来の細胞株を冷凍保存してセルベンク(cell bank)を駆逐することを特徴とする、請求項5に記載の植物有用物質の生産方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−31451(P2013−31451A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−221126(P2012−221126)
【出願日】平成24年10月3日(2012.10.3)
【分割の表示】特願2008−538791(P2008−538791)の分割
【原出願日】平成18年4月25日(2006.4.25)
【出願人】(510077978)株式会社ウンファ (11)
【Fターム(参考)】