説明

名刺管理装置及び名刺管理装置の名刺管理プログラム及び名刺管理装置の名刺管理方法

【課題】名刺情報の管理を一元化し、名刺情報の電子化やメンテナンスの手間を削減し、名刺情報を適切に管理していることを保証する。
【解決手段】名刺データベース200が複数の名刺情報210を登録し、アクセスする利用者ごとに設けられた名刺ボックス300が、アクセスが許可された名刺情報210へのアクセスポインタ310をエントリし、検索部420が利用者の端末700から名刺情報210の検索依頼を受け付け、名刺ボックス300にエントリされたアクセスポインタ310を用いて名刺データベース200にある名刺情報210を検索して利用者の端末に出力し、ID入力部430がAさんのIDをBさんの端末700bから入力させ、エントリ部440がID入力部430にAさんのIDが入力された場合に名刺データベース200に登録されたBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさんの名刺ボックス300aにエントリする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、名刺情報を管理する名刺管理装置及び名刺管理装置の名刺管理プログラム及び名刺管理装置の名刺管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、名刺情報を管理する名刺管理ソフトウェアは、おもにスタンドアローン型であり、個人端末等で個人が管理するものが一般的である。このような名刺管理ソフトウェアの利用者は、入手した名刺の情報をスキャナを用いて読み込んだり、キー操作等により入力するなどして電子化し、電子化した名刺情報を個人端末等のローカルの端末に保存して、保存した名刺情報の利用・維持・メンテナンス等を行う。
【0003】
図15に、従来の名刺管理システムのシステム構成図を示す。図15に示すように、名刺情報を管理するシステムとして、名刺情報を保存する名刺管理サーバを配置し、企業内で名刺情報を共有するサーバ型のものも存在するが、名刺情報の登録や維持メンテナンスの仕組みは、スタンドアローン型と同様である(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−038392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のように、従来の名刺管理は、名刺を受け取った側でスキャン入力やキーボード等による入力で名刺に記載された情報を電子化するため、スキャンの性能等に情報の精度が左右されてしまう課題がある。また、スキャン入力やキーボード等による入力が必要なことから電子化に時間がかかること、あるいは維持メンテナンス等の作業が必要であること等の課題がある。また、昨今、個人情報保護法の観点から、名刺等の個人情報に関して適切な管理が求められているが、個人管理では企業として十分な対策が講じられない状況であるという課題がある。
【0005】
この発明は、例えば、上記のような課題を解決することを主な目的としており、適切にセキュリティ管理された共有サーバを用い、名刺情報を共有サーバ上で一元管理するとともにその名刺情報の対象である本人が自己の名刺情報を登録・変更・更新等する方式を提供することを目的とする。これにより名刺情報に関して電子化やメンテナンスの手間を削減し、個人管理となっていた名刺の管理を、企業として適切に管理していることを保証できるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る名刺管理装置は、
複数の名刺情報を登録する名刺データベースと、
名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルであって、名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリする名刺ボックスファイルと、
個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力する検索部と、
A氏の識別子をB氏の端末から入力させるID入力部と、
ID入力部にA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするエントリ部と
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記名刺管理装置は、さらに、
エントリ部が、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリした場合に、A氏の端末に、A氏の名刺ボックスファイルにB氏の名刺情報へのアクセスポインタがエントリされたことを通知する通知部を備えることを特徴とする。
【0008】
上記ID入力部は、
B氏の識別子をA氏の端末から入力させ、
上記エントリ部は、
ID入力部にA氏とB氏との識別子が入力された場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすることを特徴とする。
【0009】
上記名刺データベースは、上記ID入力部がB氏の端末からA氏の識別子を入力した場合、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグを登録することを特徴とする。
【0010】
上記エントリ部は、
A氏の名刺情報にB氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録され、かつ、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録されている場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすることを特徴とする。
【0011】
上記名刺管理装置は、さらに、
複数の名刺ボックスファイルを一つのグループとして登録するグループ登録部と、
グループ登録部が複数の名刺ボックスファイルをひとつのグループとして登録する場合に、複数の名刺ボックスファイルに対してリンクをはることにより複数の名刺ボックスファイルがエントリしているアクセスポインタを共有化するグループボックスファイルと
を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る名刺管理装置の名刺管理プログラムは、
複数の名刺情報を登録する名刺データベースと、名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルであって、名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリする名刺ボックスファイルとを備えた名刺管理装置の名刺管理プログラムであって、
複数の名刺情報を名刺データベースに登録する名刺情報登録処理と、
検索部が、個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力する検索処理と、
ID入力部が、A氏の識別子をB氏の端末から入力させるID入力処理と、
エントリ部が、ID入力処理によりA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするエントリ処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0013】
名刺管理装置の名刺管理プログラムは、さらに、
通知部が、エントリ処理により名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリした場合に、A氏の端末に、A氏の名刺ボックスファイルにB氏の名刺情報へのアクセスポインタがエントリされたことを通知する通知処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】
上記ID入力処理は、
ID入力部が、B氏の識別子をA氏の端末から入力させ、
上記エントリ処理は、
エントリ部が、ID入力処理によりA氏とB氏との識別子が入力された場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすること特徴とする。
【0015】
上記名刺情報登録処理は、
上記ID入力処理によりB氏の端末からA氏の識別子を入力した場合、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグを登録することを特徴とする。
【0016】
上記エントリ処理は、
エントリ部が、A氏の名刺情報にB氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録され、かつ、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録された場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすることを特徴とする。
【0017】
上記名刺管理装置の名刺管理プログラムは、さらに、
グループ登録部が、複数の名刺ボックスファイルをひとつのグループとして登録するグループ登録部と、
グループボックスファイルが、複数の名刺ボックスファイルをひとつのグループとして登録する場合に、複数の名刺ボックスファイルに対してリンクをはることにより複数の名刺ボックスファイルにエントリしているアクセスポインタを共有化するグループボックスファイル処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る名刺管理装置の名刺管理方法は、
複数の名刺情報を登録する名刺データベースと、名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルであって、名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリする名刺ボックスファイルとを備えた名刺管理装置の名刺管理方法であって、
複数の名刺情報を名刺データベースに登録する名刺情報登録ステップと、
検索部が、個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力する検索ステップと、
ID入力部が、A氏の識別子をB氏の端末から入力させるID入力ステップと、
エントリ部が、ID入力処理によりA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするエントリステップと
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る名刺管理装置は、名刺データベースが複数の名刺情報を登録し、名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルが名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリし、検索部が個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力し、ID入力部がA氏の識別子をB氏の端末から入力させ、エントリ部が、ID入力部にA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするので、アクセスの許可を与えられた利用者のみが目的の名刺情報を参照できるシステムを提供することができ、名刺情報の適正な管理を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、以下の実施の形態に係る共有型名刺管理装置100(名刺管理装置の一例)の外観の一例を示す図である。
【0021】
図1において、共有型名刺管理装置100は、システムユニット910、CRT(Cathode・Ray・Tube)やLCD(液晶)の表示画面を有する表示装置901、キーボード902(Key・Board:K/B)、マウス903、FDD904(Flexible・Disk・ Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907などのハードウェア資源を備え、これらはケーブルや信号線で接続されている。
【0022】
システムユニット910は、コンピュータであり、ファクシミリ機932、電話器931とケーブルで接続され、また、ローカルエリアネットワーク942(LAN)、ゲートウェイ941を介してインターネット940に接続されている。
【0023】
図2は、以下の実施の形態に係る共有型名刺管理装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
【0024】
図2において、共有型名刺管理装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、FDD904、CDD905、プリンタ装置906、スキャナ装置907、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
【0025】
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
【0026】
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部、入力装置の一例である。
【0027】
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力部、出力装置の一例である。
【0028】
通信ボード915は、ファクシミリ機932、電話器931、LAN942等に接続されている。通信ボード915は、LAN942に限らず、インターネット940、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。インターネット940或いはISDN等のWANに接続されている場合、ゲートウェイ941は不用となる。
【0029】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0030】
上記プログラム群923には、以下に述べる実施の形態の説明において「検索部」、「ID入力部」、「エントリ部」、「通知部」、「グループ登録部」等の「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0031】
ファイル群924には、以下に述べる実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」として説明する情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「名刺データベース」、「名刺ボックスファイル」、「グループボックスファイル」等の「〜ファイル」、「〜データベース」、「〜データ」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」、「〜データベース」、「〜データ」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
【0032】
また、以下に述べる実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disk)等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0033】
また、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「〜手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、以下に述べる「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、以下に述べる「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0034】
実施の形態1.
本実施の形態では、共有型名刺管理システム800に登録された利用者の名刺情報を共有型名刺管理装置100(名刺管理装置の一例)上に管理し、名刺情報に対してアクセスの権限(許可)を与えられた利用者(個人の一例)のみが目的の名刺情報を参照することができる共有型名刺管理システム800について説明する。
【0035】
図3は、実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100を用いた共有型名刺管理システム800のシステム概要を示すモデル図である。図3を用いて、共有型名刺管理システム800において、利用者(Aさん、Bさん)が、名刺交換を行ってから相手の名刺情報を参照するまでの流れについて説明する。
【0036】
AA商社のAさん(A氏)とBB商社のBさん(B氏)とは、共有型名刺管理システム800の利用者である。(S1)において、共有型名刺管理システム800の利用者であるAさんは、自己の名刺A500aの情報である名刺情報210aを共有型名刺管理装置100に予め登録しておく。名刺情報210aとは、例えば、Aさんの氏名、ID(識別子)、会社名、所属、住所、電話、メールアドレス、顔写真等である。名刺情報210aには、名刺本来の情報の他に、取り扱い製品等の営業情報等も登録することができる。名刺情報210aの詳細については後述する。Bさんも、Aさんと同様に、自己の名刺B500bの情報である名刺情報210bを共有型名刺管理装置100に予め登録する。
【0037】
次に、(S2)において、AさんとBさんとは、例えば会議等の場で名刺交換を行い、お互いに名刺A500aと名刺B500bとを交換する。共有型名刺管理システム800の利用者の名刺500には、利用者のID(識別子)が記載されている。IDとは、共有型名刺管理システム800において利用者を固有に識別するために付与される識別子である。IDは、利用者が共有型名刺管理システム800に登録(アカウント登録)した際に、共有型名刺管理装置100により利用者に付与されてもよいし、例えば、利用者を固有に識別できるものであればメールアドレス等でもよい。IDは、名刺500に直接記載されてもよいし、バーコードやQRコード(登録商標)(Quick Response code)等の2次元コードを用いて記載されてもよい。
【0038】
(S3)において、例えば、Bさんは、名刺交換で取得したAさんの名刺A500aを用いて、名刺A500aに記載されたAさんのIDを共有型名刺管理装置100に登録する。本実施の形態の共有型名刺管理システム800では、BさんがAさんのIDを共有型名刺管理システム800に登録することにより、Aさんに対して「Bさんの名刺情報210bを参照する許可」が与えられることになる。それは、「BさんがAさんのIDを共有型名刺管理装置100に登録した」ということは、BさんがAさんと面識を持ったからであり、当然に「BさんはAさんに自己の名刺情報(Bさんの名刺情報)を伝達したいと考えている」ことを意味するからである。すなわち、共有型名刺管理システム800では、実際に面識を持ったもの同士のみが、相手の名刺情報210を見ることができるシステムとなっている。
【0039】
Bさんは、例えば会社へ戻るなどして、名刺Aに記載されたAさんのIDを自己の端末等から直接共有型名刺管理装置100に入力して登録するとしてもよい。あるいは、Bさんは、携帯電話等の読み取り装置によりバーコードあるいはQRコード(登録商標)の読み取りを行って、共有型名刺管理装置100に入力して登録してもよい。BさんがAさんのIDを登録すると、AさんがBさんの名刺情報210bにアクセスできるようになる。すなわち、BさんがAさんのIDを登録した時点で、BさんがAさんに自己(Bさん)の名刺情報210bへのアクセス許可を与えたことになる。しかし、この時点ではまだ、BさんはAさんの名刺情報210aへアクセスできない。Aさんが、BさんのIDを共有型名刺管理装置100に登録することにより、Bさんに自己(Aさん)の名刺情報210aへのアクセス許可を与えることができ、BさんがAさんの名刺情報210aにアクセスできるようになる。
【0040】
Bさんは、AさんのID登録後であって、自分(Bさん)もAさんの名刺情報210aにアクセスできるようになったことを確認すると、Aさんの名刺Aを、シュレッター等を用いて廃棄することができる(S4)。これにより、Aさんの個人情報の漏洩を防ぐことができる。上述したように、名刺に記載されたIDがバーコードあるいはQRコード(登録商標)等であり、会議等の名刺交換のその場で読み取り可能な場合は、Bさんはその場でAさんの名刺AからAさんのIDをBさんの携帯電話等の読み取り装置等で読み取って登録することができる。Aさん、Bさんがお互いに、その場で相手の名刺から相手のIDを自己の携帯電話等の読み取り装置等で読み取って登録すれば、お互いに相手の名刺を受け取る必要はなくなり、個人情報の漏洩の危険性はより小さくなる。
【0041】
(S5)において、Bさんは、例えば、社内の端末等からAさんの名刺情報210aを参照することができる。Aさんも、Bさんと同様にBさんの名刺情報210bを参照することができる。
【0042】
図4は、実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100のブロック構成図である。図4を用いて、実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100の備える機能ブロックの構成について説明する。
【0043】
共有型名刺管理装置100は、名刺データベース200、名刺ボックス300,300a,300b(名刺ボックスファイルの一例)、入出力部410、検索部420、ID入力部430、エントリ部440、通知部450を備えている。
【0044】
名刺データベース200は、複数の名刺情報210を登録する。本実施の形態では、Aさんの名刺情報210aとBさんの名刺情報210bとが登録されている。
【0045】
名刺ボックス300は、共有型名刺管理システム800の利用者毎に設けられている。図4では、共有型名刺管理装置100は、Aさんの名刺ボックス300a、Bさんの名刺ボックス300bとを備える。また、名刺情報210、アクセスポインタ310、端末700について、Aさんに対応するものに関しては210a,310a,700aと記載するものとし、Bさんに対応するものに関しては210b,310b,700bと記載するものとする。以下において、例えば、名刺ボックス300aと300bとを合わせて指すときは、名刺ボックス300と記載する場合もあるものとし、名刺情報210aと名刺情報210bとを合わせて指すときも、名刺情報210と記載する場合もあるものとする。その他の構成ブロックについても同様とする。
【0046】
名刺データベース200は、名刺データベース記憶部(図示せず)を用いて、名刺情報210及び各名刺情報210の項目の情報(データ)等を、記憶装置に記憶させる。
【0047】
名刺ボックス300(名刺ボックスファイルの一例)は、名刺データベース200にアクセスする利用者(個人)ごとに対応して設けられおり、名刺データベース200に登録された複数の名刺情報210のうちアクセスが許可された名刺情報210へのアクセスポインタ310をエントリする。本実施の形態では、Aさんに対応して名刺ボックス300aが設けられ、Bさんに対応して名刺ボックス300bが設けられている。そして、Aさんに対して「Bさんの名刺情報210bへのアクセス許可」が付与された場合には、名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bがエントリされる。また、Bさんに対して「Aさんの名刺情報210aへのアクセス許可」が付与された場合には、名刺ボックス300bにAさんの名刺情報210aへのアクセスポインタ310aがエントリされる。名刺ボックス300は、名刺ボックス記憶部(図示せず)を用いて、アクセスポインタ310等を、記憶装置に記憶させる。
【0048】
入出力部410は、利用者の端末700から名刺情報の登録(アカウント登録)依頼、名刺情報の変更・更新依頼、名刺情報の検索依頼等の入力情報を入力装置により受け付ける。また、入出力部410は、検索部420、通知部450等から、検索結果の名刺情報や通知情報等の出力情報を受け取り、出力先の利用者の端末700に出力装置により出力する。また、入出力部410は、利用者のログインの際に、入力装置により利用者からのID及びパスワードを入力する。
【0049】
本実施の形態では、Aさんの端末700aとBさんの端末700bとが共有型名刺管理装置100に接続されている。共有型名刺管理装置100は、例えば、利用者(例えば、Aさん)が端末700からAさんのID及びパスワードを入力装置により入力することによりログインすると、その端末700をAさんの端末700aとして接続する。また、例えば、共有型名刺管理装置100は、端末700のMACアドレスとAさんのIDを対応付けて記憶装置に記憶し、Aさんが対応するMACアドレスからログインした場合にその端末700をAさんの端末700aとして接続するとしてもよい。
【0050】
検索部420は、利用者(個人)の端末700から入力された名刺情報210の検索依頼を受け付け、名刺ボックス300(名刺ボックスファイル)にエントリされたアクセスポインタ310を用いて名刺データベース200にある名刺情報210を検索して利用者の端末700に出力する。例えば、検索部420は、Aさんの端末700aからBさんの名刺情報210bの検索依頼を入出力部410より入力し、Aさんに対応して設けられた名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bがエントリされている場合には、AさんはBさんの名刺情報210bへのアクセスが許可されていることになるので、そのアクセスポインタ310bを用いて名刺データベース200を検索する。検索部420は、アクセスポインタ310bを用いて取得した名刺情報210bをAさんの端末700aに向けて出力する。
【0051】
ID入力部430は、Aさん(A氏)のID(識別子)をBさん(B氏)の端末から入力させる。あるいは、Bさん(B氏)のID(識別子)をAさん(A氏)の端末から入力させる。すなわち、ID入力部430は、利用者であるBさんの端末700bから登録対象であるAさんのIDが共有型名刺管理装置100に入力された(登録された)場合に、Bさんの端末700bから入力されたAさんのIDを入力する。ID入力部430は、Bさんの端末700bから入力されたAさんのIDを、後述するエントリ部440に出力する。
【0052】
エントリ部440は、ID入力部430にBさんの端末700bから入力されたAさん(A氏)のID(識別子)が入力された場合に、名刺データベース200に登録されたBさん(B氏)の名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさん(A氏)の名刺ボックス300a(名刺ボックスファイル)にエントリする。すなわち、エントリ部440は、利用者であるBさんの端末700bからBさん以外のID(例えば、AさんのID)が共有型名刺管理装置100に入力(登録)された場合に、入力されたID(AさんのID)により識別される利用者(すなわち、Aさん)に対して、入力元である端末700bに対応するBさんが自己の名刺情報210bの参照を許可したものとして、Aさんに対応して設けられた名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをエントリする。
【0053】
通知部450は、エントリ部440が、名刺データベース200に登録されたBさん(B氏)の名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさん(A氏)の名刺ボックス300aにエントリした場合に、Aさんの名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bがエントリされたことを通知する通知情報をAさんの端末700aに出力する。通知部450は、通知情報を端末700に電子メールにより通知する。
【0054】
図5は、実施の形態1に係る名刺情報210の一例を示す図である。図5を用いて、名刺データベース200に記憶される名刺情報210の構成について説明する。
【0055】
ここで、図5に示す名刺情報210は、Bさんの名刺情報210bであるものとする。本実施の形態では、共有型名刺管理システム800の利用者は、名刺情報登録(アカウント登録)することにより、予め自己の名刺情報210を共有型名刺管理装置100に登録する。そして、名刺情報210の変更・更新・メンテナンス等は、名刺情報の対象となる利用者本人が必要に応じて行うものとする。すなわち、Bさんの名刺情報210bについては、Bさん自身が登録を行い、例えば、電話番号等の変更や、異動、退職等の更新やその他メンテナンス等を行う。このため、本システムの利用者は、常に最新の情報を参照することができる。
【0056】
名刺情報210には、名刺情報の対象である利用者を一意に識別するためのID211(識別子の一例)、名刺情報の最後の更新日時212が設定される。これら(項目211,項目212)は、システムが付与する情報である。さらに、名刺情報210には、名刺情報の対象である利用者の会社名213、名刺情報の対象である利用者の氏名214、所属215、住所216、電話番号217、メールアドレス218、顔写真219等が登録される。ID211は、名刺情報の対象である利用者を一意に識別することができるものであれば、メールアドレス等を利用しても構わない。名刺情報210は、例えばオプションとして取り扱い機種等のPR情報が設定される営業PR情報220欄、利用者本人自身のプロフィール等のコメントが設定されるコメント221欄等、その他の付加情報を設定できるようにしてもよい。これらの情報(項目213〜項目221)は、名刺情報210の対象である利用者本人のみが、名刺情報210の追加・変更・更新を行うことができる情報である。
【0057】
名刺情報210には、さらに、自己の名刺情報210にアクセスすることを許可した他の利用者のIDが設定されるアクセス可フラグへのリンク2220が登録される。アクセス可フラグ222には、アクセスを許可する利用者のID2221と相互認証有無フラグ2222とが対応付けられて設定される。相互認証有無フラグ2222において、「相互認証有り」とした場合には、共有型名刺管理装置100は、名刺交換を行った相手と相互にアクセス許可を行った場合にのみ、自己の名刺情報210が相手に公開される方式を採用する。また、「相互認証無し」とした場合には、共有型名刺管理装置100は、名刺交換を行った相手にアクセス許可を行った時点で、自己の名刺情報210が相手に公開される方式を採用する。本実施の形態では、「相互認証無し」と設定されているものとする。
【0058】
アクセス可フラグ222は、例えば、エントリ部440により名刺情報210に登録される。エントリ部440は、ID入力部430がBさんの端末700bから入力されたAさんのIDを入力した場合に、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのID「AA0001」を登録するとともに、名刺データベース200に登録されたBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさんの名刺ボックス300aにエントリする。あるいは、アクセス可フラグ222は、ID入力部430により名刺情報210に登録されるとしてもよい。ID入力部430は、Bさんの端末700bから入力されたAさんのIDを入力した場合に、エントリ部440にBさんの端末700bから入力されたAさんのIDを通知するとともに、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのID「AA0001」を登録するとしてもよい。このとき、ID入力部430は、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのID「AA0001」が登録されたことを確認してから、Aさんの名刺ボックス300aにアクセスポインタ310bを登録する。
【0059】
図6は、実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800の名刺管理方法の流れを示すシーケンス図である。図6を用いて、実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800において、システムの利用者であるAさん、Bさんがシステムにアカウント登録してから名刺情報を参照することができるまでの、Aさん、Bさん、共有型名刺管理装置100の動作の流れについて説明する。
【0060】
<S11:名刺情報登録>
まず、利用者であるAさん、Bさんが、共有型名刺管理装置100に対して、アカウント登録を行い、名刺情報210の登録を行う(S11:名刺情報登録)。これにより、共有型名刺管理装置100の名刺データベース200にAさんの名刺情報210aとBさんの名刺情報210bとが登録される。また、共有型名刺管理システム800では、アカウント登録された利用者に対応して、名刺ボックス300が設けられる。すなわち、Aさんに対応して名刺ボックス300aが設けられ、Bさんに対応して名刺ボックス300bが設けられる。
【0061】
<S12:名刺交換>
次に、利用者であるAさんとBさんが、実際の会議等においてお互いに面識を得て、名刺交換を行う。あるいは、図3で説明したように、相手の名刺500に記載されているバーコード、QRコード(登録商標)等を携帯電話等の読み取り装置等で読み取り、名刺のIDを得る。この結果、AさんはBさんの名刺500b(ID)を得ることができ、BさんはAさんの名刺500a(ID)を得ることになる(S12:名刺交換)。
【0062】
<S13〜S16:名刺情報アクセス許可>
次に、Bさんが、名刺500aを利用してBさんの端末700bからAさんのIDを共有型名刺管理装置100に入力する(S13)。共有型名刺管理装置100は、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグにAさんのIDを登録するとともに、Aさんの名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをエントリする(S14、S15)。これにより、Aさんに、Bさんの名刺情報210bへのアクセス許可が与えられたことになる。そして、共有型名刺管理装置100は、Aさんの端末700aに、Aさんの名刺ボックス300aにBさんのアクセスポインタ310bがエントリされたことを通知するメールを送信する(S16)。すなわち、共有型名刺管理装置100は、「Aさんに対してBさんの名刺情報210bへのアクセス許可が与えられたこと」すなわち「AさんがBさんの名刺情報210bにアクセス可になったこと」を通知するメールをAさんの端末700aに送信する。
【0063】
ここで、名刺ボックス300の構成について説明する。図7は、実施の形態1に係る名刺ボックス300の構成を示す図である。上述したように、名刺ボックス300は、共有型名刺管理システム800にアカウント登録した利用者ごとに設けられている。ここでは、Aさんに対応する名刺ボックス300aであるものとする。
【0064】
名刺ボックス300には、アクセス可となった名刺情報210へのアクセスポインタ310が登録される。ここでは、Aさんの名刺ボックス300aの「相手のID3001」項目に、アクセスが許可されたBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310b「BB001」が登録される。これは、Bさんの端末700bからAさんのIDが登録されると、共有型名刺管理装置100のエントリ部440(またはID入力部430)が、Bさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさんの名刺ボックス300aにエントリするものである。
【0065】
また、名刺ボックス300aは、エントリされたアクセスポインタ310bに対応して、名刺ボックス300aの所有者であるAさんが、相手のID(アクセスポインタ310bの示すBさん)に対して「表示する/しない」を設定する管理フラグ3002項目を備える。また、名刺ボックス300aは、名刺ボックス300aの所有者であるAさんが、相手のID(アクセスポインタ310bの示すBさん)に対してコメントを設定することができるコメント1(3003)項目、コメント2(3004)項目等を備える。これらの管理フラグ3002項目、コメント1(3003)項目、コメント2(3004)項目については、名刺ボックス300aの所有者であるAさんが登録・更新・追加を行うことができ、Aさんが相手のIDであるBさんに対して付与したコメントは、Bさんには見えないものとする。以下、管理フラグ3002、コメント1(3003)、コメント2(3004)項目等をまとめて名刺ボックス付加情報3000と呼ぶものとする。
【0066】
<S17〜S19:名刺情報利用>
図6に戻り、S17では、Aさんはアクセスポインタ310bの示すBさんに対して、コメント1(3003)項目あるいはコメント2(3004)項目等の名刺ボックス付加情報3000に情報を追加する。S18では、Aさんが、Aさんの端末700aから、Bさんの名刺情報210bの検索を依頼するための検索依頼を共有型名刺管理装置100に対して入力する。このとき、すべての情報を参照するように指定してもよいし、必要な項目を参照するように指定することができるようにしてもよい。例えば、検索依頼の種類として、会社名検索、時期検索、名前検索、コメント検索等がある。共有型名刺管理装置100は、端末700aから名刺情報210bの検索依頼を入力すると、検索依頼の指示内容に基づいて、Bさんの名刺情報210bを検索し、名刺情報検索結果としてAさんの端末700aに出力する。このとき、共有型名刺管理装置100は、名刺情報のすべてを出力しても良いし、あるいは、必要な情報のみ(例えばコメント、営業PR情報等)を出力するとしても良い。
【0067】
図8は、実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理方法を示すフロー図である。図8を用いて、実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理プログラム・名刺管理方法について説明する。共有型名刺管理装置100の備える各部の処理をコンピュータに実行させるプログラムは、共有型名刺管理装置100の記憶装置に記憶されており、CPUにより読み出されてCPUにより実行される。
【0068】
<S110:名刺情報登録ステップ>
まず、共有型名刺管理装置100は、利用者であるAさん、Bさんによる名刺情報210の登録(アカウント登録)を入力装置により受け付ける。共有型名刺管理装置100の名刺データベース200は、入力装置により受け付けたAさんの名刺情報210a、Bさんの名刺情報210bを記憶装置に記憶する。また、共有型名刺管理装置100は、登録を受け付けた利用者に対応する名刺ボックス300を記憶装置に記憶する。すなわち、ここでは、共有型名刺管理装置100は、Aさんの名刺ボックス300aとBさんの名刺ボックス300bとを記憶装置に記憶する。
【0069】
<S130:ID入力ステップ>
ID入力部430が、Bさんの端末700bから入力されたAさんのIDを入力する。例えば、共有型名刺管理装置100の入出力部410は、利用者によりシステムが起動されると、ログインのために利用者本人のIDとパスワードを入力させるための入力画面を表示装置に表示する。共有型名刺管理装置100の入出力部410は、ここでBさんによりBさんのIDとBさんのパスワードが入力されると、処理装置によりBさんの端末700bであると判断する。次に、共有型名刺管理装置100の入出力部410は、例えば、BさんがAさんに自己の名刺情報210bへのアクセス許可を与えるためにAさんのIDをBさんに入力させるためのID登録入力画面を表示装置に表示する。ここで、共有型名刺管理装置100の入出力部410は、ID登録入力画面にBさんによりAさんのIDが入力されると、処理装置により端末700bからBさん以外のIDが入力されたと判断して、Bさんの端末700bから入力されたAさんのIDをID入力部430に出力する。
【0070】
<S140〜S150:エントリステップ>
S140において、名刺データベース200には、ID入力部430がBさんの端末700bからAさんのIDを入力した場合、Bさんの名刺情報210bにAさんからのアクセスを許可するアクセス可フラグ222が登録される。例えば、エントリ部440は、ID入力部430から「Bさんの端末700bからAさんのIDが入力された情報」を入力して、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのIDを登録する。あるいは、名刺データベース200は、エントリ部440から「Bさんの端末700bからAさんのIDが入力された情報」を入力して、名刺データベース記憶部にBさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのIDを登録させるとしてもよい。
【0071】
S150において、エントリ部440は、ID入力部430にBさんの端末700bから入力されたAさんのIDが入力された場合に、名刺データベース200に登録されたBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタを処理装置により判定して、Aさんの名刺ボックス300a(名刺ボックスファイル)にエントリする。すなわち、エントリ部440は、処理装置により判定した名刺情報210bへのアクセスポインタ310bを、記憶装置に記憶されたAさんの名刺ボックス300aに記憶する。エントリ部440は、例えば、ID入力部430がBさんの端末700bからAさんのIDを入力した場合、あるいは、ID入力部430から「Bさんの端末700bからAさんのIDが入力された情報」を入力した場合に、Bさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさんの名刺ボックス300aに記憶する。
【0072】
<S160:通知ステップ>
S160において、通知部450は、エントリ部440が名刺データベース200に登録されたBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bをAさんの名刺ボックス300aにエントリしたと処理装置により判断した場合に、Aさんの端末700aに、Aさんの名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bがエントリされたことを通知するメールを送信するための通知情報を作成して、入出力部410に出力する。入出力部410は、入力した通知情報に基づいて通信装置により端末700aへ通知メールを送信する。
【0073】
<S170〜S190:名刺情報利用ステップ(検索ステップ)>
S170において、検索部420は、Aさんの端末700aからBさんへのコメント追加依頼を入力装置により受け付ける。検索部420は、Aさんの名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bがエントリされているか否かを処理装置により判断し、エントリされている場合には、入力したコメント追加依頼に基づいて名刺ボックス300aに記憶されたアクセスポインタ310bに対応する名刺ボックス付加情報3000へ追加コメントを登録する。
【0074】
S180において、検索部420は、利用者(個人)の端末700から入力された名刺情報210の検索依頼を入出力部410を介して受け付け、検索依頼に基づいて、名刺ボックス300にエントリされたアクセスポインタ310を用いて名刺データベース200にある名刺情報210を検索して利用者(個人)の端末700に入出力部410を介して出力する。例えば、検索部420は、Aさんの端末700aから入力されたBさんの名刺情報210bへの検索依頼を入出力部410を介して受け付ける。このとき、図6のS17で説明したように、検索部420が受け付ける検索依頼には、所定の検索条件を設定することができるものとする。
【0075】
S190において、検索部420は、受け付けた検索依頼の検索条件に基づいて、名刺ボックス300にエントリされたアクセスポインタ310を用いて、名刺データベース200を処理装置により検索する。検索部420は、処理装置により検索した検索結果である名刺情報210を、検索依頼要求元の利用者の端末700に送信するために検索結果情報を入出力部410に出力する。入出力部410は、入力した検索結果情報を、検索依頼要求元の利用者の端末700の表示装置に表示する。検索部420は、処理装置により検索した結果、検索できなかったときは、例えば検索不可情報等を検索依頼要求元の利用者の端末700に送信するために検索結果情報を入出力部410に出力する。
【0076】
図9は、共有型名刺管理システム800の費用回収例を示す図である。図8を用いて、実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800の費用回収例について説明する。
【0077】
例えば、共有型名刺管理システム800では、利用者が通常の名刺に記載されている基本事項を名刺情報として登録する基本登録と、利用者がアクセス許可を得た場合(すなわち、名刺交換等を行って相手の利用者のIDを得て、共有型名刺管理システム800に相手の利用者のIDを登録した場合)にアクセス許可を得ている相手の利用者の名刺情報を参照する基本参照との基本的なサービスは無償サービスとする。そして、基本登録・基本参照等の無償サービス以外のサービスは、有償サービスとする。有償サービスとしては、例えば、名刺情報に基本事項以外の付加情報を登録するサービス、あるいは、名刺ボックスに登録されたアクセス許可のある相手のIDに対応してコメント等を追加できるサービス、あるいは、グループ共有の名刺ボックスを設けるサービス、あるいは、名刺情報の検索依頼として所定の検索条件(カテゴリ、面会時期)を付与することができる検索サービス、名刺情報をカテゴリ毎に整理することができるサービス、名刺情報を一括でダウンロードできる一括ダウンロードサービス等がある。また、システム運用者は、これらのサービスを無償にするか有償にするかを、共有型名刺管理システム800の運用形態によって柔軟に変更できるとしてもよい。
【0078】
実施の形態1において、以下のような特徴と備えた共有型名刺管理装置100を備えた共有型名刺管理システム800について説明した。
【0079】
実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800において、名刺情報210は名刺500を受け取った側ではなく、名刺500の持ち主があらかじめシステムに登録しておき、共有サーバ(共有型名刺管理装置100の名刺データベース200)上で複数の名刺情報210を管理することを特徴とする。このように、共有型名刺管理システム800は、名刺情報210を共有型名刺管理装置100(サーバ)上で一元管理するため、電話番号の変更や、異動、退職などの更新を、本人が更新することで、利用者は常に最新の情報を参照することができ、名刺情報の入力やメンテナンスの手間を削減することができる。
【0080】
実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800において、名刺情報210には、通常の名刺に記載された基本的な名刺情報以外に、顔写真や営業PR情報など付加情報を付与することができることを特徴とする。
【0081】
実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800において、名刺交換等により、システム外で面識を得た人は、システム上で相手からのアクセス許可を受けて、システム上の相手の名刺情報を参照できることを特徴とする。また、システム上で許可を受けた時点で相手が参照できることを特徴とする。これにより、共有型名刺管理システム800によれば、名刺情報の適正な管理をすることができる。
【0082】
実施の形態2.
実施の形態1では、ある利用者(Bさん)が名刺交換をした相手の利用者(Aさん)のIDを共有型名刺管理装置100に登録した時点で、相手の利用者(Aさん)にある利用者(Bさん)の名刺情報にアクセスする許可が付与される方式(すなわち「相互認証無し」の場合)の共有型名刺管理装置100について説明した。本実施の形態では、名刺交換をした利用者(AさんとBさん)が相互に許可しあった場合に、お互いに相手の名刺情報を参照することができる方式(すなわち「相互認証有り」の場合)の共有型名刺管理装置100について説明する。
【0083】
実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100のブロック構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0084】
図10は、実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100を用いた共有型名刺管理システム800の名刺管理方法の流れを示すシーケンス図である。図10を用いて、実施の形態2に係る共有型名刺管理システム800において、システムの利用者であるAさん、Bさんがシステムに登録してから相互に相手の名刺情報を参照することができるまでの、Aさん、Bさん、共有型名刺管理装置100の動作の流れについて説明する。図10において、実施の形態1で説明した図6のシーケンス図と同様の動作を行うシーケンスについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
図10において、S11〜S12のアカウント登録、名刺交換のシーケンスは実施の形態1と同様である。
【0086】
<名刺情報同期>
S13のBさんが端末700bから共有型名刺管理装置100にAさんのIDを入力する処理、及び、S14の共有型名刺管理装置100が「AさんがBさんの名刺情報210bに対してアクセスする許可」を示すアクセス可フラグ222「AA0001」をBさんの名刺情報210bに登録する処理についても、実施の形態1と同様である。実施の形態1では、S14の後、S15にて共有型名刺管理装置100がAさんの名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bを登録することにより、直ちにAさんはBさんの名刺情報210bの参照が可能となったが、実施の形態2ではS15は削除されている。
【0087】
S14の次に、共有型名刺管理装置100は、Bさんの端末700bからAさんのIDが入力され、Bさんの名刺情報210bにAさんからのアクセスを許可するAさんアクセス可フラグが登録されたことを通知する通知メールをAさんの端末700aに送信する(S16’)。この時点では、まだ、Aさんは、Bさんの名刺情報210bに対するアクセス許可は与えられていない。
【0088】
共有型名刺管理装置100は、S16’においてAさんに送信する通知メールにID登録入力画面に移行するためのURLを添付する。通知メールを受け取ったAさんは、端末700aからBさんとの名刺交換の際に得たBさんのIDを共有型名刺管理装置100に入力する。Aさんは、共有型名刺管理装置100から受け取った通知メールのURLをクリックすることで、BさんのIDを入力するためのID登録入力画面を表示させ、BさんのID「BB001」を入力する(S20)。
【0089】
次に、共有型名刺管理装置100は、Aさんの名刺情報210aのアクセス可フラグ222にBさんのID「BB001」を登録する(S21)。
【0090】
次に、共有型名刺管理装置100は、Aさんの名刺情報210aのアクセス可フラグ222と、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222とのフラグコンペアを行う(S22)。共有型名刺管理装置100は、例えば、Aさんの名刺情報210aのアクセス可フラグにBさんのID「BB001」が登録され、かつ、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグにAさんのID「AA0001」が登録されている場合に名刺情報のアクセス可フラグの同期が取れたと判断する。
【0091】
共有型名刺管理装置100は、Aさんの名刺ボックス300aにBさんの名刺情報210bのアクセスポインタ310bをエントリする(S23)。この時点で、共有型名刺管理装置100は、Aさんに対してBさんの名刺情報210bへのアクセス許可を与えたことになる。そして、共有型名刺管理装置100は、Aさんの端末700aに、AさんがBさんの名刺情報210bにアクセス可能となったことを通知する通知メールを送信する(S24)。
【0092】
また、共有型名刺管理装置100は、Bさんの名刺ボックス300bにAさんの名刺情報210aのアクセスポインタ310aをエントリする(S25)。この時点で、共有型名刺管理装置100は、Bさんに対してAさんの名刺情報210aへのアクセス許可を与えたことになる。そして、共有型名刺管理装置100は、Bさんの端末700bに、BさんがAさんの名刺情報210aにアクセス可能となったことを通知するメールを送信する(S26)。
【0093】
共有型名刺管理システム800では、利用者は、S24あるいはS26のアクセス許可の通知メールを受信した後に、交換した名刺500a,500bを廃棄するとしてもよい。こうすることにより、利用者は、何らかのトラブルにより名刺情報へのアクセスが拒否された場合には、アクセス拒否を通知するメールを受け取るので、名刺500を廃棄せず、名刺500が利用者の手元に残ることになる。
【0094】
Bさんの端末700bからのAさんの名刺情報210aに対する名刺情報利用要求のシーケンス(S31〜S33)は、AさんとBさんとを相互に置換することで実施の形態1で説明したシーケンス(S17〜S19)と同様の説明とすることができる。
【0095】
図11は、実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理方法を示すフロー図である。図11を用いて、実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理プログラム・名刺管理方法について説明する。共有型名刺管理装置100の備える各部の処理をコンピュータに実行させるプログラムは、共有型名刺管理装置100の記憶装置に記憶されており、CPUにより読み出されてCPUにより実行される。
【0096】
S110における共有型名刺管理装置100の名刺情報登録ステップは、実施の形態1の図7で説明したものと同様である。
【0097】
S200における共有型名刺管理装置100の名刺情報同期ステップの処理(アクセス相互許可処理)は、共有型名刺管理システム800において名刺交換をした利用者(AさんとBさん)が、相互に許可しあった場合に、お互いに相手の名刺情報を参照することができる方式を実現する処理である。名刺情報同期処理の詳細については後述する。
【0098】
S170〜S190(AさんがBさんの名刺情報210bを利用する処理)における名刺情報利用ステップの処理は、実施の形態1の図7で説明したものと同様である。また、S310〜S330の処理は、BさんがAさんの名刺情報210aを利用する処理であり、S170〜S190の処理に対応するものであるため、その説明を省略する。
【0099】
図12は、実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理方法の名刺情報同期処理(アクセス相互許可処理)を示すフロー図である。図12を用いて、実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理プログラム・名刺管理方法について説明する。
【0100】
S130〜S140の処理は、実施の形態1の図7で説明したものと同様である。
【0101】
S160’において、通知部450は、名刺データベース200のBさんの名刺情報210bにアクセス可フラグ222としてAさんのID「AA0001」が登録されたと処理装置により判断した場合に、Aさんの端末700aに、Bさんの名刺情報210bにアクセス可フラグ222としてAさんのIDが登録されたことを通知するメールを送信するための通知情報を作成して、入出力部410に出力する。入出力部410は、入力した通知情報に基づいて通信装置により端末700aへ通知メールを送信する。
【0102】
S201において、ID入力部430が、Aさんの端末700aから入力されたBさんのIDを入力する。S201の処理は、Aさん、Bさんを相互に置換して説明することでS130と同様の説明とすることができるため説明を省略する。また、S210において、名刺データベース200は、ID入力部430がAさんの端末700aからBさんのIDを入力した場合、Aさんの名刺情報210aにBさんからのアクセスを許可するアクセス可フラグ222「BB001」を登録する。S210の処理についても、Aさん、Bさんを相互に置換して説明することでS140と同様の説明とすることができるため説明を省略する。
【0103】
次に、S220において、エントリ部440が、名刺データベース200に記憶されたAさんの名刺情報210aのアクセス可フラグ222と、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222とのフラグコンペアを処理装置により行う。エントリ部440は、Aさんの名刺情報210aのアクセス可フラグ222にBさんのIDが登録され、かつ、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのIDが登録されていると処理装置により判断した場合に、AさんとBさんとの名刺情報に設定されたアクセス可フラグの同期が取れたとする。すなわち、名刺データベース200において、Aさんの名刺情報210aのアクセス可フラグ222にBさんのIDが登録され、かつ、Bさんの名刺情報210bのアクセス可フラグ222にAさんのIDが登録されている場合は、名刺交換をしたAさんBさんが、お互いに相手のIDを共有型名刺管理装置100に入力(登録)したことを意味し、AさんとBさんとがお互いに相手に対して自己の名刺情報に対するアクセス許可を付与し合っている状態であることを示している。
【0104】
次に、S230において、エントリ部440は、名刺データベース200に登録されたBさんの名刺情報210bへのアクセスポインタ310bを処理装置により判定して、アクセスポインタ310bをAさんの名刺ボックス300aにエントリする。
【0105】
S240において、通知部450は、Aさんの端末700aに、AさんがBさんの名刺情報210bにアクセス可能となったことを通知する通知メールを送信するための通知情報を作成して、入出力部410に出力する。入出力部410は、入力した通知情報に基づいて通信装置によりAさんの端末700aへ通知メールを送信する。
【0106】
次に、S250において、エントリ部440は、名刺データベース200に登録されたAさんの名刺情報210aへのアクセスポインタ310aを処理装置により判定して、アクセスポインタ310aをBさんの名刺ボックス300bにエントリする。
【0107】
S260において、通知部450は、Bさんの端末700bに、BさんがAさんの名刺情報210aにアクセス可能となったことを通知する通知メールを送信するための通知情報を作成して、入出力部410に出力する。入出力部410は、入力した通知情報に基づいて通信装置によりBさんの端末700bへ通知メールを送信する。
【0108】
このように、実施の形態2に係る共有型名刺管理システム800においては、共有型名刺管理装置100が、名刺交換をした利用者がお互いに名刺情報へのアクセス許可を行ったと確認した場合に、初めて相互に名刺情報を参照することができる方式となっている。したがって、共有型名刺管理システム800において、より適正な名刺情報の管理を行うことができる。
【0109】
実施の形態3.
本実施の形態では、システムの利用者それぞれに付与されたアクセス許可を束ねて、グループで管理することができる共有型名刺管理システム800・共有型名刺管理装置100について説明する。
【0110】
図13は、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100のブロック構成図である。図13を用いて、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100の備える機能ブロックの構成について説明する。ただし、実施の形態1の図4で説明した機能ブロックと同一の機能を有する機能ブロックについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0111】
図13において、共有型名刺管理装置100には、Aさんの端末700aとBさんの端末700bに加えて、Xさんの端末700xとYさんの端末700yとグループ端末700gとが接続されている。ここで、例えば、Aさん、Xさん、Yさんは同一会社の営業部(グループの一例、以下、グループとも言う)に属しているものとする。グループ用の端末(グループ端末700g)は、共有型名刺管理装置100にグループとしてアクセスすることのできる端末である。
【0112】
ここで、AさんとBさんとは、実施の形態1と同様にお互いに名刺交換して、お互い相手の名刺情報210にアクセスする許可を得ているものとする。したがって、Aさんの名刺ボックス300aにはBさんのアクセスポインタ310bがエントリされており、Bさんの名刺ボックス300bにはAさんのアクセスポインタ310aがエントリされている。
【0113】
また、共有型名刺管理装置100は、利用者ごとに設けられている名刺ボックス300として、Xさんに対応する名刺ボックス300xとYさんに対応する名刺ボックス300yを備えている。
【0114】
また、Aさん、Bさんに加えて、XさんとYさんも共有型名刺管理装置100に名刺情報登録(アカウント登録)を行っている。そのため、Xさんの名刺情報210xとYさんの名刺情報210yとが、名刺データベース200に記憶されている。
【0115】
グループ登録部460は、複数の名刺ボックス300(名刺ボックスファイル)を一つのグループとして登録する。すなわち、グループ登録部460は、同一会社の営業部という一つのグループに所属する利用者(Aさん、Xさん、Yさん)の名刺ボックス300a,300x,300yを一つのグループとする。グループ登録部460は、グループに対応してグループ名刺ボックス350(グループボックスファイルの一例)を記憶装置に設ける。グループ登録部460は、グループ名刺ボックス350にグループに所属する利用者(Aさん、Xさん、Yさん)の名刺ボックス300a,300x,300yへのアクセスポインタである名刺ボックスアクセスポインタ320a,320x,320yをエントリすることにより共有型名刺管理装置100にグループを登録する。
【0116】
グループ名刺ボックス350は、上述したように、グループ登録部460が複数の名刺ボックス300a,300x,300y(名刺ボックスファイル)をひとつのグループとして登録する場合に、複数の名刺ボックス300a,300x,300yに対してリンクをはることにより複数の名刺ボックス300a,300x,300yにエントリしている名刺情報210のアクセスポインタ310を共有化する。
【0117】
図14は、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100の名刺情報グループ管理処理及び名刺情報更新同期処理を示すシーケンス図である。図14を用いて、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100の名刺情報グループ管理処理及び名刺情報更新同期処理について説明する。
【0118】
まず、共有型名刺管理装置100の、名刺情報グループ管理処理について説明する。
【0119】
S40において、グループ登録部460は、Aさん、Xさん、Yさんのグループ登録要求を入力装置により入出力部410を介して受け付ける。S41において、グループ登録部460は、Aさん、Xさん、Yさんの名刺ボックス300a,300x,300yへの名刺ボックスアクセスポインタ320a,320x,320yを処理装置により判定して、名刺ボックスアクセスポインタ320a,320x,320yをグループ名刺ボックス350にエントリすることにより、グループ登録処理を行う。
【0120】
ここで、Aさん、Xさん、Yさんがグループ登録することにより、グループのグループ管理者(グループ端末700gからグループとしてアクセスする者)は、グループに登録している利用者の各名刺ボックス300a,300x,300yの情報にアクセスできる。すなわち、グループ管理者は、グループに登録している利用者がアクセス許可を受けている名刺情報210にアクセスして名刺情報を参照することができる。また、グループ管理者は、グループに登録している利用者の名刺ボックス300にエントリされているアクセスポインタ310が示すIDに対応する名刺ボックス付加情報3000についてもアクセス(参照・変更・更新)することができる。
【0121】
ここで、グループ管理者とは、グループ端末700gからグループとしてアクセスすることができる者であり、例えば、グループのアカウント及びグループのパスワードでログインすることができる者である。グループ管理者は、グループに登録している利用者(Aさん、Xさん、Yさん)のうち選択された者がグループ管理者として共有型名刺管理装置100にアクセスできるとしてもよいし、全員がグループ管理者として共有型名刺管理装置100にアクセスできるとしてもよい。
【0122】
また、グループ管理者は、グループに登録している利用者(Aさん、Xさん、Yさん)の名刺情報210a,210x,210yにアクセスし、利用者の名刺情報の追加・変更・更新をすることができるものとしてもよい。
【0123】
例えば、図13においては、グループに登録している利用者のうちAさんのみがBさんの名刺情報210bへのアクセス許可を得ている。しかし、上述したように、グループ管理者はグループ登録者のアクセス許可を共有できるので、Aさん以外でも、Aさんが登録したグループのグループ管理者であればBさんの名刺情報210bにアクセスして参照できることになる。ここで、グループに登録している利用者であれば、誰でも、グループ端末を利用してグループ管理者として振る舞うことができるとしてもよいし、グループに登録している利用者のうちグループ管理者のIDとパスワード等を知らされた利用者のみが、グループ管理者として振る舞えるとしてもよい。
【0124】
グループ管理者は、グループ名刺ボックス350内のグループ登録者(Aさん、Xさん、Yさん)に対応する名刺ボックス付加情報3000及び名刺情報210a,210x,210y、あるいは、グループ登録者(Aさん、Xさん、Yさん)が名刺情報のアクセス許可を得ている利用者(Bさん)に対応する名刺ボックス300a内の名刺ボックス付加情報3000及び名刺情報210bに対して、以下のようなアクセスができる。
【0125】
例えば、グループ管理者は、グループ端末700gから共有型名刺管理システム800に対し、対象となる利用者(グループ登録者を含む)のIDを指定し、指定したIDに対応する名刺ボックス付加情報3000に対する任意のカラム追加要求(S42)、任意のコメント追加登録要求(S43)等が可能である。また、自己のグループ登録者の名刺情報210に対して、添付ファイル(例えば顔写真データ等)の登録要求(S44)、指定した複数の名刺情報210に対する任意コメントの一括登録要求(S45)等の入力(アクセス)が可能である。また、例えば、グループ管理者は、グループ端末700gから共有型名刺管理システム800に対し、基本検索・任意コメント検索要求(S46)を入力し、検索結果として名刺データベースの名刺情報を参照(S47)することができる。あるいは、グループ管理者は、グループ端末700gから共有型名刺管理システム800に対し、検索結果一覧要求(S48)を入力し、検索結果一覧ダウンロード(S49)することができる。
【0126】
このように、共有型名刺管理装置100は、グループ管理者のグループ端末700gから指定された名刺ボックス付加情報3000あるいは名刺情報210に対する追加・登録・検索・表示等の要求を入力し、指定された名刺ボックス付加情報3000あるいは名刺情報210がグループ管理者としてアクセス可能か否かを処理装置により判断し、アクセス可能であると判断した場合は指定された名刺ボックス付加情報3000あるいは名刺情報210に対して入力した要求の処理を行う。
【0127】
次に、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100の名刺情報更新グループ同期処理について説明する。
【0128】
S51において、共有型名刺管理装置100は、Bさんの端末700bから名刺情報210bに対する電話番号・所属の更新要求を受け付ける。共有型名刺管理装置100は、更新要求に基づいて名刺データベース200の名刺情報210bの情報を更新し記憶する。
【0129】
このとき、名刺情報210bへの更新情報は、Aさんの名刺ボックス300aにエントリされている名刺情報210bへのアクセスポインタ310bによるリンクによって、アクセス許可のあるAさんがアクセスする名刺情報210bに対してもそのまま反映(同期)される(S52)。さらに、Aさんはグループに登録しているので、名刺情報210bの更新情報は、グループのグループ名刺ボックス350によるリンクによって、アクセス許可のあるAさんの所属するグループ管理者がアクセスする名刺情報210bに対してもそのまま反映(同期)される(S53)。すなわち、Bさんが、自身の名刺情報210bを更新することで、名刺情報210bへのアクセス許可が与えられた利用者(Aさん、Aさんの属するグループ管理者)がアクセスする名刺情報210bも更新される。
【0130】
S54において、共有型名刺管理装置100は、Bさんの名刺情報210bが更新されたことを通知するメールをAさんの端末700aに送信する。また、S55において、共有型名刺管理装置100は、Aさんがグループに登録された利用者であるか否かを処理装置により判断して、Aさんがグループに登録された利用者である場合には、Aさんの所属するグループのグループ管理者のグループ端末700gに対してBさんの名刺情報210bが更新されたことを通知するメールを送信する。例えば、名刺ボックス300は、グループに登録している場合には所属するグループのグループID等を登録するグループ登録フラグ等を備えている。共有型名刺管理装置100は、Aさんがグループに登録された利用者であるか否かを、Aさんの名刺ボックス300aに登録されたグループ登録フラグ等を参照することにより判断することができる。
【0131】
実施の形態3において、以下のような特徴を備えた共有型名刺管理装置100について説明した。
【0132】
実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100は、グループに登録されたそれぞれの利用者に付与されたアクセス許可を束ね、グループで管理することができることを特徴とする。
【0133】
実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100は、名刺情報210の更新があった場合は、アクセス許可を与えられた利用者及びその利用者がグループに登録している場合はそのグループにメール等で通知が行われることを特徴とする。
【0134】
実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100は、名刺情報210の参照だけではなく、名刺ボックスあるいはグループ名刺ボックスに設定された名刺ボックス付加情報3000について、アクセス許可を持つ利用者側が独自に付加情報を付与することができ、この付加情報はアクセス許可を持つ利用者及びその利用者がグループに登録している場合はそのグループが参照できることを特徴とする。
【0135】
このように、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100によれば、名刺情報210の電子化やメンテナンスの手間を削減し、個人管理となっていた名刺の管理を、企業(グループ)として適切に管理していることを保証できるようになる。また、実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100によれば、グループにより、営業情報等の付加情報を共有することができる。
【0136】
以上、実施の形態1〜3について説明したが、これらのうち、2つ以上の実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態を部分的に実施しても構わない。あるいは、これらのうち、2つ以上の実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
【0137】
また、実施の形態1〜3の説明において、共有型名刺管理装置100における入出力部410、検索部420、ID入力部430、エントリ部440、通知部450、グループ登録部460とはそれぞれ独立した機能ブロックとして構成されているが、ひとつの機能ブロックとしてもよい。また、入出力部410は、その機能を検索部420、ID入力部430、エントリ部440、通知部450、グループ登録部460のそれぞれの機能ブロックが有していてもよい。あるいは、ID入力部430、エントリ部440をひとつの機能ブロックとしてもよい。あるいは、全ての機能ブロックを独立した機能ブロックとしても良い。あるいは、これらの機能ブロックを、他のどのような組み合わせで構成しても構わない。
【0138】
実施の形態1〜3に係る名刺管理装置及び名刺管理装置の名刺管理プログラム及び名刺管理装置の名刺管理方法は、処理装置、記憶装置等のハードウェアが用いられており、ソフトウェアによる情報処理がハードウェアを用いて具体的に実現されたものである。すなわち、上述した名刺管理装置及び名刺管理装置の名刺管理プログラム及び名刺管理装置の名刺管理方法は、自然法則を利用したハードウェアの動作により実現を図っているものであり、自然法則を利用した技術的創作に該当するものである。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】実施の形態に係る共有型名刺管理装置100(名刺管理装置の一例)の外観の一例を示す図である。
【図2】実施の形態に係る共有型名刺管理装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
【図3】実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100を用いた共有型名刺管理システム800のシステム概要を示すモデル図である。
【図4】実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100のブロック構成図である。
【図5】実施の形態1に係る名刺情報210の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る共有型名刺管理システム800の名刺管理方法の流れを示すシーケンス図である。
【図7】実施の形態1に係る名刺ボックス300の構成を示す図である。
【図8】実施の形態1に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理方法を示すフロー図である。
【図9】共有型名刺管理システム800の費用回収例を示す図である。
【図10】実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100を用いた共有型名刺管理システム800の名刺管理方法の流れを示すシーケンス図である。
【図11】実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理方法を示すフロー図である。
【図12】実施の形態2に係る共有型名刺管理装置100の名刺管理方法の名刺情報同期処理(アクセス相互許可処理)を示すフロー図である。
【図13】実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100のブロック構成図である。
【図14】実施の形態3に係る共有型名刺管理装置100の名刺情報グループ管理処理及び名刺情報更新同期処理を示すシーケンス図である。
【図15】従来の名刺管理システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
【0140】
100 共有型名刺管理装置、200 名刺データベース、210,210a,210b,210x,210y 名刺情報、211 ID、212 最終更新日時、213 会社名、214 氏名、215 所属、216 住所、217 電話番号、218 メールアドレス、219 顔写真、220 営業PR情報、221 コメント、222 アクセス可フラグ、300,300a,300b,300x,300y 名刺ボックス、310,310a,310b アクセスポインタ、320a,320x,320y 名刺ボックスアクセスポインタ、410 入出力部、420 検索部、430 ID入力部、440 エントリ部、450 通知部、460 グループ登録部、500,500a,500b 名刺、500a 名刺A、500b 名刺B、700,700a,700b,700x,700y 端末、700g グループ端末、800 共有型名刺管理システム、901 表示装置、902 キーボード、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、910 システムユニット、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、931 電話器、932 ファクシミリ機、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN、2220 アクセス可フラグへのリンク、2221 許可する利用者のID、2222 相互認証有無フラグ、3000 名刺ボックス付加情報、3001 相手のID、3002 管理フラグ、3003 コメント1、3004 コメント2。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の名刺情報を登録する名刺データベースと、
名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルであって、名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリする名刺ボックスファイルと、
個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力する検索部と、
A氏の識別子をB氏の端末から入力させるID入力部と、
ID入力部にA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするエントリ部と
を備えたことを特徴とする名刺管理装置。
【請求項2】
名刺管理装置は、さらに、
エントリ部が、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリした場合に、A氏の端末に、A氏の名刺ボックスファイルにB氏の名刺情報へのアクセスポインタがエントリされたことを通知する通知部を備えることを特徴とする請求項1に記載の名刺管理装置。
【請求項3】
上記ID入力部は、
B氏の識別子をA氏の端末から入力させ、
上記エントリ部は、
ID入力部にA氏とB氏との識別子が入力された場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすることを特徴とする請求項1または2に記載の名刺管理装置。
【請求項4】
上記名刺データベースは、上記ID入力部がB氏の端末からA氏の識別子を入力した場合、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグを登録することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の名刺管理装置。
【請求項5】
上記エントリ部は、
A氏の名刺情報にB氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録され、かつ、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録されている場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすることを特徴とする請求項4に記載の名刺管理装置。
【請求項6】
上記名刺管理装置は、さらに、
複数の名刺ボックスファイルを一つのグループとして登録するグループ登録部と、
グループ登録部が複数の名刺ボックスファイルをひとつのグループとして登録する場合に、複数の名刺ボックスファイルに対してリンクをはることにより複数の名刺ボックスファイルがエントリしているアクセスポインタを共有化するグループボックスファイルと
を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の名刺管理装置。
【請求項7】
複数の名刺情報を登録する名刺データベースと、名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルであって、名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリする名刺ボックスファイルとを備えた名刺管理装置の名刺管理プログラムであって、
複数の名刺情報を名刺データベースに登録する名刺情報登録処理と、
検索部が、個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力する検索処理と、
ID入力部が、A氏の識別子をB氏の端末から入力させるID入力処理と、
エントリ部が、ID入力処理によりA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするエントリ処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする名刺管理装置の名刺管理プログラム。
【請求項8】
名刺管理装置の名刺管理プログラムは、さらに、
通知部が、エントリ処理により名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリした場合に、A氏の端末に、A氏の名刺ボックスファイルにB氏の名刺情報へのアクセスポインタがエントリされたことを通知する通知処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項7に記載の名刺管理装置の名刺管理プログラム。
【請求項9】
上記ID入力処理は、
ID入力部が、B氏の識別子をA氏の端末から入力させ、
上記エントリ処理は、
エントリ部が、ID入力処理によりA氏とB氏との識別子が入力された場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすること特徴とする請求項7または8に記載の名刺管理装置の名刺管理プログラム。
【請求項10】
上記名刺情報登録処理は、
上記ID入力処理によりB氏の端末からA氏の識別子を入力した場合、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグを登録することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の名刺管理装置の名刺管理プログラム。
【請求項11】
上記エントリ処理は、
エントリ部が、A氏の名刺情報にB氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録され、かつ、B氏の名刺情報にA氏からのアクセスを許可するアクセス可フラグが登録された場合に、名刺データベースに登録されたA氏の名刺情報へのアクセスポインタをB氏の名刺ボックスファイルにエントリするとともに、名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリすることを特徴とする請求項10に記載の名刺管理装置の名刺管理プログラム。
【請求項12】
上記名刺管理装置の名刺管理プログラムは、さらに、
グループ登録部が、複数の名刺ボックスファイルをひとつのグループとして登録するグループ登録処理と、
グループボックスファイルが、複数の名刺ボックスファイルをひとつのグループとして登録する場合に、複数の名刺ボックスファイルに対してリンクをはることにより複数の名刺ボックスファイルにエントリしているアクセスポインタを共有化するグループボックスファイル処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の名刺管理装置の名刺管理プログラム。
【請求項13】
複数の名刺情報を登録する名刺データベースと、名刺データベースにアクセスする個人ごとに対応して設けられた名刺ボックスファイルであって、名刺データベースに登録された複数の名刺情報のうちアクセスが許可された名刺情報へのアクセスポインタをエントリする名刺ボックスファイルとを備えた名刺管理装置の名刺管理方法であって、
複数の名刺情報を名刺データベースに登録する名刺情報登録ステップと、
検索部が、個人の端末から名刺情報の検索依頼を受け付け、名刺ボックスファイルにエントリされたアクセスポインタを用いて名刺データベースにある名刺情報を検索して個人の端末に出力する検索ステップと、
ID入力部が、A氏の識別子をB氏の端末から入力させるID入力ステップと、
エントリ部が、ID入力処理によりA氏の識別子が入力された場合に名刺データベースに登録されたB氏の名刺情報へのアクセスポインタをA氏の名刺ボックスファイルにエントリするエントリステップと
を備えたことを特徴とする名刺管理装置の名刺管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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