説明

吸収式冷温水機の故障診断システム

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収式冷凍機に代表される吸収式冷温水機に関し、特に冷媒に吸収液が混入したことを検知し、該検知に基づいて故障を診断するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機においては、凝縮器、蒸発器、吸収器、再生器等を相互に配管接続して1つの冷凍サイクルが構成される。特に二重効用型の吸収式冷凍機は冷凍効率が高いため、広く採用されている(例えば特開昭62-77567号〔F25B15/00〕参照)。
【0003】図1は二重効用型の吸収式冷凍機の構成を示しており、凝縮器(11)及び低温再生器(12)からなる上胴(1)、蒸発器(21)及び吸収器(22)からなる下胴(2)、バーナ(31)を内蔵した高温再生器(3)、高温熱交換器(4)、低温熱交換器(5)等が相互に配管接続されている。
【0004】ところで吸収式冷凍機においては、冷媒に吸収液が混入することがある。この原因の1つは、高温再生器(3)にて吸収液の液面が過度に上昇して、吸収液が蒸気配管に混入する事態が発生し、この結果、凝縮器(11)の冷媒へ吸収液が混入して、蒸発器(21)へ至るものである。又、他の原因は、低温再生器(12)の圧力が低い状態で、急に高温の蒸気が低温再生器(12)の伝熱管内を通過する等の事態が発生し、この結果、吸収液が急激に沸騰して、低温再生器(12)から凝縮器(11)側へ蒸気と一緒に吸収液が混入するものである。
【0005】冷媒に吸収液が混入すると、障害の程度に比例して冷凍機の効率が低下し、症状が進行すると、高温再生器の異常や吸収液の結晶化等、重大な故障を引き起こして運転を継続することが困難となる。
【0006】そこで従来より、冷凍効率の低下、即ち冷凍出力に対する熱入力が過大となっり、定格の熱入力を与えても定格の冷凍出力が得られない等の症状や、高温再生器の異常が頻発する等の現象を、定期的に監視することが行なわれている。そして、異常が発見されたときには、その原因が吸収液の混入であるのか、或いは他の原因によるものであるのかを確認する。従来は、この確認のために、下胴(2)内に溜まった冷媒を真空ポンプによって抽出し、冷媒の比重を測定する煩雑な判定方法が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、冷媒に吸収液が混入したかどうかの判定に、上記の如く冷媒のサンプリングよる煩雑な手続きが必要であるため、迅速な故障診断が困難である問題があった。本発明の目的は、冷媒をサンプリングすることなく、冷媒に吸収液が混入したかどうかを適確且つ迅速に判定出来る故障診断システムを提供することである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る吸収式冷凍機の故障診断システムは、蒸発器(21)での熱交換に関与する冷媒の温度を測定する第1測定手段と、下胴(2)内の蒸気温度を測定する第2測定手段と、測定された冷媒温度と蒸気温度の差(実測温度差dTep)を算出する第1演算手段と、冷凍負荷Lcに基づいて、正常運転時の冷媒温度と蒸気温度の差(適正温度差dTep_n)を算出する第2演算手段と、前記実測温度差と適正温度差の偏差ddTepに基づいて、冷媒に混入した吸収液の濃度或いは冷媒の比重に応じた評価データを作成し、出力するデータ処理手段とを具えている。
【0009】蒸発器(21)での熱交換に関与する冷媒の温度としては、蒸発器(21)の伝熱管へ向けて散布される冷媒の温度(冷媒散布温度T0)、下胴の冷媒溜りの冷媒の温度(冷媒溜り温度T1)、或いは冷媒溜りから冷媒散布のために循環される冷媒の温度(冷媒循環温度T2)を採用することが出来る。
【0010】具体的構成において、第2演算手段は、冷凍負荷Lcを算出する演算部と、冷凍負荷Lcと適正温度差dTep_nの関係が予め関数化されて格納されている関数格納部と、第1演算部によって算出された冷凍負荷Lcに基づいて関数格納部から対応する適正温度差dTep_nを導出するデータ処理部とを具えている。更に具体的構成においては、データ処理手段から出力される評価データを基準値と比較して、冷媒に吸収液が混入したことを判断し、その判断結果を出力する判定手段を具えている。
【0011】又、故障診断システムの他の構成において、第2演算手段は、冷凍負荷に基づいて正常運転時の冷媒温度と蒸気温度の差を算出すると共に、該温度差に冷媒温度或いは冷水出口温度に応じた補正を施して、正確な適正温度差を算出するものである。
【0012】
【作用】先ず、本発明に係る吸収式冷温水機の故障診断の原理について、図3乃至図6に基づいて説明する。吸収式冷温水機が正常な状態では、蒸発器(21)内を循環している冷媒は、伝熱管内を流れる水から気化熱を奪うことで、伝熱管内の水を、下胴の蒸気圧から決る一定温度に冷却することが出来る。例えば図6に示す如く、冷媒としての水の飽和液線において、下胴の蒸気圧が例えば6.1mmHgの場合、冷媒の温度は4℃となる(図6中のa点)。
【0013】しかし、冷媒(水)に吸収液(臭化リチウム)が混入すると、その飽和液線は図示の如く下方に移動し、温度4℃に対応する蒸気圧が6.1mmHgから低下することになる(図6中のb点)。この結果、伝熱管を流れる水から正常時の充分な気化熱を奪うことが出来ず、冷水温度と冷媒温度が上昇する(図6のc点)。このとき、冷水出口温度の上昇が高温再生器のガス弁開度にフィードバックされて、正常時よりも多くのガスが流れることになる。この結果、より高濃度になった臭化リチウム溶液が下胴の蒸気をより多く吸収し、圧力の減小、即ち蒸気温度の低下を引き起こすのである(図6のd点)。
【0014】従って、冷媒に対する吸収液の混入の程度に応じて、冷媒温度と下胴蒸気温度の差が増大する。図3R>3のグラフは、この関係を実測値に基づいて裏付けるものである。吸収液の混入によって冷媒の比重が増大するにつれて、冷媒循環温度と下蒸気温度の差(実測温度差dTep)が増大している。
【0015】一方、正常な運転状態においても、図4に示す如く冷凍負荷Lcの増大につれて、冷媒循環温度と下胴蒸気温度の差(適正温度差dTep_n)がある程度増大することが知られている。
【0016】従って、前記実測温度差dTepから適正温度差dTep_nを差し引けば、冷凍負荷の変動に起因する実測温度差の変動成分が除去されることになる。そこで、前記実測温度差dTepから適正温度差dTep_nを差し引いた値(偏差)を図5に示す如く、異なる冷凍負荷、異なる吸収液濃度毎にプロットしたところ、該偏差は、冷凍負荷には拘わらず、濃度に応じて変化することが判明した。
【0017】本発明は以上の考察から生れたものであって、第1測定手段によって測定された冷媒温度と、第2測定手段によて測定された蒸気温度が第1演算手段に送られて、両温度差(実測温度差dTep)が算出される。一方、正常運転時の冷媒温度と蒸気温度の差(適正温度差dTep_n)の算出に際しては、予め冷凍負荷Lcと適正温度差dTep_nの関係を関数化しておく。そして、故障診断時における冷凍負荷Lcを前記関数に入力して、適正温度差dTep_nを導出する。データ処理手段は、実測温度差dTepから適正温度差dTep_nを差し引くことによって、偏差ddTepを作成する。
【0018】前記偏差ddTepに基づいて評価データを作成する際は、例えば図5の如く偏差と濃度の関係を予め関数化しておき、該関数に偏差ddTepを入力することによって、評価データとしての濃度を算出する。算出された濃度は、必要に応じ、予め設定されている基準値と比較して、濃度が基準値を越えているとき、冷媒に吸収液が混入したことを表わす警報等を発する。
【0019】又、上記故障診断システムの他の構成は、適正温度差dTep_nの計算精度を更に向上させたものである。即ち、図6において、冷媒に対する吸収液の混入量が同じであっても、圧力が異なると、これによって生じる温度差(純水と臭化リチウム溶液の温度差)は、圧力の上昇に応じて増大する。従って、下胴圧力の測定値から推定される冷媒飽和蒸気温度と冷媒循環温度との差は、冷媒中の臭化リチウムの濃度が同じであっても、そのときの冷媒循環温度によって異なるのである。そこで、適正温度差を算出する際には、冷凍負荷に基づいて正常運転時の冷媒温度と蒸気温度の差を算出すると共に、該温度差に対し、冷媒温度或いは該温度に追随して変化する冷水出口温度に応じた補正を施すのである。これによってより正確な適正温度差dTep_nが得られ、その後の偏差ddTepの算出、評価データの作成、冷媒に吸収液が混入したことの診断が適確に行なわれる。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る吸収式冷温水機の故障診断システムによれば、冷媒に吸収液が混入したかどうかを判定する際に冷媒のサンプリングは不要であり、単に冷媒温度と蒸気温度を実測するだけで、適確且つ迅速な判定が可能である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を二重効用型の吸収式冷凍機に実施した一例につき、図面に沿って詳述する。図1に示す如く吸収式冷凍機は、冷媒として水、吸収液として臭化リチウム(LiBr)溶液を用いたもので、凝縮器(11)及び低温再生器(12)からなる上胴(1)、蒸発器(21)及び吸収器(22)からなる下胴(2)、バーナ(31)を内蔵した高温再生器(3)、高温熱交換器(4)、低温熱交換器(5)等を相互に配管接続して構成されている。尚、これら複数の機器の媒体入出力部には、必要なセンサー(図示省略)が取り付けられており、後述の各種物理量が測定される。
【0022】クーリングタワー(図示省略)から供給される温度の低い冷却水は、先ず吸収器(22)を通過した後、凝縮器(11)を通過し、これによって温度が上昇した冷却水は再びクーリングタワーへ戻される。又、室内ユニット(図示省略)からの温度の高い冷水は蒸発器(21)を通過し、これによって冷却された温度の低い冷水が室内ユニットへ供給される。
【0023】第1実施例図2は、冷媒に吸収液が混入したかどうかの診断を行なうシステムの構成を示している。センサー群(6)は、図1R>1に示す下胴(2)内の蒸気圧P0、蒸発器(21)を循環する冷媒の循環温度T2、蒸発器(21)の冷水出口温度Tc_out、冷水入口温度Tc_in、及び冷水流量Vcを夫々測定するための圧力計、温度計、流量計を具えている。
【0024】演算処理回路(7)はマイクロコンピュータによって構成され、次の6つの計算部(71)〜(76)と1つの判定部(77)を具えている。下胴蒸気温度計算部(71)には、冷媒の蒸気線図が関数化されて格納されており、センサー群(6)から送られてくる下胴蒸気圧P0に基づいて、飽和液線上にて対応する蒸気温度Tsが算出される。又、冷媒循環温度と蒸気温度の差の計算部(72)では、センサー群(6)から送られてくる冷媒循環温度T2と下胴蒸気温度計算部(71)から送られてくる蒸気温度Tsの差dTepを算出する。
【0025】一方、冷凍負荷計算部(74)では、センサー群(6)から送られてくる冷水出口温度Tc_out、冷水入口温度Tc_in、及び冷水流量Vcを下記数1に入力して、冷凍負荷Lcを算出する。
【0026】
【数1】Lc=Vc(Tc_in−Tc_out)
【0027】正常の冷媒温度と蒸気温度の差計算部(75)には、図4に示す正常時における冷媒循環温度T2と下胴蒸気温度の差dTep_nと、冷凍負荷Lcの関係が、下記数2の2次関数によって記述されている。尚、図4においては、実測値がグラフ中にプロットされており、これらの実測値に最小二乗法を適用して求めた数2の2次関数が、実線で描かれている。
【0028】
【数2】dTep_n=−1.4+1.8×10-2×Lc+8.8×10-5×Lc2
【0029】そして、正常の冷媒温度と蒸気温度の差計算部(75)は、冷凍負荷計算部(74)から送られてくる冷凍負荷Lcを数2に代入して、適正温度差dTep_nを算出するのである。
【0030】温度差の正常値と測定値の差の計算部(73)では、冷媒循環温度と蒸気温度の差の計算部(72)から送られてくる実測温度差dTepと、正常の冷媒温度と蒸気温度の差計算部(75)から送られてくる適正温度差dTep_nに基づいて、下記数3から温度差の偏差ddTepを算出する。
【0031】
【数3】ddTep=dTep−dTep_n
【0032】冷媒中の臭化リチウム濃度の計算部(76)には、図5に示す偏差ddTep(℃)と臭化リチウムの濃度Deva(%)との関係が予め、下記数4に示す如く関数化されて格納されている。
【0033】
【数4】■ ddTep<0.0の場合Deva=0■ 0.0<ddTep<0.5の場合Deva=20×ddTep■ 0.5<ddTep<3.0の場合Deva=10×(ddTep−0.5)+10
【0034】そして、冷媒中の臭化リチウム濃度の計算部(76)は、温度差の正常値と測定値の差の計算部(73)から送られてくる偏差ddTepを上記数4に代入して、臭化リチウムの濃度Deva(%)を算出するのである。
【0035】この様にして算出された臭化リチウムの濃度Devaは混入判定部(77)へ送られて、臭化リチウムの濃度が10%のときは“注意”の判定、濃度が15%以上のときは“異常”の判定が下される。該判定結果及び臭化リチウム濃度は、ディスプレイ、プリンター等の表示出力部(8)へ送られて、表示或いは印字されることになる。
【0036】上記故障診断システムによれば、冷媒に吸収液が混入する異常を迅速且つ適確に判定出来るから、例えば春先等の冷凍負荷の低い時期に故障を早期発見して、これを修理することが可能である。これによって、従来は夏場の冷凍負荷の高い時期に集中していた故障によるダウンを時期的に分散させることが出来る。
【0037】第2実施例本実施例は、適正温度差dTep_nに後述の補正を施すことによって、より的確な診断を行なうものである。即ち、第1実施例においては、実測温度差dTepと適正温度差dTep_nの偏差ddTepが同じであれば、冷媒に対する吸収液の混入量も同じ程度であるとの前提を採っていたが、第2実施例では、更に精度を上げるべく、適正温度差dTep_nを下記数5或いは数6に基づいて補正する。
【0038】
【数5】dTep_n′=dTep_n+p×T2+q
【数6】dTep_n′=dTep_n+r×Tc_out+sここで、p、q、r、sは夫々実験的に決定される定数であって、例えばr=0.22、s=−1.54に設定される。
【0039】数5を採用する場合、図7に示す如く演算処理回路(7)には、温度差正常値の補正計算部(78)を設け、正常の冷媒温度と蒸気温度の差の計算部(75)から送られてくる適正温度差dTep_nと、センサー群(6)から得られる冷媒循環温度T2に基づいて、補正された適正温度差dTep_n′を算出し、これを温度差の正常値と測定値の差の計算部(73)へ供給する。これによって得られる実測温度差dTepと適正温度差dTep_n′の偏差ddTepは、臭化リチウムの濃度と正確に対応することとなり、混入判定部(77)での判定がより的確なものとなる。
【0040】上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施すべき吸収式冷凍機の構成図である。
【図2】本発明に係る故障診断システムのブロック図である。
【図3】冷媒比重と実測温度差dTepの関係を示すグラフである。
【図4】冷凍負荷と適正温度差dTep_nの関係を示すグラフである。
【図5】吸収液濃度をパラメータとして、冷凍負荷と温度差の偏差ddTepとの関係を示すグラフである。
【図6】本発明による故障診断の原理を説明するグラフである。
【図7】故障診断システムの他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
(1) 上胴
(11) 凝縮器
(12) 低温再生器
(2) 下胴
(21) 蒸発器
(22) 吸収器
(3) 高温再生器
(6) センサー群
(7) 演算処理回路
(8) 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 上胴(1)には凝縮器(11)、下胴(2)には蒸発器(21)及び吸収器(22)を配置した吸収式冷温水機において、蒸発器(21)での熱交換に関与する冷媒の温度を測定する第1測定手段と、下胴(2)内の蒸気温度を、実測又は演算を含む計測によって測定する第2測定手段と、測定された冷媒温度と蒸気温度の差(実測温度差)を算出する第1演算手段と、冷凍負荷に基づいて、正常運転時の冷媒温度と蒸気温度の差(適正温度差)を算出する第2演算手段と、前記実測温度差と適正温度差の偏差に基づいて、冷媒に混入した吸収液の濃度或いは冷媒の比重に応じた評価データを作成し、出力するデータ処理手段とを具えたことを特徴とする吸収式冷温水機の故障診断システム。
【請求項2】 第2演算手段は、冷凍負荷を算出する演算部と、冷凍負荷と適正温度差の関係が予め関数化されて格納されている関数格納部と、第1演算部によって算出された冷凍負荷に基づいて関数格納部から対応する適正温度差を導出するデータ処理部とを具えている請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項3】 更に、データ処理手段が出力する評価データを基準値と比較して、冷媒に吸収液が混入したことを判断し、その判断結果を出力する判定手段を具えている請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項4】 上胴(1)には凝縮器(11)、下胴(2)には蒸発器(21)及び吸収器(22)を配置した吸収式冷温水機において、蒸発器(21)での熱交換に関与する冷媒の温度を測定する第1測定手段と、下胴(2)内の蒸気温度を、実測又は推定を含む計測によって測定する第2測定手段と、測定された冷媒温度と蒸気温度の差(実測温度差)を算出する第1演算手段と、冷凍負荷に基づいて正常運転時の冷媒温度と蒸気温度の差を算出すると共に、該温度差に冷媒温度或いは冷水出口温度の測定値に応じた補正を施して、適正温度差を算出する第2演算補正手段と、前記実測温度差と適正温度差の偏差に基づいて、冷媒に混入した吸収液の濃度或いは冷媒の比重に応じた評価データを作成し、出力するデータ処理手段とを具えたことを特徴とする吸収式冷温水機の故障診断システム。
【請求項5】 第2演算手段は、冷凍負荷を算出する演算部と、冷凍負荷及び、冷媒温度又は冷水出口温度を変数として、適正温度差が予め関数化されて格納されている関数格納部と、第1演算部によって算出された冷凍負荷及び、冷媒温度又は冷水出口温度の測定値に基づいて、関数格納部から対応する適正温度差を導出するデータ処理部とを具えている請求項4に記載の故障診断システム。
【請求項6】 更に、データ処理手段が出力する評価データを基準値と比較して、冷媒に吸収液が混入したことを判断し、その判断結果を出力する判定手段を具えている請求項4に記載の故障診断システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【特許番号】特許第3253211号(P3253211)
【登録日】平成13年11月22日(2001.11.22)
【発行日】平成14年2月4日(2002.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−26583
【出願日】平成6年2月24日(1994.2.24)
【公開番号】特開平7−139843
【公開日】平成7年6月2日(1995.6.2)
【審査請求日】平成12年7月12日(2000.7.12)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【参考文献】
【文献】特開 昭61−3961(JP,A)
【文献】特開 平3−67966(JP,A)
【文献】特開 平2−176374(JP,A)
【文献】特開 平2−203166(JP,A)