説明

吸収性物品

【課題】着用者の体の凹凸に合わせて柔軟に変形する。
【解決手段】吸収性物品1では、長手方向Lに沿って、表面シートから吸収体までを圧搾するように構成されている圧搾溝が設けられており、かかる圧搾溝は、少なくとも中央圧搾溝21及び後方圧搾溝22乃至24に分断されており、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21は、吸収性物品1の排泄口当接領域の中心線a-aを跨ぐように設けられており、長手方向Lにおいて、後方圧搾溝22乃至24は、排泄口当接領域の中心線a-aよりも後方に設けられており、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21の後方端部21Bは、後方圧搾溝22の前方端部22Fよりも後方に設けられており、幅方向Wにおいて、中央圧搾溝21の後方端部21Bは、後方圧搾溝22の前方端部22Fよりも外側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表面シートから吸収体までを圧搾するように構成されている圧搾溝が設けられている吸収性物品が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる圧搾溝によって、吸収性物品の剛性を高めることができ、かかる吸収性物品が長時間着用された場合であっても、縒れやズレが発生することを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-7456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、出願人は、上述の吸収体物品について、以下のような問題点を発見した。
【0006】
特許文献1の図1に示すような吸収性物品では、上述のような圧搾溝が、吸収性物品の長手方向に沿って分断されること無く設けられているため、かかる吸収性物品は、着用者の体の凹凸に合わせて柔軟に変形することができず、着用者の体へのフィット性が損なわれてしまうという問題点がある。
【0007】
また、特許文献1の図10に示すような吸収性物品では、長手方向において、分断されている圧搾溝の間に、隙間部分が設けられているため、かかる隙間部分が縒れて、体液の漏れが発生する恐れがあるという問題点がある。
【0008】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、着用者の体の凹凸に合わせて柔軟に変形することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の特徴は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品であって、前記吸収性物品の長手方向に沿って、前記表面シートから前記吸収体までを圧搾するように構成されている圧搾溝が設けられており、前記圧搾溝は、少なくとも中央圧搾溝及び後方圧搾溝に分断されており、前記長手方向において、前記中央圧搾溝は、前記吸収性物品の排泄口当接領域の中心線を跨ぐように設けられており、前記長手方向において、前記後方圧搾溝は、前記排泄口当接領域の中心線よりも後方に設けられており、前記長手方向において、前記中央圧搾溝の後方端部は、前記後方圧搾溝の前方端部よりも後方に設けられており、前記吸収性物品の幅方向において、前記中央圧搾溝の後方端部は、前記後方圧搾溝の前方端部よりも外側に設けられていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、着用者の体の凹凸に合わせて柔軟に変形することができる吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図におけるa-a断面図及びb-b断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品の衣服当接面側から見た平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品の製造方法について説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品が着用される際に変形する様子を説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る吸収性物品の肌当接面側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本発明の第1の実施形態)
図1乃至図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品1について説明する。例えば、本実施形態に係る吸収性物品1は、紙おむつや失禁パッドや生理用ナプキン等である。
【0013】
図1、図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態に係る吸収性物品1には、長手方向Lに沿って、表面シート11から吸収体10までを圧搾するように構成されている圧搾溝が設けられている。
【0014】
図1に示すように、かかる圧搾溝は、中央圧搾溝21と、第1後方圧搾溝22と、第2後方圧搾溝23と、第3後方圧搾溝24とに分断されている。
【0015】
中央圧搾溝21は、長手方向Lにおいて、吸収性物品1の排泄口当接領域の中心線(a-a)を跨ぐように設けられている。
【0016】
一方、長手方向Lにおいて、第1後方圧搾溝22、第2後方圧搾溝23及び第3後方圧搾溝24は、排泄口当接領域の中心線(a-a)よりも後方に設けられている。
【0017】
なお、本実施形態に係る吸収性物品1の排泄口当接領域は、吸収性物品1において着用者の膣口に当接する領域であり、例えば、着用者の下着に吸収性物品1が着用される際に、下着の2つの足回り開口の間に配置される領域である。
【0018】
また、本実施形態に係る吸収性物品1は、排泄口当接領域において、幅方向Wの両外側に延出するように形成されている1対の中央ウィング部40を有していてもよい。さらに、本実施形態に係る吸収性物品1は、長手方向Lにおいて、中央ウィング部40の後方に、1対の後方ウィング部41を有していてもよい。
【0019】
ここで、着用者は、吸収性物品1を下着に着用する際に、中央ウィング部40を下着のクロッチに巻き込み、後方ウィング部41を下着の上に広げて、吸収性物品1を下着に固定する。
【0020】
そのため、例えば、本実施形態に係る吸収性物品1において、中央ウィング部40が設けられている場合、上述の排泄口当接領域の中心線(a-a)は、長手方向Lにおける中央ウィング部40の中心線に一致する。
【0021】
なお、中央ウィング部40が設けられていない場合、着用者は、吸収性物品1を下着に着用する際に、吸収性物品1の幅方向Wの長さ寸法が最も短い位置を、下着のクロッチに合わせて、吸収性物品1を下着に固定する。
【0022】
そのため、例えば、本実施形態に係る吸収性物品1において、中央ウィング部40が設けられていない場合、上述の排泄口当接領域の中心線(a-a)は、吸収性物品1の幅方向Wの長さ寸法が最も短い位置において幅方向Wに延びる線である。
【0023】
また、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21の後方端部21Bは、第1後方圧搾溝22の前方端部22Fよりも後方に設けられている。
【0024】
さらに、幅方向Wにおいて、中央圧搾溝21の後方端部21Bは、第1後方圧搾溝22の前方端部22Fよりも外側に設けられている。
【0025】
ここで、中央圧搾溝21は、長手方向Lの後方領域212において、後方端部21Bに向かうに連れて、幅方向Wの外側に広がるように形成されていてもよいし、幅方向Wの外側に広がらないように形成されていてもよい。
【0026】
一方、中央圧搾溝21は、長手方向Lの前方領域211において、分断されていてもよいし、分断されることなく繋がっていてもよい。
【0027】
また、第1後方圧搾溝22は、長手方向Lの前方領域221において、前方端部22Fに向かうに連れて、幅方向Wの内側に狭まるように形成されていてもよいし、幅方向Wの内側に狭まらないように形成されていてもよい。
【0028】
さらに、長手方向Lにおいて、第1後方圧搾溝22の後方端部22Bは、第2後方圧搾溝23の前方端部23Fよりも後方に設けられていてもよい。
【0029】
また、幅方向Wにおいて、第1後方圧搾溝22の後方端部22Bは、第2後方圧搾溝23の前方端部23Fよりも内側に設けられていてもよい。
【0030】
ここで、第1後方圧搾溝22は、長手方向Lの後方領域222において、後方端部22Bに向かうに連れて、幅方向Wの内側に狭まるように形成されていてもよいし、幅方向Wの内側に狭まらないように形成されていてもよい。
【0031】
なお、第2後方圧搾溝23は、長手方向Lの前方領域231において、前方端部23Fに向かうに連れて、幅方向Wの外側に広がるように形成されていてもよいし、幅方向Wの外側に広がらないように形成されていてもよい。
【0032】
一方、第2後方圧搾溝23は、長手方向Lの後方領域232において、分断されていてもよいし、分断されることなく繋がっていてもよい。
【0033】
図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態に係る吸収性物品1は、液透過性の表面シート11と、液不透過性の裏面シート12と、中央ウィング部40を構成するサイドシート13と、表面シート11と裏面シート13との間に配置される吸収体10とを有する。なお、本実施形態に係る吸収性物品1は、表面シート11と吸収体10との間に、セカンドシート12を有していてもよい。
【0034】
吸収体10は、粉砕パルプ及び高分子吸収ポリマーと両者を包み込むコアラップとによって構成されている。ここで、高分子ポリマーは、アクリル酸ナトリウム共重合体の粒状のポリマーである。
【0035】
また、コアラップは、液体を吸収する任意の材料のシートである。例えば、コアラップとして、ティッシュを用いてもよいし、親水性繊維や粉砕パルプをエアレイド法によってシート状にしたエアレイドシートを用いてもよい。
【0036】
また、本実施形態に係る吸収性物品1には、長手方向Lに沿って防漏壁30が設けられていてもよい。かかる防漏壁30は、中空上に折り畳まれた防漏シート31と、防漏シート31内に伸張状態で配置された弾性部材32とによって構成されている。
【0037】
図3に示すように、本実施形態に係る吸収性物品1では、裏面シートの衣服当接面側において、裏面シート12の衣服当接面を下着の内面に接着する接着剤が塗工されている。
【0038】
例えば、かかる接着剤は、中央ウィング部40内の領域40Aや後方ウィング部41内の領域41Aに塗工されている。
【0039】
なお、かかる接着剤は、重複領域Xに塗工されておらず、裏面シート12の衣服当接面側における重複領域X以外の領域に塗工されている。
【0040】
ここで、図3に示すように、重複領域Xは、裏面シート12の衣服当接面側において、吸収性物品1における一方の側縁部から他方の側縁部まで幅方向Wに延びている領域であって、中央圧搾溝21の後方端部21及び後方圧搾溝22の前方端部22Fを含む領域に対応する領域である。
【0041】
かかる構成によれば、重複領域Xにおいて、吸収性物品1と下着とが接着されないため、着用者の寝返り等による下着の挙動に影響されることなく、吸収性物品1が着用者の体の凹凸にフィットしやすくなる。
【0042】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る吸収性物品1の製造方法の一部について説明する。なお、図4に記載されていない方法については、既存の方法を用いることができる。
【0043】
図4に示すように、ステップS101において、粉砕されたパルプ及び吸収ポリマーの積層体10Aをコアラップ10Bでラッピングすることによって吸収体10を生成する。
【0044】
ステップS102において、連続搬送されている表面シート11用ウェブ11A上に吸収体20を配置し、接着剤によって表面シート11用ウェブ11A及び吸収体10を貼り合わせる。
【0045】
ステップS103において、貼り合わされた表面シート11用ウェブ11A及び吸収体10に対して、加圧ロール100A及び100Bを用いた圧縮加工を施すことによって、中央圧搾溝21、第1後方圧搾溝22、第2後方圧搾溝23及び第3後方圧搾溝24を形成する。
【0046】
ステップS104において、圧縮加工が施された表面シート11用ウェブ11A及び吸収体10に対して、裏面シート12用ウェブ12Aを貼り合わせる。
【0047】
ステップS105において、貼り合わせられた表面シート11用ウェブ11A、吸収体10及び裏面シート12用ウェブ12Aを、製品カッターを用いて、所定の寸法及び形状にカットすることによって、吸収性物品1を生成する。
【0048】
本実施形態に係る吸収性物品1によれば、中央圧搾溝21と後方圧搾溝22乃至24とが分断されているため、着用者の股間部から中央圧搾溝21に伝わる力が、後方圧搾溝22乃至24に直接的に伝わらないため、吸収性物品1が、着用者の体の凹凸に合わせて柔軟に変形することができる。
【0049】
具体的には、排泄口当接領域の中心線(a-a)の周辺、すなわち、着用者の股間部に当接する領域では、図5(a)に示すように、吸収体10の側縁部が、着用者の股間部からの力によって、中央圧搾溝21に沿って起立するように構成されているため、かかる吸収性物品1が、着用者の体の凹凸に隙間なくフィットすることができる。
【0050】
一方、排泄口当接領域の中心線(a-a)の長手方向Lの後方(例えば、図1に示す幅方向の線(c-c))、すなわち、着用者の臀部に当接する領域では、図5(b)に示すように、着用者の股間部からの力が、中央圧搾溝21を介して後方圧搾溝22乃至24に直接的に伝わらないため、吸収体10の側縁部が、起立せず、かかる吸収性物品1が、着用者の体の凹凸に隙間なくフィットすることができる。
【0051】
また、本実施形態に係る吸収性物品1によれば、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21の後方端部21Bは、第1後方圧搾溝22の前方端部22Fよりも後方に設けられているため、中央圧搾溝21及び第1後方圧搾溝22の両方によって、幅方向Wに流れる体液を吸収することができ、幅方向Wにおける体液の漏れを防止することができる。
【0052】
また、本実施形態に係る吸収性物品1によれば、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21の後方端部21Bは、第1後方圧搾溝22の前方端部22Fよりも後方に設けられているため、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21と第1後方圧搾溝22との間に、隙間部分が存在せず、かかる隙間部分が縒れに起因する体液の漏れを防止することができる。
【0053】
また、本実施形態に係る吸収性物品1によれば、中央圧搾溝21が、長手方向Lの後方領域212において、後方端部21Bに向かうに連れて、幅方向Wの外側に広がるように形成されている場合には、中央圧搾溝21において、着用者の股間部からの力を、幅方向Wの外側に誘導することによって、より確実に後方圧搾溝22乃至24に伝わらないようにすることができる。
【0054】
また、本実施形態に係る吸収性物品1によれば、後方圧搾溝22が、長手方向Lの前方領域221において、前方端部22Fに向かうに連れて、幅方向Wの内側に狭まるように形成されている場合には、着用者の股間部からの力が、中央圧搾溝21を介して後方圧搾溝22に、より伝わり難くなる。
【0055】
さらに、本実施形態に係る吸収性物品1によれば、第1後方圧搾溝22が、長手方向Lの後方領域222において、後方端部22Bに向かうに連れて、幅方向Wの内側に狭まることによって、吸収性物品1の幅方向Wの変形を抑制しつつ、吸収性物品1の長手方向Lには曲がりやすいので、吸収性物品1が、着用者の尻のカーブにフィットしやすくなる。
【0056】
(本発明の第2の実施形態)
図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係る吸収性物品1について説明する。以下、本実施形態に係る吸収性物品1について、上述の第1の実施形態に係る吸収性物品1との相違点に着目して説明する。
【0057】
図6に示すように、本実施形態に係る吸収性物品1において、中央領域Aでは、裏面シート12の衣服当接面を下着の内面に接着する接着剤は、中央圧搾溝21の幅方向Wの外側に対応する領域に塗工されておらず、中央圧搾溝21の幅方向Wの内側に対応する領域に塗工されている。
【0058】
ここで、中央領域Aにおいて、かかる接着剤は、中央圧搾溝21の幅方向Wの内側に対応する領域の少なくとも一部に塗工されていればよく、例えば、図6に示すように、中央圧搾溝21の幅方向Wの内側に対応する領域内の略長方形形状の領域に塗工されていてもよい。
【0059】
なお、中央領域Aにおいて、かかる接着剤は、中央圧搾溝21に対応する領域の少なくとも一部に塗工されていてもよい。
【0060】
一方、図6に示すように、本実施形態に係る吸収性物品1において、後方領域Bでは、かかる接着剤は、幅方向Wの中心線Oの周辺領域に塗工されておらず、幅方向Wの中心線Oの周辺領域の幅方向Wの外側に塗工されている。
【0061】
ここで、後方領域Bにおいて、かかる接着剤は、幅方向Wの中心線Oの周辺領域の幅方向Wの外側であれば、第1後方圧搾溝22の幅方向Wの内側に対応する領域、第1後方圧搾溝22の幅方向Wの外側に対応する領域及び第1後方圧搾溝22に対応する領域のいずれに塗工されていてもよい。
【0062】
例えば、図6に示すように、後方領域Bにおいて、かかる接着剤は、第1後方圧搾溝22の幅方向Wの内側に対応する領域、第1後方圧搾溝22の幅方向Wの外側に対応する領域及び第1後方圧搾溝22に対応する領域に跨って塗工されていてもよい。
【0063】
また、図6に示すように、かかる接着剤の後方領域Bにおける塗工位置、かかる接着剤の中央領域Aにおける塗工位置よりも、幅方向Wの外側に設けられていてもよい。
【0064】
ここで、中央領域Aは、裏面シート12の衣服当接面側において、中央圧搾溝21が設けられている領域に対応する領域であり、後方領域Bは、中央領域Aよりも長手方向Lの後方に設けられている領域である。
【0065】
本実施形態に係る吸収性物品1によれば、中央領域Aでは、吸収体10の側縁部が起立しやすくなり、後方領域Bでは、幅方向Wの中心線Oの周辺領域が変形しやすくなるため、着用者の体の凹凸に隙間なくフィットしやすくなる。
【0066】
(変更例)
上述の第1及び第2の実施形態に係る吸収性物品1において、防漏壁30が、長手方向Lにおいて、中央圧搾溝21が設けられている領域(例えば、図6における中央領域Aに対応)内に設けられるように構成されていてもよい。
【0067】
かかる構成によれば、防漏壁30の収縮が、中央圧搾溝21が設けられている領域内で完結できるので、中央圧搾溝21及び第1後方領域の連動性を低下させることができる。
【0068】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0069】
1…吸収性物品
10…吸収体
11…表面シート
12…裏面シート
13…サイドシート
21…中央圧搾溝
22…第1後方圧搾溝
23…第2後方圧搾溝
24…第3後方圧搾溝
30…防漏壁
31…防漏シート
40…中央ウィング部
41…後方ウィング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品であって、
前記吸収性物品の長手方向に沿って、前記表面シートから前記吸収体までを圧搾するように構成されている圧搾溝が設けられており、
前記圧搾溝は、少なくとも中央圧搾溝及び後方圧搾溝に分断されており、
前記長手方向において、前記中央圧搾溝は、前記吸収性物品の排泄口当接領域の中心線を跨ぐように設けられており、
前記長手方向において、前記後方圧搾溝は、前記排泄口当接領域の中心線よりも後方に設けられており、
前記長手方向において、前記中央圧搾溝の後方端部は、前記後方圧搾溝の前方端部よりも後方に設けられており、
前記吸収性物品の幅方向において、前記中央圧搾溝の後方端部は、前記後方圧搾溝の前方端部よりも外側に設けられていることを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
前記中央圧搾溝は、前記長手方向の後方領域において、前記後方端部に向かうに連れて、前記幅方向の外側に広がるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記後方圧搾溝は、前記長手方向の前方領域において、前記前方端部に向かうに連れて、前記幅方向の内側に狭まるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記後方圧搾溝は、少なくとも第1後方圧搾溝と第2後方圧搾溝とに分断されており、
前記第1後方圧搾溝の後方端部は、前記第2後方圧搾溝の前方端部に対して、前記長手方向の後方で、かつ、前記幅方向の内側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記裏面シートの衣服当接面側において、前記吸収性物品における一方の側縁部から他方の側縁部まで前記幅方向に延びている領域であって、前記中央圧搾溝の後方端部及び前記後方圧搾溝の前方端部を含む領域に対応する領域である重複領域が設けられており、
前記裏面シートの衣服当接面を下着の内面に接着する接着剤は、前記重複領域に塗工されておらず、前記裏面シートの衣服当接面側における前記重複領域以外の領域に塗工されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記裏面シートの衣服当接面側において、前記中央圧搾溝が設けられている領域に対応する中央領域、及び、前記中央領域よりも前記長手方向の後方に設けられている後方領域が設けられており、
前記中央領域では、前記裏面シートの衣服当接面を下着の内面に接着する接着剤は、前記中央圧搾溝の前記幅方向の外側に対応する領域に塗工されておらず、前記中央圧搾溝の前記幅方向の内側に対応する領域に塗工されており、
前記後方領域では、前記接着剤は、前記幅方向の中心線の周辺領域に塗工されておらず、前記幅方向の中心線の周辺領域の前記幅方向の外側に塗工されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記幅方向の両外側に延出する中央ウィング部が設けられており、
前記排泄口当接領域の中心線は、前記長手方向における前記中央ウィング部の中心線に一致することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記幅方向の両外側に延出する中央ウィング部が設けられておらず、
前記排泄口当接領域の中心線は、前記吸収性物品の前記幅方向の長さ寸法が最も短い位置において前記幅方向に延びる線であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−250888(P2011−250888A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125215(P2010−125215)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】