説明

吸収性物品

【課題】補助吸収具が取り付け可能な吸収性物品において、補助吸収具を使用しない場合に、フック部材の着用者への接触による着用感の低下を防止する。
【解決手段】吸収性物品1は、略シート状の本体部2、および、本体部2の両側部上に配置される一対のサイドシート3を備える。吸収性物品1が、内側に補助吸収具を取り付けることなく単独で使用される場合には、補助吸収具の固定用のフック部材6が本体部2のトップシート21とサイドシート3の起立部342との間に配置されるため、補助吸収具が取り付けられていない状態の吸収性物品1が着用者に装着される際に、フック部材6が起立部342により覆われ、着用者の肌に直接接触することが防止される。その結果、補助吸収具を使用しない場合に、着用者の肌がフック部材6に接触することにより生じる痛み等の不快感を防止し、吸収性物品1の着用感の低下を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつでは、少量の排尿時であってもおむつ全体を交換する必要があるため、使用者にとって経済的な負担が大きくなってしまう。そこで、従来より、使い捨ておむつの内側において安価な補助吸収具により着用者の排泄部を覆い、少量の排尿時には補助吸収具のみを交換することが行われている。
【0003】
このような補助吸収具の1つとして、使い捨ておむつの内側に取り付けられるシート状の尿取りパッドが利用されており、尿取りパッドの取り付けの際には、尿取りパッドのバックシート上に設けられた面ファスナや粘着テープ等の止着部を、使い捨ておむつのトップシート上に止着することが行われている。
【0004】
一方、特許文献1では、パンツタイプの使い捨ておむつにおいて、吸収体の上面を被覆するトップシート上にメカニカルファスナを設け、当該メカニカルファスナを尿取りパッドのバックシートに係合させることにより、尿取りパッドを使い捨ておむつに固定する技術が開示されている。これにより、比較的高価なメカニカルファスナを尿取りパッドに設ける必要がなくなるため、尿取りパッドの製造コストが低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−244506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、一般的な使い捨ておむつは、内側に尿取りパッドを取り付けることなく単独で使用される場合もある。しかしながら、特許文献1の使い捨ておむつを単独で使用した場合、メカニカルファスナが着用者の肌に直接接触するため、体圧によりメカニカルファスナが着用者の肌に押しつけられたり、着用者が動く際にメカニカルファスナにより肌が擦られたりすると、痛み等の不快感が生じ、使い捨ておむつの着用感が低下してしまう。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、補助吸収具が取り付け可能な吸収性物品において、補助吸収具を使用しない場合に、フック部材の着用者への接触による着用感の低下を防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、吸収コアと、前記吸収コアの一方の主面を覆うトップシートと、前記吸収コアの他方の主面を覆うバックシートと、前記トップシート上にて起倒可能とされ、前記トップシート上に倒伏することにより前記トップシートの一部を覆う部分被覆シートと、前記部分被覆シートと前記トップシートとの間に配置され、補助吸収具が前記トップシート上に取り付けられる際に、前記補助吸収具に係合して前記補助吸収具の位置を固定するフック部材とを備える。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記フック部材が、前記トップシート上に接合されて前記部分被覆シートと対向する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸収性物品であって、前記部分被覆シートの前記フック部材と対向する面がプラスチックフィルムにて形成される。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記フック部材が、前記部分被覆シートに接合されて前記トップシートと対向する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記トップシートの両側部上において前記トップシートの長手方向に伸びる一対の側壁部をさらに備え、前記一対の側壁部のそれぞれが、前記長手方向における中央において前記トップシートから起立する起立部と、前記長手方向における両端部において前記トップシート上に固定される2つの側壁端部と、前記長手方向に沿って前記起立部に接合され、収縮することによりギャザーを形成する弾性部材とを備え、前記部分被覆シートが、前記一対の側壁部の一方の前記起立部である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の吸収性物品であって、前記一対の側壁部の他方の前記起立部が、前記部分被覆シートと同様の構造を有するもう1つの部分被覆シートであり、前記もう1つの部分被覆シートと前記トップシートとの間に配置され、前記補助吸収具が前記トップシート上に取り付けられる際に、前記補助吸収具に係合して前記補助吸収具の位置を固定するもう1つのフック部材をさらに備える。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記トップシートの前記長手方向の一方側に配置されて前記バックシートまたは前記バックシートに連続するシートに接合されるエンドシートをさらに備え、前記エンドシートの一部が前記トップシートの端部を被覆する前記部分被覆シートである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の吸収性物品であって、前記トップシートの前記長手方向の他方側に配置されて前記バックシートまたは前記バックシートに連続する前記シートに接合されるもう1つのエンドシートをさらに備え、前記もう1つのエンドシートの一部が、前記トップシートの他方の端部を被覆するとともに前記部分被覆シートと同様の構造を有するもう1つの部分被覆シートである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記フック部材が、角部が除去された形状である。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、補助吸収具を使用しない場合に、フック部材の着用者への接触による着用感の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。
【図2】吸収性物品の断面図である。
【図3】吸収性物品の断面図である。
【図4】吸収性物品および補助吸収具の断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る吸収性物品の断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る吸収性物品の外観を示す斜視図である。
【図7】吸収性物品を展開した状態にて示す平面図である。
【図8】吸収性物品の断面図である。
【図9】吸収性物品および補助吸収具の断面図である。
【図10】第4の実施の形態に係る吸収性物品および補助吸収具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る吸収性物品1を広げた状態にて示す平面図である。吸収性物品1は、着用者の腹側に当接する部位と背側に当接する部位とを止着テープにより腰回りで止着して着用するテープタイプの使い捨ておむつであり、着用者からの排泄物を受ける。図1では、着用時に着用者に接する側(すなわち、着用者側)の面を手前にして吸収性物品1を描いている。
【0020】
図2は、吸収性物品1を図1中に示すA−Aの位置にて長手方向(すなわち、図1中における上下方向)に垂直な面で切断した断面図である。図1および図2に示すように、吸収性物品1は、略シート状の本体部2、および、本体部2の両側部上(すなわち、図1および図2中における左右方向の両側)に配置されて本体部2の長手方向のおよそ全長に亘る一対のサイドシート3を備える。吸収性物品1は、図1に示すように、本体部2の長手方向の一方の端部近傍において、本体部2の長手方向に垂直な幅方向の両側に取り付けられた一対の止着テープ24をさらに備える。図2では、図示の都合上、吸収性物品1の各構成を離して描いている。
【0021】
本体部2の図1中における上側の部位201および下側の部位203はそれぞれ、着用者の腹側および背側の肌に接する部位であり、以下の説明では、「前方部201」および「後方部203」と呼ぶ。また、前方部201と後方部203との間において前方部201および後方部203から連続するとともに着用者の股間部に対向する部位202を「股下部202」と呼ぶ。吸収性物品1では、本体部2が前方部201、股下部202および後方部203を長手方向に順に有し、前方部201および後方部203の幅は、股下部202の幅よりも大きい。また、一対の止着テープ24は、後方部203の幅方向の両側に取り付けられ、吸収性物品1が着用者に装着される際には、前方部201の外面(すなわち、着用者に接する面とは反対側の面)に止着される。
【0022】
図1および図2に示すように、本体部2は、吸収コア22、吸収コア22の一方の主面(すなわち、着用者側の主面)を覆うトップシート21、および、吸収コア22の他方の主面を覆うバックシート23を備え、トップシート21は、吸収コア22の周りにおいてホットメルト接着剤を介してバックシート23に接合される。図2では、図示の都合上、吸収性物品1の各構成を離して描いている。また、図1では、図の理解を容易にするために、トップシート21とバックシート23との間に配置された吸収コア22の輪郭を太破線にて描いている。図1に示すように、前方部201および後方部203における吸収コア22の幅は、股下部202における吸収コア22の幅よりも大きい。換言すれば、吸収コア22は、いわゆる砂時計型とされる。
【0023】
図2に示すように、サイドシート3の幅方向の外側の部位33は、バックシート23のトップシート21から露出する部位、および、トップシート21の幅方向のエッジ近傍の部位に、長手方向の全長に亘ってホットメルト接着剤を介して接合される。以下の説明では、一対のサイドシート3のそれぞれの外側の部位33を「接合部33」といい、接合部33の幅方向の内側において接合部33に連続する部位34を「側壁部34」という。サイドシート3とトップシート21との接合や上述のトップシート21とバックシート23との接合は、熱融着接合や超音波接合等により行われてもよい。
【0024】
一対の側壁部34はそれぞれ、トップシート21の両側部上においてトップシート21の長手方向のおよそ全長に亘って伸びており、図1に示すように、長手方向における両端部において熱融着接合または超音波接合、あるいは、ホットメルト接着剤による接着によりトップシート21上に固定される2つの側壁端部341を備える。また、一対の側壁部34はそれぞれ、図2に示すように、長手方向における中央において2つの側壁端部341(図1参照)から連続するとともにトップシート21から起立する起立部342、および、起立部342の自由端近傍において長手方向に沿ってホットメルト接着剤により接合される弾性部材32aをさらに備える。各サイドシート3では、接合部33および側壁部34の全体に亘る第1シート351の内側の面(すなわち、トップシート21に対向する面)に、起立部342のおよそ全体に亘る第2シート352が積層される。
【0025】
吸収性物品1では、各サイドシート3の接合部33とバックシート23との間に、長手方向に伸びる2本の弾性部材32bが配置され、ホットメルト接着剤によりサイドシート3およびバックシート23に接合される。図1および図2に示す吸収性物品1が着用される際には、弾性部材32bが収縮することにより、サイドシート3およびバックシート23が着用者側かつ内側に向かって立ち上がってレッグギャザーが形成され、吸収性物品1が着用者の足の付け根近傍に密着する。また、各サイドシート3の弾性部材32aが収縮することにより、起立部342が着用者に向かって起立し、着用者の脚の付け根近傍に当接する立体ギャザーとなる。吸収性物品1では、一対の起立部342がそれぞれ、トップシート21上にて起倒可能とされるとともにトップシート21に倒伏することによりトップシート21の一部を覆う部分被覆シートとして機能する。なお、図1では倒伏状態の起立部342を描いている。
【0026】
本体部2の長手方向の両端部にはそれぞれ、トップシート21とバックシート23とに挟まれるとともに幅方向に伸びる3本の弾性部材25が設けられる。吸収性物品1では、伸張状態にてトップシート21およびバックシート23に接合された弾性部材25が収縮することによりウエストギャザーが形成され、吸収性物品1の着用時に本体部2が着用者の腰回りに密着する。このように、弾性部材32a,32b、並びに、弾性部材25により吸収性物品1が着用者に密着することにより、脚周り、股間、腹側および背側からの尿等の漏出が防止される。
【0027】
図3は、吸収性物品1を図1中のB−Bの位置にて長手方向に垂直な面で切断した断面図である。吸収性物品1は、図1および図3に示すように、一対のサイドシート3の起立部342と本体部2のトップシート21との間に配置される4つのフック部材6をさらに備える。フック部材6は、不織布等の繊維と係合可能なフック構造を有する面ファスナであり、後述するように、尿取りパッド等の補助吸収具が吸収性物品1の内側(すなわち、着用者側)にてトップシート21上に取り付けられる際に、補助吸収具に係合して補助吸収具の位置を固定する。
【0028】
図1に示すように、各フック部材6は平面視において略矩形であり、角部が除去された形状(いわゆる、面取りされた形状)である。4つのフック部材6のうち2つのフック部材6は、一方のサイドシート3の下方において、吸収性物品1の前方部201および後方部203の端部近傍にて吸収コア22と重なる位置にそれぞれ配置され、他の2つのフック部材6は、他方のサイドシート3の下方において、前方部201および後方部203の端部近傍にて吸収コア22と重なる位置にそれぞれ配置される。各フック部材6は、図3に示すように、トップシート21上に熱融着接合または超音波接合、あるいは、ホットメルト接着剤による接着により接合されて倒伏状態の起立部342と対向する。フック部材6では、上記フック構造は起立部342と対向する露出面に形成される。
【0029】
トップシート21は、透液性のシート材料、例えば、親水性繊維により形成された不織布であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収コア22へと移動させる。トップシート21として利用される不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンレース不織布であり、これらの不織布を形成する親水性繊維としては通常、セルロースやレーヨン、コットン等が用いられる。なお、トップシート21として、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用されてもよい。
【0030】
吸収コア22は、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維に粒状の高吸収性ポリマー(SAP(Super Absorbent Polymer))や高吸収性ファイバー等の高吸収性材料を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等により包み込んで形成され、トップシート21を透過した水分を吸収して迅速に固定する。親水性繊維を包むティッシュペーパーや透液性不織布等は、親水性繊維および吸水性材料とホットメルト接着剤により接合されて、親水性繊維の型崩れ、および、吸水性材料の脱落(特に、吸水後における脱落)を防止する。本実施の形態では、吸収コア22はパルプ繊維およびSAPを含む。
【0031】
バックシート23としては、疎水性繊維にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用され、バックシート23に到達した排泄物の水分等が、本体部2の外側にしみ出すことが防止される。バックシート23にプラスチックフィルムが利用される場合、吸収性物品1のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。
【0032】
サイドシート3のシート本体としては、疎水性繊維にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用される。本実施の形態では、図2および図3に示す第1シート351は不織布により形成され、起立部342の第2シート352はプラスチックフィルムにより形成される。換言すれば、起立部342がトップシート21上に倒伏した状態において、フック部材6と対向する起立部342の面がプラスチックフィルムにて形成される。図1に示す弾性部材32a,32b,25としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が利用され、本実施の形態では、ポリウレタン糸が各弾性部材として利用される。
【0033】
図4は、着用者が着用する外装物品の1つである吸収性物品1の内側に、着用者からの排泄物を受ける補助吸収具7が取り付けられた状態を示す断面図であり、上述の図3の断面に対応する。図4に示すように、補助吸収具7は、略シート状の補助吸収具本体部72、および、補助吸収具本体部72の両側部上(すなわち、幅方向の両側)において補助吸収具本体部72の長手方向のおよそ全長に亘る一対の補助吸収具サイドシート73を備える。補助吸収具7の平面視における形状は、いわゆる砂時計型または略矩形である。
【0034】
補助吸収具本体部72は、トップシート721、バックシート723、および、トップシート721とバックシート723との間に配置された吸収コア722を備える。補助吸収具7の長手方向の長さは、図1に示す吸収性物品1の吸収コア22の長手方向の長さにおよそ等しい。補助吸収具7にて受けられた着用者からの排泄物は、補助吸収具サイドシート73により、補助吸収具7の外部、および、吸収性物品1の外部へと漏出することが防止される。
【0035】
補助吸収具7が吸収性物品1に取り付けられる際には、補助吸収具7の両側部が、吸収性物品1のトップシート21と一対の起立部342との間に挿入される。そして、吸収性物品1のトップシート21上に接合されたフック部材6が、撥水性または不透液性の不織布により形成された(あるいは、当該不織布が外面に設けられた積層シートにより形成された)補助吸収具7のバックシート723に係合することにより、補助吸収具7の吸収性物品1に対する相対位置が固定される。その結果、補助吸収具7が吸収性物品1の内側でずれて排泄物が補助吸収具7の外部に漏出することが防止される。
【0036】
吸収性物品1では、左右両側に配置される一対の起立部342とトップシート21とのそれぞれの間にフック部材6が配置されることにより、補助吸収具7を吸収性物品1に対して強固に取り付けることができる。上述のように、補助吸収具7の長さは吸収性物品1の吸収コア22の長さにおよそ等しいため、フック部材6は補助吸収具7の4つの角部近傍に係合される。これにより、補助吸収具7のずれをより確実に防止することができるとともに、補助吸収具7の角部が縒れたり丸まってしまうことを防止することもできる。また、吸収性物品1にフック部材6を設けることにより、比較的高価なフック部材を補助吸収具7に設ける必要がなくなるため、補助吸収具7の製造コストを低減することができる。その結果、補助吸収具7の販売価格を低減することができ、吸収性物品1に比べて交換頻度が高い補助吸収具7の使用に係るコストを低減することができる。
【0037】
ところで、吸収性物品1は、内側に補助吸収具7を取り付けることなく単独で使用される場合もある。上述のように、吸収性物品1では、図3に示すように、フック部材6が本体部2のトップシート21と部分被覆シートである起立部342との間に配置されるため、補助吸収具7が取り付けられていない状態の吸収性物品1が着用者に装着される際に、フック部材6が起立部342により覆われ、着用者の肌に直接接触することが防止される。その結果、補助吸収具7を使用しない場合に、着用者の肌がフック部材6に接触することにより生じる痛み等の不快感を防止し、吸収性物品1の着用感の低下を防止することができる。
【0038】
また、各フック部材6が、図1に示すように、吸収性物品1の前方部201の端部または後方部203の端部近傍に配置されており、前方部201の端部近傍および後方部203の端部近傍では、股下部202に比べて起立部342の立ち上がりが小さいため、起立部342が起立した状態においても、フック部材6が着用者に対して露出することがより確実に防止される。
【0039】
一方、吸収性物品1では、必ずしもフック部材6全体が常に起立部342により被覆されているとは限らず、着用者の動き等により起立部342が変形する等してフック部材6の端部が僅かに起立部342から露出する可能性がある。また、起立部342が下側から着用者に強く押しつけられる場合もある。このような場合であっても、フック部材6が、角部が除去された形状であるため、着用者の肌がフック部材6の端部に直接的または間接的に接触することにより生じる着用感の低下を防止することができる。
【0040】
吸収性物品1では、図3に示すように、サイドシート3において、起立部342のフック部材6と対向する面(すなわち、起立部342の第2シート352の内面)がプラスチックフィルムにて形成される。これにより、吸収性物品1を装着する際に、起立部342をフック部材6から速やかに離間させて起立させることができる。
【0041】
上述のように、吸収性物品1では、側壁部34の起立部342がフック部材6を被覆する部分被覆シートとして利用される。着用者からの排泄物を受ける吸収性物品では、排泄物の側方からの漏出(いわゆる、横漏れ)を防止するための側壁部が、様々な種類の吸収性物品に設けられるため、吸収性物品1の構造は、多種多様な吸収性物品に対して容易に適用することができる。例えば、上端に胴部開口を有し、下部に一対の脚部開口を有するパンツタイプの使い捨ておむつや、内側に小型の補助吸収具が取り付けられる比較的大型の補助吸収具等に、吸収性物品1の構造を容易に適用することができる。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図5は、第2の実施の形態に係る吸収性物品1a、および、吸収性物品1aに取り付けられた補助吸収具7の断面図であり、上述の図4に対応する。図5に示す吸収性物品1aは、図3に示す吸収性物品1のサイドシート3からプラスチックフィルムにより形成された第2シート352が省略される点、および、フック部材6がサイドシート3の起立部342に接合される点を除き、図1ないし図3に示す吸収性物品1と同様の構造を有する。以下の説明では、吸収性物品1aの吸収性物品1と対応する構造に同符号を付す。また、図5中の補助吸収具7の構造は、上述したものと同様である。
【0043】
吸収性物品1aでは、第1の実施の形態と同様に、4つのフック部材6が、一対のサイドシート3の起立部342と本体部2のトップシート21との間に配置される。これらのフック部材6は、一対の起立部342の内面(すなわち、本体部2に対向する面)に接合され、不織布により形成された一対の補助吸収具サイドシート73の外面(すなわち、補助吸収具本体部72に対向する面とは反対側の面)に係合する。これにより、補助吸収具7の吸収性物品1aに対する相対位置が固定され、排泄物が補助吸収具7の外部に漏出することが防止される。なお、補助吸収具7に補助吸収具サイドシート73が設けられていない場合、吸収性物品1aのフック部材6は、補助吸収具7の不織布により形成されたトップシート721に係合する。
【0044】
一方、吸収性物品1aが、内側に補助吸収具7を取り付けることなく単独で使用される場合、起立部342の内面に接合されたフック部材6は、本体部2のトップシート21と対向しており、第1の実施の形態と同様に、着用者の肌に直接接触することが防止される。その結果、着用者の肌がフック部材6に接触することにより生じる痛み等の不快感が防止され、吸収性物品1aの着用感の低下を防止することができる。
【0045】
吸収性物品1aでは、フック部材6が、部分被覆シートである起立部342の内面に接合されることにより、フック部材6が着用者に対して露出することがより確実に防止される。また、補助吸収具7のバックシート723の外面が、プラスチックフィルム等のフック部材6と係合不能な材料により形成されている場合であっても、フック部材6により補助吸収具7を固定することができる。一方、第1の実施の形態に係る吸収性物品1では、フック部材6が本体部2のトップシート21上に接合されることにより、吸収性物品1aに比べて吸収性物品1の製造を簡素化することができる。
【0046】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図6は、第3の実施の形態に係る吸収性物品1bの外観を示す斜視図である。図6に示すように、吸収性物品1bは、図6中の上側の端部である上端に胴部開口11を有し、下部に一対の脚部開口12を有するパンツタイプの使い捨ておむつであり、着用者からの排泄物を受ける。
【0047】
図7は、吸収性物品1bを展開した状態で着用者側から見た平面図である。図7に示すように、吸収性物品1bは、外装シート4、外装シート4上(すなわち、外装シート4の着用者側)に取り付けられて着用者からの排泄物を吸収する略シート状の吸収体20、および、吸収体20の長手方向(すなわち、図7中における縦方向であり、後述するトップシート21の長手方向でもある。)の両側に配置されて外装シート4上に接合されるとともに外装シート4との間に吸収体20の長手方向の端部を挟んで固定する2つのエンドシート5を備える。
【0048】
図6に示すように、吸収性物品1bでは、外装シート4が吸収体20と共に股下部202にて折り曲げられ、股下部202を下側に向けた際の前方部201の左右両側の部位(すなわち、長手方向に垂直な幅方向の両側の部位)が、後方部203の左右両側の部位にそれぞれ接合されることにより、前方部201および後方部203の上端に胴部開口11が形成され、前方部201および後方部203の下側において股下部202の左右に一対の脚部開口12が形成される。これにより、吸収性物品1bがパンツ型に形成される。
【0049】
図7に示すように、吸収体20は、略シート状の本体部2、および、本体部2の両側部上に配置されて本体部2の長手方向のおよそ全長に亘る一対のサイドシート3を備える。サイドシート3の構造は、側壁部34の起立部342から第2シート352(図2および図3参照)が省略される点を除き、第1の実施の形態に係る吸収性物品1とほぼ同様である。
【0050】
図8は、吸収性物品1bを図7中のC−Cの位置にて切断した断面図である。図8に示すように、本体部2は、第1の実施の形態に係る吸収性物品1と同様に、トップシート21、バックシート23、および、トップシート21とバックシート23との間に配置された吸収コア22を備える。図7では、図の理解を容易にするために吸収コア22の輪郭を太破線にて描いている。図7に示すように、吸収コア22の長手方向の両端部における幅は、吸収コア22の長手方向の中央部における幅よりも大きく、本体部2の幅はおよそ一定である。
【0051】
図8に示すように、外装シート4は、第1外装シート41、および、第1外装シート41の下側(すなわち、着用者とは反対側)にて第1外装シート41に積層される第2外装シート42を備え、第2外装シート42の長手方向の両端部は上側(すなわち、着用者側)に折り返され、第1外装シート41上に接合されたエンドシート5上に接合される。外装シート4は、第1外装シート41と第2外装シート42との間、または、長手方向の両端部で折り返されて2層構造となっている第2外装シート42の間に配置される複数の脚部弾性部材43、および、複数の胴部弾性部材44を備える。
【0052】
図7および図8に示す脚部弾性部材43および胴部弾性部材44は、伸張状態にて第1外装シート41および第2外装シート42に接合される。吸収性物品1bでは、脚部弾性部材43が収縮することにより第1外装シート41および第2外装シート42が収縮されてレッグギャザーが形成され、胴部弾性部材44が収縮することにより胴部ギャザーが形成される。図8に示すように、第1外装シート41上には、吸収体20のバックシート23がホットメルト接着剤等により接合され、外装シート4はバックシート23に実質的に連続するとともにバックシート23から長手方向の両側に広がるシートとなっている。
【0053】
吸収性物品1bでは、図8に示すように、各エンドシート5の一部(具体的には、吸収体20に近い方の長手方向の端部51)が、トップシート21上にて起倒可能とされ、トップシート21上に倒伏することによりトップシート21の長手方向の端部を被覆する部分被覆シートとなっている。各エンドシート5の端部51とトップシート21との間にはフック部材6aが配置される。フック部材6aは、トップシート21上に接合され、倒伏状態のエンドシート5の端部51と対向する。
【0054】
フック部材6aは、第1の実施の形態に係るフック部材6と同様に、不織布等の繊維と係合可能なフック構造を、エンドシート5と対向する露出面に有する面ファスナであり、図7に示すように、その形状は吸収性物品1bの幅方向に伸びる帯状であって角部が除去された形状となっている。また、エンドシート5は、図8に示すように、エンドシート5の全体に亘る不織布により形成された第1シート52、および、第1シート52の下面に積層されて接合されたプラスチックフィルムにより形成された第2シート53を備える。換言すれば、エンドシート5の端部51がトップシート21上に倒伏した状態において、当該端部51のフック部材6aと対向する面がプラスチックフィルムにより形成される。
【0055】
エンドシート5は、トップシート21と同様に透液性のシート材料、例えば、親水性繊維により形成された不織布により形成される。エンドシート5として利用される不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンレース不織布であり、これらの不織布を形成する親水性繊維としては通常、セルロースやレーヨン、コットン等が用いられる。なお、エンドシート5として、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用されてもよい。
【0056】
外装シート4の第1外装シート41および第2外装シート42としては、バックシート23と同様に、疎水性繊維にて形成された撥水性または不透液性の不織布やプラスチックフィルムが利用され、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用される。プラスチックフィルムとしては、透湿性(通気性)を有するものが利用されることが好ましい。また、第1外装シート41および第2外装シート42として、トップシート21およびエンドシート5と同様に、親水性繊維により形成された不織布や親水処理した疎水性繊維にて形成された透液性の不織布が利用されてもよい。脚部弾性部材43および胴部弾性部材44としては、サイドシート3の弾性部材と同様に、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が利用され、本実施の形態では、ポリウレタン糸が脚部弾性部材43および胴部弾性部材44として利用される。
【0057】
図9は、吸収性物品1bの内側に上述の補助吸収具7が取り付けられた状態を示す断面図であり、上述の図8に対応する。図9に示すように、補助吸収具7が吸収性物品1bに取り付けられる際には、補助吸収具7の長手方向の両端部が、吸収性物品1bのエンドシート5の端部51とトップシート21との間に挿入される。そして、トップシート21上に接合されたフック部材6aが、撥水性または不透液性の不織布により形成された(あるいは、当該不織布が外面に設けられた積層シートにより形成された)補助吸収具7のバックシート723に係合することにより、第1の実施の形態と同様に、補助吸収具7の吸収性物品1bに対する相対位置が固定される。その結果、補助吸収具7が吸収性物品1bの内側でずれて排泄物が補助吸収具7の外部に漏出することが防止される。
【0058】
吸収性物品1bでは、トップシート21の長手方向の両側において、2つのエンドシート5の端部51とトップシート21とのそれぞれの間にフック部材6aが配置されることにより、補助吸収具7を吸収性物品1bに対して強固に取り付けることができる。また、フック部材6aが、平面視において砂時計型または略矩形状の補助吸収具7において、4つの角部を含む長手方向の端部のおよそ全幅に亘って係合されることにより、補助吸収具7のずれをより確実に防止することができるとともに、補助吸収具7の角部が縒れたり丸まってしまうことを防止することもできる。さらに、比較的高価なフック部材を補助吸収具7に設ける必要がなくなるため、補助吸収具7の製造コストを低減することができる。
【0059】
吸収性物品1bでは、エンドシート5において、端部51のフック部材6aと対向する面(すなわち、端部51の第2シート53の下面)がプラスチックフィルムにより形成されることにより、吸収性物品1bを装着する際に、エンドシート5の端部51をフック部材6aから速やかに離間させ、フック部材6aを補助吸収具7のバックシート723に速やかに係合させることができる。
【0060】
一方、吸収性物品1bが補助吸収具7を取り付けることなく単独で使用される場合には、フック部材6aが本体部2のトップシート21とエンドシート5の端部51との間に配置されるため、吸収性物品1bが着用者に装着される際に、フック部材6aがエンドシート5の端部51により覆われ、着用者の肌に直接接触することが防止される。その結果、第1の実施の形態と同様に、着用者の肌がフック部材6aに接触することにより生じる痛み等の不快感を防止し、吸収性物品1bの着用感の低下を防止することができる。
【0061】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図10は、第4の実施の形態に係る吸収性物品1c、および、吸収性物品1cに取り付けられた補助吸収具7の断面図であり、図9に対応する。図10に示す吸収性物品1cは、図8に示す吸収性物品1bのエンドシート5からプラスチックフィルムにより形成された第2シート53が省略される点、および、フック部材6aがエンドシート5の端部51に接合される点を除き、図7および図8に示す吸収性物品1bと同様の構造を有する。以下の説明では、吸収性物品1cの吸収性物品1bと対応する構造に同符号を付す。また、図10中の補助吸収具7の構造は、上述したものと同様である。
【0062】
図10に示す吸収性物品1cでは、第3の実施の形態と同様に、2つのフック部材6aが、2つのエンドシート5の端部51と本体部2のトップシート21との間に配置される。吸収性物品1cでは、フック部材6aがエンドシート5の端部51の下面(すなわち、本体部2に対向する面)に接合される。補助吸収具7では、トップシート721、および、一対の補助吸収具サイドシート73(図4参照)が不織布により形成されており、吸収性物品1cのフック部材6aは、補助吸収具7のトップシート721、および、一対の補助吸収具サイドシート73の外面(すなわち、補助吸収具本体部72に対向する面とは反対側の面)に係合する。これにより、補助吸収具7の吸収性物品1cに対する相対位置が固定され、排泄物が補助吸収具7の外部に漏出することが防止される。なお、補助吸収具7に補助吸収具サイドシート73が設けられていない場合、吸収性物品1cのフック部材6は、補助吸収具7のトップシート721のみに係合する。
【0063】
一方、吸収性物品1cが、内側に補助吸収具7を取り付けることなく単独で使用される場合、エンドシート5の端部51の下面に接合されたフック部材6aは、本体部2のトップシート21と対向しており、第3の実施の形態と同様に、着用者の肌に直接接触することが防止される。その結果、着用者の肌がフック部材6aに接触することにより生じる痛み等の不快感を防止し、吸収性物品1cの着用感の低下を防止することができる。
【0064】
吸収性物品1cでは、フック部材6aが、部分被覆シートであるエンドシート5の端部51の下面に接合されることにより、フック部材6aが着用者に対して露出することがより確実に防止される。また、補助吸収具7のバックシート723の外面が、プラスチックフィルム等のフック部材6aと係合不能な材料により形成されている場合であっても、フック部材6aにより補助吸収具7を固定することができる。一方、第3の実施の形態に係る吸収性物品1bでは、フック部材6aがトップシート21上に接合されることにより、吸収性物品1cに比べて吸収性物品1bの製造を簡素化することができる。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0066】
第3の実施の形態に係る吸収性物品1bでは、外装シート4が省略されるとともに外装シート4に代えてバックシート23が吸収コア22の周囲に大きく広がる構造とされてもよい。この場合、トップシート21の長手方向の両側に配置されたエンドシート5は、バックシート23に直接接合されてもよく、トップシート21を介してバックシート23に間接的に接合されてもよい(第4の実施の形態に係る吸収性物品1cにおいても同様)。
【0067】
上述の吸収性物品では、サイドシート3の起立部342やエンドシート5の端部51が、フック部材を間に挟んでトップシート21に対向する部分被覆シートとされているが、部分被覆シートは必ずしもこれらの部位には限定されず、吸収性物品の他の部位が部分被覆シートとされてもよい。例えば、略矩形のフック部材がトップシート21上に接合され、フック部材よりも少し大きい略矩形のシート部材の一辺近傍の部位が、フック部材の近傍においてトップシート21に接合されることにより、当該シート部材が、トップシート21上にて起倒可能な部分被覆シートとなり、フック部材の被覆専用に利用されてもよい。
【0068】
吸収性物品では、フック部材の形状は略矩形状や帯状には限定されず、吸収性物品の部分被覆シートの形状や吸収性物品の内側に取り付けられる補助吸収具の形状等に合わせて様々に変更されてよい。また、フック部材として、面ファスナ以外の様々な部材が利用されてもよい。
【0069】
上記実施の形態に係る吸収性物品の構造は、着用者からの排泄物を受ける様々な種類の吸収性物品に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1,1a〜1c 吸収性物品
5 エンドシート
6,6a フック部材
7 補助吸収具
21 トップシート
22 吸収コア
23 バックシート
32a,32b,25 弾性部材
34 側壁部
51 端部
53 第2シート
341 側壁端部
342 起立部
352 第2シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
吸収コアと、
前記吸収コアの一方の主面を覆うトップシートと、
前記吸収コアの他方の主面を覆うバックシートと、
前記トップシート上にて起倒可能とされ、前記トップシート上に倒伏することにより前記トップシートの一部を覆う部分被覆シートと、
前記部分被覆シートと前記トップシートとの間に配置され、補助吸収具が前記トップシート上に取り付けられる際に、前記補助吸収具に係合して前記補助吸収具の位置を固定するフック部材と、
を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品であって、
前記フック部材が、前記トップシート上に接合されて前記部分被覆シートと対向することを特徴とする吸収性物品。
【請求項3】
請求項2に記載の吸収性物品であって、
前記部分被覆シートの前記フック部材と対向する面がプラスチックフィルムにて形成されることを特徴とする吸収性物品。
【請求項4】
請求項1に記載の吸収性物品であって、
前記フック部材が、前記部分被覆シートに接合されて前記トップシートと対向することを特徴とする吸収性物品。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の吸収性物品であって、
前記トップシートの両側部上において前記トップシートの長手方向に伸びる一対の側壁部をさらに備え、
前記一対の側壁部のそれぞれが、
前記長手方向における中央において前記トップシートから起立する起立部と、
前記長手方向における両端部において前記トップシート上に固定される2つの側壁端部と、
前記長手方向に沿って前記起立部に接合され、収縮することによりギャザーを形成する弾性部材と、
を備え、
前記部分被覆シートが、前記一対の側壁部の一方の前記起立部であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項6】
請求項5に記載の吸収性物品であって、
前記一対の側壁部の他方の前記起立部が、前記部分被覆シートと同様の構造を有するもう1つの部分被覆シートであり、
前記もう1つの部分被覆シートと前記トップシートとの間に配置され、前記補助吸収具が前記トップシート上に取り付けられる際に、前記補助吸収具に係合して前記補助吸収具の位置を固定するもう1つのフック部材をさらに備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載の吸収性物品であって、
前記トップシートの前記長手方向の一方側に配置されて前記バックシートまたは前記バックシートに連続するシートに接合されるエンドシートをさらに備え、
前記エンドシートの一部が前記トップシートの端部を被覆する前記部分被覆シートであることを特徴とする吸収性物品。
【請求項8】
請求項7に記載の吸収性物品であって、
前記トップシートの前記長手方向の他方側に配置されて前記バックシートまたは前記バックシートに連続する前記シートに接合されるもう1つのエンドシートをさらに備え、
前記もう1つのエンドシートの一部が、前記トップシートの他方の端部を被覆するとともに前記部分被覆シートと同様の構造を有するもう1つの部分被覆シートであることを特徴とする吸収性物品。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の吸収性物品であって、
前記フック部材が、角部が除去された形状であることを特徴とする吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−50525(P2011−50525A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201195(P2009−201195)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(000110044)株式会社リブドゥコーポレーション (390)
【Fターム(参考)】