説明

吸引システム、方法、及びキット

ポンプヘッドに流体連通する吸引ヘッドが標的部位へ準周囲の作動圧力を提供し、廃液容器への排液を可能にする。ポンプヘッドは非機械的にポンプ装置に連結する。また、吸引システム用の制御システムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引システム及び方法、並びにそれらと共に用いられるキットに関する。本発明は、特に、生理学的部位等に負圧を加えるシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、創傷もしくは熱傷への負圧の印加、並びに/或いは創傷もしくは熱傷の排液、気管の排液、器官及び歯科に関する治療を含む手術もしくは治療を受けている身体の他の部分からの流体の排液等の、身体部位への吸引の適用が有益であり得る多くの医療的状況がある。例えば、創傷へ印加された負圧が、創傷からの流体又は滲出物の排液を高め、組織増殖及び創傷治癒を促進する。この治癒方法(「吸角法」として知られる)は、古代ギリシアの医師の時代から19世紀まで行われた。
【0003】
加えて、ある部位を吸引することが有益的である非医療的状況も多数ある。
多くのシステム及び方法が、医療用吸引を提供するために開発されてきた。
【0004】
特許文献1には、チューブによりキャニスタへ連結された多孔質気泡パッドを有する装置が開示されている。真空ポンプが、キャニスタを受容するための凹部を有するハウジング内に配置される。細菌フィルタが、キャニスタの排出口を覆って配置され、真空ポンプが、キャニスタの中へ創傷の排液流体を吸い込む。
【0005】
特許文献2には、吸引ポンプと、創傷から汲み出された流体を収容するためのキャニスタとを含むハウジングを有する可搬式の創傷治療装置が開示されている。ハウジングは、患者により着用されたハーネス又はベルト上に支持され、カテーテルにより創傷箇所の多孔質の当て具へ連結される。
【0006】
特許文献3には、駆動装置及びそれへ連結される係合解除可能なポンプシステムと、その中に固体、液体、及び気体が互いから分離され得る2室又は3室のキャニスタとを有する真空ポンプが開示されている。
【0007】
特許文献4においては、真空デシケータ低圧真空ポンプ及びトラップを、ユーザが着用して搬送可能である。この装置は、流体捕捉剤を収容するデシケータカートリッジを有し、デシケータカートリッジは、デシケータカートリッジの内室へ低真空圧を提供するための真空ポンプ部材へ連結される。単一通路の、一方向の、気体/液体流経路が、排液されるべき創傷を覆っている閉鎖包帯へ、デシケータカートリッジの吸入ポートを連結する。制御回路が、電源回路、湿度センサ、タイマ回路、真空圧センサ、及び差圧センサなどの、デバイスの作動を制御するための1つ又はそれ以上の補助回路を有する。
【0008】
特許文献5には、負圧が、組織移行を促進し、創傷の閉鎖を助長するように意図されるのに十分な時間及び大きさで、創傷へ印加される方法及び装置が開示されている。
【0009】
特許文献6においては、そこから流体が可搬式吸引ポンプを使用してカテーテルを介してキャニスタの中へ汲み出される創傷に、多孔質の当て具が使用される。ポンプは、ハウジングの中に含まれ、ハーネス又はベルトに装着される。キャニスタの過剰充填は、キャニスタの中に含まれるフィルタと、排液がフィルタを覆うと生じる、キャニスタとポンプとの間のチューブ中の圧力低下を検出する圧力センサとによって、防がれる。フィルタは、ポンプとキャニスタとの間に配置され、創傷箇所での圧力は、多孔質の当て具へ連結された導管により監視される。
【0010】
特許文献7には、流体源へ連結可能な吸入口と、吸引源へ連結可能な排出口とを有する流体収集容器が開示されている。容器は、容器が満杯である場合に排出ポートを閉じる閉鎖部材を含む。閉鎖部材は、排出口付近で容器へ設置される通気弁に一体化される。
【0011】
特許文献8には、包帯、容器、及び真空源を備えた、創傷を負った患者を治療するためのシステムが開示さている。包帯は、創傷の周囲を密閉し、創傷の上に真空が形成される空間を画成するカバーを備える。更に、包帯は、空間との連通を提供するポートを備える。容器は、創傷からの滲出物を受けるためのポートへ連結され、創傷の下方に配置されるように設けられる。真空源は、容器から離間され、容器へ連結される。
【0012】
特許文献9には、創傷に使用するためのベンチレーテッド包帯システムが開示されている。このシステムは、創傷の周囲に密閉環境を作るために創傷へ隣接して配置される包帯を有する。システムの真空源が包帯に連通して、包帯と創傷との間に負圧を生じさせる。また、このシステムは、包帯に連通し、周囲大気に連通している第1の通路すなわち通気孔と、包帯に連通し、真空源に連通している第2の通路とを有していてもよい。
【0013】
特許文献10において、創傷排液システムが、患者の創傷から流体を排液するために開示される。このシステムは、排液カテーテルを有し、吸引手段が、流体が創傷から排液されるように、排液カテーテルに吸引をかける。創傷から流体を排液する間に、制御装置が、能動的な態様で、排液カテーテルでの吸引のかけ具合を周期的に増減させる。
【0014】
特許文献11には、創傷を吸引により治療するシステムが開示されている。このシステムは、創傷カバーと、入口ポート及び出口ポートを有するポンプ(入口ポートが創傷カバーを通じて創傷を吸引する)と、ポンプの出口ポートに連結したレザバーとを含むものである。レザバーは創傷からの流出物を受け入れ、ポンプは創傷における制御された吸引レベルを維持することが可能であるとされている。
【特許文献1】国際公開96/05873号パンフレット
【特許文献2】国際公開97/18007号パンフレット
【特許文献3】国際公開03/016719号パンフレット
【特許文献4】米国特許第6,648,862号
【特許文献5】米国特許第5,645,081号
【特許文献6】英国特許第2,307,180号(欧州特許第0865304号)
【特許文献7】米国特許第4,739,791号
【特許文献8】国際公開03/030966号パンフレット
【特許文献9】国際公開03/057070号パンフレット
【特許文献10】米国特許第2005/192548号
【特許文献11】米国特許第2006/0025727号
【発明の開示】
【0015】
本明細書において、「標的容積」という用語は、それへ準周囲圧力(sub-ambient pressure)を印加する及び/又はそこから流体を排液することが所望される、任意の身体、システム、或いは環境に関連するものである。非限定的な例として、そのような標的容積は、生物学的又は非生物学的なものであることができ、化学汚染物質及び/又は生物汚染物質及び/又は他の汚染物質で汚染され得て、それらに関してそこから汚染された流体を除去することが有益である、身体、システム、環境などを含むことができる。
【0016】
本明細書において、「医療標的容積」という用語は、そこへ準周囲圧力を印加する及び/又はそこから流体を排液することが所望される人又は動物の体の(外部又は内部の)任意の部分に関連するものである。非限定的な例として、そのような標的容積は、創傷/熱傷、気管、胃、腸、任意の体腔(例えば、口腔内部、洞などを含む)、器官、又は手術が行われている、もしくはそれに関して出血がある、もしくはそれに関してそこから流体を除去することが有益である他の身体部分を含んでもよい。
【0017】
本明細書で使用される「流体」という用語は、液体及び/又は気体を含み、前記液体及び/又は気体と混合された固体を任意に含んでよい。
【0018】
本明細書において、「上流」及び「下流」という用語は、標的部位から(又は標的部位の中に向けて)ポンプヘッドの方へ、及びそれを越える、一般的な流れ方向に関するものである。同様に、「遠位」及び「近位」という用語は、標的部位から(又は標的部位の中に向けて)ポンプヘッドへ、及びそれを越える、一般的な流れ方向に関するものである。
【0019】
本発明の一態様によれば、
標的容積に流体連通するようになされた吸引ヘッドと、
標的容積から排液されてよい物質の収集のための収集容積を画成する廃液容器と、
吸引ヘッドに対する外部環境の外部周囲圧力より低い所定の作動圧力をシステムに提供するようになされた真空ポンプ装置であって、動力ポンプ駆動装置とポンプヘッドとを備え、操作において、真空ポンプ装置はポンプ駆動装置がポンプヘッドを非機械的連結アレンジメントによって駆動することが可能な構成を有し、ポンプヘッドが吸引ヘッド及び廃液容器に流体連通するものである、真空ポンプ装置と、
を含む、標的容積から液体を吸引するための真空システムが提供される。
【0020】
吸引ヘッドは、吸引される特定の標的容積へ一般的に適している、限定のない任意の形状、寸法、又は形態であってよい。例えば標的容積が創傷、熱傷、及び同様のものに関連付けられるような、体外への適用例に関し、吸引ヘッドは、標的容積を含む密閉容積を画成するように、創傷/熱傷の周囲に密閉可能な包囲具を備えてよい。例えば気管排液及び同様のものなどの体内への適用例において、吸引ヘッドは、ポンプに流体連通する少なくとも1つの穴を有する排液カテーテル又は他の同様の装置を備えてよく、吸入口装置は、標的容積と少なくとも1つのルーメンとの間に流体連通を提供するようになされた少なくとも1つの孔を備える。
【0021】
非機械的連結によって、ポンプ駆動装置の駆動要素とポンプヘッドの駆動要素(ポンプ)との間に、駆動側及び駆動される側の要素間に直接的な機械的接触なしに、駆動力が伝達されることが意味される。
【0022】
開示された実施形態において、非機械的連結アレンジメントは空気式の連結アレンジメントを包含する。他の実施形態において、非機械的連結は、固体又は液体であることができる流動可能な媒体を包含することができ、後者においては、連結は液圧となる。その他の実施形態においては、非機械的連結は、ポンプ装置の離間された駆動及び被駆動要素の磁気吸引又は反発に基づくものとなる。
【0023】
開示された実施形態において、真空ポンプ装置は、少なくともシステムの操作中において実質的に気密であり、ポンプ駆動装置をポンプヘッドに空気式に連結する制御容量の空気を含むことによりポンプ駆動装置がポンプヘッドを駆動することを可能にする作動室を包含するものである。
【0024】
ポンプヘッドはポンプ駆動装置に取外し可能に機械的に連結され、ポンプヘッドをポンプ駆動装置から選択的に取付け/取外すことを可能にするものであることができる。ポンプヘッドは、ポンプ室と、ポンプ室のポンプ部材画成部分と、ポンプ吸入ポート及びポンプ排出ポートとを含むことができ、ポンプ部材はポンプ駆動装置との空気式連結を介して往復運動可能であって真空システム中の作動圧力を誘発する。ポンプ部材は、駆動ヘッドを経た、吸引ヘッド及び廃液容器、及びポンプ駆動装置間の全ての流体連通を実質的に妨げる流体バリヤ部材を構成するものである。実際、本発明の他の態様においては、真空システムが上述のように提供され、ポンプヘッドが、駆動ヘッドを経た、吸引ヘッド及び廃液容器、及びポンプ駆動装置間の全ての流体連通を実質的に妨げる流体バリヤ部材を包含する。
【0025】
ポンプ部材は、その第一表面を介してのみ作動室と流体連通することができ、ポンプ部材の第一表面は、ポンプ室の外側に位置する。ポンプ駆動装置は往復ダイヤフラム部材を駆動する往復駆動装置を含み、システムの作動の間に、ダイヤフラム部材がその第一表面を介してのみ作動室と流体連通する。往復ダイヤフラム部材とポンプ部材とは、少なくともシステムの操作時は、作動室を介して互いに空気式に連結されることができる。
【0026】
作動室はポンプヘッドに包含される第一部分とポンプ駆動装置に包含される第二部分とを含むことができ、第一部分と第二部分とは、少なくともシステムの操作時は、互いに可逆的に密閉して係合され制御容量を画成するように構成される。ポンプ装置は、ポンプヘッドを駆動ユニットに対して可逆的に機械的に連結させるための連結インターフェースを含むことができる。ポンプ装置は、ポンプヘッドを駆動ユニットに対して機械的に連結する連結インターフェースに応答する作動室を画成するように構成されることができる。ポンプヘッドの一部は廃液容器中に収容されることができ、ポンプ部材が収集容積から概して離れる方向を向いており、ポンプ吸入ポート及びポンプ排出ポートは少なくとも部分的に収集容積内に存在する。
【0027】
ポンプ吸入ポートは導管を介して吸引ヘッドと流体連通することができ、ポンプ排出ポートは収集容積と流体連通することができ、廃液容器は外部周囲空気と通気されている。その代わりに、ポンプ吸入ポートは収集容積を介して吸引ヘッドと流体連通することができ、ポンプ排出ポートは外部周囲空気と通気されている。
【0028】
真空システムは、通気装置を介して吸引ヘッド(吸引ヘッドが創傷包囲具を含む実施形態においては、例えば、創傷包囲具又はその近位)への周囲空気の所望される流量を可能にする一方で、作動圧力を吸引ヘッドにおいて維持することを可能にする、少なくともシステムの操作間において、吸引ヘッドと外部環境との間に(或いは標的容量を所望される灌注物質によって灌注することを可能にする場合には、吸引ヘッドと灌注源との間に)、実質的に恒久的な流体連通を提供する通気装置を更に含む。
【0029】
通気装置は、所望される流量を提供するのに適合した有効的な流通断面を有する少なくとも1つのブリード孔を含むことができる。
【0030】
ポンプヘッド、廃液容器、吸引ヘッドは、使い捨て可能に構成されることができる。
【0031】
任意に、標的容積は、創傷、熱傷、等を伴う医療的標的容積であることができ、吸引ヘッドは、標的容積を含む限定された容積を画成するように創傷、熱傷、等のそれぞれの周囲を密閉可能な包囲具を含むものである。
【0032】
真空システムは、作動圧力をモニターするための非流体侵襲性制御システムを更に含むことができ、当該制御システムは、動力ポンプ駆動装置の作動パラメータをモニターするための少なくとも1つの作動パラメータセンサと、作動パラメータに対応するモニターされたデータを閾値データと比較するコンパレータ・ユニットとを含み、作動パラメータは真空ポンプにより提供される作動圧力の大きさに直接関連する。
【0033】
制御システムは、作動パラメータに対応するモニターされたデータに基づいて推定圧力データを提供する。システムは、制御容量と流体連通し、その圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサを更に含むことができる。制御システムは、推定作動圧力をモニターされた圧力と比較し、任意に、推定作動圧力とモニターされた圧力との差に基づいてモニターされたデータを修正するように更に適応されることが可能である。任意に、制御システムは、修正されたモニターデータの大きさが閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合に起動するように構成された適切なアラームを含むことができる。任意に、制御システムは、修正されたモニターデータを適切な手法で表示するためのディスプレイを含むことが可能である。
【0034】
その代わりに、真空システムは、システムを介して吸引される流体に対して、作動圧力をモニターするための非流体侵襲性モニターシステムを更に含むことができ、当該モニターシステムは、制御容量と流体連通し、その圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサを含む。任意に、モニターシステムは、修正されたモニターデータの大きさが閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合に起動するように構成された適切なアラームを含むことができる。任意に、モニターシステムは、モニターされたデータを適切な手法で表示するためのディスプレイを含むことが可能である。
【0035】
従って、真空システムは、ポンプ駆動ユニットの作動パラメータを検知するセンサを有する制御ボックスを含むコントローラと、所定の負圧レベルを維持することを可能にする、駆動用作動パラメータを制御することによって標的における負圧レベルを制御する手段とを含むことができ、それによって標的流体によるセンサの汚染を防ぐものである。
【0036】
幾つかの実施形態において、ポンプヘッドにおける真空レベルの低減は、ポンプ駆動を遅くする又は停止することによって為すことができる。
【0037】
本発明の他の実施態様において、真空システムは、動力ポンプ駆動ユニットに非機械的に連結するポンプヘッドを含む、基準圧未満の所定の作動圧力をシステムに提供するように適用された真空ポンプと、動力ポンプの作動パラメータをモニターするための少なくとも1つのセンサと、作動パラメータに対応するモニターされたデータを閾値データと比較するコンパレータ・ユニットとを含む、作動圧力を制御するための非流体侵襲性制御システムとを含み、作動パラメータは真空ポンプにより提供される作動圧力の大きさに直接関連する。制御システムは、作動パラメータに対応するモニターされたデータに基づいて推定作動圧力レベルを計算するように構成されることができる。ポンプヘッドは、制御容積を含む作動室を介して、動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結することができ、制御容積に流体連通してその圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサを更に含む。制御システムは、推定作動圧力をモニターされた圧力と比較し、任意に、推定作動圧力とモニターされた圧力との差に基づいてモニターされたデータを修正するように更に適応されることができる。任意に、制御システムは、修正されたモニターデータの大きさが閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合に起動するように構成された適切なアラームを含むことができる。任意に、制御システムは、修正されたモニターデータを適切な手法で表示するためのディスプレイを含むことが可能である。任意に、駆動ユニットは電気モータを含むことができ、パラメータの少なくとも1つが、モータ電流、モータ電圧、モータ動力、モータ回転速度、モータトルクの何れかを包含する。
【0038】
本発明の他の実施形体においては、制御容積を含む作動室を介して動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結するポンプヘッドを含む、基準圧未満の所定の作動圧力をシステムに提供するように適用された真空ポンプと、制御容積に流体連通してその圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサとを含む、真空システムが提供される。
【0039】
本発明の他の実施形体においては、ポンプ装置、廃液容器、ブリード孔、制御ブロック、及び圧力/真空モニター手段を含み、システムにおけるユーザが選択可能な圧力/真空レベルを生成するように、制御ブロックがポンプ装置の作動パラメータを制御可能である、真空システムが提供される。圧力/真空モニター手段は、作動パラメータが実際にシステムにおける所望される選択可能な圧力/真空に到達したかを決定する目的のために、フィードバックデータを制御ブロックに提供することができる。
【0040】
本発明の他の実施形体においては、操作間に作業流体をポンプによって汲み出すことを可能にするポンプ吸引口とポンプ排出口とを含む、動力ポンプ駆動ユニットに取外し可能に連結されるように適合された真空ポンプヘッドを含み、ポンプヘッドが、非機械的連結アレンジメントを介して、ポンプ駆動によって駆動されるように構成される、標的容積から流体を吸引するための真空システムと共に使用されるキットが提供される。非機械的連結アレンジメントは空気式連結アレンジメントを包含することができる。空気式連結アレンジメントは、ポンプヘッドが動力ポンプに連結された際に形成される作動室を含み、当該作動室は、少なくともシステムの操作間に、実質的に気密であり、ポンプ駆動装置をポンプヘッドに空気式に連結する制御容積を包含して、ポンプ駆動装置がポンプヘッドを駆動することを可能にする。作動室はポンプヘッドに包含される第一部分とポンプ駆動装置に包含される第二部分とを含むことができ、第一部分と第二部分とは、少なくともシステムの操作時は、互いに可逆的に密閉して係合され制御容量を画成するように構成される。
【0041】
任意に、キットは、真空ポンプヘッドと流体連通する排液物質を収集する収集容積を画成する排液容器を更に含むことができる。真空ポンプヘッドは、ポンプ吸引口及びポンプ排出口の少なくとも1つが収集容積内に収容されるように、廃液容器に取り付けられる又は一体化していることが可能である。
【0042】
任意に、キットは、標的容積と流体連通するように適合された入口アレンジメントを有する吸引ヘッドを更に含むことができる。吸引ヘッドは、標的容積を含む限定された容積を画成するように創傷の周囲を密閉可能な包囲具を含むことができ、包囲具は、廃液容器及びポンプ入口の少なくとも1つと流体連通する。
【0043】
本発明の他の実施形体においては、真空システムにおける真空ポンプ装置によって生成される作動圧力を間接的に制御する方法であって、作動圧力が基準圧未満であり、真空ポンプ装置が、動力ポンプ駆動ユニットに非機械的に連結されたポンプヘッドを含み、当該方法が、動力ポンプの作動パラメータをモニターし、作業パラメータに対応するモニターされたデータを閾値データと比較する工程を少なくとも含み、作業パラメータが真空ポンプによって提供される作動圧力の大きさに直接関連する方法が提供される。方法は、作業パラメータに対応するモニターされたデータに基づいて推定作動圧力レベルを計算する工程を更に含むことができる。ポンプヘッドは、制御容積を介して、動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結することができ、制御容積の圧力を直接モニターする工程を更に含むことができる。方法は、推定作動圧力をモニターされた圧力と比較し、任意に、推定作動圧力とモニターされた圧力との差に基づいてモニターされたデータを修正する工程を更に含むことができる。任意に、方法は、修正されたモニターデータの大きさが閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合にアラームを起動する工程を更に含むことができる。任意に、方法は、修正されたモニターデータを適切な手法で表示する工程を含むことができる。パラメータの少なくとも1つは、モータ電流、モータ電圧、モータ動力、モータトルクの何れかを任意に包含することが可能である。
【0044】
本発明の他の実施形体においては、真空ポンプ装置によって生成される作動圧力を間接的にモニターする方法であって、真空ポンプ装置は、制御容量を含む作動室を介して動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結されたポンプヘッドを備え、制御容量の圧力を直接モニターする工程を更に含む方法が提供される。
【0045】
本発明の幾つかの実施形態においては、通気装置は、外部周囲空気がブリード孔を通ってポンプへ流れる際に、所定の圧力低下を生じるブリード孔又は他の孔を含む。流量レベルが、ブリード孔に渡る所望の真空レベルを生成し、ブリード孔は、標的容積に連結された際に標的容積においてそのような真空制御を提供にする。空気が、流れを制限するそのようなブリード孔を通って流れる場合に、圧力差が、そこを通る流れを強制するためにそのような孔に生成される必要がある。流量を増大させるためには、差圧の増大を要し、(ポンプを介して流量を制御することにより)ブリード孔を通る流量を変化させ又は制御することによって、差圧を任意の所望のレベルに制御することが可能である。ブリード孔の一方の側が周囲圧力であるため、そのようなブリード孔に渡って生成された差圧は、ポンプの特定の設定に応じて、そのようなブリード孔の他方の側に準周囲圧力を提供する。
【0046】
幾つかの実施形態において、ブリード孔は、吸引ヘッドを介して標的容積へ通気するために使用されてよく、一方、他の実施形態においては、ブリード孔は、吸引ヘッドとポンプとの間の導管の中の、閉塞を防止するため及び/又は任意の閉塞物(流体、凝固物、滲出物などを含む)を除去するためだけに使用されてよい。更に他の実施形態においては、ブリード孔は、標的容積の通気のため、及び導管から閉塞物を除去するためにも使用される。
【0047】
幾つかの実施形態において、ブリード孔は、標的への灌注液体の導入のため、又はポンプ駆動装置及びポンプヘッドが減速したときに、周囲空気を導入することによって標的における真空レベルを低下させるために用いることができる。
【0048】
本発明の他の態様において、ポンプヘッド及びポンプ駆動ユニットは、道具を必要とせずに、2つの構成要素の、迅速、容易、単純な、手動による連結及び分離が可能となるようになされている。
【0049】
幾つかの実施形態において、ポンプ駆動ユニットは、第1の取付手段を備えてよく、ポンプヘッド及び/又は容器は、第2の取付手段を備えてよく、2つの取付手段は、道具なしの簡単な操作により、作動室が自動的に形成され制御容量が画成されるようにポンプ駆動ユニットへのポンプヘッドの取付けを可能にする。更に、ポンプヘッド及びポンプ駆動ユニットは、第1及び第2の取付手段が、道具なしの最も手動的な解除及び1つの取外し動作を含む操作によって、ポンプからの前記駆動ユニットの取り外しを可能にし、並びに同取外し動作が、駆動部材の駆動要素から往復式のポンプ部材を空気式に係合解除するように、構成されてよい。
【0050】
ポンプヘッド、廃液容器、吸引ヘッド、及び圧力調整システムの、少なくとも幾つか、好ましくは全てが、使い捨て可能であるように構成される。任意には、ポンプヘッド及び廃液容器は、ラッチ装置によって前記ポンプ駆動ユニットに可逆的にロック可能に係合される。
【0051】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態の特徴は、ポンプ駆動ユニットが、流れ又は創傷箇所への圧力脈動を誘起させ得て、次いで創傷の排液又は治癒を高め得るような往復運動の態様で、真空ポンプを間接的に作動させることである。このパルス効果は、ポンプ吸入口が、廃液キャニスタを介してではなく創傷包囲具へ直接的に連結される実施形態において、高められ得る。
【0052】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態の他の特徴は、任意には創傷包囲具及び導管と共に、ポンプヘッド及び廃液容器を備える一体型ユニットが、ポンプ駆動ユニットから容易に分離され、使用後に処分されてよく、先行技術のポンプ部品の防染のそれに対し、代替的な経済的及び医学的な解決策を提供することである。
【0053】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態の更に他の特徴は、それが、先行技術のデバイスの作動に比較して、概して低減された作動騒音レベルを実現することが可能であることである。例えば、本明細書で説明された実施形態においては、ポンプヘッドは、廃液容器内に収容され、これが、ポンプ駆動ユニットにより生成された任意の騒音を減衰させる。更に、廃液容器がポンプヘッドを介して創傷包囲具に流体連通している実施形態においては、少量の空気だけが、必要とされる真空条件を実現するために創傷包囲具から除去される必要がある。そのような実施形態において、ポンプは、比較的低流量を必要とされて、比較的低速度で作動されてよく、これは対応する低騒音の利点を有する。騒音の低減は、機械的連結が概して騒音を発生しやすいことから、ポンプ駆動装置とポンプヘッドとの非機械的連結にも起因するものである。
【0054】
「非流体侵襲性モニター」とは、当該モニターが、その圧力を決定することが所望される吸引システム中の流体とモニター手段との間の流体連通を回避するような様式でなされ、従って流体圧力に晒され及び/又は流体圧力を直接的に計測するセンサは除外されることを意味する。
【0055】
システム中の漏出がポンプ装置への負荷を低減し、それが低真空レベルで作動している場合、作動しているポンプのそのような低負荷は、任意の箇所での真空レベルの直接的な計測を行う必要なく、漏出に直接的に関係付けることが可能である。モータ電流は、モニターされ、ポンプ負荷/真空レベルへ直接的に関係する1つのパラメータであり得る。従って、制御システムは、記録された基準からの任意の偏差が、ポンプへの過剰負荷-閉塞、又は低減されたポンプ負荷-漏出のいずれかの指摘となり得るように、ポンプが適切に作動して適切な真空レベルを生成している場合のモータ電流をモニターする。
【0056】
真空ポンプが使い捨て可能なポンプユニットを備え、駆動ユニットがポンプユニットへ取外し自在に取付け可能である場合に、モニター手段を有するモニター/制御ブロックは、使い捨て不可能である駆動ユニットに付随するものであることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
以下、本発明を理解し、それが実際にどのように実施され得るかを理解するために、多数の実施形態が、添付の図面を参照して、非限定的な実施例のみによって説明されよう。
【0058】
医療標的容積等の標的容積へ準周囲圧力を提供し、すなわち印加し、そこから流体が排液されるのを可能にするための本発明の第1の実施形態による真空システムが図1に示されており、参照番号10により一般的に示されるシステムは、吸引ヘッドと、真空ポンプ装置50と、廃液キャニスタ又は容器31とを備える。
【0059】
吸引ヘッドは、標的容積に流体連通するようになされた吸入口装置を有し、創傷包囲具12の形態であってよく、これは、例えば創傷を含む標的容積と結合される。包囲具12は、身体34上の創傷箇所の周囲に密閉可能である外縁部51を有する。包囲具12は、そこから吸引下において、生物学的物質又は非生物学的物質を含んでよい液体及び他の流動可能な物質を除去することが所望される、創傷の露出された部分にわたる標的容積を含む密閉容積Vを画成するが、場合によっては、その治癒を促進するために創傷の上の密閉容積Vの中で負圧を維持することだけが所望されてもよい。
【0060】
ポンプ装置50は、電動式ポンプであり、図示の実施例においては薄膜タイプのポンプであることができる往復ポンプである。ポンプ装置50は、それを用いて作動させるためのポンプ駆動ユニット40へ取外し自在に結合されるポンプヘッド14を備える。駆動ユニット40は、電気モータ39などの電動式駆動装置を収容するハウジング52と、モータを作動させるための電池パック41とを備える。追加的に、又は代替的に、モータ39は、例えば電気の幹線(図示せず)などの外部電源から電力を供給されてよい。
【0061】
システム10は、以下により詳細に記述されるように、モータ39、または他の全ての駆動手段、の少なくとも1つの作業パラメータを制御するためのシステム300を更に備えることができる。
【0062】
クランク27とロッドに結合された往復動ヘッド26とを備える往復動機構21が、モータ39の回転駆動を往復動ヘッド26の往復運動へ変換するために、ハウジング52内に設けられる。往復動ヘッド26は、ダイヤフラム55の外向きの面58がハウジング52に対して露出されるように、前記ハウジング52中のフレーム53へ適切に密閉的に固定されたその外縁部28を有する可撓性の膜又はダイヤフラム55を備える。
【0063】
ポンプヘッド14は、ポンプヘッド14の実質的に剛体の部分56に構成されたポンプ吸入ポート19及びポンプ排出ポート20と、可変のポンプ容積Pを有するポンプ作動室29を画成するように、剛体部分56の外縁部へその外縁部で連結されたバリヤ部材24とを備える。適当な一方向弁が、吸入ポート19から排出ポート20へのポンプヘッド14を介した一方向への流体流を確実にするために、ポンプ吸入ポート19とポンプ排出ポート20とに設けられる。
【0064】
バリヤ部材24は、ポンプヘッド14を通って移動される流体に対して実質的に不透過性であり、最小ポンプ容積Pminを画成する剛体部分56の近傍の第1の位置と、最大ポンプ容積Pmaxを画成する第2の位置(システムの作動中に剛体部分56から最大に離間された場合)との間で可逆的に変形可能及び/又は移動可能である、ポンプ部材として機能する。
【0065】
ここでより明確になるように、バリヤ部材24は、バリヤ部材24の表面32及び33に作用する圧力が均等になるように、その内向き表面33と外向き表面32との間の圧力の変化に応答するように構成される。例えば、バリヤ部材24は高可撓製の膜又はダイヤフラム、或いは回転ダイヤフラムの形態であってよく、それらは両側の媒体の移動に対して単に前後に動くだけであって、表面32と33の間の圧力差の作用下においてポンプ容積Pを対応するように変化させる等の様式で、変形及び/又は移動に対して実質的に抵抗を与えることはない。従って、表面32及び33間の正の圧力差の作用下において、この薄膜は剛体部分56に向けて変形/移動して一般的に凹型の構成を取り、一方、負の圧力差の作用下においては、外向きに吸引されて実質的に凸型の構成を取る。
【0066】
その代わりに、例えば、バリヤ部材24が回転ダイヤフラムの形態である場合には、比較的剛質又は非剛質の中心部分と、中心部分に結合しており、剛体部分56の周辺に固着する高可撓性の周辺部を有していてもよい。バリヤ部材24の対向する表面32及び33間に作用する圧力差の下において、周辺部は巻く又は解け、それにより、圧力差が正であるか負であるかによって、中心部分が剛体部分56に向けて又はそこから離れるように圧力差の方向に動く。
【0067】
従って、本発明において、バリヤ部材24は、剛体部分56に対して動く、移動する、又は変形することによって、ポンプ容積Pの大きさを対応するように変化させて、その何れかの側に作用する圧力を動的に均等化するように構成される。
【0068】
廃液容器31は、それへシステムが結合される創傷又は他の標的容積から、廃液物質、特に液体及び他の流動可能な物質を収集するようになされた、収集容積Cを画成する適切なハウジング60を備える。従って、ハウジング60は、実質的には少なくとも、外部環境Eに対し、これらの物質に関して、不透過性で、汚染及び漏出のないものであり、例えば一体型のアイテムとして、又は適切に一体的に接合される幾つかの部品から形成されてよい。
【0069】
容器31は、剛体又は半剛体であることができ、実施形態の他の変形形態においては、容器は可撓性及び/又は折畳み可能であることができ、何れにしても駆動ユニット40に対して適切に連結するように適合されている。容器が可撓性及び/又は折畳み可能である実施形態において、廃液容器は、例えば、一杯でないときには折り重ねる又は折畳むことができ、それを使用又は持ち運ぶ患者に最小の大きさという利便性と最小限の不便性を提供する、薄いプラスチックのシート或いは他の全ての適切な可撓性又は非剛性材料から製造することが可能である。
【0070】
この実施形態において、ポンプヘッド14は、一体型ポンプ-ヘッド/容器ユニット18を形成するように、前記廃液容器31へ接合される。しかし、ポンプヘッド14もしくはその部品は、廃液容器31と一体的に形成されてよく、又は代替的には、各構成要素が、別個に形成され、一体型ユニット18を形成するように、例えば接着、溶接、締結などの任意の適当な態様で共に接合されてよい。ポンプヘッド14の少なくとも一部が、収集容積Cの中に収容されてよく、特に、ポンプ吸入ポート19及びポンプ排出ポート20は、前記収集容積C内に少なくとも部分的に収容され、一方バリヤ部材24は、収集容積Cから概して離れる方向へ向いている。他の実施形態において、廃液容器はポンプヘッドから分離しているものであることができ、導管等によってポンプヘッドと適切に流体連通している。
【0071】
図1に図示される第1の実施形態において、包囲具12は、包囲具12から延在し、容器ハウジング60のニップル65へ連結される導管16を介して、そこから、ニップル65から容積C中へ突出し、吸入ポート19へ密閉的に固定される第2の導管67を介して、ポンプ吸入ポート19に直接流体連通している。
【0072】
排出ポート20は、包囲具12からポンプヘッド14の中へ吸い込まれた流体を、任意のスリーブ69を介して、容器31の収集容積Cの中へ矢印Dに示される方向に排出又は排液する。
【0073】
この実施形態において、容器31は、外部環境Eへ収集容積Cを通気させるための通気孔17をも備える。適当な生物フィルタ、疎水性フィルタ、又は他のフィルタ(図示せず)が、容器31の内容物からの外部環境Eの汚染を防ぐために、通気孔17に任意に設けられてよい。
【0074】
廃液容器は、任意に、上記の排出された液体を吸収するための、孔質媒体、吸収材料、等を包含するものであってもよい。
【0075】
容器31、又は実際にはポンプ-ヘッド/容器ユニット18は、駆動ユニット40に対するポンプ-ヘッド/容器ユニット18(又は容器31)の連結又は結合を容易にするための、ハウジング52の駆動ユニットインターフェース64に面し、ハウジング52の駆動ユニットインターフェース64へ概して相補的である形態を有する、連結インターフェース62を備える。システムは、他方から一方を取付け又は取外し可能にするための、ポンプ-ヘッド/容器ユニット18(又は容器31)と、ハウジング52(又は駆動ユニット40)とのそれぞれに適当な取付装置を有する、適切な結合及びロック機構を更に備え、取付装置は、道具なしの簡単な操作による、駆動ユニットへの容器及び/又はポンプヘッドの取付けを可能にする。そのような取付手段は、例えば歯30に係合可能なラッチ23と、スロット45に係合可能なタブ44とを備えてよく、それにより、駆動ユニット40に対するポンプ-ヘッド/容器ユニット18(又は容器31)の結合及び分離が可能となる。
【0076】
真空ポンプ装置50は、システム10の操作において実質的に密閉されており、ダイヤフラム55とバリヤ部材24とを空気の作用により連結させる制御容積の空気を含む作動室54を含む。ダイヤフラム55とバリヤ部材24とは、特にシステム10の操作時においては、機械的に連結しないようにされており、互いに分離されている。室54は、ポンプヘッド14と連結する第一部分96と駆動ユニット40と連結する第二部分97とを含む。第一部分96はバリヤ部材24を含み、更に、表面32の外周に外接してポンプヘッド14に対して外向き、即ちポンプヘッド14がそれに連結した際に駆動ユニット40の方向に、突出する外周フランジ95を包含する。同様に、第二部分97はダイヤフラム55を含み、更に、表面58の外周に外接して駆動ユニット40に対して外向き、即ちそれが駆動ユニット40に連結した際にポンプヘッド14の方向に、突出する外周フランジ94を包含する。更に、第一部分96は、ポンプヘッド14が駆動ユニット40と連結した際に、第二部分97に対して密閉して連結するように構成されている。図示された実施形態において、フランジ94及び95は実質的に整列しており、ポンプヘッド14が駆動ユニット40と連結した際に、2つのフランジを密閉して連結することを可能にするOリング又は他の適切な封止構造を含む。図示された実施形態においてバリヤ部材24とダイヤフラム55は該して同軸に整列しているが、これは他の実施形態においては必要なことではなく、実際、これらの2つの構成要素は、バリヤ部材24及びダイヤフラム55がそれぞれ第一部分96と第二部分97に機械的に包含されている限り、どこでも適切な箇所に所望される如何なる相互配列及び/又は間隔で、配置することができる。
【0077】
任意に、フランジ94及び95はポンプヘッド14と駆動ユニット40との間の連結インターフェースを構成することができ、従って、相互に可逆的にロックし、少なくともシステム10の操作時においてシステム10と室54に十分な機械的結合性を提供するように構成することが可能である。
【0078】
それ故、ポンプヘッド14は、容器31に対して、容器31が駆動ユニット40に機械的に連結する際に、第一部分96と第二部分97の係合の結果によって室54が形成され、少なくとも駆動ユニット40の操作時においてバリヤ部材24が膜55と空気式に連結する場所に位置する。
【0079】
室54は、その中の圧力をモニターするために、少なくとも1つの圧力センサ又はトランスデューサ99或いは他の全ての適切な空気圧力測定装置と流体連通することができる。トランスデューサ99は、駆動ユニット40内又はそこから離れて位置し、何れにおいてもシステム300に操作上接続している。トランスデューサ99は、室54内の絶対圧又はゲージ圧を示すフィードバック電気、電子、又はデジタル信号を提供する。
【0080】
操作において、ダイヤフラム55が室54内に向けて及びそれから離れるように交互に反対方向に往復運動を行うと、室54内の制御容量の空気に循環圧力が加えられ、それに対応するバリヤ部材24の転位及び/又は変形が空気の作用により生じ、それによってパンプ室29が収縮及び拡張し、それが包囲具12から容器31へ液体がポンプ移送されることを可能にする。従って、室54内の圧力は循環モードで変動し、一般的に室54から離れる方向のダイヤフラム55の最大移動距離に一致する室54内の吸引圧力ピークは、バリヤ部材24がそれを横切る圧力を均等化するように変形/移動するため、ポンプ室29における最大吸引レベルに対応し、名目上はそれに等しい。同様に、ポンプ室29における吸引圧力は、導管16がそれを閉塞させるような吸引物によって塞がれていない限りは、創傷包囲具12におけるそれと実質的に等しくあるべきである。従って、室54における吸引圧力ピークは、創傷包囲具12における吸引圧力ピークと密接に対応しており、従って、トランスデューサ99を介して室圧力をモニターすることによって、包囲具12における圧力を一般的に測定することができ、同時に、トランスデューサ99は、バリヤ部材24を介してポンプ室29から効率的に分離している。
【0081】
空気及び液体を吸い出すポンプの能力は、一般的にその一方のみを吸い出すことのできる慣習的なポンプと異なり、バリヤ部材24の可撓性によって増強され、それは、例えば、液体を吸引する際に重量物が存在したような場合に発揮される。
【0082】
図示された実施形態において、創傷包囲具12は、ポンプ14の操作時に、所定の真空レベルが創傷包囲具12において維持され、同時に通気装置を介して所定の周囲空気の貫流を創傷包囲具に提供する等の、周囲空気によって包囲具のある程度の通気を可能にするように構成された通気装置35を含む。通気装置は、チューブ孔として包囲具12に隣接して、又は包囲具12に直接(図示せず)設けられた少なくとも1つのブリード孔を有することができ、周囲空気が吸引チューブ16の中へ及び吸引チューブ16を通って流れるのを可能にし、包囲具12を非気密に又は通気されるようにする。
【0083】
通気されていない従来の密閉された包囲具とは異なり、同実施形態の通気機能部は、滲出物が乾燥し、又は凝固し、チューブを塞いでしまう前に、真空ポンプ14の方へ、廃液容器31の中へと、吸引チューブ16へ進入する滲出物の迅速な移動を実現する。また同機能部は、真空ポンプが汲上げを停止する場合にはいつでも、身体34の創傷箇所への周囲圧力の空気の導入と、従って創傷箇所の空気圧の周囲圧力への均衡化とを実現し、真空ポンプを交互にオン及びオフを繰り返させることによって、創傷への周期的な負圧の印加を可能にする。
【0084】
追加的に、又は代替的に、導管(図示せず)が、(導管16が連結される第一開口に加えて)包囲具12中の第二開口へ連結され、離れた位置へ創傷包囲具を通気させるために使用されてよい。任意には、導管の自由端部が、身体部位34を灌注し及び/又は滅菌するために灌注流体を導入するための適当な灌注源へ、連結されてよい。
【0085】
包囲具12中のブリード孔35の代替として、又はそれに加えて、調整された孔又は他の流量制限器が、包囲具の中へ又は排出口の中へ、周囲空気の制御された流量を提供するように使用されてよい。例えば、創傷包囲具は、連続気泡フォームを詰められた孔、又は金属栓を焼結された通気孔を備えてよく、これらは流量を制限するものであるが、小さな孔とは異なり微細な塵粒は多孔性物質を通常塞がないため、詰まりやすくはない。
【0086】
ポンプユニット14及び駆動ユニット40は、性能表又は同様のものを生成するように調整されてよく、それは、ポンプユニット14により生成された負圧に対する駆動ユニット40の作業パラメータ間の関係を提供する。これは、有効な孔寸法の範囲、又は通気装置35によって提供された通気量に関する他のパラメータを考慮して更に洗練されてもよい。従って、いったん調整されると、特定の負圧が、所与の通気装置の通気のために、創傷包囲具12で必要とされる場合にはいつでも、それが、前述の一覧にされた性能値から求められた特定のポンプユニット14の設定、従って、対応する駆動ユニット40の設定、を介して提供されると考えられてよい。
【0087】
従って、いったん設定されると、システム10は、ポンプヘッド14から離れた創傷包囲具12に所望される又は閾値の真空レベルを効果的に提供し、これらの条件はシステム300を用いた開ループタイプの制御を介して実質的に維持することが可能である。本発明において、創傷包囲具12における真空レベルの制御は、以下に明確に記載されるように、測定された作動室54内の圧力レベルを用い、ポンプヘッド14によって生じる真空を、閉ループタイプの制御を介してシステム300によってその変化を相殺するように調整することによって、更に向上させることが可能である。
【0088】
本発明の一つの態様によれば、システム300及び対応する方法が、ポンプ装置により生成された準周囲圧力レベルにおける変化を観測し及び/又は制御するために提供され、すなわち創傷包囲具とポンプ室29間の箇所から空気圧を直接的に計測する必要なく、それを介して汲み上げられる流体への又は流体からの汚染の危険を最小限にする。システム300は、本発明の真空システムについて、ポンプユニット14又はその上流もしくは下流の任意の流体経路に関して非侵襲的な態様で、その中の漏出及び/又は閉塞について観測することを可能にし、漏出及び/又は閉塞に対し補正するため、真空システムの駆動ユニット40の作動を制御するオプションを更に提供する。
【0089】
従って、図示された実施形態による駆動ユニット40は、前記システム300を備え、システム300は、モータポンプを交互にオン及びオフにするデューティサイクル制御装置や、モータ39を駆動する電圧及び電流を制御することによって、ポンプユニット14により生成された負圧レベルを制御するモータ電圧電流観測制御装置などの制御回路を有する、制御ブロックを有する。モータ39を駆動する任意の所与の電圧において、モータの電流は、ポンプ14により生成された負圧に直接関係する。従って、モータ39が引き込む電流の観測が、ポンプ14により生成された負圧の間接的な観測を可能にする。
【0090】
例えば、モータ39が直流モータである場合には、例えば電流計などのセンサが、モータを駆動する電流を計測し、又は他の場合には感知してよい。直流モータの出力トルクは、モータを駆動する電流に直接的に関係しているため、及びモータの出力トルクはポンプ14が生成する負圧へ直接的に関係しているため、モータ電流を観測すること及びモータへの電流を制御することが、真空ポンプにより生成された負圧を観測し及び制御することをそれぞれ可能にする。
【0091】
モータの電流の観測は、間接的な負圧の観測及び制御のための一つの方法に過ぎない。代替的には、又は追加的には、観測されるモータのパラメータが、モータのトルク及び/又はスピードであってよく、また次いでこれらが、ポンプによって生成された負圧に関係している。従って、一定トルクレベル又は毎分回転数が、トルククラッチのレベルの調節によりそれに応じて提供され、及び/又はトルクセンサが、トルクレベル又は毎分回転数(及び従って創傷包囲具12での負圧)が予め定められた値を下回って低下した場合にユーザに警告するために、警報器へ作動可能に連結されて提供されてよい。
【0092】
負圧制御の類似の機能が、モータ出力シャフトとクランク27との間に配置された調節可能なトルク制限クラッチによって遂行されてよい。所望のプリセットの真空レベルに到達するとクラッチは空転を始め、任意の超過モータトルクが標的容積で過剰負圧を生成するのを防止する。
【0093】
このように決定した間接的圧力測定値を、トランスデューサ99を用いて得られる室54における直接圧力測定値によって更に改善する、又は実際に置き換えることが可能である。トランスデューサ99を介して得られた圧力測定値は制御システム300に供給され、システム300が全ての偏差を相殺し、かつ、そのような偏差の存在についてユーザーに知らせる/警告することを可能にするように、ポンプヘッド14を駆動する作動パラメータが実際にシステムの所定の振舞い表によって予期される真空又は圧力レベルを生成するか否かを決定する。例えば、包囲具12と身体34との間で漏れが生じると、それは通気可能な領域を効率的に増加させ、システムの作動パラメータを変更する。
【0094】
制御ブロックシステム300は、負圧比較測定器を備えることができ、これがポンプ14により求められた所望又は閾値の設定負圧レベルと、モータ電圧電流観測制御ユニットから間接的に求められる、及び/又はトランスデューサ99から直接的に求められる、実際に観測された負圧レベルとを比較する。比較測定器は、ポンプヘッド14が所望される予め設定された負圧レベルに達することができない場合にはいつでも、可聴警報器を作動させることができる。任意には、制御ブロックは、観測されつつある駆動ユニットのパラメータから引き出された標的容積での真空レベルを、例えばデジタル式に、又は時間の関数として図式的に表示するための表示装置を備えてよい。更に任意には、ポンプヘッド14の圧力出力を制御するために駆動ユニット40の作動パラメータを調節することが所望される場合には、間接的に観測された圧力と直接的に観測された圧力との差は(それが存在する場合には)、ポンプヘッド14が所望される閾値のより密接に適合する作動圧力を提供することを可能にするように、駆動ユニット40の作動パラメータを更に調節することに用いることが可能である。
【0095】
制御ブロックの構成要素は、本明細書で説明されたように作動可能に相互接続された別個の電子構成要素を含んでよく、代替的には、制御ブロックは、適当なソフトウェアでプログラムされ、駆動ユニットへ作動可能に結合された、適当なマイクロプロセッサユニットを含んでよい。
【0096】
従って、システム300が間接的に圧力関連のデータを内部的に生成する一方で、トランスデューサ99は直接的に得られた圧力を提供することによってそのようなデータを補足し、何れのデータも標的容積とポンプヘッドとの間の流路の侵入型の測定を介して得ることはない。
【0097】
標的容積における圧力の閾値は、ユーザーによって設定された値又はシステム10の製造者によって設定された値であることができる。例えば、システム10は、そのそれぞれが標的容積における特定の負圧レベルに対応するものである、モーター39用の様々な個別の(又は連続して可変の)出力設定を含むものであることができる。トランスデューサ99からの観察データは、システム10の性能からのずれを検出する目的のために閾値と比較することが可能である。
【0098】
容器31と弁ヘッド14とを有する一体型ユニット18をキット90として提供することができ、それは任意にユニット18に接続済みの導管16及び包囲具12を含むものであってもよい。その代わりに、導管16及び包囲具12を分離したものとして提供することも可能である。キット90は、典型的には、使用の前に取り外される無菌バッグ又は他の包装(図示せず)を備え、それは1回又は1度の使用の後、一般的には汚染のない態様で廃棄される。従って、ユニット18は、例えば駆動ユニット40の製造コストとの比較において相対的に安価の材料から製造することができ、何れの場合においても、適切なプラスチック等を含む医学的に適合した材料から製造することが可能である。
【0099】
従って、本発明の一態様において、システムは、一体型ユニット18、導管16、及び包囲具12を含む使い捨て可能部分と、ポンプ駆動ユニット40を含む再利用可能部分とを包含する。
【0100】
第1実施形態におけるシステム10は以下のような操作が可能である。導管16及び包囲具12に相互接続するユニット18は、第一部分96が第二部分97と密封係合して封止された室54を形成し、ラッチ23を介して共にロックされるように、駆動ユニット40に設置される。包囲具12は創傷部位を覆うように配置され、外縁部51は、例えば、帯具、包帯、粘着テープ、等により身体34に密閉的に当接する。駆動ユニット40にスイッチが入れられてモーター39が作動すると、クランクが回転しロッド及び往復ヘッド26を往復運動させて、ダイヤフラム55との空気式の連結によってバリヤ部材24が室54内の空気の制御容量を介して往復運動するようにさせ、その結果、ポンプ容積Pを交互に増加/減少させる。従って、ポンプヘッド14の操作が開始されると、空気及び創傷からの液体が密閉容積Vから吸引され、そこに負圧を生じ、部分真空が生成される。創傷中の液体及び他の滲出物は吸いだされ、導管12及び導管67を通って、(作動中は周囲圧力以下、又は負圧である)ポンプ作動室29を介して吸入ポート19に直接運ばれ、排出ポート20から排出スリーブ69を経て収集容積Cに至る。バリヤ部材24が往復運動すると、特にポンプヘッド14と包囲具12との接続が短い場合には、導管16内で空気振動として部分的な循環流を誘発する場合があり、これが包囲具12内の圧力を生じ、それ故、身体34の創傷部位への圧力もそれに従って振動する。即ち、創傷部位からの滲出物の排出を促進し、及び/又はこの部位をマッサージすることによって治癒工程を促進するように、ある程度、振動する。滲出物が集積容積Cを満たすにつれて、この容積から空気が通気孔17を経て押し出される。もし導管16が塞がれると、ダイヤフラム55の吸引工程の間に室54に向けて引っ張られるバリヤ部材24に対する抵抗が増加し、それにより、トランスデューサ99によってモニターされる吸引圧力が低下する。これに対抗するため、詰まりが取り除かれて廃物容器に移動させられるまで、ポンプヘッド14の動作を増加させポンプ装置50による吸引を増強させるように制御システム300をプログラムすることができる。これをモニターすることによってシステム内の漏れを検出することも可能になるが、これは真空状態の低下があるという理由による。
【0101】
例えば、収集された物質又は滲出物49が出口ポート20の高さ又は他の適切なレベルに達したことによって、容器31の容器容積Cが容量一杯になると、ユニット18、導管16、及び包囲具12を駆動ユニット40から取外し、以下に説明する処理手順の最後に類似した手法によって、新規のユニット18、導管16、及び包囲具12を駆動ユニット40に取り付けて治療を継続することができ、使い捨て可能部品の交換が行われている間は、ポンプユニットのスイッチはオフにされる。その代わりに、任意に導管16を含むユニット18を取り外して処分し、これらのみを入れ替えて処理を継続することも可能である。そのような場合、創傷部位は乱されないため、患者の不快感は軽減される。他の状況においては、導管16及び/又はユニット18を所定位置に残したまま、創傷包囲具12を変更する又は交換する必要がある場合がある。従って、ユニット18、導管16、及び包囲具12を包含する範囲のキットが有用である場合があり、ユニット18を含むキット、ユニット18及び導管16を含むキット、導管16を含むキット、導管16及び包囲具12を含むキット、或いは包囲具12を含むキット、等の様々なキットが有用である場合もある。
【0102】
吸引処置が完了した後、駆動ユニット40のスイッチを切り、ユニット18を駆動ユニット40から外すことによって、自動的に室54が取り外され、バリヤ部材24が膜55から空気式に分離され、創傷包囲具が患者から取り外される。ユニット18、導管16、及び包囲具12はその後、廃棄される。
【0103】
従って、一旦設置されると、システム10は効率的に創傷包囲具12における所望される真空レベルを提供し、それはポンプヘッド14から離れていても良く、これらの条件は、創傷包囲具12における真空レベルを間接的にモニターし、閉ループタイプの制御システムを介してポンプヘッド14により生成される真空をその変化を補正するように調整することによって、実質的に維持することが可能である。創傷包囲具からの廃棄物は、監視、制御された手法で、システム10の非使い捨て可能部品と見なされる駆動ユニットを汚染することなく、このように容器に吸引される。キット90を含む新規の使い捨て部分を、システム10の即時の再使用のために、駆動ユニット40に即座に連結することが可能である。
【0104】
本発明が、使用後に駆動ユニットを洗浄又は殺菌する必要性、或いは高価な駆動装置が汚染されないようにフィルター等の保護手段を提供する必要性、を軽減するものであることは明らかである。
【0105】
図2に示される、本発明の第二実施形体による解放創を排液するための真空システムは、必要な変更を加えて、以下に記述する幾つかの相違点を有しながら、第一実施形態の構成要素及び特徴を備えたものである。従って、第二実施形態によるシステム10は、創傷包囲具12、真空ポンプ装置150、及び廃液キャニスタ又は容器131をも含むものである。
【0106】
創傷包囲具12は、必要に応じて変更を加えて第一実施形態のものと類似しており、身体34の創傷箇所の周囲に密閉可能であり密閉容積Vを画成する外縁部51を有し、オリフィス35を包含する。
【0107】
真空ポンプ150は、必要に応じて変更を加えて第一実施形態のものと類似しており、従って、それを用いて作動させるためのポンプ駆動ユニット40へ取外し自在に連結されるポンプヘッド114を備え、駆動ユニット40は第一実施形態のそれと実質的に同一であり、第一実施形態で記述した構成要素及び特徴を有する。
【0108】
同様に、ポンプヘッド14は、適切な一方向弁を有するポンプ吸入ポート19及びポンプ排出ポート20を有する剛体部分56と、バリヤ部材24とを備え、室54の第一部分96と共に可変的なポンプ容積Pを有するポンプ作動室29を画成しており、これらは、必要に応じて変更を加えた上で第一実施形態で説明された対応する構成要素と同様である。
【0109】
廃液容器131は、必要に応じて変更を加えて第一実施形態のものと類似しており、従って収集容積Cを画成するハウジング160と、インターフェース162と、例えばラッチ23及び歯130、タブ44及びスロット145などの結合/分離及びロック機構とを備え、これらは、必要に応じて変更を加えた上で第一実施形態で説明された対応する構成要素と同様である。
【0110】
第二実施形態において、ポンプヘッド114は、一体型ユニット118を形成するように、前記廃液容器131へ接合されており、これらは、必要に応じて変更を加えて第一実施形態のものと類似しており、ポンプ吸入ポート19及びポンプ排出ポート20は前記収集容積C内に少なくとも部分的に収容され、一方、バリヤ部材24は、それから概して離れる方向へ面している。
【0111】
第一実施形態との比較において、第二実施形態では、包囲具12は、導管16とニップル157により画成された廃液容器吸入ポートとを介して、本実施形態においては収集容積Cへ開口するポンプ吸入ポート19にではなく、容器131に直接流体連通している。従って、創傷からの滲出物は、収集容積Cへ直接的に排出される。他方、排出ポート120は、出口ポート188を通り、ハウジング160の外部へ延伸するスリーブ169へ排出する。適当なフィルタ(図示せず)が、周囲空気の汚染を防止するために、排出ポート20と出口ポート188との間に任意に設けられてよい。従って、排出ポート20は、外部周囲環境Eへ通気され、従って容器容積Cと排出ポート120とのあいだに直接的な連通はない。任意には、バッフルプレート装置(図示せず)が、排出ポート20の下流に設けられてよく、これは、外部環境に対する騒音を減衰させることにおいて有用であり得る。
【0112】
容器131は、収集容積Cを通気するための、第一実施形態の通気孔17に対応する通気口を備えない。
【0113】
第1の実施形態と同様に(必要に応じて変更を加えて)、一体型ユニット118はキット90として提供されることができ、それは任意に導管116と任意に既にユニット118に接続された包囲具112とを含んだものであってもよく、或いはその代わりに、導管16と包囲具112とは一体型ユニット118とは別に提供されるものであってもよい。
【0114】
第一実施形態と同様に、必要な変更を加えて、ポンプユニット114と駆動ユニット40が機械的に連結した際に、第一部分96が第二部分97に密閉係合し、膜55をバリヤ部材24に空気式に連結させる。第二実施形態は、必要な変更を加えて、第一実施形態において説明したのと同様の方法で操作及び制御することが可能である。
【0115】
本発明の他の実施形体において、吸引ヘッドは、創傷包囲具に代えて、例えば、口腔、気管、手術中の器官、等の医学的標的部位、或いは非医学的標的部位、に対して、例えば、所定の真空を適用させるための、排液カテーテルを備えることが可能である。そのような排液カテーテルは、ポンプと流体連通する少なくとも1つのルーメンを包含することができ、吸込み装置は、標的容積と少なくとも1つのルーメンとの間に流体連通を提供するように適合された少なくとも1つの孔を備えてよい。
【0116】
図3に説明される吸引ヘッドの1つの変型において、導管16(又は第二実施形態においては116)の自由端の先端37’には、標的部位34’から排除することが所望される排液38’に部分的に浸すことが可能な入口開口部35’が備えられ、開口部35’の部分39’が通気孔として機能するようにする。この部分39’は、必要な変更を加えて、第一実施形態におけるブリード孔35と同様の様式で機能することができるが、標的34’に対する先端37’の相対的位置の変化に対応して大きさを変更することが可能である。
【0117】
以下の方法のクレームにおいて、クレームの工程を示すために用いられる英数字及びローマ数字は便宜のためのみのものであり、工程を実施する特定の順番を意味するものではない。
【0118】
添付の特許請求の範囲において用いられる「含む(comprising)」という語は、「〜を含むものではあるが〜に限定するものではない」という意味に解されるべきものである。
【0119】
本発明による例示的な実施形態を例証し、開示したが、本発明の趣旨から逸脱することなく多くの変更を行うことができることは理解される。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の第1の実施形態の側断面の概略図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の側断面の概略図である。
【図3】図1及び2に示される吸引ヘッドの変型例の側断面の概略図である。
【符号の説明】
【0121】
C 収集容積、容器容積
E 外部環境
V 密閉容積
P ポンプ容積
10 真空システム
12 創傷包囲具
14 ポンプヘッド
16 導管
17 通気孔
18 ポンプ-ヘッド/容器ユニット
19 ポンプ吸入ポート
20 ポンプ排出ポート
21 往復動機構
23 ラッチ
24 バリヤ部材
26 往復動ヘッド
27 クランク
28 外縁部
29 ポンプ作動室
30 歯
31 廃液容器
32 表面
33 表面
34 身体
34’ 標的部位
35 通気装置、ブリード孔
35’ 入口開口部
37’ 先端
38’ 排液
39 モータ
40 ポンプ駆動ユニット
41 電池パック
44 タブ
45 スロット
49 滲出物
50 真空ポンプ装置
51 外縁部
52 ハウジング
53 フレーム
54 作動室
55 ダイヤフラム
56 剛体部分
58 表面
60 ハウジング
62 インターフェース
64 駆動ユニットインターフェース
65 ニップル
67 導管
69 スリーブ
90 キット
94,95 フランジ
96 第一部分
97 第二部分
99 トランスデューサ
112 創傷包囲具
114 ポンプヘッド
116 導管
118 一体型ユニット
130 歯
131 廃液容器、キャニスタ
145 スロット
150 真空ポンプ装置
157 ニップル
160 ハウジング
188 ポンプ作動室
300 システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的容積に流体連通するようになされた吸引ヘッドと、
前記標的容積から排液されてよい物質の収集のための収集容積を画成する廃液容器と、
前記吸引ヘッドに対する外部環境の外部周囲圧力より低い所定の作動圧力をシステムに提供するようになされた真空ポンプ装置であって、動力ポンプ駆動装置とポンプヘッドとを備え、操作において、前記真空ポンプ装置は前記ポンプ駆動装置が前記ポンプヘッドを非機械的連結アレンジメントによって駆動することが可能な構成を有し、前記ポンプヘッドが前記吸引ヘッド及び前記廃液容器に流体連通するものである、真空ポンプ装置と、
を含む、標的容積から液体を吸引するための真空システム。
【請求項2】
前記非機械的連結アレンジメントが空気式の連結アレンジメントである、請求項1に記載の真空システム。
【請求項3】
前記真空ポンプ装置が、少なくとも前記システムの操作中において実質的に気密であり、前記ポンプ駆動装置を前記ポンプヘッドに空気式に連結する制御容量の空気を含むことにより前記ポンプ駆動装置が前記ポンプヘッドを駆動することを可能にする作動室を包含するものである、請求項2に記載の真空システム。
【請求項4】
前記ポンプヘッドが前記ポンプ駆動装置に取外し可能に機械的に連結されている、請求項3に記載の真空システム。
【請求項5】
前記ポンプヘッドが、ポンプ室と、当該ポンプ室のポンプ部材画成部分と、ポンプ吸入ポート及びポンプ排出ポートとを含み、前記ポンプ部材は前記ポンプ駆動装置との空気式連結を介して往復運動可能であって前記真空システム中の作動圧力を誘発する、請求項4に記載の真空システム。
【請求項6】
前記ポンプ部材が、駆動ヘッドを経た、前記吸引ヘッド及び前記廃液容器、及び前記ポンプ駆動装置間の全ての流体連通を実質的に妨げる流体バリヤ部材を構成するものである、請求項5に記載の真空装置。
【請求項7】
前記ポンプ部材が、その第一表面を介してのみ前記作動室と流体連通する、請求項5又は6に記載の真空システム。
【請求項8】
前記ポンプ部材の前記第一表面が、前記ポンプ室の外側にある、請求項7に記載の真空システム。
【請求項9】
前記ポンプ駆動装置が往復ダイヤフラム部材を駆動する往復駆動装置を含み、前記システムの作動の間に、前記ダイヤフラム部材がその第一表面を介してのみ前記作動室と流体連通する、請求項5から8の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項10】
前記往復ダイヤフラム部材と前記ポンプ部材とが、少なくともシステムの操作時は、前記作動室を介して互いに空気式に連結される、請求項9に記載の真空システム。
【請求項11】
前記作動室が前記ポンプヘッドに包含される第一部分と前記ポンプ駆動装置に包含される第二部分とを含み、前記第一部分と前記第二部分とは、少なくともシステムの操作時は、互いに可逆的に密閉して係合され前記制御容量を画成するように構成される、請求項4から10の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項12】
前記ポンプ装置が、前記ポンプヘッドを駆動ユニットに対して可逆的に機械的に連結させるための連結インターフェースを含む、請求項4から11の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項13】
前記ポンプ装置が、前記ポンプヘッドを前記駆動ユニットに対して機械的に連結する連結インターフェースに応答する前記作動室を画成するように構成される、請求項12に記載の真空システム。
【請求項14】
前記ポンプヘッドの一部が前記廃液容器中に収容され、前記ポンプ部材が前記収集容積から概して離れる方向を向いており、前記ポンプ吸入ポート及びポンプ排出ポートは少なくとも部分的に前記収集容積内に存在する、請求項4から13の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項15】
前記ポンプ吸入ポートが導管を介して前記吸引ヘッドと流体連通し、前記ポンプ排出ポートが前記収集容積と流体連通しており、前記廃液容器が前記外部周囲空気と通気する、請求項14に記載の真空システム。
【請求項16】
前記ポンプ吸入ポートが前記収集容積を介して前記吸引ヘッドと流体連通し、前記ポンプ排出ポートが前記外部周囲空気と通気する、請求項14に記載の真空システム。
【請求項17】
通気装置を介して吸引ヘッドへの周囲空気の所望される流量を可能にする一方で、前記作動圧力を吸引ヘッドにおいて維持することを可能にする、前記吸引ヘッドと前記外部環境との間に、少なくとも前記システムの操作間において、実質的に恒久的な流体連通を提供する通気装置を更に含む、請求項1から16の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項18】
前記通気装置が、前記所望される流量を提供するのに適合した有効的な流通断面を有する少なくとも1つのブリード孔を含む、請求項17に記載の真空システム。
【請求項19】
前記標的容量を所望される灌注物質によって灌注することを可能にする、前記吸引ヘッドと灌注源との間に、少なくとも前記システムの操作間において、実質的に恒久的な流体連通を提供する通気装置を更に含む、請求項1から18の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項20】
前記ポンプヘッド、廃液容器、吸引ヘッドが、使い捨て可能に構成される、請求項1から19の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項21】
前記標的容積が創傷、熱傷、等を伴う医療的標的容積であり、前記吸引ヘッドが、前記標的容積を含む限定された容積を画成するように創傷、熱傷、等のそれぞれの周囲を密閉可能な包囲具を含む、請求項1から20の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項22】
前記作動圧力をモニターするための非流体侵襲性制御システムを更に含み、当該制御システムは、前記動力ポンプ駆動装置の作動パラメータをモニターするための少なくとも1つの作動パラメータセンサと、前記作動パラメータに対応するモニターされたデータを閾値データと比較するコンパレータ・ユニットとを含み、前記作動パラメータは前記真空ポンプにより提供される前記作動圧力の大きさに直接関連する、請求項1から21の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項23】
前記制御システムが、前記作動パラメータに対応するモニターされたデータに基づいて推定作動圧力レベルを計算するように構成される、請求項22に記載の真空システム。
【請求項24】
前記制御容量と流体連通し、その圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサを更に含む、請求項22又は23に記載の真空システム。
【請求項25】
前記制御システムが、前記推定作動圧力を前記モニターされた圧力と比較し、任意に、前記推定作動圧力と前記モニターされた圧力との差に基づいて前記モニターされたデータを修正するように更に適応された、請求項24に記載の真空システム。
【請求項26】
前記制御システムが、前記修正されたモニターデータの大きさが前記閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合に起動するように構成された適切なアラームを含む、請求項25に記載の真空システム。
【請求項27】
前記制御システムが、前記修正されたモニターデータを適切な手法で表示するためのディスプレイを含む、請求項25に記載の真空システム。
【請求項28】
前記システムを介して吸引される流体に対して、前記作動圧力をモニターするための非流体侵襲性モニターシステムを更に含み、当該モニターシステムは、前記制御容量と流体連通し、その圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサを含む、請求項1から21の何れか一項に記載の真空システム。
【請求項29】
前記モニターシステムが、前記修正されたモニターデータの大きさが前記閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合に起動するように構成された適切なアラームを含む、請求項28に記載の真空システム。
【請求項30】
前記モニターシステムが、前記モニターされたデータを適切な手法で表示するためのディスプレイを含む、請求項28に記載の真空システム。
【請求項31】
動力ポンプ駆動ユニットに非機械的に連結するポンプヘッドを含む、基準圧未満の所定の作動圧力をシステムに提供するように適用された真空ポンプと、
前記動力ポンプの作動パラメータをモニターするための少なくとも1つのセンサと、前記作動パラメータに対応するモニターされたデータを閾値データと比較するコンパレータ・ユニットとを含む、前記作動圧力を制御するための非流体侵襲性制御システムと
を含み、前記作動パラメータは前記真空ポンプにより提供される前記作動圧力の大きさに直接関連する、真空システム。
【請求項32】
前記制御システムが、前記作動パラメータに対応するモニターされたデータに基づいて推定作動圧力レベルを計算するように構成される、請求項31に記載の真空システム。
【請求項33】
前記ポンプヘッドが、制御容積を含む作動室を介して、前記動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結しており、前記制御容積に流体連通してその圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサを更に含む、請求項31または32に記載の真空システム。
【請求項34】
前記制御システムが、前記推定作動圧力を前記モニターされた圧力と比較し、任意に、前記推定作動圧力と前記モニターされた圧力との差に基づいて前記モニターされたデータを修正するように更に適応された、請求項33に記載の真空システム。
【請求項35】
前記制御システムが、前記修正されたモニターデータの大きさが前記閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合に起動するように構成された適切なアラームを含む、請求項34に記載の真空システム。
【請求項36】
前記制御システムが、前記修正されたモニターデータを適切な手法で表示するためのディスプレイを含む、請求項34に記載の真空システム。
【請求項37】
前記駆動ユニットが電気モータを含み、前記パラメータの少なくとも1つが、モータ電流、モータ電圧、モータ動力、モータ回転速度、モータトルクの何れかを包含する、請求項34に記載の真空システム。
【請求項38】
制御容積を含む作動室を介して動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結するポンプヘッドを含む、基準圧未満の所定の作動圧力をシステムに提供するように適用された真空ポンプと、
前記制御容積に流体連通してその圧力をモニターするように構成された少なくとも1つの圧力センサとを含む、真空システム。
【請求項39】
操作間に作業流体をポンプによって汲み出すことを可能にするポンプ吸引口とポンプ排出口とを含む、動力ポンプ駆動ユニットに取外し可能に連結されるように適合された真空ポンプヘッドを含み、
前記ポンプヘッドが、非機械的連結アレンジメントを介して、前記ポンプ駆動によって駆動されるように構成される、
標的容積から流体を吸引するための真空システムと共に使用されるキット。
【請求項40】
前記非機械的連結アレンジメントが空気式連結アレンジメントを包含する、請求項39に記載のキット。
【請求項41】
前記空気式連結アレンジメントが、前記ポンプヘッドが前記動力ポンプに連結された際に形成される作動室を含み、当該作動室は、少なくとも前記システムの操作間に、実質的に気密であり、前記ポンプ駆動装置を前記ポンプヘッドに空気式に連結する制御容積を包含して、前記ポンプ駆動装置が前記ポンプヘッドを駆動することを可能にする、請求項40に記載のキット。
【請求項42】
前記作動室が前記ポンプヘッドに包含される第一部分と前記ポンプ駆動装置に包含される第二部分とを含み、前記第一部分と前記第二部分とは、少なくともシステムの操作時は、互いに可逆的に密閉して係合され前記制御容量を画成するように構成される、請求項41に記載の真空システム。
【請求項43】
前記真空ポンプヘッドと流体連通する排液物質を収集する収集容積を画成する排液容器を更に含む、請求項39から42の何れか一項に記載のキット。
【請求項44】
前記ポンプ吸引口及び前記ポンプ排出口の少なくとも1つが前記収集容積内に収容されるように、前記真空ポンプヘッドが前記廃液容器に取り付けられる又は一体化している、請求項39から43の何れか一項に記載のキット。
【請求項45】
前記標的容積と流体連通するように適合された入口アレンジメントを有する吸引ヘッドを更に含む、請求項39から43の何れか一項に記載のキット。
【請求項46】
前記吸引ヘッドが、前記標的容積を含む限定された容積を画成するように創傷の周囲を密閉可能な包囲具を含み、前記包囲具が、前記廃液容器及び前記ポンプ入口の少なくとも1つと流体連通する、請求項45に記載のキット。
【請求項47】
真空システムにおける真空ポンプ装置によって生成される作動圧力を間接的に制御する方法であって、前記作動圧力は基準圧未満であり、前記真空ポンプ装置は、動力ポンプ駆動ユニットに非機械的に連結されたポンプヘッドを含み、当該方法が、前記動力ポンプの作動パラメータをモニターし、前記作業パラメータに対応するモニターされたデータを閾値データと比較する工程を少なくとも含み、前記作業パラメータが前記真空ポンプによって提供される作動圧力の大きさに直接関連する、方法。
【請求項48】
前記作業パラメータに対応するモニターされたデータに基づいて推定作動圧力レベルを計算する工程を更に含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記ポンプヘッドが、制御容積を介して、前記動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結しており、前記制御容積の圧力を直接モニターする工程を更に含む、請求項47又は48に記載の方法。
【請求項50】
前記推定作動圧力を前記モニターされた圧力と比較し、任意に、前記推定作動圧力と前記モニターされた圧力との差に基づいて前記モニターされたデータを修正する工程を更に含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記修正されたモニターデータの大きさが前記閾値の大きさを越える又はそれ未満の場合にアラームを起動する工程を更に含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記修正されたモニターデータを適切な手法で表示する工程を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記パラメータの少なくとも1つが、モータ電流、モータ電圧、モータ動力、モータトルクの何れかを包含する、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
真空ポンプ装置によって生成される作動圧力を間接的にモニターする方法であって、前記真空ポンプ装置は、制御容量を含む作動室を介して動力ポンプ駆動ユニットに空気式に連結されたポンプヘッドを備え、前記制御容量の圧力を直接モニターする工程を更に含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−525120(P2009−525120A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552949(P2008−552949)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【国際出願番号】PCT/IL2006/001287
【国際公開番号】WO2007/088530
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(508228234)
【Fターム(参考)】