説明

吸引回収装置

【課題】ダストバッグ内に回収対象物を回収するバキュームクリーナを用いて、ペール缶等の回収容器にも塵芥等の回収対象物を回収できる吸引回収装置を提供する。
【解決手段】ハンドル2に形成されたエア供給路16からニップル8内に供給した圧縮エアを、エア噴射ノズル11からエア加速用ディフューザ管1内に噴射して、ニップル8内に吸引力を付与し、ニップル8に接続された吸引ノズルにより、塵芥等の回収対象物を吸引してエア出口6に接続されたダストバッグ12で回収するバキュームクリーナAと、回収容器Bとを用意する。回収容器Bの開口部の着脱自在な蓋31にクリーナ接続用台座32と、吸引ホース接続用のホース接続孔を有するホース接続用台座とを固定し、クリーナ接続用台座32のニップル接続孔36にニップル8を着脱自在に接続して、回収容器B内を減圧し、ホース接続用台座のホース接続孔に接続された吸引ホースで回収対象物を吸引回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、工場の床において散乱する塵芥や廃液等の回収対象物を吸引により回収する吸引回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
塵芥を吸引回収する吸引回収装置として、バキュームクリーナが従来から知られている。図10および図11は、そのバキュームクリーナAを示し、ディフューザ管1と、そのディフューザ管1の一端部に接続されたハンドル2とを有している。
【0003】
ディフューザ管1は、一端部がエア入口3とされ、そのエア入口3の下流側に小径のスロート部4、下流端を大径とするディフューザ部5、エア出口6が順に設けられ、上記エア入口3の外周に接続筒7が設けられている。
【0004】
また、ディフューザ管1のエア入口3内にはニップル8の先端部がねじ係合され、そのニップル8の後端部に吸引ノズル9が着脱自在に接続されている。ニップル8の先端部には、環状溝10と、その環状溝10に供給される圧縮エアをスロート部4に向けて噴射する複数のエア噴射ノズル11が形成されている。一方、エア出口6には通気性を有する柔軟なダストバッグ12が着脱自在に取付けられている。
【0005】
ハンドル2は、グリップ部13の先端部外周に突軸部14が形成されたL字形をなし、上記突軸部14がディフューザ管1の接続筒7内に挿入され、その突軸部14の外周に形成された環状溝14a内に上記接続筒7を半径方向に貫通する止めねじ15の先端部が挿入されて、突軸部14が回転自在の支持とされ、かつ、抜止めされている。また、止めねじ15を締付けることによって突軸部14が任意の回転位置で固定されるようになっている。
【0006】
ハンドル2には、グリップ部13の後端面および突軸部14の先端面で開口するエア供給路16が形成され、そのエア供給路16の途中に常閉型のレバー操作形開閉弁17が組込まれている。この開閉弁17は、揺動可能なレバー17aを握ることにより開弁してエア供給路16を開放するようになっている。
【0007】
上記の構成からなるバキュームクリーナAにおいて、エアコンプレッサ等のエア供給源からエア供給ホースHを介してエア供給路16に圧縮エアを供給する状態で、開閉弁17のレバー17aを握ると、開閉弁17が開放し、エア供給路16に供給された圧縮エアが環状溝10に送り込まれてエア噴射ノズル11から噴射される。
【0008】
このとき、圧縮エアはスロート部4により絞り込まれて圧力が高められ、そのスロート部4に続くディフューザ部5で減圧されて加速され、エア出口6からダストバッグ12内に流出し、ニップル8内およびそのニップル8に接続された吸引ノズル9内はエジェクタ作用により吸引力が負荷される。
【0009】
このため、吸引ノズル9によって床に散乱する塵芥等の回収対象物を吸引することができる。その吸引された回収対象物はディフューザ管1からダストバッグ12内に輸送されて回収される。
【0010】
上記バキュームクリーナAは、ハンドル2のグリップ部13を握る操作により回収対象物を吸引する持ち運びが可能なハンドタイプのものであるため、非常に便利である。
【0011】
ここで、圧縮エアのエジェクタ作用によってペール缶等の回収容器内に回収対象物を回収するようにした吸引回収装置も従来から知られている(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】実開昭61−77932号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、上記従来のバキュームクリーナにおいては、取り扱いが容易であるものの、ダストバッグ12によって回収対象物を回収するため、回収容量が少量であり、多量の回収対象物を回収する際には、ダストバッグ12の底を閉じるクリップ12aの取り外しにより底を開放して、回収対象物を廃棄する廃棄作業を頻繁に行なわなければならないという不都合がある。また、ダストバッグ12は布等の通気性を有する材料から形成されているため、液体を回収することはできない。
【0014】
一方、特許文献1に記載された吸引回収装置においては、ペール缶等の回収容器に回収対象物を回収するため、多量の回収対象物を吸引回収することができるものの、かなり大きく、かつ、重量物であるため、ハンディタイプのバキュームクリーナに比べ、少量の回収物や高い位置、狭い場所での使用には適さない。
【0015】
この発明の課題は、ダストバッグ内に回収対象物を回収するようにしたバキュームクリーナを用いてペール缶等の回収容器にも塵芥等の回収対象物を回収できるようにした吸引回収装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の課題を解決するため、この発明においては、回収容器の開口部に着脱自在に取付けられる蓋の上面にクリーナ接続用台座と、吸引ホース接続用のホース接続孔を有するホース接続用台座とを固定し、クリーナ接続用台座に前記回収容器の内部と連通するニップル接続孔を設け、そのニップル接続孔に対してハンドタイプのバキュームクリーナに設けられた吸引ノズル接続用ニップルを着脱自在とした構成を採用し、前記バキュームクリーナとして以下の構成からなるものを採用したのである。
【0017】
一端がエア入口とされ、他端がエア出口とされ、そのエア入口部内に設けられたエア噴射ノズルから噴射される圧縮エアを加速して他端のエア出口から流出させて、圧縮エアのエジェクタ作用によりエア入口内に吸引力が付与されるエア加速用ディフューザ管の前記エア入口側の端部外周にハンドルが接続され、そのハンドルに、レバー操作形開閉弁によって開閉され、その開放によって前記エア噴射ノズルに圧縮エアを供給するエア供給路が設けられ、前記ディフューザ管のエア入口に前記ニップルが接続され、ディフューザ管のエア出口に通気性を有するダストバッグが接続されたバキュームクリーナ。
【0018】
上記の構成からなる吸引回収装置において、エアコンプレッサからバキュームクリーナのエア供給路に圧縮エアを供給する状態で開閉弁を開放すると、その圧縮エアがエア噴射ノズルからディフューザ管内に噴射され、加速されてエア出口から流出し、その圧縮エアのエジェクタ作用によってニップル内に吸引力が負荷される。
【0019】
このため、上記ニップルに吸引ノズルを接続することにより、その吸引ノズルにより塵芥等の回収対象物を吸引することができ、その回収対象物はディフューザ管からダストバッグ内に輸送されるため、ダストバッグによって回収することができる。
【0020】
また、回収容器に蓋を装着した状態で、クリーナ接続用台座に形成されたニップル接続孔にニップルを接続することにより、回収容器内を減圧することができ、ホース接続用台座に形成されたホース接続孔に吸引力を付与することができる。したがって、そのホース接続孔に吸引ホースを接続することにより、吸引ホースによって塵芥等の回収対象物を吸引することができ、その吸引された回収対象物を回収容器内に回収することができる。
【0021】
この場合、吸引回収された回収対象物に微細な粉塵が混入していると、その粉塵は回収容器内に作用する吸引エアの流れに乗ってニップル内からディフューザ管内に流動し、エア出口から流出する可能性がある。このとき、エア出口にはダストバッグが接続されているため、粉塵はダストバッグにより捕捉されて外部に流出するのが防止され、外部環境を悪化させるようなことはない。
【0022】
ここで、クリーナ接続用台座に形成されたニップル接続孔の下部に大径孔部を設け、その大径孔部内にフィルタを組込み、あるいは、クリーナ接続用台座のニップル接続孔に対して抜き差し自在の接続筒を一端に有し、他端に前記ニップルが抜き差し可能なニップル接続孔が形成され、内部にフィルタが収容されたフィルタケースをクリーナ接続用台座とバキュームクリーナのニップル間に組込んでおくと、上記フィルタによって粉塵を捕捉することができるため、粉塵の外部への漏洩をより確実に防止することができる。
【0023】
上記のような回収容器内に回収対象物を回収する使用においては、回収容器内が減圧されるため、吸引ノズル接続用ニップルには回収容器内に向けての引込み力が負荷される。このため、吸引ノズル接続用ニップルを着脱自在とする手段として、ねじ結合とせず、抜き差しによる簡単な接続方法を採用しても、安定した接続状態を得ることができる。
【0024】
この発明に係る吸引回収装置において、クリーナ接続用台座とホース接続用台座とを共通とすると、それぞれの台座を蓋に個々に取付ける場合に比較して、取付けの容易化を図ることができる。
【0025】
また、レバー操作形開閉弁の開閉操作用のレバーを開放位置で保持する保持手段を設けておくと、開放位置に変位させたレバーを手で保持する必要がなくなり、手の疲労軽減に効果を挙げることができる。
【0026】
上記保持手段として、ハンドルの外周対向位置に両端部が回動自在に連結されたU字形の係合フックをレバーの先端部外周に対して掛け外しする方法や、周方向で対向する一対の操作片を両端部に有し、その一対の操作片を摘むことにより拡径する径方向に弾性変形可能な係合リングを、ハンドルおよびレバーの外周に跨って取付ける方法を採用することができる。
【0027】
ここで、クリーナ接続用台座にU字形の手提げ杆を起伏自在に連結し、あるいは、クリーナ接続用台座の外周に指先係合凹部を形成しておくと、蓋の取付け、取り外しを容易に行なうことができる。
【発明の効果】
【0028】
上記のように、この発明においては、ダストバッグ内に回収対象物を吸引回収する使用と、ペール缶等の回収容器に塵芥等の回収対象物を吸引回収する使用の2通りの使用を可能とすることができ、回収対象物の種類や量に応じて使用状態を変更することができるため、極めて便利である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】この発明に係る吸引回収装置の実施の形態を示す正面図
【図2】図1のバキュームクリーナと蓋の接続部を拡大して示す断面図
【図3】図1の横断平面図
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図
【図5】図3のクリーナ接続用台座部の縦断正面図
【図6】クリーナ接続用台座の他の例を示す縦断正面図
【図7】クリーナ接続用台座とホース接続用台座を共通化した状態の平面図
【図8】レバー保持手段の他の例を示す正面図
【図9】この発明に係る吸引回収装置の他の実施の形態を示す正面図
【図10】従来のバキュームクリーナを示す一部切欠正面図
【図11】図10のバキュームクリーナの一部を拡大して示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1および図2に示すように、この発明に係る吸引回収装置は、バキュームクリーナAと、回収容器Bとを備える。バキュームクリーナAは、図10および図11に示すバキュームクリーナAと同一であるため、同一部品には同一の符号を付して説明を省略する。
【0031】
図2に示すように、バキュームクリーナAにおけるハンドル2のグリップ部13にはU字形の係合フック18の両端部が回動自在に連結され、その係合フック18は開閉操作用のレバー17aの先端部外周に対して係脱自在とされ、その係合によって、レバー17aは開放位置に変位させた状態に保持される。
【0032】
なお、レバー17aを開放位置で保持する保持手段はこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、周方向で対向する一対の操作片20を両端部に有し、その一対の操作片20を摘むことにより拡径する径方向に弾性変形可能な係合リング19をハンドル2に嵌め合わせておき、その係合リング19を拡径して、グリップ部13とレバー17aの外周に跨って係合させるようにしてもよい。
【0033】
図1乃至図4に示すように、回収容器Bとして、ここでは、容積が20リットル程度の大きさとされたペール缶が採用されている。このペール缶Bは、缶体30と、その缶体30の上部開口を閉塞する蓋31とからなっている。
【0034】
ここで、ペール缶Bには、蓋31の外周と缶体30の外周に巻き付けられる締付けバンドの締め付けによって蓋31を閉鎖状態に保持する形式のものと、缶体30の外周に取付けられた複数の掛け金を蓋31の上面外周部に係合させて蓋31を閉鎖状態に保持する形式のものが存在するが、いずれの形式のものを採用してもよい。
【0035】
蓋31の上面にはクリーナ接続用台座32と、その周囲にホース接続用台座33が設けられており、それぞれの台座32、33は、蓋31の下面に衝合された裏板34から各台座32、33にねじ込まれる止めねじ35の締付けによって蓋31に固定されている。
【0036】
クリーナ接続用台座32には、缶体30の内部と連通するニップル接続孔36と、そのニップル接続孔36の下部に容量の大きな大径孔部45とが形成されている。ニップル接続孔36は上部が大径の段付き孔とされて、その上部の大径孔部にバキュームクリーナAのニップル8の先端部が抜き差し自在とされている。また、内周に形成された段部37にはパッキン38が支持され、上記ニップル8を差し込む状態でパッキン38がニップル8の先端に密着して気密を保持するようになっている。
【0037】
なお、上記パッキン38に代えて、ニップル接続孔36の内周にリング溝を形成し、そのリング溝にOリングを取付けて、ニップル接続孔36とニップル8の接続部間の気密を保持するようにしてもよい。
【0038】
一方、ホース接続用台座33には、斜め下方に向く傾斜状のホース接続孔39が形成され、そのホース接続孔39に吸引ホース40が接続自在とされている。
【0039】
実施の形態で示す吸引回収装置は上記の構造からなり、少量の塵芥等の回収対象物の回収に際しては、バキュームクリーナAを、クリーナ接続用台座32から抜き出し、図示省略したエアコンプレッサ等の圧縮エア供給源とバキュームクリーナAのハンドル2に設けられたエア供給路16のエア入口とをエア供給ホースHで接続する。
【0040】
圧縮エア供給源に対する接続状態において、レバー17aを握り、開閉弁17を開放すると、圧縮エアはエア噴射ノズル11からディフューザ管1内に噴射され、加速されてエア出口6から流出し、その圧縮エアのエジェクタ作用によってニップル8内に吸引力が負荷される。
【0041】
このため、ニップル8に図10に示す吸引ノズル9を接続することにより、その吸引ノズル9によって塵芥等の回収対象物を吸引することができる。その吸引された回収対象物はディフューザ管1からダストバッグ12内に輸送され、ダストバッグ12によって回収される。
【0042】
上記のように、開閉弁17を開放すると、ニップル8内に吸引力が付与されるため、図1および図2に示すように、回収容器Bの缶体30に蓋31を装着した状態で、クリーナ接続用台座32に形成されたニップル接続孔36にニップル8の先端部を挿入することによって、回収容器B内を減圧することができる。
【0043】
このとき、ニップル8には回収容器B内に向けて引込み力が負荷されるため、ニップル8は、その先端がパッキン38に密着することになってシール性が確保されることになり、回収容器B内は効果的に減圧されることになる。
【0044】
したがって、ホース接続用台座33に形成されたホース接続孔39に吸引ホース40を接続しておくと、その吸引ホース40内に吸引力が付与されることになり、その吸引ホース40によって塵芥等の回収対象物を吸引することができる。
【0045】
吸引された回収対象物は、回収容器Bの上部から内部に旋回流入し、旋回しつつ下降して底部に堆積し、回収対象物を回収容器Bによって回収することができる。このとき、回収容器B内の中心部には上向きの気流が発生しており、吸引回収された回収対象物に微細な粉塵が混入していると、その粉塵は上向きの気流の流れに乗ってニップル8内からディフューザ管1内に流動し、エア出口6から流出する可能性がある。
【0046】
このとき、エア出口6にはダストバッグ12が接続されているため、粉塵はダストバッグ12により捕捉されて外部に流出するのが防止され、外部環境を悪化させるようなことはない。
【0047】
上記のような回収容器B内に回収対象物を回収する使用においては、図2に示すように、係合フック18をレバー17aの端部に係合し、あるいは、図8に示すように、係合リング19をグリップ部13とレバー17aの外周に跨るセット状態として、レバー17aを開放状態に保持しておくようにする。
【0048】
上記のように、実施の形態における吸引回収装置においては、ダストバッグ12内に回収対象物を回収する使用と、ペール缶等の回収容器Bに塵芥等の回収対象物を回収する使用の2通りの使用を可能とすることができ、回収対象物の種類や量に応じて使用状態を変更することができるため、極めて便利である。
【0049】
なお、ペール缶等の回収容器Bを用いる回収対象物の吸引回収に際して、その回収対象物は工場の廃液等の液体であってもよい。
【0050】
図3においては、回収容器Bの蓋31にクリーナ接続用台座32とホース接続用台座33を別々に取付けるようにしたが、図7に示すように、クリーナ接続用台座32とホース接続用台座33を共通としてもよい。台座32、33を共通とすることにより、それぞれの台座を蓋に個々に取付ける場合に比較して、取付けの容易化を図ることができる。
【0051】
ここで、図3および図5に示すように、クリーナ接続用台座32にU字形の手提げ杆41を起伏自在に連結し、あるいは、図6に示すように、クリーナ接続用台座32の外周に溝からなる指先係合凹部42を形成しておくと、蓋31の取付け、取り外しを容易に行なうことができる。
【0052】
図9は、この発明に係る吸引回収装置の他の実施の形態を示す。この実施の形態においては、クリーナ接続用台座32とバキュームクリーナAのニップル8間にフィルタケース50を組込むようにしている点で図1および図2に示す吸引回収装置と相違している。
【0053】
ここで、フィルタケース50は、クリーナ接続用台座32のニップル接続孔36に抜き差し可能な接続筒51を一端に有し、他端にはバキュームクリーナAのニップル8が抜き差し可能なニップル接続孔52が形成され、内部にフィルタ53が組込まれている。
【0054】
上記のように、クリーナ接続用台座32とバキュームクリーナAのニップル8間にフィルタケース50を組込むことにより、回収容器B内の上昇気流に乗って上昇する微細な粉塵をフィルタ53で一次捕捉することができ、また、ダストバッグ12で二次捕捉することができるため、塵埃の外部への漏洩をほぼ確実に防止することができる。
【0055】
なお、図2に示すように、クリーナ接続用台座32に形成された大径孔部45内にフィルタ53を組込んで、微細な粉塵を一次捕捉するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
A バキュームクリーナ
B 回収容器
1 ディフューザ管
2 ハンドル
3 エア入口
6 エア出口
8 ニップル
12 ダストバッグ
16 エア供給路
17 開閉弁
17a レバー
18 係合フック
19 係合リング
20 操作片
31 蓋
32 クリーナ接続用台座
33 ホース接続用台座
36 ニップル接続孔
41 手提げ杆
42 指先係合凹部
45 大径孔部
50 フィルタケース
51 接続筒
52 ニップル接続孔
53 フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収容器の開口部に着脱自在に取付けられる蓋の上面にクリーナ接続用台座と、吸引ホース接続用のホース接続孔を有するホース接続用台座とを固定し、クリーナ接続用台座に前記回収容器の内部と連通するニップル接続孔を設け、そのニップル接続孔に対してハンドタイプのバキュームクリーナに設けられた吸引ノズル接続用ニップルを着脱自在とし、
前記バキュームクリーナが、一端がエア入口とされ、他端がエア出口とされ、そのエア入口部内に設けられたエア噴射ノズルからエア出口に向けて噴射される圧縮エアのエジェクタ作用によりエア入口内に吸引力が付与されるエア加速用ディフューザ管の前記エア入口側の端部外周にハンドルが接続され、そのハンドルにレバー操作形開閉弁によって開閉され、その開放によって前記エア噴射ノズルに圧縮エアを供給するエア供給路が設けられ、前記ディフューザ管のエア入口に前記ニップルが接続され、ディフューザ管のエア出口に通気性を有するダストバッグが接続された構成からなる吸引回収装置。
【請求項2】
前記クリーナ接続用台座と前記ホース接続用台座とを共通とした請求項1に記載の吸引回収装置。
【請求項3】
吸引ノズル接続用ニップルを着脱自在とする手段が、抜き差しによる請求項1又は2に記載の吸引回収装置。
【請求項4】
レバー操作形開閉弁の開閉操作用のレバーを開放位置で保持する保持手段を設けた請求項1乃至3のいずれかの項に記載の吸引回収装置。
【請求項5】
前記保持手段が、ハンドルの外周対向位置に両端部が回動自在に連結されたU字形の係合フックを前記レバーの先端部外周に対して掛け外し自在とした構成からなる請求項4に記載の吸引回収装置。
【請求項6】
前記保持手段が、周方向で対向する一対の操作片を両端部に有し、その一対の操作片を摘むことにより拡径する径方向に弾性変形可能な係合リングをハンドルおよびレバーの外周に跨って取付け自在とした構成からなる請求項4に記載の吸引回収装置。
【請求項7】
前記クリーナ接続用台座にU字形の手提げ杆を起伏自在に連結した請求項1乃至6のいずれかの項に記載の吸引回収装置。
【請求項8】
前記クリーナ接続用台座の外周に指先係合凹部を形成した請求項1乃至6のいずれかの項に記載の吸引回収装置。
【請求項9】
前記クリーナ接続用台座にフィルタ収容凹部を設け、そのフィルタ収容凹部内フィルタを組込んだ請求項1乃至8のいずれかの項に記載の吸引回収装置。
【請求項10】
前記クリーナ接続用台座のニップル接続孔に対して抜き差し自在の接続筒を一端に有し、他端に前記ニップルが抜き差し可能なニップル接続孔が形成され、内部にフィルタを収容したフィルタケースを備えて成る請求項1乃至8のいずれかの項に記載の吸引回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−172817(P2011−172817A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−40468(P2010−40468)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000229450)日本ニューマチック工業株式会社 (44)
【Fターム(参考)】