説明

吸引車

【課題】回収対象物の運搬時にレシーバタンクの内圧上昇を防止することが可能な吸引車の提供。
【解決手段】回収対象物を回収するレシーバタンク22と、レシーバタンク22の上面に配置されて天井開口部30を形成する筒状部31と、天井開口部30を覆い、内部に弁座41を有する弁本体42と、レシーバタンク22の満量時に弁座41を塞ぐフロート43とを備えるフロート弁40と、筒状部31の弁本体42よりも上の空間31に連通され、ルーツブロワの吸引負圧により回収対象物をレシーバタンク22内に吸引するとともに、車両走行時には大気解放される配管50と、筒状部31の弁本体42よりも上の空間31とレシーバタンク22内の上部空間22bとを連通するバイパス管51と、バイパス管51の途中に設けられ、ルーツブロワ25の駆動時には閉じる一方、車両走行時には開く電動ボールバルブ60とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシーバタンク内に様々な回収対象物を吸引回収して運搬することが可能な吸引車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吸引車のレシーバタンクの上面には天井開口部が設けられており、この天井開口部を形成する筒状部には満量自動停止装置(フロート弁)が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。このフロート弁は、天井開口部を覆い、内部に弁座を有する弁本体と、この弁座を覆う弁体を上側に有し、上下に移動可能な軸部材と、レシーバタンクの満量時に軸部材の下端を押圧して弁体で弁座を塞ぐフロートボールとを備えている。このフロート弁により回収対象物などが真空ポンプ内に吸引されるのが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−144339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような吸引車では、工場廃液、農業廃液、し尿などの廃水や汚泥などの様々な回収対象物を吸引回収し、運搬することが可能であるが、このような回収対象物の種類によっては、運搬中にレシーバタンク内の回収対象物が化学反応して膨張することがある。そして、上記従来のフロート弁では、これに起因してフロートボールが上昇し、弁体で弁座が塞がれてしまい、レシーバタンクの内圧が上昇し、タンクなどを変形、破損させることがある。
【0005】
そこで、本発明においては、回収対象物の運搬時にレシーバタンクの内圧上昇を防止することが可能な吸引車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の吸引車は、回収対象物を回収するレシーバタンクと、レシーバタンクの上面に配置されて天井開口部を形成する筒状部と、天井開口部を覆い、内部に弁座を有する弁本体と、レシーバタンクの満量時にフロートの作用により弁座を塞ぐ弁体とを備えるフロート弁と、筒状部の弁本体よりも上の空間に連通され、ブロワの吸引負圧により回収対象物をレシーバタンク内に吸引するとともに、車両走行時には大気解放される配管と、筒状部の弁本体よりも上の空間あるいは前記配管とレシーバタンク内の空間とを連通するバイパス管と、バイパス管の途中に設けられ、ブロワの駆動時には閉じる一方、車両走行時には開く電動弁とを有するものである。
【0007】
本発明の吸引車によれば、ブロワの駆動時には電動弁が閉じることにより、ブロワの吸引負圧により回収対象物をレシーバタンクに吸引している際に、レシーバタンクが満量となった場合には、フロートの作用により弁座が弁体により塞がれるので、筒状部の弁本体よりも上の空間に連通された配管に、満量となったレシーバタンク内の回収対象物が吸引されなくなる。一方、車両走行時には電動弁が開くことにより、バイパス管を通じて筒状部の弁本体の上の空間あるいは前記配管とレシーバタンク内の空間とが連通されるので、弁座が弁体により塞がれた状態であってもレシーバタンクの内圧は配管を通じて大気解放される。また、満量となったレシーバタンク内の回収対象物はバイパス管を通じてフロート弁とレシーバタンクとを行き来する。
【0008】
また、本発明の吸引車は、電動弁を、車両のキースイッチオンに連動して開き、ブロワを駆動させる動力取り出し装置のスイッチオンに連動して閉じるように動作させる電気回路部を有するものであることが望ましい。これにより、車両のキースイッチオン時には電動弁が自動的に開くので、車両走行時には必ずレシーバタンクの内圧は大気解放される。また、動力取り出し装置のスイッチオン時には電動弁が自動的に閉じるので、ブロワの駆動時にレシーバタンクが満量となった際には必ずフロート弁が作動する。
【0009】
また、電動弁は、手動でも開閉可能なものであることが望ましい。これにより、緊急時には電動弁を手動で開閉することにより、電動弁が作動しない場合であっても、ブロワの駆動時には電動弁を手動で閉じることにより、ブロワの吸引負圧により回収対象物をレシーバタンクに吸引している際に、レシーバタンクが満量となった場合には、フロートの作用により弁座が弁体により塞がれるので、筒状部の弁本体よりも上の空間に連通された配管に、満量となったレシーバタンク内の回収対象物が吸引されなくなる。一方、車両走行時には電動弁を手動で開くことにより、バイパス管を通じて筒状部の弁本体の上の空間とレシーバタンク内の空間とが連通されるので、弁座が弁体により塞がれた状態であってもレシーバタンクの内圧は配管を通じて大気解放される。
【発明の効果】
【0010】
(1)回収対象物を回収するレシーバタンクと、レシーバタンクの上面に配置されて天井開口部を形成する筒状部と、天井開口部を覆い、内部に弁座を有する弁本体と、レシーバタンクの満量時にフロートの作用により弁座を塞ぐ弁体と、筒状部の弁本体よりも上の空間に連通され、ブロワの吸引負圧により回収対象物をレシーバタンク内に吸引するとともに、車両走行時には大気解放される配管と、筒状部の弁本体よりも上の空間とレシーバタンク内の空間とを連通するバイパス管と、バイパス管の途中に設けられ、ブロワの駆動時には閉じる一方、車両走行時には開く電動弁とを有することにより、ブロワの駆動時には満量となったレシーバタンクから回収対象物が配管を通じてブロワに吸引されることが防止されるとともに、車両走行時にはレシーバタンクの内圧が配管を通じて大気解放されるので、レシーバタンクの内圧上昇を防止することが可能となる。また、満量となったレシーバタンク内の回収対象物はバイパス管を通じてフロート弁とレシーバタンクとを行き来するだけであり、回収対象物が直接大気に曝されたり、臭いが大気に出たりすることがない。
【0011】
(2)電動弁を、車両のキースイッチオンに連動して開き、ブロワを駆動させる動力取り出し装置のスイッチオンに連動して閉じるように動作させる電気回路部を有するものであることにより、車両のキースイッチオン時には電動弁が自動的に開くので、車両走行時には必ずレシーバタンクの内圧は大気解放され、レシーバタンクの内圧上昇を防止することが可能となる。また、動力取り出し装置のスイッチオン時には電動弁が自動的に閉じるので、ブロワの駆動時にレシーバタンクが満量となった際には必ずフロート弁が作動するので、満量となったレシーバタンクから回収対象物が配管を通じてブロワに吸引されることが防止される。
【0012】
(3)電動弁が、手動でも開閉可能なものであることにより、緊急時には電動弁を手動で開閉することにより、電動弁が作動しない場合であっても、電動弁を手動で開閉することにより、ブロワの駆動時には満量となったレシーバタンクから回収対象物が配管を通じてブロワに吸引されることが防止されるとともに、車両走行時にはレシーバタンクの内圧が配管を通じて大気解放されるので、レシーバタンクの内圧上昇を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態における吸引車の側面図である。
【図2】図1の吸引車の平面図である。
【図3】図1のA部拡大断面図である。
【図4】図2のB部拡大図である。
【図5】吸引装置のエア系統図である。
【図6】吸引車の電気回路の一部を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明の実施の形態における吸引車の側面図、図2は平面図、図3は図1のA部拡大断面図、図4は図2のB部拡大図である。図1および図2において、本発明の実施の形態における吸引車1は、車両10と、車両10に搭載された吸引装置20とから構成される。車両10は、キャブ11と、シャーシフレーム12とを有する。シャーシフレーム12には、エンジン(図示せず。)、ドライブシャフト(図示せず。)、PTO(動力取り出し装置(図示せず。))や車輪13とが取り付けられている。
【0015】
シャーシフレーム12に搭載されるサブフレーム21は、車両10の前後方向に延びている。吸引装置20は、このサブフレーム21を含み、サブフレーム21上に搭載される各機器で構成されている。サブフレーム21の後側部分には、回収対象物を回収する1次キャッチャとしてのレシーバタンク22が設置されている。なお、本明細書中において、車両10のキャブ11側を前側、レシーバタンク22側を後側とし、レシーバタンク22側からキャブ11側に向かって車両10の右側を右側、左側を左側として説明する。
【0016】
サブフレーム21の前側部分には、2次,3次一体型キャッチャとしてのサイクロン式集塵機23と、4次キャッチャとしてのサイクロン式集塵機24と、吸引負圧を生じさせるブロワとしてのルーツブロワ25と、サイレンサ26,27とが配置されている。サイクロン式集塵機23,24は、共通のキャッチャタンク28上に設けられている。キャッチャタンク28内は隔壁(図示せず。)によってサイクロン式集塵機23側とサイクロン式集塵機24側とが分離されている。ルーツブロワ25は、前述のPTOを通じてエンジンにより駆動される。
【0017】
図3および図4に示すように、レシーバタンク22の前側上面には、天井開口部30を形成する筒状部31が配置されている。筒状部31内には満量自動停止装置としてのフロート弁40が設けられている。筒状部31はレシーバタンク22の天井に設けられた開口内に挿入された状態で溶接されている。筒状部31の上端には、点検用開口32が形成されている。この点検用開口32は、アイボルト34を緩めて外し、ヒンジ軸31bを中心に開閉蓋33を回動させることにより開閉可能となっている。
【0018】
フロート弁40は、天井開口部30を覆い、内部に弁座41を有する弁本体42と、レシーバタンク22の満量時に弁座41を塞ぐ弁体としてのフロート43とを備える。弁座41は例えばゴムシートにより形成される。フロート43は、レシーバタンク22内に回収した回収対象物によって押し上げられ、満量となったときに弁座41に当接することにより、弁座41を塞ぐようになっている。なお、本実施形態においてはフロート43自身が弁体を構成しているが、弁体をフロートとは別に構成し、このフロートの作用により弁座を塞ぐものとすることもできる。
【0019】
次に、図5を参照して、吸引装置20のエア系統について説明する。図5は吸引装置20のエア系統図である。
【0020】
図5に示すように、レシーバタンク22の排気口22aとサイクロン式集塵機23の吸気口23aとは、配管50により接続されている。この配管50の途中にはバルブ61が設けられている。なお、レシーバタンク22の排気口22aは、図3に示すように筒状部31の弁本体42よりも上に設けられている。すなわち、配管50は、筒状部31の弁本体42よりも上の空間31aに連通されている。
【0021】
また、筒状部31と、この筒状部31のレシーバタンク22の後側上面との間には、空間31aとレシーバタンク22内の上部空間22bとを連通するバイパス管51が設けられている。このバイパス管51の途中には電動弁としての電動ボールバルブ60が設けられている。この電動ボールバルブ60は、後述のようにルーツブロワ25の駆動時には閉じ、車両走行時には開くようにリレー制御される。
【0022】
サイクロン式集塵機23の排気口23bには、配管52が接続されている。この配管52の先は、ルーツブロワ25の吸気口25aに接続されている。サイレンサ27は、この配管52の途中に設けられている。一方、ルーツブロワ25の排気口25bには、配管53が接続されている。この配管53の先は、サイレンサ26に接続されている。
【0023】
サイレンサ26の1つの排気口26aには、中途部にバルブ62が設けられた配管54が接続されている。配管54の先は、配管50のバルブ61とレシーバタンク22の排気口22aとの間に接続されている。また、サイレンサ26の別の1つの排気口26bには、中途部にバルブ63が設けられた配管55が接続されている。配管55の先は、サイクロン式集塵機24の吸気口24aに接続されている。サイレンサ26のさらに別の1つの排気口26cは、リリーフバルブ64を通じて大気解放されている。
【0024】
サイクロン式集塵機24の排気口24bは、大気解放されている。また、サイクロン式集塵機24の大気吸入口24cには、配管52からバイパスする配管56が接続されている。この配管の途中には、負荷開放弁65が設けられている。
【0025】
次に、図6を参照して、電動ボールバルブ60の電気回路構成について説明する。図6は吸引車1の電気回路の一部を示す回路図である。
【0026】
図6に示すように、吸引車1の電気回路の一部を構成する電動ボールバルブ60の電気回路部70は、PTOスイッチ71のオンにより通電されるライン82に接続されたリレーR1と、吸引車1の車両のキースイッチ72のオンにより通電されるライン83に接続されたリレーR2と、電動ボールバルブ60を開閉動作させるためのリレーR3と、ヒューズボックス73とを有している。なお、図6において、80は吸引車1のバッテリ(図示せず。)のライン、81はアースのラインである。
【0027】
リレーR3は、リレーR1の励磁により閉となる接点R1aに接続されたライン84に接続されている。電動ボールバルブ60の電源入力端子60aのライン85は、リレーR2の励磁により閉となる接点R2aに接続されている。電動ボールバルブ60のアース端子60bにはアースのライン86が接続されている。また、このアースのライン86は、リレーR3の励磁により開となる接点R3aに接続されている。また、電動ボールバルブ60のスイッチ端子60cには、このリレーR3が非励磁のときにライン86と導通状態となるライン87が接続されている。
【0028】
電動ボールバルブ60は、電源入力端子60aに通電された状態で、アース端子60bとスイッチ端子60cとが導通状態のときに開き、非導通状態のときに閉じる弁である。一方、電動ボールバルブ60は、電源入力端子60aに通電されない状態では開閉しない。なお、電動ボールバルブ60は、手動でも開閉可能となっている。
【0029】
上記構成の電気回路部70では、吸引車1の車両のキースイッチ72のオンによりライン83に通電され、リレーR2が励磁されて、接点R2aが閉じることにより、ライン85に通電される。このとき、リレーR3は非励磁であり、ライン86とライン87とは導通状態であるため、電動ボールバルブ60は開く。すなわち、電動ボールバルブ60は、車両のキースイッチ72のオンに連動して開く。
【0030】
そして、ルーツブロワ25を駆動させるためにPTOスイッチ71をオンすると、ライン82に通電され、リレーR1が励磁されて、接点R1aが閉じる。これにより、ライン84に通電され、リレーR3が励磁されて、接点R3aが開くことにより、ライン86とライン87とが非導通状態となる。したがって、電動ボールバルブ60は、PTOスイッチ71のオンに連動して閉じる。
【0031】
上記構成の吸引車1において、回収対象物を吸引する際には、バルブ61を開き、バルブ62を閉じ、バルブ63を開き、負荷開放弁65を閉じる。そして、キースイッチ72をオン、PTOスイッチ71をオンし、ルーツブロワ25を駆動する。
【0032】
これにより、レシーバタンク22内の空気は、配管50、サイクロン式集塵機23、配管52およびサイレンサ27を経て、ルーツブロワ25によって吸引される。その結果、レシーバタンク22内の圧力が低下し、回収対象物はレシーバタンク22に回収される。このとき、前述のように電動ボールバルブ60は、PTOスイッチ71のオンに連動して閉じているので、レシーバタンク22が満量となった場合にはフロート弁40が閉じ、回収対象物が配管50を通じてルーツブロワ25に吸引されることが防止される。
【0033】
なお、ルーツブロワ25によって吸引されるレシーバタンク22内の吸引空気は、配管53、サイレンサ26および配管55を経て、サイクロン式集塵機24へ流入し、水滴、微粉等が捕集された後、排気される。
【0034】
そして、回収対象物をレシーバタンク22内に回収後、PTOスイッチ71をオフにし、バルブ62,63,65を開いて、吸引車1を走行させて運搬する。このとき、キースイッチ72はオンであり、前述のように電動ボールバルブ60は開いている。そのため、バイパス管51を通じて筒状部31の弁本体42の上の空間31aとレシーバタンク22内の上部空間22bとが連通されている。したがって、運搬中にレシーバタンク22の回収対象物が化学反応して膨張するなどして、フロート43が上昇し、フロート弁40が閉じても、レシーバタンク22の内圧は配管50を通じて大気開放されるので、レシーバタンク22の内圧上昇は防止される。
【0035】
なお、回収対象物をレシーバタンク22から加圧排出する際には、バルブ61を閉じ、バルブ62を開き、バルブ63を閉じ、負荷開放弁65を開く。そして、PTOスイッチ71をオンし、ルーツブロワ25を駆動する。
【0036】
これにより、ルーツブロワ25によって排気口24bから空気が吸引される。吸引空気は配管56およびサイレンサ27を経てルーツブロワ25に吸引され、配管53、サイレンサ26、配管54および配管50を経て、レシーバタンク22へ流入する。これにより、レシーバタンク22内が加圧され、レシーバタンク22内の回収対象物を加圧排出することができる。
【0037】
このように、本実施形態における吸引車1では、車両のキースイッチ72のオン時には電動ボールバルブ60が自動的に開くので、車両走行時には必ずレシーバタンク22の内圧は大気解放され、レシーバタンク22の内圧上昇を防止することが可能となる。なお、満量となったレシーバタンク22内の回収対象物はバイパス管51を通じてフロート弁40あるいは配管50とレシーバタンク22とを行き来するだけであり、回収対象物が直接大気に曝されたり、臭いが大気に出たりすることはない。一方、PTOスイッチ71のオン時には電動ボールバルブ60が自動的に閉じるので、ルーツブロワ25の駆動時にレシーバタンク22が満量となった際には必ずフロート弁40が閉じるので、満量となったレシーバタンク22から回収対象物が配管50を通じてルーツブロワ25に吸引されることが防止される。
【0038】
また、この吸引車1では、電動ボールバルブ60が、手動でも開閉可能であるため、緊急時には電動ボールバルブ60を手動で開閉することにより、電動ボールバルブ60が作動しない場合であっても、電動ボールバルブ60を手動で開閉することにより、同様に、ルーツブロワ25の駆動時には満量となったレシーバタンク22から回収対象物が配管50を通じてルーツブロワ25に吸引されることが防止されるとともに、車両走行時にはレシーバタンク22の内圧が配管50を通じて大気解放されるので、レシーバタンク22の内圧上昇を防止することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の吸引車は、レシーバタンク内に様々な回収対象物を吸引回収して運搬するための車両として有用である。
【符号の説明】
【0040】
1 吸引車
10 車両
11 キャブ
12 シャーシフレーム
13 車輪
20 吸引装置
21 サブフレーム
22 レシーバタンク
22a 排気口
22b 上部空間
23,24 サイクロン式集塵機
25 ルーツブロワ
26,27 サイレンサ
28 キャッチャタンク
30 天井開口部
31 筒状部
32 点検用開口
33 開閉蓋
40 フロート弁
41 弁座
42 弁本体
43 フロート
50,52,53,54,55,56 配管
51 バイパス管
60 電動ボールバルブ
61,62,63 バルブ
64 リリーフバルブ
65 負荷開放弁
70 電気回路部
71 PTOスイッチ
72 キースイッチ
73 ヒューズボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収対象物を回収するレシーバタンクと、
前記レシーバタンクの上面に配置されて天井開口部を形成する筒状部と、
前記天井開口部を覆い、内部に弁座を有する弁本体と、前記レシーバタンクの満量時にフロートの作用により前記弁座を塞ぐ弁体とを備えるフロート弁と、
前記筒状部の前記弁本体よりも上の空間に連通され、ブロワの吸引負圧により前記回収対象物を前記レシーバタンク内に吸引するとともに、車両走行時には大気解放される配管と、
前記筒状部の前記弁本体よりも上の空間あるいは前記配管と前記レシーバタンク内の空間とを連通するバイパス管と、
前記バイパス管の途中に設けられ、前記ブロワの駆動時には閉じる一方、車両走行時には開く電動弁と
を有する吸引車。
【請求項2】
前記電動弁を、車両のキースイッチオンに連動して開き、前記ブロワを駆動させる動力取り出し装置のスイッチオンに連動して閉じるように動作させる電気回路部を有する請求項1記載の吸引車。
【請求項3】
前記電動弁は、手動でも開閉可能なものである請求項1または2に記載の吸引車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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