説明

吸汗と冷感によって汗を抑制する用具

【課題】 吸汗と冷感によって、汗を継続的に抑制する用具を提供する。
【解決手段】 基材1の周囲に粘着剤2によって高吸水性樹脂3を接着したものを、布4によって覆ったものとする。
これに水を掛けて含水させて、発汗部に接触させて使用する事によって、発汗部に冷感を与えるとともに、吸汗するものである。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、汗を抑制する技術に関するものであり、高吸水性樹脂を内包した用具に吸水させ、それを発汗部に接触させる事によって冷感を与えるとともに、吸汗するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、汗をタオル等で拭き取っても、また発汗してしまうので根本的な解決とならず、手や脇などが多汗症気味の人にとっては、悩みの種であった。
例えば手汗を予防するために、ハンカチやタオルを握った場合、湿気と体温が手にこもってしまい、かえって発汗を誘発してしまう事もあった。
また、身体を部分的に冷却するものも発汗抑制に有効であると考えられるが、このようなものとしては、現状一般的に3種類が存在する。
まず一つは保冷剤であり、塩化アンモニウムと水を封入した袋や、吸水した吸水ポリマーをプラスチックフィルムで密閉したものである。これは、表面がプラスチックフィルムであるため、発汗部と接触させた時に吸汗できないので、発汗抑制に関しては有効ではなかった。また、結露が生じるので、尚更濡れてしまうという難点もあった。
二つ目には、湿布薬など、膨潤した高分子ポリマーを肌に吸着させるタイプのものである。これは、汗をかくと吸着性が失われてはがれてしまうなど、発汗抑制に関しては有効ではなかった。さらに、肌との密着感が違和感として気になってしまっていた。
三つ目には冷却スプレーである。これは発汗する度にスプレーしなければならないので継続的な解決とはならず、また、使用後の缶の処分や、携帯時にかさ張るなどの不便性が有った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0003】
本発明は、汗を吸収し、かつ冷感を与える事によって、継続的に発汗を抑制する事を可能としたものである。
それを図面について説明すれば、基材1の周囲に粘着剤2によって高吸水性樹脂3を接着したものを、布4によって覆ったものである。
高吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸ナトリウム塩など、特に吸水性に優れたものを使用する。
これに水を掛け、布4を透過して高吸水性樹脂を含水させ、手に握ったり脇に挟む等、発汗部に接触させて使用する。
また、紐等で首や肩から提げる形態や、シート状にしたものを胴部・腕・足・首等に巻きつけてマジックテープ等で止める形態とすれば利便性が増す。
図面では、キューブ状としてあるが、これに限定されるものではない。シート状にすれば身体との接触面積が広くなり機能性が増す。
【発明の効果】
【0004】
このようにすれば、布4を通じて高吸水性樹脂3が汗を吸収し、なおかつ、水の冷感で発汗を抑制する事が可能となる。
なお、粉末状の高吸水性樹脂3に、塩化アンモニウムなど、水と溶解する時に吸熱反応するものを混入させておけば、冷感が増す。
また、体温で冷感が薄れた場合、空気にさらせば高吸水性樹脂から水が蒸散し、その時の気化熱によって再び冷感が生じる。従って、冷蔵庫で冷やすなどの追作業が不要である。
また、本発明では、吸水性樹脂3が水を保持し、肌と水との直接的接触による湿り感が無いので、汗抑制に限らず、不快感や違和感無く冷感を得る用途にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】汗抑制用具の断面図である。
【符号の説明】
1 基材
2 接着剤
3 高吸水性樹脂
4 布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポンジ等の基材の周囲に、粘着剤等によって粉末状の高吸水性樹脂を固着し、布あるいは紙で覆ったもの。
【請求項2】
粘着性を有する樹脂等の基材の周囲に、粉末状の高吸水性樹脂を固着し、布あるいは紙で覆ったもの。
【請求項3】
布あるいは紙に、接着剤等で粉末状の高吸水性樹脂を固着し、高吸水性樹脂を固着した面を内側にして縫合あるいは接着したもの。
【請求項4】
粉末状の高吸水性樹脂を、布あるいは紙で包んで縫合あるいは接着したもの。

【図1】
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【公開番号】特開2008−260253(P2008−260253A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125001(P2007−125001)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(503088220)
【Fターム(参考)】