説明

吹出口装置

【課題】 ヒータを額縁部に適切に保持して、ヒータを封止する樹脂封止材の使用量を削減しつつ、額縁部の結露防止構造を簡易に形成できる吹出口装置を提供する。
【解決手段】 吹出口本体10の額縁部11に溝状の収納部を設けて、この収納部にヒータ12を嵌め込んで額縁部11に配設し、額縁部11を加熱可能とすることから、ヒータ12が適切に拘束されて不要な動きを伴わず確実に額縁部11に保持されることとなり、大量の樹脂封止材13でヒータ12を封止しなくても、ヒータ12の不具合が生じにくい状態を確保しつつヒータ12を保持することができ、封止使用における難点の多い樹脂封止材13の使用量を削減でき、ヒータ12の額縁部11への取付作業性を大きく改善して作業時間の短縮が図れ、なおかつ傷付きやすいヒータ12を保護しつつヒータ12と額縁部11との密着状態を確保でき、額縁部11をヒータ12で確実に温められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和対象の室内空間に調和空気を吹出して空気調和を行う吹出口装置に関し、特に冷房時における結露の発生を防止する吹出口装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和設備において、ダクトを通じて送られる調和空気を空気調和対象の室内空間に吹出す吹出口装置は、一般にその室内側の開口部周縁に美観を与える枠状の額縁部を形成され、この額縁部を天井又は壁に密着させて配設されているが、冷房を行う場合、開口部から冷えた調和空気を室内空間に吹出すことに伴い、室内側の額縁部は吹出口装置他部分と共に冷却されることとなる。この冷却される額縁部と室内空間の空気との温度差が大きい場合、吹出気流の誘引により吹出口装置周囲に達する室内のより温かい空気が、冷えた額縁部の表面に接触して結露が生じ、この生じた結露水が額縁部表面から下方に落下する危険性がある。
【0003】
よって、こうした結露の発生を防止するために、額縁部の室内空間側から見えない部分に通電により昇温するヒータを取付けて、ヒータで額縁部を温めて室内空気との過剰な温度差が生じないようにした装置が、従来から提案されている。このような従来の吹出口装置の例として、実開昭51−10650号公報、実開昭60−182640号公報、及び特開2006−300389号公報に開示されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭51−10650号公報
【特許文献2】実開昭60−182640号公報
【特許文献3】特開2006−300389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のヒータ付きの吹出口装置は前記各特許文献に示される構成となっているが、額縁部の天井又は壁寄り部分に、ダクト等他の部材が接触する可能性がある場合、こうした他の部材がヒータと接触して不具合を生じさせることのないようにするため、また、ヒータから額縁部以外の天井又は壁側へ熱が逃げないようにするためとして、近年では、前記特許文献3に示されるように、額縁部のヒータを樹脂封止材で封止(モールド)状態として、ヒータを保護、保温しつつ額縁部に固定する構成が多く採用されていた。
【0006】
このヒータの樹脂封止材による封止は、通常、ヒータを額縁部に接着剤で接着固定して仮止め状態とした後、硬化前で流動性のある樹脂封止材をヒータ周囲に充填し、樹脂表面が平滑な状態となるように仕上げた上で、樹脂封止材を硬化させてヒータを確実に固定状態とする、という工程で行われていた。
【0007】
しかしながら、この樹脂封止材による封止工程では、接着剤をヒータ各部に塗布してヒータを額縁部に接着する仮止め作業に手間がかかる上、仮止め状態でのヒータの位置が不安定であり、樹脂封止材を充填する過程で額縁部とヒータが密着せずに浮いた状態となって、熱を効率よく伝えられない状態になりやすいという課題を有していた。
【0008】
また、封止に用いられる樹脂封止材は、ヒータの熱に耐えうる特別の性能を要求される中で、硬化前の状態が低粘度のものと高粘度のものとがあり、低粘度の樹脂封止材の場合
、充填した樹脂表面の仕上げは容易となり、滑らかな面が得やすいものの、高コストである点に難がある。一方、高粘度の樹脂封止材は低粘度のものより低コストで使用できるものの、樹脂表面が滑らかになりにくく、仕上げが難しく作業能率の点で劣るという問題があった。さらに、こうした封止用の樹脂は硬化までに時間を要し、封止のために大量に使用すると特に硬化しにくいことから、額縁部にヒータを固定して次工程に移行させるまでに時間がかかってしまうという課題を有していた。
【0009】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、ヒータを額縁部に適切に保持して、ヒータを封止する樹脂封止材の使用量を削減しつつ、額縁部の結露防止構造を簡易に形成できる吹出口装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る吹出口装置は、天井又は壁に配設され、空気調和対象の室内空間に上流側から供給された調和空気を吹出す吹出口装置において、調和空気を通過させる開口部を取囲んだ枠状体として形成され、室内空間側の周縁部に額縁部を有してなり、天井又は壁に配設される吹出口本体と、当該吹出口本体における額縁部の室内空間に面しない部位に配設され、通電により額縁部を加熱する線状のヒータとを備え、前記吹出口本体の額縁部に、周方向に連続する溝状で且つヒータの太さと略同じ溝幅の収納部が設けられ、前記ヒータが、額縁部の収納部に嵌め込まれた状態で配設されるものである。
【0011】
このように本発明によれば、吹出口本体における額縁部に溝状の収納部を設けて、この収納部にヒータを嵌め込んで額縁部に配設し、ヒータで額縁部を加熱可能とすることにより、収納部に嵌め込まれたヒータが、適切に拘束されて不要な動きを伴わず確実に額縁部に保持されることとなり、大量の樹脂封止材でヒータを封止しなくてもヒータの不具合が生じにくい状態を確保しつつヒータを保持することができ、封止使用における難点の多い樹脂封止材の使用量を削減でき、ヒータの額縁部への取付作業性を大きく改善して作業時間の短縮が図れ、なおかつ傷付きやすいヒータを保護しつつヒータと額縁部との密着状態を確保でき、額縁部をヒータで確実に温められる。
【0012】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記額縁部が、前記収納部に対し天井又は壁寄りとなる部分に、周方向に連続して収納部を覆う突条部を一体に形成されてなるものである。
【0013】
このように本発明によれば、額縁部における収納部の天井又は壁寄り部分に突条部を形成し、額縁部自体でヒータの天井又は壁寄り部分を保護することにより、ヒータの天井又は壁寄りとなる部分への樹脂封止材の封止が不要となり、額縁部におけるヒータの保持に、樹脂封止材を一切使用しないかわずかな使用で済み、樹脂封止材の使用量を大幅に削減して、ヒータ配設に係る作業能率を大きく向上させられると共に、収納部にヒータを安定的に保持しつつヒータを確実に保護できる。
【0014】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記額縁部が、室内空間に現れる金属部と、天井又は壁に面する樹脂部との組合せで形成され、前記収納部を金属部に配設され、前記金属部が、前記収納部に対し天井又は壁寄りとなる部分に、周方向に連続して収納部を覆う突条部を一体に形成されてなり、前記樹脂部が、金属部の収納部入口部分を被覆して金属部と一体に組合わされるものである。
【0015】
このように本発明によれば、額縁部のうちの金属部における収納部にヒータを嵌め合せ、ヒータの天井又は壁寄りとなる側を金属部で保護する状態とする一方、さらに樹脂部を金属部と組合わせて、樹脂部でヒータの収納部からの脱落を防ぐ状態とすることにより、ヒータの樹脂封止材による封止が不要となり、樹脂封止材を一切使用せずに済み、封止に
係る作業を省略できる上、金属部の収納部にヒータを嵌め込んで、さらに金属部に樹脂部を組合わせるとヒータ配設作業完了となり、ヒータ配設の作業能率を大きく向上させられる。また、金属部と樹脂部でヒータの確実な保護を図れる。
【0016】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記額縁部が、室内空間に現れる金属部と、天井又は壁に面する樹脂部との組合せで形成され、前記樹脂部が、金属部の室内空間側に面しない部位に当接して金属部と一体に組合わされ、樹脂部と金属部との間に生じた略溝状の間隙部分が、前記収納部をなすものである。
【0017】
このように本発明によれば、額縁部をなす金属部と樹脂部とを組合わせて、樹脂部と金属部との間の間隙部分として収納部を設け、この収納部にヒータを配設することにより、収納部に嵌め込まれたヒータが、金属部と樹脂部に挟まれて不要な動きを伴わずに保持されることとなり、収納部にヒータを安定的に保持しつつ樹脂封止材の使用量を抑えられ、ヒータ配設に係る作業能率を大きく向上させられると共に、額縁部における金属部を複雑な形状に形成する必要が無く、額縁部の製造コストを抑えられる。
【0018】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記額縁部が、室内空間に現れる金属部と、天井又は壁に面する樹脂部との組合せで形成され、前記収納部を樹脂部の金属部に隣接する室内空間寄り部位に配設され、前記樹脂部が、収納部に嵌め込まれたヒータを金属部と当接させた状態で金属部と一体に組合わされるものである。
【0019】
このように本発明によれば、額縁部のうちの樹脂部における収納部にヒータを嵌め合せ、ヒータの天井又は壁寄りとなる側を樹脂部で保護する状態とする一方、さらに樹脂部を金属部と組合わせて、金属部でヒータの収納部からの脱落を防ぎつつ、ヒータから金属部に熱が伝えられる状態を得ることにより、ヒータの樹脂封止材による封止が不要となり、樹脂封止材を一切使用せずに済み、封止に係る作業を省略できる上、樹脂部の収納部にヒータを嵌め込んで、さらに樹脂部を金属部に組合わせるとヒータ配設作業完了となり、作業能率を向上させられる。また、樹脂部がヒータを収めた収納部入口部分を金属部で塞がれつつ金属部と一体に組合わされることで、ヒータを確実に保護しつつヒータと額縁部との密着状態を適切に維持でき、額縁部をヒータで安定して温められる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の底面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の額縁部へのヒータ取付状態説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の額縁部における他のヒータ配置状態の拡大縦断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の額縁部における別のヒータ配置状態の拡大縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置における額縁部の拡大縦断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置の額縁部における金属部へのヒータ及び樹脂部取付状態説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置の額縁部における他のヒータ配置状態の拡大縦断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置の縦断面図及び底面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置における額縁部の拡大縦断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置の額縁部における金属部へのヒータ及び樹脂部取付状態説明図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置における額縁部の拡大縦断面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置の額縁部における金属部へのヒータ及び樹脂部取付状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置を前記図1ないし図3に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置1は、調和空気を通過させる矩形状の開口部10aを取囲む矩形の枠状体で形成され、室内空間側の周縁部に額縁部11を有してなり、天井50に配設される吹出口本体10と、この吹出口本体10における額縁部11の室内空間に面しない部位に配設されるヒータ12とを備える構成である。
【0022】
前記吹出口本体10は、ライン型吹出口として、中心の矩形断面形状の開口部10aを取囲む金属製の略枠状体で形成され、天井50の開口孔位置に天井裏空間と空気調和対象の室内空間のそれぞれに面する状態で支持される構成である。この吹出口本体10は、開口部10aのうち、天井裏空間に向けられた側の端部でダクト51から調和空気を導入し、開口部10aを通過した調和空気を室内空間に面する側の端部から室内空間に吹出せる仕組みである。
【0023】
吹出口本体10の室内空間側の端部には、外周側に所定幅突出拡張した額縁部11が形成される。額縁部11は、吹出口本体10の室内空間側の端部から開口部10aとは反対の外周側に突出した凸部分を周方向へ連続させ、さらに最外周部分を室内空間から天井50側へ向う方向に起立状態とした形状とされ、天井50に沿わせた状態で固定される。
【0024】
この額縁部11の室内空間側に面さず天井50に面する部分における内周側と外周側には、それぞれ周方向に連続する略溝状の収納部11a、11bが設けられる構成である。収納部11a、11bは、ヒータ12の太さと略同じ溝幅とされ、この収納部11a、11bに対し天井50寄りとなる部分には、周方向に連続して収納部11a、11bを覆う突条部11c、11dが形成される。
【0025】
前記額縁部が、前記収納部に対し天井又は壁寄りとなる部分に、周方向に連続して収納部を覆う突条部を一体に形成されてなる
前記ヒータ12は、ニクロム線等の抵抗加熱体をガラス繊維製チューブ等の耐熱性絶縁材で被覆した、可撓性を有する公知の線状発熱体で形成され、額縁部11の室内空間に面しない収納部11a、11bの全周に嵌合(係合)させて配設される構成である。ヒータ12はこの額縁部11の収納部11a、11bへの嵌合状態で、天井50裏等で公知の電源と接続され、通電により額縁部11を加熱し、額縁部11の調和空気による温度低下を抑えることとなる。
【0026】
前記ヒータ12は、額縁部11の収納部11a、11bに嵌め込まれることで、ヒータ12の天井寄り部分は突条部11c、11dで覆われた状態となっており、額縁部11の天井50寄り部分に、ダクト等他の部材が接触する可能性があっても、こうした他の部材は突条部11c、11dでヒータ12との接触を阻まれることとなり、ヒータ12は保護され、接触が原因で傷付いて不具合を生じるようなことはない。また、ヒータ12から突条部11c、11d側にも熱が伝わることで、額縁部11以外へ熱が逃げるのを必要最小限として、効率よく額縁部を温められる。
【0027】
このヒータ12は、収納部11a、11bから外れやすい場合など必要に応じて、収納部11a、11bの入口部分を、樹脂封止材13で封止状態とされることで、保温状態で額縁部11に完全に固定される。
【0028】
こうしてヒータ12が、額縁部11の室内空間に面しない部位に当接し、吹出口装置1による冷房時、通電されて額縁部11を温めることで、吹出される調和空気に吹出口本体10が接触してその温度を低下させても、額縁部11は温度低下を免れることとなり、吹出された調和空気の誘引で暖かい室内空気が天井付近に達し、額縁部11と接触しても、この額縁部11表面で結露が生じることはない。
【0029】
次に、前記構成に基づく吹出口装置における額縁部へのヒータの取付過程について説明する。吹出口装置1を天井50に配設する前の段階で、吹出口本体10の額縁部11における各収納部11a、11bに対し、ヒータ12を嵌合配設して、ヒータ12が額縁部11に二周にわたって配設された状態を得る(図1、図3(B)参照)。
【0030】
収納部11a、11bの入口部分がヒータ12の外装の大きさより若干小さいなど、ヒータ12が収納部11a、11bから外れにくい場合にはそのままで、逆にヒータ12が収納部11a、11bから外れる可能性がある場合には、樹脂封止材13で収納部11a、11bの入口部分を封止してヒータ12を収納部11a、11bの入口部分に保持した状態で、ヒータ12を電源側と電気的に接続すれば、ヒータ12の取付は完了となる。
この後、吹出口本体10を天井50側の支持用部材に取付け、吹出口装置1を天井50に配設、固定することとなる。
【0031】
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10における額縁部11に溝状の収納部11a、11bを設けて、この収納部11a、11bにヒータ12を嵌め込んで額縁部11に配設し、ヒータ12で額縁部11を加熱可能とすると共に、額縁部11における収納部11a、11bの天井50寄り部分に突条部11c、11dを形成し、額縁部11自体でヒータ12の天井50寄り部分を保護することから、収納部11a、11bに嵌め込まれたヒータ12が、適切に拘束されて不要な動きを伴わず確実に額縁部11に保持されることとなり、大量の樹脂封止材でヒータ12を封止しなくてもヒータ12の不具合が生じにくい状態を確保しつつヒータ12を保持することができ、特にヒータ12の天井50寄りとなる部分への樹脂封止材の封止が不要となり、封止使用における難点の多い樹脂封止材の使用量を大幅に削減でき、またヒータ12の仮止めも行わずに済み、ヒータ12の額縁部11への取付作業性を大きく改善して作業時間の短縮が図れ、なおかつ傷付きやすいヒータ12を保護しつつヒータ12と額縁部11との密着状態を確保でき、額縁部11をヒータ12で確実に温められる。
【0032】
なお、前記実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口をライン型として形成する構成としているが、これに限らず、額縁部のある他の吹出口形状、例えば丸型、あるいは角型の、多層コーン型やパン型の吹出口に適用する構成とすることができる。
【0033】
また、前記実施形態に係る吹出口装置においては、額縁部11に対しヒータ12を二周巻付けた状態で配設する構成としているが、これに限らず、図4に示すように、額縁部14の室内空間に面しない部位に略溝状の収納部14aを一つのみ設け、額縁部14に対しヒータ15を一周のみ巻付けた状態で配設する構成とすることもでき、一周のみ巻付けた状態でも、ヒータ15からの熱が額縁部14全体に十分伝わるようであれば、問題なく額縁部14の加熱に対応でき、巻付けを少なくした分、ヒータの配設長さを低減して、ヒータのコストを抑えられる。ただし、こうして額縁部に対しヒータを一周のみ巻付ける場合の収納部の位置は、図4に示すような額縁部の内周側に限られるものではなく、図5に示すような額縁部16の中央に収納部16aを設ける他、額縁部の外周側に設けるなど、収納部を額縁部の室内空間に面しない部位のいずれに設けるようにしてもかまわない。
【0034】
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置を図6及び図7に基づいて説明する。
【0035】
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置は、前記第1の実施形態同様、吹出口本体20と、額縁部21と、ヒータ24とを備える一方、異なる点として、額縁部21が室内空間に現れる金属部22と天井50に面する樹脂部23との組合せで形成され、金属部22に設けた収納部22a、22bにヒータ24を収納し、収納部22a、22bの入口部分を樹脂部23で塞ぐ構成を有するものである。なお、額縁部21を除く吹出口本体20各部、及びヒータ24は前記第1の実施形態同様の構成であり、説明を省略する。
【0036】
額縁部21は、吹出口本体20の室内空間側の端部から開口部20aとは反対の外周側に突出した凸部分を周方向へ連続させ、さらに最外周部分を室内空間から天井50側へ向う方向に起立状態とした形状とされて、吹出口本体20と一体に形成される金属部22と、この金属部22の室内空間側に面しない部位に嵌合させて配設される樹脂部23とを備える構成であり、金属部22と樹脂部23とを一体に組合わされた状態で、天井50に沿わせて固定される。
【0037】
前記金属部22の室内空間に面さない部分における内周側と外周側には、前記第1の実施形態における額縁部11の場合と同様に、それぞれ周方向に連続する略溝状の収納部22a、22bが設けられる構成である。収納部22a、22bは、ヒータ24の太さと略同じ溝幅とされ、この収納部22a、22bに対し天井50寄りとなる部分には、周方向に連続して収納部22a、22bを覆う突条部22c、22dが形成される。
【0038】
前記樹脂部23は、可撓性を有し、且つ弾性変形可能とされる細長い耐熱性樹脂材であり、矩形状の断面形状を有し、弾性変形を伴いつつ金属部22に嵌合して容易に外れない状態となるものである。この樹脂部23を、金属部22に嵌合させて一体に組合わせた状態では、樹脂部23が収納部22a、22bの入口部分を被覆することとなり、収納部22a、22bに収納したヒータ24を外れないように保持できる仕組みである。
【0039】
こうして、金属部22に設けた収納部22a、22bの入口部分を樹脂部23で塞ぎつつ、金属部22と樹脂部23を組合わせて一体化することで、確実にヒータ24を保持して樹脂封止材による封止が必要なく、ヒータ24の配設作業を簡略化して作業能率を向上させられると共に、樹脂封止材の不使用で低コスト化が図れることとなる。
【0040】
次に、前記構成に基づく吹出口装置における額縁部へのヒータの取付過程について説明する。吹出口装置を天井50に配設する前の段階で、吹出口本体20の額縁部21をなす金属部22における各収納部22a、22bに対し、ヒータ24を嵌合配設して、ヒータ24が金属部22に二周にわたって配設された状態を得る。
【0041】
ヒータ24を配設したら、金属部22の室内空間側に面しない部位における、ヒータ24を嵌合した各収納部22a、22bに挟まれた中間の間隙部分に、樹脂部23を嵌合させる(図7(B)参照)。こうして樹脂部23を金属部22に組合わせた状態では、ヒータ24を収納する収納部22a、22bの入口部分が樹脂部23で覆われることとなり、ヒータ24が収納部22a、22bから外れることはない。
【0042】
このヒータ24を収納部22a、22bに保持した状態で、ヒータ24を電源側と電気的に接続すれば、ヒータ24の取付は完了となる。この後、吹出口本体20を天井50側の支持用部材に取付け、吹出口装置を天井50に配設、固定することとなる。
【0043】
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、額縁部21のうちの金属部22における収納部22a、22bにヒータ24を嵌め合せ、ヒータ24の天井50寄りとなる側を金属部22で保護する状態とする一方、さらに樹脂部23を金属部22と組合わせて、樹脂部23でヒータ24の収納部22a、22bからの脱落を防ぐ状態とすることから、ヒータ24の樹脂封止材による封止が不要となり、樹脂封止材を一切使用せずに済み、封止に係る作業を省略できる上、金属部22の収納部22a、22bにヒータ24を嵌め込んで、さらに金属部22に樹脂部23を組合わせるとヒータ配設作業完了となり、ヒータ配設の作業能率を大きく向上させられる。また、金属部22と樹脂部23でヒータ24の確実な保護を図れ、保温の面でも樹脂部23で金属部22の室内空間に面しない側からの熱の放出を抑えて、ヒータ24で効率よく金属部22を温められる。
【0044】
また、前記実施形態に係る吹出口装置においては、額縁部21の金属部22に対しヒータ24を二周巻き付けた状態で配設する構成としているが、これに限らず、図8に示すように、額縁部25の金属部26における室内空間に面しない部位に略溝状の収納部26aを一つのみ設け、金属部26に対しヒータ28を一周のみ巻き付けた状態で配設し、樹脂部27を収納部26aの入口部分が被覆されるように組合わせる構成とすることもでき、一周のみ巻付けた状態でも、ヒータ28からの熱が額縁部25全体に十分伝わるようであれば、問題なく額縁部25の加熱に対応でき、巻付けを少なくした分、ヒータの配設長さを低減して、ヒータのコストを抑えられる。ただし、こうして額縁部に対しヒータを一周のみ巻付ける場合の収納部の位置は、図8に示すような金属部26の内周側に限られるものではなく、金属部の中央や外周側に設けるなど、収納部を金属部の室内空間に面しない部位のいずれに設けるようにしてもかまわない。
【0045】
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置を図9ないし図11に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置3は、前記第1の実施形態同様、吹出口本体30と、額縁部31と、ヒータ34とを備える一方、異なる点として、吹出口本体30がノズル型とされると共に、額縁部31が室内空間に現れる金属部32と天井50に面する樹脂部33との組合せで形成され、金属部32と樹脂部33とを組合わせた状態で樹脂部33と金属部32との間に生じた収納部31a、31bにヒータ34を収納する構成を有するものである。なお、ヒータ34は前記第1の実施形態同様の構成であり、説明を省略する。
【0046】
前記吹出口本体30は、ノズル型吹出口として、中心の円断面形状の開口部30aを取囲む金属製の略円筒状の枠状体で形成され、天井50の開口孔位置に天井裏空間と空気調和対象の室内空間のそれぞれに面する状態で支持される構成である。この吹出口本体30は、前記第1の実施形態同様、開口部30aの天井裏空間側の端部でダクト51から調和空気を導入し、開口部30aを通過した調和空気を室内空間側の端部から室内空間に吹出せる仕組みである。
【0047】
吹出口本体30の室内空間側の端部には、外周側に所定幅突出拡張した額縁部31が形成される。額縁部31は、吹出口本体30の室内空間側の端部を全周にわたり開口部30aとは反対の外周側に湾曲させ、且つ最外周に位置する先端部分を室内空間から天井50側へ向う方向に向けた曲面形状とされて、吹出口本体30と一体に形成される金属部32と、この金属部32の室内空間側に面しない部位に貼着されて配設される樹脂部33とを備える構成であり、金属部32と樹脂部33とを一体に組合わされた状態で、天井50に沿わせて固定される。
【0048】
前記樹脂部33は、可撓性を有し、且つ弾性変形可能とされる細長い耐熱性樹脂材であり、略矩形状の断面形状を有し、金属部32の室内空間側に面しない部位に接着剤や両面テープ等を用いて貼着されて容易に外れない状態となるものである。この樹脂部33を、金属部32に貼着させて一体に組合わせた状態では、金属部32の室内空間に面さない部分における内周側と外周側には、樹脂部33に沿って、それぞれ周方向に連続する略溝状の収納部31a、31bが生じる構成である。これら収納部31a、31bは、ヒータ34の太さと略同じ溝幅となり、収納したヒータ34をずれないように拘束できる仕組みである。
【0049】
この収納部31a、31bにおいて、ヒータ34が外れやすい場合など必要に応じて、収納部31a、31bの入口部分を、樹脂封止材35で封止状態とすることで、ヒータ34を保温状態で額縁部31に完全に固定できる。
【0050】
次に、前記構成に基づく吹出口装置における額縁部へのヒータの取付過程について説明する。吹出口装置3を天井50に配設する前の段階で、吹出口本体30の額縁部31における金属部32の室内空間側に面しない部位の中央に樹脂部33を貼着し(図11(A)参照)、額縁部31の全周において、樹脂部33と金属部32との間に生じる溝状の間隙部分としての収納部31a、31bを設ける。
【0051】
これら各収納部31a、31bに対し、ヒータ34を嵌合配設して(図11(B)参照)、ヒータ34が額縁部31に二周にわたって配設された状態を得る。樹脂部33の断面形状によって収納部31a、31bの入口部分がヒータ34の外装の大きさより若干小さいなど、ヒータ34が収納部31a、31bから外れにくい場合にはそのままで、逆にヒータ34が収納部31a、31bから外れる可能性がある場合には、樹脂封止材35で収納部31a、31bの入口部分を封止してヒータ34を収納部31a、31bの入口部分に保持した状態で、ヒータ34を電源側と電気的に接続すれば、ヒータ34の取付は完了となる。
この後、吹出口本体30を天井50側の支持用部材に取付け、吹出口装置3を天井50に配設、固定することとなる。
【0052】
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、額縁部31をなす金属部32と樹脂部33とを組合わせて、樹脂部33と金属部32との間の間隙部分として収納部31a、31bを設け、この収納部31a、31bにヒータ34を配設することから、収納部31a、31bに嵌め込まれたヒータ34が、金属部32と樹脂部33に挟まれて不要な動きを伴わずに保持されることとなり、収納部31a、31bにヒータ34を安定的に保持しつつ樹脂封止材の使用量を抑えられ、ヒータ配設に係る作業能率を大きく向上させられると共に、額縁部31における金属部32を複雑な形状に形成する必要が無く、額縁部31の製造コストを抑えられる。
【0053】
(本発明の第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置を図12及び図13に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置は、前記第3の実施形態同様、吹出口本
体40と、額縁部41と、ヒータ44とを備える一方、異なる点として、額縁部41をなす金属部42と樹脂部43のうち、樹脂部43に設けた収納部43a、43bにヒータ44を収納し、樹脂部43を金属部42と一体に組合わせて、ヒータ44を金属部42と当接させる構成を有するものである。なお、額縁部41を除く吹出口本体40各部、及びヒータ44は前記第3の実施形態同様の構成であり、説明を省略する。
【0054】
前記額縁部41は、吹出口本体40の室内空間側の端部を全周にわたり開口部40aとは反対の外周側に湾曲させ、且つ最外周に位置する先端部分を室内空間から天井50側へ向う方向に向けた曲面形状とされて、吹出口本体40と一体に形成される金属部42と、この金属部42の室内空間側に面しない部位に貼着されて配設される樹脂部43とを備える構成であり、金属部42と樹脂部43とを一体に組合わされた状態で、天井50に沿わせて固定される。
【0055】
前記樹脂部43は、可撓性を有し、且つ弾性変形可能とされる細長い耐熱性樹脂材であり、長手方向に連続する溝状の収納部43a、43bを設けられ、この収納部43a、43bのある側を、金属部42に隣接して室内空間寄りとなる部位として、金属部42の室内空間に面しない部位に接着剤や両面テープ等を用いて貼着されて容易に外れない状態とされるものである。収納部43a、43bは、ヒータ44の太さと略同じか、より小さい溝幅とされ、嵌合させたヒータ44を樹脂部43の弾性で拘束しつつ収納できる仕組みである。
【0056】
この樹脂部43を、金属部42に貼着させて一体に組合わせた状態では、金属部42が収納部43a、43b入口部分を被覆して、収納部43a、43bに収納したヒータ44を外れないように保持すると共に、樹脂部43に収納されたヒータ44を金属部42の室内空間側に面しない部位に当接させて、ヒータ44から金属部42に熱を伝えられる状態となっている。
【0057】
こうして、樹脂部43に設けた収納部43a、43bをヒータ44収納状態とした上で金属部42に向けて、樹脂部43と金属部42とを組合わせて一体化することで、確実にヒータ44を保持して樹脂封止材による封止が必要なく、ヒータ44の配設作業を簡略化して作業能率を向上させられると共に、樹脂封止材の不使用で低コスト化が図れることとなる。また、ヒータ42の天井50寄りとなる部分には、断熱性のある樹脂部43が存在してヒータ42を覆っていることで、金属部42の室内空間に面しない側からの熱の放出を確実に抑えられ、ヒータ44で効率よく金属部42を温められる。
【0058】
なお、樹脂部43は、ヒータ44と金属部42が確実に当接するように、収納部43a、43bの大きさを、ヒータ44収納状態でヒータ44がわずかに収納部43a、43bからはみ出た状態となるように設定するのが好ましく、金属部42に樹脂部43を組合わせた状態で、樹脂部43がヒータ44のはみ出た分弾性変形し、弾性力でヒータ44を金属部42に押付けてより強く密着させる状態が得られることとなる。
【0059】
次に、前記構成に基づく吹出口装置における額縁部へのヒータの取付過程と、ヒータによる額縁部の保温状態について説明する。吹出口装置を天井50に配設する前の段階で、まず吹出口本体40の額縁部41をなす樹脂部43を、金属部42に対応させた長さ及び配置として、略溝状の収納部43a、43bが周方向に連続する状態とする。この各収納部43a、43bに対し、ヒータ44を嵌合配設して(図13(A)参照)、ヒータ44が樹脂部43に二周にわたって配設された状態を得る。
【0060】
ヒータ44を配設したら、金属部42の凹部をなす室内空間側に面しない部位に、樹脂部43におけるヒータ44を嵌合した各収納部43a、43bを向けて樹脂部43を金属
部42に嵌合させ、貼着一体化する(図13(B)参照)。こうして樹脂部43を金属部42に組合わせた状態では、ヒータ44を収納する収納部43a、43bの入口部分が金属部42で覆われることとなり、ヒータ44が収納部43a、43bから外れることはない。
【0061】
このヒータ44を収納部43a、43bに保持した状態で、ヒータ44を電源側と電気的に接続すれば、ヒータ44の取付は完了となる。この後、吹出口本体40を天井50側の支持用部材に取付、吹出口装置を天井50に配設、固定することとなる。
【0062】
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、額縁部41のうちの樹脂部43における収納部43a、43bにヒータ44を嵌め合せ、ヒータ44の天井50寄りとなる側を樹脂部43で保護する状態とする一方、さらに樹脂部43を金属部42と組合わせて、金属部42でヒータ44の収納部43a、43bからの脱落を防ぎつつ、ヒータ44から金属部42に熱が伝えられる状態を得ることから、ヒータ44の樹脂封止材による封止が不要となり、樹脂封止材を一切使用せずに済み、封止に係る作業を省略できる上、樹脂部43の収納部43a、43bにヒータ44を嵌め込んで、さらに樹脂部43を金属部42に組合わせるとヒータ配設作業完了となり、作業能率を向上させられる。また、樹脂部43がヒータ44を収めた収納部43a、43b入口部分が金属部42で塞がれつつ金属部42と一体に組合わされることで、ヒータ44を確実に保護しつつヒータ44と金属部42との密着状態を適切に維持でき、額縁部41をヒータ44で安定して温められる。
【0063】
なお、前記実施形態に係る吹出口装置においては、額縁部41の樹脂部43に二つ並列する収納部43a、43bを設けて、ヒータ44を二周巻き付けた状態で配設する構成としているが、これに限らず、樹脂部に略溝状の収納部を一つのみ設け、樹脂部に対しヒータを一周のみ巻き付けた状態で配設する構成とすることもでき、一周のみ巻付けた状態でも、ヒータからの熱が額縁部全体に十分伝わるようであれば、問題なく額縁部の加熱に対応でき、巻付けを少なくした分、ヒータの配設長さを低減できると共に、樹脂部における収納部の加工も少なく済み、ヒータ配設に係るコストを抑えられることとなる。
【0064】
また、前記第1ないし第4の各実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口装置を天井50に配設する構成としているが、これに限らず、吹出口装置を壁に配設する構成とすることもでき、冷房時の調和空気の吹出に伴って壁の吹出口本体の額縁部が温度を低下させた場合に、額縁部付近へ誘引された室内空間のより暖かい空気が額縁部と接して結露を生じる危険がある際に、額縁部をヒータで温めて室内空気に対し結露の生じない温度に維持でき、誘引された室内空気が額縁部に接触しても結露を生じることもなく、結露による室内空間への悪影響を前記実施形態同様に抑えられる。
【符号の説明】
【0065】
1、3 吹出口装置
10、20 吹出口本体
10a、20a 開口部
11、14、16 額縁部
11a、11b 収納部
11c、11d 突条部
12、15 ヒータ
13 樹脂封止材
14a、16a 収納部
21、25 額縁部
22、26 金属部
22a、22b 収納部
22c、22d 突条部
23、27 樹脂部
24、28 ヒータ
26a 収納部
30、40 吹出口本体
30a、40a 開口部
31、41 額縁部
31a、31b 収納部
32、42 金属部
33、43 樹脂部
34、44 ヒータ
35 樹脂封止材
43a、43b 収納部
50 天井
51 ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井又は壁に配設され、空気調和対象の室内空間に上流側から供給された調和空気を吹出す吹出口装置において、
調和空気を通過させる開口部を取囲んだ枠状体として形成され、室内空間側の周縁部に額縁部を有してなり、天井又は壁に配設される吹出口本体と、
当該吹出口本体における額縁部の室内空間に面しない部位に配設され、通電により額縁部を加熱する線状のヒータとを備え、
前記吹出口本体の額縁部に、周方向に連続する溝状で且つヒータの太さと略同じ溝幅の収納部が設けられ、
前記ヒータが、額縁部の収納部に嵌め込まれた状態で配設されることを
特徴とする吹出口装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の吹出口装置において、
前記額縁部が、前記収納部に対し天井又は壁寄りとなる部分に、周方向に連続して収納部を覆う突条部を一体に形成されてなることを
特徴とする吹出口装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載の吹出口装置において、
前記額縁部が、室内空間に現れる金属部と、天井又は壁に面する樹脂部との組合せで形成され、前記収納部を金属部に配設され、
前記金属部が、前記収納部に対し天井又は壁寄りとなる部分に、周方向に連続して収納部を覆う突条部を一体に形成されてなり、
前記樹脂部が、金属部の収納部入口部分を被覆して金属部と一体に組合わされることを
特徴とする吹出口装置。
【請求項4】
前記請求項1に記載の吹出口装置において、
前記額縁部が、室内空間に現れる金属部と、天井又は壁に面する樹脂部との組合せで形成され、
前記樹脂部が、金属部の室内空間側に面しない部位に当接して金属部と一体に組合わされ、樹脂部と金属部との間に生じた略溝状の間隙部分が、前記収納部をなすことを
特徴とする吹出口装置。
【請求項5】
前記請求項1に記載の吹出口装置において、
前記額縁部が、室内空間に現れる金属部と、天井又は壁に面する樹脂部との組合せで形成され、前記収納部を樹脂部の金属部に隣接する室内空間寄り部位に配設され、
前記樹脂部が、収納部に嵌め込まれたヒータを金属部と当接させた状態で金属部と一体に組合わされることを
特徴とする吹出口装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−13328(P2012−13328A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151017(P2010−151017)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(000164553)空研工業株式会社 (28)
【出願人】(591219429)空調技研工業株式会社 (22)
【Fターム(参考)】