周囲プリーツ付きフィルタアセンブリおよびそれを形成する方法
少なくとも部分的に複数のプリーツによって形成される外側フィルタスリーブと、少なくとも部分的に複数のプリーツによって形成される内側フィルタスリーブと、を有し、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブが、それらの間に通路を画定する、フィルタアセンブリが提供される。入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの第1端に固定され、通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有し、エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの第2端に固定され、通路を閉鎖する端面を有する。かかるフィルタアセンブリを形成する方法も提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体ろ過に関し、特に、間に、ろ過するために流体を受け入れる環状通路を画定する2つの同心の周囲プリーツ付き媒体スリーブを有するバッグ式フィルタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
流体ろ過のためのバッグ式フィルタシステムは、本技術分野において周知である。これらシステムは、通常、一端において閉鎖され反対端において取外し可能カバーを有する円筒状ハウジングを有する。入口導管が、ろ過されるべき流体をハウジング内に配送し、出口導管が、ろ過流体をハウジングから取り出す。
【0003】
ハウジング内には、そこに配送される流体をろ過するために交換可能バッグフィルタが配置される。通常、バッグフィルタは、開放上端及び閉鎖底部を有するろ材(フィルタ媒体)を有する。フィルタバッグは、通常ハウジング内に懸架される開放メッシュバスケットまたはケージ内に支持される。バスケットは、フィルタバッグの媒体を、バッグに液体が充填する際に破裂しないように支持するよう意図されている。
【0004】
既存のバッグ式フィルタに関連していくつかの欠点がある。1つのかかる欠点は、フィルタバッグにおいてホールドアップ量が大きいということである。このため、使用済みフィルタバッグは比較的重い可能性があるため、それを取り外すことは極めて困難である。満杯のフィルタバッグは、約13.61キログラム(30ポンド)ほどの重量がある可能性があり、かつ危険な物質を含む場合もあり、取外しをさらに困難にする。この状況を改善するために、使用済みバッグを取り外す前にホールドアップ量を低減するために排出バルーンを使用した。しかしながらこのバルーンは、操作が厄介であることが多い。
【0005】
既存のバッグフィルタに関連する別の欠点は、有効なろ過面積の量が制限されるということである。既存のバッグフィルタの有効なろ過面積を増大させる取組みは、バスケットサイズが業界標準化されているために制限されてきた。すなわち、フィルタバッグは通常、2つの異なるサイズで入手可能である。すなわち、(1)約17.78センチメートル(7インチ)径×約40.64センチメートル(16インチ)長及び(2)約17.78センチメートル(7インチ)×約81.28センチメートル(32インチ)長である。したがって、有効なろ過面積のいかなる増大も、フィルタの外径を変更することができないという要件によって制限される。
【0006】
ホールドアップ量を最小限にしかつろ過のための有効面積を最大限にするようにバッグフィルタを設計するために多くの取組みがなされてきた。たとえば、米国特許第4,081,379号明細書は、従来のフィルタバッグより利用可能な表面積が広い環状フィルタバッグを開示している。米国特許第4,863,602号明細書および同第4,877,526号明細書は、間に可撓性搬送層を有するメルトブローン媒体の複数の被包された層を含む表面積が増大したバッグフィルタを開示している。Hayward Lofclear 500シリーズバッグフィルタは、最終ろ過層によって被包されるプレフィルタ層を折り重ねることによって、表面積が増大する。大部分の場合、これら従来技術の取組みは不十分であった。
【0007】
特に有用なバッグ式フィルタアセンブリは、米国特許第6,030,531号明細書及び同第6,238,560号明細書に開示されている。この一意のフィルタアセンブリでは、有効な表面積は、一端が開放入口キャップに接続され反対端が閉鎖エンドキャップに接続されている2つの同心媒体スリーブを提供することにより増大する。二重スリーブ構造により、使用後にフィルタエレメントに残っている流体のホールドアップ量も最小化し、それによりフィルタエレメントをフィルタバスケット/ハウジングから取り除くことが容易になる。
【0008】
何年にもわたり、円筒状プリーツ付きフィルタカートリッジの設計では、所与の外径を有するフィルタカートリッジに嵌合することができるろ材の量又は表面積を最大化するように同様の取組みがなされた。標準の放射状プリーツ付きフィルタカートリッジでは、カートリッジコアの周囲に詰めることができるプリーツの数によって、カートリッジに詰め得るろ材の量が制限される。したがって、フィルタエレメントの外周における隣接するプリーツ間に実質的な量の空きスペースがある。
【0009】
螺旋状プリーツ付きフィルタエレメントは、円筒状構造に配置される複数の長手方向プリーツを含むという点で、標準放射状プリーツ付きフィルタエレメントに匹敵する。しかしながら、螺旋状プリーツ付きフィルタでは、プリーツの端部が巻き上げられることにより、フィルタエレメントの外径の近くの隣接するプリーツ面の間の間隔が最小化する。この場合、プリーツ高さは、カートリッジコアの外周とカートリッジケージの内周との間の距離より実質的に大きい。したがって、螺旋状プリーツ付きフィルタでは、外周のプリーツは、通常放射状プリーツ付きフィルタエレメントにおける空きスペースを表す余分な容積を占有する。これにより、標準放射状プリーツ構造に比較してフィルタ表面積が増大する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
プリーツ付きフィルタカートリッジの有効な表面積をバッグ式フィルタにまで拡張するために使用される技法を採用することが有益である。これにより、フィルタ耐用年数が長くなり、圧力降下が低下し、顧客に対する運転費用が低減する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される外側フィルタスリーブと、複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される内側フィルタスリーブとを含む、新しくかつ有用なバッグ式フィルタアセンブリに関する。同心のプリーツ付きフィルタスリーブが、本技術分野において既知である従来のバッグ式フィルタに比較して、本開示のフィルタアセンブリの有効な表面積を大幅に増大させる。表面積が増大することにより、フィルタの耐用年数が長くなり、圧力降下が低下し、顧客に対する運転費用が低減する。同心の内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブが、それらの間に、本技術分野において既知である従来のバッグ式フィルタに比較してホールドアップ量が低減した、環状流体通路を画定する。このホールドアップ量の低減により、フィルタがその有効な耐用年数を超過した後にそのハウジングからフィルタアセンブリを取り外すことが容易になる。
【0012】
入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの第1端に固定され、フィルタアセンブリの流体通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する。エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの第2端に固定され、流体通路を閉鎖する端面を有する。本開示の目下好ましい実施形態では、シースが外側フィルタスリーブの下流側を包囲することにより、ろ材を保護しかつバスケットに対する取付けおよび取外しを容易にする平滑な連続面を提供する。シースは、高分子メッシュまたはスクリーン等、比較的開気孔性の材料から形成される。また、同様のシースが、内側フィルタスリーブの下流側を包囲するかまたは他の方法で保護することにより、バスケットに対するフィルタの取付けおよび取外しがさらに容易になる、ということも考えられる。
【0013】
各フィルタスリーブは、複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含むことが好ましい。本開示の一実施形態では、いずれかのまたは両方のフィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツは、プリーツの弧長または弓形高さのおよそ50%〜80%にわたって互いに部分的にオーバラップする。本開示の一実施形態では、いずれかまたは両方のフィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツは、周囲において互いから隔置される。本開示の一実施形態では、いずれかまたは両方のフィルタスリーブの周囲に配置された弓形プリーツは、均一に分散される。本開示の一実施形態では、いずれかまたは両方のフィルタスリーブの周囲に配置された弓形プリーツは弧長が等しい。本開示の一実施形態では、外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブの周囲に配置された弓形プリーツの各々は、放射状外側プリーツ脚部および放射状内側プリーツ脚部を有する。通常、放射状内側プリーツ脚部の弧長または弓形高さは、放射状外側プリーツ脚部の弧長または弓形高さより低い。
【0014】
外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブは、各々、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む多層プリーツ付き複合物から形成されることが好ましい。ろ材は、メルトブローン媒体、フェルト、ウェットレイド(wet laid)ペーパ(ガラスファイバ)等の任意の可撓性かつプリーツ付け可能なろ材からなるフィルタ材料群から選択されることが好ましく、好ましいろ材は、メルトブローンろ材および微孔性メンブランから選択される。フィルタが採用される用途に応じて、他のフィルタ材料を使用してもよい。
【0015】
本開示の一実施形態では、多層複合物は、各々が同じ気孔率を有するろ材の複数の層を含む。本開示の別の実施形態では、多層複合物は、各々が異なる気孔率を有するろ材の複数の層を含む。多層複合物の支持/排液層は、射出成形高分子ネットまたはメッシュおよび高分子不織布(すなわち、スパンボンデッド等)からなる群から選択される材料から形成されることが好ましい。フィルタが採用される用途に応じて、他の排液/支持材料を使用してもよい。
【0016】
本開示の一実施形態によれば、入口キャップは、外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブに結合され、入口キャップの外周にわたってエラストマシールを成形してもよい。エンドキャップもまた、外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブに結合される。内側フィルタスリーブがフィルタアセンブリの中央ボアを画定し、エンドキャップが中央ボアと連通する中央出口ポートを含むことが好ましい。
【0017】
本開示の一実施形態では、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの少なくとも一方が、入口キャップおよびエンドキャップの側面に結合される。本開示の別の実施形態では、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの少なくとも一方が、入口キャップおよびエンドキャップの端面に結合される。
【0018】
本開示はまた、複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される放射状外側フィルタスリーブと、放射状外側フィルタスリーブと同心に配置され、かつ複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される放射状内側フィルタスリーブと、を含むフィルタアセンブリに関する。内側フィルタスリーブは中央ボアを画定し、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブは、それらの間に環状通路を画定する。入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの上端に結合され、環状通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する。エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの下端に結合され、環状通路を閉鎖する環状端面と、中央ボアと連通する中央出口ポートと、を有する。さらに、材料の多孔性シースが放射状外側フィルタスリーブを包囲する。同様のシースが、放射状内側フィルタスリーブの内面を包囲してもよい。
【0019】
本開示はまた、内部チャンバと内部チャンバを取り囲む取外し可能カバーとを有するハウジングまたは圧力容器を含むろ過システムも包含する。入口導管が、ハウジングの内部チャンバに未ろ過流体を配送し、出口導管が、ハウジングの内部チャンバからろ過流体を搬送する。本システムは、ハウジングの内部チャンバ内に配置され、かつ各々が複数の周囲に配置された弓形プリーツを有する同心に配置された放射状内側フィルタスリーブおよび放射状外側フィルタスリーブを有する、フィルタエレメントをさらに有する。内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブは、それらの間に、ハウジングの入口導管から未ろ過流体を受け入れる環状通路を画定し、内側フィルタスリーブは、ハウジングの出口導管と連通する中央ボアを画定する。
【0020】
入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの上端に固定され、複数の入口ポートが環状通路と連通し、エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの下端に固定され、中央出口ポートが中央ボアと連通する。入口キャップが、フィルタアセンブリがハウジングに封入される時にハウジングのカバーと密封して係合するオーバーモールド周辺封止面を含むことが好ましい。さらに、本システムは、ハウジング内でフィルタアセンブリを支持する有孔バスケットを含む。
【0021】
本開示はまた、各々が第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する、複数の直立プリーツを用意するステップと、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合され、直立プリーツを、各中間プリーツ部が先行するプリーツの第2脚の一部になるオーバラップ状態まで移動させるステップと、オーバラップしたプリーツを円筒状構造になるように形成するステップと、を含む、フィルタエレメントを形成する方法に関する。複数の直立プリーツを用意するステップは、高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツ、高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツ、または高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有し、第1プリーツ脚部の高さが第2プリーツ脚部の高さより低い直立プリーツを形成するステップを含む。
【0022】
複数の直立プリーツを用意するステップは、1つのプリーツの第1プリーツ脚部を、少なくとも1つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合するステップを含む。中間プリーツ部は、2つの中間プリーツセグメントを含んでもよい。これらセグメントは長さが等しくてもよく、または長さが異なってもよい。中間プリーツ部の長さは、先行するプリーツ脚部の高さより短いことが好ましく、先行するプリーツ脚部の高さの約半分であることがより好ましい。
【0023】
本開示のバッグ式フィルタアセンブリのこれらおよび他の態様は、後述する図面とともに本開示の以下の詳細な説明から当業者にはより容易に明らかとなろう。
【0024】
本開示が関連する技術分野における当業者が、本開示のフィルタアセンブリの作製および使用の方法をより容易に理解するように、その目下好ましい実施形態を、図面を参照して以下詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
ここで、同様の参照数字が本開示の類似する構造的要素および/または特徴を識別する図面を参照すると、図1には、本開示の目下好ましい実施形態によって構成されかつ概して参照数字10によって示すフィルタアセンブリが示されている。フィルタアセンブリ10は、使用後に折畳み可能でありかつ容易に処分可能であることが好ましい、一般にバッグ式フィルタと呼ばれるタイプのフィルタアセンブリである。
【0026】
図1を参照すると、フィルタアセンブリ10は、略円筒状内側フィルタスリーブ12と、略円筒状外側フィルタスリーブ14とを有する。内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、各々、少なくとも部分的に、後により詳細に説明する、複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツ16から形成される。プリーツ16は、従来技術によるバッグ式フィルタに対してフィルタアセンブリ内の有効なろ過面積の量を増大させるために使用される。有効な表面積は、使用中に流体がアクセス可能なろ材の量である。内側プリーツスリーブ12と外側プリーツスリーブ14との間に、未ろ過流体を受け入れる細長い環状通路18が画定され、内側フィルタスリーブ12は、流体の移送のためのフィルタアセンブリ10の中央ボア20を画定する。
【0027】
内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の上端すなわち第1端には、図6を参照して後により詳細に説明するように、入口キャップ22が固定される。図2にもっともよく示す入口キャップ22は、複数の周囲に配置された弓形入口ポート24と中央アクセスポート23とを有する。入口ポート24は、未ろ過流体の通路への侵入を容易にするために内側フィルタスリーブ12と外側フィルタスリーブ14との間に画定された環状通路18と連通する。入口キャップ22の中央アクセスポート23は、未ろ過流体を入口キャップ22の入口ポート24に配送するようにフィルタアセンブリ10の中央ボア20を貫通する入口導管(図8を参照)を取り付けるかまたは他の方法で密封して収容するように適合されかつ構成される。
【0028】
図2を参照すると、入口キャップ22は、ポリプロピレン等、高強度で軽量のプラスチック材料から形成されることが好ましい。組立てを容易にするために、入口キャップ22は、内側本体部22aおよび外側フランジ部22bを含む2つの別個の構造的要素から形成される。入口キャップ22の内側本体部22aは、中央アクセスポート23を画定する不浸透性環状端面25を画定する。アクセスポート23は、未ろ過または他の方法で未処理の流体を入口キャップ22によって形成されるトラフ内に配送する入口導管を収容するように寸法が決められかつ構成される。入口キャップ22の外側フランジ部22aは、環状通路18と連通する入口ポート24を画定する。
【0029】
図2aに示す本開示の別の実施形態では、入口キャップ122は閉鎖されるかまたは貫通しておらず、このため、その端面には中央アクセスポートが形成されていない。かかる場合、未ろ過流体を入口キャップ122の入口ポート124に配送する入口導管は、フィルタアセンブリを支持するハウジングの上部またはカバーを通してフィルタアセンブリと連通する。
【0030】
入口キャップ22の2つの構成要素部分は、入口キャップ22の内側本体部22aに形成される複数の周囲に一定の間隔で離して配置された係合タブ27と、入口キャップ22の外側フランジ部22bに形成される複数の対応する凹部(図示せず)と、を含む複数の係止機構の相互作用を通して互いに機械的に固定されることが好ましい。さらに、図示しないが、一連の弓形タブが外側本体部22bから放射状に内側に突出することにより、内側本体部22aの表面に形成される、対応する環状リップに係合する。内側キャップの2つの構成要素を互いに固定しまたは他の方法で締結または接合する代替方法を採用してもよい。また、入口キャップ22を、単一の単体部材として形成することができる、ということも考えられる。
【0031】
入口キャップ22の外側フランジ部22bはまた、図6にもっともよく示すエラストマオーバーモールド封止面29を含んでもよい放射状外側肩部22cも有する。オーバーモールド封止面29は、たとえば図8に示すように、使用中に、フィルタアセンブリ10の入口キャップ22とフィルタアセンブリ10を支持するハウジングとの間の封止中間面を改善する。この種のオーバーモールド封止については、参照により本明細書に取り込んでいる、2002年8月15日に出願された「折畳み式フィルタエレメントのための封止(Seal For Collapsible Filter Element)」と題する、本出願と同一の譲受人に譲渡された米国仮特許出願第60/404,111号明細書に開示されている。
【0032】
再び図1を参照すると、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の下端すなわち第2端に、図7を参照して後により詳細に説明する方法で、エンドキャップ26が固定される。図3にもっともよく示すように、エンドキャップ26は、内側フィルタスリーブ12と外側フィルタスリーブ14との間の環状通路18を閉鎖する不浸透性環状端面28を有する。端面28は、未ろ過流体がフィルタアセンブリ10から流出しないようにする。さらに、エンドキャップ26は、フィルタアセンブリ10からのフィルタ流体の流出を容易にし、かつ図8に示す入口導管の通過を可能にするように、内側フィルタスリーブ12によって形成される中央ボア20と連通する比較的大きい中央出口ポート32を有する。エンドキャップ26を2つの別々の構成要素から形成することができる、ということが考えられかつ本開示に包含される。これら構成要素は、入口キャップ22の2つの構成要素部分と同様に構成されかつ組み立てられる。
【0033】
続けて図1を参照すると、シース30が外側フィルタスリーブ14を包囲し、たとえば高分子メッシュまたはスクリーン等、比較的開気孔性を有する材料から形成される。シース30は、フィルタアセンブリ10のバスケット(図示せず)への取付けを、バスケットの側におけるプリーツの引掛りを低減することによって容易にする役割を果たす。内側フィルタスリーブ12を取付け中にバスケットから保護しかつ取外しを容易にするために、この同じ種類の被覆が、フィルタアセンブリ10の中央ボア20内で、内側フィルタスリーブ12の放射状内面に関連してもよい、ということが考えられる。
【0034】
ここで図1aを参照すると、フィルタアセンブリ10の内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、各々多層プリーツ付き複合物によって形成される。プリーツ付き複合物構造を、プッシャバープリーター、ブレードタイププリーターまたはギアタイププリーター等、従来のプリーツ加工機で製作してもよく、または従来の折畳み技法を使用して形成してもよい。別法として、プリーツ付き複合物を、往復運動または同様の方法で繰返し割り出しされる心棒の周囲に被包または他の方法で形成される。
【0035】
複合物は、ろ材34の1つまたは複数の層、上流支持/排液層38および下流支持/排液層36を含むことが好ましい。外側フィルタスリーブ14の場合、上流支持/排液層38はスリーブの放射状内側に関連し、下流支持/排液層36はスリーブの放射状外側に関連する。逆に、内側フィルタスリーブ12の場合、上流支持/排液層38はスリーブの放射状外側に関連し、下流支持/排液層36はスリーブの放射状内側に関連する。
【0036】
内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14が形成される多層複合物の上流排液/支持層36および下流排液/支持層38を、適当な排液特性を有する任意の材料から作製することができる。たとえば、排液/支持層36、38は、メッシュまたはスクリーンもしくは多孔性織シートまたは不織シートの形態であってもよい。メッシュおよびスクリーンは、高温ろ過の用途で使用されることが多い金属メッシュおよびより低温の用途で通常使用される高分子メッシュを含む、さまざまな形態のものがある。高分子メッシュは、織メッシュおよび押出成形メッシュの形態がある。いずれのタイプを採用してもよい。内側スリーブ12および外側スリーブ14の上流排液/支持層36および下流排液/支持層38を、フィルタアセンブリ10が採用されるろ過の用途に応じて、同じ材料から作製しても異なる材料から作製してもよい、ということが考えられる。
【0037】
内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14が形成される多層複合物のろ材層34を、ろ過される流体および所望のろ過特性に従って選択することができる。ろ材は、多孔性薄膜、すなわち微孔性メンブランまたは繊維シートまたは塊、すなわちニードルフェルト、メルトブローン、ガラスファイバ等を含んでもよい。それは、均一または傾斜孔構造および任意の適当な有効な孔径を有してもよく、天然材料または合成ポリマ等、任意の適当な材料から形成してもよい。従来の放射状プリーツ付きフィルタまたは螺旋状プリーツ付きフィルタと比較すると、本開示のフィルタアセンブリは、フィルタアセンブリの有効なろ過面積を低減することなく、比較的厚いろ材および支持/排液材料を採用することができる。
【0038】
また、ろ材は、ろ過特性の異なる媒体の2つ以上の層を含んでもよく、その場合1つの層が他の層に対するプレフィルタとしての役割を果たす、ということも考えられる。本開示の一実施形態では、内側スリーブ12および外側スリーブ14が形成される多層複合物は、各々が同じ気孔率を有するろ材34の複数の層を含む。本開示の別の実施形態では、内側スリーブ12および外側スリーブ14が形成される多層複合物は、各々が異なる気孔率を有するろ材34の複数の層を含む。かかる場合、複合物の上流側に、より開放した、すなわちより保持力の低い種類の媒体の層が配置され、複合物の配置された下流側に、より緊密な、すなわちより保持力の高い種類の媒体の層が配置される。また、もっとも開放したプリーツ付き媒体層より開放した非プリーツ付き媒体の1つまたは複数の層を、両プリーツ付きフィルタスリーブ12、14の上流側に配置することができる、ということも考えられる。これら層は、下流プリーツ付き媒体に対する負荷を低減する役割を果たし、それによりさらに耐用年数が長くなる。
【0039】
また、フィルタスリーブ12、14が形成される複合物は、支持/排液材料の1つまたは複数の層に積層される媒体の1つまたは複数の層から構成されてもよい、ということも考えられ、かつ本開示の範囲内に十分にある。たとえば、フルオロポリマ媒体を、スパンボンデッドポリプロピレン支持/排液材料に積層してもよい。別法として、フルオロポリマ媒体層をポリプロピレン対称または非対称メッシュまたはネットに積層してもよい。かかる積層材料を使用することに対し、在庫管理、製造および組立てにおける改善を含む、著しい利点がある。
【0040】
本開示の例示的な実施形態では、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14のろ材層34を画定する材料は、メルトブローンポリプロピレン媒体である。内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の上流支持層38を画定する材料は高分子ネットであり、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の下流排液層36を画定する材料は不織スパンボンド材料である。本開示のこの例示的な実施形態では、内側プリーツ付きフィルタスリーブ12は約12.065センチメートル(約4.750インチ)の内径を有し、外側プリーツ付きフィルタスリーブ14は、約16.985センチメートル(約6.687インチ)の外径を有する。これら寸法は、フィルタアセンブリが使用のために中に配備されるバスケットの寸法によって決まる。
【0041】
内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツ16は、弧長が等しいことが考えられる。各弓形プリーツ16は、たとえば図1aに示すように、放射状内側脚16aおよび放射状外側脚16bを含む一対の脚を有する。各プリーツ16の2つの脚16a、16bは、弧長または弓形高さが異なる。放射状内側プリーツ脚部16aの弧長は、通常、放射状外側プリーツ脚部16bの長さより短いかまたは小さい。本開示の目的のために、各プリーツ16の弓形高さ全体は、その内側プリーツ脚部16aに対して測定される。
【0042】
本開示の1つの例示的な実施形態では、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiは約2.54センチメートル(約1.0インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形高さh0は約3.81センチメートル(約1.5インチ)である。本開示の別の例示的な実施形態では、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiは約1.91センチメートル(0.75インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形高さh0は約2.858センチメートル(約1.125インチ)である。
【0043】
内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の隣接するかまたは他の方法で近接する周囲に配置された弓形プリーツ16は、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の周囲に均一に分散される。すなわち、たとえば図4に示すように、プリーツは、プリーツのオーバラップがないように、互いから均一に隔置される。言い換えれば、各プリーツ16の最高部または頂部は、従来の放射状プリーツ付きカートリッジと異なり、隣接するプリーツ16の底部または基部にまたはその近くに存在し、プリーツの底部および最高部は、放射状に互いから隔置される。したがって、フィルタアセンブリ10の内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、実質的に各フィルタスリーブの周囲全体にわたり、プリーツ脚部の厚さの3倍に等しい実質的に連続した半径方向厚さtRを有する。この場合、各フィルタスリーブ12、14の周囲長「C」は、以下の式によって画定される。
【0044】
C=hi・N
ここで、Nは、フィルタスリーブを形成するプリーツの数である。
【0045】
また、内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の隣接するかまたは他の方法で近接する周囲に配置された弓形プリーツ16は、互いに部分的にオーバラップすることも考えられる。本開示によれば、内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の隣接するかまたは他の方法で近接する周囲に配置された弓形プリーツ16は、1つのプリーツの内側プリーツ脚部16aが隣接するプリーツの内側プリーツ脚部16aとオーバラップする量に対して測定される、プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップしてもよい。
【0046】
図5に示す一例では、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14のプリーツ16は、プリーツの弧長のおよそ50%にわたって互いにオーバラップする。したがって、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、実質的に各フィルタスリーブの周囲全体にわたり、プリーツ脚部の厚さの5倍に等しい実質的に連続した半径厚さtRを有する。この場合、各フィルタスリーブ12、14の周囲長「C」は、以下の式によって画定される。
【0047】
C=hi・N・Op
ここで、Nはフィルタスリーブを形成するプリーツの数であり、Opはフィルタスリーブにおける2つの近接するプリーツ間に存在するオーバラップの割合である。
【0048】
このように、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiが約2.54センチメートル(約1.0インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形高さh0が約3.81センチメートル(約1.5インチ)である場合、弓形プリーツ高さの1/3または各プリーツ16の外側プリーツ脚部16bの上流面および下流面の1.27センチメートル(0.5インチ)が、露出するか、または他の方法で、近接するプリーツ脚部の面と接触していない。同様に、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiが約1.91センチメートル(約0.75インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形プリーツ高さh0が約2.858センチメートル(約1.125インチ)である場合、弓形プリーツ高さの1/3、または各プリーツ16の外側プリーツ脚部16bの上流面および下流面の0.953センチメートル(0.375インチ)が、露出するか、または他の方法で近接するプリーツ脚部の面と接触していない。
【0049】
本開示によれば、フィルタスリーブ12、14において近接するプリーツ16間に存在する総オーバラップ量OTは、以下の式によって画定される。
【0050】
OT=hi・Op
図6を参照すると、上述したように、入口キャップ22は、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の上端に固定される。特に、フィルタスリーブ12、14の多層複合物構造は、入口キャップ22に、超音波溶接され、熱結合され、または他の方法で任意の一般に既知である取付方法を用いて固定される。内側プリーツ付きフィルタスリーブ12の上部は、入口キャップ22の内側本体部22aの壁42の外周面に直接固定される。同様に、外側プリーツ付きフィルタスリーブ14の上部は、入口キャップ22の外側フランジ部22bの外周壁44に直接固定される。
【0051】
図7を参照すると、上述したように、エンドキャップ26は、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の下端に固定される。特に、フィルタスリーブ12、14の多層複合物構造は、エンドキャップ26に、超音波溶接され、熱結合され、または他の方法で任意の一般に既知である取付方法を用いて固定される。内側プリーツ付きフィルタスリーブ12の下部は、エンドキャップ26の直立フランジ壁46の外周面に直接固定される。同様に、外側プリーツ付きフィルタスリーブ14の下部は、エンドキャップ26の壁48の外周面に直接固定される。
【0052】
当業者は、上述したように、入口キャップ22およびエンドキャップ26の外面または外周面にフィルタスリーブ12、14を固定することにより、組立て中の柔軟性が向上しかつコストが低減することが可能である、ということを容易に理解するであろう。当業者はまた、上述しかつ図6および図7に示す方法で、媒体および支持層をフィルタアセンブリ10の両端で互いに溶接し、結合しまたは他の方法で封止することにより、ろ過流体がフィルタスリーブ12、14の媒体層のすべてを必ず流れる、ということも理解するであろう。これにより、最終フィルタ層のバイパスまたは早期の目詰まりの可能性がなくなり、使用者が、本開示のフィルタアセンブリ10から最大耐用年数を得ることができる。これは、通常プリーツの両端に詰め込まれるかまたは他の方法で結合されるエンドキャップと組み立てられる通常のプリーツ付きカートリッジフィルタとは対照的であり、後者では、プリーツ端が完全に覆われていない場合、バイパスの可能性がある。
【0053】
ここで図8を参照すると、使用時、本開示の折畳み式バッグ式フィルタアセンブリ10は、金属であることが好ましい有孔バスケットまたは容器50内に配置される。かかる時点で、外側フィルタスリーブ14の周囲プリーツ16は、バスケット50の外側部50aおよび互いによって完全に支持され、したがって、使用中移動しない。さらに、内側フィルタスリーブ12の周囲プリーツ16は、バスケット50の内側部50bおよび互いによって完全に支持される。したがって、それらは使用中移動しない。これにより、一貫した圧力降下が可能になりフィルタ耐用年数を長くすることができる。バスケット50は、取外し可能頂部またはカバー54を有するハウジングまたは圧力容器52とともに支持される。バスケット50がハウジング52内に配置されると、入口キャップ22の外側肩部22cのオーバーモールドエラストマ封止面29は、ハウジングカバー54の表面に対して封止する。さらに、圧力容器52の入口導管56の上端の周囲に配置される一対のオーリング55a、55bは、入口キャップ22の中央アクセスポート23の周囲壁に密封して係合する。
【0054】
動作時、入口導管56は、方向付き流れ線によって示すように、入口キャップ22によって形成されるトラフ内に未ろ過流体を配送する。そして、未ろ過流体は、入口キャップ22の複数の入口開口24を通って、フィルタアセンブリ10の内側フィルタスリーブ12と外側フィルタスリーブ14との間に形成された内部通路18内に流れ込む。圧力下で、流体は、ろ過および調節のために、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14のプリーツ付き媒体層を通るように引き込まれる。その後、ろ過流体は、方向付き流れ線によって示すように、ハウジングの底部で出口導管58からフィルタハウジング52を出る。
【0055】
当業者は、図8に示すバスケット50およびハウジング52の配置が、フィルタアセンブリ10を採用してもよいシステムの非限定的な一例である、ということを容易に理解するであろう。本開示のフィルタアセンブリ10を、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他のタイプの配置およびシステムに採用してもよい、ということが考えられる。
【0056】
本開示のバッグ式フィルタアセンブリ10がその耐用年数を超えると、それをハウジング52から容易に取り外すことができる。取外しの際、フィルタアセンブリ10を折り畳むことができる。これは、入口キャップ22をエンドキャップ26に向かって近づけることによって達成される。そして、折り畳まれたフィルタアセンブリを破棄することができる。当業者には、フィルタアセンブリ10の内部通路18のサイズが、1つのろ材スリーブのみを有する標準バッグ式フィルタに比較して小さいということを理解するはずである。したがって、フィルタアセンブリ10に関連するホールドアップ量が、通常のバッグ式フィルタに比較して実質的に低減する。ホールドアップ量が低いことにより、フィルタアセンブリ10のハウジング52からの取外しがより容易になり、ハウジングの周囲の領域の汚染をもたらす可能性のある流体損失が最小限になる。
【0057】
ここで図9および図10を参照すると、本開示のフィルタアセンブリの内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの周囲プリーツを形成するために使用される、参照数字200によって示されるプリーツ配列が示されている。プリーツ配列200は、各々が高さの等しい第1プリーツ脚部216aおよび第2プリーツ脚部216bを有する、直立プリーツ216を含む。プリーツ配列200では、1つのプリーツ126の第1プリーツ脚部216aは、平坦な中間プリーツ部216cによって先行するプリーツ216の第2プリーツ脚部216bに接合される。
【0058】
本開示の周囲プリーツが形成される時、プリーツ配置200の直立プリーツ216は、図11に示すオーバラップ状態に移動される。このオーバラップ状態では、各中間プリーツ部216cは、先行するプリーツ216’の第2脚216bの一部となる。例として、各プリーツ脚部216a、216bの高さが2.54センチメートル(1.0インチ)であり、中間プリーツ部216cの長さが0.127センチメートル(.050インチ)である場合、図18に示す結果として得られる周囲プリーツ216’は、各々、弧長が2.54センチメートル(1.0インチ)である放射状内側プリーツ脚部と、弧長が3.81センチメートル(1.50インチ)である放射状外側プリーツ長とを有する。
【0059】
図12および図13を参照すると、本開示のフィルタアセンブリの内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの周囲プリーツを形成するために使用される、参照数字300によって示す別のプリーツ配列が示されている。プリーツ配列300は直立プリーツ316を含み、その各々は、高さの等しい第1プリーツ脚部316aおよび第2プリーツ脚部316bを有する。プリーツ配列300では、1つのプリーツ316の第1プリーツ脚部316aは、長さが等しく「l」である2つの中間プリーツセグメント316cおよび316dを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツ316の第2のプリーツ脚部316bに接合される。このため、プリーツ配列300は、本質的に交互の高いプリーツおよび低いプリーツから構成されるW型構造の形態をとる。
【0060】
本開示の周囲プリーツが形成される時、2つの中間プリーツセグメント316cおよび316dは、矢印「x」によって示す方向に移動することにより、広げられるか、折り畳まれるか、または他の方法で平坦化される。そして、プリーツ316はオーバラップ状態になるように移動される。図14および図15に示すこの状態では、2つの中間プリーツセグメント316cおよび316dは、先のプリーツ316の第2脚316bの一部となる。例として、各プリーツ脚部316a、316bの高さが2.54センチメートル(1.0インチ)であり、各中間プリーツセグメント316c、316dの長さが0.63センチメートル(0.25インチ)である場合、結果として得られる周囲プリーツ316’は、弧長が2.54センチメートル(1.0インチ)である放射状内側プリーツ脚部と、弧長が3.81センチメートル(1.50インチ)である放射状外側プリーツ脚部と、を有する。
【0061】
フィルタスリーブの近接するプリーツ面を一定の間隔で離して配置された関係で維持するために、プリーツ配列300のW型構造を採用することができ、それにより、それらはフィルタスリーブの軸長の大部分にわたって互いに接触せず、そのため、スリーブ内を流れるのに制限がより少ない、ということが考えられる。この場合、面対面のプリーツ接触は、2つのフィルタスリーブの両端において主に発生し、そこでは、スリーブが、エンドキャップに封止されるかまたは他の方法で付着される。別法として、W型複合物によって形成される周囲プリーツを、中間プリーツが平坦化された状態で維持されるように、スポット溶接または同様の技法を用いて適所に固定することができる、ということが考えられる。
【0062】
図16および図17を参照すると、本開示のフィルタアセンブリの内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの周囲プリーツを形成するために使用される、参照数字400によって示す別のプリーツ配列が示されている。プリーツ配列400は、各々が第1プリーツ脚部416aおよび第2プリーツ脚部416bを有する、直立プリーツ416を含む。プリーツ配列400では、各プリーツ416の第1プリーツ脚部416aは、各プリーツ416の第2プリーツ脚部416bより長い。さらに、1つのプリーツ416の第1プリーツ脚部416aは、長さの異なる2つの中間プリーツセグメント416cおよび416dを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツ416の第2プリーツ脚部416bに接合される。先行する中間プリーツセグメント416cの長さが、後続する中間プリーツセグメント416dの長さより短いことが好ましい。
【0063】
中間プリーツセグメント416c、416dは非対称であり、そのため、より長い後続するセグメント416dの長さに沿って優先的な折畳みゾーンが画定される。周囲プリーツ416’が形成される時、2つの中間プリーツセグメント416cおよび416dは、矢印「x」によって示す方向に移動することによって折り畳まれるかまたは他の方法で平坦化され、図18に示すように先行するプリーツ416’の第2脚416bの一部となる。
【0064】
本開示の周囲プリーツ付きバッグ式フィルタアセンブリを、いくつかの目下好ましい実施形態に関して説明したが、当業者は、添付の特許請求の範囲によって画定されるような本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、それに対して変更および変形を行ってもよい、ということを容易に理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本開示の目下好ましい実施形態によって構成されるフィルタアセンブリの斜視図であり、フィルタエレメントを形成する内側周囲プリーツ付きフィルタスリーブおよび外側周囲プリーツ付きフィルタスリーブを明らかにするために、フィルタエレメントを包囲する外側シースの一部が切り取られており、プリーツ付きフィルタスリーブが、そのプリーツ構造およびそれらの間に画定される流体通路を明らかにするために部分的に切断されている。
【図1a】図1に示すプリーツ付きフィルタスリーブの拡大局部斜視図であり、各スリーブのプリーツの部分は、プリーツ付き複合物を形成する上流排液/支持層、下流排液/支持層および複数のろ材層を示すために分割されている。
【図2】図1のフィルタアセンブリの平端面図であり、プリーツ付きフィルタスリーブ間に画定される流体通路内に流体を流す複数の周囲に一定の間隔で離して配置された弓形入口ポートを含む、フィルタアセンブリの上端に配置された入口キャップの構造的特徴を示す。
【図2a】図2に示す開放入口キャップと比較して閉鎖入口キャップを含む、本開示のフィルタアセンブリの部分斜視図である。
【図3】図1のフィルタアセンブリの底端面図であり、プリーツ付きフィルタスリーブ間に画定される通路を閉鎖する環状端面を有する、フィルタアセンブリの下端に配置されたエンドキャップの構造的特徴を示す。
【図4】フィルタアセンブリの拡大局部端面図であり、内側フィルタスリーブのプリーツ構造を明らかにするためにエンドキャップの一部が分離されており、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、互いに当接し、それにより、1つのプリーツの頂部が隣接するプリーツの基部に続いている。
【図5】フィルタアセンブリの拡大局部端面図であり、内部フィルタスリーブのプリーツ構造を明らかにするためにエンドキャップの一部が分離されており、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、互いに部分的にオーバラップしている。
【図6】線6−6に沿った図2に示す入口キャップの一部の断面図であり、フィルタエレメントの内側スリーブおよび外側スリーブが入口キャップに固定される方法を示す。
【図7】線7−7に沿った図3に示すエンドキャップの一部の断面図であり、フィルタエレメントの内側スリーブおよび外側スリーブがエンドキャップに固定される方法を示す。
【図8】圧力容器とともに配置される本開示のフィルタアセンブリの断面図であり、一連の矢印が、フィルタアセンブリを通る流体の方向付き流路を示す。
【図9】高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツを含む、本開示の周囲プリーツを形成するために使用されるプリーツ配列の斜視図であり、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が、平坦な中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合される。
【図10】図9に示すプリーツ配列の平面図である。
【図11】図9および図10のプリーツ配列を、各中間プリーツ部が先行するプリーツの第2脚の一部となるオーバラップ状態に移動させることによって形成される周囲プリーツの斜視図である。
【図12】高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツを含む、本開示の周囲プリーツを形成するために使用される別のプリーツ配列の斜視図であり、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が、長さの等しい2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合される。
【図13】図13に示すプリーツ配列の平面図である。
【図14】図12および図13のプリーツ配列を、長さの等しい2つの中間プリーツセグメントが先行するプリーツの第2脚の一部となるオーバラップ状態に移動させることによって形成される周囲プリーツの斜視図である。
【図15】図14に示す周囲プリーツの平面図である。
【図16】高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツを含む、本開示の周囲プリーツを形成するために使用される別のプリーツ配列の斜視図であり、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が、長さの異なる2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合される。
【図17】図16に示すプリーツ配列の平面図である。
【図18】図16および図17のプリーツ配列を、長さの異なる2つの中間プリーツセグメントが先行するプリーツの第2脚の一部となるように平坦化されるオーバラップ状態に移動させることによって形成される周囲プリーツの斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体ろ過に関し、特に、間に、ろ過するために流体を受け入れる環状通路を画定する2つの同心の周囲プリーツ付き媒体スリーブを有するバッグ式フィルタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
流体ろ過のためのバッグ式フィルタシステムは、本技術分野において周知である。これらシステムは、通常、一端において閉鎖され反対端において取外し可能カバーを有する円筒状ハウジングを有する。入口導管が、ろ過されるべき流体をハウジング内に配送し、出口導管が、ろ過流体をハウジングから取り出す。
【0003】
ハウジング内には、そこに配送される流体をろ過するために交換可能バッグフィルタが配置される。通常、バッグフィルタは、開放上端及び閉鎖底部を有するろ材(フィルタ媒体)を有する。フィルタバッグは、通常ハウジング内に懸架される開放メッシュバスケットまたはケージ内に支持される。バスケットは、フィルタバッグの媒体を、バッグに液体が充填する際に破裂しないように支持するよう意図されている。
【0004】
既存のバッグ式フィルタに関連していくつかの欠点がある。1つのかかる欠点は、フィルタバッグにおいてホールドアップ量が大きいということである。このため、使用済みフィルタバッグは比較的重い可能性があるため、それを取り外すことは極めて困難である。満杯のフィルタバッグは、約13.61キログラム(30ポンド)ほどの重量がある可能性があり、かつ危険な物質を含む場合もあり、取外しをさらに困難にする。この状況を改善するために、使用済みバッグを取り外す前にホールドアップ量を低減するために排出バルーンを使用した。しかしながらこのバルーンは、操作が厄介であることが多い。
【0005】
既存のバッグフィルタに関連する別の欠点は、有効なろ過面積の量が制限されるということである。既存のバッグフィルタの有効なろ過面積を増大させる取組みは、バスケットサイズが業界標準化されているために制限されてきた。すなわち、フィルタバッグは通常、2つの異なるサイズで入手可能である。すなわち、(1)約17.78センチメートル(7インチ)径×約40.64センチメートル(16インチ)長及び(2)約17.78センチメートル(7インチ)×約81.28センチメートル(32インチ)長である。したがって、有効なろ過面積のいかなる増大も、フィルタの外径を変更することができないという要件によって制限される。
【0006】
ホールドアップ量を最小限にしかつろ過のための有効面積を最大限にするようにバッグフィルタを設計するために多くの取組みがなされてきた。たとえば、米国特許第4,081,379号明細書は、従来のフィルタバッグより利用可能な表面積が広い環状フィルタバッグを開示している。米国特許第4,863,602号明細書および同第4,877,526号明細書は、間に可撓性搬送層を有するメルトブローン媒体の複数の被包された層を含む表面積が増大したバッグフィルタを開示している。Hayward Lofclear 500シリーズバッグフィルタは、最終ろ過層によって被包されるプレフィルタ層を折り重ねることによって、表面積が増大する。大部分の場合、これら従来技術の取組みは不十分であった。
【0007】
特に有用なバッグ式フィルタアセンブリは、米国特許第6,030,531号明細書及び同第6,238,560号明細書に開示されている。この一意のフィルタアセンブリでは、有効な表面積は、一端が開放入口キャップに接続され反対端が閉鎖エンドキャップに接続されている2つの同心媒体スリーブを提供することにより増大する。二重スリーブ構造により、使用後にフィルタエレメントに残っている流体のホールドアップ量も最小化し、それによりフィルタエレメントをフィルタバスケット/ハウジングから取り除くことが容易になる。
【0008】
何年にもわたり、円筒状プリーツ付きフィルタカートリッジの設計では、所与の外径を有するフィルタカートリッジに嵌合することができるろ材の量又は表面積を最大化するように同様の取組みがなされた。標準の放射状プリーツ付きフィルタカートリッジでは、カートリッジコアの周囲に詰めることができるプリーツの数によって、カートリッジに詰め得るろ材の量が制限される。したがって、フィルタエレメントの外周における隣接するプリーツ間に実質的な量の空きスペースがある。
【0009】
螺旋状プリーツ付きフィルタエレメントは、円筒状構造に配置される複数の長手方向プリーツを含むという点で、標準放射状プリーツ付きフィルタエレメントに匹敵する。しかしながら、螺旋状プリーツ付きフィルタでは、プリーツの端部が巻き上げられることにより、フィルタエレメントの外径の近くの隣接するプリーツ面の間の間隔が最小化する。この場合、プリーツ高さは、カートリッジコアの外周とカートリッジケージの内周との間の距離より実質的に大きい。したがって、螺旋状プリーツ付きフィルタでは、外周のプリーツは、通常放射状プリーツ付きフィルタエレメントにおける空きスペースを表す余分な容積を占有する。これにより、標準放射状プリーツ構造に比較してフィルタ表面積が増大する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
プリーツ付きフィルタカートリッジの有効な表面積をバッグ式フィルタにまで拡張するために使用される技法を採用することが有益である。これにより、フィルタ耐用年数が長くなり、圧力降下が低下し、顧客に対する運転費用が低減する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される外側フィルタスリーブと、複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される内側フィルタスリーブとを含む、新しくかつ有用なバッグ式フィルタアセンブリに関する。同心のプリーツ付きフィルタスリーブが、本技術分野において既知である従来のバッグ式フィルタに比較して、本開示のフィルタアセンブリの有効な表面積を大幅に増大させる。表面積が増大することにより、フィルタの耐用年数が長くなり、圧力降下が低下し、顧客に対する運転費用が低減する。同心の内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブが、それらの間に、本技術分野において既知である従来のバッグ式フィルタに比較してホールドアップ量が低減した、環状流体通路を画定する。このホールドアップ量の低減により、フィルタがその有効な耐用年数を超過した後にそのハウジングからフィルタアセンブリを取り外すことが容易になる。
【0012】
入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの第1端に固定され、フィルタアセンブリの流体通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する。エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの第2端に固定され、流体通路を閉鎖する端面を有する。本開示の目下好ましい実施形態では、シースが外側フィルタスリーブの下流側を包囲することにより、ろ材を保護しかつバスケットに対する取付けおよび取外しを容易にする平滑な連続面を提供する。シースは、高分子メッシュまたはスクリーン等、比較的開気孔性の材料から形成される。また、同様のシースが、内側フィルタスリーブの下流側を包囲するかまたは他の方法で保護することにより、バスケットに対するフィルタの取付けおよび取外しがさらに容易になる、ということも考えられる。
【0013】
各フィルタスリーブは、複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含むことが好ましい。本開示の一実施形態では、いずれかのまたは両方のフィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツは、プリーツの弧長または弓形高さのおよそ50%〜80%にわたって互いに部分的にオーバラップする。本開示の一実施形態では、いずれかまたは両方のフィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツは、周囲において互いから隔置される。本開示の一実施形態では、いずれかまたは両方のフィルタスリーブの周囲に配置された弓形プリーツは、均一に分散される。本開示の一実施形態では、いずれかまたは両方のフィルタスリーブの周囲に配置された弓形プリーツは弧長が等しい。本開示の一実施形態では、外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブの周囲に配置された弓形プリーツの各々は、放射状外側プリーツ脚部および放射状内側プリーツ脚部を有する。通常、放射状内側プリーツ脚部の弧長または弓形高さは、放射状外側プリーツ脚部の弧長または弓形高さより低い。
【0014】
外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブは、各々、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む多層プリーツ付き複合物から形成されることが好ましい。ろ材は、メルトブローン媒体、フェルト、ウェットレイド(wet laid)ペーパ(ガラスファイバ)等の任意の可撓性かつプリーツ付け可能なろ材からなるフィルタ材料群から選択されることが好ましく、好ましいろ材は、メルトブローンろ材および微孔性メンブランから選択される。フィルタが採用される用途に応じて、他のフィルタ材料を使用してもよい。
【0015】
本開示の一実施形態では、多層複合物は、各々が同じ気孔率を有するろ材の複数の層を含む。本開示の別の実施形態では、多層複合物は、各々が異なる気孔率を有するろ材の複数の層を含む。多層複合物の支持/排液層は、射出成形高分子ネットまたはメッシュおよび高分子不織布(すなわち、スパンボンデッド等)からなる群から選択される材料から形成されることが好ましい。フィルタが採用される用途に応じて、他の排液/支持材料を使用してもよい。
【0016】
本開示の一実施形態によれば、入口キャップは、外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブに結合され、入口キャップの外周にわたってエラストマシールを成形してもよい。エンドキャップもまた、外側フィルタスリーブおよび内側フィルタスリーブに結合される。内側フィルタスリーブがフィルタアセンブリの中央ボアを画定し、エンドキャップが中央ボアと連通する中央出口ポートを含むことが好ましい。
【0017】
本開示の一実施形態では、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの少なくとも一方が、入口キャップおよびエンドキャップの側面に結合される。本開示の別の実施形態では、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの少なくとも一方が、入口キャップおよびエンドキャップの端面に結合される。
【0018】
本開示はまた、複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される放射状外側フィルタスリーブと、放射状外側フィルタスリーブと同心に配置され、かつ複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される放射状内側フィルタスリーブと、を含むフィルタアセンブリに関する。内側フィルタスリーブは中央ボアを画定し、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブは、それらの間に環状通路を画定する。入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの上端に結合され、環状通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する。エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの下端に結合され、環状通路を閉鎖する環状端面と、中央ボアと連通する中央出口ポートと、を有する。さらに、材料の多孔性シースが放射状外側フィルタスリーブを包囲する。同様のシースが、放射状内側フィルタスリーブの内面を包囲してもよい。
【0019】
本開示はまた、内部チャンバと内部チャンバを取り囲む取外し可能カバーとを有するハウジングまたは圧力容器を含むろ過システムも包含する。入口導管が、ハウジングの内部チャンバに未ろ過流体を配送し、出口導管が、ハウジングの内部チャンバからろ過流体を搬送する。本システムは、ハウジングの内部チャンバ内に配置され、かつ各々が複数の周囲に配置された弓形プリーツを有する同心に配置された放射状内側フィルタスリーブおよび放射状外側フィルタスリーブを有する、フィルタエレメントをさらに有する。内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブは、それらの間に、ハウジングの入口導管から未ろ過流体を受け入れる環状通路を画定し、内側フィルタスリーブは、ハウジングの出口導管と連通する中央ボアを画定する。
【0020】
入口キャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの上端に固定され、複数の入口ポートが環状通路と連通し、エンドキャップが、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの下端に固定され、中央出口ポートが中央ボアと連通する。入口キャップが、フィルタアセンブリがハウジングに封入される時にハウジングのカバーと密封して係合するオーバーモールド周辺封止面を含むことが好ましい。さらに、本システムは、ハウジング内でフィルタアセンブリを支持する有孔バスケットを含む。
【0021】
本開示はまた、各々が第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する、複数の直立プリーツを用意するステップと、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合され、直立プリーツを、各中間プリーツ部が先行するプリーツの第2脚の一部になるオーバラップ状態まで移動させるステップと、オーバラップしたプリーツを円筒状構造になるように形成するステップと、を含む、フィルタエレメントを形成する方法に関する。複数の直立プリーツを用意するステップは、高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツ、高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツ、または高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有し、第1プリーツ脚部の高さが第2プリーツ脚部の高さより低い直立プリーツを形成するステップを含む。
【0022】
複数の直立プリーツを用意するステップは、1つのプリーツの第1プリーツ脚部を、少なくとも1つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合するステップを含む。中間プリーツ部は、2つの中間プリーツセグメントを含んでもよい。これらセグメントは長さが等しくてもよく、または長さが異なってもよい。中間プリーツ部の長さは、先行するプリーツ脚部の高さより短いことが好ましく、先行するプリーツ脚部の高さの約半分であることがより好ましい。
【0023】
本開示のバッグ式フィルタアセンブリのこれらおよび他の態様は、後述する図面とともに本開示の以下の詳細な説明から当業者にはより容易に明らかとなろう。
【0024】
本開示が関連する技術分野における当業者が、本開示のフィルタアセンブリの作製および使用の方法をより容易に理解するように、その目下好ましい実施形態を、図面を参照して以下詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
ここで、同様の参照数字が本開示の類似する構造的要素および/または特徴を識別する図面を参照すると、図1には、本開示の目下好ましい実施形態によって構成されかつ概して参照数字10によって示すフィルタアセンブリが示されている。フィルタアセンブリ10は、使用後に折畳み可能でありかつ容易に処分可能であることが好ましい、一般にバッグ式フィルタと呼ばれるタイプのフィルタアセンブリである。
【0026】
図1を参照すると、フィルタアセンブリ10は、略円筒状内側フィルタスリーブ12と、略円筒状外側フィルタスリーブ14とを有する。内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、各々、少なくとも部分的に、後により詳細に説明する、複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツ16から形成される。プリーツ16は、従来技術によるバッグ式フィルタに対してフィルタアセンブリ内の有効なろ過面積の量を増大させるために使用される。有効な表面積は、使用中に流体がアクセス可能なろ材の量である。内側プリーツスリーブ12と外側プリーツスリーブ14との間に、未ろ過流体を受け入れる細長い環状通路18が画定され、内側フィルタスリーブ12は、流体の移送のためのフィルタアセンブリ10の中央ボア20を画定する。
【0027】
内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の上端すなわち第1端には、図6を参照して後により詳細に説明するように、入口キャップ22が固定される。図2にもっともよく示す入口キャップ22は、複数の周囲に配置された弓形入口ポート24と中央アクセスポート23とを有する。入口ポート24は、未ろ過流体の通路への侵入を容易にするために内側フィルタスリーブ12と外側フィルタスリーブ14との間に画定された環状通路18と連通する。入口キャップ22の中央アクセスポート23は、未ろ過流体を入口キャップ22の入口ポート24に配送するようにフィルタアセンブリ10の中央ボア20を貫通する入口導管(図8を参照)を取り付けるかまたは他の方法で密封して収容するように適合されかつ構成される。
【0028】
図2を参照すると、入口キャップ22は、ポリプロピレン等、高強度で軽量のプラスチック材料から形成されることが好ましい。組立てを容易にするために、入口キャップ22は、内側本体部22aおよび外側フランジ部22bを含む2つの別個の構造的要素から形成される。入口キャップ22の内側本体部22aは、中央アクセスポート23を画定する不浸透性環状端面25を画定する。アクセスポート23は、未ろ過または他の方法で未処理の流体を入口キャップ22によって形成されるトラフ内に配送する入口導管を収容するように寸法が決められかつ構成される。入口キャップ22の外側フランジ部22aは、環状通路18と連通する入口ポート24を画定する。
【0029】
図2aに示す本開示の別の実施形態では、入口キャップ122は閉鎖されるかまたは貫通しておらず、このため、その端面には中央アクセスポートが形成されていない。かかる場合、未ろ過流体を入口キャップ122の入口ポート124に配送する入口導管は、フィルタアセンブリを支持するハウジングの上部またはカバーを通してフィルタアセンブリと連通する。
【0030】
入口キャップ22の2つの構成要素部分は、入口キャップ22の内側本体部22aに形成される複数の周囲に一定の間隔で離して配置された係合タブ27と、入口キャップ22の外側フランジ部22bに形成される複数の対応する凹部(図示せず)と、を含む複数の係止機構の相互作用を通して互いに機械的に固定されることが好ましい。さらに、図示しないが、一連の弓形タブが外側本体部22bから放射状に内側に突出することにより、内側本体部22aの表面に形成される、対応する環状リップに係合する。内側キャップの2つの構成要素を互いに固定しまたは他の方法で締結または接合する代替方法を採用してもよい。また、入口キャップ22を、単一の単体部材として形成することができる、ということも考えられる。
【0031】
入口キャップ22の外側フランジ部22bはまた、図6にもっともよく示すエラストマオーバーモールド封止面29を含んでもよい放射状外側肩部22cも有する。オーバーモールド封止面29は、たとえば図8に示すように、使用中に、フィルタアセンブリ10の入口キャップ22とフィルタアセンブリ10を支持するハウジングとの間の封止中間面を改善する。この種のオーバーモールド封止については、参照により本明細書に取り込んでいる、2002年8月15日に出願された「折畳み式フィルタエレメントのための封止(Seal For Collapsible Filter Element)」と題する、本出願と同一の譲受人に譲渡された米国仮特許出願第60/404,111号明細書に開示されている。
【0032】
再び図1を参照すると、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の下端すなわち第2端に、図7を参照して後により詳細に説明する方法で、エンドキャップ26が固定される。図3にもっともよく示すように、エンドキャップ26は、内側フィルタスリーブ12と外側フィルタスリーブ14との間の環状通路18を閉鎖する不浸透性環状端面28を有する。端面28は、未ろ過流体がフィルタアセンブリ10から流出しないようにする。さらに、エンドキャップ26は、フィルタアセンブリ10からのフィルタ流体の流出を容易にし、かつ図8に示す入口導管の通過を可能にするように、内側フィルタスリーブ12によって形成される中央ボア20と連通する比較的大きい中央出口ポート32を有する。エンドキャップ26を2つの別々の構成要素から形成することができる、ということが考えられかつ本開示に包含される。これら構成要素は、入口キャップ22の2つの構成要素部分と同様に構成されかつ組み立てられる。
【0033】
続けて図1を参照すると、シース30が外側フィルタスリーブ14を包囲し、たとえば高分子メッシュまたはスクリーン等、比較的開気孔性を有する材料から形成される。シース30は、フィルタアセンブリ10のバスケット(図示せず)への取付けを、バスケットの側におけるプリーツの引掛りを低減することによって容易にする役割を果たす。内側フィルタスリーブ12を取付け中にバスケットから保護しかつ取外しを容易にするために、この同じ種類の被覆が、フィルタアセンブリ10の中央ボア20内で、内側フィルタスリーブ12の放射状内面に関連してもよい、ということが考えられる。
【0034】
ここで図1aを参照すると、フィルタアセンブリ10の内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、各々多層プリーツ付き複合物によって形成される。プリーツ付き複合物構造を、プッシャバープリーター、ブレードタイププリーターまたはギアタイププリーター等、従来のプリーツ加工機で製作してもよく、または従来の折畳み技法を使用して形成してもよい。別法として、プリーツ付き複合物を、往復運動または同様の方法で繰返し割り出しされる心棒の周囲に被包または他の方法で形成される。
【0035】
複合物は、ろ材34の1つまたは複数の層、上流支持/排液層38および下流支持/排液層36を含むことが好ましい。外側フィルタスリーブ14の場合、上流支持/排液層38はスリーブの放射状内側に関連し、下流支持/排液層36はスリーブの放射状外側に関連する。逆に、内側フィルタスリーブ12の場合、上流支持/排液層38はスリーブの放射状外側に関連し、下流支持/排液層36はスリーブの放射状内側に関連する。
【0036】
内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14が形成される多層複合物の上流排液/支持層36および下流排液/支持層38を、適当な排液特性を有する任意の材料から作製することができる。たとえば、排液/支持層36、38は、メッシュまたはスクリーンもしくは多孔性織シートまたは不織シートの形態であってもよい。メッシュおよびスクリーンは、高温ろ過の用途で使用されることが多い金属メッシュおよびより低温の用途で通常使用される高分子メッシュを含む、さまざまな形態のものがある。高分子メッシュは、織メッシュおよび押出成形メッシュの形態がある。いずれのタイプを採用してもよい。内側スリーブ12および外側スリーブ14の上流排液/支持層36および下流排液/支持層38を、フィルタアセンブリ10が採用されるろ過の用途に応じて、同じ材料から作製しても異なる材料から作製してもよい、ということが考えられる。
【0037】
内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14が形成される多層複合物のろ材層34を、ろ過される流体および所望のろ過特性に従って選択することができる。ろ材は、多孔性薄膜、すなわち微孔性メンブランまたは繊維シートまたは塊、すなわちニードルフェルト、メルトブローン、ガラスファイバ等を含んでもよい。それは、均一または傾斜孔構造および任意の適当な有効な孔径を有してもよく、天然材料または合成ポリマ等、任意の適当な材料から形成してもよい。従来の放射状プリーツ付きフィルタまたは螺旋状プリーツ付きフィルタと比較すると、本開示のフィルタアセンブリは、フィルタアセンブリの有効なろ過面積を低減することなく、比較的厚いろ材および支持/排液材料を採用することができる。
【0038】
また、ろ材は、ろ過特性の異なる媒体の2つ以上の層を含んでもよく、その場合1つの層が他の層に対するプレフィルタとしての役割を果たす、ということも考えられる。本開示の一実施形態では、内側スリーブ12および外側スリーブ14が形成される多層複合物は、各々が同じ気孔率を有するろ材34の複数の層を含む。本開示の別の実施形態では、内側スリーブ12および外側スリーブ14が形成される多層複合物は、各々が異なる気孔率を有するろ材34の複数の層を含む。かかる場合、複合物の上流側に、より開放した、すなわちより保持力の低い種類の媒体の層が配置され、複合物の配置された下流側に、より緊密な、すなわちより保持力の高い種類の媒体の層が配置される。また、もっとも開放したプリーツ付き媒体層より開放した非プリーツ付き媒体の1つまたは複数の層を、両プリーツ付きフィルタスリーブ12、14の上流側に配置することができる、ということも考えられる。これら層は、下流プリーツ付き媒体に対する負荷を低減する役割を果たし、それによりさらに耐用年数が長くなる。
【0039】
また、フィルタスリーブ12、14が形成される複合物は、支持/排液材料の1つまたは複数の層に積層される媒体の1つまたは複数の層から構成されてもよい、ということも考えられ、かつ本開示の範囲内に十分にある。たとえば、フルオロポリマ媒体を、スパンボンデッドポリプロピレン支持/排液材料に積層してもよい。別法として、フルオロポリマ媒体層をポリプロピレン対称または非対称メッシュまたはネットに積層してもよい。かかる積層材料を使用することに対し、在庫管理、製造および組立てにおける改善を含む、著しい利点がある。
【0040】
本開示の例示的な実施形態では、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14のろ材層34を画定する材料は、メルトブローンポリプロピレン媒体である。内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の上流支持層38を画定する材料は高分子ネットであり、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の下流排液層36を画定する材料は不織スパンボンド材料である。本開示のこの例示的な実施形態では、内側プリーツ付きフィルタスリーブ12は約12.065センチメートル(約4.750インチ)の内径を有し、外側プリーツ付きフィルタスリーブ14は、約16.985センチメートル(約6.687インチ)の外径を有する。これら寸法は、フィルタアセンブリが使用のために中に配備されるバスケットの寸法によって決まる。
【0041】
内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツ16は、弧長が等しいことが考えられる。各弓形プリーツ16は、たとえば図1aに示すように、放射状内側脚16aおよび放射状外側脚16bを含む一対の脚を有する。各プリーツ16の2つの脚16a、16bは、弧長または弓形高さが異なる。放射状内側プリーツ脚部16aの弧長は、通常、放射状外側プリーツ脚部16bの長さより短いかまたは小さい。本開示の目的のために、各プリーツ16の弓形高さ全体は、その内側プリーツ脚部16aに対して測定される。
【0042】
本開示の1つの例示的な実施形態では、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiは約2.54センチメートル(約1.0インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形高さh0は約3.81センチメートル(約1.5インチ)である。本開示の別の例示的な実施形態では、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiは約1.91センチメートル(0.75インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形高さh0は約2.858センチメートル(約1.125インチ)である。
【0043】
内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の隣接するかまたは他の方法で近接する周囲に配置された弓形プリーツ16は、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の周囲に均一に分散される。すなわち、たとえば図4に示すように、プリーツは、プリーツのオーバラップがないように、互いから均一に隔置される。言い換えれば、各プリーツ16の最高部または頂部は、従来の放射状プリーツ付きカートリッジと異なり、隣接するプリーツ16の底部または基部にまたはその近くに存在し、プリーツの底部および最高部は、放射状に互いから隔置される。したがって、フィルタアセンブリ10の内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、実質的に各フィルタスリーブの周囲全体にわたり、プリーツ脚部の厚さの3倍に等しい実質的に連続した半径方向厚さtRを有する。この場合、各フィルタスリーブ12、14の周囲長「C」は、以下の式によって画定される。
【0044】
C=hi・N
ここで、Nは、フィルタスリーブを形成するプリーツの数である。
【0045】
また、内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の隣接するかまたは他の方法で近接する周囲に配置された弓形プリーツ16は、互いに部分的にオーバラップすることも考えられる。本開示によれば、内側フィルタスリーブ12、外側フィルタスリーブ14、または内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の両方の隣接するかまたは他の方法で近接する周囲に配置された弓形プリーツ16は、1つのプリーツの内側プリーツ脚部16aが隣接するプリーツの内側プリーツ脚部16aとオーバラップする量に対して測定される、プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップしてもよい。
【0046】
図5に示す一例では、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14のプリーツ16は、プリーツの弧長のおよそ50%にわたって互いにオーバラップする。したがって、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14は、実質的に各フィルタスリーブの周囲全体にわたり、プリーツ脚部の厚さの5倍に等しい実質的に連続した半径厚さtRを有する。この場合、各フィルタスリーブ12、14の周囲長「C」は、以下の式によって画定される。
【0047】
C=hi・N・Op
ここで、Nはフィルタスリーブを形成するプリーツの数であり、Opはフィルタスリーブにおける2つの近接するプリーツ間に存在するオーバラップの割合である。
【0048】
このように、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiが約2.54センチメートル(約1.0インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形高さh0が約3.81センチメートル(約1.5インチ)である場合、弓形プリーツ高さの1/3または各プリーツ16の外側プリーツ脚部16bの上流面および下流面の1.27センチメートル(0.5インチ)が、露出するか、または他の方法で、近接するプリーツ脚部の面と接触していない。同様に、各プリーツ16の放射状内側脚16aの弧長または弓形高さhiが約1.91センチメートル(約0.75インチ)であり、各プリーツ16の放射状外側脚16bの弧長または弓形プリーツ高さh0が約2.858センチメートル(約1.125インチ)である場合、弓形プリーツ高さの1/3、または各プリーツ16の外側プリーツ脚部16bの上流面および下流面の0.953センチメートル(0.375インチ)が、露出するか、または他の方法で近接するプリーツ脚部の面と接触していない。
【0049】
本開示によれば、フィルタスリーブ12、14において近接するプリーツ16間に存在する総オーバラップ量OTは、以下の式によって画定される。
【0050】
OT=hi・Op
図6を参照すると、上述したように、入口キャップ22は、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の上端に固定される。特に、フィルタスリーブ12、14の多層複合物構造は、入口キャップ22に、超音波溶接され、熱結合され、または他の方法で任意の一般に既知である取付方法を用いて固定される。内側プリーツ付きフィルタスリーブ12の上部は、入口キャップ22の内側本体部22aの壁42の外周面に直接固定される。同様に、外側プリーツ付きフィルタスリーブ14の上部は、入口キャップ22の外側フランジ部22bの外周壁44に直接固定される。
【0051】
図7を参照すると、上述したように、エンドキャップ26は、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14の下端に固定される。特に、フィルタスリーブ12、14の多層複合物構造は、エンドキャップ26に、超音波溶接され、熱結合され、または他の方法で任意の一般に既知である取付方法を用いて固定される。内側プリーツ付きフィルタスリーブ12の下部は、エンドキャップ26の直立フランジ壁46の外周面に直接固定される。同様に、外側プリーツ付きフィルタスリーブ14の下部は、エンドキャップ26の壁48の外周面に直接固定される。
【0052】
当業者は、上述したように、入口キャップ22およびエンドキャップ26の外面または外周面にフィルタスリーブ12、14を固定することにより、組立て中の柔軟性が向上しかつコストが低減することが可能である、ということを容易に理解するであろう。当業者はまた、上述しかつ図6および図7に示す方法で、媒体および支持層をフィルタアセンブリ10の両端で互いに溶接し、結合しまたは他の方法で封止することにより、ろ過流体がフィルタスリーブ12、14の媒体層のすべてを必ず流れる、ということも理解するであろう。これにより、最終フィルタ層のバイパスまたは早期の目詰まりの可能性がなくなり、使用者が、本開示のフィルタアセンブリ10から最大耐用年数を得ることができる。これは、通常プリーツの両端に詰め込まれるかまたは他の方法で結合されるエンドキャップと組み立てられる通常のプリーツ付きカートリッジフィルタとは対照的であり、後者では、プリーツ端が完全に覆われていない場合、バイパスの可能性がある。
【0053】
ここで図8を参照すると、使用時、本開示の折畳み式バッグ式フィルタアセンブリ10は、金属であることが好ましい有孔バスケットまたは容器50内に配置される。かかる時点で、外側フィルタスリーブ14の周囲プリーツ16は、バスケット50の外側部50aおよび互いによって完全に支持され、したがって、使用中移動しない。さらに、内側フィルタスリーブ12の周囲プリーツ16は、バスケット50の内側部50bおよび互いによって完全に支持される。したがって、それらは使用中移動しない。これにより、一貫した圧力降下が可能になりフィルタ耐用年数を長くすることができる。バスケット50は、取外し可能頂部またはカバー54を有するハウジングまたは圧力容器52とともに支持される。バスケット50がハウジング52内に配置されると、入口キャップ22の外側肩部22cのオーバーモールドエラストマ封止面29は、ハウジングカバー54の表面に対して封止する。さらに、圧力容器52の入口導管56の上端の周囲に配置される一対のオーリング55a、55bは、入口キャップ22の中央アクセスポート23の周囲壁に密封して係合する。
【0054】
動作時、入口導管56は、方向付き流れ線によって示すように、入口キャップ22によって形成されるトラフ内に未ろ過流体を配送する。そして、未ろ過流体は、入口キャップ22の複数の入口開口24を通って、フィルタアセンブリ10の内側フィルタスリーブ12と外側フィルタスリーブ14との間に形成された内部通路18内に流れ込む。圧力下で、流体は、ろ過および調節のために、内側フィルタスリーブ12および外側フィルタスリーブ14のプリーツ付き媒体層を通るように引き込まれる。その後、ろ過流体は、方向付き流れ線によって示すように、ハウジングの底部で出口導管58からフィルタハウジング52を出る。
【0055】
当業者は、図8に示すバスケット50およびハウジング52の配置が、フィルタアセンブリ10を採用してもよいシステムの非限定的な一例である、ということを容易に理解するであろう。本開示のフィルタアセンブリ10を、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他のタイプの配置およびシステムに採用してもよい、ということが考えられる。
【0056】
本開示のバッグ式フィルタアセンブリ10がその耐用年数を超えると、それをハウジング52から容易に取り外すことができる。取外しの際、フィルタアセンブリ10を折り畳むことができる。これは、入口キャップ22をエンドキャップ26に向かって近づけることによって達成される。そして、折り畳まれたフィルタアセンブリを破棄することができる。当業者には、フィルタアセンブリ10の内部通路18のサイズが、1つのろ材スリーブのみを有する標準バッグ式フィルタに比較して小さいということを理解するはずである。したがって、フィルタアセンブリ10に関連するホールドアップ量が、通常のバッグ式フィルタに比較して実質的に低減する。ホールドアップ量が低いことにより、フィルタアセンブリ10のハウジング52からの取外しがより容易になり、ハウジングの周囲の領域の汚染をもたらす可能性のある流体損失が最小限になる。
【0057】
ここで図9および図10を参照すると、本開示のフィルタアセンブリの内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの周囲プリーツを形成するために使用される、参照数字200によって示されるプリーツ配列が示されている。プリーツ配列200は、各々が高さの等しい第1プリーツ脚部216aおよび第2プリーツ脚部216bを有する、直立プリーツ216を含む。プリーツ配列200では、1つのプリーツ126の第1プリーツ脚部216aは、平坦な中間プリーツ部216cによって先行するプリーツ216の第2プリーツ脚部216bに接合される。
【0058】
本開示の周囲プリーツが形成される時、プリーツ配置200の直立プリーツ216は、図11に示すオーバラップ状態に移動される。このオーバラップ状態では、各中間プリーツ部216cは、先行するプリーツ216’の第2脚216bの一部となる。例として、各プリーツ脚部216a、216bの高さが2.54センチメートル(1.0インチ)であり、中間プリーツ部216cの長さが0.127センチメートル(.050インチ)である場合、図18に示す結果として得られる周囲プリーツ216’は、各々、弧長が2.54センチメートル(1.0インチ)である放射状内側プリーツ脚部と、弧長が3.81センチメートル(1.50インチ)である放射状外側プリーツ長とを有する。
【0059】
図12および図13を参照すると、本開示のフィルタアセンブリの内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの周囲プリーツを形成するために使用される、参照数字300によって示す別のプリーツ配列が示されている。プリーツ配列300は直立プリーツ316を含み、その各々は、高さの等しい第1プリーツ脚部316aおよび第2プリーツ脚部316bを有する。プリーツ配列300では、1つのプリーツ316の第1プリーツ脚部316aは、長さが等しく「l」である2つの中間プリーツセグメント316cおよび316dを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツ316の第2のプリーツ脚部316bに接合される。このため、プリーツ配列300は、本質的に交互の高いプリーツおよび低いプリーツから構成されるW型構造の形態をとる。
【0060】
本開示の周囲プリーツが形成される時、2つの中間プリーツセグメント316cおよび316dは、矢印「x」によって示す方向に移動することにより、広げられるか、折り畳まれるか、または他の方法で平坦化される。そして、プリーツ316はオーバラップ状態になるように移動される。図14および図15に示すこの状態では、2つの中間プリーツセグメント316cおよび316dは、先のプリーツ316の第2脚316bの一部となる。例として、各プリーツ脚部316a、316bの高さが2.54センチメートル(1.0インチ)であり、各中間プリーツセグメント316c、316dの長さが0.63センチメートル(0.25インチ)である場合、結果として得られる周囲プリーツ316’は、弧長が2.54センチメートル(1.0インチ)である放射状内側プリーツ脚部と、弧長が3.81センチメートル(1.50インチ)である放射状外側プリーツ脚部と、を有する。
【0061】
フィルタスリーブの近接するプリーツ面を一定の間隔で離して配置された関係で維持するために、プリーツ配列300のW型構造を採用することができ、それにより、それらはフィルタスリーブの軸長の大部分にわたって互いに接触せず、そのため、スリーブ内を流れるのに制限がより少ない、ということが考えられる。この場合、面対面のプリーツ接触は、2つのフィルタスリーブの両端において主に発生し、そこでは、スリーブが、エンドキャップに封止されるかまたは他の方法で付着される。別法として、W型複合物によって形成される周囲プリーツを、中間プリーツが平坦化された状態で維持されるように、スポット溶接または同様の技法を用いて適所に固定することができる、ということが考えられる。
【0062】
図16および図17を参照すると、本開示のフィルタアセンブリの内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの周囲プリーツを形成するために使用される、参照数字400によって示す別のプリーツ配列が示されている。プリーツ配列400は、各々が第1プリーツ脚部416aおよび第2プリーツ脚部416bを有する、直立プリーツ416を含む。プリーツ配列400では、各プリーツ416の第1プリーツ脚部416aは、各プリーツ416の第2プリーツ脚部416bより長い。さらに、1つのプリーツ416の第1プリーツ脚部416aは、長さの異なる2つの中間プリーツセグメント416cおよび416dを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツ416の第2プリーツ脚部416bに接合される。先行する中間プリーツセグメント416cの長さが、後続する中間プリーツセグメント416dの長さより短いことが好ましい。
【0063】
中間プリーツセグメント416c、416dは非対称であり、そのため、より長い後続するセグメント416dの長さに沿って優先的な折畳みゾーンが画定される。周囲プリーツ416’が形成される時、2つの中間プリーツセグメント416cおよび416dは、矢印「x」によって示す方向に移動することによって折り畳まれるかまたは他の方法で平坦化され、図18に示すように先行するプリーツ416’の第2脚416bの一部となる。
【0064】
本開示の周囲プリーツ付きバッグ式フィルタアセンブリを、いくつかの目下好ましい実施形態に関して説明したが、当業者は、添付の特許請求の範囲によって画定されるような本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、それに対して変更および変形を行ってもよい、ということを容易に理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本開示の目下好ましい実施形態によって構成されるフィルタアセンブリの斜視図であり、フィルタエレメントを形成する内側周囲プリーツ付きフィルタスリーブおよび外側周囲プリーツ付きフィルタスリーブを明らかにするために、フィルタエレメントを包囲する外側シースの一部が切り取られており、プリーツ付きフィルタスリーブが、そのプリーツ構造およびそれらの間に画定される流体通路を明らかにするために部分的に切断されている。
【図1a】図1に示すプリーツ付きフィルタスリーブの拡大局部斜視図であり、各スリーブのプリーツの部分は、プリーツ付き複合物を形成する上流排液/支持層、下流排液/支持層および複数のろ材層を示すために分割されている。
【図2】図1のフィルタアセンブリの平端面図であり、プリーツ付きフィルタスリーブ間に画定される流体通路内に流体を流す複数の周囲に一定の間隔で離して配置された弓形入口ポートを含む、フィルタアセンブリの上端に配置された入口キャップの構造的特徴を示す。
【図2a】図2に示す開放入口キャップと比較して閉鎖入口キャップを含む、本開示のフィルタアセンブリの部分斜視図である。
【図3】図1のフィルタアセンブリの底端面図であり、プリーツ付きフィルタスリーブ間に画定される通路を閉鎖する環状端面を有する、フィルタアセンブリの下端に配置されたエンドキャップの構造的特徴を示す。
【図4】フィルタアセンブリの拡大局部端面図であり、内側フィルタスリーブのプリーツ構造を明らかにするためにエンドキャップの一部が分離されており、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、互いに当接し、それにより、1つのプリーツの頂部が隣接するプリーツの基部に続いている。
【図5】フィルタアセンブリの拡大局部端面図であり、内部フィルタスリーブのプリーツ構造を明らかにするためにエンドキャップの一部が分離されており、内側フィルタスリーブおよび外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、互いに部分的にオーバラップしている。
【図6】線6−6に沿った図2に示す入口キャップの一部の断面図であり、フィルタエレメントの内側スリーブおよび外側スリーブが入口キャップに固定される方法を示す。
【図7】線7−7に沿った図3に示すエンドキャップの一部の断面図であり、フィルタエレメントの内側スリーブおよび外側スリーブがエンドキャップに固定される方法を示す。
【図8】圧力容器とともに配置される本開示のフィルタアセンブリの断面図であり、一連の矢印が、フィルタアセンブリを通る流体の方向付き流路を示す。
【図9】高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツを含む、本開示の周囲プリーツを形成するために使用されるプリーツ配列の斜視図であり、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が、平坦な中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合される。
【図10】図9に示すプリーツ配列の平面図である。
【図11】図9および図10のプリーツ配列を、各中間プリーツ部が先行するプリーツの第2脚の一部となるオーバラップ状態に移動させることによって形成される周囲プリーツの斜視図である。
【図12】高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツを含む、本開示の周囲プリーツを形成するために使用される別のプリーツ配列の斜視図であり、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が、長さの等しい2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合される。
【図13】図13に示すプリーツ配列の平面図である。
【図14】図12および図13のプリーツ配列を、長さの等しい2つの中間プリーツセグメントが先行するプリーツの第2脚の一部となるオーバラップ状態に移動させることによって形成される周囲プリーツの斜視図である。
【図15】図14に示す周囲プリーツの平面図である。
【図16】高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する直立プリーツを含む、本開示の周囲プリーツを形成するために使用される別のプリーツ配列の斜視図であり、1つのプリーツの第1プリーツ脚部が、長さの異なる2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって先行するプリーツの第2プリーツ脚部に接合される。
【図17】図16に示すプリーツ配列の平面図である。
【図18】図16および図17のプリーツ配列を、長さの異なる2つの中間プリーツセグメントが先行するプリーツの第2脚の一部となるように平坦化されるオーバラップ状態に移動させることによって形成される周囲プリーツの斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される外側フィルタスリーブと;
b)複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される内側フィルタスリーブと、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、それらの間に通路を画定し;
c)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第1端に固定され、かつ前記通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する入口キャップと;
d)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第2端に固定され、かつ前記通路を閉鎖する端面を有するエンドキャップと、
を備える、フィルタエレメント。
【請求項2】
前記外側フィルタスリーブが、複数の周囲に配置された弓形プリーツを含む、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項3】
前記内側フィルタスリーブが、複数の周囲に配置された弓形プリーツを含む、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項4】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、部分的に互いにオーバラップする、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項5】
前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、部分的に互いにオーバラップする、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項6】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップする、請求項4に記載のフィルタエレメント。
【請求項7】
前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップする、請求項5に記載のフィルタエレメント。
【請求項8】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置される、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項9】
前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置される、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項10】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記外側フィルタスリーブの周囲に均一に分散される、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項11】
前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記内側フィルタスリーブの周囲に均一に分散される、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項12】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有する、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項13】
前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有する、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項14】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツの各々が、放射状外側プリーツ脚部と放射状内側プリーツ脚部とを有し、前記放射状内側プリーツ脚部の弧長が、前記放射状外側プリーツ脚部の弧長より短い、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項15】
前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツの各々が、放射状外側プリーツ脚部と放射状内側プリーツ脚部とを有し、前記放射状内側プリーツ脚部の弧長が、前記放射状外側プリーツ脚部の弧長より短い、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項16】
前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブが、各々、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む多層プリーツ付き複合物によって形成される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項17】
前記ろ材の少なくとも1つの層が、メルトブローンろ材、不織布ろ材、ガラスファイバ媒体およびニードルフェルト媒体からなるフィルタ材料群から選択される、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項18】
前記多層複合物が、各々が同じ気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項19】
前記多層複合物が、各々が異なる気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項20】
前記多層複合物の前記支持/排液層が、射出成形高分子メッシュ、ネット、およびスパンボンデッド高分子不織布からなる群から選択される材料から形成される、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項21】
前記入口キャップが、前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブに結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項22】
前記エンドキャップが、前記外側フィルタスリープと前記内側フィルタスリーブとに結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項23】
前記入口キャップが、内側部と外側部とを含む2片構造を有し、前記内側フィルタスリーブが、前記入口キャップの前記内側部に結合され、前記外側フィルタスリーブが、前記入口キャップの前記外側部に結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項24】
前記エンドキャップが、内側部と外側部とを含む2片構造を有し、前記内側フィルタスリーブが、前記エンドキャップの前記内側部に結合され、前記外側フィルタスリーブが、前記エンドキャップの前記外側部に結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項25】
エラストマシールが、前記入口キャップの外周にわたって成形される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項26】
前記入口キャップが閉鎖端面を有する、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項27】
前記入口キャップが開放端面を有する、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項28】
前記外側フィルタスリーブを包囲し、かつ比較的開気孔性の材料から形成されるシースを備える、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項29】
前記内側フィルタスリーブが、前記フィルタアセンブリの中央ボアを画定し、前記エンドキャップが、前記中央ボアと連通する中央出口ポートを有する、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項30】
a)長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツによって形成される放射状外側フィルタスリーブと;
b)前記放射状外側フィルタスリーブと同心に配置されかつ長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツによって形成される放射状内側フィルタスリーブと、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、それらの間に環状通路を画定し;
c)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第1端に固定され、かつ前記環状通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する入口キャップと;
d)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第2端に固定され、かつ前記環状通路を閉鎖する環状端面を有するエンドキャップと、
を備える、フィルタエレメント。
【請求項31】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置されたプリーツが、互いに部分的にオーバラップし、前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置されたプリーツが、互いに部分的にオーバラップする、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項32】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置されたプリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップし、前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップする、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項33】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置され、前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項34】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記外側フィルタスリーブの周囲に均一に分散され、前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記内側フィルタスリーブの周囲に均一に分散される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項35】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有し、前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有する、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項36】
前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブが、各々、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む多層プリーツ付き複合物によって形成される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項37】
前記入口キャップおよび前記エンドキャップが、前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブに結合される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項38】
前記入口キャップおよび前記エンドキャップの少なくとも一方が、2片構造を有する、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項39】
エラストマシールが、前記入口キャップの外周にわたって成形される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項40】
前記放射状外側フィルタスリーブを包囲し、かつ比較的開気孔性を有する材料から形成されるシースを備える、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項41】
前記放射状内側フィルタスリーブの放射状内面を覆い、かつ比較的開気孔性を有する材料から形成されるシースを備える、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項42】
前記内側フィルタスリーブが、前記フィルタアセンブリの中央ボアを画定し、前記エンドキャップが、前記中央ボアと連通する中央出口ポートを有する、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項43】
a)複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される放射状外側フィルタスリーブと;
b)前記放射状外側フィルタスリーブと同心に配置され、かつ複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される、放射状内側フィルタスリーブと、前記内側フィルタスリーブが、中央ボアを画定し、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、それらの間に環状通路を画定し;
c)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの上端に固定され、かつ前記環状通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する入口キャップと;
d)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの下端に固定され、前記環状通路を閉鎖する環状端面と前記中央ボアと連通する中央出口ポートとを有するエンドキャップと;
e)前記放射状外側フィルタスリーブを包囲する多孔性シースと、
を備える、フィルタエレメント。
【請求項44】
前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、前記入口キャップおよび前記エンドキャップの側面に結合される、請求項43に記載のフィルタエレメント。
【請求項45】
前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、前記入口キャップおよび前記エンドキャップの端面に結合される、請求項43に記載のフィルタエレメント。
【請求項46】
前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブを形成する前記多層プリーツ付き複合物が、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む、請求項43に記載のフィルタエレメント。
【請求項47】
前記ろ材の少なくとも1つの層が、メルトブローンろ材および微孔性メンブランからなるフィルタ材料群から選択される、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項48】
前記多層プリーツ付き複合物が、各々が同じ気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項49】
前記多層プリーツ付き複合物が、各々が異なる気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項50】
前記多層プリーツ付き複合物の前記支持/排液層が、射出成形高分子メッシュ、ネット、およびスパンボンデッド高分子不織布からなる群から選択される材料から形成される、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項51】
a)内部チャンバと前記内部チャンバを取り囲む取外し可能カバーとを有し、かつ前記内部チャンバに未ろ過流体を配送する入口導管と前記内部チャンバからろ過流体を搬送する出口導管とを含む、ハウジングと;
b)前記ハウジングの前記内部チャンバ内に配置され、かつ各々が複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを有する同心に配置された放射状内側フィルタスリーブおよび放射状外側フィルタスリーブと、前記放射状内側フィルタスリーブおよび前記放射状外側フィルタスリーブが、それらの間に、前記ハウジングの前記入口導管から未ろ過流体を受け入れる環状通路を画定し、前記内側フィルタスリーブが、前記ハウジングの前記出口導管と連通する中央ボアを画定し、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの上端に固定されかつ前記環状通路と連通する複数の入口ポートを有する入口キャップと、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの下端に固定されかつ前記中央ボアと連通する中央出口ポートを有するエンドキャップと、を有するフィルタエレメントと、
を備える、フィルタアセンブリ。
【請求項52】
前記入口キャップが、前記フィルタアセンブリが前記ハウジングに封入される時に前記ハウジングの前記カバーと密封して係合するオーバーモールド周辺封止面を含む、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項53】
前記入口キャップが、前記ハウジングの前記入口導管と密封して係合する中央開口が形成される開放端面を有する、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項54】
前記入口キャップが、閉鎖端面を有する、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項55】
前記ハウジング内に前記フィルタアセンブリを支持する有孔バスケットを備える、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項56】
a)各々が第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する、複数の直立プリーツを用意するステップと、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部が中間プリーツ部によって先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合され;
b)前記直立プリーツを、各中間プリーツ部が先行するプリーツの前記第2脚の一部になるオーバラップ状態まで移動させるステップと;
c)前記オーバラップしたプリーツを円筒状構造になるように形成するステップと、
を含む、フィルタエレメントを形成する方法。
【請求項57】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する前記直立プリーツを形成するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項58】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する前記直立プリーツを形成するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項59】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する前記直立プリーツを形成するステップを含み、前記第1プリーツ脚部の高さが前記第2プリーツ脚部の高さより低い、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項60】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、少なくとも1つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項61】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項62】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、長さの等しい2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項63】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、長さの異なる2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項64】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に、前記先行するプリーツ脚部の高さより小さい長さを有する中間プリーツ部によって接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項65】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に、前記先行するプリーツ脚部の高さの約半分の長さを有する中間プリーツ部によって接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項1】
a)複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される外側フィルタスリーブと;
b)複数の長手方向に延在するプリーツによって少なくとも部分的に形成される内側フィルタスリーブと、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、それらの間に通路を画定し;
c)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第1端に固定され、かつ前記通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する入口キャップと;
d)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第2端に固定され、かつ前記通路を閉鎖する端面を有するエンドキャップと、
を備える、フィルタエレメント。
【請求項2】
前記外側フィルタスリーブが、複数の周囲に配置された弓形プリーツを含む、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項3】
前記内側フィルタスリーブが、複数の周囲に配置された弓形プリーツを含む、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項4】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、部分的に互いにオーバラップする、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項5】
前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、部分的に互いにオーバラップする、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項6】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップする、請求項4に記載のフィルタエレメント。
【請求項7】
前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップする、請求項5に記載のフィルタエレメント。
【請求項8】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置される、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項9】
前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置される、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項10】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記外側フィルタスリーブの周囲に均一に分散される、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項11】
前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記内側フィルタスリーブの周囲に均一に分散される、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項12】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有する、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項13】
前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有する、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項14】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツの各々が、放射状外側プリーツ脚部と放射状内側プリーツ脚部とを有し、前記放射状内側プリーツ脚部の弧長が、前記放射状外側プリーツ脚部の弧長より短い、請求項2に記載のフィルタエレメント。
【請求項15】
前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツの各々が、放射状外側プリーツ脚部と放射状内側プリーツ脚部とを有し、前記放射状内側プリーツ脚部の弧長が、前記放射状外側プリーツ脚部の弧長より短い、請求項3に記載のフィルタエレメント。
【請求項16】
前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブが、各々、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む多層プリーツ付き複合物によって形成される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項17】
前記ろ材の少なくとも1つの層が、メルトブローンろ材、不織布ろ材、ガラスファイバ媒体およびニードルフェルト媒体からなるフィルタ材料群から選択される、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項18】
前記多層複合物が、各々が同じ気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項19】
前記多層複合物が、各々が異なる気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項20】
前記多層複合物の前記支持/排液層が、射出成形高分子メッシュ、ネット、およびスパンボンデッド高分子不織布からなる群から選択される材料から形成される、請求項16に記載のフィルタエレメント。
【請求項21】
前記入口キャップが、前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブに結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項22】
前記エンドキャップが、前記外側フィルタスリープと前記内側フィルタスリーブとに結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項23】
前記入口キャップが、内側部と外側部とを含む2片構造を有し、前記内側フィルタスリーブが、前記入口キャップの前記内側部に結合され、前記外側フィルタスリーブが、前記入口キャップの前記外側部に結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項24】
前記エンドキャップが、内側部と外側部とを含む2片構造を有し、前記内側フィルタスリーブが、前記エンドキャップの前記内側部に結合され、前記外側フィルタスリーブが、前記エンドキャップの前記外側部に結合される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項25】
エラストマシールが、前記入口キャップの外周にわたって成形される、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項26】
前記入口キャップが閉鎖端面を有する、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項27】
前記入口キャップが開放端面を有する、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項28】
前記外側フィルタスリーブを包囲し、かつ比較的開気孔性の材料から形成されるシースを備える、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項29】
前記内側フィルタスリーブが、前記フィルタアセンブリの中央ボアを画定し、前記エンドキャップが、前記中央ボアと連通する中央出口ポートを有する、請求項1に記載のフィルタエレメント。
【請求項30】
a)長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツによって形成される放射状外側フィルタスリーブと;
b)前記放射状外側フィルタスリーブと同心に配置されかつ長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツによって形成される放射状内側フィルタスリーブと、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、それらの間に環状通路を画定し;
c)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第1端に固定され、かつ前記環状通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する入口キャップと;
d)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの第2端に固定され、かつ前記環状通路を閉鎖する環状端面を有するエンドキャップと、
を備える、フィルタエレメント。
【請求項31】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置されたプリーツが、互いに部分的にオーバラップし、前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置されたプリーツが、互いに部分的にオーバラップする、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項32】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置されたプリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップし、前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、前記プリーツの弧長のおよそ50%〜80%にわたって互いにオーバラップする、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項33】
前記外側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置され、前記内側フィルタスリーブの隣接する周囲に配置された弓形プリーツが、周囲において互いから隔置される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項34】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記外側フィルタスリーブの周囲に均一に分散され、前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、前記内側フィルタスリーブの周囲に均一に分散される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項35】
前記外側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有し、前記内側フィルタスリーブの前記周囲に配置された弓形プリーツが、等しい弧長を有する、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項36】
前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブが、各々、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む多層プリーツ付き複合物によって形成される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項37】
前記入口キャップおよび前記エンドキャップが、前記外側フィルタスリーブおよび前記内側フィルタスリーブに結合される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項38】
前記入口キャップおよび前記エンドキャップの少なくとも一方が、2片構造を有する、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項39】
エラストマシールが、前記入口キャップの外周にわたって成形される、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項40】
前記放射状外側フィルタスリーブを包囲し、かつ比較的開気孔性を有する材料から形成されるシースを備える、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項41】
前記放射状内側フィルタスリーブの放射状内面を覆い、かつ比較的開気孔性を有する材料から形成されるシースを備える、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項42】
前記内側フィルタスリーブが、前記フィルタアセンブリの中央ボアを画定し、前記エンドキャップが、前記中央ボアと連通する中央出口ポートを有する、請求項30に記載のフィルタエレメント。
【請求項43】
a)複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される放射状外側フィルタスリーブと;
b)前記放射状外側フィルタスリーブと同心に配置され、かつ複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを含む多層プリーツ付き複合物によって形成される、放射状内側フィルタスリーブと、前記内側フィルタスリーブが、中央ボアを画定し、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、それらの間に環状通路を画定し;
c)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの上端に固定され、かつ前記環状通路と連通する少なくとも1つの入口ポートを有する入口キャップと;
d)前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの下端に固定され、前記環状通路を閉鎖する環状端面と前記中央ボアと連通する中央出口ポートとを有するエンドキャップと;
e)前記放射状外側フィルタスリーブを包囲する多孔性シースと、
を備える、フィルタエレメント。
【請求項44】
前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、前記入口キャップおよび前記エンドキャップの側面に結合される、請求項43に記載のフィルタエレメント。
【請求項45】
前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブが、前記入口キャップおよび前記エンドキャップの端面に結合される、請求項43に記載のフィルタエレメント。
【請求項46】
前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブを形成する前記多層プリーツ付き複合物が、ろ材の少なくとも1つの層、上流支持/排液層および下流支持/排液層を含む、請求項43に記載のフィルタエレメント。
【請求項47】
前記ろ材の少なくとも1つの層が、メルトブローンろ材および微孔性メンブランからなるフィルタ材料群から選択される、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項48】
前記多層プリーツ付き複合物が、各々が同じ気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項49】
前記多層プリーツ付き複合物が、各々が異なる気孔率を有するろ材の複数の層を含む、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項50】
前記多層プリーツ付き複合物の前記支持/排液層が、射出成形高分子メッシュ、ネット、およびスパンボンデッド高分子不織布からなる群から選択される材料から形成される、請求項46に記載のフィルタエレメント。
【請求項51】
a)内部チャンバと前記内部チャンバを取り囲む取外し可能カバーとを有し、かつ前記内部チャンバに未ろ過流体を配送する入口導管と前記内部チャンバからろ過流体を搬送する出口導管とを含む、ハウジングと;
b)前記ハウジングの前記内部チャンバ内に配置され、かつ各々が複数の長手方向に延在する周囲に配置された弓形プリーツを有する同心に配置された放射状内側フィルタスリーブおよび放射状外側フィルタスリーブと、前記放射状内側フィルタスリーブおよび前記放射状外側フィルタスリーブが、それらの間に、前記ハウジングの前記入口導管から未ろ過流体を受け入れる環状通路を画定し、前記内側フィルタスリーブが、前記ハウジングの前記出口導管と連通する中央ボアを画定し、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの上端に固定されかつ前記環状通路と連通する複数の入口ポートを有する入口キャップと、前記内側フィルタスリーブおよび前記外側フィルタスリーブの下端に固定されかつ前記中央ボアと連通する中央出口ポートを有するエンドキャップと、を有するフィルタエレメントと、
を備える、フィルタアセンブリ。
【請求項52】
前記入口キャップが、前記フィルタアセンブリが前記ハウジングに封入される時に前記ハウジングの前記カバーと密封して係合するオーバーモールド周辺封止面を含む、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項53】
前記入口キャップが、前記ハウジングの前記入口導管と密封して係合する中央開口が形成される開放端面を有する、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項54】
前記入口キャップが、閉鎖端面を有する、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項55】
前記ハウジング内に前記フィルタアセンブリを支持する有孔バスケットを備える、請求項51に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項56】
a)各々が第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する、複数の直立プリーツを用意するステップと、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部が中間プリーツ部によって先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合され;
b)前記直立プリーツを、各中間プリーツ部が先行するプリーツの前記第2脚の一部になるオーバラップ状態まで移動させるステップと;
c)前記オーバラップしたプリーツを円筒状構造になるように形成するステップと、
を含む、フィルタエレメントを形成する方法。
【請求項57】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、高さの等しい第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する前記直立プリーツを形成するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項58】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する前記直立プリーツを形成するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項59】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、高さの異なる第1プリーツ脚部および第2プリーツ脚部を有する前記直立プリーツを形成するステップを含み、前記第1プリーツ脚部の高さが前記第2プリーツ脚部の高さより低い、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項60】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、少なくとも1つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項61】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項62】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、長さの等しい2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項63】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、長さの異なる2つの中間プリーツセグメントを含む中間プリーツ部によって、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項64】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に、前記先行するプリーツ脚部の高さより小さい長さを有する中間プリーツ部によって接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【請求項65】
複数の直立プリーツを用意する前記ステップが、1つのプリーツの前記第1プリーツ脚部を、先行するプリーツの前記第2プリーツ脚部に、前記先行するプリーツ脚部の高さの約半分の長さを有する中間プリーツ部によって接合するステップを含む、請求項56に記載のフィルタエレメントを形成する方法。
【図1】
【図1A】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図1A】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2008−520430(P2008−520430A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543237(P2007−543237)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/041682
【国際公開番号】WO2006/055710
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(506067903)スリーエム イノベーティブ プロパティーズ カンパニー (23)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/041682
【国際公開番号】WO2006/055710
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(506067903)スリーエム イノベーティブ プロパティーズ カンパニー (23)
【Fターム(参考)】
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