説明

周辺機器のステータス監視方法、デバイスドライバーおよびネットワークシステム

【課題】ネットワークへの負荷を集中させることなくコンピューターから周辺機器のステータスを監視できるネットワークシステムを提供すること。
【解決手段】ネットワーク4に接続された特定のコンピューター2(α)で動作する特定のプリンタードライバー14(α)は、処理命令が特定のプリンター3(α)へ最初に送信されるときに特定のプリンター3(α)に第1の初期化命令を送信する初期化命令送信部21と、第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると特定のプリンター3(α)の動作ステータスを電源がオフとされるまで監視する動作ステータス監視部24を備える。特定のコンピューター2(α)の電源がオンとされても、処理命令を送信するまでは特定のプリンター3(α)の初期化を行なわず、動作ステータスも監視しないので、ネットワークシステム1の起動時にネットワーク4への負荷の集中が回避される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LANなどのネットワークを介してコンピューターと周辺機器が複数台接続されているネットワークシステムにおいて、ネットワークへの負荷を集中させることなくコンピューターから周辺機器のステータスを監視することができる周辺機器のステータス監視方法に関する。また、ネットワークへの負荷を集中させることなくコンピューターから周辺機器のステータスを監視することができるデバイスドライバーおよびネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューターと複数台のプリンターがLANを介して接続されたネットワークシステムは特許文献1に記載されている。同文献ではネットワークシステムの起動時にステータス応答処理が行われる。ステータス応答処理では、各コンピューターは複数台のプリンターのそれぞれに対してステータス応答要求を送信する。各プリンターは、自己のステータスを取得して、そのステータスを各コンピューターに返信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−49314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、起動時のステータス応答処理に際しては、各コンピューターから各プリンターへ起動を問い合わせるためのパケット、この問い合わせに対する各プリンターから各コンピューターへの応答のパケット、応答があったプリンターと各コンピューターとの間で通信を確立する初期化を行うためのパケット、初期化されたプリンターのステータスを各コンピューターが取得するためのパケットなどがネットワークに集中するので、ネットワークへの負荷が増大する。このため、ネットワークシステムが実質的に利用可能となるまでの起動時間が遅延してしまうという問題がある。
【0005】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、プリンターなどの周辺機器とコンピューターがネットワークを介して複数台接続されているネットワークシステムにおいて、ネットワークへの負荷を集中させることなくコンピューターから周辺機器のステータスを監視することができる周辺機器のステータス監視方法を提案することにある。また、ネットワークへの負荷を集中させることなくコンピューターから周辺機器のステータスを監視できるデバイスドライバーおよびネットワークシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の周辺機器のステータス監視方法は、
コンピューターおよび周辺機器を少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置が接続されたネットワーク上の前記周辺機器を監視する周辺機器のステータス監視方法であって、
特定の前記コンピューターは、
特定の前記周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を最初に送信するときに、当該特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を送信し、
前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを監視することを特徴とする。
【0007】
本発明では、ネットワークに接続されている特定のコンピューターは、ネットワークに接続されている特定の周辺機器に対して処理命令を最初に送信するときに、特定の周辺機器に特定のコンピューターとの間で通信を確立する初期化を行なわせる。また、特定の周辺機器において初期化が行なわれると、特定のコンピューターは特定の周辺機器の動作ステータスの監視を開始する。すなわち、本発明によれば、各コンピューターの電源がオンとされても、各コンピューターが各周辺機器に処理命令を送信するまでは、各周辺機器において各コンピューターによる初期化は行なわれず、各コンピューターが各周辺機器の動作ステータスの監視を開始することもない。従って、コンピューターの電源がオンとされるネットワークシステムの起動時に、周辺機器を初期化するためのパケットおよび周辺機器の動作ステータスを監視するためのパケットがネットワークに集中することを防止できる。よって、ネットワークへの負荷の集中を抑制できる。また、特定のコンピューターは、特定の周辺機器の電源がオンの状態からオフへと変化すると、特定の周辺機器の動作ステータスの監視を停止する。従って、周辺機器のステータスを監視するためにネットワークを流通するパケットの量を抑制できる。さらに、特定のコンピューターは、特定の周辺機器において初期化が行なわれた後、特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の動作ステータスを監視しているので、特定の周辺機器においてネットワークに接続されている他のコンピューターからの処理命令に基づく処理動作が行われている場合には、この動作状態を特定のコンピューターからも把握することができる。例えば、他のコンピューターからの処理命令によって処理動作が行われている時に特定の周辺機器にエラーが発生した場合には、特定のコンピューターにおいてもこのエラーを把握できる。ここで、コンピューターが監視する周辺機器の動作ステータスには、周辺機器が処理動作を行っている状態を示すビジーステータス、周辺機器にエラーが発生したことを示すエラーステータス、周辺機器の電源がオンの状態からオフに変化したことを示す電源切断ステータスなどが含まれる。
【0008】
本発明において、前記特定のコンピューターは、前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合には、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第1の起動ステータスを監視し、前記第1の起動ステータスが検出されると、前記特定のコンピューターは前記第1の初期化命令を再送信し、前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の前記動作ステータスを監視することが望ましい。特定の周辺機器において第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合とは、特定のコンピューターが最初の処理命令を送信した時点で特定の周辺機器の電源がオフとなっている場合である。このような場合に、特定のコンピューターが特定の周辺機器の第1の起動ステータスを監視して、第1の起動ステータスが検出された場合に第1の初期化命令を再送信すれば、特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化した後に初期化が行なわれる。この結果、特定のコンピューターと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のコンピューターは動作ステータスの監視を開始できる。また、初期化によって特定のコンピューターと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のプリンターで処理されることなく特定のコンピューターで保留されている処理命令を特定のコンピューターが第1の初期化命令とともに送信することにより、電源がオンの状態となった特定の周辺機器に処理命令に基づく処理動作を遅滞なく行なわせることができる。
【0009】
本発明において、前記特定のコンピューターは、前記特定の周辺機器に対する前記処理命令を2回目以降に送信するときに、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスおよび前記第1の起動ステータスをいずれも監視していない場合には、前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第2の初期化命令を送信し、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の前記動作ステータスを監視することを特徴とすることが望ましい。特定のコンピューターから特定の周辺機器へ送信する処理命令が2回目以降の処理命令であって、処理命令を送信したときに特定のコンピューターが特定の周辺機器の動作ステータスまたは第1の起動ステータスを監視していない場合とは、特定のコンピューターが特定の周辺機器に最初の処理命令を送信した時点では特定の周辺機器の電源はオンとなっており、特定のコンピューターが動作ステータスの監視を行なったものの、その後に特定の周辺機器の電源がオフとされ動作ステータスの監視が停止した場合である。このような場合に、特定のコンピューターが処理命令とともに第2の初期化命令を送信すれば、更にその後に特定の周辺機器の電源が投入されている場合には、第2の初期化命令に基づいて特定の周辺機器の初期化が行なわれる。この結果、特定のコンピューターと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のコンピューターは動作ステータスの監視を開始できる。また、初期化によって特定のコンピューターと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のプリンターで処理されることなく特定のコンピューターで保留されている処理命令を特定のコンピューターが第2の初期化命令とともに送信することにより、電源がオンの状態となった特定の周辺機器に処理命令に基づく処理動作を遅滞なく行なわせることができる。
【0010】
本発明において、前記特定のコンピューターは、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合には、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第2の起動ステータスを監視し、前記第2の起動ステータスが検出されると、前記第2の初期化命令を再送信し、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の前記動作ステータスを監視することが望ましい。特定の周辺機器において第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合とは、特定の周辺機器の電源が一旦はオンとされ、特定のコンピューターが動作ステータスの監視を行なったものの、その後に特定の周辺機器の電源がオフとされて特定のコンピューターが動作ステータスの監視を停止し、しかる後に特定のコンピューターが2回目以降の処理命令を送信した時点でも特定の周辺機器の電源がオフの状態のままで維持されている場合である。このような場合に、特定のコンピューターが特定の周辺機器の第2の起動ステータスを監視して、第2の起動ステータスが検出された場合に処理命令および第2の初期化命令を再送信すれば、更にその後に特定の周辺機器の電源が投入されている場合には、第2の初期化命令に基づいて特定の周辺機器の初期化が行なわれる。この結果、特定のコンピューターと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のコンピューターは動作ステータスの監視を開始できる。また、初期化によって特定のコンピューターと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のプリンターで処理されることなく特定のコンピューターで保留されている処理命令を特定のコンピューターが第2の初期化命令とともに送信することにより、電源がオンの状態となった特定の周辺機器に処理命令に基づく処理動作を遅滞なく行なわせることができる。
【0011】
本発明において、前記特定のコンピューターは、前記特定のコンピューターの電源がオフの状態からオンとされると、前記特定の周辺機器に前記処理命令を最初に送信するまでは、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスの監視および前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す起動ステータスの監視をいずれも行なわないことが望ましい。このようにすれば、コンピューターの電源がオンとされるネットワークシステムの起動時に、起動ステータスを監視するためのパケットおよび動作ステータスを監視するためのパケットがネットワークに集中することを防止できる。よって、ネットワークへの負荷の集中を抑制できる。
【0012】
本発明において、前記特定のコンピューターは、前記特定の周辺機器の電源がオフになったことを前記動作ステータスに基づいて検出すると、前記特定の周辺機器に対する前記処理命令を新たに送信するまでは、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスの監視および前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す起動ステータスの監視をいずれも行なわないことが望ましい。このようにすれば、起動ステータスを監視するためのパケットおよび動作ステータスを監視するためのパケットを低減させることができるので、ネットワークへの負荷を低減できる。
【0013】
本発明において、前記周辺機器は、プリンターであり、前記処理命令は、前記プリンターに印刷を行わせる印刷命令とすることができる。このようにすれば、コンピューターの電源がオンとされるネットワークシステムの起動時において、各プリンターが実質的に利用可能となるまでの起動時間が遅延することを防止できる。
【0014】
次に、本発明は、周辺機器およびコンピューターを少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置が接続されたネットワーク上の前記周辺機器を駆動制御するための前記コンピューターで作動するデバイスドライバーであって、
当該デバイスドライバーが駆動制御の対象としている特定の前記周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を送信する際に、前記処理命令が前記特定の周辺機器へ送信される最初の処理命令であるか否かを判定する判定部と、
前記処理命令が最初の処理命令である場合に、当該デバイスドライバーと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を送信する初期化命令送信部と、
前記第1の初期化命令に基づいて初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを当該特定の周辺機器の電源がオフとされるまで監視する動作ステータス監視部と、を備えていることを特徴とする。
【0015】
本発明では、ネットワークに接続されている特定のコンピューターで動作しているデバイスドライバーから当該デバイスドライバーが駆動制御の対象としている特定の周辺機器に対して処理命令が最初に送信されるときに、特定の周辺機器においてデバイスドライバーとの間で通信を確立する初期化が行なわれる。また、特定の周辺機器において初期化が行なわれると、デバイスドライバーは特定の周辺機器の動作ステータスの監視を開始する。すなわち、本発明によれば、各コンピューターの電源がオンとされても、各コンピューターから各周辺機器に処理命令が送信されるまでは、各コンピューターによる各周辺機器の初期化が行なわれることがなく、各コンピューターが各周辺機器の動作ステータスの監視を開始することもない。従って、コンピューターの電源がオンとされるネットワークシステムの起動時に、周辺機器を初期化するためのパケットおよび周辺機器の動作ステータスを監視するためのパケットがネットワークに集中することを防止できる。よって、ネットワークへの負荷の集中を抑制できる。また、デバイスドライバーは、特定の周辺機器の電源がオンの状態からオフへと変化すると、特定の周辺機器の動作ステータスの監視を停止する。従って、周辺機器のステータスを監視するためにネットワークを流通するパケットの量を抑制できる。さらに、デバイスドライバーは、特定の周辺機器において初期化が行なわれた後、特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の動作ステータスを監視しているので、特定の周辺機器においてネットワークに接続されている他のコンピューターからの処理命令に基づく処理動作が行われている場合には、この動作状態を当該デバイスドライバーが動作している特定のコンピューターからも把握することができる。例えば、他のコンピューターからの処理命令によって処理動作が行われている時に特定の周辺機器にエラーが発生した場合には、特定のコンピューターにおいてもこのエラーを把握できる。ここで、コンピューターが監視する周辺機器の動作ステータスには、周辺機器が処理動作を行っている状態を示すビジーステータス、周辺機器にエラーが発生したことを示すエラーステータス、周辺機器の電源がオンの状態からオフに変化したことを示す電源切断ステータスなどが含まれる。
【0016】
本発明において、前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合に、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第1の起動ステータスを監視する起動ステータス監視部と、前記第1の起動ステータスが検出されると、前記第1の初期化命令を再送信する再送信部とを備えることが望ましい。特定の周辺機器において第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合とは、デバイスドライバーから最初の処理命令が送信された時点で特定の周辺機器の電源がオフとなっている場合である。このような場合に、デバイスドライバーが特定の周辺機器の第1の起動ステータスを監視して、第1の起動ステータスが検出された場合に第1の初期化命令を再送信すれば、特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化した後に初期化が行なわれる。従って、デバイスドライバーと特定の周辺機器との間で通信が確立され、動作ステータスの監視を開始できる。また、初期化によってデバイスドライバーと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のプリンターで処理されることなく当該デバイスドライバーが動作している特定のコンピューターで保留されている処理命令を第1の初期化命令とともに送信することにより、電源がオンの状態となった特定の周辺機器に処理命令に基づく処理動作を遅滞なく行なわせることができる。
【0017】
本発明において、前記初期化命令送信部は、前記デバイスドライバーが前記特定の周辺機器に前記処理命令を送信する際に、前記処理命令が前記特定の周辺機器へ送信される最初の処理命令ではなく、かつ、前記起動ステータス監視部による前記第1の起動ステータスの監視および前記動作ステータス監視部による前記動作ステータスの監視がいずれも行われていない場合に、当該デバイスドライバーと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第2の初期化命令を送信し、前記動作ステータス監視部は、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスを当該特定の周辺機器の電源がオフとされるまで監視することが望ましい。デバイスドライバーから特定の周辺機器へ送信される処理命令が2回目以降の処理命令であって、起動ステータス監視部または動作ステータス監視部が特定の周辺機器を監視していない場合とは、デバイスドライバーから特定の周辺機器に最初の処理命令が送信される時点では特定の周辺機器の電源はオンとなっており、動作ステータスの監視が行われたが、その後に特定の周辺機器の電源がオフとされ、動作ステータスの監視が停止した場合である。このような場合に、処理命令とともに第2の初期化命令を送信すれば、更にその後に特定の周辺機器の電源が投入されている場合には、第2の初期化命令に基づいて特定の周辺機器の初期化が行なわれる。従って、デバイスドライバーと特定の周辺機器との間で通信が確立され、動作ステータスの監視を開始できる。また、初期化によってデバイスドライバーと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のプリンターで処理されることなくデバイスドライバーで保留されている処理命令を第2の初期化命令とともに送信することにより、電源がオンの状態となった特定の周辺機器に処理命令に基づく処理動作を遅滞なく行なわせることができる。
【0018】
この場合において、前記起動ステータス監視部は、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合に、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第2の起動ステータスを監視し、前記再送信部は、前記第2の起動ステータスが検出されると、前記第2の初期化命令を再送信することが望ましい。特定の周辺機器において第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合とは、特定の周辺機器の電源が一旦はオンとされ、動作ステータスの監視が行われたものの、その後に電源がオフとされて動作ステータスの監視が停止し、しかる後に2回目以降の処理命令が送信された時点でも電源がオフの状態が維持されている場合である。このような場合に、デバイスドライバーが特定の周辺機器の第2の起動ステータスを監視して、第2の起動ステータスが検出された場合に処理命令および第2の初期化命令を再送信すれば、更にその後に特定の周辺機器の電源が投入されている場合には、第2の初期化命令に基づいて特定の周辺機器の初期化が行なわれる。従って、デバイスドライバーと特定の周辺機器との間で通信が確立され、動作ステータスの監視を開始できる。また、初期化によってデバイスドライバーと特定の周辺機器との間で通信が確立されるので、特定のプリンターで処理されることなくデバイスドライバーで保留されている処理命令を第2の初期化命令とともに送信することにより、電源がオンの状態となった特定の周辺機器に処理命令に基づく処理動作を遅滞なく行なわせることができる。
【0019】
次に、本発明は、周辺機器およびコンピューターを少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置がネットワークを介して接続されているネットワークシステムであって、特定の前記周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を特定の前記コンピューターから最初に送信するときに、前記特定のコンピューターと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を当該特定のコンピューターから送信し、前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定のコンピューターは前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを監視することを特徴とする。換言すれば、周辺機器およびコンピューターを少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置がネットワークを介して接続されているネットワークシステムにおいて、前記コンピューターでは、前記周辺機器を駆動制御するためのデバイスドライバーが動作しており、前記デバイスドライバーは、当該デバイスドライバーが駆動制御の対象としている特定の周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を送信する際に、前記処理命令が前記特定の周辺機器へ送信される最初の処理命令であるか否かを判定する判定部と、前記処理命令が最初の処理命令である場合に、当該デバイスドライバーと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を送信する初期化命令送信部と、前記第1の初期化命令に基づいて初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを当該特定の周辺機器の電源がオフとされるまで監視する動作ステータス監視部と、を備えているものとすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ネットワークに接続された各コンピューターの電源がオンとされても、各コンピューターからネットワークに接続された各周辺機器に処理命令が送信されるまでは、各コンピューターによる各周辺機器の初期化が行なわれることがなく、各コンピューターが各周辺機器の動作ステータスの監視を開始することもない。従って、コンピューターの電源がオンとされるネットワークシステムの起動時に、周辺機器を初期化するためのパケットおよび周辺機器のステータスを監視するためのパケットがネットワークに集中することを防止できる。よって、ネットワークへの負荷の集中を抑制できる。また、コンピューターは、ネットワーク上の特定の周辺機器の電源がオンの状態からオフへと変化すると、特定の周辺機器のステータスの監視を停止する。従って、周辺機器のステータスを監視するためにネットワークを流通するパケットの量を抑制できる。さらに、コンピューターは、特定の周辺機器において初期化が行なわれた後、特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器のステータスを監視しているので、特定の周辺機器がネットワーク上の他のコンピューターからの処理命令に基づく処理動作を行っている場合には、この動作状態を特定のコンピューターからも把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のネットワークシステムの構成図である。
【図2】本発明のネットワークシステムの制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】ネットワークシステムの起動時においてコンピューターがプリンターのステータスを監視するステータス監視動作のフローチャートである。
【図4】監視中のプリンターの電源が途中で切断された場合においてコンピューターがプリンターのステータスを監視するステータス監視動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態のネットワークシステムを説明する。
【0023】
(ネットワークシステム)
図1は、本発明のネットワークシステムを示す構成図である。ネットワークシステム1は、複数台のコンピューター2(1)〜2(x)および複数台のプリンター(周辺機器)3と、これらコンピューター2(1)〜2(x)およびプリンター3(1)〜3(y)を接続しているネットワーク4を有する。本例では、ネットワーク4はオフィスや病院などの構内に敷設されたイーサネット(登録商標)規格のLANであり、通信プロトコルにはTCP/IPが用いられている。本例のネットワークシステム1では、ネットワーク4を介して、例えば、200台以上のコンピューター2(1)〜2(x)と50台以上のプリンター3(1)〜3(y)が接続されている。各コンピューター2(1)〜2(x)には、入力装置としてのキーボード5とマウス6が接続されており、出力装置としてディスプレイ7が接続されている。
【0024】
(制御系)
図2はネットワークシステム1の制御系を示す概略ブロック図である。コンピューター2(1)〜2(x)のそれぞれは、ネットワーク4に接続するための通信インターフェース10と、CPUおよびメモリーを備える演算処理部11を備えている。演算処理部11では、オペレーティングシステム12と、アプリケーションプログラム13と、プリンタードライバー14(1)〜14(y)が動作している。オペレーティングシステム12、アプリケーションプログラム13およびプリンタードライバー14(1)〜14(y)は、各コンピューター2(1)〜2(x)の電源がONとされる各コンピューター2(1)〜2(x)の起動時に起動される。各コンピューター2(1)〜2(x)は、いずれも同様の構成を備えている。
【0025】
プリンタードライバー14(1)〜14(y)は、ネットワーク4を介して各プリンター3(1)〜3(y)を駆動制御するためのプログラムであり、各プリンター3(1)〜3(y)と1対1で対応している。従って、各コンピューター2(1)〜2(x)にはネットワーク4に接続されているプリンター3(1)〜3(y)の数に対応する数のプリンタードライバー14(1)〜14(y)が搭載され、動作している。各プリンタードライバー14(1)〜14(y)は、いずれも同様の構成を備えている。
【0026】
ネットワーク4に接続されている複数のコンピューター2(1)〜2(x)のうちの一のコンピューター2(α)(以下、特定のコンピューター2(α)という)で動作しているアプリケーションプログラム13から、ネットワーク4に接続されている複数のプリンター3(1)〜3(y)のうちの一のプリンター3(α)(以下、特定のプリンター3(α)という)に印刷処理を行わせるための印刷データが出力されると、印刷データはオペレーティングシステム12を介して特定のプリンター3(α)を駆動制御する特定のプリンタードライバー14(α)に受け渡される。すると、特定のプリンタードライバー14(α)は印刷データから印刷命令(処理命令)を生成し、この印刷命令を、通信インターフェース10を介して特定のプリンター3(α)に送信する。特定のプリンタードライバー14(α)からの印刷命令を取得した特定のプリンター3(α)は、印刷データの印刷(処理動作)を行う。
【0027】
特定のプリンタードライバー14(α)は、この特定のプリンタードライバー14(α)から送信される印刷命令が特定のプリンター3(α)へ送信される最初の印刷命令であるか否かを判定する判定部20、特定のプリンター3(α)へ初期化命令を送信するための初期化命令送信部21、初期化命令を再送信するための再送信部22と、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す起動ステータスを監視する起動ステータス監視部23、および、特定のプリンター3(α)の動作状態を示す動作ステータスを監視する動作ステータス監視部24を備えている。ここで、初期化命令には、特定のコンピューター2(α)(特定のプリンタードライバー14(α))と、特定のプリンタードライバー14(α)が駆動制御の対象としている特定のプリンター3(α)の間で通信を確立するための通信確立処理命令、および、特定のプリンター3(α)におけるエラーの発生の有無を確認するためのエラー確認処理命令が含まれている。また、動作ステータスには、特定のプリンター3(α)が印刷を行っている状態を示すビジーステータス、特定のプリンター3(α)に印刷用紙切れなどのエラーが発生している状態を示すエラーステータス、特定のプリンター3(α)の電源がオンの状態からオフに変化したことを示す電源切断ステータスなどが含まれている。ここで、最初の印刷命令とは、特定のコンピューター2(α)の電源がオンとされた後に、特定のコンピューター2(α)から特定のプリンター3(α)へ最初に送信される印刷命令である。
【0028】
判定部20は、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)へ送信される印刷命令が、特定のコンピューター2(α)の電源がオンとされた後に最初に送信される最初の印刷命令か否かを判定する。
【0029】
初期化命令送信部21は、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に印刷命令が送信されるときに、この印刷命令が最初の印刷命令である場合に、特定のプリンター3(α)の初期化を行うための第1の初期化命令を送信する。また、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に印刷命令が送信されるときに、この印刷命令が特定のプリンター3(α)へ送信される最初の印刷命令ではなく、かつ、起動ステータス監視部23による起動ステータスの監視および動作ステータス監視部24による動作ステータスの監視がいずれも行われていない場合に、特定のプリンター3(α)の初期化を行うための第2の初期化命令を送信する。ここで、印刷命令が特定のプリンター3(α)へ送信される最初の印刷命令ではなく、かつ、起動ステータス監視部23による起動ステータスの監視および動作ステータス監視部24による動作ステータスの監視がいずれも行われていない場合とは、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に最初の印刷命令が送信される時点では特定のプリンター3(α)の電源はオンとなっていたが、その後に特定のプリンター3(α)の電源がオフとされた場合である。
【0030】
再送信部22は、起動ステータス監視部23によって起動ステータスが検出されると、特定のコンピューター2(α)において保留状態となっている第1の初期化命令、或いは、第2の初期化命令を、特定のプリンター(3)に再送信する。また、再送信部22は、特定のコンピューター2(α)において保留状態となっている印刷命令がある場合に、第1の初期化命令或いは第2の初期化命令とともに、この印刷命令を再送信する。
【0031】
起動ステータス監視部23は、ICMP/TCPパケット(PINGリクエスト)を定期的に特定のプリンター3(α)に送信して、このPINGリクエストに対する応答の有無によって、起動ステータスを監視する。動作ステータス監視部24は、UDP/TCPパケット(ステータス通知命令)を定期的に特定のプリンター3(α)に送信することにより特定のプリンター3(α)との間で定期的に通信を行い、特定のプリンター3(α)の動作ステータスを取得する。
【0032】
ここで、動作ステータス監視部24は、初期化命令送信部21からの第1の初期化命令に基づいて特定のプリンター3(α)の初期化が行なわれると、特定のプリンター3(α)の動作ステータスを当該特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで監視する。すなわち、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に最初の印刷命令が送信される時点で特定のプリンター3(α)の電源がオンとなっている場合には、初期化命令送信部21からの第1の初期化命令に基づいて特定のプリンター3(α)の初期化が行なわれ、特定のプリンタードライバー14(α)と特定のプリンター3(α)の間の通信が確立する。従って、特定のプリンタードライバー14(α)は、初期化が行なわれてから特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで、すなわち、電源切断ステータスが検出されるまで、特定のプリンター3(α)との間で定期的に通信を行い、特定のプリンター3(α)の動作ステータスを取得する。
【0033】
また、動作ステータス監視部24は、初期化命令送信部21からの第2の初期化命令に基づいて特定のプリンター3(α)の初期化が行なわれると、特定のプリンター3(α)の動作ステータスを当該特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで監視する。すなわち、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に最初の印刷命令が送信される時点では特定のプリンター3(α)の電源はオンとなっていたが、その後に特定のプリンター3(α)の電源がオフとされ、更にその後に特定のプリンター3(α)の電源がオンとされ、電源がオンの状態が維持されている場合には、初期化命令送信部21からの第2の初期化命令に基づいて特定のプリンター3(α)の初期化が行なわれ、特定のプリンタードライバー14(α)と特定のプリンター3(α)の間の通信が確立する。従って、特定のプリンタードライバー14(α)は、初期化が行なわれてから特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで、電源切断ステータスが検出されるまで、特定のプリンター3(α)との間で定期的に通信を行い、特定のプリンター3(α)の動作ステータスを取得する。
【0034】
起動ステータス監視部23は、初期化命令送信部21からの第1の初期化命令に基づく初期化が特定のプリンター3(α)で行なわれない場合に、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第1の起動ステータスを監視する。ここで、初期化命令送信部21からの第1の初期化命令に基づいて特定のプリンター3(α)の初期化が行なわれない場合とは、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に最初に印刷命令が送信される時点で、特定のプリンター3(α)の電源がオフ状態のまま維持されている場合であり、このような場合に、起動ステータス監視部23は、特定のプリンター3(α)にPINGリクエストを定期的に送信することによって第1の起動ステータスを監視する。
【0035】
また、起動ステータス監視部23は、初期化命令送信部21からの第2の初期化命令に基づく初期化が特定のプリンター3(α)で行なわれない場合に、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第2の起動ステータスを監視する。初期化命令送信部21からの第2の初期化命令に基づいて特定のプリンター3(α)の初期化が行なわれない場合とは、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に最初の印刷命令が送信される時点では特定のプリンター3(α)の電源はオンとなっていたが、その後に特定のプリンター3(α)の電源がオフとされ、電源がオフの状態が維持されている場合であり、このような場合に、起動ステータス監視部23は、特定のプリンター3(α)にPINGリクエストを定期的に送信することにより、第2の起動ステータスを監視する。
【0036】
ここで、特定のプリンタードライバー14(α)は、特定のコンピューター2(α)の電源がオフの状態からオンの状態とされてから、特定のプリンター3(α)に印刷命令を最初に送信するまでの間、動作ステータスの監視および起動ステータスの監視をいずれも行わない。
【0037】
また、特定のプリンタードライバー14(α)は、動作ステータス監視部24が特定のプリンター3(α)の電源がオフとなったことを電源切断ステータスに基づいて検出した場合には、この電源のオフが動作ステータス監視部24により検出されてから特定のプリンター3(α)に印刷命令を新たに送信するまでの間、動作ステータスの監視および起動ステータスの監視をいずれも行わない。
【0038】
次に、プリンター3(1)〜3(y)は、図2に示すように、CPUおよびメモリーを備える制御部30を中心に構成されている。制御部30には各コンピューター2(1)〜2(x)との間でネットワーク4を介した通信を行うための通信インターフェース31、記録用紙の有無を検出する紙検出器などの各種のセンサー32が接続されている。また、制御部30の出力側には、ドライバー33、34を介して印刷ヘッド35、および、記録用紙を搬送するための紙送りモーター36が接続されている。各プリンター3(1)〜3(y)は、いずれも同様の構成を備えている。
【0039】
制御部30は、特定のコンピューター2(α)で動作している特定のプリンタードライバー14(α)からのPINGリクエストを受信すると、このPINGリクエストに応答する。また、制御部30は、特定のプリンタードライバー14(α)からのステータス通知命令を受信すると、紙検出器などのセンサー32の検出値に基づいて、例えば、紙無し状態に陥っていることを示すエラーステータスを特定のプリンタードライバー14(α)に送信する。或いは、印刷ヘッド35や紙送りモーター36の駆動状態に基づいて、印刷状態であることを示すビジーステータスを特定のプリンタードライバー14(α)に送信する。また、制御部30は、特定のプリンタードライバー14(α)から印刷命令の供給を受けると、印刷ヘッド35および紙送りモーター36を駆動制御して、記録用紙に印刷を施す。
【0040】
ここで、プリンターの中には、自己の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す起動ステータスをブロードキャストによってネットワーク4に接続されている各コンピューター2(1)〜2(x)に能動的に通知する機能を有するものもあるが、本例の各プリンター3(1)〜3(y)は、自己の起動ステータスをネットワーク4に接続されている各コンピューター2(1)〜2(x)に能動的に通知する機能を搭載していない。また、プリンター3(1)〜3(y)が自己の起動ステータスをネットワーク4に接続されているコンピューター2(1)〜2(x)に能動的に通知する機能を搭載している場合には、各プリンター3(1)〜3(y)は、この機能を停止させた状態でネットワーク4に接続されている。
【0041】
(コンピューターによるプリンターのステータス監視動作)
図3はネットワークシステム1の起動時における特定のコンピューター2(α)による特定のプリンター3(α)のステータス監視動作を示すフローチャートである。図3を参照して、各コンピューター2(1)〜2(x)の電源がオフの状態から一斉にオンとされるネットワークシステム1の起動時において、特定のコンピューター2(α)が特定のプリンター3(α)のステータスを監視するステータス監視動作を説明する。
【0042】
各コンピューター2(1)〜2(x)の電源がオフの状態から一斉にオンとされるネットワークシステム1の起動時には(ステップST1)、各コンピューター2(1)〜2(x)に搭載されている各プリンタードライバー14(1)〜14(y)は、各プリンタードライバー14(1)〜14(y)が駆動制御の対象とする各プリンター3(1)〜3(y)の起動ステータスの監視および動作ステータスの監視をいずれも行わない。また、各コンピューター2(1)〜2(x)の各プリンタードライバー14(1)〜14(y)が各プリンター3(1)〜3(y)の初期化を行うこともない。従って、ネットワークシステム1の起動時に、各プリンター3(1)〜3(y)の起動ステータスを監視するためのパケット、各プリンター3(1)〜3(y)の動作ステータスを監視するためのパケット、および、各プリンター3(1)〜3(y)の初期化を行うためのパケットがネットワーク4に集中することがない。従って、ネットワーク4への負荷の集中を抑制することができ、各プリンター3(1)〜3(y)が利用可能となるまでの起動時間が遅延することを防止できる。
【0043】
その後、特定のコンピューター2(α)で動作している特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に印刷命令が送信されるときに(ステップST2)、この印刷命令が特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に送信される最初の印刷命令の場合には(ステップST3)、特定のプリンタードライバー14(α)の初期化命令送信部21は、この最初の印刷命令とともに、第1の初期化命令を送信する(ステップST4)。
【0044】
第1の初期化命令を送信すると、特定のコンピューター2(α)は、特定のプリンター3(α)において第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれたか否かを確認する(ステップST5)。そして、特定のプリンター3(α)において第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、特定のプリンタードライバー14(α)と特定のプリンター3(α)の間の通信が確立されるので、特定のプリンタードライバー14(α)の動作ステータス監視部24は、電源切断ステータスを検出するまで、すなわち、特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで動作ステータスを監視する(ステップST6)。また、特定のプリンター3(α)では印刷命令に基づく印刷が行われる。
【0045】
ここで、ネットワーク4に接続されている各コンピューター2(1)〜2(x)から同一のタイミングで一斉に印刷命令が送信されることは稀なので、特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)への印刷命令が最初に送信される際に、特定のプリンター3(α)を初期化するための第1の初期化命令を当該特定のコンピューターから送信して、特定のプリンター3(α)の動作ステータスの監視を開始すれば、各プリンター3(1)〜3(y)を初期化するためのパケットおよび各プリンター3(1)〜3(y)の動作ステータスを監視するためのパケットがネットワーク4に集中することを防止できる。よって、ネットワーク4への負荷の集中を抑制できる。
【0046】
一方、ステップST5において特定のプリンター3(α)における第1の初期化命令に基づく初期化が確認されない場合には、特定のプリンター3(α)の電源がネットワークシステム1の起動時にオンとされておらず、オフの状態で維持されているので、第1の初期化命令および最初の印刷命令は特定のプリンター3(α)で処理されず、特定のコンピューター2(α)において保留状態とされる。そして、この場合には、特定のプリンタードライバー14(α)の起動ステータス監視部23は、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第1の起動ステータスを監視する(ステップST7)。
【0047】
その後、起動ステータス監視部23によって第1の起動ステータスが検出されると、すなわち、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンとなると、特定のプリンタードライバー14(α)の再送信部22は第1の初期化命令を再送信する(ステップST8)。これにより、特定のプリンター3(α)では、第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれる。また、初期化により特定のコンピューター2(α)と特定の周辺機器との間で通信が確立され、動作ステータス監視部24による動作ステータスの監視が開始される。そして、動作ステータス監視部24は、電源切断ステータスを検出するまで、すなわち、特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで動作ステータスを監視する(ステップST9)。
【0048】
ここで、再送信部22が第1の初期化命令を再送信する際に、再送信部22は、特定のコンピューター2(α)の側において保留状態とされている最初の印刷命令を再送信部22が再送信する。従って、電源がオンの状態となった特定のプリンター3(α)では、最初の印刷命令に基づく処理動作が遅滞なく行なわれる。
【0049】
なお、第1の起動ステータスが検出されるまでの間に、特定のコンピューター2(α)から2回目以降の印刷命令が特定のプリンター3(α)に送信されている場合、すなわち、ステップST3において最初の印刷命令ではないと判定されている場合に、ステップST5において特定のプリンター3(α)の初期化が確認されている場合には、動作ステータス監視部24が動作ステータスを監視しているので(ステップST6)、2回目以降の印刷命令とともに初期化命令送信部21から第1の初期化命令が送信されることはなく2回目以降の印刷命令のみが送信される(ステップST10)。これにより、特定のプリンター3(α)では、当該2回目以降の印刷命令に基づく印刷が行われる。
【0050】
また、ステップST3において最初の印刷命令ではないと判定された場合に、ステップST5において特定のプリンター3(α)の初期化が確認されていない場合には、その後のステップST7で起動ステータス監視部23が第1の起動ステータスを監視しているので、2回目以降の印刷命令とともに初期化命令送信部21から第1の初期化命令が送信されることはなく、2回目以降の印刷命令のみが送信される(ステップST10)。しかし、特定のプリンター3(α)は電源がオフの状態が維持されているので、2回目以降の印刷命令は最初の印刷命令とともに特定のコンピューター2(α)の側において保留状態とされた状態となっている。従って、その後のステップST7において第1の起動ステータスが検出された場合には、再送信部22は第1の初期化命令を再送信するステップST8において、保留状態とされている最初の印刷命令および2回目以降の処理命令も再送信する。これにより、電源がオンの状態となった特定のプリンター3(α)では、最初の印刷命令に基づく印刷に引き続き、2回目以降の印刷命令に基づく印刷が遅滞なく行われる。
【0051】
図4は、ステータスを監視されている特定のプリンター3(α)の電源が途中でオフとされた場合における特定のコンピューター2(α)による特定のプリンター3(α)のステータス監視動作を示すフローチャートである。図4に示す場合は、特定のコンピューター2(α)の特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に最初の印刷命令が送信された時点では特定のプリンター3(α)の電源はオンとなっており、特定のプリンタードライバー14(α)の動作ステータス監視部24による動作ステータスの監視が行われていたが、その後に特定のプリンター3(α)の電源がオフとされた場合である。
【0052】
このような場合には、特定のプリンター3(α)の電源がオフとされたことを、動作ステータス監視部24が動作ステータス(電源切断ステータス)に基づいて検出する(ステップST11)。ここで、特定のプリンター3(α)の電源がオフとされたことが検出されると、特定のプリンタードライバー14(α)は、特定のプリンター3(α)に対する印刷命令が新たに送信されるまで、動作ステータスの監視および起動ステータスの監視をいずれも行わない状態となる。これにより、起動ステータスを監視するためのパケットおよび動作ステータスを監視するためのパケットを低減させることができるので、ネットワーク4への負荷を低減できる。
【0053】
その後、特定のコンピューター2(α)で動作している特定のプリンタードライバー14(α)から特定のプリンター3(α)に印刷命令が新たに送信されるときに(ステップST12)、特定のプリンタードライバー14(α)の初期化命令送信部21は、この印刷命令とともに、第2の初期化命令を送信する(ステップST13)。すなわち、印刷命令が新たに送信される時点では、特定のコンピューター2(α)は特定のプリンター3(α)の動作ステータスおよび起動ステータスをいずれも監視していないので、このような場合には、新たな印刷命令とともに、初期化命令送信部21から第2の初期化命令が送信される。
【0054】
第2の初期化命令を送信すると、特定のコンピューター2(α)は、特定のプリンター3(α)において第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれたか否かを確認する(ステップST14)。そして、特定のプリンター3(α)において第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、特定のプリンタードライバー14(α)と特定のプリンター3(α)の間で通信が確立するので、特定のプリンタードライバー14(α)の動作ステータス監視部24は、電源切断ステータスを検出するまで、すなわち、特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで動作ステータスを監視する(ステップST15)。また、特定のプリンター3(α)では新たな印刷命令に基づく印刷が行われる。
【0055】
一方、ステップST14において、特定のプリンター3(α)における第2の初期化命令に基づく初期化が確認されない場合には、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態で維持されているので、第2の初期化命令および新たな印刷命令は特定のプリンター3(α)で処理されず、特定のコンピューター2(α)において保留状態とされる。そして、この場合には、特定のプリンタードライバー14(α)の起動ステータス監視部23は、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第2の起動ステータスを監視する(ステップST16)。
【0056】
その後、起動ステータス監視部23によって第2の起動ステータスが検出されると、すなわち、特定のプリンター3(α)の電源がオフの状態からオンとなると、特定のプリンタードライバー14(α)の再送信部22は第2の初期化命令を再送信する(ステップST17)。これにより、特定のプリンター3(α)では、第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれる。また、初期化により特定のコンピューター2(α)と特定の周辺機器との間で通信が確立され、動作ステータス監視部24による動作ステータスの監視が開始される。そして、動作ステータス監視部24は、電源切断ステータスを検出するまで、すなわち、特定のプリンター3(α)の電源がオフとされるまで動作ステータスを監視する(ステップST18)。
【0057】
ここで、再送信部22が第2の初期化命令を再送信する際に、再送信部22は、特定のコンピューター2(α)の側において保留状態とされている新たな印刷命令を再送信部22が再送信する。従って、電源がオンの状態となった特定のプリンター3(α)では新たな印刷命令に基づく処理動作が遅滞なく行なわれる。
【0058】
なお、第2の起動ステータスが検出されるまでの間に特定のコンピューター2(α)から更に印刷命令が特定のプリンター3(α)に送信されている場合がある。このような場合において、ステップST14で特定のプリンター3(α)の初期化が確認されている場合には、動作ステータス監視部24が動作ステータスを監視しているので(ステップST15)、この印刷命令とともに初期化命令送信部21から第2の初期化命令が送信されることはなく、この印刷命令のみが送信される。これにより、特定のプリンター3(α)では、当該印刷命令に基づく印刷が行われる。
【0059】
また、第2の起動ステータスが検出されるまでの間に特定のコンピューター2(α)から更に印刷命令が特定のプリンター3(α)に送信されている場合において、ステップST14で特定のプリンター3(α)の初期化が確認されていない場合には、その後のステップST16で起動ステータス監視部23が第2の起動ステータスを監視しているので、この印刷命令とともに初期化命令送信部21から第2の初期化命令が送信されることはなく、この印刷命令のみが送信される。しかし、特定のプリンター3(α)は電源がオフの状態が維持されているので、当該印刷命令は新たな印刷命令とともに特定のコンピューター2(α)の側において保留状態とされた状態となっている。従って、その後のステップST16において第2の起動ステータスが検出された場合には、再送信部22は第2の初期化命令を再送信するステップST17において、保留状態とされている新たな印刷命令およびその後の処理命令も再送信する。これにより、電源がオンの状態となった特定のプリンター3(α)では、新たな印刷命令に基づく印刷に引き続き、その後の印刷命令に基づく印刷が遅滞なく行われる。
【0060】
(その他の実施の形態)
上記のネットワークシステム1は、ネットワーク4を介して複数のコンピューター2(1)〜2(x)と複数のプリンター3(1)〜3(y)が接続されているものであるが、ネットワークを介してコンピューターおよび周辺機器を少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置が接続されているネットワークシステムに本発明を適用すれば、コンピューターの電源がオンとされるネットワークシステムの起動時に、周辺機器を初期化するためのパケットおよび周辺機器の動作ステータスを監視するためのパケットがネットワークに集中することを防止できる。
【0061】
また、上記のネットワークシステム1では、ネットワーク4に接続されている各周辺機器はいずれもプリンター3(1)〜3(y)であるが、各周辺機器はプリンターに限られるものではない。例えば、DVDなどの光学メディアに情報を書き込むメディアパブリッシャー、記憶装置、スキャナーなどをネットワークに接続した場合に、これらの起動ステータスおよび動作ステータスをコンピューター2(1)〜2(x)から監視する際に、本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0062】
1・・ネットワークシステム、2、2(1)〜2(x)、2(α)・・コンピューター、3、3(1)〜3(y)、3(α)・・プリンター、4・・ネットワーク、10・・通信インターフェース、11・・演算処理部、12・・オペレーティングシステム、13・・アプリケーションプログラム、14、14(1)〜14(y)、14(α)・・プリンタードライバー、20・・判定部、21・・初期化命令送信部、22・・再送信部、23・・起動ステータス監視部、24・・動作ステータス監視部、30・・制御部、31・・通信インターフェース、32・・センサー、33、34・・ドライバー、35・・印刷ヘッド、36・・紙送りモーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューターおよび周辺機器を少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置が接続されたネットワーク上の前記周辺機器を監視する周辺機器のステータス監視方法であって、
特定の前記コンピューターは、
特定の前記周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を最初に送信するときに、当該特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を送信し、
前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを監視することを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記特定のコンピューターは、
前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合には、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第1の起動ステータスを監視し、前記第1の起動ステータスが検出されると、前記特定のコンピューターは前記第1の初期化命令を再送信し、
前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の前記動作ステータスを監視することを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記特定のコンピューターは、
前記特定の周辺機器に対する前記処理命令を2回目以降に送信するときに、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスおよび前記第1の起動ステータスをいずれも監視していない場合には、前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第2の初期化命令を送信し、
前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の前記動作ステータスを監視することを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項4】
請求項3において、
前記特定のコンピューターは、
前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合には、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第2の起動ステータスを監視し、
前記第2の起動ステータスが検出されると、前記第2の初期化命令を再送信し、
前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の前記動作ステータスを監視することを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のうちのいずれかの項において、
前記特定のコンピューターは、
前記特定のコンピューターの電源がオフの状態からオンとされると、前記特定の周辺機器に前記処理命令を最初に送信するまでは、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスの監視および前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す起動ステータスの監視をいずれも行なわないことを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のうちのいずれかの項において、
前記特定のコンピューターは、
前記特定の周辺機器の電源がオフになったことを前記動作ステータスに基づいて検出すると、前記特定の周辺機器に対する前記処理命令を新たに送信するまでは、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスの監視および前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す起動ステータスの監視をいずれも行なわないことを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のうちのいずれかの項において、
前記周辺機器は、プリンターであり、
前記処理命令は、前記プリンターに印刷を行わせる印刷命令であることを特徴とする周辺機器のステータス監視方法。
【請求項8】
周辺機器およびコンピューターを少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置が接続されたネットワーク上の前記周辺機器を駆動制御するための前記コンピューターで作動するデバイスドライバーであって、
当該デバイスドライバーが駆動制御の対象としている特定の前記周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を送信する際に、前記処理命令が前記特定の周辺機器へ送信される最初の処理命令であるか否かを判定する判定部と、
前記処理命令が最初の処理命令である場合に、当該デバイスドライバーと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を送信する初期化命令送信部と、
前記第1の初期化命令に基づいて初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを当該特定の周辺機器の電源がオフとされるまで監視する動作ステータス監視部と、を備えていることを特徴とするデバイスドライバー。
【請求項9】
請求項8において、
前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合に、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第1の起動ステータスを監視する起動ステータス監視部と、
前記第1の起動ステータスが検出されると、前記第1の初期化命令を再送信する再送信部とを備えることを特徴とするデバイスドライバー。
【請求項10】
請求項9において、
前記初期化命令送信部は、前記デバイスドライバーが前記特定の周辺機器に前記処理命令を送信する際に、前記処理命令が前記特定の周辺機器へ送信される最初の処理命令ではなく、かつ、前記起動ステータス監視部による前記第1の起動ステータスの監視および前記動作ステータス監視部による前記動作ステータスの監視がいずれも行われていない場合に、当該デバイスドライバーと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第2の初期化命令を送信し、
前記動作ステータス監視部は、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定の周辺機器の前記動作ステータスを当該特定の周辺機器の電源がオフとされるまで監視することを特徴とするデバイスドライバー。
【請求項11】
請求項10において、
前記起動ステータス監視部は、前記特定の周辺機器において前記第2の初期化命令に基づく初期化が行なわれない場合に、前記特定の周辺機器の電源がオフの状態からオンに変化したことを示す第2の起動ステータスを監視し、
前記再送信部は、前記第2の起動ステータスが検出されると、前記第2の初期化命令を再送信することを特徴とするデバイスドライバー。
【請求項12】
周辺機器およびコンピューターを少なくとも1台ずつ含む3台以上の装置がネットワークを介して接続されているネットワークシステムであって、
特定の前記周辺機器に処理動作を行わせる処理命令を特定の前記コンピューターから最初に送信するときに、前記特定のコンピューターと前記特定の周辺機器との間の通信を確立する初期化を行うための第1の初期化命令を当該特定のコンピューターから送信し、
前記特定の周辺機器において前記第1の初期化命令に基づく初期化が行なわれると、前記特定のコンピューターは前記特定の周辺機器の電源がオフとされるまで当該特定の周辺機器の動作状態を示す動作ステータスを監視することを特徴とするネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−92963(P2013−92963A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235734(P2011−235734)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】