説明

商品データ処理装置

【課題】電子マネー記憶媒体への読み書きユニットの設置エリアを備品収納エリアとして有効利用できるようにする。
【解決手段】筐体1と、前記筐体1の客側に設けられ、食事に用いる器具を収納する収納部6と、前記収納部6に設けられ、電子マネー記憶媒体への読み書きユニット9を載置する載置部7と、前記載置部7には前記食事に用いる器具11を挿脱可能な連通部7aとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、例えば、セルフチェック端末として使用される商品データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セルフチェックアウト端末では、電子マネーの決済を行うため、電子マネー記憶媒体を読取るためのリーダライタを有する。
【0003】
ところで、この商品データ処理装置のリーダライタを搭載しない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−226498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来においては、リーダライタを搭載しない場合には、その設置エリアを有効に利用することができず、無駄になってしまうという不都合があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、実施の形態は、筐体と、前記筐体の客側に設けられ、食事に用いる器具を収納する収納部と、前記収納部に設けられ、電子マネー記憶媒体への読み書きユニットを載置する載置部と、前記載置部には前記食事に用いる器具を挿脱可能な連通部とを有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施の形態であるセルフチェックアウト端末を示す斜視図。
【図2】図1のセルフチェックアウト端末の収納部を示す斜視図。
【図3】図2の収納部内にリーダライタが設置された状態を示す斜視図。
【図4】図3の収納部を示す側断面図。
【図5】図2の収納部内に備品が収納された状態を示す斜視図。
【図6】図5の収納部を示す側断面図。
【図7】第2の実施の形態である収納部を示す斜視図。
【図8】図7の収納部を示す側断面図。
【図9】第3の実施の形態である収納部を示す側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1は、商品データ処理装置であるセルフチェックアウト端末を示す斜視図である。
【0010】
図中1は、セルフチェックアウト端末の筐体で、この筐体1は、客側にテーブル面2と、このテーブル面2の後部側から垂直に立ち上がる垂直面部3を有している。
【0011】
前記垂直面部3には各種ユーザインターフエース、例えば、商品に付された商品コードを読み取るバーコードスキャナ4などが配置されている。また、レシートを発行するレシート発行口(図示しない)などが配設されている。
【0012】
前記筐体1内には、食事に用いられる器具を収納するための収納部6が設けられている。前記収納部6はその上面開口部を前記テーブル面2に位置させている。前記収納部6内には図2に示すように載置部7が設けられ、この載置部7上には、図3及び図4に示すように、必要に応じて電子マネー記憶媒体の読み取り/書き込みユニットとしてのリーダライタ9が載置されるようになっている。リーダライタ9は、例えば非接触ICカードを翳させることにより、非接触ICカードに対し情報を読み書きするものである。
【0013】
載置部7はテーブル面2から所定寸法下方に位置し、載置部7上に載置されるリーダライタ9はテーブル面2から上方へ突出することなく埋没した状態で収納されるようになっている。
【0014】
載置部7には、連通部としての四角形状の穴部7aが多数個縦横に穿設されている。穴部7aは、後述する備品としての割り箸などを挿入でき、かつ、リーダライタ9が落下しない程度の大きさに形成されている。
【0015】
また、穴部7aのピッチは、載置部7がリーダライタ9の重量や操作などで発生する負荷に十分耐えられるように考慮されている。
【0016】
なお、穴部7aの形状としては、四角形状に限られることなく、丸形状などであってもよく、要は、備品を挿入できる大きさの形状であればよい。
【0017】
ところで、上記したように構成されるセルフチェックアウト端末において、使用者によっては、リーダライタ9を使用しないことがある。
【0018】
リーダライタ9を使用しない場合には、図5及び図6に示すように、割り箸11などの備品を載置部7の穴部7aから収納部6内に挿入して収納することができる。
【0019】
第1の実施形態の効果としては、載置部7上にリーダライタ9を載置しない場合には、割り箸11などの備品を収納部6内に収納することができ、リーダライタ搭載エリアを備品収納エリアとして有効利用することが可能となる。
【0020】
また、載置部7上に載置されるリーダライタ9はテーブル面2から上方へ突出することなく埋没した状態で収納部6内に収納でき、利用者が商品をバーコードスキャナ4に沿って移動させてその商品コードを読み取る際に、リーダライタ9が邪魔になることもなく、スムーズな読取操作が可能となる。
【0021】
(第2の実施の形態)
図7及び図8は、第2の実施の形態を示すものである。
【0022】
なお、第1の実施の形態で示した部分と同一部分は同一番号を付してその説明を省略する。
【0023】
上記した第1の実施の形態では、リーダライタ9を載置部7上に載置したが、第2の実施の形態では、リーダライタ9を複数個の載置片13上に載置している。
【0024】
複数個の載置片13は、収納部6内の角隅部にそれぞれ水平に突設され、複数個の載置片13間の隙間13aが連通部となっている。
【0025】
この第2の実施の形態においても、リーダライタ9を搭載しない場合には、割り箸などの備品11を載置片13間の隙間13aから収納部6内に挿入して収納することができ、リーダライタ搭載エリアを備品収納エリアとして有効利用することが可能となる。
【0026】
(第3の実施の形態)
図9は、第3の実施の形態を示すものである。
【0027】
なお、第1の実施の形態で示した部分と同一部分は同一番号を付してその説明を省略する。
【0028】
この第3の実施の形態では、収納部6内が仕切部材15によって第1及び第2の収納スペース6a,6bに仕切られ、第2の収納スペース6bは第1の収納スペース6aよりも底上げされている。この底上げされた第2のスペース6b内にスプーン16などが収納され、第1の収納用スペース6b内には割り箸11が収納されている。
【0029】
なお、上記した実施の形態では、電子マネー記憶媒体として非接触式のICカードを例に挙げたが、これに限られることなく、携帯電話などに搭載された電子マネー記憶媒体であっても良い。
【0030】
また、食事に用いる器具としては、割り箸やスプーンに限られることなく、さじ、レンゲ、フォークなどであっても良い。
【0031】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0032】
1…筐体、2…テーブル面、3…垂直面部、4…バーコードスキャナ(インターフェース)、6…凹所、6a…第1の空間部、6b…第2の空間部、7…載置部(載置手段)、7a…穴部(連通部)、11…割り箸(器具)、13…載置片(載置手段)、13a…隙間(連通部)、15…仕切り部材、16…スプーン(器具)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の客側に設けられ、食事に用いる器具を収納する収納部と、
前記収納部に設けられ、電子マネー記憶媒体への読み書きユニットを載置する載置部と、
前記載置部には前記食事に用いる器具を挿脱可能な連通部と、
を有することを特徴とする商品データ処理装置。
【請求項2】
前記連通部は、前記載置部に穿設される複数個の穴部であることを特徴とする請求項1記載の商品データ処理装置。
【請求項3】
前記載置部は、所定間隔を存して配設される複数個の載置片からなることを特徴とする請求項1記載の商品データ処理装置。
【請求項4】
前記連通部は、前記複数個の載置片の間の隙間であることを特徴とする請求項3記載の商品データ処理装置。
【請求項5】
前記載置部は、前記読取み書きユニットを前記収納部内に埋没する状態で載置することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の商品データ処理装置。
【請求項6】
前記収納部内に前記載置部の下部側に位置して設けられ、前記収納部内を第1及び第2の収納用スペースに仕切る仕切り部材を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の商品データ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−43162(P2012−43162A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183438(P2010−183438)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】