説明

商品価格変更装置、商品価格変更方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】 予め設定した時刻に各商品の価格を自動的に変更し、かつ価格を変更する処理を短時間で行うことができる商品価格変更装置、商品価格変更方法、プログラムおよび記録媒体を提供する。
【解決手段】 商品価格変更装置1は、バーコード発行端末2と、サーバ3と、POS端末4とを含む。バーコード発行端末2は、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を表すバーコードを発行する。POS端末4は、販売されている販売中商品に対応付けられたバーコードを読取って、読取った読取時刻と商品情報とに基づいて、標準価格または変更後価格を販売中商品の販売価格として選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
商品の販売価格を販売時刻に応じて自動的に変更する商品価格変更装置、商品価格変更方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗では、価格を表すバーコードなどを商品に付して、この商品を店頭に陳列して販売することが多い。バーコードには、製造過程で商品に印刷されるものや、店舗にてラベルなどに印刷されて商品に貼付されるものがある。このバーコードは、店舗に設置されるPOS(Point Of Sales)端末またはレジスタ端末などによって読取られる。
【0003】
店舗では、賞味期限直前の商品や、一部が破損している商品などの販売価格を割引して販売することがある。また店舗では、生鮮食品などに対する見切り販売など予め定める時刻から商品の価格を値下げすることもある。これらの販売価格の変更は、割引金額、割引率、割引後金額などの割引情報が印刷されるラベルを商品に再貼付すること、または割引情報を商品に手書きで記入することなどによって行われる。この割引情報は、バーコードや、人が認識可能な文字として表わされる。
【0004】
図19は、価格表示ラベル131および割引金額表示ラベル132の一例を示す図である。価格表示ラベル131には、文字情報によって「豚肉500円」と印刷され、かつ金額など商品に関する情報がバーコードとして印刷されている。割引金額表示ラベル132には、文字情報によって「100円引き」と印刷されている。店舗では、価格表示ラベル131を商品に貼付して、この商品を店頭に陳列する。その後、商品の価格を変更する時刻になると、販売者が割引金額表示ラベル132を商品に再貼付する。会計時には、販売者が手入力によって商品「豚肉」の価格を、500円と入力し、さらに100円引きであることを入力する。
【0005】
POS端末またはレジスタ端末では、会計時における割引処理を、バーコードスキャナで価格バーコードを読取った後に、割引バーコードをさらに読取ること、または割引情報が印刷されたラベルなどを参照して商品価格を割り引く処理を手入力で行うことなどによって行うこともある。このPOS端末またはレジスタ端末では、会計時に割引バーコードのみを読取ることによって割引処理を行うこともある。
【0006】
したがって、店舗において販売価格を変更する際には、店頭から値下げ対象の商品を検索して、値下げ対象の商品にラベルを貼付する作業が必要となり、商品の数が増加すると作業負担が増大する。また、POS端末またはレジスタ端末において商品価格を割り引く処理を手入力で行うと、販売価格を誤入力するなど人為的な誤りを誘発することがある。また、商品の値下げを行う度にラベルを再発行する必要があるので、ラベルを過剰に使用してラベルのコストが増大する。
【0007】
第1の従来技術に係る特許文献1に記載の電子式キャッシュレジスタでは、商品の商品コードと、商品の販売価格データと、時間帯別に販売価格データを変更することを表す時間帯別番号とをバーコードで表わし、このバーコードを商品に対応付けている。この電子式キャッシュレジスタは、時間帯ごとの商品の販売価格データを時間帯別データとして記憶する時間帯別データ記憶手段を含んで構成される。
【0008】
第1の従来技術に係る電子式キャッシュレジスタでは、バーコードをバーコード読取手段で読取り、読取った時間帯別番号に該当する時間帯データを取得する。電子式キャッシュレジスタは、バーコードを読取ったときの現在時刻が、取得した時間帯別データに基づく時間帯に含まれるか否かを判定する。電子式キャッシュレジスタは、現在時刻が時間帯別番号に該当する時間帯に含まれない場合、バーコードに含まれる販売価格データを登録して商品の販売価格とし、現在時刻が時間帯別番号に該当する時間帯に含まれる場合、時間帯別データに対応する販売価格データを登録して商品の販売価格とする。これによって、第1の従来技術に係る電子式キャッシュレジスタは、時間帯に応じた異なる販売価格データを商品ごとに登録することができる。
【0009】
第2の従来技術に係る特許文献2に記載の自動販売機では、賞味期限残日数算出手段と、商品価格決定手段と、販売制御手段とを含んで構成される。賞味期限残日数算出手段は、商品の賞味期限までの残日数を算出する。商品価格決定手段は、賞味期限残日数算出手段によって算出された残日数に応じて商品の価格を決定する。販売制御手段は、商品価格決定手段によって決定された商品の価格に応じて商品の価格表示を変更して商品の販売を行う。これによって、第2の従来技術に係る自動販売機は、賞味期限がある商品について、自動的に販売価格を変更することができる。
【0010】
第3の従来技術に係る特許文献3に記載の電子式金銭登録機では、価格、商品名などの商品情報や、日時、割引率などの設定情報を予めメモリに記憶させる際に、各商品情報、設定情報に対応する設定操作手順情報を記号化したバーコードを、バーコードスキャナで読取り、順次対応する商品情報、設定情報をメモリに入力操作する。これによって、第3の従来技術に係る電子式金銭登録機は、各商品のバーコードに対応する商品情報および設定情報を、電子式金銭登録機内に備えられているメモリに予め設定する作業を、容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開昭61−110294号公報
【特許文献2】特開2000−172915号公報
【特許文献2】特開平6−309557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
第1の従来技術では、時間帯別番号が同一の商品は、同一の時刻に同一の価格に変更される構成である。たとえば総菜、肉などの商品は、同一の種類の商品であっても、製造日、分量などが個々に異なるので、割引の時刻および割引後の価格が個々の商品ごとに異なる。したがって、第1の従来技術では、複数の商品のそれぞれに異なる時間帯別番号を設ける必要があるので、商品の数が増大すると、時間帯別データ記憶手段に記憶する時間帯別データの情報量が増大する。これによって、第1の従来技術では、商品の価格を変更するための情報処理が複雑化して処理速度が低下するという問題がある。また、第1の従来技術では、商品の購入者が商品を見て現在の販売価格を知ることができないという問題もある。
【0013】
第2の従来技術は、自動販売機で販売する商品の価格を変更することに関する技術であり、第3の従来技術は、各商品のバーコードに対応する商品情報および設定情報を、メモリに設定する作業の容易化に関する技術である。したがって、第2および第3の従来技術では、小売店などの店舗において、商品ごとに価格を設定して、予め定める時刻に商品の価格を自動的に変更することができない。
【0014】
本発明の目的は、予め設定した時刻に各商品の価格を自動的に変更し、かつ価格を変更する処理を短時間で行うことができる商品価格変更装置、商品価格変更方法、プログラムおよび記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する光学コード情報生成部と、
前記光学コード情報を光学的に読取り可能な光学コードとして出力する出力部と、
前記出力部によって出力された光学コードを光学的に読取る光学コード読取部と、
前記光学コード読取部によって光学コードが読取られると、前記光学コードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する計時部と、
前記計時部によって生成された読取時刻情報に基づいて、前記標準価格情報が示す標準価格または前記変更後価格情報が示す変更後価格を、前記商品の販売価格として選択する価格選択部とを含むことを特徴とする商品価格変更装置である。
【0016】
また本発明は、前記価格選択部は、前記読取時刻情報が示す読取時刻と前記価格変更時刻情報が示す価格変更時刻とを比較し、読取時刻が価格変更時刻よりも前であるとき、前記販売中商品の販売価格として標準価格を選択し、読取時刻が価格変更時刻以後であるとき、前記販売中商品の販売価格として変更後価格を選択することを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記商品情報は、商品の種類を個別に識別するための商品識別情報をさらに含み、
前記商品識別情報と、商品名を表わす商品名情報とを関連付けた状態で記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される商品識別情報および商品名情報のうちの少なくともいずれか1つを取得する取得部とをさらに含むことを特徴とする。
【0018】
また本発明は、前記出力部は、前記商品情報に含まれる標準価格情報が示す標準価格、価格変更時刻情報が示す価格変更時刻、および変更後価格情報が示す変更後価格と、前記取得部によって取得された商品名情報が示す商品名とを、文字として出力することを特徴とする。
【0019】
また本発明は、前記商品情報は、商品の標準価格の変更が行われる価格変更日付を表す価格変更日付情報をさらに含み、
前記価格選択部には、前記光学コード読取部によって光学コードが読取られた読取日付を表す読取日付情報が入力され、
前記価格選択部は、前記読取日付情報および前記読取時刻情報と、前記光学コード読取部によって読取られた光学コードが示す商品情報とに基づいて、前記標準価格情報が示す標準価格または前記変更後価格情報が示す変更後価格を、前記商品の販売価格として選択することを特徴とする。
【0020】
また本発明は、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する光学コード情報生成工程と、
前記光学コード情報生成工程で生成された光学コード情報を、光学的に読取り可能な光学コードとして出力する出力工程と、
前記出力工程で出力された光学コードを光学的に読取る光学コード読取工程と、
前記光学コード読取工程で光学コードが読取られると、前記光学コードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する計時工程と、
前記計時工程で生成された読取時刻情報に基づいて、前記標準価格情報が示す標準価格または前記変更後価格情報が示す変更後価格を、前記商品の販売価格として選択する価格選択工程とを含むことを特徴とする商品価格変更方法である。
【0021】
また本発明は、コンピュータを、前記商品価格変更装置として機能させるための商品価格変更プログラムである。
【0022】
また本発明は、前記商品価格変更プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、商品価格変更装置は、光学コード情報生成部と、出力部と、光学コード読取部と、計時部と、価格選択部とを含んで構成される。光学コード情報生成部は、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する。出力部は、光学コード情報を光学的に読取り可能な光学コードとして出力する。光学コード読取部は、出力部によって出力された光学コードを光学的に読取る。計時部は、光学コード読取部によって光学コードが読取られると、光学コードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する。価格選択部は、計時部によって生成された読取時刻情報に基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、商品の販売価格として選択する。
【0024】
商品価格変更装置では、バーコードなどの光学コードに、通常価格、変更後価格および価格変更時刻などを示す商品情報が含まれる。したがって、商品価格変更装置は、商品の販売時に、商品の価格に関する情報を関連付けたデータベースから販売価格を取得する構成に比べて、光学コードを読取ってから商品の販売価格を決定するまでの処理を簡略化して、処理時間を短縮することができる。これによって、商品価格変更装置は、光学コードを読取ると、商品の販売時刻に応じた販売価格を自動的にかつ短時間に決定することができる。
【0025】
価格に関するデータベースを用いる構成では、販売する商品の種類が増加するとデータベースに記憶する情報量が増加するけれども、商品価格変更装置は、価格に関する情報を光学コードとして出力するので、販売する商品の種類が増加しても商品価格変更装置内に記憶する情報が増加することを抑制することができる。
【0026】
商品価格変更装置は、光学コードを個々の販売商品に対応付け、たとえば貼付するなどすることによって、異種類または同種類の複数の商品のうち、個々の商品ごとに販売価格を個別に設定することが可能となる。
【0027】
また、商品価格変更装置は、光学コードが読取られると、計時部から読取時刻情報が価格選択部へ入力されるので、光学コードが読取られるだけで、商品の販売時刻に応じた販売価格を自動的にかつ正確に決定することができる。
【0028】
また本発明によれば、価格選択部は、読取時刻情報が示す読取時刻と価格変更時刻情報が示す価格変更時刻とを比較する。価格選択部は、読取時刻が価格変更時刻よりも前であるとき、販売中商品の販売価格として標準価格を選択し、読取時刻が価格変更時刻以後であるとき、販売中商品の販売価格として変更後価格を選択する。
【0029】
これによって、価格選択部は、光学コードの読取時刻に基づいて販売価格を選択することができるので、たとえば商品の決済時などに光学コードを読取ることによって、商品の販売時刻に応じた販売価格を正確に決定することができる。
【0030】
また本発明によれば、商品情報は、商品の種類を個別に識別するための商品識別情報をさらに含む。商品価格変更装置は、記憶部と、取得部とをさらに含む。記憶部は、商品識別情報と、商品名を表わす商品名情報とを関連付けた状態で記憶する。取得部は、記憶部に記憶される商品識別情報および商品名情報のうちの少なくともいずれか1つを取得する。
【0031】
これによって、操作者は、商品情報を入力する前に商品名情報と商品識別情報とを取得することによって、商品名を確認しながらその商品名の商品に対する商品情報を入力することができる。したがって、商品価格変更装置は、商品情報の誤入力を抑制することができる。
【0032】
光学コードには商品識別情報が含まれるので、光学コードを読取った後に、商品識別情報に関連付けられた商品名情報を取得することができる。したがって、商品の販売者は、商品の決済時に、光学コードが示す商品名と、光学コードが付された販売商品とが一致するか否かを確認することができる。これによって、商品価格変更装置は、販売商品に誤った商品コードが付されているか否かを確認させることができ、商品を適切な価格で販売することができる。
【0033】
また本発明によれば、出力部は、商品情報に含まれる標準価格情報が示す標準価格、価格変更時刻情報が示す価格変更時刻、および変更後価格情報が示す変更後価格と、取得部によって取得された商品名情報が示す商品名とを、文字として出力する。
【0034】
これによって、商品価格変更装置は、商品名、標準価格、価格変更時刻、変更後価格および光学コードを、たとえば紙のラベルなどに印刷することができる。したがって、このラベルを販売商品に貼付しておくことによって、商品の購入者は、商品の価格が価格変更時刻に変更されることを知ることができる。したがって、商品価格変更装置は、商品の価格を変更する時刻に変更後価格が印字されたラベルを商品に再貼付する場合に比べて、作業負担を軽減させ、かつラベルのコストの増加を抑制することができる。
【0035】
また本発明によれば、商品情報は、商品の標準価格の変更が行われる価格変更日付を表す価格変更日付情報をさらに含む。価格選択部には、光学コード読取部によって光学コードが読取られた読取日付を表す読取日付情報が入力される。価格選択部は、読取日付情報および読取時刻情報と、光学コード読取部によって読取られた光学コードが示す商品情報とに基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、商品の販売価格として選択する。
【0036】
これによって、商品価格変更装置は、出力した光学コードを2日間以上用いて商品を販売することができる。したがって、商品価格変更装置は、操作者が商品情報を毎日入力して光学コードを作成する場合に比べて、作業負担を軽減させることができる。
【0037】
また本発明によれば、商品価格変更方法は、光学コード情報生成工程と、出力工程と、光学コード読取工程と、計時工程と、価格選択工程と含む。光学コード情報生成工程では、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する。出力工程では、光学コード情報生成工程で生成された光学コード情報を、光学的に読取り可能な光学コードとして出力する。光学コード読取工程では、出力工程で出力された光学コードを光学的に読取る。計時工程では、光学コード読取工程で光学コードが読取られると、光学コードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する。価格選択工程では、計時部によって生成された読取時刻情報に基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、商品の販売価格として選択する。
【0038】
商品価格変更方法では、バーコードなどの光学コードに、通常価格、変更後価格および価格変更時刻などを示す商品情報が含まれる。したがって、商品価格変更方法では、商品の販売時に、商品の価格に関する情報を関連付けたデータベースから販売価格を取得する構成に比べて、光学コードを読取ってから商品の販売価格を決定するまでの処理を簡略化して、処理時間を短縮することができる。これによって、商品価格変更方法では、光学コードを読取ると、商品の販売時刻に応じた販売価格を自動的にかつ短時間に決定することができる。
【0039】
価格に関するデータベースを用いる構成では、販売する商品の種類が増加するとデータベースに記憶する情報量が増加するけれども、商品価格変更方法では、価格に関する情報を光学コードとして出力するので、販売する商品の種類が増加しても商品価格変更方法内に記憶する情報が増加することを抑制することができる。
【0040】
商品価格変更方法では、光学コードを個々の販売商品に対応付け、たとえば貼付するなどすることによって、異種類または同種類の複数の商品のうち、個々の商品ごとに販売価格を個別に設定することが可能となる。
【0041】
また本発明によれば、商品価格変更プログラムは、コンピュータを、商品価格変更装置として機能させる。
【0042】
また本発明によれば、コンピュータ読取り可能な記録媒体は、商品価格変更プログラムを記憶している。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の一形態に係る商品価格変更装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】バーコード発行端末2の構成を示すブロック図である。
【図3】発行端末一時記憶部17に記憶される商品名一覧情報46の一例を示す図である。
【図4】サーバ3の構成を示すブロック図である。
【図5】サーバ記憶部53に記憶される商品一覧情報58の一例を示す図である。
【図6】POS端末4の構成を示すブロック図である。
【図7】POS一時記憶部65に記憶される購入テーブル89の一例を示す図である。
【図8】バーコード発行端末2がバーコードを発行する処理を示すフローチャートの一部である。
【図9】バーコード発行端末2がバーコードを発行する処理を示すフローチャートの残余である。
【図10】発行端末一時記憶部17に記憶される印字データ47の一例を示す図である。
【図11】バーコードプリンタ22が印刷するラベル50の一例を示す図である。
【図12】バーコードを発行するときのサーバ3の処理を示すフローチャートである。
【図13】POS端末4での処理を示すフローチャートの一部である。
【図14】POS端末4での処理を示すフローチャートの残余である。
【図15】POS一時記憶部65に記憶される商品詳細情報86の一例を示す図である。
【図16】POS一時記憶部65に記憶される購入テーブル89の他の例を示す図である。
【図17】レシートプリンタ66が印刷するレシート91の一例を示す図である。
【図18】販売商品を決済するときのサーバ3の処理を示すフローチャートである。
【図19】価格表示ラベル131および割引金額表示ラベル132の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、本発明の実施の一形態に係る商品価格変更装置1の構成を示すブロック図である。商品価格変更装置1は、バーコード発行端末2と、サーバ3と、POS(Point Of
Sales)端末4とを含んで構成される。商品価格変更方法は、商品価格変更装置1によって実行される。
【0045】
バーコード発行端末2、サーバ3およびPOS端末4は、インターネットなどの公衆通信網6およびLAN(Local Area Network)7を介して互いに接続され、通信を行うことができる。他の実施形態では、バーコード発行端末2、サーバ3およびPOS端末4の間を、公衆通信網6を用いずにLAN7によって接続する構成にしてもよい。
【0046】
本実施形態では、商品価格変更装置1が、商品価格変更装置1およびバーコード発行端末2をそれぞれ1つずつ含む構成であるけれども、複数の商品価格変更装置1および複数のバーコード発行端末2を含めて商品価格変更装置1を構成してもよい。
【0047】
商品価格変更装置1では、バーコード発行端末2が商品の価格に関する情報を表す光学コードを発行し、POS端末4が光学コードを読取って商品の価格を決定する構成である。光学コードは、図形などの画像情報によって示され、光学的に読取られる。
【0048】
本実施形態では、光学コードとしてバーコードを用いる構成である。バーコードは、たとえば13桁の文字の組合せを表す一次元のコードである。この文字には、数字および記号も含まれる。
【0049】
本実施形態では、光学コードとしてバーコードを用いる構成であるけれども、他の実施形態では、光学コードとしてQR(Quick Response code)コードなどの2次元コードを用いる構成であってもよい。
【0050】
図2は、バーコード発行端末2の構成を示すブロック図である。バーコード発行端末2は、発行端末入力部11と、バーコードスキャナ12と、入力インタフェース(
interface:略称「I/F」)13と、光学コード情報生成部である発行端末制御部14と、取得部である発行端末通信部15と、発行端末プログラム記憶部16と、発行端末一時記憶部17と、出力インタフェース18と、表示駆動部19と、表示バッファ20と、表示部21と、出力部であるバーコードプリンタ22とを含んで構成される。さらにバーコード発行端末2は、図示しないRTC(Real Time Clock)を含む。
【0051】
発行端末入力部11は、タッチパネル25と、カーソルキー26と、エンタキー27と、テンキー28と、トリガキー29とを含んで構成される。発行端末入力部11には、標準価格情報と、価格変更時刻情報と、変更後価格情報と、商品識別情報である商品コードとを含む商品情報が、操作によって入力される。標準価格情報は、商品の標準価格を表す。価格変更時刻情報は、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す。変更後価格情報は、標準価格の変更後の変更後価格を表す。変更後価格情報には、標準価格よりも高い価格または低い価格が表わされる。商品コードは、商品の種類を個別に識別するための情報である。商品情報は、標準価格情報と、価格変更時刻情報と、変更後価格情報と、商品コードとが予め定める順序で並べられる。
【0052】
タッチパネル25は、表示部21の表面などに装着され、操作者が指または専用のペンで触れることによって、入力操作が行われる。カーソルキー26は、上下左右のそれぞれの向きを示す4つのキーから構成され、カーソルの位置を移動させるなどするために操作される。エンタキー27は、入力内容を確定させるときなどに用いられる。テンキー28は、「0(零)」から「9」の各数字に対応する10のキーから構成され、数字の入力などに用いられる。トリガキー29は、たとえばバーコードスキャナ12を駆動させるときなどに用いられる。
【0053】
バーコードスキャナ12は、画像情報であるバーコードを光学的に読取り、読取った情報を電気信号に変換して出力する。入力インタフェース13は、発行端末入力部11と、バーコードスキャナ12と、発行端末制御部14との間に介在し、互いを電気的に接続する。発行端末入力部11に入力された情報、およびバーコードスキャナ12で読取られた情報は、入力インタフェース13を介して、発行端末制御部14へ送られる。
【0054】
発行端末制御部14は、たとえばCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)によって実現される。発行端末制御部14は、発行端末入力部11に入力された商品情報を画像情報として表す光学コード情報を、生成する。光学コード情報は、バーコードを表すバーコードイメージである。
【0055】
発行端末制御部14は、発行端末入力制御処理部31と、発行端末表示制御処理部32と、発行端末印字制御処理部33と、バーコード生成処理部34と、発行端末カレンダ制御処理部35と、発行端末通信制御処理部36とを含む。
【0056】
発行端末入力制御処理部31は、発行端末入力部11に含まれるタッチパネル25と、カーソルキー26と、エンタキー27と、テンキー28と、トリガキー29とを制御する。発行端末表示制御処理部32は、表示部21の動作を制御する。発行端末印字制御処理部33は、バーコードプリンタ22の動作を制御する。
【0057】
バーコード生成処理部34は、発行端末入力部11に入力された情報に基づいて、バーコードを表す情報であるバーコードイメージ48を生成する。バーコード生成処理部34は、予め定める方式に従って、商品情報文字列をバーコードイメージ48に変換する。商品情報文字列は、たとえば27桁の文字列からなり、商品情報を示す。この文字列には、文字、数字、記号が含まれる。
【0058】
発行端末カレンダ制御処理部35は、たとえばバーコードを生成した日付、時刻、または日時などを、RTCから取得する。発行端末通信制御処理部36は、発行端末通信部15の動作を制御する。
【0059】
発行端末通信部15は、LAN7に接続され、バーコード発行端末2とサーバ3との間で通信を行う。発行端末通信部15は、後述するサーバ記憶部53に商品一覧情報58として記憶される商品識別情報および商品名情報のうち、少なくともいずれか1つを取得する。
【0060】
発行端末プログラム記憶部16は、たとえば半導体メモリまたはハードディスク装置などによって構成され、読み書き可能な記憶装置である。発行端末プログラム記憶部16は、発行端末制御プログラム41と、発行端末印字フォーマット42と、バーコード生成情報43とを記憶する。
【0061】
発行端末制御プログラム41は、発行端末制御部14がバーコード発行端末2の動作全般を制御するための制御プログラムである。発行端末印字フォーマット42は、バーコードプリンタ22によって、バーコード、文字などを印刷するときのフォーマットに関する情報である。バーコード生成情報43は、発行端末制御部14がバーコード生成処理34を行うための情報である。
【0062】
発行端末一時記憶部17は、たとえば半導体メモリまたはハードディスク装置などによって構成され、読み書き可能な記憶装置である。発行端末一時記憶部17は、発行端末プログラム記憶部16と一体に構成されてもよい。
【0063】
発行端末一時記憶部17は、商品名一覧情報46と、印字データ47と、バーコードイメージ48とを一時的に記憶する。商品名一覧情報46は、店舗で販売する各商品の名称表わす情報である。印字データ47は、発行端末入力部11に入力された情報に基づいてバーコードなどを作成するために一時的に記憶される情報である。バーコードイメージ48は、発行端末制御部14によって生成されたバーコードを表す情報である。
【0064】
出力インタフェース18は、発行端末制御部14と、表示駆動部19と、バーコードプリンタ22との間に介在し、互いを電気的に接続する。発行端末制御部14から送られた情報は、出力インタフェース18を介して表示駆動部19またはバーコードプリンタ22へ送られる。
【0065】
表示駆動部19は、表示部21を駆動させ、さらに表示部21に表示させる情報の少なくとも一部を表示バッファ20に送る。表示バッファ20は、表示部21に表示させる情報を一時的に記憶する。表示部21は、たとえば液晶パネル、プラズマパネル、有機EL(Organic Electro-Luminescence)パネル、ブラウン管、映像プロジェクタなどによって構成される。表示部21は、表示駆動部19から送られた情報を表示させる。
【0066】
バーコードプリンタ22は、発行端末制御部14によって生成されたバーコードイメージが入力され、入力されたバーコードイメージを、光学的に読取り可能なバーコードとして出力する。さらに、バーコードプリンタ22は、入力された商品情報に含まれる標準価格情報が示す標準価格、価格変更日時情報が示す価格日時時刻、および変更後価格情報が示す変更後価格と、発行端末通信部15によって取得された商品名情報が示す商品名とを、文字として出力する。
【0067】
バーコードプリンタ22は、発行端末制御部14から送られるバーコードイメージ48、および文字情報を、ラベル50などに印刷する。印刷されたラベル50には、商品の価格に関する情報が、バーコードおよび文字によって表示される。
【0068】
図3は、発行端末一時記憶部17に記憶される商品名一覧情報46の一例を示す図である。商品名一覧情報46は、表示部21に表示される。商品名一覧情報46は、項目として「商品名」を含み、たとえば1行目に「キャベツ」、2行目に「トマト」、3行目に「鮭」、4行目に「豚肉」、5行目に「牛肉」を示す。
【0069】
図4は、サーバ3の構成を示すブロック図である。サーバ3は、サーバ通信部51と、サーバ制御部52と、記憶部であるサーバ記憶部53とを含んで構成される。サーバ通信部51は、サーバ3とバーコード発行端末2との間、およびサーバ3とPOS端末4との間で通信を行う。
【0070】
サーバ記憶部53は、たとえば半導体メモリまたはハードディスク装置などによって構成され、読み書き可能な記憶装置である。サーバ記憶部53は、商品コードと、商品名を表わす商品名情報とを関連付けた状態で、商品一覧情報58として記憶する。商品一覧情報58は、複数の商品について、商品コードと商品名情報とを関連付ける。
【0071】
サーバ制御部52は、たとえばCPUによって実現される。サーバ制御部52は、サーバ通信制御処理部56と、抽出処理部57とを含む。サーバ通信制御処理部56は、発行端末通信部15の動作を制御する。抽出処理部57は、サーバ記憶部53に記憶される商品一覧情報58から、商品名情報および商品コードの少なくともいずれかを抽出する。
【0072】
図5は、サーバ記憶部53に記憶される商品一覧情報58の一例を示す図である。商品一覧情報58は、項目として「商品名」と「商品コード」とを含む。たとえば商品一覧情報58は、1行目に商品名「キャベツ」および商品コード「49−−−−−−−−−−−」が示され、2行目に商品名「トマト」および商品コード「49−−−−−−−−−−−」が示される。
【0073】
さらに商品一覧情報58は、3行目に商品名「鮭」および商品コード「49−−−−−−−−−−−」が示され、4行目に商品名「豚肉」および商品コード「4901234567890」が示され、5行目に商品名「牛肉」および商品コード「49−−−−−−−−−−−」が示される。
【0074】
図6は、POS端末4の構成を示すブロック図である。POS端末4は、POS入力部61と、光学コード読取部であるバーコードスキャナ12と、入力インタフェース13と、取得部であるPOS通信部62と、価格選択部であるPOS制御部63と、POSプログラム記憶部64と、POS一時記憶部65と、出力インタフェース18と、表示駆動部19と、表示バッファ20と、表示部21と、レシートプリンタ66とを含んで構成される。さらにPOS端末4は、計時部である図示しないRTCを含む。
【0075】
バーコードスキャナ12は、バーコードプリンタ22によって出力されたバーコードであって、販売されている販売中商品に対応付けられたバーコードを、光学的に読取る。バーコードスキャナ12は、読取ったバーコードの情報を電気信号に変換して出力する。
【0076】
POS入力部61は、タッチパネル25と、カーソルキー26と、エンタキー27と、テンキー28と、合計キー71とを含む。合計キー71は、複数の商品の価格が入力された後に、価格の合計値を求めるときなどに使用される。
【0077】
POS通信部62は、LAN7に接続され、POS端末4とサーバ3との間で通信を行う。POS通信部62は、サーバ記憶部53に商品一覧情報58として記憶される商品識別情報および商品名情報のうち、少なくともいずれか1つを取得する。
【0078】
入力インタフェース13は、POS入力部61と、バーコードスキャナ12と、POS制御部63との間に介在し、互いを電気的に接続する。POS入力部61に入力された情報、およびバーコードスキャナ12で読取られた情報は、入力インタフェース13を介して、POS制御部63へ送られる。
【0079】
POS制御部63は、たとえばCPUによって実現される。POS制御部63は、POS通信制御処理部72と、POS入力制御処理部73と、POS表示制御処理部74と、POS印字制御処理部75と、バーコード解読処理部76と、バーコード桁数判断処理部77と、POSカレンダ制御処理部78とを含む。
【0080】
POS通信制御処理部72は、POS通信部62の動作を制御する。POS入力制御処理部73は、POS入力部61に含まれるタッチパネル25と、カーソルキー26と、エンタキー27と、テンキー28と、合計キー71とを制御する。POS表示制御処理部74は、表示部21の動作を制御する。POS印字制御処理部75は、レシートプリンタ66の動作を制御する。
【0081】
POS制御部63には、バーコードスキャナ12によってバーコードが読取られた読取日時を表す読取日時情報が入力される。読取日時情報は、読取時刻を表す読取時刻情報と、読取日付を表す読取日付情報とを含む情報である。この読取日時情報は、操作によって入力される構成であってもよい。POS制御部63は、読取日時情報に基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、販売中商品の販売価格として選択する。
【0082】
POS制御部63は、読取日時情報が示す読取日時と価格変更日時情報が示す価格変更日時とを比較する。POS制御部63は、読取日時が価格変更日時よりも前であるとき、販売中商品の販売価格として標準価格を選択し、読取日時が価格変更日時以後であるとき、商品の販売価格として変更後価格を選択する。
【0083】
バーコード解読処理76は、バーコードスキャナ12から送られるバーコードイメージ48を、デコードすなわち解読して商品情報文字列を生成する処理である。
【0084】
バーコード桁数判断処理77は、バーコードスキャナ12から送られるバーコードイメージ48について、バーコードイメージ48が示す商品情報文字列の桁数を判断する処理である。発行端末カレンダ制御処理35は、たとえばバーコードスキャナ12がバーコードを読取った日付、時刻、または日時などを、RTCから取得する処理である。
【0085】
RTCは、バーコードスキャナ12によってバーコードが読取られると、バーコードを読取った読取日時を計時し、読取日時情報を生成して出力する。RTCは、読取日時情報をPOS制御部63へ送る。POS制御部63には、RTCによって生成された読取時刻情報が入力される。
【0086】
POSプログラム記憶部64は、たとえば半導体メモリまたはハードディスク装置などによって構成され、読み書き可能な記憶装置である。POSプログラム記憶部64は、POS制御プログラム81と、POS印字フォーマット82と、バーコード解読情報83とが記憶される。
【0087】
POS制御プログラム81は、POS制御部63がPOS端末4の動作全般を制御するための制御プログラムである。POS印字フォーマット82は、レシートプリンタ66によって、商品名、商品の販売価格などの文字を印刷するときのフォーマットに関する情報である。バーコード解読情報83は、POS制御部63がバーコード解読処理76を行うための情報である。
【0088】
POS一時記憶部65は、たとえば半導体メモリまたはハードディスク装置などによって構成され、読み書き可能な記憶装置である。POS一時記憶部65は、POSプログラム記憶部64と一体に構成されてもよい。
【0089】
POS一時記憶部65は、商品詳細情報86と、バーコードイメージ48と、デコード結果情報88と、購入テーブル89とを、一時的に記憶する。商品詳細情報86は、バーコードスキャナ12によって読取られたバーコードに関する情報、およびバーコードスキャナ12がバーコードを読取った日時などの情報である。
【0090】
バーコードイメージ48は、バーコードスキャナ12から送られる情報である。デコード結果情報88は、POS制御部63によってバーコードイメージ48がデコードされた結果を表す情報である。購入テーブル89には、購入された商品、すなわちバーコードスキャナ12によって読取られたバーコードが付された商品について、価格などの情報が蓄積される。
【0091】
出力インタフェース18は、POS制御部63と、表示駆動部19と、レシートプリンタ66との間に介在し、互いを電気的に接続する。POS制御部63から送られた情報は、出力インタフェース18を介して表示駆動部19またはレシートプリンタ66へ送られる。レシートプリンタ66は、POS制御部63から送られた情報をレシート91として印刷する。
【0092】
図7は、POS一時記憶部65に記憶される購入テーブル89の一例を示す図である。図7に示す購入テーブル89は、「累計」ボタン90とともに、表示部21に表示されている状態を示す。購入テーブル89は、項目として「商品名」、「金額」、「割引」、「割引額」および「割引後」とを含む。商品名は、購入する商品の名称を示し、金額は、この商品の標準価格を示す。割引は、購入する商品の価格が割引されているか否かを示す。割引額は、金額から割引後を引いた額を示す。割引後は、商品の割引後の価格、すなわち変更後価格を示す。
【0093】
たとえば購入テーブル89は、1行目に商品名「コロッケ」、金額「60」、割引「割引」、割引額「−6」および割引後「54」が示され、2行目に商品名「缶詰」、金額「120」、割引「(空欄)」、割引額「(空欄)」および割引後「120」が示される。
【0094】
購入テーブル89は、3行目に商品名「トマト」、金額「90」、割引「(空欄)」、割引額「(空欄)」および割引後「90」が示され、4行目に商品名「豚肉」、金額「500」、割引「割引」、割引額「−100」および割引後「400」が示される。購入テーブル89には、各商品の金額および割引後のそれぞれの合計額が含まれ、「累計」ボタン90に触れることによって表示部21に合計額が表示される。
【0095】
図8は、バーコード発行端末2がバーコードを発行する処理を示すフローチャートの一部である。図9は、バーコード発行端末2がバーコードを発行する処理を示すフローチャートの残余である。図10は、発行端末一時記憶部17に記憶される印字データ47の一例を示す図である。図11は、バーコードプリンタ22が印刷するラベル50の一例を示す図である。
【0096】
図10に示す印字データ47は、第1領域101と、第2領域102と、第3領域103と、第4領域104と、第5領域105と、第6領域106と、第7領域107と、第8領域108とからなる。第1〜第8領域101〜108には、発行端末制御部14によって順次的に情報が記憶される。
【0097】
バーコード発行端末2によってバーコードを発行する処理を開始するとき、ステップA0に進んで処理が開始される。ステップA1では、発行端末制御部14は、発行端末通信部15に対してサーバ3との接続を指示し、バーコード発行端末2とサーバ3との間の通信を開始させる。
【0098】
ステップA2では、発行端末通信部15は、サーバ3から商品名一覧情報46を受信する。商品名一覧情報46は、商品名情報と商品コードとからなる商品一覧情報58のうち、商品名情報のみからなる情報である。ステップA2〜A16は、光学コード情報生成工程である。
【0099】
ステップA3では、発行端末制御部14は、サーバ3から受信した商品名一覧情報46を発行端末一時記憶部17に記憶させる。ステップA4では、発行端末制御部14は、表示部21に商品名一覧情報46を表示させる。表示部21は、図3に示したように、商品名の一覧を表示させる。
【0100】
ステップA5では、操作者は、表示部21に表示された商品名一覧情報46を認識し、タッチパネル25などの入力部によって、バーコードを発行する商品、たとえば商品名「豚肉」を選択する。発行端末制御部14は、商品名が選択されたか否かを判定する。発行端末制御部14によって、商品名が選択されたと判定されると、ステップA6に進み、商品名が選択されなかったと判定されると、ステップA20に進む。
【0101】
ステップA6では、発行端末制御部14は、選択された商品名を表す商品名情報と、この商品名情報に関連付けられる商品コード情報との送信を、サーバ3に要求する。ステップA7では、発行端末通信部15は、商品名情報および商品コード情報を、サーバ3から受信する。
【0102】
ステップA8では、発行端末制御部14は、発行端末通信部15が受信した商品コード情報および商品コード情報を、印字データ47の一部として発行端末一時記憶部17に記憶させる。発行端末制御部14は、たとえば商品コード情報が示す13桁の数字である商品コード「4901234567890」を第1領域101に記憶させ、商品名情報が示す商品名「豚肉」を第5領域105に記憶させる。
【0103】
ステップA9では、操作者は、テンキー28などの入力部から、ステップA5で選択した商品名「豚肉」の商品について、標準価格を入力する。操作者は、標準価格をたとえば500円と入力する。発行端末制御部14は、入力された標準価格を表す4桁の数字である「0500」を、第2領域102に記憶させる。
【0104】
ステップA10では、発行端末制御部14は、第2領域102に記憶される「0500」に「円」を加えて「500円」とし、この「500円」を第6領域106に記憶させる。
【0105】
ステップA11では、操作者は、ステップA5で選択した商品名「豚肉」の商品について、割引を適用する日時である価格変更日時を、テンキー28などの入力部から入力する。操作者は、価格変更日時をたとえば1月21日18時と入力する。発行端末制御部14は、入力された価格変更日時を表す6桁の数字である「012118」を、第3領域103に記憶させる。他の実施形態では、価格変更日時に代えて、価格を変更する時刻である価格変更時刻、または価格を変更する日付である価格変更日付を入力する構成であってもよい。
【0106】
ステップA12では、発行端末制御部14は、第3領域103に記憶される「012218」に基づいて、「01月21日18時以降」を第7領域107に記憶させる。具体的には、発行端末制御部14は、「012118」のうち、上1桁および上2桁の数字である「01」に「月」を加えて「01月」とし、上3桁および上4桁の数字である「21」に「日」を加えて「21日」とし、上5桁および上6桁の数字である「18」に「時以降」を加えて「18時以降」とする。
【0107】
ステップA13では、操作者は、ステップA5で選択した商品名「豚肉」の商品について、割引後の価格である変更後価格を、テンキー28などの入力部から入力する。操作者は、変更後価格をたとえば400円と入力する。発行端末制御部14は、入力された価格後価格を表す4桁の数字である「0400」を、第4領域104に記憶させる。
【0108】
ステップA14では、発行端末制御部14は、第4領域104に記憶される「0400」に「円」を加えて「400円」とし、この「400円」を第8領域108に記憶させる。ステップA15では、発行端末制御部14は、第1〜第4領域101〜104に記憶される数字を示すバーコードを表すバーコードイメージ48を生成する。第1〜第4領域101〜104に記憶される数字を、順次的に並べた文字列は、商品情報文字列である。
【0109】
ステップA16では、発行端末制御部14は、生成したバーコードイメージ48を発行端末一時記憶部17に記憶させる。ステップA17では、発行端末制御部14は、発行端末プログラム記憶部16に記憶される発行端末印字フォーマット42を呼び出す。ステップA17,18は、出力工程である。
【0110】
ステップA18では、発行端末制御部14は、発行端末一時記憶部17に記憶される第5〜第8領域105〜108内の情報およびバーコードイメージ48とを、バーコードプリンタ22へ送る。バーコードプリンタ22は、発行端末制御部14から送られた第5〜第8領域105〜108内の情報およびバーコードイメージ48とを、たとえばラベル50などに印刷する。
【0111】
図11に示したラベル50は、文字情報によって「豚肉500円 1月21日18時以降400円」と表示され、画像情報によってバーコードが示される。「豚肉」は商品名であり、「500円」は標準価格であり、「1月21日18時以降」は価格変更日時であり、「400円」は変更後価格である。
【0112】
ステップA19では、発行端末制御部14は、発行端末一時記憶部17に記憶される印字データ47の第1〜第8領域101〜108を削除して、ステップA5に進む。
【0113】
ステップA20では、操作者は、バーコードを発行する処理を終了させるか否かを入力する。発行端末制御部14は、バーコードの発行処理を終了させることを表す情報が、操作者から入力されたか否かを判定する。発行端末制御部14によって、処理を終了させることを表す情報が入力されたと判定されると、ステップA21に進み、処理を終了させることを表す情報が入力されていないと判定されると、ステップA5に進む。
【0114】
ステップA21では、発行端末制御部14は、発行端末通信部15に対して、バーコード発行端末2とサーバ3との間の通信を切断させることを指示し、ステップA22に進んで処理が終了する。
【0115】
図12は、バーコードを発行するときのサーバ3の処理を示すフローチャートである。サーバ3の電源がオン状態になるなど、バーコード発行端末2との間での通信が可能な状態になると、ステップB0に進んで処理が開始される。
【0116】
ステップB1では、サーバ制御部52は、サーバ3とバーコード発行端末2との間の接続が開始され、サーバ3とバーコード発行端末2との間で通信が行える状態であるか否かを判定する。サーバ制御部52によって、バーコード発行端末2との接続が開始されたと判定されると、ステップB2に進み、バーコード発行端末2との接続が開始されていないと判定されると、再びステップB1での処理が行われる。
【0117】
ステップB2では、サーバ制御部52は、サーバ記憶部53に記憶される商品一覧情報58から、商品名情報を抽出し、抽出した商品名情報を商品名一覧情報46として、バーコード発行端末2へ送信する。
【0118】
ステップB3では、サーバ制御部52は、バーコード発行端末2から商品コード情報の送信要求があるか否かを判定する。サーバ制御部52によって、商品コード情報の送信要求があったと判定されると、ステップB4に進み、商品コード情報の送信要求がないと判定されると、ステップB7に進む。
【0119】
ステップB4では、サーバ制御部52は、図8に示すステップA5で選択された商品の商品名情報を、バーコード発行端末2から受信する。ステップB5では、サーバ制御部52は、受信した商品名情報に関連付けられる商品コード情報および商品名情報を、商品一覧情報58から抽出する。
【0120】
ステップB6では、サーバ制御部52は、抽出した商品コード情報および商品名情報をバーコード発行端末2へ送信することを、サーバ通信部51に対して指示する。サーバ通信部51は、抽出した商品コード情報および商品名情報を、バーコード発行端末2へ送信して、ステップB3に進む。
【0121】
ステップB7では、サーバ制御部52は、バーコードの発行処理から通信を切断することを表す情報を、受信したか否かを判定する。サーバ制御部52によって、通信を切断することを表す情報を受信していないと判定されると、ステップB3に進み、通信を切断することを表す情報を受信したと判定されると、ステップB8に進んで処理が終了する。
【0122】
図13は、POS端末4での処理を示すフローチャートの一部である。図14は、POS端末4での処理を示すフローチャートの残余である。図15は、POS一時記憶部65に記憶される商品詳細情報86の一例を示す図である。図16は、POS一時記憶部65に記憶される購入テーブル89の他の例を示す図である。図17は、レシートプリンタ66が印刷するレシート91の一例を示す図である。
【0123】
図15に示す商品詳細情報86は、第1記憶領域111と、第2記憶領域112と、第3記憶領域113と、第4記憶領域114と、第5記憶領域115と、第6記憶領域116と、第7記憶領域117と、第8記憶領域118と、第9記憶領域119とからなる。第1〜第9記憶領域111〜119には、POS制御部63によって順次的に情報が記憶される。
【0124】
POS端末4によってバーコードの処理を開始するとき、ステップC0に進んで処理が開始される。ステップC1では、操作者は、バーコードスキャナ12を用いて、ラベル50に印刷されたバーコードを読取る。このラベル50は、販売されている販売中商品に対応付けられる。対応付けは、たとえばラベル50を販売中商品に貼付することなどによって行われる。バーコードスキャナ12は、読取ったバーコードを表すバーコードイメージ48を、POS制御部63に送る。ステップC1〜C8は、光学コード読取工程である。
【0125】
ステップC2では、POS制御部63は、バーコードスキャナ12から送られたバーコードイメージ48を、サーバ一時記憶部に記憶させる。ステップC3では、POS制御部63は、バーコードスキャナ12から送られたバーコードイメージ48を、デコードすなわち解析して、27桁の数字を生成する。
【0126】
ステップC4では、POS制御部63は、デコードして得られた27桁の数字を、デコード結果情報88としてサーバ一時記憶部に記憶させる。この27桁の数字は、上1桁〜上13桁の数字が商品コードを示し、上14桁〜上17桁の数字が標準価格を示し、上18桁〜上23桁の数字が価格変更日時を示し、上24桁〜上27桁の数字が変更後価格を示す。
【0127】
ステップC5では、POS制御部63は、サーバ一時記憶部に記憶されるデコード結果情報88が示す27桁の数字のうち、上1桁〜上13桁の数字、たとえば「4901234567890」を第1記憶領域111に記憶させる。ステップC6では、POS制御部63は、デコード結果情報88が示す27桁の数字のうち、上14桁〜上17桁の数字、たとえば「0500」を第2記憶領域112に記憶させる。
【0128】
ステップC7では、POS制御部63は、デコード結果情報88が示す27桁の数字のうち、上18桁〜上23桁の数字たとえば「012218」を第3記憶領域113に記憶させる。ステップC8では、POS制御部63は、デコード結果情報88が示す27桁の数字のうち、上24桁〜上27桁の数字たとえば「0400」を第4記憶領域114に記憶させる。
【0129】
ステップC9では、POS制御部63は、バーコードスキャナ12がバーコードを読取った日時である読取日時を表す読取日時情報を、POS端末4内のRTCから取得する。POS制御部63は、読取日時として、たとえば「1月22日20時」を表す6桁からなる数字「012220」を取得する。ステップC9〜C21は、価格選択工程である。
【0130】
ステップC10では、POS制御部63は、読取日時「012220」を第5記憶領域115に記憶させる。ステップC11では、POS制御部63は、第1記憶領域111に記憶する商品コード情報に関連付けられる商品名情報の送信を、サーバ3に要求する。
【0131】
ステップC12では、POS制御部63は、たとえば商品名「豚肉」を表す商品名情報をサーバ3から受信する。ステップC13では、POS制御部63は、受信した商品名情報を、第6記憶領域116に記憶させる。
【0132】
ステップC14では、POS制御部63は、第2記憶領域112に記憶される標準価格情報「0500」から上1桁の「0(零)」を削除して、「500」を第7記憶領域117に記憶させる。
【0133】
ステップC15では、POS制御部63は、レシートプリンタ66に指示をし、第6記憶領域116に記憶される「豚肉」および第7記憶領域117に記憶される「500」をレシート91に印字させる。
【0134】
ステップC16では、POS制御部63は、第6記憶領域116に記憶される「豚肉」および第7記憶領域117に記憶される「500」を、購入テーブル89に記憶させる。図16に示す購入テーブル89は、項目として「商品名」、「金額」、「割引」および「割引額」を含む。
【0135】
たとえば購入テーブル89は、1行目に商品名「コロッケ」、金額「60」、割引「割引」および割引額「−6」が示され、2行目に商品名「缶詰」、金額「120」、割引「(空欄)」および割引額「(空欄)」が示される。購入テーブル89は、3行目に商品名「トマト」、金額「90」、割引「(空欄)」および割引額「(空欄)」が示され、4行目に商品名「豚肉」、金額「500」、割引「割引」および割引額「−100」が示される。
【0136】
4行目の「豚肉」および「500」は、ステップC16での処理で購入テーブル89に記憶され、「割引」および「−100」は、後に詳述するステップC20での処理で購入テーブル89に記憶されるものである。
【0137】
ステップC17では、POS制御部63は、第3記憶領域113に記憶される価格変更日時と、第5記憶領域115に記憶される読取日時とを比較する。POS制御部63によって、読取日時が価格変更日時よりも前であると判定されると、ステップC22に進み、読取日時が価格変更日時以後であると判定されると、ステップC18に進む。
【0138】
ステップC18では、POS制御部63は、第8記憶領域118に「割引」を記憶させる。ステップC19では、POS制御部63は、第4記憶領域114に記憶される変更後価格「0400」から、第2記憶領域112に記憶される標準価格「0500」を減算し、算出した「−100」を第9記憶領域119に記憶させる。
【0139】
ステップC20では、POS制御部63は、第8記憶領域118に記憶される「割引」および第9記憶領域119に記憶される「−100」を、購入テーブル89に記憶させる。ステップC21では、POS制御部63は、レシートプリンタ66に指示をし、第8記憶領域118に記憶される「割引」および第9記憶領域119に記憶される「−100」をレシート91に印字させる。ステップC22では、POS制御部63は、サーバ一時記憶部に記憶される商品詳細情報86の第1〜第9記憶領域111〜119を削除する。
【0140】
ステップC23では、POS制御部63は、次の商品の情報が入力されるか否かを判定する。POS制御部63によって、次の商品に付されるバーコードがバーコードスキャナ12から読取られるなど、次の商品の入力があると判定されると、ステップC1に進み、合計キー71が押下されるなど、次の商品の入力がないと判定されると、ステップC24に進む。
【0141】
ステップC24では、POS制御部63は、バーコードが読取られた各商品について、割引後の合計金額を演算する。ステップC25では、POS制御部63は、バーコードが読取られた全ての商品の累計金額を計算する。
【0142】
ステップC25では、POS制御部63は、レシートプリンタ66に指示をし、算出した累計金額、たとえば「664」をレシート91に印字させ、ステップC27に進んで処理が終了する。
【0143】
図17に示したレシート91は、レシート91の上端から、「コロッケ60円」、「(割引−6円)」、「缶詰120円」、「トマト90円」、「豚肉500円」、「(割引−100円)」、「累計金額664円」と表示される。レシート91に示される「豚肉500円」は、ステップC15の処理で印字され、「(割引−100円)」は、ステップC21の処理で印字され、「累計金額664円」は、ステップC26の処理で印字されたものである。
【0144】
図18は、販売商品を決済するときのサーバ3の処理を示すフローチャートである。サーバ3の電源がオン状態になるなど、POS端末4との間での通信が可能な状態になると、ステップD0に進んで処理が開始される。
【0145】
ステップD1では、サーバ制御部52は、商品コードに関連付けられる商品名を要求することを表す情報を、POS端末4から受信したか否かを判定する。サーバ制御部52によって、POS端末4からの要求があったと判定されると、ステップD2に進み、POS端末4からの要求がないと判定されると、ステップD5に進む。ステップD2では、サーバ送受信部は、POS端末4から送信された商品コード情報を受信する。
【0146】
ステップD3では、サーバ制御部52は、受信した商品コード情報に基づいて、商品名情報を抽出する。具体的には、サーバ制御部52は、受信した商品コード情報に関連付けられる商品名情報を、サーバ記憶部53に記憶される商品一覧情報58から抽出する。ステップD4では、サーバ制御部52は、抽出した商品コード情報および商品コード情報に関連付けられる商品名情報を、サーバ送受信部からPOS端末4へ送信させる。
【0147】
ステップD5では、サーバ制御部52は、POS端末4からの情報の受信を停止させる操作が行われたか否かを判定する。サーバ制御部52によって、POS端末4からの情報の受信を停止させないと判定されたとき、ステップD1に進み、POS端末4からの情報の受信を停止させると判定されたとき、ステップD6に進んで処理が終了する。
【0148】
本実施形態では、商品情報に変更後価格情報を含む構成であるけれども、他の実施形態では、変更後価格情報に代えて、標準価格からの割引率を表す割引率情報、標準価格からの割引額を表す割引額情報などを用いる構成であってもよい。これによって、商品価格変更装置1は、販売商品の価格変更の方法を、多様化することができる。
【0149】
上述した実施形態では、バーコード発行端末2が発行端末プログラム記憶部16に記憶されるプログラムを実行し、POS制御部63がPOSプログラム記憶部64に記憶されるプログラムを実行し、サーバ制御部52がサーバ記憶部53に記憶されるプログラムを実行することによって、上述した機能を実現するが、上述した機能を実現するためのプログラムは、発行端末プログラム記憶部16、POSプログラム記憶部64およびサーバ記憶部53に記憶されることに限定されるものではなく、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体は、たとえば図示しない外部記憶装置としてプログラム読取装置を商品価格変更装置1に設け、そこに記録媒体を挿入することによって読取り可能な記録媒体であってもよいし、あるいは他の装置の記憶装置であってもよい。
【0150】
いずれの記録媒体であっても、記憶されているプログラムがコンピュータからアクセスされて実行される構成であればよい。あるいはいずれの記録媒体であっても、プログラムが読み出され、読み出されたプログラムが、記憶装置のプログラム記憶エリアに記憶されて、そのプログラムが実行される構成であってもよい。
【0151】
商品価格変更装置1と分離可能に構成される記録媒体は、たとえば磁気テープ/カセットテープなどのテープ系の記録媒体、フレキシブルディスク/ハードディスクなどの磁気ディスクもしくはCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)/MO(Magneto
Optical disk)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disk)/CD−R(
Compact Disk Recordable)/ブルーレイディスクなどの光ディスクのディスク系の記録
媒体、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系の記録媒体、またはマスクROM/EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)/EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)/フラッシュROMなどの半導体メモリを含む固定的にプログラムを担持する記録媒体であってもよい。
【0152】
また、商品価格変更装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、たとえば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local
Area Network)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、VAN(Value
Added Network)、CATV(Community Antenna Television)通信網、仮想専用網(
Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、または衛星通信網など通信ネットワークが利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、たとえば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)あるいはリモートコントロールで用いられる赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(
High Data Rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網などの無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0153】
このように、商品価格変更装置1は、発行端末制御部14である光学コード情報生成部と、バーコードプリンタ22である出力部と、バーコードスキャナ12である光学コード読取部と、RTCである計時部と、POS制御部63である価格選択部とを含んで構成される。発行端末制御部14は、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する。バーコードプリンタ22は、発行端末制御部14によって生成されたバーコードイメージを光学的に読取り可能なバーコードとして出力する。バーコードスキャナ12は、バーコードプリンタ22によって出力されたバーコードを光学的に読取る。計時部であるRTCは、バーコードスキャナ12によってバーコードが読取られると、バーコードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する。POS制御部63は、RTCによって生成された読取時刻情報に基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、商品の販売価格として選択する。
【0154】
一般に、商品の販売価格を時刻に応じて変更するとき、商品の販売時に、商品の価格に関する情報を関連付けたデータベースから商品の販売価格を取得する、または手入力で販売価格を変更するなどが行われる。
【0155】
商品価格変更装置1では、バーコードなどの光学コードに、通常価格、変更後価格および価格変更時刻などを示す商品情報が含まれる。したがって、商品価格変更装置1は、データベースから販売価格を取得する構成に比べて、バーコードを読取ってから商品の販売価格を決定するまでの処理を簡略化して、処理時間を短縮することができる。これによって、商品価格変更装置1は、バーコードを読取ると、商品の販売時刻に応じた販売価格を自動的にかつ短時間に決定することができる。
【0156】
価格に関するデータベースを用いる構成では、販売する商品の種類が増加するとデータベースに記憶する情報量が増加するけれども、商品価格変更装置1は、価格に関する情報をバーコードとして出力するので、販売する商品の種類が増加しても商品価格変更装置1内に記憶する情報が増加することを抑制することができる。
【0157】
商品価格変更装置1は、バーコードを個々の販売商品に対応付け、たとえば貼付するなどすることによって、異種類または同種類の複数の商品のうち、個々の商品ごとに販売価格を個別に設定することが可能となる。
【0158】
また、商品価格変更装置1は、バーコードが読取られると、RTCから読取時刻情報を生成するので、バーコードが読取られるだけで、商品の販売時刻に応じた販売価格を自動的にかつ正確に決定することができる。
【0159】
さらに、POS制御部63は、読取時刻情報が示す読取時刻と価格変更時刻情報が示す価格変更時刻とを比較する。POS制御部63は、読取時刻が価格変更時刻よりも前であるとき、販売中商品の販売価格として標準価格を選択し、読取時刻が価格変更時刻以後であるとき、販売中商品の販売価格として変更後価格を選択する。
【0160】
さらに、商品情報は、商品の種類を個別に識別するための商品識別情報をさらに含む。商品価格変更装置1は、サーバ記憶部53である記憶部と、発行端末通信部15およびPOS通信部62である取得部とをさらに含む。サーバ記憶部53は、商品識別情報と、商品名を表わす商品名情報とを関連付けた状態で記憶する。発行端末通信部15およびPOS通信部62は、サーバ記憶部53に記憶される商品識別情報および商品名情報のうちの少なくともいずれか1つを取得する。
【0161】
これによって、操作者は、商品情報を入力する前に商品名情報と商品識別情報とを取得することによって、商品名を確認しながらその商品名の商品に対する商品情報を入力することができる。したがって、商品価格変更装置1は、商品情報の誤入力を抑制することができる。
【0162】
バーコードには商品識別情報が含まれるので、バーコードを読取った後に、商品識別情報に関連付けられた商品名情報を取得することができる。したがって、商品の販売者は、商品の決済時に、バーコードが示す商品名と、バーコードが付された販売商品とが一致するか否かを確認することができる。これによって、商品価格変更装置1は、販売商品に誤った商品コードが付されているか否かを確認させることができ、商品を適切な価格で販売することができる。
【0163】
さらに、バーコードプリンタ22は、入力された商品情報に含まれる標準価格情報が示す標準価格、価格変更時刻情報が示す価格変更時刻、および変更後価格情報が示す変更後価格と、発行端末通信部15によって取得された商品名情報が示す商品名とを、文字として出力する。
【0164】
これによって、商品価格変更装置1は、商品名、標準価格、価格変更時刻、変更後価格およびバーコードを、たとえば紙のラベル50などに印刷することができる。したがって、このラベル50を販売商品に貼付しておくことによって、商品の購入者は、商品の価格が価格変更時刻に変更されることを知ることができる。したがって、商品価格変更装置1は、商品の価格を変更する時刻に変更後価格が印字されたラベル50を商品に再貼付する場合に比べて、作業負担を軽減させ、かつラベル50のコストの増加を抑制することができる。
【0165】
さらに、商品情報は、商品の標準価格の変更が行われる価格変更日付を表す価格変更日付情報をさらに含む。POS制御部63には、バーコードスキャナ12によってバーコードが読取られた読取日付を表す読取日付情報が入力される。POS制御部63は、読取日付情報および読取時刻情報と、バーコードスキャナ12によって読取られたバーコードが示す商品情報とに基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、商品の販売価格として選択する。
【0166】
これによって、商品価格変更装置1は、出力したバーコードを2日間以上用いて商品を販売することができる。したがって、商品価格変更装置1は、操作者が商品情報を毎日入力してバーコードを作成する場合に比べて、作業負担を軽減させることができる。
【0167】
さらに、商品価格変更方法は、ステップA2〜A16である光学コード情報生成工程と、ステップA17,18である出力工程と、ステップC1〜C8である光学コード読取工程と、ステップC10である計時工程と、ステップC9〜C21である価格選択工程と含む。光学コード情報生成工程では、商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する。出力工程では、光学コード情報生成工程で生成されたバーコードイメージを光学的に読取り可能なバーコードとして出力する。光学コード読取工程では、出力工程で出力されたバーコードを光学的に読取る。計時工程では、バーコードスキャナ12によってバーコードが読取られると、バーコードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する。価格選択工程では、計時工程で生成された読取時刻情報に基づいて、標準価格情報が示す標準価格または変更後価格情報が示す変更後価格を、販売中商品の販売価格として選択する。
【0168】
一般に、商品の販売価格を時刻に応じて変更するとき、商品の販売時に、商品の価格に関する情報を関連付けたデータベースから商品の販売価格を取得する、または手入力で販売価格を変更するなどが行われる。
【0169】
商品価格変更方法では、バーコードなどの光学コードに、通常価格、変更後価格および価格変更時刻などを示す商品情報が含まれる。したがって、商品価格変更方法では、データベースから販売価格を取得する構成に比べて、バーコードを読取ってから商品の販売価格を決定するまでの処理を簡略化して、処理時間を短縮することができる。これによって、商品価格変更方法では、バーコードを読取ると、商品の販売時刻に応じた販売価格を自動的にかつ短時間に決定することができる。
【0170】
価格に関するデータベースを用いる構成では、販売する商品の種類が増加するとデータベースに記憶する情報量が増加するけれども、商品価格変更方法では、価格に関する情報をバーコードとして出力するので、販売する商品の種類が増加しても商品価格変更方法内に記憶する情報が増加することを抑制することができる。
【0171】
商品価格変更方法では、バーコードを個々の販売商品に対応付け、たとえば貼付するなどすることによって、異種類または同種類の複数の商品のうち、個々の商品ごとに販売価格を個別に設定することが可能となる。
【0172】
さらに、商品価格変更プログラムは、コンピュータを、商品価格変更装置1として機能させる。
【0173】
さらに、コンピュータ読取り可能な記録媒体は、商品価格変更プログラムを記憶している。
【符号の説明】
【0174】
1 商品価格変更装置
2 バーコード発行端末
3 サーバ
4 POS端末
6 公衆通信網
7 LAN
11 発行端末入力部
12 バーコードスキャナ
13 入力インタフェース
14 発行端末制御部
15 発行端末通信部
16 発行端末プログラム記憶部
17 発行端末一時記憶部
18 出力インタフェース
19 表示駆動部
20 表示バッファ
21 表示部
22 バーコードプリンタ
25 タッチパネル
26 カーソルキー
27 エンタキー
28 テンキー
29 トリガキー
31 発行端末入力制御処理部
32 発行端末表示制御処理部
33 発行端末印字制御処理部
34 バーコード生成処理部
35 発行端末カレンダ制御処理部
36 発行端末通信制御処理部
41 発行端末制御プログラム
42 発行端末印字フォーマット
43 バーコード生成情報
46 商品名一覧情報
47 印字データ
48 バーコードイメージ
50 ラベル
51 サーバ通信部
52 サーバ制御部
53 サーバ記憶部
56 サーバ通信制御処理部
57 抽出処理部
58 商品一覧情報
61 POS入力部
62 POS通信部
63 POS制御部
64 POSプログラム記憶部
65 POS一時記憶部
66 レシートプリンタ
71 合計キー
72 POS通信制御処理部
73 POS入力制御処理部
74 POS表示制御処理部
75 POS印字制御処理部
76 バーコード解読処理部
77 バーコード桁数判断処理部
78 POSカレンダ制御処理部
81 POS制御プログラム
82 POS印字フォーマット
83 バーコード解読情報
86 商品詳細情報
88 デコード結果情報
89 購入テーブル
90 累計ボタン
91 レシート
101 第1領域
102 第2領域
103 第3領域
104 第4領域
105 第5領域
106 第6領域
107 第7領域
108 第8領域
111 第1記憶領域
112 第2記憶領域
113 第3記憶領域
114 第4記憶領域
115 第5記憶領域
116 第6記憶領域
117 第7記憶領域
118 第8記憶領域
119 第9記憶領域
131 価格表示ラベル
132 割引金額表示ラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する光学コード情報生成部と、
前記光学コード情報を光学的に読取り可能な光学コードとして出力する出力部と、
前記出力部によって出力された光学コードを光学的に読取る光学コード読取部と、
前記光学コード読取部によって光学コードが読取られると、前記光学コードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する計時部と、
前記計時部によって生成された読取時刻情報に基づいて、前記標準価格情報が示す標準価格または前記変更後価格情報が示す変更後価格を、前記商品の販売価格として選択する価格選択部とを含むことを特徴とする商品価格変更装置。
【請求項2】
前記価格選択部は、前記読取時刻情報が示す読取時刻と前記価格変更時刻情報が示す価格変更時刻とを比較し、読取時刻が価格変更時刻よりも前であるとき、前記販売中商品の販売価格として標準価格を選択し、読取時刻が価格変更時刻以後であるとき、前記販売中商品の販売価格として変更後価格を選択することを特徴とする請求項1に記載の商品価格変更装置。
【請求項3】
前記商品情報は、商品の種類を個別に識別するための商品識別情報をさらに含み、
前記商品識別情報と、商品名を表わす商品名情報とを関連付けた状態で記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される商品識別情報および商品名情報のうちの少なくともいずれか1つを取得する取得部とをさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の商品価格変更装置。
【請求項4】
前記出力部は、前記商品情報に含まれる標準価格情報が示す標準価格、価格変更時刻情報が示す価格変更時刻、および変更後価格情報が示す変更後価格と、前記取得部によって取得された商品名情報が示す商品名とを、文字として出力することを特徴とする請求項3に記載の商品価格変更装置。
【請求項5】
前記商品情報は、商品の標準価格の変更が行われる価格変更日付を表す価格変更日付情報をさらに含み、
前記価格選択部には、前記光学コード読取部によって光学コードが読取られた読取日付を表す読取日付情報が入力され、
前記価格選択部は、前記読取日付情報および前記読取時刻情報と、前記光学コード読取部によって読取られた光学コードが示す商品情報とに基づいて、前記標準価格情報が示す標準価格または前記変更後価格情報が示す変更後価格を、前記商品の販売価格として選択することを特徴とする請求項1に記載の商品価格変更装置。
【請求項6】
商品の標準価格を表す標準価格情報と、標準価格の変更が行われる価格変更時刻を表す価格変更時刻情報と、標準価格の変更後の変更後価格を表す変更後価格情報とを含む商品情報を、画像情報として表す光学コード情報を生成する光学コード情報生成工程と、
前記光学コード情報生成工程で生成された光学コード情報を、光学的に読取り可能な光学コードとして出力する出力工程と、
前記出力工程で出力された光学コードを光学的に読取る光学コード読取工程と、
前記光学コード読取工程で光学コードが読取られると、前記光学コードを読取った読取時刻を表す読取時刻情報を生成する計時工程と、
前記計時工程で生成された読取時刻情報に基づいて、前記標準価格情報が示す標準価格または前記変更後価格情報が示す変更後価格を、前記商品の販売価格として選択する価格選択工程とを含むことを特徴とする商品価格変更方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1〜5のいずれか1つに記載の商品価格変更装置として機能させるための商品価格変更プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の商品価格変更プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図11】
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【図19】
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