説明

商品収納ラックおよび自動販売機

【課題】商品の売り切れが確実に検出できる商品収納ラックを提供すること。
【解決手段】収納する商品と同一形状に形成され、最も奥側に収納した商品SLの背後に収納することにより、収納した商品Sとともに奥側から手前側に向けて順次送り出されるマグネットユニットMと、マグネットユニットMを検出可能であって、最も奥側に収納された商品SLが外部に払い出された場合にマグネットユニットMに内包された永久磁石を検出するリードスイッチ69とを備え、リードスイッチ69がマグネットユニットMに内包された永久磁石を検出した場合に売り切れと判断するので、商品の売り切れを確実に検出できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱入り商品などの定形な商品、袋入り商品などの不定形な商品を収納する商品収納ラックおよび箱入り商品などの定形な商品、袋入り商品などの不定形な商品を収納する商品収納ラックを搭載した自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
箱入り商品などの定形な商品、袋入り商品などの不定形な商品を収納し販売する自動販売機には、商品の品種ごとに商品を収納し、払い出す商品収納ラックが搭載されている。商品収納ラックは、自動販売機の外部から視認可能であって、購入する商品が収納されている商品収納ラックのラック番号を入力することにより、購入する商品が特定される。したがって、ラック番号を入力する時点では、ラック番号に対応する商品収納ラックに商品が収納されていることが前提となり、商品収納ラックに商品が収納されていない事態、すなわち、商品の売り切れを考慮する必要がないと考えられていた。
【0003】
しかしながら、商品の売り切れを検出しないのでは、商品が売り切れている場合でもラック番号の入力が可能となり、ラック番号を入力すると、商品収納ラックは一連の払い出し動作を実行することになる。このような事態を解消すべく、商品の売り切れを検出する商品収納ラックが各種提案されている。
【0004】
たとえば、最前列の商品に向けて光を照射する一方、最前列の商品から反射した光を受光する光センサを搭載した商品収納ラックが提案されている。この商品収納ラックは、光センサが光を受光しない場合に商品の売り切れを検出する(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
また、収納された商品を背後から押し出すプッシャに取り付けられた遮蔽板と、プッシャが最後の商品を押し出した場合に遮蔽板を検出するセンサとを搭載した商品収納ラックが提案されている。この商品収納ラックは、センサが遮蔽板を検出した場合に商品の売り切れを検出する(たとえば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−288926号公報
【特許文献2】特開2009―288982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された商品収納ラックでは、光センサと商品との間に障害物があると、光センサが光を受光することができずに、商品の売り切れになるので、光センサの取付位置は制限されることになる。
【0008】
一方、特許文献2に記載された商品収納ラックでは、収納された商品を背後から押し出すプッシャに遮蔽板を取り付けるので、螺旋状に形成されたスパイラルで商品を押し出す商品収納ラックに遮蔽板を取り付けることができない。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、商品の売り切れを確実に検出できる商品収納ラックおよび商品収納ラックごとに商品の売り切れを確実に検出できる自動販売機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、手前側から奥側に向けて整列させた状態で商品を内部に収納し、収納した商品を奥側から手前側に向けて順次送り出すことにより、手前側から外部に商品を一つずつ払い出す商品収納ラックにおいて、最も奥側に収納した商品の背後に収納することにより、収納した商品とともに奥側から手前側に向けて順次送り出される収納ユニットと、前記収納ユニットを検出可能であって、最も奥側に収納された商品が外部に払い出された場合に前記収納ユニットを検出する検出手段と、前記検出手段が収納ユニットを検出した場合に売り切れとする判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記収納ユニットは、収納する商品と略同一形状に形成されたマグネットユニットからなり、前記検出手段は、前記マグネットユニットを検出するリードスイッチからなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、手前側から奥側に向けて整列させた状態で商品を内部に収納し、収納した商品を奥側から手前側に向けて順次送り出すことにより、手前側から外部に商品を一つずつ払い出す商品収納ラックと、外部に商品を払い出す商品収納ラックに臨む位置に移動し、商品収納ラックから外部に払い出された商品を受け取り、商品取出口に臨む位置に商品を搬送する商品収納トレイとを備えた自動販売機において、商品収納ラックの最も奥側に収納した商品の背後に収納することにより、商品収納ラックに収納した商品とともに奥側から手前側に向けて順次送り出される収納ユニットと、前記商品収納トレイに設けられ、前記収納ユニットを検出可能であって、商品収納ラックの最も奥側に収納された商品が商品収納ラックから払い出された場合に前記収納ユニットを検出する検出手段と、前記検出手段が収納ユニットを検出した場合に商品が払い出された商品収納ラックを売り切れとする判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記収納ユニットは、商品収納ラックに収納する商品と略同一形状に形成されたマグネットユニットからなり、前記検出手段は、前記マグネットユニットを検出するリードスイッチからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかる商品収納ラックは、最も奥側に収納した商品の背後に収納することにより、収納した商品とともに奥側から手前側に向けて順次送り出される収納ユニットと、収納ユニットを検出可能であって、最も奥側に収納された商品が外部に払い出された場合に収納ユニットを検出する検出手段と、検出手段が収納ユニットを検出した場合に売り切れとする判断手段を備えたので、商品の売り切れを確実に検出できる。
【0015】
本発明に係る自動販売機は、商品収納ラックの最も奥側に収納した商品の背後に収納することにより、商品収納ラックに収納した商品とともに奥側から手前側に向けて順次送り出される収納ユニットと、商品収納トレイに設けられ、収納ユニットを検出可能であって、商品収納ラックの最も奥側に収納された商品が商品収納ラックから払い出された場合に収納ユニットを検出する検出手段と、検出手段が収納ユニットを検出した場合に商品が払い出された商品収納ラックを売り切れとする判断手段とを備えたので、商品の売り切れを確実に検出できる。また、検出手段を商品収納ラックごとに備える必要がなくなるので、検出手段を商品収納ラックごとに備える場合に較べて配線処理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態である自動販売機の正面図である。
【図2】図2は、図1に示した自動販売機の内部構造を示す斜視図であって、外扉を開放した状態を示す図である。
【図3】図3は、図2に示した商品収納ラックを示す斜視図である。
【図4】図4は、図3に示した商品収納ラックの要部を示す斜視図である。
【図5】図5は、図3に示した商品収納ラックの要部を示す側面図である。
【図6】図6は、図2に示した搬送機構を示す図である。
【図7】図7は、商品収納ラックと搬送機構との関係を示す斜視図である。
【図8】図8は、商品収納ラックから搬送機構への商品の受け渡しを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる商品収納ラックおよび自動販売機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態である自動販売機の正面図であり、図2は、図1に示した自動販売機の内部構造を示す斜視図であって、外扉を開放した状態を示す図である。
【0019】
図1および図2に示すように、本発明の実施の形態である自動販売機は、箱入り商品などの定形な商品、袋入り商品などの不定形な商品を収納し、販売する汎用の自動販売機である。この自動販売機は、外部から本体内部が視認可能な構造であって、本体を構成する本体キャビネット1を有している。本体キャビネット1は、前面が開口した断熱筐体であって、複数の鋼板を適宜組み合わせることにより箱状に構成してある。
【0020】
図2に示すように、本体キャビネット1の内部は、機械室2と商品収容室3とに画成されている。機械室2は、本体キャビネット1の下側略三分の一を占めており、そこには、電源ボックス21、本体スレーブボックス22、漏電遮断器23、凝縮器24などの構成部品が配設してある。一方、商品収容室3は、本体キャビネット1の上側略三分の二を占めている。
【0021】
商品収容室3の前面開口は、本体キャビネット1の内側左側縁部に開閉可能に支承された内扉31によって閉塞される。内扉31には、透明なガラス板32が嵌め込んであり、商品収容室3の内部は透明なガラス板32を通して視認される。また、内扉31の中程右側には、内扉ロック33が設けてあり、商品の補充時等を除いて内扉31の閉塞状態が維持される。
【0022】
また、図1に示すように、本体キャビネット1の前面開口は、本体キャビネット1の左側縁部に開閉可能に支承された外扉4によって閉塞される。外扉の上側略三分の二となる部位には、透明なガラス板41が嵌め込んであり、自動販売機の外部から、外扉4に嵌め込んだ透明なガラス板41、内扉31に嵌め込んだ透明なガラス板32を通して商品収容室3の内部が視認される。
【0023】
また、外扉4の前面右側中程には、外扉ロック42が設けてあり、外扉4を閉塞した状態で施錠される。また、外扉ロック42の上方となる部位には、操作入力部43が設けてある。操作入力部43は、テンキー、一体表示器、準備中ランプ、売切ランプが設けてある。テンキーは、購入する商品が収納してある商品収納ラックを特定するラック番号を入力するためのもので、たとえば、0〜9までの数字キー、決定キー、訂正キーを備えている。一体表示器は、たとえば、テンキーから入力されたラック番号を表示するデジタル表示器、販売中ランプ、釣り銭切れランプ、お札中止表示のほか、投入金額等の各種情報が表示される。
【0024】
また、外扉ロック42の下方となる部位には、硬貨投入口44と返却レバー45とが設けてある。硬貨投入口44は、硬貨を受け付けるための開口であって、硬貨投入口44から投入された硬貨は、外扉4の背面に配設したコインメカニズム(硬貨処理装置)54(図2参照)に収容される。コインメカニズム54は、各種硬貨の投入枚数を整理し、メインコントローラ51に送信する一方、メインコントローラ51からの指令に従い、各種硬貨を払い出す。
【0025】
返却レバー45は、取引の中断を指示するためのもので、返却レバー45が操作されると、取引が中断され、釣り銭等が返却口46に放出される。
【0026】
操作入力部43の上方となる位置には、紙幣挿入口47が設けてある。紙幣挿入口47は、紙幣を受け付けるための開口であって、紙幣挿入口47から挿入された紙幣は、外扉4の背面に配設したビルバリデータ(紙幣処理装置)57(図2参照)に収容される。ビルバリデータ57は、紙幣の挿入枚数を整理し、メインコントローラ51に送信する一方、メインコントローラ51からの指令に従い、紙幣を払い出す。
【0027】
また、外扉4の下側となる位置には、商品取出口48が設けてある。商品取出口48は、商品を取り出すための開口である。
【0028】
図3は、図2に示した商品収納ラックを示す斜視図である。また、図4は、図3に示した商品収納ラックの要部を示す斜視図であり、図5は、図3に示した商品収納ラックの要部を示す側面図である。
【0029】
図2に示すように、商品収容室3には、上下方向に複数段、左右方向に複数列の商品収納ラック6と、商品収納ラック6から払い出された商品を搬送する搬送機構7が搭載してある。
【0030】
商品収納ラック6は、手前側から奥側に整列させた状態で商品を内部に収納し、収納した商品を奥側から手前側に向けて順次送り出すことにより、手前側から外部に商品を払い出すものである。
【0031】
図3に示すように、ここで例示する商品収納ラック6は、螺旋状に形成されたスパイラル61,62を用いて商品を払い出すスパイラルラックと称される商品収納ラックであって、ラックごとに同一品目の商品を収納するコラムを構成する。
【0032】
商品収納ラック6は、ラックごとにラック本体63を備えている。ラック本体63は、商品の収納域を画成するもので、その前面と上面とは開放され、その両側面は仕切板64によって仕切られている。ラック本体63の奥端部には、コラムモータ65が設けてある。コラムモータ65は、スパイラル61,62を回転させるためのもので、その出力軸には大径のギア66が取り付けてある。また、大径のギア66には、同一の諸元を有する大径のギア67が噛合しており、これらのギア66,67は、反対方向に同一速度で回転する。また、これらのギア66,67には、それぞれ上述したスパイラル61,62が取り付けてあり、これら二本のスパイラル61,62は、反対方向に同一速度で回転する。スパイラル61,62は、上述したように螺旋状に形成してあり、そのピッチ間には商品またSはマグネットユニット(収納ユニット)Mが収納される(図4参照)。
【0033】
マグネットユニット(収納ユニット)Mは、永久磁石を内包したもので、収納する商品Sと略同一形状に形成してある。また、図4に示すように、マグネットユニットMは、商品収納ラック6の最も奥側に収納された商品Sが外部に払い出された場合にも商品収納ラック6の内部に留まるように、最も奥側に収納した商品SLの背後に収納される。商品収納ラック6に収納されたマグネットユニットMは、商品収納ラック6に収納した商品Sとともに奥側から手前側に向けて順次送り出され、最も奥側に収納された商品SLが商品収納ラック6の外部に払い出された場合にも内部に留まる。
【0034】
図3に示すように、ラック本体63の前端部には、商品ガイド68が取り付けてある。商品ガイド68は、払い出す商品の姿勢を規制するもので、商品ガイド68によって規制された商品は、略同一の姿勢で外部に払い出される。
【0035】
また、図4および図5に示すように、商品収納ラック6の前端部には、リードスイッチ(検出手段)69が取り付けてある。リードスイッチ(検出手段)69は、マグネットユニット(収納ユニット)Mに内包された永久磁石を検出するもので、商品収納ラック6の最も奥側に収納された商品SLが外部に払い出された場合に商品収納ラック6の内部に留まったマグネットユニットMを検出する。
【0036】
図6は、図2に示した搬送機構を示す図であり、図7は、商品収納ラックと搬送機構との関係を示す図である。また、図8は、商品収納ラックから搬送機構への商品の受け渡しを説明するための図である。
【0037】
図2に示すように、搬送機構7は、商品収納ラック6から外部に払い出された商品を受け取り、商品取出口48に搬送するもので、商品収納トレイ71とY軸搬送部72とを備えている。
【0038】
商品収納トレイ71は、商品を払い出す商品収納ラック6に臨む位置で商品を受け取り、商品取出口48に臨む位置で商品を受け渡すもので、ここで例示する商品収納トレイ71は、左右方向に設けられた商品収納ラック6のすべてから商品を受け取ることが可能である。したがって、商品収納トレイ71は上下方向にのみ移動可能であり、左右方向に移動することはない。
【0039】
商品収納トレイ71の両側縁部には、側壁板71aが取り付けてある。側壁板71aは、商品収納トレイ71の収納域を画成するもので、前後方向中程から手前側に向けて漸次幅狭となるように傾斜している。側壁板71aの傾斜した部分には、ベンドエンドセンサ73が設けてある。ベンドエンドセンサ73は、商品の受け取り確認のためのセンサであり、商品収納トレイ71が商品収納ラック6から払い出された商品を正常に受け取ると、ベンドエンドセンサ73がオフからオンに移行する。
【0040】
Y軸搬送部72は、商品を払い出す商品収納ラック6が含まれる段に臨む位置に商品収納トレイ71を移動させる一方、その位置から商品取出口48に臨む位置に商品収納トレイ71を移動させるためのもので、商品収納トレイ71を上下方向に移動させるYモータ74を備えている。
【0041】
そして、商品を払い出す商品収納ラック6が特定されると、図7に示すように、その商品収納ラック6が含まれる段に臨む位置に商品収納トレイ71を移動させ、図8に示すように、商品収納ラック6から払い出された商品を商品収納トレイ71が受け取ることになる。そして、ベンドエンドセンサ73がオフからオンに移行すると、商品を正常に受け取ったことになるので、商品収納トレイ71を商品取出口48に臨む位置に移動させることになる。
【0042】
上述した自動販売機において、硬貨投入口44または紙幣挿入口47から購入しようとする商品の対価を越える貨幣が投入され、操作入力部43から購入する商品が収納してある商品収納ラック6を特定するラック番号が入力されると、搬送機構7は商品収納トレイ71を特定された商品収納ラック6を含む段に臨む位置に移動させる。そして、商品収納トレイ71が特定された商品収納ラック6を含む段に臨む位置に移動すると、商品収納ラック6から商品が払い出される。商品収納ラック6から払い出された商品を商品収納トレイ71が受け取ると、ベンドエンドセンサ73がオフからオンになり、商品を正常に受け取ったことになるので、商品収納トレイ71を商品取出口48に臨む位置に移動させる。そして、釣り銭がある場合には、返却口46に釣り銭を放出して一連の販売動作を終了する。
【0043】
ところで、商品収納ラック6の最も奥側に収納してある商品SLが払い出されると、マグネットユニットMが商品収納ラック6の最前列に移動することになる。この時、リードスイッチ69はマグネットユニットMに内包された永久磁石を検出することになる。そして、リードスイッチ69がマグネットユニットMを検出した場合には、その商品収納ラック6を売り切れとし、そのラックを特定するラック番号の入力を無効にする。
【0044】
上述したように、商品収納ラック6は、収納する商品Sと略同一形状に形成され、最も奥側に収納した商品SLの背後に収納することにより、収納した商品Sとともに奥側から手前側に向けて順次送り出されるマグネットユニットMと、マグネットユニットMに内包された永久磁石を検出可能であって、最も奥側に収納された商品SLが外部に払い出された場合にマグネットユニットMに内包された永久磁石を検出するリードスイッチ69を備えたので、リードスイッチ69がマグネットユニットMを検出した場合が最も奥側に収納された商品が外部に払い出された場合となる。そして、この場合に特定された商品収納ラック6を売り切れとするので、商品の売り切れを確実に検出できる。
【0045】
上述した自動販売機は、商品収納ラック6のラック本体63にリードスイッチ69を取り付けることにしたが、図6に示すように、商品収納トレイ71にリードスイッチ169を取り付けてもよい。この場合には、商品収納ラック6に留まるマグネットユニットMが内包する永久磁石をリードスイッチ169が検出することになる。
【0046】
具体的には、最も奥側に収納された商品が商品収納ラック6から払い出された場合にその商品収納ラック6の最前列にマグネットユニットMが移動することになり、この時、リードスイッチ169がオンとなる。したがって、以降、その商品収納ラック6を売り切れとし、その商品収納ラック6を特定するラック番号の入力を無効にする。
【0047】
このように、商品収納トレイ71にリードスイッチ169を取り付けた場合にも、リードスイッチ169がマグネットユニットMを検出した場合が最も奥側に収納された商品SLが外部に払い出された場合となる。そして、この場合に特定された商品収納ラック6を売り切れとするので、商品の売り切れを確実に検出できる。また、このように、商品収納トレイ71にリードスイッチ169を取り付けることにすると、リードスイッチ69を商品収納ラック6ごとに備える必要がなくなるので、リードスイッチ69を商品収納ラック6ごとに備える場合に較べて配線処理が容易になる。なお、図6に示す例では、左右方向に設けた商品収納ラック6ごとにリードスイッチ169を設けることになるが、上下方向に設けた商品収納ラック6ではリードスイッチ169を兼用することになる。
【符号の説明】
【0048】
3 商品収容室
43 操作入力部
48 商品取出口
6 商品収納ラック
61,62 スパイラル
63 ラック本体
64 仕切板
65 コラムモータ
66,67 ギア
68 商品ガイド
69 リードスイッチ(検出手段)
7 搬送機構
71 商品収納トレイ
71a 側壁板
72 Y軸搬送部
73 ベンドエンドセンサ
74 Yモータ
S 商品
SL 最も奥側に収納した商品
M マグネットユニット(収納ユニット)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手前側から奥側に向けて整列させた状態で商品を内部に収納し、収納した商品を奥側から手前側に向けて順次送り出すことにより、手前側から外部に商品を一つずつ払い出す商品収納ラックにおいて、
最も奥側に収納した商品の背後に収納することにより、収納した商品とともに奥側から手前側に向けて順次送り出される収納ユニットと、
前記収納ユニットを検出可能であって、最も奥側に収納された商品が外部に払い出された場合に前記収納ユニットを検出する検出手段と、
前記検出手段が収納ユニットを検出した場合に売り切れとする判断手段と
を備えたことを特徴とする商品収納ラック。
【請求項2】
前記収納ユニットは、収納する商品と略同一形状に形成されたマグネットユニットからなり、
前記検出手段は、前記マグネットユニットを検出するリードスイッチからなることを特徴とする請求項1に記載の商品収納ラック。
【請求項3】
手前側から奥側に向けて整列させた状態で商品を内部に収納し、収納した商品を奥側から手前側に向けて順次送り出すことにより、手前側から外部に商品を一つずつ払い出す商品収納ラックと、
外部に商品を払い出す商品収納ラックに臨む位置に移動し、商品収納ラックから外部に払い出された商品を受け取り、商品取出口に臨む位置に商品を搬送する商品収納トレイと
を備えた自動販売機において、
商品収納ラックの最も奥側に収納した商品の背後に収納することにより、商品収納ラックに収納した商品とともに奥側から手前側に向けて順次送り出される収納ユニットと、
前記商品収納トレイに設けられ、前記収納ユニットを検出可能であって、商品収納ラックの最も奥側に収納された商品が商品収納ラックから払い出された場合に前記収納ユニットを検出する検出手段と、
前記検出手段が収納ユニットを検出した場合に商品が払い出された商品収納ラックを売り切れとする判断手段と
を備えたことを特徴とする自動販売機。
【請求項4】
前記収納ユニットは、商品収納ラックに収納する商品と略同一形状に形成されたマグネットユニットからなり、
前記検出手段は、前記マグネットユニットを検出するリードスイッチからなることを特徴とする請求項3に記載の自動販売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−256106(P2012−256106A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127420(P2011−127420)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】