商品販売データ処理装置、チェックアウトシステム及び制御プログラム
【課題】商品コードの読み取りと、当該商品コードが読み取られた商品の防犯タグの無効化(消去)を一体的に行わせる。
【解決手段】商品販売データ処理装置は、商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段を備えている。
そして、告知手段は、判別手段が、画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する。
【解決手段】商品販売データ処理装置は、商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段を備えている。
そして、告知手段は、判別手段が、画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置、チェックアウトシステム及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット、量販店、百貨店等の各種の店舗では、万引等の盗難に向けた防犯対策として、ゲート構造の防犯売場システムを採用していることがある(例えば、特許文献1参照)。
このような防犯売場システムは、売場の出入口に近距離無線通信を実行する無線機を内蔵するゲートを設置しておき、売場に展示する商品には共振回路が形成された無線タグである防犯タグを付しておく。防犯タグを付けたまま、すなわち、防犯タグが有効な商品がゲートを通過しようとすると、ゲートに内蔵された無線機が近距離無線通信を行うことにより、防犯タグの共振回路が共振してタグ信号を発信している状態を検知し、何処かに設置されている警報機に警報音を発生させるという仕組みである。
【0003】
上述したような防犯売場システムを採用した場合、チェックアウトカウンタ等で商品が適性に売買されるに際しては、防犯タグの共振回路にタグ信号消去信号を送信することにより、共振回路を破壊し、ゲートに内蔵された無線機が近距離無線通信を行ったとしても、防犯タグの共振回路が共振することなく、ひいては、タグ信号を発信することがないようにしておく(以下、防犯タグの消去という。)必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、従来の防犯売場システムにおいては、防犯タグの消去を顧客のチェックアウト時にスマートに行うために、コードシンボルとしてのバーコードの認識を行って、商品を認識するためのスキャナに防犯タグの消去を行うためのタグ信号消去アンテナを内蔵し、商品のスキャンと同時にワンアクションで防犯タグの消去を行うものも提案されている。
しかしながら、従来技術においては、バーコードの読み取りに要する時間と、防犯タグの消去に要する時間とが異なるため、バーコードを認識できても防犯タグの消去が完了していない状況が発生する虞があった。また、全ての商品に防犯タグが設けられているわけではなく、いずれの商品に防犯タグが設けられているかは容易にわからないため、一部の防犯タグが設けられている商品において、確実に防犯タグの消去を行うための手順を全ての商品について行うことは、チェックアウト処理における作業効率の観点からも非現実的であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段を備えている。
そして、告知手段は、判別手段が、画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、POS端末とコードシンボル読取装置とを含むチェックアウトシステムの外観斜視図である。
【図2】図2は、POS端末の拡大外観斜視図である。
【図3】図3は、POS端末及びコードシンボル読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、コードシンボル読取装置を示す正面図である。
【図5】図5は、PLUファイルの模式図である。
【図6】図6は、商品販売データ処理におけるコードシンボル読取装置の処理フローチャートである。
【図7】図7は、商品販売データ処理におけるPOS端末の処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、POS端末とコードシンボル読取装置とを含むチェックアウトシステムの外観斜視図である。
チェックアウトシステム1は、ドロワ12を介してチェックアウト台31の上に載置されたPOS端末11と、撮像画像から商品を特定するコードシンボルを読み取るとともに、POS端末11にデータ送受信自在に接続されたコードシンボル読取装置101と、を備えている。ここで、コードシンボル読取装置101は、防犯タグの消去装置としての機能も兼ね備えている。
【0008】
図2は、POS端末の拡大外観斜視図である。
図3は、POS端末及びコードシンボル読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
POS端末11は、ドロワ12の上に載置されており、ドロワ12の引出し13の開放動作を制御することができる。POS端末11の上面右側にはキーボード14とオペレータ用表示器15とが配列され、上面左側にはレシートジャーナルプリンタ16が配列されている。
【0009】
オペレータ用表示器15は、情報を表示する表示部として機能し、その表示面15aに例えば液晶表示パネルを有する。そして、表示面15aには、タッチパネルTPが積層配置され、情報のタッチ入力が可能となっている。POS端末11の上面後方には、客用表示器17が立設されている。図2中、POS端末11の右側面近傍に設けられている溝は、図3に示すカードリーダ18によるカード情報の読み取り等をするためにカードをスキャンするためのカード読取溝19である。
【0010】
図2中、POS端末11の上面右側のカード読取溝19よりも奥側に配置されているのは、鍵キーKである。鍵キーKは、個々のユーザが所持するキー(図示せず)の指し込み及び回転操作を受け付け、POS端末11の動作モードを「登録」、「精算」、「点検」、「トレーニング」等に切替える。このようなPOS端末11での各種情報の入力は、入力部として機能するキーボード14及びタッチパネルTPによって可能である。
【0011】
POS端末11には、コードスキャナとしてのバーコードスキャナ20が接続されている。バーコードスキャナ20は、POS端末11が配備されているチェックアウトカウンタに持ち込まれた商品に付されているコードシンボルであるバーコードを光学的に読み取り、バーコードに含まれている商品コードを解析して出力する。バーコードスキャナ20が解析して出力した商品コードは、POS端末11に送信される。したがって、バーコードスキャナ20も、キーボード14等と同様に情報を入力するための入力部として機能する。
【0012】
POS端末11は、図3に示すように、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU51を備えている。CPU51には、固定データを固定的に記憶保存するROM52と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM53と、HDD54とがバスライン55を介して接続されている。HDD54は、各種のコンピュータプログラムをインストールしている。これらのコンピュータプログラムは、POS端末11の起動時、その全部又は一部がRAM53にコピーされる。CPU51は、RAM53にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。
【0013】
ドロワ12、キーボード14、オペレータ用表示器15、レシートジャーナルプリンタ16、客用表示器17、カードリーダ18、バーコードスキャナ20は、いずれも各種の入出力回路(全て図示せず)とバスライン55とを介してCPU51に接続され、CPU51によって動作制御される。これらに加えて、POS端末11は、スピーカ21から音声を発生させる音声回路22を備えており、この音声回路22もバスライン55を介してCPU51に接続され、CPU51によって動作制御される。音声回路22は、音声合成LSIを搭載し、合成音声信号をデジタル化して増幅し、スピーカ21から発生させる。したがって、CPU51、ROM52及びRAM53等の各部は、それらの動作制御の対象物の物理的性質を利用してコンピュータプログラムが当該制御対象物を制御するために不可欠なハードウェア資源である。
【0014】
POS端末11は、POS端末11が設置される店舗に設けられる通信ネットワークに接続するための通信インターフェース56を備えており、この通信インターフェース56も、バスライン55を介してCPU51に接続されている。HDD54にインストールされている各種のコンピュータプログラムは、一例として、通信インターフェース56を介して上位機からダウンロードされたものである。
【0015】
POS端末11のCPU51は、RAM53にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。このような処理として、CPU51は、商品販売データ処理等の各種処理をPOS端末11に実行させる。この意味で、CPU51、ROM52及びRAM53によって構成されるマイクロコンピュータMCは、商品販売データ処理を実行するデータ処理部を構成する。
また、コードシンボル読取装置101とデータ送受信を行うための接続インターフェース57がバスライン55に接続されている。
【0016】
次に、コードシンボル読取装置101の外観構成について説明する。
コードシンボル読取装置101は、横長テーブル状のカウンタ台131の上面に設けられている荷受面132に固定された定置式のものである。荷受面132は、商品ALを収納するための籠133を載置するのに用いられる。籠133は、概念上、顧客が購入しようとする商品ALを収納するためにカウンタ台131の荷受面132に持ち込まれる第1の籠133aと、第1の籠133aからコードシンボル読取装置101を挟んだ位置に位置付けられる第2の籠133bとに分けて考えることができる。第1の籠133aは、顧客の流れ方向の上流側、第2の籠133bは、顧客の流れの方向の下流側にそれぞれ位置付けられている。顧客の流れの方向については、図1中、矢印で示している。
【0017】
コードシンボル読取装置101は、カウンタ台131の荷受面132において、オペレータから見て奥側に設置される縦型スキャナ形式のものである。つまり、コードシンボル読取装置101は、幅広で奥行きが狭い薄型矩形形状の基体102を備え、この基体102の正面にスキャナ103を有し、基体102の上部に操作部104が取り付けられて構成されている。
【0018】
スキャナ103は、撮像対象の商品を把持する撮像領域RAに対面する位置に商品ALの画像を撮像するためのCCDイメージセンサが内蔵された読取窓103aを有し、この読取窓103aの前に翳された商品を撮像し、オブジェクト認識、あるいは、パターン認識等の画像認識技術にしたがって、商品を特定し、対応する商品コードを出力する。スキャナ103が出力した商品コードは、POS端末11に送信される。
【0019】
操作部104は、基体102の正面よりも手前側に延出させて設けられ、その前部が下方下がりに傾斜した形状をしている。このような操作部104には、タッチパネル105が表面に積層されたディスプレイ106が設けられ、このディスプレイ106の右隣には複数個のキートップがマトリクス状に配列されたキーボード107が配設されている。オペレータから見て操作部104の裏面左奥側には、顧客に情報を提供するための顧客用ディスプレイ108が設置されている。
【0020】
更に、コードシンボル読取装置101は、コードシンボルとしてのバーコードを光学的に読み取るハンディ方式のバーコードスキャナであるハンドスキャナ109も有している。ハンドスキャナ109は、基体102の右側面に着脱自在にぶら下げられている。
【0021】
図4は、コードシンボル読取装置を示す正面図である。
コードシンボル読取装置101のスキャナ103は、図4に示すように、読取窓103aの下方部分に報知領域110を有している。報知領域110には、読取窓103aに商品ALに付されたバーコードBCを翳すべきことを示す白抜き矢印形状の読取指標111が中央部に記されている。そして、読取指標111の両側には、報知用発光部としての報知用LED112が一つずつ配置されている。個々の報知用LED112は、青色と赤色とに発光可能なLEDであり、報知用LED制御部151に駆動されて発光する。
【0022】
また、スキャナ103には、読取窓103aの奥側に位置させて、光源用LED制御部152による制御を受けて撮像領域RAに光を照射する光源用LED113が内蔵されている。更に、スキャナ103は、上述したように、読取窓103aの奥側に位置させて、撮像領域RAに位置付けられた商品ALを撮像するCCDイメージセンサ114を内蔵している。
さらに、スキャナ103の内部の周縁部には、防犯タグを無効にする(消去する)ための消去用電波を送信する防犯タグ消去用のアンテナATを内蔵している。
【0023】
次にコードシンボル読取装置101の内部構成について再び図3を参照して説明する。
コードシンボル読取装置101は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU161を備えている。CPU161には、固定データを固定的に記憶保存するROM162と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM163とがバスラインBLによってバス接続されている。ROM162は、CPU161によって実行されるコンピュータプログラムをフォームウェアとして記録している。これらのCPU161、ROM162及びRAM163は、コードシンボル読取装置101が有する各部を制御する制御部CLを構成している。
【0024】
コードシンボル読取装置101のCPU161には、前述した、操作部104、報知用LED112を駆動制御する報知用LED制御部151、光源用LED113を駆動制御する光源用LED制御部152、がいずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続され、CPU161によって動作制御される。これらに加えて、コードシンボル読取装置101は、スピーカ115から音声を発生させる音声回路153を備えており、この音声回路153もバスラインBLを介してCPU161に接続され、CPU161によって動作制御される。音声回路153は、音声合成LSIを搭載し、合成音声信号をデジタル化して増幅し、スピーカ115から発生させる。
【0025】
また、コードシンボル読取装置101のCPU161には、スキャナ103が接続されている。スキャナ103は、それぞれバスラインBLを介してCPU161に接続されているA/D変換部154と画像認識処理部155とを有し、A/D変換部154に前述したCCDイメージセンサ114を接続させている。A/D変換部154は、CCDイメージセンサ114から受信した電気信号を増幅回路及びデジタル変換回路(いずれも図示せず)により、デジタル画像データに変換する。画像認識処理部155は、デジタル画像データに対応する画像について画像認識を行い、コードシンボルに相当する画像を抽出し、商品コードにデコードして、CPU161に出力する。
【0026】
これと並行して画像認識処理部155は、デジタル画像データに対応する画像から当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像を抽出し、当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像が含まれていた場合には、防犯タグTAG付きの商品である旨をCPU161に通知する。
この場合において、商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像としては、所定のロゴマーク、ダミーバーコードなど任意の画像を用いることが可能であり、これらは、商品の包装に予め印刷されていたり、防犯タグの表面に印刷されていたり、商品コードを示すコードシンボル近傍に張られるフラグシール(例えば、値引きシール等と同様の態様のシール)として商品に付されているものであれば適宜利用することが可能である。
【0027】
さらに、コードシンボル読取装置101は、POS端末11が有している接続インターフェース57と接続し、POS端末11にデータ送受信可能に接続するための接続インターフェース156を有している。接続インターフェース156としては、POS端末11の接続インターフェース57とコミュニケーション可能なインターフェース、例えばUSB等のシリアルインターフェースが用いられている。接続インターフェース156は、バスラインBLを介してコードシンボル読取装置101のCPU161に接続されている。
【0028】
これにより、コードシンボル読取装置101は、スキャナ103がCCDイメージセンサ114によって光学的に読み取り画像認識処理部155でデコードして出力した商品コードをPOS端末11に出力可能となっている。
【0029】
さらにまた、コードシンボル読取装置101は、防犯タグを無効にするための消去用電波EEWをアンテナATを介して送信する消去用電波送信装置157を有している。消去用電波送信装置157は、バスラインBLを介してコードシンボル読取装置101のCPU161に接続されている。
【0030】
これにより、消去用電波送信装置157は、CPU161の制御下で、画像認識処理部155によりCPU161に防犯タグTAG付きの商品である旨が通知されていた商品については、CCDイメージセンサ114によって光学的にバーコードなどのコードシンボルを読み取る読み取り動作と並行して、防犯タグが設けられている商品については、当該防犯タグを無効にする消去処理を行うこととなる。
【0031】
この場合において、消去用電波送信装置157が防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWが有効に働く範囲、すなわち、防犯タグを無効にできる範囲は、スキャナ103のCCDイメージセンサ114が商品のシンボルコード読取可能範囲と3次元的な範囲として同等の範囲かあるいはやや広い範囲となるようにするのが好ましい。これは、シンボルコードの読取が可能な場合には、確実に防犯タグTAGを無効とすることができるようにするためである。
【0032】
したがって、CPU161は、防犯タグTAGが設けられている商品が商品販売データの処理対象である場合には、オペレータに当該商品を消去用電波送信装置157が防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWが有効に働く範囲に保持してもらうために、商品コードの読取が完了した旨の通知を所定時間遅延させて通知するとともに、ディスプレイ106にバーコードなどのコードシンボルが未だ読み取れていないので、読取窓に対向する位置に商品を保持することを促すメッセージを表示するように制御する。
【0033】
コードシンボル読取装置101のCPU161は、ROM162にファームウェアとして記録しているコンピュータプログラムに従った処理を実行する。このような処理として、CPU161は、POS端末11での商品販売データ処理を支援する処理をコードシンボル読取装置101に実行させる。
【0034】
このような構成において、オペレータは、第1の籠133aに収納されている商品ALを手に取り、付されているコードシンボル(例えば、バーコード)をスキャナ103の読取窓103aに向けてその商品ALを読取領域RAに位置付ける。この際、光源用LED113から光が照射されてコードシンボルの反射光がCCDイメージセンサ114によって撮像され、オブジェクト認識処理あるいはパターン認識処理等の画像認識処理を行う画像認識処理部155によって商品コードにデコードされる。このようにして、オペレータは、コードシンボルが付された商品の商品コードをコードシンボル読取装置101に読み取らせる。
【0035】
このとき、画像認識処理部155は、デジタル画像データに対応する画像から当該商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像の抽出を試みる。具体的には、予めRAM163に記憶された商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像に対応するパターン認識用画像(文字画像も含む)との類似度が所定値以上であるか否か、あるいは、商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像に対応するオブジェクト認識用の特徴量データに基づく類似度が所定値以上であるか否かに基づいて、デジタル画像データに対応する画像に含まれる当該商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像を抽出することとなる。
そして、当該商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像が、デジタル画像データに対応する画像に含まれていた場合には、防犯タグTAG付きの商品である旨をCPU161に通知する。
【0036】
これにより、CPU161は、商品コードの読取が完了した旨の通知を所定時間遅延させて通知するとともに、ディスプレイ106にバーコードなどの「コードシンボルが未だ読み取れていないので、読取窓に対向する位置に商品を保持する」ことを促すメッセージを表示するように制御する。
【0037】
この結果、オペレータは、いまだ商品コードがうまく読み取れないと認識して、読取窓に対向する位置に商品を保持しつづけることとなるので、消去用電波送信装置157に防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWを出力させて、確実に防犯タグTAGを無効とする。
【0038】
その後、商品コードの読み取りが完了した旨の通知を行うとともに、ディスプレイ106に表示した「コードシンボルが未だ読み取れていないので、読取窓に対向する位置に商品を保持する」ことを促すメッセージの表示を終了する。
この結果、商品コードの読み取りと、当該商品コードが読み取られた商品の防犯タグの無効化(消去)を確実に一体的に行わせることができる。
【0039】
その後、オペレータは、商品コードを読み取らせた商品ALを第2の籠133bに入れていく。コードシンボル読取装置101で読み取られた商品コードは、POS端末11に送信される。POS端末11のCPU51は、この商品コードに基づいて後述するPLUファイルから対応する単価を取得し、単価に基づく決済金額を算出する処理(商品販売データ処理)を実行する。
【0040】
ここで、PLUファイルについて説明する。
図5は、PLUファイルの模式図である。
PLUファイル71は、例えば、POS端末11のHDD54に格納されている。PLUファイル71は、一例として、POS端末11の電源投入時に、その全部又は一部がHDD54からRAM53にコピーされて使用される。PLUファイル71は、個々の商品の識別コードである商品コードに対応付けて、品名(テキストデータ)、単価(数値データ)、防犯タグフラグ(数値データ)等のデータを記憶している。防犯タグフラグは、一例として、「NULLコード」の場合には防犯タグなし、「1」の場合には防犯タグありを意味している。防犯タグありというのは、商品コードによって特定される対応する商品に、防犯タグ(図示せず)が付されていることを意味する。
【0041】
次に商品販売データ処理の詳細について説明する。
図6は、商品販売データ処理におけるコードシンボル読取装置の処理フローチャートである。
図7は、商品販売データ処理におけるPOS端末の処理フローチャートである。
【0042】
コードシンボル読取装置101のCPU161は、スキャナ103から商品コードが入力されたか否かを判別する(ステップS11)。
ステップS11の判別において、商品コードが未だ入力されていない場合には(ステップS11;No)、待機状態となる。
【0043】
ステップS11の判別において、商品コードが入力された場合には(ステップS11;Yes)、CPU161は、スキャナ103の画像認識処理部に、当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像をデジタル画像データに対応する画像から抽出させる処理を行わせる(ステップS12)。
続いてCPU161は、当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像(防犯タグ対応画像)がデジタル画像データに対応する画像から抽出されたか否かを判別する(ステップS13)。
【0044】
ステップS13の判別において、防犯タグ対応画像が抽出された場合には(ステップS13;Yes)、CPU161は、POS端末11に対して、スキャナ103から入力された商品コード及びタグ付き商品を検出した旨を通知し(ステップS14)、処理をステップS16に移行する。
【0045】
ステップS13の判別において、防犯タグ対応画像が抽出されなかった場合には(ステップS13;No)、CPU161は、POS端末11に対して、スキャナ103から入力された商品コードを通知し(ステップS15)、処理をステップS18に移行する。
【0046】
一方、POS端末11のCPU51は、商品コードが通知されたか否かを判別する(ステップS31)。
ステップS31の判別において、商品コードが未だ通知されていない場合には(ステップS31;No)、待機状態となる。
【0047】
ステップS31の判別において、商品コードが通知された場合には(ステップS31;Yes)、通知された商品コードに基づいてPLUファイル71から対応する品名及び単価のデータを呼び出し、RAM53のワークエリアに一時記憶する(ステップS32)。
【0048】
そして、POS端末11のCPU51は、PLUファイル71から検索した品名及び単価のデータをコードシンボル読取装置101に通知する(ステップS33)。
さらにCPU51は、コードシンボル読取装置101からタグ付き商品を検出した旨が通知されたか否かを判別する(ステップS34)。
【0049】
ステップS34の判別において、タグ付き商品を検出した旨が通知されていない場合には(ステップS34;No)、処理をステップS37に移行する。
ステップS34の判別において、タグ付き商品を検出した旨が通知された場合には(ステップS34;Yes)、POS端末11のCPU51は、PLUファイル71を参照し、入力された商品コードに対応する防犯タグフラグ=1かどうかを判定する(ステップS35)。
【0050】
ステップS35の判別において、防犯タグフラグ=1である場合には(ステップS35;Yes)、ステップS16、ステップS17の処理と並行して、処理をステップS37に移行する。
ステップS35の判別において、防犯タグフラグ=1でない場合には(ステップS35;No)、次回以降、タグ付き商品を検出した旨が通知されなかった場合でも、商品コードが入力された時点で、タグ付き商品を検出場合と同様の処理を行うべく、PLUファイル71を更新して、当該商品コードに対応する防犯タグフラグ=1とする(ステップS36)。
【0051】
このとき、コードシンボル読取装置101は、ディスプレイ106に、「バーコードが読み取れませんでしたので、読取窓103aに対向する位置に商品を保持してください。」とメッセージを表示する(ステップS16)。
この結果、オペレータは、いまだコードシンボル(=商品コード)がうまく読み取れないと認識して、読取窓103aに対向する位置に商品を保持しつづけることとなる。
【0052】
そこで、コードシンボル読取装置101のCPU161は、消去用電波送信装置157に防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWを出力させて、防犯タグTAGを無効とする防犯タグ消去処理を行う(ステップS17)。この結果、より確実に防犯タグTAGを無効にすることができる。
【0053】
続いて、コードシンボル読取装置101のCPU161は、POS端末11から品名及び単価のデータを受信したか否かを判別する(ステップS18)。
【0054】
ステップS18の判別において、未だPOS端末11から品名及び単価のデータを受信していない場合には(ステップS18;No)、コードシンボル読取装置101のCPU161は、処理をステップS16に移行して、以下、同様の処理を行う。
ステップS18の判別において、POS端末11から品名及び単価のデータを受信した場合には(ステップS18;Yes)、コードシンボル読取装置101のCPU161は、ディスプレイ106及び顧客用ディスプレイ108に品名及び単価を表示するために表示を更新する(ステップS19)。
【0055】
一方、POS端末11のCPU51もオペレータ用表示器15及び客用表示器17に品名及び単価を表示するために表示を更新する(ステップS37)。
続いてPOS端末11のCPU51は、キーボード14による締め操作がなされたか否かを判別する(ステップS38)。
【0056】
ここで、締め操作の一例としては、小計キーの押下後にテンキーによる預かり金額の置数がなされ、その後に預/現計キーが押下されることにより行われる。小計キー、テンキー及び預/現計キーは、キーボード14のいずれかのキーに割り付けられている。
ステップS38の判別において、締め操作がなされなかった場合には(ステップS38;No)、次の商品コードが通知されるのを待つため、POS端末11のCPU51は、再び処理をステップS31に移行して、以下、同様の処理を行う。
【0057】
ステップS38の判別において、キーボード14による締め操作がなされた場合には(ステップS38;Yes)、POS端末11のCPU51は、RAM53のワークエリアに一時記憶したデータに基づいて算出した売上合計金額等の取引データをRAM53の仮登録エリアに保存して商品登録を行い(ステップS39)、オペレータ用表示器15及び客用表示器17の表示更新を実行する(ステップS40)。
【0058】
そして、POS端末11のCPU51は、そのような取引データに基づく取引情報をレシートジャーナルプリンタ16によって印字したレシートを発行し、レシートジャーナルプリンタ16によるジャーナル記録を行う(ステップS41)。
続いて、POS端末11のCPU51は、コードシンボル読取装置101に対して、取引終了通知を送信し(ステップS42)、処理を終了する。
【0059】
一方、コードシンボル読取装置101のCPU161は、POS端末11から取引終了通知を受信したか否かを判別する(ステップS20)。
ステップS20の判別において、未だ取引終了通知を受信していない場合には(ステップS20;No)、再び処理をステップS11に移行して、以下、同様の処理を行う。
【0060】
ステップS20の判別において、取引終了通知を受信した場合には(ステップS20;Yes)、コードシンボル読取装置101のCPU161は、RAMクリアや表示クリア等のクリア処理を実行し(ステップS21)、処理を終了する。
【0061】
以上の説明のように、本実施の形態によれば、商品コードの読み取りと、当該商品コードが読み取られた商品の防犯タグの無効化(消去)を確実に一体的に行わせることができる。
【0062】
したがって、防犯タグの無効化が確実に行われないことによって生ずるゲート(図示せず)での警報発生により買物客に不愉快な思いをさせないようにすることができる。
本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0063】
本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置で実行される制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0064】
また、本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置で実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0065】
また、本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置の制御プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 チェックアウトシステム
11 POS端末
51 CPU
71 PLUファイル
101 コードシンボル読取装置
103 スキャナ
103a 読取窓
106 ディスプレイ
114 CCDイメージセンサ
154 A/D変換部
155 画像認識処理部
157 消去用電波送信装置
161 CPU
AL 商品
AT アンテナ
BC バーコード
BL バスライン
CL 制御部
EEW 消去用電波
TAG 防犯タグ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特許第3940187号公報
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置、チェックアウトシステム及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット、量販店、百貨店等の各種の店舗では、万引等の盗難に向けた防犯対策として、ゲート構造の防犯売場システムを採用していることがある(例えば、特許文献1参照)。
このような防犯売場システムは、売場の出入口に近距離無線通信を実行する無線機を内蔵するゲートを設置しておき、売場に展示する商品には共振回路が形成された無線タグである防犯タグを付しておく。防犯タグを付けたまま、すなわち、防犯タグが有効な商品がゲートを通過しようとすると、ゲートに内蔵された無線機が近距離無線通信を行うことにより、防犯タグの共振回路が共振してタグ信号を発信している状態を検知し、何処かに設置されている警報機に警報音を発生させるという仕組みである。
【0003】
上述したような防犯売場システムを採用した場合、チェックアウトカウンタ等で商品が適性に売買されるに際しては、防犯タグの共振回路にタグ信号消去信号を送信することにより、共振回路を破壊し、ゲートに内蔵された無線機が近距離無線通信を行ったとしても、防犯タグの共振回路が共振することなく、ひいては、タグ信号を発信することがないようにしておく(以下、防犯タグの消去という。)必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、従来の防犯売場システムにおいては、防犯タグの消去を顧客のチェックアウト時にスマートに行うために、コードシンボルとしてのバーコードの認識を行って、商品を認識するためのスキャナに防犯タグの消去を行うためのタグ信号消去アンテナを内蔵し、商品のスキャンと同時にワンアクションで防犯タグの消去を行うものも提案されている。
しかしながら、従来技術においては、バーコードの読み取りに要する時間と、防犯タグの消去に要する時間とが異なるため、バーコードを認識できても防犯タグの消去が完了していない状況が発生する虞があった。また、全ての商品に防犯タグが設けられているわけではなく、いずれの商品に防犯タグが設けられているかは容易にわからないため、一部の防犯タグが設けられている商品において、確実に防犯タグの消去を行うための手順を全ての商品について行うことは、チェックアウト処理における作業効率の観点からも非現実的であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段を備えている。
そして、告知手段は、判別手段が、画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、POS端末とコードシンボル読取装置とを含むチェックアウトシステムの外観斜視図である。
【図2】図2は、POS端末の拡大外観斜視図である。
【図3】図3は、POS端末及びコードシンボル読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、コードシンボル読取装置を示す正面図である。
【図5】図5は、PLUファイルの模式図である。
【図6】図6は、商品販売データ処理におけるコードシンボル読取装置の処理フローチャートである。
【図7】図7は、商品販売データ処理におけるPOS端末の処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、POS端末とコードシンボル読取装置とを含むチェックアウトシステムの外観斜視図である。
チェックアウトシステム1は、ドロワ12を介してチェックアウト台31の上に載置されたPOS端末11と、撮像画像から商品を特定するコードシンボルを読み取るとともに、POS端末11にデータ送受信自在に接続されたコードシンボル読取装置101と、を備えている。ここで、コードシンボル読取装置101は、防犯タグの消去装置としての機能も兼ね備えている。
【0008】
図2は、POS端末の拡大外観斜視図である。
図3は、POS端末及びコードシンボル読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
POS端末11は、ドロワ12の上に載置されており、ドロワ12の引出し13の開放動作を制御することができる。POS端末11の上面右側にはキーボード14とオペレータ用表示器15とが配列され、上面左側にはレシートジャーナルプリンタ16が配列されている。
【0009】
オペレータ用表示器15は、情報を表示する表示部として機能し、その表示面15aに例えば液晶表示パネルを有する。そして、表示面15aには、タッチパネルTPが積層配置され、情報のタッチ入力が可能となっている。POS端末11の上面後方には、客用表示器17が立設されている。図2中、POS端末11の右側面近傍に設けられている溝は、図3に示すカードリーダ18によるカード情報の読み取り等をするためにカードをスキャンするためのカード読取溝19である。
【0010】
図2中、POS端末11の上面右側のカード読取溝19よりも奥側に配置されているのは、鍵キーKである。鍵キーKは、個々のユーザが所持するキー(図示せず)の指し込み及び回転操作を受け付け、POS端末11の動作モードを「登録」、「精算」、「点検」、「トレーニング」等に切替える。このようなPOS端末11での各種情報の入力は、入力部として機能するキーボード14及びタッチパネルTPによって可能である。
【0011】
POS端末11には、コードスキャナとしてのバーコードスキャナ20が接続されている。バーコードスキャナ20は、POS端末11が配備されているチェックアウトカウンタに持ち込まれた商品に付されているコードシンボルであるバーコードを光学的に読み取り、バーコードに含まれている商品コードを解析して出力する。バーコードスキャナ20が解析して出力した商品コードは、POS端末11に送信される。したがって、バーコードスキャナ20も、キーボード14等と同様に情報を入力するための入力部として機能する。
【0012】
POS端末11は、図3に示すように、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU51を備えている。CPU51には、固定データを固定的に記憶保存するROM52と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM53と、HDD54とがバスライン55を介して接続されている。HDD54は、各種のコンピュータプログラムをインストールしている。これらのコンピュータプログラムは、POS端末11の起動時、その全部又は一部がRAM53にコピーされる。CPU51は、RAM53にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。
【0013】
ドロワ12、キーボード14、オペレータ用表示器15、レシートジャーナルプリンタ16、客用表示器17、カードリーダ18、バーコードスキャナ20は、いずれも各種の入出力回路(全て図示せず)とバスライン55とを介してCPU51に接続され、CPU51によって動作制御される。これらに加えて、POS端末11は、スピーカ21から音声を発生させる音声回路22を備えており、この音声回路22もバスライン55を介してCPU51に接続され、CPU51によって動作制御される。音声回路22は、音声合成LSIを搭載し、合成音声信号をデジタル化して増幅し、スピーカ21から発生させる。したがって、CPU51、ROM52及びRAM53等の各部は、それらの動作制御の対象物の物理的性質を利用してコンピュータプログラムが当該制御対象物を制御するために不可欠なハードウェア資源である。
【0014】
POS端末11は、POS端末11が設置される店舗に設けられる通信ネットワークに接続するための通信インターフェース56を備えており、この通信インターフェース56も、バスライン55を介してCPU51に接続されている。HDD54にインストールされている各種のコンピュータプログラムは、一例として、通信インターフェース56を介して上位機からダウンロードされたものである。
【0015】
POS端末11のCPU51は、RAM53にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。このような処理として、CPU51は、商品販売データ処理等の各種処理をPOS端末11に実行させる。この意味で、CPU51、ROM52及びRAM53によって構成されるマイクロコンピュータMCは、商品販売データ処理を実行するデータ処理部を構成する。
また、コードシンボル読取装置101とデータ送受信を行うための接続インターフェース57がバスライン55に接続されている。
【0016】
次に、コードシンボル読取装置101の外観構成について説明する。
コードシンボル読取装置101は、横長テーブル状のカウンタ台131の上面に設けられている荷受面132に固定された定置式のものである。荷受面132は、商品ALを収納するための籠133を載置するのに用いられる。籠133は、概念上、顧客が購入しようとする商品ALを収納するためにカウンタ台131の荷受面132に持ち込まれる第1の籠133aと、第1の籠133aからコードシンボル読取装置101を挟んだ位置に位置付けられる第2の籠133bとに分けて考えることができる。第1の籠133aは、顧客の流れ方向の上流側、第2の籠133bは、顧客の流れの方向の下流側にそれぞれ位置付けられている。顧客の流れの方向については、図1中、矢印で示している。
【0017】
コードシンボル読取装置101は、カウンタ台131の荷受面132において、オペレータから見て奥側に設置される縦型スキャナ形式のものである。つまり、コードシンボル読取装置101は、幅広で奥行きが狭い薄型矩形形状の基体102を備え、この基体102の正面にスキャナ103を有し、基体102の上部に操作部104が取り付けられて構成されている。
【0018】
スキャナ103は、撮像対象の商品を把持する撮像領域RAに対面する位置に商品ALの画像を撮像するためのCCDイメージセンサが内蔵された読取窓103aを有し、この読取窓103aの前に翳された商品を撮像し、オブジェクト認識、あるいは、パターン認識等の画像認識技術にしたがって、商品を特定し、対応する商品コードを出力する。スキャナ103が出力した商品コードは、POS端末11に送信される。
【0019】
操作部104は、基体102の正面よりも手前側に延出させて設けられ、その前部が下方下がりに傾斜した形状をしている。このような操作部104には、タッチパネル105が表面に積層されたディスプレイ106が設けられ、このディスプレイ106の右隣には複数個のキートップがマトリクス状に配列されたキーボード107が配設されている。オペレータから見て操作部104の裏面左奥側には、顧客に情報を提供するための顧客用ディスプレイ108が設置されている。
【0020】
更に、コードシンボル読取装置101は、コードシンボルとしてのバーコードを光学的に読み取るハンディ方式のバーコードスキャナであるハンドスキャナ109も有している。ハンドスキャナ109は、基体102の右側面に着脱自在にぶら下げられている。
【0021】
図4は、コードシンボル読取装置を示す正面図である。
コードシンボル読取装置101のスキャナ103は、図4に示すように、読取窓103aの下方部分に報知領域110を有している。報知領域110には、読取窓103aに商品ALに付されたバーコードBCを翳すべきことを示す白抜き矢印形状の読取指標111が中央部に記されている。そして、読取指標111の両側には、報知用発光部としての報知用LED112が一つずつ配置されている。個々の報知用LED112は、青色と赤色とに発光可能なLEDであり、報知用LED制御部151に駆動されて発光する。
【0022】
また、スキャナ103には、読取窓103aの奥側に位置させて、光源用LED制御部152による制御を受けて撮像領域RAに光を照射する光源用LED113が内蔵されている。更に、スキャナ103は、上述したように、読取窓103aの奥側に位置させて、撮像領域RAに位置付けられた商品ALを撮像するCCDイメージセンサ114を内蔵している。
さらに、スキャナ103の内部の周縁部には、防犯タグを無効にする(消去する)ための消去用電波を送信する防犯タグ消去用のアンテナATを内蔵している。
【0023】
次にコードシンボル読取装置101の内部構成について再び図3を参照して説明する。
コードシンボル読取装置101は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU161を備えている。CPU161には、固定データを固定的に記憶保存するROM162と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM163とがバスラインBLによってバス接続されている。ROM162は、CPU161によって実行されるコンピュータプログラムをフォームウェアとして記録している。これらのCPU161、ROM162及びRAM163は、コードシンボル読取装置101が有する各部を制御する制御部CLを構成している。
【0024】
コードシンボル読取装置101のCPU161には、前述した、操作部104、報知用LED112を駆動制御する報知用LED制御部151、光源用LED113を駆動制御する光源用LED制御部152、がいずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続され、CPU161によって動作制御される。これらに加えて、コードシンボル読取装置101は、スピーカ115から音声を発生させる音声回路153を備えており、この音声回路153もバスラインBLを介してCPU161に接続され、CPU161によって動作制御される。音声回路153は、音声合成LSIを搭載し、合成音声信号をデジタル化して増幅し、スピーカ115から発生させる。
【0025】
また、コードシンボル読取装置101のCPU161には、スキャナ103が接続されている。スキャナ103は、それぞれバスラインBLを介してCPU161に接続されているA/D変換部154と画像認識処理部155とを有し、A/D変換部154に前述したCCDイメージセンサ114を接続させている。A/D変換部154は、CCDイメージセンサ114から受信した電気信号を増幅回路及びデジタル変換回路(いずれも図示せず)により、デジタル画像データに変換する。画像認識処理部155は、デジタル画像データに対応する画像について画像認識を行い、コードシンボルに相当する画像を抽出し、商品コードにデコードして、CPU161に出力する。
【0026】
これと並行して画像認識処理部155は、デジタル画像データに対応する画像から当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像を抽出し、当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像が含まれていた場合には、防犯タグTAG付きの商品である旨をCPU161に通知する。
この場合において、商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像としては、所定のロゴマーク、ダミーバーコードなど任意の画像を用いることが可能であり、これらは、商品の包装に予め印刷されていたり、防犯タグの表面に印刷されていたり、商品コードを示すコードシンボル近傍に張られるフラグシール(例えば、値引きシール等と同様の態様のシール)として商品に付されているものであれば適宜利用することが可能である。
【0027】
さらに、コードシンボル読取装置101は、POS端末11が有している接続インターフェース57と接続し、POS端末11にデータ送受信可能に接続するための接続インターフェース156を有している。接続インターフェース156としては、POS端末11の接続インターフェース57とコミュニケーション可能なインターフェース、例えばUSB等のシリアルインターフェースが用いられている。接続インターフェース156は、バスラインBLを介してコードシンボル読取装置101のCPU161に接続されている。
【0028】
これにより、コードシンボル読取装置101は、スキャナ103がCCDイメージセンサ114によって光学的に読み取り画像認識処理部155でデコードして出力した商品コードをPOS端末11に出力可能となっている。
【0029】
さらにまた、コードシンボル読取装置101は、防犯タグを無効にするための消去用電波EEWをアンテナATを介して送信する消去用電波送信装置157を有している。消去用電波送信装置157は、バスラインBLを介してコードシンボル読取装置101のCPU161に接続されている。
【0030】
これにより、消去用電波送信装置157は、CPU161の制御下で、画像認識処理部155によりCPU161に防犯タグTAG付きの商品である旨が通知されていた商品については、CCDイメージセンサ114によって光学的にバーコードなどのコードシンボルを読み取る読み取り動作と並行して、防犯タグが設けられている商品については、当該防犯タグを無効にする消去処理を行うこととなる。
【0031】
この場合において、消去用電波送信装置157が防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWが有効に働く範囲、すなわち、防犯タグを無効にできる範囲は、スキャナ103のCCDイメージセンサ114が商品のシンボルコード読取可能範囲と3次元的な範囲として同等の範囲かあるいはやや広い範囲となるようにするのが好ましい。これは、シンボルコードの読取が可能な場合には、確実に防犯タグTAGを無効とすることができるようにするためである。
【0032】
したがって、CPU161は、防犯タグTAGが設けられている商品が商品販売データの処理対象である場合には、オペレータに当該商品を消去用電波送信装置157が防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWが有効に働く範囲に保持してもらうために、商品コードの読取が完了した旨の通知を所定時間遅延させて通知するとともに、ディスプレイ106にバーコードなどのコードシンボルが未だ読み取れていないので、読取窓に対向する位置に商品を保持することを促すメッセージを表示するように制御する。
【0033】
コードシンボル読取装置101のCPU161は、ROM162にファームウェアとして記録しているコンピュータプログラムに従った処理を実行する。このような処理として、CPU161は、POS端末11での商品販売データ処理を支援する処理をコードシンボル読取装置101に実行させる。
【0034】
このような構成において、オペレータは、第1の籠133aに収納されている商品ALを手に取り、付されているコードシンボル(例えば、バーコード)をスキャナ103の読取窓103aに向けてその商品ALを読取領域RAに位置付ける。この際、光源用LED113から光が照射されてコードシンボルの反射光がCCDイメージセンサ114によって撮像され、オブジェクト認識処理あるいはパターン認識処理等の画像認識処理を行う画像認識処理部155によって商品コードにデコードされる。このようにして、オペレータは、コードシンボルが付された商品の商品コードをコードシンボル読取装置101に読み取らせる。
【0035】
このとき、画像認識処理部155は、デジタル画像データに対応する画像から当該商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像の抽出を試みる。具体的には、予めRAM163に記憶された商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像に対応するパターン認識用画像(文字画像も含む)との類似度が所定値以上であるか否か、あるいは、商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像に対応するオブジェクト認識用の特徴量データに基づく類似度が所定値以上であるか否かに基づいて、デジタル画像データに対応する画像に含まれる当該商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像を抽出することとなる。
そして、当該商品が防犯タグTAGが取り付けられた商品であることを示す画像が、デジタル画像データに対応する画像に含まれていた場合には、防犯タグTAG付きの商品である旨をCPU161に通知する。
【0036】
これにより、CPU161は、商品コードの読取が完了した旨の通知を所定時間遅延させて通知するとともに、ディスプレイ106にバーコードなどの「コードシンボルが未だ読み取れていないので、読取窓に対向する位置に商品を保持する」ことを促すメッセージを表示するように制御する。
【0037】
この結果、オペレータは、いまだ商品コードがうまく読み取れないと認識して、読取窓に対向する位置に商品を保持しつづけることとなるので、消去用電波送信装置157に防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWを出力させて、確実に防犯タグTAGを無効とする。
【0038】
その後、商品コードの読み取りが完了した旨の通知を行うとともに、ディスプレイ106に表示した「コードシンボルが未だ読み取れていないので、読取窓に対向する位置に商品を保持する」ことを促すメッセージの表示を終了する。
この結果、商品コードの読み取りと、当該商品コードが読み取られた商品の防犯タグの無効化(消去)を確実に一体的に行わせることができる。
【0039】
その後、オペレータは、商品コードを読み取らせた商品ALを第2の籠133bに入れていく。コードシンボル読取装置101で読み取られた商品コードは、POS端末11に送信される。POS端末11のCPU51は、この商品コードに基づいて後述するPLUファイルから対応する単価を取得し、単価に基づく決済金額を算出する処理(商品販売データ処理)を実行する。
【0040】
ここで、PLUファイルについて説明する。
図5は、PLUファイルの模式図である。
PLUファイル71は、例えば、POS端末11のHDD54に格納されている。PLUファイル71は、一例として、POS端末11の電源投入時に、その全部又は一部がHDD54からRAM53にコピーされて使用される。PLUファイル71は、個々の商品の識別コードである商品コードに対応付けて、品名(テキストデータ)、単価(数値データ)、防犯タグフラグ(数値データ)等のデータを記憶している。防犯タグフラグは、一例として、「NULLコード」の場合には防犯タグなし、「1」の場合には防犯タグありを意味している。防犯タグありというのは、商品コードによって特定される対応する商品に、防犯タグ(図示せず)が付されていることを意味する。
【0041】
次に商品販売データ処理の詳細について説明する。
図6は、商品販売データ処理におけるコードシンボル読取装置の処理フローチャートである。
図7は、商品販売データ処理におけるPOS端末の処理フローチャートである。
【0042】
コードシンボル読取装置101のCPU161は、スキャナ103から商品コードが入力されたか否かを判別する(ステップS11)。
ステップS11の判別において、商品コードが未だ入力されていない場合には(ステップS11;No)、待機状態となる。
【0043】
ステップS11の判別において、商品コードが入力された場合には(ステップS11;Yes)、CPU161は、スキャナ103の画像認識処理部に、当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像をデジタル画像データに対応する画像から抽出させる処理を行わせる(ステップS12)。
続いてCPU161は、当該商品が防犯タグが取り付けられた商品であることを示す画像(防犯タグ対応画像)がデジタル画像データに対応する画像から抽出されたか否かを判別する(ステップS13)。
【0044】
ステップS13の判別において、防犯タグ対応画像が抽出された場合には(ステップS13;Yes)、CPU161は、POS端末11に対して、スキャナ103から入力された商品コード及びタグ付き商品を検出した旨を通知し(ステップS14)、処理をステップS16に移行する。
【0045】
ステップS13の判別において、防犯タグ対応画像が抽出されなかった場合には(ステップS13;No)、CPU161は、POS端末11に対して、スキャナ103から入力された商品コードを通知し(ステップS15)、処理をステップS18に移行する。
【0046】
一方、POS端末11のCPU51は、商品コードが通知されたか否かを判別する(ステップS31)。
ステップS31の判別において、商品コードが未だ通知されていない場合には(ステップS31;No)、待機状態となる。
【0047】
ステップS31の判別において、商品コードが通知された場合には(ステップS31;Yes)、通知された商品コードに基づいてPLUファイル71から対応する品名及び単価のデータを呼び出し、RAM53のワークエリアに一時記憶する(ステップS32)。
【0048】
そして、POS端末11のCPU51は、PLUファイル71から検索した品名及び単価のデータをコードシンボル読取装置101に通知する(ステップS33)。
さらにCPU51は、コードシンボル読取装置101からタグ付き商品を検出した旨が通知されたか否かを判別する(ステップS34)。
【0049】
ステップS34の判別において、タグ付き商品を検出した旨が通知されていない場合には(ステップS34;No)、処理をステップS37に移行する。
ステップS34の判別において、タグ付き商品を検出した旨が通知された場合には(ステップS34;Yes)、POS端末11のCPU51は、PLUファイル71を参照し、入力された商品コードに対応する防犯タグフラグ=1かどうかを判定する(ステップS35)。
【0050】
ステップS35の判別において、防犯タグフラグ=1である場合には(ステップS35;Yes)、ステップS16、ステップS17の処理と並行して、処理をステップS37に移行する。
ステップS35の判別において、防犯タグフラグ=1でない場合には(ステップS35;No)、次回以降、タグ付き商品を検出した旨が通知されなかった場合でも、商品コードが入力された時点で、タグ付き商品を検出場合と同様の処理を行うべく、PLUファイル71を更新して、当該商品コードに対応する防犯タグフラグ=1とする(ステップS36)。
【0051】
このとき、コードシンボル読取装置101は、ディスプレイ106に、「バーコードが読み取れませんでしたので、読取窓103aに対向する位置に商品を保持してください。」とメッセージを表示する(ステップS16)。
この結果、オペレータは、いまだコードシンボル(=商品コード)がうまく読み取れないと認識して、読取窓103aに対向する位置に商品を保持しつづけることとなる。
【0052】
そこで、コードシンボル読取装置101のCPU161は、消去用電波送信装置157に防犯タグTAGを無効にするための消去用電波EEWを出力させて、防犯タグTAGを無効とする防犯タグ消去処理を行う(ステップS17)。この結果、より確実に防犯タグTAGを無効にすることができる。
【0053】
続いて、コードシンボル読取装置101のCPU161は、POS端末11から品名及び単価のデータを受信したか否かを判別する(ステップS18)。
【0054】
ステップS18の判別において、未だPOS端末11から品名及び単価のデータを受信していない場合には(ステップS18;No)、コードシンボル読取装置101のCPU161は、処理をステップS16に移行して、以下、同様の処理を行う。
ステップS18の判別において、POS端末11から品名及び単価のデータを受信した場合には(ステップS18;Yes)、コードシンボル読取装置101のCPU161は、ディスプレイ106及び顧客用ディスプレイ108に品名及び単価を表示するために表示を更新する(ステップS19)。
【0055】
一方、POS端末11のCPU51もオペレータ用表示器15及び客用表示器17に品名及び単価を表示するために表示を更新する(ステップS37)。
続いてPOS端末11のCPU51は、キーボード14による締め操作がなされたか否かを判別する(ステップS38)。
【0056】
ここで、締め操作の一例としては、小計キーの押下後にテンキーによる預かり金額の置数がなされ、その後に預/現計キーが押下されることにより行われる。小計キー、テンキー及び預/現計キーは、キーボード14のいずれかのキーに割り付けられている。
ステップS38の判別において、締め操作がなされなかった場合には(ステップS38;No)、次の商品コードが通知されるのを待つため、POS端末11のCPU51は、再び処理をステップS31に移行して、以下、同様の処理を行う。
【0057】
ステップS38の判別において、キーボード14による締め操作がなされた場合には(ステップS38;Yes)、POS端末11のCPU51は、RAM53のワークエリアに一時記憶したデータに基づいて算出した売上合計金額等の取引データをRAM53の仮登録エリアに保存して商品登録を行い(ステップS39)、オペレータ用表示器15及び客用表示器17の表示更新を実行する(ステップS40)。
【0058】
そして、POS端末11のCPU51は、そのような取引データに基づく取引情報をレシートジャーナルプリンタ16によって印字したレシートを発行し、レシートジャーナルプリンタ16によるジャーナル記録を行う(ステップS41)。
続いて、POS端末11のCPU51は、コードシンボル読取装置101に対して、取引終了通知を送信し(ステップS42)、処理を終了する。
【0059】
一方、コードシンボル読取装置101のCPU161は、POS端末11から取引終了通知を受信したか否かを判別する(ステップS20)。
ステップS20の判別において、未だ取引終了通知を受信していない場合には(ステップS20;No)、再び処理をステップS11に移行して、以下、同様の処理を行う。
【0060】
ステップS20の判別において、取引終了通知を受信した場合には(ステップS20;Yes)、コードシンボル読取装置101のCPU161は、RAMクリアや表示クリア等のクリア処理を実行し(ステップS21)、処理を終了する。
【0061】
以上の説明のように、本実施の形態によれば、商品コードの読み取りと、当該商品コードが読み取られた商品の防犯タグの無効化(消去)を確実に一体的に行わせることができる。
【0062】
したがって、防犯タグの無効化が確実に行われないことによって生ずるゲート(図示せず)での警報発生により買物客に不愉快な思いをさせないようにすることができる。
本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0063】
本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置で実行される制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0064】
また、本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置で実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0065】
また、本実施形態のPOS端末あるいはコードシンボル読取装置の制御プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 チェックアウトシステム
11 POS端末
51 CPU
71 PLUファイル
101 コードシンボル読取装置
103 スキャナ
103a 読取窓
106 ディスプレイ
114 CCDイメージセンサ
154 A/D変換部
155 画像認識処理部
157 消去用電波送信装置
161 CPU
AL 商品
AT アンテナ
BC バーコード
BL バスライン
CL 制御部
EEW 消去用電波
TAG 防犯タグ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特許第3940187号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段と、
前記画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する告知手段と、
を備えた商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記画像表示部材は、表面に前記特定画像が表示された前記防犯タグ、あるいは、前記商品のバーコード等のコードシンボルの近傍に貼付されるフラグシールとして構成されている、
請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記防犯タグを無効とすべく防犯タグの消去を行う消去手段を備えている、請求項1または請求項2記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
商品情報を格納した外部の商品マスタデータベースを参照するデータベース参照手段と、
前記商品の撮像画像に基づいて、当該商品を特定する商品特定手段と、
前記商品マスタデータベースあるいは当該商品マスタデータベースにリンクしたテーブルに当該商品が防犯タグ付き商品であることを示す情報を追加させる手段と、を備え、
前記告知手段は、前記データベース参照手段により参照した商品情報に、前記商品特定手段により特定した商品が防犯タグ付き商品であることを示す情報が含まれている場合に、前記告知を行う、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
商品を撮像して撮像画像データを出力する撮像装置と、
前記撮像画像データに対応する前記商品の撮像画像に基づいて、当該商品を特定するとともに、特定した商品の販売データ処理を行う商品販売データ処理装置と、
前記特定された商品が防犯タグ付き商品であることを告知する告知装置と、
前記撮像装置における撮像と並行して、前記防犯タグを無効とすべく防犯タグの消去を行う消去装置と、
を備えたチェックアウトシステム。
【請求項6】
商品の販売データ処理を行う商品販売データ処理装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段と、
前記画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する告知手段と、
して機能させる制御プログラム。
【請求項1】
商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段と、
前記画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する告知手段と、
を備えた商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記画像表示部材は、表面に前記特定画像が表示された前記防犯タグ、あるいは、前記商品のバーコード等のコードシンボルの近傍に貼付されるフラグシールとして構成されている、
請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記防犯タグを無効とすべく防犯タグの消去を行う消去手段を備えている、請求項1または請求項2記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
商品情報を格納した外部の商品マスタデータベースを参照するデータベース参照手段と、
前記商品の撮像画像に基づいて、当該商品を特定する商品特定手段と、
前記商品マスタデータベースあるいは当該商品マスタデータベースにリンクしたテーブルに当該商品が防犯タグ付き商品であることを示す情報を追加させる手段と、を備え、
前記告知手段は、前記データベース参照手段により参照した商品情報に、前記商品特定手段により特定した商品が防犯タグ付き商品であることを示す情報が含まれている場合に、前記告知を行う、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
商品を撮像して撮像画像データを出力する撮像装置と、
前記撮像画像データに対応する前記商品の撮像画像に基づいて、当該商品を特定するとともに、特定した商品の販売データ処理を行う商品販売データ処理装置と、
前記特定された商品が防犯タグ付き商品であることを告知する告知装置と、
前記撮像装置における撮像と並行して、前記防犯タグを無効とすべく防犯タグの消去を行う消去装置と、
を備えたチェックアウトシステム。
【請求項6】
商品の販売データ処理を行う商品販売データ処理装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
商品の撮像画像に基づいて、防犯タグ付き商品であることを表す特定画像が表示された画像表示部材が付された商品であるか否かを判別する判別手段と、
前記画像表示部材が付された商品であると判別した場合には、当該商品が防犯タグ付き商品であることを告知する告知手段と、
して機能させる制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2013−54649(P2013−54649A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193736(P2011−193736)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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