説明

器具取付台

【課題】設置位置を自由に選べて便器側および洗面器側の両面側を良好に使用できる器具取付台を提供する。
【解決手段】便器5と洗面器6との間に配置される器具取付台9であって、この器具取付台9は、垂直方向の板部材10を備え、板部材10の便器5側には少なくともペーパーホルダー12が取り付けられ、板部材10の洗面器6側には少なくともタオル掛け15が取り付けられて、床面Fに固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器と洗面器との間に配置される器具取付台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されているように、便器の側方にポールを立設し、このポール上にペーパーホルダーを取り付けて、便器側方の使用勝手の良い位置にペーパーホルダーを配置させた構成のものが存在する。
【特許文献1】特開平10−328071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の特許文献1の構造では、ポールの片面側にペーパーホルダーを取り付けたものであり、ポールの両面側を使用できるような構成ではなく、便器と洗面器の両側から良好に器具を使用できる器具取付台の出現が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、両面を使用できて使い勝手の良い位置に設置できる器具取付台を提供するものであり、その請求項1は、便器と洗面器との間に配置される器具取付台であって、該器具取付台は、垂直方向の板部材を備え、該板部材の前記便器側には少なくともペーパーホルダーが取り付けられ、該板部材の前記洗面器側には少なくともタオル掛けが取り付けられていることである。
【0005】
また、請求項2は、前記板部材が床面に固定されていることである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、便器と洗面器との間に配置される器具取付台であって、該器具取付台は、垂直方向の板部材を備え、該板部材の前記便器側には少なくともペーパーホルダーが取り付けられ、該板部材の前記洗面器側には少なくともタオル掛けが取り付けられていることにより、便器に着座した状態で良好にペーパーホルダーからロールペーパーを引き出して使用することができ、また、洗面器側で洗面等を行う際に、タオル掛けに掛けたタオルを良好に使用することができるものとなる。
【0007】
また、前記板部材が床面に固定されていることにより、ユニットバスに限らず、在来施工の浴室内にも良好に設置することができ、便器と洗面器の間に壁がない場合においても、任意の位置に設置することができる。
【実施例】
【0008】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、ユニットルームの平面構成図であり、また図2は、ユニットルームの正面構成図である。
ユニットルーム1内には浴槽2が設置され、この浴槽2の上方の壁面Wには吐水口3が設けられ、更にその上方にはハンドシャワー4が配置されている。また、浴槽2の図示左側には便器5と、更にその側方に間隔をおいて洗面器6が壁面Wに取り付けられており、便器5の上方には壁面Wに棚7が取り付けられ、更にその上方には鏡8が取り付けられている。
【0009】
本例では、便器5と洗面器6との間に、床面Fから立ち上げて器具取付台9が立設されている。この器具取付台9は、図3に拡大して側面図で示し、また図4,図5において斜視図で示し、更に図6において裏面図で示すような構造となっている。
器具取付台9は、鏡面仕上げしたステンレス等の金属板、あるいは透明樹脂板で構成された板部材10を備え、この板部材10の下端がベース11に嵌め込み状に固定されたものであり、ベース11は、固定部11aの上面に上方が開放された箱状の箱体部11bが一体形成されており、このベース11をビス等で床面Fに固設しておき、この固設したベース11の箱体部11bに対し、上方より板部材10の下端を嵌め込んで、箱体部11bの側面に形成されているビス孔11c,11c内にビス14を入れ、ビス14を板部材10の下端にタップ切りされているネジ孔10a内に締め付けることで、ビス14を介しベース11に板部材10を固定して、板部材10を立設させることができるものである。
【0010】
この板部材10の便器5側の面には、上下2段に2個のペーパーホルダー12,12が取り付けられている。
各ペーパーホルダー12は、裏側からビスを締め付けて略水平状に突出固定された柱状の支持具12bの先端側に、上下方向に回動可能に紙切り板12aが設けられており、また支持具12bの先端側に垂下状に保持アーム12cが設けられており、この保持アーム12cにロールペーパー13を保持させることができるように構成されている。
【0011】
また、板部材10の洗面器6側の面には、反対側からビスを締め付けて柱状の支持具15aが略水平状に突出固定されており、この支持具15aの先端側には、回動可能にリング状のタオルリング15bが垂設されており、支持具15aとタオルリング15bでタオル掛け15が構成されている。
このように、便器5と洗面器6の間に、床面Fから立ち上げて器具取付台9を立設させておくことにより、便器5に着座した状態で良好にペーパーホルダー12からロールペーパー13を引き出して使用することができ、また、洗面器6側で洗面等を行う際に、タオル掛け15に掛けたタオルを良好に使用することができるものとなり、便器5側および洗面器6側の何れ側からも手の届く位置にペーパーホルダー12およびタオル掛け15を配置させることができるものとなる。
【0012】
このように、器具取付台9は床面から立ち上げられるものであるため、ユニットバスに限らず、在来施工の浴室内にも良好に設置することができ、便器5と洗面器6の間に壁がない場合においても、任意の位置に設置することができる。
【0013】
なお、図7の側面図で、また図8の正面図で示す器具取付台9は変更例を示すものであり、この図7および図8の器具取付台9は、板部材10の高さを高くして、板部材10の上端側のペーパーホルダー12の上方に、便器5用のリモコン16をビスで取り付けたものである。
このように、ペーパーホルダー12と共にリモコン16も板部材10の便器5側に取り付けておくことができ、また、洗面器6側には、タオル掛け15と共に棚やトレー等の小物入れを設けておくことができ、極めて使用勝手が良好なものとなる。
【0014】
なお、本例では、器具取付台9を床面Fに固定させて、器具取付台9の設置位置を自由に選べるように構成しているが、器具取付台9は、壁面W側に固定したものであっても良く、図9の平面図で示すように、器具取付台9のベース11を壁面Wにビス等で固定して、このベース11から板部材10を便器5と洗面器6との間に延ばして設置するような構成であっても良く、この場合も、板部材10の便器5側には少なくともペーパーホルダー12を取り付けておくことができ、また、板部材10の洗面器6側には少なくともタオル掛け15を取り付けておくことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ユニットルームの平面構成図である。
【図2】ユニットルームの正面構成図である。
【図3】器具取付台の側面構成図である。
【図4】器具取付台の便器側から見た斜視構成図である。
【図5】器具取付台の下端部の分解斜視図である。
【図6】器具取付台の洗面器側から見た裏面図である。
【図7】リモコンを便器側に取り付けた器具取付台の側面構成図である。
【図8】図7の器具取付台の便器側からの正面構成図である。
【図9】器具取付台を壁面側に固定させて設置した状態のユニットルームの平面構成図である。
【符号の説明】
【0016】
1 ユニットルーム
2 浴槽
5 便器
6 洗面器
9 器具取付台
10 板部材
11 ベース
11a 固定部
11b 箱体部
12 ペーパーホルダー
12a 紙切り板
12b 支持具
13 ロールペーパー
14 ビス
15 タオル掛け
15a 支持具
15b タオルリング
16 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器と洗面器との間に配置される器具取付台であって、
該器具取付台は、垂直方向の板部材を備え、該板部材の前記便器側には少なくともペーパーホルダーが取り付けられ、該板部材の前記洗面器側には少なくともタオル掛けが取り付けられていることを特徴とする器具取付台。
【請求項2】
前記板部材が床面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の器具取付台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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