説明

器具

【課題】 電流を受ける部材と、この電流に基づいて発光する部材とを繋ぐ紐状の伝導部材が切れないようにする。
【解決手段】 外部から供給された電流を受ける回路部11を有する部材10と、この電流に基づいて発光する発光部材20と、一端が部材10側で固定されており、他端が発光部材20側で固定されている紐部材16と、部材10(回路部11)が受けた電流を発光部材20に伝導させる為の導線部材15とで構成されている。なお、導線部材15は更に、その一端は部材10側で固定されており、他端は発光部材20側で固定されており、導線部材15の一端側から導線部材15の他端側に向かって、紐部材16の周囲にて螺旋を描く形状を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気を伝導する器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
2つの部材間を導線を介して接続することで形成される器具は従来から存在する。また特許文献1には、螺旋型の電話機コードにおいて、電動で伸縮自在に動く吊り下げ紐を螺旋中心を通るようにしたものが開示されている。
【特許文献1】特開平11−127229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、2つの部材間を導線を介して接続することで形成されている器具を、例えば子供などに預けると、2つの部材をそれぞれ相反する方向に引っ張ったりすることが想定され、そのような場合、導線が切れてしまったりする。
【0004】
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、電流を受ける部材と、この電流に基づいて作動する部材とを繋ぐ紐状の伝導部材が切れないようにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的を達成するために、本発明の器具は、
外部から供給された電流を受ける第1の部材と、
電流を受けて作動する第2の部材と、
一端が前記第1の部材側で固定されており、他端が前記第2の部材側で固定されている紐部材と、
前記第1の部材が受けた電流を前記第2の部材に伝導させる為の導線部材であって、一端は前記第1の部材側で固定されており、他端は前記第2の部材側で固定されており、当該一端側から当該他端側に向かって、前記紐部材の周囲にて螺旋を描く形状を有している導線部材と
を備えることを特徴とする。
【0006】
なお、本願でいう「作動」とは、発光、モータの駆動等、電流による動作全般を含む概念である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の構成によれば、電流を受ける部材と、この電流に基づいて作動する部材とを繋ぐ紐状の伝導部材が切れないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下添付図面を参照して、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係る器具の外観を示す図である。同図に示す如く、本実施形態に係る器具は、外部から供給された電流を受ける回路部11を有する部材10(第1の部材)と、この電流に基づいて発光する発光部材20(第2の部材)と、一端が部材10側で固定されており、他端が発光部材20側で固定されている紐部材16と、部材10(回路部11)が受けた電流を発光部材20に伝導させる為の導線部材15とで構成されている。
【0010】
なお、導線部材15は更に、その一端は部材10が有する回路部11で固定されており、他端は発光部材20側で固定されており、導線部材15の一端側から導線部材15の他端側に向かって、紐部材16の周囲にて螺旋を描く形状を有している。螺旋を描く形状をしていることにより、導線部材15は曲げに対して強い構造となっている。
【0011】
なお、紐部材16は柔軟性のある素材から形成されているため、導線部材15の曲げ変形を妨げることはない。また、紐部材16は、螺旋を描く形状をした導線部材15と比較して伸縮しないものを用いる。このことにより、螺旋を描く形状をした導線部材15に引っ張り力が働いても、紐部材16によって導線部材15は螺旋形状を保つことが可能である。
【0012】
図2は、図1のX−X線矢視断面図である。同図において21は、紐部材16を発光部材20側で固定するための固定具で、例えば、紐部材16をくくりつける部分である。22は、紐部材16を部材10側で固定するための固定具で、例えば、紐部材16をくくりつける部分である。これにより、紐部材16は一端が固定具22で固定され、他端が固定具21で固定される。従って、発光部材20と部材10とをそれぞれ相反する方向(同図矢印方向)に引っ張ったりしても、発光部材20と部材10との距離は、紐部材16の長さ以上はのびないので、導線部材15は切れない。また、図2において29は発光部であり、回路部11から導線部材15を介して供給された電流に基づいて発光する。
【0013】
なお、外部から供給された電流に基づいて作動する部材であれば、発光部材20(第2の部材)の代わりに如何なる部材を用いても、上記説明の本質は変わらない。例えば、発光部材20の代わりに、部材10から供給された電流に基づいてモータを回転させることで、このモータに取り付けられた部材(例えばプロペラ)を回転させるような部材であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る器具の外観を示す図である。
【図2】図1のX−X線矢視断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から供給された電流を受ける第1の部材と、
電流を受けて作動する第2の部材と、
一端が前記第1の部材側で固定されており、他端が前記第2の部材側で固定されている紐部材と、
前記第1の部材が受けた電流を前記第2の部材に伝導させる為の導線部材であって、一端は前記第1の部材側で固定されており、他端は前記第2の部材側で固定されており、当該一端側から当該他端側に向かって、前記紐部材の周囲にて螺旋を描く形状を有している導線部材と
を備えることを特徴とする器具。
【請求項2】
前記紐部材は、略伸縮しないことを特徴とする請求項1に記載の器具。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−221258(P2007−221258A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−37061(P2006−37061)
【出願日】平成18年2月14日(2006.2.14)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【Fターム(参考)】