回線給電ネットワーク要素を制御する機能
ネットワーク要素における電力を制御する方法を提供する。本方法は、電力通信媒体から電力を受け取ることによってネットワーク要素に給電するステップと、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップとを含む。本方法はさらに、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップと、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御するステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2002年4月29日出願の米国特許出願第10/134,323号「回線給電ネットワーク要素における電力管理」(第’323号出願)の一部係属出願である。第’323号出願は引用によって本出願の記載に援用する。
【0002】
また、本出願は、同じ日付で出願された以下の出願に関連し、これらは全て引用によって本出願の記載に援用する。
米国特許出願番号第10/449,259号「回線給電ネットワークにおけるネットワーク要素」、弁理士事件整理番号第100.359US01号(第’359号出願)
米国特許出願番号第10/449,682号「回線給電ネットワークにおける要素管理システム」、弁理士事件整理番号第100.360US01号(第’360号出願)
米国特許出願番号第10/449,546号「スプリッタ」、弁理士事件整理番号第100.592US01号(第’592号出願)
米国特許出願番号第10/449,917号「回線給電ネットワーク要素における電流センス回路」、弁理士事件整理番号第100.589US01号(第’589号出願)
米国特許出願番号第10/449,496号「回線給電ネットワーク要素における入力電圧センス回路」、弁理士事件整理番号第100.590US01号(第’590号出願)
米国特許出願番号第10/448,884号「ネットワーク要素の避雷保護」、弁理士事件整理番号第100.591US01号(第’591号出願)
米国特許出願番号第10/449,547号「回線給電ネットワーク要素システムにおける電力増大」、弁理士事件整理番号第100.593US01号(第’593号出願)
【0003】
本発明は一般に電気通信の分野に関し、特に、アクセスネットワークにおけるネットワーク要素の回線電力の管理に関する。
【背景技術】
【0004】
電気通信ネットワークは、様々な位置にあるユーザ機器間で信号を伝達する。電気通信ネットワークは多数の構成要素を含む。例えば、電気通信ネットワークは通常、ネットワーク要素間の信号の選択的ルーティングを提供する多数のスイッチング素子を含む。さらに、電気通信ネットワークは、スイッチ間で信号を移送する、例えばより線対、光ファイバケーブル、同軸ケーブル等といった通信媒体を含む。さらに、通信ネットワークの中にはアクセスネットワークを含むものもある。
【0005】
本明細書にとっては、アクセスネットワークという用語は、例えば、加入者機器または装置によるコアネットワークへの接続を可能にする公衆交換電話ネットワーク(PSTN)のような電気通信ネットワークの一部を意味する。例えば、アクセスネットワークは、普通中央局または外部プラントキャビネット内に配置され、サービスインタフェースをサービスエリア内の加入者に直接提供するケーブルプラント及び設備である。アクセスネットワークは、加入者サービス終点と、所定のサービスを提供する通信ネットワークとの間のインタフェースを提供する。アクセスネットワークは通常多数のネットワーク要素を含む。ネットワーク要素は、プロビジョニングされる電気通信サービスのためのサービスインタフェースを提供するアクセスネットワークにおける設備または機器である。ネットワーク要素は独立型装置でもよくまた多数の装置間に分散してもよい。
【0006】
多数の従来の形態のアクセスネットワークが存在する。例えば、デジタルループキャリアはアクセスネットワークの初期の一形態である。従来のデジタルループキャリアは、2つのネットワーク要素を使用して加入者機器との間で信号を伝達していた。コアネットワーク側では、中央局端末が提供される。中央局端末は、例えば、多数のT1回線または他の適当な高速デジタル移送媒体といった高速デジタルリンクを介して遠隔端末に接続される。デジタルループキャリアの遠隔端末は通常、従来のより線対引き込み線を介して加入者に接続する。
【0007】
デジタルループキャリアの遠隔端末は顧客サービスエリアの深部に配置することが多い。遠隔端末は通常、適切に動作するため電力を必要とするラインカード及び他の電子回路を有する。適用業務の中には、遠隔端末にローカル給電するものもある。残念ながら、ローカル電力の喪失による遠隔端末の機能停止を防止するため、ローカルバッテリープラントを通常使用する。これは、広い温度範囲での動作を求める外部プラントの動作要求のため、遠隔端末のコストを増大し保守性を複雑にする。
【0008】
ネットワークの中には、中央局からの回線を介して遠隔端末に給電するものもある。これを回線電源または回線給電と呼び、交流または直流電源の使用を通じて行うことができる。すなわち、ローカル電源が停止した場合、遠隔端末は、通常バッテリーバックアップ式電源を使用して回線を介して給電されているため、機能し続ける。このため遠隔端末は、停電時でも、ライフラインとしての単純な旧式の電話サービス(POTS)のような重要な機能を提供する。
【0009】
電気通信ネットワークを介して提供される多様なサービスは次第に変化している。当初、電気通信ネットワークは、狭帯域音声トラフィックを伝達するよう設計された。最近では、ネットワークは、広帯域サービスを提供するよう修正された。こうした広帯域サービスには、デジタル加入者回線(DSL)サービスのようなサービスが含まれる。時が経つに連れて、他の広帯域サービスもサポートされるだろう。こうした新しいサービスは所要電力の増大を伴うことが多い。
【0010】
提供されるサービスは変化したが、遠隔端末に給電する方法は変化していない。現在提供されている様々なサービスの全てが対等な立場にあるわけではない。現在のデータサービスは、ライフラインであるPOTSと異なって、通常必要とは考えられていない。さらに、他の広帯域サービスの中にも、所与の加入者が希望するサービスのレベルと加入者がそれに対して支払おうとするものに影響を与える広い範囲の変動要素が存在する。こうした提供されるサービスの変化にもかかわらず、アクセス設備に電力を提供する方法は、サービスの進歩に歩調を合わせて変化していない。
【0011】
従って、当技術分野では、アクセスネットワークにおけるネットワーク要素に電力を提供する方法を改善する必要が、存在している。
【発明の開示】
【0012】
1つの実施形態では、ネットワーク要素における電力を制御する方法は、電力通信媒体から電力を受け取ることによってネットワーク要素に給電するステップと、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップとを含む。本方法はさらに、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップと、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御するステップとを含む。
【0013】
別の実施形態では、ネットワーク要素は、電力通信媒体から電力を受け取るためネットワーク要素を電力通信媒体に結合することのできる電力インタフェースを含む。また、ネットワークインタフェースは、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するためネットワーク要素をサービス通信媒体に結合することのできるサービスインタフェースを含む。また、ネットワーク要素は、少なくとも電力インタフェースに結合した制御モジュールを含む。制御モジュールは電力インタフェースの動作を監視及び制御する。
【0014】
別の実施形態では、ネットワーク要素における電力を制御する方法は、電力通信媒体に電力を供給するステップと、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップとを含む。本方法はさらに、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視するステップと、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御するステップとを含む。
【0015】
別の実施形態では、ネットワーク要素は電力通信媒体に給電するためネットワーク要素を電力通信媒体に結合することのできる電力インタフェースを含む。ネットワークインタフェースはさらに、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するためネットワーク要素をサービス通信媒体に結合することのできるサービスインタフェースを含む。ネットワーク要素はさらに、少なくとも電力インタフェースに結合した制御モジュールを含む。制御モジュールは電力インタフェースの動作を監視及び制御する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、ネットワーク100の1つの実施形態の構成図である。ネットワーク100は、ネットワーク要素102及び104を含む。ネットワーク要素102及び104は、少なくとも1つの通信媒体106を介して互いに結合する。図1に示す実施形態では、ネットワーク要素102(本明細書では「ソースネットワーク要素」102とも呼ぶ)は、通信媒体106を介して、ネットワーク要素104(本明細書では「シンクネットワーク要素」104とも呼ぶ)に電力を供給する。
【0017】
図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104とはアクセスネットワーク100内に配置されている。例えば、こうした1つの実施形態では、ソースネットワーク要素102は、サービスプロバイダのキャビネット内または中央局内に配置された中央局端末を含む。こうした実施形態では、シンクネットワーク104は、例えば、アクセスネットワーク112の外部プラント内に配置した遠隔端末を含む。こうした実施形態では、遠隔端末は、環境に対して強化された台座または筐体内に配置されている。
【0018】
図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102は、シンクネットワーク要素104が使用する電力を通信媒体106に印加する電力インタフェース140を含む。通常、通信媒体106は導電性媒体(例えば、1つかそれ以上の銅ワイヤ)を含み、それを介してソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に電力を供給する。他の実施形態では、通信媒体106に加えて、またはその代わりに、別の導電性媒体107を介して、ソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に電力を供給する。こうした実施形態の中には、導電性媒体107を使用して電気通信サービスを提供するものもある。他の実施形態の中には、通常の動作中であるか否かにかかわらず、電気通信サービスを提供するため導電性媒体サービス107を使用しないものもある。
【0019】
電力インタフェース140は電源108に結合する。例えば、1つの実施形態では、電源108はバッテリー及び/または主電源網といった交流及び/または直流電源を含み、電力インタフェース140は、電源108によって給電される電力供給部141を含む。
【0020】
ソースネットワーク要素102はさらに、第1及び第2のサービスインタフェース142及び143を含む。第1のサービスインタフェース142は、ソースネットワーク要素102をシンクネットワーク要素104に結合する通信媒体に結合し、それを介して相互間に第1の電気通信サービスを提供する。第2のサービスインタフェース143は、図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102を別のネットワークに結合し、それを介して第2の電気通信サービスを提供するネットワークサイドサービスインタフェース148に結合する。第1及び第2のサービスインタフェース142及び143は互いに結合しているので、第1及び第2の電気通信サービスから受け取ったトラフィックを必要に応じて他の電気通信サービスに伝送することができる。1つの実施形態では、第1の電気通信サービスはHDSL2サービスを含み、第2の電気通信サービスはDSX−1サービスを含む。
【0021】
また、図1に示すソースネットワーク要素102の実施形態は管理インタフェース144を含む。管理インタフェース144は、ソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104との間で管理データを通信するため通信媒体に結合する。例えば、1つの実施形態では、管理データは、ソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に供給されるプロビジョニングデータと、シンクネットワーク要素104からソースネットワーク要素102への状態データ及び警報データとを含む。管理データはソースデータベース147中に格納する。例えば、1つの実施形態では、基本変数(primitive)(及び/または他の種類のデータ)をソースデータベース147中に格納し、本明細書に記載の様々な監視及び制御処理で使用する。ソースネットワーク要素において基本変数を格納するデータベースに関するさらなる詳細は’359号出願に見られる。
【0022】
1つの実施形態では、こうした管理データを、例えば、要素管理インタフェース146を介して、ソースネットワーク要素102と要素管理システム(及び/またはネットワーク管理システムのような他の管理アプリケーション)との間で通信する。1つの実施形態では、要素管理システムインタフェースは、ソースネットワーク要素102を、要素管理システムを実行する独立型ワークステーションに結合するローカルエリアネットワークへの接続を含む。要素管理システムのような管理システムとソース及びシンクネットワーク要素102及び104との間の対話に関するさらなる詳細は’360号出願に見られる。
【0023】
シンクネットワーク要素104はさらに、第1及び第2のサービスインタフェース152及び153を含む。第1のサービスインタフェース152は、シンクネットワーク要素104をソースネットワーク要素102に結合し、それを介して第1の電気通信サービスを相互間に提供する通信媒体に結合する。第2のサービスインタフェース153は、図1に示す実施形態では、シンクネットワーク要素104を別のネットワーク要素に結合し、それを介して第2の電気通信サービスを相互間に提供するラインサイドサービス通信媒体158に結合する。例えば、1つの実施形態では、シンクネットワーク要素104は下流ネットワーク要素(例えば、モデムのような顧客側設備)に結合する。第1及び第2のサービスインタフェース152及び153は互いに結合しているので、第1及び第2の電気通信サービスから受け取ったトラフィックを必要に応じて他の電気通信サービスに伝送することができる。1つの実施形態では、第1の電気通信サービスはHDSL2サービスを含み、第2の電気通信サービスは非対称DSLサービス(ADSL)を含む。
【0024】
図1に示す実施形態では、シンクネットワーク要素104は電力インタフェース150を含む。電力インタフェース150は通信媒体106に結合し、ソースネットワーク要素102によって通信媒体106上で供給された電力を抽出する。通信媒体106から抽出された電力をネットワーク要素104の適当な構成要素に供給する。他の実施形態では、電力インタフェース150は、通信媒体106に加えて、またはその代わりに、導電性媒体107にも結合する。
【0025】
また、図1に示すシンクネットワーク要素104の実施形態は管理インタフェース154を含む。管理インタフェース154は、ソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104との間で管理データを通信するため通信媒体に結合する。管理データはシンクデータベース159中に格納する。例えば、1つの実施形態では、基本変数(及び/または他の種類のデータ)をシンクデータベース159中に格納し、本明細書に記載の様々な監視及び制御処理で使用する。シンクネットワーク要素において基本変数を格納するデータベースに関するさらなる詳細は’359号出願に見られる。
【0026】
図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102の電力インタフェース140と第1のサービスインタフェース142とは同じ通信媒体106に結合する。同様に、シンクネットワーク要素104の電力インタフェース150と第1のサービスインタフェース152とも同じ通信媒体106に結合する。こうした実施形態では、ソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に電力を供給することに加えて、またはその代わりに、通信媒体106を使用してソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104との間に電気通信サービスを提供する。例えば、こうした1つの実施形態では、通信媒体106は、単純な旧式の電話サービス及び/またはデジタル加入者回線(DSL)サービスを提供する1つかそれ以上のより線対を含む。DSLサービスの例には、高ビットレートDSL(HDSL)サービス、高ビットレートDSL2(HDSL2)サービス、高ビットレートDSL4(HDSL4)サービス、または国際電気通信連合(ITU)標準G991.2に準拠した対称DSLサービス(G.SHDSL)が含まれる。
【0027】
さらに、図1に示す実施形態では、シンクネットワーク要素104の管理インタフェース154は、通信媒体106を介してソースネットワーク要素102の管理インタフェース144に結合する。例えば、こうした1つの実施形態では、管理データは、例えばデータトラフィックに含まれる専用チャネル中で通信媒体106を介して転送される電気通信サービストラフィックに含まれる。
【0028】
1つの実施形態では、通信媒体106を介して受け取った電力はシンクネットワーク要素104の唯一の電力を供給する。他の実施形態では、シンクネットワーク要素104は、別の電源(例えば、バッテリー及び/または主電源網といった交流または直流電源)から追加電力を受け取る。こうした他の1つの実施形態では、別の電源からの追加電力が主電源であり、通信媒体106を介してシンクネットワーク要素104に供給される電力はバックアップ電源である。別の実施形態では、通信媒体106を介してシンクネットワーク要素106に供給される電力が主電源であり、別の電源からの追加電力はバックアップ電源である。他の実施形態では、通信媒体106を介してシンクネットワーク要素104に供給される電力と別の電源からの追加電力とがシンクネットワーク要素104のための主電源を提供する。
【0029】
ソースネットワーク要素102は制御モジュール120を含む。制御モジュール120は、シンク要素104への電力の供給を監視及び制御するアルゴリズムまたは論理(明細書では「制御アルゴリズムまたは論理」または単に「制御アルゴリズム」と呼ぶ)を実現する。図1に示す実施形態では、制御モジュール120は、管理及び制御インタフェース145を介して管理インタフェース144に結合する。1つの実施形態では、制御モジュール120は、制御アルゴリズムを実行する適当な命令によってプログラムされたプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を含む。命令は適当なメモリ中に格納し、プロセッサはそこから命令を検索する。また、メモリは、制御アルゴリズムを実現する命令によって使用されるデータ構造を格納するメモリを含む。1つの実施形態では、メモリは、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及びプロセッサ内に含まれるレジスタの組み合わせを含む。他の実施形態では、他の種類のメモリを使用する。こうした実施形態では、管理及び制御インタフェース145は、(例えば、データバス及びアドレスバス及び/または様々な制御信号回線及び関連回路を使用することによって)管理インタフェース144にプロセッサを結合する適当なインタフェースを含む。
【0030】
図1に示す実施形態では、プロセッサ、命令、及びメモリに加えて、制御モジュール120は制御アルゴリズムまたは論理の少なくとも一部を実現するハードウェアを含む。ハードウェアは、例えば、アナログ及び/またはデジタル回路を含む。他の実施形態では、シンク要素104への電力の供給を監視及び制御する制御アルゴリズムまたは論理は、プログラムされたプロセッサのみを使用する(すなわち、ソフトウェアを使用する)かまたはハードウェアのみを使用して実現する。他の実施形態では、制御アルゴリズムまたは論理は他の方法で実現する。
【0031】
シンクネットワーク要素104は、制御モジュール130を含む。制御モジュール130は、ソース要素102からの電力の受け取りを制御するアルゴリズムまたは論理を実現する。図1に示す実施形態では、制御モジュール130は、管理及び制御インタフェース157を介して管理インタフェース154に結合する。1つの実施形態では、制御モジュール130は、制御アルゴリズムを実行する適当な命令によってプログラムされたプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を含む。命令は適当なメモリ中に格納し、プロセッサはそこから命令を検索する。また、メモリは、制御アルゴリズムを実現する命令によって使用されるデータ構造を格納するメモリを含む。1つの実施形態では、メモリは、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及びプロセッサ内に含まれるレジスタの組み合わせを含む。こうした実施形態では、管理及び制御インタフェース157は、(例えば、データバス及びアドレスバス及び/または様々な制御信号回線及び関連回路を使用することによって)管理インタフェース154にプロセッサを結合する適当なインタフェースを含む。
【0032】
図1に示す実施形態では、プロセッサ、命令、及びメモリに加えて、制御モジュール130は制御アルゴリズムまたは論理の少なくとも一部を実現するハードウェアを含む。ハードウェアは、例えば、アナログ及び/またはデジタル回路を含む。他の実施形態ではソース要素102からの電力の受け取りを監視及び制御する制御アルゴリズムまたは論理は、プログラムされたプロセッサのみを使用する(すなわち、ソフトウェアを使用する)かまたはハードウェアのみを使用して実現する。他の実施形態では、制御アルゴリズムまたは論理は他の方法で実現する。
【0033】
それぞれソースネットワーク要素102及びシンクネットワーク要素104の制御モジュール120及び130は図1で1つの項目として示しているが、ネットワーク要素102及び104の様々な実施形態では、制御モジュール120及び130の機能は単一の構成要素中で実現され、またネットワーク要素102及び104の多数の構成要素間に分散して実現されることが理解されるだろう。
【0034】
さらに、シンクネットワーク要素104は電力を貯蔵する電力貯蔵装置192を含む。1つの実施形態では、電力貯蔵装置192は、短時間の電力中断の間動作を継続するためネットワーク要素104に供給可能な電力を貯蔵する適当なコンデンサ及び他の回路構成要素を含む。例えば、ソースネットワーク要素102が再起動または他の理由で遮断されている間、シンクネットワーク要素104の電力貯蔵装置192を使用してシンクネットワーク要素104に電力を供給する。
【0035】
回線給電要素を含むネットワークのための様々なトポロジーの例は’323号出願に含まれる。
【0036】
図2は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク200の、第2の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図2に示す実施形態は、図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を100増やしたものを付す。図2に示す実施形態では、第1のサービスインタフェース242及び252は、シンクネットワーク要素204をソースネットワーク要素202に結合するため、別の通信媒体260(明細書では「サービス通信媒体」260と呼ぶ)に結合する。こうした実施形態では、通信媒体206(この実施形態では「電力通信媒体」206とも呼ぶ)を使用して、ソースネットワーク要素202からシンクネットワーク要素204に電力を供給するが、通常の動作では、通信媒体206は電気通信サービスを提供しない。
【0037】
1つの実施形態では、サービス通信媒体260は、例えば、光ファイバを含み、それを介して電気通信サービスを提供する。他の実施形態では、サービス通信媒体260は、例えば、POTS、DSL、T1、または他の電気通信サービスを提供する1つかそれ以上のより線対電話回線、ビデオ、データ、及び音声サービスを提供する1つかそれ以上の同軸ケーブルまたは光ファイバを含む。
【0038】
図3は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク300の、第3の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図3に示す実施形態は図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を200増やしたものを付す。図3に示す実施形態では、ソースネットワーク要素302とシンクネットワーク要素304との間で、無線通信リンク370を介して電気通信サービスを提供する一方、ソースネットワーク要素302からシンクネットワーク要素304に、電力通信媒体306を介して電力を供給する。こうした1つの実施形態では、無線通信リンク370は、例えば、マイクロ波リンク及び/またはWI−FI IEEE802.11無線リンクといった二地点間無線リンクを含む。
【0039】
1つの実施形態では、第1のサービスインタフェース342はソースネットワーク要素302を無線通信リンク370に結合し、シンクネットワーク要素304の第1のサービスインタフェース352はソースネットワーク要素304を無線通信リンク370に結合する。第1のサービスインタフェース342及び第1のサービスインタフェース352は、無線通信リンク370を介して電気通信サービスを提供する適当な機能(例えば、無線送受信機、フィルタ、増幅器、等)を含む。
【0040】
図4は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク400の、第4の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図4に示す実施形態は、図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を300増やしたものを付す。図4に示す実施形態では、シンクネットワーク要素404(「第1のシンクネットワーク要素」404または「リピータネットワーク要素」404とも呼ぶ)はリピータとして動作し、第2の通信媒体416を介して電力を第2のシンクネットワーク要素414に提供する。
【0041】
第2のシンクネットワーク要素414は、図4に示す実施形態では、顧客宅内418に配置され、顧客宅内設備(CLE)とも呼ばれる。こうした顧客宅内設備の例には、モデム、無線アクセスポイント、ハブ、電話、ファックス機、およびコンピュータが含まれる。また、他の実施形態では、第2のシンクネットワーク要素414はアクセスネットワーク412内に配置される。
【0042】
第1のシンクネットワーク要素404は第2の電力インタフェース480及び第2の管理インタフェース484を含む。第2の電力インタフェース480は電力インタフェース450から電力を受け取り、電力を第2の通信媒体416(明細書では「第2の電力通信媒体」416とも呼ぶ)に印加する。通常、第2の電力通信媒体416は導電性媒体(例えば、1つかそれ以上の銅ワイヤ)を含み、それを介して第1のシンクネットワーク要素404から第2のシンクネットワーク要素414に電力を供給する。第2の管理インタフェース484は、管理及び制御インタフェース467を介して、制御モジュール430に結合する。
【0043】
第2のシンクネットワーク要素414は、図1に示すシンクネットワーク要素104に関連して説明したものと同じ一般的な種類の電力インタフェース、サービスインタフェース、管理インタフェース、及び制御モジュールを含む。
【0044】
図4に示す実施形態では、第1のシンクネットワーク要素404の第2の電力インタフェース480及び第2のサービスインタフェース453は、第2の通信媒体416に結合する。同様に、第2のシンクネットワーク要素414の電力インタフェース及びサービスインタフェースも、第2の通信媒体416に結合する。こうした実施形態では、第2の通信媒体416を使用し、第1のシンクネットワーク要素404から第2のシンクネットワーク要素414に電力を供給することに加えて、第1のシンクネットワーク要素404と第2のシンクネットワーク要素414との間に電気通信サービスを提供する。例えば、1つの実施形態では、第2の通信媒体416は、単純な旧式の電話サービス及び/またはデジタル加入者回線サービスを提供する1つかそれ以上のより線対電話回線を含む。さらに、図4に示す実施形態では、第1のシンクネットワーク要素404の第2の管理インタフェース484は、第2の通信媒体416を介して、第2のソースネットワーク要素414の管理インタフェースに結合する。例えば、こうした1つの実施形態では、管理データは、例えばデータトラフィックに含まれる専用チャネル中で、第2の通信媒体416を介して転送される電気通信サービストラフィックに含まれる。
【0045】
図5は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク500の、第5の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図5に示す実施形態は、図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を400増やしたものを付す。図5に示す実施形態では、シンクネットワーク504はネットワーク500の顧客宅内518に配置される。別言すれば、シンクネットワーク要素504は、図5に示す実施形態における顧客側設備である。
【0046】
図6は、ネットワーク要素における電力を制御する方法600の1つの実施形態の流れ図である。方法600の実施形態は、シンクネットワーク要素(例えば、図1に示すシンクネットワーク要素104)の制御モジュールによって実現される制御アルゴリズムまたは論理として使用するのに適している。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワーク内、例えば中央局、ヘッドエンド、または同様の場所に配置する。こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素は中央局に配置された中央局端末として実現する。他の実施形態では、ネットワーク要素は外部プラントのアクセスネットワーク内に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、例えば環境に対して強化された筐体を有する遠隔端末として実現する。また別の実施形態では、ネットワーク要素は顧客宅内に配置し、例えば、企業または家庭のネットワーク内に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワークに結合したモデムとして実現する。
【0047】
図6に示す方法600の実施形態は、電力通信媒体から電力を受け取ることによってネットワーク要素に給電するステップ(ブロック602)と、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップ(ブロック604)とを含む。電気通信サービスの例には、より線対電話回線、光ファイバ、及び/または同軸ケーブルを介して提供される音声、ビデオ、及びデータサービスが含まれる。1つの実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。例えば、こうした1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、かつその1つかそれ以上を使用してネットワーク要素に電力を供給する。
【0048】
別の実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図2に示す場合のように)別個の通信媒体に含まれる。例えば、1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、1つかそれ以上の他のより線対電話回線を使用してネットワーク要素に電力を供給する。
【0049】
図6に示す実施形態では、方法600はさらに、管理情報を受け取るステップ(ブロック606)を含む。1つの実施形態では、管理情報の少なくとも一部を管理通信を介して、シンクネットワーク要素104から受け取る。1つの実施形態では、管理通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。1つの実施形態では、管理情報は、ソースネットワーク要素とシンクネットワーク要素との間、及び/またはネットワーク要素と要素管理システムのような別の装置との間で交換される基本変数を含む。基本変数は、例えば、監視及び/または制御動作において後で参照するため、上記で説明したソースデータベース147に格納する。
【0050】
また、方法600は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップ(ブロック608)と、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御するステップ(ブロック610)を含む。基本変数の例と、ネットワーク要素の給電を制御するためそれらをどう使用すればよいかを以下説明する。
【0051】
図7は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法700の、1つの実施形態の構成図である。方法700の実施形態は、方法600の実施形態及び図6に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法700は、電力のしきい値レベルを決定するステップ(ブロック702)を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、このしきい値は、所定のサービスレベルで、所定の電気通信サービスセットを提供するために、ネットワーク要素が必要とする電力の量である。1つの実施形態では、所定のサービスレベルの所定の電気通信サービスセットのために必要な電力を、ネットワーク要素が、そのサービスレベルでその電気通信サービスセットを提供するようプロビジョニングされた時に設定する。こうした実施形態では、必要な電力値は、例えば、要素管理システムからか、またはクラフトポートを介して、ネットワーク要素と対話する技術者によって直接または間接に供給される。
【0052】
他の実施形態では、電力のこのしきい値レベルを、ネットワーク要素の様々な動作パラメータに基づいてネットワーク要素の動作中に動的に決定する。様々な動作パラメータは1つかそれ以上の基本変数を使用して検索してもよい。例えば、こうした1つの実施形態では、所定のサービスレベルで所定の電気通信サービスセットを提供するためにネットワーク要素が必要とする電力の量を、ネットワーク要素が所定のサービスレベルでその電気通信サービスセットを成功裏に提供できる時、測定する。測定した電力レベルを、その後使用するために(例えば、メモリに)格納しまた基本変数を介して別の装置に通信する。
【0053】
ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量を決定する(ブロック704)。1つの実施形態では、こうした決定は、1つかそれ以上の電力に関連する属性(例えば、電力通信媒体が供給する電流及び/または電圧)を測定し、電力通信媒体が供給する電力を計算することによって行う。他の実施形態では、こうした決定を他の方法で行う。
【0054】
しきい値レベルと現在利用可能な電力の量との間に、所定の関係が存在する場合(ブロック706で検査する)、ネットワーク要素の電力に関連する属性を調整する(ブロック708)。しきい値レベルと現在利用可能な電力の量との間の所定の関係は、しきい値レベルが現在利用可能な電力より小さい、しきい値レベルが現在利用可能な電力と等しい、またはしきい値レベルが現在利用可能な電力より大きい、の1つかそれ以上である。1つの実施形態では、こうした関係は、現在利用可能な電力の量と、所定のサービスレベルである電気通信サービスセットを提供するためにネットワーク要素が必要とする電力の量(すなわち、1つの種類のしきい値)との間の差によって特徴付けられる。この差を明細書では「電力ヘッドルーム」と呼ぶ。
【0055】
例えば、1つの実施形態では、ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量がしきい値より小さければ、1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動する。こうした電力セーブ機能は、例えば、ネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させることを含み、その際、例えば、ネットワーク要素が提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを低減したサービスレベルで提供し、および/またはネットワーク要素の少なくとも一部を低クロックレートで動作させる。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを提供するサービスレベルをこうした低電力モードに引き下げる。
【0056】
他の実施形態では、こうした電力セーブ機能は、ネットワーク要素の少なくとも一部の機能の停止を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素が通常提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを停止する。すなわち、電力セーブ機能が起動されている間、ネットワーク要素はこうした電気通信サービスを提供しない。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能が起動されている時、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを停止する。
【0057】
1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能を電力低減のレベルの増大に伴って反復して起動する。例えば、こうした実施形態では、まず、1つかそれ以上の電気通信サービスを提供するサービスレベルを比較的小さい量だけ低減する。そして方法700を反復し、現在利用可能な電力が(低減した電気通信サービスを含む)現在の電気通信サービスセットを提供するために必要な電力より小さいかまたはそれと等しいかを決定する。そうでなければ、追加の電力セーブ機能を起動する。
【0058】
1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量がしきい値より大きければ、電気通信サービスを提供する方法及び/またはネットワーク要素に給電する方法を改善する。例えば、1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量が現在のサービスレベルで現在の組み合わせの電気通信サービスを提供するために必要な電力より大きければ、追加の電気通信サービス(例えば、それまで電力セーブ機能の間停止されていた電気通信サービス)を提供し、および/または、電気通信サービスをより高いサービスレベルで提供する(例えば、電力セーブ機能の間低減されたサービスレベルで提供されていた電気通信サービスを「フル」サービスレベルで提供する)。こうした1つの実施形態では、低い優先順位の電気通信サービス(例えば、データ電気通信サービス)の前に高い優先順位の電気通信サービス(例えば、音声電気通信サービス)を回復する。
【0059】
他の実施形態では、例えば、電力通信媒体の電力転送効率または電力通信媒体の電力損失を改善することによって、ネットワーク要素に給電する方法を改善する。他の実施形態では、ネットワーク要素に給電する方法の改善には、ネットワーク要素に給電する際後で使用するため電力を電力貯蔵装置(例えば、図1に示す電力貯蔵装置190)に貯蔵することを含む。
【0060】
図8は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法800の1つの実施形態の構成図である。方法800の実施形態は、方法600の実施形態及び図6に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法800は、複数の通信媒体から電力の供給元となる少なくとも1つの通信媒体を選択するステップ(ブロック802)を含む。また、方法800は、選択した通信媒体から電力を受け取るステップ(ブロック804)を含む。
【0061】
例えば、ネットワーク要素がいくつかの通信媒体(例えば、多数のより線対電話回線)に結合している場合、電力の供給元となる少なくとも1つの通信媒体を選択するステップは、どの通信媒体が電力を供給できるかを決定するステップと、ネットワーク要素に電力を供給できる通信媒体のサブセットから少なくとも1つの通信媒体を選択するステップとを含む。例えば、特定の通信媒体上で提供される特定の電気通信サービスは、その通信媒体を電力の供給元から除外してもよい。
【0062】
1つの実施形態では、選択した通信媒体(単数または複数)を識別する基本変数を使用してこの選択を行う。基本変数は、例えば、要素管理アプリケーションから、またはクラフトポートを使用してネットワーク要素と対話する技術者から、ネットワーク要素に通信される。他の実施形態では、少なくとも1つの通信媒体の選択は、電力を受け取るために使用し得る通信媒体の各セットの条件に基づいて、ネットワーク要素の起動処理中に行う。通信媒体の各セットの条件は、1つかそれ以上の基本変数によって示し、またそれを使用して決定する。
【0063】
別の実施形態では、それまで電力を供給していた1つかそれ以上の通信媒体がネットワーク要素への電力の供給を継続できなくなったとき、通常の動作中に、少なくとも1つの通信媒体の選択を行う。換言すれば、ネットワーク要素の電力の供給元となる新しい通信媒体のこの選択は、故障した通信媒体の代わり、またはそれに加えて、選択した通信媒体を使用してネットワーク要素に電力を供給する保護スイッチング動作の一部である。
【0064】
図9は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法900の、1つの実施形態の流れ図である。方法900の実施形態は、方法600の実施形態及び図6に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に、使用するのに適している。方法900は、1つかそれ以上の基本変数に基づいて、過渡事象が発生したかを決定するステップ(ブロック902)を含む。過渡事象が発生した場合、過渡事象に応答するため、ネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整する(904)。過渡事象の例には、(例えば、電力サージに起因する)インパルス過渡事象や、電力通信媒体を介したネットワーク要素への電力の供給の中断が含まれる。
【0065】
1つの実施形態では、過渡事象は、例えば、電力サージまたは電力通信媒体上で供給される電圧または電流の他の急激な変化に起因するインパルス過渡事象である。こうした過渡事象は、電力に関連する属性(例えば、電圧または電流)の変化率が、変化率のしきい値より大きく変化した時、及び/または電力に関連する属性が、あるしきい値を越えた時を検出することによって検出する。こうしたインパルス過渡事象を検出したら、電力に関連する属性の変化率を制限し、および/または1つかそれ以上の保護装置を起動することによってインパルス過渡事象をフィルタリングする。実施形態の中には、フィルタリングによって、こうしたインパルス過渡事象に起因する負の効果の発生または影響を低減するものがある。
【0066】
別の実施形態では、過渡事象は、電力通信媒体を介したネットワーク要素への電力の供給の中断である。これは、所定の時間電力通信媒体上で電力が受け取られないときに、検出される。例えば、ソースネットワーク要素を再起動するとき、電力通信媒体上で、電力は供給されない。電力通信媒体上で所定の時間、電力が受け取られない時、ローカル電源、追加電力通信媒体、または電力貯蔵装置(例えば、図1に示す電力貯蔵装置192)といった2次電源からネットワーク要素に電力を供給する。これによって、ネットワーク要素は中断中も機能し続ける。
【0067】
図10は、ネットワーク要素における電力を制御する方法1000の1つの実施形態の流れ図である。方法1000の実施形態は、ソースネットワーク要素(例えば、図1に示すソースネットワーク要素104)の制御モジュールによって実現される制御アルゴリズムまたは論理として使用するのに適している。方法1000の1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワーク、例えば、中央局、ヘッドエンド、または同様の場所に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、中央局内に配置した中央局端末として実現する。他の実施形態では、ネットワーク要素は、外部プラントのアクセスネットワーク内に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、例えば、環境に対して強化された筐体を有する遠隔端末として実現する。こうした実施形態では、遠隔端末はリピータとして機能し、シンクネットワーク要素に電力を供給する。また別の実施形態では、ソースネットワーク要素は顧客宅内に配置し、例えば、企業または家庭のネットワーク内に配置する。こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワークに結合したモデムとして実現する。こうした実施形態では、ネットワーク要素は、企業または家庭のネットワーク内に配置した他のネットワーク要素に電力を提供する。
【0068】
図10に示す方法1000の実施形態は、電力通信媒体に電力を供給するステップ(ブロック1002)を含む。これは、少なくとも1つのシンクネットワーク要素に給電するために行う。また、方法1000は、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップ(ブロック1004)を含む。電気通信サービスの例には、より線対電話回線、光ファイバ、及び/または同軸ケーブルを介して提供される音声、ビデオ、及びデータサービスが含まれる。1つの実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。例えば、こうした1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、その1つかそれ以上はネットワーク要素に電力を印加する。
【0069】
別の実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図2に示す場合のように)別個の通信媒体に含まれる。例えば、1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、ネットワーク要素は1つかそれ以上の他のより線対電話回線に電力を印加する。
【0070】
図10に示す実施形態では、方法1000はさらに、管理情報を受け取るステップ(ブロック1006)を含む。1つの実施形態では、管理情報の少なくとも一部を管理通信媒体を介して、ソースネットワーク要素から受け取る。1つの実施形態では、管理通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。1つの実施形態では、管理情報は、ソースネットワーク要素とシンクネットワーク要素との間、及び/またはネットワーク要素と要素管理システムのような別の装置との間で交換される基本変数を含む。基本変数は、例えば、監視及び/または制御動作において後で参照するため、先に説明したシンクデータベース159に格納する。
【0071】
また、方法1000は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視するステップ(ブロック1008)と、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御するステップ(ブロック1010)とを含む。基本変数の例と、電力通信媒体への電力の供給を制御するためそれらをどう使用すればよいかを、以下説明する。
【0072】
図11は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1100の、1つの実施形態の流れ図である。方法1100の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1100は、電力のしきい値レベルを決定するステップ(ブロック1102)を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、このしきい値レベルは、所定の最大電力レベルで電力通信媒体に電力を供給するために必要な電力の量である。こうした1つの実施形態では、この所定の最大レベルを、特定の種類の通信媒体を介した電力の提供に関連する適用可能な基準によって決定する。こうした基準は通常、こうした通信媒体を介して供給できる最大電力を設定する。こうした実施形態の1つの実現例では、この基準が指定する最大電力より小さい最大電力レベルに対応するように、しきい値を設定することができる。例えば、標準が100ワットの最大電力を指定する場合、しきい値を95ワットに設定する。
【0073】
別の実施形態では、このしきい値は、所定のサービスレベルで所定の電気通信サービスセットを提供するシンクネットワーク要素に給電する十分な電力を、電力通信媒体上提供するため、ネットワーク要素が必要とする電力の量である。1つの実施形態では、所定のサービスレベルでの所定の電気通信サービスセットのために必要な電力を、シンクネットワーク要素がその所定のサービスレベルでその電気通信サービスセットを提供するようプロビジョニングされた時に設定する。こうした実施形態では、必要な電力値は、例えば、要素管理システムからか、またはクラフトポートを介してネットワーク要素と対話する技術者によって直接または間接に供給する。
【0074】
他の実施形態では、電力のこのしきい値レベルを、ネットワーク要素の様々な動作パラメータに基づいて、ネットワーク要素の動作中に動的に決定する。例えば、1つの実施形態では、所定のサービスレベルで所定の電気通信サービスセットを提供するためにシンクネットワーク要素が必要とする電力の量を、シンクネットワーク要素が所定のサービスレベルでその電気通信サービスセットを成功裏に提供できるときに、測定する。測定した電力レベルを、その後使用するために(例えば、メモリに)格納し、また基本変数を介して別の装置に伝える。
【0075】
ネットワーク要素によって電力通信媒体に供給するため、現在利用可能な電力の量を決定する(ブロック1104)。1つの実施形態では、こうした決定は、1つかそれ以上の電力に関連する属性(例えば、ネットワーク要素に結合した電源が供給する電流及び/または電圧)を測定し、電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力を計算することによって行う。例えば、1つの実施形態では、ネットワーク要素の電力の供給元となる電源の状態に関連する情報を含む基本変数を使用する。他の実施形態では、こうした決定を他の方法で行う。
【0076】
しきい値レベルと、電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力との間に所定の関係が存在する場合(ブロック1106でチェックする)、ネットワーク要素の電力に関連する属性を調整する(ブロック1108)。しきい値レベルと、電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力との間の所定の関係は、少なくとも次の1つである。すなわち、しきい値レベルは、供給するため現在利用可能な電力より小さいか、しきい値レベルは、供給するため現在利用可能な電力と等しいか、またはしきい値レベルは、供給するため現在利用可能な電力より大きいかである。
【0077】
例えば、1つの実施形態では、しきい値レベルが、所定の最大電力レベルで電力通信媒体に電力を供給するために必要な電力の量である場合、ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量が、しきい値レベルより小さければ、ソースネットワーク要素によって1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動する。こうした電力セーブ機能は、例えば、ネットワーク要素の少なくとも一部を、低電力モードで動作させることを含み、その際、例えば、電力通信媒体上で供給される電力の量を低減し、ネットワーク要素が提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを低減したサービスレベルで提供し、および/またはネットワーク要素の少なくとも一部を低クロックレートで動作させる。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを提供するサービスレベルをこうした低電力モードに引き下げる。
【0078】
他の実施形態では、こうした電力セーブ機能は、ネットワーク要素の少なくとも一部の機能の停止を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素が通常提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを停止する。すなわち、電力セーブ機能が起動されている間、ネットワーク要素はこうした電気通信サービスを提供しない。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能が起動されている時、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを停止する。
【0079】
1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能を電力低減のレベルの増大に伴って反復して起動する。例えば、こうした1つの実施形態では、まず、1つかそれ以上の電気通信サービスを提供するサービスレベルを比較的小さい量だけ低減する。そして方法1100を反復し、現在利用可能な電力がしきい値レベルより小さいかを決定する。小さい場合、追加の電力セーブ機能を起動する(例えば、電気通信を停止し、電力通信媒体上で供給する電力を低減する)。
【0080】
こうした電力セーブ機能を起動し得る場合の例は、ソースネットワーク要素に電力を供給するために使用する電源が不良となった場合である。例えば、主電源が電力を供給できない場合、バッテリーバックアップ電源を使用することができる。1つの実施形態では、バッテリーバックアップ電源は低減した量の電力を提供してもよい。こうした低減した量の電力は、一部の電気通信サービス(例えば、ライフライン音声電気通信サービス)に給電するには向いているが、他の電気通信サービス(例えば、データ電気通信サービス)には向かないことがある。こうした実施形態では、ネットワーク要素が(例えば、基本変数を介して)、バックアップ電源の使用を決定し、あるいはバックアップ電源の使用を可能にする場合、データ電気通信サービスを低減または停止し、および/またはネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させるといった1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動する。
【0081】
別の1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量がしきい値レベルより大きければ、電力通信媒体に供給する電力の量を増大し、および/または電気通信サービスを提供する方法を改善する。例えば、1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量がしきい値レベルより大きければ、電力通信媒体に供給する電力レベルを(例えば、所定の最大電力レベルまで)増大し、追加の電気通信サービス(例えば、それまで電力セーブ機能の間停止されていた電気通信サービス)を提供し、および/または、電気通信サービスをより高いサービスレベルで提供する(例えば、電力セーブ機能の間低減されたサービスレベルで提供されていた電気通信サービスを、「フル」サービスレベルで提供する)。1つの実施形態では、低い優先順位の電気通信サービス(例えば、データ電気通信サービス)より前に、高い優先順位の電気通信サービス(例えば、音声電気通信サービス)を回復する。
【0082】
他の実施形態では、例えば、電力通信媒体の電力転送効率を改善しまた電力通信媒体の電力損失を低減することによって、ネットワーク要素に給電する方法を改善する。1つの実施形態では、ネットワーク要素で使用する電力供給部を較正し、どの出力電圧レベルが、電力通信媒体における最適な電力転送効率または電力損失を達成するか、を決定する。1つの実施形態では、基本変数を使用して、こうした較正出力電圧レベルを供給および/または保持する。ネットワーク要素の動作中、1つの実施形態では、電力通信媒体に印加する出力電圧を、1つかそれ以上の電力に関連する属性(例えば、電力通信媒体上で供給される出力電力)に基づいて、動的に調整する。
【0083】
図12は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1200の、1つの実施形態の流れ図である。方法1100の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1200は、複数の通信媒体から電力が供給される少なくとも1つの通信媒体を選択するステップ(ブロック1202)を含む。また、方法800は、選択した通信媒体上で電力を供給するステップ(ブロック804)を含む。
【0084】
例えば、ネットワーク要素がいくつかの通信媒体(例えば、多数のより線対電話回線)に結合している場合、電力が供給される少なくとも1つの通信媒体を選択するステップは、どの通信媒体が電力の供給に適しているかを決定するステップと、電力の供給に適した通信媒体のサブセットから少なくとも1つの通信媒体を選択するステップとを含む。例えば、特定の通信媒体上で提供される特定の電気通信サービスによっては、その通信媒体を電力を供給するために使用しないようにすることもできる。
【0085】
1つの実施形態では、選択した通信媒体(単数または複数)を識別する基本変数を使用して、この選択を行う。基本変数は、例えば、要素管理アプリケーションまたはクラフトポートを使用してネットワーク要素と対話する技術者から、ネットワーク要素に伝える。他の実施形態では、少なくとも1つの通信媒体の選択は、使用し得る通信媒体の各セットの条件に基づいて、ネットワーク要素の起動処理中に行う。通信媒体の各セットの条件は、1つかそれ以上の基本変数によって示される。
【0086】
別の実施形態では、少なくとも1つの通信媒体の選択は、それまで電力を供給していた1つかそれ以上の通信媒体が、電力の供給を継続できなくなったとき、通常の動作中に行う。換言すれば、ネットワーク要素が電力を供給する新しい通信媒体のこの選択は、故障した通信媒体の代わり、またはそれに加えて、選択した通信媒体を使用して電力を供給する保護スイッチング動作の一部である。
【0087】
他の実施形態では、複数の通信媒体の各々をプロファイリングする。プロファイリングを使用しても、どの種類の負荷を通信媒体に結合するか(例えば、静的直流負荷及び/または動的負荷)を決定することができる。こうしたプロファイリングは、ソースネットワーク要素に含まれる電力供給部によって行われる起動手順の間に、行ってもよい。また、プロファイリングは、様々な電気通信サービスを提供する各通信媒体の適合性または予想される性能を決定するステップを含んでもよい。例えば、こうした1つのアプローチでは、こうしたプロファイリングのために時間領域リフレクトメトリ(TDR)を使用してもよい。
【0088】
図13は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1300の、1つの実施形態の流れ図である。方法1300の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1300は、地絡条件を検出するステップ(ブロック1302)と、地絡条件を検出した時、電力通信媒体上で供給する電力を低減するステップ(ブロック1304)とを含む。
【0089】
こうした1つの実施形態では、地絡は、電力通信媒体上で供給される電流及び/または電圧を分析することによって検出する。こうした決定は、電力通信媒体上で供給される電流及び/または電圧の量、変化率、または他の属性に基づいて、他の電力に関連する条件で異っていてもよい。こうした実施形態では、電力通信媒体上で供給される電力を低減するステップは、例えば、電力通信媒体上で電力を供給するために使用する電力供給部が供給する出力電圧を低減するステップを含む。1つの実施形態では、地絡条件が検出された場合、電力通信媒体上で電力を供給しない。
【0090】
図14は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1400の1つの実施形態の流れ図である。方法1400の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1400は、起動トリガ条件を検出するステップ(ブロック1402)と、起動トリガ条件を検出した時、電力通信媒体上で電力を供給する処理を開始または再開するステップ(ブロック1404)を含む。
【0091】
例えば、1つの実施形態では、より線対電話回線のリング回線とチップ回線との短絡(またはリング回線及びチップ回線間の低電圧の印加)、の場合電力通信媒体上での電力の供給を停止するようネットワーク要素に命令してもよい。こうした短絡を検出すると、ネットワーク要素は電力通信媒体上での電力の供給を停止する。そして、リング回線とチップ回線との間の短絡を除去すると、電力通信媒体上での電力の供給を再開するようネットワークに命令してもよい。短絡が除去されると、電力が再び供給される。1つの実施形態では、リング回線とチップ回線とを短絡することによって、ネットワーク要素に含まれる電力供給部の制御されたシャットダウンを引き起こす。短絡が除去されると、電力供給部は再起動し(すなわち、再開し)、電力通信媒体上での電力の供給を継続する。これによって、シンクネットワーク要素を整備する遠隔フィールドの技術者は、ソースネットワーク要素による電力の供給を制御できる。
【0092】
方法1400の別の実施形態では、ネットワーク要素は、通信媒体上で電力を供給するためネットワーク要素が使用する電力供給部の起動を周期的に試みる。例えば、タイマまたは同様の装置を使用して、ネットワーク要素が電力通信媒体上での電力の供給を停止してから所定の期間が経過した時点を判断する。その期間が経過したら、ネットワーク要素は電力通信媒体上での電力の供給を試みる。
【0093】
方法1400の実施形態の中には、電力通信媒体に結合した、動作中のシンクネットワーク要素が存在すると、ネットワーク要素が判断した場合、ソースネットワーク要素が、電力を(例えば、低減した電力レベルで)電力通信媒体に印加することによって、シンクネットワーク要素への電力の供給を試みるものがある。シンクネットワーク要素が電力通信からの電力の受け取りを成功裏に開始したことを(例えば、電力通信媒体上で供給される電力の量及び/または過負荷条件のような何らかの他の電力に関連する属性を測定することによって)ソースネットワーク要素が検出した場合、ソースネットワーク要素は、(例えば、電力通信媒体上で供給する電力の量をフルパワーに増大することによって)通信媒体上での電力の供給を継続する。実施形態の中には、電力の供給を試み、シンクネットワーク要素が電力の受け取りを成功裏に開始したかを検出するこの処理が、電力通信媒体上で供給する電力の上昇を伴うものがある。こうした1つの実施形態の例は’593号出願に記載している。
【0094】
図15は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1500の、1つの実施形態の流れ図である。方法1500の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1500は、1つかそれ以上の基本変数に基づいて過渡事象が発生したかを決定するステップ(ブロック1502)を含む。過渡事象が発生した場合、過渡事象に応答するためネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整する(1504)。過渡事象の例には、(例えば、電力サージに起因する)インパルス過渡事象や電力通信媒体を介したネットワーク要素への電力の供給の中断が含まれる。
【0095】
1つの実施形態では、過渡事象は、落雷またはパワークロスサージといったインパルス過渡事象である。こうした過渡事象は、電力に関連する属性(例えば、電圧または電流)の変化率が変化率のしきい値より大きく変化した時、または電力に関連する属性があるしきい値を越えた時を検出することによって検出する。1つの実施形態では、こうしたインパルス過渡事象を検出したら、電力に関連する属性の変化率を制限することによってインパルス過渡事象をフィルタリングする。実施形態の中には、フィルタリングによってこうしたインパルス過渡事象に起因する負の効果(例えば、過負荷条件またはヒューズの溶断)の発生または影響を低減するものがある。
【0096】
他の実施形態では、こうしたインパルス過渡事象が発生すると、保護装置(例えば、サイダクタ)が起動して、例えば、電流サージをグラウンドにシャントする。こうした1つの実施形態では、保護装置は保護装置にかかる電圧がターンオン電圧を越えたときに起動する。こうした実施形態では、保護装置をリセットするため(すなわち、保護装置の電源を切るため)、ネットワーク要素の電力供給部を切断または再起動する。こうした実施形態の例は’591号出願に記載している。
【0097】
表1、表2、表3、表4及び表5は、ソースネットワーク要素及びシンクネットワーク要素を含むネットワークの1つの実施形態で使用される様々な基本変数を記載する。この実施形態では、電力通信媒体及びサービス通信媒体は同じ通信媒体に含まれ、1つかそれ以上のより線対電話回線を含む。以下の記述では、電力が供給されるより線対電話回線を「ペアサプライ」と呼ぶこともある。
【0098】
表1は様々なプロビジョニング基本変数を記載する。表2は様々な警報及び状態基本変数を記載する。表3は様々なネットワーク要素プロトコル基本変数を記載する。表4は様々なソースネットワーク要素基本変数を記載する。表5は様々なシンクネットワーク要素基本変数を記載する。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
ここでは様々な方法の実施形態を一連のステップとして説明したが、この機能は多くの方法で実現可能である。例えば、この機能は、アナログ及び/またはデジタル電子回路において、またはプログラム可能プロセッサ(例えば、専用プロセッサまたはコンピュータのような汎用処理)、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせによって実現してもよい。1つの実施形態では、これらの技術を実現する装置は、適当な入出力装置、プログラム可能プロセッサ、及びプログラム可能プロセッサが実行するプログラム命令を具体的に実現する記憶媒体を含む。1つの実施形態では、こうした技術を実現する処理は、入力データに対して動作し適当な出力を生成することによって望ましい機能を行う命令のプログラムを実行するプログラム可能プロセッサによって行う。1つの実施形態では、この技術は有利にも、データ記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受け取り、それらにデータ及び命令を伝送するよう結合した少なくとも1つのプログラム可能プロセッサを含むプログラム可能システム上で実行可能な1つかそれ以上のプログラムにおいて実現される。一般に、プロセッサは、命令及びデータを読み出し専用メモリ及び/またはランダムアクセスメモリから受け取る。コンピュータプログラム命令及びデータを具体的に実現するのに適した記憶装置は、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置といった半導体記憶装置、内部ハードディスク及び着脱式ディスクといった磁気ディスク、光磁気ディスク、及びCD−ROMディスクを一例として含む全ての形態の不揮発性メモリを含む。上記の何れも、専用設計の特定用途向け集積回路(ASIC)によって補足し、またそれに組み込んでもよい。
【0105】
特許請求の範囲に記載の本発明のいくつかの実施形態を説明した。それにもかかわらず、請求範囲から離れることなく、説明した実施形態の様々な修正がなし得ることが理解されよう。したがって、他の実施形態は、以下の請求範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの1つの実施形態の構成図である。
【図2】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第2の実施形態の構成図である。
【図3】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第3の実施形態の構成図である。
【図4】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第4の実施形態の構成図である。
【図5】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第5の実施形態の構成図である。
【図6】ネットワーク要素における電力を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図7】ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法の1つの実施形態の構成図である。
【図8】ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法の1つの実施形態の構成図である。
【図9】ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図10】ネットワーク要素における電力を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図11】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を制御し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図12】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図13】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図14】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図15】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2002年4月29日出願の米国特許出願第10/134,323号「回線給電ネットワーク要素における電力管理」(第’323号出願)の一部係属出願である。第’323号出願は引用によって本出願の記載に援用する。
【0002】
また、本出願は、同じ日付で出願された以下の出願に関連し、これらは全て引用によって本出願の記載に援用する。
米国特許出願番号第10/449,259号「回線給電ネットワークにおけるネットワーク要素」、弁理士事件整理番号第100.359US01号(第’359号出願)
米国特許出願番号第10/449,682号「回線給電ネットワークにおける要素管理システム」、弁理士事件整理番号第100.360US01号(第’360号出願)
米国特許出願番号第10/449,546号「スプリッタ」、弁理士事件整理番号第100.592US01号(第’592号出願)
米国特許出願番号第10/449,917号「回線給電ネットワーク要素における電流センス回路」、弁理士事件整理番号第100.589US01号(第’589号出願)
米国特許出願番号第10/449,496号「回線給電ネットワーク要素における入力電圧センス回路」、弁理士事件整理番号第100.590US01号(第’590号出願)
米国特許出願番号第10/448,884号「ネットワーク要素の避雷保護」、弁理士事件整理番号第100.591US01号(第’591号出願)
米国特許出願番号第10/449,547号「回線給電ネットワーク要素システムにおける電力増大」、弁理士事件整理番号第100.593US01号(第’593号出願)
【0003】
本発明は一般に電気通信の分野に関し、特に、アクセスネットワークにおけるネットワーク要素の回線電力の管理に関する。
【背景技術】
【0004】
電気通信ネットワークは、様々な位置にあるユーザ機器間で信号を伝達する。電気通信ネットワークは多数の構成要素を含む。例えば、電気通信ネットワークは通常、ネットワーク要素間の信号の選択的ルーティングを提供する多数のスイッチング素子を含む。さらに、電気通信ネットワークは、スイッチ間で信号を移送する、例えばより線対、光ファイバケーブル、同軸ケーブル等といった通信媒体を含む。さらに、通信ネットワークの中にはアクセスネットワークを含むものもある。
【0005】
本明細書にとっては、アクセスネットワークという用語は、例えば、加入者機器または装置によるコアネットワークへの接続を可能にする公衆交換電話ネットワーク(PSTN)のような電気通信ネットワークの一部を意味する。例えば、アクセスネットワークは、普通中央局または外部プラントキャビネット内に配置され、サービスインタフェースをサービスエリア内の加入者に直接提供するケーブルプラント及び設備である。アクセスネットワークは、加入者サービス終点と、所定のサービスを提供する通信ネットワークとの間のインタフェースを提供する。アクセスネットワークは通常多数のネットワーク要素を含む。ネットワーク要素は、プロビジョニングされる電気通信サービスのためのサービスインタフェースを提供するアクセスネットワークにおける設備または機器である。ネットワーク要素は独立型装置でもよくまた多数の装置間に分散してもよい。
【0006】
多数の従来の形態のアクセスネットワークが存在する。例えば、デジタルループキャリアはアクセスネットワークの初期の一形態である。従来のデジタルループキャリアは、2つのネットワーク要素を使用して加入者機器との間で信号を伝達していた。コアネットワーク側では、中央局端末が提供される。中央局端末は、例えば、多数のT1回線または他の適当な高速デジタル移送媒体といった高速デジタルリンクを介して遠隔端末に接続される。デジタルループキャリアの遠隔端末は通常、従来のより線対引き込み線を介して加入者に接続する。
【0007】
デジタルループキャリアの遠隔端末は顧客サービスエリアの深部に配置することが多い。遠隔端末は通常、適切に動作するため電力を必要とするラインカード及び他の電子回路を有する。適用業務の中には、遠隔端末にローカル給電するものもある。残念ながら、ローカル電力の喪失による遠隔端末の機能停止を防止するため、ローカルバッテリープラントを通常使用する。これは、広い温度範囲での動作を求める外部プラントの動作要求のため、遠隔端末のコストを増大し保守性を複雑にする。
【0008】
ネットワークの中には、中央局からの回線を介して遠隔端末に給電するものもある。これを回線電源または回線給電と呼び、交流または直流電源の使用を通じて行うことができる。すなわち、ローカル電源が停止した場合、遠隔端末は、通常バッテリーバックアップ式電源を使用して回線を介して給電されているため、機能し続ける。このため遠隔端末は、停電時でも、ライフラインとしての単純な旧式の電話サービス(POTS)のような重要な機能を提供する。
【0009】
電気通信ネットワークを介して提供される多様なサービスは次第に変化している。当初、電気通信ネットワークは、狭帯域音声トラフィックを伝達するよう設計された。最近では、ネットワークは、広帯域サービスを提供するよう修正された。こうした広帯域サービスには、デジタル加入者回線(DSL)サービスのようなサービスが含まれる。時が経つに連れて、他の広帯域サービスもサポートされるだろう。こうした新しいサービスは所要電力の増大を伴うことが多い。
【0010】
提供されるサービスは変化したが、遠隔端末に給電する方法は変化していない。現在提供されている様々なサービスの全てが対等な立場にあるわけではない。現在のデータサービスは、ライフラインであるPOTSと異なって、通常必要とは考えられていない。さらに、他の広帯域サービスの中にも、所与の加入者が希望するサービスのレベルと加入者がそれに対して支払おうとするものに影響を与える広い範囲の変動要素が存在する。こうした提供されるサービスの変化にもかかわらず、アクセス設備に電力を提供する方法は、サービスの進歩に歩調を合わせて変化していない。
【0011】
従って、当技術分野では、アクセスネットワークにおけるネットワーク要素に電力を提供する方法を改善する必要が、存在している。
【発明の開示】
【0012】
1つの実施形態では、ネットワーク要素における電力を制御する方法は、電力通信媒体から電力を受け取ることによってネットワーク要素に給電するステップと、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップとを含む。本方法はさらに、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップと、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御するステップとを含む。
【0013】
別の実施形態では、ネットワーク要素は、電力通信媒体から電力を受け取るためネットワーク要素を電力通信媒体に結合することのできる電力インタフェースを含む。また、ネットワークインタフェースは、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するためネットワーク要素をサービス通信媒体に結合することのできるサービスインタフェースを含む。また、ネットワーク要素は、少なくとも電力インタフェースに結合した制御モジュールを含む。制御モジュールは電力インタフェースの動作を監視及び制御する。
【0014】
別の実施形態では、ネットワーク要素における電力を制御する方法は、電力通信媒体に電力を供給するステップと、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップとを含む。本方法はさらに、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視するステップと、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御するステップとを含む。
【0015】
別の実施形態では、ネットワーク要素は電力通信媒体に給電するためネットワーク要素を電力通信媒体に結合することのできる電力インタフェースを含む。ネットワークインタフェースはさらに、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するためネットワーク要素をサービス通信媒体に結合することのできるサービスインタフェースを含む。ネットワーク要素はさらに、少なくとも電力インタフェースに結合した制御モジュールを含む。制御モジュールは電力インタフェースの動作を監視及び制御する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、ネットワーク100の1つの実施形態の構成図である。ネットワーク100は、ネットワーク要素102及び104を含む。ネットワーク要素102及び104は、少なくとも1つの通信媒体106を介して互いに結合する。図1に示す実施形態では、ネットワーク要素102(本明細書では「ソースネットワーク要素」102とも呼ぶ)は、通信媒体106を介して、ネットワーク要素104(本明細書では「シンクネットワーク要素」104とも呼ぶ)に電力を供給する。
【0017】
図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104とはアクセスネットワーク100内に配置されている。例えば、こうした1つの実施形態では、ソースネットワーク要素102は、サービスプロバイダのキャビネット内または中央局内に配置された中央局端末を含む。こうした実施形態では、シンクネットワーク104は、例えば、アクセスネットワーク112の外部プラント内に配置した遠隔端末を含む。こうした実施形態では、遠隔端末は、環境に対して強化された台座または筐体内に配置されている。
【0018】
図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102は、シンクネットワーク要素104が使用する電力を通信媒体106に印加する電力インタフェース140を含む。通常、通信媒体106は導電性媒体(例えば、1つかそれ以上の銅ワイヤ)を含み、それを介してソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に電力を供給する。他の実施形態では、通信媒体106に加えて、またはその代わりに、別の導電性媒体107を介して、ソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に電力を供給する。こうした実施形態の中には、導電性媒体107を使用して電気通信サービスを提供するものもある。他の実施形態の中には、通常の動作中であるか否かにかかわらず、電気通信サービスを提供するため導電性媒体サービス107を使用しないものもある。
【0019】
電力インタフェース140は電源108に結合する。例えば、1つの実施形態では、電源108はバッテリー及び/または主電源網といった交流及び/または直流電源を含み、電力インタフェース140は、電源108によって給電される電力供給部141を含む。
【0020】
ソースネットワーク要素102はさらに、第1及び第2のサービスインタフェース142及び143を含む。第1のサービスインタフェース142は、ソースネットワーク要素102をシンクネットワーク要素104に結合する通信媒体に結合し、それを介して相互間に第1の電気通信サービスを提供する。第2のサービスインタフェース143は、図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102を別のネットワークに結合し、それを介して第2の電気通信サービスを提供するネットワークサイドサービスインタフェース148に結合する。第1及び第2のサービスインタフェース142及び143は互いに結合しているので、第1及び第2の電気通信サービスから受け取ったトラフィックを必要に応じて他の電気通信サービスに伝送することができる。1つの実施形態では、第1の電気通信サービスはHDSL2サービスを含み、第2の電気通信サービスはDSX−1サービスを含む。
【0021】
また、図1に示すソースネットワーク要素102の実施形態は管理インタフェース144を含む。管理インタフェース144は、ソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104との間で管理データを通信するため通信媒体に結合する。例えば、1つの実施形態では、管理データは、ソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に供給されるプロビジョニングデータと、シンクネットワーク要素104からソースネットワーク要素102への状態データ及び警報データとを含む。管理データはソースデータベース147中に格納する。例えば、1つの実施形態では、基本変数(primitive)(及び/または他の種類のデータ)をソースデータベース147中に格納し、本明細書に記載の様々な監視及び制御処理で使用する。ソースネットワーク要素において基本変数を格納するデータベースに関するさらなる詳細は’359号出願に見られる。
【0022】
1つの実施形態では、こうした管理データを、例えば、要素管理インタフェース146を介して、ソースネットワーク要素102と要素管理システム(及び/またはネットワーク管理システムのような他の管理アプリケーション)との間で通信する。1つの実施形態では、要素管理システムインタフェースは、ソースネットワーク要素102を、要素管理システムを実行する独立型ワークステーションに結合するローカルエリアネットワークへの接続を含む。要素管理システムのような管理システムとソース及びシンクネットワーク要素102及び104との間の対話に関するさらなる詳細は’360号出願に見られる。
【0023】
シンクネットワーク要素104はさらに、第1及び第2のサービスインタフェース152及び153を含む。第1のサービスインタフェース152は、シンクネットワーク要素104をソースネットワーク要素102に結合し、それを介して第1の電気通信サービスを相互間に提供する通信媒体に結合する。第2のサービスインタフェース153は、図1に示す実施形態では、シンクネットワーク要素104を別のネットワーク要素に結合し、それを介して第2の電気通信サービスを相互間に提供するラインサイドサービス通信媒体158に結合する。例えば、1つの実施形態では、シンクネットワーク要素104は下流ネットワーク要素(例えば、モデムのような顧客側設備)に結合する。第1及び第2のサービスインタフェース152及び153は互いに結合しているので、第1及び第2の電気通信サービスから受け取ったトラフィックを必要に応じて他の電気通信サービスに伝送することができる。1つの実施形態では、第1の電気通信サービスはHDSL2サービスを含み、第2の電気通信サービスは非対称DSLサービス(ADSL)を含む。
【0024】
図1に示す実施形態では、シンクネットワーク要素104は電力インタフェース150を含む。電力インタフェース150は通信媒体106に結合し、ソースネットワーク要素102によって通信媒体106上で供給された電力を抽出する。通信媒体106から抽出された電力をネットワーク要素104の適当な構成要素に供給する。他の実施形態では、電力インタフェース150は、通信媒体106に加えて、またはその代わりに、導電性媒体107にも結合する。
【0025】
また、図1に示すシンクネットワーク要素104の実施形態は管理インタフェース154を含む。管理インタフェース154は、ソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104との間で管理データを通信するため通信媒体に結合する。管理データはシンクデータベース159中に格納する。例えば、1つの実施形態では、基本変数(及び/または他の種類のデータ)をシンクデータベース159中に格納し、本明細書に記載の様々な監視及び制御処理で使用する。シンクネットワーク要素において基本変数を格納するデータベースに関するさらなる詳細は’359号出願に見られる。
【0026】
図1に示す実施形態では、ソースネットワーク要素102の電力インタフェース140と第1のサービスインタフェース142とは同じ通信媒体106に結合する。同様に、シンクネットワーク要素104の電力インタフェース150と第1のサービスインタフェース152とも同じ通信媒体106に結合する。こうした実施形態では、ソースネットワーク要素102からシンクネットワーク要素104に電力を供給することに加えて、またはその代わりに、通信媒体106を使用してソースネットワーク要素102とシンクネットワーク要素104との間に電気通信サービスを提供する。例えば、こうした1つの実施形態では、通信媒体106は、単純な旧式の電話サービス及び/またはデジタル加入者回線(DSL)サービスを提供する1つかそれ以上のより線対を含む。DSLサービスの例には、高ビットレートDSL(HDSL)サービス、高ビットレートDSL2(HDSL2)サービス、高ビットレートDSL4(HDSL4)サービス、または国際電気通信連合(ITU)標準G991.2に準拠した対称DSLサービス(G.SHDSL)が含まれる。
【0027】
さらに、図1に示す実施形態では、シンクネットワーク要素104の管理インタフェース154は、通信媒体106を介してソースネットワーク要素102の管理インタフェース144に結合する。例えば、こうした1つの実施形態では、管理データは、例えばデータトラフィックに含まれる専用チャネル中で通信媒体106を介して転送される電気通信サービストラフィックに含まれる。
【0028】
1つの実施形態では、通信媒体106を介して受け取った電力はシンクネットワーク要素104の唯一の電力を供給する。他の実施形態では、シンクネットワーク要素104は、別の電源(例えば、バッテリー及び/または主電源網といった交流または直流電源)から追加電力を受け取る。こうした他の1つの実施形態では、別の電源からの追加電力が主電源であり、通信媒体106を介してシンクネットワーク要素104に供給される電力はバックアップ電源である。別の実施形態では、通信媒体106を介してシンクネットワーク要素106に供給される電力が主電源であり、別の電源からの追加電力はバックアップ電源である。他の実施形態では、通信媒体106を介してシンクネットワーク要素104に供給される電力と別の電源からの追加電力とがシンクネットワーク要素104のための主電源を提供する。
【0029】
ソースネットワーク要素102は制御モジュール120を含む。制御モジュール120は、シンク要素104への電力の供給を監視及び制御するアルゴリズムまたは論理(明細書では「制御アルゴリズムまたは論理」または単に「制御アルゴリズム」と呼ぶ)を実現する。図1に示す実施形態では、制御モジュール120は、管理及び制御インタフェース145を介して管理インタフェース144に結合する。1つの実施形態では、制御モジュール120は、制御アルゴリズムを実行する適当な命令によってプログラムされたプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を含む。命令は適当なメモリ中に格納し、プロセッサはそこから命令を検索する。また、メモリは、制御アルゴリズムを実現する命令によって使用されるデータ構造を格納するメモリを含む。1つの実施形態では、メモリは、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及びプロセッサ内に含まれるレジスタの組み合わせを含む。他の実施形態では、他の種類のメモリを使用する。こうした実施形態では、管理及び制御インタフェース145は、(例えば、データバス及びアドレスバス及び/または様々な制御信号回線及び関連回路を使用することによって)管理インタフェース144にプロセッサを結合する適当なインタフェースを含む。
【0030】
図1に示す実施形態では、プロセッサ、命令、及びメモリに加えて、制御モジュール120は制御アルゴリズムまたは論理の少なくとも一部を実現するハードウェアを含む。ハードウェアは、例えば、アナログ及び/またはデジタル回路を含む。他の実施形態では、シンク要素104への電力の供給を監視及び制御する制御アルゴリズムまたは論理は、プログラムされたプロセッサのみを使用する(すなわち、ソフトウェアを使用する)かまたはハードウェアのみを使用して実現する。他の実施形態では、制御アルゴリズムまたは論理は他の方法で実現する。
【0031】
シンクネットワーク要素104は、制御モジュール130を含む。制御モジュール130は、ソース要素102からの電力の受け取りを制御するアルゴリズムまたは論理を実現する。図1に示す実施形態では、制御モジュール130は、管理及び制御インタフェース157を介して管理インタフェース154に結合する。1つの実施形態では、制御モジュール130は、制御アルゴリズムを実行する適当な命令によってプログラムされたプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を含む。命令は適当なメモリ中に格納し、プロセッサはそこから命令を検索する。また、メモリは、制御アルゴリズムを実現する命令によって使用されるデータ構造を格納するメモリを含む。1つの実施形態では、メモリは、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及びプロセッサ内に含まれるレジスタの組み合わせを含む。こうした実施形態では、管理及び制御インタフェース157は、(例えば、データバス及びアドレスバス及び/または様々な制御信号回線及び関連回路を使用することによって)管理インタフェース154にプロセッサを結合する適当なインタフェースを含む。
【0032】
図1に示す実施形態では、プロセッサ、命令、及びメモリに加えて、制御モジュール130は制御アルゴリズムまたは論理の少なくとも一部を実現するハードウェアを含む。ハードウェアは、例えば、アナログ及び/またはデジタル回路を含む。他の実施形態ではソース要素102からの電力の受け取りを監視及び制御する制御アルゴリズムまたは論理は、プログラムされたプロセッサのみを使用する(すなわち、ソフトウェアを使用する)かまたはハードウェアのみを使用して実現する。他の実施形態では、制御アルゴリズムまたは論理は他の方法で実現する。
【0033】
それぞれソースネットワーク要素102及びシンクネットワーク要素104の制御モジュール120及び130は図1で1つの項目として示しているが、ネットワーク要素102及び104の様々な実施形態では、制御モジュール120及び130の機能は単一の構成要素中で実現され、またネットワーク要素102及び104の多数の構成要素間に分散して実現されることが理解されるだろう。
【0034】
さらに、シンクネットワーク要素104は電力を貯蔵する電力貯蔵装置192を含む。1つの実施形態では、電力貯蔵装置192は、短時間の電力中断の間動作を継続するためネットワーク要素104に供給可能な電力を貯蔵する適当なコンデンサ及び他の回路構成要素を含む。例えば、ソースネットワーク要素102が再起動または他の理由で遮断されている間、シンクネットワーク要素104の電力貯蔵装置192を使用してシンクネットワーク要素104に電力を供給する。
【0035】
回線給電要素を含むネットワークのための様々なトポロジーの例は’323号出願に含まれる。
【0036】
図2は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク200の、第2の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図2に示す実施形態は、図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を100増やしたものを付す。図2に示す実施形態では、第1のサービスインタフェース242及び252は、シンクネットワーク要素204をソースネットワーク要素202に結合するため、別の通信媒体260(明細書では「サービス通信媒体」260と呼ぶ)に結合する。こうした実施形態では、通信媒体206(この実施形態では「電力通信媒体」206とも呼ぶ)を使用して、ソースネットワーク要素202からシンクネットワーク要素204に電力を供給するが、通常の動作では、通信媒体206は電気通信サービスを提供しない。
【0037】
1つの実施形態では、サービス通信媒体260は、例えば、光ファイバを含み、それを介して電気通信サービスを提供する。他の実施形態では、サービス通信媒体260は、例えば、POTS、DSL、T1、または他の電気通信サービスを提供する1つかそれ以上のより線対電話回線、ビデオ、データ、及び音声サービスを提供する1つかそれ以上の同軸ケーブルまたは光ファイバを含む。
【0038】
図3は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク300の、第3の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図3に示す実施形態は図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を200増やしたものを付す。図3に示す実施形態では、ソースネットワーク要素302とシンクネットワーク要素304との間で、無線通信リンク370を介して電気通信サービスを提供する一方、ソースネットワーク要素302からシンクネットワーク要素304に、電力通信媒体306を介して電力を供給する。こうした1つの実施形態では、無線通信リンク370は、例えば、マイクロ波リンク及び/またはWI−FI IEEE802.11無線リンクといった二地点間無線リンクを含む。
【0039】
1つの実施形態では、第1のサービスインタフェース342はソースネットワーク要素302を無線通信リンク370に結合し、シンクネットワーク要素304の第1のサービスインタフェース352はソースネットワーク要素304を無線通信リンク370に結合する。第1のサービスインタフェース342及び第1のサービスインタフェース352は、無線通信リンク370を介して電気通信サービスを提供する適当な機能(例えば、無線送受信機、フィルタ、増幅器、等)を含む。
【0040】
図4は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク400の、第4の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図4に示す実施形態は、図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を300増やしたものを付す。図4に示す実施形態では、シンクネットワーク要素404(「第1のシンクネットワーク要素」404または「リピータネットワーク要素」404とも呼ぶ)はリピータとして動作し、第2の通信媒体416を介して電力を第2のシンクネットワーク要素414に提供する。
【0041】
第2のシンクネットワーク要素414は、図4に示す実施形態では、顧客宅内418に配置され、顧客宅内設備(CLE)とも呼ばれる。こうした顧客宅内設備の例には、モデム、無線アクセスポイント、ハブ、電話、ファックス機、およびコンピュータが含まれる。また、他の実施形態では、第2のシンクネットワーク要素414はアクセスネットワーク412内に配置される。
【0042】
第1のシンクネットワーク要素404は第2の電力インタフェース480及び第2の管理インタフェース484を含む。第2の電力インタフェース480は電力インタフェース450から電力を受け取り、電力を第2の通信媒体416(明細書では「第2の電力通信媒体」416とも呼ぶ)に印加する。通常、第2の電力通信媒体416は導電性媒体(例えば、1つかそれ以上の銅ワイヤ)を含み、それを介して第1のシンクネットワーク要素404から第2のシンクネットワーク要素414に電力を供給する。第2の管理インタフェース484は、管理及び制御インタフェース467を介して、制御モジュール430に結合する。
【0043】
第2のシンクネットワーク要素414は、図1に示すシンクネットワーク要素104に関連して説明したものと同じ一般的な種類の電力インタフェース、サービスインタフェース、管理インタフェース、及び制御モジュールを含む。
【0044】
図4に示す実施形態では、第1のシンクネットワーク要素404の第2の電力インタフェース480及び第2のサービスインタフェース453は、第2の通信媒体416に結合する。同様に、第2のシンクネットワーク要素414の電力インタフェース及びサービスインタフェースも、第2の通信媒体416に結合する。こうした実施形態では、第2の通信媒体416を使用し、第1のシンクネットワーク要素404から第2のシンクネットワーク要素414に電力を供給することに加えて、第1のシンクネットワーク要素404と第2のシンクネットワーク要素414との間に電気通信サービスを提供する。例えば、1つの実施形態では、第2の通信媒体416は、単純な旧式の電話サービス及び/またはデジタル加入者回線サービスを提供する1つかそれ以上のより線対電話回線を含む。さらに、図4に示す実施形態では、第1のシンクネットワーク要素404の第2の管理インタフェース484は、第2の通信媒体416を介して、第2のソースネットワーク要素414の管理インタフェースに結合する。例えば、こうした1つの実施形態では、管理データは、例えばデータトラフィックに含まれる専用チャネル中で、第2の通信媒体416を介して転送される電気通信サービストラフィックに含まれる。
【0045】
図5は、回線給電ネットワーク要素を含むネットワーク500の、第5の実施形態の構成図である。以下説明するものを除き、図5に示す実施形態は、図1に示す実施形態に関連して説明したものと同じ構成要素を含んでおり、それらには図1で使用したものと同じ参照符号を400増やしたものを付す。図5に示す実施形態では、シンクネットワーク504はネットワーク500の顧客宅内518に配置される。別言すれば、シンクネットワーク要素504は、図5に示す実施形態における顧客側設備である。
【0046】
図6は、ネットワーク要素における電力を制御する方法600の1つの実施形態の流れ図である。方法600の実施形態は、シンクネットワーク要素(例えば、図1に示すシンクネットワーク要素104)の制御モジュールによって実現される制御アルゴリズムまたは論理として使用するのに適している。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワーク内、例えば中央局、ヘッドエンド、または同様の場所に配置する。こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素は中央局に配置された中央局端末として実現する。他の実施形態では、ネットワーク要素は外部プラントのアクセスネットワーク内に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、例えば環境に対して強化された筐体を有する遠隔端末として実現する。また別の実施形態では、ネットワーク要素は顧客宅内に配置し、例えば、企業または家庭のネットワーク内に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワークに結合したモデムとして実現する。
【0047】
図6に示す方法600の実施形態は、電力通信媒体から電力を受け取ることによってネットワーク要素に給電するステップ(ブロック602)と、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップ(ブロック604)とを含む。電気通信サービスの例には、より線対電話回線、光ファイバ、及び/または同軸ケーブルを介して提供される音声、ビデオ、及びデータサービスが含まれる。1つの実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。例えば、こうした1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、かつその1つかそれ以上を使用してネットワーク要素に電力を供給する。
【0048】
別の実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図2に示す場合のように)別個の通信媒体に含まれる。例えば、1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、1つかそれ以上の他のより線対電話回線を使用してネットワーク要素に電力を供給する。
【0049】
図6に示す実施形態では、方法600はさらに、管理情報を受け取るステップ(ブロック606)を含む。1つの実施形態では、管理情報の少なくとも一部を管理通信を介して、シンクネットワーク要素104から受け取る。1つの実施形態では、管理通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。1つの実施形態では、管理情報は、ソースネットワーク要素とシンクネットワーク要素との間、及び/またはネットワーク要素と要素管理システムのような別の装置との間で交換される基本変数を含む。基本変数は、例えば、監視及び/または制御動作において後で参照するため、上記で説明したソースデータベース147に格納する。
【0050】
また、方法600は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップ(ブロック608)と、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御するステップ(ブロック610)を含む。基本変数の例と、ネットワーク要素の給電を制御するためそれらをどう使用すればよいかを以下説明する。
【0051】
図7は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法700の、1つの実施形態の構成図である。方法700の実施形態は、方法600の実施形態及び図6に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法700は、電力のしきい値レベルを決定するステップ(ブロック702)を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、このしきい値は、所定のサービスレベルで、所定の電気通信サービスセットを提供するために、ネットワーク要素が必要とする電力の量である。1つの実施形態では、所定のサービスレベルの所定の電気通信サービスセットのために必要な電力を、ネットワーク要素が、そのサービスレベルでその電気通信サービスセットを提供するようプロビジョニングされた時に設定する。こうした実施形態では、必要な電力値は、例えば、要素管理システムからか、またはクラフトポートを介して、ネットワーク要素と対話する技術者によって直接または間接に供給される。
【0052】
他の実施形態では、電力のこのしきい値レベルを、ネットワーク要素の様々な動作パラメータに基づいてネットワーク要素の動作中に動的に決定する。様々な動作パラメータは1つかそれ以上の基本変数を使用して検索してもよい。例えば、こうした1つの実施形態では、所定のサービスレベルで所定の電気通信サービスセットを提供するためにネットワーク要素が必要とする電力の量を、ネットワーク要素が所定のサービスレベルでその電気通信サービスセットを成功裏に提供できる時、測定する。測定した電力レベルを、その後使用するために(例えば、メモリに)格納しまた基本変数を介して別の装置に通信する。
【0053】
ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量を決定する(ブロック704)。1つの実施形態では、こうした決定は、1つかそれ以上の電力に関連する属性(例えば、電力通信媒体が供給する電流及び/または電圧)を測定し、電力通信媒体が供給する電力を計算することによって行う。他の実施形態では、こうした決定を他の方法で行う。
【0054】
しきい値レベルと現在利用可能な電力の量との間に、所定の関係が存在する場合(ブロック706で検査する)、ネットワーク要素の電力に関連する属性を調整する(ブロック708)。しきい値レベルと現在利用可能な電力の量との間の所定の関係は、しきい値レベルが現在利用可能な電力より小さい、しきい値レベルが現在利用可能な電力と等しい、またはしきい値レベルが現在利用可能な電力より大きい、の1つかそれ以上である。1つの実施形態では、こうした関係は、現在利用可能な電力の量と、所定のサービスレベルである電気通信サービスセットを提供するためにネットワーク要素が必要とする電力の量(すなわち、1つの種類のしきい値)との間の差によって特徴付けられる。この差を明細書では「電力ヘッドルーム」と呼ぶ。
【0055】
例えば、1つの実施形態では、ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量がしきい値より小さければ、1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動する。こうした電力セーブ機能は、例えば、ネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させることを含み、その際、例えば、ネットワーク要素が提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを低減したサービスレベルで提供し、および/またはネットワーク要素の少なくとも一部を低クロックレートで動作させる。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを提供するサービスレベルをこうした低電力モードに引き下げる。
【0056】
他の実施形態では、こうした電力セーブ機能は、ネットワーク要素の少なくとも一部の機能の停止を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素が通常提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを停止する。すなわち、電力セーブ機能が起動されている間、ネットワーク要素はこうした電気通信サービスを提供しない。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能が起動されている時、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを停止する。
【0057】
1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能を電力低減のレベルの増大に伴って反復して起動する。例えば、こうした実施形態では、まず、1つかそれ以上の電気通信サービスを提供するサービスレベルを比較的小さい量だけ低減する。そして方法700を反復し、現在利用可能な電力が(低減した電気通信サービスを含む)現在の電気通信サービスセットを提供するために必要な電力より小さいかまたはそれと等しいかを決定する。そうでなければ、追加の電力セーブ機能を起動する。
【0058】
1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量がしきい値より大きければ、電気通信サービスを提供する方法及び/またはネットワーク要素に給電する方法を改善する。例えば、1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量が現在のサービスレベルで現在の組み合わせの電気通信サービスを提供するために必要な電力より大きければ、追加の電気通信サービス(例えば、それまで電力セーブ機能の間停止されていた電気通信サービス)を提供し、および/または、電気通信サービスをより高いサービスレベルで提供する(例えば、電力セーブ機能の間低減されたサービスレベルで提供されていた電気通信サービスを「フル」サービスレベルで提供する)。こうした1つの実施形態では、低い優先順位の電気通信サービス(例えば、データ電気通信サービス)の前に高い優先順位の電気通信サービス(例えば、音声電気通信サービス)を回復する。
【0059】
他の実施形態では、例えば、電力通信媒体の電力転送効率または電力通信媒体の電力損失を改善することによって、ネットワーク要素に給電する方法を改善する。他の実施形態では、ネットワーク要素に給電する方法の改善には、ネットワーク要素に給電する際後で使用するため電力を電力貯蔵装置(例えば、図1に示す電力貯蔵装置190)に貯蔵することを含む。
【0060】
図8は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法800の1つの実施形態の構成図である。方法800の実施形態は、方法600の実施形態及び図6に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法800は、複数の通信媒体から電力の供給元となる少なくとも1つの通信媒体を選択するステップ(ブロック802)を含む。また、方法800は、選択した通信媒体から電力を受け取るステップ(ブロック804)を含む。
【0061】
例えば、ネットワーク要素がいくつかの通信媒体(例えば、多数のより線対電話回線)に結合している場合、電力の供給元となる少なくとも1つの通信媒体を選択するステップは、どの通信媒体が電力を供給できるかを決定するステップと、ネットワーク要素に電力を供給できる通信媒体のサブセットから少なくとも1つの通信媒体を選択するステップとを含む。例えば、特定の通信媒体上で提供される特定の電気通信サービスは、その通信媒体を電力の供給元から除外してもよい。
【0062】
1つの実施形態では、選択した通信媒体(単数または複数)を識別する基本変数を使用してこの選択を行う。基本変数は、例えば、要素管理アプリケーションから、またはクラフトポートを使用してネットワーク要素と対話する技術者から、ネットワーク要素に通信される。他の実施形態では、少なくとも1つの通信媒体の選択は、電力を受け取るために使用し得る通信媒体の各セットの条件に基づいて、ネットワーク要素の起動処理中に行う。通信媒体の各セットの条件は、1つかそれ以上の基本変数によって示し、またそれを使用して決定する。
【0063】
別の実施形態では、それまで電力を供給していた1つかそれ以上の通信媒体がネットワーク要素への電力の供給を継続できなくなったとき、通常の動作中に、少なくとも1つの通信媒体の選択を行う。換言すれば、ネットワーク要素の電力の供給元となる新しい通信媒体のこの選択は、故障した通信媒体の代わり、またはそれに加えて、選択した通信媒体を使用してネットワーク要素に電力を供給する保護スイッチング動作の一部である。
【0064】
図9は、ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法900の、1つの実施形態の流れ図である。方法900の実施形態は、方法600の実施形態及び図6に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に、使用するのに適している。方法900は、1つかそれ以上の基本変数に基づいて、過渡事象が発生したかを決定するステップ(ブロック902)を含む。過渡事象が発生した場合、過渡事象に応答するため、ネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整する(904)。過渡事象の例には、(例えば、電力サージに起因する)インパルス過渡事象や、電力通信媒体を介したネットワーク要素への電力の供給の中断が含まれる。
【0065】
1つの実施形態では、過渡事象は、例えば、電力サージまたは電力通信媒体上で供給される電圧または電流の他の急激な変化に起因するインパルス過渡事象である。こうした過渡事象は、電力に関連する属性(例えば、電圧または電流)の変化率が、変化率のしきい値より大きく変化した時、及び/または電力に関連する属性が、あるしきい値を越えた時を検出することによって検出する。こうしたインパルス過渡事象を検出したら、電力に関連する属性の変化率を制限し、および/または1つかそれ以上の保護装置を起動することによってインパルス過渡事象をフィルタリングする。実施形態の中には、フィルタリングによって、こうしたインパルス過渡事象に起因する負の効果の発生または影響を低減するものがある。
【0066】
別の実施形態では、過渡事象は、電力通信媒体を介したネットワーク要素への電力の供給の中断である。これは、所定の時間電力通信媒体上で電力が受け取られないときに、検出される。例えば、ソースネットワーク要素を再起動するとき、電力通信媒体上で、電力は供給されない。電力通信媒体上で所定の時間、電力が受け取られない時、ローカル電源、追加電力通信媒体、または電力貯蔵装置(例えば、図1に示す電力貯蔵装置192)といった2次電源からネットワーク要素に電力を供給する。これによって、ネットワーク要素は中断中も機能し続ける。
【0067】
図10は、ネットワーク要素における電力を制御する方法1000の1つの実施形態の流れ図である。方法1000の実施形態は、ソースネットワーク要素(例えば、図1に示すソースネットワーク要素104)の制御モジュールによって実現される制御アルゴリズムまたは論理として使用するのに適している。方法1000の1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワーク、例えば、中央局、ヘッドエンド、または同様の場所に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、中央局内に配置した中央局端末として実現する。他の実施形態では、ネットワーク要素は、外部プラントのアクセスネットワーク内に配置する。1つの実施形態では、ネットワーク要素は、例えば、環境に対して強化された筐体を有する遠隔端末として実現する。こうした実施形態では、遠隔端末はリピータとして機能し、シンクネットワーク要素に電力を供給する。また別の実施形態では、ソースネットワーク要素は顧客宅内に配置し、例えば、企業または家庭のネットワーク内に配置する。こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素は、アクセスネットワークに結合したモデムとして実現する。こうした実施形態では、ネットワーク要素は、企業または家庭のネットワーク内に配置した他のネットワーク要素に電力を提供する。
【0068】
図10に示す方法1000の実施形態は、電力通信媒体に電力を供給するステップ(ブロック1002)を含む。これは、少なくとも1つのシンクネットワーク要素に給電するために行う。また、方法1000は、サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップ(ブロック1004)を含む。電気通信サービスの例には、より線対電話回線、光ファイバ、及び/または同軸ケーブルを介して提供される音声、ビデオ、及びデータサービスが含まれる。1つの実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。例えば、こうした1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、その1つかそれ以上はネットワーク要素に電力を印加する。
【0069】
別の実施形態では、電力通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図2に示す場合のように)別個の通信媒体に含まれる。例えば、1つの実施形態では、DSLサービス(例えば、HDSL、HDSL2、HDSL4、またはG.SHDSLサービス)を1つかそれ以上のより線対電話回線を介して提供し、ネットワーク要素は1つかそれ以上の他のより線対電話回線に電力を印加する。
【0070】
図10に示す実施形態では、方法1000はさらに、管理情報を受け取るステップ(ブロック1006)を含む。1つの実施形態では、管理情報の少なくとも一部を管理通信媒体を介して、ソースネットワーク要素から受け取る。1つの実施形態では、管理通信媒体とサービス通信媒体は、(例えば、図1に示す場合のように)同じ通信媒体に含まれる。1つの実施形態では、管理情報は、ソースネットワーク要素とシンクネットワーク要素との間、及び/またはネットワーク要素と要素管理システムのような別の装置との間で交換される基本変数を含む。基本変数は、例えば、監視及び/または制御動作において後で参照するため、先に説明したシンクデータベース159に格納する。
【0071】
また、方法1000は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視するステップ(ブロック1008)と、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御するステップ(ブロック1010)とを含む。基本変数の例と、電力通信媒体への電力の供給を制御するためそれらをどう使用すればよいかを、以下説明する。
【0072】
図11は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1100の、1つの実施形態の流れ図である。方法1100の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1100は、電力のしきい値レベルを決定するステップ(ブロック1102)を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、このしきい値レベルは、所定の最大電力レベルで電力通信媒体に電力を供給するために必要な電力の量である。こうした1つの実施形態では、この所定の最大レベルを、特定の種類の通信媒体を介した電力の提供に関連する適用可能な基準によって決定する。こうした基準は通常、こうした通信媒体を介して供給できる最大電力を設定する。こうした実施形態の1つの実現例では、この基準が指定する最大電力より小さい最大電力レベルに対応するように、しきい値を設定することができる。例えば、標準が100ワットの最大電力を指定する場合、しきい値を95ワットに設定する。
【0073】
別の実施形態では、このしきい値は、所定のサービスレベルで所定の電気通信サービスセットを提供するシンクネットワーク要素に給電する十分な電力を、電力通信媒体上提供するため、ネットワーク要素が必要とする電力の量である。1つの実施形態では、所定のサービスレベルでの所定の電気通信サービスセットのために必要な電力を、シンクネットワーク要素がその所定のサービスレベルでその電気通信サービスセットを提供するようプロビジョニングされた時に設定する。こうした実施形態では、必要な電力値は、例えば、要素管理システムからか、またはクラフトポートを介してネットワーク要素と対話する技術者によって直接または間接に供給する。
【0074】
他の実施形態では、電力のこのしきい値レベルを、ネットワーク要素の様々な動作パラメータに基づいて、ネットワーク要素の動作中に動的に決定する。例えば、1つの実施形態では、所定のサービスレベルで所定の電気通信サービスセットを提供するためにシンクネットワーク要素が必要とする電力の量を、シンクネットワーク要素が所定のサービスレベルでその電気通信サービスセットを成功裏に提供できるときに、測定する。測定した電力レベルを、その後使用するために(例えば、メモリに)格納し、また基本変数を介して別の装置に伝える。
【0075】
ネットワーク要素によって電力通信媒体に供給するため、現在利用可能な電力の量を決定する(ブロック1104)。1つの実施形態では、こうした決定は、1つかそれ以上の電力に関連する属性(例えば、ネットワーク要素に結合した電源が供給する電流及び/または電圧)を測定し、電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力を計算することによって行う。例えば、1つの実施形態では、ネットワーク要素の電力の供給元となる電源の状態に関連する情報を含む基本変数を使用する。他の実施形態では、こうした決定を他の方法で行う。
【0076】
しきい値レベルと、電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力との間に所定の関係が存在する場合(ブロック1106でチェックする)、ネットワーク要素の電力に関連する属性を調整する(ブロック1108)。しきい値レベルと、電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力との間の所定の関係は、少なくとも次の1つである。すなわち、しきい値レベルは、供給するため現在利用可能な電力より小さいか、しきい値レベルは、供給するため現在利用可能な電力と等しいか、またはしきい値レベルは、供給するため現在利用可能な電力より大きいかである。
【0077】
例えば、1つの実施形態では、しきい値レベルが、所定の最大電力レベルで電力通信媒体に電力を供給するために必要な電力の量である場合、ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量が、しきい値レベルより小さければ、ソースネットワーク要素によって1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動する。こうした電力セーブ機能は、例えば、ネットワーク要素の少なくとも一部を、低電力モードで動作させることを含み、その際、例えば、電力通信媒体上で供給される電力の量を低減し、ネットワーク要素が提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを低減したサービスレベルで提供し、および/またはネットワーク要素の少なくとも一部を低クロックレートで動作させる。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを提供するサービスレベルをこうした低電力モードに引き下げる。
【0078】
他の実施形態では、こうした電力セーブ機能は、ネットワーク要素の少なくとも一部の機能の停止を含む。例えば、こうした1つの実施形態では、ネットワーク要素が通常提供する1つかそれ以上の電気通信サービスを停止する。すなわち、電力セーブ機能が起動されている間、ネットワーク要素はこうした電気通信サービスを提供しない。ネットワーク要素が音声及びデータ電気通信サービスを提供するこうした1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能が起動されている時、データ電気通信サービスに低い優先順位を割り当て、少なくとも1つのデータ電気通信サービスを停止する。
【0079】
1つの実施形態では、こうした電力セーブ機能を電力低減のレベルの増大に伴って反復して起動する。例えば、こうした1つの実施形態では、まず、1つかそれ以上の電気通信サービスを提供するサービスレベルを比較的小さい量だけ低減する。そして方法1100を反復し、現在利用可能な電力がしきい値レベルより小さいかを決定する。小さい場合、追加の電力セーブ機能を起動する(例えば、電気通信を停止し、電力通信媒体上で供給する電力を低減する)。
【0080】
こうした電力セーブ機能を起動し得る場合の例は、ソースネットワーク要素に電力を供給するために使用する電源が不良となった場合である。例えば、主電源が電力を供給できない場合、バッテリーバックアップ電源を使用することができる。1つの実施形態では、バッテリーバックアップ電源は低減した量の電力を提供してもよい。こうした低減した量の電力は、一部の電気通信サービス(例えば、ライフライン音声電気通信サービス)に給電するには向いているが、他の電気通信サービス(例えば、データ電気通信サービス)には向かないことがある。こうした実施形態では、ネットワーク要素が(例えば、基本変数を介して)、バックアップ電源の使用を決定し、あるいはバックアップ電源の使用を可能にする場合、データ電気通信サービスを低減または停止し、および/またはネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させるといった1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動する。
【0081】
別の1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量がしきい値レベルより大きければ、電力通信媒体に供給する電力の量を増大し、および/または電気通信サービスを提供する方法を改善する。例えば、1つの実施形態では、現在利用可能な電力の量がしきい値レベルより大きければ、電力通信媒体に供給する電力レベルを(例えば、所定の最大電力レベルまで)増大し、追加の電気通信サービス(例えば、それまで電力セーブ機能の間停止されていた電気通信サービス)を提供し、および/または、電気通信サービスをより高いサービスレベルで提供する(例えば、電力セーブ機能の間低減されたサービスレベルで提供されていた電気通信サービスを、「フル」サービスレベルで提供する)。1つの実施形態では、低い優先順位の電気通信サービス(例えば、データ電気通信サービス)より前に、高い優先順位の電気通信サービス(例えば、音声電気通信サービス)を回復する。
【0082】
他の実施形態では、例えば、電力通信媒体の電力転送効率を改善しまた電力通信媒体の電力損失を低減することによって、ネットワーク要素に給電する方法を改善する。1つの実施形態では、ネットワーク要素で使用する電力供給部を較正し、どの出力電圧レベルが、電力通信媒体における最適な電力転送効率または電力損失を達成するか、を決定する。1つの実施形態では、基本変数を使用して、こうした較正出力電圧レベルを供給および/または保持する。ネットワーク要素の動作中、1つの実施形態では、電力通信媒体に印加する出力電圧を、1つかそれ以上の電力に関連する属性(例えば、電力通信媒体上で供給される出力電力)に基づいて、動的に調整する。
【0083】
図12は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1200の、1つの実施形態の流れ図である。方法1100の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1200は、複数の通信媒体から電力が供給される少なくとも1つの通信媒体を選択するステップ(ブロック1202)を含む。また、方法800は、選択した通信媒体上で電力を供給するステップ(ブロック804)を含む。
【0084】
例えば、ネットワーク要素がいくつかの通信媒体(例えば、多数のより線対電話回線)に結合している場合、電力が供給される少なくとも1つの通信媒体を選択するステップは、どの通信媒体が電力の供給に適しているかを決定するステップと、電力の供給に適した通信媒体のサブセットから少なくとも1つの通信媒体を選択するステップとを含む。例えば、特定の通信媒体上で提供される特定の電気通信サービスによっては、その通信媒体を電力を供給するために使用しないようにすることもできる。
【0085】
1つの実施形態では、選択した通信媒体(単数または複数)を識別する基本変数を使用して、この選択を行う。基本変数は、例えば、要素管理アプリケーションまたはクラフトポートを使用してネットワーク要素と対話する技術者から、ネットワーク要素に伝える。他の実施形態では、少なくとも1つの通信媒体の選択は、使用し得る通信媒体の各セットの条件に基づいて、ネットワーク要素の起動処理中に行う。通信媒体の各セットの条件は、1つかそれ以上の基本変数によって示される。
【0086】
別の実施形態では、少なくとも1つの通信媒体の選択は、それまで電力を供給していた1つかそれ以上の通信媒体が、電力の供給を継続できなくなったとき、通常の動作中に行う。換言すれば、ネットワーク要素が電力を供給する新しい通信媒体のこの選択は、故障した通信媒体の代わり、またはそれに加えて、選択した通信媒体を使用して電力を供給する保護スイッチング動作の一部である。
【0087】
他の実施形態では、複数の通信媒体の各々をプロファイリングする。プロファイリングを使用しても、どの種類の負荷を通信媒体に結合するか(例えば、静的直流負荷及び/または動的負荷)を決定することができる。こうしたプロファイリングは、ソースネットワーク要素に含まれる電力供給部によって行われる起動手順の間に、行ってもよい。また、プロファイリングは、様々な電気通信サービスを提供する各通信媒体の適合性または予想される性能を決定するステップを含んでもよい。例えば、こうした1つのアプローチでは、こうしたプロファイリングのために時間領域リフレクトメトリ(TDR)を使用してもよい。
【0088】
図13は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1300の、1つの実施形態の流れ図である。方法1300の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1300は、地絡条件を検出するステップ(ブロック1302)と、地絡条件を検出した時、電力通信媒体上で供給する電力を低減するステップ(ブロック1304)とを含む。
【0089】
こうした1つの実施形態では、地絡は、電力通信媒体上で供給される電流及び/または電圧を分析することによって検出する。こうした決定は、電力通信媒体上で供給される電流及び/または電圧の量、変化率、または他の属性に基づいて、他の電力に関連する条件で異っていてもよい。こうした実施形態では、電力通信媒体上で供給される電力を低減するステップは、例えば、電力通信媒体上で電力を供給するために使用する電力供給部が供給する出力電圧を低減するステップを含む。1つの実施形態では、地絡条件が検出された場合、電力通信媒体上で電力を供給しない。
【0090】
図14は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1400の1つの実施形態の流れ図である。方法1400の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1400は、起動トリガ条件を検出するステップ(ブロック1402)と、起動トリガ条件を検出した時、電力通信媒体上で電力を供給する処理を開始または再開するステップ(ブロック1404)を含む。
【0091】
例えば、1つの実施形態では、より線対電話回線のリング回線とチップ回線との短絡(またはリング回線及びチップ回線間の低電圧の印加)、の場合電力通信媒体上での電力の供給を停止するようネットワーク要素に命令してもよい。こうした短絡を検出すると、ネットワーク要素は電力通信媒体上での電力の供給を停止する。そして、リング回線とチップ回線との間の短絡を除去すると、電力通信媒体上での電力の供給を再開するようネットワークに命令してもよい。短絡が除去されると、電力が再び供給される。1つの実施形態では、リング回線とチップ回線とを短絡することによって、ネットワーク要素に含まれる電力供給部の制御されたシャットダウンを引き起こす。短絡が除去されると、電力供給部は再起動し(すなわち、再開し)、電力通信媒体上での電力の供給を継続する。これによって、シンクネットワーク要素を整備する遠隔フィールドの技術者は、ソースネットワーク要素による電力の供給を制御できる。
【0092】
方法1400の別の実施形態では、ネットワーク要素は、通信媒体上で電力を供給するためネットワーク要素が使用する電力供給部の起動を周期的に試みる。例えば、タイマまたは同様の装置を使用して、ネットワーク要素が電力通信媒体上での電力の供給を停止してから所定の期間が経過した時点を判断する。その期間が経過したら、ネットワーク要素は電力通信媒体上での電力の供給を試みる。
【0093】
方法1400の実施形態の中には、電力通信媒体に結合した、動作中のシンクネットワーク要素が存在すると、ネットワーク要素が判断した場合、ソースネットワーク要素が、電力を(例えば、低減した電力レベルで)電力通信媒体に印加することによって、シンクネットワーク要素への電力の供給を試みるものがある。シンクネットワーク要素が電力通信からの電力の受け取りを成功裏に開始したことを(例えば、電力通信媒体上で供給される電力の量及び/または過負荷条件のような何らかの他の電力に関連する属性を測定することによって)ソースネットワーク要素が検出した場合、ソースネットワーク要素は、(例えば、電力通信媒体上で供給する電力の量をフルパワーに増大することによって)通信媒体上での電力の供給を継続する。実施形態の中には、電力の供給を試み、シンクネットワーク要素が電力の受け取りを成功裏に開始したかを検出するこの処理が、電力通信媒体上で供給する電力の上昇を伴うものがある。こうした1つの実施形態の例は’593号出願に記載している。
【0094】
図15は、電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法1500の、1つの実施形態の流れ図である。方法1500の実施形態は、方法1000の実施形態及び図10に関連して説明したネットワーク要素の実施形態と共に使用するのに適している。方法1500は、1つかそれ以上の基本変数に基づいて過渡事象が発生したかを決定するステップ(ブロック1502)を含む。過渡事象が発生した場合、過渡事象に応答するためネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整する(1504)。過渡事象の例には、(例えば、電力サージに起因する)インパルス過渡事象や電力通信媒体を介したネットワーク要素への電力の供給の中断が含まれる。
【0095】
1つの実施形態では、過渡事象は、落雷またはパワークロスサージといったインパルス過渡事象である。こうした過渡事象は、電力に関連する属性(例えば、電圧または電流)の変化率が変化率のしきい値より大きく変化した時、または電力に関連する属性があるしきい値を越えた時を検出することによって検出する。1つの実施形態では、こうしたインパルス過渡事象を検出したら、電力に関連する属性の変化率を制限することによってインパルス過渡事象をフィルタリングする。実施形態の中には、フィルタリングによってこうしたインパルス過渡事象に起因する負の効果(例えば、過負荷条件またはヒューズの溶断)の発生または影響を低減するものがある。
【0096】
他の実施形態では、こうしたインパルス過渡事象が発生すると、保護装置(例えば、サイダクタ)が起動して、例えば、電流サージをグラウンドにシャントする。こうした1つの実施形態では、保護装置は保護装置にかかる電圧がターンオン電圧を越えたときに起動する。こうした実施形態では、保護装置をリセットするため(すなわち、保護装置の電源を切るため)、ネットワーク要素の電力供給部を切断または再起動する。こうした実施形態の例は’591号出願に記載している。
【0097】
表1、表2、表3、表4及び表5は、ソースネットワーク要素及びシンクネットワーク要素を含むネットワークの1つの実施形態で使用される様々な基本変数を記載する。この実施形態では、電力通信媒体及びサービス通信媒体は同じ通信媒体に含まれ、1つかそれ以上のより線対電話回線を含む。以下の記述では、電力が供給されるより線対電話回線を「ペアサプライ」と呼ぶこともある。
【0098】
表1は様々なプロビジョニング基本変数を記載する。表2は様々な警報及び状態基本変数を記載する。表3は様々なネットワーク要素プロトコル基本変数を記載する。表4は様々なソースネットワーク要素基本変数を記載する。表5は様々なシンクネットワーク要素基本変数を記載する。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
ここでは様々な方法の実施形態を一連のステップとして説明したが、この機能は多くの方法で実現可能である。例えば、この機能は、アナログ及び/またはデジタル電子回路において、またはプログラム可能プロセッサ(例えば、専用プロセッサまたはコンピュータのような汎用処理)、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせによって実現してもよい。1つの実施形態では、これらの技術を実現する装置は、適当な入出力装置、プログラム可能プロセッサ、及びプログラム可能プロセッサが実行するプログラム命令を具体的に実現する記憶媒体を含む。1つの実施形態では、こうした技術を実現する処理は、入力データに対して動作し適当な出力を生成することによって望ましい機能を行う命令のプログラムを実行するプログラム可能プロセッサによって行う。1つの実施形態では、この技術は有利にも、データ記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受け取り、それらにデータ及び命令を伝送するよう結合した少なくとも1つのプログラム可能プロセッサを含むプログラム可能システム上で実行可能な1つかそれ以上のプログラムにおいて実現される。一般に、プロセッサは、命令及びデータを読み出し専用メモリ及び/またはランダムアクセスメモリから受け取る。コンピュータプログラム命令及びデータを具体的に実現するのに適した記憶装置は、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置といった半導体記憶装置、内部ハードディスク及び着脱式ディスクといった磁気ディスク、光磁気ディスク、及びCD−ROMディスクを一例として含む全ての形態の不揮発性メモリを含む。上記の何れも、専用設計の特定用途向け集積回路(ASIC)によって補足し、またそれに組み込んでもよい。
【0105】
特許請求の範囲に記載の本発明のいくつかの実施形態を説明した。それにもかかわらず、請求範囲から離れることなく、説明した実施形態の様々な修正がなし得ることが理解されよう。したがって、他の実施形態は、以下の請求範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの1つの実施形態の構成図である。
【図2】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第2の実施形態の構成図である。
【図3】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第3の実施形態の構成図である。
【図4】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第4の実施形態の構成図である。
【図5】回線給電ネットワーク要素を含むネットワークの第5の実施形態の構成図である。
【図6】ネットワーク要素における電力を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図7】ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法の1つの実施形態の構成図である。
【図8】ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法の1つの実施形態の構成図である。
【図9】ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいてネットワーク要素の給電を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図10】ネットワーク要素における電力を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図11】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を制御し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図12】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図13】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図14】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【図15】電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視し、基本変数に基づいて電力通信媒体への電力の供給を制御する方法の1つの実施形態の流れ図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力通信媒体から電力を受け取ることによって、前記ネットワーク要素に給電するステップと、
サービス通信媒体を介して、電気通信サービスを提供するステップと、
前記ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップと、
前記基本変数に基づいて前記ネットワーク要素の給電を制御するステップと
を含むネットワーク要素における電力を制御する方法。
【請求項2】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが別個の通信媒体に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
さらに、管理通信媒体から管理情報を受け取るステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記管理通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電力通信媒体が少なくとも1つのより線対電話回線を含む、請求項1に記載のネットワーク要素。
【請求項7】
前記ネットワーク要素がアクセスネットワーク内に配置される、請求項1に記載のネットワーク要素。
【請求項8】
前記ネットワーク要素が顧客所在地に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記基本変数に基づいて前記ネットワーク要素の給電を制御する前記ステップが、電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素が使用する電力を調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ネットワーク要素が使用する電力を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させるステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記サービス通信媒体を介して前記電気通信サービスを提供する前記ステップが、前記サービス通信媒体を介して複数の電気通信サービスを提供するステップを含み、前記ネットワークの少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、複数の電気通信の少なくとも1つを低下モードで動作させるステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
低下モードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが、低い優先順位を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の電気通信サービスが、音声サービスとデータサービスとを含み、低下モードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが、前記データサービスを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードの低クロックレートで動作させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記ネットワーク要素が使用する電力を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の少なくとも一部の機能を停止するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記サービス通信媒体を介して前記電気通信サービスを提供する前記ステップが、前記サービス通信媒体を介して複数の電気通信サービスを提供するステップを含み、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部の機能を停止する前記ステップが、前記複数の電気通信サービスの少なくとも1つを停止するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
停止した前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが低い優先順位を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の電気通信サービスが音声サービスとデータサービスとを含み、停止した前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが前記データサービスを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ネットワーク要素が使用する電力を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の少なくとも一部をフルパワーモードで動作させるステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項21】
前記サービス通信媒体を介して前記電気通信サービスを提供する前記ステップが、前記サービス通信媒体を介して複数の電気通信サービスを提供するステップを含み、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部をフルパワーモードで動作させる前記ステップが、前記複数の電気通信サービスの少なくとも1つをフルスピードで動作させるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
フルスピードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが高い優先順位を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数の電気通信サービスが、音声サービスとデータサービスとを含み、フルスピードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが、前記データサービスを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記電力に関連するパラメータが、前記電力通信媒体の電力転送効率を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項25】
前記基本変数に基づいて前記ネットワーク要素の給電を制御する前記ステップが、前記電力通信媒体の前記電力転送効率を最適化するため前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記電力に関連するパラメータが、前記電力通信媒体の電力損失を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記基本変数に基づいて、前記ネットワーク要素の給電を制御する前記ステップが、前記電力通信媒体の前記電力転送効率を最適化するため、前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、前記基本変数がしきい値との間に、前記基本変数が前記しきい値より低い、前記基本変数が前記しきい値より高い、及び前記基本変数が前記しきい値と等しいのうち、1つの関係を有することを前記基本変数が示す場合、前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項29】
前記電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素にフルパワーで給電するには前記電力通信媒体からの電力が不十分であることを前記基本変数が示す場合、前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項30】
さらに、電力ヘッドルーム値を計算するステップを含み、前記電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、計算された前記電力ヘッドルーム値に基づいて前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項31】
さらに、前記ネットワーク要素が使用する電力を計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記ネットワーク要素が使用する電力を計算する前記ステップが、前記電力通信媒体から利用可能な電力の合計ワット数に対する前記ネットワーク要素が使用する電力の割合、及び前記ネットワーク要素が使用する電力のワット数の少なくとも1つを計算するステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ネットワーク要素が使用する電力を計算する前記ステップが、前記基本変数から電力ヘッドルーム値を推定するステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記基本変数から前記電力ヘッドルーム値を推定する前記ステップが、前記電力ヘッドルーム値を反復して推定するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
さらに、前記基本変数に基づいて複数の通信媒体のどれから電力を受け取るかを決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記基本変数に基づいて前記複数の通信媒体のどれから電力を受け取るかを決定する前記ステップが、前記複数の電力通信媒体の1つが低下しているかを決定するステップと、前記低下した電力通信媒体以外の少なくとも1つの電力通信媒体から電力を受け取るべきであると決定するステップとを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
さらに、前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体上でインパルス過渡事象が発生した時点を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
さらに、前記電力通信媒体上で前記インパルス過渡事象が発生した時点で、前記インパルス過渡事象をフィルタリングするステップを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記インパルス過渡事象をフィルタリングする前記ステップが、前記ネットワーク要素が使用する電圧及び前記ネットワーク要素が使用する電流の少なくとも1つを調整するステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
さらに、
前記電力通信媒体から受け取った電力を貯蔵するステップと、
前記電力通信媒体上で供給される電力が中断した時点を決定するステップと、
前記電力通信媒体上で供給される電力が中断した時点で前記貯蔵した電力を使用して前記ネットワーク要素に給電するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記電力通信媒体から受け取った電力を貯蔵する前記ステップが、前記電力通信媒体から受け取った電力をコンデンサに貯蔵するステップを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記電力通信媒体に結合したソースネットワーク要素が起動手順を実行する場合、前記電力通信媒体上で供給される電力が中断される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
さらに、電力を第2の電力通信媒体に供給するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
ネットワーク要素であって、
電力通信媒体から電力を受け取るため、前記ネットワーク要素を前記電力通信媒体に結合する電力インタフェースと、
サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するため、前記ネットワーク要素を前記サービス通信媒体に結合するサービスインタフェースと、
少なくとも1つの前記電力インタフェースに結合し、前記電力インタフェースの動作を監視及び制御する制御モジュールとを備えるネットワーク要素。
【請求項45】
ネットワーク要素における電力を制御する方法であって、
電力通信媒体に電力を供給するステップと、
サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップと、
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視するステップと、
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体に電力を供給するステップとを含む方法。
【請求項46】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが別個の通信媒体に含まれる、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
さらに、管理通信媒体から管理情報を受け取るステップを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記管理通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記電力通信媒体が少なくとも1つのより線対電話回線を含む、請求項45に記載のネットワーク要素。
【請求項51】
前記ネットワーク要素がアクセスネットワーク内に配置される、請求項45に記載のネットワーク要素。
【請求項52】
前記ネットワーク要素が顧客所在地に配置される、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する前記基本変数を監視する前記ステップが、
電力のしきい値レベルを決定するステップと、
前記ネットワーク要素によって前記電力通信媒体に供給するため、現在利用可能な電力の量を決定するステップと、
前記しきい値レベルと前記電力通信媒体に供給するため、現在利用可能な電力との間に所定の関係が存在する場合、前記ネットワーク要素の電力に関連する属性を調整するステップとを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
前記しきい値レベルが、所定の最大電力レベルで前記電力通信媒体に電力を供給するために必要な電力の量である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記しきい値レベルが、シンクネットワーク要素が前記電力通信媒体から所定のサービスレベルで所定の組み合わせの電気通信サービスを提供するのに十分な電力を受け取るように、前記電力通信媒体上で十分な電力を提供するために前記ネットワーク要素が必要とする電力の量である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
電力の前記しきい値レベルが、前記ネットワーク要素の様々な動作パラメータに基づいて前記ネットワーク要素の動作中動的に決定される、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記ネットワーク要素によって前記電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力の量を決定する前記ステップが、
1つかそれ以上の電力に関連する属性を測定するステップと、
前記電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力を計算するステップとを含む請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記1つかそれ以上の測定される電力に関連する属性が、前記ネットワーク要素に結合した電力供給部によって供給される電流と、前記ネットワーク要素に結合した電力供給部によって供給される電圧との少なくとも1つを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記しきい値レベルと、前記電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力との間の所定の関係が、前記しきい値レベルが供給するため現在利用可能な電力より小さい、前記しきい値レベルが供給するため現在利用可能な電力と等しい、及び前記しきい値レベルが供給するため現在利用可能な電力より大きいのうち1つの関係である、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量が前記しきい値レベルより小さい時1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項61】
前記電力セーブ機能が、前記ネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させるステップを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、前記電力通信媒体上で供給される電力の量を低減するステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、1つかそれ以上の電気通信サービスを低減したサービスレベルで提供するステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低クロックレートで動作させるステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記電力セーブ機能が、前記ネットワーク要素の少なくとも一部の機能を停止する機能を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項66】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部の機能を停止する前記ステップが、前記ネットワーク要素が通常提供する1つかそれ以上の電気通信サービスの提供を停止するステップを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
少なくとも1つの電力セーブ機能が反復して起動される、請求項60に記載の方法。
【請求項68】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が前記しきい値レベルより大きい場合、前記電力通信媒体に供給される電力の量を増大するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項69】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が前記しきい値レベルより大きい場合、前記電気通信サービスを提供する方法を改善するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項70】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい時、前記電力通信媒体に供給される電力レベルを増大するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項71】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、追加の電気通信サービスを提供するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項72】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、電気通信サービスをより高いサービスレベルで提供するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項73】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、前記電力通信媒体の電力転送効率を改善するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項74】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、前記電力通信媒体の電力損失を低減するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項75】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の動作中、1つかそれ以上の電力に関連する属性に基づいて前記電力通信媒体に印加される出力電圧を動的に調整するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項76】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、
電力が供給される複数の通信媒体から少なくとも1つの通信媒体を選択するステップと、
前記選択した通信媒体上で電力を供給するステップとを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項77】
電力が供給される前記少なくとも1つの通信媒体を選択する前記ステップが、どの通信媒体が電力を供給するのに適しているかを決定するステップと、電力を供給するのに適した通信媒体の部分集合から前記少なくとも1つの通信媒体を選択するステップとを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
電力が供給される前記少なくとも1つの通信媒体を選択する前記ステップが、それまで電力を供給していた1つかそれ以上の通信媒体が電力の供給を継続できない時正常動作中に行われる、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
電力が供給される前記少なくとも1つの通信媒体を選択する前記ステップが、前記通信媒体の少なくとも1つをプロファイリングするステップを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、
接地不良条件を検出するステップと、
接地不良条件が検出された時点で前記電力通信媒体上で供給される電力を低減するステップとを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項81】
前記電力通信媒体上で供給される電力を低減する前記ステップが、接地不良条件が検出された時点で前記電力通信媒体上での電力の供給を停止するステップを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する前記基本変数を監視する前記ステップが、起動トリガ条件を検出するステップを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項83】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、起動トリガ条件が検出された時点で、前記電力通信媒体上での電力の供給を開始するステップを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
起動トリガ条件が、電力の供給が停止してから所定の期間が経過した時存在する、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する前記基本変数を監視する前記ステップが、1つかそれ以上の基本変数に基づいて過渡事象が発生した時点を決定するステップを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項86】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、前記過渡事象が発生した時点で前記過渡事象に応答して前記ネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整するステップを含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記過渡事象が、インパルス過渡事象と、前記電力通信媒体を介した前記ネットワーク要素への電力の供給の中断とのうち1つを含む、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記インパルス過渡事象が、落雷またはパワークロスサージのうちの1つを含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
1つかそれ以上の基本変数に基づいて前記過渡事象が発生した時点を決定する前記ステップが、電力に関連する属性の変化率が変化率のしきい値より大きく変化した時点を検出するステップを含む、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
前記過渡事象が発生した時点で前記過渡事象に応答するため前記ネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整する前記ステップが、前記過渡事象をフィルタリングするステップを含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記過渡事象をフィルタリングする前記ステップが、前記電力に関連する属性の変化率を制限するステップを含む、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
ネットワーク要素であって、
電力通信媒体に供給するため、前記ネットワーク要素を前記電力通信媒体に結合する電力インタフェースと、
サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するため、前記ネットワーク要素を前記サービス通信媒体に結合するサービスインタフェースと、
少なくとも1つの前記電力インタフェースに結合し、前記電力インタフェースの動作を監視及び制御する制御モジュールとを備えるネットワーク要素。
【請求項1】
電力通信媒体から電力を受け取ることによって、前記ネットワーク要素に給電するステップと、
サービス通信媒体を介して、電気通信サービスを提供するステップと、
前記ネットワーク要素の給電に関連する基本変数を監視するステップと、
前記基本変数に基づいて前記ネットワーク要素の給電を制御するステップと
を含むネットワーク要素における電力を制御する方法。
【請求項2】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが別個の通信媒体に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
さらに、管理通信媒体から管理情報を受け取るステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記管理通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電力通信媒体が少なくとも1つのより線対電話回線を含む、請求項1に記載のネットワーク要素。
【請求項7】
前記ネットワーク要素がアクセスネットワーク内に配置される、請求項1に記載のネットワーク要素。
【請求項8】
前記ネットワーク要素が顧客所在地に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記基本変数に基づいて前記ネットワーク要素の給電を制御する前記ステップが、電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素が使用する電力を調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ネットワーク要素が使用する電力を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させるステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記サービス通信媒体を介して前記電気通信サービスを提供する前記ステップが、前記サービス通信媒体を介して複数の電気通信サービスを提供するステップを含み、前記ネットワークの少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、複数の電気通信の少なくとも1つを低下モードで動作させるステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
低下モードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが、低い優先順位を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の電気通信サービスが、音声サービスとデータサービスとを含み、低下モードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが、前記データサービスを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードの低クロックレートで動作させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記ネットワーク要素が使用する電力を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の少なくとも一部の機能を停止するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記サービス通信媒体を介して前記電気通信サービスを提供する前記ステップが、前記サービス通信媒体を介して複数の電気通信サービスを提供するステップを含み、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部の機能を停止する前記ステップが、前記複数の電気通信サービスの少なくとも1つを停止するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
停止した前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが低い優先順位を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の電気通信サービスが音声サービスとデータサービスとを含み、停止した前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが前記データサービスを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ネットワーク要素が使用する電力を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の少なくとも一部をフルパワーモードで動作させるステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項21】
前記サービス通信媒体を介して前記電気通信サービスを提供する前記ステップが、前記サービス通信媒体を介して複数の電気通信サービスを提供するステップを含み、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部をフルパワーモードで動作させる前記ステップが、前記複数の電気通信サービスの少なくとも1つをフルスピードで動作させるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
フルスピードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが高い優先順位を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数の電気通信サービスが、音声サービスとデータサービスとを含み、フルスピードで動作する前記複数の電気通信サービスの前記少なくとも1つが、前記データサービスを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記電力に関連するパラメータが、前記電力通信媒体の電力転送効率を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項25】
前記基本変数に基づいて前記ネットワーク要素の給電を制御する前記ステップが、前記電力通信媒体の前記電力転送効率を最適化するため前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記電力に関連するパラメータが、前記電力通信媒体の電力損失を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記基本変数に基づいて、前記ネットワーク要素の給電を制御する前記ステップが、前記電力通信媒体の前記電力転送効率を最適化するため、前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、前記基本変数がしきい値との間に、前記基本変数が前記しきい値より低い、前記基本変数が前記しきい値より高い、及び前記基本変数が前記しきい値と等しいのうち、1つの関係を有することを前記基本変数が示す場合、前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項29】
前記電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素にフルパワーで給電するには前記電力通信媒体からの電力が不十分であることを前記基本変数が示す場合、前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項30】
さらに、電力ヘッドルーム値を計算するステップを含み、前記電力に関連するパラメータを調整する前記ステップが、計算された前記電力ヘッドルーム値に基づいて前記電力に関連するパラメータを調整するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項31】
さらに、前記ネットワーク要素が使用する電力を計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記ネットワーク要素が使用する電力を計算する前記ステップが、前記電力通信媒体から利用可能な電力の合計ワット数に対する前記ネットワーク要素が使用する電力の割合、及び前記ネットワーク要素が使用する電力のワット数の少なくとも1つを計算するステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ネットワーク要素が使用する電力を計算する前記ステップが、前記基本変数から電力ヘッドルーム値を推定するステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記基本変数から前記電力ヘッドルーム値を推定する前記ステップが、前記電力ヘッドルーム値を反復して推定するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
さらに、前記基本変数に基づいて複数の通信媒体のどれから電力を受け取るかを決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記基本変数に基づいて前記複数の通信媒体のどれから電力を受け取るかを決定する前記ステップが、前記複数の電力通信媒体の1つが低下しているかを決定するステップと、前記低下した電力通信媒体以外の少なくとも1つの電力通信媒体から電力を受け取るべきであると決定するステップとを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
さらに、前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体上でインパルス過渡事象が発生した時点を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
さらに、前記電力通信媒体上で前記インパルス過渡事象が発生した時点で、前記インパルス過渡事象をフィルタリングするステップを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記インパルス過渡事象をフィルタリングする前記ステップが、前記ネットワーク要素が使用する電圧及び前記ネットワーク要素が使用する電流の少なくとも1つを調整するステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
さらに、
前記電力通信媒体から受け取った電力を貯蔵するステップと、
前記電力通信媒体上で供給される電力が中断した時点を決定するステップと、
前記電力通信媒体上で供給される電力が中断した時点で前記貯蔵した電力を使用して前記ネットワーク要素に給電するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記電力通信媒体から受け取った電力を貯蔵する前記ステップが、前記電力通信媒体から受け取った電力をコンデンサに貯蔵するステップを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記電力通信媒体に結合したソースネットワーク要素が起動手順を実行する場合、前記電力通信媒体上で供給される電力が中断される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
さらに、電力を第2の電力通信媒体に供給するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
ネットワーク要素であって、
電力通信媒体から電力を受け取るため、前記ネットワーク要素を前記電力通信媒体に結合する電力インタフェースと、
サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するため、前記ネットワーク要素を前記サービス通信媒体に結合するサービスインタフェースと、
少なくとも1つの前記電力インタフェースに結合し、前記電力インタフェースの動作を監視及び制御する制御モジュールとを備えるネットワーク要素。
【請求項45】
ネットワーク要素における電力を制御する方法であって、
電力通信媒体に電力を供給するステップと、
サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するステップと、
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する基本変数を監視するステップと、
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体に電力を供給するステップとを含む方法。
【請求項46】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記電力通信媒体と前記サービス通信媒体とが別個の通信媒体に含まれる、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
さらに、管理通信媒体から管理情報を受け取るステップを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記管理通信媒体と前記サービス通信媒体とが同じ通信媒体に含まれる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記電力通信媒体が少なくとも1つのより線対電話回線を含む、請求項45に記載のネットワーク要素。
【請求項51】
前記ネットワーク要素がアクセスネットワーク内に配置される、請求項45に記載のネットワーク要素。
【請求項52】
前記ネットワーク要素が顧客所在地に配置される、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する前記基本変数を監視する前記ステップが、
電力のしきい値レベルを決定するステップと、
前記ネットワーク要素によって前記電力通信媒体に供給するため、現在利用可能な電力の量を決定するステップと、
前記しきい値レベルと前記電力通信媒体に供給するため、現在利用可能な電力との間に所定の関係が存在する場合、前記ネットワーク要素の電力に関連する属性を調整するステップとを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
前記しきい値レベルが、所定の最大電力レベルで前記電力通信媒体に電力を供給するために必要な電力の量である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記しきい値レベルが、シンクネットワーク要素が前記電力通信媒体から所定のサービスレベルで所定の組み合わせの電気通信サービスを提供するのに十分な電力を受け取るように、前記電力通信媒体上で十分な電力を提供するために前記ネットワーク要素が必要とする電力の量である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
電力の前記しきい値レベルが、前記ネットワーク要素の様々な動作パラメータに基づいて前記ネットワーク要素の動作中動的に決定される、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記ネットワーク要素によって前記電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力の量を決定する前記ステップが、
1つかそれ以上の電力に関連する属性を測定するステップと、
前記電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力を計算するステップとを含む請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記1つかそれ以上の測定される電力に関連する属性が、前記ネットワーク要素に結合した電力供給部によって供給される電流と、前記ネットワーク要素に結合した電力供給部によって供給される電圧との少なくとも1つを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記しきい値レベルと、前記電力通信媒体に供給するため現在利用可能な電力との間の所定の関係が、前記しきい値レベルが供給するため現在利用可能な電力より小さい、前記しきい値レベルが供給するため現在利用可能な電力と等しい、及び前記しきい値レベルが供給するため現在利用可能な電力より大きいのうち1つの関係である、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素が使用するため現在利用可能な電力の量が前記しきい値レベルより小さい時1つかそれ以上の電力セーブ機能を起動するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項61】
前記電力セーブ機能が、前記ネットワーク要素の少なくとも一部を低電力モードで動作させるステップを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、前記電力通信媒体上で供給される電力の量を低減するステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、1つかそれ以上の電気通信サービスを低減したサービスレベルで提供するステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低電力モードで動作させる前記ステップが、前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部を低クロックレートで動作させるステップを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記電力セーブ機能が、前記ネットワーク要素の少なくとも一部の機能を停止する機能を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項66】
前記ネットワーク要素の前記少なくとも一部の機能を停止する前記ステップが、前記ネットワーク要素が通常提供する1つかそれ以上の電気通信サービスの提供を停止するステップを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
少なくとも1つの電力セーブ機能が反復して起動される、請求項60に記載の方法。
【請求項68】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が前記しきい値レベルより大きい場合、前記電力通信媒体に供給される電力の量を増大するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項69】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が前記しきい値レベルより大きい場合、前記電気通信サービスを提供する方法を改善するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項70】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい時、前記電力通信媒体に供給される電力レベルを増大するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項71】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、追加の電気通信サービスを提供するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項72】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、電気通信サービスをより高いサービスレベルで提供するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項73】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、前記電力通信媒体の電力転送効率を改善するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項74】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、現在利用可能な電力の量が所定の最大電力を前記電力通信媒体に印加するのに必要な電力より大きい場合、前記電力通信媒体の電力損失を低減するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項75】
前記ネットワーク要素の前記電力に関連する属性を調整する前記ステップが、前記ネットワーク要素の動作中、1つかそれ以上の電力に関連する属性に基づいて前記電力通信媒体に印加される出力電圧を動的に調整するステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項76】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、
電力が供給される複数の通信媒体から少なくとも1つの通信媒体を選択するステップと、
前記選択した通信媒体上で電力を供給するステップとを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項77】
電力が供給される前記少なくとも1つの通信媒体を選択する前記ステップが、どの通信媒体が電力を供給するのに適しているかを決定するステップと、電力を供給するのに適した通信媒体の部分集合から前記少なくとも1つの通信媒体を選択するステップとを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
電力が供給される前記少なくとも1つの通信媒体を選択する前記ステップが、それまで電力を供給していた1つかそれ以上の通信媒体が電力の供給を継続できない時正常動作中に行われる、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
電力が供給される前記少なくとも1つの通信媒体を選択する前記ステップが、前記通信媒体の少なくとも1つをプロファイリングするステップを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、
接地不良条件を検出するステップと、
接地不良条件が検出された時点で前記電力通信媒体上で供給される電力を低減するステップとを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項81】
前記電力通信媒体上で供給される電力を低減する前記ステップが、接地不良条件が検出された時点で前記電力通信媒体上での電力の供給を停止するステップを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する前記基本変数を監視する前記ステップが、起動トリガ条件を検出するステップを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項83】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、起動トリガ条件が検出された時点で、前記電力通信媒体上での電力の供給を開始するステップを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
起動トリガ条件が、電力の供給が停止してから所定の期間が経過した時存在する、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記電力通信媒体への電力の供給に関連する前記基本変数を監視する前記ステップが、1つかそれ以上の基本変数に基づいて過渡事象が発生した時点を決定するステップを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項86】
前記基本変数に基づいて前記電力通信媒体への電力の供給を制御する前記ステップが、前記過渡事象が発生した時点で前記過渡事象に応答して前記ネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整するステップを含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記過渡事象が、インパルス過渡事象と、前記電力通信媒体を介した前記ネットワーク要素への電力の供給の中断とのうち1つを含む、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記インパルス過渡事象が、落雷またはパワークロスサージのうちの1つを含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
1つかそれ以上の基本変数に基づいて前記過渡事象が発生した時点を決定する前記ステップが、電力に関連する属性の変化率が変化率のしきい値より大きく変化した時点を検出するステップを含む、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
前記過渡事象が発生した時点で前記過渡事象に応答するため前記ネットワーク要素の少なくとも1つの電力に関連する属性を調整する前記ステップが、前記過渡事象をフィルタリングするステップを含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記過渡事象をフィルタリングする前記ステップが、前記電力に関連する属性の変化率を制限するステップを含む、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
ネットワーク要素であって、
電力通信媒体に供給するため、前記ネットワーク要素を前記電力通信媒体に結合する電力インタフェースと、
サービス通信媒体を介して電気通信サービスを提供するため、前記ネットワーク要素を前記サービス通信媒体に結合するサービスインタフェースと、
少なくとも1つの前記電力インタフェースに結合し、前記電力インタフェースの動作を監視及び制御する制御モジュールとを備えるネットワーク要素。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2006−526957(P2006−526957A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−514968(P2006−514968)
【出願日】平成16年5月26日(2004.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/016542
【国際公開番号】WO2004/111757
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505222794)エーディーシー ディーエスエル システムズ,インコーポレイティド (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月26日(2004.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/016542
【国際公開番号】WO2004/111757
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505222794)エーディーシー ディーエスエル システムズ,インコーポレイティド (8)
【Fターム(参考)】
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