説明

回転伝達装置

【課題】電磁石を駆動源とする電磁クラッチ部と、その電磁クラッチ部の締結により軸力が発生する軸力負荷部とを有するクラッチ制御装置によって外輪と内輪とを結合する湿式多板クラッチを制御するようにした回転伝達装置において、入力部材としての外輪の回転速度を検出できるようにすることである。
【解決手段】ハウジング1内に外輪3を回転自在に設け、その外輪3とその内側に組込まれた内輪8間に湿式多板クラッチ20を組込む。湿式多板クラッチ20の軸方向一側に、その湿式多板クラッチ20の結合および結合解除を制御するクラッチ制御装置30を設ける。ハウジング1に半径方向に貫通するセンサ取付孔50を形成し、そのセンサ取付孔50に回転センサ51を取付け、一方、外輪3の外周にセンサロータ部53を設け、そのセンサロータ部53の回転により回転センサ51からパルスを出力させ、その出力パルスによって外輪3の回転速度を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、動力の伝達経路上において、動力の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
FRベースの4輪駆動車において、補助駆動輪としての前輪に駆動力の伝達と遮断とを行なう回転伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
【0003】
上記回転伝達装置は、トランスミッションからの駆動力が入力される入力部材内に出力部材を組込んで相対的に回転自在に支持し、その入力部材と出力部材間に、負荷される軸力によって入力部材と出力部材とを結合する湿式多板クラッチを組込み、その湿式多板クラッチの軸方向一側に、その湿式多板クラッチの結合および結合解除を制御するクラッチ制御装置を設けている。
【0004】
ここで、クラッチ制御装置は、電磁クラッチ部と、その電磁クラッチ部の締結時に入力部材の回転トルクを軸力に変換して、その軸力を湿式多板クラッチに負荷する軸力負荷部とから成り、上記電磁クラッチ部は、入力部材の内径面に案内されて軸方向に移動可能なアーマチュアと、入力部材に取付けられて上記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向する電磁石とから成り、上記電磁石の電磁コイルに対する通電によりロータにアーマチュアを吸着して、入力部材とアーマチュアとを結合させるようにしている。
【0005】
一方、軸力負荷部は、アーマチュアと湿式多板クラッチ間にプレッシャプレートを組込み、そのプレッシャプレートを出力部材に回り止めし、かつ軸方向に移動可能に支持し、上記プレッシャプレートとアーマチュアの対向面それぞれに中央から周方向両端に向けて溝深さが次第に浅くなるカム溝を設け、そのカム溝間にボールを組込み、上記プレッシャプレートに対するアーマチュアの相対回転によりプレッシャプレートを軸方向に移動させて湿式多板クラッチに軸力を負荷するようにしている。
【0006】
上記回転伝達装置においては、電磁石に対する通電により電磁クラッチ部をONにすると軸力負荷部に軸力(軸方向推力)が発生し、その軸力により湿式多板クラッチが結合状態とされると共に、湿式多板クラッチに負荷される軸力の反力によりアーマチュアがロータに押し付けられるため、僅かな電磁クラッチトルクでも湿式多板クラッチを結合状態(ロック状態)に維持できるという特徴を有する。
【特許文献1】特開2005−48788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来の回転伝達装置においては、ディファレンシャルに装着されて2輪駆動と4輪駆動の切換え装置として使用されることが多く、2輪駆動での高速走行時に湿式多板クラッチを結合して2輪駆動から4輪駆動への動力の切換えが行なわれると、急激に4輪駆動となるため、カーブ走行時ではアンダーステアが生じ、搭乗者に危険を与える可能性がある。
【0008】
その危険防止対策には、湿式多板クラッチが結合されて4輪駆動状態にあるか、結合解除されて2輪駆動状態にあるかを検出装置で検出し、その検出信号を制御部に出力し、制御部は検出装置から入力される信号に基づいて2輪駆動時の高速走行時にクラッチ制御装置の電磁コイルに電流が流されないように制御することが有効である。
【0009】
この場合、湿式多板クラッチの結合および結合解除の判別には、入力部材および出力部材の回転速度を検出して、その回転数差を求めることが必要とされる。しかしながら、従来の回転伝達装置においては、入力部材の回転速度を検出する検出手段を有していないため、走行速度の検出や湿式多板クラッチの結合および結合解除の判別を行なうことができず、前記のような危険防止対策を施すことができない。
【0010】
この発明の課題は、入力部材の回転速度を検出することができるようにした回転伝達装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、この発明においては、固定の配置とされるハウジング内に入力部材を回転自在に設け、その入力部材の内側に出力部材を回転自在に設け、前記入力部材と出力部材間に、負荷される軸力によって入力部材と出力部材とを結合する湿式多板クラッチを組込み、その湿式多板クラッチの軸方向一側に、その湿式多板クラッチの結合および結合解除を制御するクラッチ制御装置を設け、そのクラッチ制御装置が、電磁石に対する通電によって入力部材に取付けられたロータにアーマチュアを吸着させる電磁クラッチ部と、前記アーマチュアの吸着時に入力部材の回転トルクを軸力に変換して、その軸力を湿式多板クラッチに負荷する軸力負荷部とから成る回転伝達装置において、前記ハウジングに前記入力部材の外径面に対向して回転センサを取付け、前記入力部材の外径面には回転センサとでその入力部材の回転速度を検出するセンサロータ部を設けた構成を採用したのである。
【0012】
ここで、センサロータ部は、外輪の外径面に軸方向に延びる複数の磁性歯を周方向に等間隔に設けるようにしてもよく、あるいは、+極と−極を周方向に交互に設けた磁極リングを外輪の外周に取付けるようにしてもよい。
【0013】
外輪の外径面に磁性歯を設ける場合において、その磁性歯を湿式多板クラッチのアウタクラッチプレートを回り止めする複数の等間隔に設けられた回り止め溝と軸方向同一位置で同位相に設けるようにすると、磁性歯および回り止め溝を塑性成形することが可能となり、製作が容易であってコストの安いセンサロータ部を提供することができる。
【0014】
また、外輪の外周に複数の磁性歯からなるセンサロータ部を設けることにより、別体のセンサロータを入力部材に嵌合する場合に比較して、部品点数が少なくなり、コストの低減と、省スペース化とを図ることができる。
【発明の効果】
【0015】
上記のように、ハウジングに回転センサを設け、入力部材の外径面にセンサロータ部を設けることによって、入力部材の回転速度を検出することができ、その入力部材の回転速度から湿式多板クラッチの結合および結合解除の判別を行なうことができるので2輪駆動の高速走行時に湿式多板クラッチが結合されるのを防止する危険防止対策を施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、固定の配置とされるハウジング1は一端に端壁2を有し、他端は開口している。
【0017】
ハウジング1内には、入力部材としての外輪3が組込まれている。外輪3はハウジング1の他端部内に組込まれた軸受4によって回転自在に支持されている。軸受4として、シール軸受が採用され、その軸受4によってハウジング1の内径面と外輪3の外径面間に形成された環状空間5の開口端が密閉されている。
【0018】
外輪3の端部内には入力軸6が挿入される。その入力軸6と外輪3はセレーション7によって回り止めされる。
【0019】
外輪3の内側には出力部材としての内輪8が組込まれ、その内輪8と外輪3間に組込まれた軸受9によって両輪3、8は相対的に回転自在とされている。軸受9としてシール軸受が採用され、その軸受9によって外輪3の内径面と内輪8の外径面端部間が密閉されている。
【0020】
内輪8の内側には出力軸10が挿入される。その出力軸10と内輪8はセレーション11により回り止めされる。
【0021】
出力軸10は、ハウジング1の端壁2に形成された軸挿入孔12内に挿通されている。軸挿入孔12は外側端に軸受嵌合孔13を有し、その軸受嵌合孔13内に組込まれた軸受14によって出力軸10が回転自在に支持される。
【0022】
また、軸挿入孔12の内側端にシール嵌合孔15が形成され、そのシール嵌合孔15内に圧入されたオイルシール16は出力軸10の外径面に弾性接触して、外輪3内に封入されたオイルが軸挿入孔12から漏洩するのを防止する。一方、内輪8の端部内にはオイルシール17が組込まれ、そのオイルシール17の内径部は出力軸10の先端部外径面に弾性接触して、外輪3内のオイルが内輪8内から外部に漏洩するのを防止する。
【0023】
外輪3と内輪8間には、湿式多板クラッチ20が組込まれている。湿式多板クラッチ20は、多数のアウタクラッチプレート21と多数のインナクラッチプレート22とから成る。アウタクラッチプレート21とインナクラッチプレート22は軸方向に交互に組込まれている。
【0024】
図4に示すように、アウタクラッチプレート21の外周には複数の突片23が等間隔に形成され、各突片23は外輪3の内周に等間隔に形成された回り止め溝24と係合し、その係合によってアウタクラッチプレート21は外輪3に回り止めされている。
【0025】
一方、インナクラッチプレート22の内周には複数の突片25が等間隔に形成され、各突片25は内輪8の外周に等間隔に形成された回り止め溝26と係合し、その係合によってインナクラッチプレート22は内輪8に回り止めされている。
【0026】
アウタクラッチプレート21とインナクラッチプレート22は、負荷される軸力により互に密着して結合状態となり、外輪3の回転を内輪8に伝達する。
【0027】
図1に示すように、湿式多板クラッチ20の軸方向一側には、その湿式多板クラッチ20の結合および結合解除を制御するクラッチ制御装置30が設けられている。
【0028】
クラッチ制御装置30は、電磁クラッチ部30Aと、その電磁クラッチ部30Aの締結時に外輪3の回転トルクを軸力に変換して湿式多板クラッチ20に負荷する軸力負荷部30Bとから成る。
【0029】
電磁クラッチ部30Aは、アーマチュア31と、そのアーマチュア31の一側方に設けられたロータ32と、そのロータ32の一側方に設けられた電磁石33とから成る。
【0030】
アーマチュア31は、外輪3の内径面に沿って軸方向に移動自在とされている。
【0031】
ロータ32は、外筒部32aおよび内筒部32bを有し、外筒部32aの外周には雄ねじ34が形成されている。ロータ32は外輪3の一端部内周に形成された雌ねじ35に対する雄ねじ34のねじ込みによって外輪3に固定され、上記雌ねじ35にねじ係合されたロックナット36の締付けによって弛み止めされている。ロータ32とアーマチュア31との間には微小なエアギャップ37が形成され、そのエアギャップ37はロータ32のねじ込み量を加減することによって調整し得るようになっている。ロータ32とアーマチュア31との間には、アーマチュア31をロータ32から離反する方向に付勢する離反ばね38が組込まれている。
【0032】
電磁石33は、ロータ32の外筒部32aと内筒部32b間に組込まれている。この電磁石33は、電磁コイル33aと、その電磁コイル33aを支持し、ハウジング1によって支持されたコア33bとから成り、上記電磁コイル33aに対する通電により、コア33b、ロータ32およびアーマチュア31に磁束が流れてロータ32にアーマチュア31が吸着される。その吸着により外輪3にアーマチュア31が結合されて外輪3と共にアーマチュア31が回転する。
【0033】
図1乃至図3に示すように、軸力負荷部30Bは、アーマチュア31と湿式多板クラッチ20との間にプレッシャプレート41を設け、そのプレッシャプレート41を内輪8に回り止めし、かつ軸方向に移動可能に支持し、上記プレッシャプレート41とアーマチュア31の対向面間にボールカム42を設けている。ここで、ボールカム42は、プレッシャプレート41とアーマチュア31の対向面それぞれに中央から周方向両端に至るに従って溝深さが次第に浅くなるカム溝42a、42bを設け、そのカム溝42a、42b間にボール43を組込んだ構成とされ、上記プレッシャプレート41に対するアーマチュア31の相対回転により、プレッシャプレート41を湿式多板クラッチ20に向けて移動させて湿式多板クラッチ20を軸方向に押すようにしている。
【0034】
図1および図4に示すように、ハウジング1には湿式多板クラッチ20の外周と対向する位置に半径方向に貫通するセンサ取付孔50が形成されている。センサ取付孔50には回転センサ51が挿入され、その回転センサ51に設けられた取付片52がハウジング1の外周にねじ止めされている。
【0035】
一方、外輪3の外周には、上記回転センサ51とで回転速度検出手段を形成するセンサロータ部53が設けられている。センサロータ部53は、外輪3の外周に等間隔に設けられた複数の磁性歯53aから成り、各磁性歯53aが回転センサ51の位置を通過すると、回転センサ51からパルスが出力され、そのパルス数から外輪3の回転速度が検出される。
【0036】
ここで、磁性歯53aは、外輪3の内周に形成された回り止め溝24と軸方向同一位置で同位相に設けられている。このように、磁性歯53aと回り止め溝24とを軸方向同一位置で同位相に設けることによって、磁性歯53aと回り止め溝24とを塑性成形によって同時に成形することが可能となり、センサロータ部53の形成が容易であって、コストの低減を図ることができる。この場合、外輪3をアルミ材のような屈伸性に優れた材料で形成すると、生産性をより向上させることができる。
【0037】
なお、磁性歯53aに代えて、+極と−極を交互に設けた磁極リングを外輪3の外径面に取付けて、その磁極リングをセンサロータ部としてもよい。
【0038】
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造から成り、図1は、電磁石33の電磁コイル33aに対して通電を遮断した状態を示し、湿式多板クラッチ20は結合解除状態とされている。このため、外輪3が回転しても、その回転は内輪8に伝達されず、外輪3のみがフリー回転する。
【0039】
外輪3の回転状態において、電磁石33の電磁コイル33aに通電すると、コア33b、ロータ32およびアーマチュア31に磁束が流れてロータ32とアーマチュア31間に磁気吸引力が作用し、その磁気吸引力によりアーマチュア31がロータ32に吸着され、外輪3とアーマチュア31とが結合されて外輪3と共にアーマチュア31が回転する。
【0040】
また、アーマチュア31はプレッシャプレート41に対して相対回転し、その相対回転によって、図3(II)に示すように、アーマチュア31に形成されたカム溝42bとプレッシャプレート41に形成されたカム溝42aが周方向に位相がずれるため、プレッシャプレート41は湿式多板クラッチ20側に移動して、その湿式多板クラッチ20を軸方向に押圧する。その押圧によってアウタクラッチプレート21とインナクラッチプレート22が互に密着する。
【0041】
このため、外輪3の回転は湿式多板クラッチ20を介して内輪8に伝達され、内輪8が外輪3と同方向に回転する。
【0042】
ここで、プレッシャプレート41が湿式多板クラッチ20を軸方向に押圧するとき、その反力によってアーマチュア31がロータ32に押し付けられるため、一旦電磁クラッチ部30Aの締結が行なわれれば、その後の電磁コイル33aに流す電流を小さくしても、アーマチュア31は吸着状態に保持され、電流消費量の低減化を図ることができる。
【0043】
外輪3から内輪8への回転トルクの伝達状態において、電磁コイル33aに対する通電を解除すると、アーマチュア31は吸着を解除される。その吸着解除時、離反ばね38がアーマチュア31をプレッシャプレート41に向けて押圧すると共に、プレッシャプレート41は湿式多板クラッチ20から押圧されるため、カム溝42a、42bがボール43を押圧する作用により、アーマチュア31とプレッシャプレート41が相対回転して、ボール43はカム溝42a、42bの中央に配置される中立位置に戻される(図3(I))。
【0044】
このため、湿式多板クラッチ20への軸力の負荷は解除されると共に、湿式多板クラッチ20は締結解除状態となり、外輪3から内輪8への回転トルクの伝達が遮断される。
【0045】
上記のような回転伝達装置をディファレンシャルに装着することにより、湿式多板クラッチ20の結合および結合解除によって2輪駆動と4輪駆動の切換えを行なうことができる。
【0046】
ここで、実施の形態における回転伝達装置においては、ハウジング1に回転センサ51を取付け、外輪3の外周には回転センサ51と対向する位置にセンサロータ部53を設けているため、回転センサ51から出力されるパルスによって外輪3の回転速度を検出することができる。
【0047】
このため、内輪8または内輪8に接続される出力軸10の回転速度を検出する回転速度検出手段を別に設けることによって、外輪3と内輪8の回転速度差から湿式多板クラッチ20が結合されて4輪駆動状態にあるか、あるいは結合解除されて2輪駆動状態にあるかを判別することができる。
【0048】
したがって、2輪駆動による高速走行時に、湿式多板クラッチ20を制御する電磁クラッチ部30Aの電磁石33に電流が流されないよう制御することが可能となり、急激に4輪駆動に切換えられることによる危険の防止対策を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明に係る回転伝達装置の実施形態を示す横断平面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】(I)は軸力負荷部を示す断面図、(II)は軸力発生時の状態を示す断面図
【図4】図1のIV−IV線に沿った断面図
【符号の説明】
【0050】
1 ハウジング
3 外輪(入力部材)
8 内輪(出力部材)
20 湿式多板クラッチ
21 アウタクラッチプレート
24 回り止め溝
30 クラッチ制御装置
30A 電磁クラッチ部
30B 軸力負荷部
31 アーマチュア
32 ロータ
33 電磁石
51 回転センサ
53 センサロータ部
53a 磁性歯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定の配置とされるハウジング内に入力部材を回転自在に設け、その入力部材の内側に出力部材を回転自在に設け、前記入力部材と出力部材間に、負荷される軸力によって入力部材と出力部材とを結合する湿式多板クラッチを組込み、その湿式多板クラッチの軸方向一側に、その湿式多板クラッチの結合および結合解除を制御するクラッチ制御装置を設け、そのクラッチ制御装置が、電磁石に対する通電によって入力部材に取付けられたロータにアーマチュアを吸着させる電磁クラッチ部と、前記アーマチュアの吸着時に入力部材の回転トルクを軸力に変換して、その軸力を湿式多板クラッチに負荷する軸力負荷部とから成る回転伝達装置において、
前記ハウジングに前記入力部材の外径面に対向して回転センサを取付け、前記入力部材の外径面には回転センサとでその入力部材の回転速度を検出するセンサロータ部を設けたことを特徴とする回転伝達装置。
【請求項2】
前記センサロータ部が、外輪外径面に軸方向に延びる複数の磁性歯を周方向に等間隔に設けた構成から成る請求項1に記載の回転伝達装置。
【請求項3】
前記磁性歯が、前記湿式多板クラッチのアウタクラッチプレートを回り止めする複数の等間隔に設けられた回り止め溝と軸方向同一位置で同位相に設けられた請求項2に記載の回転伝達装置。
【請求項4】
前記磁性歯および回り止め溝が塑性成形により形成された請求項3に記載の回転伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−64357(P2007−64357A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−251139(P2005−251139)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)