説明

回転式パンチング装置

【課題】シートの所望の位置にパンチングを行えるとともに、形状に連続性を与えられる回転式パンチング装置を提供する。
【解決手段】特定形状のパターンを有するパンチング刃212が形成されたパンチング部材210と、パンチング部材を弾性的に支持し、パターンと同一形態のガイド孔221が形成された上部ジグ220とを備えた上部回転板231と;上部回転板が回動可能に備わる上部プレート230と;パターンと同一形態のパンチング孔241が形成された下部ジグ240を含む下部回転板251と;下部回転板が回動可能に備わる下部プレート250とで構成され、上部プレート及び下部プレートには、それぞれの対向位置に少なくとも一つの磁石233が備わり、上部回転板及び下部回転板には、それぞれの対向位置に少なくとも一つ以上の磁石235が備わることで、磁気力によって定位置がアラインされる回転式パンチング装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転式パンチング装置に関するもので、詳しくは、パンチング作業の対象となるシートをパンチングする際、所望の位置にパンチングを行えるとともに、シート上の形状に連続性及び均一な穿孔面を与えられる回転式パンチング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、パンチング装置は、写真、カード、便せんなど(以下、“シート”という)の所定部分を穿孔する装置であって、シートを書類保管などのために単純な円状に穿孔したり、装飾のために花模様などの多様な形状に穿孔することでシートに美的感覚を与えられる。
【0003】
以下、従来のパンチング装置を図1に基づいて説明する。図1に示すように、従来のパンチング装置は、特定形状のパターンを有するパンチング刃102を備えたパンチング部材101と、パンチング刃102が貫通されるガイド孔112を備えた上部ジグ111と、パンチング刃102が貫通されるパンチング孔114を備えた下部ジグ113と、下部ジグ113を支持するベース121と、から構成される。ここで、パンチング部材101のパンチング刃102、ガイド孔112及びパンチング孔114が一直線上に正確にアラインされたときにパンチングが行われるため、上部ジグ111及び下部ジグ113の端部は、継ぎ手部115によって
(外1)

状に一体に形成される。このような構造により、上部ジグ111と下部ジグ113との間に所定の間隙が設けられるが、この間隙に穿孔しようとするシートが挿入される。
【0004】
以下、上記のように構成された従来のパンチング装置の作用を説明する。すなわち、上部ジグ111と下部ジグ113との間の間隙に穿孔しようとするシートを挿入し、パンチング部材101を下方に加圧することで、パンチング刃102と同一形態のパターンで前記シートを穿孔する。
【0005】
しかしながら、従来のパンチング装置において、シートを挿入するとき、継ぎ手部115を通り過ぎて挿入することはできない。よって、従来のパンチング装置は、シートの挿入が継ぎ手部115によって制限されるため、前記シートのパンチング位置がシートの縁部のみに限られるという問題点があった。
【0006】
また、上部ジグ111及び下部ジグ113が継ぎ手部115によってアラインされる場合も、パンチング刃102及びパンチング孔114によってシートを穿孔するとき、シートの穿孔面が不均一になるという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、パンチング作業の対象となるシートをパンチングする際、所望の位置にパンチングを行えるとともに、シート上の形状に連続性を与えられる回転式パンチング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の回転式パンチング装置は、特定形状のパターンを有するパンチング刃が形成されたパンチング部材と、該パンチング部材を弾性的に支持し、前記パターンと同一形態のガイド孔が形成された上部ジグとを備えた上部回転板と;前記上部回転板が回動可能に備わる上部プレートと;前記パターンと同一形態のパンチング孔が形成された下部ジグを含む下部回転板と;前記下部回転板が回動可能に備わる下部プレートと;を含んで構成され、前記上部プレート及び下部プレートには、それぞれの対向位置に少なくとも一つの磁石が備わり、前記上部回転板及び下部回転板には、それぞれの対向位置に少なくとも一つ以上の磁石が備わることで、前記磁石の磁気力によって互いの定位置がアラインされることを特徴とする。
【0009】
本発明の回転式パンチング装置において、前記上部回転板及び下部回転板は、前記上部プレート及び下部プレートにそれぞれ回動可能に結合される少なくとも一つ以上の回転手段をさらに含み、前記回転手段は、ボールベアリングまたはローラベアリングのうちいずれか一つである。
【0010】
また、前記上部ジグ及び下部ジグは、前記上部プレート及び下部プレートに対してそれぞれ着脱自在である。
【0011】
また、前記上部ジグ及び下部ジグの形状は、半円状または扇状のうちいずれか一つであり、前記上部プレート及び下部プレートの内部には、少なくとも一つ以上の案内手段がさらに備わることが好ましい。
【0012】
また、前記案内手段は、弾性片であり、前記案内手段は、固定体と、該固定体を押す弾性体と、該弾性体を装着・固定するための固定板とを含んで構成される。
【0013】
また、前記上部回転板及び下部回転板は、その外周面に沿って前記案内手段に連動される少なくとも一つ以上の固定溝をさらに含む。
【0014】
本発明の回転式パンチング装置によると、特定形状のパターンを有するパンチング刃が形成されたパンチング部材と、該パンチング部材を弾性的に支持し、前記パターンと同一形態のガイド孔が形成された上部ジグとを備える上部回転板と;前記上部回転板が回動可能に備わる上部プレートと;前記パターンと同一形態のパンチング孔が形成された下部ジグを含む下部回転板と;前記下部回転板が回動可能に備わる下部プレートと;前記上部プレート及び下部プレートと前記上部回転板及び下部回転板のそれぞれの対向位置に備わる少なくとも一つ以上の磁石とを含んで構成され、前記磁石によって位置が設定された後、位置補正手段によって互いの定位置がアラインされることを特徴とする。
【0015】
また、前記位置補正手段は、位置補正部材と、該位置補正部材に対向する溝とをさらに備える。前記溝を上部回転板に位置し、前記位置補正部材を下部回転板に位置するか、前記溝を下部回転板に位置し、前記位置補正部材を上部回転板に位置する。
【0016】
また、前記溝は、内側に窪んだ半球状に形成され、前記溝の垂直線上には、磁石がさらに備わる。
【0017】
また、前記位置補正部材は、磁石からなり、前記ガイド刃は、前記パンチング刃によって穿孔された穿孔面よりも小さく形成される。
また、本発明の回転式パンチング装置によると、特定形状のパターンを有するパンチング刃が形成されたパンチング部材と、少なくとも一つ以上の投光板と、前記パンチング部材を弾性的に支持し、前記パターンと同一形態のガイド孔が形成された上部ジグと、を備える上部回転板と;前記上部回転板が回動可能に備わる上部プレートと;前記投光板上に光を透過する照光部と、前記パターンと同一形態のパンチング孔が形成された下部ジグとを含む下部回転板と;前記下部回転板が回動可能に備わる下部プレートとを含んで構成され、前記照光部から発生した光は、前記投光板に投影され、互いの定位置にアラインされることを特徴とし、前記投光板及び照光部は、それぞれ二つの線が交差した十字状に形成されることで、互いにアラインされ、前記上部プレート及び下部プレートと前記上部回転板及び下部回転板は、それぞれの対向位置に少なくとも一つ以上の磁石をさらに備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、パンチング作業の対象となるシートをパンチングする際、所望の位置にパンチングを行えるという効果がある。
【0019】
また、本発明は、上部プレート及び下部プレート、そして、上部回転板及び下部回転板のそれぞれの対向位置に複数個の磁石を付着することで、磁石の磁気力によって互いの定位置に正確にアラインできるという効果がある。
【0020】
また、本発明は、上部回転板と下部回転板との間にシートを位置させることで、シートに形状を穿孔するとき、回転板の回転によって連続的に作業を行えるという効果がある。
【0021】
また、本発明は、上部プレート及び下部プレート、そして、上部回転板及び下部回転板上に複数個の案内手段を備えることで、シートのパターン形状を一層正確に穿孔できるという効果がある。
【0022】
また、本発明は、上部ジグ及び/または下部ジグが着脱自在に形成されることで、パンチング部材のパターンが変わるとき、それに対応して前記上部ジグ及び/または下部ジグも取り替えられるので、製品の互換性を向上できるという効果がある。
【0023】
また、本発明は、上部プレート及び下部プレート上に磁石を位置させるとともに、上部回転板及び下部回転板上に複数個の位置補正部材を設けることで、シートのパターン形状を一層正確に穿孔できるという効果がある。
【0024】
また、本発明は、ガイド刃によって形成された穿孔面をパンチング刃の連続的な穿孔によって相殺させることで、パターンの穿孔面が均一になるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図2は、本発明の第1実施形態による回転式パンチング装置を示した斜視図で、図3は、図2の回転式パンチング装置を示した分解斜視図で、図4は、図2の回転式パンチング装置の案内手段を示した部分拡大断面図で、図5は、図2の回転板を示した平面図である。
【0027】
図2乃至図5に示すように、回転式パンチング装置200は、パンチング部材210、上部ジグ220、上部プレート230、下部ジグ240及び下部プレート250を含んで構成される。
【0028】
パンチング部材210は、薄い平板形態の半円状をなす加圧板211と、加圧板211の下端部から下方に向かって、特定形状のパターンを有して形成されるパンチング刃212と、加圧板211の下端部において、パンチング刃212との干渉が発生しない位置に所定間隔を有して形成される半球状のスプリングホルダー213とを含んで構成される。
【0029】
上部ジグ220の内部には、パンチング刃212と対向する特定形状のパターンのガイド孔221が貫通形成される。また、ガイド孔221と干渉されずに、パンチング部材210のスプリングホルダー213と対向するスプリングホルダー223を位置させ、これらスプリングホルダー213,223の間にスプリング224を結合することで、上部ジグ220は、パンチング部材210を弾性的に支持できるようになる。また、上部ジグ220の下端部から突出形成される装着板222は、上部回転板231の装着孔231aに挿入固定される。
【0030】
上部プレート230は、円筒状をなしており、上部プレート230の側面を貫通する2個の挿入孔230aが互いの対称位置に備わり、各挿入孔230aの内部に案内手段238が挿入固定される。また、上部回転板231は、上部プレート230の内部に円周を中心にしてガイド溝230bが形成されることで、ガイド溝230b上に装着され、かつ、圧着板237によって上部プレート230に固定結合される。上部プレート230の下面上には、8個の磁石233,234が所定間隔を有して固定される。
【0031】
ここで、N極性の磁石233及びS極性の磁石234は、それぞれ4個ずつ交互に配列されることで、相反した磁気力を形成している。
【0032】
案内手段238は、固定体238aと、この固定体238aを弾性的に支持することで、上部プレート230の内側方向に弾性的に支持する弾性体238bと、挿入孔230aに弾性体238bを固定するための固定板238cと、から構成される。
【0033】
上部回転板231は、その内部に半円状の装着孔231aが貫通形成され、上部回転板231の上面一側に沿って4個の回転手段232が備わる。また、上部回転板231の上面から下面を貫通させることで、N極性及びS極性が交互に配列された4個の磁石235,236が形成される。
【0034】
また、上部回転板231は、その外周面に沿って12個の固定溝231cが備わることで案内手段238に連動される。
【0035】
回転手段232は、上部回転板231に形成されており、ベアリング232a、支持体232b及び案内孔232cから構成される。また、回転手段232は、上部プレート230上のガイド溝230bにベアリング232aが装着された状態でガイド溝230bに沿って上部回転板231を回転させ、支持体232b及び案内孔232cを通してベアリング232aが上部回転板231から離脱されることを防止する。
【0036】
ベアリング232aには、ボールベアリングまたはローラベアリングのうちいずれか一つが用いられる。
【0037】
また、図示してないが、本発明による他の実施形態では、上部回転板231の上面及び下面上に複数個の半球状の突起(図示せず)を突出形成し、それら突起をガイド溝230bに位置させることで、上部回転板231がガイド溝230bに沿って回転される。
【0038】
下部ジグ240は、その下端部に上部ジグ220と同一形状の装着板242が備わり、下部ジグ240の上面を貫通するパンチング孔241は、パンチング刃212と同一形状のパターンで形成される。
【0039】
下部プレート250は、上部プレート230と上下対称となっており、上部プレート230と同一の構成をなしている。
【0040】
また、下部プレート250の上面には、上部プレート230の下面に位置した磁石233,234と対向する8個の磁石253,254を位置させる。ここで、N極性の磁石233にはS極性の磁石253を、そして、S極性の磁石234にはN極性の磁石254をそれぞれ位置させることで、各磁気力によって磁石が定位置にアラインされる。
【0041】
下部回転板251は、上部回転板231と同一の構成をなしており、その内部に貫通挿入された磁石255,256と上部回転板231の磁石235,236とを互いに対称に位置させる。また、下部回転板251がN極性及びS極性によって磁石235,236,255,256を定位置にアラインさせることで、上部回転板231と下部回転板251とが連動される。
【0042】
以下、本発明の結合関係を説明するが、上部プレート230及び下部プレート250は同一の構成をなしているので、上部プレート230の結合関係のみを説明する。
【0043】
上部回転板231上に、N極性及びS極性が交互に配置された磁石235,236を固定した後、上部回転板231の案内孔232cに複数個のベアリング232aを挿入する。
【0044】
ベアリング232aが上部プレート230のガイド溝230bに位置するように挿入されると、上部回転板231が上部プレート230の挿入孔230aと水平線上に位置し、案内手段238が上部回転板231の側面を加圧する形状となる。
【0045】
この状態で、圧着板237を上部プレート230に圧入すると、ベアリング232aは、上部プレート230のガイド溝230bと圧着板237のガイド溝236aとの間に位置し、これらガイド溝230b,236aの間で円滑にスライディングされる。
【0046】
また、上部回転板231の装着孔231aに上部ジグ220を、そして、同一の方法で下部プレート250の下部回転板251上に下部ジグ240をそれぞれ挿入固定し、上部ジグ220及び下部ジグ240のパターンを垂直線上に位置させることでパンチングが行える。
【0047】
また、案内手段238の固定体238aが上部回転板231を加圧するので、上部回転板231の回動時、固定溝231cが固定体238aに位置するようになり、上部回転板231が所定の回転角度で作動される。
【0048】
図6は、本発明の第2実施形態による回転式パンチング装置を示した平面図である。図6に示すように、固定体238aは、上部プレート230と一体型の弾性片238a'により構成されることで、自体の弾性復原力によって上部回転板231の固定溝231cに装着される。
【0049】
また、図示してないが、パンチング部材(図示せず)が30゜〜60゜の角度を有する扇状に形成されると、前記パンチング部材に連動される上部ジグ及び下部ジグも、前記パンチング部材と同一形状となって前記回転板の装着孔に着脱自在になることで、プレートを取り替えることなく、前記上部ジグ及び下部ジグを取り替えるだけで多様な形状のパターンをパンチングできるようになる。
【0050】
以下、本発明による回転式パンチング装置の作動状態を、図7乃至図10に基づいて説明する。
【0051】
図7は、本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した斜視図で、図8は、本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した側断面図で、図9は、本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した側断面図で、図10は、本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した側断面図である。
【0052】
図7乃至図10に示すように、下部プレート250と上部プレート230との間にシートSを位置させた後、上部プレート230の磁石233,234と下部プレート250の磁石253,254とを同一線上に位置させて互いにアラインさせる。また、上部回転板231の磁石235,236及び下部回転板251の磁石255,256が同一の方法で互いにアラインされると、上部ジグ220のガイド孔221と下部ジグ240のパンチング孔241とが一致することで、パンチング部材210が上下に垂直運動をするようになる。
【0053】
また、パンチング部材210の加圧板211を加圧すると、パンチング刃212がガイド孔221に沿って移動し、前記シートSを切断することで切断面280が形成される。ここで、加圧板211の圧力を取り除くと、スプリング224の弾性力によって加圧板211が上昇し、パンチング部材が元の位置に復元される。このように復元された状態で回転板231,251を回転すると、回転板231,251は、固定溝231cが形成された角度だけ回動し、この回動する角度だけの連続的なパターン形状を所望の位置または対称となる位置に正確にパンチングできるようになる。
【0054】
また、上部プレート230及び下部プレート250を共通的に適用し、パンチング部材210、上部ジグ220及び下部ジグ240を一つに形成することで、特定形状のパターンに取り替えるとき、パンチング部材210、上部ジグ220及び下部ジグ240のみを取り替えて多様な形状のパターンが経済的に用いられる。
【0055】
図11は、本発明の第3実施形態による回転式パンチング装置を示した分解斜視図で、図12は、図11の回転式パンチング装置の位置補正部材を示した部分拡大断面図である。
【0056】
図11または図12に示すように、パンチング装置300は、特定形状のパターンが形成された上部ジグ311と、上部ジグ311のパターンと同一形状にパンチング刃312が形成された加圧板313を含むパンチング部材310と、パンチング部材310が結合される上部回転板320と、上部回転板320が回動可能に結合される上部プレート330と、を含んで構成される。また、パンチング装置300は、パンチング部材310のパターンと同一形態のパンチング孔341が形成された下部ジグ340と、下部ジグ340が結合される下部回転板350と、下部回転板350が結合される下部プレート350と、から構成される。
【0057】
パンチング部材310は、加圧板313と、加圧板313の下端部から下方に向かって、特定形状のパターンを有して形成されるパンチング刃312と、パンチング刃312と同一のパターン形状を有するガイド孔(図示せず)が備わる上部ジグ311と、から構成される。
【0058】
上部回転板320は、パンチング部材310が結合されるようにパンチング部材310と同一形態の結合孔320aを貫通させており、上部回転板320の下面部には、内部に窪んだ複数個の溝321が半球状に形成される。そして、上部回転板320上に複数個の貫通孔(図示せず)が形成された後、これら貫通孔に磁石323が結合形成される。
【0059】
上部プレート330には、内周面に沿って上部回転板320を回動するための複数個のベアリングが設けられており、上部回転板320が上部プレート330に結合するときの離脱を防止し、上部回転板20を円滑に回転するための蓋331が備わる。また、上部プレート330には、外周面の下部に沿って所定間隔を有して形成される複数個の磁石332が設けられる。
【0060】
ここで、磁石323,332は、後述する磁石と相反した極性を有することが好ましい。例えば、磁石323,332がN極性を有し、下部に位置した磁石353,362がS極性を有することで、各磁気力によって互いの位置を設定できるようになる。そして、定位置が位置補正手段351によって正確にアラインされる。
【0061】
下部ジグ340には、パンチング部材310の特定パターンと同一形状のパンチング孔341が備わる。
【0062】
下部回転板350には、下部ジグ341を結合するための結合孔350aが下部ジグ341と同一形状で貫通形成される。さらに、下部回転板350には、上部回転板320に形成された溝321との対向位置に位置補正部材351が備わり、磁石323との対向位置に相反した極性(N極性またはS極性)の磁石353が設けられる。
【0063】
ここで、位置補正部材352は、溝321に装着されるように溝321と同一の形状を有することが好ましい。
【0064】
例えば、図12に示すように、溝321を半球状に形成し、下部回転板350の上面の溝321との対向位置に装着溝352aを形成した後、位置補正部材352を装着溝352aの上部に突出するように挿入結合すると、装着溝352aの内部で位置補正部材352が回動するようになる。
【0065】
このとき、前記突出された位置補正部材352は、装着溝352aから離脱されない程度であればよく、前記シートSを間に置いて、上部プレート330に備わったパンチング刃312及び下部プレート360に備わったパンチング孔341が磁石332,362の位置を一次的に設定し、位置補正部材352及び溝321によって互いの定位置がアラインされる。
【0066】
また、溝321の垂直線上に磁石324が備わることで、位置補正部材51は、磁石324の磁気力によって互いの定位置に一層正確にアラインされる。
【0067】
下部プレート360は、上部プレート330と同一の構成をなしており、上部プレート330及び磁石362によって互いの定位置がアラインされる。
【0068】
図13は、本発明の第4実施形態による回転式パンチング装置を示した断面図である。図13に示すように、位置補正部材352'は、上部を半球状に形成し、下部を円筒状の弾頭(Warhead)形態に設ける。装着溝352a'に挿入した状態で位置補正部材352'の下部を弾性体352b'で押すと、位置補正部材352'は、下部回転板350の上部に突出されて上部回転板320の溝321にアラインされる。
【0069】
ここで、位置補正部材352,352'には、非金属または金属が用いられるが、磁石324によって整列されるように金属材を用いることが好ましい。
【0070】
また、位置補正部材352,352'は、磁石によって構成し、磁石324と相反した極性を有することで、上部回転板320及び下部回転板350が定位置にアラインされる。
【0071】
図14は、本発明のパンチング装置によるシートの穿孔状態を示した部分拡大平面図である。図14に示すように、パンチング部材310には、パンチング刃312の外郭に位置するガイド刃314が備わり、パンチング刃312のパターンは、上部回転板320及び下部回転板350によって回動し、所定角度で連続性を有して穿孔される。このとき、ガイド刃314によって穿孔された穿孔面314aが前記パンチング刃によって穿孔された穿孔面312aによって相殺されるように、ガイド刃314は、穿孔面312aより小さく形成することが好ましい。
【0072】
図15は、本発明の第5実施形態による回転式パンチング装置を示した分解斜視図で、図16は、図15の回転式パンチング装置のアライン構造を示した断面図で、図17は、図16の回転式パンチング装置のアライン構造を示した部分拡大斜視図である。
【0073】
図15乃至図17に示すように、パンチング装置400は、特定形状のパターンが形成された上部ジグ411と、上部ジグ411のパターンと同一形状のパンチング刃412が形成された加圧板413を含むパンチング部材410と、パンチング部材410が結合される上部回転板420と、上部回転板420が回動可能に結合される上部プレート430と、から構成される。また、パンチング装置400は、パンチング部材410のパターンと同一形態のパンチング孔441が形成された下部ジグ440と、下部ジグ440が結合される下部回転板450と、下部回転板450が結合される下部プレート450と、から構成される。
【0074】
パンチング部材410は、加圧板413と、加圧板413の下端部から下方に向かって、特定形状のパターンを有して形成されるパンチング刃412と、パンチング刃312と同一のパターン形状を有するガイド孔(図示せず)が備わる上部ジグ411と、から構成される。
【0075】
上部回転板420は、パンチング部材410が結合されるようにパンチング部材410と同一形態の結合孔420aを貫通させており、上部回転板420に位置する複数個の投光板424を備えている。そして、上部回動板420上に複数個の貫通孔(図示せず)が形成された後、これら貫通孔に磁石423が結合形成される。
【0076】
上部プレート430は、内周面に沿って上部回転板420を回動させる複数個のベアリングを設けており、上部回転板420が上部プレート430に結合するときの離脱を防止し、上部回転板420を円滑に回転するための蓋431を備えている。また、複数個の磁石432は、上部プレート430の外周面下部に沿って所定間隔を有して設けられる。
【0077】
ここで、磁石423,432は、後述する磁石と相反した極性を有することが好ましい。例えば、磁石423,432がN極性を有し、下部に位置した磁石453,462がS極性を有することで、各磁気力によって互いの位置を設定できるようになる。そして、位置補正手段451によって定位置が正確にアラインされる。
【0078】
下部ジグ440には、パンチング部材410の特定パターンと同一形状のパンチング孔441が備わる。また、下部回転板450には、投光板424との対向位置に照光部451が備わり、照光部451には、装着溝452a及び光源452bが含まれる。下部回転板450上に装着溝452aを形成した後、装着溝452aに光源452bを挿入固定して光を発光すると、上部回転板420に形成された投光孔425を通して光が上部に透過される。このとき、装着溝452a及び投光孔425の大きさを同一にすることで、装着溝452aから発光される光が前記シートSに透過したとき、前記シートS上に装着溝452aの残像が投影される。この投影された残像を投光孔425の投光板424を用いて投光孔425と一致させると、上部回転板420及び下部回転板450が定位置にアラインされる。
【0079】
また、装着溝452a及び投影板424に二つの線426a,426bを十字状に形成することで、一層精密なアライン効果が得られる。
【0080】
ここで、光源452bは、発生した光が前記シートSを透過し、投光板424で識別可能なものであればよく、ランプを用いることが好ましい。
【0081】
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、当業者によって多様に変形及び変更可能であり、これは、特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨及び範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】従来のパンチング装置を示した断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による回転式パンチング装置を示した斜視図である。
【図3】図2の回転式パンチング装置を示した分解斜視図である。
【図4】図2の回転式パンチング装置の案内手段を示した部分拡大断面図である。
【図5】図2の回転板を示した平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態による回転式パンチング装置を示した平面図である。
【図7】本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した斜視図である。
【図8】本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した側断面図である。
【図9】本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した側断面図である。
【図10】本発明の第1及び第2実施形態による回転式パンチング装置の作動状態を示した側断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態による回転式パンチング装置を示した分解斜視図である。
【図12】図11の回転式パンチング装置の位置補正部材を示した部分拡大断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態による回転式パンチング装置を示した断面図である。
【図14】本発明のパンチング装置によるシートの穿孔状態を示した部分拡大平面図である。
【図15】本発明の第5実施形態による回転式パンチング装置を示した分解斜視図である。
【図16】図15の回転式パンチング装置のアライン構造を示した断面図である。
【図17】図16の回転式パンチング装置のアライン構造を示した部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0083】
200 回転式パンチング装置
210 パンチング部材
220 上部ジグ
230 上部プレート
238 案内手段
240 下部ジグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定形状のパターンを有するパンチング刃が形成されたパンチング部材と、該パンチング部材を弾性的に支持し、前記パターンと同一形態のガイド孔が形成された上部ジグとを備えた上部回転板と;
前記上部回転板が回動可能に備わる上部プレートと;
前記パターンと同一形態のパンチング孔が形成された下部ジグを含む下部回転板と;
前記下部回転板が回動可能に備わる下部プレートとを含んで構成され、
前記上部プレート及び下部プレートには、それぞれの対向位置に少なくとも一つの磁石が備わり、前記上部回転板及び下部回転板には、それぞれの対向位置に少なくとも一つ以上の磁石が備わることで、前記磁石の磁気力によって互いの定位置がアラインされることを特徴とする回転式パンチング装置。
【請求項2】
前記上部回転板及び下部回転板は、前記上部プレート及び下部プレートにそれぞれ回動可能に結合される少なくとも一つ以上の回転手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の回転式パンチング装置。
【請求項3】
前記回転手段は、ボールベアリングまたはローラベアリングのうちいずれか一つであることを特徴とする請求項2に記載の回転式パンチング装置。
【請求項4】
前記上部ジグ及び下部ジグは、前記上部プレート及び下部プレートに対してそれぞれ着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載の回転式パンチング装置。
【請求項5】
前記上部ジグ及び下部ジグの形状は、半円状または扇状のうちいずれか一つであることを特徴とする請求項4に記載の回転式パンチング装置。
【請求項6】
前記上部プレート及び下部プレートの内部には、少なくとも一つ以上の案内手段がさらに備わることを特徴とする請求項1に記載の回転式パンチング装置。
【請求項7】
前記案内手段は、弾性片であることを特徴とする請求項6に記載の回転式パンチング装置。
【請求項8】
前記案内手段は、固定体と、該固定体を押す弾性体と、該弾性体を装着・固定するための固定板とを含んで構成されることを特徴とする請求項7に記載の回転式パンチング装置。
【請求項9】
前記上部回転板及び下部回転板は、その外周面に沿って前記案内手段に連動される少なくとも一つ以上の固定溝をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の回転式パンチング装置。
【請求項10】
特定形状のパターンを有するパンチング刃が形成されたパンチング部材と、該パンチング部材を弾性的に支持し、前記パターンと同一形態のガイド孔が形成された上部ジグとを備える上部回転板と;
前記上部回転板が回動可能に備わる上部プレートと;
前記パターンと同一形態のパンチング孔が形成された下部ジグを含む下部回転板と;
前記下部回転板が回動可能に備わる下部プレートと;
前記上部プレート及び下部プレートと前記上部回転板及び下部回転板のそれぞれの対向位置に備わる少なくとも一つ以上の磁石とを含んで構成され、
前記磁石によって位置が設定された後、位置補正手段によって互いの定位置がアラインされることを特徴とするパンチング装置のアライン構造。
【請求項11】
前記位置補正手段は、位置補正部材と、該位置補正部材に対向する溝とをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項12】
前記溝は、上部回転板に位置し、前記位置補正部材は、下部回転板に位置することを特徴とする請求項11に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項13】
前記溝は、下部回転板に位置し、前記位置補正部材は、上部回転板に位置することを特徴とする請求項12に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項14】
前記溝は、内側に窪んだ半球状に形成されることを特徴とする請求項13に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項15】
前記溝の垂直線上には、磁石がさらに備わることを特徴とする請求項11乃至14のうちいずれか一項に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項16】
前記位置補正部材は、磁石からなることを特徴とする請求項11乃至14のうちいずれか一項に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項17】
前記ガイド刃は、前記パンチング刃によって穿孔された穿孔面よりも小さく形成されることを特徴とする請求項10に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項18】
特定形状のパターンを有するパンチング刃が形成されたパンチング部材と、少なくとも一つ以上の投光板と、前記パンチング部材を弾性的に支持し、前記パターンと同一形態のガイド孔が形成された上部ジグとを備える上部回転板と;
前記上部回転板が回動可能に備わる上部プレートと;
前記投光板上に光を透過する照光部と、前記パターンと同一形態のパンチング孔が形成された下部ジグとを含む下部回転板と;
前記下部回転板が回動可能に備わる下部プレートとを含んで構成され、
前記照光部から発生した光は、前記投光板に投影され、互いの定位置にアラインされることを特徴とするパンチング装置のアライン構造。
【請求項19】
前記投光板及び照光部は、それぞれ二つの線が交差した十字状に形成されることで、互いにアラインされることを特徴とする請求項18に記載のパンチング装置のアライン構造。
【請求項20】
前記上部プレート及び下部プレートと前記上部回転板及び下部回転板は、それぞれの対向位置に少なくとも一つ以上の磁石をさらに備えることを特徴とする請求項19に記載のパンチング装置のアライン構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−21709(P2007−21709A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−39752(P2006−39752)
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(506054970)
【出願人】(506056114)
【Fターム(参考)】