説明

固体照明パネルを較正するシステムおよび方法

【課題】17”より大きい対角サイズを有する可視エリアを有するLCDディスプレイ用のLCDバックライトを提供すること。
【解決手段】LCDディスプレイの表示面に実質的に平行な2次元表面に配置された赤、緑、および青LEDの複数のストリングを備え、2次元表面は、LCDディスプレイの前記可視エリアの約30%より大きなエリアを有し、LEDによって消費される平均電力は、前記2次元表面上で、約0.3ワット/平方インチ(0.0465ワット/cm2)より小さく、最大明度調整時のLCDバックライトの平均輝度は、4000K〜8000Kの相関色温度を有する白色点に設定されると、22℃周囲温度において200Nitより大きいことを特徴とするLCDバックライト。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体照明に関し、より詳細には、調整可能な固体照明パネルならびに固体照明パネルの光出力を調整するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体照明アレイは、多くの照明用途に使用される。たとえば、固体照明デバイスのアレイを含む固体照明パネルは、直接照明源として、たとえば、建築照明および/またはアクセント照明において使用されてきた。固体照明デバイスは、たとえば、1つまたは複数の発光ダイオード(LED)を含むパッケージされた発光デバイスを含んでもよい。無機LEDは、通常、p−n接合部を形成する半導体層を含む。有機発光層を含む有機LED(OLED)は、別のタイプの固体発光デバイスである。通常、固体発光デバイスは、発光層または発光領域における電子キャリア、すなわち、電子と正孔の再結合によって光を発生する。
【0003】
固体照明パネルは、一般に、携帯型電子デバイスで使用されるLCD表示スクリーンなどの、小型液晶ディスプレイ(LCD)表示スクリーン用のバックライトとして使用される。さらに、LCDテレビジョンディスプレイなどの大型ディスプレイ用のバックライトとしての固体照明パネルの使用における関心が高まってきた。
【0004】
小型LCDスクリーンの場合、バックライトアセンブリは、通常、LEDによって放出される青色光の一部を黄色光に変換する波長変換蛍光体をコーティングされた青色発光LEDを含む白色LED照明デバイスを使用する。得られる光(青色光と黄色光の合成である)は、観察者にとって白色に見える場合がある。しかし、こうした機構によって生成される白色光は、白色に見える場合があるが、こうした光によって照明された物体は、光のスペクトルが制限されるため、自然な色を持つように見えない場合がある。たとえば、光は、可視スペクトルの赤色部分でほとんどエネルギーがない場合があるため、物体の赤色は、こうした光によって十分に照明されない場合がある。結果として、物体は、こうした光源の下で観察されると、不自然な色を持つように見える場合がある。
【0005】
光源の色レンダリング指標(color rendering index)は、光源が発生する光が、色の広い範囲を正確に照明する能力の客観的尺度である。色レンダリング指標は、単色光源の場合の本質的にゼロから、白熱光源の場合のほぼ100までの範囲がある。蛍光ベース固体光源から発生した光は、比較的低い色レンダリング指標を有する場合がある。
【0006】
大型バックライトおよび照明用途の場合、照明パネルによって照明された物体および/または表示スクリーンが、より自然に見えるように、色レンダリング指標が高い白色光を発生する照明源を設けることが望ましいことが多い。相応して、こうした照明源は、通常、赤、緑、および青発光デバイスを含む固体発光デバイスのアレイを含んでもよい。赤、緑、および青発光デバイスが、同時に電圧を印加されると、得られる合成光は、赤、緑、および青光源の相対強度に応じて、白色、またはほぼ白色に見える場合がある。「白色」と考えられる多くの異なる光の色相が存在する。たとえば、ナトリウム照明デバイスが発生する光などの一部の「白色」光は、色が黄ばんで見える場合があり、一方、一部の蛍光照明デバイスが発生する光などの他の「白色」光は、色が青ばんで見える場合がある。
【0007】
特定の光源の色度は、光源の「色点(color point)」と呼ばれてもよい。白色光源の場合、色度は、光源の「白色点」と呼ばれてもよい。白色光源の白色点は、所与の温度に加熱された黒体放射体によって放出される光の色に相当する色度点の軌跡に沿って生じてもよい。相応して、白色点は、光源の相関色温度(CCT)によって識別されることができ、光源の相関色温度は、加熱された黒体放射体が光源の色相に一致する温度である。白色光は、通常、約4000K〜8000KのCCTを有する。CCTが4000Kの白色光は、黄ばんだ色を有し、一方、CCTが8000Kの白色光は、色が青ばむ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国仮特許出願第_号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
大型ディスプレイおよび/または照明用途の場合、複数の固体照明タイルが、たとえば、2次元アレイで接続されて、大型照明パネルが形成されてもよい。しかし、残念ながら、発生する白色光の色相は、タイルごとに、かつ/または、照明デバイスごとに変わる可能性がある。こうした変動は、異なるLEDからの発光強度の変動、および/または、照明デバイスにおけるかつ/またはタイル上でのLEDの設置の変動を含む、いくつかの因子に起因する場合がある。相応して、タイルごとに白色光の一貫した色相を生成するマルチタイル表示パネルを構築するために、多数のタイルが発生する光の、色相と彩度または色度を測定すること、およびマルチタイルディスプレイで使用するために、比較的接近した色度を有するタイルのサブセットを選択することが望ましい場合がある。これは、製造プロセスについて、収率の減少および/または在庫コストの増加をもたらす可能性がある。
【0010】
さらに、最初に製造されたときに、固体ディスプレイ/照明タイルが、一貫した所望の光の色相を持っていても、タイル内の固体デバイスの色相および/または明度は、経時的にかつ/または温度変動の結果として、不均一に変わる可能性があり、それにより、パネルの全体の色点が、経時的に変わる可能性がある、かつ/または、パネルにわたって色の不均一が生じる可能性がある。さらに、所望の色相および/または明度レベルを提供するために、表示パネルの光出力特性を変えたいと思う場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一部の実施形態による照明パネルシステムは、少なくとも、第1の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1ストリングおよび第1の主波長とは異なる第2の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第2ストリングを含む照明パネルを含み、電流供給回路は、制御信号を受け取ると第1ストリングにオン状態駆動電流を供給するように構成される。光センサは、第1ストリング内の少なくとも1つの固体照明デバイスから光を受け取るように配置され、制御システムは、光センサからの出力信号を受け取り、光センサの出力信号に応答して制御信号を調整し、それにより、電流供給回路によって第1ストリングに供給される平均電流を調整するように構成され、それにより、光センサ、制御システム、および電流供給回路は、照明パネルのためのフィードバックループを形成する。
【0012】
本発明の一部のさらなる実施形態による照明パネルシステムは、少なくとも、第1の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1ストリングおよび第1の主波長とは異なる第2の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第2ストリングを含む照明パネルを含み、第1電流供給回路は、第1制御信号を受け取ると第1ストリングにオン状態駆動電流を供給するように構成され、第2電流供給回路は、第2制御信号を受け取ると第2ストリングにオン状態駆動電流を供給するように構成され、光センサは、第1ストリングの少なくとも1つの固体照明デバイスおよび第2ストリングの少なくとも1つの固体照明デバイスから光を受け取るように配置される。
【0013】
制御システムは、光センサからの出力信号を受け取り、光センサの出力信号に応答して第1制御信号および/または第2制御信号を調整し、それにより、第1電流供給回路によって第1ストリングに供給される平均電流を調整し、かつ/または、第2電流供給回路によって第2ストリングに供給される平均電流を調整するように構成される。光センサ、制御システム、ならびに第1および第2の電流供給回路は、照明パネルのためのフィードバックループを形成する。第1および第2の制御信号は、パルス幅変調(PWM)信号を含んでもよく、制御システムは、第1および/または第2の制御信号のデューティサイクルを変えることによって、第1および/または第2のストリングに供給される平均電流を制御するように構成されてもよい。
【0014】
本発明の一部の実施形態は、17”より大きい対角サイズを有する可視エリアを有するLCDディスプレイ用のLCDバックライトを提供する。このLCDバックライトは、LCDディスプレイの表示面に実質的に平行であってよい2次元表面に配置された赤、緑、および青発光LEDの複数のストリングを含む。特定の実施形態では、2次元表面に配置された赤、緑、および青発光LEDの複数のストリングを包含する境界は、LCDディスプレイの可視エリアの約30%より大きなエリアを有する。LEDによって消費される平均電力は、2次元表面の境界にわたって、約0.3ワット/平方インチ(0.0465ワット/cm2)より小さくてもよく、最大明度調整時のLCDバックライトの平均輝度は、4000K〜8000Kの相関色温度を有する少なくとも1つの白色点に設定されると、22℃周囲温度において200Nitより大きくてもよいが、より好ましくは、約250Nit以上より大きい。
【0015】
本発明のさらなる実施形態によるLCDバックライトシステムは、複数のタイルを備える照明パネルを含み、複数のタイルはそれぞれ、基板上にRGBクラスタで配置された複数の赤、緑、および青LEDチップをその上に有する。照明パネル内のLEDチップは、複数の赤、緑、および青LEDストリングに電気接続される。照明パネルは、それぞれが、対応する制御信号に応答して異なるLEDストリングに電圧を印加するように構成された複数の定電流源を含む。最大明度調整時の照明パネルの平均輝度は、4000K〜8000Kの相関色温度を有する白色点に設定されると、22℃周囲温度において200Nitより大きくてもよいが、より好ましくは、約250Nit以上より大きい。
【0016】
本発明の一部の実施形態によれば、それぞれ、第1および第2の主波長を有する光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1および第2のストリングを含む照明パネルを動作させる方法が提供される。これらの方法は、あるパルス反復レートで第1パルス幅を有するパルス駆動式第1駆動電流を第1ストリングに供給すること、そのパルス反復レートで第2パルス幅を有するパルス駆動式第2駆動電流を第2ストリングに供給すること、照明パネルからの光出力を検知すること、および検知された光出力に応答して第1パルス幅を調整することを含む。
【0017】
本発明の一部の実施形態によれば、照明パネルシステムは、複数のバーアセンブリを含む照明パネルと、複数のバーアセンブリのそれぞれの中の、少なくとも、第1の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1ストリングおよび第1の主波長とは異なる第2の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第2ストリングと、複数の制御信号のそれぞれ1つの制御信号を受け取ることに応答して、対応するストリングにオン状態駆動電流を供給するように構成された複数の電流供給回路とを含む。フォトダイオード、フォトトランジスタ、電荷結合素子(CCD)、CMOS光センサなどの1つまたは複数の光センサは、対応するバーアセンブリの第1および第2ストリングから光を受け取るように配置される。特定の実施形態では、1つまたは複数の光センサは、1つまたは複数のスペクトル選択性フィルタと組み合わせて使用されて、赤、緑、または青などの特定の色に対するセンサの感度を高める。制御システムは、光センサからの出力信号を受け取り、光センサの出力信号に応答して制御信号を調整し、それにより、電流供給回路によってストリングに供給される平均電流を調整するように構成される。
【0018】
本発明のさらなる実施形態による照明パネルシステムは、複数のバーアセンブリを含む照明パネルと、複数のバーアセンブリのそれぞれの中の、少なくとも、第1の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1ストリングおよび第1の主波長とは異なる第2の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第2ストリングと、複数の制御信号のそれぞれ1つの制御信号を受け取ることに応答して、対応するストリングにオン状態駆動電流を供給するように構成された複数の電流供給回路とを含む。光センサは、バーアセンブリのそれぞれから光を受け取るように配置され、制御システムは、光センサからの出力信号を受け取り、光センサの出力信号に応答して前記制御信号を調整し、それにより、電流供給回路によってストリングに供給される平均電流を調整するように構成される。
【0019】
本発明の一部の実施形態は、複数のセグメントを含む照明パネルであって、前記セグメントはそれぞれ、前記セグメントに印加されたパルス幅変調された制御信号に応答して第1色光および第2色光を放出するように構成される照明パネルを較正する方法を提供する。これらの方法は、それぞれの色について、デューティサイクルで、それぞれのセグメントの輝度を測定すること、およびそれぞれの色の全体輝度を照明パネルの全体輝度で割った比を含む公称輝度比を計算することを含む。それぞれのセグメントについて、各セグメントの色の全体輝度と各セグメントの全体輝度との比を含む、それぞれの色についての輝度比が計算される。公称輝度比からの輝度比の変動は、それぞれのセグメントおよびそれぞれの色について決定され、公称輝度比からの輝度比の少なくとも1つの変動が閾値を超えることに応答して、少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルが調整されて、公称輝度比からの輝度比の少なくとも1つの変動を減少させる。
【0020】
本発明の一部の実施形態は、複数のセグメントを含む照明パネルであって、前記セグメントはそれぞれ、それぞれのデューティサイクルを有するパルス幅変調制御信号に応答して第1色光および第2色光を放出するように構成される照明パネルを較正する方法を提供する。これらの方法は、照明パネルについて、平均セグメント輝度を決定すること、平均セグメント輝度に対するそれぞれのセグメントの輝度変動を決定すること、それぞれのセグメントの輝度変動を閾値と比較すること、およびあるセグメントの輝度変動が閾値を超えることに応答して、少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整することであって、それにより、輝度変動を減少させる、調整することを含む。
【0021】
本発明のさらなる実施形態による照明パネルを較正する方法は、複数のストリングのうちの1つのストリングに選択的に電圧を印加すること、電圧を印加されたストリングによって放出される光の主波長を測定すること、電圧を印加されたストリングによって放出される光の主波長を所望の主波長と比較すること、および電圧を印加されたストリングについて、パルス幅変調制御信号のオン状態電流レベルを調整することであって、それにより、所望の主波長に対する、電圧を印加されたストリングによって放出される主波長の差を減少させる、調整することを含む。
本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、また、本出願に組み込まれかつ本出願の一部を構成する添付の図面は、本発明の特定の(1つまたは複数の)実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一部の実施形態による固体照明タイルの正面図である。
【図2】本発明の一部の実施形態による、複数のLEDを含むパッケージされた固体照明デバイスの平面図である。
【図3】本発明の一部の実施形態による、固体照明タイル内でのLEDの電気的な相互接続を示す略回路図である。
【図4A】本発明の一部の実施形態による、複数の固体照明タイルを含むバーアセンブリの正面図である。
【図4B】複数のバーアセンブリを含む、本発明の一部の実施形態による、照明パネルの正面図である。
【図5】本発明の一部の実施形態による、照明パネルシステムを示す略ブロック図である。
【図6A】本発明の一部の実施形態による、照明パネル上の光センサの考えられる構成を示す略図である。
【図6B】本発明の一部の実施形態による、照明パネル上の光センサの考えられる構成を示す略図である。
【図6C】本発明の一部の実施形態による、照明パネル上の光センサの考えられる構成を示す略図である。
【図6D】本発明の一部の実施形態による、照明パネル上の光センサの考えられる構成を示す略図である。
【図7】本発明の一部の実施形態による、照明パネルシステムの要素を示す略図である。
【図8A】本発明の一部の実施形態による、照明パネルシステムの要素を示す略図である。
【図8B】本発明の一部の実施形態による、電流供給回路の略回路図である。
【図9A】本発明の一部の実施形態による、較正方法を示すフローチャートである。
【図9B】本発明の一部の実施形態による、較正方法を示すフローチャートである。
【図9C】本発明の一部の実施形態による、較正方法を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一部の実施形態による、較正システムを示す略図である。
【図11】本発明の一部の実施形態による、較正システムを示す略図である。
【図12】本発明の一部の実施形態による、較正システムを示す略図である。
【図13】本発明の一部の実施形態による、較正動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一部の実施形態による、較正動作を示すフローチャートである。
【図15A】本発明の一部の実施形態による、較正動作を示すフローチャートである。
【図15B】本発明の一部の実施形態による、較正動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態は、ここで、本発明の実施形態が示される添付の図面を参照して以降でより完全に述べられるであろう。しかし、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書で述べる実施形態に限定されるものと考えられるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、詳細でかつ完全であるように、また、当業者に本発明の範囲を完全に伝えるために設けられる。同じ数字は、全体を通して同じ要素を指す。
【0024】
第1、第2などの用語は、種々の要素を述べるために、本明細書で使用されてもよいが、これらの要素は、これらの用語によって制限されるべきでない。これらの用語は、1つの要素と別の要素を区別するために使用されるだけである。たとえば、第1要素は、第2要素と呼ばれることができ、同様に、本発明の範囲から逸脱することなく、第2要素は、第1要素と呼ばれることができる。本明細書で使用されるように、「および/または」という用語は、列挙する関連アイテムの1つまたは複数の任意のまた全ての組合せを含む。
【0025】
層、領域、基板などの要素が、別の要素の「上(on)」にある、または、「上に(onto)」延びるとして言及されるとき、その要素は、他の要素の真上にあるか、または、真上に延びることができる、あるいは、介在する要素が存在してもよいことが理解されるであろう。対照的に、要素が、別の要素の「真上(directly on)」にある、または、「真上に(directly onto)」延びるとして言及されるとき、介在する要素は存在しない。要素が、別の要素に「接続される(connected)」、または、「結合される(coupled)」として言及されるとき、その要素は、他の要素に直接に接続されるか、または、結合されることができる、あるいは、介在要素が存在する場合があることも理解されるであろう。対照的に、要素が、別の要素に「直接接続される(directly connected)」、または、「直接結合される(directly coupled)」として言及されるとき、介在する要素は存在しない。
【0026】
「下の(below)」または「上の(above)」または「上方の(upper)」または「下方の(lower)」または「水平の(horizontal)」または「垂直の(vertical)」などの相対的な用語は、図に示すように、1つの要素、層、または領域の、別の要素、層、または領域に対する関係を述べるために本明細書で使用される場合がある。これらの用語は、図に示す配置に加えて、デバイスの異なる配置を包含することを意図されることが理解されるであろう。
【0027】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を述べるだけのためのものであり、本発明を制限することを意図しない。本明細書で使用されるように、単数形態「ある(a)」、「ある(an)」および「その(the)」は、文脈が別途明確に指示しなければ、複数の形態を含むことも意図される。「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含んでいる(including)」という用語は、本明細書で使用されると、述べる特徴、整数(integer)、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/または、その群の存在または追加を排除しないことがさらに理解されるであろう。
【0028】
別途規定されない限り、本明細書で使用される(技術用語および科学用語を含む)全ての用語は、本発明が属する、技術分野の専門家によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術分野におけるその意味に整合する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明示的に規定されない限り、理想化された意味、または、あまりに形式的な意味で解釈されないことがさらに理解されるであろう。
【0029】
本発明は、本発明の実施形態による方法、システム、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して以下で述べられる。フローチャートおよび/またはブロック図内の一部のブロック、ならびに、フローチャートおよび/またはブロック図内の一部のブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定される機能/作業を実施する手段を生成するようなマシンを生成するなどのために、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、ステートマシン、プログラム可能ロジックコントローラ(PLC)または他の処理回路、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、あるいは、他のプログラム可能データ処理装置内に記憶されるか、または、実装されてもよい。
【0030】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ読み取り可能メモリに記憶されてもよく、特定の方法で機能するようにコンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置に指示することができ、それにより、コンピュータ読み取り可能メモリに記憶された命令は、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定される機能/作業を実施する命令手段を含む製造物品を生成する。
【0031】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置上にロードされて、一連の動作ステップが、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置上で実施されるようにし、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能処理装置上で実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定される機能/作業を実施するステップを提供するようなコンピュータ実施式プロセスが生成されてもよい。ブロックに示す機能/作業は、動作図で示す順序とは異なって生じる場合があることが理解される。たとえば、連続して示す2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、または、ブロックは、関係する機能/作業に応じて、時には逆順で実行されてもよい。図の一部は、主要な通信方向を示すための、通信経路上の矢印を含むが、通信は、示した矢印に対して反対方向に生じてもよいことが理解される。
【0032】
ここで図1を参照すると、固体照明タイル10は、規則的なかつ/または不規則的な2次元アレイで配置された、いくつかの個体照明要素12を上に含む。タイル10は、たとえば、1つまたは複数の回路要素がその上に搭載されてもよいプリント回路板(PCB)を含んでもよい。特に、タイル10は、パターン化された金属トレース(図示せず)がその上に形成されてもよいポリマ皮膜を上に有する、金属コアを含む金属コアPCB(MCPCB)を含んでもよい。MCPCB材料およびそれと同様な材料は、たとえば、Bergquist Companyから商業的に入手可能である。PCBは、さらに、サーマルビアを有するヘビークラッド(4オンス以上の銅)および/または従来のFR−4 PCB材料を含んでもよい。MCPCB材料は、従来のPCB材料と比較して、改善された熱性能を提供する場合がある。しかし、MCPCB材料はまた、金属コアを含まない場合がある従来のPCB材料より重い場合がある。
【0033】
図1に示す実施形態では、照明要素12は、1クラスタ当たり4つの固体発光デバイスのマルチチップクラスタである。タイル10において、4つの発光要素12は、第1経路20に直列に配置され、一方、4つの発光要素12は、第2経路21に直列に配置される。第1経路20の発光要素12は、タイル10の第1端に配置された4つのアノード接点のセット22、およびタイル10の第2端に配置された4つのカソード接点のセット24に、たとえばプリント回路によって接続される。第2経路21の照明要素12は、タイル10の第2端に配置された4つのアノード接点のセット26、およびタイル10の第1端に配置された4つのカソード接点のセット28に接続される。
【0034】
固体照明要素12は、たとえば、有機および/または無機発光デバイスを含んでもよい。大電力照明用途用の固体照明要素12’の一例が、図2に示されている。固体照明要素12’は、複数のLEDチップ16A〜16Dがその上に搭載されるキャリア基板13を含むパッケージされた離散的電子コンポーネントを備えてもよい。他の実施形態では、1つまたは複数の固体照明要素12は、タイル10の表面上の電気トレース上に直接搭載されたLEDチップ16A〜16Dを備えてもよく、マルチチップモジュールまたはチップオンボードアセンブリを形成する。適したタイルは、2005年12月9日に出願された「SOLID STAE BACKLIGHTING UNIT ASSEMBLY AND METHODS」という名称の同一譲受人に譲渡された特許文献1(代理人書類番号5308−634PR)に開示される。
【0035】
LEDチップ16A〜16Dは、少なくとも、赤LED16A、緑LED16B、および青LED16Cを含んでもよい。青および/または緑LEDは、本発明の譲受人であるCree,Inc.から入手可能なInGaNベース青および/または緑LEDチップであってよい。赤LEDは、たとえば、Epistar、Osramなどから入手可能なAlInGaP LEDチップであってよい。照明デバイス12は、より多くの緑色光を利用可能にするために、さらなる緑LED16Dを含んでもよい。
【0036】
一部の実施形態では、LED16は、約900μm以上の縁部長を有する正方形または長方形周縁を有してもよい(すなわち、いわゆる「電力チップ(power chip)」)。しかし、他の実施形態では、LEDチップ16は、500μm以下の縁部長を有してもよい(すなわち、いわゆる「小型チップ(small chip)」)。特に、小型LEDチップは、電力チップに比べて電気変換効率がより良好な状態で動作する場合がある。たとえば、500ミクロン未満と260ミクロン程度の最大縁部寸法を有する緑LEDチップは、一般に、900ミクロンチップに比べて、電気変換効率が高く、通常、消費電力1ワットについて55ルーメンの光束と、消費電力1ワットについて90ルーメン程度の光束を生成することがわかっている。
【0037】
図2にさらに示すように、LED16A〜16Dは、封止材14で覆われてもよく、封止材14は、透明であってよく、かつ/または、光散乱粒子、蛍光体、および/または、所望の発光パターン、発光色、および/または発光強度を達成する他の要素を含んでもよい。図2には示さないが、照明デバイス12は、さらに、LED16A〜16Dを囲む反射体カップ、LED16A〜16Dの上に搭載されたレンズ、照明デバイスから熱を取り除く1つまたは複数のヒートシンク、静電放電防止チップ、および/または他の要素を含んでもよい。
【0038】
タイル10内の照明要素12のLEDチップ16A〜16Dは、図3の略回路図に示すように電気的に相互接続されてもよい。図3に示すように、LEDは、第1経路20内の青LED16Aが、直列に接続されて、ストリング20Aを形成するように相互接続されてもよい。同様に、第1経路20内の第1緑LED16Bが、直列に配置されて、ストリング20Bが形成されてもよく、一方、第2緑LED16Dが、直列に配置されて、別個のストリング20Dが形成されてもよい。赤LED16Cが、直列に配置されて、ストリング20Cが形成されてもよい。それぞれのストリング20A〜20Dは、それぞれ、タイル10の第1端に配置されたアノード接点22A〜22D、およびタイル10の第2端に配置されたカソード接点24A〜24Dに接続されてもよい。
【0039】
ストリング20A〜20Dは、第1経路20または第2経路21内の対応するLEDの全てまたはそれ以下を含んでもよい。たとえば、ストリング20Aは、第1経路20内の照明要素12の全てから青LEDの全てを含んでもよい。あるいは、ストリング20Aは、第1経路20内の対応するLEDのサブセットだけを含んでもよい。相応して、第1経路20は、タイル10上で並列に配置された4つの直列ストリング20A〜20Dを含んでもよい。
【0040】
タイル10上の第2経路21は、並列に配置された4つの直列ストリング21A、21B、21C、21Dを含んでもよい。ストリング21A〜21Dは、それぞれ、タイル10の第2端に配置されたアノード接点26A〜26D、およびタイル10の第1端に配置されたカソード接点28A〜28Dに接続される。
【0041】
図1〜3に示す実施形態は、照明デバイス12について4つのLEDチップ16を含み、これらの4つのLEDチップ16は、経路20、21について少なくとも4つのLEDのストリング16を形成するように電気接続されるが、4つより多いか、かつ/または、少ないLEDチップ16が照明デバイス12について設けられてもよく、4つより多いか、かつ/または、少ないLEDストリングが、タイル10上の経路20、21について設けられてもよいことが理解されるであろう。たとえば、照明デバイス12は、1つだけの緑LEDチップ16Bを含んでもよく、その場合、LEDは、経路20、21について3つのストリングを形成するように接続されてもよい。同様に、一部の実施形態では、照明デバイス12内の2つの緑LEDチップは、互いに直列に接続されてもよく、その場合、経路20、22について緑LEDチップの単一ストリングが存在するだけでもよい。さらに、タイル10は、複数の経路20、21の代わりに、単一経路20だけを含んでもよく、かつ/または、3つ以上の経路20、21が、単一タイル10上に設けられてもよい。
【0042】
複数のタイル10は、組み立てられて、図4Aに示すように、より大きな照明バーアセンブリ30に形成される。図4Aに示すように、バーアセンブリ30は、端と端を接続した2つ以上のタイル10、10’、10”を含んでもよい。相応して、図3および4を参照すると、それぞれ、最も左のタイル10の第1経路20のカソード接点24は、中心タイル10’の第1経路20のアノード接点22に電気接続されてもよく、中心タイル10’の第1経路20のカソード接点24は、最も右のタイル10”の第1経路20のアノード接点22に電気接続されてもよい。同様に、それぞれ、最も左のタイル10の第2経路21のアノード接点26は、中心タイル10’の第2経路21のカソード接点28に電気接続されてもよく、中心タイル10’の第2経路21のアノード接点26は、最も右のタイル10”の第2経路21のカソード接点28に電気接続されてもよい。
【0043】
さらに、最も右のタイル10”の第1経路20のカソード接点24は、ループバックコネクタ35によって、最も右のタイル10”の第2経路21のアノード接点26に電気接続されてもよい。たとえば、ループバックコネクタ35は、最も右のタイル10”の第1経路20の青LEDチップ16Aのストリング20Aのカソード24Aを、最も右のタイル10”の第2経路21の青LEDチップのストリング21Aのアノード26Aに電気接続させてもよい。こうして、第1経路20のストリング20Aは、ループバックコネクタ35の導体35Aによって、第2経路21のストリング21Aに直列に接続されて、青LEDチップ16の単一ストリング23Aが形成されてもよい。タイル10、10’、10”の経路20、21の他のストリングは、同様に接続されてもよい。
【0044】
ループバックコネクタ35は、エッジコネクタ、可撓性配線板、または任意の他の適したコネクタを含んでもよい。さらに、ループコネクタは、タイル10上に/内に形成された印刷されたトレースを含んでもよい。
【0045】
図4Aに示すバーアセンブリ30は、タイル10の1次元アレイであるが、他の構成が可能である。たとえば、タイル10は、タイル10が全て同じ平面内に位置する(locate)2次元アレイで、または、タイル10が全て同じ平面内に配置されるわけではない3次元構成で接続されることができる。さらに、タイル10は、長方形または四角形である必要はなく、たとえば、六角形、三角形、または同様なものであることができる。
【0046】
図4Bを参照すると、一部の実施形態では、複数のバーアセンブリ30は、たとえば、LCDディスプレイ用のバックライトユニット(BLU)として使用されてもよい、照明パネル40を形成するために組合されてもよい。図4Bに示すように、照明パネル40は、4つのバーアセンブリ30を含んでもよく、バーアセンブリ30はそれぞれ、6つのタイル10を含む。それぞれのバーアセンブリ30の最も右のタイル10は、ループバックコネクタ35を含む。相応して、それぞれのバーアセンブリ30は、LEDの4つのストリング23(すなわち、1つは赤、2つが緑、1つが青)を含んでもよい。
【0047】
一部の実施形態では、バーアセンブリ30は、4つのLEDストリング23(すなわち、1つは赤、2つが緑、1つが青)を含んでもよい。そのため、9つのバーアセンブリを含む照明パネル40は、36の別個のLEDストリングを有してもよい。さらに、それぞれ、8つの固体照明要素12を有する6つのタイル10を含むバーアセンブリ30では、LEDストリング23は、直列に接続された48のLEDを含んでもよい。
【0048】
いくつかのタイプのLED、特に、青および/または緑LEDの場合、20mAの標準駆動電流において、順方向電圧(Vf)は、チップごとに、公称値から+/−0.75V程度だけ変わってもよい。典型的な青または緑LEDは、3.2ボルトのVfを有してもよい。そのため、こうしたチップの順方向電圧は、25%程度だけ変わってもよい。48のLEDを収容するLEDストリングの場合、20mAでストリングを動作させるのに必要とされる全体Vfは、+/−36V程度だけ変わってもよい。
【0049】
相応して、バーアセンブリ内のLEDの特定の特性に応じて、1つの照明バーアセンブリのストリング(たとえば、青ストリング)は、別のバーアセンブリの対応するストリングと比較して、かなり異なる動作電力を必要とする場合がある。これらの変動は、複数のタイル10および/またはバーアセンブリ30を含む照明パネルの色および/または明度の均一性にかなり影響を及ぼす可能性があり、したがって、こうしたVfの変動は、タイルごとに、かつ/または、バーごとに、明度および/または色相の変動をもたらす可能性がある。たとえば、ストリングごとの電流差は、ストリングによる光束、ピーク波長、および/または主波長出力の大きな差をもたらす可能性がある。ほぼ5%以上のLED駆動電流の変動は、ストリングごとの、かつ/または、タイルごとの光出力の許容できない変動をもたらす可能性がある。こうした変動は、照明パネルの全体の色域または表示可能な色の範囲に著しく影響を及ぼす可能性がある。
【0050】
さらに、LEDチップの光出力特性は、その動作寿命中に変わる可能性がある。たとえば、LEDによる光出力は、経時的に、かつ/または、周囲温度と共に変わる可能性がある。
【0051】
照明パネルについて、一貫した制御可能な光出力特性を提供するために、本発明の一部の実施形態は、LEDチップの2つ以上の直列ストリングを有する照明パネルを提供する。LEDチップのストリングのそれぞれについて、独立した電流制御回路が設けられる。さらに、ストリングのそれぞれに対する電流は、たとえば、パルス幅変調(PWM)および/またはパルス周波数変調(PFM)によって個々に制御されてもよい。PWM方式における特定のストリングに印加されるパルス幅(または、PFM方式におけるパルス周波数)は、たとえば、ユーザ入力および/またはセンサ入力に基づいて動作中に変更されてもよい予め記憶されたパルス幅(周波数)値に基づいてもよい。
【0052】
相応して、図5を参照すると、照明パネルシステム200が示される。照明パネルシステム200(LCD表示パネル用のバックライトであってよい)は、照明パネル40を含む。照明パネル40は、たとえば、複数のバーアセンブリ30を含んでもよく、複数のバーアセンブリ30は、上述したように、複数のタイル10を含んでもよい。しかし、本発明の実施形態は、他の構成で形成された照明パネルと一緒に使用されてもよいことが理解されるであろう。たとえば、本発明の一部の実施形態は、単一の大面積タイルを含む固体バックライトパネルと共に使用されてもよい。
【0053】
しかし、特定の実施形態では、照明パネル40は、複数のバーアセンブリ30を含んでもよく、バーアセンブリ30はそれぞれ、同じ主波長をそれぞれ有するLEDの4つの独立したストリング23のアノードおよびカソードに対応する4つのカソードコネクタおよび4つのアノードコネクタを有してもよい。たとえば、それぞれのバーアセンブリ23は、赤ストリング23A、2つの緑ストリング23B、23D、ならびに、青ストリング23Cを有し、それぞれが、バーアセンブリ30の1つの側面上に、対応する対のアノード/カソード接点を有する。特定の実施形態では、照明パネル40は、9つのバーアセンブリ30を含んでもよい。そのため、照明パネル40は、36の別個のLEDストリングを含んでもよい。
【0054】
電流ドライバ220は、照明パネル40のLEDストリング23のそれぞれについて独立した電流制御を提供する。たとえば、電流ドライバ220は、照明パネル40内の36の別個のLEDストリングについて独立した電流制御を提供してもよい。電流ドライバ220は、コントローラ230の制御の下で照明パネル40の36の別個のLEDストリングのそれぞれについて定電流源を提供してもよい。一部の実施形態では、コントローラ230は、Microchip Technology Inc.からのPIC18F8722などの8ビットマイクロコントローラを使用して実施されてもよく、36のLEDストリング23用のドライバ220内で36の別個の電流供給ブロックのパルス幅変調(PWM)制御を提供するようにプログラムされてもよい。
【0055】
36のLEDストリングのそれぞれについてのパルス幅情報は、コントローラ230によって色管理ユニット260から得られてもよく、色管理ユニット260は、一部の実施形態では、Agilent HDJD−J822−SCR00色管理コントローラなどの色管理コントローラを含む。
【0056】
色管理ユニット260は、I2C(Inter−Integrated Circuit)通信リンク235を通してコントローラ230に接続されてもよい。色管理ユニット260は、I2C通信リンク235上でスレーブデバイスとして構成されてもよく、一方、コントローラ230は、リンク235上でマスタデバイスとして構成されてもよい。I2C通信リンクは、集積回路デバイス間の通信用の低速信号伝送プロトコルを提供する。コントローラ230、色管理ユニット260、および通信リンク235は、一緒になって照明パネル40からの光出力を制御するように構成されたフィードバック制御システムを形成してもよい。レジスタR1〜R9などは、コントローラ230内の内部レジスタに相当してもよい、かつ/または、コントローラ230によってアクセス可能なメモリデバイス(図示せず)内のメモリロケーションに相当してもよい。
【0057】
コントローラ230は、それぞれのLEDストリング23、すなわち、36のLEDストリング23を有する照明ユニット用の、レジスタ、たとえば、レジスタR1〜R9、G1A〜G9A、B1〜B9、G1B〜G9Bを含んでもよく、色管理ユニット260は、少なくとも36のレジスタを含んでもよい。レジスタはそれぞれ、LEDストリング23のうちの1つのLEDストリングについてのパルス幅情報を記憶するように構成される。レジスタの初期値は、初期化/較正プロセスによって決定されてもよい。しかし、レジスタ値は、ユーザ入力250および/または照明パネル40に結合した1つまたは複数のセンサ240からの入力に基づいて徐々に適応的に変えられてもよい。
【0058】
センサ240は、たとえば、温度センサ240A、1つまたは複数の光センサ240B、および/または、1つまたは複数の他のセンサ240Cを含んでもよい。特定の実施形態では、照明パネル40は、照明パネル内でそれぞれのバーアセンブリ30について1つの光センサ240Bを含んでもよい。しかし、他の実施形態では、1つの光センサ240Bは、照明パネル内のそれぞれのLEDストリング30について設けられることができる。他の実施形態では、照明パネル40内のそれぞれのタイル10は、1つまたは複数の光センサ240Bを含んでもよい。
【0059】
一部の実施形態では、光センサ240Bは、異なる主波長を有する光に優先的に応答するように構成された光感応性領域を含んでもよい。そのため、異なるLEDストリング23、たとえば、赤LEDストリング23Aおよび青LEDストリング23Cによって生成される光の波長は、光センサ240Bからの別個の出力を生成してもよい。一部の実施形態では、光センサ240Bは、可視スペクトルの赤、緑、および青部分に主波長を有する光を独立に検知するように構成されてもよい。光センサ240Bは、フォトダイオードなどの1つまたは複数の光感応性デバイスを含んでもよい。光センサ240Bは、たとえば、Agilent HDJD−S831−QT333 3色光センサを含んでもよい。
【0060】
光センサ240Bからのセンサ出力は、色管理ユニット260に提供されてもよく、色管理ユニット260は、そのような出力をサンプリングし、サンプリングされた値をコントローラ230に提供し、それにより、ストリングごとに光出力の変動を補正するために、対応するLEDストリング23についてのレジスタ値を調整するように構成されてもよい。一部の実施形態では、特定用途向け集積回路(ASIC)が、1つまたは複数の光センサ240Bと共にそれぞれのタイル10上に設けられて、センサデータが色管理ユニット260に提供される前に、センサデータを前処理してもよい。さらに、一部の実施形態では、センサ出力および/またはASIC出力は、コントローラ230によって直接サンプリングされてもよい。
【0061】
光センサ240Bは、代表的なサンプルデータを取得する(obtain)ために、照明パネル40内の種々のロケーションに配置されてもよい。別法として、かつ/または、付加的に、光ファイバなどの光ガイドは、所望のロケーションから光を収集するために、照明パネル40内に設けられてもよい。その場合、光センサ240Bは、照明パネル40の光学表示領域内に配置されるのではなく、たとえば、照明パネル40の背面上に設けられることができる。さらに、光スイッチが設けられて、照明パネル40の異なるエリアから光を収集する異なる光ガイドから光センサ240Bへ光を切り換えてもよい。そのため、単一光センサ240Bを使用して、照明パネル40上の種々のロケーションから光を順次に収集してもよい。
【0062】
ユーザ入力250は、LCDパネル上の入力コントロールなどのユーザコントロールによって、色温度、明度、色相などのような照明パネル40の属性を、ユーザが選択的に調整することを可能にするように構成されてもよい。
【0063】
温度センサ240Bは、温度情報を色管理ユニット260および/またはコントローラ230に提供してもよく、ストリング23内のLEDチップ16の既知の/予測の明度対温度の動作特性に基づいて、ストリングごとに、かつ/または、色ごとに、照明パネルからの光出力を調整してもよい。
【0064】
光センサ240Bの種々の構成は、図6A〜6Dに示される。たとえば、図6Aの実施形態では、単一光センサ240Bが、照明パネル40内に設けられる。光センサ240Bは、照明パネル内の2つ以上のタイル/ストリングから光の平均量を受け取るロケーションに設けられてもよい。
【0065】
照明パネル40の光出力特性に関するより広範なデータを提供するために、2つ以上の光センサ240Bが使用されてもよい。たとえば、図6Bに示すように、バーアセンブリ30について1つの光センサ240Bが存在してもよい。その場合、光センサ240Bは、バーアセンブリ30の端部に位置し、光センサ240Bが関連するバーアセンブリ30から放出される光の平均量/合成量を受け取るように配置されてもよい。
【0066】
図6Cに示すように、光センサ240Bは、照明パネル40の発光領域の周縁内の1つまたは複数のロケーションに配置されてもよい。しかし、一部の実施形態では、光センサ240Bは、照明パネル40の発光領域から遠方に位置してもよく、照明パネル40の発光領域内の種々のロケーションからの光は、1つまたは複数の光ガイドを通してセンサ240Bに送られてもよい。たとえば、図6Dに示すように、照明パネル40の発光領域内の1つまたは複数のロケーション249からの光は、光ガイド247によって、発光領域から遠方に送られ、光ガイド247は、タイル10を通して、かつ/または、タイル10を横切って延びてもよい光ファイバであってよい。図6Dに示す実施形態では、光ガイド247は、光スイッチ245で終わり、光スイッチ245は、コントローラ230からの、かつ/または、色管理ユニット260からの制御信号に基づいて、特定のガイド247を選択して、光センサ240Bに接続するようにする。しかし、光スイッチ245がオプションであること、および光ガイド245がそれぞれ、光センサ240Bで終わってもよいことが理解されるであろう。さらなる実施形態では、光スイッチ245の代わりに、光ガイド247は、光コンバイナで終わってもよく、光コンバイナは、光ガイド247にわたって受け取った光を合成し、合成光を光センサ240Bに提供する。光ガイド247は、タイル10にわたって、部分的にタイル10にわたって、かつ/または、タイル10を通して延びてもよい。たとえば、一部の実施形態では、光ガイド247は、種々の光収集ロケーションまでパネル40の背後で延び、その後、こうしたロケーションでパネルを貫通して延びてもよい。さらに、光センサ240Bは、パネル40の前面に(すなわち、照明デバイス16が搭載されるパネル40の面上)、あるいは、パネル40および/またはタイル10および/またはバーアセンブリ30の反対側に搭載されてもよい。
【0067】
ここで図7を参照すると、電流ドライバ220は、複数のバードライバ回路320A〜320Dを含んでもよい。1つのバードライバ回路320A〜320Dは、照明パネル40内のそれぞれのバーアセンブリ30について設けられてもよい。図7に示す実施形態では、照明パネル40は、4つのバーアセンブリ30を含む。しかし、一部の実施形態では、照明パネル40は、9つのバーアセンブリ30を含んでもよく、その場合、電流ドライバ220は、9つのバードライバ回路320を含んでもよい。図8Aに示すように、一部の実施形態では、それぞれのバードライバ回路320は、4つの電流供給回路340A〜340D、すなわち、対応するバーアセンブリ30のそれぞれのLEDストリング23A〜23Dについて、1つの電流供給回路340A〜340Dを含んでもよい。電流供給回路340A〜340Bの動作は、コントローラ230からの制御信号342によって制御されてもよい。
【0068】
本発明の一部の実施形態による電流供給回路340は、図8Bに詳細に示される。図8Bに示すように、電流供給回路340は、図8Bに示すように配置された、PWMコントローラU1、トランジスタQ1、抵抗器R1〜R3、およびダイオードD1〜D3を含んでもよい。電流供給回路340は、入力電圧Vinを受け取る。電流供給回路340はまた、コントローラ230からクロック信号CLKおよびパルス幅変調信号PWMを受け取る。電流供給回路340は、出力端子V+およびV−を介して、対応するLEDストリング23に実質的に一定の電流を提供するように構成され、出力端子V+およびV−は、それぞれ、対応するLEDストリングのアノードおよびカソードに接続される。定電流が、可変電圧ブーストによって供給されて、ストリングごとの順方向平均電圧の差が補償されてもよい。PWMコントローラU1は、たとえば、National Semiconductor CorporationからのLM5020電流モードPWMコントローラを含んでもよい。
【0069】
電流供給回路340A〜340Bは、各ストリング13についてのパルス幅変調信号PWMが、論理HIGHである間に、対応するLEDストリング13に電流を供給するように構成される。相応して、それぞれのタイミングループについて、ドライバ220内のそれぞれの電流供給回路340のPWM入力は、タイミングループの第1クロックサイクルにおいて論理HIGHにセットされる。特定の電流供給回路340のPWM入力は、論理LOWにセットされ、それにより、コントローラ230内のカウンタが、LEDストリング23に対応するコントローラ230のレジスタに記憶された値に達すると、対応するLEDストリング23への電流をターンオフする。こうして、照明パネル40内のそれぞれのLEDストリング23が、同時にターンオンされるが、ストリングは、所与のタイミングループ中の異なる時点でターンオフされ、タイミングループ内でLEDストリングに異なるパルス幅が与えられることになる。LEDストリング23の見かけの明度は、LEDストリング23のデューティサイクル、すなわち、LEDストリング23が電流を供給されるタイミングループの部分にほぼ比例してもよい。
【0070】
LEDストリング23は、ターンオンされている期間の間、実質的に一定の電流を供給されてもよい。電流信号のパルス幅を操作することによって、オン状態電流を実質的に一定の値に維持している間でも、LEDストリング23を通過する平均電流が変わる可能性がある。そのため、印加電流と共に変わる可能性がある、LEDストリング23内のLED16の主波長は、LED16を通過する平均電流が変わっても、ほぼ安定のままである可能性がある。同様に、LEDストリング23によって消費される単位電力についての光束は、たとえば、LEDストリング23の平均電流が、可変電流源を使用して操作された場合、種々の平均電流レベルにおいてより一定のままである可能性がある。
【0071】
特定のLEDストリングに対応するコントローラ230のレジスタに記憶された値は、通信リンク235を通じて色管理ユニット260から受け取った値に基づいてもよい。別法として、かつ/または、付加的に、レジスタ値は、センサ240からコントローラ230によって直接サンプリングされた値および/または電圧レベルに基づいてもよい。
【0072】
一部の実施形態では、色管理ユニット260は、デューティサイクルに相当する値(すなわち、0から100の値)を提供してもよく、その値は、タイミングループ内のサイクル数に基づいて、レジスタ値になるようにコントローラ230によって変換されてもよい。たとえば、色管理ユニット260は、特定のLEDストリング23が、50%のデューティサイクルを有するべきであることを、通信リンク235を介してコントローラ230に指示する。タイミングループが、10,000クロックサイクルを含む場合、コントローラが、それぞれのクロックサイクルでカウンタをインクリメントすると仮定すると、コントローラ230は、問題のLEDストリングに対応するレジスタ内に5000の値を記憶してもよい。そのため、特定のタイミングループにおいて、カウンタは、ループの始めに、ゼロにリセットされ、LEDストリング23は、LEDストリング23に供給する電流供給回路340に適切なPWM信号を送出することによって、ターンオンされる。カウンタが、5000の値まで計数したとき、その時の電流供給回路340についてのPWM信号は、LEDストリングがオフの間に、リセットされる。
【0073】
一部の実施形態では、PWM信号のパルス反復周波数(すなわち、パルス反復レート)は、60Hzを超えてもよい。特定の実施形態では、200Hz以上の全体PWMパルス反復周波数の場合、PWM周期は5ms以下であってよい。カウンタが、単一タイミングループ内で100回だけインクリメントされるような遅延が、ループ内に含まれてもよい。そのため、所与のLEDストリング23についてのレジスタ値は、そのLEDストリング23についてのデューティサイクルに直接対応してもよい。しかし、任意の適した計数プロセスが使用されてもよい。ただし、LEDストリング23の明度が適切に制御される場合に限る。
【0074】
コントローラ230のレジスタ値は、変動するセンサ値を考慮するために、時々更新されてもよい。一部の実施形態では、更新されたレジスタ値は、1秒につき何回か、色管理ユニット260から取得されてもよい。
【0075】
さらに、コントローラ230によって色管理ユニット260から読み取られるデータは、所与のサイクルにおいて生じる変化量を制限するためにフィルタリングされてもよい。たとえば、変化した値が、色管理ユニット260から読み取られるとき、従来のPID(比例−積分−微分(Proportional−Integral−Derivative))フィードバックコントローラの場合と同様に、比例制御(「P」)を提供するために、誤差値が、計算され、スケーリングされてもよい。さらに、誤差信号は、PIDフィードバックループの場合と同様に、積分的に、かつ/または、微分的にスケーリングされてもよい。変化した値のフィルタリングおよび/またはスケーリングは、色管理ユニット260および/またはコントローラ230において実施されてもよい。
【0076】
一部の実施形態では、表示システム200の較正は、たとえば、光センサ240Bからの信号を使用して、表示システム自体で実施されてもよい(すなわち、自己較正)。しかし、本発明の一部の実施形態では、表示システム200の較正は、外部較正システムによって実施されてもよい。
【0077】
表示システム200の一部の要素の動作は、図9A〜9Cに示される。図9Aを参照すると、コントローラ230内のストリングレジスタが初期化される(ブロック1010)。初期レジスタ値は、コントローラ230によってアクセス可能な、読み出し専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、または他の記憶デバイスなどの不揮発性メモリに記憶されてもよい。コントローラ230内のカウンタのCOUNTはまた、ゼロにリセットされる。
【0078】
コントロールは、その後、カウンタのCOUNTがゼロに等しいかどうかを判定するブロック1020に進む。ゼロに等しい場合、制御ライン342のそれぞれのPWM出力は、論理HIGHにセットされる(ブロック1030)。ゼロに等しくない場合、ブロック1030は、バイパスされる。コントローラ230は、その後、そのレジスタ値がCOUNTに等しい、任意のLEDストリングのPWM出力を選択的にターンオフする(ブロック1040)。その後、任意選択の遅延が、導入され(ブロック1050)、COUNT値がインクリメントされる(ブロック1060)。コントロールは、その後、COUNTが最大値(一部の実施形態では、100であってよい)に達したかどうかを判定するブロック1070に進む。達していない場合、コントロールは、ブロック1020に進む。COUNTの値が、最大値MAX_COUNTに達した場合、その時のタイミングループが終了し、COUNTは、0にリセットされる。
【0079】
ここで図9Bを参照すると、LEDストリング23のそれぞれについてPWM信号を選択的にターンオフすることに関連する動作が、表示ユニット40内で、赤、緑、および青ストリング23の各群について反復されるプロセス1100に示される。たとえば、プロセス1100は、照明パネル40のそれぞれのバーアセンブリ30について1回繰り返されてもよい。図11に示すように、コントローラ230は、COUNTが、赤ストリングレジスタR1のレジスタ値に等しいかどうかを最初に判定する(ブロック1110)。等しい場合、レジスタR1に関連するPWM信号が、論理LOWにセットされ、それにより、レジスタR1に関連するLEDストリング23がターンオフされる(ブロック1120)。次に、コントローラ230は、COUNTが、第1の緑ストリングレジスタG1Aのレジスタ値に等しいかどうかを判定する(ブロック1130)。等しい場合、レジスタG1Aに関連するPWM信号が、論理LOWにセットされ、それにより、レジスタG1Aに関連する1つまたは2つのLEDストリング23がターンオフされる(ブロック1140)。同じプロセスは、第2の緑ストリングレジスタG1Bについて反復されてもよい。あるいは、両方の緑ストリングについて、単一レジスタが使用されてもよい。最後に、コントローラ230は、COUNTが、青ストリングレジスタB1のレジスタ値に等しいかどうかを判定する(ブロック1150)。等しい場合、レジスタB1に関連するPWM信号が、論理LOWにセットされ、それにより、レジスタB1に関連するLEDストリング23がターンオフされる(ブロック1160)。プロセス1100は、照明パネル40内のそれぞれのバーアセンブリ30について反復される。
【0080】
一部の実施形態では、コントローラ230は、周囲光の尺度(たとえば、暗い信号値)を取得するために、照明パネル40が一時的に暗いときに(すなわち、ユニット内の光源の全てが、一時的にオフされるときに)、色管理ユニット260が、光センサ240Bをサンプリングするようにさせてもよい。コントローラ230はまた、ディスプレイ明度の尺度(たとえば、明るい信号値)を取得するために、ある時間間隔の少なくとも一部分の間、ディスプレイが点灯される時間間隔の間に、色管理ユニット260が、光センサ240Bをサンプリングするようにさせてもよい。たとえば、コントローラ230は、色管理ユニット260が、全タイミングループにわたる平均を表す、光センサからの値を取得するようにさせてもよい。
【0081】
たとえば、図9Cを参照すると、照明パネル40内の全てのLEDストリングが、ターンオフされ(ブロック910)、光センサ240B出力が、サンプリングされて、暗い信号値が取得される(ブロック920)。LEDストリングは、その後、電圧を印加され(ブロック930)、ディスプレイ出力は、全パルス期間にわたって積分され、サンプリングされて(ブロック940)、明るい信号値が取得される。照明パネル40の出力は、その後、暗い信号値および/または明るい信号値に基づいて調整される(ブロック950)。
【0082】
照明パネル40の明度は、周囲光の差を補償するように調整されてもよい。たとえば、周囲光のレベルが高い状況では、照明パネル40の明度は、実質的に一貫性のあるコントラスト比を維持するために、正のフィードバック信号によって増加してもよい。周囲光のレベルが低い他の状況では、低い明度によって、十分なコントラスト比が維持されるため、ディスプレイ明度は、負のフィードバック信号によって減少してもよい。
【0083】
先に説明したように、照明パネル40内のLEDストリング23の1つまたは複数(あるいは全て)について電流パルスのパルス幅を調整することによって、照明パネル40の明度が調整されてもよい。一部の実施形態では、パルス幅は、検知されたディスプレイ明度と検知された周囲明度との差に基づいて調整されてもよい。他の実施形態では、パルス幅は、検知されたディスプレイ明度(明るい信号値)と検知された周囲明度(暗い信号値)との比に基づいて調整されてもよい。
【0084】
相応して、一部の実施形態では、照明パネル40、光センサ240B、色管理ユニット260、およびコントローラ230によって形成されるフィードバックループは、周囲照明に無関係に、照明パネル40の平均輝度を維持する傾向があってもよい。他の実施形態では、フィードバックループは、照明パネル40の平均輝度と周囲照明のレベルとの間の所望の関係を維持するように構成されてもよい。
【0085】
一部の実施形態では、フィードバックループは、デジタルインクリメンタルロジックを使用してもよい。フィードバックループのデジタルインクリメンタルロジックは、デューティサイクル値などの値の一覧を含むルックアップテーブルの指標を参照してもよい。
【0086】
照明パネル内の同じ色のLEDストリングは、同じパルス幅で駆動される必要はない。たとえば、バックライトパネル40は、複数の赤LEDストリング23を含んでもよく、赤LEDストリング23はそれぞれ、異なるパルス幅で駆動されてもよく、異なる平均電流レベルが得られる。相応して、本発明の一部の実施形態は、LCDバックライトなどの照明パネル用の閉ループデジタル制御システムを提供し、照明パネルは、電圧を印加されると、第1の主波長を有する狭帯域光放射を放出する複数のLEDチップ16を中に含む第1および第2のLEDストリング23、ならびに、第1の主波長とは異なる第2の主波長を有する狭帯域光放射を放出する複数のLEDチップ16を含む第3および第4のLEDストリング23を含む。
【0087】
一部の実施形態では、第1および第2のLEDストリング23は、互いに異なる平均電流レベルに維持されるが、実質的に同じオン状態電流で駆動される。同様に、第3および第4のLEDストリングは、互いに異なる平均電流レベルに維持されるが、実質的に同じオン状態電流で駆動される。
【0088】
第1および第2のLEDストリング23のオン状態電流は、第3および第4のLEDストリングのオン状態電流とは異なってもよい。たとえば、赤LEDストリング23を駆動するのに使用されるオン状態電流は、緑および/または青LEDストリングを駆動するのに使用されるオン状態電流とは異なってもよい。ストリング23の平均電流は、ストリング23を通る電流のパルス幅に比例する。第1LEDストリング23と第2LEDストリング23との間の平均電流の比は、比較的一定に維持されてもよく、かつ/または、第3LEDストリング23と第4LEDストリング23との間の平均電流の比は、比較的一定に維持されてもよい。さらに、第3LEDストリング23と第4LEDストリング23の平均電流と比較して、第1LEDストリング23と第2LEDストリング23の平均電流の比は、所望のディスプレイ白色点を維持するために、閉ループ制御の一部として変化することが許容されてもよい。
【0089】
一部の実施形態では、所与のLEDストリング23に提供されるオン状態電流レベルは、コントローラ230からのコマンドに応答して、電流供給回路340によって調整されてもよい。その場合、特定のLEDストリングは、特定のLEDストリング23の主波長を調整するために選択されたオン状態電流レベルで駆動されてもよい。たとえば、主波長のチップごとの変動のために、特定のLEDストリング23は、照明パネル40内の同じ色の他のLEDストリング23の平均主波長より高い平均主波長を有してもよい。その場合、波長の長いLEDストリングを少し高いオン状態電流で駆動することが可能である場合があり、それにより、LEDストリング23の主波長が、減少し、波長が短いLEDストリング23の主波長により一致する場合がある。
【0090】
一部の実施形態では、LEDストリング23のそれぞれの初期オン状態駆動電流は、LEDストリングのそれぞれが、個々に電圧を印加され、それぞれのストリングからの光出力が検出される較正プロセスによって較正されてもよい。必要に応じて、主波長を調整するために、それぞれのストリングの主波長が測定され、それぞれのLEDストリングについて、適切な駆動電流が計算されてもよい。たとえば、特定の色のLEDストリング23のそれぞれの主波長が、測定され、特定の色についての主波長の変動が計算されてもよい。その色についての主波長の変動が、所定の閾値より大きい場合、または、特定のLEDストリング23の主波長が、標準偏差の所定の数値だけ、LEDストリング23の平均主波長より高い、または、低い場合、LEDストリング23のうちの1つまたは複数のLEDストリング23のオン状態駆動電流は、主波長の変動を減らすように調整されてもよい。ストリングごとの主波長の差を補正/補償するために、他の方法/アルゴリズムが使用されてもよい。
【0091】
図10を参照すると、外部較正システム400が、照明システム200に結合され、それにより、較正システム400は、照明システム200を較正するために、照明システム200のいくつかの動作を制御することができる。たとえば、較正システム200は、照明システム200が、所望のデューティサイクルで所望の時間の間、1つまたは複数のLEDストリング23を選択的に照明して、照明システム200による光出力を測定するようにさせてもよい。
【0092】
図11を参照すると、較正システム400は、照明システム200に結合し、照明システム200ならびに較正システム400の他の要素のいくつかの動作を制御するように構成された較正コントローラ410を含んでもよい。較正システム400は、さらに、XZポジショナ430がその上に搭載されるスタンド420およびXZポジショナ430上に搭載された比色計440を含む。XZポジショナ430は、比色計440を2次元で(たとえば、水平にまた垂直に)移動させて、比色計440を較正される照明パネルに対して所望のロケーションに位置決めするように構成される。XZポジショニングシステム430は、Techno,Inc.によって製造されたリニアポジショニングシステムを含んでもよい。比色計440は、Photo Research Inc.からのPR−650 SpectraScan(登録商標)比色計を含んでもよい。
【0093】
図12を参照すると、比色計440およびXZポジショニングシステム430は、暗くした格納装置450内に位置してもよく、格納装置450は、外部光が格納装置450に入るのを減少させる/防止するために、垂直黒布ストリップで覆い隠されてもよい。コンベア460は、格納装置450の外から入口455を通って格納装置450の内部まで延びる。照明システム200の照明パネル210は、コンベア460によってパレット470に載って格納装置450内に搬送され、格納装置450内で、比色計440は、較正コントローラ410からのコマンドに応答して照明パネル210による光出力を測定することができる。
【0094】
図13、14、および15A〜15Bは、Mのセグメント(それぞれが、タイル10の群を含んでもよいバー30など)を有する照明パネル40を較正することに関連する本発明の一部の実施形態によるさらなる動作を示すフローチャートである。照明パネル40は、Nの異なるロケーションから、バー30による光出力を測定することによって較正されてもよい。一部の実施形態では、バー30の数は、9であってよく(すなわち、M=9)、かつ/または、測定ロケーションの数Nは、3であってよい。
【0095】
図13を参照すると、照明パネル40の較正は、それぞれのバー30について色の最大輝度変動を第1閾値変動未満まで減少させるために、バー30に関してLEDストリング23のデューティサイクルを調整する(ブロック1310)こと、および照明パネルの中心に対する最大輝度変動を第2閾値未満まで減少させるために、LEDストリング23のデューティサイクルを調整する(ブロック1320)ことを含んでもよい。
【0096】
それぞれのバー30について最大色輝度変動を減少させるために、バー30のデューティサイクルを調整することが、図14に示される。図14に示すように、全てのバーの輝度は、それぞれの色について、最大デューティサイクルで測定される(ブロック1410)。すなわち、それぞれのバー30の赤LEDは、100%デューティサイクルで順次電圧を印加され、それぞれのバーについて、N回の測定が行われる。プロセスは、その後、青および緑LEDについて反復される。測定は、それぞれの色(R,G,B)およびそれぞれの測定ロケーションn0[1,…,N]について、それぞれのバーm0[1,…,M]の全体輝度Yの測定を含んでもよい。CIE色度(x,y)はまた、それぞれのバー/色/ロケーションについて測定されてもよい。測定は、たとえば、Photo Research Inc.からのPR−650 SpectraScan(登録商標)比色計を使用して行われてもよく、その比色計を使用して、輝度、CIE色度(1931xyおよび1976u’v’)、および/または、相関色温度を直接測定されることができる。
【0097】
次に、それぞれの色について、公称輝度比が計算される(ブロック1420)。公称輝度比を計算するために、それぞれの色YR,total、YG,totalおよびYB,totalについて全体輝度値が、
【0098】
【数1】

【0099】
によって計算される。
【0100】
公称RGB輝度比は、その後、
R|ratio=YR,total/(YR,total+YG,total+YB,total) (2a)
G|ratio=YG,total/(YR,total+YG,total+YB,total) (2b)
B|ratio=YB,total/(YR,total+YG,total+YB,total) (2c)
のように、色の全体輝度と全ての色の全体輝度との比として、それぞれの色について計算されてもよい。
【0101】
次に、それぞれのバーについて、輝度比は、以下のようにそれぞれの色について計算される(ブロック1430)。最初に、全体輝度が、
【0102】
【数2】

【0103】
のように、それぞれのバーについて計算される。その後、それぞれのバーについて、それぞれの色についての輝度比は、
Rm|ratio=YRm,total/(YRm,total+YGm,total+YBm,total) (4a)
Gm|ratio=YGm,total/(YRm,total+YGm,total+YBm,total) (4b)
Bm|ratio=YBm,total/(YRm,total+YGm,total+YBm,total) (4c)
のように、バーによって放出される色の全体輝度とバーによって放出される全ての色の全体輝度との比として計算される。
【0104】
それぞれのバーについての公称輝度比からの最大変動は、その後、
ΔYRm|ratio=(YRm|ratio−YR|ratio)/YR|ratio (5a)
ΔYGm|ratio=(YGm|ratio−YG|ratio)/YG|ratio (5a)
ΔYBm|ratio=(YBm|ratio−YB|ratio)/YB|ratio (5a)
のように、それぞれの色およびそれぞれのバーについて、公称輝度比からの変動を計算することによって得られてもよい(ブロック1440)。公称輝度比からの最大変動は、その後、
ΔYm|ratio,max=max(ΔYRm|ratio,ΔYGm|ratio,ΔYBm|ratio) (6)
のように、それぞれのバーについて得られてもよい。
【0105】
ブロック1450にて、あるバーについての公称輝度比からの最大変動が、第1閾値THRESH1より大きいと判定される場合、そのバーの色のデューティサイクイルは、公称輝度比からの最大変動を第1閾値THRESH1未満まで減少させるように調整される(ブロック1460)。第1閾値THRESH1は、1%未満であってよい。たとえば、第1閾値THRESH1は、一部の実施形態では、0.4%であってよい。
【0106】
あるバーの色のデューティサイクルは、
ΔYKm|ratio,min=min(ΔYRm|ratio,ΔYGm|ratio,ΔYBm|ratio) (7)
のように、最も低い相対輝度を有する色を最初に選択することによって調整されてもよい。ここで、K=R、GまたはBであり、色Kは、最も低い相対輝度を有する。それぞれの色についてのデューティサイクル係数は、その後、
Km=YKm|ratio/YK|ratio (8)
のように、色の均一性を提供するためにそれぞれの色について計算される。ここで、ここで、K=R、GまたはBであり、色Kは、最も低い相対輝度を有する。
【0107】
それぞれの色についてのデューティサイクル(DC)は、その後、
DCRm=CKm*R|ratio/YRm|ratio (9a)
DCGm=CKm*G|ratio/YGm|ratio (9b)
DCBm=CKm*B|ratio/YBm|ratio (9c)
のように、色平衡のために調整される。
【0108】
ここで図15Aを参照すると、較正プロセスは、ディスプレイの中心点に対する輝度変動を決定することによって継続される(ブロック1470)。最初に、それぞれのバー/色/測定点について色平衡(デューティサイクル調整)後の輝度は、
Rmn’=DCRm*Rmn (10a)
Gmn’=DCGm*Gmn (10b)
Bmn’=DCBm*Bmn (10c)
のように、計算される。
【0109】
RGB混合輝度は、その後、Mのバー(m0[1,…,M])およびNの測定位置(n0[1,…,N])のそれぞれについて、
mn’=YRmn’+YGmn’+ YBmn’ (11)
のように、それぞれの位置について計算される。
【0110】
M=9およびN=3であると仮定すると、中心輝度平均は、
center=(Y52’+Y72’+ Y32’)/3 (12)
のように、計算されてもよい。
【0111】
中心輝度平均に対する輝度変動は、その後、
ΔYmn=[Ymn’−max(Ymn’)]/Ycenter (13)
のように、それぞれのバー/測定位置について計算されてもよい。
【0112】
中心輝度に対する最大変動は、その後、第2閾値THRESH2(たとえば、10%であってよい)と比較される(ブロック1480)。中心輝度に対する最大変動が、第2閾値THRESH2を越える場合、デューティサイクルは、中心輝度に対する最大変動が減るように再び調整される(ブロック1490)。最初に、均一性係数は、
m=[1−min(ΔYm1,…,ΔYmn)]/1.1 (14)
のように、それぞれのバーについて計算される。
【0113】
新しいデューティサイクルは、その後、
DCRm’=Cm*DCRm (15a)
DCGm’=Cm*DCGm (15b)
DCBm’=Cm*DCBm (15c)
のように、計算される。
【0114】
全てのバー/色の最大デューティサイクルは、その後、
DCmax=max(DCKm’) (16)
のように、決定される。ここで、K=R、GまたはBであり、m0[1,…,M]である。
【0115】
デューティサイクルは、その後、
DCRm’=DCRm’/DCmax (17a)
DCGm’=DCGm’/DCmax (17b)
DCBm’=DCBm’/DCmax (17c)
のように、最大デューティサイクルが100%になるように再正規化されてもよい。
【0116】
図15Bに示す本発明の一部の実施形態では、中心輝度に対する輝度変動を調整するときに、それぞれの色についての最大デューティサイクルが決定され、バー/色のデューティサイクルは、それぞれの各色について、最大デューティサイクルに正規化される。すなわち、赤ストリングのデューティサイクルは、赤ストリングの最大デューティサイクルに正規化され、青ストリングのデューティサイクルは、青ストリングの最大デューティサイクルに正規化されるなどである。
【0117】
ここで図15Bを参照すると、ディスプレイの中心点に対する輝度変動が決定される(ブロック1470B)。最初に、それぞれのバー/色/測定点についての色平衡(デューティサイクル調整)後の輝度は、
Rmn’=DCRm*Rmn (18a)
Gmn’=DCGm*Gmn (18b)
Bmn’=DCBm*Bmn (18c)
のように、計算される。
【0118】
RGB混合輝度は、その後、Mのバー(m0[1,…,M])およびNの測定位置(n0[1,…,N])のそれぞれについて、
mn’=YRmn’+YGmn’+ YBmn’ (19)
のように、それぞれの位置について計算される。
【0119】
M=9およびN=3であると仮定すると、中心輝度平均は、
center=(Y52’+Y72’+ Y32’)/3 (20)
のように、計算されてもよい。
【0120】
中心輝度平均に対する輝度変動は、その後、
ΔYmn=[Ymn’−max(Ymn’)]/Ycenter (21)
のように、それぞれのバー/測定位置について計算されてもよい。
【0121】
中心輝度に対する最大変動は、その後、第2閾値THRESH2(たとえば、10%であってよい)と比較される(ブロック1480B)。中心輝度に対する最大変動が、第2閾値THRESH2を越える場合、デューティサイクルは、中心輝度に対する最大変動が減るように再び調整される(ブロック1490B)。最初に、均一性係数は、
m=[1−min(ΔYm1,…,ΔYmn)]/1.1 (22)
のように、それぞれのバーについて計算される。
【0122】
新しいデューティサイクルは、その後、
DCRm’=Cm*DCRm (23a)
DCGm’=Cm*DCGm (23b)
DCBm’=Cm*DCBm (23c)
のように、計算される。
【0123】
全てのバーの最大デューティサイクルは、その後、
DCRmax=max(DCRm’) (24a)
DCGmax=max(DCGm’) (24b)
DCBmax=max(DCBm’) (24c)
のように、決定される。ここで、m0[1,…,M]である。
【0124】
デューティサイクルは、その後、
DCRm’=DCRm’/DCRmax (25a)
DCGm’=DCGm’/DCRmax (25b)
DCBm’=DCBm’/DCRmax (25c)
のように、最大デューティサイクルが100%になるように再正規化されてもよい。
【0125】
図面および明細書において、本発明の典型的な実施形態が開示されており、また、特定の用語が使用されているが、特定の用語は、制限するためではなく、一般的でかつ記述的な意味でだけ使用されており、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
17”より大きい対角サイズを有する可視エリアを有するLCDディスプレイ用のLCDバックライトであって、
前記LCDディスプレイの表示面に実質的に平行な2次元表面に配置された赤、緑、および青LEDの複数のストリングを備え、前記2次元表面は、前記LCDディスプレイの前記可視エリアの約30%より大きなエリアを有し、
前記LEDによって消費される平均電力は、前記2次元表面上で、約0.3ワット/平方インチ(0.0465ワット/cm2)より小さく、
最大明度調整時のLCDバックライトの平均輝度は、4000K〜8000Kの相関色温度を有する白色点に設定されると、22℃周囲温度において200Nitより大きいことを特徴とするLCDバックライト。
【請求項2】
最大明度調整時のLCDバックライトの平均輝度は、4000K〜8000Kの相関色温度を有する白色点に設定されると、22℃周囲温度において250Nitより大きいことを特徴とする請求項1に記載のLCDバックライト。
【請求項3】
所与の色について、前記LCDディスプレイの縁部に最も近いLEDによって、所与の接合温度で消費される単位電力について生成される平均光束は、LCDバックライト内で前記色の全てのLEDによって、所与の接合温度で消費される単位電力当たりの平均光束より大きいことを特徴とする請求項1に記載のLCDバックライト。
【請求項4】
所与の色について、前記ディスプレイの縁部に最も近いLEDによって消費される平均電力は、LCDバックライト内で前記色の全てのLEDによって消費される平均電力より大きいことを特徴とする請求項1に記載のLCDバックライト。
【請求項5】
所与の色について、前記ディスプレイの底部に最も近いLEDによって消費される平均電力は、LCDバックライト内で前記色の全てのLEDによって消費される平均電力より大きいことを特徴とする請求項1に記載のLCDバックライト。
【請求項6】
所与の色について、前記ディスプレイの底部に最も近いLEDについて、所与の接合温度で消費される単位電力について生成される平均光束は、LCDバックライト内で前記色の全てのLEDについて、所与の接合温度で消費される単位電力について生成される平均光束より小さいことを特徴とする請求項1に記載のLCDバックライト。
【請求項7】
複数のタイルを備える照明パネルであって、前記複数のタイルはそれぞれ、基板上にRGBクラスタで配置された複数の赤、緑、および青LEDチップをその上に有し、前記照明パネル内の前記LEDチップは、複数の赤、緑、および青LEDストリングに電気接続されている照明パネルと、
それぞれが、対応する制御信号に応答して異なるLEDストリングに電圧を印加するように構成された複数の定電流源とを備え、
最大明度調整時の前記照明パネルの平均輝度は、4000K〜8000Kの相関色温度を有する白色点に設定されると、22℃周囲温度において200Nitより大きいことを特徴とするLCDバックライトシステム。
【請求項8】
前記定電流源は、第2制御信号に応答して、同じ色の異なるLEDストリングに異なるオン状態電流レベルで電圧を印加するように構成されることを特徴とする請求項7に記載のLCDバックライトシステム。
【請求項9】
それぞれ、第1および第2の主波長を有する光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1および第2のストリングを含む照明パネルを動作させる方法であって、
あるパルス反復レートで第1パルス幅を有するパルス駆動式第1駆動電流を前記第1ストリングに供給するステップと、
前記パルス反復レートで第2パルス幅を有するパルス駆動式第2駆動電流を前記第2ストリングに供給するステップと、
前記照明パネルからの光出力を検知するステップと、および
前記検知された光出力に応答して、前記第1パルス幅を調整するステップとを含む方法であって、
前記照明パネルからの前記光出力を検知するステップは、周囲光値を得るために、前記第1ストリングまたは前記第2ストリングに電流が供給されていないときに光センサの出力をサンプリングするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記周囲光値が増加するにつれて、前記第1ストリングに対する平均電流を増加させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記照明パネルからの前記光出力を検知するステップは、表示明度値を得るために、前記第1ストリングおよび/または前記第2ストリングに電流が供給される間隔の間に前記光センサをサンプリングするステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
表示明度値が増加するにつれて、前記第1ストリングに対する平均電流を減少させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
周囲光値を得るために、前記固体照明デバイスの第1ストリングまたは前記固体照明デバイスの第2ストリングに電流が供給されていないときに前記光センサの出力をサンプリングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記周囲光値および前記表示明度値に基づいて第1LEDストリングに供給される平均電流を調整するステップをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記周囲光値と前記表示明度値との差に基づいて前記第1LEDストリングに供給される平均電流を調整するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記周囲光値と前記表示明度値との比に基づいて前記第1LEDストリングに供給される平均電流を調整するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
周囲/背景照明と独立に、前記第1ストリングの平均輝度を維持するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記周囲光値に関する正のフィードバック信号と、前記表示明度値に関する負のフィードバック信号とを提供することによって、周囲/背景照明と前記第1ストリングの平均輝度との間の関係を維持するステップをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記照明パネルからの光出力を検知するステップ、および前記検知された光出力に応答して前記第1パルス幅を調整するステップはフィードバックループを含み、前記フィードバックループ内で比例制御を使用するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項20】
前記制御信号はパルス幅変調(PWM)信号を含み、前記PWM信号のデューティサイクルを変えることによって、前記第1ストリングに供給される平均電流を制御するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項21】
前記制御信号のパルス周波数を変えることによって、前記第1ストリングに供給される平均電流を制御するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項22】
前記第1ストリングに供給される前記オン状態電流を実質的に一定値に維持するステップと、および前記第1ストリングに供給される平均電流をほぼ一定に維持するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項23】
照明パネルに関連する温度を検知するステップと、および前記検知された温度の変化に応答して、前記第1ストリングに供給される平均電流を調整するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項24】
第2制御信号を受け取ると前記第2ストリングにオン状態駆動電流を供給するステップと、
前記光センサの出力信号に応答して前記第2制御信号を調整するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項25】
複数のバーアセンブリを含む照明パネルと、
前記複数のバーアセンブリのそれぞれの中の、少なくとも、第1の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第1ストリングおよび前記第1の主波長とは異なる第2の主波長の光を放出するように構成された固体照明デバイスの第2ストリングと、
複数の制御信号のそれぞれ1つの制御信号を受け取ると、対応するストリングにオン状態駆動電流を供給するように構成された複数の電流供給回路と、
前記バーアセンブリのそれぞれから光を受け取るように配置された光センサと、
前記光センサからの出力信号を受け取り、前記光センサの前記出力信号に応答して前記制御信号を調整し、それにより、前記電流供給回路によって前記ストリングに供給される平均電流を調整するように構成された制御システムと、
対応するバーアセンブリから光を受け取り、前記受け取った光を前記光センサに送信するように構成された複数の光ガイドと
を備えることを特徴とする照明パネルシステム。
【請求項26】
光スイッチをさらに備え、前記複数の光ガイドは、前記バーアセンブリに対するそれぞれのロケーションから前記光スイッチまで延び、前記光スイッチは、光出力を前記光ガイドから前記光センサに制御可能に切り換えるように構成されることを特徴とする請求項25に記載の照明パネルシステム。
【請求項27】
光合成器をさらに備え、前記複数の光ガイドは、前記バーアセンブリに対するそれぞれのロケーションから前記光合成器まで延び、前記光合成器は、前記光ガイドからの光出力を合成し、前記合成した光を前記光センサに送信するように構成されることを特徴とする請求項25に記載の照明パネルシステム。
【請求項28】
複数のセグメントを備える照明パネルであって、前記セグメントはそれぞれ、前記セグメントに印加されたパルス幅変調された制御信号に応答して第1色光および第2色光を放出するように構成される照明パネルを較正する方法であって、
それぞれの色について、第1デューティサイクルで、それぞれのセグメントの輝度を測定するステップと、
それぞれの色について、それぞれの色の全体輝度を前記照明パネルの全体輝度で割った比を含む公称輝度比を計算するステップと、
それぞれのセグメントについて、各セグメントの色の全体輝度と前記各セグメントの全体輝度との比を含む、それぞれの色についての輝度比を計算するステップと、
それぞれのセグメントおよびそれぞれの色について、前記公称輝度比からの輝度比の変動を決定するステップと、
前記公称輝度比からの輝度比の少なくとも1つの変動が閾値を超えることに応答して、少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップであって、それにより、前記公称輝度比からの前記輝度比の少なくとも1つの変動を減少させる、調整するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
それぞれのセグメントおよびそれぞれの色について、前記公称輝度比から輝度比の変動を決定するステップは、それぞれのセグメントおよびそれぞれの色について、前記公称輝度比から輝度比の最大変動を決定するステップを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
それぞれの色について輝度比を計算するステップは、それぞれの色についてそれぞれのセグメントについて全体輝度を決定するステップとを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップは、最も低い相対輝度を有する色/セグメントを選択するステップと、前記選択された色/セグメントの輝度に基づいて生成された係数でデューティサイクルを乗算するステップとを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項32】
中心輝度平均に対してそれぞれの色/セグメントの輝度変動を決定するステップと、
前記中心輝度平均に対する輝度変動が第2閾値を超えることに応答して少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップであって、それにより、前記中心輝度平均に対して前記輝度変動を減少させる、調整するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項33】
複数のセグメントを備える照明パネルであって、前記セグメントはそれぞれ、それぞれのデューティサイクルを有するパルス幅変調制御信号に応答して第1色光および第2色光を放出するように構成される照明パネルを較正する方法であって、
前記照明パネルについて、平均セグメント輝度を決定するステップと、
前記平均セグメント輝度に対するそれぞれのセグメントの輝度変動を決定するステップと、
それぞれのセグメントの前記輝度変動を閾値と比較するステップと、および
あるセグメントの輝度変動が前記閾値を超えることに応答して、少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整することであって、それにより、前記輝度変動を減少させる、調整するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項34】
前記平均セグメント輝度を決定するステップは、
複数のセグメントを順次照明するステップと、
測定ロケーションにおいて前記照明されたセグメントから表示輝度を測定するステップと、
前記表示輝度測定値を平均するステップとを含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
複数のセグメントを順次照明するステップは、調整されたデューティサイクルを有するパルス幅変調制御信号を前記複数のセグメントの少なくとも1つのセグメントに印加するステップを含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記平均セグメント輝度に対する前記輝度変動は、式
ΔYmn=[Ymn−max(Ymn)]/Ycenter
に従って計算され、ここでYmnは、n番目の測定ロケーションで測定されたm番目のセグメントの輝度を表し、Ycenterは、前記平均セグメント輝度を表すことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項37】
少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップは、
全ての色/セグメントについて最大デューティサイクルを決定するステップと、
前記少なくとも1つのセグメントの前記少なくとも1つの色の前記デューティサイクルを前記最大デューティサイクルで割るステップとを含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つのセグメントについて均一な係数を決定するステップと、
前記最大デューティサイクルを決定する前に、前記均一な係数を使用して前記少なくとも1つのセグメントのそれぞれの色のデューティサイクルを調整するステップとをさらに含むことを含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記均一な係数は、式
m=[1−min(ΔYm1,…,ΔYmn)]/1.1
に従って決定され、ここでΔYmnは、前記平均セグメント輝度に対する、n番目のロケーションのm番目のセグメントの輝度変動を表し、Cmは、前記少なくとも1つのセグメントについての前記均一な係数を表すことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記平均セグメント輝度に対してそれぞれのセグメントの輝度変動を決定するステップは、それぞれの色について前記平均セグメント輝度に対するそれぞれのセグメントの輝度変動を決定するステップを含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項41】
少なくとも1つのセグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップは、
それぞれの色について、全てのセグメントについて最大デューティサイクルを決定するステップと、前記少なくとも1つのセグメントの前記少なくとも1つの色の前記デューティサイクルを前記少なくとも1つの色についての前記最大デューティサイクルで割るステップとを含むことを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
あるセグメントのデューティサイクルを調整するステップであって、それにより、前記セグメントの最大色変動を減少させる、調整するステップをさらに含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項43】
あるセグメントのデューティサイクルを調整するステップであって、それにより、前記セグメントの最大色変動を減少させる、調整するステップは、
それぞれの色について、第1デューティサイクルで、それぞれのセグメントの輝度を測定するステップと、
それぞれの色について、それぞれの色の全体輝度を前記照明パネルの全体輝度で割った比を含む公称輝度比を決定するステップと、
それぞれのセグメントについて、前記セグメントの色の全体輝度と前記セグメントの全体輝度との比を含む、それぞれの色についての輝度比を決定するステップと、
前記セグメントのそれぞれの色について、前記公称輝度比から輝度比の変動を決定するステップと、
前記公称輝度比からの輝度比の少なくとも1つの変動が第2閾値を超えることに応答して、前記セグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップであって、それにより、前記公称輝度比からの前記輝度比の少なくとも1つの変動を減少させる、調整するステップとを含むことを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記第1デューティサイクルは最大デューティサイクルを含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項45】
それぞれの色について、前記公称輝度比から輝度比の変動を決定するステップは、それぞれの色について、前記公称輝度比から輝度比の最大変動を決定するステップを含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項46】
それぞれの色について輝度比を決定するステップは、それぞれの色についてそれぞれのセグメントについて全体輝度を決定するステップを含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記セグメントの少なくとも1つの色のデューティサイクルを調整するステップは、最も低い相対輝度を有する色を選択すること、および前記選択された色の輝度に基づいて生成された係数でデューティサイクルを乗算するステップを含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項48】
固体発光デバイスの複数の第1および第2のストリングを備える照明パネルであって、前記第1ストリングはそれぞれ、第1デューティサイクルおよび第1オン状態電流レベルを有する各パルス幅変調制御信号に応答して第1の主波長を有する光を放出するように構成され、前記第2ストリングはそれぞれ、第2デューティサイクルおよび第2オン状態電流レベルを有する各パルス幅変調制御信号に応答して第2の主波長を有する光を放出するように構成される照明パネルを較正する方法であって、
前記複数の第1ストリングのうちの1つのストリングに選択的に電圧を印加するステップと、
前記電圧を印加されたストリングによって放出される光の主波長を測定するステップと、
前記電圧を印加されたストリングによって放出される光の前記主波長を所望の主波長と比較するステップと、および
前記電圧を印加されたストリングについて、前記パルス幅変調制御信号のオン状態電流レベルを調整するステップであって、前記所望の主波長に対する、前記電圧を印加されたストリングによって放出される前記主波長の差を減少させる、調整するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項49】
前記パルス幅変調制御信号の前記オン状態電流レベルを調整するステップは、前記電圧を印加されたストリングによって放出される光の前記主波長が前記所望の主波長より大きい場合に前記パルス幅変調制御信号の前記オン状態電流レベルを増加させるステップを含むことを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記パルス幅変調制御信号の前記オン状態電流レベルを調整するステップは、前記電圧を印加されたストリングによって放出される光の前記主波長が前記所望の主波長より小さい場合に前記パルス幅変調制御信号の前記オン状態電流レベルを減少させるステップを含むことを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記照明パネルは、第1の色の光を放出するように構成された複数のストリングを備える方法であって、
前記第1の色の光を放出するように構成された前記ストリングのそれぞれの主波長を測定するステップと、
前記第1の色の光を放出するように構成された前記ストリングのそれぞれの前記主波長の平均を決定するステップとを含み、
前記電圧を印加されたストリングによって放出される光の前記主波長を所望の主波長と比較するステップは、前記電圧を印加されたストリングによって放出される光の前記主波長を平均主波長と比較するステップを含むことを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記第1の色の光を放出するように構成された前記ストリングのそれぞれの前記主波長の変動を決定するステップと、
少なくとも1つのストリングについて前記パルス幅変調制御信号の前記オン状態電流レベルを調整するステップであって、それにより、前記ストリングによって放出される前記主波長の変動を減少させる、調整するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項51に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【公開番号】特開2011−151045(P2011−151045A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108512(P2011−108512)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【分割の表示】特願2008−541343(P2008−541343)の分割
【原出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】