固定不動作時間PFC制御装置
【課題】全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の平均出力電流、一定の平均出力電圧、一定の力率を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案する。
【解決手段】全波整流入力電圧に応じて正規化信号を生成するのに使用する振幅正規化回路401と、正規化信号VNORMと閾値電圧VTHとを比較して選択信号VSELを生成するのに使用するコンパレータ回路402であって、該選択信号VSELは、正規化信号が閾値電圧より高いと第1状態を表し、正規化信号VNORMが閾値電圧VTHより低いと第2状態を表すコンパレータ回路402と、第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、選択信号VSELに結合した制御端と、ゲート駆動信号VGを出力する出力端を有する駆動信号選択回路404を備える固定不動作時間PFC制御装置。
【解決手段】全波整流入力電圧に応じて正規化信号を生成するのに使用する振幅正規化回路401と、正規化信号VNORMと閾値電圧VTHとを比較して選択信号VSELを生成するのに使用するコンパレータ回路402であって、該選択信号VSELは、正規化信号が閾値電圧より高いと第1状態を表し、正規化信号VNORMが閾値電圧VTHより低いと第2状態を表すコンパレータ回路402と、第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、選択信号VSELに結合した制御端と、ゲート駆動信号VGを出力する出力端を有する駆動信号選択回路404を備える固定不動作時間PFC制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換制御装置、特にPFC(Power Factor Correction:力率改善)を電力変換応用装置に提供可能な電力変換制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1では、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)機能と力率改善機能を提供可能な従来技術のPWM/PFC回路を使用して、BUCK電力変換応用装置の入力電流IINの波形を全波整流入力電圧VFull_Waveの波形と相似させ、安定化した直流出力電圧VO(又は出力電流IO)を生成するようにBUCK変換を制御する、電力変換応用装置について説明している。図1から分かるように、電力変換応用装置は、PWM/PFC回路100、電源スイッチ101、ダイオード102、インダクタ103、負荷104を含む。
【0003】
PWM/PFC回路100を使用して、フィードバック信号VFBと全波整流入力電圧VFull_Waveに応じて駆動信号VGを生成し、それにより入力電流IINを全波整流入力電圧VFull_Waveに追従させつつ、出力電圧VO又は出力電流IOを直流値に安定化させるようにするが、フィードバック信号VFBは、通常、出力電圧VOから又は入力電流IINから導出される。
【0004】
電源スイッチ101、典型的にはMOSFET、を使用して、全波整流入力電圧VFull_Waveから出力電圧VOに電力変換を制御する。
【0005】
ダイオード102を単方向スイッチとして使用し、電源スイッチ101をオフにするとインダクタ103に蓄えたエネルギを放出するようにする。
【0006】
インダクタ103を使用して、電源スイッチをオンにすると電流の形でエネルギを蓄え、電源スイッチ101をオフにすると負荷104に蓄えたエネルギを放出するようにする。
【0007】
負荷104を、LEDで構成する抵抗負荷又は非抵抗負荷とできる。
【0008】
運転中、全波整流波形によって、VFull_Waveの電圧レベルが1周期の一部で出力電圧VOより下がると、1周期の当該部分で、エネルギはVFull_WaveからVOに変換されない。その結果、1周期に負荷104に供給されるエネルギは、VFull_Waveの振幅に左右され、振幅が大きいほど多くのエネルギが1周期に供給される。図2を参照されたい。図2では、高振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Highと低振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowの波形を、直流出力電圧VOと比較して、示している。図2から分かるように、VFull_Wave,Highでは、VFull_Wave,HighがVOより低い間には不動作時間(dead time)TdHがあり、VFull_Wave,HighがVOより高い間には動作時間(active time)TaHがあり、VFull_Wave,LowがVOより低い間には不動作時間TdLがあり、VFull_Wave,LowがVOより高い間には動作時間TaLがあり、TdHはTdLより短く、TaHはTaLより長い。従って、VFull_Wave,Highが1周期に供給するエネルギは、VFull_Wave,Lowが供給するエネルギよりも多く、それが原因で、電力変換応用装置の―力率、平均出力電流等―多くの面で矛盾が生じる。例えば、出力電流IOを、直流値ICONSTで安定化する場合、結果的に得られる出力電流IOの平均は、高振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Highに対してはICONST×TaH/(TaH+TdH)と等しくなり、低振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowに対してはICONST×TaL/(TaL+TdL)と等しくなり、TaH/(TaH+TdH)がTaL/(TaL+TdL)より大きくなることが明らかである。
【0009】
こうした矛盾する問題に鑑み、本発明は、電力変換応用装置のための不動作時間を固定可能なPFC電力変換制御装置を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の主な目的は、電力変換応用装置のための不動作時間を固定可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【0011】
本発明の別の目的は、全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の平均出力電流を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【0012】
本発明の更に別の目的は、全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の平均出力電圧を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【0013】
本発明のまた別の目的は、全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の力率を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の上記目的を達成するために、固定不動作時間PFC制御装置を提案し、該固定不動作時間PFC制御装置は、
全波整流入力電圧に応じて正規化信号を生成するのに使用する振幅正規化回路であって、該正規化信号は一定の振幅を有する振幅正規化回路と、
正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、該選択信号は、正規化信号が閾値電圧より高いと第1状態を表し、正規化信号が閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号を生成して、電力変換応用装置の入力電流を全波整流入力電圧に追従させつつ、電力変換応用装置の出力電圧又は出力電流を直流値に安定化させ続けるのに使用するPWM/PFC回路と、
第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力する出力端を有する駆動信号選択回路であって、ゲート駆動信号を、選択信号が第1状態を表すと第1駆動信号によって提供し、選択信号が第2状態を表すと第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路を含む。
【0015】
好適には、振幅正規化回路は、可変利得増幅器と、ピーク検出器と、増幅器を含む。
【0016】
好適には、可変利得増幅器を使用して、利得制御信号によって制御される利得で全波整流入力電圧を増幅して、正規化信号を生成する。
【0017】
好適には、ピーク検出器を使用して、正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成する。
【0018】
好適には、増幅器を使用して、ピーク信号と直流電圧の差を増幅することによって利得制御信号を生成する。
【0019】
審査官が本発明の目的、構造、革新的な特徴、性能を一層容易に理解できるように、添付図と共に好適実施形態を使用して、本発明について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】パルス幅変調機能と力率改善機能を提供できる従来技術のPWM/PFC回路を含む電力変換応用装置を示す。
【図2】高振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Highと低振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowの波形を、直流出力電圧VOと比較して示す。
【図3a】本発明の全波整流入力電圧に関する振幅正規化の概念について示す。
【図3b】固定不動作時間を生成するために、正規化信号の波形を直流閾値電圧と比較して示す。
【図4】本発明の好適な実施形態による固定不動作時間PFC制御装置のブロック図を示す。
【図5】本発明の好適な実施形態による図4の振幅正規化回路のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明について、好適な実施形態を示す添付図を参照して、更に詳細に説明する。
【0022】
不動作時間の矛盾に関する問題を解決するために、本発明は、振幅正規化回路を提案し、その概念について図3aで説明する。図3aで説明するように、高振幅全波整流入力電圧VFull_Wave,Highと低振幅全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowの両方を、一定の振幅VCONSTを持つ同一の正規化信号VNORMを生成するように処理し、該同一の正規化信号VNORMを使用して、固定不動作時間を生成できる。図3bを参照されたい。図3bでは、固定不動作時間を生成するために直流閾値電圧と比較した正規化信号の波形を示している。図3bに示すように、正規化信号VNORMを直流閾値電圧VTHと比較して、正規化した不動作時間TdNと正規化した動作時間TaNを生成する。
【0023】
以上特定した概念に基づいて、本発明は、固定不動作時間PFC制御装置を提案する。図4を参照されたい。図4では、本発明の好適な実施形態による固定不動作時間PFC制御装置のブロック図を示している。図4に示すように、固定不動作時間PFC制御装置400は、振幅正規化回路401、コンパレータ回路402、PWM/PFC回路403、駆動信号選択回路404を含む。
【0024】
振幅正規化回路401を使用して、全波整流入力電圧VFull_Waveに応じて正規化信号VNORMを生成するが、該正規化信号VNORMの振幅は、全波整流入力電圧VFull_Waveの振幅とは関係無く一定にする。振幅正規化回路401を実装するには、図5を参照されたい。図5では、本発明の好適な実施形態による振幅正規化回路401のブロック図を示している。図5に示すように、全波整流入力電圧VFull_Waveに応じて正規化信号VNORMを生成するのに使用する振幅正規化回路401は、可変利得増幅器501、ピーク検出器502、増幅器503を含む。
【0025】
可変利得増幅器501を使用して、利得制御信号VGCによって制御される利得で全波整流入力電圧VFull_Waveを増幅して、正規化信号VNORMを生成する。
【0026】
ピーク検出器502を使用して、VNORMのピーク電圧を表すピーク信号VPを生成する。
【0027】
増幅器503を使用して、VPと直流電圧VCONSTの差を増幅することによって利得制御信号VGCを生成する。
【0028】
負帰還構成で増幅器503の入力端を仮想短絡することにより、VPをVCONSTに近づけると、その結果VNORMの振幅が、全波整流入力電圧VFull_Waveの振幅とは無関係に一定になる。
【0029】
コンパレータ回路402を使用して、正規化信号VNORMを閾値電圧VTHと比較して、選択信号VSELを生成するが、該選択信号VSELは、正規化信号VNORMが閾値電圧VTHより高いと、第1状態(例えばハイレベルとするが、これに限定しない)を表し、正規化信号VNORMが閾値電圧VTHより低いと、第2状態(例えばローレベルとするが、これに限定しない)を表す。好適には、閾値電圧VTHを、正規化した不動作時間TdNが、可能な限り低振幅のVFull_Waveが電力変換応用装置の出力電圧より下がる時間と等しくなるレベルに設定する。
【0030】
PWM/PFC回路403を使用して、第1駆動信号VG,activeを生成する。第1駆動信号VG,activeを電源スイッチに適用した場合、該信号により、電力変換応用装置の入力電流を全波整流入力電圧VFull_Waveに追従させつつ、電力変換応用装置の出力電圧又は出力電流を、直流値に安定化させ続けられる。
【0031】
駆動信号選択回路404は、第1駆動信号VG,activeに結合した第1入力端と、第2駆動信号VG,deadに結合した第2入力端と、選択信号VSELに結合した制御端と、ゲート駆動信号VGを出力する出力端とを有し、選択信号VSELが第1状態を表すと、第1駆動信号VG,activeによってゲート駆動信号VGを提供し、選択信号VSELが第2状態を表すと、第2駆動信号VG,deadによってゲート駆動信号VGを提供する。好適には、第2駆動信号VG,deadをローレベルに設定する。
【0032】
固定不動作時間PFC制御装置400を電力変換応用装置で使用する場合、固定不動作時間TdNと固定動作時間TaN(図3bに示すように)を、VFull_Waveの振幅に関係無く生成し、それによりVFull_Waveによって1周期に供給されるエネルギを固定して、電力変換応用装置の―力率、平均出力電流等―多くの面で一貫性を持たせるようにする。例えば、出力電流IOを直流値ICONSTで安定化させる場合、結果的に得られる出力電流IOの平均を、VFull_Waveの振幅とは関係無く、ICONST×TaN/(TaN+TdN)に固定する。
【0033】
上記明細書から分かるように、本発明の固定不動作時間PFC制御装置を使用することで、電力変換応用装置を振幅の異なる様々な全波整流電圧で作動させる際に、電力変換応用装置に関して一貫した性能を獲得できる。従って、本発明は、従来技術の制御装置を改善し、特許を付与する価値があるものである。
【0034】
本発明について、例として、好適な実施形態に関して説明したが、当然ながら本発明はこれに限定されるものではない。それとは逆に、様々な変形例、同様の構成及び手順を含むことを意図しており、従って、付記した特許請求の範囲は、そうした変形例、同様の構成及び手順を全て包含するように最も広い解釈をされるべきである。
【0035】
以上の記述を纏めると、本明細書での本発明は、従来の構造より性能を強化するもので、また特許出願要件に準拠しており、相応の特許権に関して審査を受け、取得するために、特許商標局に提出するものである。
【符号の説明】
【0036】
100 PWM回路
101 電源スイッチ
102 ダイオード
103 インダクタ
104 負荷
400 固定不動作時間PFC制御装置
401 振幅正規化回路
402 コンパレータ回路
403 PWM回路
404 駆動信号選択回路
501 可変利得増幅器
502 ピーク検出器
503 増幅器
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換制御装置、特にPFC(Power Factor Correction:力率改善)を電力変換応用装置に提供可能な電力変換制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1では、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)機能と力率改善機能を提供可能な従来技術のPWM/PFC回路を使用して、BUCK電力変換応用装置の入力電流IINの波形を全波整流入力電圧VFull_Waveの波形と相似させ、安定化した直流出力電圧VO(又は出力電流IO)を生成するようにBUCK変換を制御する、電力変換応用装置について説明している。図1から分かるように、電力変換応用装置は、PWM/PFC回路100、電源スイッチ101、ダイオード102、インダクタ103、負荷104を含む。
【0003】
PWM/PFC回路100を使用して、フィードバック信号VFBと全波整流入力電圧VFull_Waveに応じて駆動信号VGを生成し、それにより入力電流IINを全波整流入力電圧VFull_Waveに追従させつつ、出力電圧VO又は出力電流IOを直流値に安定化させるようにするが、フィードバック信号VFBは、通常、出力電圧VOから又は入力電流IINから導出される。
【0004】
電源スイッチ101、典型的にはMOSFET、を使用して、全波整流入力電圧VFull_Waveから出力電圧VOに電力変換を制御する。
【0005】
ダイオード102を単方向スイッチとして使用し、電源スイッチ101をオフにするとインダクタ103に蓄えたエネルギを放出するようにする。
【0006】
インダクタ103を使用して、電源スイッチをオンにすると電流の形でエネルギを蓄え、電源スイッチ101をオフにすると負荷104に蓄えたエネルギを放出するようにする。
【0007】
負荷104を、LEDで構成する抵抗負荷又は非抵抗負荷とできる。
【0008】
運転中、全波整流波形によって、VFull_Waveの電圧レベルが1周期の一部で出力電圧VOより下がると、1周期の当該部分で、エネルギはVFull_WaveからVOに変換されない。その結果、1周期に負荷104に供給されるエネルギは、VFull_Waveの振幅に左右され、振幅が大きいほど多くのエネルギが1周期に供給される。図2を参照されたい。図2では、高振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Highと低振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowの波形を、直流出力電圧VOと比較して、示している。図2から分かるように、VFull_Wave,Highでは、VFull_Wave,HighがVOより低い間には不動作時間(dead time)TdHがあり、VFull_Wave,HighがVOより高い間には動作時間(active time)TaHがあり、VFull_Wave,LowがVOより低い間には不動作時間TdLがあり、VFull_Wave,LowがVOより高い間には動作時間TaLがあり、TdHはTdLより短く、TaHはTaLより長い。従って、VFull_Wave,Highが1周期に供給するエネルギは、VFull_Wave,Lowが供給するエネルギよりも多く、それが原因で、電力変換応用装置の―力率、平均出力電流等―多くの面で矛盾が生じる。例えば、出力電流IOを、直流値ICONSTで安定化する場合、結果的に得られる出力電流IOの平均は、高振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Highに対してはICONST×TaH/(TaH+TdH)と等しくなり、低振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowに対してはICONST×TaL/(TaL+TdL)と等しくなり、TaH/(TaH+TdH)がTaL/(TaL+TdL)より大きくなることが明らかである。
【0009】
こうした矛盾する問題に鑑み、本発明は、電力変換応用装置のための不動作時間を固定可能なPFC電力変換制御装置を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の主な目的は、電力変換応用装置のための不動作時間を固定可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【0011】
本発明の別の目的は、全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の平均出力電流を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【0012】
本発明の更に別の目的は、全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の平均出力電圧を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【0013】
本発明のまた別の目的は、全波整流入力電圧の振幅に関係無く、一定の力率を提供可能なPFC電力変換制御装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の上記目的を達成するために、固定不動作時間PFC制御装置を提案し、該固定不動作時間PFC制御装置は、
全波整流入力電圧に応じて正規化信号を生成するのに使用する振幅正規化回路であって、該正規化信号は一定の振幅を有する振幅正規化回路と、
正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、該選択信号は、正規化信号が閾値電圧より高いと第1状態を表し、正規化信号が閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号を生成して、電力変換応用装置の入力電流を全波整流入力電圧に追従させつつ、電力変換応用装置の出力電圧又は出力電流を直流値に安定化させ続けるのに使用するPWM/PFC回路と、
第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力する出力端を有する駆動信号選択回路であって、ゲート駆動信号を、選択信号が第1状態を表すと第1駆動信号によって提供し、選択信号が第2状態を表すと第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路を含む。
【0015】
好適には、振幅正規化回路は、可変利得増幅器と、ピーク検出器と、増幅器を含む。
【0016】
好適には、可変利得増幅器を使用して、利得制御信号によって制御される利得で全波整流入力電圧を増幅して、正規化信号を生成する。
【0017】
好適には、ピーク検出器を使用して、正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成する。
【0018】
好適には、増幅器を使用して、ピーク信号と直流電圧の差を増幅することによって利得制御信号を生成する。
【0019】
審査官が本発明の目的、構造、革新的な特徴、性能を一層容易に理解できるように、添付図と共に好適実施形態を使用して、本発明について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】パルス幅変調機能と力率改善機能を提供できる従来技術のPWM/PFC回路を含む電力変換応用装置を示す。
【図2】高振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Highと低振幅の全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowの波形を、直流出力電圧VOと比較して示す。
【図3a】本発明の全波整流入力電圧に関する振幅正規化の概念について示す。
【図3b】固定不動作時間を生成するために、正規化信号の波形を直流閾値電圧と比較して示す。
【図4】本発明の好適な実施形態による固定不動作時間PFC制御装置のブロック図を示す。
【図5】本発明の好適な実施形態による図4の振幅正規化回路のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明について、好適な実施形態を示す添付図を参照して、更に詳細に説明する。
【0022】
不動作時間の矛盾に関する問題を解決するために、本発明は、振幅正規化回路を提案し、その概念について図3aで説明する。図3aで説明するように、高振幅全波整流入力電圧VFull_Wave,Highと低振幅全波整流入力電圧VFull_Wave,Lowの両方を、一定の振幅VCONSTを持つ同一の正規化信号VNORMを生成するように処理し、該同一の正規化信号VNORMを使用して、固定不動作時間を生成できる。図3bを参照されたい。図3bでは、固定不動作時間を生成するために直流閾値電圧と比較した正規化信号の波形を示している。図3bに示すように、正規化信号VNORMを直流閾値電圧VTHと比較して、正規化した不動作時間TdNと正規化した動作時間TaNを生成する。
【0023】
以上特定した概念に基づいて、本発明は、固定不動作時間PFC制御装置を提案する。図4を参照されたい。図4では、本発明の好適な実施形態による固定不動作時間PFC制御装置のブロック図を示している。図4に示すように、固定不動作時間PFC制御装置400は、振幅正規化回路401、コンパレータ回路402、PWM/PFC回路403、駆動信号選択回路404を含む。
【0024】
振幅正規化回路401を使用して、全波整流入力電圧VFull_Waveに応じて正規化信号VNORMを生成するが、該正規化信号VNORMの振幅は、全波整流入力電圧VFull_Waveの振幅とは関係無く一定にする。振幅正規化回路401を実装するには、図5を参照されたい。図5では、本発明の好適な実施形態による振幅正規化回路401のブロック図を示している。図5に示すように、全波整流入力電圧VFull_Waveに応じて正規化信号VNORMを生成するのに使用する振幅正規化回路401は、可変利得増幅器501、ピーク検出器502、増幅器503を含む。
【0025】
可変利得増幅器501を使用して、利得制御信号VGCによって制御される利得で全波整流入力電圧VFull_Waveを増幅して、正規化信号VNORMを生成する。
【0026】
ピーク検出器502を使用して、VNORMのピーク電圧を表すピーク信号VPを生成する。
【0027】
増幅器503を使用して、VPと直流電圧VCONSTの差を増幅することによって利得制御信号VGCを生成する。
【0028】
負帰還構成で増幅器503の入力端を仮想短絡することにより、VPをVCONSTに近づけると、その結果VNORMの振幅が、全波整流入力電圧VFull_Waveの振幅とは無関係に一定になる。
【0029】
コンパレータ回路402を使用して、正規化信号VNORMを閾値電圧VTHと比較して、選択信号VSELを生成するが、該選択信号VSELは、正規化信号VNORMが閾値電圧VTHより高いと、第1状態(例えばハイレベルとするが、これに限定しない)を表し、正規化信号VNORMが閾値電圧VTHより低いと、第2状態(例えばローレベルとするが、これに限定しない)を表す。好適には、閾値電圧VTHを、正規化した不動作時間TdNが、可能な限り低振幅のVFull_Waveが電力変換応用装置の出力電圧より下がる時間と等しくなるレベルに設定する。
【0030】
PWM/PFC回路403を使用して、第1駆動信号VG,activeを生成する。第1駆動信号VG,activeを電源スイッチに適用した場合、該信号により、電力変換応用装置の入力電流を全波整流入力電圧VFull_Waveに追従させつつ、電力変換応用装置の出力電圧又は出力電流を、直流値に安定化させ続けられる。
【0031】
駆動信号選択回路404は、第1駆動信号VG,activeに結合した第1入力端と、第2駆動信号VG,deadに結合した第2入力端と、選択信号VSELに結合した制御端と、ゲート駆動信号VGを出力する出力端とを有し、選択信号VSELが第1状態を表すと、第1駆動信号VG,activeによってゲート駆動信号VGを提供し、選択信号VSELが第2状態を表すと、第2駆動信号VG,deadによってゲート駆動信号VGを提供する。好適には、第2駆動信号VG,deadをローレベルに設定する。
【0032】
固定不動作時間PFC制御装置400を電力変換応用装置で使用する場合、固定不動作時間TdNと固定動作時間TaN(図3bに示すように)を、VFull_Waveの振幅に関係無く生成し、それによりVFull_Waveによって1周期に供給されるエネルギを固定して、電力変換応用装置の―力率、平均出力電流等―多くの面で一貫性を持たせるようにする。例えば、出力電流IOを直流値ICONSTで安定化させる場合、結果的に得られる出力電流IOの平均を、VFull_Waveの振幅とは関係無く、ICONST×TaN/(TaN+TdN)に固定する。
【0033】
上記明細書から分かるように、本発明の固定不動作時間PFC制御装置を使用することで、電力変換応用装置を振幅の異なる様々な全波整流電圧で作動させる際に、電力変換応用装置に関して一貫した性能を獲得できる。従って、本発明は、従来技術の制御装置を改善し、特許を付与する価値があるものである。
【0034】
本発明について、例として、好適な実施形態に関して説明したが、当然ながら本発明はこれに限定されるものではない。それとは逆に、様々な変形例、同様の構成及び手順を含むことを意図しており、従って、付記した特許請求の範囲は、そうした変形例、同様の構成及び手順を全て包含するように最も広い解釈をされるべきである。
【0035】
以上の記述を纏めると、本明細書での本発明は、従来の構造より性能を強化するもので、また特許出願要件に準拠しており、相応の特許権に関して審査を受け、取得するために、特許商標局に提出するものである。
【符号の説明】
【0036】
100 PWM回路
101 電源スイッチ
102 ダイオード
103 インダクタ
104 負荷
400 固定不動作時間PFC制御装置
401 振幅正規化回路
402 コンパレータ回路
403 PWM回路
404 駆動信号選択回路
501 可変利得増幅器
502 ピーク検出器
503 増幅器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全波整流入力電圧に応じて正規化信号を生成するのに使用する振幅正規化回路であって、該正規化信号は一定の振幅を有する振幅正規化回路と、
前記正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、前記選択信号は、前記正規化信号が前記閾値電圧より高いと第1状態を表し、前記正規化信号が前記閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、前記選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力する出力端を有する駆動信号選択回路であって、前記ゲート駆動信号を、前記選択信号が前記第1状態を表すと前記第1駆動信号によって提供し、前記選択信号が前記第2状態を表すと前記第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路と
を備えることを特徴とする固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項2】
前記第1駆動信号を生成するためにPWM/PFC回路を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項3】
前記第2駆動信号をローレベルに設定することを特徴とする、請求項2に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項4】
前記振幅正規化回路は、
前記全波整流入力電圧を、利得制御信号によって制御される利得で増幅して、前記正規化信号を生成するのに使用する可変利得増幅器と、
前記正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成するのに使用するピーク検出器と、
前記ピーク信号と直流電圧の差を増幅して、前記利得制御信号を生成するのに使用する増幅器と、
を備えることを特徴とする、請求項3に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項5】
全波整流入力電圧を、利得制御信号によって制御される利得で増幅して、正規化信号を生成するのに使用する可変利得増幅器と、
前記正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成するのに使用するピーク検出器と、
前記ピーク信号と直流電圧の差を増幅して、前記利得制御信号を生成するのに使用する増幅器と、
前記正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、前記選択信号は、前記正規化信号が前記閾値電圧より高いと第1状態を表し、前記正規化信号が前記閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号と結合した第2入力端と、前記選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力するための出力端を有する駆動信号選択回路であって、前記ゲート駆動信号を、前記選択信号が前記第1状態を表すと前記第1駆動信号によって提供し、前記選択信号が前記第2状態を表すと前記第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路と
を備えることを特徴とする固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項6】
前記第1駆動信号を生成するためにPWM/PFC回路を更に備えることを特徴とする、請求項5に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項7】
前記第2駆動信号をローレベルに設定することを特徴とする、請求項6に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項8】
全波整流入力電圧を、利得制御信号によって制御される利得で増幅して、正規化信号を生成するのに使用する可変利得増幅器と、
前記正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成するのに使用するピーク検出器と、
前記ピーク信号と直流電圧の差を増幅して、前記利得制御信号を生成するのに使用する増幅器と、
前記正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、前記選択信号は、前記正規化信号が前記閾値電圧より高いと第1状態を表し、前記正規化信号が前記閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号を生成するのに使用するPWM/PFC回路と、
前記第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、前記選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力する出力端を有する駆動信号選択回路であって、前記ゲート駆動信号を、前記選択信号が前記第1状態を表すと前記第1駆動信号によって提供し、前記選択信号が前記第2状態を表すと前記第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路と
を備えることを特徴とする固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項9】
前記第2駆動信号をローレベルに設定することを特徴とする、請求項8に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項1】
全波整流入力電圧に応じて正規化信号を生成するのに使用する振幅正規化回路であって、該正規化信号は一定の振幅を有する振幅正規化回路と、
前記正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、前記選択信号は、前記正規化信号が前記閾値電圧より高いと第1状態を表し、前記正規化信号が前記閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、前記選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力する出力端を有する駆動信号選択回路であって、前記ゲート駆動信号を、前記選択信号が前記第1状態を表すと前記第1駆動信号によって提供し、前記選択信号が前記第2状態を表すと前記第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路と
を備えることを特徴とする固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項2】
前記第1駆動信号を生成するためにPWM/PFC回路を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項3】
前記第2駆動信号をローレベルに設定することを特徴とする、請求項2に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項4】
前記振幅正規化回路は、
前記全波整流入力電圧を、利得制御信号によって制御される利得で増幅して、前記正規化信号を生成するのに使用する可変利得増幅器と、
前記正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成するのに使用するピーク検出器と、
前記ピーク信号と直流電圧の差を増幅して、前記利得制御信号を生成するのに使用する増幅器と、
を備えることを特徴とする、請求項3に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項5】
全波整流入力電圧を、利得制御信号によって制御される利得で増幅して、正規化信号を生成するのに使用する可変利得増幅器と、
前記正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成するのに使用するピーク検出器と、
前記ピーク信号と直流電圧の差を増幅して、前記利得制御信号を生成するのに使用する増幅器と、
前記正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、前記選択信号は、前記正規化信号が前記閾値電圧より高いと第1状態を表し、前記正規化信号が前記閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号と結合した第2入力端と、前記選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力するための出力端を有する駆動信号選択回路であって、前記ゲート駆動信号を、前記選択信号が前記第1状態を表すと前記第1駆動信号によって提供し、前記選択信号が前記第2状態を表すと前記第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路と
を備えることを特徴とする固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項6】
前記第1駆動信号を生成するためにPWM/PFC回路を更に備えることを特徴とする、請求項5に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項7】
前記第2駆動信号をローレベルに設定することを特徴とする、請求項6に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項8】
全波整流入力電圧を、利得制御信号によって制御される利得で増幅して、正規化信号を生成するのに使用する可変利得増幅器と、
前記正規化信号のピーク電圧を表すピーク信号を生成するのに使用するピーク検出器と、
前記ピーク信号と直流電圧の差を増幅して、前記利得制御信号を生成するのに使用する増幅器と、
前記正規化信号と閾値電圧とを比較して選択信号を生成するのに使用するコンパレータ回路であって、前記選択信号は、前記正規化信号が前記閾値電圧より高いと第1状態を表し、前記正規化信号が前記閾値電圧より低いと第2状態を表すコンパレータ回路と、
第1駆動信号を生成するのに使用するPWM/PFC回路と、
前記第1駆動信号に結合した第1入力端と、第2駆動信号に結合した第2入力端と、前記選択信号に結合した制御端と、ゲート駆動信号を出力する出力端を有する駆動信号選択回路であって、前記ゲート駆動信号を、前記選択信号が前記第1状態を表すと前記第1駆動信号によって提供し、前記選択信号が前記第2状態を表すと前記第2駆動信号によって提供する駆動信号選択回路と
を備えることを特徴とする固定不動作時間PFC制御装置。
【請求項9】
前記第2駆動信号をローレベルに設定することを特徴とする、請求項8に記載の固定不動作時間PFC制御装置。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2012−249508(P2012−249508A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−274121(P2011−274121)
【出願日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【出願人】(510326359)インメンス アドヴァンス テクノロジー コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【出願人】(510326359)インメンス アドヴァンス テクノロジー コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】
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