説明

土木用調整材の製造方法および土木用調整材

【課題】採石場で発生する副産物である風化岩や硬質破砕岩等の岩ずりを破砕および選別し、これに建設副産物であるコンクリート塊を破砕および選別して所定の割合で配合し、道路工の路床や軟弱地盤の置換材、盛土法面の表面洗掘防止材等、幅広い用途に適用可能で、安定した品質を確保し、建設副産物の再利用と地域環境への影響抑制を図ることのできる土木用調整材の製造方法を提供する。
【解決手段】砕石場で砕石する際に生じる風化岩および硬質破砕岩を含む岩ずりを破砕し、最大粒径150mm以下の砕石に選別する第1工程と、採石場に搬入されたコンクリート塊を破砕し、最大粒径150mm以下のコンクリート塊片に選別する第2工程と、第1工程で選別された最大粒径150mm以下の砕石に対し、第2工程で選別された最大粒径150mm以下のコンクリート塊片を全量の15〜35%混合して、土木用調整材を得る第3工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路工の路床や軟弱地盤の置換材、盛土法面の表面洗掘防止等、幅広い用途に適用可能で、安定した品質を確保し、建設副産物の再利用と地域環境への影響抑制を目的とした土木用調整材を得る製造方法と、同製造方法によって得られる土木用調整材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
道路を舗装するときの路床材には砕石、砂利、砂が一般に用いられる。砕石は各地の砕石場で生産されるもので、まず砕石場の硬質の岩盤を火薬で破砕し、破砕した大小の原石からふるいを使って砕石に適しないものを取り除く。そして、一定のサイズ以上(通常300mm以上)に整えた原石をクラッシャーと呼ばれる破砕機で一次破砕(荒破砕)し、次いで二次破砕(細破砕)して形を整え、最後に粒度を調整して用いる。火薬で硬質な岩盤を破砕する際に生じる小サイズの原石は、砕石に適しない岩屑としてこれまで捨てられてきた。
【0003】
また、表土(一般的に土)と下層にある硬質な岩盤との間には風化した岩盤があり、火薬で下層の硬質な岩盤を破砕する際に風化した岩盤からも砕けた風化岩が混ざることがある。かかる風化岩は原石を上記のふるいで通過させる際に合わせて取り除かれる。しかし、近年コンクリート二次製品や生コン用の硬質な砕石の需要が多くなり、その影響から道路用では従来捨てられてきた風化岩を例えば下層の路盤材等に採用するなどの動きもでてくるようになった。
【0004】
また、砕石には大まかに道路用とコンクリート・アスファルト用があり、前者では上層路盤に粒度調整砕石が下層路盤にクラッシャーランが用いられ、後者では単粒砕石が用いられる。ところが、需要の変動等によりそれら砕石に余剰品が生じることがあり、かかる余剰品は再利用されることが環境上望ましい。
【0005】
さらに、他の資材として、例えば鹿児島県は火山噴出物であるシラスが広範囲に分布する地域的特徴を有しており、かかるシラスを道路工の路盤材や置換材に使用している。ただし、シラスを大規模に採取するとシラスの採取に伴う地山の崩壊のおそれや地域環境への影響があるので、その利用は限定的とされている。
【0006】
従来より、建設発生土や建設副産物などを道路工に再利用する取り組みが行なわれている。例えば、特許文献1には発生土と廃棄物焼却施設で発生したスラグを混合して路盤材や埋め戻し材に利用する例が開示されている。また、特許文献2には廃ガラスを路盤材や細骨材に用いる例が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−81210号公報
【特許文献2】特開2004−35351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これまで上記に述べた採石場で発生する副産物である風化岩や硬質破砕岩に着目し、これを土木用資材として積極的に活用する試みはなされていなかった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、採石場で発生する副産物である風化岩や硬質破砕岩等の岩ずりを破砕および選別し、これに建設副産物であるコンクリート塊を破砕および選別して所定の割合で配合し、道路工の路床や軟弱地盤の置換材、盛土法面の表面洗掘防止材等、幅広い用途に適用可能で、安定した品質を確保し、建設副産物の再利用と地域環境への影響抑制を図ることのできる土木用調整材の製造方法と、土木用調整材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る土木用調整材の製造方法は、
砕石場で硬質の岩盤を破砕する際に生じる風化岩および硬質破砕岩を含む岩ずりを破砕し、最大粒径150mm以下の砕石に選別する第1工程と、
採石場に搬入されたコンクリート塊を破砕し、最大粒径150mm以下のコンクリート塊片に選別する第2工程と、
第1工程で選別された最大粒径150mm以下の岩ずりに対し、第2工程で選別された最大粒径150mm以下のコンクリート塊片を全量の15〜35%混合して、土木用調整材を得る第3工程と、を有することを主要な特徴とする。
【0011】
ここで、第1工程において、「風化岩」とは、砕石場において、表土(一般的に土)と下層にある硬質な岩盤との間にある風化した岩盤で、火薬で硬質な岩盤を破砕する際に、風化した岩盤も同時に破砕される。このとき得られる風化岩を指す。これまでは風化岩は岩ずりとして捨てられるか一部が仮設道路の路盤材に使用されるにとどまっていたが、本発明では積極的に使用される。
【0012】
「硬質破砕岩」とは、火薬で硬質な岩盤を破砕後、大小の原石をふるいで選別し、ふるいでこれまで取り除かれていた最大粒径150mm以下の小さく硬質な破砕岩を指す。岩ずりとしてこれまで捨てられてきたものである。
【0013】
第1工程で、風化岩および硬質破砕岩は、砕石場で硬質の岩盤を火薬で破砕する際に同時にこれらの岩ずりが生じる。したがって、分別することなく、一緒にして破砕し、最大粒径150mm以下に選別する。さらに、道路用、コンクリート・アスファルト用として生産済みの硬岩(砕石)の余剰品を再生硬岩として含めることもできる。
【0014】
第2工程において、採石場に搬入されるコンクリート塊としては種々のものがある。例えば土木構造物からはコンクリート製擁壁、コンクリート製側溝、コンクリート製縁石、コンクリート製橋梁等の各破砕物があり、建築構造物からは鉄筋コンクリート製建築物、コンクリート製土間、コンクリート製塀等の各破砕物がある。砕石場には特に土木構造物からのコンクリート塊の搬入が多い。
【0015】
本発明に係る土木用調整材の製造方法によると、砕石場の副産物でありこれまで捨てられていた風化岩や硬質破砕岩を含む岩ずりを土木用調整材の主要材料として積極的に活用し、また、規格化されたリサイクルコンクリート塊片を副材料として混合することにより、建設副産物の再利用を積極的に図り、幅広い用途に適用可能な土木用調整材を得ることができる。
【0016】
また、岩ずり、コンクリート塊片いずれも最大粒径150mm以下に選別し、これらを所定の割合で混合することで、支持力やたわみに対し効果を発揮し、安定した品質の土木用調整材が得られる。
【0017】
本発明の製造方法により得られる土木用調整材の適用範囲は広く、例えば最大粒径150mm以下に選別したサイズのうち、150−0のサイズの調整材は、道路工の路体の盛土材、埋め戻し材(大規模で下層面)、軟弱地盤の置換材、法面の洗掘防止材等に適する。大粒径の粒状部材を含むため軟弱地盤等には支持力やたわみに対して効果を発揮する。また、作業機械のトラフィカビリティを確保する表面処理工法や埋立地の液状化防止材としても適用可能である。ここで、「150−0」は最大粒径が150mmで最小粒径が0mmであることを意味し、選別時に150mmのフルイを通過する150mm以下に破砕した調整材(砕石、コンクリート塊片)を指す。150mmのフルイを通過しなかったものは再度破砕される。
【0018】
また、80−0(最大粒径80mmm、最小粒径0mm)のサイズや50−0(最大粒径50mm、最小粒径0mm)のサイズの調整材は、道路工の路床置換材、埋め戻し材(小規模、大規模な場合の埋め戻し材の仕上面)、盛土底盤の排水材等に適する。
【0019】
本発明に係る土木用調整材の製造方法は、
第1工程で、砕石余剰品である再生硬岩を含めることを第2の特徴とする。
【0020】
本発明に係る土木用調整材の製造方法は、
第1工程で、最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下の異なる複数サイズの砕石に選別し、
第2工程で、最大粒径50mm以下のコンクリート塊片に選別し、
第3工程で、異なるサイズの砕石ごとにコンクリート塊片を混合して、異なる複数サイズの土木用調整材を得る、ことを第3の特徴とする。
【0021】
本発明に係る土木用調整材は、
砕石場で硬質の岩盤を破砕する際に生じる風化岩および硬質破砕岩が破砕され、最大粒径150mm以下に選別された砕石と、採石場に搬入されたコンクリート塊が破砕され、最大粒径150mm以下に選別されたコンクリート塊片とを含有し、砕石に対しコンクリート塊片が全量の15〜35%混合されていることを主要な特徴とする。
【0022】
本発明に係る土木用調整材は、
砕石に砕石余剰品である最大粒径150mm以下の再生硬岩が含まれることを第2の特徴とする。
【0023】
本発明に係る土木用調整材は、
砕石場で硬質の岩盤を破砕する際に生じる風化岩および硬質破砕岩が破砕され、最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下の異なる複数サイズに選別された砕石と、
採石場に搬入されたコンクリート塊が破砕され、最大粒径50mm以下に選別されたコンクリート塊片から、
異なるサイズ毎に砕石とコンクリート塊片が混合され、
各砕石に対するコンクリート塊片の混合率がそれぞれ全量の15〜35%である、
ことを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明に係る土木用調整材の製造方法によると、採石場で発生する副産物である風化岩や硬質破砕岩等の岩ずりを破砕および選別し、これに建設副産物であるコンクリート塊を破砕および選別して所定の割合で配合することにより、道路工の路床や軟弱地盤の置換材、盛土法面の表面洗掘防止材等、幅広い用途に適用可能で、安定した品質の土木用調整材を得ることができ、また、建設副産物の再利用と地域環境への抑制を図ることができるという優れた効果を奏する。
【0025】
また、本発明に係る土木用調整材によると、道路工の路床材として用いる場合、十分な支持力とたわみ抑制力を発揮できるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る土木用調整材の製造手順を示すフローチャート図である。
【0027】
(第1工程)
まず、砕石場で表土およびかなり風化した岩盤を除去した後、火薬により硬質の岩盤を破砕する。この際、図2に示すように、表土1と下層の硬質の岩盤2の間にある、ある程度硬質な風化した岩盤3も同時に破砕され、風化岩4が生成される。また、火薬により硬質の岩盤2を破砕する際に、同時に硬質で小さく(最大粒径150mm以下)砕けた岩石(以下、「硬質破砕岩」という)5が生じる。また、必要に応じて、道路用、アスファルト・コンクリート用の砕石の余剰品から、再生硬岩6を得る。
【0028】
次に、上記のようにして得られた風化岩4、硬質破砕岩5、再生硬岩6を破砕機7で最大粒径150mm以下になるように破砕する。破砕後の風化岩4、硬質破砕岩5、再生硬岩6は、3種類(150mm、80mm、50mm)のふるい8を順に通過させ、最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下の3つの異なるサイズの砕石に選別する。ふるい8において数字(150mm、80mm、50mm)はそれぞれふるい目の開きを指す。なお、150mmのふるいを通過しなかった砕石は破砕機7に戻し、破砕して再びふるい8を通過させる。
【0029】
上記の選別方法をより具体的に述べると、破砕後の風化岩4、硬質破砕岩5、再生硬岩6の一部を、最も開き目の大きい150mmのふるいに通過させ、最大粒径150mm以下の砕石に選別する。ふるい上に残る150mmを超える砕石は再破砕し、再び150mmのふるいに通過させ、これを繰り返す。また、破砕後の風化岩4、硬質破砕岩5、再生硬岩6の一部を、次に開き目の大きい80mmのふるいに通過させ、最大粒径80mm以下の砕石に選別する。ふるい上に残る80mmを超える砕石は再破砕し、再び80mmのふるいに通過させ、これを繰り返す。また、破砕後の風化岩4、硬質破砕岩5、再生硬岩6の一部を、最も開き目の小さい50mmのふるいに通過させ、最大粒径50mm以下の砕石に選別する。ふるい上に残る50mmを超える砕石は再破砕し、再び50mmのふるいに通過させ、これを繰り返す。このようにして最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下の異なる3サイズの砕石に選別する。
【0030】
(第2工程)
次に、砕石場に搬入されたコンクリート塊9を破砕機10で最大粒径50mm以下のコンクリート塊片となるように破砕する。破砕後のコンクリート塊片は、50mmのふるい11を通過させ、最大粒径50mm以下のコンクリート塊片に選別する。なお、50mmのふるい11を通過しなかったコンクリート塊片は破砕機10に戻し、破砕して再びふるい11を通過させる。
【0031】
(第3工程)
次に、混合調整12では、第1工程で得られた3種類(最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下)の砕石をサイズごとに分別し、これに第2工程で得られた最大粒径50mm以下のコンクリート塊片を投入し、混合する。混合作業は、例えば、バケット等を用いて行う。これにより目的とする3種類のサイズの土木用調整材12が得られる。
【0032】
混合率は、全量に対し、コンクリート塊片を15〜35%の割合とする。15〜35%としたのは、コンクリート塊片が15%未満と少ない場合、建設副産物であるコンクリート塊の再利用を促進できず、また、コンクリート塊片が35%を超えると、割合が多すぎて砕石場で生じる岩ずりの有効利用を図れないからである。また、混合率を35%以下とすることにより、後述する修正CBRを30%以上とすることができる。
【0033】
コンクリート塊片を一律最大粒径50mm以下に調製するのは、3種類の砕石に対する混合が効率よく行われるようになるからである。
【0034】
図3は、得られた土木用調整材12を道路工の路床置換材に適用した例である。また、図4は、同土木用調整材12を路体の下層部分の排水層、すなわち路体の浸透水を排水させるための排水層に適用した例である。図5は、同土木用調整材12を盛土法面の表面に洗掘防止材として適用した例である。
【0035】
図1の製造手順で得られる土木用調整材12のうち、150−0サイズ(最大粒径150mm、最小粒径0mm)は、道路工の路体の盛土材、構造物の埋め戻し材(大規模で下層面)、軟弱地盤の置換材、法面の洗掘防止材等に適する。大粒径を含むため軟弱地盤等には支持力やたわみに対して効果を発揮する。また、作業機械のトラフィカビリティを確保する表面処理工法や埋立地の液状化防止材としても適用可能である。
【0036】
また、80−0(最大粒径80mmm、最小粒径0mm)のサイズや50−0(最大粒径50mm、最小粒径0mm)のサイズの調整材11は、道路工の路床置換材、構造物の埋め戻し材(小規模、大規模な場合の埋め戻し材の仕上げ面)、盛土底盤の排水材等に適する。
【実施例】
【0037】
本発明者は、本発明に係る土木用調整材12を3種(砕石:最大粒径150mm以下、コンクリート塊片:最大粒径50mm以下、混合率:全量に対しコンクリート塊片15%、25%、35%)を準備し、図3に示す道路工の路床置換材に適用し、その支持力とたわみ量を求めた。
【0038】
一般に、道路工の路床材の場合、置換材料に砕石等の粒状材料を用いる場合、修正CBRは20%あればよいとされる(「舗装設計施工指針」より)。また、鹿児島県ではシラスを路盤材料に用いる場合、修正CBRは20%あればよいとされる(「鹿児島県道路事業の手引き」より)。ここで修正CBRは、路盤材や路床材として用いられる場合の材料の支持力の強さを表すもので、同材料の適否を判断する指標として用いられる。
【0039】
上記混合率(15%、25%、35%)の土木用調整材12を試験施工により、図3に示す道路工の路床置換材に適用し、その支持力とたわみ量を求めた結果、従来のシラス(修正CBR20%)の施工の場合に比べ、いずれも支持力が20%以上向上し、また、たわみ量も20%以上低減したことが分かった。上記混合率の土木用調整材11の修正CBRは20%を大きく超え、いずれも30%超であった。表1にそれぞれの修正CBR値を示す。このときの締固め密度は最大乾燥密度の90%である。
【0040】
【表1】

【0041】
また、本発明者は、上記混合率(15%、25%、35%)の土木用調整材12について、それぞれのスレーキング率を求めた。道路工の盛土工において、基準ではスレーキング率は30%以下となっている(「道路土工盛土工指針」より)。スレーキング試験は、試料を5サイクル乾湿繰り返しを行った後に9.5mmのふるいを通過させ、通過後の乾燥土質量と全乾燥土質量との比を求める。この求められた比をスレーキング率という。求められたスレーキング率は30%を大きく下回り、いずれも4%未満であった。
【0042】
本発明の土木用調整材12は、最大粒径150mm以下の砕石にコンクリート塊片を全量の15〜35%を混合して得るようにしており、修正CBR30%以上、スレーキング率15%以下を確保し、従来のシラス等に比べ、「強く」「安全で」「環境にやさしい」資材を実現することができた。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る土木用調整材の製造方法は、道路工の路体の盛土材、構造物の埋め戻し材、軟弱地盤の置換材、法面の洗掘防止材等に適する土木用調整材として、幅広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る土木用調整材の製造手順を示すフローチャート図、
【図2】砕石場の断面図、
【図3】本発明の製造方法により得られる土木用調整材を道路工の路床置換材に適用する例を示す説明図、
【図4】同土木用調整材を道路工の路体の排水層に適用する例を示す説明図、
【図5】同土木用調整材を盛土法面の表面に洗掘防止材として適用する例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1 表土
2 硬質の岩盤
3 風化した岩盤
4 風化岩
5 硬質破砕岩
6 再生硬岩
7,10 破砕機
8,11 ふるい
9 コンクリート塊
12 土木用調整材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
砕石場で硬質の岩盤を破砕する際に生じる風化岩および硬質破砕岩を含む岩ずりを破砕し、最大粒径150mm以下の砕石に選別する第1工程と、
採石場に搬入されたコンクリート塊を破砕し、最大粒径150mm以下のコンクリート塊片に選別する第2工程と、
第1工程で選別された最大粒径150mm以下の砕石に対し、第2工程で選別された最大粒径150mm以下のコンクリート塊片を全量の15〜35%混合して、土木用調整材を得る第3工程と、
を有することを特徴とする土木用調整材の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の土木用調整材の製造方法において、
第1工程で、砕石余剰品である再生硬岩を含めることを特徴とする土木用調整材の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の土木用調整材の製造方法において、
第1工程で、最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下の異なる複数サイズの砕石に選別し、
第2工程で、最大粒径50mm以下のコンクリート塊片に選別し、
第3工程で、異なるサイズの砕石ごとにコンクリート塊片を混合して、異なる複数サイズの土木用調整材を得ることを特徴とする、土木用調整材の製造方法。
【請求項4】
砕石場で硬質の岩盤を破砕する際に生じる風化岩および硬質破砕岩が破砕され、最大粒径150mm以下に選別された砕石と、採石場に搬入されたコンクリート塊が破砕され、最大粒径150mm以下に選別されたコンクリート塊片とを含有し、砕石に対しコンクリート塊片が全量の15〜35%混合されていることを特徴とする土木用調整材。
【請求項5】
請求項4記載の土木用調整材において、
砕石に砕石余剰品である最大粒径150mm以下の再生硬岩が含まれることを特徴とする土木用調整材。
【請求項6】
請求項4または請求項5記載の土木用調整材において、
砕石場で硬質の岩盤を破砕する際に生じる風化岩および硬質破砕岩が破砕され、最大粒径150mm以下、最大粒径80mm以下、最大粒径50mm以下の異なる複数サイズに選別された砕石と、
採石場に搬入されたコンクリート塊が破砕され、最大粒径50mm以下に選別されたコンクリート塊片から、
異なるサイズ毎に砕石とコンクリート塊片が混合され、
同砕石に対するコンクリート塊片の混合率がそれぞれ全量の15〜35%である、
ことを特徴とする土木用調整材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−158867(P2012−158867A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17317(P2011−17317)
【出願日】平成23年1月29日(2011.1.29)
【出願人】(511026717)大隅砕石協同組合 (1)
【Fターム(参考)】