説明

圧電物質含有ゴルフボール

【課題】ゴルフボールの打撃に関連するゴルフボールデータ、特に、ゴルフクラブ又はゴルフボールの適合判断、及びゴルファープロフィールデータベースにとって有用なデータを取得するための方法及びシステムの提供。
【解決手段】圧電物質部分含有ゴルフボール300は、ゴルファーがゴルフボール300をゴルフクラブによって打つ際、ゴルフボールデータの取得を可能とする。ゴルフボール300を打つゴルフクラブの衝撃力に応じて生成される圧電物質304からの出力が測定される。この測定出力に基づいて、ゴルフボールデータを取得することが可能である。得られたゴルフボールデータは、ゴルフクラブ適合システム、ゴルフボール適合システム、及びゴルファープロフィールデータベースによって使用されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電物質を含むゴルフボールに関し、特に、圧電物質含有ゴルフボールの打撃に関連するゴルフボールデータを取得するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のプレイレベルのために設計されるゴルフ道具への意識が高まり、そのような道具が出回るにつれ、ゴルファーに合った適切なゴルフクラブの選択にも進歩が見られている。同様に、ゴルフボールデザインにおける進歩と共に、ゴルファーに相応しい適切なゴルフボールの選択についても関心が高まっている。
【0003】
ゴルファーに合うゴルフクラブの適合(選択)は周知されており、ゴルフプロショップでは通例のサービスとなっている。あるゴルファーのために適切なクラブを決めるには、典型的には、ゴルファーの身体的特徴、例えば、身長、腕の長さ、性別、及び年齢などに関する情報、及び、ゴルファーのスウィング特徴、例えば、クラブヘッドスピード及びアタック角度などに関する情報の組み合わせが用いられる。
【0004】
ゴルフボールの適合は比較的新しいプロセスであり、一般に、ゴルファーに対する質問表から収集される主観的データと、客観的なスウィング特徴、例えば、クラブヘッドスピード、ボールスピード、打ち上げ角度、アタック角度、バックスピン、サイドスピン、及び総距離などとの組み合わせを使用する。
【0005】
さらに、ゴルファーは、自らのゴルフスウィングに関連するデータ及び全体的ゴルフプレイを追跡し、歴史的データを蓄積すること、又は、ゴルファープロフィールを創り上げることに興味を持つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、当該技術分野では、ゴルフボール打撃に関連するゴルフボールデータを取得するための方法及びシステムが求められている。具体的には、ゴルファーのスウィングに関連するゴルフボールデータであって、ゴルフクラブ適合システム、ゴルフボール適合システム、及びゴルファープロフィールデータベースにとって有用なデータを、ゴルファーが便利に、簡単に取得することを可能とする方法及びシステムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一局面において、本発明は、カバー、コア、及び圧電物質部分を含むゴルフボールにおいて、圧電物質部分が、カバーとコアの間に配置されるゴルフボールを提供する。
【0008】
別の局面では、本発明は、ゴルフボールデータを取得するためのシステムであって、圧電物質部分、該圧電物質部分と関連する出力を測定するためのセンサー、及び、センサーによって測定される出力を受信するためにセンサーと通信する検出器を有するゴルフボールを含み、検出器が、出力を用いてゴルフボールデータを取得することを特徴とする、システムを提供する。
【0009】
別の局面では、本発明は、ゴルフボール打撃データを取得する方法であって:圧電物質部分を有するゴルフボールを準備すること;該ゴルフボールがゴルフクラブによって打たれるとき、圧電物質部分と関連する出力を測定すること;圧電物質部分と関連する測定出力を既知のゴルフボールデータと相関させて、ゴルフクラブによって打たれるゴルフボールに関連するゴルフボール打撃データを取得すること;及び、ゴルフボール打撃データを記録することを、を含む方法を提供する。
【0010】
本発明の他のシステム、方法、特色、及び利点は、当業者には明白であろうし、或いは、下記の図面及び詳細な説明を精査することによって明白となろう。そのような追加のシステム、方法、特色、及び利点は全て、本明細書及び本概要の範囲に含まれ、本発明の範囲に含まれ、且つ、下記の特許請求項によって保護されることが意図される。
【0011】
本発明は、下記の図面及び説明を参照することによってさらによく理解することが可能である。図面の成分は必ずしも実尺に合致するものではなく、強調はむしろ本発明の原理の具体的説明に置かれる。さらに、図面において、同じ参照数字は、種々の投影図を通じて対応する部品を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ゴルフボール及びゴルフクラブを備える試験スタンドに臨むゴルファーの等尺図である。
【図2】検出器/受信機の近傍に置かれる試験スタンドにおけるゴルフボールの拡大等尺図である。
【図3】圧電物質含有ゴルフボールの、様々な例示実施態様の断面図である。
【図4】内部送信機及びメモリー保存を備える、圧電物質層含有ゴルフボールの例示実施態様の分解図を示す。
【図5】ゴルフクラブによってまさに打たれようとする、圧電物質部分含有ゴルフボールの等尺図である。
【図6】ゴルフクラブによって打たれる、圧電物質部分含有ゴルフボールの等尺図である。
【図7】変形下にある、圧電物質部分含有ゴルフボールの等尺図である。
【図8】変形後の、圧電物質部分含有ゴルフボールの等尺図である。
【図9】内部送信機からの信号を送信する、圧電物質部分含有ゴルフボールの等尺図である。
【図10】圧電物質含有ゴルフボールから受信機への信号送信に関する、例示実施態様の断面図である。
【図11】検出器による、圧電物質部分含有ゴルフボールからの信号検出に関する例示実施態様の断面図である。
【図12】受信機への、圧電物質部分含有ゴルフボールからの信号送信に関する例示実施態様の断面図である。
【図13】受信機への、圧電物質部分含有ゴルフボールからの信号送信に関する例示実施態様の断面図である。
【図14】ゴルフボールの圧電物質部分において出力を発生させる方法の実施態様のフローチャートを示す。
【図15】ゴルフボール中の内部センサーからデータを取得する方法の例示実施態様のフローチャートである。
【図16】ゴルフボール中の圧電物質からの出力を感知することによってデータを取得する方法の例示実施態様のフローチャートである。
【図17】ゴルフボールデータを使用するための各種実施態様の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
圧電物質含有ゴルフボールの打撃に関連するゴルフボールデータを取得するためのシステムを、図1及び2に示す。図1では、受信機106を含む試験スタンド100は、ゴルファー102がゴルフボール104をゴルフクラブ108によって打つことが可能となるように設けられる。試験スタンド100は、ゴルファー102によって打たれる際の、ゴルフボール104に関連するゴルフボールデータを、受信機106を用いて取得することが可能である。
【0014】
図2を参照すると、受信機106の近傍に配置されるゴルフボール104及びゴルフクラブ108を含む試験スタンド100が示される。ゴルフボール104は、ゴルフクラブ108のクラブフェース200による衝撃時、圧縮されて測定可能な出力を生成する、下記により詳細に記載される圧電物質を含む。受信機106は、該測定可能な出力に関連する信号を受信するためにアンテナ202を含むことが可能である。測定可能出力に関連する信号に基づいて、本システムは、ゴルフボールの打撃に関連するゴルフボールデータを取得することが可能である。
【0015】
圧電物質とは、機械的力を印加されると電位差を生じる一群の物質である。印加される力に応じて、圧電物質の中に該印加力に比例する電圧が発生する。同様に、逆作用も可能である、すなわち、印加電圧は、圧電物質に対し圧縮力を生ずる。極めてよく知られる一つの圧電物質はクォーツであり、これは、典型的には、腕時計に使用される。外にも多くの、各種結晶、セラミック、及びポリマーを含む、天然及び合成物質が圧電性を有する。
【0016】
一実施態様では、圧電物質は圧電ポリマーである。ある場合、圧電ポリマーとしては、ただしこれらに限定されないが:ポリフッ化ビニール(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン-ポリフッ化ビニリデン(PTFE-PVF2)、及び、他のポリマー類、コポリマー類、及びセラミックポリマー混合物が挙げられる。
【0017】
一般に、ゴルフボールは、種々の構成において製造することが可能であり、種々の材料から組成することが可能である。ゴルフボールの構成としては、ただしこれらに限定されないが、ツーピース、スリーピース、又はフォーピース構成が挙げられる。各構成はカバーを含む。ある場合、カバー材料としては、ただしこれらに限定されないが、ウレタン、バラタ、合成バラタ、Surlyn(登録商標)、エラストマー、及びその他の材料が挙げられる。ゴルフボールの内方組成物は、コア、マントル、及び、ゴルフボールが、ツーピース、スリーピース、又はフォーピース構成であるかどうかに応じて、さらに追加のコア又はマントル層を含んでもよい。ゴルフボールの内方組成物は、種々の材料、ただしこれらに限定されないが:天然ゴム、バラタ、合成ゴム、プラスチック、熱可塑性材料、ポリマー、エラストマー、樹脂、及びその他の材料、及び材料の組み合わせなどを含んでもよい。
【0018】
一例示実施態様では、圧電物質部分は、ゴルフボールの中に注入されてもよい。ある実施態様では、圧電物質部分は、ゴルフボールの層であってもよい。別の実施態様では、圧電物質部分はフィルムであってもよい。さらに別の実施態様では、圧電物質部分は、ゴルフボールの中に取り込まれる固体物質であってもよい。
【0019】
図3は、ゴルフボールの内部に配置される圧電物質部分の、様々な例示態様を示す。第一例示実施態様では、ゴルフボール300は、カバー302、圧電物質部分304、及びコア306を含んでもよい。図3に示すように、圧電物質部分304は、カバー302及びコア306の間に配置されてもよい。この実施態様では、圧電物質部分304は、カバー302の下側に配置される。ある場合、圧電物質部分304は、コア、マントル、及び付加的コア又はマントル層の間、又は、それらの任意の組み合わせの間に配置されてもよい。別の場合では、圧電物質部分304は、コア、マントル、及び付加的コア又はマントル層の内の一つ以上を含む、ゴルフボール300の1層を含んでもよい。別の実施態様では、圧電物質部分304は、カバー302の外側に配置されてもよい。さらに別の実施態様では、ゴルフボール300のカバー302は、圧電物質から組成されてもよい。
【0020】
図3を参照すると、第2例示実施態様では、ゴルフボール320は、カバー322、圧電物質部分324、コア326、内部センサー328、及び接続リード330を含んでもよい。この実施態様では、内部センサー328は、圧電物質部分324からの出力を、接続リード330を通じて検出、測定してもよい。別の実施態様では、内部センサー328は、圧電物質部分324からの出力を測定するのに接続リードを含まなくともよい。ある場合、ゴルフボールのコア、マントル、及び付加的コア又はマントル層の内の一つ以上が、導電物質を含んでもよい。別の場合、ゴルフボール320のカバー322は、導電物質を含んでもよい。
【0021】
図3は、カバー342、圧電物質部分344、マントル346、内部センサー348、接続リード350、及びコア352を含むゴルフボール340の第3例示実施態様を示す。この実施態様では、内部センサー348は、コア352及びマントル346を貫通する接続リード350を通じて、圧電物質部分324からの出力を検出、測定してもよい。
【0022】
図3を参照すると、第4例示実施態様において、ゴルフボール360は、カバー362、圧電物質部分364、コア366、内部センサー368、及び接続リード370を含んでもよい。この実施態様では、内部センサー368は、ゴルフボール360の一セクションにそって圧電物質部分364のごく近傍に配置される。別の実施態様では、内部センサー368は、ゴルフボール360において、圧電物質部分364に対し異なる関係で配置されてもよい。ある場合では、圧電物質部分364は、ゴルフボール360の一セクションの中に含まれてもよい。ある場合では、ゴルフボール360のカバー362における証印(図示せず)が、圧電物質部分364を含む、ゴルフボール360のセクションの位置を示してもよい。
【0023】
図3は、カバー382、圧電物質部分384、マントル386、内部センサー388、及びコア390を含むゴルフボール380の第5例示実施態様を示す。この実施態様では、内部センサー388は、圧電物質部分384と接触する。ある実施態様では、ゴルフボール380のカバー382における証印(図示せず)が、ゴルフボール380内における内部センサー388の位置を示してもよい。
【0024】
図4は、ゴルフボール320内における内部センサーの例示実施態様を示す。図4に示すように、ゴルフボール320は内部センサー328を含んでもよい。この実施態様では、内部センサー328は、アンテナ400、送信機402、及びデータ保存デバイス404を含む。内部センサー328は、ゴルフボール320がゴルフクラブによって打たれるとき、圧電物質部分324からの出力を、接続リード330を通じて受信してもよい。ある場合には、圧電物質部分324からの出力は電圧であってもよい。別の場合では、圧電物質部分324からの出力は電流であってもよい。ある実施態様では、内部センサー328は、圧電物質部分324からの出力を測定するためのプロセッサー又は回路を含んでもよい。電圧又は電流を測定するためのプロセッサー又は回路は、当該技術分野で公知のものであればいずれの種類のものであってもよい。
【0025】
図4を参照すると、この実施態様では、送信機402は、圧電物質部分324からの測定出力を、アンテナ400を介して受信機(図示せず)に送信してもよい。一実施態様では、データ保存デバイス404は、圧電物質部分324からの測定出力を記録してもよい。ある実施態様では、データ保存デバイス404は、圧電物質部分324からの測定出力を、ゴルフボール打撃データに相関させる相関情報を含んでもよい。別の実施態様では、データ保存デバイス404は、内部センサー328が、打たれるゴルフボール320の、一つを超える場合について、圧電物質部分324からの、それぞれと関連する複数の出力を記録することを可能としてもよい。
【0026】
図5-9は、ゴルフクラブ108によって打たれる、圧電物質部分含有ゴルフボールの例示実施態様について、その一連の画像を示す。図5を参照すると、圧電物質部分324及び内部センサー328を有するゴルフボール320は、受信機106の近くにあるところが示される。ゴルファー(図示せず)は、ゴルフボール320に向かってゴルフクラブ108を振り下ろす。図6において、ゴルフクラブ108のクラブフェース200は、ゴルフボール320に接触する。クラブフェース200がゴルフボール320に接触すると、運動エネルギーが、クラブフェース200からゴルフボール320に伝えられる。図7を参照すると、ゴルフボール320に伝えられる運動エネルギーによって、ゴルフボール320は変形を受ける。この変形は、圧電物質部分324を圧縮する。
【0027】
図8を参照すると、ゴルフボール320の変形、及び、圧電物質部分324の圧縮は、圧電物質部分324の中に電荷を発生させる。圧電物質部分324の出力は、ゴルフボール320の内部に包含される内部センサー328によって感知されてもよい。ある場合では、内部センサー328によって感知される、圧電物質部分324からの電荷は、内部センサー328を賦活する電力を供給してもよい。図8を参照すると、この実施態様では、内部センサー328は、電荷を測定し、その測定電荷を、ゴルフボール打撃データと相関させることが可能である。ゴルフボール打撃データとしては、ただしこれらに限定されないが:変形量、変形角度、ボールスピード、バックスピン、サイドスピン、合計スピン、及び、その他の、ゴルフボールに関連するパラメータなどが挙げられる。
【0028】
図9に示すように、一旦内部センサー328が圧電物質部分324からの電荷を感知すると、内部センサー328は、このゴルフボール打撃データを受信機106に送信することが可能である。一実施態様では、送信900は、受信機106のアンテナ200によって受信される高周波信号であってもよい。別の実施態様では、送信は、光学的、聴覚的通信形態を含んでもよいし、受信機との、その他の通信形態を含んでもよい。
【0029】
図10-13は、受信機又は検出器と通信する、圧電物質部分含有ゴルフボールの、様々の例示実施態様を示す。図10は、圧電物質部分1004及び内部センサー1008を含むゴルフボール1000の例示実施態様を示す。内部センサー1008は、圧電物質部分1004からの感知出力に関連する信号1010を、ゴルフボールカバー材料1002の外面1006をアンテナとして用いる送信機(図示せず)を介して送信してもよい。ある場合、外面1006は、導電性ペイントを含んでもよい。一実施態様では、外面1006は、金属性ペイントを含んでもよい。別の場合、ゴルフボールカバー材料1002は、導電性材料を含んでもよい。受信機106は、ゴルフボール1000からの信号1010を受信するためにアンテナ202を含むことが可能である。
【0030】
図11を参照すると、ゴルフボール1100の例示実施態様は、圧電物質部分1104を含む。ゴルフボール1100がゴルフクラブによって打たれるとき、圧電物質部分1104の圧縮は、圧電物質部分1104の中に電荷1106を発生させる。電荷1106は、ゴルフボール1100の近傍に配置される検出器1112によって感知されてもよい。この実施態様では、検出器1112は、ゴルフボール1100が打たれた後移動する際、該ゴルフボールからの電荷1106に関連する磁場1108を感知するための磁場センサー1110を含む。別の実施態様では、検出器1112は、圧電物質部分1104からの出力を検出するために他のセンサーを用いてもよい。
【0031】
図12を参照すると、ゴルフボール1200の別の例示実施態様は、圧電物質部分1204及び内部センサー1206を含むことが可能である。この実施態様では、内部センサー1206は、圧電物質部分1204からの出力を検出し、該検出出力に関連する信号1210を、内部アンテナ1208を用い、送信機(図示せず)を介して送信してもよい。図12に示すように、受信機106は、ゴルフボール1200からの信号1210を受信するためのアンテナ202を含む。
【0032】
図13に示す、別の例示実施態様では、ゴルフボール1300は、圧電物質部分1304及び内部センサー1306を含む。この実施態様では、内部センサー1306は、内部アンテナ1308及びデータ保存デバイス1310を含む。データ保存デバイス1310は、ゴルフボール1300がゴルフクラブによって打たれるとき発生する、内部センサー1306からのデータを保存してもよい。一実施態様では、データ保存デバイス1310は、ゴルフボール1300を複数回打つゴルファーに関連するデータを記録するために使用してもよい。別の実施態様では、データ保存デバイス1310は、プレイ中、ゴルフボール、例えば、ゴルフボール1300を打つゴルファーに関連するデータを記録するために使用してもよい。
【0033】
ゴルフボール1300は、データ保存デバイス1310中に保存されるゴルフボール打撃データを含む信号1316の、ゴルフボール1300からの送信を誘発するよう、ゴルフボールデータ記録ユニット1314の近くに置くことが可能である。一実施態様では、ゴルフボール記録ユニット1314は、ゴルフボール1300中の圧電物質部分1304の圧縮を誘発するよう磁場を発生してもよい。この圧縮は、圧電物質部分1304において電荷を発生し、それを用いて内部センサー1306を賦活してもよい。この実施態様では、内部センサー1306は、内部アンテナ1308を用い、メモリー保存1310中に保存されるゴルフボール打撃データを含む信号1316を、送信機(図示せず)を介して送信してもよい。ゴルフボールデータ記録ユニット1314は、アンテナ1312を介して信号1316を受信することが可能である。ある実施態様では、ゴルフボールデータ記録ユニット1314は、ゴルフボール1300と通信するためにRFID技術を用いてもよい。別の実施態様では、ゴルフボールデータ記録ユニット1314は、ゴルフボール1300からのゴルフボール打撃データを受信するのに、電磁的、光学的、聴覚的、又はその他の通信形式のいずれを用いてもよい。
【0034】
例示の実施態様では、ゴルフボールデータ記録ユニット1314はプロセッサーを含んでもよい。種々の実施態様において、ゴルフボールデータ記録ユニット1314は、種々のハードウェア及びソフトウェア形態として支給されてよい、すなわち、ただしこれらに限定されないが:コンピュータ、スマートフォン、またはその他の、プロセッサーを含む携帯デバイス、ネットワークを通じてサーバーに接続される端末、及び、データを処理するための、他のハードウェア又はソフトウェア形態として支給されてもよい。
【0035】
図14は、ゴルファーがゴルフクラブによって打つ際に、ゴルフボールの圧電物質部分に出力を発生させる方法1400の例示実施態様を示す。図14に示すステップの順序は例示的であって、こうでなければならないというものではない。第1ステップ1402において、ゴルファーは、ゴルフクラブによって圧電物質部分を含むゴルフボールを打つ。第2ステップ1404において、ゴルフボールは、ゴルフクラブによる衝撃力のために変形する。第3ステップ1406において、衝撃力によって引き起こされる変形は、ゴルフボールの圧電物質部分を圧縮する。ステップ1408では、圧電物質部分の圧縮は、電荷を発生し、これは、ゴルフボールの圧電物質部分を賦活する。ステップ1410では、賦活される圧電物質部分からの出力が測定される。ある実施態様では、出力は電圧であってもよい。別の実施態様では、出力は電流であってもよい。
【0036】
図15は、圧電物質部分含有ゴルフボール中の内部センサーからデータを取得する方法1500の例示実施態様を示す。図15に示すステップの順序は例示的であって、こうでなければならないというものではない。第1ステップ1502において、ゴルフボール中の内部センサーは、ゴルフボールの圧電物質部分からの出力を検出する。内部センサーは、圧電物質部分からの検出出力を、ゴルフボール打撃データと相関させる回路を含んでもよい。ある場合には、回路は、圧電物質の測定出力と、ゴルフボール打撃データとの間の、既知の相関値を含むデータベースにアクセスするプロセッサーを含むことが可能と考えられる。別の場合では、回路は、圧電物質部分からの検出出力に特定量を掛けて、該出力をゴルフボール打撃データに相関させる回路を含んでもよい。圧電物質部分からの検出出力をゴルフボール打撃データに相関させることが可能な、様々の回路を設けてもよい。ゴルフボール打撃データとしては、ただしこれらに限定されないが:変形量、変形角度、ボールスピード、バックスピン、サイドスピン、合計スピン、及び、ゴルフボールに関連するその他のパラメータが挙げられる。
【0037】
ある実施態様では、圧電物質からの出力とゴルフボール打撃データの間において相関を実行してもよい。圧電物質は、該物質に印加される衝撃力の量に比例する電荷を発生するので、ゴルフボール打撃データについて、衝撃力及びゴルフボール特性に関する知識に基づいて相関を実行することが可能である。ある場合では、この相関は、ゴルフスウィングロボットを用いて、既知の構造を持つゴルフボールを複数回打たせ、その打たれるゴルフボールに関連する測定データを収集することによって生成することが可能である。ゴルフスウィングロボットは、当該技術分野において周知されるが、ゴルフクラブを、あらかじめプログラムされた一組の指示に従って一定に振ることが可能なものであれば、いずれのタイプのロボットを使用してもよい。ある実施態様では、結果は、圧電物質の測定出力とゴルフボール打撃データの間の既知の相関を含むデータベースを含むことが可能である。別の場合では、圧電物質の測定出力を、ゴルフボール打撃データに対して相関させることが可能なプログラムを実行するためにプロセッサーを使用してもよい。
【0038】
一つの例示実施態様では、得られるゴルフボール打撃データは、ボールスピードとスピン率を含む。ボールスピードとは、ゴルフクラブのクラブヘッドによる衝撃後の、ゴルフボール速度の測定値である。圧電物質の出力は、クラブヘッドの、ゴルフボールに対する衝撃力に比例するから、ボールスピードは、圧電物質において検出される電流の測定値に基づいて決定することが可能である。ゴルフボールのスピンは、飛行中におけるゴルフボールの回転である。スピンは、飛行方向に逆らう回転、すなわち、バックスピン、及び、スピン方向に対して横向きの回転、すなわち、サイドスピンを含む。合計スピンとは、バックスピンとサイドスピンのベクトル加算である。ゴルフボールのスピン率とは、ゴルフボールが、飛行中その軸上において回転するスピードである。典型的には、スピン率は、1分当たりの回転(rpm)として測定される。ゴルフボールのスピンは、ゴルフボールの変形量に関連する。ゴルフボールの変形量は、圧縮されたときの圧電物質の出力の大きさに基づいて決定することが可能である。変形量に基づいて、スピン率を決定することが可能である。取得してもよい、種々のゴルフボール打撃データとしては、ただしこれらに限定されないが:変形量、変形角度、ボールスピード、スピン率、バックスピン、サイドスピン、及び、ゴルフボールに関連するその他のパラメータが挙げられる。
【0039】
図15を参照すると、第2ステップ1504において、内部センサーは、上述の一つ以上の実施態様に従って、送信機を介してゴルフボール打撃データを送信する。ある場合、内部センサーは、圧電物質部分からの出力によって賦活されてもよい。別の場合では、内部センサーは、バッテリー又はコンデンサーなどのエネルギー保存デバイスを含んでもよい。第3ステップ1506において、内部センサーから送信されるゴルフボール打撃データは、検出器によって受信されてもよい。図15を参照すると、ゴルフボール打撃データが受信されたなら、このボールデータは、ゴルフボール記録ユニットによって記録されてもよい。ある実施態様では、記録ユニットは、検出器と一緒に含まれてもよい。別の実施態様では、ゴルフボール記録ユニットは、検出器と通信する別ユニットであってもよい。検出器は、上述の受信機又はゴルフボール記録ユニットの内の、任意の一つ以上の実施態様であってもよい。ステップ1510において、記録されるゴルフボール打撃データは、他のシステム、すなわち、図17を参照しながら後述されるもの(下記参照)を含むシステムに出力されてもよい。ある場合では、ゴルフボール打撃データは、その後の他のシステムへの出力に備えて記録されてもよい。別の場合では、ゴルフボール打撃データは、他のシステムに直ちに出力されてもよい。
【0040】
図16は、ゴルフボールにおける圧電物質からの出力を感知することによってデータを取得する方法1600の例示実施態様を示す。図16に示すステップの順序は例示的であって、こうでなければならないというものではない。第1ステップ1602において、検出器は、ゴルフクラブによって打たれるときの、ゴルフボールの圧電物質部分からの出力を感知する。図11を参照しながら前述したように、検出器は、ゴルフボールが打たれた後移動する際、該ゴルフボールの圧電物質部分からの出力に関連する磁場を感知するための磁場センサーを含んでもよい。ステップ1604において、検出器は、圧電物質部分からの感知出力を、ゴルフボール打撃データに相関させる。検出器は、この相関を実行するために、前述のような回路を含んでもよい。
【0041】
図16を参照すると、ゴルフボール打撃データが、圧電物質部分からの感知出力に基づいて相関されたならば、このゴルフボール打撃データは、ステップ1606において、ゴルフボール記録ユニットによって記録されてもよい。ある実施態様では、記録ユニットは、検出器と一緒に含まれてもよい。別の実施態様では、ゴルフボール記録ユニットは、検出器と通信する別ユニットであってもよい。検出器は、上述の受信機又はゴルフボール記録ユニットの内の、任意の一つ以上の実施態様であってもよい。ステップ1608において、記録されるゴルフボール打撃データは、他のシステム、すなわち、図17を参照しながら後述するものを含むシステムに出力されてもよい。ある場合では、ゴルフボール打撃データは、その後の他のシステムへの出力に備えて記録されてもよい。別の場合では、ゴルフボール打撃データは、他のシステムに直ちに出力されてもよい。
【0042】
図17は、ゴルフボール打撃データを使用するための様々な実施態様の模式図1700である。ゴルフボール打撃データ1702は、上述の一つ以上の実施態様を用いて取得されてもよい。ゴルフボール打撃データ1702はコンピュータ1704に伝送されてもよい。ある実施態様では、コンピュータ1704としては、ただしこれらに限定されないが:デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、サーバー、スマートフォン、又は、プロセッサーを含むその他のポータブルデバイス、ネットを通じてサーバーに接続される端末、及び、データを処理するための他のハードウェア又はソフトウェア形態が挙げられる。
【0043】
図17を参照すると、コンピュータ1704によって、得られたゴルフボール打撃データは、各種システムによって使用可能とされてもよい。一実施態様では、ゴルフボール打撃データ1702は、ゴルフボール適合システム1708に接続して使用されてもよい。本発明の方法及びシステムに従って圧電物質によってゴルフボールから取得されるゴルフボール打撃データは、係属中であり、共通の所有者による米国特許第____号、最近では、2009年7月7日出願、名称「ゴルフボール適合分析のための方法およびシステム("Method and System for Golf Ball Fitting Analysis")」なる、米国特許出願公開第12/498,364号において開示されるシステム中の成分として使用してもよい。なお、この特許文書を引用により本明細書に含める。
【0044】
図17を参照すると、一実施態様では、ゴルフボール打撃データ1702は、ゴルフクラブ適合システム1710と接続して使用されてもよい。本発明の方法及びシステムに従って圧電物質によってゴルフボールから取得されるゴルフボール打撃データは、ゴルフボールに関連する入力データを用いてクラブの選択を決定するゴルフクラブ適合システムであるならば、いずれのシステムの成分として使用してもよい。
【0045】
別の実施態様では、図17に示すように、ゴルフボール打撃データ1702は、ゴルファープロフィールデータベース1712と接続して使用されてもよい。ある場合、ゴルファープロフィールデータベース1712は、ゴルファーに関連する過去のデータを含んでもよい。別の場合では、ゴルファープロフィールデータベース1712は、ゴルファーのスウィングに関連するゴルフボール打撃データを含んでもよい。ある実施態様では、ゴルファープロフィールデータベース1712は、ゴルファーのインプット及び情報を保存してもよい。これによって、ゴルファーは、しばらく経ってから再評価して、自分のプレイが時間と共にどのように変化したかを決定することが可能となると考えられる。これによってさらに、ゴルファーは、異なる高度及び気候を持つ異なる場所においてプレイするに際し、その保存データに対するそれらのインプットを変えるだけで準備することが可能となると考えられる。これによってさらに、旅行又は引っ越しの場合でも、その情報の携帯が可能となると考えられる。
【0046】
本発明の方法及びシステムに従って圧電物質によってゴルフボールから取得されるゴルフボール打撃データは、さらに広範な競技選手データ保存、分析、及び抽出システムの一部とされてもよい。このシステムでは、人口動態統計及びゲーム統計が、各種プログラムによる検討又は分析用として、及び、選手のプレイに相応しい新規器具の推薦用として保存される。このようなプログラムまたはデータは、コンピュータ1704、すなわち、プロセッサーを含む携帯デバイス、例えば、スマートフォン又はその他のパーソナルコンピューティングデバイスなどの上を走らせることが可能であり、それによって、これらのデータの閲読を互いに承認し合ったユーザー同士がそのデータを共有する可能性が得られると考えられる。ある場合では、インターネット1706が、ゴルフボール打撃データ1702を、他のコンピュータ又はサーバーに送信するのに使用されてもよく、そこにおいてそのデータは、保存、分析、及び共有される。
【0047】
上述の実施態様の外に、圧電物質含有ゴルフボールは、圧電物質の特性を利用する他のシステムにおいて使用されてもよい。例えば、システム及び方法は、圧電物質含有ゴルフボールに電圧を印加して、そのゴルフボールに圧縮力を発生させることも可能と考えられる。このようなシステム及び方法では、圧縮力を用いて、ゴルフクラブのクラブフェースに対し、ゴルフボールの更なる押出または反跳を発生させること、又は、スピン低下のために、衝撃前にゴルフボールのカバーを硬くすることも可能であると考えられる。
【0048】
これまで本発明の各種実施態様が説明されてきたわけであるが、この説明は、限定的であるよりはむしろ例示的であることを意図するものであり、本発明の範囲内において、さらに多くの実施態様及び実行例が可能であることは当業者には明白であろう。したがって、本発明は、添付の特許請求項及びその等価物に徴することを除き、限定されてはならない。さらに、種々の改変及び変更が、添付の特許請求項の範囲内において実行することが可能である。
【符号の説明】
【0049】
300 ゴルフボール
302 カバー
304 圧電物質部分
306 コア
320 ゴルフボール
322 カバー
324 圧電物質部分
326 コア
328 内部センサー
330 接続リード
340 ゴルフボール
342 カバー
344 圧電物質部分
346 マントル
348 内部センサー
350 接続リード
352 コア
360 ゴルフボール
362 カバー
364 圧電物質部分
366 コア
368 内部センサー
370 接続リード
380 ゴルフボール
382 カバー
384 圧電物質部分
386 マントル
388 内部センサー
390 コア
400 アンテナ
402 送信機
404 データ保存デバイス


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー、
コア、
圧電物質層、
を含むゴルフボール。

【請求項2】
前記圧電物質層が、ポリフッ化ビニリデン材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴルフボール。

【請求項3】
前記圧電物質層が、前記カバーの下側近傍に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のゴルフボール。

【請求項4】
前記ゴルフボールが、前記圧電物質層によって生成される出力を検出するための内部センサーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴルフボール。

【請求項5】
前記内部センサーが、送信機及びアンテナを含むことを特徴とする、請求項4に記載のゴルフボール。

【請求項6】
前記内部センサーが、データ保存デバイスをさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載のゴルフボール。

【請求項7】
前記内部センサーが、前記コアの内部に配置され、前記圧電物質層が、該コアと前記カバーの間に配置され、且つ、リードが、該内部センサーを該圧電物質層に接続することを特徴とする、請求項4に記載のゴルフボール。

【請求項8】
圧電物質部分を有するゴルフボール、
該圧電物質部分に関連する出力を測定するためのセンサー、
該センサーによって測定される出力を受信するために、該センサーと通信する検出器において、該出力を用いてゴルフボール打撃データを取得する検出器、
を含む、ゴルフボール打撃データを取得するためのシステム。

【請求項9】
前記センサーが、前記ゴルフボールの内部に配置される内部センサーであることを特徴とする、請求項8に記載のシステム。

【請求項10】
前記内部センサーが、送信機及びアンテナをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載のシステム。

【請求項11】
前記検出器が、前記ゴルフボール内部の前記送信機によって送信される信号を受信するアンテナを含む受信機であることを特徴とする、請求項10に記載のシステム。

【請求項12】
前記ゴルフボールが、
カバー、
コア、
を含み、
前記圧電物質部分が、該コア及び該カバーの間に配置される層を含む、
ことを特徴とする、請求項8に記載のシステム。

【請求項13】
前記圧電物質層が、ポリフッ化ビニリデン材料を含むことを特徴とする、請求項12に記載のシステム。

【請求項14】
前記検出器が、前記ゴルフボール打撃データを、少なくともゴルフボール適合システム、ゴルフクラブ適合システム、又はゴルファープロフィールデータベースに伝送することを特徴とする、請求項8に記載のシステム。

【請求項15】
圧電物質部分を有するゴルフボールを準備すること、
該ゴルフボールがゴルフクラブによって打たれる際、該圧電物質部分に関連する出力を測定すること、
該圧電物質部分に関連する測定出力を、既知のゴルフボールデータと相関させてゴルフボール打撃データを取得すること、
該ゴルフボール打撃データを記録すること、
を含む、ゴルフボール打撃データを取得する方法。

【請求項16】
前記ゴルフボールがゴルフクラブによって打たれる際、前記圧電物質部分に関連する出力を測定する工程が、
該ゴルフボールの内部から該圧電物質部分に関連する出力を感知すること、
該感知出力を、該ゴルフボール内部の送信機から、該ゴルフボール外部の受信機へ送信すること、
を含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【請求項17】
前記圧電物質部分が、前記ゴルフボールのカバーとコアの間に配置される層を含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【請求項18】
前記圧電物質部分を有するゴルフボールを準備する工程が、該ゴルフボールの中に圧電物質の層を注入することを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【請求項19】
前記圧電物質部分が、ポリフッ化ビニリデン材料を含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【請求項20】
前記記録されるゴルフボール打撃データを、少なくともゴルフボール適合システム、ゴルフクラブ適合システム、又はゴルファープロフィールデータベースに出力することをさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−200641(P2011−200641A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−44186(P2011−44186)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)