説明

地下シェルターおよび地下シェルター耐力間仕切壁形成方法

【課題】 耐震性、防水性に加え、有事の際に使用される破壊兵器や自然災害の強大な破壊エネルギー、また放射線・電磁波などの特殊な性質と効果を持つ要素に対し、確実に内部を防護できるより安全性の高い地下シェルターを提供する。
【解決手段】 地盤面からおよそ5〜6mの深さの穴を掘り、そこにシェルター外殻床スラブ3を設け、その上にシェルター内殻1を設置する。次にシェルター内殻1の内部に耐力間仕切壁6を設け、その後シェルター外殻2を設け一体化する。必要であれば、シェルター外殻の壁部及び天井部の外表面側またはシェルター内殻面側に中性子線遮蔽殻4を設け、その後土で覆い埋め戻すことにより構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐震性・防水性に加え、遮蔽性・耐久性・機能性を追究した、より安全性の高い地下シェルターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまでに、地下シェルターや地下室について様々なものが考えられている。いずれも地下に空間を設けることについては同じであるが、両者の構造についてはその目的から異なる考え方が必要になる。一般的に地下室は、オーディオルーム・音楽レッスン室・居間・寝室など、趣味・娯楽性を中心とした居室としての利用が多く、住宅用地下室としての法的条件を満たす構造の範囲内で、より短い工期でより安価に構築できることが望まれ、開発課題としてもこの点が優先される傾向があるといえる。一方、地下シェルターでは、想定する外部からの様々な危険要素に対し内部の人や物品を安全に保護することが第一目的であり、前者に対しより質実剛健な構造と危険要素に対する専門的な防護構造を必要とする。
【0003】
特開2005−240452号(特許文献1)に記載される地下シェルターの本体構造は、地中に打ち込んだ複数の杭に支持された耐圧盤上に、高強度コンクリートからなるボックス状のシェルター内殻を設け、このシェルター内殻の底面を除く壁および天井面である外表面を鉄板からなるシェルター外殻で覆い、さらに鉄板の外表面およびシェルター内殻の底面と耐圧盤との間を防水塗膜で覆った構造としている。
【0004】
特開平9−78609号(特許文献2)に記載される地下室の本体構造は、形鋼などの芯材の外表面側に金属板が固定され、内部側には非金属系内板が固定された床パネル・壁パネル・天井パネルにより、短辺方向は門形ラーメン構造、長辺方向を耐震壁構造としたボックス状のユニットを複数設置接合して躯体とし、またその外表面全域を有機溶剤塗膜と合成樹脂塗膜および合成樹脂モルタルで覆った構造としている。
【0005】
特開平11−21916号(特許文献3)に記載される地下室の本体構造は、床部を鉄筋コンクリートからなる基礎スラブ、壁部を鋼製壁パネル、天井部を鋼製屋根パネルからなる構造とし、特に鋼製壁パネルの下端部を基礎スラブのコンクリート中に埋設して形成されることを特徴としている。
【0006】
特開平11−21917号(特許文献4)に記載される地下室の本体構造は、床部を鋼製床パネルまたは鉄筋コンクリート、壁部を鋼製壁パネル、天井部を鉄骨ばりと木質板、またはコンクリートや鉄筋コンクリートで構成する構造とし、壁パネルの防蝕・防錆と埋め戻しを兼ねて鋼製壁パネルの外表面側にコンクリート壁を設けるとしている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−240452号公報
【特許文献2】特開平9−78609号公報
【特許文献3】特開平11−21916号公報
【特許文献4】特開平11−21917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、これら4つの文献に記載の地下シェルターおよび地下室の構造について、いくつかの課題があるといえる。
【0009】
特開2005−240452(特許文献1)に記載される地下シェルターは、耐圧盤上に高強度コンクリートからなるシェルター内殻を設け、耐圧盤との接合面であるシェルター内殻底面部を除く形でシェルター内殻の外表面を鉄板からなるシェルター外殻で覆っている。したがって、この床部からシェルター本体内部への水の侵入が発生することが考えられ、シェルター外殻のさらに外側にゴムアスファルトからなる防水塗膜を形成し、底面と耐圧盤との間にも同様の防水塗膜を形成することで、底面部からの水の侵入を防止するとしている。このシェルター本体底面部と耐圧盤との構造について、目的を満足するためにはまだ課題が残っていると考えられる。例えば、軟弱な地盤で地下水位の高い地中において、シェルター本体が杭に支持される耐圧盤ときわめて高い付着力を持つ形で接合されていれば問題ないといえるが、底面と耐圧盤との間に形成された防水塗膜の上にシェルター本体が設置される形となるため、大地震発生時には、周囲の地盤の液状化による大きな浮力と揺れによる剪断力が加わり、シェルター内殻底面部が防水塗膜から剥離し、または耐圧盤から防水塗膜とともに浮上するという現象が発生すると考えられ、また、わずかでも防水塗膜に傷などの欠陥が発生すると、ここから水がシェルター内部へと侵入していくことも考えられ、耐震性・防水性について課題といえる。また、設置深さが浅く覆土の厚さが薄い場合には、鉄板が外表面に配置されているため、耐火性・耐熱性についても課題といえる。
【0010】
地下シェルターは、爆風や爆風による衝撃波・振動・放射線・爆弾の破片・ダスト・ガス・火災および熱・電磁波などに対して、建設コストや地盤条件等に適合する形で、これらによる内部への影響を最小限とすることが求められ、そのため設置深度を大きくし、その天井表面部を覆土することが望ましい。しかし、目的とする構造物を鋼製地下室とする特開平9−78609号(特許文献2)については、形鋼・金属外板・内面側非金属系内板からなるボックス状ユニット、特開平11−21916号(特許文献3)・特開平11−21917号(特許文献4)については鋼製パネルまたは鉄筋コンクリートスラブが主要構造体となっており、シェルター本体をこれらの構造部材で構成した場合、大きな外力に対して十分な強度的安全性・耐震性を確保するには限界がある構造といえ、また、遮蔽性を高めるために設置深度を大きくすることも土圧が大きくなることから困難といえ課題といえる。特開平11−21917号(特許文献4)については、鋼製地下室の周囲には、鋼製壁パネルの防蝕・防錆のためのコンクリート壁が地下室外周壁回りの埋め戻しを兼ねて構築されるが、この場合、外力に抵抗するための構造計算上導かれたコンクリート壁とはいえず、地下シェルターに備わるべき強度を確保できる基本構造・考え方とはいえない。
【0011】
また、特開平11−21916号(特許文献3)については、前項の強度的安全性の課題に加え、コンクリートからなる床スラブと壁パネルの接合部において、壁パネル下端部を包み込むコンクリートにクラックと呼ばれるひび割れが発生しやすいと考えられ、これが原因で漏水する可能性もあり、防水性についても課題といえる。
【0012】
さらに、特開平11−21917号(特許文献4)は、前々項の強度的安全性・耐震性・遮蔽性の課題に加え、特に天井部が鉄骨ばりと木質板からなるものとするときは、洪水時の浸水を防止するには非常に不利な構造といえ、放射線・火災や熱に対する遮蔽性・断熱性と気密性にも課題が残る。
【0013】
以上、4つの特許文献に記載されている構成は、耐震性や防水性についてその性能を有しているといえるが、いずれも有事の際に使用される破壊兵器や自然災害による強大な破壊エネルギー、また放射線・電磁波などの特殊な性質と効果を持つ要素に対し、確実に内部を防護できるものとはいえない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、耐震性・防水性に加え、遮蔽性・耐久性・機能性をさらに追究し、上記のような問題点を解決した、より安全性の高い地下シェルターに関するものである。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明に係わる地下シェルターは、地中に設けた高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻床スラブ上に、金属板からなるボックス状のシェルター内殻を設置し、シェルター外殻床スラブを除く残りのシェルター内殻の外表面の周囲を高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻で覆った。
【0016】
地中に設けた高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻床スラブ上に、金属板からなるボックス状のシェルター内殻を設置し、シェルター外殻床スラブを除く、残りのシェルター内殻の外表面の周囲を高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻で覆い地中に覆土して埋設するものとしたので、ボックス状シェルター本体の上下前後左右の6面全てをシェルター内殻と外殻それぞれで構成することになり、全面にわたって同質の装甲壁を構築することになる。特に、金属板をシェルター外殻の外表面側ではなく内面側に配置することで、耐火・耐熱性能を備えつつ全方位に於いて水や湿気を確実に遮蔽することができ、耐火性・耐熱性・防水性に関する課題を解決することができる。
【0017】
また、シェルター本体へ作用する地震動、爆発にともなう衝撃波・爆風圧などの破壊的外力に対して十分に抵抗する強度を確保するため、シェルター外殻については構造計算に基づいてその品質と形状寸法を設定する。このように、理論的に導かれた数値に基づいて高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻を形成し外力に抵抗する構造とする。したがって、シェルター内殻については、この外力を負担しない構造とすることができ、施工上必要とされる耐変形強度と防水性・電磁波遮蔽性等を満足するものとすることができる。
【0018】
また、ガンマ放射線の遮蔽は、ガンマ放射線の遮蔽に効果のある重い元素を多く含む金属板からなるシェルター内殻と、同じく重い元素を多く含むシェルター外殻の天井スラブのコンクリート、さらに設置深度を大きくして重い元素を多く含む土を覆土することで、ガンマ放射線を非常に効果的に遮蔽することができる。
【0019】
また、中性子線の遮蔽は、原子核に吸収・捕獲されやすいように中性子線の速度を十分に減速して低速度の中性子線にすることが重要で、水素は中性子とほぼ同じ質量であるため中性子を減速させる効果が極めて高く、中性子線遮蔽材には、水素あるいは水を多く含んだ物質(水・コンクリート・パラフィンなど)が使われる。コンクリートは、水を7〜20%と多く含んでいる上にセメントや砂の主要成分であるカルシウムやシリコンは低速度の中性子線に対して水素と同程度の吸収能力があることから中性子線に対する優れた遮蔽材といえ、また、鉄筋の主成分である鉄は、高速度の中性子線については減速しにくいが低速度の中性子線に対しては水素の約10倍もの吸収能力があり、高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻と、シェルター内殻の金属板を鉄板とした場合の2重構造は、中性子線遮蔽にも大変効果的である。
【0020】
また、本発明に係わる地下シェルターは、金属板を鉄板とするボックス状のシェルター内殻とした。
【0021】
また、本発明に係わる地下シェルターは、金属板からなるボックス状のシェルター内殻がハンチ用面取り面を持つ構造とした。
【0022】
また、本発明に係わる地下シェルターは、金属板からなるボックス状のシェルター内殻が複数の標準化されたユニットやパネルからなる構造とした。
【0023】
また、本発明に係わる地下シェルターは、金属板からなるボックス状のシェルター内殻とシェルター本体全体を覆う地盤とを接地アース部材でつなぎ、電気的に接地アースした。接地アース部材としては、金属製コードや金属製棒・金属製板、あるいはこれらの組み合わせが考えられる。
【0024】
また、本発明に係わる地下シェルターは、シェルター外殻を構成する高強度鉄筋コンクリートに導電性繊維または導電性粉末を混入し、シェルター外殻に導電性を持たせた。ここでいう導電性繊維または導電性粉末とは、炭素繊維・炭素粉末・金属粉末などである。
【0025】
また、本発明に係わる地下シェルターは、シェルター外殻の外表面側または内殻面側を中性子線遮蔽物質が含まれている部材で覆い、シェルター本体を内殻・外殻・中性子線遮蔽殻から形成した。ここでいう中性子線遮蔽物質が含まれている部材とは、高密度ポリエチレン樹脂およびこのポリエチレン樹脂に酸化ホウ素を添加したものを、平板状・ブロック状に成型した部材などである。なお、この中性子線遮蔽殻がポリエチレン板などで熱や火災に弱い場合、シェルター出入口部など影響を受けやすいと考えられる部位については、シェルター外殻の内殻面側に設けることで対応することができる。
【0026】
また、本発明に係わる地下シェルターは、シェルター外殻を構成する高強度鉄筋コンクリートに粉末または粒状の中性子線遮蔽物質を含む材料を混入して形成した。ここでいう中性子線遮蔽物質は、炭化ホウ素・濃縮ホウ素などである。この濃縮ホウ素は、天然のホウ素であるホウ素−10(10B)とホウ素−11(11B)の2種類の同位体(陽子の数が同じで中性子数が異なる)のうち、中性子線の吸収能力が優れている10Bの自然界での存在比約20%の濃度を、ほとんど吸収能力のない11Bの濃度に対し、全体として95%程度まで高め、天然のホウ素に比べ約5倍の中性子線吸収能力を持つものである。
【0027】
また、本発明に係わる地下シェルターは、金属板からなるボックス状のシェルター内殻の内部に高強度鉄筋コンクリートからなる耐力間仕切壁をシェルター外殻から分離させて設け、シェルター内殻の内部を2つ以上に多区画室化して形成した。
【0028】
また、本発明に係わる地下シェルターの耐力間仕切壁は、シェルター内殻の天井部に設けられた開口部から生コンクリートを流し込み、その後、金属板からなる蓋で開口部をふさぐことにより形成した。
【0029】
また、本発明に係わる地下シェルターの耐力間仕切壁は、高強度鉄筋コンクリートと金属板から形成した。
【0030】
また、本発明に係わる地下シェルターは、地中に設けたシェルター外殻床スラブの側面と、地中に設けた撤去しない土留矢板・土留杭・土留柱列壁・土留連続地中壁とを一体化させた土留一体型シェルター外殻床スラブを持つものとした。
地中に設けられる地下シェルターは、その地盤条件によっては、地震動などの大きな揺れや振動によって起こる地盤の液状化現象に影響を受けやすい。このような状況下では、地下シェルター本体底部に鉛直上向きの大きな浮力が働き、地下シェルターといえども、それ自体が浮上する危険性がある。完全に浮上することはないとしても、地下シェルター上部に地上構造物を構築している場合、この浮上が原因で、地上構造物に傾きや致命的な悪影響を与えてしまう可能性がある。また、このような地盤条件下で地下シェルターを建設する場合は掘削工事に先立ち土留工事を必要とする。土留工事は、地盤の掘削に伴い周辺地盤の崩壊を防ぐための工事であるが、これには親杭矢板工法・鋼矢板工法・柱列工法・連続壁工法などの方法がある。それぞれに適した地盤条件下で、強固な土留効果を発揮するが、この土留めに用いている土留部材を撤去せずに、土留部材に組み付けた鉄筋・形鋼をシェルター外殻床スラブを構成する鉄筋とコンクリートと一体化することで、地震動などによる液状化現象の影響をきわめて受けにくい構造とすることができる。
【0031】
また、本発明に係わる地下シェルターは、地中に設けたシェルター外殻床スラブの側面およびシェルター外殻壁面と、地中に設けた撤去しない土留矢板・土留杭・土留柱列壁・土留連続地中壁とを一体化させた土留一体型シェルター外殻を持つものとした。通常、シェルター外殻壁面は、シェルター外殻床スラブの形成後、シェルター内殻を設置し、その後、シェルター内殻を覆うように、作業員が鉄筋および型枠を組み立てて生コンクリートを流し込み形成されるが、この土留一体型シェルター外殻壁面は、シェルター外殻床スラブを形成した後、シェルター内殻設置前に、シェルター内殻設置予定場所側から作業員がシェルター外殻壁面部の鉄筋を先に組み立て、その後シェルター内殻を設置してシェルター壁面部の生コンクリートを流し込む手順でシェルター外殻壁面を形成する。
【0032】
また、本発明に係わる地下シェルターは、地中に設けたシェルター外殻床スラブの底面と地中に打ち込んだ杭とを接続固定して一体化させた杭一体型シェルター外殻床スラブを持つものとした。この杭は、軟弱な地盤にシェルターを設置する場合に設け、地盤を掘削後、その掘削底面部を整地し、この杭を安定した地盤まで地中に打ち込む。その後、シェルター外殻床スラブ内に収まるよう所定の高さで杭を切断し、掘削底面部に均しコンクリートを形成後、シェルター外殻床スラブを形成する。
【発明の効果】
【0033】
本発明による地下シェルターは、地震による震動、爆発に伴う衝撃波・爆風圧・振動・熱・火災・ガンマ線・中性子線・爆弾の破片・ダスト・ガス・電磁波・地下水および洪水の要素から効果的に内部を防護することができる。また、覆土されることで、地下シェルター本体も発見されにくくなり防犯性を向上させることができる。
【0034】
シェルター内殻を構成する金属板を鉄板とする場合、シェルター内殻はシェルター外殻の強アルカリ性を持つコンクリートで包まれるため、シェルター内殻を構成する鉄板の外表面に酸化皮膜が形成され、特別な防蝕・防錆塗膜を別途形成することなく高い耐久性を持たせることができる。特に、熱膨張係数がほぼ等しい鉄とコンクリート、そして両者の高い付着力により効果的に一体形成することが可能で、地中に設けた強力な装甲壁とすることができる。
【0035】
金属板からなるボックス状シェルター内殻がハンチ用面取り面を持つ構造としたので、シェルター内殻の外表面を覆う形で設けられるシェルター外殻の内殻面側を、ハンチを持つ、力学的により安定なコンクリート形状とすることができ、また、ハンチ部の鉄筋にハンチ筋を組み入れることが可能となり、シェルター外殻に大きな強度的安全性を持たせることができる。
【0036】
一般的な鋼製地下室と同様、工場にて標準化されたユニットやパネルを現場にて組み立てる方式を採用することができ、短期間での組立設置が可能となり、しかも、シェルター外殻の生コンクリート充填時にはシェルター内殻が型枠の機能を果たすため、型枠工事費を低減化できるとともに工期短縮につなげることができる。さらに、地震動や衝撃・振動によって内部の内装部材を剥離させないための下地材固定金物としての機能も兼ねることができる。
【0037】
金属板からなるボックス状のシェルター内殻とシェルター本体全体を覆う地盤とを接地アース部材でつなぎ電気的に接地アースしたので、電磁波遮蔽性能をより高めることができる。
【0038】
高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻について、非導電性であるコンクリートに炭素繊維や炭素粉末を混入させ導電性コンクリートとすることで、電気的に金属板からなるシェルター内殻と一体となり、相乗効果的に電磁波遮蔽性を高めることができる。
【0039】
シェルター外殻の外表面側または内殻面側を、中性子線吸収物質を含む部材で覆い、シェルター本体が内殻・外殻・中性子線遮蔽殻からなるものとすることで、より強力な中性子線遮蔽性能を持たせることができる。また、中性子線遮蔽能力を持つ板状に形成した部材で構成される中性子線遮蔽殻でシェルター外殻の外表面の壁部と天井部を覆う場合、これをシェルター外殻の壁部のコンクリート打設時の型枠として利用することもでき、建設コストの削減を可能とすることができる。
【0040】
シェルター外殻を構成する高強度鉄筋コンクリートに粉末または粒状の中性子線吸収物質を含む材料を混入させることで、シェルター外殻の中性子線遮蔽性能を飛躍的に高めることができる。
【0041】
金属板からなるボックス状のシェルター内殻の内部に、耐力間仕切壁をシェルター外殻から分離させて設けることで、シェルター外殻から耐力間仕切壁に水や水分が及ぶことを防げるので防水性を損なうことない。また、シェルター内殻の内部を2つ以上に多区画室化することになり、耐震性・耐爆性を飛躍的に向上させることができるとともに、各区画室は、それぞれの目的に応じて利用することができ、地下シェルター内部の機能性をより高めることができる。例えば、地下シェルター内部を出入口室・主室・副室・機械室などと区分けすることができる。出入口室は、外部の汚染空気の主室への侵入防止のためのエアロック室として、機械設備類を一つにまとめた機械室は、騒音・振動・排ガス・熱などを隔離することができ、副室は物置室としてなど、各室に機能性を持たせることができる。
【0042】
シェルター内殻の天井部に設けられた開口部から生コンクリートを流し込み、その後、金属製蓋で開口部をふさぎ、耐力間仕切壁を高強度鉄筋コンクリートからなるものとしたので、シェルター本体に確実な防水性を持たせながら、シェルター本体の強度を大幅に高めることができる。この生コンクリートの流し込み用の開口部は、シェルター内殻の外表面側と内部側とを上下方向に貫通する形で設け、予め設けた鉄筋・型枠の上端部の充填しにくい部分まできっちりと生コンクリートを充填することを可能とし、任意の位置に任意の壁厚で想定する強度を持つ耐力間仕切壁とすることができ、また、万一の区画室内の火災に対しても十分に耐えうる耐火隔壁とすることができる。
【0043】
高強度鉄筋コンクリートと金属板からなる耐力間仕切壁とすることで、電磁波遮蔽性能を持つ耐力間仕切壁を形成することができる。また、金属板は耐力間仕切壁の生コンクリートの流し込み時の型枠として機能させることができ、高強度鉄筋コンクリートと一体化して形成することができ、施工性の良い優れた耐久性を持つ耐力間仕切壁とすることができる。この電磁波遮蔽性能を持つ耐力間仕切壁は〔0056〕項で述べる、簡易仕様の地下シェルターにおいて特に必要とされる。
【0044】
地中に設けたシェルター外殻床スラブの側面と、地中に設けた撤去しない土留矢板・土留杭・土留柱列壁・土留連続地中壁などの土留め構成部材とを一体化させた、土留一体型シェルター外殻床スラブを形成することで、土留部材が持つ鉛直下向きの引き抜き抵抗力と液状化現象時に発生する鉛直上向きの浮力とを相殺することができ、大幅に耐震性を向上させることができ、軟弱な地盤にも地下シェルターを設置することができる。これにより、耐震性および強度的安全性に関する課題は解決することができる。
【0045】
地中に設けたシェルター外殻床スラブの側面およびシェルター外殻壁面と地中に設けた撤去しない土留矢板・土留杭・土留柱列壁・土留連続地中壁などの土留め構成部材とを一体化させた、土留一体型シェルター外殻を形成することで、土留め部材が持つ鉛直下向きの引き抜き抵抗力と液状化現象時に発生する鉛直上向きの浮力とを相殺することができ、シェルター本体と土留部材とのより確実な一体化により、さらに耐震性を高めることができる。また、この構成は、土留部材とシェルター外殻の間に鉄筋・型枠組み立て用作業通路を設ける必要がないので掘削工事の範囲を小さくすることができるとともに、この部分の埋戻土を施工する必要もなくなり、より経済的に大幅な耐震性向上を実現することができる。
【0046】
地中に設けたシェルター外殻床スラブの底面と地中に打ち込んだ杭とを一体化させた、杭一体型シェルター外殻床スラブを形成することで、大きな床面積を持つ地下シェルターでも、地震動による土圧変動や浮力などの外力に対する抵抗性を大きくすることができ、より耐震性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい形態を示す。
図1は、本発明の地下シェルターを示す一部切欠した構造概念図である。これは、地盤面よりも低い位置に建設される地階部のみの基本的な概念を示している。
地盤面からおよそ5〜6mの深さの穴を掘り、底面部の整地を行った後、主に測量などの作業性を向上させるための均しコンクリート22を打設してシェルター設置の準備を行う。その後、この上にシェルター本体のうち最も低い位置にあたる高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻床スラブ3を設け、その上に金属板からなるシェルター内殻1を設置する。次にシェルター内殻1の内部に高強度鉄筋コンクリートからなる耐力間仕切壁6を形成し、その後、シェルター内殻1のシェルター外殻床スラブ3側を除く外表面の周囲を覆うようにシェルター外殻2を形成する。
【0048】
必要であれば、シェルター外殻2の壁部及び天井部の外表面側またはシェルター内殻1面側に中性子線遮蔽殻4を設け、その後土で埋め戻す。図1では、中性子線遮蔽殻4は、シェルター外殻2の表面を覆う形で示されているが、これは、シェルター内殻1およびシェルター外殻2の間に挟み込む場合も同じ効果と見なすことができる。
【0049】
また、シェルター内殻1の内部に形成される高強度鉄筋コンクリートからなる耐力間仕切壁6は、図10・図11のように、予めシェルター内殻1の内部側に、任意の位置に任意の壁厚の耐力壁を形成するための型枠ガイド16を設けておくことで、シェルター内殻1の設置後、精度良く速やかに鉄筋17・型枠18を組み立てることができ、そして、耐力間仕切壁6を形成するシェルター内殻1の天井部に設けられた開口部19から生コンクリートを流し込むことで、耐力間仕切壁6を形成する上端部まできっちりと生コンクリートを打設することができ、頑丈で極めて高い気密性を持つ耐力壁・隔壁とすることができる。なお、コンクリート充填後、金属製蓋20で開口部19をふさぐため、耐力間仕切壁6とシェルター外殻2とを分離させることになり、防水性を損なうことはない。
【0050】
図2は、シェルター内殻1の外観図で、複数の標準化されたユニットまたはパネルから構成されている。例えば、図4(実施の形態を示す地階平面図)と対比すると、ユニットAおよびBは出入口室(1a)、ユニットCは出入口室(1a)と機械室(1d)、ユニットDは主室(1b)、ユニットEは主室(1b)と副室(1c)、ユニットFは副室(1c)、ユニットGは、非常脱出トンネル(1e)とすることができる。
【0051】
また、同様の方式を採るこれまでのボックス型地下室などのユニットまたはパネルの場合、組立後のボックス状の隅部の出来形が全て直角の接合面となっている。しかし、地下シェルターの場合、大きな外力に抵抗するための高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻2を設ける必要があり、このシェルター外殻2をより理想的なコンクリート出来形および配筋とするため、金属板からなるシェルター内殻1の外表面側の隅部に、シェルター外殻2の内側にハンチを設けるためのハンチ用面取り部を設けた。これにより、鉄筋にハンチ筋を組み入れることが可能となり、鉄筋コンクリートの出来形をより理想的な形とすることができる。また、このシェルター内殻1は、コンクリート打設時の内側の型枠を兼ねており、型枠工事費を低減化できると同時に、工期の短縮化を達成することができる。
【0052】
図3(図3−A、図3−B)は、図1を地中に埋設した地階標準断面を示しており、地下シェルター建設工事の掘削工事の際に設けられる土留工事部材の一部を撤去することなく地下シェルター本体と一体化する概念を示した図である。
図3−Aは、地中に設けられた高強度鉄筋コンクリートや導電性高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻床スラブ3と土留部材7を鉄筋・鋼材・コンクリートで一体化したもので、図3−Bは、シェルター外殻床スラブ3とシェルター外殻2の壁面と土留部材7とを、鉄筋・鋼材・コンクリートで一体化したものを示している。また、この構成は、土留部材とシェルター外殻の間に設ける約1.0〜0.7mの鉄筋・型枠組み立て用作業通路を設ける必要がないので掘削工事の範囲を小さくすることができる。杭8は、その上部の一部をシェルター外殻床スラブ3と一体化したものを示している。これらにより、地下水位が高く軟弱な地盤である場所に建設する場合でも、より高い耐震性を持たせることができる。
【0053】
また、図3において、覆土5も地下シェルターにとっては重要な意味を持っており、シェルター外殻2の天井表面部上の覆土5により、火災による熱や放射線災害によるガンマ放射線の遮蔽性能も大幅に向上させることができると同時に、地上部から地下シェルター本体を発見しにくくすることもでき、防犯性も向上させることができる。
【0054】
また、図3において接地アース部材9は、シェルター内殻1とシェルター本体の外表面を覆う地盤とを、電気的に接合し接地アースしたものである。図12は、均しコンクリート22を打設する前に金属棒11を地盤に打ち込み、その後、均しコンクリート22および高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻床スラブ3を設け、その上に、シェルター内殻1を設置後、金属棒11の上端とシェルター内殻1に設けられた接続金物とを金属製コード10でつなぎ、その後、これらをシェルター外殻2で覆ったことを示している。これにより、電磁波遮蔽性能をより高めることができ、シェルター外殻2やシェルター外殻床スラブ3に導電性高強度鉄筋コンクリートを採用する場合、さらに相乗効果を発揮することができる。
【0055】
図4は、本発明である地下シェルターの好ましい形態を示す地階平面図である。図4において、1aは出入口室であり、1bは主室、1cは副室、1dは機械室、1eは非常脱出トンネルである。これら区画室は耐力間仕切壁6で隔てられている。また、シェルター本体は、シェルター内殻1とシェルター外殻2、あるいは、シェルター内殻1とシェルター外殻2と中性子線遮蔽殻4からなる、2重または3重構造となっている。
【0056】
図5〜9は、図4に示される各縦断面図である。
本発明による地下シェルターは、その出入口部の地上突出部の形状により、標準仕様(図5・図7)と簡易仕様(図8・図9)の2通りがある。これは、シェルター建設予定地の洪水による浸水災害の可能性を含めた立地条件や、建設費用などを含めた顧客の要望により選択される。図5・図7の標準仕様では、シェルター内殻1とシェルター外殻2、中性子線遮蔽殻4からなる地上突出部があり、また出入口部には爆発に伴う衝撃波・爆風圧・振動・放射線・爆弾の破片・ダスト・ガス・火災および熱・電磁波・洪水に対し、内部を防護する性能を有するシェルター内殻一体型装甲ドアー12が設けられており、あらゆる災害に対し万全の構造といえる。
【0057】
しかし、洪水による浸水災害が発生することが明らかに考えにくい地域において、図8・図9のように、地上部階段踊り場より上部に位置するシェルター内殻1およびシェルター外殻2からなる突出部および地上部出入口部のシェルター内殻一体型装甲ドアー12を敢えて形成しない簡易仕様とすることもできる。ただし、簡易仕様の場合、このままでは電磁波遮蔽性が失われるので、この場合、出入口室(1a)と隣接する区画室を隔てる耐力間仕切壁6について、高強度鉄筋コンクリートと金属板からなる電磁波遮蔽性を持つ耐力間仕切壁6とすることで解決することができる。
【0058】
また、標準仕様と簡易仕様それぞれにおいて、出入口室(1a)には、螺旋階段および直階段からなる昇降施設が設けられており、地下シェルターの埋設深さに対し効果的に対応することができる。出入口室(1a)と主室(1b)、出入口室(1a)と副室2(1d)、主室(1b)と副室1(1c)とを隔てる耐力間仕切壁6には、耐力間仕切壁一体型装甲ドアー13が設けられており、例えば、標準仕様の場合、出入口室をエアロック室および放射性物質などを排除する除染室として、副室1(1c)を物置、副室2(1d)を機械室としてなど、シェルターとして機能させるに必要な空間を確保することができる。
【0059】
緊急避難用地下シェルターとして利用する場合、非常脱出トンネル(1e)は、必ず出入口室(1a)以外の区画室に設ける必要がある。これは、シェルター内殻一体型装甲ドアー12・耐力間仕切壁一体型装甲ドアー13が開かない場合や出入口室(1a)内で火災が発生した場合など、シェルター内が危険な状態で脱出しなければならないと判断した場合に、安全かつ確実に地上へ脱出することを支援するための専用通路である。なお、この非常脱出トンネル(1e)は、シェルター内殻1そのものであり、ユニット・パネル化することで、任意の位置に設けることができる。また、非常脱出トンネル(1e)の室内部側とトンネル出口部側に小型装甲ドアー14を、途中に装甲ハッチ15を設けることが望ましい。
【0060】
また、図5〜9の各図において、シェルター本体を構成する中性子線遮蔽殻4は、火災による炎や熱に対する配慮として、地中部についてはシェルター外殻2の外表面側、地上部付近から上部についてはシェルター外殻2の内殻面側に配置されている。運動エネルギーを持つ中性子が停止すると、その性質上ガンマ放射線を放出するが、シェルター外殻2のコンクリートやシェルター内殻1の金属板がこれを減衰させる役目を果たす。
【0061】
以上、説明は個人用地下シェルター・公共用地下シェルターから原子力発電施設・研究施設用地下シェルターを含めて述べたが、その他にも、コンピューター機器防護地下シェルター・地下金庫・地下倉庫など、必要性に応じて構造物の特性を調節し、様々な用途に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態を示す一部切欠した構造概念図。
【図2】本発明の実施の形態を示す標準化された内殻の外観図。
【図3】本発明の実施の形態を示す地階標準断面図。
【図4】本発明の実施の形態を示す地階平面図。
【図5】本発明の実施の形態を示す地下シェルターa−a断面図(標準仕様)
【図6】本発明の実施の形態を示す地下シェルターb−b断面図
【図7】本発明の実施の形態を示す地下シェルターc−c断面図(標準仕様)
【図8】本発明の実施の形態を示す地下シェルターa−a断面図(簡易仕様)
【図9】本発明の実施の形態を示す地下シェルターc−c断面図(簡易仕様)
【図10】本発明の実施の形態を示すコンクリート充填前耐力間仕切壁断面図
【図11】本発明の実施の形態を示すコンクリート充填・型枠解体後耐力間仕切壁断面図
【図12】接地アース部材の構成図
【符号の説明】
1 シェルター内殻
1a 出入口室
1b 主室
1c 副室1
1d 副室2
1e 非常脱出トンネル
2 シェルター外殻
3 シェルター外殻床スラブ
4 中性子線遮蔽殻
5 覆土
6 耐力間仕切壁
7 土留部材
8 杭
9 接地アース部材
10 金属製コード
11 金属棒
12 シェルター内殻一体型装甲ドアー
13 耐力間仕切壁一体型装甲ドアー
14 小型装甲ドアー
15 装甲ハッチ
16 型枠ガイド
17 鉄筋
18 型枠
19 開口部
20 金属製蓋
21 コンクリート
22 均しコンクリート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に設けた高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻床スラブ上に、金属板からなるボックス状のシェルター内殻を設置し、シェルター外殻床スラブ側を除く残りのシェルター内殻の外表面の周囲を高強度鉄筋コンクリートからなるシェルター外殻で覆ったことを特徴とする地下シェルター。
【請求項2】
金属板は、鉄板であることを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項3】
金属板からなるボックス状のシェルター内殻がハンチ用面取り面を持つ構造としたことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項4】
金属板からなるボックス状のシェルター内殻は、複数の標準化されたユニットまたはパネルからなる構造としたことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項5】
金属板からなるボックス状のシェルター内殻とシェルター本体全体を覆う地盤とを、接地アース部材でつないだことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項6】
シェルター外殻を構成する高強度鉄筋コンクリートに、導電性繊維や導電性粉末を混入させたことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項7】
シェルター外殻の外表面側または内殻面側を、中性子線遮蔽物質を含む部材で覆い、シェルター本体が、内殻・外殻・中性子線遮蔽殻から形成されることを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項8】
シェルター外殻を構成する高強度鉄筋コンクリートに、粉末または粒状の中性子線遮蔽物質を含む材料を混入させたことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項9】
金属板からなるボックス状のシェルター内殻の内部に、耐力間仕切壁をシェルター外殻から分離させて設け、シェルター内殻の内部を2つ以上に多区画室化したことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項10】
耐力間仕切壁は、高強度鉄筋コンクリートからなり、シェルター内殻の天井部に設けられた開口部から生コンクリートを流し込み、その後、金属製蓋で開口部をふさぐことにより形成されたことを特徴とする請求項9に記載の地下シェルター。
【請求項11】
耐力間仕切壁は、鉄筋コンクリートと金属板からなることを特徴とする請求項9に記載の地下シェルター。
【請求項12】
地中に設けたシェルター外殻床スラブの側面と、地中に設けた撤去しない土留矢板・土留杭・土留柱列壁・土留連続地中壁とを一体化させた、土留一体型シェルター外殻床スラブを持つことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項13】
地中に設けたシェルター外殻床スラブの側面およびシェルター外殻壁面と、地中に設けた撤去しない土留矢板・土留杭・土留柱列壁・土留連続地中壁とを一体化させた、土留一体型シェルター外殻を持つこをを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。
【請求項14】
地中に設けたシェルター外殻床スラブの底面と、地中に打ち込んだ杭とを一体化させた、杭一体型シェルター外殻床スラブを持つことを特徴とする請求項1に記載の地下シェルター。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2007−297898(P2007−297898A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154007(P2006−154007)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(506091931)日本シェルターシステム株式会社 (1)
【Fターム(参考)】