説明

地下容体一体型ガレージ

【課題】地下に埋設される地下容体と地上で構築されるガレージとを、強度に優れる一体構造のものとして施工能率よく構築でき、然も、敷地を有効活用して地下容体を構築できると共に、自動車の出し入れの容易化も図られた地下容体一体型ガレージを提供する。
【解決手段】全体が地下に埋設される第1の支柱部材7と、地下部分と地上部分を具える第2の支柱部材9と、全体が地下に埋設される第1の壁板部材10と、地下部分と地上部分を具える第2の壁板部材11を適宜組み合わせることによって、地下容体2と、その上部のガレージ6が上下一体構造のものとして構築される地下容体2の上部をなすガレージ床部85の後部の左右何れか一方の隅部分に、地下容体2に連通する出入り用開口部が設けられる。ガレージ6の出入口5は、地下容体2の前端3よりも後方に退いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地下に埋設される地下容体と地上で構築されるガレージとを、地下埋設部分と地上突出部分とが一連に形成された部材を用いて一体に構築し得る地下容体一体型ガレージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
物置や貯水槽、貯雪室等として利用可能な地下容体をガレージの地下部分に設けることによってガレージの地下空間を有効活用せんとする構築物の一例としては、実開平3−31271号公報が開示するガレージ付きの雪地下貯蔵庫や、特開平11−303154号公報が開示するガレージ付きの貯水タンク等が存在する。
【0003】
前者のガレージ付きの雪地下貯蔵庫は、地上に設けられたガレージの地下に、貯雪室と貯水室を設けた構成を有しており、全体が現場打ち施工によって一体に構築されていた。かかる構成のガレージ付きの雪地下貯蔵庫は、地下の容体部分と地上のガレージ部分とを、コンクリート打設による現場打ち施工によって一体に構築するために、施工に多くの時間と労力を要して施工能率が悪い問題があった。
【0004】
又、後者のガレージ付きの貯水タンクは、地下に埋設されるタンク本体と、このタンク本体から上方に立設される柱及び、柱に取り付けられる屋根と、を含んで構成されており、該タンク本体の上面には、コンクリートタイル等によって仕上げ加工が施されて仕上げ面が形成されていた。そしてこの仕上げ面は地面と面一に仕上げられており、この仕上げ面を駐車スペースとして使用できるように構成されていた。かかる構成のガレージ付きの貯水タンクは、タンク本体部分を構築した後に、その上部に柱を立設し屋根を設ける施工工程を経るため、地下部分と地上部分について全く別個の施工を要することとなり、この場合も、多くの時間と労力を要して施工能率が悪い問題があった。
【0005】
【特許文献1】実開平3−31271号公報(1頁、図1)
【特許文献2】特開平11−303154号公報(2−3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、地下に埋設される地下容体と地上で構築されるガレージとを施工能率良く一体に構築でき、然も強度に優れる地下容体一体型ガレージの提供を課題とするものである。加えて、敷地を極力有効に活用しながら地下容体を構築できると共に、自動車の出し入れの容易化が図られた地下容体一体型ガレージの提供を課題とするものである。更に、地下容体への出入りが容易であり、しかも、地下容体の内部空間の有効活用も達成し得る地下容体一体型ガレージの提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る地下容体一体型ガレージは、地下に埋設される地下容体と、該地下容体と一体に地上で構築され且つ該地下容体の前端よりも後方に退いた状態で出入口が設けられてなるガレージとを具える地下容体一体型ガレージであって、第1の支柱部材と、第2の支柱部材と、第1の壁板部材と、第2の壁板部材とを具えており、前記地下容体は、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有する地下の矩形状枠体を有し、又前記ガレージは、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有して自動車を収容させる地上の矩形状枠体を有している。
そして前記第1の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、前記第2の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、該L字状部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、又前記第1の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、又前記第2の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、前記壁板部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものである。
【0008】
そして前記地下容体は、構成されるべき前記地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、構成されるべき前記地下の矩形状枠体の後端の左右のコーナに位置させて、前記第2の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第2の支柱部材間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。又、前記第1の支柱部材と前記第2の支柱部材との間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。そして、前記第1の支柱部材と、前記第2の支柱部材の前記下端側と、前記第1の壁板部材と、前記第2の壁板部材の前記下端側とが一体化されることによって前記地下の矩形状枠体が構成され、該地下の矩形状枠体の底部分に底部コンクリートが打設され、該矩形状枠体の上端が下の蓋版で閉蓋されることによって構成されている。
【0009】
又前記ガレージは、前記閉蓋された下の蓋版がガレージ床部とされると共に、前記第2の支柱部材の前記上端側と前記第2の壁板部材の前記上端側が一体化されることにより構成された前記地上の矩形状枠体の上端が上の蓋版で閉蓋されることによって構成されている。又、前記ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に、前記地下容体に連通する出入り用開口部が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
又本発明に係る地下容体一体型ガレージの他の態様は、地下に埋設される地下容体と、該地下容体と一体に地上で構築され且つ該地下容体の前端よりも後方に退いた状態で出入口が設けられてなるガレージとを具える地下容体一体型ガレージであって、第1の支柱部材と、第2の支柱部材と、第1の壁板部材と、第2の壁板部材とを具えており、前記地下容体は、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有する地下の矩形状枠体を有している。
そして前記第1の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、前記第2の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、該L字状部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、又前記第1の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、又前記第2の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、前記壁板部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものである。
【0011】
そして前記地下容体は、構成されるべき前記地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、構成されるべき前記地下の矩形状枠体の後端の左右のコーナに位置させて、前記第2の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第2の支柱部材間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。又、前記前端に位置する左右の第1の支柱部材の一方と、その後側に位置する前記第2の支柱部材との間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。又、前記前端に位置する左右の第1の支柱部材の他方と、その後側に位置する前記第2の支柱部材との間に、 前記第2の壁板部材の複数が、 前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。そして、前記第1の支柱部材と、前記第2の支柱部材の前記下端側と、前記第1の壁板部材と、前記第2の壁板部材の前記下端側とが一体化されることによって前記地下の矩形状枠体が構成され、該地下の矩形状枠体の底部分に底部コンクリートが打設され、該矩形状枠体の上端が下の蓋版で閉蓋されることによって構成されている。
【0012】
又前記ガレージは、前記閉蓋された下の蓋版がガレージ床部とされると共に、前記第2の壁板部材の前記上端側と前記第2の支柱部材の上端側とが形成する平面視でL字状を呈するL字状立壁が、該ガレージ床部の一方の側縁部と後縁部で立設されることによって構成されている。又、前記ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に、前記地下容体に連通する出入り用開口部が設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
又本発明に係る地下容体一体型ガレージのその他の態様は、地下に埋設される地下容体と、該地下容体と一体に地上で構築され且つ該地下容体の前端よりも後方に退いた状態で出入口が設けられてなるガレージとを具える地下容体一体型ガレージであって、第1の支柱部材と、第2の支柱部材と、第1の壁板部材と、第2の壁板部材とを具えており、前記地下容体は、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有する地下の矩形状枠体を有し、前記第1の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、前記第2の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、該L字状部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものである。又前記第1の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、又前記第2の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両端が継手面部とされ、且つ、前記壁板部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものである。
【0014】
そして前記地下容体は、構成されるべき前記地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で、前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、構成されるべき前記地下の矩形状枠体の後端の左右のコーナの一方に位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右のコーナの他方に位置させて、前記第2の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該後端の第1の支柱部材と該第2の支柱部材との間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、一端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設すると共に、他端に位置する該第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。又、前端に位置する左右の第1の支柱部材の一方と、その後側に存する前記第1の支柱部材との間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で、前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。又、前端に位置する左右の第1の支柱部材の他方と、その後側に位置する前記第2の支柱部材との間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設される。そして、前記第1の支柱部材と、前記第2の支柱部材の前記下端側と、前記第1の壁板部材と、前記第2の壁板部材の前記下端側とが一体化されることによって前記地下の矩形状枠体が構成され、該地下の矩形状枠体の底部分に底部コンクリートが打設されると共に、該矩形状枠体の上端が下の蓋板で閉蓋されることによって構成されている。
【0015】
そして前記ガレージは、前記閉蓋された下の蓋板がガレージ床部とされると共に、前記第2の壁板部材の前記上端側と前記第2の支柱部材の上端側とが形成する平面視で直線状を呈する直線状立壁が、該ガレージ床部の一方の側縁部で立設されることによって構成されている。又、前記ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に、前記地下容体に連通する出入り用開口部が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係る地下容体一体型ガレージは、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設される第2の支柱部材と、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設される第2の壁板部材とを用いて構築されるため、地下の矩形状枠体を構築すれば自ずから、ガレージの側壁や後壁を同時に形成できることになる。従って従来のように、現場打ち施工によって地下容体とガレージとを一体に構築する場合や、地下容体とガレージを別個に構築する場合に比し、地下容体一体型ガレージの施工能率の向上を達成できることとなる。
【0017】
又、本発明に係る地下容体一体型ガレージは、従来のような現場打ち施工によってガレージを構築する場合とは異なり、第1の支柱部材と第2の支柱部材と第1の壁板部材と第2の壁板部材を適宜に組み合わせて構築される。従って本発明によるときは、第1の支柱部材間や第2の支柱部材間、第1の支柱部材と第2の支柱部材間に配設する第1の壁板部材や第2の壁板部材の個数を適宜に設定することにより、左右方向幅の異なるガレージを具えた地下容体一体型のガレージや、前後方向幅の異なるガレージを具えた地下容体一体型ガレージを容易に構築できることになる。
【0018】
加えて本発明に係る地下容体一体型ガレージは、上端側と下端側が一体に形成された第2の支柱部材と第2の壁板部材を用いて構築されるため、地下容体とガレージを上下一体構造の強度に優れたものとして構築できることとなる。
【0019】
(2) 本発明に係る地下容体一体型ガレージは、平面視でL字状部を形成する2つの立片部を具える第1の支柱部材が、構成されるべき地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、全体が地下に埋設状態に立設されるため、ガレージの出入口は、図1に示すように、構築される地下容体の前端よりも後方に退いた状態で形成される。これにより、出入口の幅を、前端の左右の第1の支柱部材に制約されることなく、極力大きく確保できることとなる。
【0020】
従って、道路に面して地下容体一体型ガレージを構築する場合、地下容体は、より道路に近接した状態で埋設できながら、ガレージは、前記退いた長さ分だけ道路からより離して構築できることになる。これによって、敷地を極力有効に活用しながら地下容体を構築できると共に、自動車の出し入れの容易化が図られたガレージを構築できることになる。
【0021】
(3) 又本発明に係る地下容体一体型ガレージは、地下容体に連通する出入り用開口部を、ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に設けているため、ガレージに駐車状態の自動車が殆ど障害となることなく、該出入り用開口部を通して地下容体を作業者が出入り可能となる。
【0022】
又、このようにガレージ床部の後部の隅部分に出入り用開口部を設けることにより、地下容体を出入りするための階段部を、地下容体の内壁面に沿って左右方向や前後方向に設けることができるため、階段部が殆ど障害とならず、地下容体の内部空間をより有効活用できることになる。
【0023】
(4) ガレージ床部の一方の側縁部に側壁を立設状態に形成すると共に、ガレージ床部の後縁部に後壁を立設状態に形成してなる、L字状立壁を有する上端開放の地下容体一体型ガレージや、ガレージ床部の一方の側縁部に側壁を立設状態に形成してなる直線状立壁を有する上端開放の地下容体一体型ガレージにあっては、該L字状立壁や該直線状立壁が、平面視でL字状部を形成する第2の支柱部材が連結されて構成されるため、該L字状立壁や該直線状立壁は、強度的安定性に優れる。
【実施例1】
【0024】
図1〜3において本発明に係る地下容体一体型ガレージ1は、地下に埋設される地下容体2と、該地下容体2と一体に地上で構築され且つ該地下容体2の前端3よりも後方に退いた状態で出入口5が設けられてなるガレージ6とを具えており、基礎コンクリート4上で構築されている。
【0025】
前記地下容体2は、図1〜4に示すように、第1の支柱部材7と、第2の支柱部材9と、第1の壁板部材10と、第2の壁板部材11とを具えており、平面視で前後方向F1及び左右方向F2に所要幅を有する地下の矩形状枠体12を有し、又、前記ガレージ6は、図1〜3、図5に示すように、第2の支柱部材9と第2の壁板部材11とを具えており、平面視で前後方向F1及び左右方向F2に所要幅を有して自動車を収容させるための地上の矩形状枠体13を有している。
【0026】
該第1の支柱部材7は、図6に示すように、平面視でL字状部8を形成する2つの立片部15,15の各側端が継手面部16,16とされ、該L字状部8の入隅部分14の下端に底部17が設けられると共に、内面19の上端側の部分に下の蓋受部20が突設されており、全体が地下に埋設されるものである。
【0027】
又前記第2の支柱部材9は、図7に示すように、平面視でL字状部24を形成する2つの立片部21,21の各側端が継手面部22,22とされ、該L字の入隅部分18の下端に底部23が設けられ、且つ、上端側25が地上に突出した状態で下端側26が地下に埋設されるものである。そして、内面27の中間部分に下の蓋受部20が突設されると共に、内面27の上端側の部分に上の蓋受部30が突設されている。
【0028】
又前記第1の壁板部材10は、図8に示すように、上下に長い矩形板状を呈する壁板部31の内面32の下端に、内方に張り出す底版部33が設けられ、両側端が継手面部35,35とされ、全体が地下に埋設されるものである。そして、内面32の上端側の部分に下の蓋受部20が突設されている。
【0029】
又前記第2の壁板部材11は、図9に示すように、上下に長い矩形板状を呈する壁板部36の内面37の下端に、内方に張り出す底版部39が設けられると共に、両側端が継手面部40,40とされ、且つ、該壁板部36は、上端側41が地上に突出した状態で下端側42が地下に埋設されるものである。そして、内面37の中間部分に下の蓋受部20が突設されると共に、内面37の上端側の部分に上の蓋受部30が突設されている。
【0030】
前記地下容体2と前記ガレージ6は、図10、図4〜5に示すように、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9と前記第1の壁板部材10と前記第2の壁板部材11とを用いて次のように構成されている。即ち、構成されるべき前記地下の矩形状枠体12の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材7,7が、その入隅部分14,14を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材7,7間に、前記第1の壁板部材10の複数、本実施例においては2個が、前記底版部33を内方に向けた状態で前記継手面部35,35相互を当接状態にし、且つ、該第1の壁板部材10の側端の継手面部35と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設される。
【0031】
又、構成されるべき前記地下の矩形状枠体12の後端の左右のコーナに位置させて、前記第2の支柱部材9,9が、その入隅部分18,18を内方に向けた状態で立設され、該左右の第2の支柱部材9,9間に、前記第2の壁板部材11の複数、本実施例においては2個が、前記底版部39を内方に向けた状態で前記継手面部40,40相互を当接状態にし、且つ、該第2の壁板部材11の側端の継手面部40と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0032】
又、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9との間に、前記第2の壁板部材11の複数、本実施例においては5個が、前記底版部39を内方に向けた状態で前記継手面部40,40相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材11の継手面部40と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材11の後端の継手面部40と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0033】
そしてこれらの部材の全体が、図10、図12に示すような連結装置43を用いて適宜連結されることによって、前記第1の支柱部材7,7と前記第1の壁板部材10,10と前記第2の支柱部材9,9の各下端側26と前記各第2の壁板部材11の各下端側42とによって前記地下の矩形状枠体12が構成されると共に、前記第2の支柱部材9,9の各上端側25と前記各第2の壁板部材11の各上端側41とによって前記地上の矩形状枠体13が構成される。そして図11に示すように、前記下の矩形状枠体12の底部分45に適宜配筋44され且つ底部コンクリート46(図10)が打設されることによって前記地下容体2の底部47が形成される。なお該配筋44は、前記第1の壁板部材9及び第2の壁板部材11の下端部分の端面49に埋設されたインサート50に鉄筋51の端部分をねじ込むこと等によって行う。
【0034】
そして該地下の矩形状枠体12の内面側には、同高さに位置する前記下の蓋受部20が周方向に環状に連続して面一の下の蓋受面53が形成されると共に、同高さに位置する前記上の蓋受部30が周方向にコ字状に連続して面一の上の蓋受面55が形成される。
【0035】
図12は、前記左右の第1の支柱部材7,7と前記第1の壁板部材10,10とを前記連結装置43を用いて一体化した状態を示すものである。該連結装置43は、本実施例においては、左に位置する第1の支柱部材7Aと、左に位置する第1の壁板部材10Aと、右に位置する第1の壁板部材10Bと、右に位置する第1の支柱部材7Bの夫々に同一高さで水平状態に貫設されてなるボルト挿通孔56,56,56,56に夫々挿通される左端の連結ボルト57aと、中間の連結ボルト57b,57cと、右端の連結ボルト57dと、端部の連結ボルト57a,57dの外端部59,59に螺合される端部ナット60と、隣り合う連結ボルト57,57の端部61,61相互を連結する連結ナット62とを具えている。
【0036】
そして該端部ナット60は、前記左右の第1の支柱部材7,7に設けられている前記ボルト挿通孔56の外端側に設けられている凹部63に納められると共に、前記連結ナット62は、向き合う継手面部に設けられている凹部64,64の合致によって形成される空洞部65に納められる。そして前記左端の連結ボルト57aは、前記左端のボルト挿通孔56に挿通せしめられると共にその外端部59に前記端部ナット60が螺合され、その内端部61に連結ナット62の一端部分が螺合され締め付けられている。
【0037】
又、前記左に位置する中間連結ボルト57bの一端部61が該連結ナット62の他端部分に螺合されると共にその他端部61は別の連結ナット62の一端部分に螺合され該連結ナット62が締め付けられている。又右に位置する中間連結ボルト57cの一端部61は該連結ナット62の他端部分に螺合されると共にその他端部61には別の連結ナット62の一端部分が螺合され該連結ナット62が締め付けられている。又、前記右端の連結ボルト57dの内端部61が該連結ナット62の他端部分に螺合されると共にその外端部59に前記端部ナット60が螺合され締め付けられている。このようにして4個の部材7A,10A,10B,7Bが連結一体化される。
【0038】
かかる連結一体化は、前記左右の第2の支柱部材9,9とその間に配設される2個の第2の壁板部材11,11の連結のためや、第1の支柱部材7と第2の支柱部材9とその間に配設される5個の第2の壁板部材11,11,11,11,11の連結のためにも同様に採用される。このような連結は、図10に一部分を示すように、第1の支柱部材7、第2の支柱部材9、第1の壁板部材10、第2の壁板部材11の高さ方向で、例えば1m程度の間隔で複数段に行われる。なお前記ボルト挿通孔56と空洞部65には適宜グラウトが充填され、又、前記凹部63には適宜モルタルが充填される。
【0039】
そして図1〜3に示すように、前記下の蓋受面53に下の蓋版70の周縁部分71が下方から支持されると共に、前記上の蓋受面55に上の蓋版72の周縁部分73が下方から支持され、該下の蓋版70の上面75は、面一である前記第1の支柱部材7の上面76、前記第1の壁板部材10の上面77と面一であり、該上の蓋版72の上面79は、面一である前記第2の支柱部材9の上面80、前記第2の壁板部材11の上面81と面一である。該下の蓋版70と該上の蓋版72は、本実施例においてはハーフプレキャスト工法で形成されている。
【0040】
かかる構成により、図2に示すように、前記地下の矩形状枠体12と前記底部47と前記下の蓋版70とによって前記地下容体2が構成される。又図2〜3、図5、図13に示すように、前記地上の矩形状枠体13と前記下の蓋版70と前記上の蓋版72とによって、前端に出入口5が設けられると共に、左右が側壁82,82で閉じられ、後端が後壁83で閉じられ、且つ上端が上の蓋版72で閉じられた前記ガレージ6が構成されている。そして、前記下の蓋版70がなすガレージ床部85の後部左右の何れか一方の隅部分に、前記地下容体2に連通する出入り用開口部86が設けられている。該出入り用開口部86は図13に示すように、該地下容体2内における作業や地下容体2のメンテナンス等に際して作業者が容易に出入りできる例えば一辺長が90cmの正方形状開口として形成されており、蓋板87で開閉可能である。そして該出入り用開口部86には、該地下容体2の内壁面89に沿わせて図示しない階段部が付設され、或いは、内壁面89に昇降用ステップが付設される。該出入り用開口部86をガレージ床部85の後部左右の何れか一方の隅部分に設けているため、該出入り用開口部86に連なる階段を地下容体2の内壁面89(図2)に沿って設けることが可能となるのであり、これによって地下容体2の内部空間の有効活用を達成できることとなる。
【0041】
又前記出入口5は、図5に示すように、前端に位置する左右の第2の壁板部材11,11の上端側41,41の内面前縁90,90間に形成されており、従って該出入口5は、前記地下容体2の前端3よりも後方に退いた状態で設けられている。本実施例においては図14に示すように、該出入口5にシャッター92が付設されており、該シャッター92を上げることによって、図1に示すようにガレージ6を開放させることができる。
【0042】
図2、図15は、該ガレージ6内における自動車93の駐車状態を示すものである。駐車状態平面図を示す図15から明らかなように、前記出入り用開口部86は、ガレージ6内に自動車93が駐車されていてもスペースを確保しやすい場所に、即ち、前記のようにガレージ床部85の後部左右の何れか一方の隅部分に設けられている。従って、駐車状態の自動車に殆ど影響されることなく、出入り用開口部86を通して地下容体2に対する作業者の出入りが可能となるのである。
【0043】
そして前記地下容体2は、貯水槽や倉庫、物置等として使用できるが、本実施例においては貯水槽2aとして活用することとしている。該貯水槽2aには、図示しない水の流入開口と取水開口が設けられており、ガレージ6の屋根や住宅の屋根に降った雨水を貯留でき、この貯留水は、洗車や散水、植栽等に利用できる。
【0044】
前記ガレージ6の左右方向F1の幅は、駐車させる自動車の台数に応じて所要に設定でき(駐車させる自動車の台数に応じて、6〜10mに設定することもある)、それに伴い地下容体2の左右方向F2の幅が所要に設定されることになる。かかる幅の設定は、第1の支柱部材7,7間に配設する前記第1の壁板部材10の個数と第2の支柱部材9,9間に配設する前記第2の壁板部材11の個数に応じて容易に行うことができ、又、前記ガレージ6の前後方向F1の幅も、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9との間に配設する前記第2の壁板部材11の個数に応じて容易に所要に設定できる。
【0045】
本実施例において前記ガレージ6は、1台の自動車を駐車させるように構成されており、例えば左右方向F2の幅が4000mmで、前後方向F1の幅が6500mm、高さが2800mmに設定されている。又、前記地下容体2の左右方向F2幅は4000mm、前後方向F1の幅は7300mm、上下高さは2650mmに設定されている。そして、前記ガレージ6の平面視のサイズを決定する要素の一つである前記第1の壁板部材10の幅寸法には、1200mmと1500mmの二種類あり、前記第2の壁板部材11の幅寸法は、1200mmに設定されている。
【実施例2】
【0046】
図16〜18は、上端が開放したガレージ6を具える地下容体一体型ガレージ1を示すものであり、前記実施例1における地下容体一体型ガレージにおいて、一方の側壁82が除去され且つ上端が開放した構成を有している。
【0047】
より具体的に説明すれば、図19に示すように、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9と前記第1の壁板部材10と前記第2の壁板部材11は、共に、前記と同様の構成を有している。そして前記地下容体2は、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9と前記第1の壁板部材10と前記第2の壁板部材11とを用いて次のように構成されている。即ち、構成されるべき前記地下の矩形状枠体12の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材7,7が、その入隅部分14,14を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材7,7間に、前記第1の壁板部材10の複数、本実施例においては2個が、前記底版部33を内方に向けた状態で前記継手面部35,35相互を当接状態にし、且つ、左右の第1の壁板部材10の側端の継手面部35と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設される。
【0048】
又、構成されるべき前記地下の矩形状枠体12の後端の左右のコーナに位置させて、前記第2の支柱部材9,9が、その入隅部分18,18を内方に向けた状態で立設され、該左右の第2の支柱部材9,9間に、前記第2の壁板部材11の複数、本実施例においては2個が、前記底版部39を内方に向けた状態で前記継手面部40,40相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第2の壁板部材11の側端の継手面部40と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0049】
又、前端に位置する前記左右の第1の支柱部材7,7の何れか一方7aと、その後側に位置する前記第2の支柱部材9との間に、前記第1の壁板部材10の複数、本実施例においては5個が、前記底版部33を内方に向けた状態で前記継手面部35,35相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第1の壁板部材10aの側端の継手面部35と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第1の壁板部材10bの後端の継手面部35と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0050】
又、前端に位置する前記左右の第1の支柱部材7,7の他方7bと、その後側に位置する前記第2の支柱部材9との間に、前記第2の壁板部材11の複数、本実施例においては5個が、前記底版部39を内方に向けた状態で前記継手面部40,40相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材11aの側端の継手面部40と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部35とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材11bの後端の継手面部40と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0051】
そしてこれらの部材が、図12に示すと同様の連結装置43を用いて適宜連結されることによって、前記第1の支柱部材7と前記各第1の壁板部材10と前記各第2の支柱部材9の各下端側26と前記各第2の壁板部材11の各下端側42とによって地下の矩形状枠体12が構成される。そして、該地下の矩形状枠体12の底部分45に適宜配筋され且つ底部コンクリート46が打設されることによって前記地下容体2の底部47が形成される。
【0052】
そして該地下の矩形状枠体12の内面側には、同高さに位置する前記下の蓋受部20が周方向に環状に連続して面一の下の蓋受面53が形成されるので、下の蓋版70の周縁部分71を該下の蓋受面53で下方から支持させることにより、該地下の矩形状枠体12と該底部47と該下の蓋版70とによって前記地下容体2が構成される。
【0053】
又前記ガレージ6は、前記下の蓋版70がガレージ床部85とされると共に、その一方の側縁部96には側壁82が立設状態に設けられ、その後縁部97には後壁83が立設状態に設けられており、該側壁82と後壁83は、図17〜18に示すように擁壁として機能し得るL字状立壁99を呈する。該側壁82は、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9との間に配設される前記第2の壁板部材11の上端側41と、前記第2の支柱部材9の上端側25とによって形成されており、又前記後壁83は、左右の第2の支柱部材9の上端側25,25と、その間に配置される前記第2の壁板部材11,11の上端側部41,41とによって構成されている。そして該L字状立壁99は、L字のコーナ部と後壁83の端部に、平面視でL字を呈する第2の支柱部材9が連結されているため、該L字状立壁99は強度的安定性に優れている。特に本実施例においては、前記第2の壁板部材11の上端側の内面37に上の蓋受部30が突設されているため、側壁82の内面の前後方向及び後壁83の内面の左右方向に前記上の蓋受部30が直線状に連続することになり、これがリブ効果を発揮し、前記L字状立壁99の剛性を向上させる。
【0054】
そして前記と同様に、前記下の蓋版70がなすガレージ床部85の後部左右の何れか一方の隅部分に、前記地下容体2に連通する出入り用開口部86が前記と同様にして構成されている。
【実施例3】
【0055】
図20〜22は、上端が開放したガレージ6を具える地下容体一体型ガレージ1の他の態様を示すものであり、前記実施例1における地下容体一体型ガレージ1において、一方の側壁82と後壁83が除去され且つ上端が開放した構成を有している。
【0056】
より具体的に説明すれば、図23に示すように、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9と前記第1の壁板部材10と前記第2の壁板部材11は、共に、前記と同様の構成を有している。そして前記地下容体2は、前記第1の支柱部材7と前記第2の支柱部材9と前記第1の壁板部材10と前記第2の壁板部材11とを用いて次のように構成されている。即ち、構成されるべき前記地下の矩形状枠体12の前端の左右に位置させて、前記第1の支柱部材7,7が、その入隅部分14,14を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材7,7間に、前記第1の壁板部材10の複数、本実施例においては2個が、前記底版部33を内方に向けた状態で前記継手面部35,35相互を当接状態にし、且つ、左右の第1の壁板部材10の側端の継手面部35と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設される。
【0057】
又、構成されるべき前記地下の矩形状枠体12の後端の左右のコーナの何れか一方に位置させて、前記第1の支柱部材7が、その入隅部分14を内方に向けた状態で立設され、該左右のコーナの他方に位置させて、前記第2の支柱部材9が、その入隅部分18を内方に向けた状態で立設され、該後端の第1の支柱部材7と第2の支柱部材9との間に、前記第1の壁板部材10の複数、本実施例においては2個が、前記底版部33を内方に向けた状態で前記継手面部35,35相互を当接状態にし、且つ、一端に位置する該第1の壁板部材10の側端の継手面部35と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設されると共に、他端に位置する該第1の壁板部材10の側端の継手面部35と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0058】
又、前端に位置する前記左右の第1の支柱部材7,7の何れか一方7aと、その後側に位置する前記第2の支柱部材9との間に、前記第1の壁板部材10の複数、本実施例においては5個が、前記底版部33を内方に向けた状態で前記継手面部35,35相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第1の壁板部材10aの側端の継手面部35と前記第1の支柱部材7aの向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第1の壁板部材10bの後端の継手面部35と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設される。
【0059】
又、前端に位置する前記左右の第1の支柱部材7,7の他方7bと、その後側に位置する前記第2の支柱部材9との間に、前記第2の壁板部材11の複数、本実施例においては5個が、前記底版部39を内方に向けた状態で前記継手面部40,40相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材11aの側端の継手面部40と前記第1の支柱部材7の向き合う前記継手面部16とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材11bの後端の継手面部40と前記第2の支柱部材9の向き合う前記継手面部22とを当接状態にして立設される。
【0060】
そしてこれらの部材が、図12に示すと同様の連結装置43を用いて適宜連結されることによって、前記第1の支柱部材7と前記各第1の壁板部材10と前記第2の支柱部材9の下端側26と前記各第2の壁板部材11の各下端側42とによって地下の矩形状枠体12が構成される。そして、該地下の矩形状枠体12の底部分45に適宜配筋され且つ底部コンクリート46が打設されることによって前記地下容体2の底部47が形成される。
【0061】
そして該地下の矩形状枠体12の内面側には、同高さに位置する前記下の蓋受部20が周方向に環状に連続して面一の下の蓋受面53が形成されるので、図21に示すように、下の蓋版70の周縁部分71を該下の蓋受面53で下方から支持させることにより、該地下の矩形状枠体12と該底部47と該下の蓋版70とによって前記地下容体2が構成される。
【0062】
又前記ガレージ6は、前記下の蓋版70がガレージ床部85とされると共に、その一方の側縁部96には側壁82の5個が立設状態に設けられて直線状立壁104が形成されており、該直線状立壁104は図22に示すように擁壁として機能し得る。そして該直線状立壁104は、後端の側壁の端部に、平面視でL字を呈する第2の支柱部材9が連結されているため、強度的安定性に優れている。特に本実施例においては、前記第2の壁板部材11の上端側の内面37に上の蓋受部30が突設されているため、側壁82の内面の前後方向に前記上の蓋受部30が直線状に連続することになり、これがリブ効果を発揮し、該側壁82の剛性を向上させる。
【0063】
そして前記と同様に、前記下の蓋版70がなすガレージ床部85の後部左右の何れか一方の隅部分に、前記地下容体2に連通する出入り用開口部86が前記と同様にして構成されている。
【実施例4】
【0064】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0065】
(1) 前記第1の壁板部材10と前記第2の壁板部材11を、共に、幅寸法が1500mmのものと1200mmの2種類に設定した場合は、2種類の幅寸法の第1の壁板部材10と2種類の幅寸法の第2の壁板部材11を適宜組み合わせて地下容体一体型ガレージを構成することにより、該地下容体一体型ガレージの平面視のサイズを300mm単位で変更できることになる。
【0066】
(2) 図16や図20に示す、上端が開放したガレージ6を具える地下容体一体型ガレージ1において、前記第2の壁板部材11の前記上の蓋受部30は省略されることもある。
【0067】
(3) 本発明において前記地下の矩形状枠体12は、平面視で長方形状を呈するものの他、平面視で正方形状を呈するものも含む。又前記地上の矩形状枠体13も、平面視で長方形状を呈するものの他、平面視で正方形状を呈するものも含む。
【0068】
(4) 部材全体を連結装置43で適宜連結する場合、1本ものの鉄筋を用いて連結することの他、PC鋼棒を用いて全体を緊結一体化することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る地下容体一体型ガレージを示す斜視図である。
【図2】その縦断面図である。
【図3】その横断面図である。
【図4】地下容体を示す平面視の断面図である。
【図5】ガレージを示す平面視の断面図である。
【図6】第1の支柱部材を示す斜視図である。
【図7】第2の支柱部材を示す斜視図である。
【図8】第1の壁板部材を示す斜視図である。
【図9】第2の壁板部材を示す斜視図である。
【図10】地下の矩形状枠体と地上の矩形状枠体を説明する部分斜視図である。
【図11】下の矩形状枠体の底部分における配筋状態を示す部分斜視図である。
【図12】左右の第1の支柱部材と左右の第1の壁板部材の全体を連結装置で連結一体化した状態を示す断面図である。
【図13】地下容体を説明する斜視図である。
【図14】ガレージの出入口のシャッターを降ろした状態を示す斜視図である。
【図15】ガレージにおける自動車の駐車状態を示す平面図である。
【図16】地下容体一体型ガレージの他の実施例を示す斜視図である。
【図17】その縦断面図である。
【図18】その横断面図である。
【図19】その地下容体一体型ガレージを構成する地下の矩形状枠体とL字状立壁を示す斜視図である。
【図20】地下容体一体型ガレージのその他の実施例を示す斜視図である。
【図21】その縦断面図である。
【図22】その横断面図である。
【図23】その地下容体一体型ガレージを構成する地下の矩形状枠体と直線状立壁を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
1 地下容体一体型ガレージ
2 地下容体
5 出入口
6 ガレージ
7 第1の支柱部材
8 L字状部
9 第2の支柱部材
10 第1の壁板部材
11 第2の壁板部材
12 地下の矩形状枠体
13 地上の矩形状枠体
15 立片部
16 継手面部
17 底部
19 内面
20 下の蓋受部
21 立片部
22 継手面部
23 底部
24 L字状部
25 上端側
26 下端側
27 内面
30 上の蓋受部
31 壁板部
32 内面
33 底版部
35 継手面部
36 壁板部
37 内面
39 底版部
41 上端側
42 下端側
43 連結装置
47 地下容体の底部
53 下の蓋受面
55 上の蓋受面
70 下の蓋版
72 上の蓋版
82 側壁
83 後壁
85 ガレージ床部
86 出入り用開口部
87 蓋板
99 L字状立壁
104 直線状立壁


【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下に埋設される地下容体と、該地下容体と一体に地上で構築され且つ該地下容体の前端よりも後方に退いた状態で出入口が設けられてなるガレージとを具える地下容体一体型ガレージであって、
第1の支柱部材と、第2の支柱部材と、第1の壁板部材と、第2の壁板部材とを具えており、前記地下容体は、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有する地下の矩形状枠体を有し、又前記ガレージは、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有して自動車を収容させる地上の矩形状枠体を有しており、
前記第1の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、前記第2の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、該L字状部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、又前記第1の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、又前記第2の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、前記壁板部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、
前記地下容体は、
構成されるべき前記地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、
構成されるべき前記地下の矩形状枠体の後端の左右のコーナに位置させて、前記第2の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第2の支柱部材間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設され、
又、前記第1の支柱部材と前記第2の支柱部材との間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されてなり、
前記第1の支柱部材と、前記第2の支柱部材の前記下端側と、前記第1の壁板部材と、前記第2の壁板部材の前記下端側とが一体化されることによって前記地下の矩形状枠体が構成され、該地下の矩形状枠体の底部分に底部コンクリートが打設され、該矩形状枠体の上端が下の蓋版で閉蓋されることによって構成されており、
又前記ガレージは、前記閉蓋された下の蓋版がガレージ床部とされると共に、前記第2の支柱部材の前記上端側と前記第2の壁板部材の前記上端側が一体化されることにより構成された前記地上の矩形状枠体の上端が上の蓋版で閉蓋されることによって構成されており、
又、前記ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に、前記地下容体に連通する出入り用開口部が設けられていることを特徴とする地下容体一体型ガレージ。
【請求項2】
地下に埋設される地下容体と、該地下容体と一体に地上で構築され且つ該地下容体の前端よりも後方に退いた状態で出入口が設けられてなるガレージとを具える地下容体一体型ガレージであって、
第1の支柱部材と、第2の支柱部材と、第1の壁板部材と、第2の壁板部材とを具えており、前記地下容体は、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有する地下の矩形状枠体を有し、
前記第1の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、前記第2の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、該L字状部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、又前記第1の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、又前記第2の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、前記壁板部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、
前記地下容体は、
構成されるべき前記地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されされると共に、
構成されるべき前記地下の矩形状枠体の後端の左右のコーナに位置させて、前記第2の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第2の支柱部材間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設され、
又、前記前端に位置する左右の第1の支柱部材の一方と、その後側に位置する前記第2の支柱部材との間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されてなり、
又、前記前端に位置する左右の第1の支柱部材の他方と、その後側に位置する前記第2の支柱部材との間に、 前記第2の壁板部材の複数が、 前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設され、
前記第1の支柱部材と、前記第2の支柱部材の前記下端側と、前記第1の壁板部材と、前記第2の壁板部材の前記下端側とが一体化されることによって前記地下の矩形状枠体が構成され、該地下の矩形状枠体の底部分に底部コンクリートが打設され、該矩形状枠体の上端が下の蓋版で閉蓋されることによって構成されており、
又前記ガレージは、前記閉蓋された下の蓋版がガレージ床部とされると共に、前記第2の壁板部材の前記上端側と前記第2の支柱部材の上端側とが形成する平面視でL字状を呈するL字状立壁が、該ガレージ床部の一方の側縁部と後縁部で立設されることによって構成されており、
又、前記ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に、前記地下容体に連通する出入り用開口部が設けられていることを特徴とする地下容体一体型ガレージ。
【請求項3】
地下に埋設される地下容体と、該地下容体と一体に地上で構築され且つ該地下容体の前端よりも後方に退いた状態で出入口が設けられてなるガレージとを具える地下容体一体型ガレージであって、
第1の支柱部材と、第2の支柱部材と、第1の壁板部材と、第2の壁板部材とを具えており、前記地下容体は、平面視で前後方向及び左右方向に所要幅を有する地下の矩形状枠体を有し、
前記第1の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、前記第2の支柱部材は、平面視でL字状部を形成する2つの立片部の各先端が継手面部とされ、該L字状部の入隅部分の下端に底部が設けられ、且つ、該L字状部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、又前記第1の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両側端が継手面部とされ、且つ、全体が地下に埋設されるものであり、又前記第2の壁板部材は、上下に長い矩形板状を呈する壁板部の下端に、内方に張り出す底版部が設けられると共に、両端が継手面部とされ、且つ、前記壁板部は、上端側が地上に突出した状態で下端側が地下に埋設されるものであり、
前記地下容体は、
構成されるべき前記地下の矩形状枠体の前端の左右のコーナに位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右の第1の支柱部材間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で、前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、両端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、
構成されるべき前記地下の矩形状枠体の後端の左右のコーナの一方に位置させて、前記第1の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該左右のコーナの他方に位置させて、前記第2の支柱部材が、その入隅部分を内方に向けた状態で立設され、該後端の第1の支柱部材と該第2の支柱部材との間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、一端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設すると共に、他端に位置する該第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設され、
又、前端に位置する左右の第1の支柱部材の一方と、その後側に存する前記第1の支柱部材との間に、前記第1の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で、前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第1の壁板部材の先端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第1の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設され、
又、前端に位置する左右の第1の支柱部材の他方と、その後側に位置する第2の支柱部材との間に、前記第2の壁板部材の複数が、前記底版部を内方に向けた状態で前記継手面部相互を当接状態にし、且つ、前端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第1の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設されると共に、後端に位置する該第2の壁板部材の側端の継手面部と前記第2の支柱部材の向き合う前記継手面部とを当接状態にして立設され、
前記第1の支柱部材と、前記第2の支柱部材の前記下端側と、前記第1の壁板部材と、前記第2の壁板部材の前記下端側とが一体化されることによって前記地下の矩形状枠体が構成され、該地下の矩形状枠体の底部分に底部コンクリートが打設されると共に、該矩形状枠体の上端が下の蓋板で閉蓋されることによって構成されており、
又前記ガレージは、前記閉蓋された下の蓋板がガレージ床部とされると共に、前記第2の壁板部材の前記上端側と前記第2の支柱部材の上端側とが形成する平面視で直線状を呈する直線状立壁が、該ガレージ床部の一方の側縁部で立設されることによって構成されており、
又、前記ガレージ床部の後部の左右何れか一方の隅部分に、前記地下容体に連通する出入り用開口部が設けられていることを特徴とする地下容体一体型ガレージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−2234(P2008−2234A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−175445(P2006−175445)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【出願人】(000137074)株式会社ホクコン (40)
【Fターム(参考)】