説明

地震予報装置および地震警報装置

【課題】本震−余震型地震における本震の発生後において余震の発生を予報する。
【解決手段】地震情報を受信したら、地震予報装置の位置で発生する地震の震度の予測値を計算する。予測値が、本震−余震型地震の本震の震度のしきい値である本震震度以上なら、発生時刻の予測値を計算し、震度と発生時刻の予測値を出力する。次に、本震−余震型地震の震度のしきい値を、本震震度から、余震の震度のしきい値である有効余震震度に引き下げる(S51)。次に、地震情報が受信されたら(S55)、地震予報装置の位置で発生する地震の震度の予測値を計算する(S59)。予測値が有効余震震度以上なら(S65:YES)、発生時刻の予測値を計算し、震度と発生時刻の予測値を出力する(S67)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震予報装置および地震警報装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
緊急地震速報端末と称される地震予報装置は、震源で発生した地震の地震波が地震予報装置の場所に到来して発生する地震を発生前に予報する装置であり、震源の位置情報や発生時刻やマグニチュードを含む地震情報を通信ネットワークを介して事前に受信し、地震情報により得た震度の予測値が予め記憶したしきい値以上なら予測値を音声や画面表示により出力する。このような予報により、例えば、住宅の倒壊に対する事前の安全確保が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−145234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
研究によれば、本震−余震型地震という地震の態様が存在することがわかっている。本震−余震型地震では、まず、大きい地震(本震という)が発生し、その後に小さい地震(余震という)が発生する。
【0005】
本震は、比較的頑丈な新築の住宅をも倒壊させるが、頑丈な住宅は、余震程度の地震には耐えることが多い。よって、頑丈な住宅では、余震程度の地震について予報は不要である。ましてや、予報の頻発は煩わしい。そのため、前述のしきい値は、本震の震度より低くかつ余震程度の地震の震度より高く設定される。
【0006】
しかし、住宅が、本震で倒壊しないまでも損傷を受け、その住宅が余震で倒壊することがある。例えば、本震では倒壊しなかったので住宅に住み続けた住民が、余震による倒壊で負傷する場合がある。この場合、しきい値が前述のように設定されていると、余震では予報がなされず、難を逃れることができない。
【0007】
また、研究によれば、群発型地震という連続的な地震の態様が存在することがわかっている。群発型地震は、連続的な地震の衝撃により住宅を徐々に劣化させ、倒壊に至らしめる。したがって、群発型地震の警報を出力し、これにより、事前の安全確保を可能とするのが好ましい。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本震−余震型地震における本震の発生後において余震の発生を予報することができる地震予報装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、群発型地震の発生の警報を出力することができる地震警報装置を提供することを別の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、第1の本発明に係る地震予報装置は、地震の発生を予報する地震予報装置において、前記地震予報装置の位置で発生する地震の震度の予測値についてのしきい値を記憶する手段と、前記地震予報装置の位置を記憶する手段と、前記地震予報装置に接続された通信回線を介して地震情報を受信する手段と、前記地震情報と前記地震予報装置の位置とに基づいて前記地震予報装置の位置で発生する地震における震度の予測値を計算する手段と、当該予測値が前記しきい値以上か否かを判定する手段と、予測値がしきい値以上であると判定されたなら地震の発生を予報する手段と、予測値がしきい値以上であると判定されてから地震情報が受信された場合の判定で前記しきい値より低いしきい値が使用されるようにする手段とを有することを特徴とする。
【0011】
例えば、前記地震の発生を予報する手段は、前記震度の予測値を出力することを特徴とする。
【0012】
例えば、前記地震の発生を予報する手段は、現在の日時と地震情報と地震予報装置の位置に基づいて、地震の発生時刻の予測値を計算し、当該予測値を出力することを特徴とする。
【0013】
例えば、地震予報装置は、前記低いしきい値を予め記憶する手段を有することを特徴とする。
【0014】
例えば、地震予報装置は、前記低いしきい値と当初のしきい値の差を予め記憶する手段と、予測値が当初のしきい値以上と判定されたなら当該しきい値から前記差を減算する手段とを有することを特徴とする。
【0015】
また、例えば、地震予報装置は、前記当初のしきい値以上と判定された日時を記憶する手段と、前記低いしきい値を使用できる最長期間を予め記憶する手段と、前記日時から前記最長期間が経過しているなら当初のしきい値が使用されるようにする手段とを有することを特徴とする。
【0016】
例えば、地震予報装置は、前記当初のしきい値が使用されるようにする際に前記当初のしきい値以上と判定された日時を消去する手段を有することを特徴とする。
【0017】
例えば、地震予報装置は、前記当初のしきい値、前記低いしきい値または前記差、ならびに、前記最長期間を含ませるための設定情報を複数記憶する手段を有し、当該複数の設定情報の1つを使用することを特徴とする。
【0018】
例えば、地震予報装置は、前記地震予報装置の位置での連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値を記憶する手段と、当該しきい値を使用できる最長期間を予め記憶する手段と、当該しきい値を使用する判定の回数についてのしきい値を記憶する手段と、前記震度の予測値が当該震度のしきい値以上か否かを判定する手段と、当該震度のしきい値以上と最初に判定された日時を記憶する手段と、当該震度のしきい値以上と判定された回数を記憶する手段と、前記日時から前記最長期間が経過してなく、前記しきい値以上と判定された回数が前記回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力する手段とを有することを特徴とする。
【0019】
例えば、地震予報装置は、前記連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値、当該しきい値を使用できる最長期間および当該判定の回数についてのしきい値を含ませるための設定情報を複数記憶する手段を有し、当該複数の設定情報の1つを使用することを特徴とする。
【0020】
第2の本発明に係る地震警報装置は、地震の発生の警報を出力する地震警報装置において、前記地震警報装置の位置での連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値を記憶する手段と、当該しきい値を使用できる最長期間を予め記憶する手段と、当該しきい値を使用する判定の回数についてのしきい値を記憶する手段と、前記地震警報装置の位置を記憶する手段と、前記地震警報装置に接続された通信回線を介して地震情報を受信する手段と、前記地震情報と前記地震警報装置の位置とに基づいて前記地震警報装置の位置で発生する地震における震度の予測値を計算する手段と、前記震度の予測値が当該震度のしきい値以上か否かを判定する手段と、当該震度のしきい値以上と最初に判定された日時を記憶する手段と、当該震度のしきい値以上と判定された回数を記憶する手段と、前記日時から前記最長期間が経過してなく、前記しきい値以上と判定された回数が前記回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力する手段とを有することを特徴とする。
【0021】
例えば、地震警報装置は、前記連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値、当該しきい値を使用できる最長期間および当該判定の回数についてのしきい値を含ませるための設定情報を複数記憶する手段を有し、当該複数の設定情報の1つを使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
第1の本発明によれば、予測値がしきい値以上であると判定されてから地震情報が受信された場合の判定で前記しきい値より低いしきい値が使用されるようにすることで、本震の発生後において余震の発生を予報することができる。
【0023】
第2の本発明によれば、予め記憶した日時から所定の期間が経過してなく、しきい値以上と判定された回数が回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力することで、群発型地震の発生の警報を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施の形態に係る地震予報装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本震余震設定DB15の構成と内容の一例を示す図である。
【図3】連続地震設定DB16の構成と内容の一例を示す図である。
【図4】地震履歴DB17の構成を示す図である。
【図5】本実施の形態における概略的なシーケンスを示す図である。
【図6】地震予報装置1における事前設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】地震予報装置1におけるメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】地震予報装置1における余震処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】地震予報装置1における連続地震処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本実施の形態に係る地震予報装置の構成を示すブロック図である。
【0027】
地震予報装置1は、震源で発生した地震の地震波が装置1の場所に到来して当該場所で発生する地震を発生前に予報する装置である。地震予報装置1以外にも同様な地震予報装置1が他の場所で使用される。各地震予報装置1は、例えば、一般の各ユーザ宅に設置される専用装置である。または、汎用コンピュータなどの演算装置が外部記憶装置からコンピュータプログラムをメモリに読み込んで実行することで、そのコンピュータが実質的に地震予報装置1となる。または、地震予報装置1は、携帯通信端末内や固定通信端末内にファームウェアやハードウェアによって内蔵され、使用される。
【0028】
地震予報装置1は、有線や無線の通信回線を介して地震速報ネットワーク2に接続される。地震予報装置1は、地震速報ネットワーク2と通信する通信部11、地震予報装置1内の各部を制御するとともに震度の予測値などを計算する制御部12、操作キーなどの入力装置ならびに複数の音質の異なる音源やスピーカや画像表示装置やバイブレータなどの出力装置を備えた入出力部13、ならびに各種情報や値を記憶する記憶部14を備えている。制御部12は、中央演算装置(所謂CPU)を含み、図示しない揮発性半導体メモリ(所謂メモリやRAM)と協働して動作する。
【0029】
記憶部14は、フラッシュメモリやハードディスクなどに含まれ、本震余震設定データベース(図面ならびに以下の説明では「DB」と略記する)15、連続地震設定DB16および地震履歴DB17を備える。本震余震設定DB15、連続地震設定DB16および地震履歴DB17は、複数の本震余震設定情報、複数の連続地震設定情報および複数の地震履歴情報をそれぞれ記憶可能になっている。記憶部14は、図示しないが、地震予報装置1の位置を示す位置情報、地震の識別情報である地震識別情報を記憶する領域を含んでいる。
【0030】
図2は、本震余震設定DB15の構成と内容の一例を示す図である。
【0031】
最上行を除く各行は本震余震設定情報を示す。本震余震設定情報は、設定名、本震−余震型地震における本震の震度のしきい値である本震震度、本震震度より低く設定された余震の震度のしきい値である余震震度または余震震度と本震震度の差、本震−余震型地震における震度のしきい値として余震のしきい値を使用できる最長期間である余震期間、本震−余震型地震に関わる予報時に使用する音源の種類と音量、当該予報時における画面表示とバイブレーションの要否を含む。本震震度、余震震度や余震震度と本震震度の差、余震期間、余震間隔は、地震予報装置1の場所や統計などに基づいて決められる。余震期間には余震が続いた期間の長さが設定される。
【0032】
本震余震設定DB15は、出荷時には1つの有効な本震余震設定情報だけを記憶している。この本震余震設定情報の設定名は図では「初期設定」となっている。
【0033】
本震余震設定情報には、後に、震度の予測値が本震震度以上となった日時である本震発生日時、有効な余震の震度のしきい値である有効余震震度、震度の予測値が最後に有効余震震度以上と判定された日時である最終余震発生日時が含まれることとなる。
【0034】
図3は、連続地震設定DB16の構成と内容の一例を示す図である。
【0035】
最上行を除く各行は連続地震設定情報を示す。連続地震設定情報は、設定名、群発型地震における震度のしきい値である連続地震震度、震度の予測値が連続地震震度以上となった回数である連続地震回数のしきい値である連続地震回数しきい値、震度のしきい値として連続地震震度を使用できる最長期間である連続地震期間、群発型地震の警報時に使用する音源の種類と音量、当該予報時における画面表示とバイブレーションの要否を含む。連続地震震度、連続地震回数しきい値、連続地震期間は、地震予報装置1の場所や統計などに基づいて決められる。連続地震期間は群発型地震が続いた期間の長さが設定される。
【0036】
連続地震設定DB16は、出荷時には1つの有効な連続地震設定情報だけを記憶している。この連続地震設定情報の設定名は図では「初期設定」となっている。
【0037】
連続地震設定情報には、後に、連続地震回数、震度の予測値が最初に連続地震震度以上となった日時である連続地震発生日時、震度の予測値が最後に連続地震震度以上と判定された日時である最終連続地震発生日時が含まれることとなる。
【0038】
図4は、地震履歴DB17の構成を示す図である。
【0039】
最上行を除く各行は地震履歴情報を示す。当初の地震履歴DB17に地震履歴情報は記憶されておらず、後に、識別のためのレコード番号、震度と発生時刻の予測値を含む地震履歴情報が記憶されることとなる。
【0040】
図5は、本実施の形態における概略的なシーケンスを示す図である。このシーケンスは、地震の検出ごとに実行されるものである。
【0041】
震源で発生した地震が気象庁などにより検出され(S1)、地震に関する数値等を含む地震情報が地震速報ネットワーク2に送信されたら、地震速報ネットワーク2は、地震情報を地震予報装置1に転送し、地震予報装置1は地震情報を受信する(S3)。地震情報は、地震を一意に示す地震識別情報、震源の位置を示す位置情報、震源で発生した地震の発生時刻、地震の規模を示すマグニチュードを含む。地震速報ネットワーク2は、必要ならば、地震情報のヘッダの組み替えなども行うようにしてもよい。
【0042】
地震予報装置1は、地震情報を使用して、地震予測処理を行う(S5)。ここで地震予報装置1は、地震波が地震予報装置1の場所に到来した場合に発生する当該場所での地震の震度の予測値と当該場所での地震の発生時刻の予測値とを計算する。地震予報装置1は、震度の予測値が本震震度などの予め定めたしきい値以上なら、予報処理を行う(S7)。ここで地震予報装置1は、震度と発生時刻の予測値を出力する。
【0043】
図6は、地震予報装置1における事前設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0044】
事前設定処理は、後述するメイン処理に先立って行われる。ユーザが入出力部13に事前設定処理の操作入力を行うと、制御部12は、予め記憶された事前設定処理の設定を読み込む(S11)。制御部12は、設定に基づいて入出力部13での画面表示を行い、これにより、ユーザが入出力部13に操作入力を行い、設定項目が選択される(S13)。設定項目の選択肢としては、共通項目設定、本震余震設定、連続地震設定および設定完了の4つがある。
【0045】
ステップS13で共通項目設定が選択された場合、制御部12は、例えば、ユーザにより入出力部13を介して入力された地震予報装置1の位置を示す位置情報を記憶部14に記憶させる。または、制御部12は、ユーザにより入出力部13を介して選択された1つの本震余震設定情報を有効にする。または、制御部12は、ユーザにより選択された1つの連続地震設定情報を有効にする。地震予報装置1の位置を示す位置情報は、例えば、当該位置の緯度および経度である。例えば、地震予報装置1に位置情報と郵便番号を対応づけたDBを設け、ユーザが郵便番号を入力したら、対応する位置情報を検索し、記憶部14に記憶させてもよい。また、同様なDBを有するサーバと地震予報装置1を通信可能とし、ユーザが入力した郵便番号をサーバに送信し、サーバが対応する位置情報を検索して地震予報装置1に送信し、これを地震予報装置1が受信して記憶部14に記憶させてもよい。このような処理(S15)が終わると、制御はステップS13に遷移する。なお、有効な本震余震設定情報や連続地震設定情報が選択されない場合は、例えば、出荷時の本震余震設定情報や連続地震設定情報を有効とすればよい。または、最後に変更や複製された本震余震設定情報や連続地震設定情報を有効とすればよい。
【0046】
ステップS13で本震余震設定が選択された場合、制御部12は、ユーザに本震余震設定情報の新規作成、複製、変更などを許可し、作成、複製、変更などされた本震余震設定情報を本震余震設定DB15に記憶させる。ここでは、本震震度、余震震度や余震震度と本震震度の差、余震期間、予報時に使用する音源の種類と音量、予報時における画面表示とバイブレーションの要否が個別に変更可能となっている。例えば、出荷時の本震余震設定情報を複製し、複製された本震余震設定情報内の本震震度などを変更することができる。このような処理(S17)が終わると、制御はステップS13に遷移する。
【0047】
ステップS13で連続地震設定が選択された場合、制御部12は、ユーザに連続地震設定情報の新規作成、複製、変更などを許可し、作成、複製、変更などされた連続地震設定情報を連続地震設定DB16に記憶させる。ここでは、連続地震震度、連続地震回数しきい値、連続地震期間、群発型地震の警報時に使用する音源の種類と音量、群発型地震の警報時における画面表示とバイブレーションの要否が個別に変更可能となっている。例えば、出荷時の連続地震設定情報を複製し、複製された連続地震設定情報内の連続地震震度などを変更することができる。このような処理(S19)が終わると、制御はステップS13に遷移する。
【0048】
ステップS13で設定完了が選択された場合、事前設定処理が終了する。
【0049】
図7は、地震予報装置1におけるメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
制御部12は、有効な本震余震設定情報および連続地震設定情報をメモリに読み込む(S21)。
【0051】
制御部12は、通信部11が地震情報を受信したなら(S23)、地震情報内の地震識別情報が記憶部14に記憶されているか否かを判定し(S24)、記憶されている場合(YES)は、通信部11が次の地震情報を待機する。
【0052】
本実施の形態では、同じ地震識別情報を含む地震情報が時間を変えて2回以上送信される。地震予報装置1は、その最初の地震情報だけを使用する。したがい、地震予報装置1は、最初の地震情報を使用したら、地震情報内の地震識別情報を記憶部14に記憶させ、これにより、地震識別情報が記憶部14に記憶されているなら、地震情報は2回目以降の地震情報なので、使用しないようにしているのである。
【0053】
なお、2回目以降の地震情報内の情報については、最初の地震情報内の情報より高い精度を期待できる場合があり、よって、そのような2回目以降の地震情報を使用してもよいが、便宜上、最初の地震情報を使用することとする。
【0054】
ステップS24で、地震識別情報が記憶されていないと判定された場合(NO)、受信した地震情報は当該地震識別情報を含む最初の地震情報なので、制御部12は、地震識別情報を記憶部14に記憶させ、地震予報装置1の場所での震度の予測値を計算する(S25)。
【0055】
ステップS25では、制御部12は、地震予報装置1の位置情報を記憶部14からメモリに読み込み、位置情報と地震情報内の各値を予め定められた計算式に代入して、震度の予測値を計算する。
【0056】
次に、制御部12は、震度の予測値が、メモリに読み込んだ有効な本震余震設定情報における本震震度以上か否かを判定する(S27)。NO(予測値が本震震度未満)と判定された場合、制御部12は、連続地震処理を行い(S29)、連続地震処理が終了すると、通信部11が再び地震情報を待機する。
【0057】
一方、ステップS27でYES(予測値が本震震度以上)と判定された場合、制御部12は、本震予報処理を行う(S31)。ここでは、制御部12は、まず、現在の日時と地震予報装置1の位置情報と地震情報内の各値を予め定められた計算式に代入して、発生時刻の予測値を計算する。次に、有効な本震余震設定情報における音源の種類と音量、画面表示とバイブレーションの要否にしたがって、入出力部13を介して、震度と発生時刻の予測値を出力する。ここでは、例えば、本震余震設定情報に設定された音源から設定された音量の音が発生し、震度と発生時刻の予測値が画面表示される。または、音の発生に代えて、バイブレータが震動する。または、震度と発生時刻の予測値が、画面表示に代えて、音声によって再生される。
【0058】
なお、ここでは、本震の予報であることをユーザに知らせるべく、例えば、音源の種類や音量や画面の表示内容などを本震専用のものとすれば好適である。こうするには、例えば、本震余震設定情報に本震専用の設定を行えばよい。例えば、図2に示した音源の種類などを余震専用のもとすれば、これとは別に本震専用のものを本震余震設定情報に含ませればよい。
【0059】
次に、制御部12は、余震処理を行い(S33)、余震処理が終了すると、通信部11が地震情報を待機する。
【0060】
なお、図示しないが、制御部12は、メイン処理において地震履歴情報を消去するための操作キーが操作されたなら、地震履歴DB17から地震履歴情報を消去する。
【0061】
図8は、地震予報装置1における余震処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
制御部12は、本震−余震型地震の震度のしきい値を、本震震度から有効余震震度に引き下げる(S51)。ここでは、制御部12は、例えば、有効な本震余震設定情報内の本震震度から本震震度と余震震度の差を減算し、減算後の値を有効余震震度として当該本震余震設定情報に加え、または、有効な本震余震設定情報内の余震震度を有効余震震度として当該本震余震設定情報に加え、さらに、現在の日時を本震発生日時として当該本震余震設定情報に加える。そして、制御部12は、当該本震余震設定情報で本震余震設定DB15内の元の本震余震設定情報を更新する。
【0063】
次に、制御部12は、震度と発生時刻の予測値と新たなレコード番号を含む地震履歴情報を作成して地震履歴DB17に記憶させる(S53)。
【0064】
次に、制御部12は、通信部11が地震情報を受信したなら(S55)、地震情報内の地震識別情報が記憶部14に記憶されているか否かを判定し(S57)、記憶されている場合は(YES)、通信部11が地震情報を待機し、一方、記憶されていない場合は(NO)、地震識別情報を記憶部14に記憶させ、地震予報装置1の場所での震度の予測値を計算する(S59)。ここでは、前述のステップS25と同様な計算を行う。
【0065】
次に、制御部12は、メモリの本震余震設定情報を初期化するための条件が充足されているか否かを判定し、つまり、例えば、当該本震余震設定情報内の本震発生日時から当該本震余震設定情報内の余震期間が経過しているか否かを判定する(S61)。ここでは、当該本震余震設定情報内の本震発生日時から予め固定的に設定された余震期間(例えば、1ヶ月)が経過しているなら条件が充足されているとしてもよい。または、当該本震余震設定情報内の最終余震発生日時から当該本震余震設定情報内の余震期間が経過しているかを判定し、経過しているなら条件が充足されているとしてもよい。または、当該本震余震設定情報内の最終余震発生日時から予め固定的に設定された余震期間(例えば、1ヶ月)が経過しているなら条件が充足されているとしてもよい。
【0066】
ステップS61でYESと判定された場合、制御部12は、メモリ内の本震余震設定情報を初期化する(S63)。ここでは、制御部12は、本震余震設定情報における本震発生日時と有効余震震度と最終余震発生日時を消去するとともに、当該本震余震設定情報で本震余震設定DB15の元の本震余震設定情報を更新する。この処理が終わると、制御はステップS23(図7参照)に遷移する。なお、余震処理を終了するための操作キーが操作された場合、制御がステップS63に遷移するようにしてもよい。
【0067】
ステップS61でNOと判定された場合、制御部12は、余震予報処理を行うための条件が充足されているか否かを判定し、つまり、震度の予測値が、メモリ内の有効な本震余震設定情報における有効余震震度以上か否かを判定し(S65)、YES(有効余震震度以上)と判定された場合、制御部12は、余震予報処理を行う(S67)。ここでは、制御部12は、まず、現在の日時と地震予報装置1の位置情報と地震情報内の各値を予め定められた計算式に代入して、発生時刻の予測値を計算する。次に、有効な本震余震設定情報における音源の種類と音量、画面表示とバイブレーションの要否にしたがって、入出力部13を介して、震度と発生時刻の予測値を出力する。また、制御部12は、当該本震余震設定情報が最終余震発生日時を含まない場合は現在の日時を最終余震発生日時として当該本震余震設定情報に加え、または、当該本震余震設定情報が最終余震発生日時を含む場合は現在の日時で最終余震発生日時を更新する。そして、制御部12は、当該本震余震設定情報で本震余震設定DB15の元の本震余震設定情報を更新する。
【0068】
なお、ここでは、余震の予報であることをユーザに知らせるべく、例えば、音源の種類や音量や画面の表示内容などを余震専用のものとすれば好適である。余震予報処理が終わると、制御はステップS53に遷移する。
【0069】
なお、制御部12は、余震処理において地震履歴情報を消去するための操作キーが操作されたなら、地震履歴DB17から地震履歴情報を消去する。
【0070】
図9は、地震予報装置1における連続地震処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
制御部12は、震度と発生時刻の予測値と新たなレコード番号を含む地震履歴情報を作成して地震履歴DB17に記憶させる(S71)。
【0072】
次に、制御部12は、連続地震設定情報を初期化するための条件が充足されているか否か、つまり、メモリに読み込んだ連続地震設定情報内の最終連続地震発生日時から当該連続地震設定情報に設定された連続地震期間が経過しているか否かを判定する(S73)。ここでは、連続地震設定情報内の最終連続地震発生日時から固定的に設定された連続地震期間が経過しているなら条件が充足されているとしてもよい。
【0073】
ステップS73でYESと判定された場合、制御部12は、連続地震設定情報を初期化する、つまり、メモリの連続地震設定情報内の連続地震回数と連続地震発生日時と最終連続地震発生日時を消去し、当該連続地震設定情報で連続地震設定DB16内の元の連続地震設定情報を更新する(S75)。この処理が終わると、制御はステップS23(図7参照)に遷移する。なお、所定の操作キーが操作された場合、制御がステップS75に遷移するようにしてもよい。
【0074】
ステップS73でNOと判定された場合、制御部12は、連続地震警報処理を行うための条件が充足されているか否かを判定する(S77)。条件は、条件1)震度の予測値が、連続地震設定情報における連続地震震度以上であること、と、条件2)当該連続地震設定情報内の連続震発生日時から当該連続地震設定情報内の連続地震期間が経過していないことと、条件3)当該連続地震設定情報内に連続地震回数があり且つ連続地震回数に1を加算した結果が当該連続地震設定情報内の連続地震回数しきい値以上であることである。
【0075】
ステップS77でYESと判定された場合、制御部12は、連続地震警報処理を行う(S79)。ここでは、制御部12は、当該連続地震設定情報における音源の種類と音量、画面表示とバイブレーションの要否にしたがって、入出力部13を介して、連続地震の警報を出力する。例えば、連続地震設定情報に設定された音源から設定された音量の音が発生し、群発地震が発生している旨が画面表示される。または、音の発生に代えて、バイブレータが震動する。または、画面表示に代えて、群発地震が発生している旨の音声が再生される。また、制御部12は、当該連続地震設定情報が連続地震回数を含む場合はこれに1を加え、または、当該連続地震設定情報が連続地震回数を含まない場合は1を連続地震回数として加える。また、制御部12は、当該連続地震設定情報が連続震発生日時を含まない場合は現在の日時を連続地震発生日時および最終連続地震発生日時として当該連続地震設定情報に加え、または、当該連続地震設定情報が最終連続地震発生日時を含む場合は現在の日時で最終連続地震発生日時を更新する。そして、制御部12は、当該連続地震設定情報で連続地震設定DB16の元の連続地震設定情報を更新する。
【0076】
ステップS77でNOと判定された場合、または、ステップS79が終わると、制御はステップS23(図7参照)に遷移する。
【0077】
したがって、本発明の実施の形態に係る地震予報装置1によれば、地震予報装置の位置で発生する地震の震度の予測値についてのしきい値(本震余震設定情報内の「本震震度」である。以下、同様に括弧付けで補足する)を記憶する手段(記憶部14における本震震度の記憶領域)と、地震予報装置の位置を記憶する手段(記憶部14における地震予報装置1の位置情報の記憶領域)と、地震予報装置に接続された通信回線を介して地震情報を受信する手段(通信部11)と、地震情報と地震予報装置の位置とに基づいて地震予報装置の位置で発生する地震における震度の予測値を計算する手段(S25)と、当該予測値が前記しきい値以上か否かを判定する手段(S27)と、予測値がしきい値以上であると判定されたなら地震の発生を予報する手段(S31)と、予測値がしきい値以上であると判定されてから地震情報が受信された場合の判定で前記しきい値より低いしきい値が使用されるようにする手段(S51)とを有することで、しきい値を低くしておかなくても、本震の発生後において余震の発生を予報することができる。また、予めしきい値を低くしておかないので、予報が頻発する煩わしさもない。
【0078】
なお、地震の発生を予報する手段(S31)は、震度の予測値を出力することで、余震における揺れの程度を予報することができる。
【0079】
また、地震の発生を予報する手段(S31)は、現在の日時と地震情報と地震予報装置の位置に基づいて、地震の発生時刻の予測値を計算し、当該予測値を出力することで、余震の発生時刻を予報することができる。
【0080】
また、地震予報装置1によれば、低いしきい値を予め記憶する手段(記憶部14における余震震度の記憶領域)を有することで、低いしきい値を直ちに得ることができる。
【0081】
また、地震予報装置1によれば、低いしきい値と当初のしきい値の差を予め記憶する手段(記憶部14における本震震度と余震震度の差の記憶領域)と、予測値が当初のしきい値以上と判定されたなら当該しきい値から差を減算する手段(本震震度から差を減算する場合のS51)とを有することで、当初のしきい値と差から低いしきい値を得ることができる。
【0082】
また、地震予報装置1によれば、当初のしきい値以上と判定された日時(本震発生日時)を記憶する手段(記憶部14における本震発生日時の記憶領域)と、低いしきい値を使用できる最長期間(余震期間)を予め記憶する手段(記憶部14における余震期間の記憶領域)と、前記日時から前記最長期間が経過しているなら当初のしきい値が使用されるようにする手段(本震発生日時から余震期間が経過しているか否かを判定する場合のS61)とを有することで、余震の終了を判定するとともに終了しているなら当初のしきい値が使用されるようにしており、よって、新たな本震の発生を予報することができる。
【0083】
また、地震予報装置1によれば、当初のしきい値が使用されるようにする際に当初のしきい値以上と判定された日時(本震発生日時)を消去する手段(S63)を有することで、新たな本震の発生後における余震の終了の判定を行うことができる。
【0084】
また、地震予報装置1によれば、当初のしきい値(本震震度)、低いしきい値(余震震度)または本震震度と余震震度の差、ならびに、最長期間(余震期間)を含ませるための本震余震設定情報を複数記憶する手段(本震余震設定DB15)を有し、当該複数の設定情報の1つを使用する(S15)ので、地震予報装置1を複数のユーザで共用する場合や複数の場所で使用する場合における利便性を高めることができる。
【0085】
また、地震予報装置1によれば、地震予報装置の位置での連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値(連続地震震度)を記憶する手段(記憶部14における連続地震震度の記憶領域)と、当該しきい値を使用できる最長期間(連続地震期間)を予め記憶する手段(記憶部14における連続地震期間の記憶領域)と、当該しきい値を使用する判定の回数についてのしきい値(連続地震回数しきい値)を記憶する手段(記憶部14における連続地震回数しきい値の記憶領域)と、震度の予測値が当該震度のしきい値以上か否かを判定する手段(S77の条件1に該当する部分)と、当該震度のしきい値以上と最初に判定された日時(連続地震発生日時)を記憶する手段(記憶部14における連続地震発生日時の記憶領域)と、当該震度のしきい値以上と判定された回数(連続地震回数)を記憶する手段(記憶部14における連続地震回数の記憶領域)と、前記日時から前記最長期間が経過してなく、前記しきい値以上と判定された回数が前記回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力する手段(S77の条件2および条件3に該当する部分、ならびにS79)とを有することで、群発型地震の発生の警報を出力することができる。
【0086】
また、地震予報装置1によれば、連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値(連続地震震度)、当該しきい値を使用できる最長期間(連続地震期間)および当該判定の回数についてのしきい値を含ませるための連続地震設定情報を複数記憶する手段(連続地震設定DB16)を有し、当該複数の設定情報の1つを使用する(S15)ので、地震予報装置1を複数のユーザで共用する場合や複数の場所で使用する場合における利便性を高めることができる。
【0087】
また、地震予報装置1では、ステップS25、S29を行い、その後、制御がステップS23に遷移させ、これにより、ステップS27、S31、S33を不要としてもよい。すなわち、地震予報装置1を群発型地震の警報を出力する地震警報装置としてもよい。
【0088】
地震警報装置としての地震予報装置1によれば、地震警報装置の位置での連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値(連続地震震度)を記憶する手段(記憶部14における連続地震震度の記憶領域)と、当該しきい値を使用できる最長期間(連続地震期間)を予め記憶する手段(記憶部14における連続地震期間の記憶領域)と、当該しきい値を使用する判定の回数についてのしきい値(連続地震回数しきい値)を記憶する手段(記憶部14における連続地震回数しきい値の記憶領域)と、地震警報装置の位置を記憶する手段(記憶部14における地震予報装置1の位置情報の記憶領域)と、地震警報装置に接続された通信回線を介して地震情報を受信する手段(通信部11)と、地震情報と地震警報装置の位置とに基づいて地震警報装置の位置で発生する地震における震度の予測値を計算する手段(S25)と、震度の予測値が当該震度のしきい値以上か否かを判定する手段(S77の条件1に該当する部分)と、当該震度のしきい値以上と最初に判定された日時(連続地震発生日時)を記憶する手段(記憶部14における連続地震発生日時の記憶領域)と、当該震度のしきい値以上と判定された回数(連続地震回数)を記憶する手段(記憶部14における連続地震回数の記憶領域)と、前記日時から前記最長期間が経過してなく、前記しきい値以上と判定された回数が前記回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力する手段(S77の条件2および条件3に該当する部分、ならびにS79)とを有することで、群発型地震の発生の警報を出力することができる。
【0089】
また、地震警報装置としての地震予報装置1によれば、連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値(連続地震震度)、当該しきい値を使用できる最長期間(連続地震期間)および当該判定の回数についてのしきい値を含ませるための連続地震設定情報を複数記憶する手段(連続地震設定DB16)を有し、当該複数の設定情報の1つを使用する(S15)ので、地震予報装置1を複数のユーザで共用する場合や複数の場所で使用する場合における利便性を高めることができる。
【0090】
なお、本実施の形態では、ステップS73やステップS77の判定で使用される「連続地震回数」、「連続地震発生日時」および「最終連続地震発生日時」を予め連続地震設定情報に記録しているが、「連続地震回数」等は連続地震設定情報に記録せず、その代わりに、各判定の際に地震履歴DBを使用して「連続地震回数」等を導出し、これを判定で使用してもよい。
【0091】
また、地震予報装置1や地震警報装置を汎用コンピュータやファームウェアで実現するためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納し、陳列などして流通させることができる。または、当該コンピュータプログラムをインターネットなどの通信網を介して伝送させてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1…地震予報装置、2…地震速報ネットワーク、11…通信部、12…制御部、13…入出力部、14…記憶部、15…本震余震設定DB、16…連続地震設定DB、17…地震履歴DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地震の発生を予報する地震予報装置において、
前記地震予報装置の位置で発生する地震の震度の予測値についてのしきい値を記憶する手段と、
前記地震予報装置の位置を記憶する手段と、
前記地震予報装置に接続された通信回線を介して地震情報を受信する手段と、
前記地震情報と前記地震予報装置の位置とに基づいて前記地震予報装置の位置で発生する地震における震度の予測値を計算する手段と、
当該予測値が前記しきい値以上か否かを判定する手段と、
予測値がしきい値以上であると判定されたなら地震の発生を予報する手段と、
予測値がしきい値以上であると判定されてから地震情報が受信された場合の判定で前記しきい値より低いしきい値が使用されるようにする手段と
を有することを特徴とする地震予報装置。
【請求項2】
前記地震の発生を予報する手段は、前記震度の予測値を出力することを特徴とする請求項1記載の地震予報装置。
【請求項3】
前記地震の発生を予報する手段は、現在の日時と地震情報と地震予報装置の位置に基づいて、地震の発生時刻の予測値を計算し、当該予測値を出力することを特徴とする請求項1または2記載の地震予報装置。
【請求項4】
前記低いしきい値を予め記憶する手段
を有することを特徴とする請求項1記載の地震予報装置。
【請求項5】
前記低いしきい値と当初のしきい値の差を予め記憶する手段と、
予測値が当初のしきい値以上と判定されたなら当該しきい値から前記差を減算する手段と
を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の地震予報装置。
【請求項6】
前記当初のしきい値以上と判定された日時を記憶する手段と、
前記低いしきい値を使用できる最長期間を予め記憶する手段と、
前記日時から前記最長期間が経過しているなら当初のしきい値が使用されるようにする手段と
を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の地震予報装置。
【請求項7】
前記当初のしきい値が使用されるようにする際に前記当初のしきい値以上と判定された日時を消去する手段
を有することを特徴とする請求項6記載の地震予報装置。
【請求項8】
前記当初のしきい値、前記低いしきい値または前記差、ならびに、前記最長期間を含ませるための設定情報を複数記憶する手段を有し、当該複数の設定情報の1つを使用することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の地震予報装置。
【請求項9】
前記地震予報装置の位置での連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値を記憶する手段と、
当該しきい値を使用できる最長期間を予め記憶する手段と、
当該しきい値を使用する判定の回数についてのしきい値を記憶する手段と、
前記震度の予測値が当該震度のしきい値以上か否かを判定する手段と、
当該震度のしきい値以上と最初に判定された日時を記憶する手段と、
当該震度のしきい値以上と判定された回数を記憶する手段と、
前記日時から前記最長期間が経過してなく、前記しきい値以上と判定された回数が前記回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力する手段と
を有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の地震予報装置。
【請求項10】
前記連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値、当該しきい値を使用できる最長期間および当該判定の回数についてのしきい値を含ませるための設定情報を複数記憶する手段を有し、当該複数の設定情報の1つを使用することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の地震予報装置。
【請求項11】
地震の発生の警報を出力する地震警報装置において、
前記地震警報装置の位置での連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値を記憶する手段と、
当該しきい値を使用できる最長期間を予め記憶する手段と、
当該しきい値を使用する判定の回数についてのしきい値を記憶する手段と、
前記地震警報装置の位置を記憶する手段と、
前記地震警報装置に接続された通信回線を介して地震情報を受信する手段と、
前記地震情報と前記地震警報装置の位置とに基づいて前記地震警報装置の位置で発生する地震における震度の予測値を計算する手段と、
前記震度の予測値が当該震度のしきい値以上か否かを判定する手段と、
当該震度のしきい値以上と最初に判定された日時を記憶する手段と、
当該震度のしきい値以上と判定された回数を記憶する手段と、
前記日時から前記最長期間が経過してなく、前記しきい値以上と判定された回数が前記回数のしきい値以上なら地震の発生の警報を出力する手段と
を有することを特徴とする地震警報装置。
【請求項12】
前記連続的な地震の震度の予測値についてのしきい値、当該しきい値を使用できる最長期間および当該判定の回数についてのしきい値を含ませるための設定情報を複数記憶する手段を有し、当該複数の設定情報の1つを使用することを特徴とする請求項11記載の地震警報装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−156654(P2010−156654A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−249(P2009−249)
【出願日】平成21年1月5日(2009.1.5)
【出願人】(399041158)西日本電信電話株式会社 (215)
【出願人】(399040405)東日本電信電話株式会社 (286)