説明

基材、清掃部材及び清掃具

【目的】優れた布糸解れ防止性を具備して、耐久性に富んだ基布や当て布に好適な基材、また、その基材を用いて、洗濯等により繰り返し使用できる、耐久性に富んだ清掃部材及び清掃具を提供する。
【構成】ハンディモップ用払拭部材11が植設された基布12上面には、細長形状布片からなる袋状保持部13が縫着され、基布12との間に袋状挿着部が形成される。基布12と、袋状保持部13の当て布の布材は経糸40及び緯糸41による織布からなり、経糸40に対し緯糸41がジグザグ状に織成され、経糸40側の布端縁50には経糸の切断部があるが、緯糸41側の布端縁51には、ジグザグ状織成された折り返しループ部が露出して糸切断部を有しない布縁構造を形成する。基布12は緯糸41側の布端縁51を長辺にした長方形布材が使用され、当て布も緯糸41側の布端縁51を長辺にした長方形布材が使用されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばモップ状物等の払拭部材を保持するための基材、その基材により形成された清掃部材及びその清掃部材を用いた清掃具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の清掃具には、例えば、特許文献1に示されているように、長いへら状の支持片をモップの開口に差し込んで支持するハンディモップがある。モップの開口部は、パイル材等のモップ材(払拭部材)を保持する基布の上面に当て布を空洞状に縫着して形成されている。基布の素材には、モップを保持する強度を必要とするため、厚手のキャンバス布、木綿や合成化学繊維の帆布等の布材が使用されている。また、当て布の素材には、支持片を支持する強度を必要とするため、同様の布材が使用されている。
【特許文献1】特開平11−225933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の基布や当て布は、上記布材を矩形等の所定形状に裁断したものを使用しているため、裁断箇所から布糸が解れ易いといった問題があった。特に、汚れたモップを洗濯する頻度が多くなると、裁断箇所の痛みが激しくなり、布糸が解れたり、千切れたりして、耐久性に劣っていた。
【0004】
この発明は、上記従来の布糸の解れによる問題を解消して、優れた布糸解れ防止性を具備して、耐久性に富んだ基布や当て布に好適な基材を提供することを目的としている。また、この発明は、その基材を用いて、洗濯等により繰り返し使用できる、耐久性に富んだ清掃部材及び清掃具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を達成するためになされたものであり、本発明の第1の形態は、払拭部材を少なくとも下面に保持するための基材において、前記基材が基布及び/又は基布に固着される当て布から形成されてなり、前記基材の少なくとも一側縁に、布糸解れ防止手段を設けた基材である。
【0006】
本発明の第2の形態は、前記第1の形態において、前記基材が織布からなり、前記布糸解れ防止手段が、前記織布の経糸又は緯糸の少なくとも一方をジグザグ状に織成し、前記側縁に糸切断部を有しない布縁構造からなる基材である。
【0007】
本発明の第3の形態は、前記第1の形態において、前記基材が所定形状に切断された化繊糸織布からなり、前記布糸解れ防止手段が、前記切断部を溶着した溶着部を備えた布縁構造からなる基材である。
【0008】
本発明の第4の形態は、前記第1、2又は3の形態に係る基材の前記基布下面に払拭部材を設け、前記基布上面に前記当て布を、前記布糸解れ防止手段を設けた前記側縁を合致させてアーチ状に固着して挿着部を形成した清掃部材である。
【0009】
本発明の第5の形態は、前記第4の形態において、前記基布の端部を折り返して重ね、その重なり部分の両側端を縫着した袋部を備えた清掃部材である。
【0010】
本発明の第6の形態は、前記第4又は5の形態において、前記挿着部の開口端の表裏にコ字形帯片を挟み付けて、前記開口端に固着した清掃部材である。
【0011】
本発明の第7の形態は、前記第4〜6のいずれかの形態に係る清掃部材と、把持部とを備え、前記把持部の一端側を支持片として、前記支持片を前記挿着部に挿着自在にした清掃具である。
【0012】
本発明の第8の形態は、前記第7の形態において、前記挿着部を貫通形状とし、前記挿着部を挿通した前記支持片の先端を前記袋部に内包させた清掃具である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1の形態によれば、払拭部材を少なくとも下面に保持するための基材において、前記基材が基布及び/又は基布に固着される当て布から形成されてなり、前記基材の少なくとも一側縁に、布糸解れ防止手段を設けたので、従来のような裁断箇所からの布糸の解れが発生したり、あるいは千切れたりせず、使用上の寿命が長く、耐久性に富んだ清掃部材及びそれを用いた清掃具を実現することができる。特に、本形態に係る基材は、洗濯を繰り返して再利用に適した耐久性に優れ、家庭用清掃具に限らず、洗濯再生頻度の多いレンタル業務用モップ清掃具等に好適である。なお、払拭部材は塵埃のような被清掃物を払拭したり粘着捕集する部材であり、例えばモップ等のパイル材、クロス体、スポンジ体、ブラシ体などから選択される。当て布の固着態様は、縫製加工による縫着や、合成化学繊維による場合には溶着による一体化形成あるいは接着剤による接合形態等を含む。
【0014】
本発明の第2の形態によれば、前記基材が織布からなり、前記布糸解れ防止手段が、前記織布の経糸又は緯糸の少なくとも一方をジグザグ状に織成し、前記側縁に糸切断部を有しない布縁構造からなるので、前記側縁は前記ジグザグ状の織成糸で構成され、切断糸が露出せず、布糸の解れが発生しない、耐久性に優れた基布又は当て布を構成することができる。特に、前記織布の経糸及び緯糸の両方をジグザグ状に織成すれば、例えば、矩形状の基布又は当て布における四辺全部を糸切断部を有しない布縁構造にして、四辺すべてにおいて、布糸の解れが発生しない、耐久性に富んだ基布又は当て布を形成することができる。
【0015】
本発明の第3の形態によれば、前記基材が所定形状に切断された化繊糸織布からなり、前記布糸解れ防止手段が、前記切断部を溶着した溶着部を備えた布縁構造からなるので、前記側縁は前記溶着部で構成され、切断糸が露出せず、布糸の解れが発生しない、耐久性に優れた基布又は当て布を構成することができる。
【0016】
本発明の第4の形態によれば、前記第1、2又は3の形態に係る基材の前記基布下面に払拭部材を設け、前記基布上面に前記当て布を、前記布糸解れ防止手段を設けた前記側縁を合致させてアーチ状に固着して挿着部を形成したので、前記合致させた前記基布及び前記当て布の側縁において切断糸が露出せず、布糸の解れが発生しない、耐久性に優れた清掃部材を構成することができる。従って、本形態に係る清掃部材は、例えばハンディモップのグリップ部に連なる支持片を前記挿着部に、洗濯時や使用時等において、幾度も挿抜しても前記挿着部の固着部位が痛みにくい、優れた耐久性を具備する。
【0017】
本発明の第5の形態によれば、前記基布の端部を折り返して重ね、その重なり部分の両側端を縫着した袋部を備えるので、前記基布の前記端部が布切断部で形成されていても、前記袋部の折り返し端が布糸解れ防止手段として作用して、耐久性に優れた清掃部材を構成することができる。しかも、前記袋部は、例えばハンディモップのグリップ部に連なる支持片を前記挿着部に挿通させ、その支持片先端を収納保持する支持片保持部として機能するので、該支持片の装着保持性を向上させることができる。
【0018】
本発明の第6の形態によれば、前記挿着部の開口端の表裏にコ字形帯片を挟み付けて、前記開口端に固着したので、前記当て布による前記開口端が布切断部で形成されていても、前記コ字形帯片が前記開口端を覆って、布糸解れ防止手段として作用して、耐久性に優れた清掃部材を構成することができる。従って、本形態に係る清掃部材は、例えばハンディモップのグリップ部に連なる支持片を前記挿着部に、洗濯時や使用時等において、幾度も挿抜しても前記挿着部の前記開口端が痛みにくい、優れた耐久性を具備する。
【0019】
本発明の第7の形態によれば、前記第4〜6のいずれかの形態に係る清掃部材と、把持部とを備え、前記把持部の一端側を支持片として、前記支持片を前記挿着部に挿着自在にしたので、洗濯等により繰り返し使用できる、耐久性に富んだ清掃具を提供することができる。
なお、本発明は、前記把持部が例えばハンディモップのグリップ部あるいはハンドル部である清掃具に限らず、長柄棒状の取って部を備えた箒形清掃具にも適用することができる。
【0020】
本発明の第8の形態によれば、前記挿着部を貫通形状とし、前記挿着部を挿通した前記支持片の先端を前記袋部に内包させたので、洗濯等により繰り返し使用できる、耐久性に富み、また前記支持片の前記挿着部への装着保持性を向上させた清掃具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施形態に係るハンディ形清掃具(以下、ハンディモップという。)を示す。図2はこのハンディモップに用いる清掃部材保持具1を示す。
【0022】
このハンディモップは、清掃部材保持具1と払拭部材11からなる。払拭部材11はモップ繊維体のパイル材を細長状長方形の基布12に植設したものである。基布12上面には、細長形状の当て布からなる袋状保持部13がアーチ状に縫着され、基布12との間に袋状の取り付け孔が形成されている。払拭部材11が植設される基布12と、その上面に縫着された袋状保持部13とによって清掃部材が構成される。清掃部材保持具1は、基布12上面と袋状保持部13裏面との間に形成される貫通部からなる挿着部に着脱可能に装着するものであり、袋状保持部13両端の差込口のいずれかより挿着して、前記清掃部材を保持する保持片部2と、保持片部2と連設された、把持部としてのグリップ部3と、先端部5に下向きに設けた2つの上歯部8,9を、保持片部2の上面に対して保持片部2とグリップ部3との連設部分7に揺動自在に、保持片部2上に軸支された揺動片4とからなる。揺動片4のグリップ部3側一端には指操作部6が設けられている。保持片部2は、薄肉で、可撓性を備えた長細形状の合成樹脂製舌片形状を有する支持片からなる。保持片部2の上面には、上歯部8、9と対向して下歯部10を突設されている。保持片部2の幅は約1cmである。払拭部材11の装着をリバーシブルにするため、前記袋状の取り付け孔が袋状保持部13両端に設けられている。保持片部2及びグリップ部3は合成樹脂を射出成形することにより一体形成されている。前記挿着部は保持片部2が挿通可能な貫通部により形成されているが、保持片部2が挿通しないで収納される袋状に形成してもよい。
【0023】
基布12と、袋状保持部13の当て布には、図4に示す布材が用いられている。図4は布材の経緯構成を模式的に拡大した布構造を示す。この布材は経糸40及び緯糸41により織成された織布からなり、経糸40に対して緯糸41がジグザグ状(S字状)に織成されており、経糸40側の布端縁50には経糸を裁断した切断部があるが、緯糸41側の布端縁51には、ジグザグ状に織成された折り返しループ部が露出して糸切断部を有しない布縁構造を形成している。基布12は緯糸41側の布端縁51を長辺にした長方形の布材が使用されている。袋状保持部13の当て布にも緯糸41側の布端縁51を長辺にした長方形の布材が使用されている。布材の素繊維には綿繊維やナイロン等の合成化学繊維を使用できる。
【0024】
基布12及び袋状保持部13の長手方向の長辺は布縁の幅が約10cm程度に亘るので、布縁が布裁断時の切断部のままであると、使用回数や洗濯頻度が多くなると布糸の解れが生じやすくなるが、本実施形態では、図4に示すように、ジグザグ状に織成された緯糸41側の布端縁51により布糸解れ防止手段が施されているので、切断糸が露出せず、布糸の解れが発生しない、耐久性に優れた基布又は当て布を構成することができる。
基布12及び袋状保持部13の短辺は布縁の幅が約1cm程度で、布裁断時の切断部のままであっても解れの影響は少ないが、経糸もジグザグ状に織成すれば、四辺全部を糸切断部を有しない布縁構造にして、短辺及び長辺両方において、布糸の解れが発生しない、より耐久性に富んだ基布又は当て布を形成するようにしてもよい。なお、本実施形態では、基布12の短辺側を切断部のまま使用せず、図6に示すように、基布12の端部38を折り返して重ね、その重なり部分の両側端を縫着した袋部52を形成している。従って、基布12の経糸側端部38が布切断部で形成されていても、袋部52の折り返し端が布糸解れ防止手段として作用して、耐久性を確保することができる。しかも、袋部52は、袋状保持部13による挿着部を貫通した保持片部2の先端を収納保持する保持部として機能するので、保持片部2の装着保持性を向上させることができる。
【0025】
図5は本発明の別の布糸解れ防止手段を備えた布材の経緯構成を模式的に拡大した布構造を示す。この布材はナイロン糸等の合成化学繊維糸からなる経糸60及び緯糸61により織成された織布からなり、経糸60及び緯糸61の布端縁の裁断部分は溶着され、経緯のそれぞれに溶着部62,63を備える。このような布切断部を溶着した溶着部62,63を備えた布縁構造からなる布糸解れ防止手段を施した布材を基布又は当て布を用いれば、図4の布材と同様に、布側縁において切断糸が露出せず、布糸の解れが発生しない、優れた耐久性を具備させることができる。
【0026】
袋状保持部13の差込口付近の表裏側には、表側布テープ材14、裏側布テープ材18が縫着されている。表側布テープ材14と裏側布テープ材18は断面コ字形にしたテープ片を袋状保持部13の差込口部端を包むようにして縫着されたものであり、当て布短辺側の差込口端部の裁断箇所が解れるのを防止している。表側の布テープ材14と裏側の布テープ材18はそれぞれ、差込口の開放端より内側に段差部分を形成している。表側の布テープ材14による上側段差部分に対して、上歯部8、9の内面側は鋭角に配向されている。
【0027】
図3は、連設部分7における揺動片4のクリップ型揺動機構を示す。揺動片4の中心下部17には軸部15が設けられていて、軸部15を連設部分7に設けた軸孔に嵌入させ、回動自在に軸支している。指操作部6下部には上歯部8、9を保持片部2側に付勢する付勢手段としてのバネ材16が内設されている。軸部15を設けた中心下部17は丸みを帯びており、保持片部2表面に当接している。
【0028】
上記構成の清掃部材保持具1による袋状保持部13の着脱機能を説明する。
まず、グリップ部3を握持した状態において指で指操作部6を押さえることにより、図3の破線で示すように、揺動片4の先端部5を上向きに持ち上げた後、保持片部2の先端を袋状保持部13の差込口より挿入する。ついで、指の力を抜くことにより指操作部6の押さえを解除することにより、バネ材16の弾性力によって、上歯部8、9と下歯部10が噛合する。この噛合状態において、上歯部8、9と下歯部10は、表側布テープ材14と裏側布テープ材18の前記段差部分に引っ掛かるように係合するので、保持片部2と袋状保持部13との挿着状態をロックして強固に保持することができる。特に、噛合状態となるとき、上側段差部分の端部に対して、上歯部8、9の内面側が鋭角に係合するので、グリップ部3を持って強く振っても、上歯部8、9が上側段差部分の端部に対して食い込み、保持片部2が袋状保持部13から脱離しない、より強固な保持構造を具備させることができる。なお、裏側の布テープ材18の下側段差部分に対して、下歯部10内面側を鋭角に配向すれば、裏側での係合保持力も増加させることができる。しかも、上歯部8、9と下歯部10は、下歯部10は櫛歯状突起の上歯部8、9の間に対向して設けられているので、前記係合作用に加え、差込口の開放端側において袋状保持部13に接触する部分が多くなり、保持片部2と袋状保持部13との挿着状態をロックしてより強固に保持することができる。
【0029】
清掃作業が終了すれば、払拭部材11に付着した塵芥を払い落とすとき、グリップ部3を持って強く振っても、上歯部8、9と下歯部10との噛合による前記係合作用によって、保持片部2が袋状保持部13から脱離しない強固な、抜け落ち防止がなされ、十分に塵芥を払い落とす作業を行える。従って、本実施形態に係るハンディモップは、清掃作業性に優れ、しかも保持片部2の上面に上歯部8、9と対向して下歯部10を突設した簡単な構造からなる、袋状保持部13の保持構造を具備する。特に、本実施形態では、袋状保持部13の強固な保持構造を活用して、保持片部2は可撓性を備えた長細形状の合成樹脂製舌片を使用しており、払拭部材11に付着した塵芥を払い落とすとき、グリップ部3を持って軽く振っても、撓りやすくて振るい落とし効率がよく、清掃作業性の向上に寄与するとともに、清掃対象面にフィットし、ソフトタッチの清掃具を提供することができる。保持片部2を外すときは、揺動片4の先端部5を上向きに持ち上げ、上歯部8、9と下歯部10との噛合を解除することにより、保持片部2を袋状保持部13より簡単に抜脱することができる。
【0030】
尚、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。また、本発明はハンディ形清掃具に限らず、更に保持片部2に対してグリップ部3が別体形成されたものであっても、適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、モップ状物等の払拭部材を保持する布基材において、洗濯等により繰り返し使用できる、耐久性に富むので、製品の長寿命化を実現でき、しかも製品品質の向上させた、ハンディモップ等の清掃具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態に係るハンディモップの外観斜視図である。
【図2】前記ハンディモップに用いる清掃部材保持具の外観斜視図である。
【図3】連設部分7における揺動片4のクリップ型揺動機構を示す断面図である。
【図4】本発明に係る布材の経緯構成を模式的に拡大した布構造を示す図である。
【図5】本発明に係る別の布材の経緯構成を模式的に拡大した布構造を示す図である。
【図6】本実施形態における袋部52を模式的に示す部分布断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 清掃部材保持具
2 保持片部
3 グリップ部
4 揺動片
5 先端部
6 指操作部
7 連設部分
8 上歯部
9 上歯部
10 下歯部
11 払拭材
12 基布
13 袋状保持部
14 表側布テープ材
15 軸部
16 バネ材
17 中心下部
18 裏側布テープ材
20 下歯部
21 下歯部
30 上側布材
31 上側折り返し厚肉部
32 下側布材
33 下側折り返し厚肉部
34 上側布材
35 上側折り返し厚肉部
36 下側布材
37 テープ材
38 端部
40 経糸
41 緯糸
50 布端縁
51 布端縁
52 袋部
60 経糸
61 緯糸
62 溶着部
63 溶着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
払拭部材を少なくとも下面に保持するための基材において、前記基材が基布及び/又は基布に固着される当て布から形成されてなり、前記基材の少なくとも一側縁に、布糸解れ防止手段を設けたことを特徴とする基材。
【請求項2】
前記基材が織布からなり、前記布糸解れ防止手段が、前記織布の経糸又は緯糸の少なくとも一方をジグザグ状に織成し、前記側縁に糸切断部を有しない布縁構造からなる請求項1に記載の基材。
【請求項3】
前記基材が所定形状に切断された化繊糸織布からなり、前記布糸解れ防止手段が、前記切断部を溶着した溶着部を備えた布縁構造からなる請求項1に記載の基材。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の基材の前記基布下面に払拭部材を設け、前記基布上面に前記当て布を、前記布糸解れ防止手段を設けた前記側縁を合致させてアーチ状に固着して挿着部を形成したことを特徴とする清掃部材。
【請求項5】
前記基布の端部を折り返して重ね、その重なり部分の両側端を縫着した袋部を備えた請求項4に記載の清掃部材。
【請求項6】
前記挿着部の開口端の表裏にコ字形帯片を挟み付けて、前記開口端に固着した請求項4又は5に記載の清掃部材。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれかに記載の清掃部材と、把持部とを備え、前記把持部の一端側を支持片として、前記支持片を前記挿着部に挿着自在にしたことを特徴とする清掃具。
【請求項8】
前記挿着部を貫通形状とし、前記挿着部を挿通した前記支持片の先端を前記袋部に内包させた請求項7に記載の清掃具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−175106(P2007−175106A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−373968(P2005−373968)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(000133445)株式会社ダスキン (119)
【Fターム(参考)】