説明

塗膜及び粒子低減の方法

本開示は、例えば磁気ハードディスクドライブなどの高純度装置、より具体的には、そのような装置の表面の粒子低減のための塗膜に関する。提供された塗膜は、架橋機能性、及び基板表面にしっかり固着して基板表面からの粒子の飛散を抑制する能力を有する反応懸垂基を含む、薄いポリマー塗膜を含む。フッ素化アクリレートランダムコポリマーを含む基板の少なくとも一部に塗膜を含む基板を提供する。また粒子汚染を低減する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2007年12月21日に申請された米国仮特許出願61/016,050号に対する優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、例えば磁気ハードディスクドライブなどの高純度装置、より具体的には、そのような装置における粒子低減のための塗膜に関する。
【背景技術】
【0003】
磁気ディスクドライブ及び他の高純度の用途では、粒子汚染はホストの故障メカニズムを引き起こす可能性がある。これらの用途では、製造時及び適用中に存在する粒子を最小限とすることが極めて望ましい。磁気ディスクドライブには典型的に、例えばスペーサ、ディスククランプ、e−ブロック(e-block)、カバープレート、ベースプレート、アクチュエータ、ボイスコイル、ボイスコイルプレートなどの、精密な寸法にされた多数の作動部品が含まれている。これらの構成要素は全て粒子の潜在的発生源となり得る。ドライブの動作中、ヘッドは典型的に、約100Åの間隔で媒体の上方を飛ぶ。この間隔は面密度の上昇と共に減少し、粒子の発生を低減及び防止することがより一層重要となる。ヘッドディスクの境界面における粒子は、サーマルアスペリティ、ハイフライライト、及びヘッドクラッシュを発生させる可能性があり、これらはいずれもディスクドライブの性能に弊害をもたらす。
【0004】
米国特許公報第2003/0223154号(Yao)は、「金、プラチナ、エポキシ樹脂などの柔軟かつ頑強な物質でできた」塗膜での封入による粒子発生の防止を開示し、米国特許公報2002/0093766号(Wachtler)は、粒子発生に対する保護のための背面粘着式収縮性共形フィルムの使用を開示している。米国特許第6,671,132号(Craneら)は、金属塗膜又はポリマー塗膜の使用を開示している。米国特許第7,035,055号(Kikkawaら)は、樹脂塗膜の使用を開示している。米国特許第6,903,861号(Huhaら)は、マイクロアクチュエータの構成要素用カプセル材料としての特定のポリマー塗膜の使用を開示している。PCT公報第WO2006/074079号(Kehrenら)は、粒子抑制塗膜用の、反応懸垂基を含むフルオロポリマーの使用を開示している。
【0005】
ハードドライブアセンブリ内の粒子は摩擦及び局部的ホットスポットの原因となり得、今度はこれらがハードドライブの故障、及びそれに磁気コード化されているデータの損失をもたらす原因となり得る。この問題に対するこれまでの1つの対処は、ハードドライブのカバーの粒子抑制塗膜として電気めっきニッケルを使用することである。しかし、2001年頃〜2006年頃にニッケルの価格は3倍になっている。また、ハードドライブのカバーを電気めっきする必要条件は、ハードドライブアセンブリ上への低表面エネルギー塗膜の塗布及び硬化よりも、組み立ての際に更なる工程をもたらし、電気めっきプロセスは、潜在的有害物質の使用を伴い、これらの塗膜部分から飛散する粒子、すなわちニッケル粒子は、極めて硬性であるため、媒体及び読み取り/書き込みヘッドに重大な損傷を容易に発生させる可能性がある。
【0006】
E−コート又は泳動電着性塗膜も粒子抑制塗膜として使用されるが、均一な塗膜を得ることは困難である場合がある(何らかの塗膜後機械加工を必要とする)。加えて、未硬化モノマーに関連する脱ガス、又は後にドライブ内に放出される炭化水素の被膜への吸収に遭遇する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
より安価で、より好都合に適用される、高性能の粒子低減塗膜に対する必要性が存在する。例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などの金属、プラスチック、ガラス、セラミックス、シリコンなどの酸化物表面を持つ基板から粒子を抑制する、改善された塗膜が提供される。提供される塗膜は単純な技術(例えば、浸漬塗膜と熱硬化)によって塗布が可能であり、熱的安定性を示し、複雑な基板トポグラフィー上に実質的に均一に薄い(例えば、約0.1〜約5.0マイクロメートル)層に形成し得る。塗膜は清浄(すなわち、低アウトガス、低抽出可能イオン)であり、典型的な清浄プロセス(例えば、超音波処理を伴う又は伴わない、水性及び溶剤系清浄液)に対して耐性があり、環境的に害がなく(すなわち、分離ヒドロフルオロエーテルなどの溶媒によって供給される)、良好な安全性を有し、現行の産業界の方法であるニッケル塗膜と比較して相対的に優れた費用対効果性能を提供する。提供される塗膜は、腐食保護も提供することができる。
【0008】
提供される塗膜は、架橋機能性、及び基板表面にしっかり固着して基板表面からの粒子の飛散を抑制する優れた能力を有する反応懸垂基を持つ、薄いポリマー塗膜を含んでいる。これらの粒子は、処理及び/又は不完全な清浄によって残留する(単数又は複数の)基板材料からであり得る。この塗膜は、さもなければ基板から飛散し得る粒子を抑制するネットを基板表面上に実質的に形成する。
【0009】
1つの態様では、基板上の少なくとも一部に塗膜を含む基板を提供し、この塗膜は、次の一般式を有するフッ素化アクリレートランダムコポリマーを含み、
XA
式中、Xは反応開始剤の残渣又は水素であり、Aは1つ以上の2価のフルオロケミカルアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Bは官能基を持つ1つ以上の2価のアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Cは炭化水素基を持つ1つ以上の2価の非フッ素化アクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Dは1つ以上の硬化剤から誘導したユニットを表わし、Tは末端官能基又は上記で定義したXを表わし、wは1〜約200の整数であり、xは1〜約300の整数であり、yは1〜約100の整数であり、zは0〜約30の整数であり、
式中、Cはホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーからなる群から選択される。
【0010】
別の態様では、粒子汚染を低減する方法であって、ハードディスクドライブアセンブリ、MEMSデバイス、エレクトロニクス用プロセス機器、又はプリント回路カードアセンブリのうちの少なくとも1つを提供する工程と、ハードディスクドライブアセンブリ、MEMSデバイス、エレクトロニクス用プロセス機器、又はプリント回路カードアセンブリのうちの少なくとも1つのアセンブリの少なくとも一部に塗膜を塗布する工程と、を含み、塗膜は次の一般式を有するフッ素化アクリレートランダムコポリマーを含み、
XA
式中、Xは反応開始剤の残渣又は水素であり、Aは1つ以上の2価のフルオロケミカルアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Bは官能基を持つ1つ以上の2価のアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Cは炭化水素基を持つ1つ以上の2価の非フッ素化アクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Dは1つ以上の硬化剤から誘導したユニットを表わし、Tは末端官能基又は上記で定義したXを表わし、a+b+c+d+e=1であって、0.20≦a≦0.90、0.05≦b≦0.25、0.05≦c≦0.65、0.0005≦d≦0.03及び0.0025≦e≦0.20であり、式中、a、b、c、d及びeはそれぞれA、B、C、D及びTの重量%であり、式中、Cはホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーからなる群から選択される方法を提供する。
【0011】
簡潔に要約すれば、提供される基板、塗膜及び方法は特定のフルオロケミカルモノマー及び炭化水素モノマーの反応生成物を含み、塗膜は少なくとも部分的に基板上でその場で硬化される。少なくとも部分的に適所で硬化する際、そのような塗膜は、基板上の粒子低減塗膜として驚くほどに良好な性能を提供し得る。コポリマーの骨格鎖中に炭化水素セグメントを取り入れることで、主題の塗膜の粒子抑制性能が改善され、結果として生じる塗膜の清浄プロセス、特に超音波清浄プロセスなどエレクトロニクス構成要素に使用されるプロセスに対する耐性が増大することが意外にもわかった。提供される塗膜が提供する多くの利点としては、薄い均一な塗膜を複雑な表面上に得る容易性、良好な安全特性及び環境特性、並びに結果として生じる塗膜が示す低表面エネルギーが挙げられるが、これらに限定されない。提供される被膜は、相対的に低コストであって、清浄に対する改善された耐性、及び改善された粒子抑制性能をもたらす、粒子抑制塗膜を提供する。取り扱い及び耐摩耗性の改善も観察されている。
【0012】
本明細書で使用されるとき、「アクリレート」は「メタクリレート」も意味すると理解されることができ、「懸垂」は末端基及び側基をいう。
【0013】
用語
本明細書で使用するとき、以下の省略形は示される意味を有する。
【0014】
・A174は3−トリメトキシシランプロピルメタクリレートであり、
・AAはアクリル酸であり、
・BAはブチルアクリレートであり、
・BuMAはブチルメタクリレートであり、
・EHAは2−エチルヘキシルアクリレートであり、
・FBSEAはPCT出願第WO01/30873A号(Savuら)の実施例2A及び2Bの手順によって調製可能なCSON(CH)CHCHOC(O)CH=CHであり、
・FBSEMAはPCT出願第WO01/30873A号の実施例2A及び2Bの手順によって調製可能なCSON(CH)CHCHOC(O)C(CH3)=CHであり、
・HFEはハイドロフルオロエーテルであり、
・HFPOMAは米国特許第6,995,222号(Buckaninら)の調製例3の手順によって調製可能なヘキサフルオロプロピレンオキシドメタクリレートであり、
・IOAはイソオクチルアクリレートであり、
・MMAはメチルメタクリレートであり、
・MPTSは3−メルカプトプロピルトリメトキシシランであり、
・PFPHMAはPCT出願第WO02/16517号(Savuら)の15頁、8〜29行目に説明されている手順によって調製可能なヘプタフルオロブチルメタクリレート(すなわちCFCFCFCHOC(O)C(CH3)=CH)である。
【0015】
上述の「課題を解決するための手段」は、本発明の全ての実施の開示された各実施形態を説明することを意図しない。以下の図面の簡潔な説明及び「発明を実施するための形態」で、例示の実施形態をより具体的に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明において、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、その他の実施形態を想到し実施し得ることが、理解されるべきである。したがって、以下の「発明を実施するための形態」は、限定する意味で理解されるべきではない。
【0017】
他に指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される特徴の大きさ、量、及び物理特性を表わす数字は全て、どの場合においても用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されない限り、前述の明細及び添付の特許請求の範囲で示される数値パラメータは、本明細書で開示される教示内容を用いる当業者が得ようとしている所望する特性に応じて変化し得る近似値である。端点による数値範囲の使用には、その範囲内の全ての数(例えば1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5が含まれる)並びにその範囲内の任意の範囲が包含される。
【0018】
1つの実施形態において、本発明の塗膜は次の一般式のフッ素化アクリレートコポリマー化合物を含み、
XA
式中、Xは反応開始剤の残渣又は水素を表わし、Aは1つ以上の2価のフルオロケミカルアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Bは官能基を持つ1つ以上の2価のアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Cは炭化水素基を持つ1つ以上の2価の非フッ素化アクリレートモノマー(好ましくはBA)から誘導したユニットを表わし、Dは1つ以上の硬化剤、例えば酸性アクリレート(好ましくはアクリル酸)から誘導したユニットを表わし、Tは末端官能基又は上記で定義したXを表す。硬化剤Dはコポリマー中に存在してもよく、又は外部触媒として提供されてもよい。コポリマーはランダム、すなわちA、B、C及びDセグメントの順序がランダムであり得るが、ある局所的部分はよりブロックコポリマー構造を示すことがあることが理解されるであろう。コポリマーの数平均分子量は約500〜約50,000、好ましくは約1000〜約10,000である。
【0019】
w、x、y及びzの価は次のようである:wは1〜約200の整数であり、xは1〜約300の整数であり、yは1〜約100の整数であり、zは0〜約30の整数であり、z:(x+1)の比率は0〜約0.3未満である。(w+y)の合計:xの比率は約1を超えて約20未満、好ましくは約2を超えて約8未満である。y:wの比率は典型的に0〜7未満、好ましくは約0.2を超えて約1.5未満である。この比率は、結果として生じるコポリマーの溶解度によっても制限される。比率が高すぎると、結果として生じるコポリマーはもはやHFE中に十分可溶性ではなく、そのような実施形態の使用がより困難になる。共溶媒はこの比率を拡大する一助となり得る。相対的に高い比率では、結果として生じる塗膜は、例えばアウトガス、有機汚染物質を吸収して後に放出する傾向が増大しやすいことがある。
【0020】
Aはフッ素化アクリルモノマー、好ましくはFBSEA、PFPHMA及びHFPOMAから誘導が可能である。所望であれば本明細書に挙げた好ましい物質に代えて、あるいはそれに加えて、他の好適なフッ素化モノマーを使用してもよい。いくつかの実施形態では、Aは次式を有するモノマーから誘導したユニットであって、
QOC(=O)C(R)=CH
式中、Rは1〜30個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル又はペルフルオロポリエーテル基であり、Qは−(CH−、−(CH−SON(R’)−、及び−(CHN(R”)C(=O)−からなる基から選択される2価結合基であり、R’は−C(2n+1)であり、nは1〜6の整数であり、R”は水素又はCHである。
【0021】
Bは官能化した2価のアクリレートモノマー、例えばシラン含有プロピルアクリレート若しくはエチルアクリレート、エポキシアクリレート、又は2価のウレタンアクリレートから誘導され得る。好ましい実施例はA174である。Bはポリマー間の架橋、並びに基板への結合の提供に役立ち得る。
【0022】
炭化水素セグメント、すなわち前述の式中のCは、結果として生じるコポリマーに改善された柔軟性を付与して、結果として生じる粒子抑制塗膜の熱応力及び機械的応力に対する耐性をより高いものとする。Cセグメントは、ホモポリマーが好ましくは低いT、すなわち約20℃以下を有するものであるモノマーから誘導し得る。本発明での使用に好適なCセグメントとしての使用に好適なモノマーの具体例としては、メチルアクリレート(CH=CHCOOCH3、=9〜15℃)、ブチルアクリレート(CH=CHCOOC、4th Edition Polymer Handbook、L.E.Nielsen、Mechanical Properties of Polymers、Reinhold、New York(1962)に報告されるようにT=−54℃)、イソオクチルアクリレート(4th Edition Polymer Handbook、A.R.Monahan、J.Polym.Sci.A−1,4,2381(1966)に報告されるようにT=−45℃)、及びエチルヘキシルアクリレート(4th Edition Polymer Handbook、A.R.Monahan、J.Polym.Sci.A−1,4,2381(1966)に報告されるようにT=−50℃)、並びにブチルメタクリレート(Encyclopedia Polymer Science and Technology、Vol.3、p.251、John Wiley and Sons Publishersに報告されるようにT=20℃)が挙げられる。Cセグメントは、好ましくは反応基を含まない。Cセグメントは更に、好ましくは架橋前のランダムアクリルコポリマーの調製プロセスで使用されるフッ化炭素溶媒中で効果的な溶解度を示す。典型的に、HFEは、その使用が加工及び環境上の多くの利点を提供し、並びに複雑な表面上においても薄い均一な塗膜を可能にすることにより、この目的に好ましい。所望であれば、使用できるCモノマーセグメントの範囲を拡大するために、フッ化炭素溶媒と有機溶媒(すなわちエチルアセテート、IPAなど)とのブレンドを使用してもよい。
【0023】
硬化性能を改善するために、ポリマー前駆体組成物は、1つ以上の硬化剤、すなわち式中のDを任意に含んでもよい。具体例としては、酸性アクリレート、例えばアクリル酸、メタクリル酸、カルボキシプロピルアクリレート、カルボン酸、及びスルホン酸、例えば2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。所望により、硬化剤はフッ素化されていても、フッ素化されていなくてもよい。一般的に硬化剤の使用は好ましい。硬化剤は反応生成物に組み込まれるので、脱ガスは典型的に存在しない。
【0024】
Dが0であるとき、反応基、基板のパラメータ、所望の加工条件などの選択に応じて好適な触媒を有効な量で添加することによって、塗膜材料の硬化速度を所望により強化し得る。例えば、ペルフルオロポリエーテルシランを用いて調製された塗膜は、DuPontからのKRYTOX 157 FSLペルフルオロポリアルキルエーテルカルボン酸などの化学物質を使って触媒作用を起こすことができる。
【0025】
Tは官能化末端基、例えばシランであってよい。Tは連鎖移動剤から誘導され得る。好ましい化学物質はMPTSである。
【0026】
フリーラジカル反応開始剤は、一般的に重合又はオリゴマー化反応を開始するために使用される。一般に知られるフリーラジカル反応開始剤を使用することができ、それらの例としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾ−2−シアノ吉草酸などのようなアゾ化合物、クメン、t−ブチル及びt−アミルヒドロペルオキシドのようなヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチル及びジクミルペルオキシドのようなジアルキルペルオキシド、t−ブチルペルオクトエート、t−ブチルペルベンゾエート及びジ−t−ブチルペルオキシフタレートのようなペルオキシエステル、ベンゾイルペルオキシド及びラウロイルペルオキシドのようなジアシルペルオキシドが挙げられる。加えて、化学線に露出してフリーラジカル又は酸性及びラジカル種を発生させる化合物も重合反応を開始するために使用できると想到される。そのような種の例としては、Cibaから入手可能なIRGACURE 651及びDAROCUR 1173が挙げられる。
【0027】
好ましくは、基板及び塗膜は、塗膜が共有結合を介して基板表面に固着可能であるように選択される。分子上の反応懸垂基、すなわちシラン基は、この望ましい結合性能に貢献し得る。加えて、この理論に拘束されることを望むものではないが、シラン基が、さもなければ腐食反応を受けやすい基板上の結合箇所と反応するため、塗膜は優れた防食を提供し得ると考えられる。
【0028】
塗膜厚さは、基板上に留まる粒子の大きさと類似又はそれよりも大幅に小さくてよく、約0.1〜5マイクロメートルを超える平均粒子寸法と比較して、塗膜厚さは、例えば約0.01〜約1.0マイクロメートルの範囲である。水の存在下では、アルコキシ基はB及び/又はTユニットの官能基と反応して、ポリマー上にシラノール基を形成することができる。シラノール基は他のシラノール基と反応が可能であり、それによってポリマーを架橋して、酸化物表面(例えば、アルミニウム、銅、シリコン、セラミック材料など)の場合はポリマーを表面に共有結合させる。
【0029】
本発明に従って基板を塗膜する例示的方法は以下の通りである:
a)前述の前駆体物質、すなわち反応開始剤、アクリレート、硬化剤(使用する場合)などを好適な溶媒、例えばハイドロフルオロエーテルに混合して前駆体物質を反応させてランダムコポリマーを含有する塗膜組成物を産出し、
b)塗膜組成物を基板の所望する部分に塗布し(好適な塗布技術のいずれかを使用できる)、
c)溶媒を蒸発させて基板上にランダムコポリマーを残し(HFE溶媒の利点は即座に蒸発することである)、
d)温度を例えば約100℃〜約150℃に上げて、塗膜を架橋させて基板に接着させる。
【0030】
いくつかの用途では、2段階の硬化プロセスを使用することが好ましい。この場合、工程d)は2工程に分割される。第1工程では、塗膜した基板が硬化されて、塗膜は、粘着性はないが残りの反応懸垂基を有する。次いで塗膜した基板を追加の加工に付す。これは、テープ、ラベル、エポキシ、又は「現場形成(form-in-place)ガスケット」の追加を含み得る。第2工程では、塗膜した基板は完全に硬化される。この2段階硬化は、テープ、ラベル、エポキシ及び「現場形成ガスケット」の接着性を改善させることができる。それぞれの工程における硬化は、好ましくは高温で実施する。塗膜が、相対的に低い温度で長い時間加熱することにより硬化されると、より高い温度でより短い時間加熱して硬化させる場合よりも、例えば約150℃よりも約120℃で、優れた結果を通常得られることも観察されている。本発明の塗膜でのその後の物品への接着は、結合直前にフルオロケミカル溶媒で拭くことによって改善することができる。
【0031】
別の実施形態では、粒子汚染を低減する方法であって、ハードディスクドライブアセンブリ、MEMSデバイス、エレクトロニクス用プロセス機器、又はプリント回路カードアセンブリのうちの少なくとも1つを提供する工程と、ハードディスクドライブアセンブリ、MEMSデバイス、エレクトロニクス用プロセス機器、又はプリント回路カードアセンブリのうちの少なくとも1つのアセンブリの少なくとも一部に塗膜を塗布する工程と、を含み、塗膜は次の一般式を有するフッ素化アクリレートランダムコポリマーを含み、
XA
式中、Xは反応開始剤の残渣又は水素であり、Aは1つ以上の2価のフルオロケミカルアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Bは官能基を持つ1つ以上の2価のアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Cは炭化水素基を持つ1つ以上の2価の非フッ素化アクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、Dは1つ以上の硬化剤から誘導したユニットを表わし、Tは末端官能基又は上記で定義したXを表わし、a+b+c+d+e=1であって、0.20≦a≦0.90、0.05≦b≦0.25、0.05≦c≦0.65、0.0005≦d≦0.03及び0.0025≦e≦0.20であり、式中、a、b、c、d及びeはそれぞれA、B、C、D及びTの重量%であり、式中、Cはホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーからなる群から選択される方法を提供する。いくつかの好ましい実施形態では、0.40≦a≦0.80及び0.05≦c≦0.25である。
【0032】
提供された塗膜は、スペーサ、ディスククランプ、e−ブロック、カバープレート、ベースプレート、マイクロアクチュエータ、スライダ、ボイスコイル、ボイスコイルプレートなどの構成要素を含むハードディスクドライブアセンブリなど種々の高純度用途に使用され得る。これらの構成要素は全て、完成したディスクドライブシステムにおける潜在的な粒子源である。本発明の塗膜は、MEMS(マイクロエレクトリカルメカニカルシステム)、高純度処理(潜在的汚染を低減させるための塗膜プロセス機器)、及び、例えばプリント回路カードアセンブリ上の表面実装構成要素など半導体処理用途における粒子飛散を低減するためにも使用し得る。加えて、本発明の塗膜は、塗布する基板に防汚かつ簡単な清浄性能を付与することが観察されている。
【0033】
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙される特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈すべきではない。
【実施例】
【0034】
試験基板:アルミニウム(Al5052 H32)及びステンレス鋼(SS304)シートをM.Vincent & Associates(Minneapolis、Minnesota)より購入し、アルミニウムについてはおよそ51mm×25mm×1.6mmの大きさ及びステンレス鋼については51mm×25mm×0.4mmの大きさの試験片に切断した。
【0035】
清浄方法1:塗膜の塗布に先立ち、基板は、イソプロピルアルコール(EMD Chemicals(Gibbstown、New Jersey)より、部品番号PX1835P−4)及びVWR SPEC−WIPE 7 Wipers(VWR International,LLC(West Chester、Pennsylvania)より)を用いる拭き取り清浄によって清浄した。
【0036】
清浄方法2:塗膜に先立ち、基板は、蒸気脱脂によって2段階で清浄した。第1段階では、2台のサンプ蒸気脱脂器(型番号1012、Ultra−Kool,Inc.(Gilbertsville、Pennsylvania)より入手)を3M Novec HFE−72DA(3M Co.(St.Paul、MN)より入手)と共に使用して、以下のパラメータ:
初期蒸気すすぎ30秒間、
すすぎサンプにて40kHz超音波で300秒間、
最終蒸気すすぎ30秒間、
を用いて清浄した。
【0037】
第2段階では、2台のサンプ蒸気脱脂器(型番号LAB−KLEEN 612 Degreasing System(Unique Equipment Corporation(Montrose、California)より)を、89重量%の3M NOVEC 7300 Engineered Fluid(3M Co.(St.Paul、MN)より入手)及び11%のDOWANOL PMプロピレングリコールメチルエーテル(Dow Chemical Company(Midland、Michigan)より入手)の共沸混合物と共に使用して、以下のパラメータ:
初期蒸気すすぎ30秒間、
すすぎサンプにて40kHz超音波で300秒間、
最終蒸気すすぎ30秒間、
を用いて清浄した。
【0038】
塗膜方法:塗膜は、浸漬塗膜によって基板に塗布した。
【0039】
硬化率の測定:溶媒抽出試験方法を用いて、塗膜が架橋して基板に接着しているかどうかを測定した。塗膜に先立ち、基板の質量を記録した(MBC)。塗膜及び硬化後の基板の質量も記録した(MAC)。次いで基板を、3M(商標)NOVEC 7100 Engineering Fluid(メトキシ−ノナフルオロブタン(COCH)(3M Company(Saint Paul、Minnesota)より)に2分間浸した。この間基板は、溶液中でゆっくり渦流した。次いで溶媒抽出後の基板の質量を記録した(MSE)。次いで硬化の程度を以下の計算によって判定した。
【0040】
硬化率=[(MSE−MBC)/(MAC−MBC)]100
この試験は、繰り返し性のために典型的に基板3片について実施した。
【0041】
粒子抽出法:液体粒子カウンタ(LPC)抽出を用いて、基板が粒子を飛散させる傾向を測定した。使用された試験方法は、IDEMA微細汚染基準M9−98に基づいている。
【0042】
全ての試験は、クラス100環境で清浄なフード内で実施した。試験を通して使用した水は18.2MΩ(NANOpure DIAMOND Analytical Ultrapure Water System(Barnstead International(Iowa、Dubuque)より、部品番号D11901)を用いて供給)であり、EMFLON II、0.2マイクロメートルアブソリュートフィルタ(Pall Corporation(East Hills、New York)より、部品番号DFA4001V002PV)で濾過した。
【0043】
試験装置は、超音波溶液槽(Crest Ultrasonics Corporation(Trenton、New Jersey)より、部品番号6HT−1014−6T)内に固定された600mLビーカー(VWR International,LLC(West Chester、Pennsylvania)より)からなっていた。溶液槽への超音波は、発電機(Crest Ultrasonics Corporation(Trenton、New Jersey)より、部品番号6HT−1014−6W)によって供給した。試験を実施する基板は、28ゲージのはんだ用ポリウレタン固定子ワイヤー(MWS Wire Industries(Westlake Village、California)より、部品番号28 SPN−155 RED)を用いてビーカー内に吊り下げて、ワイヤーと基板のいずれもビーカーに接触しないようにした。水中の粒子濃度は、8103シリンジサンプリングシステム(Hach Ultra Analytics(Grants Pass、Oregon)より)を用いて測定した。
【0044】
試験のため、ビーカーを500mLの水で満たした。流体中の固定子ワイヤーと共に、ビーカーは、3.8L(1ガロン)当たり40ワットで68kHz超音波処置に30秒間さらした。流体中の粒子濃度は、10mL試料を2回取って測定した。これらの結果の平均は、ブランクに使用した。次いで試験を実施する基板は、ビーカーの水の中に完全に浸し、前述と同一の超音波条件にさらした。次いで流体中の粒子濃度を、前述と同一の方法を用いて再び測定した。基材の表面積当たりの生成された粒子数は、以下のように計算した。
【0045】
粒子数=[(試験試料の粒子数−ブランク粒子数)500mL]/[基板の表面積]
基板の各試験片について、前述の手順を3回繰り返した。以下に示す結果は、3回目の抽出についてである。
【0046】
実施例1
コポリマーは、25gのHFPOMA、10gのBA(Aldrich Chemical Company(Milwaukee、Wisconsin)より)、10gのA174(United Chemical Technologies(Bristol、New Jersey)より)、5gのMPTS(United Chemical Technologies,Inc.より)及び250gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluid(エトキシ−ノナフルオロブタン(COC)(3M Company(St.Paul、Minnesota)より)を、混合器を備えたフラスコに入れて調製した。溶液は、窒素で5分間パージした。これに続いて、1gのLUPEROX 26M50反応開始剤(tert−ブチルぺルオキシ−2−エチルヘキサノエート、50%固形物、Arkema,Inc.(Philadelphia、Pennsylvania)より)をフラスコに入れた。溶液は、窒素下で攪拌し、65℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%ポリマーに希釈した。このポリマー溶液に、KRYTOX 157 FSL(ペルフルオロポリアルキルエーテルカルボン酸、E.I.du Pont De Nemours & Company(Deepwater、New Jersey)より)を2%のポリマー濃度で、すなわち溶液全体の約0.2%で添加して、触媒作用を起こさせた。
【0047】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、2.54mm/秒(6in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。2段階硬化を用いて、第1硬化は85℃で1時間実施し、第2硬化は150℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム試験片上の塗膜の硬化95%を示した。これらの塗膜のLPC抽出結果を表1に示す。
【0048】
実施例2
コポリマーは、30gのHFPOMA、5gのBA、10gのA174、5gのMPTS及び250gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidを、混合器を備えたフラスコに入れて調製した。溶液は、窒素で5分間パージした。これに続いて、1gのLUPEROX 26M50反応開始剤をフラスコに入れた。溶液は、窒素下で攪拌し、65℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%ポリマーに希釈した。ポリマー溶液にKRYTOX 157 FSLを2%のポリマー濃度、溶液全体の約0.2%で添加して、触媒作用を起こさせた。
【0049】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、2.54mm/秒(6in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。2段階硬化を用いて、第1硬化は85℃で1時間実施し、第2硬化は150℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、塗膜の硬化86%を示した。これらの塗膜のLPC抽出結果を表1に示す。
【0050】
比較例1
コポリマーは、35gのHFPOMA、10gのA174、5gのMPTS及び250gの3M(商標)NOVEC7200 Engineering Fluidを、混合器を備えたフラスコに入れて調製した。溶液は、窒素で5分間パージした。これに続いて、1gのLUPEROX 26M50反応開始剤をフラスコに入れた。溶液は、窒素下で攪拌し、65℃に18時間加熱した。この溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%ポリマーに希釈した。ポリマー溶液にKRYTOX 157 FSLを2%のポリマー濃度で、すなわち溶液全体の約0.2%で添加して、触媒作用を起こさせた。
【0051】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、2.54mm/秒(6in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。2段階硬化を用いて、第1硬化は85℃で1時間実施し、第2硬化は150℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、塗膜の硬化100%を示した。これらの塗膜のLPC抽出結果を表1に示す。
【0052】
【表1】

【0053】
表1のデータ分析は、実施例1及び実施例2が、粒子抑制において、比較例1より統計的に大幅に改善していることを示した。
【0054】
実施例3
コポリマーは、15gのFBSEA、26gのBA、4.5gのA174、1.5gのMPTS、3.0gのCN973J75(Sartomer Company,Inc.(Exton、Pennsylvania)より)、100gの3M(商標)のNOVEC 7200 Engineering Fluid)及び100gのエチルアセテート(EMD Chemicals,Inc.(Gibbstown、New Jersey)より、製品番EX0241)を、混合器を備えたフラスコに入れて調製した。溶液は、窒素で5分間パージした。これに続いて、0.5gのVAZO 67(DuPontより)をフラスコに入れた。溶液は、窒素下で攪拌し、65℃に16時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluid及びエチルアセテートの50/50質量ブレンドで、10%ポリマーに希釈した。ポリマー溶液に、KRYTOX 157 FSLを3%のポリマー濃度で、すなわち溶液全体の約0.3%で添加して、触媒作用を起こさせた。
【0055】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法2で清浄した。次いでこれらの試験片を、2.54mm/秒(6in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。2段階硬化を用いて、第1硬化は85℃で1時間実施し、第2硬化は150℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化79%及びステンレス鋼上で硬化88%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表2に示す。
【0056】
実施例4
コポリマーは、12gのFBSEA、26gのBA、4.5gのA174、1.5gのMPTS、6.0gのCN973J75、100gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluid及び100gのエチルアセテートを、混合器を備えたフラスコに入れて調製した。溶液は、窒素で5分間パージした。これに続いて、0.5gのVAZO 67をフラスコに入れた。溶液は、窒素下で攪拌し、65℃に16時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluid及びエチルアセテートの50/50質量ブレンドで、10%ポリマーに希釈した。ポリマー溶液に、KRYTOX 157 FSLを3%のポリマー濃度で、すなわち溶液全体の約0.3%で添加して、触媒作用を起こさせた。
【0057】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法2で清浄した。次いでこれらの試験片を、2.54mm/秒(6in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。2段階硬化を用いて、第1硬化は85℃で1時間実施し、第2硬化は150℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化78%及びステンレス鋼上で硬化92%であることを示した。この塗膜のLPC抽出試験を表2に示す。
【0058】
【表2】

【0059】
実施例5
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、18gのA174、6gのMPTS、2gのAA(Alfa Aesar(Heysham、Lancashire LA3 2XY、英国)より)、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26、100%有効成分)(Atofina(Philadelphia、Pennsylvania)より)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0060】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法1で清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化97%及びステンレス鋼上で硬化100%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0061】
実施例6
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、20gのA174、4gのMPTS、2gのメルカプトプロプリオン酸(Aldrich(Milwaukee、Wisconsin)より)、1gのt−ブチルペルオクトエート(100%)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0062】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化93%及びステンレス鋼上で硬化95%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0063】
実施例7
コポリマーは、54gのFBSEA、20gのBA、18gのA174、6gのMPTS、2gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0064】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化95%及びステンレス鋼上で硬化100%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0065】
実施例8
コポリマーは、54gのFBSEMA、20gのBA、18gのA174、6gのMPTS、2gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)、450gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluid及び50gのエチルアセテートをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0066】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化100%及びステンレス鋼上で硬化100%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0067】
実施例9
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、19gのA174、6gのMPTS、1gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0068】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化90%及びステンレス鋼上で硬化92%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0069】
実施例10
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのEHA(Aldrichより)、18gのA174、6gのMPTS、2gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0070】
Al5052 H32及びSS304の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化100%及びステンレス鋼上で硬化97%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0071】
実施例11
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのIOA(Aldrichより)、18gのA174、6gのMPTS、2gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0072】
Al5052 H32及びSS304の試験片を清浄方法1で清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒抽出試験は、アルミニウム上で硬化98%及びステンレス鋼上で硬化100%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表3に示す。
【0073】
【表3】

【0074】
比較例2
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのMMA(Rohm and Hass(Philadelphia、Pennsylvania)より)、19gのA174、6gのMPTS、1gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0075】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒の抽出試験は硬化98%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表4に示す。
【0076】
比較例3
コポリマーは、54gのFBSEA、20gのMMA、19gのA174、6gのMPTS、1gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200(商標)Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0077】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒の抽出試験は、硬化94%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表4に示す。
【0078】
実施例12
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、19gのA174、6gのMPTS、1gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10%質量ポリマーに希釈した。
【0079】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。
【0080】
溶媒の抽出試験は、硬化86%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表4に示す。
【0081】
実施例13
コポリマーは、54gのFBSEA、20gのBuMA(Lucite International(Southampton SO14 3BP、英国)より)、19gのA174、6gのMPTS、1gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluidで10質量%ポリマーに希釈した。
【0082】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。
【0083】
溶媒の抽出試験は、硬化89%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表4に示す。
【0084】
実施例14
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBuMA、19gのA174、6gのMPTS、1gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluidで10質量%ポリマーに希釈した。
【0085】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、120℃で1時間実施した。溶媒の抽出試験は、硬化89%を示した。この塗膜のLPC抽出試験を表4に示す。
【0086】
【表4】

【0087】
比較例4
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBuMA、19gのA174、6gのMPTS、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluidで10質量%ポリマーに希釈した。
【0088】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。塗膜した試験片は、120℃で1時間加熱した。溶媒の抽出試験は、硬化0%を示した。
【0089】
実施例15
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、19.5gのA174、6gのMPTS、0.5gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M NOVEC 7200 Engineering Fluidで10質量%ポリマーに希釈した。
【0090】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。3種類の硬化を実施した。溶媒の抽出データを表5に示す。
【0091】
実施例16
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、19gのA174、6gのMPTS、0.3gのAA、1gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液を窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluidで10質量%ポリマーに希釈した。
【0092】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。3種類の硬化を実施した。溶媒の抽出データを表5に示す。
【0093】
【表5】

【0094】
実施例17
コポリマーは、54gのPFPHMA、20gのBA、19.5gのA174、6gのMPTS、0.5gのAA及び0.22gの重合可能染料AD−4(米国特許第6,894,105号(Parentら)9及び22段44行目)、2gのt−ブチルペルオクトエート(LUPEROX 26)及び500gの3M NOVEC 7200 Engineering Fluidをフラスコに入れて正の窒素圧下で調製した。溶液は、窒素下で攪拌し、70℃に18時間加熱した。溶液は、0.1マイクロメートルナイロンフィルタを通して濾過し、3M(商標)NOVEC 7200 Engineering Fluidで10質量%ポリマーに希釈した。
【0095】
Al5052 H32の試験片は、清浄方法1によって清浄した。次いでこれらの試験片を、4.66mm/秒(11in/分)の引張り速度を用いて前述の方法を使ってポリマー溶液で塗膜した。硬化は、150℃で1時間実施した。
【0096】
溶媒の抽出試験は、硬化92%を示した。塗膜のLPC抽出試験を表6に示す。
【0097】
【表6】

【0098】
本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずに、本発明の様々な変更や改変が当業者に明らかとなるであろう。本発明は、本明細書で述べる例示的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではないこと、また、そうした実施例及び実施形態は、本明細書で以下に述べる特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図する、本発明の範囲の例示のためにのみ提示されることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上の少なくとも一部に塗膜を含む基板であって、前記塗膜は、次の一般式を有するフッ素化アクリレートランダムコポリマーを含み、
XA
式中、
Xは反応開始剤の残渣又は水素であり、
Aは1つ以上の2価のフルオロケミカルアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、
Bは官能基を持つ1つ以上の2価のアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、
Cは炭化水素基を持つ1つ以上の2価の非フッ素化アクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、
Dは1つ以上の硬化剤から誘導したユニットを表わし、
Tは官能末端基又は上記で定義したXを表わし、
wは1〜約200の整数であり、
xは1〜約300の整数であり、
yは1〜約100の整数であり、
zは0〜約30の整数であり、
式中、Cはホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーからなる群から選択される、基板。
【請求項2】
Aが、次式からなる群から選択されるモノマーから誘導したユニットであって、
QOC(=O)C(R)=CH
式中、Rは1〜30個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル又はペルフルオロポリエーテル基であり、Qは−(CH−、−(CH−SON(R’)−、及び−(CHN(R”)C(=O)−からなる基から選択される2価結合基であり、R’は−C(2n+1)であり、nは1〜6の整数であり、R”は水素又はCHである、請求項1に記載の基板。
【請求項3】
Bが、シラン含有アクリルモノマーから誘導したユニットである、請求項1に記載の基板。
【請求項4】
Bが、3−トリメトキシランプロピルメタクリレートから誘導したユニットである、請求項3に記載の基板。
【請求項5】
Cが、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、2−(エチル)−ヘキシルアクリレート及びウレタンアクリレートからなる群から選択されるモノマーから誘導したユニットである、請求項1に記載の基板。
【請求項6】
Dが、酸性硬化剤から誘導したユニットである、請求項1に記載の基板。
【請求項7】
前記酸性硬化剤が酸性酸を含む、請求項6に記載の基板。
【請求項8】
Tが、シラン含有メルカプタンを含むモノマーから誘導したユニットである、請求項1に記載の基板。
【請求項9】
Tが、3−メルカプトプロピルトリメトキシランから誘導したユニットである、請求項8に記載の基板。
【請求項10】
前記コポリマーの数平均分子量(M)が約500〜約50,000である、請求項1に記載の基板。
【請求項11】
z:(x+1)の比率が0〜約0.3未満である、請求項1に記載の基板。
【請求項12】
y:wの比率が0を超えて7未満である、請求項1に記載の基板。
【請求項13】
(w+y):xの比率が1を超えて20未満である、請求項1に記載の基板。
【請求項14】
前記基板が、ディスク上にコンピュータデータを磁気的に保存するために、ディスク表面に関連する少なくとも1つのヘッドを含むハードディスクドライブアセンブリである、請求項1に記載の基板。
【請求項15】
前記コポリマーが、1つ以上の(メタ)アクリレート官能性染料から誘導したユニットを更に含む、請求項1に記載の基板。
【請求項16】
粒子汚染を低減する方法であって、
ハードディスクドライブアセンブリ、MEMSデバイス、エレクトロニクス用プロセス機器、又はプリント回路カードアセンブリのうちの少なくとも1つを提供する工程と、
ハードディスクドライブアセンブリ、MEMSデバイス、エレクトロニクス用プロセス機器、又はプリント回路カードアセンブリのうちの少なくとも1つのアセンブリの少なくとも一部に塗膜を塗布する工程と、
を含み、
前記塗膜が次の一般式を有するフッ素化アクリレートランダムコポリマーを含み、
XA
式中、
Xは反応開始剤の残渣又は水素であり、
Aは1つ以上の2価のフルオロケミカルアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、
Bは官能基を持つ1つ以上の2価のアクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、
Cは炭化水素基を持つ1つ以上の2価の非フッ素化アクリレートモノマーから誘導したユニットを表わし、
Dは1つ以上の硬化剤から誘導したユニットを表わし、
Tは官能末端基又は上記で定義したXを表わし、
a+b+c+d+e=1であって、0.20≦a≦0.90、0.05≦b≦0.25、0.05≦c≦0.65、0.0005≦d≦0.03及び0.0025≦e≦0.20であり、
式中、a、b、c、d及びeはそれぞれA、B、C、D及びTの重量%であり、
式中、Cはホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーからなる群から選択される、方法。
【請求項17】
0.40≦a≦0.80及び0.05≦c≦0.25である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ハードディスクアセンブリが、スペーサ、ディスククランプ、e−ブロック、カバープレート、ベースプレート、マイクロアクチュエータ、スライダ、ボイスコイル又はボイスコイルプレートから選択される、少なくとも1つの構成要素を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記コポリマーが、1つ以上の(メタ)アクリレート官能性染料から誘導したユニットを更に含む、請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2011−510802(P2011−510802A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539590(P2010−539590)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/085290
【国際公開番号】WO2009/082599
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】