説明

塗装方法

【課題】塗り肌や鮮映性を高め、同時に塗膜流れや塗膜タレを防止できる塗装方法を提供する。
【解決手段】ある特定の温度Tに対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、この希釈溶剤にて希釈された希釈塗料の温度tを特定の温度tより高い温度に維持するステップ及び塗装ブースの温度Tを特定の温度Tより低い温度に維持するステップと、塗装ブースにおいて希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中塗り塗装および上塗り塗装の塗装方法に関し、特に塗料温度と塗装ブース温度との関係に着目した塗装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車塗装において、中塗り塗料及び上塗り塗料(ソリッド塗料、メタリックベース塗料及びクリヤ塗料を含む総称、以下同じ。)は、火災発生時の延焼を防止するために、塗装ブースが設置された塗装工場から離れた別建屋としての塗料調合室に集約され、ここから塗装ブースへ塗料配管を介して圧送される。こうした中塗り塗料及び上塗り塗料は希釈溶剤(有機溶剤系塗料では希釈シンナー、水系塗料では水)を加え、フォードカップ#4粘度計で10〜30秒の低粘度溶液にした状態(以下、調合塗料又は希釈塗料ともいう。)で塗装ブースへ圧送するが、メタリック顔料などの塗料成分の沈降や分離を防止するために、塗装ブースへ圧送した塗料を帰還側塗料配管によって塗料調合室へ戻すといった塗料循環を繰り返している。
【0003】
このように、調合塗料は、塗料調合室から屋外を通って塗装ブースへ送られたのち、再び屋外を通って塗料調合室へ戻されるので、調合塗料の温度は外気温度によって変動する。
【0004】
ところで、塗料を被塗物に塗装するとウェット塗膜が形成され、焼き付けるまでの間にウェット塗膜に含まれた溶剤分が蒸発することで塗膜粘度が上昇するが、塗着から焼付けまでの間に塗膜表面が伸びることで、塗り肌や鮮映性が良好となり見栄えの良い塗膜が得られる。しかしながら、特に垂直面などにおいては、塗着から焼付けまでの間の塗膜粘度が低いと、塗膜流れや塗膜タレといった塗装不具合が発生する。したがって、塗り肌や鮮映性を高めることと塗膜流れや塗膜タレを防止することとは互いに相反する条件である(非特許文献1参照)。
【0005】
特に上述したとおり、塗料温度が外気温度に影響されて変動する中で、塗り肌や鮮映性を高めて、同時に塗膜流れや塗膜タレを防止することはきわめて困難であった。
【非特許文献1】概説自動車塗装 日本油脂塗料事業部著 ペイントジャーナル刊 1995.10発刊第1版
【発明の開示】
【0006】
本発明は、塗り肌や鮮映性を高め、同時に塗膜流れや塗膜タレを防止できる塗装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の塗装方法は、ある特定の温度に対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、前記希釈溶剤にて希釈された希釈塗料の温度を前記特定の温度より高い温度に維持するステップ及び/又は塗装ブースの温度を前記特定の温度より低い温度に維持するステップと、前記塗装ブースにおいて前記希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有することを特徴とする。
【0007】
より具体的には、塗装時の実際の塗装ブース温度と同等の塗料温度に対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、前記希釈溶剤にて希釈された希釈塗料を前記実際の塗装ブース温度より高い温度に維持するステップと、前記塗装ブースにおいて前記希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有することを特徴とする。
【0008】
また、ある特定の温度に対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、前記希釈溶剤にて希釈された希釈塗料の温度を前記特定の温度に維持するステップと、塗装ブースの温度を前記特定の温度より低く維持するステップと、前記塗装ブースにおいて前記希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有することを特徴とする。
【0009】
ある特定の温度、たとえば塗装ブースの温度Tが決まれば、塗料温度をその塗装ブースの温度tに調整し、かつその塗料温度tに最適な希釈溶剤の成分と濃度が選定される。これが標準的に採択される希釈溶剤の条件(以下、便宜的に標準条件ともいう。)である。
【0010】
本発明では、この標準条件(T,t)に対し、塗料温度tを標準条件tよりも高くするか、或いはこれとともに若しくはこれに代えて、塗装ブースの温度Tを標準条件Tよりも低くする。
【0011】
すなわち、実際の塗料温度tを標準条件の塗料温度tより高く設定することで、塗着後の塗膜温度が高くなるので、塗膜に含まれる希釈溶剤の蒸発量が増加し、塗膜粘度の上昇が促進される。これにより、塗膜流れや塗膜タレが防止できる。
【0012】
一方、塗装ブースの温度Tを標準条件のブース温度Tよりも低く設定することで、塗着後に塗膜から蒸発しようとする希釈溶剤の蒸発を抑制することになる。これにより、塗膜表面の伸びが許容されるので、塗り肌や鮮映性を高めることができる。
【0013】
このように本発明によれば、塗料温度の調整による希釈溶剤の蒸発促進効果と、塗装ブース温度の調整による希釈溶剤の蒸発抑制効果との相互作用により、塗り肌や鮮映性を高めると同時に塗膜流れや塗膜タレを防止することができる。
【発明の実施の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の塗装機の制御装置および塗装方法が適用される塗装工程の一例を示すレイアウト図、図2は図1に示す上塗り塗装ブースを示す平面図、図3は図2のA部を拡大して示す正面図である。
【0015】
以下の説明では、自動車ボディを被塗物とした上塗り塗料の塗装に本発明の塗装方法を適用した例を説明する。ただし、本発明の塗装方法は、被塗物の種類には何ら限定されず、また本発明の塗装方法は上塗り工程に限定されることなく中塗り工程にも適用することができる。
【0016】
図1(A)に示すように、本例の塗装工場1には2本の上塗り塗装ブース2および上塗り塗装乾燥炉3が設置されている。このうちの上塗り塗装ブース2には、自動車ボディの内外板に上塗り塗料を吹き付けるため、塗装ロボットや専用機を含む複数の自動塗装機4が設置されている。これらの自動塗装機4の塗装ガンおよび手吹き塗装ガンに上塗り塗料を供給するために、塗料供給所5(いわゆる塗料調合室)から塗料配管6a,6bが取り廻されている。
【0017】
送り側塗料配管6aは、塗料供給所5に設けられた塗料タンク7から同じく塗料供給所5に設けられた塗料ポンプ8を用いて塗料タンク7内の塗料を吸引し、塗装ブース2まで圧送する。この送り側塗料配管6aは、図1(A)に示す一方の塗装ブース2の側壁に沿って敷設され、これに続けて他方の塗装ブース2の側壁に沿って敷設されている。さらに、送り側塗料配管6aは、戻り側塗料配管6bに接続されて塗料供給所5まで敷設され、塗料タンク7に戻る。つまり、便宜的に送り側塗料配管6aおよび戻り側塗料配管6bと区別して称するが、実際の塗料配管は、塗料供給所5の塗料タンク7から2本の塗装ブース2,2を廻ったのち塗料タンク7に戻るように1本の配管で構成されている。
【0018】
なお、塗料供給所5には、1色の上塗り塗料に対して1基の塗料タンク7および塗料ポンプ8、1本の塗料配管6a,6bが設けられている。図1(A)の塗料供給所5には1色の上塗り塗料に対する塗料タンク7、塗料ポンプ8および塗料配管6a,6bを示すが、上塗りブース2,2にて塗装される塗色数だけ、こうした塗料タンク7および塗料ポンプ8が塗料供給所5に設置され、また塗色数分の塗料配管6a,6bが同図(B)に示すように束状にされて敷設されている。なお、外気が低温の場合に塗料も低温となるため、極力これを抑制するために、同図(B)のように塗料配管6a,6bを保温材9で被覆している。
【0019】
図1(A)に示す塗装ブース2の側壁に取り廻された送り側塗料配管6aから塗料を取り出すために、塗装ブース2の側壁部分の各所には、図2および図3に示すように塗料の取出口10が設けられている。この塗料の取出口10は、図3に示すように塗料配管6aに三方継手を設けることで構成され、この取出配管11をカラーチェンジバルブユニット12の一つの切替バルブに接続する。各塗色の取出口配管11を一つのカラーチェンジバルブユニット12の各切替バルブに接続することで、その一つのカラーチェンジバルブユニット12にて塗装ガンへ供給する塗色の塗料を切り替えることができる。
【0020】
図2に示すように、塗装ブース2内には、図の左側のブース入口側に上塗りベース塗料を自動塗装するためのベース用自動塗装機13が設置され、出口側にはクリヤ塗料またはソリッド塗料を自動塗装するための自動塗装機14が設置されている。各自動塗装機13,14において、左側が自動車ボディのフードやルーフなどの水平部を塗装する自動塗装機13a,14aであり、右側が自動車ボディのドアなどの垂直部を塗装する自動塗装機13b,14bである。それぞれ、回転霧化式静電塗装ガン、いわゆるベル型塗装ガンが装着されている。図3に示すカラーチェンジバルブユニット12は、このベル型塗装ガン1基に対して1基接続される。
【0021】
塗装ブース2内には温度調節が可能な吸気装置が設けられており、塗装ブース2内に温調空気が供給されることで所望の温度に調節することができる。
【0022】
一方、上述した塗料供給所5には空調装置が設けられて、塗料供給所内の温度が所望の温度に調節可能とされている。また、塗料タンク7にウォータジャケットなどの温調装置を設けたり、塗料循環配管6a,6bを二重管や三重管で構成して温調機構を設けたりすることで塗料温度を所望の温度に調節可能とされている。この温度調節は、図3に示す塗料の取出口10に設けられた温度センサ30で実際の塗料温度を検出してこれをフィードバックすることで実行される。
【0023】
本例では、ある特定の温度、たとえばその時期の塗装ブースの標準的な温度が30℃である場合、塗装時の希釈塗料の温度も塗装ブースの温度に影響されて30℃に漸近するので、塗料の希釈溶剤は、塗料温度30℃であることを条件にして最適な成分と濃度が選定される。ここでいう成分とは主として蒸発速度の大小、すなわち速乾タイプのシンナーか、遅乾タイプのシンナーかといったもので、その濃度とは、たとえばこれら速乾タイプのシンナーと遅乾タイプのシンナーの混合比などをいう。
【0024】
この標準的な温度30℃における最適な成分及び濃度の希釈溶剤が決まれば、この希釈溶剤を用いて塗料を希釈する。そして、希釈塗料の温度を30℃ではなくそれより高い温度、たとえば35℃に加温する。また、塗装ブースの温度は30℃ではなくそれより低い温度、たとえば25℃に調節する。
【0025】
すなわち、実際の塗料温度を標準的な塗料温度30℃より高く設定することで、塗着後の塗膜温度が高くなるので、塗膜に含まれる希釈溶剤の蒸発量が増加し、塗膜粘度の上昇が促進される。これにより、塗膜流れや塗膜タレが防止できる。
【0026】
一方、塗装ブースの温度を標準的なブース温度30℃よりも低く設定することで、塗着後に塗膜から蒸発しようとする希釈溶剤の蒸発を抑制することになる。これにより、塗膜表面の伸びが許容されるので、塗り肌や鮮映性を高めることができる。
【0027】
このように本例では、塗料温度の調整による希釈溶剤の蒸発促進効果と、塗装ブース温度の調整による希釈溶剤の蒸発抑制効果との相互作用により、塗り肌や鮮映性を高めると同時に塗膜流れや塗膜タレを防止することができる。
【0028】
なお、上述した例では標準的な温度に対して塗料温度を高くすると同時に塗装ブース温度を低くしたが、何れか一方であっても良い。
【0029】
以上、本発明の塗装方法の実施形態を説明したが、より具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【0030】
《実施例1》
従来公知の電着塗料を用いて鋼板テストピースに電着塗装を施し、20μmの電着塗膜層を形成した。この電着塗膜層の表面に、中塗り塗料としてのポリエステル−メラミン樹脂系中塗り塗料(日本ペイント社製)を30μm塗布し、これを140℃、20分の条件で焼き付けた。塗装には、回転霧化式ベル型塗装機(ABB921型,カップ径φ=50mm)を用い、回転数25000rpm、シェーピングエアー流量250Nl/min、吐出量150ml/min、印加電圧−60kV、塗装線速度25m/min、塗り重ね回数4回で塗装した。なお、後述する実施例2,3及び比較例1〜6のテストピースもこれと同時に同じ条件で作製した。
【0031】
次いで、この中塗り塗膜層の表面に、クリヤ塗料としてのポリエステル−メラミン樹脂系クリヤ塗料(日本ペイント社製マックフローO−590クリヤ)を35℃に維持し、28〜30μm塗布した。このクリヤ塗料は、塗装ブース温度が30℃であることを想定して採択された希釈溶剤、すなわち速乾タイプのシンナー:遅乾タイプのシンナー=1:9の重量混合比で、希釈塗料の粘度がフォードカップ#4粘度計で22秒±1秒になるように調合し、その塗装には、回転霧化式ベル型塗装機(ランズバーグ社製ランズバーグμμベル)を用い、回転数25000rpm、吐出量300ml/min、印加電圧−60kV、パターン幅300mm、ガン速度40m/min、ガン距離200mm、塗装ブース温度25℃、塗装ブース湿度75RH%、塗装ブース内風速0.1m/sec、の塗装条件で塗装した。
【0032】
これを140℃、20分の条件で焼き付けた。つまり、実施例1では、クリヤ塗料の特定温度を30℃として、当該30℃の塗料温度に最適な希釈シンナーを用いて調合し、この希釈塗料を特定温度よりも高い35℃に維持するとともに塗装ブースの温度は特定温度よりも低い25℃に維持した状態で塗装を行った。
【0033】
得られたクリヤ塗膜層の鮮映性を日産自動車製鮮映値計により測定した。また、塗膜タレ性は、孔をあけた鋼板に種々の膜厚となるように塗料を塗布し、孔の周囲にタレが生じるかどうかを目視にて観察し、タレが生じない最大膜厚を孔タレ限界膜厚とした。この結果を表1に示す。
【0034】
《実施例2》
塗装ブースの温度を特定温度と同じ30℃に維持したこと以外は実施例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0035】
《実施例3》
希釈塗料の温度を特定温度と同じ30℃に維持したこと以外は実施例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0036】
《比較例1》
塗装ブース及び希釈塗料の温度を特定温度と同じ30℃に維持したこと以外は実施例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0037】
《比較例2》
希釈塗料の温度を20℃に維持したこと以外は比較例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0038】
《比較例3》
希釈塗料の温度を25℃に維持したこと以外は比較例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0039】
《比較例4》
希釈塗料の温度を40℃に維持したこと以外は比較例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0040】
《比較例5》
塗装ブースの温度を25℃、希釈塗料の温度を25℃に維持したこと以外は比較例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【0041】
《比較例6》
塗装ブースの温度を25℃、希釈塗料の温度を40℃に維持したこと以外は比較例1と同じ条件で塗装を行い、鮮映性と塗膜タレ性を評価した。この結果を表1に示す。
【表1】

【0042】
《考 察》
比較例1の標準条件によれば鮮映性が0.83、穴タレ限界膜厚が29μmであったのに対し、希釈塗料の温度を5度高くするとともに塗装ブース温度を5度低くした実施例1の塗膜は、鮮映性が0.91と著しく高くなり、また穴タレ限界膜厚も29μmと、同等であった。
【0043】
また、塗装ブース温度は標準条件の温度30℃を維持したまま、希釈塗料の温度のみを5度高くした実施例2の塗膜も、鮮映性が0.85と若干高くなり、穴タレ限界膜厚は31μmと高くなった。
【0044】
また、希釈塗料の温度を標準条件の温度30℃を維持したまま、塗装ブース温度のみを5度低くした実施例3の塗膜も、穴タレ限界膜厚は26μmと若干低くなるが、鮮映性が0.85と高くなる。
【0045】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の塗装機の制御装置および塗装方法が適用される塗装工程の一例を示すレイアウト図である。
【図2】図1に示す上塗り塗装ブースを示す平面図である。
【図3】図2のA部を拡大して示す正面図である。
【符号の説明】
【0047】
1…塗装工場
2…塗装ブース
3…塗装乾燥炉
4…自動塗装装置
5…塗料供給所
6a,6b…塗料循環配管
7…塗料タンク
8…塗料圧送ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある特定の温度に対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、前記希釈溶剤にて希釈された希釈塗料の温度を前記特定の温度より高い温度に維持するステップ及び/又は塗装ブースの温度を前記特定の温度より低い温度に維持するステップと、前記塗装ブースにおいて前記希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有することを特徴とする塗装方法。
【請求項2】
塗装時の実際の塗装ブース温度と同等の塗料温度に対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、前記希釈溶剤にて希釈された希釈塗料を前記実際の塗装ブース温度より高い温度に維持するステップと、前記塗装ブースにおいて前記希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有することを特徴とする塗装方法。
【請求項3】
ある特定の温度に対して標準的に採択される希釈溶剤を用いて塗料を希釈するステップと、前記希釈溶剤にて希釈された希釈塗料の温度を前記特定の温度に維持するステップと、塗装ブースの温度を前記特定の温度より低く維持するステップと、前記塗装ブースにおいて前記希釈塗料を用いて被塗物に塗装するステップと、を有することを特徴とする塗装方法。
【請求項4】
前記希釈塗料の温度を前記特定の温度より1〜5度の範囲で高くすることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装方法。
【請求項5】
前記塗装ブースの温度を前記特定の温度より1〜5度の範囲で低くすることを特徴とする請求項1又は3記載の塗装方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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