説明

壁面緑化パネル及びそれを用いた壁面緑化方法

【課題】施工容易性、耐荷重性、耐久安定性に優れた壁面緑化パネル及びそれを用いた壁面緑化方法を提供すること。
【解決手段】根石ブロック15に壁面緑化パネル1Aを載せ、連結ブラケット10と、根石ブロック15の下部から内側方向に延設したボトムバー27との間に、ターンバックル28を取付け、次に、ターンバックル28の略中央に装着された調節環29により、ターンバックル28の長さを変化させ、パネル1Aの傾斜角度を所望の角度になるように調節する。その後、パネル1Aの角度を固定させるために、根石ブロック15と、パネル1Aのそれぞれに設けた接続用プレート30同士を金属固定プレート31をボルト、溶接などによって固定すると共に、下の連結ブラケット10とボトムバー27とを支えバー32をボルト、溶接などによって固定し、必要に応じて、ターンバックル28を取り外して回収し、一段目パネル1Aの設置が完了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として傾斜面の盛土工事において、該傾斜面の傾斜角度に応じて自在且つ簡易に適応できる壁面緑化パネル及びそれを用いた壁面緑化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、擁壁あるいは盛土法面の構築・補強には、土嚢、コンクリートブロック、コンクリートパネル等が用いられてきたが、近年の環境整備、とりわけ緑化推進運動等により、この種の部材は採用され難くなってきている。そこで、丸棒を格子状に溶接したメッシュパネルやエキスパンドメタルを壁面あるいは法面に配設すると共に、このメッシュパネルやエキスパンドメタルの内側に植生マットや植生シートを添着させ、擁壁や法面全体を緑で覆う工法が実施されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のメッシュパネルやエキスパンドメタルを用いた壁面緑化方法では、メッシュパネルやエキスパンドメタルは軽量で取扱い易く、また施工性に優れているものの、一般的には、耐荷重性、とりわけ耐変形性には限界があり、時間の経過とともに変形が生じるという問題があった。また、例えば、道路や線路等の大型工事における盛土法面の構築部材として使用した場合、すなわち、メッシュパネルやエキスパンドメタルを水平方向及び高さ方向へ連続的に施工し、これを例えば道路の法面に適用した場合には、車が通過する毎に、その路盤を介して繰り返し荷重や振動等が生起するため、メッシュパネルやエキスパンドメタルの変形が避けられないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、公園や台地あるいは人工造園等の小規模の盛土工事をはじめ、道路、線路等の大型工事における緑化壁面部材としても適用可能で、且つ施工容易性、耐荷重性、耐久安定性に優れた壁面緑化パネル及びそれを用いた壁面緑化方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の第1は、方形状の枠体の中空部に、格子状の植生部が設けられ、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状であることを特徴とする壁面緑化パネルを内容とする(請求項1)。
【0006】
好ましい態様としての請求項2は、方形状の枠体がコンクリートからなる請求項1記載の壁面緑化パネルである。
【0007】
好ましい態様としての請求項3は、格子状の植生部が防錆金属からなる請求項1又は2記載の壁面緑化パネルである。
【0008】
好ましい態様としての請求項4は、方形状の枠体の端面にジョイナー挿通孔を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の壁面緑化パネルである。
【0009】
本発明の第2は、方形状の枠体の中空部に格子状の植生部を設けたパネルと、前記枠体の中空部を閉鎖するキャップボードとからなり、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状であることを特徴とする壁面緑化パネルを内容とする(請求項5)。
【0010】
好ましい態様としての請求項6は、方形状の枠体及びキャップボードがコンクリートからなる請求項5記載の壁面緑化パネルである。
【0011】
好ましい態様としての請求項7は、格子状の植生部が防錆金属からなる請求項5又は6記載の壁面緑化パネルである。
【0012】
好ましい態様としての請求項8は、方形状の枠体の端面にジョイナー挿通孔を設けた請求項5〜7のいずれか1項に記載の壁面緑化パネルである。
【0013】
本発明の第3は、方形状の枠体の中空部に格子状の植生部を設けるとともに、該枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状である壁面緑化パネルを用い、固定された根石の上に、前記パネルの円弧状の辺を配置して所望の傾斜角度とし、その内側に植生シート又は植生パッドを配設し、更にその内側に盛土層を施工しながら縦及び横方向に積層及び並設し、更に前記盛土層に、一端を前記パネルの内側に接続した補強材を埋設することを特徴とする壁面緑化方法を内容とする(請求項9)。
【0014】
好ましい態様としての請求項10は、壁面緑化パネルの端面に穿設したジョイナー挿通孔にジョイナーを嵌入することにより、隣接する壁面緑化パネルを接合する請求項9記載の壁面緑化方法である。
【0015】
本発明の第4は、方形状の枠体の中空部に格子状の植生部を設けるとともに、該枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状であるパネルと、前記枠体の中空部を閉鎖するキャップボードとからなる壁面緑化パネルを用い、固定された根石の上に、前記パネルの円弧状の辺を配置して所望の傾斜角度とし、その内側に植生シート又は植生パッドを配設し、更にその内側に盛土層を施工しながら縦及び横方向に積層及び並設し、更に前記盛土層に、一端を前記パネルに接続した補強材を埋設するとともに、植生が不要な部分のパネルには、その中空部にキャップボードを嵌め込んで閉鎖することを特徴とする壁面緑化方法を内容とする(請求項11)。
【0016】
好ましい態様としての請求項12は、壁面緑化パネルの端面に穿設したジョイナー挿通孔にジョイナーを嵌入することにより、隣接する壁面緑化パネルを接合する請求項11記載の壁面緑化方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の壁面緑化パネルは、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状を円弧状に形成したことにより、基礎として構築された根石ブロックの上に、壁面緑化パネルの枠体を傾斜面の傾斜角度に応じて設置し、また、この枠体の中空部に設けた植生部の内側に、植生シート又は植生パッドを配設する一方、その内側には盛土層を施工しながら、縦方向及び横方向にパネルを積層及び並設し、更に、これらの作業と平行に、一端を前記パネルの枠体に接続した補強材を埋設することにより、傾斜地の傾斜角度に応じて壁面あるいは法面が強固に構築されると共に、植生シート又は植生パッドの植生により壁面緑化パネルの表面が緑化される。
また、とりわけ、根石ブロックに接合される側の最下段パネルの枠体を円弧状に形成することにより、所望の傾斜角度の法面を容易に構築することが可能となる。
【0018】
また、植生が不要な箇所には、その中空部にキャップボードを嵌め込んで閉鎖すれば、壁面緑化が不要な箇所にも容易に対応することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものでないことは云うまでもない。
【実施例】
【0020】
実施例1
本発明の実施例1における壁面緑化パネルについて説明する。
図1(a)、(b)はそれぞれ壁面緑化パネルの正面図及びA−A線断面図であり、壁面緑化パネル1の左右に中空部2を有し、且つ方形状の枠体3が2個連接して形成され、該枠体3の下端面6が厚さ方向全体の断面形状が円弧状に形成され、それぞれの中空部2には、格子状の植生部4が、適当なピッチで縦横に張設された防錆金属の線状体(図では、ステンレス鋼線)により形成されている。また、壁面緑化パネル1の上端面5には、本壁面緑化パネル1を積層する際に、その位置固定用のアンカーピン(図示せず)を挿入するジョイナー挿通孔7が設けられており、そして、このジョイナー挿通孔7は、端面から奥方向に狭まるようなテーパー孔8と、この孔8に連続したストレート穴9から形成される。
【0021】
また、壁面緑化パネル1の枠体3の後面には、このパネル1を配設した後、土圧に耐えて固定維持されるように補強材(図示せず)に結合するための連結ブラケット10が、枠体3に埋設されている。
【0022】
枠体3としては、コンクリート、金属(防錆)、プラスチック等からなるが、耐荷重性、耐変形性の点でコンクリートが好ましい。枠体3のユニットのサイズは、通常、取り扱い性の点から1辺が30cm〜1.5m程度のものが好ましく、図示した如く、2個を連接したものでもよく、更には、ユニットのサイズにもよるが、複数個、例えば2〜6個を連接したものでもよい。
【0023】
格子状の植生部4は、防錆金属、例えばステンレス、アルミ、亜鉛めっき又はコーディングした鉄、プラスチック等の線状体、棒状体からなり、そのサイズや格子のサイズは必要な耐荷重性、耐変形性を考慮して決定すればよいが、例えば金属の場合は、直径が5〜10mmのものを格子サイズ5〜15cm程度になるように配設すればよい。
【0024】
図2(a)、(b)は、方形状の枠体3の左側の中空部2が閉鎖するようにキャップボード11を4本のボルト12で枠体3に固定し、また、右側の中空部2はそのままの状態を示している。この形態では、右側の中空部2の4隅にもタップ穴13が切ってあるので左側と同様にキャップボード11で閉鎖することも可能である。キャップボード11の素材は、上記枠体3と同じものでよい。キャップボード11は、パネル1の内側、外側のいずれから中空部2を閉鎖してもよい。
【0025】
図3は、方形状の枠体3の側面図である。このような下端面6だけ厚さ方向全体の断面形状が凸円弧状の凸円弧状枠14とされた枠体3は、主に最下段に配設される壁面緑化パネル1として使用される。この壁面緑化パネル1は前記凸円弧状とは逆形状の凹円弧状の立設部25を有する根石ブロック15とセットにして用いることにより、壁面緑化パネルの法面傾斜角度を所望の角度に任意に設定した上で、法面を構築することが可能となる。
【0026】
図4は、壁面緑化パネル1の方形状の枠体3の別の例を示した側面図である。この枠体3は下端面6の厚さ方向全体の断面形状が凹円弧状とされた凹円弧状枠16になるように形成されたもので、この場合は使用する根石ブロック15側の立設部25の形状が凸円弧状のものを使用する点で前述の図3に示した形態とは異なっているが、その機能効果は同一である。
【0027】
実施例2
次に、図5、図6により、擁壁の傾斜角度がある範囲内で調整できる壁面緑化パネルによる壁面緑化方法または構築方法について説明する。なお、下端面6の厚さ方向全体の断面形状が円弧状の枠体を有する壁面緑化パネル1Aと円弧状の立設部25を有する根石ブロック15との接合形態については、実施例1の図3、図4で説明した内容と同様である。
【0028】
先ず、図5に示した通り、根石ブロック15にパネル1Aを載せ、おおよその傾斜角度にしておいた状態で、連結ブラケット10と、根石ブロック15の下部から内側方向に延設したボトムバー27との間に、ターンバックル28を取付け、これによってパネル1Aが倒れないように仮に支えておく。次に、ターンバックル28の略中央に装着されその長さを調節する調節環29を回転することにより、ターンバックル28の長さを変化させ、パネル1Aの傾斜角度を所望の角度になるように調節する。
一旦傾斜角度が決定された後、パネル1Aの角度を固定させるために、根石ブロック15と、パネル1Aのそれぞれに設けた接続用プレート30同士を金属固定プレート31をボルト、溶接などによって固定すると共に、下の連結ブラケット10とボトムバー27とを支えバー32をボルト、溶接などによって固定し、続いて、必要に応じて、ターンバックル28を取り外して回収し、一段目パネル1Aの設置が完了する。
【0029】
次に、図6に示した通り、根石ブロック15の下部に設けられた連結ブラケット10に、通常グリッドと呼称され、ポリエステル、アラミド繊維、塩ビ、PP、PE等の合成樹脂によって形成された網状物、または、金網状の補強材19Aが取り付けられる。
【0030】
この後、壁面緑化パネル1Aに設けた下方の連結ブラケット10A付近まで、土砂が敷均され、続いて、土砂が転圧されて固められる。そして、この後は前述と同様に補強材19Bの一端が連結ブラケット10Aに固定され、更にこの補強材19B上に土砂が上方の連結ブラケット10B付近まで敷均された上転圧される。
【0031】
次に、第一段目の壁面緑化パネル1Aの上端面には図1で示したテーパー孔8とストレート穴9から成るジョイナー挿通孔7が設けられているので、このストレート穴9に所定長さのアンカーピン20が挿入され、またテーパ孔8には下側ブッシュ21をアンカーピン20に通しながら挿嵌すると共に、上側ブッシュ22はアンカーピン20に挿通しておく。ここまでの準備作業の後、第二段目の壁面緑化パネル1Bのジョイナー挿通孔7にアンカーピン20を挿入するように上方から組み付けられ、第一段目の壁面緑化パネル1Aの上端面と第二段目の壁面緑化パネル1Bの下端面が接した状態で接合が完了する。なお、念のため連結プレート23によって第一段目の壁面緑化パネル1Aの上端側の側面と第二段目の壁面緑化パネル1Bの下端側面がボルト12介して固定される。
【0032】
そして、壁面緑化パネル1の内側には、土・種・肥料がセットになってパックされた植生パッド24が内側から植生部(ステンレス鋼線)4と中空部2の内周縁に接触する形態で固定される。
本実施例では、第二段目の壁面緑化パネル1Bには植生パッド24を配設し、第一段目の壁面緑化パネル1Aには該パッドを配設せずにキャップボード11で中空部2を閉鎖している。このように下段の壁面緑化パネル1Aのみを長手方向に閉鎖することにより、この横を人が通過したり、車両が通過する際、草木が邪魔にならないようにすることができる。尚、キャップボード11を外側から適用する場合を示したが、パネル1Aの内側に土砂を敷均する際に、中空部2を内側からキャップボード11により閉鎖することも可能である。
【0033】
この形態によれば、任意の傾斜角度に調節した上で、擁壁や法面を容易に構築することができ、近代土木の多様化したニーズに応じられる。
【0034】
実施例3
図7は、本発明の壁面緑化パネルによって傾斜面(角度θ度)に構築された擁壁の側面図である。本実施例では中空部2をキャップボード11で閉鎖することなく、全ての中空部2に植生パッド24を配設している。植生パッド24から発芽すれば壁面緑化パネルの中空部2は草花26で埋め尽くされ、美しい幾何学的模様を形成し、これによって環境の緑化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
叙上のように、本発明の壁面緑化パネル及びそれを用いた壁面緑化方法によれば、下記の如き多くの利用可能性を有する。
【0036】
本発明の壁面緑化パネルは、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状を円弧状に形成したことにより、基礎として構築された根石ブロックの上に、壁面緑化パネルの枠体を傾斜面の傾斜角度に応じて設置し、また、この枠体の中空部に設けた植生部の内側に、植生シート又は植生パッドを配設する一方、その内側には盛土層を施工し、また、縦方向及び横方向にパネルを積層及び並設し、更に、これらの作業と平行に、一端を前記パネルの枠体に接続した補強材を埋設することにより、傾斜地の傾斜角度に応じて壁面あるいは法面が強固に固定維持されると共に、植生シート又は植生パッドの植生効果により、パネルの表面を草花で緑化することができ、環境良化に大きく貢献することができる。
【0037】
また、本発明の壁面緑化パネルは、山間の傾斜地に限らず、マンションやビルの屋上、高架下の人工地盤あるいは公園の築山など広い範囲にわたって利用することができる。
【0038】
本発明の緑化壁面パネルを例えば高層ビルの屋上に適用した場合には、屋上の断熱と植物の蒸発散による冷却効果により冷暖房費を削減することができ、また、このような緑化がすすめば精神安定、森林浴等のリラクゼーション効果が得られる。更に、CO2 の削減も期待され、地球温暖化の抑制への貢献も期待され、更には、緑化により屋上の温度変化が減少し、酸性雨や紫外線による劣化も軽減され、建物の保護効果、劣化防止効果も期待される。
【0039】
また、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状を円弧状に形成しておくことにより、とりわけ、根石に接合される側の最下段パネルの枠体を円弧状に形成することにより、所望の傾斜角度の法面を容易に構築することが可能となり、擁壁、法面工事の多様化したニーズに応じることができる。
【0040】
さらにまた、植生が不要な箇所には、その中空部にキャップボードを嵌め込んで閉鎖すれば、壁面緑化が不要な箇所にも容易に対応することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】(a)実施例1における壁面緑化パネルの正面図である。 (b)同壁面緑化パネルのA−A線側断面図である。
【図2】(a)同壁面緑化パネルのキャップボードを示す正面図である。 (b)同キャップボードの取付状態を示すB−B線側断面図である。
【図3】同壁面緑化パネルの枠体の一辺の厚さ方向全体の断面形状が凸円弧状の形態を示す側面図である。
【図4】同壁面緑化パネルの枠体の一辺の厚さ方向全体の断面形状が凹円弧状の形態を示す側面図である。
【図5】実施例2における壁面緑化パネルの傾斜角度を任意に設定した形態を示す側面図である。
【図6】実施例2における壁面緑化方法によって緑化された斜面を示す側面図である。
【図7】実施例3における壁面緑化パネルを傾斜させた壁面緑化方法の形態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 壁面緑化パネル
2 中空部
3 枠体
4 植生部
5 上端面
6 下端面
7 ジョイナー挿通孔
8 テーパー孔
9 ストレート穴
10 連結ブラケット
11 キャップボード
12 ボルト
13 タップ穴
14 凸円弧状枠
15 根石ブロック
16 凹円弧状枠
19、19A、19B 補強材
20 アンカーピン
21 下側ブッシュ
22 上側ブッシュ
23 連結プレート
24 植生パッド
25 立設部
26 草花
27 ボトムバー
28 ターンバックル
29 調節環
30 接続用プレート
31 固定用プレート
32 支えバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形状の枠体の中空部に、格子状の植生部が設けられ、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状であることを特徴とする壁面緑化パネル。
【請求項2】
方形状の枠体がコンクリートからなる請求項1記載の壁面緑化パネル。
【請求項3】
格子状の植生部が防錆金属からなる請求項1又は2記載の壁面緑化パネル。
【請求項4】
方形状の枠体の端面にジョイナー挿通孔を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の壁面緑化パネル。
【請求項5】
方形状の枠体の中空部に格子状の植生部を設けたパネルと、前記枠体の中空部を閉鎖するキャップボードとからなり、枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状であることを特徴とする壁面緑化パネル。
【請求項6】
方形状の枠体及びキャップボードがコンクリートからなる請求項5記載の壁面緑化パネル。
【請求項7】
格子状の植生部が防錆金属からなる請求項5又は6記載の壁面緑化パネル。
【請求項8】
方形状の枠体の端面にジョイナー挿通孔を設けた請求項5〜7のいずれか1項に記載の壁面緑化パネル。
【請求項9】
方形状の枠体の中空部に格子状の植生部を設けるとともに、該枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状である壁面緑化パネルを用い、固定された根石の上に、前記パネルの円弧状の辺を配置して所望の傾斜角度とし、その内側に植生シート又は植生パッドを配設し、更にその内側に盛土層を施工しながら縦及び横方向に積層及び並設し、更に前記盛土層に、一端を前記パネルの内側に接続した補強材を埋設することを特徴とする壁面緑化方法。
【請求項10】
壁面緑化パネルの端面に穿設したジョイナー挿通孔にジョイナーを嵌入することにより、隣接する壁面緑化パネルを接合する請求項9記載の壁面緑化方法。
【請求項11】
方形状の枠体の中空部に格子状の植生部を設けるとともに、該枠体の少なくとも1辺の厚さ方向全体の断面形状が円弧状であるパネルと、前記枠体の中空部を閉鎖するキャップボードとからなる壁面緑化パネルを用い、固定された根石の上に、前記パネルの円弧状の辺を配置して所望の傾斜角度とし、その内側に植生シート又は植生パッドを配設し、更にその内側に盛土層を施工しながら縦及び横方向に積層及び並設し、更に前記盛土層に、一端を前記パネルに接続した補強材を埋設するとともに、植生が不要な部分のパネルには、その中空部にキャップボードを嵌め込んで閉鎖することを特徴とする壁面緑化方法。
【請求項12】
壁面緑化パネルの端面に穿設したジョイナー挿通孔にジョイナーを嵌入することにより、隣接する壁面緑化パネルを接合する請求項11記載の壁面緑化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−63985(P2007−63985A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−306279(P2006−306279)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【分割の表示】特願2002−11112(P2002−11112)の分割
【原出願日】平成14年1月21日(2002.1.21)
【出願人】(599134263)有限会社ランズスペース (8)
【Fターム(参考)】