説明

売上データ処理装置及び売上データ処理システム並びにプログラム

【課題】操作状況を撮影した操作画像を再生しながら不正操作かどうかを検査する場合に不正の可能性のある要注意操作に着目して検査できるようにする。
【解決手段】検査対象として取得した操作動画とジャーナルデータとを同時進行で再生開始させる(ステップC4)。ジャーナルデータの内容を参照して操作の種類を検出し(ステップC6)、その検出操作が、所定の要注意操作(訂正操作、戻し操作、ドロア開放操作)であれば(ステップC7でYES)、要注意操作の種類に応じたアイコンを生成して(ステップC8)、このアイコンを注意喚起データとして、操作動画の再生画面に重畳表示させる(ステップC9)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置及び売上データ処理システム並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗においては、ECR(Electronic Cash Register)、POS(Point of sale)端末などの売上データ処理装置により登録処理された売上データ(商品名、個数、金額)や釣銭などをジャーナルデータとして取引毎に記録するようにしているほか、その他の操作状況も記録するようにしている。そして、営業の終了時などにおいて責任者はジャーナルデータを参照することによりオペレータによる各種の操作状況を確認しながらそのオペレータの操作ミスや不正操作などを詳細に検査するようにしている。更に、不正を防止する技術として従来では、ドロアを開放させる操作が行われると、その操作者の顔を撮影すると共に、そのときのジャーナルデータと撮影データとをネットワークを介して外部装置側の顔画像データベースに転送して記録させなければ、ドロアが開かないように制御するようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−230682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1の技術にあっては、ドロアを開放する条件として、オペレータの顔画像の撮影とその記録を必須条件とすることにより顔画像を証拠として残しておくようにしたものであるが、後で責任者が撮影画像から不正されているかどうかを検査しようとしても、誰がドロアを開放したのかを知ることができなかったり、ドロアを開放した状況やドロア開放以外の不正操作までも知ることがでなかったりするため、不正操作の検査手段としては不十分なものであった。
【0005】
本発明の課題は、操作状況を撮影した操作画像を再生しながら不正操作かどうかを検査する場合に、不正の可能性のある要注意操作に着目して検査できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために本発明の一つの態様は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置であって、
操作の状況を逐次撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された操作画像を逐次録画する録画手段と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理するジャーナル記憶手段と、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する録画再生手段と、
前記録画再生手段による再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する表示制御手段と、
を具備したことを特徴とする売上データ処理装置である。
【0007】
上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置と、売上データを管理する管理装置を備えた売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置は、
操作の状況を逐次撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された操作画像を逐次録画する録画手段と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶するジャーナル記憶手段と、
を備え、
前記管理装置は、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する録画再生手段と、
前記録画再生手段による再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する表示制御手段と、
を備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理システムである。
【0008】
更に、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
コンピュータに対して、
売上データを取引毎に登録処理する機能と、
操作の状況を逐次撮影する機能と、
前記撮影された操作画像を逐次録画する機能と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理する機能と、
前記録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する機能と、
前記録画の再生動作に連動して前記ジャーナルデータの内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する機能と、
前記検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、操作状況を撮影した操作画像を再生しながら不正操作かどうかを検査する場合に、不正の可能性のある要注意操作に着目して効率良く検査することができ、確実な検査が可能となるほか、検査者の負担を軽減することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ECRの基本的な構成要素を示したブロック図。
【図2】ECR(ECR本体ユニット部1)をその前方斜め(顧客側)から見た状態の外観斜視図。
【図3】ECR(ECR本体ユニット部1)の一側面から見た状態の外観図。
【図4】操作側カメラ26によって担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影した操作画像を例示した図。
【図5】カメラユニット部2側に備えられた各種のファイルを示した図。
【図6】操作検査機能における操作者用表示部16あるいは外部モニタ4での表示例を示した図。
【図7】電源投入に応じて実行開始されるECRの全体動作の概要を示したフローチャート。
【図8】登録処理(図7のステップA5)を詳述するためのフローチャート。
【図9】操作検査処理(図7のステップA13)を詳述するためのフローチャート。
【図10】第2実施形態において、売上データ処理装置として適用したECR100と、このECR100に通信接続されていて売上データを管理する管理装置(サーバ装置)200を備えた売上データ処理システムを示したブロック図。
【図11】第2実施形態において、サーバ装置200側の動作概要を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
先ず、図1〜図9を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、売上データ処理装置として適用したECR(Electronic Cash Register)の基本的な構成要素を示したブロック図である。
このECR(売上データ処理装置)は、ECR本体ユニット部1とカメラユニット部2とに分離された構成で、ECR本体ユニット部1とカメラユニット部2とは、ケーブル3を介して着脱自在に接続されている。ECR本体ユニット部1は、ECRとしての基本的な機能(標準機能)として、入力された一取引分の売上データを登録処理すると共に、一取引分の登録終了時に顧客から渡された金種に応じた種類の締め処理を行う売上データ登録機能などを備えている。また、本実施形態においては、更にECR本体ユニット部1には各種のキー操作やドロアオープン/クローズなどに応じてイベントコードを発生させて、そのイベントコードをジャーナルデータとしてカメラユニット部2に対して転送する機能を有している。
【0012】
カメラユニット部2は、登録待ち(精算待ち)をしている顧客を撮影したり、担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影したりするカメラ機能と、このカメラ機能により撮影された画像を再生しながら不正操作が行われたかどうかを検査する操作検査機能などの各種の機能をモジュール化した構成となっている。このカメラユニット部2は、ケーブル3を介してECR本体ユニット部1に着脱自在に接続されており、故障などにより何時でも自由に交換可能となっている。なお、ECR本体ユニット部1とカメラユニット部2とは、必要に応じて協動して各種の処理を行うようにしている。
【0013】
ECR本体ユニット部1は、CPU11を中核とするもので、各種プログラムにしたがってこのECR本体ユニット部1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部12は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体やその駆動系を有し、後述する図7及び図8に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどを記憶したり、データベース、文字フォントデータなどを記憶したりする。なお、上述の記憶媒体は固定的に設けた内蔵型の記憶媒体に限らず、着脱可能な可搬型の外部記憶媒体であってもよく、また、プログラム/データは、他の機器から有線伝送路あるいは無線伝送路を介して記憶媒体にインストールしたり、プログラム/データを記憶管理するサーバなどをアクセスして使用したりするようにしてもよい。メモリ13は、計時データ、フラグなど、このECR本体ユニット部1が動作するために必要な各種のデータを一時的に記憶するワーク領域である。
【0014】
また、CPU11には、その入出力周辺デバイスである操作部14、スキャナ15、操作者用表示部16、印字部17、ドロア駆動部18、COMポート19がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU11はそれらの動作を制御する。操作部14は、押しボタン式の各種キーが配列されているキーボードを有し、このキーボード上にはテンキー(図示省略)などのほか、登録キー、小計キー、現金/預かり金キーなどが配設されていると共に、モードスイッチMSが配設されている。
【0015】
モードスイッチMSは、その切り換え位置に応じて「登録(REG)」、「RF(戻し)」、「Z(精算)」などの各種の動作モード(プログラム種)を切り換えるロータリー式のスイッチである。登録キーは、商品別登録を指示する商品キー、例えば、PLU(プライス・ルック・アップ)キー、部門キーなどである。CPU11は、「登録(REG)」モードに切り換えられている状態において、各種のキー操作に応じてその操作に応じたイベントコードを生成すると共に、入力された売上データを表示させたり、売上合計を更新したりする登録処理を実行し、一取引の登録終了時に現金/預かり金キーが押下されると、ドロアを開放させたり、レシートを発行させたりする。
【0016】
イメージスキャナ15は、例えば、CCDやCMOSなどの画像センサ(イメージセンサ)を有し、商品登録のスキャニング動作時にその商品に添付されているバーコードや二次元コードを撮影することにより読み取るもので、CPU11は、イメージスキャナ15により撮影された画像データを解析することによってバーコードなどをデコードして商品を特定するようにしている。操作者用表示部16は、担当者(オペレータ)用として、金額や商品に関するデータ、メッセージなどを表示するもので、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどにより構成されている。印字部17は、例えば、熱転写やインクジェットなどのノンインパクトプリンタあるいはドットインパクトプリンタであり、レシート印字を行う。ドロア駆動部18は、キー操作に応じてドロア18Aの開閉を制御するもので、CPU11は、ドロア18Aの開閉に応じてドロアオープン/クローズイベントを生成する。COMポート19は、カメラユニット部2との接続用のシリアルポートである。
【0017】
カメラユニット部2は、CPU21を中核とするもので、各種プログラムにしたがってこのカメラユニット部2の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部22は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体やその駆動系を有し、後述する図9に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどを記憶する。メモリ23は、このカメラユニット部2が動作するために必要な各種のデータを一時的に記憶するワーク領域である。
【0018】
また、CPU21には、その入出力周辺デバイスである客側表示部24、客側カメラ25、操作側カメラ26、カードインターフェイス部27、COMポート29がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU21はそれらの動作を制御する。客側表示部24は、登録待ち(精算待ち)の顧客用としてその画面を顧客側に対面させたもので、例えば、7セグメントLED(発光ダイオード)などにより構成され、商品単価、個数、小計金額、預かり金額などを数値表示する。
【0019】
客側カメラ25は、客用表示部24に接近配設されたもので、登録待ちしている顧客の顔を中心として撮影し、また、操作側カメラ26は、担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影するもので、担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影する監視カメラである。なお、客側カメラ25、操作側カメラ26の詳細は、図示省略したが、レンズ部、撮像素子、A/D(アナログ/デジタル)変換部などを有し、動画像を撮影可能な構成で、レンズ部からの被写体像が撮像素子(CCD又はCMOS)に結像されることにより被写体を高精細に撮影可能な構成となっている。
【0020】
カードインターフェイス部27は、記録媒体としてのSDカード28が挿入接続されるもので、このSDカード28には、後述する各種のファイルが格納されている。なお、カメラユニット部2には、カードインターフェイス部27に挿入接続されたSDカード28の盗難などを防ぐために錠前(図省略)が配設されており、例えば、責任者が所持する専用鍵を使用して、錠前を開いてSDカード28を取り出すようにしている。また、SDカード28に限らず、その他の外部記録媒体であってもよい。COMポート29は、ECR本体ユニット部1との接続用のシリアルポートである。
【0021】
図2は、上述のように構成されたECR(ECR本体ユニット部1)をその前方斜め(顧客側)から見た状態の外観斜視図であり、図3は、ECR(ECR本体ユニット部1)の一側面から見た状態の外観図である。
ECR本体ユニット部1の上面部には、操作者用表示部16が配設されていると共に、操作部14を構成するキーボード及びモードスイッチMSが配設されている。また、ECR本体ユニット部1の上面部には、印字部17から送出されるレシートを取り出すためのレシート発行口(図示省略)が配設されている。
【0022】
カメラユニット部2は、客用表示部24の筐体2Aと、その筐体2Aを支持するポール状の支持部材(支持ポール)2Bとを有している。支持ポール2Bは、客用表示部24の筐体2Aを支持するもので、その下端部はECR本体ユニット部1の背面側の垂直に固定されている。また、支持ポール2Bの上端部は客用表示部24の筐体2Aが装着され、その長さを調整可能な構造となっていると共に、客用表示部24の筐体2Aは、支持ポール2Bに対して回転可能となっている。つまり、筐体2Aの高さとその向きを調整可能となっており、それに応じて客用表示部24、客側カメラ25の高さとその向きも調整可能となっている。
【0023】
客側カメラ25は、図2及び図3に示すように筐体2Aの前面において客用表示部24の一端部(図中、左側端部)に接近配設され、その撮影方向は、登録待ちしている顧客方向で、その画角は、登録待ち行列の顧客を撮影可能な範囲となっている。操作側カメラ26は、支持ポール2Bの上端部に配設され、その撮影方向は、オペレータ方向で、その画角は、操作部14の全体及び操作中のオペレータの顔を撮影可能な範囲となっている。つまり、オペレータ及びその操作状況を撮影可能となるように操作側カメラ26の撮影方向及び画角が設定されている。図4は、操作側カメラ26によって担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影した操作画像(動画)を例示したもので、ドロア18Aを開放した状態でオペレータが貨幣を出し入れしている場合を示している。なお、上述した操作検査機能において、操作側カメラ26によって撮影された操作画像(動画)を再生する場合に、操作者用表示部16を使用して行うようにしているが、図2に示した外部モニタ(外部機器としての表示装置)4をECRにケーブル接続させて、この外部モニタ4に操作画像(動画)を再生するようにしてもよい。
【0024】
図5は、カメラユニット部2側(SDカード28)に記憶されている各種のファイルを示した図である。
カメラユニット部2側のSDカード28には、客側動画ファイルY1、操作側動画ファイルY2、電子ジャーナルファイルY3などが記憶管理されている。客側動画ファイルY1は、客側カメラ25により撮影された動画ファイルであり、動画ファイルに対応してそのファイル名など共に録画日時(タイムスタンプ)が逐次記憶されている。操作側動画ファイルY2は、操作側カメラ26により撮影された動画ファイルであり、動画ファイルに対応してそのファイル名など共にタイムスタンプ(動画シーンの録画日時)が逐次記憶されている。
【0025】
電子ジャーナルファイルY3は、操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理するファイルで、登録毎にレシートに逐次印字される印字データ(操作データ)、つまり、登録された売上データとその操作内容(例えば、操作キーの種類:キーコード:イベントコード)を営業記録データ(ジャーナルデータ)として記憶管理するファイルである。この電子ジャーナルファイルY3の内容と操作側動画ファイルY2の内容とをリンク(同期)させるために、電子ジャーナルファイルY3にもタイムスタンプ(操作データの記録日時)が逐次記憶されている。なお、上述のタイムスタンプ(動画シーンの録画日時、操作データの記録日時)は、操作側動画ファイルY2の内容と電子ジャーナルファイルY3の内容とを同期して表示(同時進行で出現)させるためのデータであるが、タイムスタンプに代わって、チャプタ番号(例えば、一連番号など)を操作側動画ファイルY2、電子ジャーナルファイルY3に挿入記憶させるようにしてもよい。
【0026】
図6は、操作検査機能において操作者用表示部16あるいは外部モニタ4での表示例を示した図である。
この操作検査機能の実行時にECR本体ユニット部1とカメラユニット部2とは、必要に応じて協動して処理を行う。カメラユニット部2は、責任者などにより操作検査機能の起動が指示されると、操作側動画ファイルY2に録画されている操作画像(操作動画)を逐次読み出して表示画面に表示させる再生動作を開始すると共に、この操作動画の再生に連動して電子ジャーナルファイルY3の内容を当該画面内に同時進行で逐次表示させるようにしている。図中、左側の画面は、操作動画の再生画面OPを示し、右側の画面は、ジャーナルデータの再生画面JRを示し、この操作動画の再生画面OPとジャーナルデータの再生画面JRとを同時進行で再生表示(同期して再生表示)させるようにしている。すなわち、同一内容の操作動画とジャーナルデータとを同期して表示(同時進行で出現)させるために操作動画の逐次再生に連動してジャーナルデータを逐次スクロール表示させるようにしている。
【0027】
そして、カメラユニット部2は、操作検査機能の実行時に電子ジャーナルファイルY3の内容を逐次参照しながら所定の要注意操作が含まれているか否かを判別するようにしている。ここで、所定の要注意操作とは、入力データの訂正を指示する訂正操作、一取引の終了を指示する締め操作(ドロア18Aの開放を指示する現金/預かり金キーの操作:ドロア開放操作)、入金する際の入金操作(ドロア開放操作)、返品処理を指示する戻し操作のいずれかであり、オペレータによる不正が行われる可能性のある操作を要注意操作としている。カメラユニット部2は、この要注意操作が行われた際の操作タイミング(タイムスタンプ)を検出し、この検出した操作タイミングで所定の注意喚起データを再生画像に対応付けて表示(例えば、スーパーインポーズ表示:重畳表示)させるようにしている。
【0028】
すなわち、例えば、要注意操作の一つとして、ドロア18Aの開放を指示する操作を検出すると、ドロア18Aを開放させている状態での撮影画像が再生されるタイミングで、所定の注意喚起データ(アイコン)をその操作動画に対応付けてスーパーインポーズ表示させるようにしている。この注意喚起データ(アイコン)は、要注意操作の種類(訂正操作、戻し操作、ドロア開放操作)に応じて異なる内容(要注意操作の種類を容易に連想することが可能な内容)となっている。また、注意喚起データ(アイコン)の表示と共に、検出した操作タイミングでアラーム音をスピーカ(図示省略)から発生させるようにしている。なお、このアラーム音は、実際の操作時に録音されたものであってもよい。すなわち、上述の要注意操作が行われた際にアラーム音を発生させると共に、そのアラーム音を操作側動画ファイルY2に対応付けて録音しておけば、操作動画の再生時にそのアラーム音を再生することができる。
【0029】
次に、第1実施形態におけるECRの動作概念を図7〜図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0030】
図7は、電源投入に応じて実行開始されるECRの全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、ECR本体ユニット部1のCPU11は、電源投入に応じて各種のメモリなどをクリアする初期化処理を実行する(ステップA1)。そして、動画ファイル名(例えば、日付に一連番号を付加したデータ)を生成して操作側動画ファイルY2に設定すると共に(ステップA2)、操作側カメラ26を起動させてその録画を開始させる(ステップA3)。この状態において、モードスイッチMSが「登録(REG)」モードに切り換えられているかを調べたり(ステップA4)、「戻し(RF)」モードに切り換えられているかを調べたり(ステップA6)、「Z(精算)」モードに切り換えられているかを調べたり(ステップA9)、電源オフ操作が行われたかを調べたりする(ステップA14)。いま、登録モードに切り換えられている状態において(ステップA4でYES)、登録操作が行われる毎に売上データを登録する登録処理に移る(ステップA5)。
【0031】
図8は、登録処理(図7のステップA5)を詳述するためのフローチャートである。なお、ECR本体ユニット部1は、必要に応じてカメラユニット部2と協動して各種の処理を行うようにしている。
先ず、ECR本体ユニット部1のCPU11は、登録操作が行われたか、つまり、商品からバーコードなどを読み取るためにスキャナ15によるスキャニング動作が行われたか、金額データの値数入力後に商品キーなどの登録キーが操作されたかを調べたり(図8のステップB1)、訂正キーが操作されたかを調べたり(ステップB5)、一取引分の登録終了時に現金/預かり金キーなどの締めキーが操作されたかを調べたり(ステップB7)、その他のキーが操作されたかを調べたりする(ステップB11)。
【0032】
いま、登録操作が行われたときには(ステップB1でYES)、商品登録処理に移り(ステップB2)、入力された商品名及び単位を操作者用表示部16及び客用表示部24に表示させたり、入力された売上データに基づいて、図示しない商品別合計ファイル、部門別合計ファイルの内容(売上データ)を更新したりする処理を行う。この場合、ECR本体ユニット部1から表示データをカメラユニット部2側に転送することにより客用表示部24に商品名及び単位を表示させる。そして、一取引分の小計金額を更新した後(ステップB3)、今回取引での操作データをジャーナルデータとして電子ジャーナルファイルY3に記憶させる(ステップB4)。そして、上述のステップB1に戻り、以下、登録操作が行われる毎に、上述の動作を繰り返す。
【0033】
また、入力データを訂正するために訂正キーが操作されたときには(ステップB5でYES)、前回の入力データを訂正する訂正処理を行う(ステップB6)。そして、訂正データをジャーナルデータとして電子ジャーナルファイルY3に記憶させた後(ステップB4)、上述のステップB1に戻る。また、その他の操作が行われたときには、例えば、小計キーが操作されたときには(ステップB11でYES)、その操作に応じた処理として、小計金額を操作者用表示部16及び客用表示部24に表示させる処理を行う(ステップB12)。そして、その操作に応じたデータをジャーナルデータとして電子ジャーナルファイルY3に記憶させた後(ステップB4)、上述のステップB1に戻る。
【0034】
また、一取引分の登録終了時に現金/預かり金キーなどの締めキーが操作されたときには(ステップB7でYES)、顧客から渡された金種に応じて取引別合計を更新する処理を行うと共に、操作された締めキーが現金/預かり金キーであれば、ドロアを開放させる締め処理を行うと共に(ステップB8)、印字部17を駆動させて売上データを順次レシートに印字させて、レシートを発行させる(ステップB9)。そして、その操作データをジャーナルデータとして一時保持した後(ステップB10)、図8のフローから抜ける。
【0035】
このようにして一取引分の登録処理(図7のステップA5)が終ると、上述のステップA4に戻る。一方、モードスイッチMSが「戻し(RF)」モードに切り換えられている状態において(ステップA6でYES)、戻し操作が行われると、この戻し操作に応じて戻し処理(返品処理)を実行する(ステップA7)。そして、操作データをジャーナルデータとして一時保持した後(ステップA8)、上述のステップA4に戻る。また、例えば、一日の営業が終わり、モードスイッチMSが「Z(精算)」モードに切り換えられた場合には(ステップA9でYES)、図示しない取引別合計ファイルなどの内容を更新する精算処理を実行した後(ステップA10)、その操作データをジャーナルデータとして一時保持する(ステップA11)。
【0036】
そして、操作検査を指示する操作が行われたかを調べ(ステップA12)、その指示操作が行われなければ(ステップA12でNO)、上述のステップA4に戻るが、その指示操作が行われたときには(ステップA12でYES)、後述する操作検査処理を実行した後(ステップA13)、上述のステップA4に戻る。なお、電源オフ操作が行われたときには(ステップA14でYES)、所定の電源オフ処理を実行して(ステップA15)、操作カメラ26を停止させた後(ステップA16)、図7のフローの終了となる。
【0037】
図9は、操作検査処理(図7のステップA13)を詳述するためのフローチャートである。なお、ECR本体ユニット部1は、必要に応じてカメラユニット部2と協動して各種の処理を行うようにしている。
先ず、ECR本体ユニット部1のCPU11は、検査対象ファイル名を指定する操作が行われると、この指定ファイル名をカメラユニット部2に転送する(図9のステップC1)。カメラユニット部2側では、指定された検査対象の操作動画を操作側動画ファイルY2から取得すると共に(ステップC2)、検査対象のジャーナルデータを電子ジャーナルファイルY3から取得する(ステップC3)。なお、操作側動画ファイルY2の内容と電子ジャーナルファイルY3の内容とは、上述したようにタイムスタンプによりリンクされている。
【0038】
そして、検査対象として取得した操作動画とジャーナルデータとの再生を同時進行で開始させると共に(ステップC4)、操作者用表示部16あるいは外部モニタ4の表示画面に操作動画とジャーナルデータとを並列表示させる(ステップC5)。これによって図6に示すように、再生画面OPには動画ファイル(操作動画)が表示され、再生画面JRにはジャーナルデータが表示される。そして、カメラユニット部2側では、操作動画とジャーナルデータの再生動作中において、ジャーナルデータの内容を参照して操作の種類を検出し(ステップC6)、検出した操作は、所定の要注意操作(訂正操作、戻し操作、ドロア開放操作)であるかを判別する(ステップC7)。その結果、要注意操作でなければ(ステップC7でNO)、上述のステップC6に戻り、要注意操作を検出するまで上述の動作を繰り返す。
【0039】
ここで、要注意操作として訂正操作、戻し操作、ドロア開放操作のいずれかを検出した場合には(ステップC7でYES)、要注意操作の種類に応じたアイコンを生成して(ステップC8)、このアイコンを注意喚起データとして、動画の再生画面OPに重畳表示させる(ステップC9)。例えば、要注意操作がドロア開放操作であれば、図6に示すようにドロアが開放されている状態のイメージ図形と“オープン”という文字列から成るアイコンICが重畳表示される。このようにしてアイコンを重畳表示させるほか、アラーム音を発生させる(ステップC10)。この場合、アイコン表示とアラーム音の発生は、一定時間(例えば、1〜2秒間)継続させるようにしている。
【0040】
次に、再生の一時停止を指示する操作が行われたかを調べたり(ステップC11)、早送り/スロー再生/逆送り再生を指示する操作が行われたかを調べたり(ステップC13)、その他の再生制御操作が行われたかを調べたり(ステップC15)、再生終了を検出したかを調べたりする(ステップC17)。いま、再生の一時停止が指示されたときには(ステップC11でYES)、操作動画とジャーナルデータの再生動作を一時停止させる(ステップC12)。また、早送り再生/スロー再生/逆送り再生を指示する操作が行われたときには(ステップC13でYES)、早送り再生処理/スロー再生処理/逆送り再生処理を実行する(ステップC14)。
【0041】
また、一時停止の解除や早送り再生/スロー再生/逆送り再生の解除など、その他の再生制御操作が行われたときには(ステップC15でYES)、操作に応じた再生制御処理として、一時停止の解除や早送り再生/スロー再生/逆送り再生の解除などの処理を実行する(ステップC16)。以下、再生終了を検出するまで、つまり、再生終了を指示する操作が行われたり、検査対象の操作動画をその末尾まで全て再生し終ったりするまで(ステップC17でNO)、上述のステップC6に戻り、以下、上述の動作を繰り返す。
【0042】
以上のように、第1実施形態においては、操作側動画ファイルY2内の操作動画を再生する再生動作に連動して電子ジャーナルファイルY3の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出し、その操作タイミングで所定の注意喚起データを操作動画に対応付けて表示するようにしたので、不正操作かどうかを検査する場合に不正の可能性のある要注意操作に着目して効率良く検査することができ、確実な検査が可能となるほか、検査者の負担を軽減することも可能となる。
【0043】
要注意操作は、入力データの訂正を指示する訂正操作、ドロアの開放を指示するドロア開放操作、返品処理を指示する戻し操作であるので、不正の可能性のある操作をドロアの開放に限らず、訂正、戻しまで広げることができる。
【0044】
要注意操作の種類に応じたアイコンを操作動画に対応付けて表示するようにしたので、視認性が良く一目で分かり易い表示が可能となり、検査作業の効率が良くなる。
【0045】
操作動画を逐次読み出して再生表示する再生動作に連動してジャーナルデータの内容を画面内に同時進行で逐次表示するようにしたので、画像とジャーナルデータとを対応付けて確認することができ、不正操作の発見も容易となる。
【0046】
要注意操作の操作タイミングでアラーム音を発生するようにしたので、表示と音の両方で検査者の注意を喚起させることができる。
【0047】
操作側カメラ26は、客側表示部24の近傍に配設し、オペレータ及びその操作状況を撮影可能となるようにその撮影方向及び画角が設定されているので、オペレータの正面から撮影することができると共に、操作部14の上方から操作状況を撮影することができる。
【0048】
(第2実施形態)
以下、この発明の第2実施形態について図10及び図11を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、ECR単体に適用した場合を示したが、この第2実施形態においては、このECRと管理装置(サーバ装置)とを通信接続した売上データ処理システムに適用した場合である。ここで、両実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0049】
図10は、売上データ処理システムを示したブロック図である。
売上データ処理システムは、店舗内に設置されている複数台のECR100が管理装置(サーバ装置)200にLAN(構内専用回線)300を介して接続されたLANシステムで、系列店舗Aの売上データ処理システムは、インターネット400を介して他の系列店舗Bの売上データ処理システムなどに接続されて通信可能となっている。なお、ECR100の構成は、図1で示した構成と基本的に同様であるが、第2実施形態においては、更に、管理装置(サーバ装置)200との間でデータの送受信を行うLAN通信部101を有している。また、管理装置(サーバ装置)200は、パーソナルコンピュータ(PC)であり、その構成は、図示省略したが、CPU、記憶部、表示部、操作部のほか、ECR100との間でデータの送受信を行うLAN通信部201を有している。
【0050】
図11は、管理装置(サーバ装置)200側の動作概要を示したフローチャートである。
先ず、サーバ装置200は、LAN接続されている複数台のECR100のいずれかを処理対象として指定した後(ステップD1)、指定したECR100に対して操作動画、ジャーナルデータの送信を要求する(ステップD2)。ここで、ECR100側では図7及び図8で示した動作と基本的には同様の動作を実行するが、相違する点は、図7のステップA12及びステップA13に代えて、サーバ装置200からのデータ送信の要求を受けた際に、それに応答して操作動画及びジャーナルデータをサーバ装置200に送信する処理を行うようにしている点である。すなわち、第2実施形態では、操作検査処理は行わず、その処理をサーバ装置200側に委ねるようにしている。なお、サーバ装置200からの要求に応じた送信処理は、精算モードに限らず、その他のモードでも実行可能としてもよい。また、サーバ装置200側では、検査対象を指定してデータ送信を要求するようにしてもよいが、一日の営業終了時に本日分の操作動画及びジャーナルデータの送信を要求するようにしてもよい。
【0051】
サーバ装置200は、指定したECR100側から操作動画及びジャーナルデータを受信すると(ステップD3)、その操作動画及びジャーナルデータに基づいて操作検査処理を開始する(ステップD4)。ここで、サーバ装置200は、図9で示した操作検査処理と基本的には同様の処理を行う。すなわち、操作動画及びジャーナルデータを同時進行で再生する再生動作を開始した後、ジャーナルデータを参照して要注意操作を検出する毎にその検出タイミングで要注意操作の種類に応じたアイコンをその操作動画に重畳表示させると共にアラーム音を発生させる動作を行う。このようにして1台分のECR100に対する検査処理が終ると(ステップD4)、全てのECR100を指定し終わったかを調べ(ステップD5)、未指定のECR100が残っていれば(ステップD5でNO)、上述のステップD1に戻って、以下、上述の動作を繰り返す。
【0052】
以上のように、第2実施形態においてサーバ装置200は、ECR100に対して操作動画、ジャーナルデータの送信を要求し、それに応答してECR100側から送信された操作動画、ジャーナルデータに基づいて操作検査処理を実行するようにしたので、上述した第1実施形態と同様に、不正操作かどうかを検査する場合に不正の可能性のある要注意操作に着目して効率良く検査することができ、確実な検査が可能となるほか、検査者の負担を軽減することも可能となる。
【0053】
その他、第2実施形態においても上述した第1実施形態と同様の効果を有する。すなわち、第2実施形態においても要注意操作は、入力データの訂正を指示する訂正操作、ドロアの開放を指示するドロア開放操作、返品処理を指示する戻し操作であるので、不正の可能性のある操作をドロアの開放に限らず、訂正、戻しまで広げることができる。また、要注意操作の種類に応じたアイコンを操作動画に対応付けて表示するようにしたので、視認性が良く一目で分かり易い表示が可能となり、検査作業が効率良くなる。また、操作動画を逐次読み出して再生表示する再生動作に連動してジャーナルデータの内容を画面内に同時進行で逐次表示するようにしたので、操作動画とジャーナルデータとを対応付けて確認することができ、不正操作の発見も容易となる。また、要注意操作の操作タイミングでアラーム音を発生するようにしたので、表示と音の両方で検査者の注意を喚起させることができる。
【0054】
なお、上述した第2実施形態においては、ECR100とサーバ装置200とをLAN(構内専用回線)300を介して接続したLANシステムに適用するようにしたが、カードインターフェイス部27に挿入接続されているSDカード28内に操作側動画ファイルY2、電子ジャーナルファイルY3を所定の形式に圧縮して記憶させておき、このSDカード28をPC(管理装置)に挿入接続するようにしてもよい。すなわち、SDカード28などの可搬型外部記憶媒体を介してPC(管理装置)側に操作側動画ファイルY2、電子ジャーナルファイルY3を供給するようにしてもよい。例えば、一日の営業の終了時にPC側にSDカード28を介して操作側動画ファイルY2、電子ジャーナルファイルY3を一括して供給するようにすればよい。この場合、PC側ではSDカード28内の操作側動画ファイルY2、電子ジャーナルファイルY3に基づいて操作検査処理を実行するようにしてもよい。
【0055】
また、上述した各実施形態においては、所定の注意喚起データとして要注意操作の種類に応じたアイコンを表示するようにしたが、簡易メッセージを表示するようにしてもよい。また、上述したように、要注意操作が行われた際に発生されたアラーム音を、操作側動画ファイルY2に対応付けて録音しておき、画像再生時にそのアラーム音を再生するようにしてもよい。
【0056】
また、上述した各実施形態においては、操作動画とジャーナルデータとを並列表示させるようにしたが、操作動画の上にジャーナルデータを重畳表示させるようにしてもよい。
【0057】
また、上述した各実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0058】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置であって、
操作の状況を逐次撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された操作画像を逐次録画する録画手段と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理するジャーナル記憶手段と、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する録画再生手段と、
前記録画再生手段による再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する表示制御手段と、
を具備したことを特徴とする売上データ処理装置である。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の売上データ処理装置において、
前記要注意操作は、入力データの訂正を指示する訂正操作、ドロアの開放を指示するドロア開放操作、返品処理を指示する戻し操作のうち、少なくともそのいずれかの操作である、
ことを特徴とする売上データ処理装置である。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2に記載の売上データ処理装置において、
前記検出手段は、前記要注意操作が行われた操作タイミングを検出すると共にその要注意操作の種類を検出し、
前記表示制御手段は、所定の注意喚起データとして、前記検出手段により検出された要注意操作の種類に応じたアイコンを前記操作画像に対応付けて表示する、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理装置である。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の売上データ処理装置において、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出し表示画面に表示させる再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を当該表示画面内に同時進行で逐次表示させるジャーナル表示制御手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理装置である。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の売上データ処理装置において、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出し表示画面に表示させる再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を当該表示画面内に同時進行で逐次表示させるジャーナル表示制御手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理装置である。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の売上データ処理装置において、
前記撮像手段は、客用表示部の近傍に配設し、オペレータ及びその操作状況を撮影可能となるようにその撮影方向及び画角が設定されている、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理装置である。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置と、売上データを管理する管理装置を備えた売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置は、
操作の状況を逐次撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された操作画像を逐次録画する録画手段と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶するジャーナル記憶手段と、
を備え、
前記管理装置は、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する録画再生手段と、
前記録画再生手段による再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する表示制御手段と、
を備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理システムである。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の売上データ処理システムにおいて、
前記要注意操作は、入力データの訂正を指示する訂正操作、一取引の終了を指示する締め操作、返品処理を指示する戻し操作のうち、少なくともそのいずれかの操作である、
ことを特徴とする売上データ処理システムである。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、請求項7あるいは請求項8に記載の売上データ処理システムであって、
前記検出手段は、前記要注意操作が行われた操作タイミングを検出すると共にその要注意操作の種類を検出し、
前記表示制御手段は、所定の注意喚起データとして、前記検出手段により検出された要注意操作の種類に応じたアイコンを前記操作画像に対応付けて表示する、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理システムである。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項7〜請求項9のいずれかに記載の売上データ処理システムであって、
前記管理装置は、前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出し再生画面に表示させる再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を当該再生画面内に同時進行で逐次表示するジャーナル表示制御手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理システムである。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項7〜請求項10のいずれかに記載の売上データ処理システムであって、
前記管理装置は、前記検出された操作タイミングで所定のアラーム音を前記操作画像に対応付けて発生出力するアラーム音発生手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理システムである。
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、
コンピュータに対して、
売上データを取引毎に登録処理する機能と、
操作の状況を逐次撮影する機能と、
前記撮影された操作画像を逐次録画する機能と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理する機能と、
前記録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する機能と、
前記録画の再生動作に連動して前記ジャーナルデータの内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する機能と、
前記検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0059】
1 ECR本体ユニット部
2 カメラユニット部
4 外部モニタ
11、21 CPU
12、22 記憶部
14 操作部
19、29 COMポート
100 ECR
200 サーバ装置
Y2 操作側動画ファイル
Y3 電子ジャーナルファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置であって、
操作の状況を逐次撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された操作画像を逐次録画する録画手段と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理するジャーナル記憶手段と、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する録画再生手段と、
前記録画再生手段による再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する表示制御手段と、
を具備したことを特徴とする売上データ処理装置。
【請求項2】
前記要注意操作は、入力データの訂正を指示する訂正操作、ドロアの開放を指示するドロア開放操作、返品処理を指示する戻し操作のうち、少なくともそのいずれかの操作である、
ことを特徴とする請求項1に記載の売上データ処理装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記要注意操作が行われた操作タイミングを検出すると共にその要注意操作の種類を検出し、
前記表示制御手段は、所定の注意喚起データとして、前記検出手段により検出された要注意操作の種類に応じたアイコンを前記操作画像に対応付けて表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の売上データ処理装置。
【請求項4】
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出し表示画面に表示させる再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を当該表示画面内に同時進行で逐次表示させるジャーナル表示制御手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の売上データ処理装置。
【請求項5】
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定のアラーム音を発生出力するアラーム音発生手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の売上データ処理装置。
【請求項6】
前記撮像手段は、客用表示部の近傍に配設し、オペレータ及びその操作状況を撮影可能となるようにその撮影方向及び画角が設定されている、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の売上データ処理装置。
【請求項7】
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置と、売上データを管理する管理装置を備えた売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置は、
操作の状況を逐次撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された操作画像を逐次録画する録画手段と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶するジャーナル記憶手段と、
を備え、
前記管理装置は、
前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する録画再生手段と、
前記録画再生手段による再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する表示制御手段と、
を備える、
ようにしたことを特徴とする売上データ処理システム。
【請求項8】
前記要注意操作は、入力データの訂正を指示する訂正操作、一取引の終了を指示する締め操作、返品処理を指示する戻し操作のうち、少なくともそのいずれかの操作である、
ことを特徴とする請求項7に記載の売上データ処理システム。
【請求項9】
前記検出手段は、前記要注意操作が行われた操作タイミングを検出すると共にその要注意操作の種類を検出し、
前記表示制御手段は、所定の注意喚起データとして、前記検出手段により検出された要注意操作の種類に応じたアイコンを前記操作画像に対応付けて表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項7あるいは請求項8に記載の売上データ処理システム。
【請求項10】
前記管理装置は、前記録画手段により録画されている操作画像を逐次読み出し再生画面に表示させる再生動作に連動して前記ジャーナル記憶手段の内容を当該再生画面内に同時進行で逐次表示するジャーナル表示制御手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の売上データ処理システム。
【請求項11】
前記管理装置は、前記検出された操作タイミングで所定のアラーム音を前記操作画像に対応付けて発生出力するアラーム音発生手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の売上データ処理システム。
【請求項12】
コンピュータに対して、
売上データを取引毎に登録処理する機能と、
操作の状況を逐次撮影する機能と、
前記撮影された操作画像を逐次録画する機能と、
操作毎にその操作データをジャーナルデータとして逐次記憶管理する機能と、
前記録画されている操作画像を逐次読み出して再生表示する機能と、
前記録画の再生動作に連動して前記ジャーナルデータの内容を逐次参照することにより所定の要注意操作が行われた際の操作タイミングを検出する機能と、
前記検出された操作タイミングで所定の注意喚起データを前記操作画像に対応付けて表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−11935(P2013−11935A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142661(P2011−142661)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】