説明

外気処理装置

【課題】外気を浄化して室内へ取り入れるための外気処理装置において、室の密閉度によらず、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことができる外気処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】外気吸込口2と給気口3と室内吸込口4と排気口5とを有する本体ケース6内に集塵手段7および送風手段8および排気風量調整手段9を備え、集塵手段7は外気に含まれる塵埃を捕集する集塵部11と、水を利用して集塵部11を洗浄するとともに水を気化させる洗浄気化手段12を備え、制御部15により少なくとも排気風量調整手段9を制御して給気風量を変化させるという構成にしたことにより、室の密閉度によらず、確実に水を積極的に気化させて冷却あるいは加湿した外気を導入することが可能となり、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外気を浄化して室内へ取り入れるための外気処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の外気処理装置は、主にコロナ放電により空気分子をイオン化し、外気に含まれる塵埃を帯電させる帯電部と、電極板を積層し、交互に異なる電圧を印加して電場を形成することにより、帯電部で帯電させた塵埃をクーロン力により捕集する集塵部とを備え、外気中の塵埃を電気的に集塵する外気処理装置が知られている。
【0003】
この種の外気処理装置では、塵埃が上記帯電部や集塵部の各電極に付着することで集塵性能が徐々に低下してしまう。集塵性能を維持するために、電極表面に付着した塵埃を洗い流すための噴霧部を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、その外気処理装置について図7を参照しながら説明する。
【0005】
図7に示すように、外気処理装置101はケーシング102と、空気風路103と、送風手段104とを備えている。そして空気風路103内に帯電部105と、集塵部106と、噴霧部107を備えている。外気処理装置101に空気が流入すると、空気中の塵埃が帯電部105を通過する際に帯電され、帯電された塵埃が集塵部106でクーロン力によって集塵側の電極に引き寄せられて捕捉、除去される。このとき、噴霧部107から空気に向かって水を噴霧することにより、集塵部106の電極表面に付着した塵埃が水によって洗い流される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−125653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような従来の外気処理装置においては、噴霧部から噴霧された水は集塵部の洗浄にのみ利用されており、水の気化によって外気を積極的に冷却あるいは加湿することができず、また室の密閉度が低い場合は過剰に外気が導入され、室の密閉度が高い場合は外気が導入されにくくなるという課題を有していた。
【0008】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことができる外気処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして、この目的を達成するために、本発明は、外気を吸込む外気吸込口と、処理した外気を室内に吹出す給気口と、室内空気を吸込む室内吸込口と、室内空気を室外へ排出する排気口とを有する本体ケースと、前記本体ケース内の前記外気吸込口と前記給気口を結ぶ風路に集塵手段および送風手段と、前記本体ケース内の前記室内吸込口と前記排気口を結ぶ風路に排気風量調整手段と、前記集塵手段、前記送風手段および前記排気風量調整手段を制御する制御手段を備え、前記集塵手段は、外気に含まれる塵埃を帯電させる帯電部と、帯電した塵埃を捕集する集塵部と、水を利用して前記集塵部を洗浄するとともに水を気化させる洗浄気化手段を備え、前記制御手段により少なくとも前記排気風量調整手段を制御して給気風量を変化させることを特徴とする外気処理装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、外気を吸込む外気吸込口と、処理した外気を室内に吹出す給気口と、室内空気を吸込む室内吸込口と、室内空気を室外へ排出する排気口とを有する本体ケースと、前記本体ケース内の前記外気吸込口と前記給気口を結ぶ風路に集塵手段および送風手段と、前記本体ケース内の前記室内吸込口と前記排気口を結ぶ風路に排気風量調整手段と、前記集塵手段、前記送風手段および前記排気風量調整手段を制御する制御手段を備え、前記集塵手段は、外気に含まれる塵埃を帯電させる帯電部と、帯電した塵埃を捕集する集塵部と、水を利用して前記集塵部を洗浄するとともに水を気化させる洗浄気化手段を備え、前記制御手段により少なくとも前記排気風量調整手段を制御して給気風量を変化させるという構成にしたことにより、集塵部を水で洗浄して清浄な状態に保つことで高い集塵効率を維持するとともに、室の密閉度によらず、確実に水を積極的に気化させて冷却あるいは加湿した外気を導入することが可能となるので、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1の外気処理装置の断面を示す斜視図
【図2】同外気処理装置の構成図
【図3】同外気処理装置に備えた帯電部の正面図
【図4】同外気処理装置に備えた帯電部の斜視図
【図5】同外気処理装置に備えた帯電部の断面図(図3のA−A断面図)
【図6】同外気処理装置に備えた集塵部の斜視図
【図7】従来の外気処理装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の請求項1に記載の発明は、外気を吸込む外気吸込口と、処理した外気を室内に吹出す給気口と、室内空気を吸込む室内吸込口と、室内空気を室外へ排出する排気口とを有する本体ケースと、前記本体ケース内の前記外気吸込口と前記給気口を結ぶ風路に集塵手段および送風手段と、前記本体ケース内の前記室内吸込口と前記排気口を結ぶ風路に排気風量調整手段と、前記集塵手段、前記送風手段および前記排気風量調整手段を制御する制御手段を備え、前記集塵手段は、外気に含まれる塵埃を帯電させる帯電部と、帯電した塵埃を捕集する集塵部と、水を利用して前記集塵部を洗浄するとともに水を気化させる洗浄気化手段を備え、前記制御手段により少なくとも前記排気風量調整手段を制御して給気風量を変化させるという構成を有する。これにより、集塵部を水で洗浄して清浄な状態に保つことで高い集塵効率を維持するとともに、室の密閉度によらず、確実に水を積極的に気化させて冷却あるいは加湿した外気を導入することが可能となり、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことができるという効果を奏する。
【0013】
また、前記制御手段により室内の静圧を正圧に保つ構成にしても良い。これにより、室の外壁の隙間などから浄化、冷却(あるいは加湿)されていない外気が侵入することを防止することができるという効果を奏する。
【0014】
また、前記制御手段により制御される給気風量に応じて前記洗浄気化手段の水量を変化させる構成にしても良い。これにより、給気風量が少なく本体ケース内に導入する外気の塵埃の量が少ない場合に洗浄気化手段の水量を低減させ、給気風量が多く塵埃の量が多い場合には水量気化手段の水量を増加させることができるため、外気の処理量に応じて洗浄および気化に使用する水量を変化させることができ、過剰な水の消費を削減することができるという効果を奏する。
【0015】
また、前記制御手段により制御される給気風量に応じて前記集塵手段の電力を変化させる構成にしても良い。これにより、給気風量が少なく本体ケース内に導入する外気の塵埃の量が少ない場合に集塵手段の電力を低減させ、給気風量が多く塵埃の量が多い場合には集塵手段の電力を増加させることができるため、外気の処理量に応じて集塵手段の捕集能力を変化させることができ、無駄な電力消費を削減することができるという効果を奏する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1、図2に示すように、外気処理装置1は、外気を吸込む外気吸込口2と、処理した外気を室内に吹出す給気口3と、室内空気を吸込む室内吸込口4と、室内空気を室外へ排出する排気口5とを有する本体ケース6を備えている。
【0018】
この本体ケース6内には、外気吸込口2と給気口3を結ぶ風路に集塵手段7および送風手段8(例えばクロスフローファン)を備え、室内吸込口4と排気口5を結ぶ風路に排気風量調整手段9(例えばシロッコファン)を備えている。集塵手段7は、外気に含まれる塵埃を帯電させる帯電部10と、帯電した塵埃を捕集する集塵部11と、水を利用して集塵部11を洗浄するとともに水を気化させる洗浄気化手段12を備え、洗浄気化手段12は噴霧部13を備え、本体ケース6の下部には水を溜める水タンク14を備えている。また、本体ケース6内には、集塵手段7、送風手段8、排気風量調整手段9、洗浄気化手段12の動作を制御する制御部15を備えている。
【0019】
ここで、外気処理装置1は、外気吸込口2と排気口5が建物の外部に面するよう壁面や窓等の開口部に設置されるか、あるいは壁貫通型で設置される。
【0020】
図3および図4に示すように、帯電部10は、放電電極16と、放電電極16と所定の距離(本実施の形態では15mm)だけ離した位置に電極板である接地電極17とからなり、放電電極16を放電電極支持部材18に溶接やかしめ等で固定し、一定の間隔(本実施の形態では15mm)で配置する。接地電極17は枠体19に固定し、枠体19と放電電極16とは電気的に絶縁するために、放電電極16を碍子20で電気的に浮かせている。
【0021】
本実施の形態では、放電電極16はステンレス製の先端の尖った針状のものを使用している。放電電極16は従来から様々な形態があり、例えば直径φ0.05mm〜φ0.3mm程度のワイヤ状の金属線や、板金を鋸歯状に打ち抜いたものなどがあり、どれを使用しても良い。
【0022】
コロナ放電を発生させるために、放電電極16には−10kVの直流の高電圧を印加する。なお、印加電圧は一例であり、3〜30kVで極性はマイナス、プラスのどちらでもよい。印加電圧は必要とする捕集性能、電気集塵装置の大きさ、高電圧電源にかけられるコストなどから設計者が自由に選べるが、全てがバランスよくなるように本実施の形態では−10kVとした。
【0023】
枠体19はアースに接続し、枠体19と電気的につながった接地電極17と放電電極16との間には電位差が発生する。これにより、放電電極16の先端に電界が集中し、高電圧が印加された放電電極16先端付近の空気が絶縁破壊を起こし、コロナ放電が生じる。帯電部10に流入した外気がここを通過する際に、外気中に含まれる塵埃は放電電極16に印加した電圧と同じ極性(本実施の形態ではマイナス)に帯電される。
【0024】
図5に示すように、放電電極16を支持する放電電極支持部材18とは反対側の、接地電極17の端部を導電性部材21として金属板で挟んでいる。この金属板を枠体19と電気的に接続することで、接地電極17の表面で発生したコロナ放電の電流を流すことが可能となる。本実施の形態では、金属板としてアルミ板を使用したが、導電性を有する材質であればよく、ステンレス等の金属や、導電性を有する樹脂等でも構わない。
【0025】
なお、本実施の形態では放電電極16が高電圧、枠体19がアースとなっているが、逆にしても同様の効果が得られる。
【0026】
帯電部10の下流側には、集塵部11を配置する。図6に示すように、集塵部11は高電圧を印加する荷電電極22と、それと対向してアースに接続された集塵電極23とが交互に一定の間隔で配置されている。本実施の形態では荷電電極22に−8kVを印加し、荷電電極22と集塵電極23との間隔は6mmである。これにより、荷電電極22と集塵電極23との間に電界が発生し、ここを帯電した塵埃が通過する際に、電界によるクーロン力が働き、帯電した塵埃が主に集塵電極23上に捕集される。
【0027】
本実施の形態では、荷電電極22を、アルミ板をフィルムでラミネートした電極板とした。荷電電極22の表面を絶縁化あるいは半導電化し、電圧供給部材24および荷電電極22と電圧供給部材24の接点に水がかからない構造とすることにより、荷電電極22と集塵電極23との間に水が溜まってもスパークを防止することができる。集塵電極23には、アルミ製の電極板を使用している。
【0028】
なお、本実施の形態では荷電電極22に印加する電圧を−8kV、集塵電極23に印加する電圧を0kV(すなわちアース)、荷電電極22と集塵電極23との間隔を6mmとしたが、これに限定されるものではなく、所望の集塵性能を達成できる値であればよい。
【0029】
集塵部の荷電電極22は高電圧を印加できるように接続し、集塵電極23は電気的にアースに接続する必要がある。その方法として前述したように、帯電部の接地電極17と同様の方法で行っても良いが、本実施の形態では、より簡単な構造になるように、各荷電電極22または集塵電極23の一部を、電圧供給部材24または接地部材25に接触させることで導通している。
【0030】
なお、本実施の形態では荷電電極22に高電圧を、集塵電極23に0kV(すなわちアース)を印加するための構造として、電圧供給部材24および接地部材25を用いたが、これに限定されるものではなく、要件を満たす構造であればどのような構造でも構わない。
【0031】
なお、本実施の形態では荷電電極22を、アルミ板をフィルムでラミネートした電極板としたが、これに限定されるものではなく、本実施の形態と同等の効果が得られる構成の電極板であればよい。例えば表面抵抗率を10の7〜12乗Ω/□オーダーとなるよう半導電化したセラミックスや樹脂等を用いて電極板を作製することができる。
【0032】
なお、本実施の形態では集塵電極23を、アルミ製の電極板としたが、これに限定されるものではなく、導電性を備える電極板であればよい。例えばステンレス等の金属板や、導電性を有する樹脂板などを用いることができる。
【0033】
洗浄気化手段12は噴霧部13を備えており、噴霧部13は金属製の筒状のパイプにノズルが取り付けられている。噴霧部13は水道直結になっており、水道圧によってノズルから水が噴霧されることで、集塵電極23上に水膜を形成させる。ノズルにはフラット型ノズルやフルコーン型ノズルなど様々な種類があるが、本実施の形態ではフルコーン型ノズルを使用した。フルコーン型ノズルの噴霧領域は円錐状であり、その円錐領域の中央部にも水滴が分布するため均一な噴霧が可能となり、フラット型ノズルと比較してより少ない水量で同等の効果を得ることができる。
【0034】
なお本実施の形態では噴霧部13を金属製の筒状のパイプにフルコーン型ノズルを取り付けた構成としたが、これに限定されるものではなく、所望の領域に水を噴霧できる構成であればよい。
【0035】
水タンク14は噴霧部13から噴霧された水を受け、直接排水できる構成とした。噴霧部13を水道直結とし、水タンク14から直接排水することで、水道を流せば外気処理装置1に水が供給、排水されるため、ユーザーが給水する手間を省くことができる。
【0036】
なお本実施の形態では噴霧部13を水道直結とし、水タンク14から直接排水する構成としたが、これに限定されるものではなく、噴霧部13から水を噴霧し、水タンク14で噴霧された水を受ける構成であればよい。例えば、噴霧部13と水タンク14との間をホース等で接続しポンプで循環させることによって、水循環方式としてもよい。水循環方式の場合、集塵部11に噴霧された水は塵埃を含んでいるため、これらをろ過する等して除去した状態で循環させることが好ましい。
【0037】
上記構成において、制御部15の制御により送風手段8が駆動されるとともに、排気風量調整手段9であるシロッコファンの運転動作が制御され、給気風量を変化させることができる。例えば、制御部15により排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を上昇させれば排気風量が増え、排気と給気のバランスから送風手段8の負荷が低減され、給気量を多くすることができ、また、排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を低下させれば排気風量が少なくなり、排気と給気のバランスから送風手段8の負荷が増え、給気量を少なくすることができる。このとき、後者のように排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を低下させれば、排気風量が少なくなり、室内の静圧を正圧に保つことができる。
【0038】
また、制御部15の制御により、送風手段8の駆動と共に、集塵手段7と洗浄気化手段12も動作を開始し、外気吸込口2から流入した外気に含まれる塵埃は帯電部10を通過する際に帯電される。帯電された塵埃を含む空気は集塵部11に流入する。集塵部11を通過する際に、電界によるクーロン力が働き、帯電した塵埃が集塵電極23上に捕集される。洗浄気化手段12に備えた噴霧部13からは水が噴霧されており、集塵部11に備えた荷電電極22および集塵電極23の表面を伝って流れ落ち、水タンク14に落ちて回収され、排水される。水が噴霧され水タンク14に回収される間にその一部は気化し、空気の冷却あるいは加湿に寄与する。同時に、捕集された塵埃が、集塵電極23上を流れる水によって洗い流され、最終的に水タンク14に移動して水とともに排出される。
【0039】
集塵部11を通過して浄化され、さらに冷却あるいは加湿された空気は、送風手段8を通じて給気口3から室内へ供給される。
【0040】
これにより、集塵部11を水で洗浄して清浄な状態に保つことで高い集塵効率を維持するとともに、室の密閉度によらず、確実に水を積極的に気化させて冷却あるいは加湿した外気を導入することが可能となり、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことができる。また、室内の静圧を正圧に保つことにより、室の外壁の隙間などから浄化、冷却(あるいは加湿)されていない外気が侵入することを防止することができる。
【0041】
なお、排気風量調整手段9はダンパでもよく、ダンパの開度を変化させることで風量を変化させる構成としても同様の効果を得ることができる。
【0042】
また、排気風量調整手段9の運転動作を制御することで給気量を変化させるとしたが、送風手段8の運転動作も制御することで給気量を変化させてもよい。
【0043】
また、制御部15により、給気風量に応じて洗浄気化手段12の水量を変化させることができる。これにより、たとえば排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を低下させ給気風量が少なくなるよう制御し、本体ケース6内に導入する外気の量が少ない場合は塵埃の量も減少するため、洗浄気化手段12の水量を低減させ、排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を上昇させ給気風量が多くなるよう制御し、本体ケース6内に導入する外気の量が多い場合は塵埃の量も多くなるため、洗浄気化手段12の水量を増加させることができる。よって、外気の処理量に応じて洗浄および気化に使用する水量を変化させることができ、過剰な水の消費を削減することができる。
【0044】
また、制御部15により、給気風量に応じて集塵手段7の電力を変化させることができる。これにより、たとえば排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を低下させ給気風量が少なくなるよう制御し、本体ケース6内に導入する外気の量が少ない場合は塵埃の量も減少するため、集塵手段7の電力を低減させ、排気風量調整手段9であるシロッコファンの回転数を上昇させ給気風量が多くなるよう制御し、本体ケース6内に導入する外気の量が多い場合は塵埃の量も多くなるため、集塵手段7の電力を増加させることができる。よって、外気の処理量に応じて集塵手段7の捕集能力を変化させることができ、無駄な電力消費を削減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明にかかる外気処理装置は、外気を浄化すると同時に冷却あるいは加湿して確実な換気を行うことが可能であるので、冷風機能や加湿機能付の給気浄化装置など、住宅向け換気送風機器等として有用である。
【符号の説明】
【0046】
1 外気処理装置
2 外気吸込口
3 給気口
4 室内吸込口
5 排気口
6 本体ケース
7 集塵手段
8 送風手段
9 排気風量調整手段
10 帯電部
11 集塵部
12 洗浄気化手段
13 噴霧部
14 水タンク
15 制御部
16 放電電極
17 接地電極
18 放電電極支持部材
19 枠体
20 碍子
21 導電性部材
22 荷電電極
23 集塵電極
24 電圧供給部材
25 接地部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を吸込む外気吸込口と、
処理した外気を室内に吹出す給気口と、
室内空気を吸込む室内吸込口と、
室内空気を室外へ排出する排気口とを有する本体ケースと、
前記本体ケース内の前記外気吸込口と前記給気口を結ぶ風路に集塵手段および送風手段と、
前記本体ケース内の前記室内吸込口と前記排気口を結ぶ風路に排気風量調整手段と、
前記集塵手段、前記送風手段および前記排気風量調整手段を制御する制御手段を備え、
前記集塵手段は、
外気に含まれる塵埃を帯電させる帯電部と、帯電した塵埃を捕集する集塵部と、水を利用して前記集塵部を洗浄するとともに水を気化させる洗浄気化手段を備え、
前記制御手段により少なくとも前記排気風量調整手段を制御して給気風量を変化させることを特徴とする外気処理装置。
【請求項2】
前記制御手段により室内の静圧を正圧に保つことを特徴とする請求項1に記載の外気処理装置。
【請求項3】
前記制御手段により制御される給気風量に応じて前記洗浄気化手段の水量を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の外気処理装置。
【請求項4】
前記制御手段により制御される給気風量に応じて前記集塵手段の電力を変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の外気処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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