説明

外科ないし歯科用ハンドピースに使用する発光ダイオード照明モジュール

【課題】現存のハンドピースに、白熱球の代わりとして組み込み可能なLED照明装置を提供すること。
【解決手段】歯科または外科用のハンドピースに使用するLED(4)を備えた照明モジュール(1)は、動作電流(I1)をLED(4)に供給する電流源(2)を備え、電流源(2)とLED(4)が同一の閉鎖空間(V)に封入され、屋内配電網に接続するための電気接続手段を含備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科または外科用のハンドピースに取り付けるための発光ダイオード(LED)照明装置に関する。特に、本発明は、現存のハンドピースの白熱電球を、ハンドピースの電線を変更する必要なく、LEDと交換することができる照明装置、またはハンドピースを制御する装置と電力および流体をハンドピースに供給する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの歯科ないし外科用の機器には、その作業領域を照明するための光源を含む照明装置を取り付ける。これにより、術部がはっきりと観察可能になることで、医師の作業が大幅にしやすくなる。最近まで、光源は白熱球によって構成されており、その動作は実証されている。しかし、ここのところ、歯科ないし外科用のハンドピースの製造業者が、白熱球をLEDに交換する傾向が見られる。従来の白熱球に対し、LEDの利点は、効率がよく(すなわち、同じ照度では、ダイオードの消費電力は電球よりも小さい)、寿命が長く、自然光に近い光が生成できるなど、周知である。
【0003】
よって、白熱球をLEDに交換するため、様々な方法が取られてきた。これらの方法のうち、もっとも単純なものとしては、単に、白熱球をLEDに交換するというものである。この方法は、単純に機能しない場合がある。実際のところ、閾電圧未満では、ダイオードは点灯しない。その結果、ハンドピースを接続するハンドピース用または照明装置用の電子回路は、ダイオードの閾電圧より高い供給電圧をダイオードに供給する必要があり、それが常に可能であるとは限らない。さらに、たとえハンドピースまたは装置が閾電圧より高い電圧をLEDに供給することができたとしても、ダイオードの中の電流は、電圧に従って非常に急速に上昇することが知られている。その結果、ダイオードの電流の強度をモニタしないと、ダイオードの許容電流値を超え、ダイオードを破壊してしまうリスクが高い。
【0004】
このダイオードの破壊の問題を克服するため、LEDと直列で抵抗器を配置する方法がすでに提案されている。この方法は、ダイオードの電流を制限し、それにより、電流が強すぎることによるダイオードの破壊のリスクを制限することができるという利点がある。しかし、この抵抗器の配置作業は、ハンドピース、またはハンドピースを接続する装置によって供給される電圧および電流の強度によって異なるため、種々の異なる条件の場合に同一の作業を用いることはできず、再現性が低い。よって、それぞれの医師が有する機器により、LEDの動作が不確実となってしまい、容認できない。
【0005】
また、別の方法として、最初から変換回路をハンドピースに組み込んでダイオードに電流を供給するという方法がある。しかし、これは、現存の機器では、実行可能な解決策ではなく、よって医師が新しい機器を購入する必要があり、経済的な面から医師にとっては高価なものとなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、特に、LEDの信頼でき、高い再現性の動作を保証し、さらに現存のハンドピースに、白熱球の代わりとして組み込むことが可能なLED照明装置を提供することによって上記の欠点を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
よって、本発明は、歯科または外科用のハンドピースに使用するLED照明モジュールに関し、前記照明モジュールは、動作電流をLEDに供給する電流源を備え、電流源とLEDが同一の閉鎖された空間に封入され、そして、照明モジュールは屋内配電網に接続するための接続手段を含むことを特徴とする。
【0008】
これらの特徴により、本発明は、ダイオードを適切に動作させるために必要な素子と、ダイオード自体も同一の閉鎖された空間に収容されているLED照明モジュールを提供する。これにより、組み込まれるハンドピースの電気特性に関係なく、動作の再現性が高い別体の構成素子を得ることができる。この別体の構成素子は、取り外し可能、かつ交換可能な使い捨ての素子であり、消耗品に組み込まれた供給装置は、LEDから取り外し不可能である。
【0009】
本発明による互換性ある特性により、照明モジュールは、現存のハンドピースに使用される型の白熱球と交換可能な装置を構成する。
【0010】
本発明の別の特徴によると、照明モジュールは、現存のハンドピースに使用する白熱球と交換できるような形状、寸法、およびその電気接続手段に対して適合されている。
【0011】
これらの特徴により、本発明のLED照明モジュールは、現存のハンドピースに取り付けた市販の白熱球と有利に交換可能となる。よって本発明は、白熱球をLEDと交換することによって、その現存のハンドピースに機械的、または電気的な変更を加えることなく、品質基準を有利に向上させることができる。よって、使用者は、新しいハンドピースを購入する必要なく、寿命が長く、自然光に非常に近い光を生成する照明装置を備えたハンドピースを得ることができる。使用者は、本発明による照明モジュールを購入し、ハンドピースにもともと取り付けられている白熱球に代えてそれを接続するだけでよい。照明モジュールは白熱球と同じ空間を占有し、その電気接続は電球と同じ場所に配置しているので、この電球を本発明による照明モジュールと交換するために機械的、電気的に適合させる必要はない。
【0012】
本発明の第1の変形例によると、電流源は、閉鎖された空間の外側から電力供給を受けるものであり、外部の電圧源から供給された電圧をLED用の動作電流に変換するための手段を有する。
【0013】
外部の電圧源は、可変電圧源でもよい。その場合、入力電圧に従って変化する電流を生成する電流源を使用する。これは、ダイオードによって供給される照明強度を、供給される電圧の大きさに応じた強度にしたい場合に必要である。
【0014】
使用された外部の電圧源が可変電圧源である場合、電流の制御および制限装置が、電流源に接続されて、供給される電圧の値と、電流源から供給される(LEDの照明強度を決定する)電流強度との間の比率を決定するように構成される。
【0015】
本発明の第2の変形例によると、電流源は、閉鎖された空間の外側から、所定の強度の電流を供給する電流源によって電力が供給されるものであり、所定のLED動作電流が得られるように電流強度を変化させる手段を有する。
【0016】
本発明の互換性ある特性により、電流源の上流において、照明モジュールは、LEDを極性に関係なく配置できることを意味する整流素子を備える。
【0017】
本発明のさらに別の特徴によると、過入力防止素子、例えば過電圧防止素子が、整流素子と電流源との間に挿入されている。この素子の目的は、医師の誤使用により、照明モジュールの入力時にいかなる過電圧が掛かった場合にも本発明による照明モジュールを保護することにある。電流源の下流には、負荷がない場合に照明モジュールを保護するための負荷喪失保護素子を設けてもよい。この保護素子の目的は、ダイオードがない場合に照明モジュールを保護することである。実際、ダイオードがない場合または休止中の場合、電圧上昇が、モジュールを破壊してしまう値にまでに至ってしまうことがある。
【0018】
本発明の別の特徴によると、第1のフィルタが整流素子と過入力防止素子との間に挿入され、ハンドピースの動作によって生成され、電流源と干渉する電磁妨害を濾過する。電流源の下流において、負荷喪失防止素子の次に第2のフィルタを設けてもよい。この目的は、電流源によって生成される電流を安定させるとともに平滑化することと、電流源の動作によって引き起こされるノイズに付随する妨害を濾過することである。実際、典型的には、電流源は、1MHzの周波数で動作するチョッピング電流源である。
【0019】
本発明の一実施形態では、LED、およびそれに付随する制御モジュールは、密閉状態に封止された空間(ハーメチック・シールを施された空間)を形成する金属、プラスチック、またはセラミックのチューブに挿入され、チューブはエンドピースによって基部で閉鎖されており、LED側のその上端には、チューブに接着または圧着された平行化レンズを有する。
【0020】
本発明の照明モジュールを封入する別の技術として、LEDとその電子制御回路を挿入した容器を設け、LED発光が容器から放射されるようにして、その容器の中に樹脂を注入し、LEDの動作に必要な素子が搭載されたプリント回路基板を封入することが挙げられる。
【0021】
有利なことに、本発明による照明モジュールが挿入される金属チューブまたは容器は、通常の白熱球と同様の空間を占有するため、このタイプの白熱球のLEDとの交換がさらに簡素化される。
【0022】
本発明の特徴および利点は、本発明によるLED照明装置の一実施形態の以下の詳細な説明からより明白になるであろう。この例は、本発明を限定するものではなく、添付の図面を参照しながら説明する単なる一例に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】閉鎖空間に閉じ込められた本発明による照明モジュールの略図である。
【図2】図1と同様の図であり、電流源が、閉鎖空間の外側に位置し、電圧−電流変換回路によってLEDに電力を供給する電圧源によって形成されている様子を示す。
【図3】図2と同様の図であり、外部電圧源が可変電圧源であり、電流制御および制限装置は、供給される電圧の値と電流源から供給される(照明強度を決定する)電流強度との間の比率を決定するように、電流源に接続される様子を示す。
【図4】図3と同様の図であり、照明モジュールが、電圧源と電流源の間に整流素子を含む様子を示す。
【図5】図4と同様の図であり、第1の過電圧保護素子が、整流素子と電流源との間に挿入され、第2の負荷喪失保護素子が電流源の下流に配置される様子を示す。
【図6】図5と同様の図であり、ハンドピースの動作によって生成される電磁妨害を濾過するための第1のフィルタが、整流素子と第1の過電圧保護素子との間に挿入され、電流源によって生成された電流を安定化かつ平滑化するための第2のフィルタが、電流源の下流において、負荷喪失保護素子の次に配置されている様子を示す。
【図7】図1と同様の図であり、本発明による照明モジュールの電流源が、閉鎖空間の外側から外部電流源により電力を供給されるとともに、LED動作電流が得られるように電流強度を変化させる手段を含む様子を示す図である。
【図8A】本発明による照明モジュールの第1の封入形態を示す図であり、照明モジュールが密閉状態に封止されたされた金属、プラスチック、またはセラミックのチューブの中に挿入されている状態を示す。
【図8B】本発明による照明モジュールの第1の封入形態を示す図であり、照明モジュールが密閉状態に封止されたされた金属、プラスチック、またはセラミックのチューブの中に挿入されている状態を示す。
【図8C】本発明による照明モジュールの第1の封入形態を示す図であり、照明モジュールが密閉状態に封止されたされた金属、プラスチック、またはセラミックのチューブの中に挿入されている状態を示す。
【図9】本発明による照明モジュールの第2の封入形態を示す図であり、照明モジュールが樹脂で充填された容器の中に挿入されている状態を示す。
【図10】市販の白熱球の略図であり、本発明による照明モジュールがこのタイプの電球と同じ形状および寸法、また、同じ電気的接続である状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、少なくとも一つのLEDと、それに付随する電流源とを同一の閉鎖空間内に封入するという一般的な創意から発展したものである。組み込まれるハンドピースの電気特性とは完全に独立して動作する別体の照明構成素子を得ることができる。さらに、別体の構成素子を、現存のハンドピースを機械的にも電気的にも変更する必要がまったくなく、市販の白熱球と部品交換することができる。よって、使用者が新しいハンドピースを買うなどの余分なコストを負うことなく、現存のハンドピースの基準を上げることができる。
【0025】
全体的に参照番号1で示す、本発明による照明モジュールは、動作電流I1をLED4に供給する電流源2を含む(図1参照)。本発明によると、LED4と、それに伴う電流源2は、下記に詳しく説明するように、閉鎖空間Vに組み込まれている。
【0026】
電流源2は、閉鎖空間Vの外側から電圧源6によって電力が供給されるものであり、外部の電圧源によって供給された電圧UをLED用の動作電流I1に変換するための変換手段8を有する(図2参照)。変換手段(電圧−電流回路)8は、照明モジュールと同一の閉鎖空間Vに組み込まれているのはもちろんである。
【0027】
電圧源6は、可変電圧源でもよい。その場合、入力電圧Uに従って変化する電流I1を生成する電流源2を使用する。これは、ダイオード4によって供給される照明強度の大きさを、供給電圧Uの高さに応じたものとしたい要求がある場合に、必要とされる。使用された電圧源6が可変電圧源である場合、電流の制御および制限をする装置10が、電流源2に接続され、供給された電圧Uの値と、電流源2から供給される(LED4が生成する照明強度を決定する)電流I1の強度との間の比率を決定するように構成される(図3参照)。電流制御および制限装置10は、電流源2およびLED4と同じ閉鎖空間Vの内部に組み込まれているのはもちろんである。
【0028】
本発明の互換性ある特性を得るため、照明モジュール1は、電圧源6と電流源2の間に位置される整流素子12を備え(図4参照)、それによりLED4が極性に関係なく接続可能となる。整流素子12は、グレーツ・ブリッジ結線に構成された4個一組のダイオードを有し、グレッツ・ブリッジ結線の出力は、入力電圧Uの極性に関係なく、極性が常に同じであるように動作する。整流素子12は、照明モジュール1と同じ閉鎖空間Vに組み込まれているのはもちろんである。
【0029】
本発明のさらに別の特徴によると、第1の過入力防止素子14が、整流素子12と電流源2との間に挿入されている(図5参照)。この第1の保護素子14の目的は、医師の誤使用により、照明モジュールの入力時に過電圧が掛かった場合に本発明による照明モジュール1を保護することにある。電流源2の下流には、負荷がない場合に保護をするための第2の負荷喪失防止素子16を設けてもよい。この第2の保護素子16の目的は、ダイオード4がない場合に照明モジュール1を保護することである。実際、ダイオード4がない場合または、休止中の場合、電圧が照明モジュール1を破壊してしまう値にまで上昇することがある。第1および第2の保護モジュール14および16は、それが属する照明モジュールと同じ閉鎖空間Vに組み込まれているのはもちろんである。
【0030】
本発明の別の特徴によると、第1のフィルタ18が整流素子12と第1の過入力防止素子14との間に挿入され、ハンドピースに接続されている装置の動作によって生成される、電流源2と干渉する電磁妨害を濾過する(図6参照)。電流源2の下流において、負荷喪失防止素子16の次に第2のフィルタ20を設けてもよい。この目的は、電流源2によって生成される電流を安定させるとともに平滑化することと、電流源2の動作によって引き起こされるノイズに付随する妨害を濾過することである。実際、典型的には、電流源2は、1MHzの周波数で動作するチョッピング電流源である。第1と第2のフィルタ18および20は、それが属する照明モジュールと同じ閉鎖空間Vに組み込まれているのはもちろんである。
【0031】
本発明の第2の変形例によると、照明モジュール1の電流源2は、閉鎖空間Vの外側から、所定の強度Iの電流を供給する外部の電流源22によって電力が供給されるものであり、LED4の動作電流I1が得られるように所定の強度Iの電流を変化させるための手段24を有する(図7参照)。電流強度可変手段24は、照明モジュールと同じ閉鎖空間Vに組み込まれているのはもちろんである。
【0032】
ここで、本発明による照明モジュール1を、上記のような、閉鎖空間Vに封入するための技術について考える。
【0033】
LED4は、別体の構成素子である。一実施形態では、LED4は、第1の集積プリント回路基板28に搭載された実行中の発光素子26を有し、前記プリント回路基板上にワイヤボンディング30によって構築された導電性パスに接続されている。このLEDの実施形態の例は一例に過ぎず、当業者によれば、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲を逸脱することなく、他のタイプのLEDも考えられることはもちろんである。
【0034】
本発明による照明モジュール1の実施形態における他の構成素子は、例えば、第1のプリント回路基板28の下に、それに対して垂直に固定した第2のプリント回路基板32上に搭載されている。このように形成された装置は、密閉状態に封止された空間Vを形成する、例えば、金属、プラスチック、またはセラミックのチューブ34の中に挿入することができる(図8A参照)。チューブ34は、エンドピース36によってその基部で閉鎖されており、その上端のLED4側には、チューブ34に接着または圧着された平行化レンズ38を有する。この装置は、消毒することができる。この装置は、その後部でチューブ34から突出し、照明モジュール1を外部の電源配線に接続可能とする二つの接続ラグ40によって完成する。
【0035】
第1の変形例(図8B)によると、LED4と、LED4の動作に必要な電子素子が同じプリント回路基板42上に搭載されている。
【0036】
第2の変形例(図8C)によると、LED4が固定された第1のプリント回路基板28は、LED4の動作に必要な構成素子が搭載された第2のプリント回路基板32に並列に組み込まれている。
【0037】
本発明による照明モジュール1を封入する別の技術は、LED4とその電子回路が挿入された容器44を採用することにある(図9参照)。そして、樹脂46を容器44に流し込んで、LED4の動作に必要な構成素子が搭載された第2のプリント回路基板32を、前記LED4が容器44から出るようにして封入する。二つの接続ラグ40は、その後部でチューブ34から突出し、照明モジュール1を外部の電源配線に接続可能とする。
【0038】
図10は、現存のハンドピースに使用される市販の白熱球48の略図である。このタイプの電球は、基本的に基部52から延在するガラス電球50と、外部の電力供給網に接続するための二つの接続ラグ54を有する。白熱球48と、例示として図8および図9に二つの実施形態を示した本発明による照明モジュール1の形状と寸法が、本質的に同じであることが分かるであろう。白熱球48と照明モジュール1は、照明モジュール1の接続ラグ40が電球48の接続ラグ54と同様に配置されていることにより、完璧に交換可能となっている。
【0039】
よって、本発明は、内部空間にLEDの動作に必要な電子構成素子がすべて一体化されて収容された、使い捨てかつ取り外し可能な素子を形成するLED照明モジュールを提供する。よって、市販の白熱球をLED構成素子と交換することにより、現存のハンドピースをより高い操作基準のハンドピースとすることができる。従って、使用者は、新しいハンドピースを購入することなく、あるいは、すでに所有するハンドピースを機械的または電気的に適合させる必要もなく、寿命が長く、自然光に非常に近い光を生成する照明装置を取り付けたハンドピースを入手可能となる。この注目すべき結果は、本発明による照明モジュールが、その内部空間にLEDが正常に動作するために必要な電子構成素子すべてを封入しているために、ハンドピースおよび/またはハンドピースが接続された装置の電気的配置を変更する必要がなくなることによるものであり、また、本発明による照明モジュールが、交換する白熱球と同一の幾何学的および電気的接続特性を有する、すなわち、ハンドピースの機械的配置を変更する必要がないということによるものである。
【符号の説明】
【0040】
1・・・照明モジュール、2・・・電流源、4・・・LED、6・・・電圧源、8・・・変換手段、10・・・電流制御および制限装置、12・・・整流素子、14・・・第1の過電圧保護素子、16・・・第2の過電圧保護素子、18・・・第1のフィルタ、20・・・第2のフィルタ、22・・・外部電流源、34・・・セラミックチューブ、38・・・平行化レンズ、44・・・容器、46・・・樹脂、V・・・閉鎖空間、U・・・電圧。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科または外科用のハンドピースに使用するLEDを備えた照明モジュール(1)であって、動作電流(I1)をLED(4)に供給する電流源(2)を備え、電流源(2)とLED(4)が同一の閉鎖空間(V)に封入され、電源配線に接続するための電気接続手段を含むことを特徴とする照明モジュール。
【請求項2】
現存のハンドピースに使用するタイプの白熱球と部品交換可能な装置を構成することを特徴とする請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項3】
現存のハンドピースに使用する白熱球と置換できるような形状、寸法、およびその電気接続手段に対して適合されていることを特徴とする請求項2に記載の照明モジュール。
【請求項4】
電流源(2)は、閉鎖空間(V)の外側から電圧源(6)によって電力が供給されるものであり、外部の電圧源(6)によって供給された電圧(U)をLED(4)用の動作電流(I1)に変換するための手段(8)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明モジュール。
【請求項5】
電圧源(6)は可変電圧源であり、電流源(2)は可変電圧源(6)によって供給された電圧によって変化する電流を生成する請求項4に記載の照明モジュール。
【請求項6】
電流制御および制限装置(10)は、可変電圧源(6)によって供給された電圧(U)の値と、LED(4)が生成する照明強度を決定する、電流源(2)から供給される電流強度(I1)との間の比率を決定するように電流源(2)に接続されることを特徴とする請求項5に記載の照明モジュール。
【請求項7】
電流源(2)の上流において、LED(4)が極性に関係なく配置できるようにするための整流素子(12)を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明モジュール。
【請求項8】
整流素子(12)と電流源(2)の間に挿入された第1の過電圧保護素子(14)を備え、前記第1の過電圧保護素子(14)は、起こりうる過電圧から照明モジュール(1)を保護することを特徴とする請求項7に記載の照明モジュール。
【請求項9】
電流源(2)の下流において、LED(4)がない場合に起こるいかなる過電圧からも保護する第2の保護素子(16)含むことを特徴とする請求項8に記載の照明モジュール。
【請求項10】
整流素子(12)と第1の過電圧保護素子(14)の間には、電流源(2)を妨害する電磁妨害を濾過する第1のフィルタ(18)が挿入されていることを特徴とする請求項9に記載の照明モジュール。
【請求項11】
第2の過電圧保護素子(16)の後ろに、電流源(2)の動作によって発生するノイズに付随する干渉を濾過する第2のフィルタ(20)を備えることを特徴とする請求項10に記載の照明モジュール。
【請求項12】
電流源(2)は、閉鎖空間(V)の外側から、所定の強度(I)の電流を供給する外部の電流源(22)によって電力が供給されるものであり、LED(4)の動作電流(I1)が得られるように所定の強度(I)の電流を変化させるための手段を有することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の照明モジュール。
【請求項13】
照明モジュール(1)とLED(4)は、密閉状態に封止された空間(V)を形成する金属、プラスチック、またはセラミックのチューブ(34)に挿入されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の照明モジュール。
【請求項14】
チューブ(34)は、エンドピース(36)によってその基部で閉鎖されており、その上端のLED(4)側には、平行化レンズ(38)がチューブ(34)に接着または圧着してあることを特徴とする請求項13に記載の照明モジュール。
【請求項15】
照明モジュール(1)およびLED(4)は、照明モジュール(1)を封入するように樹脂(46)が注入された容器(44)内に、LED(4)が容器(44)から出るように戴置されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の照明モジュール。
【請求項16】
LED(4)の動作に必要な構成素子が搭載された、プリント回路基板(32)によって形成されることを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載の照明モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−235105(P2011−235105A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106226(P2011−106226)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(508078606)ビエン−エアー ホールディング エスアー (9)
【氏名又は名称原語表記】Bien−Air Holding SA
【住所又は居所原語表記】Langgasse 60,CH−2504 Bienne,Switzerland
【Fターム(参考)】