説明

外部装置

【課題】撮像装置に装着した場合に撮像装置の放熱を効果的に行うことができる外部装置を提供する。
【解決手段】撮像装置2に取り付け可能な外部装置20であって、前記撮像装置2に対して着脱可能に取り付けられる着脱部24と、前記着脱部24に設けられ空気を吸入する第1の吸入口64と、前記第1の吸入口64とは異なる位置に設けられ、前記吸入口64から吸入した空気を排出する排出口66と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に取り付けられる外部装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置においては、撮像素子の高画素化及び動画像データの高フレームレート化等によって撮像素子や画像処理回路での発熱が問題となっており、特に撮像素子が高温になると熱ノイズが発生して撮像した画像の画質が悪化する。そのため従来、装置内部に設けた空気排出用ファンを回転させて装置前面の空気吸入口から吸い込んだ空気を装置背面の空気排出口から排出させて装置内部の放熱を行う撮像装置が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−285441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の撮像装置においては、空気排出用ファンを備える必要があるので、装置の小型化が困難であった。
【0005】
本発明の目的は、撮像装置に装着した場合に撮像装置の放熱を効果的に行うことができる外部装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段により上記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
本発明の外部装置は、撮像装置(2)に取り付け可能な外部装置(20)であって、前記撮像装置(2)に対して着脱可能に取り付けられる着脱部(24)と、前記着脱部(24)に設けられ空気を吸入する第1の吸入口(64)と、前記第1の吸入口(64)とは異なる位置に設けられ、前記吸入口(64)から吸入した空気を排出する排出口(66)と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の外部装置によれば、撮像装置に装着した場合に撮像装置の放熱を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の外観を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の縦断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の横断面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の正面側から見た内部構成を説明する図である。
【図6】ファンの配置を変えた照明装置を示す図である。
【図7】第2の実施の形態に係る照明装置を示す縦断面図である。
【図8】可動弁機構の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、第1の実施の形態に係る外部装置としての照明装置及び照明装置を装着する電子カメラについて説明する。図1は第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の外観を示す斜視図である。図1に示すように、電子カメラ2の前面には被写体からの光を後述する撮像素子32(図2参照)に導く交換式の撮影レンズ4が装着されている。電子カメラ2の上面には静止画像あるいは動画像の撮影時に合焦や撮影開始の指示操作を行うレリーズボタン8、照明装置20を着脱可能に取り付ける着脱部10、着脱部10に装着された照明装置20と電気的に接続するためのカメラコネクタ端子12及び第1開口部14が設けられている。
【0011】
ここで着脱部10は、一対の係止部10aを備える凹型嵌合部を有し、照明装置20の装置着脱部24に備えられた凸型嵌合部24aを摺動させて嵌合することで照明装置20を電子カメラ2に安定して装着させる。また凹型嵌合部の係止部10aの間には第1開口部14が設けられており、カメラコネクタ端子12は第1開口部14の電子カメラ2の前面側に設けられている。
【0012】
電子カメラ2のレリーズボタン8が配置されている側は電子カメラ2のグリップとなっており、カメラ操作を行う使用者はグリップを保持しながら電子カメラ2の操作を行う。電子カメラ2のグリップの反対の側面の下部には第2開口部16が形成されている。従って第2開口部16が吸入口として機能する場合には第2開口部16から電子カメラ2の内部に吸入された空気は電子カメラ2の内部を通過して排出口として機能する第1開口部14から排出される。
【0013】
一方、第1開口部14が吸入口として機能する場合には、第1開口部14から吸入された空気は電子カメラ2の内部を通過して排出口として機能する第2開口部16から排出される。なお、着脱部10に照明装置20が装着されていない状態では着脱部10を保護する専用カバーが着脱部10に取り付けられるため、第1開口部14は専用カバーによって覆われて隠れた状態となる。
【0014】
照明装置20は、前面に照明光を照射する発光窓22を有し、下部に装置着脱部24を有している。装置着脱部24はその前端部に照明コネクタ端子26を備えている。照明装置20は、装置着脱部24の凸型嵌合部24aが着脱部10の凹型嵌合部に嵌合された際に照明コネクタ端子26がカメラコネクタ端子12に接続され、電子カメラ2との間で信号及び電源の授受が可能となる。また、装置着脱部24には照明装置20の内部に空気を吸入する後述の吸入口64(図3参照)が設けられている。
【0015】
図2は第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置のシステム構成を示すブロック図である。ここでは電子カメラ2に照明装置20が接続されているものとして説明する。図2に示すように電子カメラ2はカメラ制御部30を有する。カメラ制御部30には、レリーズボタン8、モード切替SW9、カメラコネクタ端子12、撮像素子32、画像処理部34、画像表示部36、温度センサ38が接続され、更にメモリーカード40が不図示のカードスロットを介して接続されている。カメラ制御部30は、不図示の不揮発性メモリに格納された制御プログラムに従って各部を制御しカメラ機能による撮像処理等を実行する他、照明光を照射させる照明点灯指示の制御信号や後述の放熱機構であるファン48を駆動させる制御信号等を照明装置駆動回路部44に対して出力し、照明装置20を制御する照明装置制御処理を実行する。
【0016】
レリーズボタン8はレリーズSW8a、8bを備え、レリーズボタン8が半押しされるとレリーズSW8aがオンとなり合焦動作が開始され、レリーズボタン8が全押しされるとレリーズSW8aに加えレリーズSW8bもオンとなり撮影動作が開始される。モード切替SW9は、静止画撮影モード、動画撮影モードの切り替えを行う。撮像素子30は、CCDまたはCMOS等により構成され、撮影レンズ4を介した被写体光を撮像しカメラ制御部30に対して撮像信号を出力する。画像処理部34は、撮像素子32から出力された撮像信号に対してホワイトバランス調整や解像度調整等の画像処理を行って静止画像、動画像及びスルー画像の画像データを生成する。
【0017】
画像表示部36は、電子カメラ2の筐体背面に設けられた背面液晶パネルにより構成され、スルー画像、静止画像及び動画像の表示を行う。温度センサ38は撮像素子32に近接して配置され、撮像素子32の温度を測定してカメラ制御部30に対して出力する。メモリーカード40は画像処理部34によって生成された静止画像及び動画像の画像データ等を記憶する。
【0018】
照明装置20は照明装置駆動回路部44を備え、照明装置駆動回路部44には照明コネクタ端子26、LEDランプ46、当該装置内の空気を排出するためのファン48が接続されている。照明装置駆動回路部44は、照明コネクタ端子26を介して接続される電子カメラ2との間で信号及び電源の授受を行い、カメラ制御部30からの制御信号に従ってLEDランプ46を発光させ発光窓22から照明光を照射する他、ファン48を駆動させる。
【0019】
図3は第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の縦断面図である。図3に示すように撮像素子32は、撮影レンズ4を構成するレンズ4aの光軸上において固定基板50に固定される。これによりレンズ4aを介した被写体光は、撮像素子32の受光面32aに結像する。固定基板50は撮像素子32の駆動時に撮像素子32から生じる熱を効率的に放熱させるために金属材料によって構成される。また撮像素子32と電子カメラ2の内部フレームとの間には防塵部材52が設けられている。更に第1開口部14には外部からのホコリやゴミ等の異物の侵入を防ぐフィルタ54が取り付けられている。
【0020】
照明装置20は、図3に示すようにLEDランプ46を実装する実装基板60を固定する固定板62、空気を吸入する吸入口64、吸入口64から吸入された空気が通過する通気路65、通気路65内の空気を排出する排出口66を備えている。またファン48は通気路65内で排出口66の近傍に設けられている。
【0021】
固定板62は、金属板によって形成され、実装基板60が固定されている位置の下部が水平方向に折り曲げられ、通気路65に面して放熱部62aを形成している。従って通気路65を通過する空気の流路内に固定板62の放熱部62aが位置することとなりLEDランプ46によって発生した熱は、実装基板60を介して固定板62に伝達され放熱される。
【0022】
吸入口64は、照明装置20の装置着脱部24に設けられており、照明装置20が電子カメラ2に装着されたときに電子カメラ2の第1開口部14に連通する。そのため電子カメラ2の第2開口部16を通って電子カメラ2の内部に吸入された空気は、第1開口部14から排出され吸入口64を通って照明装置20内部の通気路65に流入し、排出口66から排出される。
【0023】
図4は第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の横断面図、図5は第1の実施の形態に係る電子カメラ及び照明装置の正面側から見た内部構造を説明する図である。図4に示すように電子カメラ2のグリップ側の内部には電池70と、画像処理部34等を含むカメラ制御部30とが配置されている。図4及び図5に示すようにグリップの反対側に形成されている第2開口部16には、外部からのホコリやゴミ等の異物の侵入を防止するフィルタ72が取り付けられている。また図5に示すように第2開口部16は撮像素子32よりも低い位置に形成されている。
【0024】
次にこの実施の形態に係る電子カメラの放熱について説明する。電子カメラ2のカメラ制御部30は、撮像素子32において撮像処理を行っている間、温度センサ38によって測定された撮像素子32の温度を逐次取得する。即ち撮像素子32は駆動状態において発熱することから、カメラ制御部30は撮像素子32の温度の監視を継続的に行う。
【0025】
そしてカメラ制御部30は、温度センサ38により測定された撮像素子32の温度が所定温度(例えば、撮像された画像の画質が低下する温度)以上であるとき、装置内部の放熱を促すメッセージを含む警告画面を画像表示部36に表示する。放熱を促すメッセージは、例えば“着脱部10の専用カバーを外して第1開口部14を開放して下さい。”や、“ファン48を備える照明装置20を着脱部10に装着させて下さい。”等である。
【0026】
使用者が着脱部10の専用カバーを外して第1開口部14を開放した場合、第1開口部14が撮像素子32の周辺で温められ上昇する空気を排出させる排出口として機能し、第2開口部16が空気を吸入する吸入口として機能する。これによって第2開口部16から電子カメラ2内に吸入され、撮像素子32の近傍を通過して第1開口部14から排出される空気の流路が形成される。これによって撮像素子32を含む電子カメラ2内部の放熱を行うことができる。
【0027】
使用者が着脱部10に照明装置20を装着した場合、カメラ制御部30はカメラコネクタ端子12の照明コネクタ端子26への接続を認識することによって照明装置20の装着を認識する。またカメラ制御部30は、照明装置20との通信により照明装置20がファン48を備えているか否かを認識する。カメラ制御部30は照明装置20がファン48を備えている場合には、測定した撮像素子32の温度が所定温度以上であれば、ファン48を駆動させる制御信号を照明装置駆動回路部44に出力する。
【0028】
照明装置駆動回路部44が制御信号に従ってファン48を駆動させると、照明装置20内の空気が排出口66から排出されると共に、電子カメラ2内の空気が照明装置20側へ流入する。そして電子カメラ2の第2開口部16から空気が吸入され、その空気が撮像素子32の周辺を通過して第1開口部14を介して照明装置20内部に流入する。照明装置20内においては、吸入口64から吸入された空気は通気路65内の放熱部62aが位置する箇所を通過して排出口66を通って排出される。従ってLEDランプ46によって発生する熱は実装基板60を介して固定板62に伝達され放熱部62aから放熱される。
【0029】
本実施の形態に係る照明装置20によれば、ファン48の駆動によって照明装置20内の空気と電子カメラ2内の空気を強制的に排出し、電子カメラ2の第2開口部16から吸入される外気の吸入量を増加させるため高い効率で電子カメラ2内を放熱することができる。
【0030】
また、照明装置20の吸入口64から吸入された空気が通気路65の放熱部62aが位置する箇所を通過する。従って実装基板60を介して固定板62に伝達されたLEDランプ46によって発生した熱は放熱部62aから放熱され、照明装置20内部の温度上昇の防止を図ることができる。
【0031】
なお、上述の実施の形態においては、撮像素子32が所定温度以上となったときに、電子カメラ2に装着した照明装置20のファン48を駆動させているが、撮像素子32の温度が所定温度未満のときにファン48を駆動させてもよい。例えば使用者が不図示の操作部を操作することによって照明装置20による照明光の照射開始の指示を行った場合に、カメラ制御部30はLEDランプ46を発光させる制御信号に加え、ファン48を駆動させる制御信号を照明装置駆動回路部44に出力する。これによって照明装置20のLEDランプ46が発光したことによって発生する熱を即座に放熱することができる。
【0032】
また、上述の実施の形態において、モード切替SW9の押下によって静止画撮影モードが設定された場合、カメラ制御部30はスルー画像の撮影中、及び静止画像の撮影中はファン48を最大の動力によって駆動させ続ける制御信号を照明装置駆動回路部44に出力するようにしてもよい。これによって撮像素子32の駆動によって発生する熱を放熱し、撮像素子32の温度の上昇を防止することができる。
【0033】
また、上述の実施の形態において、モード切替SW9の押下によって動画撮影モードが設定された場合、カメラ制御部30は、スルー画像の撮影中は上記と同様にファン48を最大の動力によって駆動させ続け、レリーズボタン8が全押しされ動画像の撮影を開始したときに、静止画像またはスルー画像の撮影中と比較して、相対的に低い略一定の動力でファン48を駆動させ続ける制御信号を照明装置駆動回路部44に出力する。このようにすることにより動画像の撮影中に不図示のマイクを介して取得した音声にファン48の駆動音が含まれるのを防ぐと共に、撮像素子32の駆動によって発生する熱を放熱し、動画撮影中における撮像素子32の温度の上昇を防止することができる。
【0034】
また、動画撮影モードにおいてスルー画像の撮影中にファン48を最大の動力によって駆動させることにより、動画像の撮影前に撮像素子32の温度が上昇してしまうのを防止することができる。
【0035】
また、上述の実施の形態において、動画像の撮影中に電子カメラ2に異常が発生した場合等、温度センサ38により測定している撮像素子32の温度が過度に上昇した場合には、カメラ制御部30は、動画像の撮影を中止し、ファン48を最大の動力によって駆動させ続ける制御信号を照明装置駆動回路部44に出力して電子カメラ2内の放熱を行うようにしてもよい。
【0036】
また、上述の実施の形態において、ファン48を照明装置20内の空気を排出させるものとして説明したが、これに限らず照明装置20内に空気を吸入するためのものであってもよい。その場合には図6に示すようにファン48を、吸入口64の近傍に配置し、ファン48の駆動によって吸入口64から空気を吸入して排出口66から排出させる。
【0037】
また、上述の実施の形態において、外部装置が照明装置である場合を例に説明したが、これに限らず吸入口、通気路、排出口及びファンを備えた外部装置としての電子ビューファインダを用いても、電子カメラ2内の放熱を効果的に行うことができる。
【0038】
次に第2の実施の形態に係る照明装置について説明する。図7は第2の実施の形態に係る照明装置を示す縦断面図である。なお第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。また照明装置駆動回路部44は、電子カメラ2からの制御信号に従って後述の可動弁機構72のモータ73を駆動させる。
【0039】
図7に示すように照明装置20は、空気を吸入する吸入口64とは別に設けられた吸入口70、吸入口70から吸入された空気が通過する通気路71、可動弁機構72を備えている。吸入口70は、照明装置20の前面に設けられている発光窓22の下方に形成されている。可動弁機構72は、照明装置20内の通気路65と通気路71とが連通する箇所に配置されている。図8は可動弁機構の構成を示す図である。図8に示すように可動弁機構72は、モータ73、モータ73の駆動により回転する回転軸74、一端部を回転軸74に取り付けた可動弁75、可動弁75に付勢力を付加するねじりバネ76、可動弁75の両側に配置され回転軸74を回転自在に支持する軸受78によって構成されている。
【0040】
ねじりバネ76は、回転軸74に巻き付けられ一端部が可動弁75に固定され他端部が照明装置20内のフレーム等に固定されている。そしてねじりバネ76は、その付勢力によって可動弁75を図7の点線で示す位置、即ち吸入口64から吸入する空気の流路を塞ぐ位置に移動させる。なお、モータ73が駆動した場合には可動弁75は、ねじりバネ76の付勢力に抗して図7の矢印で示す方向に回動し、通気路71から吸入する空気の流路を塞ぐ位置に移動させる。
【0041】
次に第2の実施の形態に係る照明装置20の動作について説明する。ここでは、照明装置20が電子カメラ2に装着された状態において、カメラ制御部30は、電子カメラ2内の放熱を行う場合にはファン48を駆動させる制御信号としての放熱指示信号を照明装置駆動回路部44に出力する。照明装置駆動回路部44は、放熱指示信号を受け取ったとき、可動弁機構72のモータ73を駆動させて可動弁75を図7の矢印で示した方向に回動させ、ファン48を駆動させる。
【0042】
これにより可動弁75が吸入口70から吸入される空気の流路を塞ぐ位置まで移動し、吸入口64から排出口66までの間の通気路65が開放され、ファン48の駆動によって照明装置20内の空気が排出口66から排出される。また、電子カメラ2内の空気が照明装置20側へ流入し、更に電子カメラ2の第2開口部16から空気が吸入され、その空気が撮像素子32の周辺を通過して第1開口部14を介して照明装置20内部に流入する。これによって電子カメラ2内の放熱を行うことができる。
【0043】
また、照明装置20内においては、吸入口64から吸入された空気は通気路65内の放熱部62aが位置する箇所を通過して排出口66を通って排出される。そのため、LEDランプ46によって発生する熱は実装基板60を介して固定板62に伝達され放熱部62aから放熱される。
【0044】
次に、第1開口部14が設けられていない等、照明装置20のファン48の駆動によって内部の放熱を行うための構成を設けていない電子カメラに照明装置20が装着された場合について説明する。なお、このような電子カメラのカメラ制御部は、放熱指示信号を出力せず単にLEDランプ46を発光させる制御信号のみを照明装置駆動回路44に出力する。従って、照明装置駆動回路44は、LEDランプ46を発光させる制御信号を受け取った場合、可動弁機構72のモータ73への通電を行わず、ファン48を駆動させてLEDランプ46を発光させる。
【0045】
そのため、可動弁75が吸入口64から吸入される空気の流路を塞ぐ位置で固定される。これにより吸入口70から通気路71を介して排出口66に至る空気の流路が形成される。従ってファン48の駆動によって照明装置20内の空気が排出口66を通って排出され、外気が吸入口70から吸入されて照明装置20内に流入する。照明装置20内においては、吸入口70から吸入された空気は通気路71から通気路65内の放熱部62aが位置する箇所を通過して排出口66を通って排出される。そのためLEDランプ46によって発生する熱は実装基板60を介して固定板62に伝達され放熱部62aから放熱される。
【0046】
この第2の実施の形態によれば、照明装置20のファン48よって内部の放熱を行うことができない構造の電子カメラに照明装置20が装着された場合には、ファン48を駆動させて吸入口70から外気を吸入して照明装置20内の放熱を行う。これによって電子カメラ2内の放熱を行うことができない場合でも、照明装置20内の放熱を行うことができる。従って照明装置20内の温度上昇を防止することができる。
【0047】
また、第2の実施の形態においては、電子カメラ2内の放熱を行うとき、可動弁75は吸入口70から吸入する空気の流路を塞ぐ位置に移動する。そのため照明装置20内に吸入口64から吸入される空気の吸入量、即ち第2開口部16から電子カメラ2内に吸入され第1開口部14を介して照明装置20内に吸入される空気の吸入量が減少するのを防止することができる。従って電子カメラ2内の放熱を確実に行うことができる。
【0048】
なお、上述した各実施の形態において、照明装置20は照明コネクタ端子26を介して接続される電子カメラ2との間で信号及び電源の授受を行うものとしたが、照明装置20内の放熱のみを行うことを目的とする場合は、照明装置20をケーブルを介して電子カメラ2に接続しリモートコントロールによって駆動する装置としてもよい。また照明装置20は電子カメラ2からの無線によって電力の供給を受け、かつ無線通信によって駆動する装置でもよい。
【0049】
また、第2の実施の形態において、照明装置20に可動弁機構72を設けたが、可動弁機構72を設けない構成としてもよい。この場合第1開口部14を設けた電子カメラ2に照明装置20を装着したときはファン48の駆動によって吸入口64と吸入口70との両方から空気を吸入し、電子カメラ2内と照明装置20内の放熱を行うことができる。また第1開口部14を設けていない電子カメラに照明装置20を装着したときは、ファン48の駆動によって吸入口70から外気を吸入するので、照明装置20内の放熱を行うことができる。
【0050】
さらに照明装置20が可動弁機構72を設けない構成で、かつ電子カメラ2とケーブル等により接続してリモートコントロールによって駆動する場合には、吸入口64と吸入口70との両方から外気を吸入し、照明装置20内に空気の流路が2つできるため、照明装置20内の放熱をより効率良く行うことができる。
【符号の説明】
【0051】
2…電子カメラ、10…着脱部、14…第1開口部、16…第2開口部、20…照明装置、24…装置着脱部、48…ファン、64…吸入口、66…排出口、70…吸入口、71…通気路、75…可動弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置に取り付け可能な外部装置であって、
前記撮像装置に対して着脱可能に取り付けられる着脱部と、
前記着脱部に設けられ空気を吸入する第1の吸入口と、
前記第1の吸入口とは異なる位置に設けられ、前記吸入口から吸入した空気を排出する排出口と、
を備えることを特徴とする外部装置。
【請求項2】
請求項1に記載の外部装置であって、
前記第1の吸入口と異なる箇所に設けられた第2の吸入口を更に備えることを特徴とする外部装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の外部装置であって、
前記排出口から空気を排出させるファンを備えることを特徴とする外部装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の外部装置であって、
前記第1の吸入口から吸入した空気の流路または前記第2の吸入口から吸入した空気の流路を塞ぐ可動式の弁を備えることを特徴とする外部装置。
【請求項5】
請求項2〜請求項4の何れか一項に記載の外部装置であって、
駆動状態で発熱する発熱部を更に備え、
前記発熱部が、前記第1の吸入口及び前記第2の吸入口から吸入され、前記排出口から排出される空気の流路内に配置されていることを特徴とする外部装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−168446(P2012−168446A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30906(P2011−30906)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】