説明

多チャンネル電気刺激装置

【課題】n対の電極を有する多チャンネル式電気刺激装置において、電極の配列の方向に、より連続感のある、連続刺激を得る。
【解決手段】1000Hz以上の正弦波電流を出力するn個の出力部に、各出力部の出力を振幅変調又は周波数変調する変調部を設け、変調部が出力する変調信号は、出力部から出力している一定振幅の正弦波電流の振幅I0を急激にゼロ又はゼロ近傍の小さな値にし、期間T1の間、その後振幅を増加させ、振幅の最大値を元の一定電流よりも大きな値にした後、元の一定の出力に戻すようにし、各出力部の出力を順次、変調し、変調により強い刺激を得る部分が隣り合う出力では一部重複するようにして、連続的に移動する刺激が得られるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多チャンネル式低周波治療器に関するものであり、特に、電極を配置した範囲を連続的にマッサージをおこなうことのできる電気刺激装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気刺激装置は、皮膚表面に装着した1対の電極から生体に電流を流し、神経や筋肉等を刺激し、疼痛緩和やマッサージ等に用いる。筋肉や血管等に沿って複数対の電極を装着し、広い範囲の筋肉マッサージや、血管に沿った血管マッサージ、リンパ管に沿ったリンパマッサージなどにも用いられている(例えば特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平9-66112
【特許文献2】特許第4126182号
【0003】
特許文献1は、複数の電極をリンパ管に沿って装着し、図5のように、パルスを順番に出力し、リンパの流れを改善しようというものである。
特許文献2は、体表面の広い範囲に電極を装着し、図6(A)ようなパルス群を、図6(B)のように漸増した後所定の強さに維持しその後漸減するようにし、図6(C)のようにパルス群を刺激方向に配列した電極に順番に、しかも現在出力している電極の出力が無くなる前に次の電極から出力するようにして、刺激部分が順次移動するようにして、さすりのマッサージ感覚を得られるようにしたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
両特許文献は、体表面のある方向に複数対の電極を配置し、順番に電極から電流を出力し、その方向に刺激を移動させるという点では共通している。しかし、特許文献1は図5のように、複数のパルス群を順番に印加するため、飛び飛びの部位の刺激しかできない。
これに対して、特許文献2は、図6のように、さすりのマッサージ感覚を得られるようにしたものであり、その強さも変えることができるように出力を変えているが、図6(B) のように、抱絡線は平坦であるため、機械的な一定圧力のマッサージ感しか得られない。しかも、基本となるパルスは低周波の矩形波であるため、ぴりぴりした皮膚表面の不快な電気刺激感がある。
本発明はこのような課題を解決し、不快感の無い、押して離すという指圧のような強弱のある、しかも強い刺激感のある、連続的なマッサージ感の得られる電気刺激装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで請求項1記載の発明では、周波数が1000Hz以上の正弦波電流を出力する出力部をn個有する多チャンネル式電気刺激装置に、
前記各出力部O1〜Onに出力電流の振幅又は周波数を変調する変調部M1〜Mnを設け、
変調部が出力する変調信号は、出力部の出力を元の出力よりも小さくする期間T1と、元の出力よりも大きくする期間T2を有し、全変調期間はT3である波形であり、
各出力の変調部M1〜Mnを作動させる時刻t1〜tnを設定する手段を設け、
第1の変調部M1から第nの変調部Mnまでを、順次時間をずらして制御し、ずらすタイミングと同期して刺激の強い部分を連続して移動させるようにする多チャンネル式電気刺激装置であり、
まず、第1の出力を変調する変調部M1を作動させる時刻t1よりも早い時刻から第1の出力部から振幅が一定の出力I1を出しておき、
時刻t1で変調部M1を作動させて第1の出力を変調し、
時刻t2よりも早い時刻から、第2の出力から振幅が一定の出力I2を流しておき、
第1の変調部の変調期間T2の間に第2の変調部の変調期間T2が一時期重複するように時刻t2を設定しておき、時刻t2に第2の変調部を作動させ、
これと同様に第3から第nの変調部を順次作動させ、
第1から第nまでの出力による刺激を連続的に移動させるように各出力部及び各変調部を制御するようにした。
【0006】
本請求項記載の発明の実施例を図1に示す。本請求項記載の発明では、出力部の出力に周波数の高い正弦波を使用しているため、不快な電気刺激感が無い。また、変調信号は、出力部の出力を急激に低下させ、元の出力よりも小さい期間T1の後、元の出力よりも大きくする期間T2を有するため、強い刺激感を得ることができる。
変調信号は、図1の実施例では正弦波を用いているが、立下りが急激であることや最大値が基の電流より大きいことなどを満たせばよいので、どのような波形であっても良い。図2に変調信号の例を示す。波形の違いにより、刺激感覚は違うので、好みの感覚が得られるものを選べばよい。
さらに、使用する変調部を刺激方向に順次切り替えながら、しかも変調部を移動させるときは重複して2つの変調部を作動させるので、飛び飛びの刺激ではなく、連続した刺激感が得られる。
【0007】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の電気刺激装置において、図3に示すように、刺激を開始した時から全てのチャンネルの出力部から振幅が一定の正弦波電流を出力しておいて、
刺激開始後の時刻t1からtnまで、変調部M1からMnを順次作動させ、
出力1からnまで、刺激の強い部分を連続して移動させるようにした。
不快な電気刺激感が無いこと、強い刺激感を得ることができること、連続した刺激感が得られることは請求項1と同様であるが、本請求項記載の発明では、刺激開始と同時に全ての出力部から出力しているため、刺激時に、出力変調時以外には刺激電流の振幅又は周波数の変化が無い。刺激電流の振幅や周波数が変化するとそれ自体が不快な刺激感の原因となる。本請求項記載の発明ではこの刺激が生じないため、より不快感の少ない刺激をおこなうことができる。
【0008】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の電気刺激装置において、変調信号は、出力部から出力している一定振幅の正弦波電流の振幅I0又は周波数を急激にゼロ又はゼロ近傍の小さな値にし、期間T1の間、その後振幅を増加させ、振幅の最大値を元の一定電流よりも大きな値にした後、元の一定の出力に戻すようにした。
出力電流の振幅又は周波数を急激(不連続的)に変化させると、強い刺激感が得られるため、本請求項記載の発明によると、強い効果的なマッサージをおこなうことができる。
また、変調波は正弦波としているため、滑らかな刺激感を得ることができる。
本請求項記載の発明では、最初から全ての出力部から出力を出しているので、少し刺激感がある。この出力の振幅I0又は周波数を急激にゼロ又はゼロ近傍の小さな値にすると、少し押していた手を離すことと同じ作用がある。その後振幅を増加させ、振幅の最大値を元の一定電流よりも大きな値にするので、強く手で圧迫するのと同じ作用が得られる。
【0009】
請求項4記載の発明では、請求項1から3のいずれかに記載した電気刺激装置において、変調部が出力する変調信号を制御し、出力部の出力による刺激の強さを変化させるようにした。これにより、実際の手によるマッサージのように、強弱のある刺激をおこなうことができるため、より心地よい、効果的な刺激をおこなうことができる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明により、第1の出力を変調する変調部M1を作動させる時刻t1よりも早い時刻から第1の出力部から振幅が一定の高い周波数の正弦波出力I1を出しておき、
時刻t1で変調部M1を作動させて第1の出力を変調し、
時刻t2よりも早い時刻から、第2の出力から振幅が一定の出力I2を流しておき、
第1の変調部の変調期間T2の間に第2の変調部の変調期間T2が一時期重複するように時刻t2を設定しておき、時刻t2に第2の変調部を作動させ、
これと同様に第3から第nの変調部を順次作動させ、
第1から第nまでの出力による刺激を連続的に移動させることができる。
このため、不快な電気刺激感が無いこと、強い刺激感を得ることができること、連続した刺激感が得られる。
【0011】
請求項2記載の発明により、刺激を開始した時から全てのチャンネルの出力部から振幅が一定の正弦波電流を出力しておいて、
刺激開始後の時刻t1からtnまで、変調部M1からMnを順次作動させ、
出力1からnまで、刺激の強い部分を連続して移動させることができる。
このため、請求項1と同様、不快な電気刺激感が無いこと、強い刺激感を得ることができること、連続した刺激感が得られる。さらに、刺激開始と同時に全ての出力部から出力しているため、刺激時に、出力変調時以外には刺激電流の振幅又は周波数の変化が無い。刺激電流の振幅や周波数が変化するとそれ自体が不快な刺激感の原因となる。本請求項記載の発明ではこの刺激が生じないため、より不快感の少ない刺激をおこなうことができる。
【0012】
請求項3記載の発明により、出力電流の振幅又は周波数を急激(不連続的)に変化させると、強い刺激感が得られるため、本請求項記載の発明によると、強い効果的なマッサージをおこなうことができる。
また、変調波は正弦波としているため、滑らかな刺激感を得ることができる。
本請求項記載の発明では、最初から全ての出力部から出力を出しているので、少し刺激感がある。この出力の振幅I0又は周波数を急激にゼロ又はゼロ近傍の小さな値にすると、少し押していた手を離すことと同じ作用がある。その後振幅を増加させ、振幅の最大値を元の一定電流よりも大きな値にするので、強く手で圧迫するのと同じ作用が得られる。
【0013】
請求項4記載の発明により、変調信号を制御し、出力部の出力による刺激の強さを変化させるようにした。これにより、実際の手によるマッサージのように、強弱のある刺激をおこなうことができるため、より心地よい、効果的な刺激をおこなうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施例を図1〜4に示す。以下に、図によって詳しく説明する。
【実施例1】
【0015】
請求項1記載の発明は、
周波数が1000Hz以上の正弦波電流を出力する出力部をn個有する多チャンネル式電気刺激装置に、
前記各出力部O1〜Onに出力電流の振幅又は周波数を変調する変調部M1〜Mnを設け、
変調部が出力する変調信号は、出力部の出力を元の出力よりも小さくする期間T1と、元の出力よりも大きくする期間T2を有し、全変調期間はT3である波形であり、
各出力の変調部M1〜Mnを作動させる時刻t1〜tnを設定する手段を設け、
第1の変調部M1から第nの変調部Mnまでを、順次時間をずらして制御し、ずらすタイミングと同期して刺激の強い部分を連続して移動させるようにする多チャンネル式電気刺激装置であり、
まず、第1の出力を変調する変調部M1を作動させる時刻t1よりも早い時刻から第1の出力部から振幅が一定の出力I1を出しておき、
時刻t1で変調部M1を作動させて第1の出力を変調し、
時刻t2よりも早い時刻から、第2の出力から振幅が一定の出力I2を流しておき、
第1の変調部の変調期間T2の間に第2の変調部の変調期間T2が一時期重複するように時刻t2を設定しておき、時刻t2に第2の変調部を作動させ、
これと同様に第3から第nの変調部を順次作動させ、
第1から第nまでの出力による刺激を連続的に移動させるように各出力部及び各変調部を制御するようにした、多チャンネル式電気刺激装置である。
【0016】
図1〜3に本請求項記載の発明の実施例を示す。
図1は本請求項記載の電気刺激装置のブロック図であり、図の21〜24は周波数が1000Hz以上の正弦波電流を出力する出力部、25〜28は出力部の出力電流の振幅又は周波数を変調する変調部、29〜32は出力部の出力電流を生体に供給する電極である。
電極は、刺激をおこないたい部位に刺激をおこないたい方向に、順番に配置する。
図1の右側の図は、各電極の出力の様子を示す。最初に時刻t1で出力部21の出力を変調部M1の変調信号で変調し、最上段のような出力が得られる、同様に、t2、t3、t4に変調部26,27,28を作動させ、それぞれの出力部の出力が図のように出力される。
変調信号には図3(A)の正弦波状の波形を用いている。図のaの部分では変調部25と26の変調信号のT2の期間がを両方とも出力している。bとcの部分では、同様に、隣り合う2つの出力が重複して出力している。このように、刺激方向に隣り合う2つの出力が重複するように、時刻t1からtnを選択している。このようにすることで、刺激部位が連続的に移動するように知覚される刺激をおこなうことができる。
【0017】
変調部が出力する変調信号の例を図3に示す。本発明の変調信号は、図に示すように、変調前の出力部の出力A1から急激にステップ状に立ち下がり、期間T1の間、元の出力レベルよりも小さな出力にし、その後、出力を増加させ、期間T2の間、元に出力より大きな出力A2にする。最も重要な点は、変調開始時の急激な立下りとその後の大きな出力であり、その波形は刺激感覚に影響し、各周期は刺激の早さに関係する。このため、波形は立ち下がりが急激でその後T2の間に高い出力が得られればよく、図3以外の波形にしても良い。
変調信号が図3(A)の正弦波の場合、滑らかな、不快感の少ない、人の手によるマッサージに似た、強い刺激をおこなうことができる。変調信号が図3(B)の矩形派の場合、正弦波の刺激よりも押す速度と離す速度が速い強い刺激が得られる。変調信号が図3(C)の三角はでは、最大の刺激感が鋭い刺激になる。変調信号を続けて複数個出力してもよい。
変調信号の期間T3は、手動によるマッサージで心地よいと感じるリズムを参考にすればよい。
変調信号の振幅は、変調をしないときの出力A1に対して、変調によって増加する出力A2はA1と同程度であれば、十分な刺激効果が得られるので、この程度にすればよい。
変調信号の波形、振幅、周期等のパラメータは可変にしておくと、多様な人及び疾患に対応できる。
【0018】
図2は、図1の右側の図を詳しく記載したものである。
図の最上段の直線は刺激開始後の時間経過を示す時間軸である。tsは刺激開始の時刻で、時刻t1に最初の変調部を作動させる。最初の出力部は少なくとも時刻t1よりも前から周波数が1000Hz以上の正弦波電流を出力させておく。この点は他の出力部も同様である。この出力の強さA1は、所望の刺激感が得られるように出力部の出力調整ボリュームを調整して設定する。
なお、全ての出力部の出力の強さは同じにしても良いし、多少は異なる値にしても良い。刺激部位の敏感さの違いによって出力の強さを変えても良い。ただし、各出力の強さは、変調時以外、大きくは変動しないほうが良い。振幅や周波数の変動があると、これを不快な刺激として知覚するためである。
【0019】
時刻t1に変調部M1を作動させると、その出力部から振幅又は周波数変調された出力が出力される。続いて、時刻t2に第二の変調器を作動させる。このとき、第一の変調器M1の変調信号の期間T2の期間内に第二の変調器を作動させ、第二の変調器の期間T2も発生するようにt1とt2の間隔を選ぶことが重要である。これによって、第一の電極と第二の電極の間で、刺激が連続的に移動するように感じることができる。
これは第二と第三、第三と第四の電極間でも同様である。
このようにして最初の電極から最後の電極まで連続的に刺激をおこなうと、続けて、元に戻って、再度、刺激を繰り返すことができる。
【0020】
請求項2記載の発明の実施例を図4に示す。本請求項記載の発明は、請求項1記載の電気刺激装置において、刺激開始時から全てのチャンネルの出力部から振幅A1が一定の正弦波電流を出力しておいて、
刺激開始後、時刻t1からtnまで、変調部M1からMnを順次作動させ、
出力1からnまで、刺激の強い部分を連続して移動させるようにしたものである。
本請求項記載の発明は、請求項1記載の発明の1実施例である。図2と4を比較すれば分かるように、両者は、各出力部の出力の期間が異なる。亜予定のタイミングで変調部を作動させ、刺激部位を連続的に移動させるという基本的な部分は同様である。
しかし、本請求項記載の発明は、特に各出力部の出力を、全て、刺激開始時から刺激終了まで出力しており、この点は請求項1記載の発明と異なる。前述のように、刺激電流の振幅や周波数が変動すると、これを不快な刺激として感じる。この不快感を無くすようにするのが、本請求項記載の発明である。これ以外の作用及び効果は、請求項1と同じである。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の多チャンネル式電気刺激装置において、変調信号は、出力部から出力している一定振幅の正弦波電流の振幅A1又は周波数を急激にゼロ又はゼロ近傍の小さな値にし、期間T1の間、その後振幅を増加させ、振幅の最大値を元の一定電流よりも大きな値にした後、元の一定の出力に戻すようにしたものである。
つまり、請求項1又は2において、変調信号を図3(A)の正弦波とし、この信号により、各出力部の出力信号の振幅を変調するものである。
連続的な刺激、不快な刺激が無い、強くて効果的な刺激ができる、人の手によるマッサージと似た、ソフトで強い刺激を得ることができる。
【0022】
請求項4は、請求項1から3のいずれかに記載した多チャンネル式電気刺激装置において、変調部の変調信号の振幅を制御し、刺激の強さを、様々なパターンで変化させるようにしたものである。
人の手によるマッサージは、部位によって、治療が進むに連れて、また、無意識のうちにその強さは様々に変化する。これに近い刺激をおこなうのが、本請求項記載の電気刺激装置である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の電気刺激装置のブロック図と、各出力の刺激の様子。
【図2】請求項1記載の発明による刺激信号のタイムチャート。
【図3】本発明の変調信号の実施例。
【図4】請求項2記載の発明による刺激信号のタイムチャート。
【図5】特許文献1の刺激波形。
【図6】特許文献2の刺激の信号のタイムチャート。
【符号の説明】
【0024】
21〜24:出力部
25〜28:変調部
29〜32:電極
ts:刺激開始時刻
t1〜t4:変調時刻

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数が1000Hz以上の正弦波電流を出力する出力部をn個有する多チャンネル式電気刺激装置に、
前記各出力部O1〜Onに出力電流の振幅又は周波数を変調する変調部M1〜Mnを設け、
変調部が出力する変調信号は、出力部の出力を元の出力よりも小さくする期間T1と、元の出力よりも大きくする期間T2を有し、全変調期間はT3である波形であり、
各出力の変調部M1〜Mnを作動させる時刻t1〜tnを設定する手段を設け、
第1の変調部M1から第nの変調部Mnまでを、順次時間をずらして制御し、ずらすタイミングと同期して刺激の強い部分を連続して移動させるようにする多チャンネル式電気刺激装置であり、
まず、第1の出力を変調する変調部M1を作動させる時刻t1よりも早い時刻から第1の出力部から振幅が一定の出力I1を出しておき、
時刻t1で変調部M1を作動させて第1の出力を変調し、
時刻t2よりも早い時刻から、第2の出力から振幅が一定の出力I2を流しておき、
第1の変調部の変調期間T2の間に第2の変調部の変調期間T2が一時期重複するように時刻t2を設定しておき、時刻t2に第2の変調部を作動させ、
これと同様に第3から第nの変調部を順次作動させ、
第1から第nまでの出力による刺激を連続的に移動させるように各出力部及び各変調部を制御するようにした、多チャンネル式電気刺激装置。
【請求項2】
全てのチャンネルの出力部から振幅が一定の正弦波電流を出力しておいて刺激を開始し、
刺激開始後、時刻t1からtnまで、変調部M1からMnを順次作動させ、
出力1からnまで、刺激の強い部分を連続して移動させるようにした、請求項1記載の多チャンネル式電気刺激装置。
【請求項3】
変調信号は、出力部から出力している一定振幅の正弦波電流の振幅I0を急激にゼロ又はゼロ近傍の小さな値にし、期間T1の間、その後振幅を増加させ、振幅の最大値を元の一定電流よりも大きな値にした後、元の一定の出力に戻すようにした、請求項1又は請求項2記載の多チャンネル式電気刺激装置。
【請求項4】
変調部が出力する変調信号を制御し、出力部の出力による刺激の強さを変化させるようにした請求項1から3のいずれかに記載した電気刺激装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−162191(P2010−162191A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7482(P2009−7482)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000114190)ミナト医科学株式会社 (31)
【Fターム(参考)】