説明

多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案

【課題】共同製作のための計画立案の方法及びシステムを提供する。
【解決手段】上記システムは、多数のコラボレータと多数の取引パートナー(120)とが情報を交換できる多対多ハブ装置(130)を含む。このハブ装置は、これらのコラボレータ及び取引パートナーに関する公開情報及びプライベート情報を有するグローバルデータベース(135)を含む。これらの当事者は、セキュリティが保たれかつ別々にされた情報を保持できるままでありながら、グローバルデータベース中の情報にアクセスすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共同製作のための計画立案(コラボラティブなプランニング)に関する。
【背景技術】
【0002】
製品の製造業者ら及びインテグレータらは、典型的には、個別の部品及びサブアセンブリへの彼らの必要性に関する計画を立てて、それらの部品及びサブアセンブリから完成された製品を製造する、又はそれらの部品及びサブアセンブリを完成された製品に統合化する効率を向上できることを望んでいる。プランニング(計画立案)の技術において知られた技術の1つは“サプライチェーン管理(供給品のチェーン管理)”と呼ばれ、この技術では、コラボレータ(共同製作者、すなわち製品の製造業者又はインテグレータ)はその複数の取引パートナーに接触し、彼らに、部品及びサブアセンブリを必要としていることについて知らせる。各取引パートナー(すなわち、これらの部品又はサブアセンブリを製造する当事者)は、これらの必要性に応答して、確約できる内容及び納期についてコラボレータに知らせる。コラボレータは、次いで、完成された製品を製造して流通させることが可能であるか否かということと、その時期とを決定することができる。コラボレータとその取引パートナーとが密接に統合化されていれば、効率的なサプライチェーンをもたらすことが可能であり、コラボレータは、完成された製品を削減されたコストで製造しかつ流通させることができるようになる。
【特許文献1】特開平6−110761号公報。
【特許文献2】特開平5−307556号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この既知の技術における1つの問題点は、多数のコラボレータが存在する場合又は多数の取引パートナーが存在する場合に、統合化が困難であることにある。複数のコラボレータは、それらの複数の取引パートナーからの応答を集めることを希望する一方、複数の取引パートナーは、それらの複数のコラボレータからの要求を集めることを希望する。さらに、多くの場合に、複数のコラボレータは、複数の個別の取引パートナーに異なる対応ができることを希望する一方、複数の取引パートナーは、複数の個別のコラボレータに異なる対応をすることを希望する。ほんの一例を挙げれば、あるコラボレータは、ある選択された取引パートナーに対し、その取引パートナーとは長いつき合いがあるから、又は他のパートナーよりその取引パートナーの方が信頼できるから、もしくはその取引パートナーは発生しうる固有の問題点により適切であるからという理由で、異なる対応をする可能性がある。しかしながら、この既知の技術は、一般には、多数のコラボレータ及び多数の取引パートナーの両方が存在する場合にはこの問題点を解決できなかった。
【0004】
1つの知られた方法は、複数のコラボレータと複数の取引パートナーとが情報を交換する公開の市場を設けるというものである。いくつかの既知の方法では、複数のコラボレータと複数の取引パートナーとの間の通信のための業界標準が公開の市場の一部として実装され、かつ複数のコラボレータ及び複数の取引パートナーの両方においてCRM(顧客関係管理)システムと統合化されることが可能である。この方法は、複数のコラボレータと複数の取引パートナーとが情報を交換できるようにするという目的を一般的には達成するものであるが、欠点もいくつかある。
【0005】
第1の欠点は、一般に、各コラボレータが、他の複数のコラボレータによって当該コラボレータの機密情報が知られることを望まないということにある。同様に、各取引パートナーは、他の複数の取引パートナーによって当該取引パートナーの機密情報が知られることを望まない。この機密情報は、以下のものを含みうる。
【0006】
・製品の設計。
・そのプロジェクトに関わるコラボレータ(又は取引パートナー)の作業の性質又は範囲。
・コラボレータ(又は取引パートナー)が協働する特定の取引相手。
・コラボレータ(又は取引パートナー)がその取引相手にまで拡張する価格設定又は量。
・コラボレータ(又は取引パートナー)がその取引相手にまで拡張することを希望する、業界標準との相違点。
【0007】
第2の欠点は、一般に、各コラボレータ(又は取引パートナー)が、その取引相手のすべて(又はそれらの指定された何らかのサブセット)に対する集約された意見と、特定の取引相手(又はそれらの指定された何らかのセット)に対する特定された意見との両方を持ちうることを所望するということにある。
【0008】
従って、多数のコラボレータ及び多数の取引パートナーの間に、既知の技術の欠点にさらされない共同製作のための計画立案の技術を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、多数のコラボレータ及び多数の取引パートナーの間での共同製作のための計画立案の方法及びシステムを提供し、上記方法及びシステムでは、個別のコラボレータ及び個別の取引パートナーは、どちらも、システムを使用する当事者らに関するグローバルな情報を利用することが可能であり、しかも、これらの個別の当事者がその取引相手に対応する方法に関して、セキュリティが保たれかつ別々にされた情報を保持することが可能である。本システムは、多数のコラボレータと多数の取引パートナーとが情報を交換できる多対多ハブ装置を含む。上記ハブ装置は、これらの多数のコラボレータ及び多数の取引パートナーに関する公開情報を有するグローバルデータベースと、個別のコラボレータ又は個別の取引パートナーのための、セキュリティが保たれかつ別々にされた情報を有する複数の専用データベースにてなるセットとを含む。ある好適な実施形態では、本システムは、複数のコラボレータの計画立案ポータル装置と、複数の取引パートナーの計画立案ポータル装置とを含み、個別のコラボレータは、複数のコラボレータの計画立案ポータル装置を用いて多数の取引パートナーに関する情報を集めることができ、個別の取引パートナーは、複数の取引パートナーの計画立案ポータル装置を用いて多数のコラボレータに関する情報を集めることができる。ある好適な実施形態では、本システムはまた、個別のコラボレータ又は取引パートナーにおいて使用されている可能性のある、異種のCRM及びサプライチェーン管理のシステム間の接続性を提供可能なアプリケーションミドルウェアのセットを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、多数のコラボレータ又は多数の取引パートナーに特に限定されるものではない、商業活動のためのシステムにおいて異なる役割を担う多数の当事者間での、セキュリティが保たれた多対多通信への一般的な適用可能性を有する。例えば、本発明の実施形態は、下記のアプリケーションのうちの1つ又は複数、もしくは何らかの組み合わせを含みうる。
【0011】
・多数のコラボレータ及び多数の取引パートナーの間での設計データの通信であって、上記データは、個別のコラボレータ、個別の取引パートナー、又はコラボレータと取引パートナーとの個別の組み合わせペアに対して、セキュリティが保たれかつ別々にされたまま保持されるように意図された通信。
・多数の配信業者及び多数の受信者の間でデータを複製し、あるいは使用するためのディジタル権利の通信であって、上記データは、個別の配信業者、個別の受信者、又は配信業者と受信者との個別の組み合わせペアに対して、セキュリティが保たれかつ別々にされたまま保持されるように意図された通信。
【0012】
上述の機能はまた、インターネットのダイナミクスが、多対多の対話及びマルチビジネス対マルチビジネスの対話を含む場合にも適用可能である。多対多の対話及びマルチビジネス対マルチビジネスの対話の例は、設計のコラボレーション、サプライチェーン管理、及びオープンマーケット(“マーティング(marting)”)活動が含まれる。
【0013】
さらに、本発明の好適な実施形態によって使用される、セキュリティが保たれた多対多通信のための技術は、ここに開示された特定のアプリケーション以外のコンテキストにおいても使用可能である。例えば、本発明の実施形態によって使用される、個別のコラボレータ又は取引パートナーに係る、セキュリティが保たれかつ別々にされた情報のための技術はすべて、ここに開示された特定のアプリケーション以外の分野に一般に適用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
ここで、好適なステップ及びデータ構造に関して本発明を説明する。本願明細書を精読すれば、当業者は、説明されたステップ及びデータ構造が(汎用又は特定目的の処理装置であれ、特定の回路であれ)いかなる特定の処理装置にも限定されないということを理解するであろう。当該技術において一般的な技能を有する者はむしろ、過度の実験又はさらなる発明を行うことなく、説明されたステップ及びデータ構造や、これらの等価物を実装できるであろう。このような実装はすべて、本発明の範囲及び精神に含まれる。
【0015】
語彙集.
・クライアント及びサーバ:ここで使用されているように、“クライアント”及び“サーバ”という語句は2つの装置間の関係を意味し、特にクライアント及びサーバとしてのそれらの関係を意味し、必ずしも何か特定的な物理的装置を意味するものではない。
・クライアント装置及びサーバ装置:ここで使用されているように、“クライアント装置”という語句は、クライアント−サーバの関係(HTTPのウェブクライアントとウェブサーバ等)においてクライアントの役割を担う任意の装置を含む。任意のクライアント装置が個別の物理的装置でなければならないという特別な必要条件は存在せず、これらは各々、単一の装置、一組の協働する装置、装置の一部、又はこれらの何らかの組み合わせであることが可能である。ここで使用されているように、“サーバ装置”という語句は、クライアント−サーバの関係においてサーバの役割を担う任意の装置を含む。サーバ装置が個別の物理的装置でなければならないという特別な必要条件は存在せず、これらは各々、単一の装置、一組の協働する装置、装置の一部、又はこれらの何らかの組み合わせであることが可能である。
・論理的に遠隔:ここで使用されているように、“論理的に遠隔”という語句は、2つ又はそれよりも多くのコンピュータ化されたシステム間、もしくは単一のシステム内の2つ又はそれよりも多くの構成要素間での、相対的な論理的配置又は接続度を意味する。一般に、相対的に互いに最も近接した構成要素は、通常の基準において両者間を情報が小さな確率で流れるならば、論理的に遠隔であると言える。
・オペレータ:ここで使用されているように、“オペレータ”という用語は、ここに説明されているようなオペレータの機能を実行できる任意の動作主を意味する。“オペレータ”は、個人を含むか、特定方法で行動する権限を有する人の集団を含むか、人間である秘書のような、もしくは他者によって行われる要求を転送するか又は集約するか又はスケジュールに入れる機能を有するコンピュータプログラムのような、個人又は人の集団への代理を含むか、あるいはエキスパートシステム又はその他のようなAI(人工知能)プログラムさえも含む可能性がある。ここに説明されたように、オペレータが、オペレータに帰属する命令を発行する能力を有する限り、オペレータが特定レベルの権限又は知能を持たねばならないという特別な必要条件は存在しない。
・ワークステーション:ここで使用されているように、“ワークステーション”という用語は、ここで説明されたワークステーションの機能を実行できる任意の装置を意味する。ワークステーションは、個別の計算装置を含むか、協調して又は協働して動作する多数の計算装置にてなるセットを含むか、特定機能(他の場合には汎用である装置上で使用されるソフトウェアパッケージ等)のために使用される計算装置の一部を含むか、あるいは、これらの何らかの組み合わせ又は混合物を含む可能性がある。“ワークステーション”が任意の特定の計算装置を含むという特別な必要条件は存在せず、“ワークステーション”は、パーソナルコンピュータか、サーバ上のソフトウェアパッケージか、パーソナルコンピュータ又はサーバ(又はこれらの両方)と協働するハンドヘルドコンピュータか、あるいは、対話型音声応答システムのようなシステムへの電話インタフェースかを含むことが可能である。単一のコラボレータによって使用される多数のワークステーションが同じタイプでなければならないという特別な必要条件も存在しない。例えば、単一のコラボレータは、ハブ装置にアクセスするための単一のサーバと、ハブ装置への別個のアクセス(又は代替として、ハブ装置の複数の機能のうちのサブセットに対する別個のアクセス)をそれぞれ有する複数のパーソナルコンピュータにてなるセットと、ハブ装置にアクセスするフィールドに存在する人によって使用される複数のハンドヘルドコンピュータにてなるセットとを有する可能性がある。
【0016】
システムの構成要素.
図1は、多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案のシステムのブロック図を示す。
【0017】
システム100は、個別のコラボレータ110にてなるセットと、個別の取引パートナー120にてなるセットと、多対多ハブ装置130とを含む。
【0018】
ここに記述されているように、各コラボレータ110は、コラボレータのワークステーション111と、コラボレータのオペレータ112とを含む。同様に、各取引パートナー120は、取引パートナーのワークステーション121と、取引パートナーのオペレータ122とを含む。同様に、ハブ装置130は、ハブ装置のワークステーション131と、ハブ装置のオペレータ132とを含む。
【0019】
先に記述したように、一般に、ある構成要素が“ワークステーション”として説明されている場合には、これは、個別の計算装置を含むか、協調して又は協働して動作する多数の計算装置にてなるセットを含むか、特定機能(他の場合には汎用である装置上で使用されるソフトウェアパッケージ等)のために使用される計算装置の一部を含むか、あるいは、これらの何らかの組み合わせ又は混合物を含む可能性がある。多数の装置、1つの装置のうちの複数の部分、多数の装置のうちの複数の部分又はこれらの変形物を使用して単一の装置の諸機能を実行することは、コンピュータサイエンスの多くの技術において知られた一般的概念の範囲内にある。本願明細書を一読すれば、当業者は、コンピュータサイエンスの一般的概念を本発明の原理に適用する方法を認識するであろう。このような適用はすべて、本発明の範囲及び精神に含まれる。
【0020】
同じく先に記述したように、“ワークステーション”がいかなる特定の計算装置を含むという特別な必要条件も存在せず、“ワークステーション”は、パーソナルコンピュータか、サーバ上のソフトウェアパッケージか、パーソナルコンピュータ又はサーバ(又はこれらの両方)と協働するハンドヘルドコンピュータか、あるいは、対話型音声応答システムのようなシステムとの電話インタフェースかを含むことが可能である。また、単一のコラボレータに使用される多数のワークステーションが同じタイプでなければならないという特別な必要条件も存在しない。例えば、単一のコラボレータは、ハブ装置にアクセスするための単一のサーバと、ハブ装置への別個のアクセス(又は代替として、ハブ装置の複数の機能のうちのサブセットに対する別個のアクセス)をそれぞれ有する複数のパーソナルコンピュータにてなるセットと、ハブ装置にアクセスするフィールドに存在する人によって使用される複数のハンドヘルドコンピュータにてなるセットとを有する可能性がある。
【0021】
先に記述したように、一般に、ある構成要素が“オペレータ”として説明されている場合には、これは、個人を含むか、特定方法で行動する権限を有する人の集団を含むか、人間である秘書のような、もしくは他者によって行われる要求を転送するか又は集約するか又はスケジュールに入れる機能を有するコンピュータプログラムのような、個人又は人の集団への代理を含むか、あるいはエキスパートシステム又はその他のようなAI(人工知能)プログラムさえも含む可能性がある。ここに説明されたように、オペレータが、オペレータに帰属する命令を発行する能力を有する限り、オペレータが特定レベルの権限又は知能を持たねばならないという特別な必要条件は存在しない。
【0022】
本願明細書を一読すれば、当業者は、コラボレータが取引パートナーの役割も有する可能性のあることと、取引パートナーがコラボレータの役割も有する可能性のあることとを認識するであろう。例えば、製品“B”のコラボレータは、製品“B”をより高いレベルの製品“A”のサブアセンブリ又は部品として使用する複数のコラボレータに対する、当該製品“B”の取引パートナーでもある可能性がある。同様に、製品“A”のコラボレータに対する製品“B”の複数の取引パートナー自体も、製品“B”のサブアセンブリである製品“C”のコラボレータであって、製品“C”の複数の取引パートナーのサービスを使用する可能性がある。このように、潜在的には、あらゆるコラボレータが取引パートナーでもありかつあらゆる取引パートナーがコラボレータでもある可能性がある。
【0023】
個別のコラボレータ110と、個別の取引パートナー120と、ハブ装置130とは、通信システム140を使用して接続される。通信システム140は、送信者から複数の受信者にてなるセットにメッセージを転送することができ、例えば、コラボレータ110からハブ装置130に、取引パートナー120からハブ装置130に、又は、ハブ装置130から複数のコラボレータ110にてなるセットもしくは複数の取引パートナー120にてなるセットのいずれかにメッセージを転送することができる。
【0024】
ある好適な実施形態では、通信システム140は、インターネットのようなコンピュータ通信ネットワークを含む。しかしながら、代替の実施形態では、通信システム140は、イントラネット、エクストラネット、VPN(仮想専用ネットワーク)、ATMシステム、専用又は公開のPSTN(公衆交換電話網)の一部、フレームリレーシステム、又はここに記述された諸機能を実行可能な他の任意の通信技術を含む可能性がある。
【0025】
システムで使用されるメッセージ.
システム100によって実行される業務(ビジネス)の処理及び技術的処理に関連して以下に記述する通り、ハブ装置130は、少なくとも下記のタイプのメッセージを転送する能力を含む。
【0026】
・コラボレータ110が取引パートナー120から取得することを希望する材料及び製品の量及び性質について記述した、コラボレータ110からハブ装置130への定義メッセージ141、
・記録上で取引パートナーが供給可能となっている材料又は製品に対する要求を記述し、好適には量及び期限日を示した、ハブ装置130から複数の取引パートナー120にてなるセットへの需要信号メッセージ142、
・取引パートナーが供給に応じることに同意した材料又は製品の量及び性質について記述した、取引パートナー120からハブ装置130への取引契約信号メッセージ143、及び
・定義メッセージ141には記述されていたが、未だ取引パートナーによって引き受けられていないか、さもなければ取引パートナーから利用可能でない、材料又は製品の量及び性質について記述した、ハブ装置130からコラボレータ110への構成要素欠落メッセージ144。
【0027】
ハブ装置.
ハブ装置130は、複数のコラボレータ110と複数の取引パートナー120とが業務を実行できる多対多システムを提供するように、複数のコラボレータ110と複数の取引パートナー120との間に情報の交換をもたらし、複数のコラボレータ110からの要求事項(requirement)を取引パートナー120による取引契約(commitment)に対して一致させるための、複数の構成要素にてなるセットを含む。
【0028】
ハブ装置130はコラボレータのポータル装置133を含み、上記コラボレータのポータル装置133は、複数の個別のコラボレータのワークステーション111と統合化でき、コラボレータ110からハブ装置130へのメッセージを受信でき、かつハブ装置130から複数の個別のコラボレータ110にメッセージを配信できる。ある好適な実施形態では、コラボレータのポータル装置133は、複数のコラボレータ110と複数の取引パートナー120との間の情報の交換のための複数の異なるソフトウェアパッケージのうちの任意の1つと統合化することができる。コラボレータのワークステーション111がそれぞれ同一又は類似の情報交換ソフトウェアを使用するという特別な必要条件は存在せず、又は、同一のコラボレータ110における多数のコラボレータのワークステーション111が同一又は類似の情報交換ソフトウェアを使用するという特別な必要条件さえも存在しない。
【0029】
同様に、ハブ装置130は取引パートナーのポータル装置134を含み、上記取引パートナーのポータル装置134は、複数の個別の取引パートナーのワークステーション121と統合化でき、取引パートナー120からハブ装置130へのメッセージを受信でき、かつハブ装置130から複数の個別の取引パートナー120にメッセージを配信できる。同様に、ある好適な実施形態では、取引パートナーのポータル装置134は、複数のコラボレータ110と複数の取引パートナー120との間の情報の交換のための複数の異なるソフトウェアパッケージのうちの任意の1つと統合化することもできる。取引パートナーのワークステーション121がそれぞれ同一又は類似の情報交換ソフトウェアを使用するという特別な必要条件は存在せず、又は、同一の取引パートナー120における多数の取引パートナーのワークステーション121が同一又は類似の情報交換ソフトウェアを使用するという特別な必要条件さえも存在しない。
【0030】
ハブ装置130は、すべてのコラボレータ110及びすべての取引パートナー120がグローバルに利用できるその情報の一部を含む。このようなグローバル情報は、個別のコラボレータ110又は取引パートナー120に対する連絡先情報と、典型的には個別のコラボレータ110又は取引パートナー120によって所望されるか又は供給される材料及び製品の説明と、製品の公開された仕様又は試験の必要条件と、取引において一般的に知られているか又はコラボレータ110又は取引パートナー120の任意のサブセットにとって秘密(プライベート)とはみなされていない他の情報とを含む可能性がある。ある好適な実施形態では、ハブ装置130は、公開情報を含むGPTD(グローバルパートナーの取引データベース)135を含んでいる。
【0031】
ハブ装置130はまた、アクセス制御下でのみ利用可能なプライベート情報等の、グローバルには利用可能でないその情報の一部も含む。ハブ装置130は、複数の個別のサプライチェーンのオートマトン装置136にてなるセットを含み、上記サプライチェーンのオートマトン装置136のそれぞれは、特定のコラボレータ110専用のプライベート情報を有するPPTD(専用パートナーの取引データベース)137を含み、上記サプライチェーンのオートマトン装置136のそれぞれはまた、コラボレータ110とその取引パートナー120との間でのサプライチェーンの共同製作(コラボレーション)及び情報交換に関連するプライベート命令であって、同じく特定のコラボレータ110専用のプライベート命令を有する、カスタマイズされたサプライチェーンのコラボレーションソフトウェア138とを含む。
【0032】
図1に示されたように、各個別のサプライチェーンのオートマトン装置136は、すべてのコラボレータ110によって等しく使用可能であるよりもむしろ、選択されたコラボレータ110に固有のものである。しかしながら、代替の実施形態では、特定のコラボレータ110は、アクセス制御又は他の技術を使用して、それの特定のサプライチェーンのオートマトン装置136における情報を再使用する関連したコラボレータ110を用意することができる。例えば、第1のコラボレータ110である“エンガルフ・アンド・ディバウア,USA インコーポレイテッド(Engulf and Devour, USA, Inc.)”が、子会社又は他の系列会社として第2のコラボレータ110である“ミノウ リミテッド(Minnow, Ltd)”を保有していれば、第1のコラボレータ110は、その特定のサプライチェーンのオートマトン装置136における情報を第2のコラボレータ110と共用することを選択することができる。特定の代替の実施形態では、このような共用は、共用する側のコラボレータ110の決定に応じて、共用する複数のコラボレータ110のPPTD137(又はその一部)に限定されるか、もしくは、共用する複数のコラボレータ110のカスタマイズされたサプライチェーンのコラボレーションソフトウェア138(又はその一部)に限定されることが可能である。
【0033】
ハブ装置130は、GPTD135及びPPTD137からの情報を統合化することができ、かつコラボレータのポータル装置133を使用する個別のコラボレータ110と取引パートナーのポータル装置134を使用する個別の取引パートナー120との間に情報の交換を提供することができる、B2B通信インタフェースを含む統合化ソフトウェア139のセット及びアプリケーションミドルウェア145のセットを含む。
【0034】
本願明細書の他の部分及び別の部分は、ハブ装置130の構成要素を含むシステム100の構成要素について、他の詳細及びさらなる詳細を説明している。
【0035】
業務の処理.
図2A及び図2Bは、多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案の方法に係る処理フロー図を示す。
【0036】
方法200は、システム100によって実行される。方法200は逐次的に説明されているが、方法200の諸ステップは、非同期的であれパイプライン式であれ又はその他であれ、複数の別個の構成要素により共同で、又は並列に実行されることが可能である。特に指示のない限り、この説明でステップを列挙した場合と同じ順序で方法200が実行されるという特別な必要条件は存在しない。
【0037】
フローポイント210において、システム100では、方法200を実行し始める準備が整っている。このフローポイントでは、複数のコラボレータ110と複数の取引パートナー120との取引パートナー契約は既に締結され、コラボレータ110及び取引パートナー120が承認され、すべての当事者への予測通知が有効にされる。
【0038】
ある好適な実施形態では、コラボレータ110は、一般に、買い手、複数の買い手にてなるグループ、製造業者、あるいは製品の製造又は販売に携わる類似の存在(エンティティ)である。コラボレータ110は、買い手の役割に関連付けられた、ハブ装置130上のすべての基本的なユーザファンクションにアクセスすることができる。同様に、取引パートナー120(一般に売り手)も、取引パートナーの役割に関連付けられた、ハブ装置130上のすべての基本的なユーザファンクションにアクセスすることができる。“コラボレータ”及び“取引パートナー”という呼称は、特定のトランザクション又は複数のトランザクションにてなるセットにおける役割を示すものであって、その後のトランザクションにおける当事者の役割に対して全く影響するものではないということは注意される必要がある。
【0039】
ステップ215において、コラボレータのオペレータ112は、コラボレータのワークステーション111を使用して買い手予測を生成する。この買い手予測は、次の時間期間の予想されるニーズ、需要データ、及び類似した情報のような様々なパラメータを含むことが可能である。
【0040】
ステップ220において、コラボレータのオペレータ112は、通信システム140を使用して、コラボレータのワークステーション111からハブ装置のワークステーション131に買い手予測を送信する。一般に、買い手予測は定義メッセージ141に含まれる。ある好適な実施形態では、この情報は、複数の取引パートナーが需要信号によって共同製作(コラボレート)できるように、複数の取引パートナーによる利用が常に可能である。買い手予測はまた、コラボレータの予想されるニーズが変化する場合に、コラボレータ110によって変更されることが可能である。
【0041】
ステップ224において、ハブ装置に送信される情報は、グローバルパートナーの取引データベース135と専用パートナーの取引データベース137との間で分離される。コラボレータ110が秘密(プライベート)のものとして保持することを希望する情報は、専用パートナーの取引データベース137内に保持される。公表されることをコラボレータが希望する情報は、グローバルパートナーの取引データベース135内に保持される。
【0042】
ステップ225において、取引パートナーのオペレータ122は、通信システム140を使用して、ハブ装置のワークステーション131からコラボレータのワークステーション111に買い手予測をダウンロードする。一般に、このダウンロードされる情報は、需要信号メッセージ142内に含まれることが可能である。ある好適な実施形態では、取引パートナーのオペレータ122が受信する情報は、グローバルパートナーの取引データベース135内で発見される情報である。買い手予測をダウンロードした後、取引パートナーのオペレータ122又は取引パートナー120に関連付けられた他の人は、そこに含まれた項目及び予測事項(terms and projections)を精査する。
【0043】
ステップ230において、取引パートナーのオペレータ122は“取引パートナーの取引契約”を生成する。取引パートナーの取引契約は、買い手予測に応答する特定タイプの通信である。一般に、この通信は取引契約信号メッセージ143内に含まれ、この通信はまた、取引パートナー120がコラボレータ110への配信を保証する日付及び量を含む。取引パートナーのオペレータ122は、好適には、取引パートナーの取引契約を、買い手予測に所望の方法で応答するその能力の例外事項に集中させることにより、不必要なデータ入力を回避することができる。
【0044】
ステップ235において、取引パートナーのオペレータ122は、取引パートナーのワークステーション121からハブ装置のワークステーション131に取引パートナーの取引契約をアップロードする。
【0045】
ステップ240において、コラボレータのオペレータ112は、ハブ装置のワークステーション131から取引パートナーの取引契約をダウンロードする。
【0046】
ステップ245において、コラボレータのオペレータ112は取引パートナーの取引契約を精査し、これを買い手予測と比較する。
【0047】
ステップ250において、コラボレータのオペレータ112は、取引パートナーの取引契約に含まれた項目に何か固有の問題点があるか否かを決定する。コラボレータのオペレータがいかなる問題点も識別できなければ、方法200はステップ255に進む。コラボレータのオペレータが1つ又は複数の問題点を識別すれば、方法200はステップ265に進む。
【0048】
ステップ255において、コラボレータのオペレータ112は、取引パートナーの取引契約を買い手計画立案システムに入力する。ある好適な実施形態では、買い手計画立案システムはハブ装置のワークステーション131上に存在し、特定のコラボレータ110に関連付けられたトランザクションを記述した記録を記憶する。ある好適な実施形態では、これらの買い手計画立案システムは、コラボレータ110に関連付けられた専用パートナーの取引データベース137の一部である。
【0049】
ステップ260において、取引パートナーのオペレータ122は、買い手予測を取引パートナーの計画立案システムに入力する。ある好適な実施形態では、取引パートナーの計画立案システムはハブ装置のワークステーション131上に存在し、特定の取引パートナー120に関連付けられたトランザクションを記述した記録を記憶する。この取引パートナーの計画立案システムは、取引パートナー120に関連付けられた専用パートナーの取引データベース137の一部である。
【0050】
ステップ265において、コラボレータ110及び取引パートナー120は、共同製作(コラボレーション)を用いた処理の解決を試みる。コラボレータ110と取引パートナー120との間の通信は、ハブ装置130を用いて実行される。
【0051】
他の実施形態では、取引パートナー120によって方法200が開始されてもよい。これらの実施形態では、取引パートナー120が取引パートナー予測を生成し、上記取引パートナー予測はコラボレータ110によって精査される。
【0052】
例外.
図3は、複数のコラボレータ及び複数の取引パートナーの間での多対多の業務上の通信のための方法の処理フロー図を示す。
【0053】
方法300は、システム100によって実行される。方法300は逐次的に説明されているが、方法300の諸ステップは、非同期的であれパイプライン式であれ又はその他であれ、複数の別個の構成要素により共同で、又は並列に実行されることが可能である。特に指示のない限り、この説明でステップを列挙した場合と同じ順序で方法300が実行されるという特別な必要条件は存在しない。ハブ装置130は、一般に、公開された実装に係る産業上の契約(public implementation industrial agreements)を伴うが、方法300に記述された処理はプライベートである。これらの例外処理プロセスは、ハブ装置130内の各関係者にとって一意的でかつプライベートであることが可能である。ある好適な実施形態では、これらの例外処理は、ハブ装置130又はエッジサービス機器に関連付けられたメモリに記憶される。
【0054】
フローポイント310において、システム100では、方法300を実行し始める準備が整っている。このフローポイントでは、コラボレータ110及び取引パートナー120の取引パートナー契約と、買い手予測又は取引パートナー予測(上述)との間に不一致が存在するように、1つ又は複数の例外が既に発生している。例えば、予測の変化が存在するか、コラボレータ110及び取引パートナー120によって生成される予測の差が存在するか、又は予測誤差及び仕入れ過多等の主要な性能の測定基準に差が存在する可能性がある。このステップ及び後続の全ステップはプライベートの処理として特徴付けられ、公開されたものではない。
【0055】
ステップ315では、すべての例外がハブ装置130で精査される。この処理は、計画立案サイクルの間に繰り返して実行可能な手動の処理としてスケジュールに入れられる。一般に、(1週間又は1か月のような)固定された時間期間の間に発生する例外が識別される。
【0056】
ステップ320において、ステップ315で識別された例外が、ハブ装置130からコラボレータ110にダウンロードされる。
【0057】
ステップ325において、関連付けられた複数の計画立案者とともにコラボレータ110及び取引パートナー120は例外を検討し、残りのすべての問題点を解決しようと試みる。この処理は自動化されていないが、ハブ装置130及び通信システム140によって接続されることが可能である。
【0058】
ステップ330において、コンセンサスに到達する。(必要に応じて)予測は調整されてもよい。
【0059】
ステップ335において、上記コンセンサスを詳述する記録が、個々の当事者に関連付けられたPPTD137に記憶される。必要に応じて、追加の調整が実行されてもよい(例えば、取引パートナー予測又は買い手予測を調整する)。
【0060】
発明の一般性.
本発明は、多数のコラボレータ又は多数の取引パートナーに限定されるものではなく、商業活動のためのシステムにおいて異なる役割を担う多数の当事者間でのセキュリティが保たれた多対多通信への一般的な適用可能性を有する。例えば、本発明の実施形態は、下記のアプリケーションの1つ又は複数、もしくは何らかの組み合わせを含む可能性がある。
【0061】
・多数のコラボレータ及び多数の取引パートナーの間での設計データの通信であって、ここで、上記データは、個別のコラボレータ、個別の取引パートナー、又は複数のコラボレータと複数の取引パートナーとの個別の組み合わせペアに対して、セキュリティが保たれかつ別々にされたまま保持されるように意図されている通信。
・多数の配信業者及び多数の受信者の間でデータを複製するか又は使用するためのディジタル権利の通信であって、ここで、上記データは、個別の配信業者、個別の受信者、又は複数の配信業者と複数の受信者との個別の組み合わせペアに対して、セキュリティが保たれかつ別々にされたまま保持されるように意図されている通信。
・第三者のまとめ役(ファシリテータ)のダイナミクス(動き)を伴うインターネット通信。
【0062】
さらに、本発明の好適な実施形態によって使用される、セキュリティが保たれた多対多通信のための技術は、ここに開示された特定のアプリケーション以外のコンテキストにおいても使用可能である。例えば、本発明の実施形態によって使用される、個別のコラボレータ又は取引パートナー用の、セキュリティが保たれかつ別々にされた情報のための技術はすべて、ここに開示された特定のアプリケーション以外の分野に一般に適用可能である。
【0063】
本願明細書を精読すれば、当業者には、本発明の他のアプリケーション及びさらなるアプリケーションが、その最も一般的な形式において明らかとなるであろう。本発明は、過度の実験又はさらなる発明を行うことなく、このような他のアプリケーション及びさらなるアプリケーションに使用可能となるであろう。
【0064】
ここには好適な実施形態が開示されているが、本発明の概念、範囲及び精神に含まれる多くの変形物が可能であり、本願明細書を精読すれば、当業者にはこれらの変形物が明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案のシステムのブロック図である。
【図2A】多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案の方法の処理フロー図である。
【図2B】多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案の方法の処理フロー図である。
【図3】多対多ハブ装置における専用の共同製作のための計画立案のシステムを使用する際に生じる例外を処理する方法の処理フロー図である。
【符号の説明】
【0066】
100…システム、
110…コラボレータ、
111…コラボレータのワークステーション、
112…コラボレータのオペレータ、
120…取引パートナー、
121…取引パートナーのワークステーション、
122…取引パートナーのオペレータ、
130…多対多ハブ装置、
131…ハブ装置のワークステーション、
132…ハブ装置のオペレータ、
133…コラボレータのポータル装置、
134…取引パートナーのポータル装置、
135…GPTD(グローバルパートナーの取引データベース)、
136…サプライチェーンのオートマトン装置、
137…PPTD(専用パートナーの取引データベース)、
138…サプライチェーンのコラボレーションソフトウェア、
139…B2B通信インタフェースを含む統合化ソフトウェア、
140…通信システム、
141…定義メッセージ、
142…需要信号メッセージ、
143…取引契約信号メッセージ、
144…構成要素欠落メッセージ、
145…アプリケーションミドルウェア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの第1のコラボレータワークステーションと、1つ又は複数の第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションとの間の共同製作のための計画立案を促進する装置であって、
上記装置は、グローバルデータベースと専用データベースとを格納するメモリを有するハブワークステーションを備え、
上記グローバルデータベースは、コンピュータネットワークを介して上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのすべてからアクセス可能にされる情報として指定された公開情報を保持し、
上記専用データベースは、機密情報として保護される情報として、又は上記コンピュータネットワークを介して上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのサブセットのみからアクセスされる情報として指定されたプライベート情報を保持し、
上記ハブワークステーションは、上記第1のコラボレータワークステーションと上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションとの間における情報の交換を制御するソフトウェアを有し、上記ハブワークステーションのソフトウェアは、ソフトウェア指定に従って上記コンピュータネットワークを介する上記グローバルデータベース及び上記専用データベースへのアクセスを許可し、
上記専用データベースは、上記第1のコラボレータワークステーションに固有のサプライチェーンオートマトンに含まれ、
上記ハブワークステーションのソフトウェアは上記公開情報から製品の全体的概要を生成し、上記ハブワークステーションのソフトウェアは上記プライベート情報から上記製品固有の概要を生成することを特徴とする装置。
【請求項2】
上記第1のコラボレータワークステーションは、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのサブセットによる上記コンピュータネットワークを介した上記サプライチェーンオートマトンへのアクセスを許可する能力を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
上記ハブワークステーションはさらに、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのすべてからアクセス可能にされる情報として、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのうちの1つ又は複数が指定した情報である、上記グローバルデータベースに格納された追加の公開情報を保持することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
上記ハブワークステーションに格納された1つ又は複数の追加の専用データベースをさらに備え、上記追加の専用データベースのそれぞれは、機密情報として保護される情報として、又は上記コンピュータネットワークを介して上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのサブセットのみからアクセスされる情報として、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのうちの1つ又は複数が指定した情報である追加のプライベート情報を保持することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
上記追加の専用データベースのそれぞれは、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのうちの1つに固有の追加のサプライチェーンオートマトンに含まれることを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
ハブワークステーションにより、1つの第1のコラボレータワークステーションから、1つ又は複数の第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションに利用可能とされる公開情報についての1つ又は複数の指定を受諾するステップと、
上記公開情報を上記ハブワークステーション上のグローバルデータベースに保持するステップと、
上記ハブワークステーションにより、上記第1のコラボレータワークステーションから、機密情報として保護される情報、又は上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのサブセットのみによって共用される情報であるプライベート情報についての1つ又は複数の指定を受諾するステップと、
上記プライベート情報を上記ハブワークステーション上の専用データベースに保持するステップと、
コンピュータネットワークを介した上記第1のコラボレータワークステーションと上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションとの間での情報の交換を、上記ハブワークステーション上のソフトウェアプログラムにより促進するステップとを含み、上記グローバルデータベース及び上記専用データベースへのアクセスは上記ソフトウェアプログラムにより上記2種類の指定に従って許可され、
上記専用データベースは、上記第1のコラボレータワークステーションに固有のサプライチェーンオートマトンに含まれ、
上記ソフトウェアプログラムは上記公開情報から製品の全体的概要を生成し、上記ソフトウェアプログラムは上記プライベート情報から上記製品固有の概要を生成することを特徴とする方法。
【請求項7】
上記第1のコラボレータワークステーションは、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのサブセットによる上記コンピュータネットワークを介した上記サプライチェーンオートマトンへのアクセスを許可する能力を有することを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
上記ソフトウェアプログラムにより、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのうちの1つ又は複数から、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのすべてに利用可能とされる追加の公開情報についての1つ又は複数の指定を受諾するステップと、
上記追加の公開情報を上記ハブワークステーション上の上記グローバルデータベースに保持するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項9】
上記ソフトウェアプログラムにより、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのうちの1つ又は複数から、機密情報として保護される情報、又は上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのサブセットのみによって共用される情報である追加のプライベート情報についての1つ又は複数の指定を受諾するステップと、
上記追加のプライベート情報を上記ハブワークステーション上の1つ又は複数の追加の専用データベースに保持するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項10】
上記追加の専用データベースのそれぞれは、上記第2のコラボレータワークステーション及び取引パートナーワークステーションのうちの1つに固有の追加のサプライチェーンオートマトンに含まれることを特徴とする請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−299865(P2008−299865A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−183542(P2008−183542)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【分割の表示】特願2002−578196(P2002−578196)の分割
【原出願日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【出願人】(304026423)イー2オープン インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】