説明

多数の異なる種の検出方法

【課題】多数の異なる種の検出方法
【解決手段】ポリジアセチレン主鎖などの二次元及び/又は三次元の高分子又は拡張固体配列を使用し、サンプルに接触させてこの配列の蛍光又はリン光の変化を観察し、これらを公知の蛍光又はリン光の変化とそれぞれ比較することによって、異なる種を含む多数のサンプルをスクリーニングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特に医薬品業界で有用なアッセイにおいて、多数の異なる種の検出方法に関する。より具体的には、本開示は、二次元及び/又は三次元の高分子又は拡張固体(extended solid)配列を使用する、好ましくはポリジアセチレン配列を使用する方法を含む。上記配列は、試験するサンプルに接触させて、この配列の蛍光又はリン光を測定し、標準サンプルに接触させた配列と比較する。上記配列は多くの異なる検体に応答して、単一種の検出とは違い、異なる種に対して別々の検出を行う。
【背景技術】
【0002】
ポリジアセチレンは、1,3−ジアセチレンの1,4−付加重合によって二重結合と三重結合が互い違いになった主鎖を有する共役ポリマーである。ポリジアセチレンは概してスペクトルの可視領域をよく吸収するため、青〜黄の範囲の濃い色を呈する。ポリジアセチレンの非線形光学特性には非常に大きな興味が寄せられており、可溶化ポリジアセチレンの溶媒着色(solvo−chromic)特性並びにポリジアセチレンフィルム及び単一結晶の温度着色(thermo−chromic)特性について多数研究されている。ポリジアセチレンの形成には、ジアセチレンモノマーが規則正しく充填されていて重合が生じ得なければならないことがよく知られている。側鎖の充填が主鎖の共役長に影響をおよぼして着色及び発光特性に影響をおよぼし得るということが一般的に認められているようであるが、本発明者らは本明細書中においてこのことに拘束されない。
【0003】
ジアセチレンモノマーは、重合されてポリマーを形成する結晶、液晶、リポソーム及びフィルム等の様々な規則正しい系の形成に使用されている。リポソームは、2本のジアセチレン鎖及び極性頭基を有するモノマー(ホスファチジルコリン、及び、そのアナログ等)から、並びに、1本のジアセチレン鎖を有するモノマーから作られる。リポソームは、UV光又はγ線の照射によって重合することができる。ラングミュア−ブロジェット法によって又は溶媒を除去することによってモノマーフィルムを形成した後、UV光又はγ線の照射によって同様に重合する。モノマー構造、リポソーム又はフィルム形成の条件、及び、重合条件のいずれによっても、ポリジアセチレン主鎖の共役長が変化して、これにより系の色が変化する。加熱すると、上記重合系の有効共役長が、長い形(青及び紫)から短い形(赤及び黄)に変化する。この変化は側鎖の移動によるものであり、加熱されると再度充填される。可溶性ポリジアセチレンは溶媒着色特性を示し、ポリジアセチレンフィルムは溶媒の蒸気に接触すると色が変化する場合が多い。ポリジアセチレンフィルム及びジアセチレン界面活性剤から形成されたリポソームは、pHが変化すると色が変化する場合が多い。フィルム及びリポソームを形成する充填ポリマー配列の場合、共役主鎖から離れた側鎖の構成及び充填に影響をおよぼしている環境が変化すると、共役長が変化して、ポリマーの着色特性及び電気的特性が変化する可能性があるということが認められている。
【0004】
蛍光現象は、系に色を与える吸収特性とは性質が異なる。目に見える色は、その種が吸収する光の波長に関係がある。例えば、その種が主に650nmの光を吸収する場合は青色に見えるが、主に550nmの光を吸収する場合には赤色に見えるであろう。色は、可視領域の光の吸収によって生じる。着色した種の大部分は蛍光を発しない。蛍光を発するためには、系が光の一波長を吸収して別の波長を発光する必要がある。光を吸収すると、系が高エネルギー状態に励起される。その後、様々なメカニズムによって基底状態に戻るが、蛍光を生じるものは少ない。こうした交互の非発光性メカニズムにより基底状態に戻るため、吸収の強い種の多くは蛍光を発さず、どの種が蛍光を発するかを予測することが困難で当業者にとっても明瞭ではない。
【0005】
例えば、拡張共役(extended conjugation)を有する有機系には蛍光を発するものもあるが、多くは蛍光を発しない。
【0006】
ポリジアセチレンは蛍光を発することができる。しかし、蛍光を発することができるかどうかは、ポリマーの構造形態及び構成、特に共役長及び凝集状態、溶液中にあるのか、フィルム中にあるのか、リポソームを形成するのか、あるいは、他の三次元構造を形成するのかに依存する。
【0007】
ポリジアセチレンフィルムは赤又は黄で製造された場合には本質的に蛍光を有し、青で製造された場合には蛍光を発しない(従来の測定による)ということが知られている(非特許文献1)。フィルムのこうした蛍光特性は、フィルムの領域及び欠損の顕微鏡による画像化に使用されている。
【0008】
Ribiらは、ポリジアセチレンフィルムの蛍光を使用する2つのセンサを提案している。1つ目のセンサ(Saulらによる特許文献1及び特許文献2)は、蛍光型の赤いポリジアセチレンフィルムを使用しており、このフィルムには蛍光調節試薬の層が非共有結合で結合していて、この層によって、例えばこの層が発光光を吸収することによって、検体の存在下におけるフィルムの発光の測定値が調節される。このフィルムの蛍光状態はアッセイ中において変化しない、というより、この発光は、蛍光調節剤の作用を受けて隠れたり現れたりする。提案されている2つ目のセンサ(Ribiによる特許文献3)は、特定の組成を有するフィルムを使用して、この組成のフィルムにおける蛍光の変化によって検体を検出するものである。検出方法クレーム中のフィルムは、所定の式(A)(D)(C≡C)LBのジアセチレンモノマーを重合したポリマーフィルムを有し(式中、Aはフィルムをその下の基板に結合するための官能基であり、aは0又は1であり、Cは炭素であり、x及びyは1以上であり、(x+y)は4〜32であり、D及びLは結合基又は連結基であり、Bは特定の検体に結合する特異的結合部である)、いずれのモノマーも一端がその下の基板に隣接していて、もう一端がBを有する(すなわち、このフィルムは単層であり、全てのポリジアセチレン側鎖の末端は、その下の基板に隣接しているか、結合部の中にあるかのいずれかである)。本発明者らの知るところによれば、Ribiもそれ以外の者も、ポリジアセチレンの三次元又は二次元配列を使用して発光を測定することによる多数の化合物の非特異的検出については報告していない。
【0009】
近年、本発明者らは、ポリジアセチレン配列の非蛍光状態から蛍光状態への変化を用いれば、検体に特異的なリガンド、受容体又は基質を組み込んだ配列の発光を測定することによって、検体を選択的に検出できることを発見した。さらに、この変化の度合いは、好適なフルオロフォアを組み込むことによって増強することができる。こうした発見は、本発明者らによる先の特許出願に記載されており(非特許文献2、特許文献4及び特許文献5)、その開示内容を本明細書中に参照する。
【0010】
また、本発明者らは、ポリジアセチレン配列を用いれば化合物logP、経口吸着性及び細胞透過性を評価することができることも発見した。配列の蛍光又はリン光の変化を測定又は検出して、この配列を溶液中で標準化合物又は対照化合物にそれぞれ接触させた場合の蛍光又はリン光の変化と比較する。こうして比較することによって、この化合物の有機/水の分配係数、親油性若しくは経口吸着性、又は、これらの経細胞透過性を評価することができる。また、この方法によれば、化合物とタンパク質又は他の高分子との結合を調べることもできる。これらの発見は、本発明者らによる先の特許出願に記載されている(非特許文献3、2003年4月23日出願の特許文献6、及び、国際特許)。
【特許文献1】米国特許第5415999号
【特許文献2】米国特許第5618735号
【特許文献3】米国特許第5622872号
【特許文献4】国際特許WO00171317
【特許文献5】米国特許出願第S.N.09/811538号
【特許文献6】米国特許出願第S.N.10/420807号
【非特許文献1】Yasuda Aら, Chem. Phys. Lett., 1993, 209(3),281−286
【非特許文献2】Reppy M.A., Sporn S.A., Saller C.F., “Method for detecting an Analyte by Fluorescence”
【非特許文献3】Reppy M.A., Saller C.F., “Method for Evaluating Drug Candidates”
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の開示内容により、化学物質が二次元及び/又は三次元の高分子又は拡張固体配列の蛍光又はリン光に及ぼす影響を測定することによって、この化学物質を非特異的に又は別々に検出するための物質及び方法が提供される。「別々に検出する」とは、1つの特定種に対して選択的にというのではなく、多数の種を検出することを指す。より具体的には、本発明の開示内容により、薬剤の候補を評価するためのスクリーニングアッセイにおける化合物の検出が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の開示内容により、
異なる種を含む多数のサンプルをスクリーニングする方法であって、
ポリジアセチレン主鎖の三次元配列若しくはポリジアセチレン主鎖の二次元配列のいずれか、又は、その両方を、評価するサンプルに接触させること(上記配列は別々の検出が可能である):
上記配列の蛍光又はリン光の変化を検出すること:並びに、
あらかじめ調べておいた配列の蛍光又はリン光の変化と上記変化とを比較して、サンプル中に存在する種を決定すること:を含む
ことを特徴とする方法が提供される。
更なる改良形態において、検量線との比較によって、上記種の濃度を決定することができる。
【0013】
本開示の一実施形態における二次元及び三次元配列は、ポリジアセチレン主鎖を含む。上記配列は、前駆体であるジアセチレン配列の重合により調製することができる。ジアセチレン前駆体の二次元及び三次元配列は、ジアセチレン以外の種を含んでいてよい。
【0014】
上記実施形態におけるポリジアセチレン主鎖は、公知であるので、その詳細を本明細書中に記載する必要はなく、オリゴマー(3つ又はそれ以上のモノマーの反応による)からポリマーであってよい。例えば、Charychらによる米国特許第6001556号を参照する。その内容は本明細書中に参照する。
【0015】
この実施形態において、ポリジアセチレンはジアセチレンの三次元又は二次元配列を重合することによって形成される。上記配列は、天然又は非天然リン脂質、コレステロール、脂質、タンパク質、及び、荷電した水素結合種を含む他の種等のジアセチレンではない種を含んでいてよい。また、上記配列は、ジアセチレンではない別の種、及び、多数のジアセチレン種を含んでいてもよい。
【0016】
また、規則正しい頭基を有する側鎖は、典型的には、ポリジアセチレン主鎖に結合している。典型的には、頭基は極性を有する。
【0017】
ある実施形態による配列は、ジアセチレンモノマー配列の重合により形成することができる。典型的なモノマーは、極性頭基を有し、尾部を1つ又は多数有するジアセチレン型界面活性剤である。より典型的には、極性頭基を有し、尾部を1つ又は2つ有するジアセチレン型界面活性剤が使用される。一本鎖ジアセチレン種の両端に極性頭基があってもよい。本開示による実施形態は、任意の特定のジアセチレン型界面活性剤、尾部構造又は極性頭基には依存せず、非蛍光型ポリジアセチレン、又は、発光規模の異なる別の蛍光型に転換され得る蛍光型ポリジアセチレンを重合により生成し得る任意のジアセチレンモノマーと共に使用することができる。
【0018】
頭基として典型的に使用される材料は、次のものを含むが、これらに限定されない:カルボン酸類、カルボン酸塩類、アミド類、エタノールアミド、アミン類、アンモニウム類、イミン類、イミド類、アルコール類、カルバミン酸塩類、炭酸塩類、チオカルバミン酸塩類、ヒドラジド類、ヒドラゾン類、リン酸塩類、ホスホン酸塩類、ホスホニウム類、チオール類、硫酸塩類、スルホン酸塩類、スルホン酸類、スルホン酸アミン類、スルホンアミド類、アミノ酸類(グルタミン酸塩及びグルタミンを含む)、ペプチド類、ニトロ官能部位、炭水化物、コリン、エチレングリコール、エチレングリコールオリゴマー、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールオリゴマー及びポリプロピレングリコール、並びに、これらの併用。
【0019】
配列を支持体表面に固定又はアンカリングする場合には、この性質を実現できるように脂質の尾部及び/又は頭基を選択することができる。
【0020】
二次元及び三次元配列は、任意の数の形式に製造することができる。リポソームは、製造することができる好適な三次元配列形式のうちの1つである。リポソームは、多数の異なるサイズ及び種類のものを形成することができる。例えば、リポソームとして、単純な二層構造のものを形成することができる。また、リポソームは玉ねぎ型構造の多層型であってもよい。これらはサイズが様々であってもよい。他の好適な三次元形式は、細管、チューブ、リボン及び繊維である。製造することができる好適な二次元配列形式は、フィルムである。フィルムは単層、二層又は多層であってよい。
【0021】
多くの他の形のものを製造することもできる。形成できる他の形には、ラメラ(Rhodesら, Langmuir, 1994, 10, 267−275)、中空細管及びひも(Frankelら, J. Am. Chem. Soc., 1994, 116, 10057−10069)、リボン、結晶、リオトロピック性及び屈熱性の液晶相、ゲル及び非晶質構造がある。これらの集合物は固定されると、ひとまとまりになって大きな構造体を形成することができる。
【0022】
また、ポリジアセチレンは、繊維が集まった網目構造を有する蛍光型ゲル及び非蛍光型ゲルの状態に形成することもできる。ポリジアセチレンは、無機クレイ層を含む複合材料の形成において使用することができる。ジアセチレン又はポリジアセチレンのフィルム配列は、独立した状態で、又は、ガラス、セラミック、ポリマー、紙、金属若しくは他の表面上に支持された状態で使用してもよい。上記支持体は、ナノ多孔質膜及びミクロ多孔質膜を含む(が、これらに限定されない)多孔性であってよい。ジアセチレンコーティングをガラス、セラミック、ポリマー、紙、金属又は他の表面上に型取って光重合することによって、上述のポリジアセチレン配列を作成してもよい。
【0023】
ジアセチレン及びポリジアセチレンのリポソーム又は他のコロイド構造は、以下を含む(が、これらに限定されない)固体に付着させてよい、又は、支持されていてよい、又は、吸収されていてよい:ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、セルロースエステル、ナイロン、並びに、例えばテフロン(登録商標)(テトラフロオルエチレンのポリマー)、パーフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフロオルエチレンとパーフルオロアルコキシの共重合体、テトラフロオルエチレンとエチレンの共重合体、クロロトリフロオルエチレンのポリマー、及び、クロロトリフロオルエチレンとエチレンの共重合体といったポリフルオロカーボン等のポリマー;シリコンチップ;ビーズ;フィルタ及び膜;ガラス;金;シリカ;セファデックス;セファロース;ポリアクリレート及びポリアセトニトリル等の多孔性又は膨張性の固体;並びに、ゾルーゲル。ジアセチレンリポソーム及びフィルム配列の場合、これらは、固体支持体に組み込んだ後、又は、固体支持体に付着させた後に重合することができる。
【0024】
固体に支持されたポリジアセチレンの一実施形態は、ナノ多孔質膜上の配列の状態である。本発明者らは、ジアセチレンリポソーム及び他のコロイド構造を、100、200及び400nmの膜を含む膜の中に押し込む及びその上に押し出すことにより光重合すると、非蛍光型ポリジアセチレンを作成できることを発見した。こうしてコートした膜は、室温において、空気中で、かつ、光に当てても、少なくとも12か月間は安定である。ポリジアセチレン配列コートは、磨耗に対してある程度抵抗性がある。ポリジアセチレン配列は、試験化合物を含む溶液に接触させる等、環境を変化させることによって、非蛍光型から蛍光型に、又は、ある蛍光型から発光規模の異なる別の蛍光型に、又は、蛍光型から非蛍光型に変換することができる。言いかえれば、配列の蛍光は、試験サンプルに接触させることによって消光する又は増強される。
【0025】
ナノポーラス膜は、次のものを含む多くの材料で製造でき(アルミナ、例えばテフロン(登録商標)(テトラフロオルエチレンのポリマー)、パーフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフロオルエチレンとパーフルオロアルコキシの共重合体、テトラフロオルエチレンとエチレンの共重合体、クロロトリフロオルエチレンのポリマー、及び、クロロトリフロオルエチレンとエチレンの共重合体といったポリフルオロカーボン;ナイロン、ポリカーボネート、セルロース、セルロースエステル、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びガラス)、孔サイズは様々である。固体に支持されたポリジアセチレンの調製については、典型的な孔サイズが約600nm以下の上記膜のうち、任意の種を使用することを考慮できる。マイクロタイタープレートを使用することができるが、これは、ウェル底にナノポーラス膜が使用されていてよく、ウェル底はジアセチレン若しくはポリジアセチレン配列であらかじめコートされ、又は、in situにおいてジアセチレン配列でコートされ、重合されていてよい。
【0026】
一例として、ジアセチレンの二次元及び三次元構造は、UV光又はγ線によって光重合されて、極大吸収が500〜800nm、典型的には600〜750nmであって、青〜紫色であるような、共役長が長くて整ったポリジアセチレンを生成する。光重合によって非蛍光型が主に生成し、バックグラウンドに対して全体的に弱い蛍光を発する。「非蛍光型」は、本明細書中において、500nmより大きな蛍光シグナルを示す、全体的に弱い蛍光を有する上記ポリマーを指し、この値は、バックグラウンドの約1〜3倍でしかなく、対応する蛍光型の値より小さい。典型的には、「非蛍光型」は、500nmより大きな蛍光を発光し、この値は、対応する蛍光型のよりも少なくとも約10%、典型的には少なくとも約50%は小さい。ジアセチレンの二次元及び三次元配列には、光重合されると蛍光型のポリジアセチレンを生成するものもある;これらは、試験化合物との相互作用により、発光が元の値と異なるような、すなわち元の値より弱い又は強いような蛍光型へと配列が変化する場合には、依然アッセイで使用できる。また、配列を加熱、又は、化学物質に接触させることによって、ポリジアセチレンを蛍光型に変換してもよい。
【0027】
本明細書中に記載される用途において、溶液中でポリジアセチレン配列を化合物に接触させると、蛍光が減少又は増大し得る。上記配列は、1つの化合物を特異的に標的とするのではなく、多様な化合物に対して広範囲に応答するように作成される。先の研究においては、他と異なる蛍光を発光して異種に応答し、これにより、特定の物質をターゲティングするように、又は、特定の特性を有する化合物を識別するように、ポリジアセチレン配列を設計・調製した。本明細書中では、様々な化合物の存在(別々、又は、混合物として)に無差別に応答して蛍光発光が変化するように、配列を設計・調製している。これは、膨大な数の様々な化合物のスクリーニングを目的とする可能性のあるスクリーニングアッセイにおいて、化合物検出用の配列の有用性にとって重要である。本開示によれば、上記方法は、典型的には、少なくとも5つの異なる化合物、より典型的には少なくとも約20の異なる化合物、さらに典型的には少なくとも約100の異なる化合物、さらにまた典型的には約1000以上の異なる化合物のスクリーニングにおける使用を目的とする。
【0028】
蛍光型のポリジアセチレンの蛍光は、波長が300〜600nmの光によって励起することができ、極大値を1つ又は2つ有する約500nmより大きく広い蛍光からなるが、本開示はこうした特質に拘束されない。
【0029】
蛍光発光の上昇は、共役長の短いポリジアセチレン主鎖の数の増加、又は、共役長の長いポリジアセチレン主鎖の減少、又は、主鎖の集合の変化、又は、これらすべての因子及び他の因子の組み合わせのいずれかに起因するようであるが、本明細書中において本発明者らはこのことに拘束されない。蛍光の相対的変化は大規模であってよく、この移動の際にUV/VIS吸収スペクトルにおいて測定された相対的変化より大きくてよい。このことは、蛍光は、リポソームにおける変化に対して、直接的な着色応答よりも感度の高い手段を提供できるということを意味する。このように感度が高いことによって、比色定量検出が単に十分でないような多くの領域において有用な新規の蛍光検出方法が得られる。これらは、創薬アッセイを含む。フィルムについて、ポリジアセチレンの蛍光型/非蛍光型特性は、検出手段として使用することができ、かつ、これにより、固定された感知系において比色定量検出と比較して感度が増強されるであろう。また、蛍光検出は、基本骨格の感知において、比色定量検出には透明な支持体(例えば石英ガラス又はUV/VIS透明プラスティック)が必要であるのに対し、不透明な支持体を使用することをも可能にする。
【0030】
更なる実施形態において、上記配列は他の蛍光種を組み込んでいてもよい。これらの他のフルオロフォアは、有機の、生物学的な、無機の又はポリマーの化合物、複合体又は粒子であってよい。これらは上記配列の表面に付着していてよい、又は、その中に組み込まれていてよい。フルオロフォアの多くは親油性で、リポソームのアルキル領域の中に組み込まれることが期待されるものであり、それ以外は、極性又は荷電していて、最終的には頭基領域/水の界面又は水溶液中にあることが期待される。フルオロフォアは、自身が非蛍光型から蛍光型に変化することにより、ポリジアセチレン配列の蛍光の変化の大きさを増強することができる。また、これらのフルオロフォアの蛍光は、フルオロフォアの蛍光がポリジアセチレンの変化の影響を受けない場合は内部標準として、又は、フルオロフォアの蛍光が変化する場合は変化の補足手段として、上記変化の間に観察することができる。また、配列全体の蛍光を変化させる励起状態エネルギー移動過程に供されると、量子収量を増加させ得るフルオロフォアもある。
【0031】
例えば、添加されたフルオロフォアは、光学的及び/又は電子的にポリジアセチレンポリマーと相互作用してよい。フルオロフォア及び配列が光学的/電子的に相互作用できる方法には、下記を含んでいくつかあるが、これらに限定されない:
(1) 配列の蛍光を吸収するフルオロフォアによる方法、又は、フルオロフォアの蛍光を吸収する配列による方法。
(2) 励起光を吸収して励起され、その後エネルギーを励起状態からポリジアセチレン配列に移して、蛍光を発させるフルオロフォアによる方法。この方法は、共鳴エネルギー移動(RET)として、かつ、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)として知られている。このRET法は、ポリジアセチレン蛍光に、フルオロフォアの時間減衰特性を付与することができる。
(3) 励起光を吸収して、エネルギーを励起状態からフルオロフォアに移してフルオロフォアに蛍光を発させる蛍光型のポリジアセチレン配列による方法。このRET法により、系の有効ストークスシフトが増大し得、かつ、全体的な量子収量が増加し得る。
(4) 電子を配列に移すフルオロフォアの励起状態による方法、又は、電子をフルオロフォアに移す配列の励起状態による方法。この方法は光誘起電子移動(PET)として知られている。
(5) フルオロフォアの蛍光に必要な励起光を吸収する配列による方法、又は、配列の蛍光に必要な励起光を吸収するフルオロフォアによる方法。
(6) 配列の蛍光を消光させるフルオロフォアによる方法。
(7) フルオロフォアの蛍光を消光する配列による方法。
【0032】
ポリジアセチレン配列にフルオロフォアを添加することによって、アッセイ中に配列の蛍光変化の大きさを増大させることができ、従って、アッセイ感度を増大させることができる:さらに、検体によって引き起こされたポリジアセチレン配列における第二の変化尺度として、アッセイ中にフルオロフォアの蛍光を観察することもできる。
【0033】
配列の蛍光は、キュベット及び光ファイバー付属品を備えた蛍光計、プレートリーダ、携帯リーダ、蛍光顕微鏡、CDCカメラ及び眼を含むがこれらに限定されない、従来公知の任意の蛍光測定設備で読み取ることができる。この感知方法は、ハイスループットスクリーニング用のマルチウェルプレート型において容易に使用され得る。
【0034】
アッセイにおける化合物の非特異的又は別々の検出についてのポリジアセチレン三次元又は二次元配列の使用例として、創薬及び薬を開発するための用途の例を以下に示す。
【0035】
上記に例示した用途の多くは、潜在的な新薬/候補薬を得るためにスクリーニングする化合物群のADME(すなわち、吸収、分布、代謝、排出)特性の測定に関連する。特定の治療対象に対して有効な化合物の多くは、ADME特性に関して問題があるためにはじかれる。有力候補を治療薬剤から除外する3つの欠点は、候補薬の水溶解性が不十分であること、細胞膜を通過できないこと、及び、血清タンパク質に対する結合親和性が強いことである。従って、製薬会社は、創薬過程においてこれらの特性を早い時期に検討する傾向が大きくなってきている。薬様特性について化合物をスクリーニングするための、フィルタ又は膜を通過した後で溶液中に化合物が存在するかどうかを検出する方法を要するいくつかの異なるアッセイが開発されている。
【0036】
以下に示す用途例は、化合物の人工生体膜支持フィルタの透過性(生物学的利用能の基準として)、化合物溶解度、及び、化合物のヒト血清アルブミンへの結合を測定するためのアッセイにおいて化合物を非特異的に検出する、三次元及び二次元ポリジアセチレン配列調製物の使用を示す。これらの特性を測定するためのアッセイは、製薬産業全体にわたって適所にあるが、現行法は深刻な問題を伴うためにあまり有用ではない。これらのアッセイでは、既知の化合物を様々な試験条件下で添加し、ろ過膜又は人工バイオミメティック膜を透過した、又は、タンパク質に結合していない状態のままである化合物の濃度を測定する。濃度を測定するだけで化合物の同一性が分かるが、この濃度測定は、濃度依存的な化合物濃度の測定、又は、単に特定濃度しきい値の検出のいずれかである。この方法は現在、UV吸収測定によって多くの化合物について実施されている。しかし、これは時間と労力のかかるLC−MS等の測定法を必要とするため、あまり多くの化合物には使用できない(〜20%)。更に、UV吸収測定が可能な場合であっても、化合物濃度の測定に最適な波長を決定するにはUV吸収を完全に走査する必要があるため、この工程には、この用途において記載されるような蛍光測定よりも時間がかかる。本明細書中に記載される方法はこの問題に取り組み、HTS化合物のスクリーニングを顕著に容易にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
下記例は本開示の理解を更に容易にするためのものであり、本開示はこれらに限定れさない。
【実施例1】
【0038】
ポリジアセチレン配列を使用して化合物を検出するための透過性アッセイの一例は以下のとおりであろう。
【0039】
1. 既知濃度の特定化合物を、96ウェル又は384ウェル2段マイクロタイタープレートの上部チャンバーに添加する。上部チャンバーの底は透過性人工膜からなり、化合物はこれを通って、三次元又は二次元ポリジアセチレン配列を含む受用ウェルの入った下段に入ることができる。
2. 適切な時間インキュベートした後、2つのプレート段を分け、標準マイクロタイタープレートリーダ内の配列の蛍光発光を測定して、かつ、標準液に接触させた配列の発光、又は、アッセイ開始前に測定した配列の発光とこの発光とを比較することによって、下段の化合物の量を定量する。検量線を使用して化合物の濃度を決定することができる。
【実施例2】
【0040】
ヒト血清アルブミン(HSA)結合アッセイにおいてポリジアセチレン配列を使用する例は以下のとおりである。
【0041】
1. 既知濃度の特定化合物を、ヒト血清アルブミンを含む96ウェル又は384ウェル2段マイクロタイタープレートの上部チャンバーに添加する。上部チャンバーの底は微小孔膜からなり、化合物はこれを通って、三次元又は二次元ポリジアセチレン配列を含む下段のプレート受用ウェルに入ることができる。
2. 適切な時間インキュベートした後、マイクロタイタープレートを短時間遠心分離して、(上部チャンバー内に入っている)HSAに結合した化合物を遊離の化合物から分け、三次元又は二次元ポリジアセチレンアレイを入れた下部チャンバーに集める。この例の変形形態において、アレイは遠心分離工程の後に添加されてもよい。2つのプレート段を分け、標準マイクロタイタープレートリーダ内の配列の発光を測定し、標準液に接触させた配列の発光、又は、アッセイ開始前に測定した配列の発光とこの発光とを比較することによって、下段の化合物の量を定量する。検量線を使用して化合物の濃度を決定することができる。
【実施例3】
【0042】
化合物溶解度アッセイにおいてポリジアセチレン配列を使用する例は以下のとおりである。
【0043】
1. 既知量の化合物を多量のバッファーに添加する。この混合物を設定した時間震盪した後、フィルタでろ過して、溶解していない化合物を捕らえる。ろ液を受けるチャンバーの中に三次元又は二次元ポリジアセチレン配列を入れる;あるいは、配列をろ過工程の後に添加する。このアッセイは、別の96ウェルプレートの中に集めたろ過化合物の入った96ウェルフィルタプレートの中で実施してもよい。
2. 配列の発光を測定して、かつ、標準液に接触させた配列の発光、又は、アッセイ開始前に測定した配列の発光とこの発光とを比較することによって、溶解した化合物の量を定量する。検量線を使用して化合物の濃度を決定することができる。
【実施例4】
【0044】
複数の薬及び薬状化合物に対して相対的に無差別に応答するポリジアセチレンリポソームの一例を本明細書中に記載する。試験化合物の群は次のものからなる:アミオダロン(AMIO);クロファジミン(CLOF);ピモジド(PIM);テルフェナジン(TERF);トリフルプロマジン(TRIF);クロルプロマジン(CPZ);β−エストラジオール(ESTR);フラボン(FLAV);ケトプロフェン(KETO);フロセミド(FURO);ヒドロコルチゾン(HCOR);プロカインアミド(PROC);シメチジン(CIM);ヒドロクロロチアジド(HCHL);及び、テトラサイクリン(TCYC)。
【0045】
リポソームは、10,12−ペンタコサジイン酸(pentacosadiynoic acid)(PDA:GFS Chemicals社)から、2.0mM HEPESバッファー(pH7.4)中に導入した5% BODIPY(商標)TRカダベリン(1)(モレキュラープローブス社)を使用して調製し、約254nmのUV光(0.4J/cm)で重合した。黒色ポリスチレン384ウェルプレートのウェルにリポソーム溶液4μL、10mMリン酸ナトリウムバッファー32μL(pH6.5)、及び、試験化合物溶液4μL(DMSO中で5mM)又はDMSO(対照ウェル中に)を入れて、3通りのサンプルを得た。プレートを室温で1時間震盪した後、覆った状態で1時間おき、675nm、642nm及び572nm(470nmの励起)におけるリポソームの発光を読み取った。チャート1は、化合物に接触させたリポソームの発光、及び、対照ウェルの発光を示す;化合物に接触させたリポソームの発光は、化合物群の間で構造が多様であるにもかかわらず全ての場合において、(バッファー及びDMSOにのみ接触させた)対照リポソームの発光に比べて著しく低かった。試験化合物は、異なる官能基及び分子量を有する、正、中性及び負に荷電した化合物を含む。
【0046】
チャート1:50μM試験化合物溶液及びブランク(REF)溶液に接触させたPDA/1リポソームの発光の平均値
【0047】
【表1】

【0048】
次の例中に記載されるような環境モニタリングにおいて、これらの材料及び方法を使用することができるであろう。
【実施例5】
【0049】
三次元又は二次元ポリジアセチレン配列を、有機溶媒の蒸気を含む空気に接触させる。配列の蛍光は、空気/蒸気の混合物に接触させると変化し、これは、多様な蒸気についても、また、蒸気混合物に接触させた場合にも同様であろう。蛍光の変化は、空気中に蒸気が存在することを示すが、必ずしもこれらを識別するものではない。
【実施例6】
【0050】
三次元又は二次元ポリジアセチレン配列を、化学物質(例えば有機溶媒、重金属、有機金属複合体、無機化合物など)を含む水サンプルに接触させる。配列の蛍光は、空気/化学物質に接触させると変化し、これは、多様な溶媒についても、また、空気/化学物質の混合物に接触させた場合にも同様であろう。蛍光の変化は、水中に化学物質が存在することを示すが、必ずしもこれらを識別するものではない。
【0051】
さらに、開示内容は、発明の好ましい実施形態のみを示し、説明するものであるが、上述の通り、本発明は種々の他の組み合わせ、変更及び環境において使用できるものであって、ここに表された発明の概念を逸脱しない範囲で、上記の教示及び/又は関連する技術のスキル若しくは知識と相応する改変又は変更ができることは理解されるはずである。更に上述の実施形態は、本発明者らの知る最良の形態を説明することを意図したものであり、また当業者が本発明を上記の通り、又は、本発明の特定の用途又は使用によって要求される種々の変更を伴う他の実施形態において利用できるよう意図したものである。従って、本記載は、本発明を本明細書中に開示された態様に限定することを意図しない。更に添付の請求の範囲は、代替可能な別の実施形態をも含むものとして解釈されるよう意図する。
【0052】
本明細書中に記載する全ての出版物及び特許出願を本明細書中に参照するが、本明細書中において、いずれの出版物又は特許出願もそれぞれ個々に示して参照により組み込む。矛盾がある場合には、本開示が優位である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる種を含む多数のサンプルをスクリーニングする方法であって、
ポリジアセチレン主鎖の三次元配列若しくはポリジアセチレン主鎖の二次元配列のいずれか、又は、その両方を、評価するサンプルに接触させること(前記配列は別々の検出が可能である):
前記配列の蛍光又はリン光の変化を検出すること:並びに、
あらかじめ調べておいた配列の蛍光又はリン光の変化と前記変化とを比較すること:を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記スクリーニングは、サンプル中の種の吸収、分布、代謝又は排出特性の少なくとも1つの評価を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スクリーニングは、サンプル中の種の膜透過性の検出を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スクリーニングは、溶解度の測定を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スクリーニングは、タンパク質への化合物の結合を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タンパク質は、ヒト血清アルブミンを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも約5つの異なるサンプルをスクリーニングする
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも約20の異なるサンプルをスクリーニングする
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも約100の異なるサンプルをスクリーニングする
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも約1000の異なるサンプルをスクリーニングする
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記配列は、リポソーム溶液、チューブ、細管、繊維又はリボンの形式での三次元配列を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ポリジアセチレンの蛍光の減少を測定する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ポリジアセチレンの蛍光の増加を測定する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
三次元又は二次元ポリジアセチレン配列はフルオロフォアをさらに含み、ポリジアセチレン配列の蛍光の変化を観察する
ことを特徴とする請求項1、11、12又は13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
三次元又は二次元ポリジアセチレン配列はフルオロフォアをさらに含み、フルオロフォアの蛍光の変化を観察する
ことを特徴とする請求項1、11、12又は13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記配列は、更なるフルオロフォアを含まない
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
蛍光の変化は、波長が550nmより短い光に接触させて発光を測定することによって検出される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
蛍光の変化は、波長が450〜500nmの光に接触させて発光を測定することによって検出される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記配列は固体支持体の上に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記固体支持体は多孔質膜である
ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記配列は支持されていない
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
サンプルに透過膜を通過させ、膜を通過した材料の量を測定することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記配列は非多孔質支持体の上に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2008−509402(P2008−509402A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525067(P2007−525067)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/028082
【国際公開番号】WO2006/017821
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(502343780)アナリティカル バイオロジカル サービシーズ インク (2)
【Fターム(参考)】