多機能インサート
多機能インサート、特に、空間的に膨らんだ両縁(6)と圧縮された中央部(7)とを含む空間的形状に形成された少なくとも1層のフラットな材料からなる固定インサート(1)からなる多機能インサートであって、少なくとも1つの補足搬送手段(2)および/または補足包装手段(3)を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多機能インサート(insert)、特に、膨らんだ両縁と圧縮された中央部とを含む空間形態に適合される少なくとも1層のフラットな材料からなる多機能インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、製品の運送中に当該製品のパッケージ内における位置を固定して当該製品を保護することを可能にする様々な固定システムが知られている。
【0003】
前記固定システムとして、空間的に膨らんだ両縁と圧縮された中央部とを含む固定インサートの態様で空間形態に形成される複数層のフラットな材料からなる固定インサートが知られている。前記中央部の個々の層は圧力または他の接続手段により互いに接合されている。個々の層は、たとえば、糸または線状の材料によって互いに縫い合わされている。
【0004】
最もシンプルなバージョンにおいて、固定インサートは一対のローラを通過した後に圧縮される中央部を含む。したがって、前記中央部は圧力および圧縮された部材の個々の層の形状記憶によってのみ接続されている。
【0005】
米国特許3,6555,000は、ロールから解かれたフラットな部材の一対のストリップからなる固定インサートを記載している。両ストリップは製造装置に引き込まれ、膨らんだ縁の部分が形成される方法で巻きつけられる。前記製造装置をさらに進むと、前記新しく形成された固定インサートの中央部分は互いに重複する部分を有する一対の歯車を通過する。前記歯車は次の方法で中央部を形成する:前記中央部を圧縮して前記歯車から生じる圧力接合によって前記中央部の個々の層が接続される。
【0006】
同様の固定インサートは欧州特許0414849にも開示されている。固定インサートの空間配置は同様であるが、圧力接合により形成された中央部がミシン目により補強されており、個々の層の接続が強化されている。
【0007】
欧州特許0831991は前述した固定インサートと構造的に極めて近似した固定インサートに関するものであり、中央部が周辺に沿って互いにシフトした複数のセグメントを含む一対のホイールによって次の方法で形成される点において異なる:固定インサートが通過した後、形づくられた中央部は部材が切開された複数の凹部を含み、固定インサート全体の安定性が大幅に増加する。
【0008】
前述したように、先行技術はほぼ同じ空間配置を有する多くの固定インサートを示しており、これらは中央部のデザイン、特に中央部の個々の層の接続のデザインにおいてのみ相違している。
【0009】
先行技術において不利な点は、固定インサートが搬送ボックスの内側の空間を充填し、かつ、衝撃を緩衝して荷造りされた搬送商品を固定することしか使用されないことである。
【0010】
本発明の目的は、様々な搬送商品の搬送において他の多数の機能を備えた固定インサートを得ることである。
【発明の概要】
【0011】
多機能インサート、特に、(固定インサートは少なくとも1つの補足搬送手段および/または補足包装手段を含むとする本発明の原理に従って)空間的に膨らんだ(raised)両縁および圧縮された中央部を含む空間的形状にアレンジされた少なくとも1層のフラットな材料からなる多機能シートによって、前述の不利な点はほとんど解消され、かつ、前述した目的は実現される。
【0012】
最も一般的な実施例において、中央部の少なくとも2つの層が圧力および/または他の接続手段によって互いに接続されている。補足搬送手段はある情報を運ぶのに最適である。補足包装手段は補足包装の別の特徴を有利に発揮する。
【0013】
補足搬送手段および/または補足包装手段は、接着剤および/または糸(またはワイヤ)による継目および/または圧縮凹部により固定インサートに有利に取り付けられている。
【0014】
固定インサートはフラットな材料のディスクまたはシートからなる。基礎となる材料が製造装置に引き込まれ、かつ、膨らんだ両端が形成される方法で折り曲げられるか、圧縮されるか、または絞られる。補足搬送手段および/または補足包装手段は製造の過程で固定インサートに取り付けられる。
【0015】
最も効果的な変形例において、補足搬送手段および/または補足包装手段は固定インサートの中央部に取り付けられる。特に、この場合、前記固定インサートの中央部分の個々の層が接合される方法と同じ方法で補足搬送手段および/または補足包装手段が前記固定インサートに取り付けられると有利である。この配置は製造装置を一度通過するだけで前記固定インサートを製造することを可能にする。
【0016】
補足搬送手段および/または補足包装手段が防食用の成分および/または帯電を防止する成分および/または包装商品の表面を保護する別の成分を含んでいると都合がよい。これにより多機能インサート全体の機能の特徴が大幅に向上する。
【0017】
最も有利になるのは、補足搬送手段および/または補足包装手段の基礎となる材料が紙、プラスチック、織布、不織布またはナノ織物(nano-textile)の場合である。
【0018】
補足搬送手段が接着テープの場合、さらに有利となる。最も有利な実施例において、補足搬送手段は水に濡れることができる接着剤を含む接着テープである。また、補足搬送手段および/または補足包装手段が複数層からなる場合も有利である。
【0019】
有利な実施例において、補足包装手段はプラスチックホース(plastic hose:プラスチック製(柔軟)葉鞘)からなる。これにより基本的な固定インサートの効率を上げることができる。同時に、例えば、固定インサート上に様々なタイプのポケットを形成し、搬送商品を当該ポケットに入れ、標準的なパッケージ内における搬送商品の安定および保護を向上させ、副次的に、空気湿度からの保護を向上することができる。
【0020】
有利な実施例において、補足搬送手段および/または補足包装手段は間欠的に固定インサートに取り付けられている。補足搬送手段および/または補足包装手段が広告または企業メッセージとなる情報を含んでいる場合、大変有利である。
【0021】
本発明による多機能インサートのデザインの全ての変形例は主に、現在、搬送商品の空間安定性および衝撃保護のみに使用される通常の固定インサートの機能的有用性を向上させる。
【0022】
本発明による多機能インサートは、絞られた紙の固定インサートの製造においてその表面に何か取り付けることは不可能である、とする技術的先入観を解消する。
【0023】
本発明に基づく多機能インサートは、例えばシンプル、安価、かつ、ほぼ自動化された機械的方法によって、インサート上に搬送商品の購入者の個別の情報または広告メッセージを付加することを可能にする。情報としては、例えば、バーコードや国際的に標準化された商品の取り扱いに関するマークの形態でもよい。この方法によれば、効果的かつシンプルな方法でパッケージ全体の機能的価値が大きく増加する。
【0024】
包装システムにおいて防食用の成分または帯電を防止する成分を適用すること、または、その他の搬送商品の表面を補足的に保護するものも有益である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明は図面を用いてより詳細に説明される。図1は凹部により取り付けられる広告における情報メッセージを含む補足搬送手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図2】図2は水に濡れることができる接着成分を有する紙テープ状の広告による情報メッセージを含む補足搬送手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図3】図3はバーコードおよび国際的に標準化された取扱いマークにより情報メッセージを有する粘着ラベルによる補足搬送手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図4】図4は搬送商品の帯電防止のための成分が染み込んだ織布のストリップによる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図5】図5は搬送商品の防食用の成分を含むプラスチック層を有する紙ストリップによる補足包装手段を備える多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図6】図6は搬送商品の防食用の成分が染み込んだナノ織物からなる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図7】図7は特に繊細な搬送商品の表面を保護するための特殊表面を備えた繊維ストリップとしてなる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図8】図8は搬送商品をより安定させるためにプラスチック接着層を有するプラスチックテープとしてなる補足包装手段を備える多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図9】図9はオイルまたはワックスが染み込んだ紙ストリップとしてなる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図10】図10はバブル箔のストリップの形で補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図11】図11はプラスチックホースの形で補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図12】図12は搬送商品が帯電するのを防止するための成分が染み込んだ不織布のストリップの形で一対の補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図13】図13は搬送商品の帯電防止用の不織布のストリップの形で一対の補足包装手段を有し、かつ、バーコードにより情報メッセージを有する接着ラベルの形を有する補足搬送手段を示す不等角投影図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
多機能インサート(図1)は3層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記3層は空間的に膨らんだ(raised)両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力および連続圧縮凹部4で表される他の接続手段により互いに接続されている。
【0027】
前記多機能インサートは、広告8の形で情報メッセージを含む補足搬送手段2を備える。
【0028】
前記補足搬送手段2は前記固定インサート1の前記中央部7の個々の層5が互いに接続された方法と同じ方法で前記固定インサート1の中央部7に取り付けられる:すなわち、固定インサート1の製造装置を通過する間に圧縮凹部4の圧力により取り付けられる。
【0029】
前記補足搬送手段2はプラスチックテープからなる。
【0030】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装され、搬送パッケージに収納される。
【0031】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に末端の消費者に広告の形で付加的な情報を届ける。
【実施例2】
【0032】
多機能インサート(図2)は3層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記3層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0033】
前記多機能インサートは、広告8の形で情報メッセージを含む補足搬送手段2を含む。
【0034】
細長い紙テープ状の前記補足搬送手段2は、水に濡れることができ、かつ、紙テープの表面に含まれている接着剤成分によって前記固定インサート1の中央部7に取り付けられている。
【0035】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装され、搬送パッケージに収納される。
【0036】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に末端の消費者に広告の形で付加的な情報を届ける。
【実施例3】
【0037】
多機能インサート(図3)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力および連続圧縮凹部4に表される他の接続手段により互いに接続されている。
【0038】
前記多機能インサートは、バーコードおよび国際的に標準化された商品取扱いのマークとして表面に情報メッセージが記載された粘着ラベル9の形で補足搬送手段2を備える。これらのラベルは前記固定インサート1の一方の膨らんだ縁6に所定の間隔で間欠的に交互に取り付けられる。
【0039】
前記多機能インサートは、使用前に、搬送される商品がバーコードを有する1つのラベルを含む多機能インサートの一部に包装されるように分割され、その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0040】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共にバーコードおよび国際的に標準化された商品取扱いのマークによって末端の消費者に対し搬送された商品について付加的な情報を届ける。
【実施例4】
【0041】
多機能インサート(図4)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0042】
前記多機能インサートは、幅広のストリップ10の形の補足包装手段3を含み、前記ストリップ10は搬送商品の帯電を防止する物質が染み込まされた織布からなる。前記補足梱包手段3は糸を用いた継目11によって前記固定インサート1の中央部7に取り付けられている。
【0043】
搬送される商品は前記多機能インサートによって包まれて織布によって完全に包装される。こうして商品は包装されて、搬送パッケージに収納される。
【0044】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(繊細な電子部品の場合もある)を帯電から防ぐ。
【実施例5】
【0045】
多機能インサート(図5)は3層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記3層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力および接着剤により互いに接続されている。
【0046】
前記多機能インサートは、包装された商品の腐食を防ぐ成分を含むプラスチック層13を有する幅広の紙ストリップ12の形で複数層の補足包装手段3を含む。
【0047】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0048】
搬送される商品は前記多機能インサートによって完全に包まれて前記プラスチック層13を有する紙ストリップ12によって完全に包装される。こうして商品は包装され、搬送パッケージに収納される。
【0049】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品が腐食するのを防ぐ。
【実施例6】
【0050】
多機能インサート(図6)は1層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記1層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0051】
前記多機能インサートは、前記包装手段3は梱包された商品に対する防食成分が染み込んだ幅広のナノ織物(nano-textile)のストリップ14の形の補足包装手段3を含む。
【0052】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0053】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて前記ナノ織物によって完全に包まれる。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0054】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品が腐食するのを防ぐ。
【実施例7】
【0055】
多機能インサート(図7)は1層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記1層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力、接着剤および連続圧縮凹部4により互いに接続されている。
【0056】
前記多機能インサートは、特に繊細な搬送商品の表面を保護する特殊表面を有する幅広の織物ストリップ(textile strip)15である補足包装手段3を含む。
【0057】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1に接着されると共に連続圧縮凹部4によって固定される:すなわち、前記固定インサート1の前記中央部7の個々の層5が互いに接続された方法と同じ方法で前記固定インサート1に取り付けられる。
【0058】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて特殊表面を有する織物によって包まれる。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0059】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮する。さらに、繊細な表面がラッピングされた前記搬送商品の損傷が防止される。
【実施例8】
【0060】
多機能インサート(図8)は1層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記1層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0061】
前記多機能インサートは、包装された商品の固定を高めるプラスチック接着層17を有するプラスチックテープ16の形の複数層の補足包装手段3を含む。
【0062】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0063】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されると共に前記プラスチック接着層に向って押される。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0064】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮する。さらに、搬送される商品が高い確立で移動に伴う損傷から防止される。
【実施例9】
【0065】
多機能インサート(図9)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0066】
前記多機能インサートは、オイルまたはワックスを染み込ませた幅広の紙ストリップ18の補足包装手段3を含む。
【0067】
前記補足包装手段3は適切なワイヤを用いた継目19により前記固定インサート1の中央部7に取り付けられる。
【0068】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて前記オイルまたはワックスが染み込んだ紙ストリップによって完全に包装される。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0069】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(例えば歯車など)が腐食するのを防ぎ、かつ、表面の機械的損傷を防ぐ。
【実施例10】
【0070】
多機能インサート(図10)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0071】
前記多機能インサートはバブル箔(bubble foil)のストリップ20である補足包装手段3を含む。
【0072】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0073】
搬送される商品は前記多機能インサートにより包装されると共に前記バブル箔によって完全に包まれる。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0074】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(例えば、壊れやすい美術品など)について衝撃からの保護が大きく向上する。
【実施例11】
【0075】
多機能インサート(図11)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0076】
前記多機能インサートは、プラスチックホース(plastic hose:プラスチック製(柔軟)葉鞘)21からなる補足包装手段3を含む。
【0077】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着され、前記補足包装手段3の表面において商品の取扱いに関する国際的に標準化されたマークおよび包装された商品の取り扱い方法を表示する形で情報メッセージ22が搬送される。
【0078】
前記搬送される商品は前記多機能インサートによって包まれると共に前記プラスチックホース21によって完全に包装される。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0079】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品がプラスチックホース21によって周囲からの衝撃に対する保護が大幅に向上し、さらに、搬送される商品の取り扱いについての情報が末端の消費者に知らされる。
【実施例12】
【0080】
多機能インサート(図12)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0081】
前記多機能インサートは、包装された商品の帯電を防止する成分が染み込んだ不織布の幅広のストリップ23である一対の補足包装手段3を含む。前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着されている。
【0082】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて互いにオーバーラップする前記一対の不織布のストリップによって包装される。こうして商品は包装されて、搬送パッケージに収納される。
【0083】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(例えば、コンピュータハードディスクなど)が帯電するのを防ぐ。
【0084】
変形例(図13)では、前述した多機能シートは表面にバーコードで情報メッセージが含まれる粘着ラベル24の形の補足搬送手段2を備える。前記ラベル24は固定インサート1の膨らんだ両縁6の一方に取り付けられる。
【0085】
したがって、前記多機能インサートはバーコードの使用により搬送商品についての追加情報を末端の消費者に提供する。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明による多機能レイヤーは様々な商品の多機能包装に使用される。
【符号の説明】
【0087】
1.固定インサート
2.補足搬送手段
3.補足包装手段
4.圧縮凹部
5.層
6.縁
7.中央部
8.広告
9.ラベル
10.ストリップ1
11.継目1
12.紙ストリップ
13.プラスチック層
14.ストリップ2
15.ストリップ3
16.プラスチックテープ
17.プラスチック接着層
18.ストリップ4
19.継目2
20.ストリップ5
21.プラスチックホース(plastic hose)
22.情報メッセージ
23.ストリップ6
24.接着ラベル
【技術分野】
【0001】
本発明は多機能インサート(insert)、特に、膨らんだ両縁と圧縮された中央部とを含む空間形態に適合される少なくとも1層のフラットな材料からなる多機能インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、製品の運送中に当該製品のパッケージ内における位置を固定して当該製品を保護することを可能にする様々な固定システムが知られている。
【0003】
前記固定システムとして、空間的に膨らんだ両縁と圧縮された中央部とを含む固定インサートの態様で空間形態に形成される複数層のフラットな材料からなる固定インサートが知られている。前記中央部の個々の層は圧力または他の接続手段により互いに接合されている。個々の層は、たとえば、糸または線状の材料によって互いに縫い合わされている。
【0004】
最もシンプルなバージョンにおいて、固定インサートは一対のローラを通過した後に圧縮される中央部を含む。したがって、前記中央部は圧力および圧縮された部材の個々の層の形状記憶によってのみ接続されている。
【0005】
米国特許3,6555,000は、ロールから解かれたフラットな部材の一対のストリップからなる固定インサートを記載している。両ストリップは製造装置に引き込まれ、膨らんだ縁の部分が形成される方法で巻きつけられる。前記製造装置をさらに進むと、前記新しく形成された固定インサートの中央部分は互いに重複する部分を有する一対の歯車を通過する。前記歯車は次の方法で中央部を形成する:前記中央部を圧縮して前記歯車から生じる圧力接合によって前記中央部の個々の層が接続される。
【0006】
同様の固定インサートは欧州特許0414849にも開示されている。固定インサートの空間配置は同様であるが、圧力接合により形成された中央部がミシン目により補強されており、個々の層の接続が強化されている。
【0007】
欧州特許0831991は前述した固定インサートと構造的に極めて近似した固定インサートに関するものであり、中央部が周辺に沿って互いにシフトした複数のセグメントを含む一対のホイールによって次の方法で形成される点において異なる:固定インサートが通過した後、形づくられた中央部は部材が切開された複数の凹部を含み、固定インサート全体の安定性が大幅に増加する。
【0008】
前述したように、先行技術はほぼ同じ空間配置を有する多くの固定インサートを示しており、これらは中央部のデザイン、特に中央部の個々の層の接続のデザインにおいてのみ相違している。
【0009】
先行技術において不利な点は、固定インサートが搬送ボックスの内側の空間を充填し、かつ、衝撃を緩衝して荷造りされた搬送商品を固定することしか使用されないことである。
【0010】
本発明の目的は、様々な搬送商品の搬送において他の多数の機能を備えた固定インサートを得ることである。
【発明の概要】
【0011】
多機能インサート、特に、(固定インサートは少なくとも1つの補足搬送手段および/または補足包装手段を含むとする本発明の原理に従って)空間的に膨らんだ(raised)両縁および圧縮された中央部を含む空間的形状にアレンジされた少なくとも1層のフラットな材料からなる多機能シートによって、前述の不利な点はほとんど解消され、かつ、前述した目的は実現される。
【0012】
最も一般的な実施例において、中央部の少なくとも2つの層が圧力および/または他の接続手段によって互いに接続されている。補足搬送手段はある情報を運ぶのに最適である。補足包装手段は補足包装の別の特徴を有利に発揮する。
【0013】
補足搬送手段および/または補足包装手段は、接着剤および/または糸(またはワイヤ)による継目および/または圧縮凹部により固定インサートに有利に取り付けられている。
【0014】
固定インサートはフラットな材料のディスクまたはシートからなる。基礎となる材料が製造装置に引き込まれ、かつ、膨らんだ両端が形成される方法で折り曲げられるか、圧縮されるか、または絞られる。補足搬送手段および/または補足包装手段は製造の過程で固定インサートに取り付けられる。
【0015】
最も効果的な変形例において、補足搬送手段および/または補足包装手段は固定インサートの中央部に取り付けられる。特に、この場合、前記固定インサートの中央部分の個々の層が接合される方法と同じ方法で補足搬送手段および/または補足包装手段が前記固定インサートに取り付けられると有利である。この配置は製造装置を一度通過するだけで前記固定インサートを製造することを可能にする。
【0016】
補足搬送手段および/または補足包装手段が防食用の成分および/または帯電を防止する成分および/または包装商品の表面を保護する別の成分を含んでいると都合がよい。これにより多機能インサート全体の機能の特徴が大幅に向上する。
【0017】
最も有利になるのは、補足搬送手段および/または補足包装手段の基礎となる材料が紙、プラスチック、織布、不織布またはナノ織物(nano-textile)の場合である。
【0018】
補足搬送手段が接着テープの場合、さらに有利となる。最も有利な実施例において、補足搬送手段は水に濡れることができる接着剤を含む接着テープである。また、補足搬送手段および/または補足包装手段が複数層からなる場合も有利である。
【0019】
有利な実施例において、補足包装手段はプラスチックホース(plastic hose:プラスチック製(柔軟)葉鞘)からなる。これにより基本的な固定インサートの効率を上げることができる。同時に、例えば、固定インサート上に様々なタイプのポケットを形成し、搬送商品を当該ポケットに入れ、標準的なパッケージ内における搬送商品の安定および保護を向上させ、副次的に、空気湿度からの保護を向上することができる。
【0020】
有利な実施例において、補足搬送手段および/または補足包装手段は間欠的に固定インサートに取り付けられている。補足搬送手段および/または補足包装手段が広告または企業メッセージとなる情報を含んでいる場合、大変有利である。
【0021】
本発明による多機能インサートのデザインの全ての変形例は主に、現在、搬送商品の空間安定性および衝撃保護のみに使用される通常の固定インサートの機能的有用性を向上させる。
【0022】
本発明による多機能インサートは、絞られた紙の固定インサートの製造においてその表面に何か取り付けることは不可能である、とする技術的先入観を解消する。
【0023】
本発明に基づく多機能インサートは、例えばシンプル、安価、かつ、ほぼ自動化された機械的方法によって、インサート上に搬送商品の購入者の個別の情報または広告メッセージを付加することを可能にする。情報としては、例えば、バーコードや国際的に標準化された商品の取り扱いに関するマークの形態でもよい。この方法によれば、効果的かつシンプルな方法でパッケージ全体の機能的価値が大きく増加する。
【0024】
包装システムにおいて防食用の成分または帯電を防止する成分を適用すること、または、その他の搬送商品の表面を補足的に保護するものも有益である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明は図面を用いてより詳細に説明される。図1は凹部により取り付けられる広告における情報メッセージを含む補足搬送手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図2】図2は水に濡れることができる接着成分を有する紙テープ状の広告による情報メッセージを含む補足搬送手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図3】図3はバーコードおよび国際的に標準化された取扱いマークにより情報メッセージを有する粘着ラベルによる補足搬送手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図4】図4は搬送商品の帯電防止のための成分が染み込んだ織布のストリップによる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図5】図5は搬送商品の防食用の成分を含むプラスチック層を有する紙ストリップによる補足包装手段を備える多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図6】図6は搬送商品の防食用の成分が染み込んだナノ織物からなる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図7】図7は特に繊細な搬送商品の表面を保護するための特殊表面を備えた繊維ストリップとしてなる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図8】図8は搬送商品をより安定させるためにプラスチック接着層を有するプラスチックテープとしてなる補足包装手段を備える多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図9】図9はオイルまたはワックスが染み込んだ紙ストリップとしてなる補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図10】図10はバブル箔のストリップの形で補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図11】図11はプラスチックホースの形で補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図12】図12は搬送商品が帯電するのを防止するための成分が染み込んだ不織布のストリップの形で一対の補足包装手段を有する多機能インサートを示す不等角投影図である。
【図13】図13は搬送商品の帯電防止用の不織布のストリップの形で一対の補足包装手段を有し、かつ、バーコードにより情報メッセージを有する接着ラベルの形を有する補足搬送手段を示す不等角投影図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
多機能インサート(図1)は3層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記3層は空間的に膨らんだ(raised)両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力および連続圧縮凹部4で表される他の接続手段により互いに接続されている。
【0027】
前記多機能インサートは、広告8の形で情報メッセージを含む補足搬送手段2を備える。
【0028】
前記補足搬送手段2は前記固定インサート1の前記中央部7の個々の層5が互いに接続された方法と同じ方法で前記固定インサート1の中央部7に取り付けられる:すなわち、固定インサート1の製造装置を通過する間に圧縮凹部4の圧力により取り付けられる。
【0029】
前記補足搬送手段2はプラスチックテープからなる。
【0030】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装され、搬送パッケージに収納される。
【0031】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に末端の消費者に広告の形で付加的な情報を届ける。
【実施例2】
【0032】
多機能インサート(図2)は3層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記3層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0033】
前記多機能インサートは、広告8の形で情報メッセージを含む補足搬送手段2を含む。
【0034】
細長い紙テープ状の前記補足搬送手段2は、水に濡れることができ、かつ、紙テープの表面に含まれている接着剤成分によって前記固定インサート1の中央部7に取り付けられている。
【0035】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装され、搬送パッケージに収納される。
【0036】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に末端の消費者に広告の形で付加的な情報を届ける。
【実施例3】
【0037】
多機能インサート(図3)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力および連続圧縮凹部4に表される他の接続手段により互いに接続されている。
【0038】
前記多機能インサートは、バーコードおよび国際的に標準化された商品取扱いのマークとして表面に情報メッセージが記載された粘着ラベル9の形で補足搬送手段2を備える。これらのラベルは前記固定インサート1の一方の膨らんだ縁6に所定の間隔で間欠的に交互に取り付けられる。
【0039】
前記多機能インサートは、使用前に、搬送される商品がバーコードを有する1つのラベルを含む多機能インサートの一部に包装されるように分割され、その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0040】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共にバーコードおよび国際的に標準化された商品取扱いのマークによって末端の消費者に対し搬送された商品について付加的な情報を届ける。
【実施例4】
【0041】
多機能インサート(図4)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0042】
前記多機能インサートは、幅広のストリップ10の形の補足包装手段3を含み、前記ストリップ10は搬送商品の帯電を防止する物質が染み込まされた織布からなる。前記補足梱包手段3は糸を用いた継目11によって前記固定インサート1の中央部7に取り付けられている。
【0043】
搬送される商品は前記多機能インサートによって包まれて織布によって完全に包装される。こうして商品は包装されて、搬送パッケージに収納される。
【0044】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(繊細な電子部品の場合もある)を帯電から防ぐ。
【実施例5】
【0045】
多機能インサート(図5)は3層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記3層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力および接着剤により互いに接続されている。
【0046】
前記多機能インサートは、包装された商品の腐食を防ぐ成分を含むプラスチック層13を有する幅広の紙ストリップ12の形で複数層の補足包装手段3を含む。
【0047】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0048】
搬送される商品は前記多機能インサートによって完全に包まれて前記プラスチック層13を有する紙ストリップ12によって完全に包装される。こうして商品は包装され、搬送パッケージに収納される。
【0049】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品が腐食するのを防ぐ。
【実施例6】
【0050】
多機能インサート(図6)は1層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記1層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0051】
前記多機能インサートは、前記包装手段3は梱包された商品に対する防食成分が染み込んだ幅広のナノ織物(nano-textile)のストリップ14の形の補足包装手段3を含む。
【0052】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0053】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて前記ナノ織物によって完全に包まれる。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0054】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品が腐食するのを防ぐ。
【実施例7】
【0055】
多機能インサート(図7)は1層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記1層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力、接着剤および連続圧縮凹部4により互いに接続されている。
【0056】
前記多機能インサートは、特に繊細な搬送商品の表面を保護する特殊表面を有する幅広の織物ストリップ(textile strip)15である補足包装手段3を含む。
【0057】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1に接着されると共に連続圧縮凹部4によって固定される:すなわち、前記固定インサート1の前記中央部7の個々の層5が互いに接続された方法と同じ方法で前記固定インサート1に取り付けられる。
【0058】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて特殊表面を有する織物によって包まれる。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0059】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮する。さらに、繊細な表面がラッピングされた前記搬送商品の損傷が防止される。
【実施例8】
【0060】
多機能インサート(図8)は1層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記1層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0061】
前記多機能インサートは、包装された商品の固定を高めるプラスチック接着層17を有するプラスチックテープ16の形の複数層の補足包装手段3を含む。
【0062】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0063】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されると共に前記プラスチック接着層に向って押される。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0064】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮する。さらに、搬送される商品が高い確立で移動に伴う損傷から防止される。
【実施例9】
【0065】
多機能インサート(図9)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0066】
前記多機能インサートは、オイルまたはワックスを染み込ませた幅広の紙ストリップ18の補足包装手段3を含む。
【0067】
前記補足包装手段3は適切なワイヤを用いた継目19により前記固定インサート1の中央部7に取り付けられる。
【0068】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて前記オイルまたはワックスが染み込んだ紙ストリップによって完全に包装される。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0069】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(例えば歯車など)が腐食するのを防ぎ、かつ、表面の機械的損傷を防ぐ。
【実施例10】
【0070】
多機能インサート(図10)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0071】
前記多機能インサートはバブル箔(bubble foil)のストリップ20である補足包装手段3を含む。
【0072】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着される。
【0073】
搬送される商品は前記多機能インサートにより包装されると共に前記バブル箔によって完全に包まれる。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0074】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(例えば、壊れやすい美術品など)について衝撃からの保護が大きく向上する。
【実施例11】
【0075】
多機能インサート(図11)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0076】
前記多機能インサートは、プラスチックホース(plastic hose:プラスチック製(柔軟)葉鞘)21からなる補足包装手段3を含む。
【0077】
前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着され、前記補足包装手段3の表面において商品の取扱いに関する国際的に標準化されたマークおよび包装された商品の取り扱い方法を表示する形で情報メッセージ22が搬送される。
【0078】
前記搬送される商品は前記多機能インサートによって包まれると共に前記プラスチックホース21によって完全に包装される。その後、商品は搬送パッケージに収納される。
【0079】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品がプラスチックホース21によって周囲からの衝撃に対する保護が大幅に向上し、さらに、搬送される商品の取り扱いについての情報が末端の消費者に知らされる。
【実施例12】
【0080】
多機能インサート(図12)は2層のフラットな材料で形成された固定インサート1からなり、前記2層は空間的に膨らんだ両縁6および圧縮された中央部7を含む空間的形状に形成され、前記中央部7の個々の層5は圧力により互いに接続されている。
【0081】
前記多機能インサートは、包装された商品の帯電を防止する成分が染み込んだ不織布の幅広のストリップ23である一対の補足包装手段3を含む。前記補足包装手段3は前記固定インサート1の中央部7に接着されている。
【0082】
搬送される商品は前記多機能インサートに包装されて互いにオーバーラップする前記一対の不織布のストリップによって包装される。こうして商品は包装されて、搬送パッケージに収納される。
【0083】
前記多機能インサートは荷物を固定し、かつ、衝撃緩衝機能を発揮すると共に搬送される商品(例えば、コンピュータハードディスクなど)が帯電するのを防ぐ。
【0084】
変形例(図13)では、前述した多機能シートは表面にバーコードで情報メッセージが含まれる粘着ラベル24の形の補足搬送手段2を備える。前記ラベル24は固定インサート1の膨らんだ両縁6の一方に取り付けられる。
【0085】
したがって、前記多機能インサートはバーコードの使用により搬送商品についての追加情報を末端の消費者に提供する。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明による多機能レイヤーは様々な商品の多機能包装に使用される。
【符号の説明】
【0087】
1.固定インサート
2.補足搬送手段
3.補足包装手段
4.圧縮凹部
5.層
6.縁
7.中央部
8.広告
9.ラベル
10.ストリップ1
11.継目1
12.紙ストリップ
13.プラスチック層
14.ストリップ2
15.ストリップ3
16.プラスチックテープ
17.プラスチック接着層
18.ストリップ4
19.継目2
20.ストリップ5
21.プラスチックホース(plastic hose)
22.情報メッセージ
23.ストリップ6
24.接着ラベル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能インサート、特に、空間的に膨らんだ両縁(6)と圧縮された中央部(7)とを含む空間的形状に形成された少なくとも1層のフラットな材料からなる固定インサート(1)からなる多機能インサートであって:
少なくとも1つの補足搬送手段(2)および/または補足包装手段(3)を含むことを特徴とする。
【請求項2】
請求項1に記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は接着剤、および/または、糸またはワイヤによって形成される継目(11,19)、および/または凹部(4)によって前記固定インサート(1)に取り付けられることを特徴とする。
【請求項3】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は包装された物品の腐食を防止する物質を含むことを特徴とする。
【請求項4】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は複数層からなることを特徴とする。
【請求項5】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足包装手段(3)はプラスチックホースからなることを特徴とする。
【請求項6】
前記請求項1,2,3または4のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は紙、プラスチック、織布、不織布またはナノ織物の基礎材料を含むことを特徴とする。
【請求項7】
前記請求項1,2,3,4または6のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)は接着テープであることを特徴とする。
【請求項8】
前記請求項1,2,3,4,6または7のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)は水に濡れることができる接着成分を含む接着テープであることを特徴とする。
【請求項9】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は前記固定インサート(1)の中央部(7)に取り付けられることを特徴とする。
【請求項10】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は間欠的に固定インサート(1)に取り付けられていることを特徴とする。
【請求項11】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は前記固定インサート(1)の中央部(7)の個々の層(5)が互いに接合される方法と同じ方法で前記固定インサート(1)に取り付けられることを特徴とする。
【請求項12】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は情報メッセージを含むことを特徴とする。
【請求項1】
多機能インサート、特に、空間的に膨らんだ両縁(6)と圧縮された中央部(7)とを含む空間的形状に形成された少なくとも1層のフラットな材料からなる固定インサート(1)からなる多機能インサートであって:
少なくとも1つの補足搬送手段(2)および/または補足包装手段(3)を含むことを特徴とする。
【請求項2】
請求項1に記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は接着剤、および/または、糸またはワイヤによって形成される継目(11,19)、および/または凹部(4)によって前記固定インサート(1)に取り付けられることを特徴とする。
【請求項3】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は包装された物品の腐食を防止する物質を含むことを特徴とする。
【請求項4】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は複数層からなることを特徴とする。
【請求項5】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足包装手段(3)はプラスチックホースからなることを特徴とする。
【請求項6】
前記請求項1,2,3または4のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は紙、プラスチック、織布、不織布またはナノ織物の基礎材料を含むことを特徴とする。
【請求項7】
前記請求項1,2,3,4または6のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)は接着テープであることを特徴とする。
【請求項8】
前記請求項1,2,3,4,6または7のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)は水に濡れることができる接着成分を含む接着テープであることを特徴とする。
【請求項9】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は前記固定インサート(1)の中央部(7)に取り付けられることを特徴とする。
【請求項10】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は間欠的に固定インサート(1)に取り付けられていることを特徴とする。
【請求項11】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は前記固定インサート(1)の中央部(7)の個々の層(5)が互いに接合される方法と同じ方法で前記固定インサート(1)に取り付けられることを特徴とする。
【請求項12】
前記請求項のいずれか1つに記載の多機能インサートにおいて、前記補足搬送手段(2)および/または前記補足包装手段(3)は情報メッセージを含むことを特徴とする。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2012−513349(P2012−513349A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542665(P2011−542665)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【国際出願番号】PCT/CZ2009/000057
【国際公開番号】WO2010/072182
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511151330)
【氏名又は名称原語表記】SERVISBAL OBALY s.r.o.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【国際出願番号】PCT/CZ2009/000057
【国際公開番号】WO2010/072182
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511151330)
【氏名又は名称原語表記】SERVISBAL OBALY s.r.o.
【Fターム(参考)】
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