説明

多機能リファレンスパッチのための単一放射線透過性コネクタ

【課題】人体内における医療機器の位置確認及びマッピングのためのパッチ及びセンサーアセンブリを提供する。
【解決手段】パッチ及びセンサーアセンブリが、再使用可能部分に収容されかつバイオセンサー線を介してマッピング及び位置確認システムに接続される、磁気に基づくバイオセンサーを有し、使い捨て部分が、電極層であってこの電極層を通してインピーダンスに基づく信号がACL線を介してマッピング及び位置確認システムに送信される電極層を提供し、バイオセンサー線及びACL線が、単一のケーブルを通してして再使用可能部分を出るように延在する。使い捨て部分は電極層を患者の身体に接着するための接着層を含み、患者の身体上で電極層が接着性ヒドロゲル層上に配置される。使い捨て部分はまた、電極層上に配置されるフォーム層と、再使用可能部分のハウジングの少なくとも一部を取り外し可能に受容するように構成された係合要素と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再使用可能なケーブルと、磁界に基づく位置確認のためのバイオセンサーを収容する再使用可能なハウジングとを、患者の身体表面との電気的及び機械的接触のために使用される電極を有する、導電性かつ接着性のパッチアセンブリに取り付けるための、メカニズムに関する。より具体的には本発明は、バイオセンサー及び電極の両方を用いる、磁気及びインピーダンス又は電流に基づく、人体内における医療機器の位置確認及びマッピングのための、電気生理学的マッピング及びアブレーションシステムでの使用のために最適化された、ケーブルとハウジングとの間の単一取り付けメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒト、及び他の哺乳類における多くの異常な医学的状態は、いくつかの異なる体内空間を画定する、内面、又は壁部に沿った疾患、及び他の異常に関連している。体内空間のこのような異常な状態を治療するために、侵襲性が最小限である手段を使用し体内空間に様々な治療を供給するために適合された医療機器技術が可能である。
【0003】
本明細書で使用するとき、用語「体内空間」は、その派生語を含んで、組織壁により少なくとも部分的に画定されている、体内におけるいずれかの空洞を意味することが意図されている。例えば、心室、子宮、消化管の領域、および動脈あるいは静脈は、すべて、意図された意味に包含される体内空間の例示とみなされる。
【0004】
本明細書において、用語「管腔」とは、その派生語も含めて、管状の組織壁によって、その長さに沿って境界を定められ、かつ、その体内空間の外部に連通する少なくとも1つの開口部において、両端それぞれで終端する体内空間のすべてを意味することを意図する。例えば、大腸、小腸、精管、気管、および卵管は、すべて、意図される範囲内の管腔の代表例とみなされる。この明細書において、血管もまた、それらの分岐点間に存在する樹状血管の区域も含めて、管腔とみなされる。より具体的には、肺静脈は、左心室の壁部に沿う肺静脈の口部の分岐部分間の肺静脈の区域も含めて意図された意味の範囲内の管腔であるが、この口部を画定する壁組織は、典型的には、独特なテーパー状管腔の形態をなしている。
【0005】
侵襲性が最小限である方法によって体内空間を治療する1つの手段は、身体空間内の内臓、及び管腔に到達するカテーテルの使用によるものである。電極、又は電気生理学(EP)カテーテルは、長年にわたり、医療行為において、一般的に使用されてきた。電極カテーテルは心臓内の電気的活動を刺激及びマッピングし、異常な電気的活動が見られる部位を除去するために用いられる。使用する際、電極カテーテルは、マッピング、及び焼灼処置を行うために、主要な静脈、又は動脈(例えば、大腿動脈)内に挿入され、次に関心の心室内へと導入される。管腔内、又は体内空間内の他の位置における、このような電極カテーテルの先端部、又は他の部分の位置を知り、マッピングできることは重要である。
【0006】
Ben−Haimに付与されその開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第6,788,967号、及び同第6,690,963号は、体内プローブの座標が、プローブ上に設けられた1つ又は2つ以上の磁界センサー(例えば、ホール効果装置、コイル、又はその他のアンテナ)を使用して決定されるシステムについて記述する。このようなシステムは、医療用プローブ、又はカテーテルに関する、三次元位置情報を生成するために使用される。好ましくは、センサーコイルはカテーテル内に配置され、体外で適用される磁界に反応して信号を生成する。磁界は、既知の相互に離間した位置で、外部座標系に固定される3つの放射器コイルによって生成される。放射器コイル磁界のそれぞれに反応して生成される信号の振幅が検出されて、センサーコイルの位置を計算するために使用される。各放射器コイルは、好ましくはドライバ回路によって駆動されて、他の放射器コイルのものとは別の既知の周波数の磁界を生成し、それによってセンサーコイルによって生成される信号は、周波数によって、異なる放射器コイルに対応する成分に分けられる場合がある。
【0007】
Govariによって出願され、参考として本明細書に組み込まれる米国特許出願番号第2007/0016007号では、ハイブリッド位置感知システムは、被験者の体腔内に導入されるように適合されたプローブを含む。プローブは、磁界変換器を有するバイオセンサー、及び少なくとも1つのプローブ電極を含む。制御ユニットは、バイオセンサーの磁界変換器を使用して、プローブの位置座標を測定するように構成される。制御ユニットはまた、少なくとも1つのプローブ電極と、被験者の身体表面上の1つ又は2つ以上の点との間のインピーダンスを測定する。測定された位置座標を使用して、制御ユニットは測定されたインピーダンスを較正する。
【0008】
したがって、このような磁気及びインピーダンスに基づくハイブリッドシステムでは、バイオセンサー及び電極が患者の身体表面上の多数の点に配置されなくてはならない。バイオセンサー、及びこれらをEPマッピングシステムに接続する電気ケーブルは比較的高価であるため、バイオセンサー、及び関連するケーブルが再使用可能であることが理想的である。皮膚に取り付けられる部分は好ましくは使い捨てであり、したがって、再使用可能なバイオセンサー、及び場合により電極の一部を患者の皮膚に貼付するために使い捨てパッチが必要である。
【0009】
既存のパッチは、1つ又は2つ以上のステンレス鋼スタッド、フォーム、及び患者の皮膚と接触する導電性接着ゲルを含む。既存システム内の合致するパッチケーブルは主として、パッチのスタッドが嵌合する1つ以上の合致するステンレス鋼スナップ、バイオセンサー、及び関連する電気ケーブル(全てエポキシシェル内に収容される)を含む。既存のバイオセンサーケーブル、及びパッチメカニズムは、放射線不透過性であり、すなわち、ステンレス鋼スナップ、及びスタッドは、蛍光透視法により視認される。パッチとセンサーケーブルとの間に、固定、及び非回転接続を提供するために多くの場合において、多数のスナップが使用されるが、その場合、多数のスナップは、パッチが身体の形状を取ることを許容しない。また、パッチは多くの場合大きく、心電計、除細動器、心内エコグラムなどのために身体上で使用される他のパッチと重複する。
【0010】
特に、米国特許第3,606,881号は、圧搾によって起動されるクリップを金属端子の周辺に固定させる、拡大ヘッドを備えた金属端子を有する使い捨てパッチに関する。米国特許第3,829,826号は、標準的心電計パッチの標準的雄型金属スナップに取り付けるための機械的メカニズムを提供する。米国特許第4,490,005号は、中央スタッドが金属コーティングされた非金属性基材であり、センサーケーブルの回転を可能にする一方で、回転による金属間接続への影響を低減するパッチに関する。米国特許第4,635,642号は、患者の皮膚と接触するゲルマトリックスとの電気伝導を形成するために、導電性の、好ましくは銀コーティングされた金属性スタッドが挿入される、使い捨てパッドに関する。
【0011】
同様の、導電的にコーティングされた導電性プラスチックが、米国特許第5,499,628号において鳩目として提供され、これは、炭素繊維をブレンドしたポリプロピレンなどの弾性の非金属性組成物で作製された端子に圧力嵌めされる。更に、米国特許第5,615,674号は、胎児頭皮用プローブを接触させるためのクランプ接触接続に関する。米国特許第5,782,761号は、炭素充填プラスチックなどの導電性材料から作製される成形電極のための、成形電極一体及び二分割構造に関する。米国特許第6,650,922号は、導電性でもある生分解性の材料から作製された電極により形成される電極要素に関する。米国特許第6,780,065号は、皮膚上で使用するための電極に電力リード線を電気的に接続するための装置に関する。米国特許第7,226,299号は、弾性プロングを有する固定装置を含み得る雌型コネクタのソケットに係合する円形電気コネクタに関する。意匠特許第240,166号は、矩形体部分を有する医療用電極に関する。米国特許出願公開第2006/0167354号は、電極を導電性ケーブルに接続するためのシステムに関する。米国特許出願公開第2006/0149146号は、患者、及び圧力センサーとの接触のための電極を有する装置に関する。米国特許第5,978,693号は、歪みゲージなどの変形センサーを有する電極に関する。
【0012】
その開示全体が参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許出願第12256580号は、マッピング及び位置確認システムへのそれぞれの接続用ケーブルをそれぞれ有する使い捨て部分と再使用可能部分を備えた、パッチ及びセンサーアセンブリに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
一般的に蛍光透視法において可視でないパッチを提供することが本発明の目的である。患者の皮膚上で使用する空間の範囲を最小限にし、他のパッチとの潜在的な重複を低減させるために、現在使用されるパッチよりも、パッチを小さくできることが、本発明の更なる目的である。加えて、単一のスナップを利用する先行の設計を使用した際に生じるような回転を生じないパッチ及びセンサーケーブルを提供することが、本発明の目的である。更に、取り付けが容易なパッチ及びセンサーケーブル取り付けメカニズムを有することが本発明の目的である。加えて、心電計、又は他の機器システムに使用され得るパッチ及びセンサーケーブル設計を有することが、本発明の目的である。更に、バイオセンサー及びセンサーケーブルを、性能を悪化させることなしに繰り返し再使用することを可能にする、パッチ及びセンサーケーブル取り付けメカニズムを有することが本発明の目的である。最後に、所与のパッチのバイオセンサー及び電極の両方のための単一ケーブル取り付け(SCA:single cable attachment)を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は一般的には、電気生理学的マッピング及びアブレーションシステム内での使用のための放射線透過性のパッチ及びセンサーアセンブリであって、再使用可能部分と使い捨て部分とを含み、再使用可能部分が解放可能に係合される、アセンブリに関する。より具体的には本発明は、バイオセンサー線を介してマッピング及び位置確認システムに接続される磁気に基づくバイオセンサーが再使用可能部分に収容され、使い捨て部分が、電極層であってこの電極層を通してインピーダンスに基づく信号がACL(active current location)線を介してマッピング及び位置確認システムに送信される電極層を提供し、これらバイオセンサー線及びACL線が単一のケーブルを通して再使用可能部分を出るように延在する、パッチ及びセンサーアセンブリに関する。
【0015】
一実施形態では、使い捨て部分が、電極層を患者の身体に接着するための接着層を含み、患者の身体上において、接着性ヒドロゲル層上に電極層が配置されることになる。使い捨て部分はまた、電極層上に配置されるフォーム層と、再使用可能部分のハウジングの少なくとも一部を取り外し可能に受容するように構成された係合要素とを含む。
【0016】
一実施形態では、再使用可能部分は、封止された内部容積を画定するハウジングであって、その内部に、再使用可能部分から出るバイオセンサー線を有する磁気に基づくバイオセンサーが備えられる、ハウジングを含む。ハウジングはまた、使い捨て部分の電極層に対応するACL接触部材に対する支持と、再使用可能部分から出る、ACL接触部材のためのACL線と、を設けかつ/又は備えるように構成される。バイオセンサー線及びACL線は、単一のケーブルを通してマッピング及び位置確認システムへと延在するため有利である。
【0017】
より詳細にわたる一実施形態では、使い捨て部分は、再使用可能部分が使い捨て部分に取り外し可能に係合した状態で、電極層と患者に面するACL接触部材とを電気的に結合する少なくとも1つの電極を備える。より詳細にわたる別の実施形態では、使い捨て部分は、再使用可能部分が使い捨て部分に取り外し可能に係合した状態で、電極層と患者とは反対側に面するACL接触部材とを結合する導電性接触部材を有する、可撓性回路部材を備える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、添付図面と合わせて考慮するとき、以下の詳細な説明を参照することにより、より十分に理解されるであろう。選択した構造及び特徴は、残りの構造及び特徴のよりよい理解を提供するために、特定の図面に示されていないことを理解する。
【図1】本発明の実施形態によるパッチ及びセンサーアセンブリの斜視図。
【図2】図1の使い捨てパッチコネクタアセンブリを線2−2に沿ってとった断面図。
【図3】図2の使い捨てパッチコネクタアセンブリの電極の詳細断面図。
【図4】図1の再使用可能センサーケーブルアセンブリを線4−4に沿ってとった側断面図。
【図5】再使用可能センサーケーブルアセンブリが使い捨てパッチコネクタアセンブリに取り外し可能に係合した状態で押し込まれたときの、図3の電極の詳細断面図。
【図6】本発明の代替的な実施形態によるパッチ及びセンサーアセンブリの斜視図。
【図7】図6の再使用可能センサーケーブルアセンブリを線7−7に沿ってとった側断面図。
【図8】本発明の一実施形態による可撓性回路部材の斜視図。
【図9】図6の再使用可能センサーケーブルアセンブリの斜視図。
【図10】図6の再使用可能センサーケーブルアセンブリを線10−10に沿ってとった側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を参照すると、図1は、本発明による単一ケーブルパッチ及びケーブルアセンブリ100の一実施形態を描写する。図1に示されるように、パッチ及びケーブルアセンブリ100は2つの主要な構成要素、すなわちパッチコネクタアセンブリ112及びセンサーケーブルアセンブリ114を含む。センサーケーブルアセンブリ114は、パッチコネクタアセンブリ112内に挿入されて、解放可能に受容されることにより、磁界変換器及び少なくとも1つのプローブ電極により生成された、結合したパッチ及びケーブルアセンブリ100の位置を表す信号が、単一ケーブルを介して制御ユニットに送信される。
【0020】
また図2に示されるように、パッチコネクタアセンブリ112は下部パッチ部分116及び上部接続部分118を含む。下部パッチ部分は、例えば両面に塩化銀の層がコーティングされたカーボンフィルム122などの導電性電極層の上部に位置する、フォーム層120を含む。フォーム層を形成するために使用されるフォームは、任意の好適な材料、例えば、サーモフォーム、任意のエラストマー、例えばゴム、サントプレーン、ポリウレタンなどであってよく、好ましくはサーモフォームである。カーボンフィルム122は、厚さ約0.5mm、塩化銀層は厚さ約0.1mmである。カーボンフィルム及び塩化銀コーティングの別の厚さも適宜用い得る。カーボンフィルムの患者に面した側には、導電性ゲル媒体を含み皮膚への接着性をも有するヒドロゲル、好ましくは銀/塩化銀(Ag/AgCl)と水性化合物との混合物であり、約1.0mmの厚さを有する、ヒドロゲル層124がある。フォーム層120、カーボンフィルム122、及びヒドロゲル層124は一般的にほぼ同等の直径を有するが、これは患者の身体表面へのしっかりとした取り付けを可能にするために十分な大きさであるべきであり、好ましくは、4cm〜16cmである。
【0021】
図1及び2を参照すると、コネクタ部分112は、センサーケーブルアセンブリの遠位部分を受容するように構成されている。開示された実施形態では、コネクタ部分は、パッチ部分の患者とは反対側の表面上の受容領域R及びその上方の受容容積Vの画定において、センサーケーブルアセンブリの遠位部分に対応した寸法及び形状を有する。コネクタ部分118の形状はほぼ矩形、好ましくは、アセンブリ100の長手方向軸Lに直角な中間部分130と、長手方向軸に平行な2つの側部分132と、を有するU字形である。図2によりよく示されるように、各部分は、外側に向かってパッチ部分116の反対側の面にほぼ平行に延在する底部フランジ134を有し、パッチ部分のフォーム層120の包囲端140によってパッチ部分に固定される。各部分の底部フランジから(したがってパッチ部分116の平面から)ほぼ垂直に、コネクタ部分118の主壁136が延在する。2つの側部分132のそれぞれはまた、相互に向かって内側に延在する頂部フランジ138を有する。各頂部フランジ及びそれぞれの側部分は、実質的にスロット142を形成する。コネクタ部分は例えば、ABS、ナイロン、ポリプロピレン、又は当該技術分野において既知である他の好適なポリマーなどのポリマーをはじめとする、任意の好適な材料から作製されてよく、好ましくはポリプロピレンから作製される。各スロットに合わせて、各スロットから所定の距離をおいて、フォーム層120から構成されたストップ150が配置されている。開示された実施形態では、ストップ150はフォーム層を切り欠き又は刻んだ部分であり、パッチの反対側の面上に隆起した形状を形成している。ストップには他の材料も用い得ると解されるが、フォーム層のような既存の材料を使用することで、製造コストが低減され使い捨てが容易となる。
【0022】
パッチ部分116の受容領域R内には、パッチコネクタアセンブリ112とセンサーケーブルアセンブリ114との間の電気的結合のために複数の電極部材152、例えば、約2から6個、又は3個の突出した浮遊カーボン電極ピンが、接触部材又はプレートに収められるように備えられている。接触プレート154は、任意の好適な材料で作製され得るが、好ましくはコネクタ部分118と同一の材料からなる。図3に示した実施形態では、各ピンは(センサーケーブルアセンブリ114と接触するように構成された、小さめの露出した端部160を備えた)T字形をなしており、接触プレート154内に形成された対応するT字形の開口156により、密接状態で受容される。特に、電極ピン152の長さTは、接触プレート154の厚さtより大きく、ピンの小さめの露出した端部160が接触プレート154から高さHを突出するとともに、より大きい近位端162がカーボンフィルム122に接触し当接する。ピン152の露出した遠位端は、センサーケーブルアセンブリ114のコネクタ部分118への挿入が容易となるように、十分大きい半径を備えた丸いプロファイルを有する。露出した遠位端の高さHにより、センサーケーブルアセンブリ114と電極ピン152との間の接触が確実となる。開口156のT字形断面により、電極ピンは開口内に維持される。ヒドロゲル層124は一般的に弾性であり、電極ピン152に抵抗を与えることでばねとして働くことにより、ピンとセンサーケーブルアセンブリ114との間の接触を確実にするとともに両者の摩損を最小にする。本実施例では、パッチコネクタアセンブリ112は最小数の部品(しかもその全部又は大多数は低コストである)を使用することで、使い捨てを容易にするため有利である。
【0023】
図4に示すように、再使用可能なセンサーケーブルアセンブリ114は、包囲かつ封止された内部容積又は空間Sを提供するハウジング160を有する。開示された実施形態では、ハウジングは第1及び頂部ハウジング160Aと第2及び底部ハウジング160Bとを含む。センサーケーブルアセンブリはまた、好ましくはハウジングの近位端に張力緩和要素162を含む。張力緩和要素162は、センサーハウジング160と一体であってもよく、又は単一ケーブル164の一部を被覆する別個のポリマースリーブを構成してもよい。好適なセンサーハウジング材料としては、ポリマー、例えば、ABS、ナイロン、ポリプロピレン、又は当該技術分野で既知の他の好適なポリマーが挙げられるが、好ましくは同材料はポリプロピレンからなる。図示した実施形態では、ハウジング160はほぼ矩形の遠位区分166と先細の近位区分168とを備えて細長い。図1によりよく示されるように、遠位区分は厚めの主部分170と、主部分から横方向に延在する、より小さくて薄い2つの側部分172とを有する。遠位区分166は、パッチコネクタアセンブリ112のコネクタ部分118の受容容積V内に挿入される。
【0024】
図4を参照すると、底部ハウジング160Bは、パッチコネクタアセンブリ112とのほぼ平面状の接触のための、ほぼ平面状の表面を備える。底部ハウジングは、パッチコネクタアセンブリ112とセンサーケーブルアセンブリ114との間の電気的接続のための接触部材178を含む。接触部材178は、任意の好適な導電材料によって作製し得る。開示された実施形態では、接触部材は、底部ハウジング160b内に形成された貫通孔又は開口181に収められたACLセンサー178を含む。ACLセンサー178は、好適な導電材料で作製してよく、好ましくは塩化銀がコーティングされたほぼ円形のカーボンディスクである。コーティングのために、塩化銀の代わりに、金、又はプラチナもまた使用されてよく、カーボンディスクが、ポリマー、例えば、ABS、又はポリカーボネート(内部に埋め込まれた炭素繊維を有する、又は有さない)と置換され得る。ACL導電体又はACL線180は、好適な導電性エポキシ、好ましくは銀粒子を好ましく埋め込んだ任意のエポキシ182を用いてACLセンサー178に取り付けられる。
【0025】
図5を参照すると、使用時には、患者を通して流れる電流が、ヒドロゲル層124と、カーボンフィルム122と、電極ピン152と、ACLセンサー178と、ACL情報を用いてGovariによって出願されその開示全体が参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許出願第2007/0016007号に従って位置確認及びマッピング機能を果たす位置確認及びマッピングシステム、又は他の同様のシステムに信号を送信するACL線180と、を通して導かれる。
【0026】
図4に示されるように、センサーケーブルアセンブリ114の内部空間Sは、複数のセンサー導電体又は線192を介してマッピング及び位置確認システムに接続される、磁気に基づくバイオセンサー190である。バイオセンサーは、Ben−Haimに付与され、その開示全体が参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第6,788,967号、及び同6,690,963号の1つ以上に従って実現される。バイオセンサーからの磁気に基づく情報は、患者がおかれた磁界によって誘導された電流であり、Biosense Webster,Inc.により製造販売されるCARTO(商標)EPマッピングシステムにおいて用いられるのと同様の方法で用いられる。バイオセンサーからの電流は、情報が使用されるEPマッピング及び位置確認システムに接続するセンサーケーブルの3つのツイストペア導電線192を介して導かれる。ACLセンサーとバイオセンサーとの間で、ACL線の周りに絶縁層、例えば、プラスチック材料、好ましくはポリプロピレン、ABS若しくはポリカーボネートの薄片又はポッティングを設けることにより、ACL線からバイオセンサーへの4KV除細動パルスを分離してもよい。
【0027】
バイオセンサー190がACLセンサー178に近接して配置されることから、位置検知の精度を上げるために有利である。開示された実施形態では、バイオセンサーは中心に、かつACLセンサーの直上に、配置されている。センサーケーブルアセンブリ114を出る単一ケーブル164はしたがって、導電性かつ可撓性の材料からなる導電性ACL線180、好ましくはACLセンサー178のための28ゲージ銅撚り線と、バイオセンサー178のための3つのツイストペア導電線192と、を強度を付加するための2つのKEVLARファイバーとともに、ポリマー外装内に含む。センサーケーブル内の1導電線がバイオセンサーに半田付け又は導電性エポキシを用いて接着される。
【0028】
使用時には、患者の皮膚に接着させるため、パッチコネクタアセンブリ112から剥離ライナー194(図2)を除去し、ヒドロゲル層124を露出させる。センサーケーブルアセンブリ114はその後、遠位端166がコネクタ部分内に受容されるようにパッチコネクタアセンブリ112上のコネクタ部分118内に挿入されて、各側部材172がそれぞれのスロット142に受容され、上部ハウジングの主部170がコネクタ部分118の2つの頂部フランジ138間に露出される。各側部材の近位端173は、パッチ部分116の反対側の面上のそれぞれのストップ150に抗して解放可能に押し込まれる。図5に示されるように、接触部材178と浮遊電極152との間の接触は、弾性ヒドロゲル層124によって確保され、患者の身体からの電気インピーダンス信号は電極ピン及びACLセンサー178を通して送信され、更には単一ケーブル164を通して延在するACL線180を通って送信される。バイオセンサー190からの磁気に基づく信号は、同様に単一ケーブル164を通して延在するバイオセンサー線192を通って送信される。
【0029】
図6〜10は、本発明による単一ケーブルパッチ及びケーブルアセンブリ200の代替的な実施形態を描写する。アセンブリ200は、前述したアセンブリ100と多くの類似点を有するが、以下のことをはじめとする相違点もある。図6に示されるように、パッチ及びケーブルアセンブリ200は2つの主要な構成要素、すなわちパッチコネクタアセンブリ212及びセンサーケーブルアセンブリ214を含む。センサーケーブルアセンブリ214は、パッチコネクタアセンブリ212内に挿入され、解放可能にパッチコネクタアセンブリ212に受容されることにより、磁界変換器及び少なくとも1つのプローブ電極により生成された、結合したパッチ及びケーブルアセンブリの位置を表す信号が、単一ケーブル264を介して制御ユニットに送信される。
【0030】
図7及び8に示されるように、パッチコネクタアセンブリは下部パッチ部分216、上部コネクタ部分218、及び回路部材219、例えばフレックス回路基材を含む。パッチ部分は、例えば両面に塩化銀の層がコーティングされたカーボンフィルム222などの導電性電極層の上部に位置する、フォーム層220を含む。フォーム層220を形成するために使用されるフォームは、任意の好適な材料、例えば、サーモフォーム、任意のエラストマー、例えばゴム、サントプレーン、ポリウレタンなどであってよく、好ましくはサーモフォームである。カーボンフィルムは厚さ約0.5mm、塩化銀層は厚さ約0.1mmである。カーボンフィルム及び塩化銀コーティングの別の厚さも適宜用い得る。カーボンフィルム222の患者に面した側には、皮膚への接着性をも有する導電性ゲル媒体、好ましくは銀/塩化銀(Ag/AgCl)と水性化合物との混合物であり、約1.0mmの厚さを有するヒドロゲルを、含むヒドロゲル層224がある。
【0031】
コネクタ部分218は、センサーケーブルアセンブリ214の遠位部分266を受容するように構成されている。開示された実施形態では、コネクタ部分は、パッチ部分216の反対側の表面上の受容領域R’及びその上方の受容容積V’の画定において、センサーケーブルアセンブリの遠位端に対応した寸法及び形状を有する。コネクタ部分218の形状はほぼ矩形、好ましくは、アセンブリ200の長手方向軸L’に直角な中間部分230と、長手方向軸に平行な2つの側部分232とを有する、U字形である。各部分は、外側に向かってパッチ部分の反対側の面にほぼ平行に延在する底部フランジ234を有し、パッチ部分216のフォーム層220の包囲端240によってパッチ部分216に固定される。各部分の底部フランジから(したがってパッチ部分の平面から)ほぼ垂直に、コネクタ部分218の主壁236が延在する。各部分はまた、相互に向かって内側に延在する頂部フランジ238を有する。3つの頂部フランジ及びそれぞれの側部分は効果的にU字形のスロット242を形成する。コネクタ部分は例えば、ABS、ナイロン、ポリプロピレン、又は当該技術分野において既知である他の好適なポリマーなどのポリマーをはじめとする、任意の好適な材料から作製されてよく、好ましくはポリプロピレンから作製される。各スロットに合わせて、各スロットから所定の距離をおいて、フォーム層220から構成されたストップ250が配置されている。開示された実施形態では、ストップはフォーム層を切り欠き又は刻んだ部分であり、パッチの反対側の面上に隆起した形状を形成している。ストップには他の材料も用い得ると解されるが、フォーム層のような既存の材料を使用することで、製造コストが低減され使い捨てが容易となる。
【0032】
図8に示されるように、回路部材221は、コネクタ部分218内で受容容積V’内にぴったり嵌合するように細長くほぼU字形である、可撓性基体213を有する。この基体は、相互に平行にかつ中間部219に垂直に延在する、対向する長脚215と短脚217とを有する。長脚215は、パッチ部分216の反対側の面上に位置する。中間区分219が、中間部分230の主壁236の内面に沿って位置する。短脚217は、中間部分230の頂部フランジ238の内面に沿って位置する。長脚215は、パッチ部分216のカーボンフィルム222に接触するパッチ接触パッド231を有する。短脚217は、患者に面する側にACLコネクタ接触パッチ235を有する。パッチ接触パッド231とACLコネクタ接触パッチ235との間に、パッドとパッチとを電気的に結合するための導電素子237が延在している。パッチ接触パッド231、ACLコネクタ接触パッチ235、及び導電要素237は、金又はその他の、フレックス回路においてトレースを形成するための好適な材料からなる。長脚215の反対側の面は、フォーム層220(図6に部分的に切り欠いて示される)によって被覆、保護、かつ電気的に絶縁されている。
【0033】
図9に示すように、再使用可能なセンサーケーブルアセンブリ214は、包囲された内部容積又は空間S’を提供するハウジング260を有する。開示された実施形態では、ハウジングは第1及び頂部ハウジング260Aと第2及び底部ハウジング260Bとを含む。センサーケーブルアセンブリ214は、好ましくはハウジングの近位端に張力緩和要素262を含む。歪み解放要素262は、センサーハウジングと一体であってもよく、又はセンサーケーブル264の一部を被服する別個のポリマースリーブを含んでもよい。好適なセンサーハウジング材料としては、ポリマー、例えば、ABS、ナイロン、ポリプロピレン、又は当該技術分野で既知の他の好適なポリマーが挙げられるが、好ましくは同材料はポリプロピレンからなる。図示した実施形態では、ハウジングはほぼ矩形の遠位区分266と先細の近位区分268とを備えて細長い。遠位区分は厚めの主部分270と、主部分から横方向に延在する、より小さくて薄い2つの側部分272とを有する。本実施例の遠位区分266は、突起部又は突出部分271を有し、突起部又は突出部分271が、遠位区分266がパッチコネクタアセンブリ212のコネクタ部分218の受容容積V’内に挿入された状態で、回路部材221の患者に面したACLコネクタ接触パッド235との接触を形成するためのACL接触パッド275がその上に設けられる、反対側の表面を提供する。ACL線は、好適な導電性エポキシ、好ましくは、銀粒子を好ましく埋め込んだ任意のエポキシを用い、底部ハウジング260Bの突出部分271内の開口部277を介してACL接触パッド275に取り付けられる。
【0034】
使用時には、患者を通して流れる電流が、ヒドロゲル層224、カーボンフィルム222を通してフレックス回路部材221のパッチ接触パッド231へ、トレース導電体219を通してACLコネクタ接触パッド235、ACL接触パッド275、そしてACL線280、Govariによって出願されその内容全体が参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許出願第2007/0016007号に従ってこのACL情報を用いて位置確認及びマッピング機能を果たす位置確認マッピングシステム、又はこれと同様の他のシステムへと、導かれる。
【0035】
内部空間S内には、上述したように複数のセンサー線292を介してマッピング及び位置確認システムに接続される、磁気に基づくバイオセンサー290が収容される。ACLセンサーとバイオセンサーとの間で、ACL線の周りに絶縁層239、例えば、プラスチック材料、好ましくはポリプロピレン、ABS若しくはポリカーボネートの薄片又はポッティングを設けることにより、ACL線からバイオセンサーへの4KV除細動パルスを分離してもよい。
【0036】
ここでも、位置検知の精度を上げるためには、バイオセンサーはACLセンサーに近接して配置する。導電性かつ可撓性の材料からなる導電性ACL導電体又は線280、好ましくはACL接触パッド275のための28のゲージ銅撚り線と、バイオセンサー290のための3つのツイストペア導電体又は線292とを、強度を付加するための2つのKEVLARファイバーとともに、ポリマー外装内に含む、センサーケーブルアセンブリ214を出る単一ケーブルが備えられている。センサーのための1導電線がバイオセンサーに半田付け又は導電性エポキシを用いて接着される。
【0037】
使用時には、患者の皮膚に接着させるため、パッチコネクタアセンブリ212から剥離ライナー294(図7)を除去し、ヒドロゲル層224を露出させる。センサーケーブルアセンブリ214はその後、遠位端266及び突出部271がコネクタ部分218内に受容されるようにパッチコネクタアセンブリ上のコネクタ部分218内に挿入されて、各側部材272がそれぞれのスロット242に受容されて、上部ハウジング260Aの主部270がコネクタ部分218の3つの頂部フランジ238間に露出される。各側部材の近位端273は、パッチ部分の反対側の面上のそれぞれのストップ250に抗して解放可能に押し込まれる。突出部271上のACL接触パッド275は、ACLコネクタ接触パッド235と物理的及び電気的に接触し、患者の身体からのインピーダンスに基づく位置確認信号が、センサーコネクタアセンブリ214から出る単一ケーブル264を通して延在するACL線280を介して、送信される。バイオセンサー290からの磁気に基づく位置確認信号は、同様にセンサーコネクタアセンブリを出る単一ケーブルを通して延在するバイオセンサー線292を通して、送信される。
【0038】
ACLコネクタ接触パッチ235(したがってまた、対応するACL接触パッド275及び導電性トレース237)は、本明細書に例示した位置に限られないものと理解される。フレックス回路部材221の有利点は、これによりACLコネクタ接触パッチ235を、パッチ235がコネクタ部分212の構造体によって支持され、センサーコネクタアセンブリがコネクタ部分と解放可能に係合した状態で十分な接触が形成される限りにおいて、必要に応じて適切に、様々な異なる位置に配置できるようになることである。
【0039】
上述の実施形態のいずれについても、使い捨てパッチアセンブリのコストを低減するために、バイオセンサー、ACLセンサー、及びセンサーケーブルを再使用可能なセンサーケーブルアセンブリ内に備えることが有利である。センサーケーブルアセンブリは、ストップにより解放可能に保持される操作の簡単な挿入接続によって、パッチアセンブリに接続される。
【0040】
前述の説明は、本発明の現在好ましい実施形態を参照して提示されてきた。当業者は、記載した構造の代替及び変更が、本発明の原理、趣旨及び範囲を大きく逸脱することなく実施できることを理解するであろう。当業者により理解されるように、図面は必ずしも縮尺通りではない。したがって、上述の記載は、記述され以下の添付図に説明された厳密な構造のみに関係付けられるものとして読解されるべきではなく、むしろ、以下の最も完全で公正な範囲を有するとされる特許と一致し、かつそれらを補助するものとして読解されるべきである。
【0041】
〔実施の態様〕
(1) 患者の身体内における装置の位置をマッピングするための装置マッピングシステム内で使用するための、パッチ及びセンサーアセンブリであって、再使用可能部分と、使い捨て部分とを含み、
前記再使用可能部分が、
前記身体内における前記装置の位置情報を前記装置マッピングシステムに提供するための、磁気に基づくバイオセンサーと、
前記バイオセンサーを収容するように構成された、頂部及び底部を有するハウジングと、
前記バイオセンサーからの電気信号を前記装置マッピングシステムに伝達するための第1の電気的リードと、を含み、
前記使い捨て部分が、
前記電極を前記患者の前記身体に接着するための接着性ヒドロゲル層と、
前記接着性ヒドロゲル層上に配置された電極層と、
前記再使用可能部分の前記ハウジングの少なくとも一部を取り外し可能に受容するように構成されたセンサー係合要素と、を含み、
前記再使用可能部分が、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合した状態で前記電極層からの電気信号を受信するように構成された、第2の電気的リードを含み、前記第1及び前記第2の電気的リードがともに、前記ハウジングから前記装置マッピングシステムまで単一ケーブル部材を通して延在する、パッチ及びセンサーアセンブリ。
(2) 前記使い捨て部分が、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合した状態で前記電極層と前記第2の電気的リードとを電気的に結合するように構成された、少なくとも1つの電極部材を更に含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(3) 前記再使用可能部分が、前記電極層に応じて電気信号を前記第2の電気的リードに送信するように構成されたセンサーを更に含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(4) 前記少なくとも1つの電極部材が、前記再使用可能部分と接触したときに、前記センサー係合要素に対して弾性的に可動である、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(5) 前記再使用可能部分が側部材を含み、前記センサー係合要素が、前記側部材を受容するように構成されたスロットを含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(6) 前記使い捨て部分が可撓性の回路部材を含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(7) 前記再使用可能部分が、前記第2の電気的リードに電気的に結合されたACL接触部材を含む、実施態様6に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(8) 前記可撓性の回路部材が第1及び第2の導電体を含み、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合したときに、前記第1の導電体が前記電極層に対応して、前記第2のセンサーが前記ACL接触部材と電気通信状態にある、実施態様6に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(9) 前記再使用可能部分が、前記第2の電気的リードに電気的に結合されたACL接触部材を含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(10) 前記ACL接触部材が、前記再使用可能部分の患者に面する表面上にある、実施態様9に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【0042】
(11) 前記ACL接触部材が、前記再使用可能部分の反対側の表面(away surface)上にある、実施態様9に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(12) 前記使い捨て部分が、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合したときに、前記再使用可能部分の近位部分を解放可能に係合するストップを含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(13) 前記電極層が、少なくとも1つの金属性材料コーティングを備えた炭素複合体を含む、実施態様1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(14) 前記金属性材料が塩化銀である、実施態様13に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
(15) 前記金属性材料が、前記塩化銀上に配置される銀の層を更に含む、実施態様14に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体内における装置の位置をマッピングするための装置マッピングシステム内で使用するための、パッチ及びセンサーアセンブリであって、再使用可能部分と、使い捨て部分とを含み、
前記再使用可能部分が、
前記身体内における前記装置の位置情報を前記装置マッピングシステムに提供するための、磁気に基づくバイオセンサーと、
前記バイオセンサーを収容するように構成された、頂部及び底部を有するハウジングと、
前記バイオセンサーからの電気信号を前記装置マッピングシステムに伝達するための第1の電気的リードと、を含み、
前記使い捨て部分が、
前記電極を前記患者の前記身体に接着するための接着性ヒドロゲル層と、
前記接着性ヒドロゲル層上に配置された電極層と、
前記再使用可能部分の前記ハウジングの少なくとも一部を取り外し可能に受容するように構成されたセンサー係合要素と、を含み、
前記再使用可能部分が、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合した状態で前記電極層からの電気信号を受信するように構成された、第2の電気的リードを含み、前記第1及び前記第2の電気的リードがともに、前記ハウジングから前記装置マッピングシステムまで単一ケーブル部材を通して延在する、パッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項2】
前記使い捨て部分が、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合した状態で前記電極層と前記第2の電気的リードとを電気的に結合するように構成された、少なくとも1つの電極部材を更に含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項3】
前記再使用可能部分が、前記電極層に応じて電気信号を前記第2の電気的リードに送信するように構成されたセンサーを更に含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの電極部材が、前記再使用可能部分と接触したときに、前記センサー係合要素に対して弾性的に可動である、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項5】
前記再使用可能部分が側部材を含み、前記センサー係合要素が、前記側部材を受容するように構成されたスロットを含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項6】
前記使い捨て部分が可撓性の回路部材を含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項7】
前記再使用可能部分が、前記第2の電気的リードに電気的に結合されたACL接触部材を含む、請求項6に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項8】
前記可撓性の回路部材が第1及び第2の導電体を含み、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合したときに、前記第1の導電体が前記電極層に対応して、前記第2のセンサーが前記ACL接触部材と電気通信状態にある、請求項6に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項9】
前記再使用可能部分が、前記第2の電気的リードに電気的に結合されたACL接触部材を含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項10】
前記ACL接触部材が、前記再使用可能部分の患者に面する表面上にある、請求項9に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項11】
前記ACL接触部材が、前記再使用可能部分の反対側の表面上にある、請求項9に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項12】
前記使い捨て部分が、前記再使用可能部分のハウジングの前記少なくとも一部が前記センサー係合要素と解放可能に係合したときに、前記再使用可能部分の近位部分を解放可能に係合するストップを含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項13】
前記電極層が、少なくとも1つの金属性材料コーティングを備えた炭素複合体を含む、請求項1に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項14】
前記金属性材料が塩化銀である、請求項13に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。
【請求項15】
前記金属性材料が、前記塩化銀上に配置される銀の層を更に含む、請求項14に記載のパッチ及びセンサーアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−130704(P2012−130704A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−281071(P2011−281071)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【出願人】(508080229)バイオセンス・ウエブスター・インコーポレーテツド (79)