説明

多焦点コンタクトレンズ

【課題】老視の補正方法および老視補正用レンズを提供する。
【解決手段】本発明は、全範囲の多焦点レンズの製造が、3つの回転対称非球面後面を用いて達成される老視を補正するための方法および老視補正用のレンズを提供し、後面の構造は、屈折度数の関数になっている。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、コンタクトレンズに関する。特に、本発明は、多焦点コンタクトレンズ製品のある範囲の在庫品管理ユニット(SKU)を、そのSKUの範囲全体に対して3つの非球面ベースカーブを用いて、提供する。
【0002】
〔発明の背景〕
個人が加齢するにしたがって、眼は、その観察者に比較的近い物体に焦点を合わせるために、調節すること、すなわち、生来の水晶体を曲げること、ができにくくなる。この状態は、老視として知られている。同様に、自分の生来の水晶体が除去され、代わりに、眼内レンズが挿入された人では、調節力がまったく失われている。
【0003】
眼が調節できないことを補正するために用いられる方法の中で、単一視力コンタクトレンズの使用があり、その方法では、ひとりの人が、遠見視力用の一つのコンタクトレンズと、近見視力用の一つのコンタクトレンズと、を装着させられる。ある代替のシステムは、個人によって装用されるコンタクトレンズの各々に近見および遠見視力用の両方の補正を提供する。さらに代替の方法として、少なくとも一方の表面に遠見から近見までの、または、近見から遠見までの、累進度数が提供されているコンタクトレンズが知られている。
【0004】
従来のコンタクトレンズ製品は、典型的には、SKUの範囲全体に対して、1つから3つのベースカーブを用いて製造される。これは、角膜の曲率とコンタクトレンズの曲率との不整合が、眼の表面でのコンタクトレンズの撓みを結果としてもたらし、不十分な適合具合のレンズを提供するのみではなく、装用者によって経験される眼に装着されたときの度数が、レンズの処方された度数とは違っているレンズをも提供する、という点で、不利益である。さらに、レンズ後面と角膜表面との間に涙液膜が形成されることがあり、その涙液膜は、厚みが均一ではなく、処方された度数と経験される度数との間のさらなる度数の違いを引き起こす恐れがある。
【0005】
代替の方法として、いくつかのコンタクトレンズが、角膜トポグラフィーを用いて設計され、その角膜トポグラフィーでは、コンタクトレンズの後面の一部またはすべてが、コンタクトレンズの後面が覆う角膜表面の形状に一致している。これらのコンタクトレンズも、個々の人の角膜トポグラフィーに応じて作られたコンタクトレンズを提供するのに必要とされる費用という点で、不利益である。
【0006】
〔発明および好ましい実施の形態の詳細な説明〕
本発明は、視力の矯正方法、視力矯正用のレンズ、および、本発明のレンズの製造方法、を提供する。ある好ましい実施の形態では、本発明の方法は、3つの回転対称非球面の後面すなわちベースカーブを用いて、全範囲の多焦点レンズの製造を可能にし、そのベースカーブの構造は、屈折力の関数である。本発明のレンズは、特別注文ではない従来の多焦点コンタクトレンズと比較すると、より良好な眼上の適合具合を呈する。加えて、レンズの装着者が経験する眼上の度数は、従来の多焦点レンズで経験されるのに比べて、レンズの処方された度数により近くなる。
【0007】
ある実施の形態では、本発明は、コンタクトレンズの設計方法を提供し、その方法は、屈折異常の関数である非球面回転対称ベースカーブを提供する過程、を具備し、その過程から実質的になり、かつ、その過程からなる。別の実施の形態では、本発明は、コンタクトレンズを提供し、そのコンタクトレンズは、a)少なくとも一つの多焦点領域を具備し、その多焦点領域から実質的になり、かつ、その多焦点領域からなる、第1の光学領域を有する第1の表面と、b)屈折異常の関数である非球面回転対称ベースカーブである第2の表面と、を具備し、それら第1の表面と、第2の表面と、から実質的になり、かつ、それら第1の表面と、第2の表面と、からなる。
【0008】
本発明で発見されたことは、コンタクトレンズのベースカーブの設計に関するある種の通則が生み出されることであり、その通則は、装用者の角膜とのレンズの適合具合を改善し、同時に、個々の人の角膜に合わせてレンズを特別仕立てすることを回避する、のに用いられることができる。本発明の方法では、多焦点レンズの全範囲に対して2つまたは3つのベースカーブが提供され、それらベースカーブが、屈折異常の関数として決定されている。用語「全範囲」は、レンズが遠見視力に対する−12.00ジオプター〜+12.00ジオプターまでの補正、および、近見視力に対する−3.00ジオプター〜+3.00ジオプターまでの補正、を提供することを意味する。
【0009】
いくつかの研究は、ヒトの角膜が、θ、ならびに、θ+π/2および−π/2で直角に測定された、頂点の曲率、および、2つの非球面定数、に関する双円錐体として、最もよくモデル化されることを、実証した。さらに、乱視性の眼の角膜の頂点の曲率は、近視性の眼の頂点の曲率に比べて、より平坦で、より球面的であり、これは、頂点の曲率がより小さく、より小さい負の非球面定数を有することを意味し、近視性の眼は、より大きな頂点の曲率、および、より大きい負の非球面定数を有する。しかし、2つの非球面定数の差の大きさは、典型的には、小さい。
【0010】
本発明で発見されたのは、2つまたは3つの凹状の回転対称非球面曲線が、多焦点コンタクトレンズの全範囲に亘って計算されベースカーブとして用いられることができることである。好ましくは、回転対称非球面曲線は、以下の式を用いて計算され、
z(ρ)=cρ/(1+(1−εcρ1/2
zは、半径ρの関数としての垂下値であり、
ρは、レンズの中心からの半径方向の位置であり、
cは、頂点の曲率(頂点曲率)であり、
εは、非球面定数であり、εは、κ=ε−1である円錐曲線定数と関連している。
【0011】
3つの、凹状の回転対称非球面曲線が、以下で表1に示されている。
【表1】

【0012】
それに代わって、以下の頂点の曲率および非球面定数を有する2つのベースカーブが、用いられることができる。
【表2】

【0013】
本発明は、多くの種類のコンタクトレンズを設計および製造するために用いられることができるが、本発明の最大の有用性は、多焦点コンタクトレンズの設計および製造に見出すことができるであろう。したがって、本発明のレンズの前面は、以下に限定されないが、二重焦点および累進度数補正を含む、多数の多焦点補正のいずれかを組み込んでいてもよい。
【0014】
ある好ましい実施の形態では、レンズの前面は、球面度数の少なくとも2つの同心の環状領域を備えた中心光学領域を有する。その中心光学領域は、近見光学度数、または、好ましくは、遠見光学度数、を提供する場合がある。用語「遠見光学度数」および「近見光学度数」は、レンズの装用者の遠見度数および近見度数を各々補正するのに必要な度数を意味する。一方の環状領域の度数は、遠見光学度数に実質的に等しく、もう一つの環状領域の度数は、近見光学度数に実質的に等しい。
【0015】
レンズの前面は、遠見光学度数、近見光学度数、中間光学度数、または、遠見度数および近見光学度数の間の範囲内の度数、もしくは、それらの組み合わせ、を備えたさらなる環状領域を有していてもよい。例えば、レンズの前面は、交互に配置された遠見度数および近見度数の3つまたは5つのさらなる環状領域を有していてもよい。
【0016】
それに代わって、前面の光学領域は、累進度数領域である場合がある。用語「累進度数領域」は、遠見光学度数領域および近見光学度数領域ならびに遠見光学度数領域と近見光学度数領域とを結合する増加または減少する屈折度数の移行領域、を有する連続的な非球面領域を意味する。それに加えて、本発明のレンズは、遠見光学度数および近見光学度数に加えて、例えば、円柱度数のような、レンズの表面に組み込まれたさまざまな補正光学特性を有していてもよい。
【0017】
本発明で有用なコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズ、または、好ましくは、ソフトコンタクトレンズ、であることがある。ソフトコンタクトレンズを製造するのに適した任意の材料で作られたソフトコンタクトレンズが、好ましくは、用いられる。ソフトコンタクトレンズを構成するための例示的な材料には、以下に限定されないが、シリコーンエラストマー、以下の刊行物に限定されないが米国特許第5,371,147号、同第5,314,960号、および、同第5,057,578号(これらの開示内容の全体は引用することによって本明細書に組み込まれる。)に記載されたもののようなシリコーン含有マクロマー、ヒドロゲル、シリコーン含有ヒドロゲル、および、それらの類似物、ならびに、それらの組み合わせ、が含まれる。より好ましくは、レンズの表面は、シロキサンであり、または、以下に限定されないが、ポリジメチルシロキサンマクロマー、メタクリルオキシプロピルシロキサン、それらの混合物、シリコーンヒドロゲル、または、ヒドロゲル、を含むシロキサン管能価を含む。例示的な材料には、以下に限定されないが、アクアフィルコン(acquafilcon)、エタフィルコン(etafilcon)、ジェンフィルコン(genfilcon)、レネフィルコン(lenefilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、または、ガリフィルコン(galyfilcon)、が含まれる。
【0018】
本発明のレンズは、任意の従来の方法によって構成される場合がある。例えば、光学領域は、本発明のレンズを構成するのに用いられる金型内に光学領域をダイヤモンドバイトによって形成して、生み出される場合がある。その後、適切な液体レジンが、金型の間に配置され、続いて、レジンの圧縮および硬化が行われて、本発明のレンズが構成される。それに代わって、光学領域は、レンズボタン内にダイヤモンドバイトによって形成される場合もある。多焦点コンタクトレンズを製造するさまざまな公知の方法のいずれかが、本発明のレンズを製造するために用いられることができる。
【0019】
〔実施の態様〕
(1)コンタクトレンズ設計方法において、
非球面回転対称ベースカーブ(aspheric, rotationally symmetric base curve)を提供する過程であって、前記ベースカーブが、屈折異常の関数である、非球面回転対称ベースカーブを提供する過程、
を具備する、方法。
(2)実施態様(1)に記載の方法において、
前記ベースカーブが、以下の等式を用いて計算され、
z(ρ)=cρ/(1+(1−εcρ1/2
zは、半径ρの関数としての垂下値であり、
ρは、レンズの中心からの半径方向の距離であり、
cは、頂点の曲率(頂点曲率)であり、
εは、非球面定数であり、εは、κ=ε−1である円錐曲線定数と関連している、方法。
(3)実施態様(1)に記載の方法において、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約−2ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約−2ジオプター〜約+2ジオプターまでの球面度数、約8.0mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.17+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
約+2ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、約−0.10+/−0.02の非球面定数を有する第3の表面と、
からなる群から選択される、方法。
(4)実施態様(1)に記載の方法において、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約0ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約0ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.10+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
からなる群から選択される、方法。
(5)実施態様(1)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(6)実施態様(2)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(7)実施態様(3)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(8)実施態様(4)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(9)実施態様(1)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(10)実施態様(2)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【0020】
(11)実施態様(3)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(12)実施態様(4)に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
(13)コンタクトレンズにおいて、
(a)多焦点領域を含む第1の光学領域を有する第1の表面と、
(b)屈折異常の関数である非球面回転対称ベースカーブ、である第2の表面と、
を具備する、コンタクトレンズ。
(14)実施態様(13)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記ベースカーブが、以下の等式を用いて計算され、
z(ρ)=cρ/(1+(1−εcρ1/2
zは、半径ρの関数としての垂下値であり、
ρは、レンズの中心からの半径方向の距離であり、
cは、頂点の曲率(頂点曲率)であり、
εは、非球面定数であり、εは、κ=ε−1である円錐曲線定数と関連している、コンタクトレンズ。
(15)実施態様(13)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約−2ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約−2ジオプター〜約+2ジオプターまでの球面度数、約8.0mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.17+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
約+2ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、約−0.10+/−0.02の非球面定数を有する第3の表面と、
からなる群から選択される、コンタクトレンズ。
(16)実施態様(13)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約0ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約0ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.10+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
からなる群から選択される、コンタクトレンズ。
(17)実施態様(13)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
(18)実施態様(14)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
(19)実施態様(15)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
(20)実施態様(16)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【0021】
(21)実施態様(13)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
(22)実施態様(14)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
(23)実施態様(15)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
(24)実施態様(16)に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズ設計方法において、
非球面回転対称ベースカーブを提供する過程であって、前記ベースカーブが、屈折異常の関数である、非球面回転対称ベースカーブを提供する過程、
を具備する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記ベースカーブが、以下の等式を用いて計算され、
z(ρ)=cρ/(1+(1−εcρ1/2
zは、半径ρの関数としての垂下値であり、
ρは、レンズの中心からの半径方向の距離であり、
cは、頂点の曲率(頂点曲率)であり、
εは、非球面定数であり、εは、κ=ε−1である円錐曲線定数と関連している、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約−2ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約−2ジオプター〜約+2ジオプターまでの球面度数、約8.0mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.17+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
約+2ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、約−0.10+/−0.02の非球面定数を有する第3の表面と、
からなる群から選択される、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約0ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約0ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.10+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
からなる群から選択される、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項6】
請求項2に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項7】
請求項3に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域を有し、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項10】
請求項2に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項11】
請求項3に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項12】
請求項4に記載の方法において、
前面を提供する過程であって、前記前面が、累進度数領域である光学領域を含む、前面を提供する過程、
をさらに具備する、方法。
【請求項13】
コンタクトレンズにおいて、
(a)多焦点領域を含む第1の光学領域を有する第1の表面と、
(b)屈折異常の関数である非球面回転対称ベースカーブ、である第2の表面と、
を具備する、コンタクトレンズ。
【請求項14】
請求項13に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記ベースカーブが、以下の等式を用いて計算され、
z(ρ)=cρ/(1+(1−εcρ1/2
zは、半径ρの関数としての垂下値であり、
ρは、レンズの中心からの半径方向の距離であり、
cは、頂点の曲率(頂点曲率)であり、
εは、非球面定数であり、εは、κ=ε−1である円錐曲線定数と関連している、コンタクトレンズ。
【請求項15】
請求項13に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約−2ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約−2ジオプター〜約+2ジオプターまでの球面度数、約8.0mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.17+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
約+2ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、約−0.10+/−0.02の非球面定数を有する第3の表面と、
からなる群から選択される、コンタクトレンズ。
【請求項16】
請求項13に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記ベースカーブが、
約−12ジオプター〜約0ジオプターまでの球面度数、約7.8mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.25+/−0.02の非球面定数、を有する第1の表面と、
約0ジオプター〜約+12ジオプターまでの球面度数、約8.2mm+/−0.2mmの頂点の曲率、および、約−0.10+/−0.02の非球面定数、を有する第2の表面と、
からなる群から選択される、コンタクトレンズ。
【請求項17】
請求項13に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項18】
請求項14に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項19】
請求項15に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項20】
請求項16に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
遠見度数または近見度数および少なくとも2つの同心環状領域の度数を含む中心光学領域であって、前記環状領域の各々が、遠見度数または近見度数を含む、中心光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項21】
請求項13に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項22】
請求項14に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項23】
請求項15に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。
【請求項24】
請求項16に記載のコンタクトレンズにおいて、
前記第1の表面が、
累進度数領域である光学領域、
を含む、コンタクトレンズ。

【公表番号】特表2009−531741(P2009−531741A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503177(P2009−503177)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2007/064785
【国際公開番号】WO2007/112308
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(500092561)ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド (153)
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【Fターム(参考)】