多者通話装置および電話機
【課題】犯罪による被害を適切に防止することができる多者通話装置を提供する。
【解決手段】多者通話装置としての三者通話装置1は、記憶部12と、番号取得部13と、判定部14と、通話制御部16とを有する。記憶部12は、電話番号を記憶する。番号取得部13は、電話機3が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。判定部14は、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。通話制御部16は、ユーザによる第1の通話指示を受信することによって、ユーザと、相手方との二者通話を開始する。また、通話制御部16は、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザによって記憶部12に予め登録された電話番号に基づく第三者を呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する。
【解決手段】多者通話装置としての三者通話装置1は、記憶部12と、番号取得部13と、判定部14と、通話制御部16とを有する。記憶部12は、電話番号を記憶する。番号取得部13は、電話機3が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。判定部14は、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。通話制御部16は、ユーザによる第1の通話指示を受信することによって、ユーザと、相手方との二者通話を開始する。また、通話制御部16は、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザによって記憶部12に予め登録された電話番号に基づく第三者を呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置および電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電話を用いて他人を騙し、金銭の振り込みを要求する振り込め詐欺などの犯罪による被害が増加している。このような被害を防止するために、特許文献1には、被保護者に対して不審な電話があったときに、この不審な電話の発信者番号や、通話の内容を保護者に通知することが開示されている。これによれば、保護者は、被保護者に対して不審な電話があったことを知ることができるとともに、通話の内容を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−28678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、保護者は、被保護者に対して不審な電話があったことを事後的に知ることになるので、例えば、相手方との通話中において、被保護者が詐害されることを防止することはできないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、犯罪による被害を適切に防止することができる多者通話装置および電話機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、記憶部と、番号取得部と、判定部と、通話制御部とを有し、複数の電話回線と、電話機とにそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置を提供する。記憶部は、少なくとも1つの電話番号を記憶する。番号取得部は、電話回線を介して電話機が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。判定部は、番号取得部にて取得された発信者番号と、記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。通話制御部は、相手方との通話の開始を指示するためのユーザによる第1の通話指示を受信することによって、電話回線を介して、ユーザと、相手方との二者通話を開始するとともに、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザによって記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の電話回線を介して呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する。
【0007】
ここで、第1の発明において、多者通話装置は、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザに警告を通知する警告通知部をさらに有し、通話制御部は、警告通知部にて警告が通知された場合、第三者との通話の開始を指示するためのユーザによる第2の通話指示を受信することによって、多者通話を開始することが好ましい。この際、多者通話装置は、ユーザによる一度の操作によって、通話制御部に第2の通話指示を送信する操作ボタンをさらに有することが好ましい。この場合、通話制御部は、操作ボタンが操作されると、記憶部に記憶された複数の電話番号のうち、いずれか1つの電話番号に基づく第三者を呼び出し、この第三者との通話を開始できない場合、他の電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することが好ましい。この際、記憶部は、それぞれの電話番号に関連付けられた優先順位を記憶し、通話制御部は、多者通話を開始するまで優先順位にしたがって次々に第三者を呼び出すことが好ましい。また、この場合、多者通話装置は、記憶部に記憶された複数の電話番号にそれぞれ対応して設けられた複数の操作ボタンを有し、通話制御部は、複数の操作ボタンのうち、ユーザによって操作された操作ボタンに対応する電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することが好ましい。
【0008】
第2の発明は、記憶部と、番号取得部と、判定部と、通話制御部とを有し、複数の電話回線にそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための電話機を提供する。記憶部は、少なくとも1つの電話番号を記憶する。番号取得部は、電話回線を介して電話機が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。判定部は、番号取得部にて取得された発信者番号と、記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。通話制御部は、相手方との通話の開始を指示するためのユーザによる第1の通話指示を受信することによって、電話回線を介して、ユーザと、相手方との二者通話を開始するとともに、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザによって記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の電話回線を介して呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部と、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する通話制御部とを有するので、例えば、ユーザと、相手方との通話中にユーザにとって信頼できる第三者を呼び出し、この第三者を含めた3者で通話を行うことができる。したがって、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、第三者は通話の内容を確認することができるので、ユーザが詐害されることを防止することができ、犯罪による被害を適切に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る三者通話装置を示すブロック図
【図2】第1の実施形態に係る記憶部に記憶された情報を示す概念図
【図3】第1の実施形態に係る警告通知部によって通知される警告の一例を示す図
【図4】第1の実施形態に係る三者通話装置による制御処理のフローチャート
【図5】第2の実施形態に係る警告通知部によって通知される警告の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る三者通話装置を示すブロック図である。多者通話装置としての三者通話装置1は、この三者通話装置1の使用者であるユーザと、ユーザと通話を行う相手先と、通話中に新たに呼び出される第三者との3者間で通話を行うための装置である。また、三者通話装置1は、2回線の電話回線21,22と、1台の電話機3とにそれぞれ接続される。電話回線21,22は、電話網4に接続される。ここで、電話回線21,22は、アナログ回線であってもよく、デジタル回線であってもよい。電話機3は、電話回線21,22と、電話網4とを介して他の電話機、例えば電話機5,6との間で通話をすることができる。なお、本実施形態では、ユーザは、三者通話装置1に接続された電話機3を使用するものとし、電話機5の使用者を相手先とし、電話機6の使用者を第三者として説明する。また、本実施形態では、多者通話装置として三者通話装置1を例示しているが、多者通話装置は、4者以上で通話を行うための装置であってもよい。この場合、多者通話装置に接続される電話回線の回線数は、多者通話を行う人数に応じて増加する。
【0012】
三者通話装置1は、所定のプログラムに従って情報処理を実行するCPU(Central Processing Unit)や、このプログラムを含む情報を記憶するメモリ等を有する。この三者通話装置1は、タッチパネル11と、記憶部12と、番号取得部13と、判定部14と、警告通知部15と、通話制御部16とを有する。タッチパネル11は、画面に画像を表示するための表示手段として機能するとともに、画面に表示されたボタン等にユーザが触れることによって、ユーザからの操作を入力するための入力手段として機能する。
【0013】
図2は、記憶部12に記憶された情報を示す概念図である。記憶部12は、第三者リスト12Aと、電話帳12Bとを記憶する。第三者リスト12Aは、複数の第三者の電話番号と、それぞれの第三者の電話番号に関連付けられた氏名とで構成される。また、第三者の電話番号のそれぞれには、優先順位が関連付けられている。図2では、第三者の電話番号の右側に付された記号によって氏名を表し、第三者の電話番号の左側に付された数字によって優先順位を表している。電話帳12Bは、複数の電話番号と、それぞれの電話番号に関連付けられた氏名とで構成される。図2では、電話番号の右側に付された記号によって氏名を表している。第三者リスト12Aおよび電話帳12Bに係る情報は、タッチパネル11を介してユーザによって予め登録される。なお、本実施形態では、記憶部12は、複数の電話番号を記憶しているが、第三者の電話番号を少なくとも1つ記憶していればよい。
【0014】
図1に示すように、番号取得部13は、例えば、電話回線21を介して電話機3が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。具体的には、電話機3が呼び出されたときの信号には、発信者番号(CID)が含まれているので、番号取得部13は、この信号から復調することによって発信者番号を取得する。判定部14は、番号取得部13にて取得された発信者番号と、記憶部12に記憶された電話番号とを比較することによって、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。具体的には、判定部14は、発信者番号と、電話帳12Bに登録された電話番号とを比較し、発信者番号が電話帳12Bに登録された電話番号でない場合、信頼できる電話番号でないと判定する。なお、判定部14は、発信者番号が非通知である場合、電話帳12Bに登録された電話番号でないので、信頼できる電話番号でないと判定する。
【0015】
図3は、警告通知部15によって通知される警告の一例を示す図である。警告通知部15は、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、タッチパネル11に警告画面17を表示させることによって、ユーザに警告を通知する。警告画面17は、発信者番号が信頼できる電話番号でないことをユーザに通知する警告文17Aと、操作ボタン17Bとによって構成される。操作ボタン17Bには、第三者リスト12Aにおける最も優先順位の高い電話番号(優先順位1位の電話番号)に関連付けられた氏名が表示される。すなわち、本実施形態では、操作ボタン17Bには、「○○○○」が表示される。
【0016】
図1に示すように、通話制御部16は、相手方との通話の開始を指示するためのユーザによる第1の通話指示を受信することによって、電話回線21を介して、ユーザと、相手方との二者通話を開始する。ここで、第1の通話指示は、電話機3の受話器をユーザが取り上げることによって(オフフック)、通話制御部16に送信される。また、通話制御部16は、警告通知部15にて警告が通知された場合、第三者との通話の開始を指示するためのユーザによる第2の通話指示を受信することによって、ユーザによって記憶部12に予め登録された電話番号に基づく第三者を未使用の電話回線22を介して呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する。ここで、第2の通話指示は、操作ボタン17Bをユーザが押下することによって、通話制御部16に送信される。すなわち、操作ボタン17Bは、ユーザによる一度の操作によって、通話制御部16に第2の通話指示を送信する。なお、特開2007−274544号公報には、ユーザによる一度の操作によって、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する三者通話装置が開示されているので、必要ならば参照されたい。
【0017】
図4は、三者通話装置1による制御処理のフローチャートである。電話回線21を介して電話機3が相手方から呼び出されると、番号取得部13は、相手方の発信者番号を取得する(ステップ1)。次に、判定部14は、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する(ステップ2)。通話制御部16は、判定部14にて信頼できる電話番号であると判定された場合、オフフックの検出を行い(ステップ41)、オフフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を開始する(ステップ51)。そして、通話制御部16は、二者通話を開始した後、オンフックの検出を行い(ステップ81)、オンフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を終了する。
【0018】
ステップ2において、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、警告通知部15は、タッチパネル11に警告画面17を表示させることによって、ユーザに警告を通知する(ステップ3)。通話制御部16は、警告通知部15にてユーザに警告が通知された後、オフフックの検出を行い(ステップ42)、オフフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を開始する(ステップ52)。そして、通話制御部16は、二者通話を開始した後、操作ボタン17Bが押下されたか否かを判定する(ステップ6)。通話制御部16は、操作ボタン17Bが押下されていないと判定した場合、オンフックの検出を行い(ステップ82)、オンフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を終了し、オンフックを検出しなかった場合には、再度、ステップ6を実行する。
【0019】
ステップ6において、操作ボタン17Bが押下されたと判定した場合、通話制御部16は、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する(ステップ7)。具体的には、通話制御部16は、操作ボタン17Bが押下されると、ユーザと、相手方との二者通話を保留とし、第三者リスト12Aにおける最も優先順位の高い電話番号(優先順位1位の電話番号)に基づく第三者を呼び出す。そして、通話制御部16は、この第三者との通話を開始できた場合、ユーザと、相手方との二者通話の保留を解除することによって、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する。また、通話制御部16は、この第三者との通話を開始できない場合、次に優先順位の高い電話番号(優先順位2位の電話番号)に基づく第三者を呼び出す。このようにして、通話制御部16は、三者通話を開始するまで優先順位にしたがって次々に第三者を呼び出す。これによって、ユーザは、相手方との通話中に確実に第三者を呼び出して三者通話を開始することができる。なお、通話制御部16は、話中音の検出、または所定の回数以上の呼出音の検出によって、第三者との通話を開始できないと判定する。
【0020】
そして、通話制御部16は、三者通話を開始した後、オンフックの検出を行い(ステップ81)、オンフックを検出した場合には、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を終了する。
【0021】
このように、第1の実施形態によれば、三者通話装置1は、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部14と、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する通話制御部16とを有するので、ユーザと、相手方との通話中にユーザにとって信頼できる第三者を呼び出し、この第三者を含めた3者で通話を行うことができる。したがって、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、第三者は通話の内容を確認することができるので、ユーザが詐害されることを防止することができ、犯罪による被害を適切に防止することができる。
【0022】
(第2の実施形態)
図5は、警告通知部15によって通知される警告の一例を示す図である。本実施形態の特徴は、警告画面17に複数の操作ボタン17B1〜17B3を表示させる点にある。なお、それ以外については、上述した第1の実施形態と同様なので、ここでの説明を省略する。
【0023】
操作ボタン17B1〜17B3は、第三者リスト12Aに記憶された複数の電話番号にそれぞれ対応して設けられる。具体的には、操作ボタン17B1には、第三者リスト12Aにおける優先順位1位の電話番号に関連付けられた氏名が表示される。また、操作ボタン17B2には、第三者リスト12Aにおける優先順位2位の電話番号に関連付けられた氏名が表示される。さらに、操作ボタン17B3には、第三者リスト12Aにおける優先順位3位の電話番号に関連付けられた氏名が表示される。すなわち、本実施形態では、操作ボタン17B1には、「○○○○」が表示され、操作ボタン17B2には、「□○△○」が表示され、操作ボタン17B3には、「○×○×」が表示される。そして、通話制御部16は、操作ボタン17B1〜17B3のうち、ユーザによって操作された操作ボタンに対応する電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始する。
【0024】
このように、本実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、第三者は通話の内容を確認することができるので、ユーザが詐害されることを防止することができ、犯罪による被害を適切に防止することができる。それとともに、ユーザは、相手方との通話中に呼び出す第三者を状況に応じて選択することができる。
【0025】
なお、上述した各実施形態では、通話制御部16は、警告通知部15にて警告が通知された場合、第2の通話指示を受信することによって、第三者を呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始していた。これに対して、多者通話装置は、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザに警告を通知することなく、第三者を呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始するように構成されていてもよい。
【0026】
また、上述した各実施形態では、判定部14は、発信者番号と、電話帳12Bに登録された電話番号とを比較し、発信者番号が電話帳12Bに登録された電話番号でない場合、信頼できる電話番号でないと判定していた。これに対して、例えば、判定部は、発信者番号と、多者通話装置に接続された電話機の発信履歴とを比較し、発信者番号が発信履歴にない電話番号である場合、信頼できる電話番号でないと判定するように構成されていてもよい。また、判定部は、発信者番号と、ユーザによって記憶部に予め登録されたユーザにとって信頼できない電話番号のリストであるブラックリストとを比較し、発信者番号がブラックリストに登録された電話番号である場合、信頼できる電話番号でないと判定するように構成されていてもよい。この際、ブラックリストは、例えば、ユーザと、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、ユーザがボタンなどを操作することによって、この相手方の発信者番号を登録して作成するようにしてもよい。
【0027】
また、上述した各実施形態では、操作ボタン17B,17B1〜17B3は、タッチパネル11の画面に表示されたボタンで構成されていた。これに対して、操作ボタンは、機械式のボタンスイッチなどで構成されていてもよい。要するに、操作ボタンは、通話制御部に第2の通話指示を送信することができればよい。また、上述した各実施形態では、操作ボタン17B,17B1〜17B3は、ユーザによる一度の操作によって、通話制御部16に第2の通話指示を送信していたが、第2の通話指示は、ユーザによる複数の操作によって、通話制御部に送信するようにしてもよい。
【0028】
また、上述した各実施形態では、通話制御部16は、三者通話を開始するまで優先順位にしたがって次々に第三者を呼び出していたが、少なくとも1人の第三者を呼び出せばよい。また、通話制御部は、優先順位にしたがって第三者を呼び出さなくてもよく、例えば、ランダムに第三者を呼び出してもよい。
【0029】
さらに、上述した各実施形態では、三者通話装置1と、電話機3とは別体とされていたが、電話機3に三者通話装置1を内蔵することによって、これらを一体化してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上のように、本発明は、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置および電話機に広く適用できる。
【符号の説明】
【0031】
1 三者通話装置
3,5,6 電話機
4 電話網
11 タッチパネル
12 記憶部
12A 第三者リスト
12B 電話帳
13 番号取得部
14 判定部
15 警告通知部
16 通話制御部
17 警告画面
17A 警告文
17B,17B1〜17B3 操作ボタン
21,22 電話回線
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置および電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電話を用いて他人を騙し、金銭の振り込みを要求する振り込め詐欺などの犯罪による被害が増加している。このような被害を防止するために、特許文献1には、被保護者に対して不審な電話があったときに、この不審な電話の発信者番号や、通話の内容を保護者に通知することが開示されている。これによれば、保護者は、被保護者に対して不審な電話があったことを知ることができるとともに、通話の内容を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−28678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、保護者は、被保護者に対して不審な電話があったことを事後的に知ることになるので、例えば、相手方との通話中において、被保護者が詐害されることを防止することはできないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、犯罪による被害を適切に防止することができる多者通話装置および電話機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、記憶部と、番号取得部と、判定部と、通話制御部とを有し、複数の電話回線と、電話機とにそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置を提供する。記憶部は、少なくとも1つの電話番号を記憶する。番号取得部は、電話回線を介して電話機が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。判定部は、番号取得部にて取得された発信者番号と、記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。通話制御部は、相手方との通話の開始を指示するためのユーザによる第1の通話指示を受信することによって、電話回線を介して、ユーザと、相手方との二者通話を開始するとともに、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザによって記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の電話回線を介して呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する。
【0007】
ここで、第1の発明において、多者通話装置は、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザに警告を通知する警告通知部をさらに有し、通話制御部は、警告通知部にて警告が通知された場合、第三者との通話の開始を指示するためのユーザによる第2の通話指示を受信することによって、多者通話を開始することが好ましい。この際、多者通話装置は、ユーザによる一度の操作によって、通話制御部に第2の通話指示を送信する操作ボタンをさらに有することが好ましい。この場合、通話制御部は、操作ボタンが操作されると、記憶部に記憶された複数の電話番号のうち、いずれか1つの電話番号に基づく第三者を呼び出し、この第三者との通話を開始できない場合、他の電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することが好ましい。この際、記憶部は、それぞれの電話番号に関連付けられた優先順位を記憶し、通話制御部は、多者通話を開始するまで優先順位にしたがって次々に第三者を呼び出すことが好ましい。また、この場合、多者通話装置は、記憶部に記憶された複数の電話番号にそれぞれ対応して設けられた複数の操作ボタンを有し、通話制御部は、複数の操作ボタンのうち、ユーザによって操作された操作ボタンに対応する電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することが好ましい。
【0008】
第2の発明は、記憶部と、番号取得部と、判定部と、通話制御部とを有し、複数の電話回線にそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための電話機を提供する。記憶部は、少なくとも1つの電話番号を記憶する。番号取得部は、電話回線を介して電話機が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。判定部は、番号取得部にて取得された発信者番号と、記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。通話制御部は、相手方との通話の開始を指示するためのユーザによる第1の通話指示を受信することによって、電話回線を介して、ユーザと、相手方との二者通話を開始するとともに、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザによって記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の電話回線を介して呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部と、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する通話制御部とを有するので、例えば、ユーザと、相手方との通話中にユーザにとって信頼できる第三者を呼び出し、この第三者を含めた3者で通話を行うことができる。したがって、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、第三者は通話の内容を確認することができるので、ユーザが詐害されることを防止することができ、犯罪による被害を適切に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る三者通話装置を示すブロック図
【図2】第1の実施形態に係る記憶部に記憶された情報を示す概念図
【図3】第1の実施形態に係る警告通知部によって通知される警告の一例を示す図
【図4】第1の実施形態に係る三者通話装置による制御処理のフローチャート
【図5】第2の実施形態に係る警告通知部によって通知される警告の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る三者通話装置を示すブロック図である。多者通話装置としての三者通話装置1は、この三者通話装置1の使用者であるユーザと、ユーザと通話を行う相手先と、通話中に新たに呼び出される第三者との3者間で通話を行うための装置である。また、三者通話装置1は、2回線の電話回線21,22と、1台の電話機3とにそれぞれ接続される。電話回線21,22は、電話網4に接続される。ここで、電話回線21,22は、アナログ回線であってもよく、デジタル回線であってもよい。電話機3は、電話回線21,22と、電話網4とを介して他の電話機、例えば電話機5,6との間で通話をすることができる。なお、本実施形態では、ユーザは、三者通話装置1に接続された電話機3を使用するものとし、電話機5の使用者を相手先とし、電話機6の使用者を第三者として説明する。また、本実施形態では、多者通話装置として三者通話装置1を例示しているが、多者通話装置は、4者以上で通話を行うための装置であってもよい。この場合、多者通話装置に接続される電話回線の回線数は、多者通話を行う人数に応じて増加する。
【0012】
三者通話装置1は、所定のプログラムに従って情報処理を実行するCPU(Central Processing Unit)や、このプログラムを含む情報を記憶するメモリ等を有する。この三者通話装置1は、タッチパネル11と、記憶部12と、番号取得部13と、判定部14と、警告通知部15と、通話制御部16とを有する。タッチパネル11は、画面に画像を表示するための表示手段として機能するとともに、画面に表示されたボタン等にユーザが触れることによって、ユーザからの操作を入力するための入力手段として機能する。
【0013】
図2は、記憶部12に記憶された情報を示す概念図である。記憶部12は、第三者リスト12Aと、電話帳12Bとを記憶する。第三者リスト12Aは、複数の第三者の電話番号と、それぞれの第三者の電話番号に関連付けられた氏名とで構成される。また、第三者の電話番号のそれぞれには、優先順位が関連付けられている。図2では、第三者の電話番号の右側に付された記号によって氏名を表し、第三者の電話番号の左側に付された数字によって優先順位を表している。電話帳12Bは、複数の電話番号と、それぞれの電話番号に関連付けられた氏名とで構成される。図2では、電話番号の右側に付された記号によって氏名を表している。第三者リスト12Aおよび電話帳12Bに係る情報は、タッチパネル11を介してユーザによって予め登録される。なお、本実施形態では、記憶部12は、複数の電話番号を記憶しているが、第三者の電話番号を少なくとも1つ記憶していればよい。
【0014】
図1に示すように、番号取得部13は、例えば、電話回線21を介して電話機3が相手方から呼び出された場合、相手方の発信者番号を取得する。具体的には、電話機3が呼び出されたときの信号には、発信者番号(CID)が含まれているので、番号取得部13は、この信号から復調することによって発信者番号を取得する。判定部14は、番号取得部13にて取得された発信者番号と、記憶部12に記憶された電話番号とを比較することによって、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する。具体的には、判定部14は、発信者番号と、電話帳12Bに登録された電話番号とを比較し、発信者番号が電話帳12Bに登録された電話番号でない場合、信頼できる電話番号でないと判定する。なお、判定部14は、発信者番号が非通知である場合、電話帳12Bに登録された電話番号でないので、信頼できる電話番号でないと判定する。
【0015】
図3は、警告通知部15によって通知される警告の一例を示す図である。警告通知部15は、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、タッチパネル11に警告画面17を表示させることによって、ユーザに警告を通知する。警告画面17は、発信者番号が信頼できる電話番号でないことをユーザに通知する警告文17Aと、操作ボタン17Bとによって構成される。操作ボタン17Bには、第三者リスト12Aにおける最も優先順位の高い電話番号(優先順位1位の電話番号)に関連付けられた氏名が表示される。すなわち、本実施形態では、操作ボタン17Bには、「○○○○」が表示される。
【0016】
図1に示すように、通話制御部16は、相手方との通話の開始を指示するためのユーザによる第1の通話指示を受信することによって、電話回線21を介して、ユーザと、相手方との二者通話を開始する。ここで、第1の通話指示は、電話機3の受話器をユーザが取り上げることによって(オフフック)、通話制御部16に送信される。また、通話制御部16は、警告通知部15にて警告が通知された場合、第三者との通話の開始を指示するためのユーザによる第2の通話指示を受信することによって、ユーザによって記憶部12に予め登録された電話番号に基づく第三者を未使用の電話回線22を介して呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する。ここで、第2の通話指示は、操作ボタン17Bをユーザが押下することによって、通話制御部16に送信される。すなわち、操作ボタン17Bは、ユーザによる一度の操作によって、通話制御部16に第2の通話指示を送信する。なお、特開2007−274544号公報には、ユーザによる一度の操作によって、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する三者通話装置が開示されているので、必要ならば参照されたい。
【0017】
図4は、三者通話装置1による制御処理のフローチャートである。電話回線21を介して電話機3が相手方から呼び出されると、番号取得部13は、相手方の発信者番号を取得する(ステップ1)。次に、判定部14は、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する(ステップ2)。通話制御部16は、判定部14にて信頼できる電話番号であると判定された場合、オフフックの検出を行い(ステップ41)、オフフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を開始する(ステップ51)。そして、通話制御部16は、二者通話を開始した後、オンフックの検出を行い(ステップ81)、オンフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を終了する。
【0018】
ステップ2において、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、警告通知部15は、タッチパネル11に警告画面17を表示させることによって、ユーザに警告を通知する(ステップ3)。通話制御部16は、警告通知部15にてユーザに警告が通知された後、オフフックの検出を行い(ステップ42)、オフフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を開始する(ステップ52)。そして、通話制御部16は、二者通話を開始した後、操作ボタン17Bが押下されたか否かを判定する(ステップ6)。通話制御部16は、操作ボタン17Bが押下されていないと判定した場合、オンフックの検出を行い(ステップ82)、オンフックを検出した場合には、ユーザと、相手方との二者通話を終了し、オンフックを検出しなかった場合には、再度、ステップ6を実行する。
【0019】
ステップ6において、操作ボタン17Bが押下されたと判定した場合、通話制御部16は、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する(ステップ7)。具体的には、通話制御部16は、操作ボタン17Bが押下されると、ユーザと、相手方との二者通話を保留とし、第三者リスト12Aにおける最も優先順位の高い電話番号(優先順位1位の電話番号)に基づく第三者を呼び出す。そして、通話制御部16は、この第三者との通話を開始できた場合、ユーザと、相手方との二者通話の保留を解除することによって、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始する。また、通話制御部16は、この第三者との通話を開始できない場合、次に優先順位の高い電話番号(優先順位2位の電話番号)に基づく第三者を呼び出す。このようにして、通話制御部16は、三者通話を開始するまで優先順位にしたがって次々に第三者を呼び出す。これによって、ユーザは、相手方との通話中に確実に第三者を呼び出して三者通話を開始することができる。なお、通話制御部16は、話中音の検出、または所定の回数以上の呼出音の検出によって、第三者との通話を開始できないと判定する。
【0020】
そして、通話制御部16は、三者通話を開始した後、オンフックの検出を行い(ステップ81)、オンフックを検出した場合には、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を終了する。
【0021】
このように、第1の実施形態によれば、三者通話装置1は、発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部14と、判定部14にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザと、相手方と、第三者との多者通話を開始する通話制御部16とを有するので、ユーザと、相手方との通話中にユーザにとって信頼できる第三者を呼び出し、この第三者を含めた3者で通話を行うことができる。したがって、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、第三者は通話の内容を確認することができるので、ユーザが詐害されることを防止することができ、犯罪による被害を適切に防止することができる。
【0022】
(第2の実施形態)
図5は、警告通知部15によって通知される警告の一例を示す図である。本実施形態の特徴は、警告画面17に複数の操作ボタン17B1〜17B3を表示させる点にある。なお、それ以外については、上述した第1の実施形態と同様なので、ここでの説明を省略する。
【0023】
操作ボタン17B1〜17B3は、第三者リスト12Aに記憶された複数の電話番号にそれぞれ対応して設けられる。具体的には、操作ボタン17B1には、第三者リスト12Aにおける優先順位1位の電話番号に関連付けられた氏名が表示される。また、操作ボタン17B2には、第三者リスト12Aにおける優先順位2位の電話番号に関連付けられた氏名が表示される。さらに、操作ボタン17B3には、第三者リスト12Aにおける優先順位3位の電話番号に関連付けられた氏名が表示される。すなわち、本実施形態では、操作ボタン17B1には、「○○○○」が表示され、操作ボタン17B2には、「□○△○」が表示され、操作ボタン17B3には、「○×○×」が表示される。そして、通話制御部16は、操作ボタン17B1〜17B3のうち、ユーザによって操作された操作ボタンに対応する電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始する。
【0024】
このように、本実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、第三者は通話の内容を確認することができるので、ユーザが詐害されることを防止することができ、犯罪による被害を適切に防止することができる。それとともに、ユーザは、相手方との通話中に呼び出す第三者を状況に応じて選択することができる。
【0025】
なお、上述した各実施形態では、通話制御部16は、警告通知部15にて警告が通知された場合、第2の通話指示を受信することによって、第三者を呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始していた。これに対して、多者通話装置は、判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、ユーザに警告を通知することなく、第三者を呼び出し、ユーザと、相手方と、第三者との三者通話を開始するように構成されていてもよい。
【0026】
また、上述した各実施形態では、判定部14は、発信者番号と、電話帳12Bに登録された電話番号とを比較し、発信者番号が電話帳12Bに登録された電話番号でない場合、信頼できる電話番号でないと判定していた。これに対して、例えば、判定部は、発信者番号と、多者通話装置に接続された電話機の発信履歴とを比較し、発信者番号が発信履歴にない電話番号である場合、信頼できる電話番号でないと判定するように構成されていてもよい。また、判定部は、発信者番号と、ユーザによって記憶部に予め登録されたユーザにとって信頼できない電話番号のリストであるブラックリストとを比較し、発信者番号がブラックリストに登録された電話番号である場合、信頼できる電話番号でないと判定するように構成されていてもよい。この際、ブラックリストは、例えば、ユーザと、ユーザにとって信頼できない相手方との通話中において、ユーザがボタンなどを操作することによって、この相手方の発信者番号を登録して作成するようにしてもよい。
【0027】
また、上述した各実施形態では、操作ボタン17B,17B1〜17B3は、タッチパネル11の画面に表示されたボタンで構成されていた。これに対して、操作ボタンは、機械式のボタンスイッチなどで構成されていてもよい。要するに、操作ボタンは、通話制御部に第2の通話指示を送信することができればよい。また、上述した各実施形態では、操作ボタン17B,17B1〜17B3は、ユーザによる一度の操作によって、通話制御部16に第2の通話指示を送信していたが、第2の通話指示は、ユーザによる複数の操作によって、通話制御部に送信するようにしてもよい。
【0028】
また、上述した各実施形態では、通話制御部16は、三者通話を開始するまで優先順位にしたがって次々に第三者を呼び出していたが、少なくとも1人の第三者を呼び出せばよい。また、通話制御部は、優先順位にしたがって第三者を呼び出さなくてもよく、例えば、ランダムに第三者を呼び出してもよい。
【0029】
さらに、上述した各実施形態では、三者通話装置1と、電話機3とは別体とされていたが、電話機3に三者通話装置1を内蔵することによって、これらを一体化してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上のように、本発明は、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置および電話機に広く適用できる。
【符号の説明】
【0031】
1 三者通話装置
3,5,6 電話機
4 電話網
11 タッチパネル
12 記憶部
12A 第三者リスト
12B 電話帳
13 番号取得部
14 判定部
15 警告通知部
16 通話制御部
17 警告画面
17A 警告文
17B,17B1〜17B3 操作ボタン
21,22 電話回線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電話回線と、電話機とにそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置において、
少なくとも1つの電話番号を記憶する記憶部と、
前記電話回線を介して前記電話機が相手方から呼び出された場合、前記相手方の発信者番号を取得する番号取得部と、
前記番号取得部にて取得された発信者番号と、前記記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、前記発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部と、
前記相手方との通話の開始を指示するための前記ユーザによる第1の通話指示を受信することによって、前記電話回線を介して、前記ユーザと、前記相手方との二者通話を開始するとともに、前記判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、前記ユーザによって前記記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の前記電話回線を介して呼び出し、前記ユーザと、前記相手方と、前記第三者との多者通話を開始する通話制御部と
を有することを特徴とする多者通話装置。
【請求項2】
前記判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、前記ユーザに警告を通知する警告通知部をさらに有し、
前記通話制御部は、前記警告通知部にて警告が通知された場合、前記第三者との通話の開始を指示するための前記ユーザによる第2の通話指示を受信することによって、多者通話を開始することを特徴とする請求項1に記載された多者通話装置。
【請求項3】
前記ユーザによる一度の操作によって、前記通話制御部に前記第2の通話指示を送信する操作ボタンをさらに有することを特徴とする請求項2に記載された多者通話装置。
【請求項4】
前記通話制御部は、前記操作ボタンが操作されると、前記記憶部に記憶された複数の電話番号のうち、いずれか1つの電話番号に基づく第三者を呼び出し、この第三者との通話を開始できない場合、他の電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することを特徴とする請求項3に記載された多者通話装置。
【請求項5】
前記記憶部は、それぞれの電話番号に関連付けられた優先順位を記憶し、
前記通話制御部は、多者通話を開始するまで前記優先順位にしたがって次々に前記第三者を呼び出すことを特徴とする請求項4に記載された多者通話装置。
【請求項6】
前記記憶部に記憶された複数の電話番号にそれぞれ対応して設けられた複数の前記操作ボタンを有し、
前記通話制御部は、前記複数の操作ボタンのうち、前記ユーザによって操作された操作ボタンに対応する電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することを特徴とする請求項3に記載された多者通話装置。
【請求項7】
複数の電話回線にそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための電話機において、
少なくとも1つの電話番号を記憶する記憶部と、
前記電話回線を介して前記電話機が相手方から呼び出された場合、前記相手方の発信者番号を取得する番号取得部と、
前記番号取得部にて取得された発信者番号と、前記記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、前記発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部と、
前記相手方との通話の開始を指示するための前記ユーザによる第1の通話指示を受信することによって、前記電話回線を介して、前記ユーザと、前記相手方との二者通話を開始するとともに、前記判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、前記ユーザによって前記記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の前記電話回線を介して呼び出し、前記ユーザと、前記相手方と、前記第三者との多者通話を開始する通話制御部と
を有することを特徴とする電話機。
【請求項1】
複数の電話回線と、電話機とにそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための多者通話装置において、
少なくとも1つの電話番号を記憶する記憶部と、
前記電話回線を介して前記電話機が相手方から呼び出された場合、前記相手方の発信者番号を取得する番号取得部と、
前記番号取得部にて取得された発信者番号と、前記記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、前記発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部と、
前記相手方との通話の開始を指示するための前記ユーザによる第1の通話指示を受信することによって、前記電話回線を介して、前記ユーザと、前記相手方との二者通話を開始するとともに、前記判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、前記ユーザによって前記記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の前記電話回線を介して呼び出し、前記ユーザと、前記相手方と、前記第三者との多者通話を開始する通話制御部と
を有することを特徴とする多者通話装置。
【請求項2】
前記判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、前記ユーザに警告を通知する警告通知部をさらに有し、
前記通話制御部は、前記警告通知部にて警告が通知された場合、前記第三者との通話の開始を指示するための前記ユーザによる第2の通話指示を受信することによって、多者通話を開始することを特徴とする請求項1に記載された多者通話装置。
【請求項3】
前記ユーザによる一度の操作によって、前記通話制御部に前記第2の通話指示を送信する操作ボタンをさらに有することを特徴とする請求項2に記載された多者通話装置。
【請求項4】
前記通話制御部は、前記操作ボタンが操作されると、前記記憶部に記憶された複数の電話番号のうち、いずれか1つの電話番号に基づく第三者を呼び出し、この第三者との通話を開始できない場合、他の電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することを特徴とする請求項3に記載された多者通話装置。
【請求項5】
前記記憶部は、それぞれの電話番号に関連付けられた優先順位を記憶し、
前記通話制御部は、多者通話を開始するまで前記優先順位にしたがって次々に前記第三者を呼び出すことを特徴とする請求項4に記載された多者通話装置。
【請求項6】
前記記憶部に記憶された複数の電話番号にそれぞれ対応して設けられた複数の前記操作ボタンを有し、
前記通話制御部は、前記複数の操作ボタンのうち、前記ユーザによって操作された操作ボタンに対応する電話番号に基づく第三者を呼び出し、多者通話を開始することを特徴とする請求項3に記載された多者通話装置。
【請求項7】
複数の電話回線にそれぞれ接続されることによって、少なくとも3者で通話を行うための電話機において、
少なくとも1つの電話番号を記憶する記憶部と、
前記電話回線を介して前記電話機が相手方から呼び出された場合、前記相手方の発信者番号を取得する番号取得部と、
前記番号取得部にて取得された発信者番号と、前記記憶部に記憶された電話番号とを比較することによって、前記発信者番号がユーザにとって信頼できる電話番号であるか否かを判定する判定部と、
前記相手方との通話の開始を指示するための前記ユーザによる第1の通話指示を受信することによって、前記電話回線を介して、前記ユーザと、前記相手方との二者通話を開始するとともに、前記判定部にて信頼できる電話番号でないと判定された場合、前記ユーザによって前記記憶部に予め登録された電話番号に基づく少なくとも1人の第三者を未使用の前記電話回線を介して呼び出し、前記ユーザと、前記相手方と、前記第三者との多者通話を開始する通話制御部と
を有することを特徴とする電話機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2012−169722(P2012−169722A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−26752(P2011−26752)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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