説明

大便器用排気装置

吊り下げ式大便器(1)のための排気装置(100)が説明される。排気装置(100)は、背壁(102)と前壁(103)とを有する家(101)と、前記前壁(103)から前記背壁(102)に前記家(101)の中を延伸し、前記家の背壁(102)の外部に突出する第一の端部(121,131)を有する二個の排気結合管(120,130)とを備え、前記第二の排気結合管(130)の前記第一の端部(131)は前記第一の排気結合管(120)の前記第一の端部(121)の直径よりも大きい直径を有し、その第二の端部(122)で前記第一の排気結合管(120)が、前記内壁の溝状の凹部に配置された封止環(123)を備え、その第二の端部(132)で前記第二の排気結合管(130)が、前記内壁の溝状の凹部に配置された封止環(133)を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く、大便器、小便器等の領域に関する。機能に関しては、大便器と小便器とは類似している。事実、「大便器」の広義では、小便器を大便器ということもできる。狭義の大便器は座部を備えた型のものであり、一方、小便器は、広義では、大便器の変形と考えられるが、座部を有さず、異なるデザインを有する。以下、「大便器」の表現は広義で用い、このことは特に特許請求の範囲では当てはまる。例示の方法で、狭義の大便器を記述することにより、本発明を説明する。
【背景技術】
【0002】
大便器を通常使用している間、不快な臭いが放出されることは珍しくない。この事実は一般に知られており、不快な臭いのする気体を排気するために幾つかの排気設備が既に設計されている。
【0003】
特別の型の排気システムが「部屋排気」として示され得る。すなわち、大便器が置かれた部屋の天井に、換気扇がその中に配置された管により外気と連通した開口が設けられている。この換気扇が空気を室外に吸い取り、吸い取られた空気は外界に放出される。この公知のシステムには、幾つかの不都合が関係付けられる。
【0004】
第一の不都合は、不快な臭いのする気体が外界に放出され、そこでこの気体を周囲の人々が嗅いで不快となるということである。
【0005】
第二の不都合は、不快な臭いのしている気体が、大便器の内部空間から室内に吸い取られ、換気扇への途中でその大便器の使用者の鼻を通過して、その結果この使用者が、生じたばかりの気体により多く向かい合うことである。
【0006】
第三の不都合は、このようなシステムは建物中に下部構造の設備を必要とすることに関する。このようなシステムが存在しない状況では、このようなシステムを付け加えるのには多くの労力が費やされる。
【0007】
もう一つ別の型の排気は「下水管排気」として示されるであろう。このようなシステムにおいては、換気扇により吸い取られた空気は下水管に吹き飛ばされ、そこで排気された空気は、外気中におけるよりは迷惑となることが少ない。そして、また、この空気は部屋から吸い取られ、そのことに関連付けられる欠点が残り得るが、大便器の内部空間から直接不快な臭いの気体を吸い取るこのタイプの幾つかのシステムが存在する。
【0008】
このタイプの公知のシステムの多くは、不都合として、関係する建物の下部構造を適合させることをやはり必要とする。関係する建物を適合させることの必要でない公知のシステムも幾つか存在するが、このようなシステムにおいては、通常、必要な風洞が大便器自体と一体化されている。このことは、通常磁器又は類似の材料で製造される大便器の構造を適合させることが必要であることを意味する。このことが、このような大便器を比較的高価なものとしてしまう。さらに、このようなシステムを用いた場合、現存する大便器と共に取り付けることは不可能である。
【0009】
米国特許第5386594号(以下US−A−5386594と表記)は、現存する大便器と共に取り付けることができ、大便器又は建物を適合させる必要のない「下水管排気」タイプの排気システムを記載している。この公知の排気システムは、据付型の(狭義の)大便器を予定しており、すなわちこのシステムの大便器は、床に底面が支えられる様に意図されている。そこでは、洗浄水が、床に配置された下水管に底面を通って流れ過ぎる。さらに、公知の排気システムが、便器の縁に立っている貯水器を備えた大便器を予定していることは制限要因である。この公知の排気システムは、大便器と貯水器との間に置かれた第一の結合片と、大便器の底面と床との間に置かれた第二の結合片とを備えている。さらに、この公知のシステムは、換気扇に加えて、大便器の脇及び/又は後ろに置かれ、前記二個の結合片と結合しているパイプシステムを備えている。したがって、この公知のシステムは、必然的に比較的多数の部品を有し、このことが、このシステムの取り付けを困難にしている。
【0010】
このパイプシステムを大便器の脇と後ろに設ける必要があることは、美観及び衛生上の観点からは望ましくないものである。便器の縁に立つ貯水器の下と、便器と床との間にある結合片も、清掃することが難しい縁と裂け目を形成し、衛生上の観点からの問題を生じる。
【0011】
人間工学的な理由で、便座の上側は特定の高さに配置される。子供にとっては、この高さは大人よりも低いであろう。US−A−5386594に記載されたようなシステムの不都合の一つは、大便器の下の結合片が結果的に大便器全体を略4cm持ち上げることであり、このことは使用者にとって不快かも知れないことである。さらに、このことは、結果的に、貯水器を満たすために水を供給するための大便器の接続を適合させなければならない。
【0012】
この二つの結合片の間の空気管は、大便器の内部と下水管との間に開いた接続が存在することを意味する。換気扇が静止しているときには、望ましくない下水管の蒸気が、前記空気管を通って大便器の内部に到達でき、このことにより、換気扇のスイッチが切られたときに便所の不快な臭いが生じる。このことに対抗するために、US−A−5386594に記載されたシステムでは、仕切りとして、雁首状の排水器が管中に設けられている。このような雁首状の排水器は、システムの複雑さを増大する。さらに、便器の洗浄の間、水は雁首状の排水器から吸い取られ、水を補充するために、別個の注水管が貯水器と雁首との間に必要となり、このことがシステムの複雑さを更に増大する。また、排気システムが長い間使われないときには、雁首の水が乾燥して、それにより、閉鎖機能が取り消されてしまい、下水管の空気が便所まで到達できる。
【特許文献1】米国特許第5386594号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、上述の欠点を解消ないしは縮小することである。
【0014】
特に、本発明は、吊り下げ型の大便器、即ち、背面は壁面等に対して支えるが、底面は床から自由である大便器、に適用するのに適した「下水管排気」型の排気システムを提供することを目的とする。
【0015】
更に詳細には、本発明は、より容易に装着でき、美観に関する面で美しいあるいは少なくとも心配にさせない外観を有し、衛生面では容易に清掃できる排気システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の重要な態様によれば、背壁と、この背壁にほぼ平行な前壁とを有する家を備えた排気装置が提供される。さらに、この排気装置は、第一の排気結合管と第二の排気結合管とを備え、それらは、家の前壁から家の背壁に互いに平行に延伸し、家の背壁の外側に突出し、第二の排気結合管は、第一の排気結合管の直径より大きな直径を有している。各排気結合管は、したがって、標準的な大便器の入口及び吐出管、又はそれらの延長部分とそれぞれ結合できるために、内壁の溝状の凹部に配置された封止環を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明のこれら及びその他の態様、特徴及び利点は、図面を参照して、以下の記述により更に説明される。図において、同一の参照番号は、同一又は類似の部分を表す。
【0018】
図1は、回転可能な座部2、回転可能な蓋3、及び内部空間4を有する浮動大便器1の側面図を図式的に示す。大便器はそれ自体は公知であるので、その長ったらしい議論は不必要である。大便器1は、壁11と床12とを備えた部屋10中におかれている。大便器1は、壁11に対して支持している後縁5を有する。残部に対しては、大便器1は自由である。より詳細には、大便器1の最低点と床12の間に鉛直空間が存在する。即ち、大便器1は、簡略化のために図示しないそれ自体は公知の取り付け手段により壁11に架かっている。
【0019】
壁11の後ろに、貯水器13が取り付けられ、その底面に給水管14を備えている。貯水器13は壁に装着された制御盤を備えているが、この制御盤は簡略化のために図示されていない。さらに、下水管15が壁11の後ろに配置されている。貯水器13とこれらの管とは部屋10からは見えない。後でより詳細に説明するように、壁11は、貯水器13の給水管14がそれを通して大便器1の吸水口に接続される第一の通路開口と、大便器1の排水口がそれを通して下水管15に接続される第二の通路開口とを有している。
【0020】
図2Aは通常の吊り下げ型大便器の通常の装着状態に対する壁11の通路開口11A及び11Bの位置での壁11の横断面図を図式的に示し、図2Bは、大便器1の背面図を図式的に示す。
【0021】
大便器1は入口管6を有し、入口管6の自由端は、壁11の第一の通路開口11Aを通って延伸する第一の結合管20により、貯水器13の給水管14に接続される。第一の結合管20は、給水管14の自由端に差し込まれる第一の端部21を有する。第一の結合管20の第一の端部21は、給水管14の内径にぴったり入る外径を有する。そこでは、給水管14の内壁の管状の溝に収容された第一の封止環16が、給水管14と第一の結合管20の双方を防水状態で接続する。第一の結合管20は、大便器1の入口管6の自由端を受け入れる第二の端部22を有する。入口管6の自由端は、第一の結合管20の第二の端部22の内径にぴったり入る外径を有する。そこでは、第一の結合管20の内壁の管状の溝に収容された第二の封止環23が、入口管6及び第一の結合管20の双方を防水状態で接続する。
【0022】
大便器1は吐出管7を有し、吐出管7の自由端は、壁11の第二の通路開口11Bを通って延伸する第二の結合管30により下水管15に接続される。第二の結合管30は、下水管15の自由入口端に差し込まれる第一の端部31を有する。第二の結合管30の第一の端部31は、下水管15の内径にぴったり入る外径を有し、そこで下水管15の内壁の管状の溝に収容された第三の封止環17が下水管15と第二の結合管30との双方を防水状態で接続する。第二の結合管30は、大便器1の吐出管7の自由端を受け入れる第二の端部32を有する。吐出管7の自由端は、第二の結合管30の第二の端部32の内径にぴったり入る外径を有し、そこで第二の結合管30の内壁の管状の溝に収容された第四の封止環33が、吐出管7と第二の結合管30との双方を防水状態で接続する。
【0023】
装着された状態で、大便器1の後縁5は壁11に対して支持し、結合管20及び30を視界から隠すことが指摘される。
【0024】
本発明は排気装置100を提供し、排気装置100は、現存する大便器1に適用され得、そして、その大便器1と壁11との間に装着される。図3は、図2Aに比較できる図式的な横断面図であり、そして到達した状態を例示している。後ろに貯水器13が置かれた壁11と、給水管14と下水管15とは不変である。本発明に係る排気装置100は壁11に装着される。排気装置100は、第一の排気結合管120と第二の排気結合管130とを有する家101を備えている。この二個の排気結合管120及び130は、互いにそれらの中心線が略平行に固定されている。そこで、これらの二本の中心線の相互の距離は、大便器1の入口管6と吐出管7の中心線間の相互の距離に対応する。当業者に知られているであろうように、この距離は、入口管6と吐出管7との直径と共に、標準化されている。
【0025】
家101は後壁102を有し、後壁102は、装着状態で壁11に接触する。第一の排気結合管120は、家の後壁102の外部に突出する第一の端部121を有し、この端部121の外径は給水管14の第一の封止環16の直径に適合させられている。第二の排気結合管130は、家の後壁102の外部に突出する第一の端部131を有し、この端部131の外径は、下水管15の第三の封止環17の直径に適合させられている。家101は、排気結合管120及び130が給水管14及び下水管15とそれぞれ一直線に合わせられるように、壁11に装着されている。さらに、第一の排気結合管120の第一の端部121は、給水管14の自由端中に挿入され、第二の排気結合管130の第一の端部131は、下水管15の自由端に挿入され、そこで前記封止環16及び17が防水封止を保証する。
【0026】
第一の排気結合管120は第二の端部122を有し、その内径は給水管14の内径に対応する。第一の排気結合管120の第二の端部122の内壁の溝状の凹部に封止環123が収容され、その寸法は、給水管14の第一の封止環16の寸法に等しくし得る。このようにして、第一の排気結合管120の第二の端部122は、第一の結合管20の第一の端部21を受け入れるために適合させられる。
【0027】
第二の排気結合管130は第二の端部132を有し、その内径は下水管15の内径に対応する。第二の排気結合管130の第二の端部132の内壁の溝状の凹部に封止環133が収容され、その寸法は、下水管17の第三の封止環17に等しくし得る。このようにして、第二の排気結合管130の第二の端部132が、第二の結合管30の第一の端部31を受け入れるように適合させられる。
【0028】
入口管6及び吐出管7に対してそれぞれ通常通り配置された二個の結合管20及び30を有する大便器1は、入口管6及び吐出管7が通常通り給水管14及び下水管15にそれぞれ一直線に合わせられるようにして、排気装置100を中間位置にして、壁11に対して装着される。さらに、第一の結合管20の第一の端部21は、第一の排気結合管120の第二の端部122に挿入され、第二の結合管30の第一の端部31は、第二の排気結合管130の第二の端部132に挿入され、そこで上記封止環123及び133が、第一の排気結合管120と第一の結合管20間及び第二の排気結合管130と第二の結合管30間の防水封止をそれぞれ保証する。
【0029】
装着状態では、大便器1の入口管6は、このように、直列の二個の結合管20及び120を介して給水管14に接続され、大便器1の吐出管7は、このように、直列の二個の結合管30及び130を介して下水管15に接続される。二個の第一の排気結合管120及び130の二個の端部122及び132は、家101の外部に突出することもでき、その結果、これらの端部は直接大便器1の入口管6及び吐出管7をそれぞれ受け入れることができ、この場合、元来の結合管2及び30はこの結果省略できることが指摘されるが、このことは別個には例示されない。
【0030】
一実施の形態において、家101の形状と寸法とは、家101が、大便器1の後縁5の内側にぴったり入るようなものである。装着状態で、家101は、大便器1により視野から完全に隠され、即ち、側面図は図1と同じである。この場合、排気装置の外観は役割をなさないので、家は省略でき、異なった部品間の接続は管又は撓むホースの形態で実施できる。
【0031】
他の実施の形態において、家101は大便器1の後縁5のそれらと等しい形状と寸法を有し、その結果、装着状態で家101は大便器の延長部分として見え得る。
【0032】
好ましい実施の形態においては、家101は大便器1の後縁5より大きい。この場合、家は、後壁102にほぼ平行な前壁103を有し、この前壁103に対して大便器1の後縁5が支えられている。家の形状は、ここでは、大便器の形状とは独立で、円、矩形等の美感上魅力的な形状に設計され得る。さらに、本発明に応じた排気装置についてなお議論される要素を組み込む「内部空間」を、家101は更に有する。
【0033】
図5は、本発明に係る排気装置100の家101の縦断面図を図式的に示す。前に述べたように、家101は、この形状よりも大きくてもよいが、図示する実施の形態においては、家101は、大便器の後縁の通常の形状の有する輪郭に対応する外側の輪郭を有する。家101は数種類の材料で作ることができるが、以後説明するように、家101は、窪んだ空間を有する固体合成板で作ることが好ましい。
【0034】
家101は、それを貫通して延伸する二個の穴104を有し、この穴104は、普通のねじ棒を通過させ、それにより大便器1が壁11に固定される。
【0035】
家101は、吸引路140、吹き出し路150、換気扇161を内部に配置した換気扇室160を備える。大部分の大便器が、十分に大きな換気扇を収容するのに十分な大きさの中空空間を吐出管7の下に有するため、第二の排気結合管130の下に、換気扇室160は位置している。
【0036】
第一の排気結合管120の上壁に開口124が設けられ、それに対して吸引路140の入口端部141が接続する。吸引路140の排出端142が換気扇161の入口側で換気扇室160に接続する。
【0037】
第二の排気結合管130の上壁に開口134が設けられ、この開口134に対して吹き出し路150の排出端152が接続する。吹き出し路150の入口端部151は、換気扇室160の換気扇161の吐出側に接続する。
【0038】
ここで、換気扇161は、中心線に沿った中央吸い込みと周縁に沿った吹き出しとを有する円盤状の型のものである。ここで、換気扇室160は、換気扇161の直径より大きな直径を有する円形の輪郭を有し、換気扇161は、吹き出し路150の入口端部151よりも吸引路140の排出端142に近く、換気扇室160中で非対称的に配置されて、吹き出させられる空気ができるだけ抵抗を受けないようにされる。
【0039】
換気扇161は、簡略化のために図示されない電圧源に、やはり簡略化のために図示されない接続線により接続されている。換気扇161は、当業者には明らかであろうように、例えば12Vの型、又は220Vの型のものであってよい。換気扇161はその電圧源に定常的に接続され、その結果換気扇161の動作は連続的で、又は(図示しない)スイッチを介して接続され、その結果、換気扇161は、所望により接続又は切断され得る。このようなスイッチは独立したスイッチであってよいが、部屋10の電灯を操作するスイッチ、あるいは存在を検出するスイッチであってもよく、その結果、換気扇161は、使用者が部屋10に入ると自動的に動作を開始する。換気扇161は、それ自体は公知の遅延回路を備えてもよく、この結果、換気扇161は、使用者が部屋10を出てからもしばらく(例えば5分間)動作し続ける。
【0040】
換気扇161が動作しているときは、換気扇161は、吸引路140、第一の排気結合管120、結合管20及び入口管6を介して、大便器1の内部空間4から空気を吸い取る。排気された空気は、吹き出し路150及び第二の排気結合管130を介して下水管15に吹き込まれる。本発明の重要な態様は、この目的のために、標準の大便器1の適合を何等必要としない。
【0041】
大便器1が、貯水器13からの水で洗い流して清掃されるときに、水は吸引路140及び/又は吹き出し路150中で終わる場合があり、これは望ましくない。このことを防ぐために、排気装置100は、図5に示され、以下に議論される幾つかの設備を備えることが好ましい。
【0042】
吹き出し路150中に、一方向弁153が配置され、空気流を換気扇161から第二の排気結合管130まで通過させ、水が反対方向に流れないようにする。この一方向弁は、弁座部154と弁本体155とを備え、弁本体155は、休止状態では、弁座部154に支えられ、弁座部の通路開口を閉じる。弁本体155は、(図示しない)バネ体により弁座部に押圧され得る。図示された実施の形態においては、吹き出し路150のほぼ鉛直方向の路部156中に一方向弁153が装着され、この場合は別個のバネを除外することができ、休止位置では、弁本体155が重力により弁座部154上に保たれる。
【0043】
一方向弁153は、換気扇161により生じた空気流の力により開口する受動型でよい。換気扇161の動作中は、一方向弁153の下の空気圧が増大し、弁本体155が弁座部154から持ち上げられ、すなわち吹き飛ばされるべき空気が、第二の排気結合管130を介して今や下水管15に達することができる。便器が洗い流され、第二の排気結合管130の水位が上昇し、吹き出し路150の排出端152に入ると、水圧が弁本体を弁座部154に押圧するのに十分となる。
【0044】
しかし、図示する好ましい実施の形態においては、一方向弁153は能動型であり、能動的に開口することができる。その目的のために、一方向弁153は、弁本体155に結合された磁石又は磁化可能体158を備える。吹き出し路150の外部に、第一の電磁石159が配置され、この電磁石159は磁化可能体158と協働することができる。更に詳細には、電磁石159が電流を流すときは、電磁石159は磁石又は磁化可能体158上に、それぞれ、重力より大きく、重力とは反対方向に、力を及ぼし、その結果、弁本体155が弁座部154から持ち上げられる。言い換えれば、電磁石159が付勢されると、弁153が開かれる。
【0045】
図示された好ましい実施の形態においては、一方向弁153は、吹き出し路150の鉛直方向に向いた路部156の最も高い位置の近傍に装着され、一方向弁153と第二の排気結合管130の開口134との間に、略水平に向いた、あるいは、むしろ、鉛直方向に向いた路部156の最も高い位置から第二の排気結合管130のより低く位置した開口134までの傾斜を連続的に下る路部157を吹き出し路150が有する。これにより、第二の排気結合管130の開口134を通って吹き出し路150中に浸透し得た全ての水が、第二の排気結合管130中の水位が再び沈下した時に、同じ方向に流れる空気により援助されて、第二の排気結合管130に自動的に逆流することが達成される。
【0046】
吸引路140中に、空気流を第一の排気結合管120から換気扇161に通過させ、同じ方向の水流を停止させるようにされた弁170が配置されている。弁170は、弁座部171と弁本体172とを備える。弁170は、水が第一の排気結合管120中に存在するか否かにより弁170を開くか閉じることのできる操作手段180を備えている。操作手段180は、第一の排気結合管120中に配置された水検出器181と、水検出器181により操作され、弁本体172を操作する付勢器182とを備えている。
【0047】
所望の場合には、弁本体172を弁座部171に押圧するために、弁170は戻しバネを備えてもよく、その結果、他の力が弁本体172に及ぼされなければ、弁170は、このような戻しバネによって閉じられ続ける。
【0048】
図示された実施の形態においては、弁170は、吸引路140の略鉛直に向いた路部144中に装着され、休止位置で、重力により弁本体172が弁座部171上に保たれる。それにもかかわらず、上に述べたような、重力「手助けする手」を与える戻しバネを提供することが望まれるかも知れず、発生した場合に弁170はより迅速に閉じることができる。
【0049】
図示した実施の形態において、弁170は、更に、弁本体172に結合された磁石又は磁化可能体174を備える。吸引路140の外部に第二の電磁石182が配置され、電磁石182は磁化可能体174と協働し得る。更に詳細には、第二の電磁石182が電流を流す時に、第二の電磁石182は、磁石又は磁化可能体174にそれぞれ、重力に対向する方向と可能な戻しバネの戻し力に対向する方向に、力を及ぼす。第二の電磁石182により及ぼされる力は、重力に可能な戻しバネの可能な戻し力を足し合わせたものより大きく、その結果、弁本体172が弁座部171から持ち上げられる。換言すると、電磁石182が付勢されたときには、弁170が開かれる。
【0050】
図示された実施の形態において、水検出器181は、第一の排気結合管120の内側に配置された板181を備え、この板は、その上端で、第一の排気結合管120の上壁に回転可能に接続され、回転軸183は、第一の排気結合管120の中心線に略垂直な方向を向いている。好ましくは、そして図示のように、この検出器板181は、第一の排気結合管120の入口端部121と第一の排気結合管120の上壁中の開口124との間に位置している。磁石184が、検出器板181の下端部に取り付けられている。第一の排気結合管120の下に、磁石スイッチ185が装着され、磁石スイッチ185は磁石184により操作される。磁石スイッチ185は、電磁石182のための電源回路中に組み込まれ、この電磁石182は、図6のブロック図に図式的に示すように、換気扇161に並列に接続されてよい。
【0051】
安全上の理由で、換気扇161と電磁石182とは、例えば12VDCで供給されるようにされた低電圧装置であることが好ましい。蓄電池又は電池からこれらの装置に給電することも可能であるが、送電線191(220VAC)から給電を受けることがより便利である。各装置は独立したスイッチを用いて操作できるが、部屋10の照明装置193をも操作するスイッチ192を用いてこれらの装置を操作することがより便利である。スイッチ192が入力されると、変換器194がスイッチ192の出力に、照明装置193と並列に接続される。それ自体は公知の変換器であり、それ故これ以上説明しない変換器194の出力は、換気扇161、第一の電磁石159及び第二の電磁石182の並列回路に接続され、そして磁石スイッチ185がこの並列回路に直列に接続される。
【0052】
機能は次のようなものである。休止中は、検出器板181が鉛直位置にあり、その結果、それに取り付けられた磁石184が磁石スイッチ185の近傍に位置し、磁石スイッチ185は、したがって、閉じられている。使用者が部屋10に入り照明装置のスイッチ192を操作すると、照明装置193が点灯し始め、変換器194が出力電圧を供給し始める。その結果、換気扇161が回転し始め、二個の電磁石159及び182がそれぞれの弁153及び170を開く。そして、この二個の弁は、換気扇が回っているときはいつも開いている。換気扇161は、そして、第一の排気結合管120を介して空気を吸い取る。検出器板181は、貯水器13からの空気流を妨げ、その結果、換気扇161は空気を主として大便器1の内部4から吸い取る。
【0053】
使用者が便器を洗い流すと、水が第一の排気結合管120を通って貯水器13から強い力で流れる。これにより、検出器板181が、その鉛直位置から略水平位置に押し出される。この水平位置で、検出器板181は、第一の排気結合管の上壁の開口124をおおむね覆い、それにより洗浄水の吸い込み管140への浸透が対抗される。また、磁石184は今や磁石スイッチ185から離れており、したがって開いていて、その結果、換気扇161は停止し、二個の電磁石159及び182はそれぞれの弁153及び170を開放し、その結果、弁153及び170が閉じられる。可能な戻しバネが弁153及び170の閉鎖を加速するであろう。貯水器13が空になり、第一の排気結合管120の水位が十分に落ちると、検出器板181がその鉛直位置に戻り、それにより磁石スイッチ185が再び閉じて、換気扇161と二個の電磁石159及び182が再び付勢される。
【0054】
原理的に、弁170の位置は決定的ではなく、電磁石182の位置も決定的ではない。しかし、家101の大きさに応じて、これらの部品を収納するための空間が多かれ少なかれ存在する。また、第一の排気結合管120の上壁の開口124と弁170との間の路部は、ことによると水平部を有する傾斜路部であることが好ましく、その結果、使用者が便器の水を流すときに吸引路140に浸透する水が、貯水器13からの水流が停止したときに、吸引路140から第一の排気結合管120へ自動的に逆流する。
【0055】
図示された実施の形態においては、吸引路140は、入口端部141の隣に、入口端部141からやや傾斜した第一の路部143を、水平方向の配向も許されるが、有している。第一の路部143は、第二の略鉛直に向いた路部144に連続し、この路部144は換気扇室160に接続している。
【0056】
この図示される実施の形態において、弁170が第二の路部144の入口に装着され、そこで磁化可能体174が第二の路部144中に延伸し、電磁石182が第二の路部144を有する線上に配置される。
【0057】
好ましい実施の形態において、脱臭装置200が家101の中に統合される。脱臭装置200は、例えば芳香油に基づく好ましい臭いの物質で満たされた貯蔵器201を備えている。貯蔵器201は、交換可能なカセットの形で実施することが好都合である。その上壁に、電磁石182の上に、家101は、貯蔵器201から生じる臭い203を通過させるための格子202を備えている。貯蔵器201は格子202の下で電磁石182の近傍に位置し、電磁石182の動作中電磁石182より生じる熱により加熱されて、それにより臭う蒸気が放出される。貯蔵器201は電磁石182の上に位置するのが都合がよい。
【0058】
かくして、そうでなければエネルギー損失を生じるだけであろう電磁石182から生じる熱の有用な使用がなされ、一方、更に完全に自動的に好ましい臭いが部屋10中に放出され、排気システムから流出するかもしれない不快な臭いをマスクする。
【0059】
望まれる場合には、脱臭装置200は、電磁石182に並列に接続される(図示しない)換気扇を備えてもよい。このような換気扇は、電磁石182に風を送りそれを冷却するように、また、空気が貯蔵器201から格子202に吹き付けられて貯蔵器201から放出される臭いが部屋10によく届くように、配置するとよい。かくして、このような換気扇は、電磁石182を冷却する機能と、貯蔵器201から生じる臭い203を外部に移動させる機能の二重の機能を有する。
【0060】
本発明の更なる態様は、投与する方法で洗浄水に清掃液を放出するための装置に関する。この目的のために、大便器の縁に掛けられ当該液体を含む容器が知られている。便器を洗い流す度に、洗浄水が容器の開口に沿って流れ、幾らかのこの流体も流れる。この流体は、通常は粘性流体又はゲルであるが、殺菌機能を有し、及び/又は石灰のかすを防止し、及び/又は好ましい臭いを生成する。公知の容器の不都合なところは、それらが大便器中に流体を非常に部分的に放出するという事実である。洗い流した後、これらの容器は、少しの時間なお滴る傾向がある。そこで、滴る水もその流体を含み、その結果、容器から大便器の水面を通常青、黄又は緑の着色液体の跡が走る。さらに、容器が吊り下げられている大便器の内部の部分には流体が到達するが、大便器の反対側の部分には流体が到達しないかほとんど到達しないということも不都合である。
【0061】
さらに、容器を置き、充填し、又は取り替えるために、人がいつも手を大便器1の内部4に入れなければならないのも、衛生的観点から望ましくなく、また、着色流体が床に漏れる機会が大きくなり、従来の容器の不都合の一つである。さらに、人が大便器1の内部4を清掃しようと望んだとき、この容器が途中にあり、大便器1の内部4に十分に達することが十分に可能ではなく、衛生的な観点から不都合である。大便器1の内部4を十分に清掃するために、人が今容器を取り去ると、部分的にまだ充填されている容器の着色流体が容器から漏れ出す機会が大きい。
【0062】
さらに、容器を取り去り、又は置くときに、人が容器を大便器中に落とし、容器が便器の底にあって、手で探し出さなければならない危険があることも公知の容器の不都合である。
【0063】
さらに、遊んでいる子供が容器を取り出し、口に入れるかもしれないことも公知の容器の不都合である。
【0064】
本発明のこの態様の目的は、これらの問題を解決し又は少なくとも軽減することである。
【0065】
この目的のために、本発明は、洗浄水貯蔵器から大便器までの水供給管に接続された投与開口を有する清掃液のための容器を提供する。このような容器は水供給管のどの位置でも独立して接続できるが、本発明の容器は、本発明に従って、図5にも示すように、排気装置100の家101中に統合されることが好ましい。
【0066】
図5は、家101の凹部301中に装着された清掃液用の容器300を例示する。容器300は、交換可能なカセットとして実施されることが好ましいが、固定的に装着された貯蔵器として実施することもでき、この場合貯蔵器が充填開口を備える。容器300は、その壁部分302(この場合上壁)が外部から使用者に見えるように装着される。所望の場合には、容器を視界から隠すために覆い蓋を設けてもよい。容器300、少なくともその目に見える壁302の一部、は透明にして実施されることが好ましく、その結果、容器300中の流体レベルが外部から観察可能である。流体の量のための電子モニタシステムを備えることも可能である。検出器が容器中の流体の量を測定する。光源(照明装置、LED)がその状態を表す。例えば、点灯中の照明装置は流体レベルが低いことを表すことができる。三色表示を適用することも可能である。すなわち、緑色の光が流体レベルが十分であることを表し、黄色又は橙色の光が近いうちに流体を充填しなければならないことを表し、赤色の光が、流体が(ほとんど)使い尽くされたことを表す。この場合、容器を目に見えるように装着する必要は無い。
【0067】
容器300は、例えば(その直径がほぼ8mmの)管又はホースの形状をした管状の投与路310を有し、その排出端311は、第一の排気結合管120の壁中の通路開口331に液密に接続されている。図示した好ましい実施の形態においては、投与測定ブロック320が、第一の排気結合管120の側壁に、例えば接着により配置されている。投与測定ブロック320は、内部空間321を有し、内部空間321は、一方では容器300の投与路310と連通し、他方では、毛細管開口として実施される通路開口331と連通している。投与測定ブロック320の内部空間321は、毛細管空間として実施してもよい。
【0068】
その機能は以下のようである。休止状態では、投与測定ブロック321の内部空間321は清掃液で充填されていて、毛細管通路開口331は、清掃液をそれが清掃液で満たされるまで吸い取る。使用者が便器1を洗い流すと、第一の排気結合管120が、毛細管通路開口331に沿って流れる高速流洗浄水でそれ自身を満たし、そうすることにより、その通路開口331から清掃液を取る。洗浄後、水が落ちて、空気が、毛細管通路開口331を通り、管状の投与路310を介して容器300の内部に達することができる。その結果、投与測定ブロック320の内部空間321と毛細管通路開口331とが再び清掃液で満たされる。毛細管通路開口331を通って空気が逆流することを促進するために、この毛細管通路開口331は空隙状の通路開口であることが好ましい。毛細管通路開口331は、容器300が空となっていることを防止するように寸法が決められる。毛細管通路開口331に沿って水が流れるときのみ、清掃液がそれから吸い取られる。
【0069】
本発明に従ってこのように達成された重要な利点は、洗浄水が大便器1の内部空間4中を流れる前に清掃液が洗浄水に付け加えられて、清掃液が大便器全体に十分に分配され、大便器の内部分配路と排水路にすら届くということである。さらに、使用者は、容器を代えるか容器を満たすために大便器1の内部4の容器を取り除くか載置する必要が無く、大便器1の内部4を清掃するときにも容器は途中に無い。
【0070】
先に、脱臭装置200は加熱部材を備え、その役割が電磁石182により有利に実現されることを説明した。その場合、この電磁石のための温度制御を設けることが好ましい。このような制御を図7Aのブロック図に例示し、その機能を図7Bのグラフに例示する。
【0071】
変換器194の出力に直接(スイッチ185を介して)接続された電磁石182の代わりに、電磁石182は、その供給入力711が換気扇161に並列に接続された制御部材710を備えている。又は、制御部材710は、連続電圧源に接続でき、コマンド入力を換気扇161に並列に接続してもよい。制御部材710は、出力712を有し、それに電磁石182が接続されている。電磁石182は、更に、制御部材710の信号入力713に接続された、例えばNTC抵抗器等の熱検出器720を備えている。制御部材710は、電流が流れたときに、蓋170を開くための比較的大きな力を及ぼすことを保証するために、図7Bに示される電圧曲線の部分731により示されるように、(例えば略10秒の)所定の時間t1だけ、電磁石182に比較的高い出力電圧を最初に提供するようにされている。電磁石182を通って流れる電流の結果として、電磁石182は、図7Bに示される温度曲線の部分741に例示するように、かなり早く温まる。
【0072】
この所定の時間t1が経過した後、制御部材710は温度制御モードに入り、そこで制御部材710は、熱検出器720から受信する温度信号に応じた出力電圧を供給する。熱検出器720から受信した温度信号が、電磁石182の温度が最も高い所定のレベルTmaxに達したことを示したとき、制御部材710は、図7Bに示される電圧曲線の部分732により示されるような、低制御値VLで出力電圧を供給する。この値は、弁170を開いておくには十分に高いが、電磁石182を冷却させるには十分に低い。熱検出器720から受信した温度信号が、電磁石182の温度が最も低い所定のレベルTminまで落ちたことを示すとき、制御部材710は、電磁石182を再び加熱するのに十分に高い値である図7Bに示される電圧曲線の部分733により表される高制御値VHで出力電圧を供給する。かくして、弁170は常に開かれており、一方、電磁石182の温度は、二つの上記レベルTminとTmaxの間の平均値に制御され続け、この平均値は、脱臭装置200の良好な機能に関して選択された電磁石182のための適切な動作温度である。代表的な実施の形態においては、この平均温度はほぼ50℃になる。
【0073】
前に、換気扇161が電灯幹線から給電されても良く、例えば部屋10の照明と並列に接続されても良いと述べた。実際には、必要な給電線を壁11の裏側に持ち込むことが容易でない場合、このことは問題を生じる。可能な実施の形態において、本発明の排気装置は、図8のブロック図に例示する様な貯水器13の水供給管813中に装着された水駆動発電器801により給電される充電式電池又は蓄電池802の形態の自身の電圧源を備えている。発電器801は、発電機に結合されたタービン翼車等を備えている。各洗浄の後で、貯水器13が補充される。水供給管813からの水が発電器801を駆動し、蓄電池802が充電される。蓄電池802が換気扇161に給電し、弁170及び153を付勢する。
【0074】
換気扇161をオン又はオフに切り替えるために、前述したように、使用者により操作される別個のスイッチを設けても良い。好ましい実施の形態においては、装置100は、使用者が大便器上に座ろうとしているかどうかを検出する検出器820を備えている。このような検出器は、図3に示すように、大便器1の下縁5が家101の前壁103に対して支持する位置で、家101中に装着され得る圧力感知検出器であってよい。圧力感知検出器820は、例えば、当業者には明らかなように、一以上のひずみ計を有してもよい。
【0075】
本発明は上述した代表的な実施の形態に限定されず、幾つかの変形と修正が、添付した特許請求の範囲に定義された本発明の保護範囲内で可能であることが当業者には明瞭であろう。例えば、吹き出し路150中の一方向弁153は能動弁であり得る。
【0076】
更に、説明した手段以外の検出手段を用いて第一の排気結合管120中の水流を検出することが可能であり、及び/又は弁170と関係付けられた操作手段は他の方法で構成できる。
【0077】
さらに、家101が大便器1の縁5よりも大きい場合、家101の前壁中に格子202を設けることも可能である。
【0078】
さらに、脱臭装置200に別個の加熱部材を設けることも可能である。
【0079】
例を用いて前述した弁153及び170は、それぞれ、関係する管中に配置された弁本体と弁座部を有する。信頼性を増加させるために、弁の可動部を関係する管の外部に置くことが好ましい。好ましい実施の形態において、これらの弁の少なくとも一つ、より好ましくは双方、は、したがって、閉じられたホースを挟む挟み手段を備えた撓むホース部として実施される。図9Aは、このような弁910の例を図式的に例示する。撓むホース911の他に、挟みカム912が配置され、丁番914を中心として回転可能なアーム913に装着される。挟みカム912は、アーム913に固定しても良いが、挟みカム912は、アーム913に回転可能に取り付けられた車輪として実施することが好ましい。アクチュエータ915は、アーム913を操作する。図9Aの左側に、挟みカム912がホース911を完全に自由にする、即ち弁が開かれる、場所で、アーム913がアクチュエータ915により保たれる。図9Aの右側に、挟みカム912がホース911を完全に閉じるように押圧する、即ち弁が閉じられる、場所で、アーム913がアクチュエータ915により保たれる。
【0080】
弁910は、一方向特性を持ってよい。図9Aの右半分において、流体又は空気がホース中を右から流れる場合は、挟みカム912が押されて、ホース911が開き、一方流体又は空気がホース中を左から流れる場合は、挟みカム912が押されて更に閉じることが分かる。
【0081】
撓むホース911のための適切な材料は、シリコンゴムである。
【0082】
上に、流れる水により取り去るために、清掃液が毛細管路を通って排気結合管120にもたらされることを述べた。しかし、投与される清掃液の量をよりよく分ける事が望まれるかもしれない。その目的のために、注水器を使用できる。ここでは可動部が清掃液と接触しないようにすることも好まれるので、図9Bに図式的に例示するように、排気ポンプを使用することが好ましい。
【0083】
図9Bは、撓むホース920が容器300の底面から排気結合管120に排気ポンプ921に沿って行くことを図式的に示す。洗浄水が排気結合管120を通って流れる時、例えば検出器181により検出される時に、排気ポンプ921は、特定の速度で特定の距離に亘って回転するために、付勢される。これにより、清掃液をどの程度洗浄水に加えるか正確に投与することが可能である。排気ポンプ自体は公知であるので、その機能についてこれ以上の長ったらしい議論はここでは必要ない。ホース920はその全長に亘って可撓性を有する必要がなく、排気ポンプ921と協働する部分が可撓性を有すれば十分であることが指摘できる。
【0084】
前述の内容において、本発明は、現存する状態において適用されるように意図された実施の形態のために説明された。そして、排気装置は、現存する大便器を取り去り、排気装置を取り付け、大便器を再び戻す(又は、所望の場合には、他のものを戻す)ことにより、簡単に設置される。この場合、排気装置100は、その背壁102を壁11に、前壁103を当該大便器1に接触させた状態で置かれる。壁の後ろに置くことを意図した実施の形態、例えば修復作業、において本発明を実施することも可能である。この場合、排気装置100は、その前壁103を壁11の後ろ側に、すなわち、大便器から離れる向きの壁の側に、置くことができる。そして、装置100は便所10からは見えない。清掃液と脱臭剤流体とを満たすために、特別な接続が必要であろうが、それらの接続は(図示しない)給仕口の後ろに隠すことができる。
【0085】
特定の実施の形態の変形例において、本発明は、内蔵された壁用すすぎ装置中に統合される。それ自体は公知のこのような洗浄装置は、洗浄水貯蔵器をその中に備えた枠と、大便器のための接合部と、上水道と下水管のための接合部とを備えている。このような洗浄装置を設置した後に、二次壁がおかれ、この二次壁は前述した壁11の機能を有し、そして大便器1が接続される。
【0086】
図10は本発明に従って適合させられる洗浄装置1000の正面図を図式的に示す。洗浄装置1000は、壁及び/又は床に取り付けるための枠1001を有する。洗浄水貯蔵器1010は枠中に装着される。貯蔵器中の洗浄水を1011で表す。図2Aの管14と同様に、洗浄水貯蔵器1010から洗浄管1012が下方に延伸し、接続スリーブ1014中で終止する。さらに、第一の接続スリーブ1014の下に置かれた第二の接続スリーブ1015が、図2Aの管15同様に、設けられる。洗浄装置1000が置かれた時に、第二の接続スリーブ1015は(図示しない)下水管に接続され、さらに、洗浄水貯蔵器1010は(図示しない)上水道に接続される。洗浄装置1000を置いた後に、大便器1が二個の接続スリーブ1014と1015とに接続される。
【0087】
蓋板1016が、洗浄水貯蔵器1010の側壁中のサービス開口を閉じる。
【0088】
本発明によれば、洗浄装置1000は、大便器から望ましくない気体を排気し、それらの気体を下水管に吹き飛ばすための排気手段1020を備えている。これらの排気手段1020は、前述した手段161に等しく以後単に換気扇と表される空気吸引吹き出し手段1021を備えている。吸引路1022が第二の接続スリーブ1015の壁中の開口から換気扇1021に延伸する。吹き出し路1023が換気扇1021から洗浄水貯蔵器1010の内部空間に延伸し、そこで吹き出し路1023の自由端が洗浄水貯蔵器1010の上壁の近くで、少なくとも洗浄水1011の最も高いレベルより十分に上に置かれる。図10の略図において、吹き出し路1023は、洗浄水貯蔵器1010の底を通って延伸するように描かれているが、吹き出し路1023は、洗浄水貯蔵器1010の側壁又は上壁ですらの中の開口に接続されるために、洗浄水貯蔵器1010に沿って進むことが好ましい。
【0089】
このように、吹き出し路1023は、必ずしも第一の接続スリーブ1014中の開口に接続されている必要は無い。その理由は、洗浄水貯蔵器1010は、通常、洗浄管1012を介して第一の接続スリーブ1014と連通しているからである。
【0090】
脱臭装置1200を設けることが好ましい。この装置は、好ましい臭い物質を満たした貯蔵器1201を備えている。貯蔵器1201は、例えば枠1000に取り付けてよく、又は例えば洗浄水貯蔵器1010に取り付けてもよい。貯蔵器1201は交換可能なカセットとして実施してよく、又は、自由端が例えば蓋板1016を介してアクセスできる注水管1202を備えた固定貯蔵器として実施してよい。脱臭装置1200の機能、特に物質の加熱、のために、脱臭装置200について説明したのと同じことが適用される。そこでこのことは、ここで繰り返す必要はない。脱臭装置200は、貯蔵器1201中の物質の量に対する光表示1203を備えており、この光表示1203は蓋板1016上に配置できることを指摘すれば十分である。
【0091】
清掃装置1300を設けることが好ましい。この装置は、清掃液で満たされた貯蔵器1301を備えている。貯蔵器1301は、例えば枠1000、又は例えば洗浄水貯蔵器1010に取り付けてよい。貯蔵器1301は、交換可能なカセット、又はその自由端が例えば蓋板1016を介してアクセス可能な注水管1302を有する固定された貯蔵器として実施してよい。
【0092】
投与路1310を介して、貯蔵器1301が防水状態で第一の接続スリーブ1014の壁中の開口に接続されている。良い再現可能な投与にとって、この投与路1310は、少なくとも部分的に撓むホースとして実施され、排気ポンプ1320を備えている。
【0093】
清掃装置1300の機能のために、清掃装置300について述べたことと同じことが適用される。そこで、このことはここで繰り返す必要は無い。清掃装置1300は、貯蔵器1301中の清掃液の量に対する光表示1303を備え、この光表示1303は、蓋板1016上に配置され得ることを指摘すれば十分である。
【0094】
最後に、脱臭装置1200又は200は、上述したように、排気システムの存否とは独立に適用できることを指摘する。同じことは清掃装置1300又は300に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は、従来の浮動大便器の側面図を図式的に示す。
【図2A】図2Aは、従来の浮動大便器中の壁通路構造の横断面図を図式的に示す。
【図2B】図2Bは、従来の浮動大便器の背面図を図式的に示す。
【図3】図3は、本発明に係る浮動大便器中の壁通路構造の図2Aに比較できる断面図を図式的に示す。
【図4】図4は、本発明に係る浮動大便器の図1に比較できる側面図を図式的に示す。
【図5】図5は、本発明に係る排気装置の縦断面図を図式的に示す。
【図6】図6は電気的接続回路を示す。
【図7A】図7Aは、温度制御回路を図式的に例示するブロック図である。
【図7B】図7Bは、図7Aの温度制御回路の機能を図式的に例示するグラフである。
【図8】図8は、水駆動発電器の応用を図式的に例示するブロック図である。
【図9A】図9Aは、閉じられる路の内側に可動部を有しない弁の実施の形態を図式的に例示する。
【図9B】図9Bは、排気ポンプにより清掃流体の投与を図式的に例示する。
【図10】図10は、本発明に従って適合された洗浄装置の正面図を図式的に示す。
【符号の説明】
【0096】
1 大便器
100 排気装置
101 家
102 背壁
103 前壁
120 第一の排気結合管
121,131 第一の端部
122,132 第二の端部
124,134 開口
130 第二の排気結合管
140 吸引路
150 吹き出し路
153 弁
158,159 操作手段
160 換気扇空間
161 空気吸引及び吹き出し手段
170 弁
171 弁座部
172 弁本体
181 水検出器
182 アクチュエータ
184 磁石
185 磁石スイッチ
200 脱臭装置
201 貯蔵器
300 容器
710 制御部材
711 入力
712 出力
720 熱検出器
911 管部
912 挟み手段
920 ホース
921 排気ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊り下げ式大便器(1)のための排気装置(100)であって、
背壁(102)と該背壁(102)に略平行な前壁(103)とを有する家(101)と、
前記前壁(103)から前記背壁(102)まで前記家(101)の中を延伸し、前記家の背壁(102)の外部に突出する第一の端部(121)を有する第一の排気結合管(120)と、
前記前壁(103)から前記背壁(102)まで前記家(101)の中を延伸し、前記家の背壁(102)の外部に突出する第一の端部(131)を有する第二の排気結合管(130)とを備え、
前記第二の排気結合管(130)の中心線が前記第一の排気結合管(120)の中心線に略平行に向いており、
前記第二の排気結合管(130)の前記第一の端部(131)は、前記第一の排気結合管(120)の前記第一の端部(121)の直径よりも大きい直径を有し、
前記家は、前記背壁(102)と前記前壁(103)とが鉛直に向き、前記第一の排気結合管(120)が前記第二の排気結合管(130)の上で鉛直に置かれる実装位置を有し、
前記第一の端部(121)の反対の位置に置かれたその第二の端部(122)で前記第一の排気結合管(120)が、前記内壁の溝状の凹部に配置された封止環(123)を備え、
前記第一の端部(131)の反対の位置に置かれたその第二の端部(132)で前記第二の排気結合管(130)が、前記内壁の溝状の凹部に配置された封止環(133)を備えたことを特徴とする排気装置(100)。
【請求項2】
請求項1に記載の排気装置であって、
前記第一の排気結合管(120)の壁の中に形成された開口(124)と、
前記第二の排気結合管(130)の壁に形成された開口(134)と、
空気吸引及び吹き出し手段(161)と、
前記第一の排気結合管(120)の前記壁の中の前記開口(124)から前記空気吸引及び吹き出し手段(161)まで延伸する吸引路(140)と、
前記空気吸引及び吹き出し手段(161)から前記第二の排気結合管(130)の前記壁の中の前記開口(134)まで延伸する吹き出し路(150)とを更に備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項3】
請求項2に記載の排気装置であって、前記空気吸引及び吹き出し手段(161)は、前記家(101)の換気扇空間(160)中に配置された換気扇を備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の排気装置であって、前記吹き出し路(150)は、前記空気吸引及び吹き出し手段(161)から前記第二の排気結合管(130)の方向に空気流を通過させ、反対方向の水流は阻止するようにされた弁(153)を備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項5】
請求項4に記載の排気装置であって、前記一方向弁(153)は、重力に基づく弁機能であって、前記吹き出し路(150)の略鉛直方向に向いた路部(156)中に配置されていることを特徴とする排気装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の排気装置であって、前記一方向弁(153)は操作可能な弁であり、
前記排気装置(100)は、前記第一の排気結合管(120)中に水が存在するか否かに応じて前記弁(170)を開くか閉じるかするようにされた操作手段(158,159)を備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項7】
請求項6に記載の排気装置であって、
前記操作手段(180)は、
前記第一の排気結合管(120)中に配置された水検出器(181)と、
該水検出器(181)により操作されるアクチュエータ(159)とを備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項8】
請求項7に記載の排気装置であって、
前記弁(153)は、
弁座部(154)と、
前記アクチュエータ(159)により操作される弁本体(155)とを備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項9】
請求項8に記載の排気装置であって、
前記弁本体(155)は磁石又は磁化可能体(158)に結合され、
前記アクチュエータは電磁石(159)を備えていることを特徴とする排気装置。
【請求項10】
請求項9に記載の排気装置であって、
前記電磁石(159)は前記空気吸引及び吹き出し手段(161)に並列に接続されていることを特徴とする排気装置。
【請求項11】
請求項4に記載の排気装置であって、
前記弁(153)は、可撓性を有する管部(911)と、該可撓性を有する管部(911)を挟むための挟み手段(912)とを備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項12】
請求項2〜11の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記吸引路(140)は、前記第一の排気結合管(120)から前記空気吸引及び吹き出し手段(161)まで空気流を通過させ、同じ方向の水流を止めるようにされた弁(170)を備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項13】
請求項12に記載の排気装置であって、
前記弁(170)は、可撓性を有する管部(911)と、該可撓性を有する管部(911)を挟むための挟み手段(912)を備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項14】
請求項12に記載の排気装置であって、
前記弁(170)は操作可能な弁であり、
前記排気装置(100)は、前記第一の排気結合管(120)中に水が存在するか否かにより前記弁(170)を開くか閉じるかするようにされた操作手段(180)を備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項15】
請求項14に記載の排気装置であって、
前記操作手段(180)は、
前記第一の排気結合管(120)中に配置された水検出器(181)と、
該水検出器(181)により操作されるアクチュエータ(182)とを備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項16】
請求項15に記載の排気装置であって、
前記弁(170)は、
弁座部(171)と、
前記アクチュエータ(182)により操作される弁本体(172)とを備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項17】
請求項16に記載の排気装置であって、
前記弁本体(172)は磁石又は磁化可能体(174)に結合され、
前記アクチュエータ(182)は電磁石(182)を備えていることを特徴とする排気装置。
【請求項18】
請求項17に記載の排気装置であって、
前記電磁石(182)は前記空気吸引及び吹き出し手段(161)に並列に接続されていることを特徴とする排気装置。
【請求項19】
請求項16〜18の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記弁本体(172)は、該弁本体(172)を前記弁(170)の閉じられた状態にバイアスするようにされた戻しバネに結合され、
前記アクチュエータ(182)は、励磁時に、前記弁(170)を開くために、前記戻しバネの力に逆らって、前記弁本体(172)を移動させるようにされたことを特徴とする排気装置。
【請求項20】
請求項15〜19の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記水検出器(181)は、前記第一の排気結合管(120)の内側に配置され、その上端部で該第一の排気結合管(120)の前記上壁に回転可能に取り付けられた検出器板(181)を備え、
前記回転軸(183)が、前記第一の排気結合管(120)の中心線にほぼ垂直に向けられていることを特徴とする排気装置。
【請求項21】
請求項20に記載の排気装置において、
前記検出器板(181)は、前記第一の排気結合管(120)の前記入口端部(121)と前記第一の排気結合管(120)の前記上壁中の前記開口(124)との間に置かれていることを特徴とする排気装置。
【請求項22】
請求項20又は21に記載の排気装置であって、
磁石(184)が、前記検出器板(181)の下端部に取り付けられ、
前記磁石(184)により操作される磁石スイッチ(185)が前記第一の排気結合管(120)の下に装着されていることを特徴とする排気装置。
【請求項23】
請求項22に記載の排気装置であって、
前記磁石スイッチ(185)は、前記アクチュエータ(182)のための電源回路中に組み込まれていることを特徴とする排気装置。
【請求項24】
請求項12〜23の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記弁(170)と前記第一の排気結合管(120)の前記上壁中の前記開口(124)との間に置かれた前記排気路(140)の路部は、該開口(124)に排出することを特徴とする排気装置。
【請求項25】
請求項2〜24の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記家(101)中に統合された脱臭装置(200)を更に備え、
該脱臭装置(200)は、好ましい臭いの物質を充填した貯蔵器(201)と、該貯蔵器(201)を加熱するための加熱手段(182)とを備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項26】
請求項25に記載の排気装置であって、前記加熱手段(182)は、前記空気吸引及び吹き出し手段(161)に電気的に並列に接続されていることを特徴とする排気装置。
【請求項27】
請求項25又は26に記載の排気装置であって、
前記貯蔵器(201)に沿って、好ましくは前記加熱手段(182)にも沿って、空気を吹き出すようにされた送風機を更に備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項28】
請求項27に記載の排気装置であって、前記送風機は、前記加熱手段(182)に電気的に並列に接続されていることを特徴とする排気装置。
【請求項29】
請求項17に記載の排気装置であって、
前記家(101)中に統合された脱臭装置(200)を更に備え、
該脱臭装置(200)は、好ましい臭いの物質を充填した貯蔵器(201)を備え、
前記電磁石(182)は前記貯蔵器(201)に熱的に結合されていることを特徴とする排気装置。
【請求項30】
請求項29に記載の排気装置であって、
前記電磁石(182)は、制御部材(710)の出力(712)に接続され、該制御部材(710)の入力(711)は前記送風機(161)に並列に接続され、前記制御部材(710)は、熱検出器(720)に結合された信号入力(713)を有し、該熱検出器(720)は熱的に前記電磁石(182)に結合されていることを特徴とする排気装置。
【請求項31】
請求項30に記載の排気装置であって、
温度制御モードにおいて、前記制御部材(710)は、前記電磁石(182)の温度が所定の平均値に制御されている間、前記弁(170)が常に開状態に保たれるような方法で、前記熱検出器(720)から受信した温度信号に応じて、その出力電圧を供給するようにされていることを特徴とする排気装置。
【請求項32】
請求項31に記載の排気装置であって、
励磁時に、前記制御部材(710)は、所定の時間t1の間、前記電磁石(182)に比較的高い出力電圧を最初に供給するようにされていることを特徴とする排気装置。
【請求項33】
請求項29〜32の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記貯蔵器(201)に沿って、好ましくは前記電磁石(182)にも沿って、空気を吹き出すようにされた送風機を更に備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項34】
請求項33に記載の排気装置であって、前記送風機は、前記電磁石に電気的に並列に接続されていることを特徴とする排気装置。
【請求項35】
上記請求項のいずれか1項に記載の排気装置であって、
前記家(101)中に装着された清掃液のための容器(300)を更に備え、
該容器(300)は、前記第一の排気結合管(120)の前記壁中の通路開口(331)に連通する出口(310)を備えていることを特徴とする排気装置。
【請求項36】
請求項35に記載の排気装置であって、前記通路開口(331)は、毛細管通路開口であることを特徴とする排気装置。
【請求項37】
請求項35又は36に記載の排気装置であって、前記容器(300)は、外部から見え、好ましくは少なくとも部分的に透明である壁部(302)を有することを特徴とする排気装置。
【請求項38】
請求項35に記載の排気装置であって、
前記容器(300)は、ホース(920)と排気ポンプ(921)とを介して前記第一の排気結合管(120)に接続されていることを特徴とする排気装置。
【請求項39】
請求項2〜38の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記送風機(161)に給電するための充電式電池又は蓄電池(801)と、
前記充電式電池又は蓄電池(801)を充電するために、水貯蔵器(13)の水供給管(813)中に装着するように意図された水駆動発電器(801)とを更に備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項40】
請求項2〜39の何れか1項に記載の排気装置であって、
前記家(101)に対して置かれる大便器(1)のより低い後縁(5)により及ぼされる圧力を検知する、前記家(101)に装着された圧力感知検出器(820)を更に備えたことを特徴とする排気装置。
【請求項41】
吊り下げ式大便器(1)のための洗浄装置(1000)であって、
洗浄水(1011)のための洗浄水貯蔵器(1010)と、
吊り下げ式大便器(1)の入口管(6)に接続するための第一の接続スリーブ(1014)と、
前記大便器(1)の吐出管(7)に接続するための第二の接続スリーブ(1015)と、
前記洗浄水貯蔵器(1010)から前記第一の接続スリーブ(1014)まで延伸する洗浄管(1012)と、
望ましくない気体を前記大便器から排気し、下水管に吹き出すための排気手段(1020)とを備え、
該排気手段(1020)は、
空気吸引吹き出し手段(1021)と、
前記第二の接続スリーブ(1015)から前記空気吸引吹き出し手段(1021)まで延伸する吸引路(1022)と、
前記空気吸引吹き出し手段(1021)から前記洗浄水貯蔵器(1010)まで延伸する吹き出し路(1023)とを備えたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項42】
吊り下げ式大便器(1)のための洗浄装置(1000)であって、
好ましい臭いの物質を充填した貯蔵器(1201)と、該貯蔵器(1201)を加熱するための加熱手段(182)とを備えた脱臭装置(1200)を備えたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項43】
請求項42に記載の洗浄装置であって、
洗浄水(1011)のための洗浄水貯蔵器(1010)と、
吊り下げ式大便器(1)の入口管(6)に接続するための第一の接続スリーブ(1014)と、
前記大便器(1)の吐出管(7)に接続するための第二の接続スリーブ(1015)と、
前記洗浄水貯蔵器(1010)から前記第一の接続スリーブ(1014)まで延伸する洗浄管(1012)と、
望ましくない気体を前記大便器から排気して下水管に吹き出すための排気手段(1020)とを備え、
該排気手段(1020)は、
空気吸引吹き出し手段(1021)と
前記第二の接続スリーブ(1015)から前記空気吸引吹き出し手段(1021)まで延伸する吸引路(1022)と、
前記空気吸引吹き出し手段(1021)から前記洗浄水貯蔵器(1010)まで延伸する吹き出し路(1023)とを備え、
前記加熱手段は前記空気吸引吹き出し手段(1021)に電気的に並列に接続されていることを特徴とする洗浄装置。
【請求項44】
請求項42又は43に記載の洗浄装置であって、
前記貯蔵器(1201)は、蓋板(1016)を介してアクセス可能な充填管(1202)を備えたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項45】
請求項41又は42に記載されたものであることが好ましい吊り下げ式大便器(1)のための洗浄装置(1000)であって、
洗浄水(1011)のための洗浄水貯蔵器(1010)と、
吊り下げ式大便器(1)の入口管(6)に接続するための第一の接続スリーブ(1014)と、
前記大便器(1)の吐出管(7)に接続するための第二の接続スリーブ(1015)と、
洗浄水貯蔵器(1010)から前記第一の接続スリーブ(1014)まで延伸する洗浄管(1012)と、
清掃液のための貯蔵器(1301)で、投与路(1310)を介して前記第一の接続スリーブ(1014)に接続された貯蔵器(1301)とを備えたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項46】
請求項45に記載の洗浄装置であって、
前記投与路(1310)は、少なくとも部分的に撓むホースとして実施され、排気ポンプ(1320)を備えたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項47】
請求項45又は46に記載の洗浄装置であって、
前記貯蔵器(1301)は、蓋板(1016)を介してアクセスできる充填管(1302)を備えたことを特徴とする洗浄装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−534863(P2007−534863A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509414(P2007−509414)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【国際出願番号】PCT/NL2005/000313
【国際公開番号】WO2005/108687
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(506355305)
【氏名又は名称原語表記】VAN HERP, Petrus, Joannes, Wilhelmus
【住所又は居所原語表記】Purcelldreef 21, NL−5012 AH Tilburg, The Netherlands
【出願人】(506355316)
【氏名又は名称原語表記】OONK, Johannes, Hermanus, Petrus, Marla
【住所又は居所原語表記】Oploostraat 3, NL−5045 SN Tilburg, The Netherlands
【出願人】(506355327)
【氏名又は名称原語表記】BOOGERS, Tijmen, Karel, Jan
【住所又は居所原語表記】Europalaan 58, NL−5042 ZT Tilburg, The Netherlands
【Fターム(参考)】