説明

大竹直立蛍光灯行灯

【課題】 本発明は木製の台座の上に極太の孟宗竹を立てて、中に電極端子が一つしかない市販の新型蛍光灯を立て行灯を提供する。孟宗竹を立てる方法として、和竿の印籠継ぎのように孟宗竹の根元にピタリと入るように、木製の円柱凸部を作り台座に固定し、孟宗竹を円柱凸部に入れて直立させる。極太の孟宗竹は和竿の原竹のように乾燥し、火入れを行った上で、竹の割れを防ぐため孟宗竹の上部および下部に太い絹糸を巻き、漆塗りを施す。孟宗竹の中に入れた蛍光灯のひかりが外にもれるよう、孟宗竹の上部と下部の間の部分をくり貫く。竹篭を編む際に用いる六つ目網状にくり貫いたり、その他いろいろな形状にくり貫く。なお、孟宗竹の内側には、蛍光灯のひかりを通す和紙の円柱を入れる。
【手段】 従来の両端に電極がある直管蛍光灯ではなく、一端のみ電極があるブリッジ型ツイン1蛍光灯を使用する。また、蛍光灯安定器をソケットに接続するが、この安定器を木製台座に埋め込むことにより、設置場所を確保する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極太(元径20センチ前後)の孟宗竹(高さ50〜100センチ)と電極が片側しかない蛍光灯と木製台座を使用した和風行灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乾燥した孟宗竹は年月を経ると割れを生じる。これを防ぐため、ちょうど和竿の継げ口に絹糸を巻き、漆で固めるように、孟宗竹の上部および下部に太めの絹糸を巻き、漆塗りを施す。また、孟宗竹と台座を接続するため、和竿の印籠継ぎのように孟宗竹の根元にピタリと入るように、木製の円柱凸部(高さ3センチ程度)を作り台座に固定する。こうして孟宗竹を円柱凸部に入れて台座に直結することにより、行灯の重心が下がり、倒れにくくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
・猛宗竹は乾燥すると割れるため、従来は行灯に使用できなかったが、太めの絹糸を巻いて漆塗りすることにより、割れを回避できる。
・蛍光灯を使用するため、白熱灯ほど熱が出ないので安心できる。
・蛍光灯の色(赤、青、緑)を変えられるので、利用目的にあった色や設置場所にあった色を選択できる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来の両端に電極がある直管蛍光灯ではなく、一端のみ電極があるブリッジ型ツイン1蛍光灯(ナショナル製、JIS C7601 認定番号673002ME)を使用する。また、蛍光灯安定器(長さ13センチ、高さ3センチ、幅4.7センチ)をソケットに接続しなけれならず、この安定器の置き場所が問題となったが、木製台座の中央に埋め込むことにより、設置場所を確保する。この場所以外に置ける適当な場所はない。
本発明は、以上の構成よりなる大竹直立蛍光灯行灯である。
【発明の効果】
【0005】
竹が本来的に持つ癒し効果を充分享受でき、なおかつ直立した蛍光灯の機能性、すはわち明るさと過度に熱をおびない特性を発揮できる。また、長期使用にも耐えるよう孟宗竹に和竿作りの糸巻きの技術を取り入れて割れを回避し、同時に漆塗りの美観を醸し出す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)木製の円形等の台座中央に蛍光灯の安定器をいれるため、直方体の穴を開ける。さらに台座外部から安定器をおさめる穴に向かって直径1センチ程度の横穴を二個開ける。この横穴を通じて電気コードを安定器に接続する。
(ロ)孟宗竹の元部と接続するため、長さ3センチ程度の木製の円柱凸部を作り、台座に固定する。なお、あらかじめ円柱凸部には安定器とソケットを配線するための穴をドリルで開けておく。
(ハ)この円柱凸部の中央にソケットを固定するが、ソケット脇に開けた配線用穴を通じて、ソケットと安定器を配線後、蛍光灯をソケットに入れ直立させる。
(二)孟宗竹の上下部分に太めの絹糸を巻き、漆塗りを行う。中間部分を竹かごで使うの六つ目編みのようにくり貫き、ひかりが外にもれるようにする。
(ホ)孟宗竹全体に数回漆塗りを行い、乾燥後、孟宗竹の内側に筒状に和紙を入れる。
(ヘ)直立した蛍光灯に孟宗竹をかぶせて、和竿をつなぐように円柱凸部に孟宗竹を差し込み、台座に固定する。なお、直立したツイン蛍光灯の上部がぐらつくので、円形にくり貫いた孟宗竹のふしの中央に、蛍光灯上部の形状に穴を開け、この円形ふしを蛍光灯上部に置くことにより蛍光灯上部のぐらつきを抑える。
(ト)最後に、孟宗竹上部に和紙で作ったふたをして完成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の斜視図
【図2】本発明の台座・円柱凸部・ソケット・蛍光灯部分拡大正面斜視図
【図3】本発明の台座部分拡大背面斜視図
【符号の説明】
【0008】
(1)ソケット (2)円柱凸部 (3)台座
(4)蛍光灯安定器とその穴 (5)電気コード用穴
(6)空気穴(安定器が出す熱を逃がすため) (7)孟宗竹

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極が片側のみの蛍光灯の安定器を設置する場所を木製の台座の中央部分とし、安定器がすっぽりおさまるように、台座上部をくり抜く。
【請求項2】
この木製の円形、だ円形、もしくは多角形の台座の上に極太の孟宗竹を立てて、中に電極が片側のみの蛍光灯を立て行灯とする。孟宗竹を立てる方法として、和竿の印籠継ぎのように孟宗竹の根元にピタリと入るように、木製の円柱凸部(高さ3センチ程度)を作り台座に固定する。この円柱凸部に孟宗竹を入れて台座に直立させる。
【請求項3】
極太の孟宗竹は和竿の原竹のように乾燥し、火入れを行った上で、竹の割れを防ぐため孟宗竹の上部および下部に太めの絹糸を巻き、絹糸および竹全体に漆塗りを施す。
【請求項4】
孟宗竹の中に入れた蛍光灯のひかりが、孟宗竹の内側にいれた円柱状の和紙からもれるよう、孟宗竹の上部と下部の間の部分をくり貫く。竹篭を編む際に用いる六つ目網状にくり貫いたり、丸穴を開ける等、いろいろな模様が和紙からもれるひかりで浮き出るようにくり貫く。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−194179(P2007−194179A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−34432(P2006−34432)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【出願人】(506048407)
【Fターム(参考)】