説明

大豆主体の水溶性クリーム。

【課題】 大豆を主体材として、滑らかな食感を持つクリーム状とする、そして、大量の水に溶かしても油分の分離しない作用をもたせる。
【解決手段】 大豆を製粉、また、煮、蒸し処理をし、出来うる限り微粒化して、これに水及び、野菜、果実等又、牛乳、山羊乳等を用いペースト状とする、この仕様ではざらつき感は解消できないが、食油を加え攪拌することで乳化し、滑らかな食感を持つ、水溶性のクリーム状となる事を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆を微粉末にし、水分を加え練り、ペースト状としたもの、又、大豆を煮、蒸してペースト状としたものを、基礎ペーストとして、これに食用液油を加え混和攪拌して得る、大豆主体の水溶性のクリーム、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大豆の粉体では黄な粉に代表され利用法も定着しており又、微粉末等も菓子類及び、調理加工食品の添加、副材として用いられる。
【0003】
ペースト状、クリーム形態として、大豆を分離単体とした、おから、等のペースト状又、乳化補填材を用いたクリーム状の加工形態も、目的とする食品の副材又は、大豆の健康食材のイメージからの添加食材としての利用である。
【0004】
なを、本願発明に関する公知技術として、文献の検索ができず、類似技術として特許文献2を挙げる事ができる。
【特許文献2】 特許出願 2002−552418 国際公開番号w02002/051262
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとく、従来技術に係る、大豆を用いたクリーム状食品は、その目的が、他の食品への添加によりその効果価値を高める為の応用としての大豆の単体分離、及び、成分単体の抽出利用などである。このため、含有成分が分離減少されるなどの欠点がありこのため、他の添加剤用いず、大豆丸ごとを用いた製法は困難である。
【0006】
このため、大豆丸ごとを用いた食品は、納豆、いり豆、黄な粉、酢豆、煮豆、米麹等の混和のない赤味噌が代表的な現状であり、大豆丸ごとを主体材としての、ペースト、クリーム形態の食品は見られない。
【0007】
本発明は、このような状態を考慮し成されたものであり、その目的は、乳化に必要とする添加剤等を用いず、大豆丸ごと、水又は、野菜、果実、海藻、牛乳、山羊乳頭を水分材とし、食用液油の3種のみで、乳化作用に必要な油の混和を限度まで抑えた低脂肪食品として、消化にやさしい水溶性のクリームを容易に安価に造ることにある。
【発明を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成する本発明の、大豆主体の水溶性クリームは、大豆微粉末を、乾式加熱処理し、この重量に対し、水又は、野菜、果実、海藻の練り潰し、及び、絞り汁、又牛乳山羊乳等(以降水分材として表示)の内いずれかの、単材叉は、混材を1,5重量倍から1,8重量倍加え練り混ぜ、これを基礎ペーストとし、この重量に対し、3重量%から100重量%の範囲以内の目的とする量の食用液油を加えて攪拌練り混ぜる事で乳化、水溶性を持つクリームである事を特徴とする。
【0009】
一例として、生大豆を製粉、微粉末とし、90℃から130℃範囲で加熱処理し可食可能とする、同じく、生大豆を上述加熱処理して製粉した微粉末に、水又は水分材を加えてペースト状に練り混ぜ、これに食用液油を混和攪拌する。
また、大豆を水に浸漬けし、これを煮、蒸し、擂り潰してペースト状としこれの重容量に対して、食用液油を3重量%から110重量%範囲内の目的とする量を加え混和攪拌することで乳化され、水溶性を持つクリームである事を特徴とする。
【0010】
なを、加える食用液油が70重量%を超えると固形化が進み団子状となり、白色化も進む、この場合、クリームの固さを見ながら、基礎ペーストに用いた水、水分材を補足し、攪拌することで求める水溶性のクリームの形態が得られる。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明によれば、大豆丸ごとが用いられ、加える油脂分も3重量%から110重量%まで自由に設定出来、仕上がり形態も変らず、滑らかな水溶性のクリームとして大豆丸ごとの成分を摂ることが可能である。
なを、大豆微粉末を基礎ペーストとしての練りに使用する水。水分材もこれらの特性とする食味及び、成分も同時に摂れ、又、それぞれの持つ食材の独自の特性も混和利用する事で食品としての成分バランスも考慮でき、食バランスの面での有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の加工形態を詳細に説明する。
【00010】
生大豆を、800メッシュスルーの微粉末にして、この重量に対し重量倍から2重量倍の水又は、水分材等、この内のいずれか又は、混和した水分材を加えて練りまぜ加熱して、基礎ペーストとする。
これの重容量に対し食用液油を3重量%から110重量%範囲内の、目的とする量を攪拌しながら加えることで乳化が進み、水溶性のクリーム状となる、
【0011】
生大豆微粉末を90℃から130℃範囲内で乾式加熱し、加熱済み大豆微粉末とする、この重容量に対し1,7重量倍から2重量倍の水または、水分材を加えペースト状として基礎ペーストとする。
これの3重量%から110重量%範囲内の食用液油を目的とする量混和、攪拌することで乳化が進み水溶性のクリームが可能である。
【0012】
加熱済み大豆微粉末に、この重要量に対して食用液油5重量%から100重量%程度の目的とする量を加え練り混ぜて油分をなじませ練り混ぜ基礎ペーストとする。
上述の基礎ペーストを攪拌しながら、水又は、水分材を、目的とするクリームの固さ形状を見ながら補充攪拌、その補充量を調整する事で、目的とする水溶性のクリームが可能である。
【0013】
水に浸漬けした大豆を煮または蒸して擂り潰し、これを基礎ペーストとする。
この重容量に対し5重量%から100重量%範囲内の目的とする食用液油を混和攪拌する、加える食用液油の量が増すと固形化が進む、この調整は水を補充調整して求める形態とすることで、目的とする水溶性のクリームが可能となる。
【実施例】
【0014】
生大豆粉の重量に対し1,8重量倍から2重量倍の水及び、水分材を加え練り混ぜ、110℃前後の加熱で可食処理を行い、基礎ペーストとした。
これに混和の食用液油はサラダ油を用い、混和量は基礎ペースト重量の5重量%から順次5重量%ずつ増量し110量%までは可能であるが、70重量%で固形化が進み基礎ペーストで用いた水、水分材で調整、又白色化も混入量により進行し80重量%で純に近い白色となるが、乳化形態、水溶性とも良好なクリームを得る事ができた。
【0015】
生大豆微粉末を、乾式の120℃で加熱処理しこれの1,5重量倍から1,8重量倍の水又、水分材を加え練り混ぜ、基礎ペーストとした。
これに、サラダ油を用いその量は、基礎ペースト重量の、3重量%から110重量%内の範囲で混和攪拌し、順次各10重量%ずつ増量しクリーム状とするが、混入量が75重量%の混入では固形化が進み調整のため、基礎ペーストに用いた水、水分材を加え固さ調整を行なうことで、目的とした水溶性のクリームが得られた。
【0016】
加熱済み大豆微粉末の重量に対し、サラダ油70重量%から100重量%を加え練り混ぜ基礎ペーストとした。
これを攪拌しながら少量ずつ、水、又、水分材を加え攪拌、この方法では、水、水分材を加えるといっきに団子状に固まるが調整は、水又、水分材を補充することで、乳化と白色化が進み求める形態の、水溶性のクリームを得る。
【0017】
大豆を90℃から130℃範囲内で乾式加熱し700メッシュスルーに製粉、これの重量に対し、1,8重量倍の水、水分材を加え練り、基礎ペーストとした。
これにサラダ油を基礎ペーストの3重量%から順次混入量を増量し100重量%まで混和攪拌して乳化を進め固形化調整のため水又は、水分材の補充で調整、求める形態の水溶性のクリームが得られた。
【0018】
加熱済み大豆微粉末に、バター、又、マーガリンを加温液化して、大豆微粉末重量の70重量%から120重量%の範囲内で、目的の仕上がり油脂分を設定し加え練り混ぜ基礎ペーストとした。
これを攪拌しながら基礎ペースト重容量の30重量%の水、水分材を40℃に加温し混和攪拌乳化し、固目のクリームとなり、室温状態の水、水分材を固さ調整しながら混入攪拌、求める形態の水溶性クリームを得る。
【0019】
大豆を水に浸漬けし、煮及び蒸して擂り潰し加工を行なうが、0,1ミリで摩擦熱による現象から粘着度が増し機械に掛かる負担が大きくこの解消のためこれに、サラダ油3重量%加え0,07ミリの粒度を得、これを基礎ペーストとした。
上述基礎ペーストは、3重量%のサラダ油を含むみ、この状態でも攪拌加工を行なうことで、可能であるがこれに、2重量%から順次10重量%ずつ混和量を増量し、70重量%から固形化が進み、水を加え攪拌する事で、求める形態の水溶性のクリームが得られた。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明は低脂肪、成分バランスの多様性などを求める消費者の、食生活分野において、クリーム状食品の製造、販売する産業分野で利用する事が出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生大豆粉を。90℃から150℃、の加熱範囲内で乾式加熱、これに、水又は、野菜、果実の潰し及び、絞り汁、牛乳、山羊乳等の単材及び、混和材を水分材として、このいずれかを用いペースト状に練り、これを基礎ペーストとして。これに、食用液油を加え攪拌乳化、水溶性のクリームの形態を特徴とした、大豆主体の水溶性クリーム。
【請求項2】
生大豆粉を、水又は、野菜、果実の擂り潰し、搾り汁、牛乳、山羊乳、等の単材及び、混和材を水分材として、このいずれかを加え攪拌しながら加熱、ペーストに練りこれを基礎ペーストとして。これに、食用液油を加え攪拌して水溶性のクリーム形態を特徴とする、請求項1記載の、大豆主体の水溶性クリーム。
【請求項3】
加熱処理した大豆粉に食用液油を加え練り混ぜペースト状とし、これを基礎ペーストとして。これに、水又は、野菜、果実の擂り潰し、搾り汁、牛乳、山羊乳、等の単材又は、混和材を水分材として、このいずれかを用い攪拌して水溶性のクリーム形態を特徴とする請求項1,2記載の、大豆主体の水溶性クリーム。
【請求項4】
大豆を90℃から150℃の加熱範囲内で乾式加熱、ざらつき感のない微粉末に製粉し、これに、水、又は、野菜、果実の擂り潰し、絞り汁、又、牛乳、山羊乳等のいずれかの単材又は、混和材を用い練りペースト状とし、これを基礎ペーストとして、これに食用液油を加え攪拌して乳化、水溶性のクリーム形態を特徴とした、請求項1,2,3記載の大豆主体の水溶性クリーム。
【請求項5】
大豆を水に浸漬けして煮、及び蒸して擂り潰し、これを基礎ペーストとし、これに食用液油を加え攪拌して乳化、水溶性のクリーム形態を特徴とした、請求項1,2,3、4記載の、大豆主体の水溶性クリーム。