説明

大量の印刷形成を行うためのシステム

構造体を大規模に印刷成形するために複数の別々の層からなるシステムが提供されている。異なる高さで複数の段が配置された支持ベッドが設けられている。これらの複数の段上には、基板ブロックが載置されている。構造体を形成する材料を基板ブロック上に印刷するために、印刷プロセスが用いられる。この印刷プロセスにより、基板ブロック上の各々に対して異なる層が印刷される。次いで、これらの基板ブロックは支持ベッド上の異なる段へと移動し、印刷プロセスが繰り返される。各支持ブロックは未完成の構造体をその上に有しており、この未完成の構造体は、各層が順次その上に印刷されることにより完成構造体となるまで、印刷サイクル毎に次に続く層が印刷される。又、支持ベッド上で基板ブロックを移動し、支持ベッド上で基板ブロックを正しく保持及び位置調整するためのサブシステムが提供されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷可能な材料からなるスライスを順次積層することにより形成しうる構造体を生産するための方法及び装置に関する。
【0002】
更に詳細には、本発明は、複数の異なるロケーションにおいて構造体の別々の層を同時に印刷して、次いで、これらの未完成の構造体を新しいロケーションに移動して、これらの構造体が完成するまで更に順次印刷することによって構造体を印刷形成(print−forming)するための大容量システムに関する。
【背景技術】
【0003】
本発明のHVPF(登録商標)(大量の印刷形成を行うための)プロセスは、多くの用途及び工業において利点を有する、新規なかつ独自の製造プロセスである。この製造プロセスを用いることにより、小型で複雑な構造体又は組立体及び同時焼結セラミックス回路の生産を安価なものとすることが可能となる。現在の技術を用いて生産しても利益を上げられない、HVPF(登録商標)製造プロセスの方法及びデバイスを必要とする最適に設計されたそのような構造体のためのマーケットが存在している。今回記載するこのような特殊なデバイスとしては、「ジグラット(Ziggurat)」という商標名でも呼ばれている実行可能支持ベッド、及び、「ジギス(Ziggys)」という商標名でも呼ばれているそれに関連する基板ブロックが挙げられる。ここで、「ジグラット」とは、参照することにより本明細書に援用する米国特許第5,348,693号において既に特許されている「プログレッシブウェッジ」コンセプトの新規な種(species)のことである。
【0004】
HVPF(登録商標)製造プロセスとは、3−D(3次元)印刷成形方法のことであって、この3−D印刷成形方法を用いることにより、セラミックス、ガラス、金属又はポリマー、及びこれらの材料を組み合わせたものを含む、印刷可能な、結合可能な、又は焼結可能な材料であれば、実質的に如何なる材料からでも構造体又は組立体を高速でかつ安価に生成することが可能となる。これは、ラピッドプロトタイピングプロセスとは異なり、ラピッドプロトタイピングの制限を少しも受けない。複数の材料から構造体を生産しうるし、複雑な機能的幾何学構造内に特定工業用部品を組み入れうる。これらの複雑な機能的幾何学構造には、可動部品や現場で組み立てられる「組み立て済」コンポーネント等を備えた機械的構造が含まれる。HVPF(登録商標)を用いることにより、製造コストを上げることなく複雑な幾何学形状を有する構造体を生産することが可能となり、多くの典型的な製造制約から解放され、機能をより追求した形態の実現が可能となる。
【0005】
HVPF(登録商標)プロセスは、印刷、セラミック射出成形及び金属射出成形、CAD/CAM、先端材料、ロボット工学、センサ、並びに画像化を含む、複数の技術の進歩を利用している。HVPF(登録商標)の内の印刷部分は、スクリーン印刷、フレキソ、グラビア、又はオフセットリソグラフィを含む「2次元」印刷と類似している。HVPF(登録商標)は、本のページのように次の印刷物が前の印刷物の上に積層されるものとは異なり、全て印刷材からなる3次元対象物を印刷成型する。図1に示されているように、異なる層が異なる形状を有して複数の層が組み合わされると、3次元の幾何学形状を形成する。公知のプログレッシブウェッジ技術によるハイボリュームプリントフォーミングの概要について更に詳細に知りたい場合は、米国特許第5,348,693号を参照されたし。
【0006】
プログレッシブウェッジコンセプトの最も単純な形態では、未完成な構造体が、物理的に線形に配列され移動される。これらの未完成な構造体は、最初から最後に至るまでに、層毎に、最下層から上方に向かって順次形成されていく。最後の構造体は、最後の層が形成されて完成する。これらの線形に配列された構造体の各々は、その他の全ての構造体と同時に、前の層の上に次の層が形成される。各構造体は、生産手順における高さ及び時間に応じて、必要とされる特定の層が形成される。サイクル毎に、製造ラインの終了部において「完成した」構造体が取り除かれ、開始部において次の新しい構造体が開始される。毎回、同一のプリンタ画像が印刷され、この画像は、構造体の断面画像を線形に配列したものからなっている。先に述べたように、各層毎に二つ以上の材料が印刷されてもよく、各層の全ての材料が印刷されるまで構造体は次に移動されない。
【0007】
多くの層を備えた元のサイズが比較的大きな構造体の場合、上記のプログレッシブウェッジ及びそれに関連する印刷機は、必要に応じて、物理的な構造が比例して長いものとなる。このプリンタでは、印刷サイクルが繰り返されると、プログレッシブウェッジが印刷プラテンとして作用する。この印刷プラテンとは、水平方向にスライスされて複数の多くの薄い印刷可能な層となったコンピュータ生成構造を実際の印刷成形された構造体に再構築するための手段のことである。図2に示されているように、プリンタのサイクル動作により、異なる連続した層を形成中の構造体に、同時に何回も繰り返して印刷しうる。各印刷サイクルの間で、これらの構造体はプログレッシブウェッジに沿って一つのステップ左から右へと移動する。
【0008】
プログレッシブウェッジの「プログレッシブ」とは、形成されている構造体が、印刷サイクル毎に一つの領域だけ移動又は「前進」して、印刷サイクル毎に厚みが「前進的に」成長するということを意味している。従って、構造体は、プログレッシブウェッジの一方の端において第一の層を平坦な形成サイト状に印刷することにより開始される。この部分構造体は、次いで、第一の層の上に第二の層が形成されて、このことが、他方の端において最後の層がそれまでの全ての層の上に印刷されて終了するまで繰り返される。このことは、接客係が一つ前の皿とは異なる形状の皿を一つ一つ集めながら、積み重なった皿が一定の高さになるまで一つ一つの皿を積み重ねていくのに似ている。個々の皿が印刷サイクルを表現しており、一定の高さに積み重なった皿が最終構造体を表現している。
【0009】
プログレッシブウェッジの「ウェッジ」は、画像が印刷され構造体が移動していくにつれて個々の構造体自体の高さが成長していくことを具体的に表現している。生産が進行しているとき、これらの構造体は、側面から全体像を観察すると、印刷ラインの開始点がウェッジの薄い部分に当たり、「構造体が完成する」終了点がウェッジの厚みのある部分に当たるにウェッジ(くさび)形状をなしている。このウェッジの表層部分が同じ高さでありかつ印刷面と平行のまま留まらなければならないので、構造体の底面は、当該構造体が移動するにつれて一回につき一つの層の肉厚分だけ低くされていかなければならない。先と同様に皿の例えを用いれば、自動食器ディスペンサ内に積み重ねられた皿の場合を例に取ると、自動食器ディスペンサによって最も下にある皿の高さの位置が調節されることにより、最も上にある皿が給仕用テーブルと同じ高さに維持されている。
【特許文献1】米国特許第5348693号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書記載の実施の形態に係る支持用ベッド又は「ジグラット」は、スクリーン印刷技術に基づくHVPF(登録商標)の種である。便宜上、この技術に基づいて説明を行うが、他の印刷方法を本明細書記載のマシン、方法、及び装置に用いてもよい。
【0011】
スクリーン印刷マシンは、スキージのようなデバイスを用いて開放空間の正確なパターンを備えた網目の細かいスクリーンからインクを押し出し、スクリーンの下方にある平坦な面上にパターンが同一であるインクの層を形成する。このスクリーンは、インクのステンシル又はテンプレートとして機能する。このプロセスで用いられる「インク」としては、セラミックス粉、金属粉、ポリマー、及び結合材のペースト状であることが多い混合物が挙げられる。これらのインクは、各構造体において特定の材料を必要とする部位に特定の材料が組み込まれた構造体を印刷するために、特定の組み合わせで、又は、単独で用いられる。
【0012】
印刷形成されている構造体の各層は、その層の印刷が終了したときには少なくとも二つの材料を含有していることが好ましい。一方の材料又はインクは、その層上で印刷形成されている構造体のその特定の断面を形成する材料である。この構造体は、何れの層でも、設計に応じて一又は複数の材料を備えていてもよい。この構造体を構成するこれらの材料は「ポジティブインク」と呼ばれる。「ネガティブインク」と呼ばれる他方の材料は、通常、同一層における構造体の断面の周りに印刷される。このネガティブインクは、ポジティブインクの周りに一時的な支持体を形成する。このネガティブインクは、当該ネガティブインクが、通常、最終構造体を暴露するために後に除去又は捨てられるので、「犠牲材料」とも呼ばれている。
【0013】
印刷するポジティブインクの各々及びネガティブインクが異なれば、異なるスクリーンが用いられる。というのは、個々の層において、各インクにより塗りつぶされる形状が決まっているからである。ネガティブインクは幾つかの機能を有しており、これらの機能には、図2及び図3に示されているように、同一層におけるポジティブインクの支持、隣接する層においてポジティブインクの形状が変わることが多いので上方及び下方の層におけるポジティブインクの支持、及び印刷されている全領域の印刷面の平坦さを維持して印刷面を完成させることが含まれる。
【0014】
本発明のシステムにより得られるものは、大規模な印刷形成用の装置である。この大規模な印刷形成用の装置は、複数の段を有するベッドと、複数の基板ブロックと、プリンタとを備えている。ここで、前記複数の段の内、少なくとも二つが異なる高さに設けられている。又、前記複数の基板ブロックの各々が、略平坦な上面を有し、ベッドが有する複数の段における一つの段の上に位置し形成中の構造体を上面において支持しながら段と段との間を移動するように構成されている。又、前記プリンタが、前記基板ブロックの上面の上方に位置し、前記基板ブロックの方向に向かって下方かつ前記基板ブロックの上に印刷形成されている構造体の上に材料を印刷するように構成されている。
【0015】
各印刷ステップの後、基板ブロックは1段分だけ下流に移動し、印刷プロセスが繰り返される。最終的に、これらの印刷されている層により最終構造体が形成される。この後、ネガティブ材料が取り除かれて、この構造体が完成されてもよいし、又は、必要ならば更に加工されてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、複数の同一の構造体を大量にかつ正確に、更に高速に印刷形成するための装置及び方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
コンピュータによりモデル化された又は走査された情報源に基づく形状であれば、実質的には、如何なる形状であっても印刷形成することが可能である。この大規模印刷プロセス(HVPF(登録商標))では、コンピュータモデルを用いて個々の複雑な形状が「スライス」され、複数の連続する特徴的な断面図が形成される。これらの薄片34(図4)は印刷層の厚みである。次いで、このシステムは、構造体の全ての異なる断面図を同時に隣接空間に印刷する。その結果、複数の同一の構造体が一度に構築されることになるが、それぞれの構造体は異なる構築段階にある。例えば、一つの形状をスライスすることにより、96の断面が形成されうる。この例では(図4)、断面1〜96の全てが同時に印刷されるが、それぞれの断面は、96の異なる構造体の内の適切な位置に設けられる。印刷スクリーン30のサイクル毎に、完成構造体38が印刷機から取り出され、新しい組み立てが開始され、1から96までの全ての断面が再び印刷される。換言すれば、この技術では、図4に示されているように、96の構造体は全てが同時に作業を受けている製作品である。
【0018】
ポジティブ印刷機42及びネガティブ印刷機43を含む印刷ステーション40(図5)の印刷サイクルと印刷サイクルとの間において、インク層は、通常、硬化ステーション44において迅速に硬化され、完成させるために更なる処理が必要な構造体である「グリーン構造体(green structure)」を形成する。この硬化ステーションは、別の場所に設ける必要はなく、印刷機42,43に内蔵されてもよいし、又は、塗布されている材料の層の硬化手段として他の方法で供されてもよい。印刷されたままの「グリーン」構造体は、次いで、支持用のネガティブ材料を取り除くために45において処理される。更に、金属及び/又はセラミックスからなる構造体は、一般的に、金属射出成形又はセラミックス射出成形の場合と同様に、ディバインダライジング(debinderizing)46及びシンタリング47のプロセスを必要とする。ポリマー及びセラミックス及び金属充填ポリマーは、ポリマーシステムの要求事項に応じて硬化される。犠牲材料除去プロセス、ディバインダライジングプロセス、及びシンタリングプロセスは、材料に依存し、低熱法、高熱法、液体洗浄法、蒸発法、化学薬品溶解法、超音波洗浄法、静水圧プレス成形法、特定流体環境又は真空環境の下での加熱、及び他の方法を含んでいる。
【0019】
簡潔に記載すると、本発明の支持ベッド10(図7)又は「ジグラット」のシステムは、比較的長いプログレッシブウェッジ2の印刷形成用ラインを折り曲げることによって、所与の市販印刷機を用いて印刷ができる領域を形成したものである。プログレッシブウェッジ2の印刷形成ラインの全体的なサイズは、形成される完成構造体38の最終的な寸法並びに層の数量、及び、厚みによって決まる。例えば、立方形状の構造体38の場合、長細いラインが必要となる。というのは、水平方向にスライスされた画像が行を成して配置されて、個々の未完成構造体36を形成し、ラインの長さが層の幅及び数により決まるからである。支持ベッド10又は「ジグラット」のシステムのコンセプトに従って、この長いラインを、短い部分に分割し、一つのスクリーン30(図8)又は他の印刷マシンの作業領域に適合しうるように隣接して配置する。例示を目的として、底部から頂部まで断面図又は層が全部で30となる立方構造体の一例が用いられている。この控えめな数の層であっても、長いプログレッシブウェッジ2が必要となる。留意すべきことは、最後の構造体のみが最終構造体38であって、構造体全てが一回につき一段だけ前進し、一段毎に新しい層が形成されるということである。
【0020】
支持ベッド10にあっては未完成構造体36を支持するための段12(図4)の行(row)数と列(column)数とが同様の数である概ね正方形であることが好ましいが、この支持ベッド10は図6に示されているように細長くてもよい。図6に示されている実施の形態では、スクリーン30を用いて印刷して当該スクリーン30のスペース32を得る前に、完成構造体38の適切な部分を印刷するため、支持ベッド10の上で基板ブロック20を用いて未完成構造体36が隣接する段と段との間で移動させられる。この実施の形態は、従来の大規模な印刷成形のためのプログレッシブウェッジに非常に類似しているが、以下で明らかになる様々な実施の形態にかかる基板ブロック20に対して、支持ベッド10に沿って部分的に完成した構造体36の移動を容易にするための改良が加えられている。
【0021】
支持ベッドが概ね正方形である他の実施の形態であっても、スクリーン30の各列内で同一のスペース32を用いて複数列を印刷することにより、プログレッシブウェッジと同様に機能することが可能である。従って、複数の列の未完成構造体36が同一の変化率で前進し、印刷プロセス毎に複数の完成構造体38が完成する。図9に示されているような変形例は、完成構造体38を形成するために過剰な数の層を有していない比較的に単純な構造の場合に特に有益でありうる。
【0022】
しかしながら、殆どの構造体は、複数並べられた印刷機又は一つの長い特注の印刷機を用いて例えば複数の平行に並べられた同一の構造体を印刷するよりも、正方形状の支持ベッド10又は「ジグラット」の利点を利用しうる層の寸法又は数を有している。正方形の支持ベッド10又は「ジグラット」は、構造体のより多くの層(最適には、これらの層の全て)を従来の印刷機の印刷領域の下に納める。
【0023】
支持ベッド10は、基板ブロック20の下にある機構であり、この機構により、構築中の構造体36が、スクリーン30又は他の印刷デバイスの下の正確な位置パターンに従って前進させられ、又、この機構により、構築中の構造体の上面22(図10)が印刷に都合が良いように水平かつ同一平面に維持される。支持ベッド10を用いた大規模印刷形成システムは、先に記載された支持ベッド10と、基板ブロック20と、これらの基板ブロック20を位置づけし、支持ベッド10上の経路に沿って移動させるための編成システム及び位置調整システムとを備えている。又、本発明の大規模印刷形成システムの好ましい実施例においてはスクリーン印刷が主として記載されているが、このシステムは、オフセット、フレスコ、グラビア、オフセットリソグラフィ、及び、層状に構築中の3次元の対象物に対して薄層を形成する他の方法を含む他の方法に対しても適用可能である。これらの方法としては、限定するわけではないが、スパッタリング法、蒸着法、めっき法、電気鋳造法、光学式リソグラフィ法、こて塗り法、押し出し成形法、及び、熱、光、電子ビーム、又はX線等を用いた硬化法を含んでいる。
【0024】
図10を参照すると、支持ベッド10の非常に簡略化された好ましい実施の形態、基板ブロック20、及び編成システムが記載されている。この支持ベッド10は、上方の印刷スクリーンの画像領域として実質的にX及びY(それぞれ対応して、長さ又は左右の距離、及び、幅又は前後の距離)の大きさである四角形状の機構である(図13)。Z(高さ又は頂部から底部に向かう)方向には、支持ベッド10は段階的に段が付与されている上面を備えていることが好ましい。これらの四角形状を備えるステップ12のサイズは、XとYの方向において、四角形の基板ブロック20のサイズと一致している。支持ベッド10内の段12は、Z方向に対して、小さく、構造体38の一つの印刷層の厚みと等しく、X軸及びY軸に沿って、一つの角から対角線上の角に向かって、左側から右側へそして次の行に移動して左側から右側へと、次第に低くなっている。従って、各段12のX軸及びY軸の方向の距離が基板ブロック20の長さ及び幅となる。この「低くなる」プロセスを用いることにより、スクリーン30上の画像に表された完成に至るまでの様々な段階の構造体の全層を同時に全て印刷することが容易になる。段12によって、支持ベッド10上における複数の基板ブロック20位置調整用ロケーションの好ましい形態が提供される。これに代えて、他の位置調整用ロケーションが提供されてもよい。例えば、支持ベッド10は、位置調整ロケーションと位置調整用ロケーションとの間の傾斜を設け、基板ブロック20の下面24は、基板ブロックの上面22を相互にかつ印刷機に対して平行にするための合わせテーパを有しうる。
【0025】
好ましくは、支持ベッド10の上のかつ段づけされた表面に基板ブロック20を位置づけ、基板ブロック20の動きを制御するコンポーネントが支持ベッド10の厚み内に納まっている。従って、全ての構造体36は、印刷される固定の画像から次の層を受け取るために、段12毎に自動的に適切な位置調整がなされる。支持ベッド10は、他の関連する装置を支持するテーブル14の上に設置されてもよい。
【0026】
基板ブロック20は、小さく、平坦な、四角形状の板又は基板であり、この上に、構造体が直接印刷される。好ましくは、基板ブロック20は、下面24に対向する平坦な上面22を備え、エッジ26によって縁取られている。これらの基板ブロック20は、印刷形成プロセスの間、構造体36を運び、最終構造体38の一部とはならない。基板ブロックは、支持ベッド10の上で格子状の作業パターンに従って相互にしっかりとネスティングされ、支持ベッド10により相互に対しての位置が決められている。
【0027】
基板ブロック20は、正確な位置決め機能(好ましい実施の形態では、下面24の一組の平行に並んだ垂直ピン25)を有しており、これらのピンは、基板ブロック20を正しくXY方向に並進整列及び回転(シータ)整列させ続けるために、支持ベッド10のスロット16と係合する。一つの正確な位置調整機構が、詳細にかつ図56及び図57を参照して示されている。図57には、スロット16の一つの内側から連続する三つの段12を側面方向(laterally)から観察した場合における図10の支持ベッド10の一部の全側面図が示されている。スロット16の各々の側壁に隣接するX−Yピン18が示されている。基板ブロック20の下面24から延びているピン25が両方のX−Yピン18と接触する場合、この基板ブロックは印刷に望ましい場所に正確に設置されている。正しい回転整列は、基板ブロック20の第二のピン25をスロット16の側壁に隣接するシータピン19に対して押すことにより維持される。X−Yピン18及びシータピン19の方向に向かってスプリングにより負荷されたレバーにより印加されるような基板ブロック20又はピン25に対する側面方向の力により、接触、正しい位置、及び、回転整列が担保される。これに加えて、更なる静止摩擦を得るために基板ブロック20の下面との接触領域を最大限に大きくする真空保持ポートが設けられる。
【0028】
基板ブロック20の目的は、以下に記載するように、印刷プロセス中に印刷形成される構造体36を支持ベッド10上の特定位置順序に従って移動させることである。基板ブロック20は支持ベッド10の段のある面を横切って移動するので、基板ブロック20(及び印刷形成される構造体36の底部)が支持ベッド10を下がっていきながら、印刷される構造体36の頂部は同一面上に留められると共に相互に同一高さに維持され、印刷される。支持ベッド10は、構造体がその上面から下方にフルサイズへと成長していくので、階段状の土台を形成している。このことは、図14から理解することが可能である。
【0029】
基板ブロック20の一般的な移動:好ましくは、特定の構造体36の異なる層の数は、支持ベッド10上の基板ブロック20の数と同一である。この主要な記載のため、現在考えられている構造体は、30印刷サイクルで形成されうるもの、即ちこの構造体36は印刷されなければならない30の断面図を有しているものと想定する。基板ブロック20の流れは、X方向の左から右、Y方向に後から前であり、構造体36は、左後方の位置からスタートし、基板ブロック20上の最終構造体38は、支持ベッド10の右前方の角から取り除かれる。
【0030】
各基板ブロック20が移動する経路は、あるページの印刷されたものを読む目の軌跡と同様にして、即ち左から右、一行下方に移動、左から右の繰り返しと同様であることが好ましい。これは、スクリーン30のスペース32(図4)の構造体断面画像の順番でもあるので、各基板ブロック20が移動するたびに、当該各基板ブロック20は、印刷成形される3次元の構造体38を構築する正しい次の層を受けるための適切な位置に着く。この移動が基板ブロック20の「編成(shuffling)」と呼ばれる。
【0031】
スタータ基板ブロック28(図14):支持ベッド10上の各スペースは、印刷画像を受けるために基板ブロック20により充填されなければならない。支持ベッド10が段のある面を有しているので、「スタータ基板ブロック28」と呼ばれる印刷生産運転の開始時点における第一の組の基板ブロック20は、高さの点においてそれぞれ特異であり、各々が一つ前のスタータ基板ブロック28よりも一つの印刷層分だけ厚くなっている。このようにして全ての基板ブロック20の頂面が開始時点において同じ高さであることを担保しておくことは、通常、印刷にとって必要なことである。
【0032】
スタータ基板ブロック28は、未完成構造体を作製するが、これらのスタータ基板ブロック28が全てのポジションを移動するにつれて、同一の厚みでありかつ生産運転完成品38を搬送する「生産運転基板ブロック20」又は「通常基板ブロック20」と交換される。スタータ基板ブロック28は生産運転基板ブロック20よりも背が高くなっている。というのは、スタータ基板ブロック28は、支持ベッド10の段々と低くなるステップ上において形成される複数の層からなるより背の高い構造体が形成される前の印刷プロセスにおける初期の時点において、上記の頂面のレベルを、段々と低くなる支持ベッド10の面よりも上になるように維持する必要があるからである(図14)。
【0033】
具体的な基板ブロック20の移動(図15):以下は印刷形成生産運転の初期における基板ブロック20の移動又は編成の説明である:先の場合と同様に30層のみを有する構造体である最も単純な例を用いると、支持ベッドは29のスタータ基板ブロックと1の通常基板ブロック(#1スポット)とで完全に満たされており、全ての基板ブロック上に第一の層が印刷される。
【0034】
印刷スクリーンは、30の基板ブロックと同一の順番で30の異なるサブ画像を有しており、これらのサブ画像の全部で一つの大きな画像となる。印刷スクリーンは、何度も繰り返して印刷される。この印刷層は、印刷スクリーン上の画像の全てが構造体の最下層から上方に向かい異なる層を表しているので、全ての基板ブロック上に異なる画像を印刷するものの後方左隅の#1基板ブロックに対してのみに正しく(即ち、構造体の最下層の画像を)印刷する。この一つの基板ブロックは、最初の生産運転による構造体(first production−run structure)を示している。というのは、その他の基板ブロック(スタータ基板ブロック)が、スクリーン印刷機が印刷運転の初期の時点における印刷表面を単に提供しているだけであり、その他の画像がどれも構造体の第一の層ではないのでスタータ基板ブロックのどれも生産運転による構造体を搬送してはいない。
【0035】
この第一の印刷の後、基板ブロックの全ては、正確にかつ一斉に一段右に編成される。これにより、左側では一つの空の列が生じ、右側では支持ベッドから一列の基板ブロックが押し出される(図16)。
【0036】
取り除かれた基板ブロック#30は、これで終了する。このスタータ基板ブロックは一回の印刷しか受けていないので、生産ラインから取り除かれ、「残塁基板ブロック」と組み合わせることにより、リサイクル又は回収される(以下に記載)。次いで、これらの取り除かれた基板ブロックの残りは、Y方向に向かって一段前方に移動され、X方向左側にある支持ベッド上の空きスペースに置き直される。これら二つの移動が一つの対角線方向の移動として示されている。これにより、支持ベッドから、一回の印刷しか受けていない一つのスタータ基板ブロックが取り除かれ、後方左隅に、他の新規の生産運転基板ブロックための一つの空きスペースが追加される(図17)。
【0037】
この印刷−移動プロセスが正確に繰り返されると、全てのスタータ基板ブロックが押し出されるまで順番に移動していき、各々一つ前のスタータ基板ブロックよりも一つ多い印刷を搬送している。29の印刷が終了すると、最初の通常基板ブロック(#1)が、最初の完成構造体を支持ベッドの前方右隅から搬出する。この時点から、印刷サイクル毎に連続して、一つの最終構造体が生産運転用の通常基板ブロック上に生産される。ここが、生産運転の効率的な働きが開始されるところである。基板ブロック番号が、一回目の印刷から二回目の印刷へ、どのように移動したかに留意されたい(図18)。
【0038】
この例では、印刷機は、印刷毎に一つの完全な構造体の断面図全てを印刷する。30の異なる基板ブロックの30の異なる場所で、各々の基板ブロックは、印刷形成プロセスの連続ステージの内の一つの独特のステージに存在している構造体を搬送している。
【0039】
残塁基板ブロック:運転の終点においても先の場合と同様に、同一の数の印刷された未完構造体が存在し、最後の構造体は支持ベッドから取り出され完成される。この構造体よりも後の基板ブロック上に残る構造体は全て、未完成であって、廃棄されてもよいし、又は、スタータ基板ブロックからの未完成構造体と組み合わせ完成構造体を生成することにより回収されてもよい。運転の終点におけるこれらの基板ブロックは「残塁」基板ブロックと呼ばれるが、これらの基板ブロックは、生産運転基板ブロックと何ら変わらない。これらの基板ブロックは、単に、その上に完成構造体が形成されていなく、再利用の前に洗浄される必要があるだけである。殆どの生産運転の場合、スタータ基板ブロックと残塁基板ブロックとの間の運転の長さは廃棄量を微々たるものにするのに足りる十分な長さであるべきである。
【0040】
あるいは、未完成構造体が形成されている残塁基板ブロックを、同一の場所でかつ支持ベッド上にあるままで、スタータ基板ブロックとして再利用してもよい。これらの残塁基板ブロックは、印刷される構造体が全く異なるものであったとしても、新規の運転の新規の層に対して適切なかつ同一平面にある頂面を提供する。これらの新規の構造体は、次の運転のためのスタータ基板ブロックとして前の運転からの残塁基板ブロックを用いるために、同一支持ベッド上の同一基板ブロックに取り付けられる同一の全体的な形状因子を有している必要があるのみである。従って、所望ならば、残塁構造体を次の運転のためのスタータとして用いてもよい。後で、これらの基板ブロックを洗浄及び再利用してもよい。
【0041】
図19には編成マシン50の実施の形態が示されている。この編成マシン50は、支持ベッド10を正確に位置決めし、印刷形成サイクルと印刷形成サイクルとの間で支持ベッド10上の基板ブロック20を正確にかつ制御可能に編成するために用いられる。この編成マシン50は、先に記載した図15〜図18に示されているのと同一のパターンで基板ブロック20を移動する。
【0042】
編成マシン50の全てのコンポーネントには、反復可能な位置調整機能が内蔵されている(図20)。コンポーネントとしては、支持ベッド10を正確に保持するための真空式チャックを支持・位置決めすることに加えて、その他のコンポーネントに対し安定した基礎となるベース、印刷形成サイクルと印刷形成サイクルとの間で位置フィードバックを提供するビデオカメラ及びモニター視覚システム58、基板ブロック20上の部分的に構築された構造体36に損傷を与えないよう制御しながら基板ブロック20を「一斉に」一段だけ移動させる編成機構、支持ベッド10から取り除かれた一列の基板ブロック20を持ち上げて支持ベッド10上の新しい位置に置き換えるピックアンドプレース直角座標ロボットが挙げられる。
【0043】
本明細書に記載の簡単な支持ベッド10は、図10に示された支持ベッド10と類似している。支持ベッド10上には、4列の基板ブロック20が3行示されている。支持ベッドが各々の高さが異なる複数の段12を備えているので(図10)、又、基板ブロック20が様々な異なるステージの未完成構造体を形成しているため印刷の量が異なっているので、これらの基板ブロック上の未完成構造体の上面は平面状になっている。
【0044】
印刷ステップの後、編成を行うとき編成マシン50は以下のように編成を実現する。先ず、編成ブレード52が、当該編成ブレード52に最も近い第一の列にある基板ブロック20の方向に向かって移動し、これらの基板ブロック20と係合する。編成ブレード52は、基板ブロック20の幅に等しい距離だけ基板ブロック20を押し、基板ブロック20の過剰な移動の防止を補助しうる緩衝ブレード54に当接させる。全ての基板ブロック20は、支持ベッド10上の段がそれぞれ基板ブロック20の移動方向に一印刷層分だけ低くなっているので、僅かに下方に移動する。この編成ブレード52は、編成器の一つの実施形態であり、以下で説明する図58〜図60のプッシャ152,156及び図26〜図31のリフトレイル72の如き他の編成器も考えられている。
【0045】
次いで、スパチュラ56又はリフターの他の実施形態は、編成ブレード52から最も遠くに位置すると共に支持ベッド10から除かれた列全体を持ち上げうる。この最後の一列は、完成構造体38を具備する一つの基板ブロック20を有している。この完成構造体38は取り除かれる。その他の基板ブロックは、次の行の方向に向かって側面方向に移動され、支持ベッド10の内の編成ブレード52に最も近い部位で置き換えられる。最後に、新規の基板ブロック20が、編成ブレード52に最も近い列の内の完成構造体38が取り除かれる所から最も遠い部位に置かれる。ここで、基板ブロック20は、完全に編成された状態になり、次の印刷サイクルの準備が完了する。上述の編成マシン50は、基板ブロック20を移動させるための手段の一つの実施形態である。以下で、他の移動手段を記載する。
【0046】
基板ブロック20は、基板ブロック20の先に記載した流れ経路並びに図21〜図46及び図58から図60において以下で記載する流れ経路に沿って移動する。異なる方法を用いて、基板ブロック20を上記の経路に沿って移動させ(編成させ)、次の層を印刷形成する前に、支持ベッド10上の新しい位置で基板ブロック20の位置調整(レジスタ)を行い、これらの基板ブロック20を適切な場所に固定してもよい。このことは、構造体38の設計仕様毎に必要な許容誤差を達成する上で重要なことである。
【0047】
基板ブロック流れ経路に沿って基板ブロック20を編成するための方法としては、手動による方法、下方から、側方から、及び/又は上方から駆動される「ゴム車」、機械式フィンガー、ベルト、磁石、真空等を用いて基板ブロック20を移動させるような支持ベッド10の内側からの機構を用いて個々の基板ブロック20又は基板ブロック20の列をスライドさせる又は押す方法、編成機構50に示されているような又は機械、電磁気、液圧、気圧、電気、真空等の如き他の形態のような支持ベッド10の外側からの機構を用いて個々の基板ブロック20又は基板ブロック20の列をスライドさせる又は押す方法が挙げられる。
【0048】
全ての基板ブロック20を新しい位置に一斉にスライドさせなければならないので、全ての基板ブロック20を固定されたレジスタ位置から一度に開放し、全ての基板ブロック20を「列車のように」又は「蛇のように」新しい位置に移動させることが有益である。印刷領域を出発して印刷領域に戻ってくる経路に沿って基板ブロック20が移動することを含むコンセプトが実現可能であることに留意されたい。一又は複数の隣接する基板ブロック20が印刷領域の外側に一時的に存在するような場所ならば何処であっても、これらの基板ブロック20は、同一の数の印刷層を有しており、その各々は、印刷領域に再入場すると正しくかつ新しい層が印刷される。
【0049】
支持ベッド10上における正しい位置に基板ブロック20を正確に位置調整するための方法は、基板ブロック20及び支持ベッド10の上の又はこれらの間の接合機構又は位置調整機構を含みうる。これらの接合機構又は位置調整機構には、支持ベッド10又は基板ブロック20に構築され上方、側方、若しくは下方から位置調整可能な格納式(編成する前に収納される)又は固定式の位置決めピン、レイル、スロット、ウエッジ、壁、保持器等が含まれるし、又は、これらに加えて支持ベッド10上で基板ブロック20が嵌め込まれる浅いウェルが含まれる。又、基板ブロック20を支持ベッド10に強固に係止するための方法は、真空デバイス、磁気デバイス、静電気デバイス、又は機械デバイス等、又はこれらを組み合わせたものが含まれる。
【0050】
構造体の層の数が一つの印刷機のスクリーンの印刷スクリーン面積を超過する場合、構造体の残りの層の画像を有するスクリーンを追加してもよい。全ての層が印刷されるまで、全ての基板ブロックを第一のスクリーンを用いて印刷し、次いで、全ての基板ブロックを第二のスクリーンを用いて印刷していく。この場合、構造体の形成は半連続的になる。これは、各々がそれ自体の支持ベッドを備える複数の印刷機ステーションを横に並べて用いることにより、又は、複数のステーションを跨る連続する支持ベッド及びこれらの印刷機ステーションの下で移動させる基板ブロック流れ経路を用いることにより実現される(図21)。
【0051】
図32〜図43及び図44〜図45に示されているように、基板ブロック20には複数の可能な他の経路が存在する。例えば、幾つかの例としては、支持ベッドの下方右隅に到達するまで、左から右、一行下がって左に戻り、もう一度、左から右、一行下がって左に戻りを繰り返す経路、右から左、下から上のように変形した経路、一度の移動で左端に戻る代わりに両方向から印刷を受ける、支持ベッド10を横切って又は上下方向に細長いS字曲線又はジグザグを描く経路、支持ベッド10の中心から外側に向かう又は支持ベッド10の中心に向かうらせん形又は円形(行と列よりなる格子の周り又は真円形の若しくは不規則な曲線形状)の経路、及び複数の印刷マシンを跨る大規模な支持ベッド10上の上記の経路の内の何れかの経路が挙げられる。これらの又は他の同等なコンセプトを用いると、独立した基板ブロック20の移動の数を減らすことが可能となり、これにより、システムが更に機械的に簡単なものとなる。
【0052】
構造体が小さくその全ての層をスクリーンの印刷可能領域の半分以下の領域に納めることが可能である場合、同一スクリーンの異なる場所において画像を全て一又は複数の回数だけ複製することができるので、印刷サイクル毎に、支持ベッド10から排出される最終構造体が複数となる。このようなシナリオでは、各支持ベッド10はその段の付いた上面に一を超える数の開始−終点経路を有しうるし、各基板ブロック20はこれらの経路の全てではなくその内の一つを移動しうる。図9には、これと同様な支持ベッド10の実施形態が示されている。
【0053】
印刷されるフィルムの厚みが一つの層の厚みよりも小さい場合、二以上の副層を印刷して一つの層を形成してもよい。実際、このことが、構造体の側壁上の「積層テクスチャ」の削減を可能とするのみでなく「動作中(on−the−fly)」の高さ調整を実現させるための方法となるので、詳細な制御のレベルが向上する。構造体が次々にくる層により速く成長し過ぎたり又は速さが十分でなかったりする場合、副層を、スクリーン印刷全体に対して追加したり除去したりしてもよい。結果として生じるこの構造体の「調整ゾーン」は、最少加工寸法仕様内に納まっているので構造体の幾何学形状にとって重要なことではないものの、Z方向又は垂直方向に対する正しい寸法を維持する。平面性を維持するために正又は負の副層材料を交互に印刷してもよい。
【0054】
HVPF(登録商標)プロセスに関する先の記述では、便宜上、スクリーン印刷技術を用いて印刷成形されるものとして実施形態が記載され、(構造体それ自体のための)ポジティブスクリーン及び(一時的な支持材としての)ネガティブスクリーン以外に、層毎に必要とされるスクリーンの数についての説明が少しもなかった。(複数材料の構造体と同様に)各層が一を超えるポジティブ材料を有する場合、新規の材料毎にポジティブスクリーンを追加する必要がある。このことは、複数色として4つの印刷ヘッドが存在する標準型4色オフセット印刷機の場合と類似している。
【0055】
プロセスの印刷形成部分の後、構造体を、脱脂及び/又は焼結する必要がある場合がある。プロセス全体を通して未焼結構造体の構造の完全性を維持するために、これらの構造体は可及的長期に渡り基板ブロック上に留まってもよい。従って、この第一の実施形態における基板ブロックは、当該基板ブロックが、構造体と共に一時的な「犠牲的」支持材の除去ステップ並びに/又は可能ならば焼結プロセス及び脱脂プロセスを通過することができるような構成されてもよい。
【0056】
印刷サイクルと印刷サイクルとの間での構造体の平坦化及び硬化は、基板ブロックを必要とする他の二つのステップである。印刷形成を順番に記載すると、典型的な二材料ベースの印刷サイクルは、基板ブロックの視覚システム及び/又は機械システムとの最初の位置調整の後、以下のようになる。
【0057】
1.基板ブロック上に一層のポジティブ材料を印刷する。
【0058】
2.紫外線ステーション又はその他の硬化システムにより、特定の硬度まで構造体の新しい層を硬化する。
【0059】
3.同一層上の最新のポジティブ材の周りに、一層のネガティブ材を印刷する。
【0060】
4.紫外線ステーション又はその他の硬化システムにより特定の硬度まで新しいネガティブ層を硬化する。更に、副層を印刷することが必要になる場合がある。
【0061】
5.必要に応じて、ポジティブ材及びネガティブ材の平面性を担保するために、最上層全体を平坦化する。
【0062】
6.基板ブロック全てを新しい位置に移動する。
【0063】
7.以上を繰り返す。
【0064】
研究分野及び産業の全体に渡って、HVPF(登録商標)プロセスを適用しうる用途が数多く存在する。このような領域における利用としては、静的及び動的な機械的構造体及び機械的システム、電気機械的構造体及び電気機械的システム、電気的構造体及び電気的システム、化学的構造体及び化学的システム、並びに、熱力学的構造体及び熱力学的システムが挙げられる。HVPF(登録商標)による構造体は、無線及び電気通信用の電磁気デバイス及び光ファイバデバイス、製薬サーキット及び製薬コンポーネント、医療サーキット及び医療コンポーネント、自動車サーキット及び自動車コンポーネント、航空宇宙サーキット及び航空宇宙コンポーネント、コンピュータサーキット及びコンピュータコンポーネント等の如き複数の応用分野において、用いられうる。複雑な流体力学、液晶表示装置、3次元回路、及び、スプリング、センサ、又は有機構造要素のような3次元機械コンポーネントの如き様々な用途に対して最適な形状、材料、及び性能を自由にデザインするには、HVPF(登録商標)プロセスによって実現されるプロセスの柔軟性及び適応性が必要である。
【0065】
図21には、第一の他の編成パターンが記載されている。この図21では、パターン60は、矢印により示されているように、複数の別個の支持ベッド10を横切る「行ったり来たりする」経路である。又、図22には、基板ブロック20の行と行との間でリボン62を利用することが示されている。これらのリボンを用いると、基板ブロック20が自由に接近して相互に通過し合うことが可能となる。又、これらのリボン62を基板ブロック20に取り付けて一緒に移動するようにすることにより、編成を容易にすることが可能となる。先の実施の形態とは対照的に、編成パターン60の場合、基板ブロック20は、行内で移動する動きから、同一の列に留まりながら隣の行へ移動する動きへと移ることが必要となる。図23〜図25には、このような転向が必要な場合の様々な異なる転向方法が記載されている。
【0066】
図23には、基板ブロック自体の回転がない転向構造が示されている。具体的には、基板ブロック20にそれ自体回転することなく隣の行への移動を可能とするための非回転用カーブ64が示されており、基板ブロック20はこの非回転用カーブ64に当接して隣の行へと移動して行く。
【0067】
図24には、回転円板67と180度回転用カーブ66とを備える転向システムが示されている。基板ブロック20が回転用カーブ66によって円板67へと案内されると、これらの基板ブロック20は、それ自体が円板67の経路に沿って回転し、180度回転した後、次の行へ移る。
【0068】
図25には、基板ブロック20を90度回転させて隣の行へと案内するための90度回転用カーブを用いる転向機構が示されている。隣の行のために、回転される量は、スクリーン30のスペース32に反映されることが必要である(図4)。又、このような転向動作を受け入れるために必要ならば、一又は複数のサイクルの間、基板ブロック20の内の一部が印刷領域から離れたところにあってもよい。
【0069】
図26〜図31には、他の編成ツール70が具体的に記載されている。この他の編成ツール70は、印刷サイクルと印刷サイクルとの間で基板ブロック20を次の位置に移動させるため、支持ベッド10及び基板ブロック20と共に作用する。具体的にいえば、リフトレイル72が、提供され、支持ベッド10の溝73に設置されている。図26〜図31に記載されているように、これらのリフトレイル72は、溝73内に入れてもよいし、又は、基板ブロック20を支持ベッド10から出すために、溝73から出してもよい。基板ブロック20を側面から取り出した後、これらの基板ブロック20を取り出した状態で、リフトレイル72を溝73に戻してもよい。
【0070】
図32〜図43には、第二の他の編成パターンが具体的に記載されている。このパターンでは、らせん状編成パターンが用いられる。具体的には、終了ブロック82は支持ベッド10の中心から取り除かれる。次いで、第一の移動ブロック83が、終了ブロック82が取り除かれる前に置かれていた場所へ移動される。次いで、第二の移動ブロックが、空きスペースへ移動される。空きスペースは、図32〜図43において、斑点により示されている。内部に点があるスペースは、移動を完了した基板ブロック20を表している。
【0071】
次いで、第三の移動ブロックのペア85(図35)は、直線的に一緒に移動されてもよい。次いで、第四の移動ブロックのペア86(図36)は、図示されているように移動されてもよい。次いで、第五の移動ブロックのトリプレット87は、図37に示されているように直線的に移動されてもよい。次いで、第六の移動ブロックトリプレット88は、図38に示されているように直線的に移動されてもよい。
【0072】
このシステムは、最後の移動ブロック行89が図43に示されているように直線的に移動されるまで、図示されているように継続される。従って、次の印刷ステップの前に36の基板ブロックを全て新規の位置に移動させるためには、12のステップが必要となりうる。この編成パターンは、上記のパターンとは反対のパターンで行われてもよい。
【0073】
図44〜図46には、様々な他の編成パターンが更に示されている。図44には、三つの基板支持ベッド10の上に配置された概ねらせん状のパターンである第三の他の編成パターンが示されている。図45には、三つの別々の支持ベッド10の上に分割された概ねジグザグパターンである第四の他の編成パターン92が示されている。このような編成パターンの変形例を、実務において一般的に好まれる単一の支持ベッド10を用いる実施形態に対して適用してもよい。
【0074】
図46には五番目の他の編成パターン94が示されている。この編成パターン94は、用いられている大量の印刷形成を行う方法が必要とする場合、三つの別個の支持ベッドを横切って分割されていると共に支持ベッド上の複数の段が同じ高さで提供されている概ねジグザグパターンである。
【0075】
図47〜図55には、基板ブロック保持・位置調整システムが、具体的に記載されている。最も好ましくは、印刷時点において、支持ベッド10上に基板ブロック20を固定するために真空システムが用いられる。図47には、支持ベッド10と一体になった基板ブロック保持ツール100が示されている。段12は、それぞれ、少なくとも一つの真空用孔104を備えている。支持ベッド10の一つの側面に沿ってレジスタ用壁102が設けられていることが好ましい。マニフォールド105は、真空用孔104の各々及び真空供給ポート106に結合されている。又、端壁108レジスタ用壁102に対向して設けられている。この端壁108は、基板ブロックに対して力を加え、レジスタ用壁102に対して基板ブロックを押しつけ、正しい位置を担保する。従って、端壁108及びレジスタ用壁102は、万力のような機能を行うのみでなく、正しい位置調整のための機能も行いうる。
【0076】
次いで、真空が、支持ベッド10の段12に対して基板ブロックを押しつけるために付与されうる。次いで、印刷が開始されうる。最も好ましくは、単に真空用孔104のみを設けるのでなく、段12の各々に真空用溝116を設けてもよい。更に、リフトピン117を通しうる支持孔114及び支持スロット115を設けてもよい。リフトピン117は個別のピン支持板118に結合されてもよい。このピン支持板118は、リフトピン117を、支持孔114及び支持スロット115を通して上下に移動させ、基板ブロック20に設けられているレジスタ用孔120及びレジスタ用スロット121の中に出し入れできるようにする。これらのリフトピン117は、支持ベッド10上での基板ブロック20の正しい位置を調整する機能と、形成しうる真空シールを解除するために基板ブロック20を支持ベッド10から少し上げて離隔させることにより基板ブロック20を何時でも編成可能な状態にする機能との二つの機能を備えうる。
【0077】
図48及び図51において、真空用溝116のためにらせん状パターンが示されているが、他のパターンを同様に用いてもよい。例えば、複数孔パターンを用いてもよい(図50)。らせん状パターン124を用いてもよい(図51)。複数キャビティパターンを用いてもよいし(図52)、又は、星状パターン128を用いてもよい(図53)。
【0078】
支持ベッド10上の適切な位置に基板ブロック20を保持するために真空を用いることに代わる(又はそれに加わる)変形例として、磁気式保持ツール130を用いてもよい(図54)。このようなシステムの場合、磁力は、磁石を適切な位置に移動させて支持ベッド10の段12に対して基板ブロック20を保持するために、例えばレバー132の作用を用いて加えうる。
【0079】
更に他の変形例としては、支持ベッド10に基板ブロック20を隣接させて保持するために機械力を利用する機械式保持ツール140を用いてもよい。具体的にいえば、基板ブロック20をストップ142に対して回転させて正しく位置決めを行い、次いで、ロッド144を回転させることにより、基板ブロック20と係合すると共に基板ブロック20の基礎をなす支持ベッド上に基板ブロック20を押しつける位置までクランプ146を回転させる。真空式保持ツール、磁気式保持ツール、又は機械式保持ツールの何れの場合であっても、構造体を正確に形成するために必要となる正確な位置に次に続くその構造体の層を正確に位置合わせすることを担保するために、基板ブロック20は、印刷プロセス中、適切な位置にしっかりと保持される。
【0080】
図58〜図60には、図21の編成パターン60に従って容易に編成するための第二の他の編成ツール150が具体的に示されている。この編成ツール150は、例示のため、数字が付与された20個の基板ブロック20の単一支持ベッド10上に示されている。このツールは、複数の指154を有する左側プッシャ152と、複数の指158を有する右側プッシャ156とを備えている。これらのプッシャ152,156の指154,158は、基板ブロック20の行の両端を交互に当接している。プッシャ152,156は、先ず、お互いの方向に向かって移動し、基板ブロック二個分だけ交互の行をずらせる(offset)(図59)。次いで、プッシャ152,156は、最終行にある基板ブロック20を側面方向の次の行に移動させる(図60)。最後に、プッシャ152,156は、各行の基板ブロック20を相互に押し戻し、各ブロック20をスペース一つだけ前進させる。各サイクルにおいて、最後のブロック20が取り除かれ(#20)、新規のブロック(#0)が追加される。
【0081】
本明細書には、本発明の好ましい実施形態及び本発明を実施する最良のモードが開示されている。以上のように本発明が記載されているが、本発明の範疇及び精神から逸脱することなく、以上の好ましい実施形態に対して様々な変更を加えてもよいことは、明らかである。構成が機能を実行する手段として記載されている場合には、その記載は指定された機能を実行することが可能な全ての構成を含むことを意図している。
【産業上の利用可能性】
【0082】
構造体の層を一度に一層づつ印刷し、未完成構造体を印刷ロケーション間で移動させ、最終完成構造体が得られるまで未完成構造体に対して層を追加する印刷プロセスを繰り返すことにより、複数の同一の構造体を印刷するための方法を提供するので、本発明は産業上の利用性を呈している。
【0083】
本発明の他の目的は、特に複雑な幾何学形状を有する構造体である同一の複数の構造体を高速に生産するための方法を提供する。
【0084】
本発明の他の目的は、構造体を形成する材料を用いて構造体の層を順次印刷することにより複数の構造体を生産するための装置を提供することである。
【0085】
本発明の他の目的は、比較的多数の別個の印刷ロケーションを備えていると共に印刷を行う領域の全長を最小限に抑えるためにこれらの印刷ロケーションが2次元に配置されている、大量に印刷形成するための方法を提供することである。
【0086】
本発明の他の目的は、大量の構造体を高速で安価に厳格な許容値に合わせて正確に形成することが可能な大量に印刷形成するための方法を提供することである。
【0087】
産業上の利用性を有する本発明の更に他の目的は、本明細書に記載された詳細な記載を注意深く読み取ることにより、添付の図面を検討することにより、及びクレームを検討することにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】印刷形成の一般的なコンセプトを説明するための斜視図である。
【図2】大規模な印刷形成におけるプログレッシブウェッジ種を示す斜視図である。
【図3】図2に示されている大規模な印刷形成が実行された場合に形成されうる完成品を示す斜視図である。
【図4】支持ベッド及び部分的に完成した構造体の位置を、それらの構造体を印刷形成するために設けられたスクリーンに対して示している、本発明に係る大規模な印刷形成用システムを示す斜視図である。
【図5】本発明の方法に従って本発明の様々なコンポーネントがどのようにして共同して働くかを示す概略図である。
【図6】本発明に従って基板ブロック及びスクリーン印刷技術を用いる線形大規模印刷形成方法を示す斜視図である。
【図7】短い支持ベッドの上で大規模な印刷形成を実現するために大規模印刷形成用のプログレッシブウェッジタイプをどのようにして変更するかを一般的に示す斜視図である。
【図8】図7に示される大規模な印刷形成構造体に対してスクリーン印刷するためにどのようにしてスクリーンが用いられるかを示す斜視図である。
【図9】スクリーン印刷を利用して構造体の並列する行を同時に製造する大規模な印刷形成システムを示す斜視図である。
【図10】本発明の一つの実施形態に従って用いられる支持ベッドを示す斜視図である。
【図11】本発明の一つの実施形態に従って基板ブロックが支持ベッドの段部に載置されていることを示す以外は図10の斜視図と同様の斜視図である。
【図12】図11に示されている基板ブロックの内の一つにおける底面を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る支持ベッド上の基板ブロックのための好ましい編成パターンを示す模式的な上方平面図である。
【図14】本発明に係る大規模印刷成形のプロセスを表すことに加えて、本発明に係る大規模印刷形成プロセスを開始するに当たりどのようにスタータ基板ブロックが通常の基板ブロックと共に用いられるかを更に示す模式図である。
【図15】本発明の好ましい実施形態に係る編成パターンの流れを更に示す模式図である。
【図16】本発明の好ましい実施形態に係る編成パターンの流れを更に示す模式図である。
【図17】本発明の好ましい実施形態に係る編成パターンの流れを更に示す模式図である。
【図18】本発明の好ましい実施形態に係る編成パターンの流れを更に示す模式図である。
【図19】本発明の好ましい実施形態に係る編成マシンを示す斜視図である。
【図20】本発明における好ましい編成マシンの細部を更に示す斜視図である。
【図21】本発明に従って支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第一に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図22】図21に示されている斜視図の一部を示すと共に基板ブロックを効果的に互いに隣り合うよう通過させることを可能にするためにどのようにリボンが用いられるかを示す斜視図である。
【図23】支持ベッド上の終了列において基板ブロックがどのように行と行との間を移動することができるかを説明すると共に、図21の第一に取りうる編成パターンの一部を示す上方平面図である。
【図24】支持ベッド上の終了列において基板ブロックがどのように行と行との間を移動することができるかを説明すると共に、図21の第一に取りうる編成パターンの一部を示す上方平面図である。
【図25】支持ベッド上の終了列において基板ブロックがどのように行と行との間を移動することができるかを説明すると共に、図21の第一に取りうる編成パターンの一部を示す上方平面図である。
【図26】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための代替編成ツールを示す斜視図及び前方立面図である。
【図27】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための代替編成ツールを示す斜視図及び前方立面図である。
【図28】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための代替編成ツールを示す斜視図及び前方立面図である。
【図29】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための代替編成ツールを示す斜視図及び前方立面図である。
【図30】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための代替編成ツールを示す斜視図及び前方立面図である。
【図31】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための代替編成ツールを示す斜視図及び前方立面図である。
【図32】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図33】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図34】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図35】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図36】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図37】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図38】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図39】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図40】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図41】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図42】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図43】支持ベッド上の基板ブロックを移動するための第二に取りうる編成パターンを示す模式図である。
【図44】本発明に従って支持ベッド上の基板ブロックを移動するための様々な代替編成パターンを示す斜視図である。
【図45】本発明に従って支持ベッド上の基板ブロックを移動するための様々な代替編成パターンを示す斜視図である。
【図46】本発明に従って支持ベッド上の基板ブロックを移動するための様々な代替編成パターンを示す斜視図である。
【図47】支持ベッドの様々な段部上の適切な位置で基板ブロックをしっかりと保持するための基板ブロック保持ツールを示す斜視図である。
【図48】支持ベッドに隣接する基板ブロック保持用の真空室が含まれる第二の代替基板ブロック及び位置調整用ツールを備えた支持ベッドの一つの段を示す上方平面図である。
【図49】基板ブロックを支持ベッド上の所望の位置に移動させるために編成ツールを用いる前にこれらの基板ブロックを交互に保持、位置調整、及び持ち上げるために真空室と持ち上げ用ピンとをどのように組み合わせて用いるかを示す、図48に示された図の完全な断面図である。
【図50】支持ベッドの各段のための様々な他の取りうる真空孔のパターンを示している。
【図51】支持ベッドの各段のための様々な他の取りうる真空孔のパターンを示している。
【図52】支持ベッドの各段のための様々な他の取りうる真空孔のパターンを示している。
【図53】支持ベッドの各段のための様々な他の取りうる真空孔のパターンを示している。
【図54】支持ベッド上で基板ブロックを保持するための磁気式保持ツールを示す斜視図である。
【図55】支持ベッド上で基板ブロックを保持するための機械式保持ツールを示す斜視図である。
【図56】図57の断面図において56−56線に沿った方向から見た場合の支持ベッドにおける基板ブロックの内の一つと位置調整用ピンとを示す下方斜視図である。
【図57】断面図において支持ベッド内の位置調整スロットに対して平行な線に沿って示される支持ベッドの側面図である。
【図58】支持ベッド上で基板ブロックを移動させるための第二に取りうる編成ツールの流れを示す模式図である。
【図59】支持ベッド上で基板ブロックを移動させるための第二に取りうる編成ツールの流れを示す模式図である。
【図60】支持ベッド上で基板ブロックを移動させるための第二に取りうる編成ツールの流れを示す模式図である。
【符号の説明】
【0089】
10 支持ヘッド
12 段
14 テーブル
16 スロット
18 X−Yピン
19 シータピン
20 基板ブロック
22 上面
24 下面
25 垂直ピン
26 エッジ
28 スタータ基板ブロック
30 印刷スクリーン
32 スペース
34 薄片
36 未完成構造体
38 完成構造体
40 印刷ステーション
42 ポジティブ印刷機
43 ネガティブ印刷機
46 ディバインダライジング
47 シンタリング
50 編成マシン
52 編成ブレード
54 緩衝ブレード
56 スパチュラ
58 モニター視覚システム
60 編成パターン
62 リボン
64 非回転用カーブ
66 回転用カーブ
67 回転円板
70 編成ツール
72 リフトレイル
73 溝
82 終了ブロック
83 移動ブロック
85 ペア
86 ペア
87 トリプレット
88 トリプレット
89 移動ブロック行
92 編成パターン
94 編成パターン
100 基板ブロック保持ツール
102 レジスタ用壁
104 真空用孔
105 マニフォールド
106 真空供給ポート
108 端壁
114 支持孔
115 支持スロット
116 真空用溝
117 リフトピン
118 ピン支持板
120 レジスタ用孔
121 レジスタ用スロット
124 らせん状パターン
128 星状パターン
130 磁気式保持ツール
132 レバー
140 機械式保持ツール
142 ストップ
144 ロッド
146 クランプ
150 編成ツール
152 プッシャ
154 指
156 プッシャ
158 指

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大量の印刷形成を行うためのシステムであって、
組み合わせた状態において、
少なくとも二つが相互に異なる高さで設けられた複数の位置調整用ロケーションを有するベッドと、
各々が、略平坦な暴露面を有しており、更に、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションの内の一つに設置されて、印刷形成されている構造体を前記暴露面上で支持しつつ前記位置調整用ロケーションの間を移動するように構成されている複数の基板ブロックと、
前記基板ブロックの前記暴露面の隣に設けられ、前記基板ブロックの方向に向かって下方にかつ前記基板ブロック上で印刷形成されている前記構造体の上に材料を印刷するように構成された印刷機と、
を備えてなる、システム。
【請求項2】
前記ベッドにおける前記位置調整用ロケーションの内の少なくとも二つが、相互に非並行な2方向に向かって第三の位置調整用ロケーションから側面方向に間隔を置いて配置され、前記位置調整用ロケーションが直線状に配置されないように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記位置調整用ロケーションが、前記ベッドの傾斜面に、前記基板ブロックに面する領域を含んでなる、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記位置調整用ロケーションが、平面の段を含んでなる、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記システムが、前記段の間で前記基板ブロックを移動させる手段を備えてなる、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記ベッドが、複数の行と列とで四角形状に配列された前記段を備えており、前記基板ブロックを移動させる手段が、前記基板ブロックの全てを該基板ブロックの幅と同等の距離だけ側面方向に向かってスライドさせるように構成された編成器と、該編成器から最も離れた最終基板ブロックの列を掴むように構成されているリフターとを備えており、完成した構造体を有する前記最終基板ブロックの内の一つが取り除かれ、その他の前記最終基板ブロックが、前記最終基板ブロックの各々の前の行から一行下げられて、前記ベッドの内の前記編成器に隣接する端部へ移動されるように構成されている、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記移動させる手段が、前記ベッドの前記段からなる複数の線形の行と線形の列に沿ったパターンに従って前記基板ブロックを移動させるように構成されており、各移動サイクルが、各行の内の前記移動方向にある一方の端部の終端基板ブロックを一行下げ、前記ベッドの内の他方の端部に移動させること以外は、共通の行に沿って隣接する列に移動させることを含んでおり、完成した構造体を有する最終行の端部にある前記最終基板ブロックが取り除かれ、印刷形成を開始できるように、新しい基板ブロックが前記ベッドの最初の行に供給されるように構成されている、請求項5記載のシステム。
【請求項8】
前記移動させる手段が、基板ブロックの移動のパターンに追従し、該基板ブロックの移動が、複数の行と列とで四角形状に配列された段の上で前記基板ブロックを移動させることを含んでおり、隣接する行の基板ブロックが互に反対方向に移動され、各行の端部の基板ブロックが共通の列の中の隣接する行に移動され、完成した構造体を有する最終の行の一つの基板ブロックが取り除かれ、印刷成形プロセスを開始するために、最初の行の一つの基板ブロックが新規に追加されるように構成されている、請求項5記載のシステム。
【請求項9】
前記行の終端の前記基板ブロックを、回転させずに、同一列内の隣の行に案内するように構成されたカーブが設けられてなる、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記行の終端の前記基板ブロックを、90度回転させて、同一列内の隣の行に案内するように構成されたカーブが設けられてなる、請求項8記載のシステム。
【請求項11】
カーブが回転円板に沿って設けられており、該カーブ及び該回転円板が前記基板ブロックを前記同一列内の隣の行に移行させながら180度回転させるように構成されている、請求項8記載のシステム。
【請求項12】
前記基板ブロックを移動させる手段が、前記ベッドの外周と前記ベッドの中心との間でらせん形状を形成するパターンに追従するように構成されている、請求項5記載のシステム。
【請求項13】
前記ベッドが、前記段が次第に低くなっていく線に沿って離隔された複数の前記段を備えており、前記基板ブロックを移動させる手段が、前記ベッドの高い段から前記ベッドの低い段への線形パスを追従するように構成されている、請求項5記載のシステム。
【請求項14】
前記ベッドが、前記行に対して直角な共通列の内に少なくとも二つの行の同等の高さの前記段を含んでなる、請求項13記載のシステム。
【請求項15】
前記システムが複数の基板ブロックホルダを更に備え、各基板ブロックホルダが、前記印刷機による印刷中、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションの内の一つの上に前記基板ブロックの内の一つを正確に保持するよう構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項16】
前記基板ブロックホルダが前記ベッド内に真空供給源を備えており、印刷中に、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションに前記基板ブロックを固定位置に保持するために、真空ポートが、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションを貫通して延びるように構成されている、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記基板ブロックホルダが、前記ベッド内の構造体と補完関係のある形状を有する前記基板ブロック上の位置調整用構造体を有しており、前記真空供給源が前記ベッド上に前記基板ブロックを引き付ける真空力を加えると、前記基板ブロックが、前記ベッドの前記位置調整用ロケーション上に正確に位置調整されるように構成されている、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記位置調整構造体が、前記基板ブロック及び前記ベッドに補完関係の形態を有する位置調整用ピンと位置調整用ホールとを含んでおり、前記基板ブロックが前記ベッド上で正確に位置調整されると前記ピンが前記ホール内に受け入れられるように構成されている、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記複数の基板ブロックホルダが、前記基板ブロックと前記ベッドとの間の磁気力が前記基板ブロックを前記ベッド上の必要とされる位置に正確に引き付けられるように、前記基板ブロックと前記前記ベッド内の前記位置調整用ロケーションとの間で補足関係を有する磁気的構造体を含んでなる、請求項15記載のシステム。
【請求項20】
前記複数の基板ブロックホルダが、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションと前記基板ブロックとの間の機械式クランプを含み、該クランプが、前記ベッドの各位置調整用ロケーション上の必要な場所に前記基板ブロックを正確に機械的に保持するように構成されている、請求項15記載のシステム。
【請求項21】
前記印刷機が、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションの上に重なる複数の印刷スペースを有しており、該スペースが、形成される共通構造体の様々な層の幾何学形状に対応するパターンに従って材料を印刷するように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項22】
前記印刷機がスクリーン印刷機であり、スクリーンが前記スペースを有してなる、請求項21記載のシステム。
【請求項23】
前記スクリーンが、少なくとも前記ベッドと同じ大きさに形成されており、前記ベッド上の前記位置調整ロケーションが段を含んでおり、前記スクリーン内に含められる前記スペースの数が前記ベッドの前記段の数に等しく、前記スクリーン上の各スペースが、形成される前記構造体の別々の層の幾何学形状に対応するパターンを有しており、前記ベッドの各段が異なる高さを有しており、前記ベッドの前記ステップの間の高さの差が、均一かつ前記印刷機により印刷されている印刷材料の各層の高さに等しくなるように構成されている、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
前記スクリーン印刷機が前記ポジティブスクリーンとネガティブスクリーンとを含んでおり、該ポジティブスクリーンがポジティブインク材料と使用されるように構成され、前記ネガティブスクリーンがネガティブインク材料と使用されるように構成されており、前記ポジティブスクリーン及び前記ネガティブスクリーンが総合して、形成される前記構造体の略完成した層を提供し、前記層の全てから前記ネガティブインク材料を後に取り除くことにより、前記完成構造物が前記ポジティブインク材料から形成されるように構成されている、請求項23記載のシステム。
【請求項25】
前記スクリーン印刷機が、前記ポジティブ印刷ステーション及び前記ネガティブ印刷ステーションにより堆積された前記材料を硬化するための手段を備えてなる、請求項24記載のシステム。
【請求項26】
前記印刷機の下流にネガティブリムーバが設けられており、該ネガティブリムーバが、前記印刷機から前記形成される構造体が離れた後、前記ネガティブインク材料を前記形成される構造体から取り除くように構成されている、請求項25記載のシステム。
【請求項27】
前記印刷機の下流にネガティブリムーバとデバインダとを組み合わせた物が設けられ、該ネガティブリムーバとデバインダとを組み合わせた物が、前記ネガティブインク材料と前記ポジティブインク材料内のバインダを取り除くように構成されている、請求項25記載のシステム。
【請求項28】
前記システムが前記ネガティブリムーバの下流にデバインダを有しており、該デバインダが前記印刷機により塗布された前記ポジティブインク材料内に含まれるバインダを取り除くように構成されており、前記マシンが前記デバインダの下流にデンシファイアを有しており、該デンシファイアが前記印刷機により塗布された前記ポジティブインク材料の密度を高めるように構成されている、請求項26記載のシステム。
【請求項29】
前記基板ブロックが標準基板ブロックとスタータ基板ブロックとを含んでおり、該スタータ基板ブロックの高さが該標準基板ブロックの高さよりも大きくなるように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項30】
前記標準基板ブロックが各々共通の高さを有してなる、請求項29記載のシステム。
【請求項31】
前記スタータ基板ブロックが各々異なる高さを有し、高さの差が材料印刷層の各々の高さに等しくなるように構成されている、請求項29記載のシステム。
【請求項32】
大量の印刷形成を行うマシンであって、
組み合わせた状態で、
複数の位置調整用ロケーションを有するベッドと、
前記ベッドの上方に設けられ、前記ベッドの方向に向かって材料を印刷するように構成された印刷機とを備えており、
前記位置調整用ロケーションの内の少なくとも三つが相互に異なる高さで設置され、
前記位置調整用ロケーションの内の少なくとも二つが相互に二つの非平行な方向に向かって第三の位置調整用ロケーションから側面方向に離隔され、前記位置調整用ロケーションが直線状に配置されないように構成されている、マシン。
【請求項33】
前記印刷機が、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションの上に重なる複数の印刷スペースを有しており、該スペースが、形成される共通構造体の様々な層の幾何学形状に対応するパターンに従って材料を印刷するように構成されている、請求項32記載のマシン。
【請求項34】
前記印刷機がスクリーン印刷機であり、スクリーンが前記スペースを有してなる、請求項33記載のマシン。
【請求項35】
前記スクリーンが前記ベッドと少なくとも同じ大きさに形成されるように構成されている、請求項34記載のマシン。
【請求項36】
前記スクリーン内に含まれる前記スペースの数が前記ベッド内の前記位置調整用ロケーションの数に等しくなるように構成されている、請求項34記載のマシン。
【請求項37】
前記スクリーン上の各スペースが、前記形成される共通構造体の別々の層の幾何学形状に対応するパターンを有しており、前記ベッドの各位置調整用ロケーションが、異なる高さを有する段を有してなる、請求項34記載のマシン。
【請求項38】
前記ベッドにおける前記段の間の高さの差が均一でかつ前記印刷機により印刷されている印刷材料の各層の高さと等しくなるように構成されている、請求項37記載のマシン。
【請求項39】
前記スクリーン印刷機が前記ポジティブスクリーンとネガティブスクリーンとを含んでおり、該ポジティブスクリーンがポジティブインク材料と使用されるように構成され、前記ネガティブスクリーンがネガティブインク材料と使用されるように構成されており、前記ポジティブスクリーン及び前記ネガティブスクリーンが集合的に、形成される前記構造体の略完成した層を提供し、前記層の全てから前記ネガティブインク材料を後に取り除くことにより、前記完成構造物が前記ポジティブインク材料から形成されるように構成されている、請求項34記載のマシン。
【請求項40】
前記スクリーン印刷機が、前記ポジティブ印刷ステーション及び前記ネガティブ印刷ステーションにより堆積された前記材料を硬化するための手段を備えてなる、請求項39記載のマシン。
【請求項41】
前記印刷機の下流にネガティブリムーバが設けられており、該ネガティブリムーバが、前記印刷機から前記形成される構造体が離れた後、前記ネガティブインク材料を前記形成される構造体から取り除くように構成されている、請求項40記載のマシン。
【請求項42】
前記ネガティブリムーバが、前記ポジティブインク材料内に含まれているバインダを取り除くように更に構成されている、請求項41記載のマシン。
【請求項43】
前記ネガティブリムーバが、加熱、液体洗浄、蒸発、化学薬品溶解、及び超音波洗浄を含むネガティブ除去プロセスの一群から選択されるプロセスを用いて、前記ネガティブインク材料を取り除くように構成されている、請求項41記載のマシン。
【請求項44】
前記マシンが、前記ネガティブリムーバの下流にデバインダを有しており、該デバインダが、前記印刷機により塗布されたポジティブインク材料内に含まれるバインダを取り除くように構成されている、請求項41記載のマシン。
【請求項45】
前記デバインダが、加熱、液体洗浄、蒸発、化学薬品溶解、及び超音波洗浄を含むデバインダプロセスの一群から選択されるプロセスを用いて前記バインダを取り除くように構成されている、請求項44記載のマシン。
【請求項46】
前記マシンが前記デバインダの下流にデンシファイアを有しており、該デンシファイアが前記印刷機により塗布される前記ポジティブインク材料の密度を高めるように構成されている、請求項44記載のマシン。
【請求項47】
前記デンシファイアが、加熱、液体洗浄、蒸発、化学薬品溶解、超音波洗浄、静水圧プレス成形、及び、真空環境下の特定流体環境下での加熱を含む一群のデンシファイアプロセスの一群から選択されるプロセスを用いて、前記形成される構造体を形成する前記ポジティブインク材料の密度を高めるように構成されている、請求項46記載のマシン。
【請求項48】
前記ベッドにおける前記位置調整用ロケーションの内の一つの上に配置され、印刷形成されている構造体を支持しながら前記位置調整用ロケーション間を移動するように各々が構成された複数の基板ブロックが設けられてなる、請求項32記載のマシン。
【請求項49】
前記マシンが、前記印刷機による印刷中、前記ベッドにおける前記位置調整用ロケーションの内の一つの上に前記基板ブロックの一つを正確に保持するように各々が構成された複数の基板ブロックホルダを更に備えてなる、請求項48記載のマシン。
【請求項50】
前記基板ブロックホルダが前記ベッド内に真空供給源を備えており、印刷中に、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションに前記基板ブロックを固定位置に保持するために、真空ポートが、前記ベッドの前記位置調整用ロケーションを貫通して延びるように構成されている、請求項49記載のマシン。
【請求項51】
前記基板ブロックホルダが、前記ベッド内の構造体と補完関係のある形状を有する前記基板ブロック上の位置調整用構造体を有しており、前記真空供給源が前記ベッド上に前記基板ブロックを引き付ける真空力を加えると、前記基板ブロックが、前記ベッドの前記位置調整用ロケーション上に正確に位置調整されるように構成されている、請求項50記載のマシン。
【請求項52】
前記位置調整構造体が、前記基板ブロック及び前記ベッドに補完関係の形態を有する位置調整用ピンと位置調整用ホールとを含んでおり、前記基板ブロックが前記ベッド上で正確に位置調整されると前記ピンが前記ホール内に受け入れられるように構成されている、請求項51記載のマシン。
【請求項53】
前記マシンが、前記位置調整用ロケーション間で前記基板ブロックを移動させるための手段を備えてなる、請求項48記載のマシン。
【請求項54】
前記ベッドの前記位置調整用ロケーションが、複数の行と列とで四角形状に配列された前記段を備えており、前記基板ブロックを移動させる手段が、前記基板ブロックの全てを該基板ブロックの幅と同等の距離だけ側面方向にスライドさせるように構成された編成ブレードと、該編成ブレードから最も離れた最終基板ブロックの列を掴むように構成されたスパチュラとを含んでおり、前記最終基板ブロックの内の完成した構造体を有する一つが取り除かれ、その他の前記最終基板ブロックが前記最終基板ブロックの各々の前の行から一行下げられ、前記ベッドの内の前記編成ブレードに隣接する端部へ移動されるように構成されている、請求項53記載のマシン。
【請求項55】
印刷機により構造体を印刷形成すると共に構造体を支持するための装置であって、
組み合わせた状態で、
印刷機により印刷形成されている前記構造体を支持するように構成された上面を有する基板ブロックと、
前記上面の下方に設けられた基板ブロック高さコントローラとを備えており、
前記印刷機が前記上面の上方に設けられており、
前記高さコントローラが、印刷サイクル毎に、各印刷層の厚みと同等の距離だけ下方に前記基盤ブロックの高さを調整することにより、形成される前記構造体の最上部の位置を前記印刷機に対して一定に留めるように構成されている、装置。
【請求項56】
前記高さコントローラが、高さの差が各印刷層の厚みと同等である様々な高さにおいて複数の段を有したベッドと、該ベッドの該段の間を高い段から低い段へと前記基板ブロックを順次移動させるための手段とを備えてなる、請求項55記載の装置。
【請求項57】
前記ベッドが複数の行と列とで四角形状に配列された前記段を備えており、前記基板ブロックを移動させる手段が、前記基板ブロックの全てを該基板ブロックの幅と同等の距離だけ側面方向にスライドさせるように構成された編成ブレードと、該編成ブレードから最も離れた最終基板ブロックの列を掴むように構成されたスパチュラとを含んでおり、前記最終基板ブロックの内の完成構造体を有する一つが取り除かれ、その他の前記最終基板ブロックが前記最終基板ブロックの各々の前の行から一行下げられ、前記ベッドの内の前記編成ブレードに隣接する端部に置き換えられるように構成されている、請求項56記載の装置。
【請求項58】
前記マシンが、前記印刷機による印刷中、前記ベッドにおける前記段の内の一つの上に前記基盤ブロックの内の一つを正確に保持するように各々が構成された複数の基板ブロックホルダを更に備えてなる、請求項56記載の装置。
【請求項59】
前記高さコントローラが、ポジションベースが固定されているエレベータと、高さが前記ベースと前記基盤ブロックとの間に固定されかつ調整可能なリフトとを備えてなる、請求項55記載の装置。
【請求項60】
前記リフトが、印刷サイクル毎に、各プリント層の厚みと同等の高さだけ縮められるように構成されている、請求項59記載の装置。
【請求項61】
大量に構造体を印刷形成するための方法であって、
形成される構造体の各層のパターンを識別するステップと、
各層のパターンに対応する画像データを有していると共に前記構造体を形成する材料を印刷するように構成されている印刷機を符号化するステップと、
異なる高さを有する複数の位置調整用ロケーションを備えたベッドを前記印刷機の下方に設けるステップと、
前記ベッドの前記位置調整用ロケーション上に移動可能な基板ブロックを位置づけするステップと、
一層の前記印刷材料を堆積させるために前記材料を前記基板ブロックの方に印刷するステップと、
前記ベッドの上において最も低い位置調整用ロケーションの上の基板ブロックを取り除き、次に低い位置調整用ロケーションに各基板ブロックを移動させるステップと、
構造体を更に形成するために、前記印刷ステップと前記移動ステップとを繰り返すステップと、
を含む、方法。
【請求項62】
前記印刷機内の符号化された前記画像データが、前記構造体が供給されている間、変更されずに留まっている、請求項61記載の方法。
【請求項63】
形成される前記構造体の層の数と前記ベッド上の位置調整用ロケーションの数とを一致させるステップを更に含んでいる、請求項61記載の方法。
【請求項64】
前記ベッドにおける前記位置調整用ロケーション間の高さの差を、前記印刷された材料の層の厚みと等しいサイズにするステップを更に含んでいる、請求項61記載の方法。
【請求項65】
前記印刷するステップが、第一の材料を用いてポジティブの層を印刷するステップと、第二の材料を用いてネガティブの層を印刷するステップとを別々に含んでおり、前記ポジティブの層と前記ネガティブの層とが同一の高さを占めており、前記印刷するステップ中に塗布された前記ネガティブの層の前記第二の材料が後に取り除かれる、請求項61記載の方法。
【請求項66】
前記印刷するステップが、形成される前記構造体の層の数と等しい複数の別々のスペースをスクリーン印刷機に与えるステップを含んでおり、各スペースには、形成される前記構造体の層の内の一つの幾何学形状に対応するパターンが与えられる、請求項61記載の方法。
【請求項67】
前記移動させるステップが、前記ベッドの段の形態を有する位置調整用ロケーションの複数の線形の行及び線形の列に沿ったパターンに従って前記基板ブロックを移動させるステップを含んでおり、各移動サイクルが、各行の前記移動方向の一端部の終端基板ブロックを一行下げ前記ベッドの他端部に移動させること以外は、共通の行に沿って隣接する列に移動させることを含んでおり、完成した構造体を有する最終行の端部にある前記最終基板ブロックが取り除かれ、印刷形成を開始できるように、新しい基板ブロックが前記ベッドの最初の行に追加される、請求項61記載の方法。
【請求項68】
前記移動させるステップが、複数の列及び行とで四角形状に配列された段の形態を有する位置調整用ロケーションの上で前記基板ブロックを移動させるステップを含んでおり、隣接する行の基板ブロックが互に反対方向に移動され、各行の端部の基板ブロックが共通の列の中の隣接する行に移動され、最終行から完成した構造体を有する一つの基板ブロックが取り除かれ、印刷成形プロセスを開始するために、最初の行に対して一つの基板ブロックが新規に追加される、請求項61記載の方法。
【請求項69】
前記移動させるステップが、前記ベッドの外周と前記ベッドの中心との間でらせん形状を形成するパターンに沿って前記基板ブロックを移動するステップを含んでいる、請求項61記載の方法。
【請求項70】
前記移動させるステップが、線形のパスに沿って前記基板ブロックを移動させるステップを含んでいる、請求項61記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【公表番号】特表2006−521944(P2006−521944A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508595(P2006−508595)
【出願日】平成16年1月8日(2004.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/000598
【国際公開番号】WO2004/078463
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(505259918)エオプレックス テクノロジーズ インコーポレイテッド (1)
【出願人】(306018479)
【出願人】(306018491)
【出願人】(306018516)
【出願人】(306018527)
【出願人】(306018538)
【出願人】(306018549)
【出願人】(306018550)
【Fターム(参考)】