太陽電池およびこのような太陽電池の製造方法
前部表面2と後部表面3を有する第1の導電型の半導体基板1から太陽電池を製造する方法100;100a;100b;100cである。方法は次の順序において、表面加工された前部表面2aを生成するため前部表面を表面加工し102、第1の導電型のドープ剤の拡散により、表面加工された前部表面に第1の導電型のドープされた層2cと、後部表面に第1の導電型の後部表面フィールド層4を生成し103、表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスにより表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去し105;104a、表面加工された前部表面への第2の導電型のドープ剤の拡散によって、表面加工された前部表面上に第2の導電型の層6を生成する106ステップを含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽電池に関する。さらに本発明はこのような太陽電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような太陽電池はpまたはn型のベースを有する太陽電池に関する。
【0003】
太陽電池は半導体基板、例えばシリコンを具備し、これは後側をpまたはn型の後部表面フィールド(BSF)層で被覆され、前側をベース層の導電型と反対の導電型のエミッタ層により被覆されている。基板の前側は太陽電池の使用期間中に光源方向を指向されるように構成されている。
【0004】
従来技術ではpまたはn型の後部表面フィールド層(BSF層)は例えばスクリーン印刷プロセス(だけでなくPOCl3、対面環状炉拡散、吹付け塗装、スピンコーティング等が使用されることができる)により製造される。スクリーン印刷プロセス中に、ドープ剤エレメントとしてpまたはn型のエレメントを含むペーストが基板の後側表面に印刷される。次に第1の拡散プロセスが実行され、ここでは印刷されたペーストを有する基板はpまたはn型のエレメントを基板へ拡散するために加熱され、それによってpまたはn型のBSF層を形成する。このような熱処理は典型的にインライン拡散炉で実行される。それに続いて、前側で反対の導電型の層が第2の拡散炉で実行される第2の拡散プロセスにより形成される。代わりに、エミッタ層が最初に生成され、それに続いてBSFベース層が生成されることができる。
【0005】
従来技術の製造プロセスは幾つかの欠点を有する。後側にBSF層を形成するためのスクリーン印刷方法は前側に対するドープ剤ソースの寄生的拡散または波及により前側の汚染を生じる可能性がある。前側上のドープ剤の寄生的拡散はエミッタ層について不均一なドープ剤濃度プロフィールを生じ、太陽電池の効率に悪影響する。分流または高い逆電流はその典型的な影響である。さらにスクリーン印刷は基板を破損する可能性が比較的高いので製造プロセスの生産性を減少させる。
【0006】
また、n型のドープ剤として燐を使用するn型のBSF層では、片面の拡散は基板からの不純物のゲッター効率を低下させる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は前述の欠点を克服または減少するpまたはn型のベースを有する太陽電池を製造する方法を提供することである。
【0008】
本発明の第1の特徴によれば、この目的は第1の前部表面と後部表面を有する第1の導電型の半導体基板から太陽電池を製造する方法により実現され、その方法は以下の順番で、
表面加工された前部表面を生成するため前部表面を表面加工し、
第1の導電型のドープ剤の拡散によって、表面加工された前部表面に第1の導電型のドープされた層と、後部表面に第1の導電型の後部表面フィールド層を生成し、
表面加工された前部表面のテクスチャを保持するように構成されたエッチングプロセスによって、表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去し、
第2の導電型のドープ剤を表面加工された前部表面に拡散することによって、表面加工された前部表面上に第2の導電型の層を生成するステップを含んでいる。
【0009】
この方法は個々の太陽電池間で変化が少ない強化された製造を行う利点があり、シリコン基板の1表面から別の表面への、特にBSF側からエミッタ側への寄生ドーピング(p型またはn型の何れか一方)はこの方法によって容易に阻止されることができる。また、スクリーン印刷ステップは省略され、破損による生産損失を減少する。さらに前部表面と後部表面の両者における燐の2面拡散はシリコン基板からの不純物除去の改良を可能にする。
【0010】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、この方法は表面加工された前部表面を生成するための前部表面の表面加工は表面加工された後部表面を生成するための後部表面の表面加工を含んでいる。
【0011】
1実施形態では、本発明は前述した方法に関し、ここで後部表面フィールド層の生成の前に半導体基板の表面加工された後部表面が研磨される。
【0012】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型のドープ剤の拡散期間中に、第1の導電型の前駆物質からの、ドープ剤を含んだ硝子質層の前部表面と後部表面上における形成を含んでおり、ドープ剤を含んだ硝子質層は半導体基板のドープ剤ソースとして作用する。
【0013】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去することに先行して、前部表面と後部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップを含んでいる。
【0014】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、片面のエッチングプロセスにおいて、表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去しながら、前部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップを含んでいる。
【0015】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、片面のエッチングプロセスにおいて、前部表面からのドープ剤を含んだ硝子層の除去と、表面加工された前部表面からの第1の導電型のドープされた層の除去後に、後部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップを含んでいる。
【0016】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、表面加工された前部表面からの第1の導電型のドープされた層の除去に先行して、
前部表面と後部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去し、
後部表面フィールド層上に保護層を生成するステップを含んでいる。
【0017】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、
表面加工された前部表面における第1の導電型のドープされた層と、後部表面における第1の導電型の後部表面フィールド層を生成後、片面のエッチングプロセスにおいて、第1の導電型のドープされた層を表面加工された前部表面から除去しながらドープ剤を含んだ硝子質層を前部表面から除去する前に、保護層を後部表面フィールド層上に生成するステップを含んでいる。
【0018】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、
片面のエッチングプロセスにおいて第1の導電型のドープされた層を表面加工された前部表面から除去しながらドープ剤を含んだ硝子質層を前部表面から除去した後、表面加工された前部表面上における第2の導電型の層の生成に先行して、
保護層及びドープ剤を含んだ硝子質層を後部表面から除去するステップを含んでいる。
【0019】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて保護層はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)、誘電体およびレジストのグループから選択された少なくとも1つの材料を含む被覆層を具備している。
【0020】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第1の導電型のドープ剤の拡散により後部表面フィールド層を生成するステップは、上昇された温度において第1の導電型の前駆物質に対する後部表面の露出を含んでいる。
【0021】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型の前駆物質は第1の導電型のドープ剤を含み、前駆物質は気体の前駆物質、液体の前駆物質、ペースト状の前駆物質及びプラズマ前駆物質のうちの1つから選択されている。
【0022】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型のドープ剤の拡散は0.7ミクロンまたはそれ未満の第1の導電型のドープされた層の厚さを表面加工された前部表面に生成するように最適化されている。
【0023】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第1の導電型のドープ剤の拡散は0.3ミクロンまたはそれ未満の第1の導電型のドープされた層の厚さを表面加工された前部表面に生成するように最適化されている。1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第2の導電型のドープ剤の拡散により第2の導電型の層を表面加工された前部表面上に生成するステップは上昇された温度において表面加工された前部表面を第2の導電型の前駆物質に対して露出するステップを含んでいる。
【0024】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第2の導電型の前駆物質は気体の前駆物質であり、気体の前駆物質は第2の導電型のドープ剤を含んでいる。
【0025】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第1の導電型はn型であり、第2の導電型はp型であり、或いは第1の導電型はp型であり、第2の導電型はn型である。
【0026】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型のドープされた層の厚さは表面加工された前部表面上のテクスチャ特性の平均的高さよりも小さい。
【0027】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前部表面上のテクスチャ特徴の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.7ミクロンまたはそれ未満である。
【0028】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前部表面上のテクスチャ特性の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.3ミクロンまたはそれ未満である。
【0029】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスはエッチング剤を使用して片面の湿式化学プロセスにより行われる。
【0030】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、エッチング剤は半導体表面を表面加工するためのコンポーネントを有している。
【0031】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいてエッチング剤はさらに半導体表面を研磨するためのコンポーネントを含んでいる。
【0032】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスは乾式エッチング方法により行われる。
【0033】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前側からの第1の導電型のドープされた層の除去と、前部表面からのドープ剤を含んだ硝子質層の除去は、表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセス期間中に行われる。
【0034】
1実施形態では、前述の方法はさらに表面加工された前部表面を部分的に平滑にする処理を含んでいる。
【0035】
部分的な平滑化はHFおよび/またはHNO3を含む液体によるエッチングによって行われることができる。部分的な平滑化は例えば約50nm−2μmの平均的厚さの層を除去する結果を生じる。
【0036】
さらにこの方法はこれらの表面上のテクスチャ特徴が(僅かにでも)平滑化されるとき、ドープされた層を有する表面の改良された表面パッシベーションにより太陽電池のより高い効率を生じる利点がある。
【0037】
また、本発明は表面加工された前部表面と後部表面を有する第1の導電型の半導体基板を具備する太陽電池に関し、表面加工された前部表面は第2の導電型のドープ層を有し、ここで後部表面は第1の導電型の表面フィールド層を有している。
【0038】
1実施形態では、本発明は前述した太陽電池に関し、ここで表面加工された前部表面は50乃至500nmの範囲から選択された幅の中間谷を備えた前部表面を含むピラミッド形態を有している。
【0039】
1実施形態では、本発明は前述した太陽電池に関し、ここで表面加工された前部表面は25乃至250nmの範囲から選択された半径の曲率を有する谷を有する。
【0040】
さらに別の実施形態は添付の従属請求項により規定されている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図2】本発明の第2の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図3】本発明の第3の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図4】本発明の第4の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図5】太陽電池を製造するための半導体基板の断面図である。
【図6】方法の次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図7】方法のさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図8】方法の次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図9】方法のその後の段階後の太陽電池の断面図である。
【図10】方法のさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図11】方法のさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図12】第2の特徴によるさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図13】第2の特徴によるその後の段階後の太陽電池の断面図である。
【図14】第3の特徴によるさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図15】第3の特徴による次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図16】第4の特徴によるさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図17】第4の特徴による次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図18】第4の特徴によるその後の段階後の太陽電池の断面図である。
【図19】部分的な平滑化後の前部表面テクスチャを幾らかより詳細に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の実施形態を添付の概略図面を参照して、単なる例示により説明し、図面では対応する参照符号は対応する部分を示している。
図1は本発明の第1の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図を示している。
【0043】
第1の特徴によれば、方法はp型またはn型のベースを有する太陽電池を製造するためのプロセスのシーケンス100を含んでいる。
【0044】
以下、n型のベースを有する太陽電池のシーケンス100を説明する。
【0045】
単結晶または多結晶の半導体基板、即ちn型の導電性を有するシリコン基板が太陽電池の前駆物質として設けられる。シリコン基板は前部表面2と後部表面3を有する。前部表面は太陽電池の使用期間中に光を受けるための表面として構成される。
【0046】
別の実施形態では、シリコン基板はp型の導電性を有するようにドープされる。
【0047】
図5は太陽電池を製造するためのシリコン基板の断面図を示している。
【0048】
図1を再度参照すると、次のプロセス102で、方法は表面加工される表面をテクスチャエッチング剤へ露出することによってシリコン基板1の表面2、3の表面加工を行う。
【0049】
前部表面2は表面の低反射を生じる表面トポグラフィ(テクスチャ特性とも呼ばれる)を生成するように表面加工される。例えば表面加工の方法はテクスチャ特徴として大きいピラミッド(例えば平均的なピラミッドの高さは約2ミクロン以上)を表面上に得るように調節されることができる。
【0050】
この方法では、表面加工プロセスはドープされた表面層を後に除去するステップの後に低い反射性を維持するように調節されることができる。後部表面3は表面の低い反射性を生じる表面トポグラフィ(テクスチャ特性とも呼ばれる)を生成するように表面加工されるか、または高い反射性を生じる表面トポグラフィを生成するように研磨される。
【0051】
後部表面3の表面加工された表面は表面加工された前部表面2と同一である必要はない。
【0052】
前部表面2a上に片面方法で、または前部表面2aと後部表面3aの両者上に両面方法で表面テクスチャを生成することが可能である。
【0053】
両面の表面加工の場合、後部表面3aはテクスチャを除去し光学的及びパッシベーション特性の改良のために片面の研磨エッチングステップで研磨されることができる。
【0054】
付加的に、プロセス102では、表面加工は鋸歯状の損傷除去のためにエッチングプロセスと組み合わせられることができる。鋸歯状の損傷除去と表面加工との組合せはシリコンインゴットからスライスした後、事前に研磨されていないシリコン基板に有効である。その代わりに、表面加工102は鋸歯状の損傷除去のためのこのようなエッチングプロセスにより先行されることもできる。
【0055】
図6の(a)および(b)はテクスチャ生成後の太陽電池の断面を示している。
【0056】
前述したようにプロセス102では、テクスチャは表面加工される表面をテクスチャエッチング剤に対して露出することにより生成される。このような表面加工剤はアルカリまたは酸の溶液であってもよいが、乾式エッチング用のプラズマであることもできる。
【0057】
図6の(a)は前部表面2aと後部表面3a上にテクスチャを生成した後の太陽電池の断面を示している。図6の(b)に示されているように、代わりに前部表面2a上のみに片面方法でテクスチャを生成することが可能である。
【0058】
さらに別の実施形態では、代わりに、前部表面2aと後部表面3aで2つの片面方法で最初にテクスチャを生成し、その後表面加工された後部表面3aを研磨することによって前部表面2a上で片面方法でテクスチャを生成することが可能である。
【0059】
再度図1を参照すると、それに続くプロセス103で、後部表面フィールド(BSF)層4は後部表面3;3aへのn型のドープ剤の拡散により生成され、ドープされた層2cは表面加工された前部表面2へのn型のドープ剤の拡散により生成される。ドープされた層2cは後部表面3;3a上のBSF層4と同じ導電型を有する。
【0060】
1実施形態では、プロセス103は上昇された温度で管状炉中で気体のn型の前駆物質へ後部表面3;3aを露出することを含んでいる。n型の前駆物質はn型のドープ剤を含んでいる。例示的なケースでは、n型のドープ剤は燐であり、気体のn型の前駆物質はPOCl3(塩化ホスホリル)を含んでいる。シリコン基板の後部表面上では、燐を含む硝子層(PSG)5がBSF層の形成期間中に形成される。PSG層5はシリコン基板1のドープ剤ソースとして作用する。
【0061】
プロセス103はドープされた層2cとBSF層4がそれぞれの表面の表面加工された形状と適合する方法でそのプロセスパラメータにより制御される。そのために、ドープされた層2cとBSF層の厚さは表面上のテクスチャ特性の高さよりも小さいように構成されている。
【0062】
他の拡散方法、例えばベルト炉、および拡散源、例えば噴霧、蒸気、回転、印刷等により与えられる燐酸を含んだ液体、或いはプラズマ注入ドーピングが使用されることができる。
【0063】
別の実施形態では、BSF層4の生成は前部を向かい合わせた構造で行われる。これは処理能力を増加し、表面加工された前部表面をドープ剤から部分的にスクリーニングする。
【0064】
図7は後部表面フィールド層の生成のためのプロセス103後の太陽電池の断面図を示している。
【0065】
シリコン基板1の前部表面2と後部表面3の両者におけるその後のプロセス103では、n型のドープされた層2cとBSF層4はそれぞれ、n型のドープ剤ソースから基板1の前部及び後部表面へのn型のドープ剤の拡散により生成される。
【0066】
後部表面3;3a上でBSF層4が形成される。表面加工された前部表面2a上でn型のドープされた層2cが形成され、これはインターフェース2bまで基板1へ延在する。n型のドープされた層2cの厚さはテクスチャ特性の高さよりも小さいことに注意すべきである。この方法で、n型のドープされた層2cの形状は表面テクスチャと適合され、即ちインターフェース2bもテクスチャを有する。
【0067】
n型のドープ剤が燐である実施形態では、表面加工された前部表面とシリコン基板の後部表面上で、燐を含んだ硝子層(PSG)5がBSF層とn型のドープされた層2cの形成期間中に形成される。
【0068】
BSF拡散のパラメータはPSG層の厚さを制御するため例えば酸素またはPOCl3の増加によって、或いは水蒸気の付加によって特別に調節されることができる。
【0069】
1実施形態では、拡散プロセスは上昇された温度で実行されることができ、これは例えば使用される材料に応じて、適用されている特別な拡散プロセスに適切である任意の適切な上昇された温度であることができる。上昇された温度は上昇された温度が適用される時間期間にも基づくことができる。通常、上昇された温度は約600乃至約1200℃、或いは約780乃至1200℃であることができる。PSG層5はシリコン基板1のドープ剤ソースとして作用する。
【0070】
1実施形態では、燐(第1の導電型のドープ剤)の拡散は約0.7ミクロンの後部表面フィールド層とn型のドープされた層2c(第1の導電型のドープ剤を含む拡散された層)との厚さを生成するように最適化される。
【0071】
別の実施形態では、浅い後部表面フィールド層と浅いn型のドープされた層2cが生成される。燐(第1の導電型のドープ剤)の拡散はその後BSF層とn型のドープされた層2cについて0.3ミクロン以下の厚さを生成するように最適化される。テクスチャを保持する能力はn型のドープされた層2cの厚さによりある程度まで決定されるので、浅いn型のドープされた層2c(約0.3ミクロン以下の厚さ)では、テクスチャはより十分に保持されることができ、前部表面の反射性はより厚いn型のドープされた層(例えば約0.7ミクロンの厚さ)ではさらに低い可能性がある。
【0072】
図7で、後部表面が平坦であり、表面加工されていない実施形態が示されている。当業者はプロセス103がまた表面加工された後部表面3aを具備する基板上で実行されることができることを認識するであろう。
【0073】
図1を再度参照すると、後続するプロセス104で、方法は湿式または乾式エッチングによって、n型のドープされた層2cおよび4を被覆するPSG層のような層を表面加工された前部表面2aからおよび後部表面4から除去する。
【0074】
図8はプロセス104後の太陽電池の断面を示している。
【0075】
プロセス104の処理期間中、方法は後部表面および表面加工された前部表面上のドープされた層からPSG層のような任意の上部層の除去を行う。
【0076】
前部表面上で、n型のドープされた層2cはPSG層のような上部層の除去後に露出される。後部表面上では、後部表面フィールド層4はPSG層の除去後に露出される。
【0077】
PSG層の除去は後部表面における半導体表面を露出し、後側を疎水性にするので、(以下詳細に説明するように)n型のドープされた層2cを除去するためのさらに別の片面のエッチングプロセスで、エッチング液が後部表面を濡らすことを有効に防止する。
【0078】
図1を再度参照すると、その後のプロセス105で、方法はエッチング剤により表面加工された前部表面2aから除去するためn型のドープされた層2cのエッチングを行う。エッチング剤は第2の表面加工された前部表面2bの低反射性を維持するために前部表面(第2の表面加工された前部表面2b)のテクスチャを維持するように選定される。これは前部表面上のn型のドープされた層2cの形状が本来の表面加工された前部表面のテクスチャと適合するならば満たされることができる。
【0079】
このようなエッチング剤は単結晶または多結晶の基板の場合、アルカリエッチング剤であることができる。
【0080】
1実施形態では、アルカリエッチング剤の表面加工成分は水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムのような水溶性のアルカリ成分を含んでいる。さらに別の実施形態では、アルカリエッチング剤はイソプロパノールのような1以上の添加物を含んでいる。
【0081】
代わりに、エッチング剤は酸性のエッチング剤であってもよく、これは単結晶と多結晶の両者の表面加工された表面で使用されることができる。酸性のエッチング剤は随意選択的に僅かな研磨を行うように構成されることができ、或いは(第2の)表面加工された前部表面2bの微細なテクスチャを増加するためにさらに表面加工するように構成されることができる。
【0082】
1実施形態では酸性エッチング剤の研磨成分は、酸化された表面層を生成するための酸化成分と、酸化された表面層をエッチングするための酸化物エッチング剤とを含んでいる。1例では、酸化成分は硝酸(HNO3)であり、酸化物エッチング剤はフッ素酸(HF)である。さらに別の例では、酸化成分は水または酢酸のような添加物も含む。
【0083】
表面加工された前部表面からのシリコンの除去は典型的に約0.1ミクロン乃至約2ミクロンである。これはn型のドープ剤の層2cの厚さ、即ち前部表面へのドープ剤の濃度プロフィールの拡張に基づいている。これは代わりにBSF拡散プロセスの温度および処理期間のようなプロセスパラメータにしたがっている。
【0084】
この実施形態では、エッチングは片面のエッチングとして行われ、エッチング液が後部表面は濡らさないで前部表面だけ、或いは後部表面の非常に僅かなエッジ領域のみを濡らすことを意味している。
【0085】
代わりに、エッチングは乾式プラズマエッチングステップにより行われてもよい。
【0086】
実験的に、テクスチャはn型のドープされた層2cのエッチング期間中に維持されたことが証明された。1000nmの波長における表面加工された前部表面の光ビームの光学的反射は、第1の導電性のドープされた層の除去後、5%未満、好ましくは3%未満増加する。
【0087】
図9はプロセス105後の太陽電池の断面を示している。
【0088】
プロセス105の期間に、前部表面から露出されたn型のドープされた層2cはエッチングプロセスにより除去される。エッチングプロセスは第2の表面加工された前部表面2bの低反射を維持するために表面加工された前部表面(エッチング後の第2の表面加工された前部表面2b)のテクスチャを維持するように構成される。
【0089】
図1を再度参照すると、次のプロセス106で、方法は第2の表面加工された前部表面2b上にp型(エミッタ)層6を生成する。この第2の表面加工された前部表面2bはp型ドープ剤に対して上昇された温度で露出される。
【0090】
p型のドープ剤は例えばホウ素である。p型のドープ剤は気体のp型の前駆物質、例えばホウ素を含んだガス、例えばBBr3(三臭化ホウ素)であってもよい。
【0091】
1実施形態では、上昇された温度は例えば使用される材料に応じて適用されている特別な拡散プロセスで適切である任意の適切な上昇された温度であることができる。上昇された温度はその上昇された温度が適用される時間期間にも基づくことができる。通常、上昇された温度は約700乃至約1200℃、または約780乃至1200℃である。
【0092】
拡散駆動プロセスであるエミッタ層6を生成するためのプロセス106の期間中、ホウ素を含む硝子質層(BSG層)7は第2の表面加工された前部表面2b及び後部表面4上に形成される。
【0093】
後部表面上のBSF層4はさらに共拡散され、即ち前部表面上のp型のエミッタ層の形成と同時にBSF層からさらに深くシリコン基板までのn型のドープ剤の拡散により成長することに注意する。
【0094】
1実施形態では、共拡散後、BSF層は約20乃至約30オーム/平方のシート抵抗を有し、エミッタ層は約50乃至約70オーム/平方のシート抵抗を有する。
【0095】
別の実施形態では、共拡散後、BSF層は約5乃至約100オーム/平方のシート抵抗を有し、エミッタ層は約50乃至約150オーム/平方のシート抵抗を有する。
【0096】
別の実施形態では、拡散は後部を向かい合わせた形態で行われる。これは処理能力を増加し、ドープ剤からの後部表面の部分的なスクリーニングを行う利点がある。
【0097】
しかしながら、太陽電池の効率では、BSFはエミッタよりも高いドーピングレベルを有することが有効であることにも注意する。それに付随して、エミッタ拡散がBSFの上部で行われるならば、これは通常、BSF層でのドープ剤レベルを十分に補償しない。それ故、エミッタ拡散期間中にBSFの上部に(PSG、またはSiNx等の誘電体被覆のような)保護層を有することは通常必要ではない。しかしながら、エミッタ拡散によるBSFの部分的な補償はBSFによる電界効果パッシベーションを減少できる。このような効果を阻止するため、BSFの上部のエミッタ拡散を阻止または最小にするように図3に関して説明したような保護層を使用できる。さらに、BSFのより高いドーピングレベルは後側の電界効果パッシベーションを強化し、その一方でエミッタのより高いドーピングレベルは再結合損失を強化できる。
【0098】
図10はプロセス106後の太陽電池の断面を示している。
【0099】
プロセス106の期間中、方法は第2の表面加工された前部表面2b中の拡散によりp型(エミッタ)層6の生成を行う。
【0100】
第2の表面加工された前部表面2bはp型のドープ剤、例えばホウ素に露出される。p型のドープ剤はホウ素を含んだ気体、例えばBBr3であってもよい。ホウ素を含んだ硝子質層(BSG層)7は表面加工された前部表面2bと後部表面上の後部表面フィールド層4に形成される。
【0101】
p型層6の生成は種々の拡散方法、例えば管状或いはベルト炉と、噴霧、蒸気、回転、印刷等或いはプラズマ注入ドーピングにより与えられる拡散ソース、例えばホウ酸を含んだ液体により行われることができることに注意する。
【0102】
図1を再度参照すると、次にプロセス107で、方法は第2の表面加工された前部表面2bからのBSG層7の除去とp型のエミッタ層の露出を行う。さらに方法は後部表面上の後部表面フィールド層4からのBSG層7を除去し、BSF層を露出させる。
【0103】
前述したようなプロセスのシーケンス後、方法は後部表面3;3a上のn型の後部表面フィールド層4と、第2の表面加工された前部表面2b上のp型のエミッタ層6を具備するシリコン基板を与える。
【0104】
図11はプロセス107の後の太陽電池の断面を示している。
【0105】
プロセス107の処理期間中、BSG層7は第2の表面加工された前部表面のp型のエミッタ層6および後部表面フィールド層4からエッチングによって除去される。この段階の太陽電池はシリコン基板1と、基板の後部表面3上の後部表面フィールド層4と、基板の表面加工された前部表面2b上のp型のエミッタ層6とを具備している。
【0106】
太陽電池の製造プロセスは保護及び反射防止被覆の付着、金属化パターンのスクリーン印刷、接合分離等のような最新技術で知られている方法で完了されることができる。
【0107】
図2は本発明の第2の特徴により太陽電池を製造するための方法100aのフロー図を示している。
【0108】
図2では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0109】
この特徴によれば、順次、プロセス101、102、103(即ち半導体基板を与え、半導体基板の少なくとも前部表面を表面加工し、表面加工された前部表面と後部表面上に後部表面フィールド層を生成する)を行った後、方法はプロセス104aにおいて、片面のエッチングプロセスにより、表面加工された前部表面からPSG層5を除去し、表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するステップを含んでいる。
【0110】
図12は第2の特徴によるプロセス104a後の太陽電池の断面図を示している。
【0111】
図12では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0112】
プロセス104aの後、二次的な表面加工された前部表面2bが露出されるが、後部表面3上では後部表面フィールド層4が半導体1上に直接存在する。後部表面フィールド層4は後部表面PSG層5によって被覆される。
【0113】
再度図2を参照すると、プロセス104aの後それに続くプロセス105aでは方法は後部表面フィールド層4を露出するために後部表面からPSG層5の除去を行う。
【0114】
図13はプロセス105aの後の太陽電池の断面図を示している。
【0115】
次に、本発明の第2の特徴による方法は図1、10、11を参照して前述したようにプロセス106と107に続く。
【0116】
図3は本発明の第3の特徴による太陽電池を製造するための方法100bのフロー図を示している。
【0117】
図3では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0118】
この特徴によれば、順次、プロセス101、102、103、104(即ち半導体基板を与え、半導体基板の少なくとも前部表面を表面加工し、表面加工された前部表面と後部表面上に後部表面フィールド層を生成し、表面加工された前部表面と後部表面からPSG層を除去する)を行った後、方法はプロセス108aにおいて、後部表面フィールド層4上に保護層5aを生成することを含んでいる。
【0119】
図14は第3の特徴によるプロセス108aの後の太陽電池の断面図を示している。
【0120】
図14では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0121】
プロセス108aの後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆される。後部表面フィールド層は保護層5aにより被覆される。表面加工された前部表面2上で、半導体基板1はn型のドープされた層2cにより被覆される。
【0122】
1実施形態では、方法は後部表面フィールド層4上に保護層5aとして被覆層の付着を行う。このような被覆層はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)または別の誘電体を含むことができる。
【0123】
図3を再度参照すると、後部表面フィールド層上に保護層5aを生成するためのプロセス108aの後、方法は保護層が後部方面フィールド層を被覆するので、図1を参照して前述したような片面のエッチングプロセスによって、または両面のエッチングプロセスによって表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するためのプロセス105に続く。その結果は図15に示されており、図15はプロセス105の後の太陽電池の断面図を示している。
【0124】
表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するためのプロセス105の後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆される。後部表面フィールド層は保護層5aにより被覆される。二次的な表面加工された前部表面2bは自由に露出される。
【0125】
次に、本発明の第3の特徴による方法は図1、10、11を参照して前述したようにプロセス106と107に続く。
【0126】
図4は本発明の第4の特徴により太陽電池を製造するための方法100cのフロー図を示している。
【0127】
図4では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0128】
この特徴によれば、順次、プロセス101、102、103(即ち半導体基板を与え、半導体基板の少なくとも前部表面を表面加工し、表面加工された前部表面と後部表面上に後部表面フィールド層を生成する)が行われた後、方法は、半導体基板の後部表面上のPSG層5上に直接保護層5aを生成する処理を含んでいる。
【0129】
1実施形態では、方法はPSG層5上に保護層5aとして被覆層の付着を行う。このような被覆層はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)、または別の誘電体またはレジスト等を具備することができる。
【0130】
この第4の特徴によれば、半導体基板の後部表面上のPSG層5は保護層5aの生成前には除去されない。
【0131】
図16は第4の特徴によるプロセス108b後の太陽電池の断面図を示している。
【0132】
図16では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0133】
プロセス108bの後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆される。後部表面フィールド層自体はPSG層5により被覆される。後部表面フィールド層4上のPSG層5は保護層5aにより被覆される。表面加工された前部表面2上で、半導体基板1はn型のドープされた層2cにより被覆されている。
【0134】
半導体基板の表面加工された前部表面はn型のドープされた層2cにより被覆され、n型のドープされた層2c自体は前側のPSG層5により被覆される。
【0135】
図4を再度参照すると、後部表面フィールド層4上に保護層5aを生成するためのプロセス108bの後、方法は片面のエッチングプロセスによって、または両面のエッチングプロセスによって表面加工された前部表面からPSG層5を除去し、表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するためのその後のプロセス104aを継続する。
【0136】
図17は第4の特徴によるプロセス104aの後の太陽電池の断面図を示している。図17では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0137】
プロセス104aの後、半導体基板1の後部表面3は依然として後部表面フィールド層4により被覆されている。後部表面フィールド層自体はPSG層5により被覆されている。後部表面フィールド層4上のPSG層5は保護層5aにより被覆されている。プロセス104aにおける表面加工された前部表面からのPSG層5とn型のドープされた層2cの除去後、半導体基板1の表面加工された前部表面2は露出される。
【0138】
図4を再度参照すると、表面加工された前部表面からPSG層5とn型のドープされた層2cを除去するためのプロセス104aの後、方法は後部表面フィールド層4から保護層5aとPSG層5を除去するためのさらに別のプロセス109に継続する。
【0139】
図18は第4の特徴によるプロセス109の後の太陽電池の断面図を示している。
【0140】
図18では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0141】
プロセス109の後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆されている。二次的な表面加工された前部表面2bは自由に露出される。
【0142】
次に、本発明の第4の特徴による方法は図1、10、11を参照して前述したようにプロセス106と107に続く。
【0143】
p型の導電性の後部表面フィールドBSF層と前部表面上のn型のドープ剤層を得るために、プロセス103がホウ素のようなp型のドープ剤で実行され、プロセス106は燐のようなn型のドープ剤で実行されることに注意する。
【0144】
当業者に認識されるように、導電型を逆にすることにより、前述した順序でのPSG層5とBSG層7の形成及び除去は逆にされ、適合される必要がある。
【0145】
さらに別の実施形態では、表面加工された前部表面2aは部分的に平滑化される。
【0146】
部分的な平滑化は前部表面の表面加工102と、表面加工された前部表面上のエミッタ層の生成106との間の処理ステップで行われることができる。
【0147】
例えば部分的な平滑化は前部表面の表面加工102の後に直接的に、またはより好ましくは表面加工された前部表面上でのエミッタ層の生成106に直前に行われる。
【0148】
部分的な平滑化はHFおよび/またはHNO3を含んだ液体によるエッチングによって行われることができる。部分的な平滑化は例えば約50nm乃至2μmの平均的な厚さの層を除去することができる。
【0149】
特に、部分的な平滑化はプロセス104aまたは105(表面加工された前部表面からドープされた層を除去する)により行われることができ、ここではエッチング剤は少量の研磨用にアレンジされることができる。
【0150】
部分的な平滑化はこれらの表面上のテクスチャ特性が(僅かであっても)平滑化されるとき、ドープされた層を有する表面の改良された表面パッシベーションのために太陽電池の効率をより高くすることができる利点がある。
【0151】
部分的な平滑化は隆起しているピラミッド形状の領域の間の中間谷を広くする処理を含むことができ、結果的な谷の幅は50乃至100nm、特に50乃至500nmであり、またはこれらの中間谷の丸み付けは半径が25乃至500nm、特に25乃至250nmの曲率である。
【0152】
前部表面に対しては、部部分的な平滑化は(平滑化されていない表面加工された表面に関して)許容できない量、例えば1000nmの波長において2または3%を超えるポイントを増加する反射を防止するために非常に軽いことが好ましい。
【0153】
図19の(a)は部分的な平滑化後の前部表面テクスチャをさらに詳細に示しており、図19の(b)は谷の幅および曲率の解釈をさらに詳細に示している。
【0154】
間の谷は丸み付けされ、約25乃至500nmの範囲、特に約25乃至250nmの範囲から選択された半径rを有することができる。ここで参照符号20で示されている部分的な平滑化後の表面加工された前部表面2aは概略的に表示されていることに注意すべきである。図19の(b)は谷の幅と半径の理解をより詳細に示している。ファセット(またはピラミッドファセット)f、特にSiの111結晶面は谷vで接触することができる。平滑化されていない変形では、谷vの底部は非常に狭く、即ちwは50nmよりも小さい。平滑化後、谷vはやや丸みを付けられることができ、より広い谷になり、幅wは例えば約50乃至500nmの範囲である。谷vの少なくとも一部は平滑後、湾曲され、例えば約25乃至250nmの範囲の半径rを有する。
【0155】
この方法は個々の太陽電池間で変化の少ない強化された製造を行うことができる利点がある。シリコン基板の一表面から別の表面への、特にBSF側からエミッタ側への寄生ドーピング(p型またはn型)はこの方法により阻止される。また、スクリーン印刷ステップは省略され、これは破損による収率損失を減少する。さらに前部及び後部表面の両者における燐の両面拡散が可能であり、これはシリコン基板からの不純物の除去を改良する。さらに拡散された後部表面フィールド層は太陽電池の効率を改良する。
【0156】
当業者は代わりに、ドープ剤の実際の前駆物質に応じて後部表面または前部表面でnまたはp型のドープされた層を生成しながらPSG層またはBSG層の形成が必要とされず、その場合、BSGまたはPSGの硝子質層を除去するための前述のプロセスステップが省略されることができることを認識するであろう。
【0157】
本発明のその他の実施形態が本発明の技術的範囲を逸脱せずに着想され実践されることができ、本発明の技術的範囲は請求項によってのみ限定されることが当業者に明白であろう。明細書は本発明を例示するものであり、本発明の限定を意図していない。
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽電池に関する。さらに本発明はこのような太陽電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような太陽電池はpまたはn型のベースを有する太陽電池に関する。
【0003】
太陽電池は半導体基板、例えばシリコンを具備し、これは後側をpまたはn型の後部表面フィールド(BSF)層で被覆され、前側をベース層の導電型と反対の導電型のエミッタ層により被覆されている。基板の前側は太陽電池の使用期間中に光源方向を指向されるように構成されている。
【0004】
従来技術ではpまたはn型の後部表面フィールド層(BSF層)は例えばスクリーン印刷プロセス(だけでなくPOCl3、対面環状炉拡散、吹付け塗装、スピンコーティング等が使用されることができる)により製造される。スクリーン印刷プロセス中に、ドープ剤エレメントとしてpまたはn型のエレメントを含むペーストが基板の後側表面に印刷される。次に第1の拡散プロセスが実行され、ここでは印刷されたペーストを有する基板はpまたはn型のエレメントを基板へ拡散するために加熱され、それによってpまたはn型のBSF層を形成する。このような熱処理は典型的にインライン拡散炉で実行される。それに続いて、前側で反対の導電型の層が第2の拡散炉で実行される第2の拡散プロセスにより形成される。代わりに、エミッタ層が最初に生成され、それに続いてBSFベース層が生成されることができる。
【0005】
従来技術の製造プロセスは幾つかの欠点を有する。後側にBSF層を形成するためのスクリーン印刷方法は前側に対するドープ剤ソースの寄生的拡散または波及により前側の汚染を生じる可能性がある。前側上のドープ剤の寄生的拡散はエミッタ層について不均一なドープ剤濃度プロフィールを生じ、太陽電池の効率に悪影響する。分流または高い逆電流はその典型的な影響である。さらにスクリーン印刷は基板を破損する可能性が比較的高いので製造プロセスの生産性を減少させる。
【0006】
また、n型のドープ剤として燐を使用するn型のBSF層では、片面の拡散は基板からの不純物のゲッター効率を低下させる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は前述の欠点を克服または減少するpまたはn型のベースを有する太陽電池を製造する方法を提供することである。
【0008】
本発明の第1の特徴によれば、この目的は第1の前部表面と後部表面を有する第1の導電型の半導体基板から太陽電池を製造する方法により実現され、その方法は以下の順番で、
表面加工された前部表面を生成するため前部表面を表面加工し、
第1の導電型のドープ剤の拡散によって、表面加工された前部表面に第1の導電型のドープされた層と、後部表面に第1の導電型の後部表面フィールド層を生成し、
表面加工された前部表面のテクスチャを保持するように構成されたエッチングプロセスによって、表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去し、
第2の導電型のドープ剤を表面加工された前部表面に拡散することによって、表面加工された前部表面上に第2の導電型の層を生成するステップを含んでいる。
【0009】
この方法は個々の太陽電池間で変化が少ない強化された製造を行う利点があり、シリコン基板の1表面から別の表面への、特にBSF側からエミッタ側への寄生ドーピング(p型またはn型の何れか一方)はこの方法によって容易に阻止されることができる。また、スクリーン印刷ステップは省略され、破損による生産損失を減少する。さらに前部表面と後部表面の両者における燐の2面拡散はシリコン基板からの不純物除去の改良を可能にする。
【0010】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、この方法は表面加工された前部表面を生成するための前部表面の表面加工は表面加工された後部表面を生成するための後部表面の表面加工を含んでいる。
【0011】
1実施形態では、本発明は前述した方法に関し、ここで後部表面フィールド層の生成の前に半導体基板の表面加工された後部表面が研磨される。
【0012】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型のドープ剤の拡散期間中に、第1の導電型の前駆物質からの、ドープ剤を含んだ硝子質層の前部表面と後部表面上における形成を含んでおり、ドープ剤を含んだ硝子質層は半導体基板のドープ剤ソースとして作用する。
【0013】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去することに先行して、前部表面と後部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップを含んでいる。
【0014】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、片面のエッチングプロセスにおいて、表面加工された前部表面から第1の導電型のドープされた層を除去しながら、前部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップを含んでいる。
【0015】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、片面のエッチングプロセスにおいて、前部表面からのドープ剤を含んだ硝子層の除去と、表面加工された前部表面からの第1の導電型のドープされた層の除去後に、後部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップを含んでいる。
【0016】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、表面加工された前部表面からの第1の導電型のドープされた層の除去に先行して、
前部表面と後部表面からドープ剤を含んだ硝子質層を除去し、
後部表面フィールド層上に保護層を生成するステップを含んでいる。
【0017】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、
表面加工された前部表面における第1の導電型のドープされた層と、後部表面における第1の導電型の後部表面フィールド層を生成後、片面のエッチングプロセスにおいて、第1の導電型のドープされた層を表面加工された前部表面から除去しながらドープ剤を含んだ硝子質層を前部表面から除去する前に、保護層を後部表面フィールド層上に生成するステップを含んでいる。
【0018】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、
片面のエッチングプロセスにおいて第1の導電型のドープされた層を表面加工された前部表面から除去しながらドープ剤を含んだ硝子質層を前部表面から除去した後、表面加工された前部表面上における第2の導電型の層の生成に先行して、
保護層及びドープ剤を含んだ硝子質層を後部表面から除去するステップを含んでいる。
【0019】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて保護層はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)、誘電体およびレジストのグループから選択された少なくとも1つの材料を含む被覆層を具備している。
【0020】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第1の導電型のドープ剤の拡散により後部表面フィールド層を生成するステップは、上昇された温度において第1の導電型の前駆物質に対する後部表面の露出を含んでいる。
【0021】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型の前駆物質は第1の導電型のドープ剤を含み、前駆物質は気体の前駆物質、液体の前駆物質、ペースト状の前駆物質及びプラズマ前駆物質のうちの1つから選択されている。
【0022】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型のドープ剤の拡散は0.7ミクロンまたはそれ未満の第1の導電型のドープされた層の厚さを表面加工された前部表面に生成するように最適化されている。
【0023】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第1の導電型のドープ剤の拡散は0.3ミクロンまたはそれ未満の第1の導電型のドープされた層の厚さを表面加工された前部表面に生成するように最適化されている。1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第2の導電型のドープ剤の拡散により第2の導電型の層を表面加工された前部表面上に生成するステップは上昇された温度において表面加工された前部表面を第2の導電型の前駆物質に対して露出するステップを含んでいる。
【0024】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第2の導電型の前駆物質は気体の前駆物質であり、気体の前駆物質は第2の導電型のドープ剤を含んでいる。
【0025】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて第1の導電型はn型であり、第2の導電型はp型であり、或いは第1の導電型はp型であり、第2の導電型はn型である。
【0026】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、第1の導電型のドープされた層の厚さは表面加工された前部表面上のテクスチャ特性の平均的高さよりも小さい。
【0027】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前部表面上のテクスチャ特徴の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.7ミクロンまたはそれ未満である。
【0028】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前部表面上のテクスチャ特性の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.3ミクロンまたはそれ未満である。
【0029】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスはエッチング剤を使用して片面の湿式化学プロセスにより行われる。
【0030】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、エッチング剤は半導体表面を表面加工するためのコンポーネントを有している。
【0031】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいてエッチング剤はさらに半導体表面を研磨するためのコンポーネントを含んでいる。
【0032】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスは乾式エッチング方法により行われる。
【0033】
1実施形態では、本発明は前述したような方法に関し、それにおいて表面加工された前側からの第1の導電型のドープされた層の除去と、前部表面からのドープ剤を含んだ硝子質層の除去は、表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセス期間中に行われる。
【0034】
1実施形態では、前述の方法はさらに表面加工された前部表面を部分的に平滑にする処理を含んでいる。
【0035】
部分的な平滑化はHFおよび/またはHNO3を含む液体によるエッチングによって行われることができる。部分的な平滑化は例えば約50nm−2μmの平均的厚さの層を除去する結果を生じる。
【0036】
さらにこの方法はこれらの表面上のテクスチャ特徴が(僅かにでも)平滑化されるとき、ドープされた層を有する表面の改良された表面パッシベーションにより太陽電池のより高い効率を生じる利点がある。
【0037】
また、本発明は表面加工された前部表面と後部表面を有する第1の導電型の半導体基板を具備する太陽電池に関し、表面加工された前部表面は第2の導電型のドープ層を有し、ここで後部表面は第1の導電型の表面フィールド層を有している。
【0038】
1実施形態では、本発明は前述した太陽電池に関し、ここで表面加工された前部表面は50乃至500nmの範囲から選択された幅の中間谷を備えた前部表面を含むピラミッド形態を有している。
【0039】
1実施形態では、本発明は前述した太陽電池に関し、ここで表面加工された前部表面は25乃至250nmの範囲から選択された半径の曲率を有する谷を有する。
【0040】
さらに別の実施形態は添付の従属請求項により規定されている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図2】本発明の第2の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図3】本発明の第3の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図4】本発明の第4の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図である。
【図5】太陽電池を製造するための半導体基板の断面図である。
【図6】方法の次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図7】方法のさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図8】方法の次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図9】方法のその後の段階後の太陽電池の断面図である。
【図10】方法のさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図11】方法のさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図12】第2の特徴によるさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図13】第2の特徴によるその後の段階後の太陽電池の断面図である。
【図14】第3の特徴によるさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図15】第3の特徴による次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図16】第4の特徴によるさらに先の段階後の太陽電池の断面図である。
【図17】第4の特徴による次の段階後の太陽電池の断面図である。
【図18】第4の特徴によるその後の段階後の太陽電池の断面図である。
【図19】部分的な平滑化後の前部表面テクスチャを幾らかより詳細に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の実施形態を添付の概略図面を参照して、単なる例示により説明し、図面では対応する参照符号は対応する部分を示している。
図1は本発明の第1の特徴による太陽電池の製造方法のフロー図を示している。
【0043】
第1の特徴によれば、方法はp型またはn型のベースを有する太陽電池を製造するためのプロセスのシーケンス100を含んでいる。
【0044】
以下、n型のベースを有する太陽電池のシーケンス100を説明する。
【0045】
単結晶または多結晶の半導体基板、即ちn型の導電性を有するシリコン基板が太陽電池の前駆物質として設けられる。シリコン基板は前部表面2と後部表面3を有する。前部表面は太陽電池の使用期間中に光を受けるための表面として構成される。
【0046】
別の実施形態では、シリコン基板はp型の導電性を有するようにドープされる。
【0047】
図5は太陽電池を製造するためのシリコン基板の断面図を示している。
【0048】
図1を再度参照すると、次のプロセス102で、方法は表面加工される表面をテクスチャエッチング剤へ露出することによってシリコン基板1の表面2、3の表面加工を行う。
【0049】
前部表面2は表面の低反射を生じる表面トポグラフィ(テクスチャ特性とも呼ばれる)を生成するように表面加工される。例えば表面加工の方法はテクスチャ特徴として大きいピラミッド(例えば平均的なピラミッドの高さは約2ミクロン以上)を表面上に得るように調節されることができる。
【0050】
この方法では、表面加工プロセスはドープされた表面層を後に除去するステップの後に低い反射性を維持するように調節されることができる。後部表面3は表面の低い反射性を生じる表面トポグラフィ(テクスチャ特性とも呼ばれる)を生成するように表面加工されるか、または高い反射性を生じる表面トポグラフィを生成するように研磨される。
【0051】
後部表面3の表面加工された表面は表面加工された前部表面2と同一である必要はない。
【0052】
前部表面2a上に片面方法で、または前部表面2aと後部表面3aの両者上に両面方法で表面テクスチャを生成することが可能である。
【0053】
両面の表面加工の場合、後部表面3aはテクスチャを除去し光学的及びパッシベーション特性の改良のために片面の研磨エッチングステップで研磨されることができる。
【0054】
付加的に、プロセス102では、表面加工は鋸歯状の損傷除去のためにエッチングプロセスと組み合わせられることができる。鋸歯状の損傷除去と表面加工との組合せはシリコンインゴットからスライスした後、事前に研磨されていないシリコン基板に有効である。その代わりに、表面加工102は鋸歯状の損傷除去のためのこのようなエッチングプロセスにより先行されることもできる。
【0055】
図6の(a)および(b)はテクスチャ生成後の太陽電池の断面を示している。
【0056】
前述したようにプロセス102では、テクスチャは表面加工される表面をテクスチャエッチング剤に対して露出することにより生成される。このような表面加工剤はアルカリまたは酸の溶液であってもよいが、乾式エッチング用のプラズマであることもできる。
【0057】
図6の(a)は前部表面2aと後部表面3a上にテクスチャを生成した後の太陽電池の断面を示している。図6の(b)に示されているように、代わりに前部表面2a上のみに片面方法でテクスチャを生成することが可能である。
【0058】
さらに別の実施形態では、代わりに、前部表面2aと後部表面3aで2つの片面方法で最初にテクスチャを生成し、その後表面加工された後部表面3aを研磨することによって前部表面2a上で片面方法でテクスチャを生成することが可能である。
【0059】
再度図1を参照すると、それに続くプロセス103で、後部表面フィールド(BSF)層4は後部表面3;3aへのn型のドープ剤の拡散により生成され、ドープされた層2cは表面加工された前部表面2へのn型のドープ剤の拡散により生成される。ドープされた層2cは後部表面3;3a上のBSF層4と同じ導電型を有する。
【0060】
1実施形態では、プロセス103は上昇された温度で管状炉中で気体のn型の前駆物質へ後部表面3;3aを露出することを含んでいる。n型の前駆物質はn型のドープ剤を含んでいる。例示的なケースでは、n型のドープ剤は燐であり、気体のn型の前駆物質はPOCl3(塩化ホスホリル)を含んでいる。シリコン基板の後部表面上では、燐を含む硝子層(PSG)5がBSF層の形成期間中に形成される。PSG層5はシリコン基板1のドープ剤ソースとして作用する。
【0061】
プロセス103はドープされた層2cとBSF層4がそれぞれの表面の表面加工された形状と適合する方法でそのプロセスパラメータにより制御される。そのために、ドープされた層2cとBSF層の厚さは表面上のテクスチャ特性の高さよりも小さいように構成されている。
【0062】
他の拡散方法、例えばベルト炉、および拡散源、例えば噴霧、蒸気、回転、印刷等により与えられる燐酸を含んだ液体、或いはプラズマ注入ドーピングが使用されることができる。
【0063】
別の実施形態では、BSF層4の生成は前部を向かい合わせた構造で行われる。これは処理能力を増加し、表面加工された前部表面をドープ剤から部分的にスクリーニングする。
【0064】
図7は後部表面フィールド層の生成のためのプロセス103後の太陽電池の断面図を示している。
【0065】
シリコン基板1の前部表面2と後部表面3の両者におけるその後のプロセス103では、n型のドープされた層2cとBSF層4はそれぞれ、n型のドープ剤ソースから基板1の前部及び後部表面へのn型のドープ剤の拡散により生成される。
【0066】
後部表面3;3a上でBSF層4が形成される。表面加工された前部表面2a上でn型のドープされた層2cが形成され、これはインターフェース2bまで基板1へ延在する。n型のドープされた層2cの厚さはテクスチャ特性の高さよりも小さいことに注意すべきである。この方法で、n型のドープされた層2cの形状は表面テクスチャと適合され、即ちインターフェース2bもテクスチャを有する。
【0067】
n型のドープ剤が燐である実施形態では、表面加工された前部表面とシリコン基板の後部表面上で、燐を含んだ硝子層(PSG)5がBSF層とn型のドープされた層2cの形成期間中に形成される。
【0068】
BSF拡散のパラメータはPSG層の厚さを制御するため例えば酸素またはPOCl3の増加によって、或いは水蒸気の付加によって特別に調節されることができる。
【0069】
1実施形態では、拡散プロセスは上昇された温度で実行されることができ、これは例えば使用される材料に応じて、適用されている特別な拡散プロセスに適切である任意の適切な上昇された温度であることができる。上昇された温度は上昇された温度が適用される時間期間にも基づくことができる。通常、上昇された温度は約600乃至約1200℃、或いは約780乃至1200℃であることができる。PSG層5はシリコン基板1のドープ剤ソースとして作用する。
【0070】
1実施形態では、燐(第1の導電型のドープ剤)の拡散は約0.7ミクロンの後部表面フィールド層とn型のドープされた層2c(第1の導電型のドープ剤を含む拡散された層)との厚さを生成するように最適化される。
【0071】
別の実施形態では、浅い後部表面フィールド層と浅いn型のドープされた層2cが生成される。燐(第1の導電型のドープ剤)の拡散はその後BSF層とn型のドープされた層2cについて0.3ミクロン以下の厚さを生成するように最適化される。テクスチャを保持する能力はn型のドープされた層2cの厚さによりある程度まで決定されるので、浅いn型のドープされた層2c(約0.3ミクロン以下の厚さ)では、テクスチャはより十分に保持されることができ、前部表面の反射性はより厚いn型のドープされた層(例えば約0.7ミクロンの厚さ)ではさらに低い可能性がある。
【0072】
図7で、後部表面が平坦であり、表面加工されていない実施形態が示されている。当業者はプロセス103がまた表面加工された後部表面3aを具備する基板上で実行されることができることを認識するであろう。
【0073】
図1を再度参照すると、後続するプロセス104で、方法は湿式または乾式エッチングによって、n型のドープされた層2cおよび4を被覆するPSG層のような層を表面加工された前部表面2aからおよび後部表面4から除去する。
【0074】
図8はプロセス104後の太陽電池の断面を示している。
【0075】
プロセス104の処理期間中、方法は後部表面および表面加工された前部表面上のドープされた層からPSG層のような任意の上部層の除去を行う。
【0076】
前部表面上で、n型のドープされた層2cはPSG層のような上部層の除去後に露出される。後部表面上では、後部表面フィールド層4はPSG層の除去後に露出される。
【0077】
PSG層の除去は後部表面における半導体表面を露出し、後側を疎水性にするので、(以下詳細に説明するように)n型のドープされた層2cを除去するためのさらに別の片面のエッチングプロセスで、エッチング液が後部表面を濡らすことを有効に防止する。
【0078】
図1を再度参照すると、その後のプロセス105で、方法はエッチング剤により表面加工された前部表面2aから除去するためn型のドープされた層2cのエッチングを行う。エッチング剤は第2の表面加工された前部表面2bの低反射性を維持するために前部表面(第2の表面加工された前部表面2b)のテクスチャを維持するように選定される。これは前部表面上のn型のドープされた層2cの形状が本来の表面加工された前部表面のテクスチャと適合するならば満たされることができる。
【0079】
このようなエッチング剤は単結晶または多結晶の基板の場合、アルカリエッチング剤であることができる。
【0080】
1実施形態では、アルカリエッチング剤の表面加工成分は水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムのような水溶性のアルカリ成分を含んでいる。さらに別の実施形態では、アルカリエッチング剤はイソプロパノールのような1以上の添加物を含んでいる。
【0081】
代わりに、エッチング剤は酸性のエッチング剤であってもよく、これは単結晶と多結晶の両者の表面加工された表面で使用されることができる。酸性のエッチング剤は随意選択的に僅かな研磨を行うように構成されることができ、或いは(第2の)表面加工された前部表面2bの微細なテクスチャを増加するためにさらに表面加工するように構成されることができる。
【0082】
1実施形態では酸性エッチング剤の研磨成分は、酸化された表面層を生成するための酸化成分と、酸化された表面層をエッチングするための酸化物エッチング剤とを含んでいる。1例では、酸化成分は硝酸(HNO3)であり、酸化物エッチング剤はフッ素酸(HF)である。さらに別の例では、酸化成分は水または酢酸のような添加物も含む。
【0083】
表面加工された前部表面からのシリコンの除去は典型的に約0.1ミクロン乃至約2ミクロンである。これはn型のドープ剤の層2cの厚さ、即ち前部表面へのドープ剤の濃度プロフィールの拡張に基づいている。これは代わりにBSF拡散プロセスの温度および処理期間のようなプロセスパラメータにしたがっている。
【0084】
この実施形態では、エッチングは片面のエッチングとして行われ、エッチング液が後部表面は濡らさないで前部表面だけ、或いは後部表面の非常に僅かなエッジ領域のみを濡らすことを意味している。
【0085】
代わりに、エッチングは乾式プラズマエッチングステップにより行われてもよい。
【0086】
実験的に、テクスチャはn型のドープされた層2cのエッチング期間中に維持されたことが証明された。1000nmの波長における表面加工された前部表面の光ビームの光学的反射は、第1の導電性のドープされた層の除去後、5%未満、好ましくは3%未満増加する。
【0087】
図9はプロセス105後の太陽電池の断面を示している。
【0088】
プロセス105の期間に、前部表面から露出されたn型のドープされた層2cはエッチングプロセスにより除去される。エッチングプロセスは第2の表面加工された前部表面2bの低反射を維持するために表面加工された前部表面(エッチング後の第2の表面加工された前部表面2b)のテクスチャを維持するように構成される。
【0089】
図1を再度参照すると、次のプロセス106で、方法は第2の表面加工された前部表面2b上にp型(エミッタ)層6を生成する。この第2の表面加工された前部表面2bはp型ドープ剤に対して上昇された温度で露出される。
【0090】
p型のドープ剤は例えばホウ素である。p型のドープ剤は気体のp型の前駆物質、例えばホウ素を含んだガス、例えばBBr3(三臭化ホウ素)であってもよい。
【0091】
1実施形態では、上昇された温度は例えば使用される材料に応じて適用されている特別な拡散プロセスで適切である任意の適切な上昇された温度であることができる。上昇された温度はその上昇された温度が適用される時間期間にも基づくことができる。通常、上昇された温度は約700乃至約1200℃、または約780乃至1200℃である。
【0092】
拡散駆動プロセスであるエミッタ層6を生成するためのプロセス106の期間中、ホウ素を含む硝子質層(BSG層)7は第2の表面加工された前部表面2b及び後部表面4上に形成される。
【0093】
後部表面上のBSF層4はさらに共拡散され、即ち前部表面上のp型のエミッタ層の形成と同時にBSF層からさらに深くシリコン基板までのn型のドープ剤の拡散により成長することに注意する。
【0094】
1実施形態では、共拡散後、BSF層は約20乃至約30オーム/平方のシート抵抗を有し、エミッタ層は約50乃至約70オーム/平方のシート抵抗を有する。
【0095】
別の実施形態では、共拡散後、BSF層は約5乃至約100オーム/平方のシート抵抗を有し、エミッタ層は約50乃至約150オーム/平方のシート抵抗を有する。
【0096】
別の実施形態では、拡散は後部を向かい合わせた形態で行われる。これは処理能力を増加し、ドープ剤からの後部表面の部分的なスクリーニングを行う利点がある。
【0097】
しかしながら、太陽電池の効率では、BSFはエミッタよりも高いドーピングレベルを有することが有効であることにも注意する。それに付随して、エミッタ拡散がBSFの上部で行われるならば、これは通常、BSF層でのドープ剤レベルを十分に補償しない。それ故、エミッタ拡散期間中にBSFの上部に(PSG、またはSiNx等の誘電体被覆のような)保護層を有することは通常必要ではない。しかしながら、エミッタ拡散によるBSFの部分的な補償はBSFによる電界効果パッシベーションを減少できる。このような効果を阻止するため、BSFの上部のエミッタ拡散を阻止または最小にするように図3に関して説明したような保護層を使用できる。さらに、BSFのより高いドーピングレベルは後側の電界効果パッシベーションを強化し、その一方でエミッタのより高いドーピングレベルは再結合損失を強化できる。
【0098】
図10はプロセス106後の太陽電池の断面を示している。
【0099】
プロセス106の期間中、方法は第2の表面加工された前部表面2b中の拡散によりp型(エミッタ)層6の生成を行う。
【0100】
第2の表面加工された前部表面2bはp型のドープ剤、例えばホウ素に露出される。p型のドープ剤はホウ素を含んだ気体、例えばBBr3であってもよい。ホウ素を含んだ硝子質層(BSG層)7は表面加工された前部表面2bと後部表面上の後部表面フィールド層4に形成される。
【0101】
p型層6の生成は種々の拡散方法、例えば管状或いはベルト炉と、噴霧、蒸気、回転、印刷等或いはプラズマ注入ドーピングにより与えられる拡散ソース、例えばホウ酸を含んだ液体により行われることができることに注意する。
【0102】
図1を再度参照すると、次にプロセス107で、方法は第2の表面加工された前部表面2bからのBSG層7の除去とp型のエミッタ層の露出を行う。さらに方法は後部表面上の後部表面フィールド層4からのBSG層7を除去し、BSF層を露出させる。
【0103】
前述したようなプロセスのシーケンス後、方法は後部表面3;3a上のn型の後部表面フィールド層4と、第2の表面加工された前部表面2b上のp型のエミッタ層6を具備するシリコン基板を与える。
【0104】
図11はプロセス107の後の太陽電池の断面を示している。
【0105】
プロセス107の処理期間中、BSG層7は第2の表面加工された前部表面のp型のエミッタ層6および後部表面フィールド層4からエッチングによって除去される。この段階の太陽電池はシリコン基板1と、基板の後部表面3上の後部表面フィールド層4と、基板の表面加工された前部表面2b上のp型のエミッタ層6とを具備している。
【0106】
太陽電池の製造プロセスは保護及び反射防止被覆の付着、金属化パターンのスクリーン印刷、接合分離等のような最新技術で知られている方法で完了されることができる。
【0107】
図2は本発明の第2の特徴により太陽電池を製造するための方法100aのフロー図を示している。
【0108】
図2では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0109】
この特徴によれば、順次、プロセス101、102、103(即ち半導体基板を与え、半導体基板の少なくとも前部表面を表面加工し、表面加工された前部表面と後部表面上に後部表面フィールド層を生成する)を行った後、方法はプロセス104aにおいて、片面のエッチングプロセスにより、表面加工された前部表面からPSG層5を除去し、表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するステップを含んでいる。
【0110】
図12は第2の特徴によるプロセス104a後の太陽電池の断面図を示している。
【0111】
図12では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0112】
プロセス104aの後、二次的な表面加工された前部表面2bが露出されるが、後部表面3上では後部表面フィールド層4が半導体1上に直接存在する。後部表面フィールド層4は後部表面PSG層5によって被覆される。
【0113】
再度図2を参照すると、プロセス104aの後それに続くプロセス105aでは方法は後部表面フィールド層4を露出するために後部表面からPSG層5の除去を行う。
【0114】
図13はプロセス105aの後の太陽電池の断面図を示している。
【0115】
次に、本発明の第2の特徴による方法は図1、10、11を参照して前述したようにプロセス106と107に続く。
【0116】
図3は本発明の第3の特徴による太陽電池を製造するための方法100bのフロー図を示している。
【0117】
図3では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0118】
この特徴によれば、順次、プロセス101、102、103、104(即ち半導体基板を与え、半導体基板の少なくとも前部表面を表面加工し、表面加工された前部表面と後部表面上に後部表面フィールド層を生成し、表面加工された前部表面と後部表面からPSG層を除去する)を行った後、方法はプロセス108aにおいて、後部表面フィールド層4上に保護層5aを生成することを含んでいる。
【0119】
図14は第3の特徴によるプロセス108aの後の太陽電池の断面図を示している。
【0120】
図14では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0121】
プロセス108aの後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆される。後部表面フィールド層は保護層5aにより被覆される。表面加工された前部表面2上で、半導体基板1はn型のドープされた層2cにより被覆される。
【0122】
1実施形態では、方法は後部表面フィールド層4上に保護層5aとして被覆層の付着を行う。このような被覆層はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)または別の誘電体を含むことができる。
【0123】
図3を再度参照すると、後部表面フィールド層上に保護層5aを生成するためのプロセス108aの後、方法は保護層が後部方面フィールド層を被覆するので、図1を参照して前述したような片面のエッチングプロセスによって、または両面のエッチングプロセスによって表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するためのプロセス105に続く。その結果は図15に示されており、図15はプロセス105の後の太陽電池の断面図を示している。
【0124】
表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するためのプロセス105の後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆される。後部表面フィールド層は保護層5aにより被覆される。二次的な表面加工された前部表面2bは自由に露出される。
【0125】
次に、本発明の第3の特徴による方法は図1、10、11を参照して前述したようにプロセス106と107に続く。
【0126】
図4は本発明の第4の特徴により太陽電池を製造するための方法100cのフロー図を示している。
【0127】
図4では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0128】
この特徴によれば、順次、プロセス101、102、103(即ち半導体基板を与え、半導体基板の少なくとも前部表面を表面加工し、表面加工された前部表面と後部表面上に後部表面フィールド層を生成する)が行われた後、方法は、半導体基板の後部表面上のPSG層5上に直接保護層5aを生成する処理を含んでいる。
【0129】
1実施形態では、方法はPSG層5上に保護層5aとして被覆層の付着を行う。このような被覆層はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)、または別の誘電体またはレジスト等を具備することができる。
【0130】
この第4の特徴によれば、半導体基板の後部表面上のPSG層5は保護層5aの生成前には除去されない。
【0131】
図16は第4の特徴によるプロセス108b後の太陽電池の断面図を示している。
【0132】
図16では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0133】
プロセス108bの後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆される。後部表面フィールド層自体はPSG層5により被覆される。後部表面フィールド層4上のPSG層5は保護層5aにより被覆される。表面加工された前部表面2上で、半導体基板1はn型のドープされた層2cにより被覆されている。
【0134】
半導体基板の表面加工された前部表面はn型のドープされた層2cにより被覆され、n型のドープされた層2c自体は前側のPSG層5により被覆される。
【0135】
図4を再度参照すると、後部表面フィールド層4上に保護層5aを生成するためのプロセス108bの後、方法は片面のエッチングプロセスによって、または両面のエッチングプロセスによって表面加工された前部表面からPSG層5を除去し、表面加工された前部表面からn型のドープされた層2cを除去するためのその後のプロセス104aを継続する。
【0136】
図17は第4の特徴によるプロセス104aの後の太陽電池の断面図を示している。図17では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0137】
プロセス104aの後、半導体基板1の後部表面3は依然として後部表面フィールド層4により被覆されている。後部表面フィールド層自体はPSG層5により被覆されている。後部表面フィールド層4上のPSG層5は保護層5aにより被覆されている。プロセス104aにおける表面加工された前部表面からのPSG層5とn型のドープされた層2cの除去後、半導体基板1の表面加工された前部表面2は露出される。
【0138】
図4を再度参照すると、表面加工された前部表面からPSG層5とn型のドープされた層2cを除去するためのプロセス104aの後、方法は後部表面フィールド層4から保護層5aとPSG層5を除去するためのさらに別のプロセス109に継続する。
【0139】
図18は第4の特徴によるプロセス109の後の太陽電池の断面図を示している。
【0140】
図18では、先の図面で示されている番号と同じ参照符号のエンティティは対応するエンティティを指している。
【0141】
プロセス109の後、半導体基板1の後部表面3は後部表面フィールド層4により被覆されている。二次的な表面加工された前部表面2bは自由に露出される。
【0142】
次に、本発明の第4の特徴による方法は図1、10、11を参照して前述したようにプロセス106と107に続く。
【0143】
p型の導電性の後部表面フィールドBSF層と前部表面上のn型のドープ剤層を得るために、プロセス103がホウ素のようなp型のドープ剤で実行され、プロセス106は燐のようなn型のドープ剤で実行されることに注意する。
【0144】
当業者に認識されるように、導電型を逆にすることにより、前述した順序でのPSG層5とBSG層7の形成及び除去は逆にされ、適合される必要がある。
【0145】
さらに別の実施形態では、表面加工された前部表面2aは部分的に平滑化される。
【0146】
部分的な平滑化は前部表面の表面加工102と、表面加工された前部表面上のエミッタ層の生成106との間の処理ステップで行われることができる。
【0147】
例えば部分的な平滑化は前部表面の表面加工102の後に直接的に、またはより好ましくは表面加工された前部表面上でのエミッタ層の生成106に直前に行われる。
【0148】
部分的な平滑化はHFおよび/またはHNO3を含んだ液体によるエッチングによって行われることができる。部分的な平滑化は例えば約50nm乃至2μmの平均的な厚さの層を除去することができる。
【0149】
特に、部分的な平滑化はプロセス104aまたは105(表面加工された前部表面からドープされた層を除去する)により行われることができ、ここではエッチング剤は少量の研磨用にアレンジされることができる。
【0150】
部分的な平滑化はこれらの表面上のテクスチャ特性が(僅かであっても)平滑化されるとき、ドープされた層を有する表面の改良された表面パッシベーションのために太陽電池の効率をより高くすることができる利点がある。
【0151】
部分的な平滑化は隆起しているピラミッド形状の領域の間の中間谷を広くする処理を含むことができ、結果的な谷の幅は50乃至100nm、特に50乃至500nmであり、またはこれらの中間谷の丸み付けは半径が25乃至500nm、特に25乃至250nmの曲率である。
【0152】
前部表面に対しては、部部分的な平滑化は(平滑化されていない表面加工された表面に関して)許容できない量、例えば1000nmの波長において2または3%を超えるポイントを増加する反射を防止するために非常に軽いことが好ましい。
【0153】
図19の(a)は部分的な平滑化後の前部表面テクスチャをさらに詳細に示しており、図19の(b)は谷の幅および曲率の解釈をさらに詳細に示している。
【0154】
間の谷は丸み付けされ、約25乃至500nmの範囲、特に約25乃至250nmの範囲から選択された半径rを有することができる。ここで参照符号20で示されている部分的な平滑化後の表面加工された前部表面2aは概略的に表示されていることに注意すべきである。図19の(b)は谷の幅と半径の理解をより詳細に示している。ファセット(またはピラミッドファセット)f、特にSiの111結晶面は谷vで接触することができる。平滑化されていない変形では、谷vの底部は非常に狭く、即ちwは50nmよりも小さい。平滑化後、谷vはやや丸みを付けられることができ、より広い谷になり、幅wは例えば約50乃至500nmの範囲である。谷vの少なくとも一部は平滑後、湾曲され、例えば約25乃至250nmの範囲の半径rを有する。
【0155】
この方法は個々の太陽電池間で変化の少ない強化された製造を行うことができる利点がある。シリコン基板の一表面から別の表面への、特にBSF側からエミッタ側への寄生ドーピング(p型またはn型)はこの方法により阻止される。また、スクリーン印刷ステップは省略され、これは破損による収率損失を減少する。さらに前部及び後部表面の両者における燐の両面拡散が可能であり、これはシリコン基板からの不純物の除去を改良する。さらに拡散された後部表面フィールド層は太陽電池の効率を改良する。
【0156】
当業者は代わりに、ドープ剤の実際の前駆物質に応じて後部表面または前部表面でnまたはp型のドープされた層を生成しながらPSG層またはBSG層の形成が必要とされず、その場合、BSGまたはPSGの硝子質層を除去するための前述のプロセスステップが省略されることができることを認識するであろう。
【0157】
本発明のその他の実施形態が本発明の技術的範囲を逸脱せずに着想され実践されることができ、本発明の技術的範囲は請求項によってのみ限定されることが当業者に明白であろう。明細書は本発明を例示するものであり、本発明の限定を意図していない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前部表面(2)と後部表面(3)を有している第1の導電型の半導体基板(1)から太陽電池を製造する方法(100;100a;100b;100c)において、
前記前部表面を表面加工して表面加工された前部表面(2a)を生成し、
第1の導電型のドープ剤の拡散によって、前記表面加工された前部表面に第1の導電型のドープされた層(2c)を生成し、前記後部表面に前記第1の導電型の後部表面フィールド層(4)を生成し(103)、
前記表面加工された前部表面のテクスチャを保持するように構成されたエッチングプロセスによって、前記表面加工された前部表面から前記第1の導電型のドープされた層を除去し(105;104a)、
前記表面加工された前部表面への第2の導電型のドープ剤を拡散して、前記表面加工された前部表面上に第2の導電型の層(6)を生成するステップ(106)を順次行う太陽電池を製造する方法。
【請求項2】
表面加工された前部表面を生成するための前記前部表面の表面加工(102)は表面加工された後部表面(3a)を生成するための前記後部表面の表面加工を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記後部表面フィールド層(4)の生成の前に前記半導体基板の前記表面加工された後部表面(3a)が研磨される請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の導電型の前記ドープ剤の前記拡散期間中に、前記第1の導電型の前駆物質から、ドープ剤を含んだ硝子質層(5)を前記前部表面と前記後部表面上に形成し、前記ドープ剤を含んだ硝子質層は前記半導体基板(1)のドープ剤ソースとして作用する請求項1または3記載の方法。
【請求項5】
前記表面加工された前部表面から前記第1の導電型のドープされた層を除去するのに先行して、前記前部表面と前記後部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層(5)を除去するステップを含んでいる請求項4記載の方法。
【請求項6】
片面のエッチングプロセスにおいて、前記表面加工された前部表面から前記第1の導電型のドープされた層を除去しながら、前記前部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層(5)を除去するステップ(104a)を含んでいる請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記片面のエッチングプロセスにおいて、前記前部表面からの前記ドープ剤を含んだ硝子層の除去と、前記表面加工された前部表面からの前記第1の導電型のドープされた層の除去(104a)後に、前記後部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップ(105)を含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記表面加工された前部表面からの前記第1の導電型のドープされた層の除去(105)に先行して、
前記前部表面と前記後部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層を除去し(104b)、
前記後部表面フィールド層上に保護層を生成するステップ(108a)を含んでいる請求項4記載の方法。
【請求項9】
前記表面加工された前部表面に前記第1の導電型のドープされた層(2c)を生成し、前記後部表面に前記第1の導電型の前記後部表面フィールド層(4)を生成した後、
片面のエッチングプロセスにおいて、前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面から除去しながら、前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記前部表面から除去する(104a)前に、保護層を前記後部表面フィールド層上に生成するステップ(108a)を含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項10】
片面のエッチングプロセスにおいて前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面から除去しながら前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記前部表面から除去した(104a)後、前記表面加工された前部表面上における前記第2の導電型の層の生成に先行して、
前記保護層及び前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記後部表面から除去するステップ(109)を含んでいる請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記保護層(5a)はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)、誘電体およびレジストのグループから選択された少なくとも1つの材料を含む被覆層を具備している請求項8乃至10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記第1の導電型のドープ剤の拡散により前記後部表面フィールド層を生成するステップは、上昇された温度において前記第1の導電型の前駆物質に対する前記後部表面の露出を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記第1の導電型の前駆物質は前記第1の導電型のドープ剤を含み、前記前駆物質は気体の前駆物質、液体の前駆物質、ペースト状の前駆物質及びプラズマ前駆物質のうちの1つから選択されている請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記第1の導電型のドープ剤の拡散は0.7ミクロン以下の厚さの前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面に生成するように最適化されている請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第1の導電型のドープ剤の拡散は0.3ミクロン以下の厚さの前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面に生成するように最適化されている請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記第2の導電型のドープ剤の拡散により前記第2の導電型の層を前記表面加工された前部表面上に生成するステップは、上昇された温度において前記表面加工された前部表面を前記第2の導電型の前駆物質に対して露出するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記第2の導電型の前駆物質は気体の前駆物質であり、前記気体の前駆物質は前記第2の導電型のドープ剤を含んでいる請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記第1の導電型はn型であり、前記第2の導電型はp型であり、或いは前記第1の導電型はp型であり、前記第2の導電型はn型である請求項1乃至17のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
前記第1の導電型のドープされた層の厚さは前記表面加工された前部表面上のテクスチャ特徴の平均的な高さよりも小さい請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記表面加工された前部表面上の前記テクスチャ特徴の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、前記第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.7ミクロン以下である請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記表面加工された前部表面上の前記テクスチャ特徴の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、前記第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.3ミクロン以下である請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスはエッチング剤を使用する片面の湿式化学プロセスによって行われる請求項1記載の方法。
【請求項23】
前記エッチング剤は半導体表面を表面加工するためのコンポーネントを含んでいる請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記エッチング剤はさらに前記半導体表面を研磨するためのコンポーネントを含んでいる請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合された前記エッチングプロセスは乾式エッチングにより行われる請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前側から除去し、前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記前部表面から除去するステップは前記表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合された前記エッチングプロセス期間中に行われる請求項1記載の方法。
【請求項27】
さらに、前記表面加工された前部表面を部分的に平滑化するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項28】
前記部分的な平滑化は前記表面加工された前部表面のピラミッド形状間の中間の谷を広くするステップと丸みを付けるステップの少なくとも一方を含んでいる請求項27記載の方法。
【請求項29】
表面加工された前部表面と後部表面を有する第1の導電型の半導体基板を具備し、ここで前記表面加工された前部表面は第2の導電型のドープされた層を具備し、前記後部表面は前記第1の導電型の表面フィールド層を具備している太陽電池。
【請求項30】
前記表面加工された前部表面は50乃至500nmの範囲から選択された幅を有する中間の谷を備えたピラミッド形状を含む前部表面を具備している請求項29記載の太陽電池。
【請求項31】
前記表面加工された前部表面は25乃至250nmの範囲から選択された曲率半径を有する谷を有している請求項29記載の太陽電池。
【請求項1】
前部表面(2)と後部表面(3)を有している第1の導電型の半導体基板(1)から太陽電池を製造する方法(100;100a;100b;100c)において、
前記前部表面を表面加工して表面加工された前部表面(2a)を生成し、
第1の導電型のドープ剤の拡散によって、前記表面加工された前部表面に第1の導電型のドープされた層(2c)を生成し、前記後部表面に前記第1の導電型の後部表面フィールド層(4)を生成し(103)、
前記表面加工された前部表面のテクスチャを保持するように構成されたエッチングプロセスによって、前記表面加工された前部表面から前記第1の導電型のドープされた層を除去し(105;104a)、
前記表面加工された前部表面への第2の導電型のドープ剤を拡散して、前記表面加工された前部表面上に第2の導電型の層(6)を生成するステップ(106)を順次行う太陽電池を製造する方法。
【請求項2】
表面加工された前部表面を生成するための前記前部表面の表面加工(102)は表面加工された後部表面(3a)を生成するための前記後部表面の表面加工を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記後部表面フィールド層(4)の生成の前に前記半導体基板の前記表面加工された後部表面(3a)が研磨される請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の導電型の前記ドープ剤の前記拡散期間中に、前記第1の導電型の前駆物質から、ドープ剤を含んだ硝子質層(5)を前記前部表面と前記後部表面上に形成し、前記ドープ剤を含んだ硝子質層は前記半導体基板(1)のドープ剤ソースとして作用する請求項1または3記載の方法。
【請求項5】
前記表面加工された前部表面から前記第1の導電型のドープされた層を除去するのに先行して、前記前部表面と前記後部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層(5)を除去するステップを含んでいる請求項4記載の方法。
【請求項6】
片面のエッチングプロセスにおいて、前記表面加工された前部表面から前記第1の導電型のドープされた層を除去しながら、前記前部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層(5)を除去するステップ(104a)を含んでいる請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記片面のエッチングプロセスにおいて、前記前部表面からの前記ドープ剤を含んだ硝子層の除去と、前記表面加工された前部表面からの前記第1の導電型のドープされた層の除去(104a)後に、前記後部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層を除去するステップ(105)を含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記表面加工された前部表面からの前記第1の導電型のドープされた層の除去(105)に先行して、
前記前部表面と前記後部表面から前記ドープ剤を含んだ硝子質層を除去し(104b)、
前記後部表面フィールド層上に保護層を生成するステップ(108a)を含んでいる請求項4記載の方法。
【請求項9】
前記表面加工された前部表面に前記第1の導電型のドープされた層(2c)を生成し、前記後部表面に前記第1の導電型の前記後部表面フィールド層(4)を生成した後、
片面のエッチングプロセスにおいて、前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面から除去しながら、前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記前部表面から除去する(104a)前に、保護層を前記後部表面フィールド層上に生成するステップ(108a)を含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項10】
片面のエッチングプロセスにおいて前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面から除去しながら前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記前部表面から除去した(104a)後、前記表面加工された前部表面上における前記第2の導電型の層の生成に先行して、
前記保護層及び前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記後部表面から除去するステップ(109)を含んでいる請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記保護層(5a)はアルミニウム酸化物(Al2O3)、シリコン窒化物(SiNx)、誘電体およびレジストのグループから選択された少なくとも1つの材料を含む被覆層を具備している請求項8乃至10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記第1の導電型のドープ剤の拡散により前記後部表面フィールド層を生成するステップは、上昇された温度において前記第1の導電型の前駆物質に対する前記後部表面の露出を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記第1の導電型の前駆物質は前記第1の導電型のドープ剤を含み、前記前駆物質は気体の前駆物質、液体の前駆物質、ペースト状の前駆物質及びプラズマ前駆物質のうちの1つから選択されている請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記第1の導電型のドープ剤の拡散は0.7ミクロン以下の厚さの前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面に生成するように最適化されている請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第1の導電型のドープ剤の拡散は0.3ミクロン以下の厚さの前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前部表面に生成するように最適化されている請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記第2の導電型のドープ剤の拡散により前記第2の導電型の層を前記表面加工された前部表面上に生成するステップは、上昇された温度において前記表面加工された前部表面を前記第2の導電型の前駆物質に対して露出するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記第2の導電型の前駆物質は気体の前駆物質であり、前記気体の前駆物質は前記第2の導電型のドープ剤を含んでいる請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記第1の導電型はn型であり、前記第2の導電型はp型であり、或いは前記第1の導電型はp型であり、前記第2の導電型はn型である請求項1乃至17のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
前記第1の導電型のドープされた層の厚さは前記表面加工された前部表面上のテクスチャ特徴の平均的な高さよりも小さい請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記表面加工された前部表面上の前記テクスチャ特徴の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、前記第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.7ミクロン以下である請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記表面加工された前部表面上の前記テクスチャ特徴の平均的な高さは約2ミクロン以上であり、前記第1の導電型のドープされた層の厚さは約0.3ミクロン以下である請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合されたエッチングプロセスはエッチング剤を使用する片面の湿式化学プロセスによって行われる請求項1記載の方法。
【請求項23】
前記エッチング剤は半導体表面を表面加工するためのコンポーネントを含んでいる請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記エッチング剤はさらに前記半導体表面を研磨するためのコンポーネントを含んでいる請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合された前記エッチングプロセスは乾式エッチングにより行われる請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記第1の導電型のドープされた層を前記表面加工された前側から除去し、前記ドープ剤を含んだ硝子質層を前記前部表面から除去するステップは前記表面加工された前部表面のテクスチャを維持するように適合された前記エッチングプロセス期間中に行われる請求項1記載の方法。
【請求項27】
さらに、前記表面加工された前部表面を部分的に平滑化するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項28】
前記部分的な平滑化は前記表面加工された前部表面のピラミッド形状間の中間の谷を広くするステップと丸みを付けるステップの少なくとも一方を含んでいる請求項27記載の方法。
【請求項29】
表面加工された前部表面と後部表面を有する第1の導電型の半導体基板を具備し、ここで前記表面加工された前部表面は第2の導電型のドープされた層を具備し、前記後部表面は前記第1の導電型の表面フィールド層を具備している太陽電池。
【請求項30】
前記表面加工された前部表面は50乃至500nmの範囲から選択された幅を有する中間の谷を備えたピラミッド形状を含む前部表面を具備している請求項29記載の太陽電池。
【請求項31】
前記表面加工された前部表面は25乃至250nmの範囲から選択された曲率半径を有する谷を有している請求項29記載の太陽電池。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2013−503475(P2013−503475A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526679(P2012−526679)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050530
【国際公開番号】WO2011/025371
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(500512759)シュティヒティン・エネルギーオンデルツォイク・セントラム・ネーデルランド (15)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050530
【国際公開番号】WO2011/025371
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(500512759)シュティヒティン・エネルギーオンデルツォイク・セントラム・ネーデルランド (15)
【Fターム(参考)】
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